JPH08253544A - 磁気媒体用自己湿潤性バインダー製造用化合物 - Google Patents

磁気媒体用自己湿潤性バインダー製造用化合物

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JPH08253544A
JPH08253544A JP7272814A JP27281495A JPH08253544A JP H08253544 A JPH08253544 A JP H08253544A JP 7272814 A JP7272814 A JP 7272814A JP 27281495 A JP27281495 A JP 27281495A JP H08253544 A JPH08253544 A JP H08253544A
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JP
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polymer
quaternary ammonium
moiety
hydroxy
isocyanate
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JP7272814A
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English (en)
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Ravindra L Arudi
ラクシュミナラシムハイアー アルディ ラビンドラ
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録媒体用自己湿潤性ポリマーバインダ
ーを提供する。 【解決手段】 磁気記録媒体の磁性層のポリマーバイン
ダーは、下記式 【化1】 (式中、Zは二価の有機部分であり、Qは第四級アンモ
ニウム部分であり、そして、Aは一価のアニオン対イオ
ンである。)を有する第四級アンモニウム部分を含む化
合物を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体に関
し、そしてより詳細には、記録媒体の磁性層が第四級ア
ンモニウム部分およびアミン部分を有するポリマーを含
む磁気記録媒体に関する。本発明は、このようなポリマ
ー自体並びにこのようなポリマーを製造するために用い
る第四級アンモニウムイソシアネート化合物およびアミ
ンイソシアネート化合物にも関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】磁気
記録媒体は磁化可能でない基材上の少なくとも片面上を
被覆した磁性層を一般に含む。粒子磁気記録媒体では、
磁性層はポリマーバインダー中に分散した磁性顔料を含
む。磁性層は潤滑剤、研磨剤、熱安定剤、触媒、架橋
剤、酸化防止剤、分散剤、湿潤剤、殺菌剤、殺バクテリ
ア剤、界面活性剤、帯電防止剤、非磁性顔料、塗布助剤
等のような他の成分を含んでよい。
【0003】磁性層のポリマーバインダーは、一般に、
適当な物性および電磁的特性を磁気記録媒体に付与する
ために硬化を必要とするポリマーから誘導される。この
ような媒体を調製するために、磁性層の成分を適切な溶
剤と調合し、そして均質分散体を形成するように完全に
混合する。得られた分散体を磁化可能でない基材上に塗
布し、塗膜が乾燥した後、所望によりカレンダー加工
し、その後硬化させる。
【0004】磁気記録媒体のポリマーバインダーは、最
も一般には、硬質成分、即ち、比較的に高いガラス転移
温度および弾性率を有するポリマー、および、軟質成
分、即ち、比較的に低いガラス転移温度および弾性率を
有するポリマーを含むポリマーブレンドから調製され
る。過去には、軟質成分としてポリウレタンポリマーを
広く用い、硬質成分として塩化ビニルまたは塩化ビニリ
デンコポリマーを広く用いたきた。
【0005】磁性顔料は凝集する傾向があり、そして初
期的にポリマーバインダー中に分散することが困難であ
り、または、長時間にわたってポリマーバインダー中に
分散した状態を維持することが困難であろう。このよう
な分散を促進するために、しばしば低分子量の湿潤剤ま
たは分散剤を用いる。顔料充填率が高いほど、即ち、多
量の重量の磁性顔料を用いるほど、湿潤剤または分散剤
は多量に必要であろう。分散剤はバインダー系を可塑化
し、そしてその弾性率を下げる傾向があるので、このこ
とは必ずしも望ましくない。更に、過剰の分散剤は時間
とともに硬化したバインダー系から溶出する可能性があ
り、それは、磁気媒体の性質を変化させ、更にはレコー
ディングヘッド等を汚染する。
【0006】低分子量の分散剤または湿潤剤に関する問
題を低減するために、「自己湿潤性」ポリマーから形成
されるポリマーバインダーを開発した。「自己湿潤性」
ポリマーは磁性顔料を分散させるポリマー主鎖からのペ
ンダント分散性基を有する。分散性基の代表的な例は第
四級アンモニウム、アミン、複素環式部分、硫酸ベース
の塩または酸、スルホン酸ベースの塩または酸、燐酸ベ
ースの塩または酸、ホスホン酸ベースの塩または酸、カ
ルボン酸ベースの塩または酸、それらの混合物等を含
む。自己湿潤性ポリマーを用いる結果として、ポリマー
バインダー中に顔料を分散させるために、必要だとして
も非常に少量の低分子量分散剤または湿潤剤が必要であ
ろう。
【0007】バインダーとして有用な第四級アンモニウ
ム基を有するポリマーは、一般に、ポリマー主鎖中にア
ミン構造を導入し、次にそれを第四級化するか、また
は、ポリマー主鎖中に直接的にアンモニウム構造を導入
するかのいずれかにより製造されてきた。両方の方法は
ともに大きなフレキシビリティーが可能でなく、そし
て、両方の場合に、溶解度および粘度が大きな問題とな
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】第四級アンモニウム部分
およびイソシアネート部分を有する化合物を開発した。
この第四級アンモニウム/イソシアネート化合物または
そのアミン/イソシアネート前駆体を用いると、あらゆ
るヒドロキシ含有バインダーを自己湿潤性バインダーに
転化することが可能である。本発明は、それ故、ペンダ
ント第四級アンモニウム基を有する自己湿潤性バインダ
