JPH08239694A - トイレ用便器清浄剤 - Google Patents

トイレ用便器清浄剤

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JPH08239694A
JPH08239694A JP6492095A JP6492095A JPH08239694A JP H08239694 A JPH08239694 A JP H08239694A JP 6492095 A JP6492095 A JP 6492095A JP 6492095 A JP6492095 A JP 6492095A JP H08239694 A JPH08239694 A JP H08239694A
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JP
Japan
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compound
toilet bowl
antibacterial agent
toilet
diol
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JP6492095A
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English (en)
Inventor
Hidetaka Irie
秀孝 入江
Izumi Takano
泉 高野
Atsuko Hagiwara
敦子 萩原
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は抗菌剤と多分子系ホスト化合物とか
らなる包接化合物を含有する事を特徴とするトイレ用便
器清浄剤である。 【効果】 水溶解度の高い抗菌剤や皮膚刺激性の強い抗
菌剤においては取扱いが容易となり、更に包接化合物か
らの抗菌剤の溶出濃度が比較的一定となるため低濃度で
あっても、溶解器内や便器の洗浄水流出孔部とトラップ
部に発生する付着物の発生を効果的に防止し、かつ尿石
の発生防止性能も向上する優れた効果を発揮しており経
済的で環境への影響の少ない組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、便器清浄剤に係り、更
に詳しくは、便器の壁面に吊り下げた容器や洗浄水配管
の途中に設置した溶解器内に設置し、洗浄水が流される
毎に少量ずつ洗浄水に溶解し、便器面と便器のトラップ
部及び排水管部を洗浄し、便器面の汚れとトラップ、排
水管部への汚れとスケールの付着を防止する薬剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】界面活性剤と香料、色素等の混合成形体
を便器の洗浄水のタンク内や上部の手洗い部または便器
面に吊り下げられた容器内に設置し、薬剤を洗浄水に少
量ずつ溶解させ、便器面の汚れを防止し、且つ洗浄水を
着色することにより清涼感を与える便器用清浄剤は数多
く提案され且つ実用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固体酸を有効成分とす
る薬剤を便器洗浄水配管の途中に設置した溶解器に収納
し洗浄水に溶解させる方法は便器面の汚れとトラップ部
と配管の尿石の付着防止を同時に行え優れた特徴を有し
ているが一部のトイレにおいて溶解器内、便器洗浄水流
出孔部及びトラップ部において黒色及び淡黄色の付着物
が発生し、溶解器の作動や便器の洗浄水が妨げる欠点を
有していることが判った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前述の課題
を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、トイレ用便器清
浄剤中に抗菌剤と多分子系ホスト化合物との包接化合物
を添加することにより、取り扱い性に優れ、しかも、抗
菌剤溶解度の影響を受けにくく長期に渡り、抗菌剤が安
定に溶出し、黒色および淡黄色の着色を防止できること
を見出し、本発明を完成した。
【0005】以下に本発明を詳細に説明する。本発明
は、抗菌剤と該抗菌剤を包接可能な多分子系ホスト化合
物とからなる包接化合物を含有することを特徴とするト
イレ用便器清浄剤である。
【0006】(ゲスト化合物)本発明においてゲストと
なる抗菌剤として一般に防黴剤又は抗細菌剤として知ら
れている化合物、例えば、5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチ
アゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−3−n−オク
チル−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソ
チアゾリン−3−オン、2−メトキシカルボニルベンズ
イミダゾール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メ
タンスルホニルピリジン、2−チオシアノメチベンゾチ
アゾール、2,2−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オ
キサイド)、3,3,4,4−テトラハイドロチオフェ
ン−1,1−ジオキサイド、4,5−ジクロロ−1,2
−ジチオラン−3−オン、5−クロロ−4−フェニル−
