JPH0824847A - 厨房排水処理剤及び厨房排水処理方法 - Google Patents

厨房排水処理剤及び厨房排水処理方法

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JPH0824847A
JPH0824847A JP17109894A JP17109894A JPH0824847A JP H0824847 A JPH0824847 A JP H0824847A JP 17109894 A JP17109894 A JP 17109894A JP 17109894 A JP17109894 A JP 17109894A JP H0824847 A JPH0824847 A JP H0824847A
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JP
Japan
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oil
treatment agent
kitchen wastewater
wastewater treatment
monomer
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Application number
JP17109894A
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English (en)
Inventor
Tomonori Gomi
知紀 五味
Susumu Inaoka
享 稲岡
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】油が混入した厨房排水から油を選択的に回収で
き、且つ生ゴミ等の固形物を除去する際の濾水性を著し
く向上した簡便な厨房排水処理方法を提供する。 【構成】溶解度パラメーターが9以下の疎水性単量体を
架橋性単量体の存在下に重合して得られる吸油性重合体
(I)を厨房排水処理剤として用い、厨房排水から油分
のみを選択的に且つ簡便に回収する厨房排水の処理方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は厨房排水処理剤及び厨房
排水の処理方法に関する。さらに詳しくは、油が混入し
た厨房排水から油を選択的に回収でき、且つ生ゴミ等の
固形物を除去する際の濾水性を著しく向上した簡便な厨
房排水処理剤及び厨房排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、海上への流出油や廃水中の油分の
回収が環境保全上大きな問題となっている。中でも、レ
ストラン、小規模飲食店やファーストフーズ店などの厨
房からでる排水中に含まれる油分による河川や湖沼の汚
染は深刻な問題となっており、厨房排水の簡便な処理方
法が強く望まれている。
【0003】これらの厨房排水を処理する方法として、
油水分離槽にたまった油をオイルスキマー、バキューム
や柄杓等により回収する方法が用いられている。
【0004】しかし、オイルスキマーは装置が大がかり
なものになり、設置スペースの限られた厨房内の油水分
離槽では実際的に導入が困難であるばかりでなく、温水
の使用により粘度が低下した油に対して回収効率が著し
く低下する問題点がある。
【0005】また、バキューム処理は、油のみならず水
も大量に回収してしまうため排水の2次処理工程にコス
トがかかり、また、油分が大量に発生した場合の緊急時
への対応ができない問題点がある。
【0006】さらに、柄杓などによる回収は、不快な作
業を長時間継続しなければならず、回収効率もきわめて
低いため好ましくない。
【0007】これに対して、簡便な手段の一つとして、
吸油材で油を吸着したのち焼却その他の後処理を行なう
手法が従来より用いられている。このような吸油材とし
て、例えばポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維、ポ
リエチレン繊維などの疎水性繊維やその不織布からなる
合成繊維系吸油材が使用されていた。しかし、従来の合
成繊維系吸油材は、吸油作用が毛細管現象で吸油材中に
存在する空隙に油を吸着保持することによるため、吸油
後の保油性能に劣っており、わずかな外圧により容易に
吸収していた油を再放出するため液ダレを生じ易く、後
処理がきわめて煩雑になる欠点を有していた。また、油
水混合系の油分や水面に浮上している薄膜状油の回収に
適用した場合、油の回収率が悪く、しかも水分も多量に
吸収するため、吸油材が水中に沈んで回収が困難であっ
たり回収後の燃焼に不都合が生じる問題点があった。
【0008】厨房排水処理におけるもう一つの作業とし
て油水分離槽内に混入した生ゴミなどの固形物を金網な
どで回収する作業が挙げられる。その際、固形物の間隙
に油分が付着している場合、金網などで濾別回収する際
の水切れが著しく低下し、ドラムなどへの回収作業時に
液ダレを生じ、処理が煩雑となったり、固形物中の水分
が多く燃焼が困難となったりする問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の処理
方法が有する前記問題点を解決するものである。すなわ
ち、本発明の目的は、油が混入した厨房排水から油を選
択的に回収でき、且つ生ゴミ等の固形物を除去する際の
濾水性を著しく向上した簡便な厨房排水処理方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の吸
油性重合体を厨房排水処理剤として用い厨房排水中の油
を除去することによって前記目的が達成されることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、溶解度パラメーター