ーを開発するうえで、従来技術の手段よりも大きなフレ
キシビリティーが可能である。
【0009】このように、本発明の第一の態様は第四級
アンモニウム/イソシアネート化合物であって、前記化
合物は下記式
【0010】
【化9】 (式中、Zは二価の有機部分であり、Qは第四級アンモ
ニウム部分であり、そして、Aは一価のアニオン対イオ
ンである。)を有する。
【0011】第二の態様において、本発明は下記式
【0012】
【化10】 (式中、Zは二価の有機部分であり、そして、R1 およ
びR2 は独立にアルキルまたはアリール基である。)の
化合物である。
【0013】本発明は、また、上記の第四級アンモニウ
ム/イソシアネートおよびアミン/イソシアネート化合
物を製造する方法である。この方法は、 a)ジイソシアネートと実質的に等モル量のヒドロキシ
官能性第三級アミンを反応させ、第三級アミン部分およ
びイソシアネート部分を含む化合物を生成させること、
前記ジイソシアネートは、NCO基のうちの1個がヒド
ロキシ官能性第三級アミンと反応した後に、未反応NC
O基の反応性が実質的に低下することを特徴とする;お
よび、 b)もし第四級アンモニウム/イソシアネート化合物が
望まれるならば、更に、アミン/イソシアネート化合物
と実質的に等モル量の第四級化剤とを反応させ、第三級
アミン部分を第四級アンモニウム部分に転化させるこ
と、の工程を含む。
【0014】更に別の態様において、本発明は自己湿潤
性ポリマーであって、これは下記式
【0015】
【化11】 (式中、Rはポリマー主鎖のセグメントであり、Xは単
結合であるかまたは二価の結合基であり、Zは二価の有
機部分であり、Q+ は第四級アンモニウム部分であり、
- は一価のアニオン対イオンであり、そして、R1
よびR2 は独立にアルキルまたはアリール基である。)
の複数の鎖セグメントを含む。
【0016】本発明は上記の自己湿潤性ポリマーおよび
顔料粒子を含む分散体により更に具現化される。
【0017】本発明は、第四級アンモニウム/イソシア
ネート化合物および/またはアミン/イソシアネート化
合物とヒドロキシ官能性ポリマーとを反応させることに
よりこの自己湿潤性ポリマーを製造する方法においても
具現化され、ここで、ヒドロキシ官能性ポリマーのヒド
ロキシ基が第四級アンモニウム/イソシアネート化合物
および/またはアミン/イソシアネート化合物のNCO
基と反応する条件下で行われる。
【0018】最後に、本発明は磁化可能でない支持体上
に磁化可能な層を含み、ここで、前記磁化可能な層はポ
リマーバインダー中に分散した磁性顔料粒子を含み、前
記バインダーは
【0019】
【化12】 (式中、Rはポリマー主鎖のセグメントであり、Xは単
結合であるかまたは二価の結合基であり、Zは二価の有
機部分であり、Q+ は第四級アンモニウム部分であり、
- は一価のアニオン対イオンであり、そして、R1
よびR2 は独立にアルキルまたはアリール基である。)
の複数の鎖セグメントを含む自己湿潤性ポリマーを含む
成分の硬化したブレンドである。
【0020】第四級アンモニウム/イソシアネート化合
物は下記式
【化13】 (式中、Zは二価の有機部分であり、Q+ は第四級アン
モニウム部分であり、そして、A- は一価のアニオン対
イオンである。)を有する。
【0021】第四級アンモニウム部分、Q+ は好ましく
は、下記式
【化14】 (式中、各R1 、R2 およびR3 は独立にアルキル基ま
たはアリール基である。)により示されることができ
る。R1 、R2 およびR3 は好ましくは独立に1〜4個
の炭素原子の低級アルキル基であり、好ましくは−CH
3 である。
【0022】A- はあらゆる一価の対イオンであってよ
い。対イオンの選択は、第四級アンモニウム、イソシア
ネート化合物の溶解度等に影響を及ぼす。適切な対イオ
ンの例はI- 、Cl- 、硫酸アルキル若しくは硫酸アリ
ールイオン、Br- 、スルホベタインイオン、ホスホベ
タインイオン等を含む。硫酸メチルイオンは、メチルエ
チルケトンのような普通溶剤中での良好な溶解度、良好
な反応性並びに合成の安定性および合成全体にわたる容
易さのために特に好ましい。
【0023】二価の結合基Zとしての使用に適切な部分
の制限を意図しない例は、直鎖、分枝鎖または環式のア
ルキレン、アリーレン、アラルキレン、ポリアルキレン
オキシド、ポリアルキレンスルフィドおよびポリエステ
ル部分を含む。しかし、Zは好ましくは下記式
【化15】
【0024】(式中、各R5 およびR6 は独立に二価の
有機結合基である。)である。二価の結合基R5 および
6 は、直鎖、分枝鎖または環式のアルキレン、アリー
レン、アラルキレン、ポリアルキレンオキシド、ポリア
ルキレンスルフィドおよびポリエステル部分等であって
よい。R6 は好ましくは低級アルキレン基であり、そし
て最も好ましくは−CH2 CH2 −である。R5 は好ま
しくは、R5 の両方の原子価サイトが炭素原子であり、
片方の炭素原子が他方の原子価サイトにおける炭素原子
とは異なる置換度を有する二価の有機部分である。特に
好ましい態様において、R5 は下記式
【化16】 を有する。
【0025】本発明のアミンイソシアネート化合物は第
四級アンモニウムイソシアネート化合物の前駆体として
作用してよく、または、それ自体がヒドロキシ含有ポリ
マーと反応して、アミンペンダント基を有する自己湿潤
性バインダーを形成してもよい。アミンペンダント基を
有するこのようなポリマーバインダーは酸性顔料を分散
させるのに特に適切である。アミンイソシアネート化合
物は下記式
【化17】 (式中、ZおよびR1 およびR2 は上記に規定の通りで
ある。)を有する。Zの好ましい態様でも、R1
2 、R5 およびR6 は上記に示した通りである。
【0026】好ましいアプローチによると、アミン/イ
ソシアネート化合物は、ジイソシアネートと、実質的に
等モル量または若干過剰量の第三級アミンとを次のよう
に反応させることにより製造されることができる。
【化18】
【0027】ジイソイアネートは、NCO基が各々異な
る置換度の炭素原子と結合しており、即ち、R5 は、R
5 の両方の原子価サイトが炭素原子であり、片方の炭素
原子が他方の原子価サイトにおける炭素原子とは異なる
置換度を有する二価の有機部分である。異なる置換度は
片方のイソシアネート基が他方のイソシアネート基より
