JPH08248570A - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JPH08248570A
JPH08248570A JP8029420A JP2942096A JPH08248570A JP H08248570 A JPH08248570 A JP H08248570A JP 8029420 A JP8029420 A JP 8029420A JP 2942096 A JP2942096 A JP 2942096A JP H08248570 A JPH08248570 A JP H08248570A
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JP
Japan
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layer
acid
photographic
organic liquid
photographic element
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JP8029420A
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English (en)
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Paul Leo Zengerle
レオ ゼンガール ポール
John Brian Rieger
ブライアン リーガー ジョン
John W Boettcher
ウィリアム ブッチャー ジョン
Richard A Carmarck
アレン カーマック リチャード
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステル支持体に対して塗布される層の
乾燥密着性が改良された、ポリエステル支持体を有する
写真要素を提供すること。 【解決手段】 感光性ハロゲン化銀写真乳剤層を担持す
るポリエステル支持体を含む写真要素であって、前記支
持体にはポリマー含有下塗層が隣接しており、前記下塗
層には、高沸点疎水性有機液体が分散液滴として含まれ
ている親水性バインダーを含む層が隣接しており、そし
て前記液体のオクタノール/水系分配係数の対数値(l
og P)が7.7よりも高い写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
材料に、より詳細には、疎水性の高沸点有機液体が液滴
として含まれている親水性層を表面に塗布したポリエス
テル支持体を含む多層写真材料に関する。
【0002】
【従来の技術】酢酸セルロース支持体上にハロゲン化銀
写真材料を塗布することはよく知られている。特殊な場
合であるが、米国特許第3,649,336号明細書に
記載されているように、写真要素の寸法安定性又は機械
的強度の向上が望まれる場合にはこれらの材料をポリエ
ステル支持体上に塗布すると有利であることが知られて
いる。具体的には、ポリエチレンナフタレート(PE
N)支持体が他種の支持体と比べて優れた機械的強度及
びカール緩和特性を示すことがわかっている。しかしな
がら、米国特許第5,292,628号及び同第4,1
16,696号明細書並びに欧州特許第035,614
号公報に記載されているように、常用の酢酸セルロース
系支持体とは対照的に、これらのポリエステルフィルム
上に水性写真組成物を塗布した場合には必要な密着性を
得ることがより困難となる。次の層の密着性を向上させ
るために、1層以上の下塗層を塗布してから写真層を直
接塗布する方法がよく知られている。
【0003】また、支持体に隣接した層と該支持体表面
との間の接着強さを表面処理により向上させる方法も周
知である。このような表面活性化処理の例として、化学
処理法、機械処理法、コロナ放電処理法、火炎処理法、
UV照射法、高周波処理法、グロー放電処理法、活性プ
ラズマ処理法、レーザー処理法、混合酸処理法又はオゾ
ン酸化法が挙げられるが、これらに限定はされない。こ
のような処理法は、下塗層を塗布してもしなくても利用
することができる。ポリエステル系支持体を用いると、
さらに別のポリマー下塗層を塗布しても所望の密着性を
付与することができなかった。写真層と支持体の間の密
着性が不十分であると、実用上の問題がいくつか発生す
る。写真材料が添え継ぎテープなどの粘着性材料と接触
させられると、写真層が支持体から剥離して画像形成能
が失われる恐れがある。製造工程において、写真材料は
スリッティング又は切断を受け、そして多くの場合、カ
メラや処理機の中でフィルムを送り進めるための孔が材
料に開けられる。密着性が乏しいと、写真材料の切断さ
れた縁部において写真層が支持体から離層する場合があ
り、すると削がれ落ちた乳剤層の小さな破片が多量に発
生し、これが写真材料の画像化領域に斑点様の欠陥を引
き起こす恐れがある。
【0004】上記の特性は「乾燥密着性」と呼ぶことが
できる。この特性は、露光済フィルムの湿式処理時に写
真要素が離層する傾向をさす「湿潤密着性」とは区別す
ることができる。写真要素は、高温処理によってスポッ
ト離層又はふくれを生じたり、また処理時若しくはその
後に搬送ローラーによって損傷を受けたりする場合があ
る。米国特許第4,116,696号明細書によると、
沸点が約120℃よりも高く且つ水への溶解度が25℃
で約10g/水100g以下であって、下塗層組成物と
完全には混和しない不揮発性又は低揮発性の疎水性液体
の液滴と親水性樹脂を含有する下塗層を使用することに
よって、ポリエチレンテレフタレート支持体と写真層と
の間の乾燥密着強度が改良されている。このように、こ
の改良は、ポリエステル支持体上に直接塗布される下塗
層の組成を変更することによって得られたものであり、
下塗層の上に塗布される最下部の写真層の組成に関係す
る本発明とは対照的である。我々は、ポリマー含有下塗
層に液体を取り込ませる方法は、用いられる非常に薄い
下塗層における不相溶性や量的拘束条件のため、乾燥密
着性を助長する効果のないことを見い出した。
【0005】さらに、米国特許第4,116,696号
明細書は、水への溶解度が約10g/水100g以下の
疎水性液体について開示している。後述するように、こ
れはオクタノール/水系分配係数の対数値(log
P)が約2.0以上である液体に相当する。この特許明
細書では、非常に広範囲のlog P値にわたる液体間
について何ら区別がなされていない。米国特許第5,2
92,628号明細書に、油形成剤(oil-former)、コロ
イド状二酸化珪素及びゼラチンから成る水中油形乳濁液
を含む基材層を用いると、ポリエステルフィルムベース
に対する写真層の湿潤密着性が改良されることが記載さ
れている。ここでもまた、密着性の問題に対する解決策
は、下塗層技術の改良に係わるものであり、本発明で説
明する最下部写真層の配合に係わるものとは対照的であ
る。この特許権者は「密着性が改良されるための条件と
して、高濃度の油形成剤とコロイド状珪酸の存在の両方
が必要である。」としている。さらに、用いられている
高沸点有機液体は、非常に広範囲のlog P値(2.
