JPH08260227A - 異形断面糸用溶融紡糸口金 - Google Patents
異形断面糸用溶融紡糸口金Info
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- JPH08260227A JPH08260227A JP7207495A JP7207495A JPH08260227A JP H08260227 A JPH08260227 A JP H08260227A JP 7207495 A JP7207495 A JP 7207495A JP 7207495 A JP7207495 A JP 7207495A JP H08260227 A JPH08260227 A JP H08260227A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 断面形状や太を均一に維持し、かつ吐出孔周
辺の堆積物の発生を抑制可能にするようにする異形断面
糸紡糸用口金を提供すること。 【構成】 3本以上の放射状に延びるスリット1sを中
央で互いに連結した横断面形状を有する吐出孔1の上流
側に、溶融ポリマの吐出方向に沿って導入孔部3、該導
入孔部3よりも横断面積の小さい細孔部4、該細孔部4
よりも横断面積が大きい拡大孔部2を順に配列した紡糸
孔7を形成し、前記吐出孔1の横断面積を0.1〜1.
5mm2 、該吐出孔1の横断面形状の重心から最も離れた
スリット1s先端までの距離Lと前記細孔部4の最小半
径r1 との比L/r1 を4〜10にする。
辺の堆積物の発生を抑制可能にするようにする異形断面
糸紡糸用口金を提供すること。 【構成】 3本以上の放射状に延びるスリット1sを中
央で互いに連結した横断面形状を有する吐出孔1の上流
側に、溶融ポリマの吐出方向に沿って導入孔部3、該導
入孔部3よりも横断面積の小さい細孔部4、該細孔部4
よりも横断面積が大きい拡大孔部2を順に配列した紡糸
孔7を形成し、前記吐出孔1の横断面積を0.1〜1.
5mm2 、該吐出孔1の横断面形状の重心から最も離れた
スリット1s先端までの距離Lと前記細孔部4の最小半
径r1 との比L/r1 を4〜10にする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異形断面糸を溶融紡糸
する口金に関し、さらに詳しくは、異形断面糸を長期間
にわたり安定に紡糸可能にする溶融紡糸口金に関する。
する口金に関し、さらに詳しくは、異形断面糸を長期間
にわたり安定に紡糸可能にする溶融紡糸口金に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維の溶融紡糸において長期間の連
続運転を行っていると、溶融ポリマー中に含まれている
モノマ、オリゴマ又は熱分解生成物、さらには艶消剤と
して添加している酸化チタン等が紡糸口金の吐出孔周辺
に付着し、それらが次第に堆積されることにより吐出障
害を発生し、吐出糸の曲がり、ピクツキ、糸切れ等を発
生するようになる。
続運転を行っていると、溶融ポリマー中に含まれている
モノマ、オリゴマ又は熱分解生成物、さらには艶消剤と
して添加している酸化チタン等が紡糸口金の吐出孔周辺
に付着し、それらが次第に堆積されることにより吐出障
害を発生し、吐出糸の曲がり、ピクツキ、糸切れ等を発
生するようになる。
【0003】従来、このような吐出孔周辺部の汚れの堆
積を抑制するため、紡糸口金の吐出孔側表面にポリオル
ガノシロキサンを塗布することが行われている。しか
し、ポリオルガノシロキサンも時間経過と共に熱変性し
て汚れを抑制効果はなくなるので、定期的に口金表面を
清掃してポリオルガノシロキサンを再塗布する必要があ
る。上記吐出孔周辺部の汚れは、特に複数のスリットか
ら形成される異形断面糸紡糸用口金の場合に発生しやす
く、そのため円形断面糸紡糸口金に比べて口金の清掃周
期も短くならざるを得なかった。
積を抑制するため、紡糸口金の吐出孔側表面にポリオル
ガノシロキサンを塗布することが行われている。しか
し、ポリオルガノシロキサンも時間経過と共に熱変性し
て汚れを抑制効果はなくなるので、定期的に口金表面を
清掃してポリオルガノシロキサンを再塗布する必要があ
る。上記吐出孔周辺部の汚れは、特に複数のスリットか
ら形成される異形断面糸紡糸用口金の場合に発生しやす
く、そのため円形断面糸紡糸口金に比べて口金の清掃周
期も短くならざるを得なかった。
【0004】上記のような吐出孔周辺の堆積物の発生
は、次のようにして起こるものと推定されている。すな
わち、溶融ポリマが紡糸口金の吐出孔を通過するとき
は、その溶融ポリマは吐出孔壁面とのずり発熱により孔
壁付近のポリマ粘度を大幅に低下させ、この作用は吐出
孔の孔長が長くなればなるほど大きくなる。他方、溶融
ポリマ中に含まれる添加物等は、吐出孔の中においてポ