も優先的な反応を可能にすることを理論付ける。あらゆ
る場合に、おおよそ、イソシアネート基の一方だけが反
応し、そして、他方のイソシアネート基が反応しないま
まであるような反応が起こる。未反応のイソシアネート
基は、後に、いずれかのヒドロキシ官能性ポリマーのよ
うなヒドロキシ官能性化合物と反応することができる。
好ましくは、ジイソシアネートに対する第三級アミンの
モル比は1:1より若干高い。ジイソシアネートに対す
る第三級アミンのモル比は1.2:1〜1:1の範囲で
あることが望ましい。反応は、未反応のジイソシアネー
トが存在しないように完全に行われるべきである。未反
応のジイソシアネートは更なる加工の時に問題をもたら
しうる。好ましくは、反応はMEKまたはDMSOのよ
うな溶剤中で50〜70%固体で行われるべきである。
固体含分が高いほど、過度の反応熱を蓄積し、このこと
は分解反応をもたらしうるが、固体含分が低いほど、不
必要に長い反応時間となるであろう。
【0028】第四級アンモニウム/イソシアネート化合
物が望まれるならば、イソシアネート/アミン前駆体を
実質的に等モル量の第四級化剤と反応させ、イソシアネ
ート部分および第四級アンモニウム部分を有する化合物
を生じさせてよい。好ましくは。第四級化剤は式R3
(式中、R3 はアルキルまたはアリール基であり、そし
て好ましくは1〜4個の炭素原子の低級アルキルであ
る。)を有する。好ましくは、第四級化剤に対する前駆
体のモル比は、反応の際に全てのアミン基が第四級化さ
れるように1:1〜約1.2:1の範囲である。実際、
アミンと第四級アンモニウム部分の混合物が望まれるな
らば、用いる第四級化剤のモル量はアミンイソシアネー
ト前駆体のモル量より少なくすべきである。
【0029】あらゆるヒドロキシ官能性化合物はアミン
イソシアネート化合物、第四級アンモニウム/イソシア
ネート化合物、または、アミンおよび第四級アンモニウ
ムイソシアネート化合物の混合物と反応することができ
る。この為、これらの化合物は第四級アンモニウム基ま
たはアミン基を他の化合物、例えば、ポリマーに付加す
る有用な手段を提供する。
【0030】第四級アンモニウムペンダント基のポリマ
ーへの付加は次のように起こる。
【0031】
【化19】 (式中、Rはポリマー主鎖のセグメントであり、Xは単
結合または二価の結合基であり、Zは二価の有機部分で
あり、Q+ は第四級アンモニウム部分であり、そして、
- は一価のアニオン対イオンである。)
【0032】好ましくは、第四級アンモニウム/イソシ
アネート化合物に対するポリマー上のヒドロキシ基のモ
ル比は1より大きい。この場合、ポリマーは少なくとも
2種のペンダント基、−OHおよび第四級アンモニウム
を有するであろう。
【0033】ポリマーと第四級アンモニウム/イソシア
ネート化合物との反応はMEKまたはTHFのような溶
剤中で、取扱が容易な粘度を有する濃度で、最も良好に
行われる。30〜40%固体の溶液は好ましいことが判
った。第三級アミン、例えば、トリエチレンジアミンの
ような触媒、または錫触媒は反応体に加えられてよい。
反応は室温で進行するであろうが、数時間にわたって5
0〜60℃に反応体を加熱することが好ましい。反応の
進行はNCO官能基の特徴であるIRにおける2270
cm- 1 のピークによりモニターされることができる。
2270cm- 1 のピークの消失は反応の完了を意味す
る。
【0034】ヒドロキシポリマーへのアミン基の付加は
上記の反応と類似であり、次のように表される。
【化20】
【0035】もしイソシアネート化合物がアミン官能性
および第四級アンモニウム官能性の混合物であるなら
ば、ポリマーはアミンおよび第四級アンモニウムペンダ
ント基の組み合わせを有するであろう。イソシアネート
化合物に対するヒドロキシ基のモル比が1より大きいな
らば、得られるポリマーは少なくとも3種のペンダント
基を有するであろう。
【0036】ベースポリマーはあらゆるヒドロキシ官能
性ポリマーであってよく、例えば、フェノキシ樹脂、ポ
リウレタン、ポリエステル、またはポリスチレン若しく
はビニルクロリドのようなビニル誘導体またはそれらの
コポリマーのような材料を含む。得られる自己湿潤性バ
インダーは、バインダーがある量のヒドロキシ基を含む
場合に限り、次にイソシアネートで硬化されるか、また
は、アクリレート、メタクリレート、イソプロペニル二
重結合等のような不飽和基のラジカル架橋を開始するた
めの電離線(UVまたは電子ビーム)により硬化される
ことができる。
【0037】上記に記載のように、第四級アンモニウム
および/またはアミン基を含むポリマーは顔料の自己湿
潤性バインダーとして有用である。従って、1つの態様
において、本発明は本発明の自己湿潤性バインダー中に
分散した顔料粒子を含む分散体である。分散体中の顔料
粒子は磁性顔料粒子、カーボンブラックおよび磁気媒体
中で用いられる他の顔料のような顔料を含む。
【0038】本発明のポリマーは磁性顔料を分散させる
のに非常に有効であるから、本発明の他の態様は磁化可
能でない基材上に提供された、第四級アンモニウム基を
含むポリマーバインダーを有する磁性層を含む磁気記録
媒体である。本発明の特定の磁化可能でない特定の基材
は、当業界で知られているあらゆる適切な基材材料から
形成されることができる。適切な基材材料の例はポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリイミドおよびポ
リエチレンナフタレン(PEN)のようなポリマー;ア
ルミニウムまたは銅のような金属;紙;または他のあら
ゆる適切な材料を含む。
【0039】磁性層の成分はポリマーバインダー中に分
散した磁気顔料を含む。通常、磁性層は100重量部の
磁性顔料および5〜40重量部のポリマーバインダーを
含むことができる。本発明で用いる磁性顔料のタイプは
γ−Fe2 3 、コバルトでドープされたFe2 3
Fe3 4 、CrO2 、バリウムフェライト、バリウム
フェライト誘導体、金属粒子等を含めた、当業界で知ら
れているあらゆる適切な磁性顔料を含むことができる。
【0040】本発明のポリマーバインダーは、このポリ
マーを自己湿潤性にする、分散性の第四級アンモニウム
ペンダント基を含む。ポリマーバインダーは下記式
【0041】
【化21】
【0042】(式中、Rはポリマー主鎖セグメントであ
り、Xは単結合または二価の結合基であり、Zは二価の