57以上)を包含している。
【0006】米国特許第4,495,273号明細書
に、機械特性が改良された三酢酸セルロース支持体上に
塗布されたカラー写真要素が記載されている。写真要素
のハレーション防止層に対して密着性増強量のビニル付
加ポリマーラテックスと水不混和性高沸点有機液体の液
滴とを組み合わせて使用することにより、写真層と支持
体との間の乾燥密着性が向上する。この支持体は種類が
全く異なるものである。ここでもまた、その液体はlo
g P値に関しては何ら教示がなく、また実施例で例示
された液体はどれも本発明による必須範囲からは外れて
いる。さらに、この特許権者は、本発明には必要のない
ビニル付加ポリマーラテックスの存在を必要ともしてい
る。下塗層の変更によるポリエステル支持体に対する密
着性を改良する方法は、下塗層が通常は非常に低濃度の
ゼラチンを含む極薄層であるため、有効量の密着性増強
液体を取り込ませることが困難である。また、この層に
多量に添加するとその厚さが増加する原因となり、その
後に塗布される写真乳剤層の密着性を増強する上で効果
の低い下塗層をもたらす恐れがある。厚さの増加は、カ
ートリッジにおいて最大露光数を与えるなど他のシステ
ム拘束条件によっても望ましくないものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】解決すべき課題は、ポ
リエステル支持体に対して塗布される層の乾燥密着性が
改良された、ポリエステル支持体を有する写真要素を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、感光性ハロゲ
ン化銀写真乳剤層を担持するポリエステル支持体を含む
写真要素であって、前記支持体にはポリマー含有下塗層
が隣接しており、前記下塗層には、高沸点疎水性有機液
体が分散液滴として含まれている親水性バインダーを含
む層が隣接しており、そして前記液体のオクタノール/
水系分配係数の対数値(log P)が7.7よりも高
い写真要素を提供するものである。本発明はまた、本発
明の写真要素を製造する方法及び本発明の要素において
画像を形成する方法をも包含する。さらに本発明は、下
塗層を介在させるか又は介在させないで、元素銀のよう
なハレーション防止剤を含有する親水性層を担持するポ
リエステル支持体を含む写真要素を包含する。
【0009】本発明によると、ポリエステル支持体に対
する塗布層の乾燥密着性が改良され、しかも高温保存時
に発生するカブリが減少する、ポリエステル支持体を有
する写真要素が提供される。発明の詳細な説明本発明に
おいて使用することができる支持体には、疎水性の高分
子量ポリエステルであるいずれの支持体でも含まれる。
好適な支持体は90℃よりも高いガラス転移温度(T
g)を示すことが典型的である。この支持体は、1種以
上のジカルボン酸とその低級アルキルエステル、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5
−、2,6−及び2,7−ナフタレンジカルボン酸、コ
ハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、ジフ
ェニルジカルボン酸及びヘキサヒドロテレフタル酸又は
ビス−p−カルボキシルフェノキシエタン(必要に応じ
てポバリン酸(povalic acid)のようなモノカルボン酸を
含む)と、1種以上のグリコール、例えば、エチレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール及び1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールとを縮合させて得ることができる
好適ないずれの合成線状ポリエステルからでも製造する
ことができる。好適な支持体の例として、ポリエチレン
テレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエチレン−
2,5−ナフタレート及びポリエチレン−2,7−ナフ
タレートが挙げられる。本発明には、種類の異なるモノ
マーによるポリエステルの混合物及び/又はコポリマー
をベースにした支持体も包含される。
【0010】好適な支持体については、Researc
h Disclosure、1994年9月、第365
44項〔Kenneth Mason Publications Ltd, Dudley Hou
se,12 North Street, Emsworth Hampshire PO10 7DQ,
英国より入手可能〕及び発明協会公開技法第94−60
23号、日本発明協会、1994年3月15日〔日本国
特許庁より入手可能〕に記載されている。磁性層を含む
支持体については、Research Disclos
ure、1992年11月、第34390項に記載され
ている。支持体及び組み合わされる層は、既知のいずれ
の添加物でも含有することができる。それらは透明であ
ること、或いは二酸化チタンやカーボンブラックのよう
な顔料又は色素を含有することができる。
【0011】所望であれば、支持体に表面処理を施して
乳剤層側の表面を活性化することもできる。このような
処理の例として、化学処理、機械処理、コロナ放電処
理、火炎処理、UV照射処理、高周波処理、グロー放電
処理、活性プラズマ処理、無電極放電、レーザー処理、
混合酸処理又はオゾン酸化処理が挙げられる。これらの
処理の詳細については、米国特許第3,462,335
号、同第3,761,299号及び同第4,072,7
69号、英国特許第891,469号、並びに発明協会
公開技法第94−6023号、日本発明協会、1994
年3月15日を参照することができる。好適な実施態様
として、支持体を最初に密着性増強剤(又は定着剤)で
処理することができる。この密着性増強剤の例として、
レソルシノール、オルシノール、カテコール、ピロガロ
ール、1−ナフトール、2,4−ジニトロフェノール、
2,4,6−トリニトロフェノール、4−クロロレソル
シノール、2,4−ジヒドロキシトルエン、1,3−ナ
フタレンジオール、1,6−ナフタレンジオール、アク
リル酸、1−ナフトール−4−スルホン酸ナトリウム
塩、ベンジルアルコール、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢
酸、o−ヒドロキシベンゾトリフルオリド、m−ヒドロ
キシベンゾトリフルオリド、o−フルオロフェノール、
m−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール、ク
ロラール水和物及びp−クロロ−m−クレゾールの中の
少なくとも一種を含有するものが挙げられる。
【0012】本発明の写真要素は、特別な実施態様とし
て、その処理済支持体上にポリマー含有下塗層を含む。
「ポリマー含有下塗層」という用語は、密着性以外の目
的に有用な層成分の存在を排除することを意味するもの
ではない。それは一種以上のバインダー成分がポリマー
であること意味する。本発明の目的にとって好適なポリ
マーの例が、米国特許第2,627,088号、同第
2,968,241号、同第2,764,520号、同
第2,864,755号、同第2,864,756号、
同第2,972,534号、同第3,057,792
号、同第3,071,466号、同第3,072,48
3号、同第3,143,421号、同第3,145,1
05号、同第3,145,242号、同第3,360,
448号、同第3,376,208号、同第3,46
2,335号、同第3,475,193号、同第3,5
01,301号、同第3,944,699号、同第4,
087,574号、同第4,098,952号、同第
4,363,872号、同第4,394,442号、同
第4,689,359号及び同第4,857,396
号;英国特許第788,365号、同第804,005
号及び同第891,469号;並びに欧州特許第03
5,614号に記載されている。これらには、カルボキ
シル、カルボニル、ヒドロキシ、スルホ、アミノ、アミ
ド、エポキシ又は酸無水物基のような極性基を分子内に
有するモノマー、例えば、アクリル酸、アクリル酸ナト
リウム、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ソル
ビン酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸、桂皮酸、メ