(SP値)が9以下の単量体を主成分としてなる分子中
に1個の重合性基を有する単量体(A)を50重量%以
上の割合で含有する単量体成分を重合して得られる吸油
性重合体(I)からなる厨房排水処理剤;吸油性重合体
(I)30〜99重量部及び水不溶性粉体1〜70重量
部からなる粒状物(II)からなる厨房排水処理剤;吸油
性重合体(I)及び/または粒状物(II)を多孔質材料
からなる容器に充填してなる厨房排水処理剤;吸油性重
合体(I)及び/または粒状物(II)を多孔性基材に担
持してなる厨房排水処理剤及び厨房排水処理剤を厨房排
水中に投入した後、回収することを特徴とする厨房排水
の処理方法;厨房排水処理剤が充填された通液槽または
カラム中に厨房排水を通液することを特徴とする厨房排
水の処理方法に関するものである。
【0012】
【作用】溶解度パラメーター(SP値)は、化合物の極
性を表す尺度として一般に用いられており、本発明では
Smallの計算式にHoyの凝集エネルギー定数を代
入して導いた値を適用するものとし、単位は(cal/
cm31/2で表される。
【0013】本発明で用いられる吸油性重合体(I)
は、溶解度パラメーター(SP値)が9以下の単量体を
主成分としてなる分子中に1個の重合性基を有する単量
体(A)を重合して得られる吸油性重合体であれば特に
制限はない。溶解度パラメーター(SP値)が9を越え
る単量体を単量体(A)の主成分に用いると、油吸収力
の高い重合体が得られず、必要添加量が増加したり、吸
油性重合体(I)の交換寿命が短くなりなるため好まし
くない。
【0014】本発明で用いられる吸油性重合体(I)と
しては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、(メタ)アクリル樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リアセタール、ポリカーボネート、ポリアミド、アセチ
ルセルロース、ポリノルボルネン、フッ素樹脂、フェノ
ール樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、ポリエステル樹
脂、アリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、AS樹
脂、ABS樹脂、合成ゴム、天然ゴムなどの単独重合
体、共重合体、縮合物またはそれらの樹脂の混合物を挙
げることができる。
【0015】本発明で用いられる単量体(A)の主成分
を構成する単量体は、溶解度パラメーター(SP値)が
9以下で分子中に1個の重合性不飽和基を有する単量体
であることが好ましく例えば、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)
アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、フェニル(メタ)アクリレート、オクチルフ
ェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)
アクリレート、ジノニルフェニル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メンチル
(メタ)アクリレート、ジブチルマレエート、ジドデシ
ルマレエート、ドデシルクロトネート、ジドデシルイタ
コネートなどの不飽和カルボン酸エステル;(ジ)ブチ
ル(メタ)アクリルアミド、(ジ)ドデシル(メタ)ア
クリルアミド、(ジ)ステアリル(メタ)アクリルアミ
ド、(ジ)ブチルフェニル(メタ)アクリルアミド、
(ジ)オクチルフェニル(メタ)アクリルアミドなどの
炭化水素基を有する(メタ)アクリルアミド;エチレ
ン、プロピレン、イソブテン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、イソオクテン、1−ノネン、1−デ
セン、1−ドデセンなどのα−オレフィン;ビニルシク
ロヘキサンなどの脂環式ビニル化合物;ドデシルアリル
エーテルなどの炭化水素基を有するアリルエーテル;カ
プロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニルなどの炭化水素基を有する脂肪
酸ビニルエステル;ブチルビニルエーテル、ドデシルビ
ニルエーテルなどの炭化水素基を有するビニルエーテ
ル;スチレン、t−ブチルスチレン、オクチルスチレン
などの芳香族ビニル化合物;ジシクロペンタジエン、テ
トラシクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン、エ
チリデンテトラシクロドデセン、ヘキサシクロヘプタデ
セン、メチルヘキサシクロヘプタデセン、トリシクロペ
ンタジエン、ノルボルネン、メチルノルボルネン、エチ
リデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、5−メチル
−2−ノルボルネン、5,6−ジメチル−2−ノルボル
ネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2
−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5
−オクチル−2−ノルボルネン、5−ドデシル−2−ノ
ルボルネンなどのノルボルネン化合物などをあげること
ができ、これらの単量体を1種または2種以上用いるこ
とができる。
【0016】これらの中でも、前記した性能に一層優れ
た油吸収性能を与える単量体(A)としては、少なくと
も1個の炭素数3〜30の脂肪族炭化水素基を有し且つ
アルキル(メタ)アクリレート、アルキルアリール(メ