有機部分であり、Q+ は第四級アンモニウム部分であ
り、そしてA- は一価のアニオン対イオンである。)で
表されることができる。対イオンは自己湿潤性バインダ
ーの顔料親和性に対する影響を及ぼすので重要である。
例えば、第四級アンモニウム基および塩化物対イオンを
有するポリマーは特に良好な湿潤性または分散能を示
す。不運なことに、塩化物対イオンを含む第四級アンモ
ニウム/イソシアネート化合物は硫酸塩対イオンまたは
ヨウ化物対イオンを有するこのような化合物よりも低い
溶解度である傾向がある。
【0043】第四級アンモニウム基の相対数は、この化
合物との反応により生じたポリマーにより達成されるこ
とができる顔料分散性に影響を及ぼすであろう。第四級
アンモニウム基は好ましくはポリマーの重量の約0.5
〜10%の範囲、より好ましくは1〜5%の範囲、最も
好ましくは約2%でありうる。
【0044】ペンダントの第四級アンモニウム基を含む
ポリマーは下記式のセグメントを含むこともできる。
【0045】
【化22】
【0046】別には、ポリマーバインダーは第四級アン
モニウムペンダント基を有せず、アミン官能性ペンダン
ト基を有してよい。
【0047】上記に記載した第四級アンモニウム基およ
び/またはアミン基を含むポリマーに加えて、本発明の
磁気記録媒体中の磁気記録層は任意の第二のポリマー成
分を含んでよい。この第二のポリマー成分は磁気記録媒
体のバインダー材料として適切であることが当業界で知
られているあらゆるポリマーまたはポリマー混合物であ
ってよい。適切なポリマーの例はポリウレタン、ポリビ
ニルブチラール、ポリエステル等を含む。
【0048】本発明の磁気記録媒体の磁性層は当業界の
実用に係る1種以上の通常の様々な添加剤、例えば、潤
滑剤;研磨剤;架橋剤;ヘッドクリーニング剤;熱安定
剤;酸化防止剤;分散剤;湿潤剤;殺菌剤;殺バクテリ
ア剤;界面活性剤;塗布助剤;非磁性顔料等をも含んで
よい。本発明の自己湿潤性バインダーは、また、カーボ
ンブラック、アルミナ等の非磁性顔料を有効に分散させ
うる。
【0049】磁気記録媒体の調製の方法の1例として、
磁性層の成分は調合され、そして均質分散体を形成する
ように適切な溶剤と混合される。その後、分散体は磁化
可能でない基材上に塗布される。この基材は下塗されて
いてもまたは下塗されていなくてもよい。分散体はあら
ゆる従来の塗布技術、例えば、グラビアまたはナイフコ
ーティング技術により基材に適用されることができる。
塗被された基材は、その後、磁性顔料が配向するように
磁場に通され、その後、塗膜が乾燥され、所望によりカ
レンダー加工されて、次に硬化される。
【0050】種々の方法で硬化は行われることができ
る。1つのアプローチとして、ポリマーが未反応のヒド
ロキシペンダント基を有するならば、分散体が基材上に
塗布される直前に分散体中にイソシアネート架橋剤を加
えることができる。イソシアネート架橋剤が分散体に加
えられるとすぐに、イソシアネート架橋剤のNCO基は
ポリマーバインダー上のヒドロキシ基と反応しはじめる
であろう。しかし、溶剤が存在している間は、塗布する
ための時間を与えるために充分にゆっくりと反応は進行
するであろう。乾燥時または乾燥後に、より高い反応体
濃度になり、且つ、乾燥時に熱が提供されるために、反
応速度は加速される。触媒、例えば、ジブチル錫ジラウ
レートは架橋反応を促進するために適切な触媒量で加え
られてよい。一般に、100重量部の磁性顔料当たりに
0.02〜0.2重量部の触媒が本発明の実施に適切で
あることが判った。
【0051】イソシアネート架橋剤は、1分子当たりに
少なくとも2個のイソシアネート基の平均の官能価を有
する多官能性イソシアネートである。本発明の実施にお
いてイソシアネート架橋剤としての使用に適切な特定の
多官能性イソシアネートの例はMiles,Inc.か
らMONDUR CB−601、CB−75、CB−7
01として;Bayer A.G.からDESMODU
R Lとして;Nippon Polyurethan
e Ind.からCORONATE Lとして、そして
Union Carbide Corp.からPAPI
として市販されている材料を含む。
【0052】ヒドロキシ官能性ポリマーのヒドロキシ基
総数に対するイソシアネート架橋剤のNCO基のモル比
が0.3〜5、より好ましくは0.5〜1.5であるよ
うな量でイソシアネート架橋剤は好ましくは加えられ
る。
【0053】別のアプローチとして、ポリマーバインダ
ーの1種以上の成分が輻射線硬化性部分を含むときに、
乾燥した塗膜が輻射線硬化性材料の硬化を達成するよう
に照射されてもよい。照射は当業界で知られている実用
に係るあらゆる電離線、例えば、電子ビーム、紫外線等
を用いて行われてよい。好ましくは、輻射線硬化は1〜
20メガラド、好ましくは4〜12メガラド、そしてよ
り好ましくは5〜9メガラドの電子ビーム照射であっ
て、100〜400eV、好ましくは200〜250e
Vの範囲のエネルギーを有する電子ビーム照射により達
成される。
【0054】電子ビーム照射は周囲条件で行われてよい
が、安全手段として、オゾン量を最小に抑え、そして硬
化効率を上げるために不活性雰囲気が好ましい。「不活
性雰囲気」とは、500ppm未満の酸素含有率を有す
る、窒素または貴ガスを含む雰囲気を意味する。
【0055】輻射線硬化技術の使用はイソシアネート硬
化技術よりも幾つかの利点を有することができる。磁気
媒体のイソシアネート硬化は化学的に選択できず、そし
て温度および湿度に高く依存するが、輻射線硬化技術は
温度および湿度にさほど敏感でない。更に、輻射線硬化
技術は、輻射線硬化性部分を含むポリマーのみが一般に
架橋されるという点で、ある程度、どのポリマーが架橋
され、そしてどのポリマーが架橋されないかを制御する
ことができる。従来から、輻射線硬化性配合物はアクリ
レート、メタクリレート等の反応性に依存してきた。こ
のような材料から調製された磁気分散体の1つの欠点
は、このような材料が周囲条件下で所望しない架橋反応
を経験し、ゲルを生成する傾向がある点である。
【0056】
【実施例】本発明は次の実施例により更に説明されるで
あろう。 例1.化合物I(アミンイソシアネート中間体)の調製 攪拌しながら、MEK(メチルエチルケトン160g)
にイソホロンジイソシアーネート(IPDI,191
g)およびジメチルエタノールアミン(DME,85.