1,2−ジチオラン−3−オン、N−メチルピロリド
ン、フェニル−(2−シアノ−2−クロロビニル)スル
ホン、メチレンビスチオシアネート、2−ブロモ−2−
ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ
−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−4′−ヒドロキ
シアセトフェノン、ジブロモニトリルピロピオンアミ
ド、2−ブロモ−2−ブロモメチルグルタルニトリル等
を例示する事ができる。
【0007】また、天然精油類で一般に防黴剤又は抗細
菌剤作用を有すると知られているテルペン系化合物、例
えば、シネオール、ヒノキチオール、メントール、テル
ピネオール、ボルネオール、ノポール、シトラール、シ
トロネロール、シトネラール、ゲラニオール、リナロー
ル、ジメチルオクタノール等を例示する事が出来る。
【0008】特に、5−クロロ−2−メチル−4−イソ
チアゾリン−3−オン(10.1wt%水溶液で市販)
は、優れた抗菌効果を有しているものの水への溶解度が
大きく、皮膚刺激性も強いため、便器清浄剤への添加は
取扱いが難しく、また、抗菌剤が初期に溶出し、長期間
安定に溶出させることは難しい。しかし、この包接化合
物を用いることにより、取扱いが容易となり長期に渡
り、安定した濃度で抗菌剤を溶出し、スライムの発生を
防止できる特徴を有する。
【0009】(ホスト化合物)本発明の多分子系ホスト
化合物とは、ゲストとなる抗菌剤を、ゲスト化合物1分
子に対して複数のホスト化合物が取り囲んだ形で、結晶
性錯体(包接化合物)を形成する化合物をいう。
【0010】本発明の多分子系ホスト化合物としては、
上記の性質を有する化合物であれば特に制限されない
が、例えば、以下の化合物を使用することができる。 (1)1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フ
ルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,
2,2−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2
−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン,1,1,
3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1,3,3−テトラキス(3−フルオロ−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テト
ラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1,3,3−テトラキス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラ
キス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,4,4−
テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,
1,4,4−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3
−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,
4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メト
キシ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,
4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、1,1,5,5−テトラキス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テトラ
キス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
ン、1,1,5,5−テトラキス(3−クロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テトラ
キス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
ン、1,1,5,5−テトラキス(3−メトキシ−4−
ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テト
ラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
ペンタン等のテトラキス(ヒドロキシフェニル)アルカ
ン類 (2)1,1,6,6−テトラフェニル−2,4−ヘキ
サジイン−1,6−ジオール (3)1,6−ビス(2−クロロフェニル)1,6−ジ
フェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール (4)1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−
1,4−ジオール (5)2,5−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ハイ