チルビニルケトン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシクロロプロ
ピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、
ビニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸カリウ
ム、アクリルアミド、N−メチルアミド、N−メチルア
クリルアミド、アクリロイルモルフォリン、ジメチルメ
タクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、ジア
セトンアクリルアミド、ビニルピロリドン、グリシジル
アクリレートもしくはグリシジルメタクリレートのポリ
マー、又は上記モノマーと他の共重合性モノマーとのコ
ポリマーが含まれる。
【0013】さらに別の例として、例えば、アクリル酸
エチルもしくはアクリル酸ブチルのようなアクリル酸エ
ステル、メタクリル酸メチルもしくはメタクリル酸エチ
ルのようなメタクリル酸エステル、アクリル酸もしくは
メタクリル酸又はこれらの酸誘導体に代表されるエチレ
ン系不飽和エステル又はエチレン系不飽和酸のポリマ
ー、或いはこれらモノマーと他のビニル系モノマーとの
コポリマー;或いは、イタコン酸、無水イタコン酸、マ
レイン酸又は無水マレイン酸のようなポリカルボン酸と
スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン又はブタジエン
のようなビニル系モノマーとのコポリマー、或いはこれ
らモノマーと他のエチレン系不飽和モノマーとのトリマ
ー、が挙げられる。これらのポリマーは、水溶液とし
て、有機液体溶液として、又は水中ラテックス分散液と
して使用することができる。
【0014】下塗層の上に塗布される層は、親水性バイ
ンダーと高沸点有機液体の分散液滴とを含む。本発明に
おいて使用可能な、写真層(親水性有機保護コロイド)
として好適な親水性バインダーの例として、合成又は天
然の親水性高分子量ゼラチン系化合物、例えば、ゼラチ
ン、アシル化ゼラチン(フタル化ゼラチンもしくはマレ
エート化ゼラチン)、セルロース誘導体、例えば、カル
ボキシメチルセルロースもしくはヒドロキシエチルセル
ロース、ゼラチンにアクリル酸、メタクリル酸もしくは
それらのアミドをグラフト化して調製したグラフト化ゼ
ラチン、それらのコポリマー又はそれらの部分加水分解
生成物が挙げられる。これらには、カルボキシル、カル
ボニル、ヒドロキシ、スルホ、アミノ、アミド、エポキ
シ又は酸無水物基のような極性基を分子内に有するモノ
マー、例えば、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、メ
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ソルビン酸、無
水イタコン酸、無水マレイン酸、桂皮酸、メチルビニル
ケトン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエ
チルメタクリレート、ヒドロキシクロロプロピルメタク
リレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ビニルスル
ホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸カリウム、アクリル
アミド、N−メチルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、アクリロイルモルフォリン、ジメチルメタクリルア
ミド、N−t−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド、ビニルピロリドン、グリシジルアクリレー
トもしくはグリシジルメタクリレートのポリマー、又は
上記モノマーと他の共重合性モノマーとのコポリマーが
含まれる。これらのバインダーは、個別に使用すること
も、また混合物として使用することもできる。
【0015】さらに別の例として、例えば、アクリル酸
エチルもしくはアクリル酸ブチルのようなアクリル酸エ
ステル、メタクリル酸メチルもしくはメタクリル酸エチ
ルのようなメタクリル酸エステル、アクリル酸もしくは
メタクリル酸又はこれらの酸誘導体に代表されるエチレ
ン系不飽和エステル又はエチレン系不飽和酸のポリマ
ー、或いはこれらモノマーと他のビニル系モノマーとの
コポリマー;或いは、イタコン酸、無水イタコン酸、マ
レイン酸又は無水マレイン酸のようなポリカルボン酸と
スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン又はブタジエン
のようなビニル系モノマーとのコポリマー、或いはこれ
らモノマーと他のエチレン系不飽和モノマーとのトリマ
ー、が挙げられる。上記のバインダーの中では、ゼラチ
ン誘導体をはじめとするゼラチンが最も一般的に用いら
れるが、ゼラチンの一部を合成高分子量物質に置き換え
ることも可能である。
【0016】本発明において好適な有機液体は、log
P値が7.7よりも高い高沸点疎水性有機液体を含
む。この液体の好適な沸点は約120℃以上、好ましく
は約160℃以上である。これらは一般に非常に低い水
への溶解度、好ましくは水1L当たり1.0mg以下を
示す。好適には、この有機液体は水1L当たり0.2m
g以下の溶解度を示す。上述したように、液体のlog
Pとはその液体のオクタノール/水系分配係数の対数
値をさす。この値は、標準化されている手順に従い実験
的に求めることも、或いは Medicinal Chemistry Proje
ct, Pomona College, Claremont, CA.又はC.Hansch and
A.J.Leo, Substituent Constants for Correlation An
alysis in Chemistry and Biology, Wiley, New York,
1979から入手できるMedchem version 3.54ソフトウェア
に従い計算することもできる。
【0017】好適な液体の具体例として、トリ−(2−
エチルヘキシル)ホスフェート、トリ−オクチルホスフ
ィンオキシド、1,4−シクロヘキシレンジメチレンビ
ス−(2−エチルヘキサノエート)、p−ドデシルフェ
ノール、ヘキサデカン、イソプロピルパルミテート、ジ
−n−オクチルフタレート、ビス−(2−エチルヘキシ
ル)フタレート、ジノニルフタレート、ジデシルフタレ
ート、ジドデシルフタレート、ビス−(2−エチルヘキ
シル)アゼレート、トリオクチルアミン、ドデシルベン
ゼン、ジオクチルセバケート、ジイソオクチルセバケー
ト、ジオクチルアジペート、ビス−(2−エチルヘキシ
ル)アジペート、トリ−(2−エチルヘキシル)シトレ
ート、ジ−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)イソフ
タレート、ジ−(イソデシル)−4,5−エポキシテト
ラヒドロフタレート、ジ−アミルナフタレン及びトリ−
アミルナフタレンが挙げられるが、これらに限定はされ
ない。これらの化合物の中で特に好ましいものは、トリ
−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、1,4−シク
ロヘキシレンジメチレンビス−(2−エチルヘキサノエ
ート)、ビス−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ
デシルフタレート及びジドデシルフタレートである。
【0018】本発明では、処理済及び/又は下塗済の支
持体に隣接した層において他の写真的に有用な材料がさ
らに存在していてもよい。これらには、例えば、ブラッ
クコロイド銀のようなハレーション防止成分の他、予備
形成色素、紫外線吸収性化合物、酸化済現像剤掃去剤、
金属イオン封鎖剤、等が含まれる。これらの物質は、高
沸点有機液体中に分散させてもさせなくてもよい。下塗
済支持体に隣接した層においてlog Pが7.7未満
の他の高沸点有機液体をさらに使用する場合には、lo
g Pが高い(7.7以上)液体は、この層に含まれる
全有機液体の33重量%以上、好適には67重量%以上
を占めることが好ましい。本発明の好ましい実施態様で
は、下塗済支持体に隣接した層における全液体に対する
親水性バインダー(好ましくはゼラチン)の比率が3.