リマ流速が遅く粘度の低い孔壁部に移動するので、この
移動した添加物等の濃縮物が吐出孔出口のエッジから微
小な流れになって滲みだし、この微小な流れに吐出ポリ
マ中の昇華物が付着したり、バラス効果で広がった吐出
ポリマが付着したりして汚れが急激に成長するのであ
る。
は、次のようにして起こるものと推定されている。すな
わち、溶融ポリマが紡糸口金の吐出孔を通過するとき
は、その溶融ポリマは吐出孔壁面とのずり発熱により孔
壁付近のポリマ粘度を大幅に低下させ、この作用は吐出
孔の孔長が長くなればなるほど大きくなる。他方、溶融
ポリマ中に含まれる添加物等は、吐出孔の中においてポ
リマ流速が遅く粘度の低い孔壁部に移動するので、この
移動した添加物等の濃縮物が吐出孔出口のエッジから微
小な流れになって滲みだし、この微小な流れに吐出ポリ
マ中の昇華物が付着したり、バラス効果で広がった吐出
ポリマが付着したりして汚れが急激に成長するのであ
る。
【0005】このようにして発生する吐出孔周辺の汚れ
は、吐出孔の横断面積を単純に大きくすれば減少する
が、逆に吐出孔自体の計量性が低下するため溶融ポリマ
の吐出斑が増大し、紡出糸の断面形状や太さが不安定に
なる。吐出孔の計量性向上のためには、吐出孔自体の孔
長を長くすればよいが、孔長を長くすると口金の加工精
度を確保することが難しくなるばかりでなく、吐出孔周
辺に対する汚れの堆積量を増大する結果になる。
は、吐出孔の横断面積を単純に大きくすれば減少する
が、逆に吐出孔自体の計量性が低下するため溶融ポリマ
の吐出斑が増大し、紡出糸の断面形状や太さが不安定に
なる。吐出孔の計量性向上のためには、吐出孔自体の孔
長を長くすればよいが、孔長を長くすると口金の加工精
度を確保することが難しくなるばかりでなく、吐出孔周
辺に対する汚れの堆積量を増大する結果になる。
【0006】したがって、吐出孔周辺への汚れ堆積を防
止することと、紡出糸の断面形状や太さを均一にするこ
とは互いに相反する特性になっており、これら相反する
要求事項を同時に解決することが課題になっている。
止することと、紡出糸の断面形状や太さを均一にするこ
とは互いに相反する特性になっており、これら相反する
要求事項を同時に解決することが課題になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異形
断面糸の断面形状や太を均一に維持するように紡糸可能
にすると共に、吐出孔周辺の堆積物の発生を抑制可能に
し、それによって口金の清掃周期を延長可能にする異形
断面糸紡糸用口金を提供することにある。
断面糸の断面形状や太を均一に維持するように紡糸可能
にすると共に、吐出孔周辺の堆積物の発生を抑制可能に
し、それによって口金の清掃周期を延長可能にする異形
断面糸紡糸用口金を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の異形断面糸紡糸用口金は、3本以上の放射状に延び
るスリットを中央で互いに連結した横断面形状を有する
吐出孔の上流側に、溶融ポリマの吐出方向に沿って導入
孔部、該導入孔部よりも横断面積の小さい細孔部、該細
孔部よりも横断面積が大きい拡大孔部を順に配列した紡
糸孔を形成し、前記吐出孔の横断面積を0.1〜1.5
mm2 、該吐出孔の横断面形状の重心から最も離れたスリ
ット先端までの距離Lと前記細孔部の最小半径r1 との
比L/r1 を4〜10にしたことを特徴とするもので
ある。
明の異形断面糸紡糸用口金は、3本以上の放射状に延び
るスリットを中央で互いに連結した横断面形状を有する
吐出孔の上流側に、溶融ポリマの吐出方向に沿って導入
孔部、該導入孔部よりも横断面積の小さい細孔部、該細
孔部よりも横断面積が大きい拡大孔部を順に配列した紡
糸孔を形成し、前記吐出孔の横断面積を0.1〜1.5
mm2 、該吐出孔の横断面形状の重心から最も離れたスリ
ット先端までの距離Lと前記細孔部の最小半径r1 との
比L/r1 を4〜10にしたことを特徴とするもので
ある。
【0009】このように吐出孔の上流に横断面積を小さ
く絞った計量作用をもつ細孔部を吐出孔とは独立に設
け、その吐出孔の横断面積を0.1〜1.5mm2 にし、
かつ吐出孔におけるスリット長Lを細孔部の最小半径r
1 に対して一定の比に限定したことにより、紡出糸の断
面形状や太さを均一に維持しながら、吐出孔に対する汚
れの堆積を抑制し、長期間の安定紡糸を可能にする。
く絞った計量作用をもつ細孔部を吐出孔とは独立に設
け、その吐出孔の横断面積を0.1〜1.5mm2 にし、
かつ吐出孔におけるスリット長Lを細孔部の最小半径r
1 に対して一定の比に限定したことにより、紡出糸の断
面形状や太さを均一に維持しながら、吐出孔に対する汚
れの堆積を抑制し、長期間の安定紡糸を可能にする。
【0010】本発明において、吐出孔の横断面積は0.