5g)を加えた。反応フラスコは水冷還流凝縮器を具備
していた。約15分の間に、約60℃に上げ、そして6
0〜70℃に1時間保持した。16時間反応を完了まで
進行させ、それにより次の第四級化工程において架橋お
よび鎖延長からゲル化する原因となるIPDI残存レベ
ルを最小にした。Iの最終の溶液は若干黄色く、そして
低い粘度であった。
【0057】例2.化合物Iから化合物IIへの転化
(硫酸メチル第四級アンモニウム塩) 硫酸ジメチル(CH3 2 SO4 (114g)のMEK
(54g)中の溶液を例1のIの全溶液に、ゆっくりと
攪拌しながら加えた。添加速度は40分間にわたって4
5℃〜55℃に維持されるように変化させた。その後、
反応混合物を16時間放置し、若干オレンジ色の低い粘
度のIIの溶液(65%固体)を生じた。オレンジ色は
硫酸ジメチルの暗褐色の油状汚染物によるものであろ
う。この例のI:(CH3 2 SO4 のモル比はアミン
の第四級アンモニウム基への完全転化で計算した。異な
るI:(CH3 2 SO4 比を用いた第四級化の異なる
レベルでは、IPDIの第二のイソシアネート基に加え
て、アミンおよび第四級アンモニウム基の両方を含む中
間体を生じるあろう。
【0058】例3:化合物III−自己湿潤性バインダ
ーの合成 Union Carbide Phenoxy PKH
H(ビスフェノールA−エピクロロヒドリンコポリマ
ー)(30g)を最初にMEK(70g)に溶解させ、
その後、American Cyanamideの1−
(1−イソシアナト−1−メチルエチル)−3−(1−
メチルエテニル)ベンゼン(TMI 10.5g)を溶
解させた。例2のIIの溶液(10.2g、45.3%
固体)およびジブチル錫ジラウレート触媒(DBTDL
0.08g)をこのPKHH溶液に加え、室温におい
て硬く蓋をしたボトル中に放置した。48時間で、ポリ
マー/化合物II溶液(塩プレート上に薄膜としてキャ
ストされている)の反応のIR(2200〜2300c
- 1 )スペクトルのイソシアネートピークは完全に消
失し、TMIおよび化合物IIの両方のイソシアネート
基が全て消費されたことを示した。1つの工程におい
て、イソプロペニル不飽和基および硫酸メチル第四級ア
ンモニウム基がPKHH主鎖に結合した。ここで、PK
HH上のヒドロキシ基の50%がTMIイソシアネート
と反応し、そしてヒドロキシ基の10%が化合物IIイ
ソシアネート基と反応した。得られたMEK溶液は電子
ビーム硬化用のイソプロペニル不飽和、および、磁性お
よびカーボンブラック顔料の分散用の硫酸メチル第四級
アンモニウム塩ペンダント基を含むバインダー化合物I
IIを含んでいた。
【0059】例4.DMSO溶剤中での化合物IV(第
四級アンモニウムヨウ化物)の調製 最初に、化合物Iの新しい試料を88gのIPDI、3
9gのDMEおよび80gのDMSO(ジメチルスルホ
キシド)溶剤を用いて例1に記載の手順に従って調製し
た。47gDMSO中の56.8gヨウ化メチルCH3
I溶液をIの攪拌されている溶液にゆっくりと加え、5
5℃より低く温度を維持するように添加速度を調節する
ことにより発熱を抑制した。室温で16時間放置した
後、IVの溶液は、ポリマー主鎖上に第四級アンモニウ
ムヨウ化物のペンダント基を生じる、ヒドロキシバイン
ダーとの次の反応において用いることができる状態であ
った。
【0060】例5.自己湿潤性バインダー、Vの合成 Union Carbide Phenoxy PKH
H上のヒドロキシ基の50%を輻射線硬化性イソプロペ
ニル基に転化するように、PKHHを最初にTMIと反
応させた。1ガロンガラスボトル中で内容物をよく振盪
することにより、MEK(1062g)中の得られたポ
リマー(600g固体)をIV溶液(151gIV+1
51gDMSO)、DBTDL(15g)およびDMS
O(219g)と混合した。反応混合物を室温で放置
し、そして塩プレート上のポリマー塗膜のIRスペクト
ルのイソシアネートピーク(2200〜2300cm
- 1 )の消失は反応の進行を追跡するためにモニターさ
れた。反応は22時間で完了し、透明の暗赤色の高粘性
の自己湿潤性バインダーVの溶液をMEK/DMSO溶
剤(75/25)中で生じた。PKHH上のヒドロキシ
基の50%はTMIと反応し、そして24%がIVと反
応した。この第四級アンモニウム含分(PKHHの重量
を基準にIVの25%)は磁性顔料の有効な分散体に一
般に必要とされる(ヒドロキシポリマーの重量を基準に
1〜3重量%)よりも非常に高い。
【0061】例6.VI(第四級アンモニウム塩化物)
の調製 44gのIPDI、19gのDMEおよび40gのDM
SOを用いて、例1に記載の手順に従って化合物Iを新
たに調製した。第二の工程において、レクチャーボトル
から塩化メチルガスCH3 ClをIの溶液を通してバブ
リングさせた。直ぐにVIが白色固体として沈殿した。
【0062】例7.顔料分散効率に対する対イオンの影
響 (a)化合物VII−MEK可溶性フェノキシの調製 Union Carbide Phenoxy PKH
H上のヒドロキシ基の20%をTMIと反応させること
により化合物VIIを調製した。化合物VIIは親PK
HHよりもMEKに可溶性であり、且つ、他のポリメタ
ンタイプの軟質ポリマーと相溶性であった。 (b)自己湿潤性バインダー、VIII(ヨウ化物対イ
オン)およびIX(硫酸メチル対イオン)の調製 密閉ジャー中において、DBTDL(0.318g、総
固体を基準に0.3%)の存在下で、30%固体で、M
EK中、化合物VII(100g固体)を別個に化合物
IV(6.0g、0.013モル)およびII(5.7
8g、0.013モル)と反応させ、それぞれ化合物V
IIIおよびIXを提供した。ジャーを50〜60℃の
水浴中で3時間加熱し、そしてIRのイソシアネートピ
ーク(2200〜2300cm- 1 )は完全に消失し
た。得られたVIIIおよびIXの溶液は透明で、若干