ドロキノン (6)1,1−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2
−プロピン−1−オール (7)1,1,2,2−テトラフェニルエタン−1,2
−ジオール (8)1,1−ビ−2−ナフトール (9)9,10−ジフェニル−9,10−ジヒドロキシ
アントラセン (10)1,1,6,6−テトラ(2,4−ジメチルフ
ェニル)−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール (11)9,10−ビス(4−メチルフェニル)−9,
10−ジヒドロキシアントラセン (12)1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン (13)N,N,N′,N′−テトラキス(シクロヘキ
シル)−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジカル
ボキシアミド (14)4,4′−スルホニルビスフェノール (15)4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−
tert−ブチルフェノール) (16)2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール) (17)4,4′−チオビス(4−クロロフェノール) (18)2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノー
ル) (19)デオキシコール酸 (20)コール酸 (21)α,α,α′,α′−テトラフェニル−1,
1′−ビフェニル−2,2−ジメタノール
【0011】本発明に使用される包接化合物は、通常、
ゲストとなる有機化合物とホスト化合物とを、場合によ
っては水あるいは有機溶媒存在下に、常温〜100℃で
数分間〜数時間攪拌して反応させることにより容易に得
ることができる。
【0012】本発明の包接化合物は、粉末、顆粒品若し
くは液状品で使用される。また、これを有効成分とする
循環式トイレの処理剤の剤形に特に制限はなく、粉剤、
粒剤、錠剤、液剤等の任意の剤形を選択することができ
る。
【0013】有効成分である包接化合物のトイレ処理剤
中の含有量には特に制限はないが、通常、全重量に対し
て0.1〜50重量%であり、好ましくは1〜20重量
%である。
【0014】包接化合物の便器の清浄剤への添加は各種
公知の方法で行えるが、清浄剤中に均一に分散している
事が望ましい。例えば、清浄剤が加熱溶融した薬剤をプ
ラスチック等の型に充填し冷却固化させる製法により製
造される場合においては、溶融物に包接化合物を添加し
均一に混合する方法が例示され、粉末の混合物を打錠成
形する製法によって製造される場合は、粉末中に添加し
均一に混合する方法等を例示することが出来る。
【0015】また、我々は、固体酸を有効成分とし男子
用小便器のトラップ部に設置し、洗浄水に少量ずつ溶解
させ、トラップ部と排水管への尿石と呼ばれるスケール
の付着を防止する薬剤を提案し(特開昭62−0382
99)一部実用に供しており、同様の薬剤を便器洗浄水
排水管の途中に設置した溶解器内に収納し、洗浄水の一
部を溶解器内に取り入れ、薬剤を溶解させた洗浄水を配
管内に戻し、便器面を流下させることにより便器面の汚
れとトラップ部と排水管への尿石の付着を同時に防止す
る方法についても提案し(特開平3−200887、特
開平3−223386、特開平3−224923)、一
部実用に供している。これら固体酸を有効成分とする尿
石防止剤に前記包接化合物を添加することも本発明であ
る。
【0016】本発明において固体酸は、常温で固体の酸
性物質であって、1重量%の濃度の水溶液のpHが5以
下である物質である。例えば、コハク酸、アジピン酸、
フマル酸、安息香酸、イソフタール酸、オルトフタール
酸、テレフタール酸、サリチル酸、マレイン酸、メチレ
ンコハク酸、イソシアヌール酸等の有機酸、硫酸水素ナ
トリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素アンモニウム等
の酸性塩類、スルファミン酸、硼酸、1−プロム−3−
クロル−5,5−ジメチルヒダントイン、及びトリクロ
ロイソシアヌール等が挙げられる。
【0017】また、本発明の固体酸には、水に対する飽
和溶解度が0.01g〜50g/100g(20℃)、
好ましくは、0.1g〜30g/100g(20℃)の
ものが使用される。
【0018】特に好ましい固体酸としては、安息香酸、
フマル酸、アジピン酸、オルトフタール酸、コハク酸、
マレイン酸、メチレンコハク酸、スルファミン酸等を例
示することができる。これらの固体酸は、1種単独又は
2種以上の混合物として使用される。成形体中の固体酸
配合量は成形体重量、溶解器の大きさ、便器使用頻度な
どにより異なるが成形体中20〜95重量%、好ましく
は30〜70重量%である。
【0019】本発明において常温で固体の界面活性剤
は、水に対する溶解度が0.5g〜20g/100g
(20℃)、好ましくは、1g〜10g/100g(2
0℃)のものであり、融点が35〜100℃、好ましく
は、40〜80℃のものである。
【0020】本発明においては各種界面活性剤が使用可
能であるが、非イオン系界面活性剤の一種であるエチレ
ンオキサイド−プロピレンオキサイドの共重合物、この
共重合物及び他の界面活性剤の混合物が特に好ましく使
用される。