1〜1.5mm2 にする一方、吐出孔とは独立に設けた細
孔部の最小半径r1 に対して吐出孔横断面形状の重心か
ら最大長のスリット端部までの長さLの比L/r1 を4
〜10とする。吐出孔の横断面積が0.1mm2 よりも小
さくては、吐出孔の出口部における汚れの堆積抑制効果
が不十分になり、長期間の安定紡糸が困難になる。しか
し、吐出孔の横断面積が1.5mm2 よりも大きくなる
と、吐出されるポリマが雨垂れ状になり、長さ方向の太
さ斑が大きくなる。
1〜1.5mm2 にする一方、吐出孔とは独立に設けた細
孔部の最小半径r1 に対して吐出孔横断面形状の重心か
ら最大長のスリット端部までの長さLの比L/r1 を4
〜10とする。吐出孔の横断面積が0.1mm2 よりも小
さくては、吐出孔の出口部における汚れの堆積抑制効果
が不十分になり、長期間の安定紡糸が困難になる。しか
し、吐出孔の横断面積が1.5mm2 よりも大きくなる
と、吐出されるポリマが雨垂れ状になり、長さ方向の太
さ斑が大きくなる。
【0011】一方、比L/r1 が4よりも小さいと、細
孔部による計量性が不十分となり、紡出糸の断面形状や
太さに斑が発生するようになり、また比L/r1 が10
よりも大きくなると、紡糸口金直下での紡出糸の変形度
が大きくなりすぎ、僅かな吐出糸のゆらぎによって糸が
紡糸工程で切断されやすくなる。以下、本発明を図に示
す実施例により具体的に説明する。
孔部による計量性が不十分となり、紡出糸の断面形状や
太さに斑が発生するようになり、また比L/r1 が10
よりも大きくなると、紡糸口金直下での紡出糸の変形度
が大きくなりすぎ、僅かな吐出糸のゆらぎによって糸が
紡糸工程で切断されやすくなる。以下、本発明を図に示
す実施例により具体的に説明する。
【0012】図1は、本発明の実施例からなる溶融紡糸
用口金を示し、2枚の口金板10,20が上下に重ね合
わされて構成されている。下側の口金板10には、吐出
孔1と共に、吐出孔1よりも横断面積の大きい拡大孔部
2が設けられている。吐出孔1は異形断面糸用として、
例えば図3のように3本の放射状に延びるスリット1s
を中央で互いに連結した形状になっている。吐出孔1を
形成するスリット1sとしては3本以上設けれ、その数
は4本以上であってもよい。また、スリット1sの重心
G(横断面積形状の重心)からの長さは、全本数とも等
しくてもよく、或いは互いに異なる長さであってもよ
い。
用口金を示し、2枚の口金板10,20が上下に重ね合
わされて構成されている。下側の口金板10には、吐出
孔1と共に、吐出孔1よりも横断面積の大きい拡大孔部
2が設けられている。吐出孔1は異形断面糸用として、
例えば図3のように3本の放射状に延びるスリット1s
を中央で互いに連結した形状になっている。吐出孔1を
形成するスリット1sとしては3本以上設けれ、その数
は4本以上であってもよい。また、スリット1sの重心
G(横断面積形状の重心)からの長さは、全本数とも等
しくてもよく、或いは互いに異なる長さであってもよ
い。
【0013】上側の口金板20には、上部に溶融ポリマ
の導入孔部3が設けられ、中間部に流路を最も小さく絞
った細孔部4が設けられ、かつ上記口金板10側の拡大
孔部2の一部がオーバラップするように設けらている。
この細孔部4は計量部として作用するため、導入孔部3
および拡大孔部2のいずれよりも小さな横断面積になっ
ている。また、導入孔部3と細孔部4との間には、ポリ
マ吐出方向に向けて横断面積が徐々に絞られるようにし
たテーパ孔部5が介在し、また細孔部4と拡大孔部2と
の間には、逆にポリマ吐出方向に向けて横断面積が徐々
に拡大するようにしたテーパ孔部6が介在している。