0よりも高いことも望まれる。
【0019】特に断らない限り、本発明における分子に
結合可能な置換基には、写真用途に必要な特性を損なわ
ないものであれば、置換されているかいないかには係わ
らずいずれの基でも含まれる。置換されうる水素を含む
置換基を特定するために用語「基」を適用した場合に
は、その置換基の未置換形のみならず、そのさらに本明
細書中に記載した何らかの基で置換された形をも包含す
ることを意図している。好適には、該基は、ハロゲンで
あること、或いは該分子の残部に対して炭素、ケイ素、
酸素、窒素、リン又は硫黄の原子によって結合されてい
ることが可能である。置換基は、例えば、ハロゲン
(例、塩素、臭素又はフッ素)、ニトロ、ヒドロキシ
ル、シアノ、カルボキシル、又はさらに置換されていて
もよい基、例えば、直鎖又は分岐鎖アルキルをはじめと
するアルキル〔例、メチル、トリフルオロメチル、エチ
ル、t−ブチル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノ
キシ)プロピル及びテトラデシル〕、アルケニル(例、
エチレン、2−ブテン)、アルコキシ〔例、メトキシ、
エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキ
シ、sec−ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘ
キシルオキシ、テトラデシルオキシ、2−(2,4−ジ
−t−ペンチルフェノキシ)エトキシ及び2−ドデシル
オキシエトキシ〕、アリール(例、フェニル、4−t−
ブチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、ナ
フチル)、アリールオキシ(例、フェノキシ、2−メチ
ルフェノキシ、α−又はβ−ナフチルオキシ及び4−ト
リルオキシ)、カルボンアミド〔例、アセトアミド、ベ
ンズアミド、ブチルアミド、テトラデカンアミド、α−
(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)アセトアミ
ド、α−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチ
ルアミド、α−(3−ペンタデシルフェノキシ)ヘキサ
ンアミド、α−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェ
ノキシ)テトラデカンアミド、2−オキソ−ピロリジン
−1−イル、2−オキソ−5−テトラデシルピロリン−
1−イル、N−メチルテトラデカンアミド、N−スクシ
ンイミド、N−フタルイミド、2,5−ジオキソ−1−
オキサゾリジニル、3−ドデシル−2,5−ジオキソ−
1−イミダゾリル、N−アセチル−N−ドデシルアミ
ノ、エトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニル
アミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、ヘキサデシ
ルオキシカルボニルアミノ、2,4−ジ−t−ブチルフ
ェノキシカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミ
ノ、2,5−(ジ−t−ペンチルフェニル)カルボニル
アミノ、p−ドデシルフェニルカルボニルアミノ、p−
トルイルカルボニルアミノ、N−メチルウレイド、N,
N−ジメチルウレイド、N−メチル−N−ドデシルウレ
イド、N−ヘキサデシルウレイド、N,N−ジオクタデ
シルウレイド、N,N−ジオクチル−N’−エチルウレ
イド、N−フェニルウレイド、N,N−ジフェニルウレ
イド、N−フェニル−N−p−トルイルウレイド、N−
(m−ヘキサデシルフェニル)ウレイド、N,N−
(2,5−ジ−t−ペンチルフェニル)−N’−エチル
ウレイド及びt−ブチルカルボンアミド〕、スルホンア
ミド(例、メチルスルホンアミド、ベンゼンスルホンア
ミド、p−トルイルスルホンアミド、p−ドデシルベン
ゼンスルホンアミド、N−メチルテトラデシルスルホン
アミド、N,N−ジプロピル−スルファモイルアミノ及
びヘキサデシルスルホンアミド)、スルファモイル
{例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファ
モイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−ヘキ
サデシルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモ
イル、N−〔3−(ドデシルオキシ)プロピル〕スルフ
ァモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)ブチル〕スルファモイル、N−メチル−N−テ
トラデシルスルファモイル及びN−ドデシルスルファモ
イル}、カルバモイル{例、N−メチルカルバモイル、
N,N−ジブチルカルバモイル、N−オクタデシルカル
バモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)ブチル〕カルバモイル、N−メチル−N−テト
ラデシルカルバモイル及びN,N−ジオクチルカルバモ
イル}、カルボニル〔例、アセチル、(2,4−ジ−t
−アミルフェノキシ)アセチル、フェノキシカルボニ
ル、p−ドデシルオキシフェノキシカルボニル、メトキ
シカルボニル、ブトキシカルボニル、テトラデシルオキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカ
ルボニル、3−ペンタデシルオキシカルボニル及びドデ
シルオキシカルボニル〕、スルホニル(例、メトキシス
ルホニル、オクチルオキシスルホニル、テトラデシルオ
キシスルホニル、2−エチルヘキシルオキシスルホニ
ル、フェノキシスルホニル、2,4−ジ−t−ペンチル
フェノキシスルホニル、メチルスルホニル、オクチルス
ルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシルス
ルホニル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスルホニ
ル、4−ノニルフェニルスルホニル及びp−トルイルス
ルホニル)、スルホニルオキシ(例、ドデシルスルホニ