タ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、
アルキルアリール(メタ)アクリルアミド、アルキルス
チレンおよびα−オレフィンからなる群より選ばれる少
なくとも1種の不飽和化合物(a)を主成分としてなる
ものが厨房排水中の油分の吸油性能が高く好ましい。
【0017】このような溶解度パラメーター(SP値)
が9以下の単量体の単量体(A)中における使用量は、
単量体(A)の全体量に対して50重量%以上、より好
ましくは70重量%以上となる割合である。溶解度パラ
メーター(SP値)が9以下の単量体の単量体(A)中
の使用量が50重量%未満では、油吸収力の高い重合体
が得られず、必要添加量が増加したり、吸油性重合体
(I)の交換寿命が短くなりなるため好ましくない。
【0018】したがって、本発明では単量体(A)中に
溶解度パラメーター(SP値)が9以下の単量体が50
重量%以上含有される必要があるが、単量体(A)中に
50重量%以下の割合で溶解度パラメーター(SP値)
が9を越える単量体が含有されてもよい。このような単
量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、アクリロニ
トリル、無水マレイン酸、フマル酸、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレートなどをあげることができる。
【0019】本発明で用いられる吸油性重合体(I)
は、架橋重合体であることがより好ましい。これは吸油
性重合体(I)の油分への溶解を防止するためと未架橋
体はゲル強度が低下して取り扱いにくいためである。
【0020】本発明で用いられる架橋性単量体(B)と
しては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコール−ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、N,N´−メチレンビス(メタ)アクリル
アミド、N,N´−プロピレンビス(メタ)アクリルア
ミド、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、多価アルコ
ール(例えばグリセリン、トリメチロールプロパンある
いはテトラメチロールメタン)のアルキレンオキシド付
加物と(メタ)アクリル酸とのエステル化によって得ら
れる多官能(メタ)アクリレートや、ジビニルベンゼン
などをあげることができ、これらの架橋性単量体を1種
または2種以上用いることができる。
【0021】吸油性重合体(I)を製造する際に用いら
れるより好ましい単量体成分中の単量体(A)および架
橋性単量体(B)の比率は、単量体(A)及び架橋性単
量体(B)の合計に対して、単量体(A)が96〜9
9.999重量%の範囲、架橋性単量体(B)が0.0
01〜4重量%の範囲である。
【0022】単量体(A)が96重量%未満であったり
架橋性単量体(B)が4重量%を越えると、得られる架
橋重合体の架橋密度が高くなりすぎて油吸収力の高い重
合体が得られず、必要添加量が増加したり、吸油性重合
体(I)の交換寿命が短くなりなるため好ましくない。
また、単量体(A)が99.999重量%を越えると、
得られる吸油性重合体(I)の油吸収力は増大するが、
吸油性重合体(I)の油への微溶解が生じたり、ゲル強
度が低下して取り扱い性が悪くなるため好ましくない。
【0023】吸油性重合体(I)を製造するには、重合
開始剤を用いて前記単量体成分を重合すればよい。ま
た、紫外線等の光や放射線、熱等により重縮合すること
もできる。重合は、懸濁重合や塊状重合、乳化重合など
の公知の方法により行うことができる。
【0024】懸濁重合は、例えば、高HLB値を有する
乳化剤や、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ゼラチンなどの保護コロイド剤を使用し、単
量体成分を水中に懸濁させ、油溶性重合開始剤の存在下
で重合すればよい。重合開始剤としては、例えば、ベン
ゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、クメン
ハイドロパーオキシドなどの有機過酸化物、2,2'−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビスジメチル
バレロニトリルなどのアゾ化合物などを用いることがで
き、重合温度は0〜150℃の範囲が好ましい。得られ
た10〜1000μ程度の微粒状樹脂の水性懸濁液を濾
過乾燥して、目的の吸油性重合体(I)が得られる。
【0025】塊状重合は、例えば、単量体成分を上記重
合開始剤の存在下、型に流し込み、50〜150℃の条
件下に重合を行なえばよい。塊状重合で吸油性重合体
(I)を重合した後、粉砕などの操作を加えて粒度調整
を行なうことができる。
【0026】乳化重合は、例えばアニオン系やノニオン
系もしくはそれらの複合系乳化剤を用いて単量体成分を
水中に懸濁させ、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム
などの過硫酸塩や水溶性アゾ化合物を重合開始剤に用
い、必要に応じて還元剤、pH調節剤、酸化防止剤、帯
電防止剤などを併用しながら重合することが可能であ
り、0〜150℃の条件下にて重合を行うことにより目
的の吸油性重合体(I)が得られる。
【0027】本発明において吸油性重合体(I)は、懸
濁重合時にホモミキサーなどによるプレ懸濁工程の導入
や重合時の攪拌動力を調節することにより、平均粒径
0.5〜500μmの範囲の粒状物とすることが好まし
い。吸油性重合体(I)の粒状物の平均粒径が0.5μ