の導入孔部3が設けられ、中間部に流路を最も小さく絞
った細孔部4が設けられ、かつ上記口金板10側の拡大
孔部2の一部がオーバラップするように設けらている。
この細孔部4は計量部として作用するため、導入孔部3
および拡大孔部2のいずれよりも小さな横断面積になっ
ている。また、導入孔部3と細孔部4との間には、ポリ
マ吐出方向に向けて横断面積が徐々に絞られるようにし
たテーパ孔部5が介在し、また細孔部4と拡大孔部2と
の間には、逆にポリマ吐出方向に向けて横断面積が徐々
に拡大するようにしたテーパ孔部6が介在している。
【0014】上記のようにして紡糸孔7は、溶融ポリマ
の吐出方向に導入孔部3、テーパ孔部5、細孔部4、テ
ーパ孔部6、拡大孔部2、吐出孔1が直列に配列して形
成されている。このような紡糸孔7において、吐出孔1
は横断面積が0.1〜1.5mm2 の範囲になるように形
成され、これによって吐出孔周辺への汚れの堆積を抑制
するようになっている。
の吐出方向に導入孔部3、テーパ孔部5、細孔部4、テ
ーパ孔部6、拡大孔部2、吐出孔1が直列に配列して形
成されている。このような紡糸孔7において、吐出孔1
は横断面積が0.1〜1.5mm2 の範囲になるように形
成され、これによって吐出孔周辺への汚れの堆積を抑制
するようになっている。
【0015】また、吐出孔1の横断面形状において、そ
の重心から最も離れたスリット1s先端までの距離L
は、細孔部4の最小半径r1 に対する比L/r1 が4〜
10の範囲になっている。このような関係によって、紡
糸孔からの溶融ポリマの吐出斑を抑制し、紡出糸の断面
形状や太さを均一にする。細孔部4と拡大孔部2との間
に介在させたテーパ孔部6は、拡大孔部2に導入する溶
融ポリマの流れを急激に膨張させないように作用し、吐
出孔1からの吐出を安定にする。このテーパ孔部6が設
けられない場合は、細孔部4と拡大孔部2との横断面積
差が大きいため、横断面内で溶融ポリマの流れに速度差
が発生し、ポリマの熱変性の差による糸切れなどを起こ
すようになる。このテーパ孔部6の紡糸孔中心軸に対す
る傾斜角αとしては、15〜45°、さらに好ましくは
20〜40°にするとよい。最適な傾斜角度は30°で
ある。
の重心から最も離れたスリット1s先端までの距離L
は、細孔部4の最小半径r1 に対する比L/r1 が4〜
10の範囲になっている。このような関係によって、紡
糸孔からの溶融ポリマの吐出斑を抑制し、紡出糸の断面
形状や太さを均一にする。細孔部4と拡大孔部2との間
に介在させたテーパ孔部6は、拡大孔部2に導入する溶
融ポリマの流れを急激に膨張させないように作用し、吐
出孔1からの吐出を安定にする。このテーパ孔部6が設
けられない場合は、細孔部4と拡大孔部2との横断面積
差が大きいため、横断面内で溶融ポリマの流れに速度差
が発生し、ポリマの熱変性の差による糸切れなどを起こ
すようになる。このテーパ孔部6の紡糸孔中心軸に対す
る傾斜角αとしては、15〜45°、さらに好ましくは
20〜40°にするとよい。最適な傾斜角度は30°で
ある。
【0016】また、導入孔部3と細孔部4との間に介在
させたテーパ孔部5は、導入孔部3から細孔部4に導入
する溶融ポリマの流れを急激に縮小させないことによ
り、ポリマの流れを安定化する。このテーパ孔部5の紡
糸孔中心軸に対する傾斜角βとしては10〜45°、さ
らに好ましくは15〜40°にするとよい。最適な傾斜
角度βは20°である。
させたテーパ孔部5は、導入孔部3から細孔部4に導入
する溶融ポリマの流れを急激に縮小させないことによ
り、ポリマの流れを安定化する。このテーパ孔部5の紡
糸孔中心軸に対する傾斜角βとしては10〜45°、さ
らに好ましくは15〜40°にするとよい。最適な傾斜