ルオキシ及びヘキサデシルスルホニルオキシ)、スルフ
ィニル(例、メチルスルフィニル、オクチルスルフィニ
ル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフ
ィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルスルフィ
ニル、4−ノニルフェニルスルフィニル及びp−トルイ
ルスルフィニル)、チオ〔例、エチルチオ、オクチルチ
オ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、2−(2,4−
ジ−t−ペンチルフェノキシ)エチルチオ、フェニルチ
オ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ及び
p−トリルチオ〕、アシルオキシ(例、アセチルオキ
シ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、p−
ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N−フェニルカルバ
モイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキシ及びシク
ロヘキシルカルボニルオキシ)、アミン(例、フェニル
アニリノ、2−クロロアニリノ、ジエチルアミン、ドデ
シルアミン)、イミノ〔例、1−(N−フェニルイミ
ド)エチル、N−スクシンイミド又は3−ベンジルヒダ
ントイニル〕、ホスフェート(例、ジメチルホスフェー
ト及びエチルブチルホスフェート)、ホスフィット
(例、ジエチルホスフィット及びジヘキシルホスフィッ
ト)、酸素、窒素及び硫黄から成る群より選択された少
なくとも1種の異種原子と炭素原子とを含む3〜7員複
素環を含有し、また置換されていてもよいそれぞれ複素
環式基、複素環式オキシ基又は複素環式チオ基(例、2
−フリル、2−チエニル、2−ベンズイミダゾリルオキ
シ又は2−ベンゾチアゾリル)、第四アンモニウム
(例、トリエチルアンモニウム)、並びにシリルオキシ
(例、トリメチルシリルオキシ)、であることができ
る。
【0020】所望であれば、これらの置換基自体が上記
の置換基でさらに1回以上置換されていてもよい。用い
られる特定の置換基は、特定の用途に望まれる写真特性
が得られるよう当業者であれば選ぶことができ、例え
ば、疎水性基、可溶化基、ブロッキング基、放出性又は
放出可能基、等を含むことができる。一般に、上記の基
とその置換基は、炭素原子を最大48個まで、典型的に
は1〜36個、通常は24個未満で有するものを含むこ
とができるが、選ばれた特定の置換基によっては、炭素
原子数がさらに増加する場合もある。
【0021】所望であれば、該写真要素に磁性層を適用
して使用することもできる。磁性層の適用については、
Research Disclosure、1992年
11月、第34390項(英国のKenneth Ma
son Publications社(Dudley Annex, 1
2a North Street, Emsworth, Hampshire, P010 7DQ)の
刊行物)に記載されており、本明細書ではこれを参照す
ることにより取り入れることとする。本発明の材料を小
さなフォーマットのフィルムとして使用することが望ま
れる場合には、Research Disclosur
、1994年6月、第36230項に好適な実施態様
が提供されている。
【0022】本発明の乳剤及び要素において使用するの
に好適な材料に関する以下の記述では、上記のように入
手できるResearch Disclosure、1
994年9月、第36544項を参照することとする。
本明細書ではこの文献を以降「Research Di
sclosure」と称することとする。このRese
arch Disclosureの内容は、その中で引
用されている特許明細書及び刊行物を含め、本明細書で
は参照することにより取り入れることとする。また、以
降でいうセクションとは、このResearch Di
sclosureのセクションをさすものとする。
【0023】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤含有
要素は、要素に付随されている処理教示の種類(すなわ
ち、カラーネガ、リバーサル又は直接ポジ処理)が示す
ように、ネガ型であってもポジ型であってもよい。適当
な乳剤やその製法、並びに化学増感や分光増感の方法
が、セクションI〜セクションVに記載されている。各
種添加剤、例えばUV色素、蛍光増白剤、カブリ防止
剤、安定剤、光吸収物質、光散乱物質、並びに物理特性
調節用添加剤、例えば硬膜剤、塗布助剤、可塑剤、滑剤
及びマット剤は、例えばセクションII及びVI〜VI
IIに記載されている。色材については、セクションX
〜XIIIに記載されている。走査促進法についてはセ
クションXIVに記載されている。支持体、露光法、現
像装置及び処理方法についてはセクションXV〜XXに
記載されている。本発明の写真要素用として適した他の
成分をはじめとする望ましい写真要素及び処理工程につ
いても、Research Disclosure、1
995年2月、第37038項に記載されている。ま
た、本発明の概念を用いて、Research Dis
closure、1979年11月、第18716項に
記載されているような反射型カラープリントを得ること
もできる。
【0024】ネガ型ハロゲン化銀を使用すると、上記処
理工程によりネガ像が得られる。上記写真要素は、Th
e British Journal of Phot
ography Annual(1988年、第191
〜198頁)に記載されている公知のC−41カラープ
ロセスで処理することができる。適用可能であれば、T
he British Journal of Pho
tography Annual(1988年、第19
8〜199頁)に記載されているイーストマン・コダッ
ク社のRA−4処理のようなカラープリント処理に従い
要素を処理してもよい。このようなネガ型乳剤は、典型
的には、上記のC−41プロセスやRA−4プロセスの
ようなカラーネガ法を用いて処理するための教示と共に
市販されている。ポジ像(または反転像)を得るため
に、発色現像工程に先立ち、非発色現像剤で現像するこ