m未満では、粒状物同士の凝集に基づくママコ現象のた
めに表面積が低下し、吸油速度の向上した吸油剤を得る
ことが困難となる。また、吸油性重合体(I)の粒状物
の平均粒径が500μmを越えると、吸油性重合体の表
面積の低下に伴って吸油速度も低下するため好ましくな
い。
【0028】本発明で得られた吸油性重合体(I)は、
水不溶性粉体と造粒して粒状物(II)にして厨房排水処
理剤として用いることが出来る。好ましい粒状物(II)
としては、吸油性重合体30〜99重量部及び水不溶性
粉体1〜70重量部からなる粒状物である。本発明で用
いられる水不溶性粉体としては、25℃下での水への溶
解度が、水不溶性粉体100部に対し1部以下の溶解度
である非溶解もしくは難溶解性粉体であれば特に制限は
ないが焼却時に有毒ガスを発生せず灰分の少ないものほ
ど好ましい。例えば、シリカ、タルク、珪藻土等の無機
粉、鉄粉等の金属粉、炭酸カルシウム等の無機粉塩、金
属石鹸等の有機金属塩、ポリスチレン、ポリエチレン、
塩化ビニル等の高分子粉、ワックス等の有機粉、綿粉、
パルプ粉等の天然粉等を挙げることができ、これらの1
種または2種以上を用いることが出来る。なかでも、吸
油性重合体(I)との造粒に用いられる好ましい水不溶
性粉体としては、20℃の水100gに対する溶解度が
1g以下の有機酸金属塩やメタノール値25%以上の疎
水性無機化合物が挙げられる。
【0029】本発明の粒状物(II)の例としては、例え
ば、吸油性重合体(I)と20℃の水100gに対する
溶解度が1g以下の有機酸金属塩からなる吸油剤(特願
平04−147313)や吸油性重合体(I)と疎水性
シリカ等のメタノール値25%以上の疎水性無機化合物
からなる吸油剤(特願平5−231390)等が挙げら
れる。
【0030】有機酸金属塩は、例えば酪酸、カプロン
酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ア
ラキン酸などの直鎖飽和脂肪酸;オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸などの直鎖不飽和脂肪酸;イソステアリ
ン酸などの分枝脂肪酸;リシノール酸、12−ヒドロキ
システアリン酸などのヒドロキシル基を含有する脂肪
酸;安息香酸;ナフテン酸;アビエチン酸;デキストロ
ピマル酸などのロジン酸などの有機カルボン酸類のリチ
ウム塩、銅塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシ
ウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、亜鉛塩、カド
ミウム塩、アルミニウム塩、セリウム塩、チタン塩、ジ
ルコニウム塩、鉛塩、クロム塩、マンガン塩、コバルト
塩、ニッケル塩などを挙げることができる。
【0031】メタノール値(以下M値ということがあ
る)は、水不溶性粉体の疎水化度を表わす尺度として一
般的に用いられており、メタノール水溶液に水不溶性粉
体が湿潤しはじめる時のメタノールの容積%で表わされ
る。本発明においては、所定濃度に調製されたメタノー
ル水溶液中に水不溶性粉体の粉体を入れ、手振りにより
2度振とうした後の該粉体の湿潤の有無により測定した
値を採用するものとする。たとえば、M値30%の化合
物とは、メタノールの容積%が30%以上のメタノール
水溶液に湿潤し且つメタノールの容積%が30%未満の
メタノール水溶液に湿潤しない化合物である。
【0032】疎水性無機化合物のうち、メタノール値が
25%以上の疎水化度を有するものとして、例えば酸化
亜鉛、アルミナ(酸化アルミニウム)、ケイ酸アルミニ
ウム、シリカ(酸化ケイ素)、酸化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化鉄、硫
酸バリウム、炭酸バリウム、酸化バリウム、二酸化マン
ガン、炭酸マンガン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシ
ウムなどの疎水化変性物をあげることができる。これら
の疎水性無機化合物の中でも種々の粒径の粉体として入
手が容易な疎水性シリカや疎水性アルミナが好ましい。
【0033】また、前記無機化合物を疎水化変性し疎水
性無機化合物を得る方法としては特に制限はなく、例え
ば無機化合物の粉体の表面を化学的あるいは物理的に不
活性化すればよく、例えばアルキルアルコキシシラン、
アルキルハロゲン化シランなどのシランカップリング剤
を用いる方法、ジメチルシロキサンなどのポリシロキサ
ンを用いる方法、合成ワックスや天然ワックスを用いる
方法、カルシウムなどにより金属表面処理する方法など
をあげることができる。
【0034】水不溶性粉体は、平均粒径が0.01〜3
00μmの範囲の粉体であることが好ましい。この平均
粒径が0.01μm未満では、粉体同士の凝集が起こ
り、吸油速度を低下させるため好ましくない。また、こ
の平均粒径が300μmを越えると、吸油性重合体
(I)との相乗効果が発現され難く、吸油速度を向上さ
せることができないため好ましくない。
【0035】吸油性重合体(I)及び水不溶性粉体を含
有してなる粒状物(II)を製造するには、これらの成分
を混合して造粒させればよく、その製造方法には特に制
限はない。混合方法には湿式混合や乾式混合のいずれも
採用することができる。湿式混合は、例えば吸油性重合
体(I)及び水不溶性粉体を必要に応じて界面活性剤の
存在下に水性媒体中に混合分散した後、濾別乾燥する方
法等により行なうことができる。乾式混合は、例えばコ
ロイドミルやニーダーやミキサーにて吸油性重合体
(I)と水不溶性粉体を混合することにより行なうこと
ができる。特に、湿式混合は、前記懸濁重合で得られた
吸油性重合体(I)の水分散体をそのまま水不溶性粉体