【0021】エチレンオキサイド−プロピレンオキサイ
ドの共重合物に混合する界面活性剤としては、ソルビタ
ンモノオレート、ジアルキルスルフォコハク酸エステル
及びその塩類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル系界面活性剤等が例示される。
【0022】本発明の便器清浄剤の溶解調整は包接化合
物や固体酸を適切な溶解速度の選定する他に、溶解度の
小さいタルクやステアリン酸カルシウムの様な微粉末を
添加する方法、昇華性の物質を添加する方法等により実
施される。
【0023】特に、昇華性の物質であるパラジクロルベ
ンゼンと常温で固体の非イオン系界面活性剤の加熱溶融
物に、固体酸粉末や包接化合物を添加混合したスラリー
を型に注入し冷却固化した成形体は、優れた溶解特性を
示す。
【0024】本発明の便器清浄剤には各種有効成分を添
加することができる。例えば、固体酸による排水管等の
金属部の腐食の防止を目的に、各種腐食防止剤が添加さ
れ、腐食防止剤としてはアルキルチオ尿素系化合物、ト
リアゾール系化合物等が好ましく使用される。
【0025】また、固体酸の成形性の向上を目的に各種
結合剤の添加も可能であり、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ポリビニールピロリドン、ポリビニールアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースのNa塩等が好ましく
使用される。これらの結合剤は粉末状態で添加混合して
使用される他、ポリエチレングリコール(粉末)に、固
体酸とその他の添加剤の混合物に結合剤の水溶液を添加
後に混練りし、これを押し出し機で造粒後乾燥する等の
各種公知の方法で添加される。
【0026】その他、便器面の有機物系汚れの分解を目
的に酵素類、無機物系汚れの防止を目的に各種キレート
剤、芳香の付与を目的に香料類、雑菌の繁殖防止を目的
に各種殺菌及び抗菌剤、及び悪臭除去を目的に消臭剤等
を添加することができる。
【0027】本発明の便器清浄剤は、各成分の混合物を
加圧成形する方法、加熱溶融物もしくは加熱溶融物と粉
末の混合スラリーを型に注入し冷却固化する方法等各種
公知の方法で成形される。
【0028】本発明の便器清浄剤は、主として便器の洗
浄水配管の途中に設置した溶解器内に収納されて使用さ
れるが、便器の洗浄水流出孔の下に設置した溶解器、洗
浄水タンク内や洗浄水タンクの上の手洗い水流出口部に
設置した溶解器、又は便器内のトラップ部に設置した溶
解器等に収納もしくは前記各部分に成形体をそのままの
形で設置して使用することもできる。
【0029】本発明の便器清浄剤は、尿石を防止する固
体酸と包接化合物の両者を同一成形体内に含有させ、使
用時に両成分を同時に溶解させる方法のほか、固体酸を
含有する成形体と包接化合物を含有する成形体を別々に
成形し、両成形体を同時に溶解器内に投入して使用する
方法、溶解器内には防黴剤と固体酸のみを含有する成形
体のみを投入し、抗細菌剤を含有する成形体をトラップ
着脱式小便器のトラップ内に投入する方法等により使用
される。
【0030】なお、溶解性の遅い固体酸や包接化合物を
有効成分とする場合は、薬剤は成形体の形をとらず、顆
粒や粉末の形で溶解器内やトラップの中に直接投入して
使用することもできるし、液体や易溶性の薬剤を口部に
フィルター等を設置した容器に充填し、溶解器内に設置
して使用することもできる。
【0031】なお、溶解性の遅い固体酸や包接化合物を
有効成分とする場合は、崩壊剤を含有する成形体とし、
トラップや溶解器内で崩壊させて粉末状態とさせる方法
も好ましく採用される。崩壊剤としてはカルボキシメチ
ルセルロースのカルシウム塩、酸化ホウ素等が好ましく
使用される。
【0032】
【作用】固体酸を有効成分とする清浄剤を便器洗浄水配
管の途中に設置した溶解器に収納し、洗浄水に溶解させ
る際に溶解器内や便器の洗浄水流出孔部及びトラップ部
に発生した黒色の付着物は、本発明者等の研究の結果、
空気中の黴が清浄剤中の界面活性剤と水道水中の有機成
分を栄養源として成育したものであり、トラップ着脱式
小便器のトラップ内に発生するスライムは細菌由来のも
のであることがわかった。
【0033】便器清浄剤中に添加された包接化合物は、
清浄剤の他の成分が洗浄水に溶解するとともに洗浄水中
に抗菌剤を放出し、溶解器内、便器の洗浄水流出孔部及
びトラップ部に黴や細菌が成育し付着物(スライム)を
形成するのを防止する。
【0034】トラップ着脱式小便器のトラップ内に包接
化合物を含有する薬剤を直接投入した場合は、夜間や休
日等の便器使用が長時間休止される時間帯にトラップ内
の抗菌剤の濃度が通常時より著しく高くなるため繁殖し
た細菌を抗菌または殺菌することが可能となるため特に
その効果が顕著になる。
【0035】便器のトラップや排水管内に付着する尿石
は尿中の尿素が微生物の作用でアンモニアと二酸化炭素
に分解されpHが上昇するために、本来は弱酸性である
尿がアルカリ性になるために尿中に水溶性で存在してい
たカルシウム分が二酸化炭素や燐酸類と結合し、水に不
溶解性のカルシウム化合物として析出しスケールとして
付着するものである。酸性物質はそのpH調節作用によ
り尿のpH上昇を抑制し尿石の発生を防止するが、抗菌
剤も添加されることにより微生物の活動を抑制するの
で、包接化合物を添加した便器清浄剤の尿石防止効果は