黄色で、非常に粘性であった。 (c)自己湿潤性バインダー、X(塩化物対イオン)の
調製 PKHHとIとを最初に反応させ、その後、ポリマー上
のアミン基を第四級化することにより第四級アンモニウ
ム塩化物のペンダント基を含む自己湿潤性バインダーを
合成した。化合物VII(100g)、I(3.91
g、0.013モル)およびDBTDL(総固体基準で
0.16%)を30%固体でMEKとよく混合し、48
時間反応させた。その後、MEK中で自己湿潤性バイン
ダー、Xを生じるように、塩化メチルガスを飽和まで溶
液中にバブリングさせた。追加のMEKを加えて30%
固体に達した。 (d)バインダーVII、VIII、IXおよびXを含
む4種の分散体、並びに比較用にEC−130バインダ
ー(塩化ビニル、メタクリル化第四級アンモニウムクロ
リドおよび他のモノマーのコポリマーであって、Sek
isui Chemical Co.のラジカル共重合
で製造されたもの)を含む対照分散体をIgarash
i Mill(1600rpm、9時間、スチール媒
体)中で混練した。分散体には次の配合表を用いた。
【0063】 γ−Fe2 3 100 カーボンブラック 7 アルミナ 10 バインダー 23
【0064】MEK/シクロヘキサン溶剤(80/2
0)中で9時間混練した後、分散体を取り出し、30%
固体にまで希釈し、そして次の量の活性化剤/潤滑剤を
加えることにより活性化させた。Mondur CB−
601(10pphno磁性顔料)オレイン酸(1.5
pph磁性顔料)およびステアリン酸イソセチル(4.
5pph磁性顔料)。 (e)分散体粘度 ブルックフィールド粘度計を用いて、異なる剪断速度で
最終の分散体の粘度の評価を行った。5種の異なるバイ
ンダーに関する剪断速度20秒- 1 での粘度の下記の表
は、第四級アンモニウム基を含まないVIIと比較し
て、第四級アンモニウム基が低剪断粘度に影響を与える
ことを示す。低剪断粘度の増加は顔料表面とバインダー
の結合相互作用を強める。
【0065】
【表1】
【0066】ヨウ化物イオンを含むバインダーVIII
は第四級アンモニウム基を含まないVIIと比較して、
低剪断粘度の若干の増加を示した。バインダーIXおよ
びXは、より強いバインダー/顔料相互作用による大き
な増加を示した。この為、顔料アンモニウム相互作用は
次の順序でイオンタイプに依存して変化する:塩化物対
イオンを含む第四級アンモニウムポリマーは硫酸メチル
対イオンを含む第四級アンモニウムポリマーよりも大き
な顔料相互作用を示す。硫酸メチル対イオンを含む第四
級アンモニウムポリマーはヨウ化物対イオンを含む第四
級アンモニウムポリマーよりも大きな顔料相互作用を示
す。この比較はモル基準で行われた。
【0067】(f)手で広げた塗膜のバルク電磁気特性
/光沢 5種の分散体を3ミル(76.2μm)ポリエステル基
材上に公称厚さ2ミクロンで塗布し、MHメーターで電
磁気特性を測定した。45°光沢測定をも手で広げた塗
膜で行った。次の表は磁性酸化物の飽和保磁力の安定性
は次の順序で対イオンのタイプに依存することを明らか
に示す。塩化物イオン>硫酸メチルイオン>ヨウ化物イ
オン>対イオンなし。Gnは保磁力分散を測定する無次
元数である。Gn=Hc/ΔHc(式中、Hcは飽和保
磁力であり、半ピーク高さでの保磁力範囲幅であ
る。)。
【0068】
【表2】
【0069】硫酸メチル対イオンまたは塩化物対イオン
を含む第四級アンモニウム化合物はバインダー中の顔料
の良好な分散を示す高いGnを示した。
【0070】例8.プレポリマーXIの合成 スチレン(90g)、アクリロニトリル(75g)、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート(65g),n−エチル
ペルフルオロスルホンアミドエチルメタクリレート(2
0g)(米国特許第2,803,615号、例3参
照)、Vazo(商標)(1.25g)(DuPont
の2,2’−アゾビスイソブチロニトリル熱開始剤)、
メルカプトプロパンジオール(0.75g)およびME
K(395g)をボトルに装填し、1リットル/分の速
度でN2 で5分間パージし、そしてボトル中の内容物を
65℃で恒温水槽で60時間振盪することによりプレポ
リマーXIを合成した。反応の終了時に、透明な粘性溶
液を得て、事実上、モノマー臭はなく、完全な重合が起
こったことを示した。この合成を数回繰り返し、溶液を
次の反応で用いるために合わせた。
【0071】例9.XIの自己湿潤性バインダーXII
への転化 例8のヒドロキシポリマーを磁性酸化物顔料の分散用の
硫酸メチル第四級アンモニウム塩のペンダント基を含む
イソシアネート硬化性バインダーXIIに転化させた。
ポリマーXI溶液2400g(MEK中39%固体)、
IIの溶液44.3g(MEK中65%固体)、DBT
DL1.6gおよびMEK29gの溶液を1ガロンガラ
スボトル中でよく振盪し、そして室温に2日間放置し
た。反応時間(IRの2200〜2300cm- 1 での
イソシアネートピークの消失により示される)は60℃
の恒温水槽中での加熱により3〜4時間に短縮されう
る。得られたXII溶液は粘性であり、若干黄色であ
り、12か月を上回る貯蔵寿命を有した。それはポリマ
ーXIの重量基準で3%のIIを有した。
【0072】例10.ポリマーXIの自己湿潤性ポリマ
ーXIIIへの転化 例8のプレポリマーを硫酸メチル第四級アンモニウム塩
のペンダント基を含む電子ビーム照射硬化性バインダー
XIIIに転化させた。ポリマーXI溶液2400g
(MEK中39%固体)、TMI297g、IIの溶液
43g(MEK中65%固体)、DBTDL2g、ブチ
ル化ヒドロキシトルエン安定剤0.2gおよびMEK4
25gの溶液を1ガロンガラスボトル中でよく振盪し、
そして室温に2日間放置した。反応は塩プレート上に塗
布された膜のIRの2200〜2300cm- 1 でのイ