と混合できるため好ましい。また、塊状重合で得られた
吸油性重合体(I)と水不溶性粉体とを粉砕操作などで
粒度調整を行いながら混合する方法も採用することがで
きる。また、バインダー等を併用することにより造粒す
ることもできる。
【0036】なかでも、吸油性重合体(I)の粒状物と
水不溶性粉体とを水性媒体中に混合分散した後、両者を
凝集造粒させてから造粒物を水性媒体から分離して得ら
れる粒状物が特に好ましい。また、この粒状物(II)の
平均粒径としては、0.1〜5mmの範囲が好ましい。
【0037】このようにして製造される粒状物(II)中
の吸油性重合体(I)及び水不溶性粉体の配合割合は、
吸油性重合体(I)が30〜99重量部及び水不溶性粉
体が1〜70重量部となる割合である。水不溶性粉体の
量が1重量部未満では、吸油性重合体(I)の粒子同士
が凝集し、吸油剤の吸油速度が低下するため吸油速度向
上効果は期待できない。また、水不溶性粉体を70重量
部を越えて多量に使用すると、厨房排水処理剤の吸油量
や保油性能が低下するため好ましくない。
【0038】本発明において、厨房排水を有効に処理す
る方法として厨房排水処理剤を粉状もしくは水分散液状
で直接、厨房排水中に投入し、金網や濾布などで濾別回
収する方法が挙げられる。
【0039】本発明においてさらに簡便に厨房排水を処
理できる厨房排水処理剤及び厨房廃水処理方法として、
吸油性重合体(I)及び/または粒状物(II)を油透過
性の多孔質材料からなる容器中に充填した厨房排水処理
剤を厨房排水中に投入した後、回収する方法を挙げるこ
とができる。
【0040】多孔質材料としては、それ自体が水に溶解
したり膨潤したりせず、しかも該材料からなる容器の内
部に充填する吸油性重合体(I)または粒状物(II)を
外部に漏洩せず且つ油を容易に通過させるような大きさ
の孔径の孔を多数有するものであれば特に制限はない。
このような多孔質材料として例えば合成繊維やパルプな
どの天然繊維からなる布や紙、ステンレスメッシュなど
の網などを用いることができる。中でも、特に優れた吸
油性能を有する厨房排水処理剤を提供するものとして、
それ自体が疎水性を有し好ましくは油を吸着する高い親
油性を有するポリプロピレンやポリエチレン等のポリオ
レフィン、ポリエステル、ナイロンあるいはポリウレタ
ンからなる群より選ばれる少なくとも1種の合成樹脂製
の不織布または織布であることが好ましい。また、この
多孔質材料からなる容器の形状としては特に制限はな
く、例えば布や紙製の袋状物、網製の篭状物などを挙げ
ることができる。
【0041】吸油性重合体(I)及び/または粒状物
(II)を油透過性の多孔質材料からなる容器中に充填し
た厨房排水処理剤は、吸油性重合体(I)または粒状物
(II)を多孔質材料からなる容器中に充填することによ
って得られる。充填方法は特に制限はなく、例えば乾燥
を施した吸油性重合体(I)や粒状物(II)を通常用い
られる粉体充填装置などにより容器中に充填する方法を
挙げることができる。また、懸濁重合により得られた吸
油性重合体(I)の水分散体や湿式混合により得られた
粒状物(II)の水分散体を容器中に充填し、その後余剰
の水を容器から排出させて乾燥する方法を採用すること
もできる。
【0042】また、本発明の簡便な厨房排水処理剤及び
厨房排水処理方法として、吸油性重合体(I)または粒
状物(II)を多孔質基材に担持してなる厨房排水処理剤
を厨房排水中に投入した後、回収する方法を挙げること
ができる。
【0043】多孔質基材としては、吸油性重合体(I)
または粒状物(II)を有効に担持できる広い表面積と油
を吸収保持する空隙を有する布織布やスポンジや紙など
の成形体を形成できるものであれば特に制限はなく、例
えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフ
ィン、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン、セルロ
ース、ビスコース、レーヨン、キュプラ、アセテート、
パルプ、綿、ガラス、金属などを挙げることができる。
【0044】吸油性重合体(I)または粒状物(II)を
多孔質基材に担持してなる厨房排水処理剤を製造する方
法として、吸油性重合体(I)または粒状物(II)が多
孔質基材から脱離しない程度に多孔質基材に担持できる
ものであれば特に制限はなく、例えば成形により多孔質
基材を形成しうる繊維材料と吸油性重合体(I)または
粒状物(II)とを湿式または乾式で混合した後、成形を
行う方法でもよく、予め成形された多孔質基材に吸油性
重合体(I)または粒状物(II)を担持する方法でもよ
い。
【0045】また、 吸油性重合体(I)及び/または
粒状物(II)を油透過性の多孔質材料からなる容器中に
充填した厨房排水処理剤または吸油性重合体(I)また
は粒状物(II)を多孔質基材に担持してなる厨房排水処
理剤は、円筒状、直方体状、球状、ソーセージ状などあ
らゆる形態に成形して用いることができる。
【0046】本発明において、厨房排水処理剤を投入ま
たは設置する場所については、これら厨房排水処理剤が
厨房排水と有効に接触できるところであれば特に制限は
なく、流し台や食器洗浄機の排水排出口、排水ライン、
油水分離槽入口、油水分離槽出口などの液面、液中など
を挙げることができる。
【0047】本発明において厨房排水を有効に処理する
方法として、厨房排水処理剤を厨房排水中に投入した
後、回収する方法及び/または厨房排水処理剤が充填さ
れた通液槽またはカラム中に厨房排水を通液し、厨房排
水を強制的に厨房排水処理剤に接触させて油分の除去効
率を向上させる方法を挙げることができる。
【0048】さらに、本発明の厨房排水の処理方法にお