とにより色素を生成させずに露光済ハロゲン化銀を現像
し、次いでその要素を均一にカブらせて未露光ハロゲン
化銀を現像可能にさせてもよい。このようなリバーサル
乳剤は、典型的には、E−6のようなカラーリバーサル
処理を用いて処理するための教示と共に市販されてい
る。別法として、直接ポジ乳剤を使用してポジ像を得る
こともできる。
【0025】好ましい発色現像剤は、下記のようなp−
フェニレンジアミン類である:4−アミノ−N,N−ジ
エチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N,
N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−(2−メタンスルホンアミドエチ
ル)アニリンセスキスルフェート水和物、4−アミノ−
3−メチル−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチ
ル)アニリンスルフェート、4−アミノ−3−(2−メ
タンスルホンアミド−エチル)−N,N−ジエチルアニ
リン塩酸塩、及び4−アミノ−N−エチル−N−(2−
メトキシエチル)−m−トルイジン−ジ−p−トルエン
スルホン酸。
【0026】通常、現像工程に続いて、銀やハロゲン化
銀を除去するための漂白、定着又は漂白−定着といった
常用の工程、水洗工程及び乾燥工程が行われる。本明細
書中に引用した同時係属出願、特許及びその他の刊行物
の内容全体について、本明細書では参照することにより
取り入れることとする。
【0027】
【実施例】実施例1 分散体Aの調製 4.0gのn−オクタデシル−3−(3’−5’−ジ−
t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〔Irganox-1706 (商標) 、Ciba-Geigy社〕を、40
0.0gのジエチルフタレートに50℃で溶解させた
後、これに400.0gのゼラチンを含む水溶液と、3
00.0gのイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリ
ウムの異性体混合物の10%溶液〔Alkanol-XC (商標)
、DuPont deNemours 社〕と、7.2gの5−クロロ−
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン及び2−メ
チル−4−イソチアゾリン−3−オンの殺生剤配合物の
0.7%溶液〔Kathon LX(商標) 、Rohm and Haas 社〕
と、3488.8gの蒸留水とを同様に50℃で混合し
た。
【0028】次いで、この混合物をSilverson
ミキサーにより5000rpmで5分間予備混合した
後、Crepacoホモジナイザーにより3.4×10
7 Pa(5000psi)で1回処理して8.0%の液
体と8.0%のゲルを含む分散体を調製した。分散体B〜Oの調製 分散体Aと同様に分散体B〜Oを調製したが、但し、4
00.0gのジエチルフタレートの代わりに、下記表1
に記載した別の高沸点有機液体を400.0g使用し
た。
【0029】
【表1】
【0030】これらの分散体を、ハレーション防止層用
の塗布溶液に、乾燥塗布重量が0.484g/m2 にな
るように添加した。コロナ放電処理済ポリエチレン−
2,6−ナフタレン支持体に、n−ブチルアクリレー
ト、2−アミノエチルメタクリレート塩酸塩及び2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート(50:5:45)のタ
ーポリマー(0.317g/m2 )と、脱イオン化ゼラ
チン(0.056g/m2 )と、マットビーズ(0.0
01g/m2 )と、界面活性剤10G(商標、Dixie )
(0.012g/m2 )とから成る連続下塗層を塗布し
たものに、下記の層を記載順に塗布してコーティング1
−1を製造した。記載した量の単位は各々g/m2 であ
る。ディスク遠心法で測定した乳剤の寸法を直径×厚さ
(単位μm)として報告した。
【0031】第1層:ブラックコロイド銀(0.15
1)、ゼラチン(1.614)、硫酸(0.001
4)、Triton X-200 (商標、Rohm and Haas 、0.04
0)、メタリン酸六ナトリウム塩(0.011)、3,
5−ジスルホカテコールの二ナトリウム塩(0.27
0)、色素1(0.118)、色素2(0.024)、
色素3(0.005)、AF−1(0.0009)、A
F−2(0.0012) 第2層(低感度シアン層):色素セット1で増感した二
種のヨウ臭化銀乳剤の配合物;(1)小さな平板状粒子
乳剤(1.1×0.09、ヨウ化物4.1モル%、0.
414)及び(2)非常に小さな平板状粒子乳剤(0.
5×0.08、ヨウ化物1.3モル%、0.506);
ゼラチン(1.69)、シアン色素生成カプラーC−1
(0.513)、漂白促進剤放出型カプラーB−1
(0.037)、マスキングカプラーMC−1(0.0
26)
【0032】第3層(中感度シアン層):赤増感(上記
と同様)ヨウ臭化銀乳剤(1.3×0.12、ヨウ化物
4.1モル%、0.699)、ゼラチン(1.79)、
C−1(0.180)、DIR−1(0.010)、M
C−1(0.022) 第4層(高感度シアン層):赤増感(上記と同様)平板
状ヨウ臭化銀乳剤(2.9×0.13、ヨウ化物4.1
モル%、1.076)、C−1(0.104)、DIR
−1(0.019)、DIR−2(0.048)、MC
−1(0.032)、ゼラチン(1.42) 第5層(中間層):ゼラチン(1.29)
【0033】第6層(低感度マゼンタ層):色素セット
2で増感した二種のヨウ臭化銀乳剤の配合物;(1)
1.0×0.09、ヨウ化物4.1モル%(0.28
0)及び(2)0.5×0.08、ヨウ化物1.3モル
%(0.542);マゼンタ色素生成カプラーM−1
(0.255)、マスキングカプラーMC−2(0.0
59)、ゼラチン(1.58) 第7層(中感度マゼンタ層):緑増感(上記と同様)ヨ
ウ臭化銀乳剤(1.3×0.12、ヨウ化物4.1モル
%、0.968)、M−1(0.054)、MC−2
(0.064)、DIR−3(0.024)、ゼラチン
(1.26) 第8層(高感度マゼンタ層):緑増感(上記と同様)平
板状ヨウ臭化銀乳剤(2.3×0.13、ヨウ化物4.