ソシアネートピークの消失により証明して完了するまで
行った。得られた粘性で透明なMEK中のXIII溶液
は化合物II、TMIおよびDBTDLをポリマーXI
中に、それぞれ、3、32および21重量%で含んだ。
【0073】例11.XIIIを用いたディスケット用
分散体を製造する方法 酸化鉄(9.07kg)、カーボンブラック(0.63
kg)、XIII(1.8kg)、スルホン化されたヒ
ドロキシ含有不飽和ポリウレタンバインダー(以下、S
HUPUと呼ぶ。)(0.77kg)およびMEK溶剤
(15kg)を含むプレミックスを調製した。SHUP
Uは、ヒドロキシ官能基の80%が不飽和基に転化する
ように、米国特許第5,185,423号のコラム6、
第20行に記載のスルホン化されたヒドロキシ官能性ポ
リウレタン(SHPU)とTMIとを反応させた生成物
である。38.8%固体および0.34ヒドロキシ当量
のMEK中のSHPU1500gをTMI(0.27イ
ソシアネート当量、38gMEK中)55gと反応させ
ることによりSHUPUを製造した。DBTDL触媒
(1g)および0.13gブチル化ヒドロキシトルエン
安定剤をも加えた。反応混合物を48時間放置した。反
応の完了はイソシアネートIRピーク2200〜230
0cm- 1 の消失により示された。
【0074】周期的に引出された分散体試料で作られた
手で広げた膜の分析により示されて最適点にうまく到達
し、そして光沢、飽和保磁力、抵抗率等の変化を調べな
がら、分散体が滑らかになるまでプレミックスを44%
固体で(4リットルサンドミル)混練した。予備混練し
たアルミナ、Ebercryl−220(Radcur
e Specialties,Inc.のラジカル発生
剤)およびオレイン酸/ステアリン酸イソセチル潤滑剤
をそれぞれ10、9および6pph磁性酸化物で加える
ことによりミルベースを希釈した。分散体を30%ME
K溶剤で薄めた。最終の分散体をバインダー以外は全て
同様に調合された3種の他の対照分散体ととも低剪断で
粘度分析した。
【0075】対照分散体Iは自己湿潤性バインダーおよ
びポリウレタン軟質バインダーの組み合わせを含んだ。
対照分散体IIは米国特許第5,185,423号コラ
ム6、第20行に記載のスルホン化ヒドロキシ官能性ポ
リウレタン(SHPU)を含んだ。対照分散体IIIは
RJ−100(Monsanto Co.のスチレンア
リルアルコールコポリマー)および米国特許第4,83
7,082号コラム9に記載のヒドロキシ官能性ポリウ
レタン(HPU)を含んだ。これらのポリマーは自己湿
潤性基を有しないので、低Mw分散剤を分散体に入れ
た。
【0076】 分散体 自己湿潤性 追加の 化学的性質 粘度 バインダー バインダー A XIII SHUPU 硫酸メチル 1560 第四級アンモニウム塩 ヒドロキシ、不飽和、 スルホン化 対照I EC-130 TI-7503 塩化第四級アンモニウム塩 720 (Sekisui (Sanyo Chemical ヒドロキシ Chemical Co.) Corp.) 対照II 米国特許第 スルホン酸塩 930 5,185,423 号 ---- ヒドロキシ のSHPU 対照III RJ-100 270 ---- (Monsanto)& ヒドロキシのみ 米国特許第 4,827,082 号 のHPU
【0077】上記の表に示すように、ブルックフィール
ドコーン/プレート粘度計で測定したときの低剪断粘度
(剪断速度=20秒- 1 )は実験分散体Aが最も高く、
自己湿潤性基を有しないIII対照分散体が最も低く、
他の2種が中間に相当した(全ての分散体で%固体は3
0%に保った。)。
【0078】例12.自己湿潤性バインダーXIIIを
含む2MDディスケットを製造する方法 次の成分を用いて滑らかになるまで2MDディスケット
用分散体をサンドミルにかけた。コバルトドープされた
γ−酸化鉄(9.1kg)、カーボンブラック(0.6
3kg)、XIII(1.1kg)、米国特許第4,6
93,930号コラム7第17行に記載の末端ヒドロキ
シ官能性ポリエステルポリウレタン(0.73kg)お
よび溶剤(14.7kg、80/20MEK/シクロヘ
キサノン)。次に、予備混練したアルミナ(10pph
磁性酸化物)、オレイン酸/ステアリン酸イソセチル潤
滑剤(6pph磁性酸化物)およびSartomer
SR−399(商標)輻射線架橋剤(9pph磁性酸化
物)で希釈した。分散体を溶剤で30%固体に薄めた。
最終の分散体を3ミル(0.076mm)ポリエステル
基材上にウェブ塗布し、そして10メガラド(インライ
ン)225KeV電圧で電子ビーム硬化した。コート化
ウェブを3.5”2MDディスケットに仕上げるように
転化/処理した。その電気、誤差品質、耐久性および摩
擦に関して測定した。様々な試験からの結果の次の表
は、自己湿潤性バインダーXIIIを用いて製造したA
2MDディスケットが優れた性能を示すことを示す。
【0079】電気 %金 参照 2F振幅 93.3%電気 %金 解像度 95.6 変調 5.3%誤差品質 過剰パルス(EP)しきい値 14 過少パルス(MP)しきい値 70耐久性/安定性 4Hr加速摩耗: 100%合格(n=
8) 実時間耐久性: >3百万パス 運転トルク(Sony 17W 2MBドライブ):3
5gm−cm
【0080】例13.XIIを用いたイソシアネート硬
化性ディスケット分散体を製造する方法 コバルトドープしたγ−酸化鉄(9.1kg)、カーボ
ンブラック(0.54kg)、XII(0.92k
g)、米国特許第4,837,082号コラム9に記載
のHPU(0.62kg)、および溶剤(MEK/シク
ロヘキサノン/トルエン57/32/11)を含むプレ
ミックスを滑らかになるまでサンドミルにかけ、そして
少量部分を3ミル(0.076mm)ポリエステル基材
上に塗布した。電磁特性、光沢、表面滑らかさおよび抵
抗率は全て許容されることが判り、酸化物の保磁力の5