いては厨房排水処理剤に併せて、例えば、もみがら、ワ
ラ、パルプ、綿、多孔質石灰、多孔質シリカ、多孔質パ
ーライト、ポリプロピレン繊維、発泡ポリウレタンフォ
ームなどの従来公知の吸油材を併用してもよい。
【0049】
【実施例】次に、本発明について実施例をあげて詳細に
説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではな
い。なお、例中特にことわりのない限り、部は重量部を
表わすものとする。
【0050】<実施例1>温度計、攪拌機、ガス導入管
及び還流冷却器を備えた500mlフラスコに、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル(株式会社日本触媒製、
商品名:ソフタノール150、以下の実施例においても
この商品を使用した)3部を水300部に溶解して仕込
み、攪拌下フラスコ内を窒素置換し、窒素気流下に40
℃に加熱した。その後、単量体(A)としてイソブチル
メタクリレート(SP値:7.5)59.762部及び
ステアリルアクリレート(SP値:7.9)39.84
2部、架橋性単量体(B)として1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート0.396部及び重合開始剤として
ベンゾイルパーオキシド0.5部からなる溶液をフラス
コ内に一度に加え、750rpmの条件下で激しく攪拌
した。
【0051】ついで、フラスコ内の温度を80℃に昇温
し、同温度で2時間維持して重合反応を行い、その後さ
らにフラスコ内を90℃に昇温し、2時間維持して重合
を完了させることにより、平均粒径30μmの吸油性重
合体(1)を含む水分散体(樹脂純分25重量%)を得
た。
【0052】ついで、この吸油性重合体(1)をろ別し
80℃で乾燥後に常温にて解砕することにより、平均粒
径1mmの大きさに凝集した吸油性重合体(1)からな
る厨房排水処理剤(1)を得た。
【0053】<実施例2>実施例1において単量体
(A)としてヘキサデシルメタクリレート(SP値:
7.8)49.930部及びN−オクチルメタクリルア
ミド(SP値:8.6)49.930部、架橋性単量体
(B)としてジビニルベンゼンO.140部を代わりに
用い、また回転数を300rpmに変更した以外は実施
例1と同様の方法により、平均粒径100μmの吸油性
重合体(2)を含む水分散体(樹脂純分25重量%)か
らなる厨房排水処理剤(2)を得た。
【0054】<実施例3>前記ポリオキシエチレンアル
キルエーテル3部を水300部に溶解した水溶液中に単
量体(A)としてドデシルアクリレート(SP値:7.
9)57.772部及びN,N−ジオクチルアクリルア
ミド(SP値:8.2)38.515部、架橋性単量体
(B)としてポリプロピレングリコールジメタクリレー
ト(分子量4000)3.713部及び重合開始剤とし
て2,2´−アゾビスイソブチロニトリルO.5部から
なる溶液を加え、ホモミキサーにて10000回転で1
0分間混合し単量体の水分散液を得た。
【0055】ついで、温度計、攪拌機、ガス導入管及び
還流冷却器を備えた500mlのフラスコに上記単量体
の水分散液を仕込み、400rpmの条件下で激しく攪
拌しながらフラスコ内を窒素置換した。引き続き窒素気
流下にフラスコ内の温度を70℃に昇温し、同温度で2
時間維持して重合反応を行い、その後さらに90℃に昇
温して重合を完了させ、平均粒径5μmの吸油性重合体
(3)を含む水分散体(樹脂純分25重量%)を得た。
【0056】また、前記ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル1.5部を水150部に溶解した水溶液中に実質
的に水に不溶性のカプリル酸亜鉛の微粉体(平均粒径6
μm)5部を加え、300rpmの条件下で攪拌しカプ
リル酸亜鉛の水分散体を得た。ついで、吸油性重合体
(3)を含む水分散体30部を徐々に加え10分間攪拌
を続け、吸油性重合体(3)とカプリル酸亜鉛とからな
る凝集物を得た。さらに、この凝集物をろ別し80℃で
乾燥後に解砕することにより、吸油性重合体(3)7.
5部及びカプリル酸亜鉛5部からなる平均粒径3mmの
大きさに造粒された粒状物からなる厨房排水処理剤
(3)を得た。
【0057】<実施例4>実施例1において単量体
(A)としてドデシルアクリレート(SP値:7.9)
99.823部、架橋性単量体(B)としてエチレング
リコールジアクリレート0.177部を代わりに用いた
以外は実施例1と同様の方法により、平均粒径30μm
の吸油性重合体(4)を含む水分散体(樹脂純分25重
量%)を得た。
【0058】また、前記ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル1.5部を水150部に溶解した水溶液中に実質
的に水に不溶性のステアリン酸アルミニウムの微粉体
(平均粒径5μm)3部及び疎水性シリカ(日本シリカ
製、ニップシールSS−70、M値:65)の微粉体
(平均粒径:4μm)2部を加え、300rpmの条件
下で攪拌しステアリン酸アルミニウム及び疎水性シリカ
の水分散体を得た。ついで、吸油性重合体(4)を含む
水分散体部を徐々に加え10分間攪拌を続け、吸油性重
合体(4)とステアリン酸アルミニウム及び疎水性シリ
カとからなる凝集物を得た。さらに、この凝集物をろ別
し80℃で乾燥後に解砕することにより、吸油性重合体
(4)20部及びステアリン酸アルミニウム3部及び疎
水性シリカ2部からなる平均粒径2mmの大きさに造粒
された粒状物からなる厨房排水処理剤(4)を得た。
【0059】<実施例5>実施例1において単量体
(A)としてt−ブチルスチレン(SP値:7.9)5
4.881部及び1−デセン(SP値:7.0)44.