1モル%、0.968)、カプラーM−1(0.04
3)、MC−2(0.054)、DIR−4(0.01
1)、DIR−5(0.011)
【0034】第9層(イエローフィルター層):AD−
1(0.108)、ゼラチン(1.29) 第10層(低感度イエロー層):増感色素YD−Aで増
感した三種の平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物;(1)
0.5×0.08、ヨウ化物1.3モル%(0.19
3)、(2)1.0×0.25、ヨウ化物6モル%
(0.32)及び(3)0.81×0.087、ヨウ化
物4.5モル%(0.193);ゼラチン(2.5
1)、イエロー色素生成カプラーY−1(0.75
0)、Y−2(0.289)、DIR−6(0.06
4)、C−1(0.027)、B−1(0.003) 第11層(高感度イエロー層):二種の青増感(上記と
同様)ヨウ臭化銀乳剤の配合物;(1)大きな平板状乳
剤(3.3×0.14、ヨウ化物4.1モル%、0.2
27)及び(2)3−D乳剤(1.1×0.4、ヨウ化
物9モル%、0.656);Y−1(0.206)、Y
−2(0.080)、DIR−6(0.047)、C−
1(0.029)、B−1(0.005)、ゼラチン
(1.57)
【0035】第12層(UVフィルター層):ゼラチン
(0.699)、臭化銀リップマン乳剤(0.21
5)、UV−1(0.108)、UV−2(0.10
8) 第13層(保護オーバーコート):ゼラチン(0.88
2)、コロイド状シリカ(0.108)
【0036】当該技術分野で一般に行われているよう
に、硬膜剤〔ビス(ビニルスルホニル)メタン〕(全ゼ
ラチン重量の1.75%)、カブリ防止剤(4−ヒドロ
キシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザイン
デンを含む)、界面活性剤、塗布助剤、乳化添加物、金
属イオン封鎖剤、潤滑剤、マット剤及び色味色素を適当
な層に添加した。
【0037】
【化1】
【0038】
【化2】
【0039】
【化3】
【0040】
【化4】
【0041】
【化5】
【0042】
【化6】
【0043】
【化7】
【0044】
【化8】
【0045】
【化9】
【0046】
【化10】
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】色素セット1:CD−A:CD−B(9:
1) 色素セット2:MD−A:MD−B(6:1)
【0050】
【化13】
【0051】
【化14】
【0052】コーティング1−2〜1−16をコーティ
ング1−1と同様に調製したが、但し、表2に記載した
ように各コーティングにおいて塗布量0.484g/m
2 で表1に示した高沸点有機液体を分散体として第1層
に導入した。コーティング1−17は、高沸点有機液体
を含まないこと以外はコーティング1−1と同じとし
た。フィルムの剥離力試験 試験すべき塗布写真フィルムを、先鋭な刃物で長さ約2
cmの直線状にけがいた。そのけがき線の上に接着テー
プ(3M社製、4171ビニルテープ)を付着し、その
ストリップの縁部を1.9cmの幅にまで切り取った。
テープの剥離は手で開始し、その後、そのテープを18
0°の角度で5.1cm/分の剥離速度で剥ぎ取った。
接着強さは、支持体から乳剤層を剥ぎ取るのに要する最
小の力(単位グラム)で測定することにより求めた。フィルム切断試験 試験すべき塗布写真フィルムを、一方が固定され、他方
が一定速度で移動する狭い一定のクリアランスが設定さ
れている二つの並行ブレードの間に配置した。この可動
ブレードが固定ブレードを通過するとフィルムが切断さ
れる。切断性能は、切断された縁部の顕微鏡検査によっ
て評価した。
【0053】
【表2】
【0054】上記の結果は、平均として、本発明の有機
液体を含有する層によって、有機液体を含まないこと以
外は同じである層よりも50%、また比較用有機液体を
含有する層よりも100%以上、剥離力が向上したこと
を示している。表2に示した最小剥離力のデータを図1
にプロットし、処理、下塗済支持体に隣接した層に塗布
された有機液体のlog Pがフィルムの乾燥密着性に
与える影響を説明する。これらの結果は、log P値
が7.7よりも高い液体は、log P値のより低い液
体や有機液体をまったく含まない場合と比較して、乾燥
密着性が改良されることを明白に示している。比較的親
水性の高い液体(logP値3.0〜7.7)は、有機
液体を含まないコーティングよりも乾燥密着性に対して
不利であることがわかった。親水性の最も高い液体(l
og P値3.0未満)では、有機液体を添加しない場
合と同等な結果が得られた。この原因は、これらの液体
が、塗布された層から多層フィルムの別の層へ拡散した
ためである。
【0055】これらのデータから明らかなことは、最下
部の写真層にlog Pの高い(7.7よりも高い)液
体を含有するフィルムだけが、良好な乾燥密着性を付与
し且つ切断縁部において剥離又は離層をまったく示さな
いことである。実施例2 実施例1のコーティング1−1と同様にコーティング2
−1を調製した。コーティング2−2〜2−20につい
ても同様に調製したが、但し、層に塗布した液体分散体
の種類と量については下記表3に記載したものとした。
【0056】
【表3】
【0057】次いで、これらのコーティングを実施例1
に記載した剥離力試験及び切断試験に供し、以下の結果
が得られた。
【0058】
【表4】
【0059】これらの結果は、平均として、本発明の高
沸点有機液体を含有する層の密着性が、有機液体を含ま
ない場合よりも25%、また比較用親水性液体を含む場
合よりも120%、改良されたことを示している。これ
らの結果は、最下部の写真層に含まれるlog Pの高
い液体の比率が増加するにつれて乾燥密着性が改良され
ることを明白に示している。このように、本発明は、同
じ層中に別の比較的親水性の高い液体が存在する場合で
あっても有用である。このことは重要である。というの
は、乾燥密着性を損なう比較的親水性の高い液体中に分
散される他の写真的に有用な化合物をこの層に取り込ま
せたい場合があるからである(例、コーティング2−2
及びコーティング2−11〜2−19)。このデータを
再検討すると、層中の全高沸点液体の33重量%以上を
占めるように、より望ましくは67重量%以上を占める
ように、十分量の高log P液体を提供することが望
ましいことが確認される。本発明のコーティング2−3
及び2−4は、対照用有機液体を含むコーティング(2
−2及び2−11〜2−19)よりも密着性が改良され
たことを示している。これらの本発明のコーティングは
log Pの高い液体を33重量%含有するものであ
る。本発明のコーティング2−5〜2−9は、対照用有
機液体を含むコーティング(2−2及び2−11〜2−
19)並びに有機液体を含まないコーティング(2−1
及び2−20)よりも密着性が改良されたことを示して
いる。これらの本発明のコーティングはlog Pの高
い液体を67重量%含有するものである。
【0060】log Pの高い有機液体を比較的低濃度
で使用した場合でも乾燥密着性の改良が認められた(コ
ーティング2−2〜2−8対2−9)。全有機液体の濃
度が高い場合には切断された縁部に離層が認められたた
め、本発明を実施する際にはゲル/有機液体の比率を
3.0よりも高く設定することが好ましい。
【0061】以下、本発明の好ましい実施態様を項分け
記載する。 (1)感光性ハロゲン化銀写真乳剤層を担持するポリエ
ステル支持体を含む写真要素であって、前記支持体には
ポリマー含有下塗層が隣接しており、前記下塗層には、
高沸点疎水性有機液体が分散液滴として含まれている親
水性バインダーを含む層が隣接しており、そして前記液