%未満の低下は、コバルトドープされたγ−酸化鉄顔料
がバインダーXIIで効果的に分散されることを示す。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 【化1】 (式中、Zは二価の有機部分であり、Qは第四級アンモ
    ニウム部分であり、そして、Aは一価のアニオン対イオ
    ンである。)を有する第四級アンモニウム部分を含む化
    合物。
  2. 【請求項2】 Q+ が下記式 【化2】 (式中、各R1 、R2 およびR3 は独立にアルキル基ま
    たはアリール基である。)を有し、A- がI- ,C
    - 、硫酸アルキルイオン、硫酸アリールイオン、Br
    - 、スルホベタインイオンおよびホスホベタインイオン
    からなる群より選ばれ、そして、Zが下記式 【化3】 (式中、各R5 およびR6 は独立に二価の有機結合基で
    ある。)を有する請求項1記載の第四級アンモニウム/
    イソシアネート化合物。
  3. 【請求項3】 下記式 【化4】 (式中、Zは下記式 【化5】 (式中、各R5 およびR6 は独立に二価の有機結合基で
    ある。)を有する二価の有機部分であり、そして各R1
    およびR2 はアルキル基またはアリール基である。)を
    有するアミン部分およびイソシアネート部分を含む化合
    物。
  4. 【請求項4】 ジイソシアネートと実質的に等モル量の
    第三級ヒドロキシ官能性第三級アミンとを反応させ、第
    三級アミン部分およびイソシアネート部分を含む前駆体
    を生成させることを含む請求項3記載のアミン/イソシ
    アネート化合物を製造する方法であって、前記ジイソシ
    アネートは、NCO基のうちの1個がヒドロキシ官能性
    第三級アミンと反応した後に、未反応NCO基の反応性
    が実質的に低下することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の第四級アンモニウム/イ
    ソシアネート化合物を製造する方法であって、 a)ジイソシアネートと実質的に等モル量の第三級ヒド
    ロキシ官能性第三級アミンとを反応させ、第三級アミン
    部分およびイソシアネート部分を含む前駆体を生成させ
    ること、ここで、前記ジイソシアネートは、NCO基の
    うちの1個がヒドロキシ官能性第三級アミンと反応した
    後に、未反応NCO基の反応性が実質的に低下すること
    を特徴とする;および b)前記前駆体と実質的に等モル量の第四級化剤を反応
    させ、第三級アミン部分を第四級アンモニウム部分に転
    化させること、の工程を含む方法。
  6. 【請求項6】 前駆体の第四級化剤に対するモル比が
    1:1〜約1.2:1の範囲であり、且つ、ヒドロキシ
    官能性第三級アミンのジイソシアネートに対するモル比
    が1:1〜約1.2:1の範囲である請求項5記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の第四級アンモニウム/イ
    ソシアネート化合物をヒドロキシ官能性ポリマーと反応
    させることを含む方法であって、前記ヒドロキシ官能性
    ポリマーのヒドロキシ基が前記第四級アンモニウム/イ
    ソシアネート化合物のNCO基と反応して、下記式 【化6】 (式中、Rはポリマー主鎖のセグメントであり、Xは単
    結合であるかまたは二価の結合基であり、Zは二価の有
    機部分であり、Q+ は第四級アンモニウム部分であり、
    そして、A- は一価のアニオン対イオンである。)の複
    数の鎖セグメントを含むポリマーを生成する条件で行わ
    れる方法。
  8. 【請求項8】 請求項3記載のアミン/イソシアネート
    化合物をヒドロキシ官能性ポリマーと反応させることを
    更に含む請求項7記載の方法であって、前記ヒドロキシ
    官能性ポリマーのヒドロキシ基が前記アミン/イソシア
    ネート化合物のNCO基と反応して、下記式 【化7】 (式中、Rはポリマー主鎖のセグメントであり、Xは単
    結合であるかまたは二価の結合基であり、Zは二価の有
    機部分であり、そして、R1 およびR2 は独立にアルキ
    ルまたはアリール基である。)の複数の鎖セグメントを
    含むポリマーを生成する条件で行われる方法。
  9. 【請求項9】 請求項3記載のアミン/イソシアネート
    化合物をヒドロキシ官能性ポリマーと反応させることを
    含む方法であって、前記ヒドロキシ官能性ポリマーのヒ
    ドロキシ基が前記アミン/イソシアネート化合物のNC
    O基と反応して、下記式 【化8】 (式中、Rはポリマー主鎖のセグメントであり、Xは単
    結合であるかまたは二価の結合基であり、Zは二価の有
    機部分であり、そして、R1 およびR2 は独立にアルキ
    ルまたはアリール基である。)の複数の鎖セグメントを
    含むポリマーを生成する条件で行われる方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項記載の方
    法により製造された自己湿潤性ポリマー。
  11. 【請求項11】 磁化可能でない支持体上に磁化可能な
    層を含む磁気記録媒体であって、前記磁化可能な層はポ
    リマーバインダー中に分散した磁性顔料粒子を含み、前
    記バインダーは請求項10記載の自己湿潤性ポリマーを
    含む、磁気記録媒体。
JP7272814A 1994-10-26 1995-10-20 磁気媒体用自己湿潤性バインダー製造用化合物 Pending JPH08253544A (ja)

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