903部、架橋性単量体(B)としてジビニルベンゼン
0.216部を代わりに用いた以外は実施例1と同様の
方法により、吸油性重合体(5)を含む水分散体(樹脂
純分25重量%)を得た。ついで、この水分散体から樹
脂分をろ別乾燥したのちコロイドミルで粉砕することに
より、平均粒径5μmの吸油性重合体(5)の粒状物を
得た。
【0060】さらに、この吸油性重合体(5)の粒状物
(平均粒径5μm)15部及び疎水性シリカ(日本シリ
カ製、ニップシールSS−75、M値:30)の微粉体
(平均粒径:4μm)5部をコロイドミルを用いて混合
することにより平均粒径1mmの大きさに造粒された粒
状物からなる厨房排水処理剤(5)を得た。
【0061】<実施例6>実施例1において単量体
(A)としてノニルフェニルアクリレート(SP値:
8.3)74.793部及びヒドロキシエチルアクリレ
ート(SP値:10.3)24.931部を代わりに用
い、架橋性単量体(B)としての1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレートの量を0.276部に変更した以外
は実施例1と同様の方法により、平均粒径30μmの吸
油性重合体(6)を含む水分散体(樹脂純分25重量
%)を得た。
【0062】また、前記ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル1.5部を水150部に溶解した水溶液中に疎水
性アルミナ(日本アエロジル製、RFY−C、M値:5
0)の微粉体(平均粒径:3μm)5部を加え、300
rpmの条件下で攪拌し疎水性アルミナの水分散体を得
た。ついで、吸油性重合体(6)を含む水分散体60部
を徐々に加え10分間攪拌を続け、吸油性重合体(6)
と疎水性アルミナとからなる凝集物を得た。さらに、こ
の凝集物をろ別し80℃で乾燥後解砕することにより、
吸油性重合体(6)15部と疎水性アルミナ5部とから
なる凝集した粒状物からなる厨房排水処理剤(6)を得
た。
【0063】<実施例7>実施例1において単量体
(A)としてラウリン酸ビニル(SP値:7.9)9
9.811部、架橋性単量体(B)としてトリメチロー
ルプロパントリアクリレート0.187部を代わりに用
いた以外は実施例1と同様の方法により、平均粒径30
μmの吸油性重合体(7)を含む水分散体(樹脂純分2
5重量%)を得た。
【0064】また、前記ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル1.5部を水150部に溶解した水溶液中に実施
例4で用いたのと同じステアリン酸アルミニウムの微粉
体4部及び疎水性シリカの微粉体1部を加え、300r
pmの条件下で攪拌しステアリン酸アルミニウムと疎水
性シリカの水分散体を得た。ついで、吸油性重合体
(7)を含む水分散体60部を徐々に加え10分間攪拌
を続け、吸油性重合体(7)とステアリン酸アルミニウ
ム及び疎水性シリカとからなる凝集物を得た。さらに、
この凝集物をろ別し80℃で乾燥後解砕することにより
吸油性重合体(7)15部、ステアリン酸アルミニウム
4部及び疎水性シリカ1部からなる平均粒径2mmの大
きさに造粒された粒状物からなる厨房排水処理剤(7)
を得た。
【0065】<実施例8>実施例4において得られた粒
状物4gを10×10cmのポリプロピレン不織布(目付
け50g/m2)製の袋に充填した後、充填口を熱融着し
て閉じることにより厨房排水処理剤(8)を得た。
【0066】<実施例9>実施例4で得られた粒状物4
gに、ポリプロピレンチョップ(チッソ社製、径3d、
長さ3mm)0.5g及び熱融着性繊維(チッソ社製ES
繊維、径3d、長さ5mm)を混合した後、10×10cm
の100メッシュの金網上に吸引して堆積させ目付け5
00g/m2の不織布状に成形した後、130℃の加熱炉
で熱処理することにより厨房排水処理剤(9)を得た。
【0067】<比較例1>実施例4においてドデシルア
クリレートの量を94.637部に、エチレングリコー
ルジアクリレートの量を5.363部にそれぞれ変更し
た以外は実施例4と同様の方法により、平均粒径30μ
mの比較重合体(1)を含む水分散体を得た。この水分
散体と実施例4で用いたのと同じステアリン酸アルミニ
ウム及び疎水性シリカを用いて、実施例4と同様の方法
で比較重合体(1)20部とステアリン酸アルミニウム
3部及び疎水性シリカ2部からなる平均粒径2mmの大
きさに造粒された粒状物からなる比較厨房排水処理剤
(1)を得た。
【0068】<比較例2>実施例4においてドデシルア
クリレート99.823部からなる単量体(A)の代わ
りにドデシルアクリレート39.854部及びメタクリ
ル酸(SP値:10.1)59.780部を用い、エチ
レングリコールジアクリレートの量を0.366部に変
更した以外は実施例4と同様の方法により、平均粒径3
0μmの比較重合体(2)を含む水分散体を得た。この
水分散体と実施例4で用いたのと同じステアリン酸アル
ミニウム及び疎水性シリカを用いて、実施例4と同様の
方法で比較重合体(2)20部とステアリン酸アルミニ
ウム3部及び疎水性シリカ2部からなる平均粒径2mm
の大きさに造粒された粒状物からなる比較厨房排水処理
剤(2)を得た。
【0069】<実施例10>大豆油30gを1000m
lのビーカー中に入れたアルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.18gを水600ml中に溶解した水溶液
中に入れ10分間混合した後、実施例1〜7で得られた
厨房排水処理剤(1)〜(7)の各吸油性重合体が4g