体のオクタノール/水系分配係数の対数値(log
P)が7.7よりも高い写真要素。 (2)前記親水性バインダーを含む層のバインダー/全
有機液体重量比が3よりも高く、且つ前記高沸点疎水性
有機液体が、前記層に含まれる全有機液体の33重量%
以上を構成している、(1)項に記載の写真要素。 (3)前記親水性バインダーを含む層のバインダー/全
有機液体重量比が3よりも高い、(2)項に記載の写真
要素。 (4)前記高沸点疎水性有機液体が、前記層に含まれる
全有機液体の67重量%以上を構成している、(1)項
に記載の写真要素。
【0062】(5)前記親水性バインダーを含む層のバ
インダー/全有機液体重量比が3よりも高い、(4)項
に記載の写真要素。 (6)前記ポリエステル支持体が、テレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−及び2,7−
ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、ジフェニルジカルボン酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸並びにビス−p−カルボキシルフ
ェノキシエタンから成る群より選ばれたモノマーに由来
する少なくとも一種のポリマーを含む、(1)項に記載
の写真要素。 (7)前記ポリエステル支持体がポリエチレンナフタレ
ートである、(1)項に記載の写真要素。 (8)前記ポリエステル支持体がポリエチレン−2,6
−ナフタレートである、(7)項に記載の写真要素。
【0063】(9)前記ポリエステル支持体がポリエチ
レンテレフタレートである、(1)項に記載の写真要
素。 (10)前記下塗層が、カルボキシル、カルボニル、ヒ
ドロキシ、スルホ、アミノ、アミド、エポキシ及び酸無
水物基から成る群より選ばれた極性基を分子内に有する
モノマーから形成された少なくとも一種のポリマーを含
む、(1)項に記載の写真要素。 (11)前記下塗層が、アクリル酸、アクリル酸ナトリ
ウム、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ソルビ
ン酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸、桂皮酸、メチ
ルビニルケトン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシクロロプロピ
ルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ビ
ニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸カリウム、
アクリルアミド、N−メチルアミド、N−メチルアクリ
ルアミド、アクリロイルモルフォリン、ジメチルメタク
リルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミド、ビニルピロリドン、グリシジルアク
リレート及びグリシジルメタクリレートから成る群より
選ばれたモノマーの一種を含有するポリマー、又は上記
モノマーと他の共重合性モノマーとのコポリマーを含
む、(1)項に記載の写真要素。
【0064】(12)前記下塗層が、塩化ビニリデン、
アクリロニトリル、アクリレート及びメタクリレートか
ら成る群より選ばれたモノマーを含有する少なくとも一
種のポリマーを含む、(1)項に記載の写真要素。 (13)前記ポリマーが、ブチルアクリレート、2−ア
ミノエチルメタクリレート塩酸塩及びヒドロキシエチル
メタクリレートから成る群より選ばれた、(12)項に
記載の写真要素。 (14)前記下塗層が25〜85重量%のポリマーを含
有する、(1)項に記載の写真要素。 (15)前記高沸点疎水性有機液体が、トリ−(2−エ
チルヘキシル)ホスフェート、1,4−シクロヘキシレ
ンジメチレンビス−(2−エチルヘキサノエート)、ビ
ス−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジデシルフタ
レート及びジドデシルフタレートから成る群より選ばれ
た、(1)項に記載の写真要素。
【0065】(16)前記高沸点疎水性有機液体が分散
液滴として含まれている親水性バインダーを含む層が、
さらにハレーション防止成分を含有する、(1)項に記
載の写真要素。 (17)前記ハレーション防止成分が元素銀である、
(16)項に記載の写真要素。 (18)前記下塗層が、前記支持体の前記感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層と同じ側に配置されている、(1)項に記
載の写真要素。 (19)ポリエステル支持体上に感光性ハロゲン化銀写
真乳剤層を担持する写真要素の製造方法であって、前記
支持体にポリマー含有下塗層を塗布する工程と、前記下
塗層の上に、オクタノール/水系分配係数の対数値(l
og P)が7.7よりも高い高沸点疎水性有機液体が
分散液滴として含まれている親水性バインダーを含む層
を塗布する工程とを含む製造方法。
【0066】(20)前記支持体に処理を施した後に下
塗層を塗布する、(19)項に記載の製造方法。 (21)前記処理が、化学処理、機械処理、コロナ放電
処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高
周波処理、無電極放電、レーザー処理、混合酸処理及び
オゾン酸化処理から成る群より選ばれた、(20)項に
記載の製造方法。 (22)前記処理がグロー放電処理である、(21)項
に記載の製造方法。
【0067】(23)感光性ハロゲン化銀写真乳剤層を
担持するポリエステル支持体を含む写真要素であって、
前記支持体には、高沸点疎水性有機液体の分散液滴とハ
レーション防止成分を含有する親水性バインダーを含む
層が隣接しており、前記液体のオクタノール/水系分配
係数の対数値(log P)が7.7よりも高い写真要
素。 (24)前記ハレーション防止成分が元素銀である、
(23)項に記載の写真要素。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種有機液体のオクタノール/水系分配係数の
対数値(log P)に対して写真乳剤層の最小剥離力
をプロットしたグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン ウィリアム ブッチャー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,レイク ロード 510 (72)発明者 リチャード アレン カーマック アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,ナップス サークル 7

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性ハロゲン化銀写真乳剤層を担持す
    るポリエステル支持体を含む写真要素であって、前記支
    持体にはポリマー含有下塗層が隣接しており、前記下塗
    層には、高沸点疎水性有機液体が分散液滴として含まれ
    ている親水性バインダーを含む層が隣接しており、そし
    て前記液体のオクタノール/水系分配係数の対数値(l
    og P)が7.7よりも高い写真要素。
  2. 【請求項2】 前記親水性バインダーを含む層のバイン
    ダー/全有機液体重量比が3よりも高く、且つ前記高沸
    点疎水性有機液体が、前記層に含まれる全有機液体の3
    3重量%以上を構成している、請求項1に記載の写真要
    素。
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