酸性物質のみの便器清浄剤よりも尿石の防止効果も向上
する。
【0036】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明す
る。但し本発明の範囲は、下記実施例により何等限定さ
れるものではない。
【0037】(参考例1)試料:CMI(5−クロロ−
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン)包接化合
物の製造 メタノール5mlにTEP(1,1,2,2−テトラキ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エタン)2.51mmo
l(1.0g)を加え、TEPが完全に溶解するまで加
温しながら攪拌する。ここへケーソンWT(ローム&ハ
ース社製)20g(CMIとして11.4mmol)を
徐々に滴下し、25℃で1時間攪拌しながら反応させ
た。次いで、この液を室温でしばらく静置した後、析出
物を吸引濾過し、濾物を室温にて真空乾燥して淡黄色粉
末のCMI包接化合物を得た。TG−DTA測定及びI
R測定の結果、このものはTEP:CMI=1:2モル
の包接化合物であることが確認された。
【0038】なお、参考例1で使用した抗菌剤(ケーソ
ンWT)の分析値は、下記の通りである。CMI(5−
クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン):10.1wt%、MI(2−メチル−4−イソチ
アゾリン−3−オン):3.8wt%、残部:塩化マグ
ネシウム+硝酸マグネシウム+水
【0039】(実施例1)コハク酸93重量%、参考例
1で調整した包接化合物1重量%、ヒドロキシプロピル
セルロース微粉末5重量%、及びトリアゾール系腐食防
止剤1重量%の混合物を加圧成形して、直径40mm、
高さ20mmの成形体を得た。本薬剤を洗浄水配管途中
の溶解器に投入して使用した。
【0040】(実施例2)安息香酸87重量%、参考例
1で調整した包接化合物10重量%、ヒドロキシプロピ
ルセルロース微粉末2重量%、及びアルキルチオ尿素系
腐食防止剤1重量%の混合物を加圧成形して、直径40
mm、高さ20mmの成形体を得た。本薬剤をトラップ
着脱式小便器のトラップ内に投入した。
【0041】(実施例3)アジピン酸51重量%、パラ
ジクロロベンゼン25重量%、非イオン系界面活性剤1
5重量%及びポリエチレングリコール(常温固体)5重
量%を80℃で加熱混合し、得られたスラリーに参考例
1で調整した包接化合物4重量%を添加混合したスラリ
ーを型に流し込み冷却固化して、40mm×40mm×
20mmの直方体状の成形体を得た。本薬剤を洗浄水配
管途中の溶解器に投入して使用した。
【0042】(比較例1)5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オンを多分子系ホスト化合物と
包接せずに添加した成形体を実施例1と同様の方法で調
製した。
【0043】(比較例2)包接化合物を添加しない成形
体を実施例3と同様の方法で調製とした。
【0044】(比較例3)包接化合物を添加しない成形
体を実施例2と同様の方法で調製とした。
【0045】(評価試験)以上、調製した実施例1〜3
と比較例1〜3の薬剤を用い、次の評価方法によって試
験を行った。
【0046】洗浄水配管に洗浄水が流される際に洗浄水
の一部を便器洗浄剤を収納した溶解タンク内に取り入
れ、清浄剤を溶解させた液を配管の洗浄水が流れ終わっ
た後に洗浄水配管内に供給し、便器面を洗浄した後トラ
ップに流れ込むタイプの溶解器を、通常に使用している
トイレの男子用小便器の洗浄水配管の途中に設置し、実
施例1、3、比較例1、2の成形体を溶解器内に投入し
た。また、実施例2、比較例3の成形体をトラップ着脱
式小便器のトラップ中に投入した。
【0047】各成形体を1種につき5便器の溶解器を投
入し、1ヵ月毎に新しい成形体を投入した。3ヵ月間通
常に便器を使用した後、以下の項目について評価を行っ
た。結果は表1にまとめた。なお、試験は付着物が多く
発生しているビルのトイレで行い、試験開始に当たって
は溶解器は汚れのない新しい物と交換し、便器及びトラ
ップ部は酸性の洗浄剤を使用し汚れと尿石を除去し、且
つ次亜塩素酸ナトリウム液を使用し殺菌した。 ・スライムの付着 3ヵ月経過後の溶解器内、便器洗浄水流出孔部、及びト
ラップ部のスライム付着状況を目視観察した。 ・尿石付着 3ヵ月経過後のトラップ部の尿石付着状況を目視観察し
た。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明のトイレ用便器清浄剤は表1に示
す様に抗菌剤と多分子系ホスト化合物とからなる包接化
合物を添加することにより、水溶解度の高い抗菌剤や皮
膚刺激性の強い抗菌剤においては取扱いが容易となり、
更に包接化合物からの抗菌剤の溶出濃度が比較的一定と
なるため低濃度であっても、溶解器内や便器の洗浄水流
出孔部とトラップ部に発生する付着物の発生を効果的に
防止し、かつ尿石の発生防止性能も向上する優れた効果
を発揮しており経済的で環境への影響の少ない組成物で
ある。
【0050】また、包接化合物を薬剤中に添加し、もし
くは別薬剤として溶解器内やトラップ中に投入すること
により、酸性物質を有効成分とする薬剤だけでは付着物
の発生の防止が困難なトラップ着脱式小便器のトラップ
部に発生する細菌由来の付着物の発生を防止し、かつ尿