となる量、実施例8、9で得られた厨房排水処理剤
(8)及び(9)の各1枚、比較例1〜2で得られた比
較厨房排水処理剤(1)〜(2)の各比較重合体が4g
となる量及び市販のポリプロピレン不織布4g(目付け
400g/m2、10×10cm)を投入し、弱い攪拌条件
下で2時間吸油させた。ついで、200メッシュの金網
により、各厨房排水処理剤を水中から除去した後の水中
の大豆油濃度をn−ヘキサン抽出法(JIS K010
2)により測定した。結果を第1表に示す。
【0070】<実施例11>内径3.5cm、長さ30cm
のガラス製カラム内に、実施例1及び4で得られた厨房
排水処理剤(1)及び(4)の各12g、実施例8及び
9で得られた厨房排水処理剤(8)、及び(9)の各3
枚及び実施例10で用いたのと同じ市販のポリプロピレ
ン不織布の12gを充填した。これらのカラム内に定量
ポンプにより5ml/分の流速で大豆油1000ppm
とアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム300ppm
とを含有する懸濁液を上向流式により送液し、カラムを
通過した後の液中の大豆油濃度をn−ヘキサン抽出法に
より測定した。結果を第2表に示す。
【0071】<実施例12>100mlのビーカー中に
水50g、調理用カッターにて千切り状に裁断したキャ
ベツ10g及び厨房内油水分離槽より採取した油状スカ
ム20gを入れ、実施例1及び4で得られた厨房排水処
理剤(1)及び(4)の各2gを添加した後、5分間静
置した。ついで、ビーカーの内容物全量を200メッシ
ュの金網上で濾別し10秒後の濾水の重量を測定した。
また、比較として厨房排水処理剤を用いない場合につい
ても同様に濾水量を測定した。結果を第3表に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【発明の効果】本発明の厨房排水の処理方法は、特定の
親油性単量体成分を重合して得られる吸油性重合体を厨
房排水処理剤として用い厨房排水を処理するものであ
る。
【0076】本発明で用いられる厨房排水処理剤を形成
する吸油性重合体は、水面に高濃度で存在する油分や水
中に懸濁状態で存在する油分に対して大きな吸収能及び
保持能を有するため、一旦油を吸収した厨房排水処理剤
を長期間水中に放置しても油が水中に再放出されること
がなく、また回収時に油ダレを生じることもない。
【0077】さらに、本発明の処理方法によれば、生ゴ
ミなどの固形物を濾別除去する際の固形物中の含水量を
著しく低減する効果が認められるため、燃焼処理などを
行う際の燃焼エネルギーの低減効果や回収生ゴミの少量
化も同時に達成することができる。
【0078】したがって、本発明の厨房排水の処理方法
は、レストラン、飲食店、ファーストフーズ店、弁当販
売店などの厨房において、特に大規模な処理装置の導入
が困難な場合においても厨房排水を簡便に行うことがで
きる方法としてきわめて有効である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解度パラメーター(SP値)が9以下
    の単量体を主成分とし、且つ分子中に1個の重合性基を
    有する単量体(A)を50重量%以上含有する単量体成
    分を重合して得られる吸油性重合体(I)を含んでなる
    厨房排水処理剤。
  2. 【請求項2】 吸油性重合体(I)が、単量体(A)9
    6〜99.999重量%および分子中に少なくとも2個
    の重合性不飽和基を有する架橋性単量体(B)0.00
    1〜4重量%(ただし単量体(A)および(B)の合計
    は100重量%である)からなる単量体成分を重合して
    得られるものである請求項1記載の厨房排水処理剤。
  3. 【請求項3】 前記吸油性重合体(I)が粒状物(II)
    である請求項1記載の厨房排水処理剤。
  4. 【請求項4】 前記粒状物(II)が、前記吸油性重合体
    (I)30〜99重量部及び水不溶性粉体1〜70重量
    部からなる粒状物であり、この粒状物(II)を含んでな
    る厨房排水処理剤。
  5. 【請求項5】 前記吸油性重合体(I)及び/または前
    記粒状物(II)を多孔質材料からなる容器中に充填して
    なる厨房排水処理剤。
  6. 【請求項6】 前記吸油性重合体(I)または前記粒状
    物(II)を多孔質基材に担持してなる厨房排水処理剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の厨房排
    水処理剤を厨房排水中に投入することを特徴とする厨房
    排水の処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の厨房排
    水処理剤が存在する通液槽またはカラム中に厨房排水を
    通液することを特徴とする厨房排水の処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010005489A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Toshiba Corp 油分吸着機能性粒子およびそれを用いた水処理方法
JP2010207680A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Toshiba Corp 吸着材、有機物回収方法及び油分回収方法

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