石の発生防止性能も向上する優れた効果を発揮する。
【0051】本発明は改良されたトイレ用便器清浄剤に
関するものである。本発明の組成物を使用することによ
り、便器の日常清掃作業を大幅に低減でき、通常の清浄
では対応できない便器の詰まりと悪臭の原因であるトラ
ップや排水管の尿石も防止することが可能となり、か
つ、スライムの発生等のトラブルが起きなくなり、その
公衆衛生的且つ産業的意義は極めて大きい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌剤と多分子系ホスト化合物とからな
    る包接化合物を含有する事を特徴とするトイレ用便器清
    浄剤。
  2. 【請求項2】 抗菌剤と多分子系ホスト化合物とからな
    る包接化合物および固体酸を含有する成形体であること
    を特徴とするトイレ用便器清浄剤。
  3. 【請求項3】 常温で固体の界面活性剤および/または
    昇華性物質を含有する事を特徴とする請求項1または2
    記載のトイレ用便器清浄剤。
  4. 【請求項4】 抗菌剤が5−クロロ−2−メチル−4−
    イソチアゾリン−3−オンであることを特徴とする請求
    項1、2または3記載のトイレ用清浄剤。
  5. 【請求項5】 多分子系ホスト化合物が、次の(1)か
    ら(25)の化合物からなる群から選ばれた1種又は2
    種以上で有ることを特徴とする請求項1、2、3または
    4記載のトイレ用便器清浄剤。 (1)1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフ
    ェニル)エタン (2)1,1,6,6−テトラフェニル−2,4−ヘキ
    サジイン−1,6−ジオール (3)1,6−ビス(2−クロロフェニル)1,6−ジ
    フェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール (4)1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−
    1,4−ジオール (5)2,5−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ハイ
    ドロキノン (6)1,1−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2
    −プロピン−1−オール (7)1,1,2,2−テトラフェニルエタン−1,2
    −ジオール (8)1,1−ビ−2−ナフトール (9)9,10−ジフェニル−9,10−ジヒドロキシ
    アントラセン (10)1,1,6,6−テトラ(2,4−ジメチルフ
    ェニル)−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール (11)9,10−ビス(4−メチルフェニル)−9,
    10−ジヒドロキシアントラセン (12)1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
    ロヘキサン (13)N,N,N′,N′−テトラキス(シクロヘキ
    シル)−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジカル
    ボキシアミド (14)4,4′−スルホニルビスフェノール (15)4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−
    tert−ブチルフェノール) (16)2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t
    ert−ブチルフェノール) (17)4,4′−チオビス(4−クロロフェノール) (18)2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノー
    ル) (19)デオキシコール酸 (20)コール酸 (21)α,α,α′,α′−テトラフェニル−1,
    1′−ビフェニル−2,2′−ジメタノール (22)t−ブチルヒドロキノン (23)2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン (24)顆粒状コーンスターチ (25)1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オ
    クタン
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7377983B2 (en) 2004-11-04 2008-05-27 The Clorox Company Prevention of deposits on ceramics
JP2011218305A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Dia Aqua Solutions Co Ltd 尿石防止剤
KR101527215B1 (ko) * 2007-05-21 2015-06-08 닛뽕소다 가부시키가이샤 살미생물제 포장물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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