角度βは20°である。
【0017】図2は、本発明の他の実施例からなる溶融
紡糸用口金を示す。この実施例の溶融紡糸用口金は、3
枚の口金板10、20a、20bから構成されている点
で、図1の実施例と異なっている。下側の口金板10に
は、図1の場合と同様に吐出孔1と拡大孔部2が設けら
れているが、上側の口金板20aには、導入孔部3、テ
ーパ孔部5、細孔部4aが設けられ、また中間の口金板
20bには、細孔部4b、テーパ孔部6および口金板1
0側の拡大孔部2が一部オーバラップするように設けら
れている。
紡糸用口金を示す。この実施例の溶融紡糸用口金は、3
枚の口金板10、20a、20bから構成されている点
で、図1の実施例と異なっている。下側の口金板10に
は、図1の場合と同様に吐出孔1と拡大孔部2が設けら
れているが、上側の口金板20aには、導入孔部3、テ
ーパ孔部5、細孔部4aが設けられ、また中間の口金板
20bには、細孔部4b、テーパ孔部6および口金板1
0側の拡大孔部2が一部オーバラップするように設けら
れている。
【0018】口金板20aの細孔部4aと口金板20b
の細孔部4bとは互いに径の大きさが異なっており、細
孔部4aの方が紡糸孔7における最小半径r1 を形成
し、細孔部4bの半径r2 は、これよりやや大きくなっ
ている。このように細孔部4を2段構成にした場合、上
流側の最小半径r1 と下流側の半径r2 との関係は、好
ましくは r1 <r2 ≦3×r1 の関係にするのがよ
い。
の細孔部4bとは互いに径の大きさが異なっており、細
孔部4aの方が紡糸孔7における最小半径r1 を形成
し、細孔部4bの半径r2 は、これよりやや大きくなっ
ている。このように細孔部4を2段構成にした場合、上
流側の最小半径r1 と下流側の半径r2 との関係は、好
ましくは r1 <r2 ≦3×r1 の関係にするのがよ
い。
【0019】
実施例1 25℃のo−クロルフェノール中で測定した極限粘度が
0.65で、艶消剤とて酸化チタン0.03重量%を添
加したポリエチレンテレフタレートを、下記の紡糸孔を
有するステンレス(SUS630) 製の溶融紡糸口金からなる
8組の口金パックを使用し、それぞれ口金表面にジメチ
ルシロキサンを主体とする離型剤を塗布して、紡糸温度
295℃、紡糸速度6000m/分で三日間連続して溶
融紡糸した。
0.65で、艶消剤とて酸化チタン0.03重量%を添
加したポリエチレンテレフタレートを、下記の紡糸孔を
有するステンレス(SUS630) 製の溶融紡糸口金からなる
8組の口金パックを使用し、それぞれ口金表面にジメチ
ルシロキサンを主体とする離型剤を塗布して、紡糸温度
295℃、紡糸速度6000m/分で三日間連続して溶
融紡糸した。
【0020】 紡糸孔構造: 図2 紡糸孔数: 36 テーパ孔部5,6: β=45°α=30° 細孔部4: 最小半径r1 =0.125mm 拡大孔部2: 半径=0.2mm 吐出孔1: 横断面形状=図3,横断面積=0.896
mm2 比L/r1 =7.3 上記溶融紡糸を三日間口金面を清掃することなく連続的
に実施したが、8組の口金パックとも断糸等の紡糸工程
の中断は全くなかった。
mm2 比L/r1 =7.3 上記溶融紡糸を三日間口金面を清掃することなく連続的
に実施したが、8組の口金パックとも断糸等の紡糸工程
の中断は全くなかった。
【0021】また、紡糸口金を取り外した後、吐出孔周
辺に堆積している汚れを顕微鏡で観察し、顕微鏡の焦点
位置から口金面に堆積した異物の平均高さを読み取り、
口金汚れを評価を行ったところ、異物の高さは5μm以
下であった。 比較例1 図4に示すような吐出孔1と拡大孔部2とだけを有する
紡糸孔で、その吐出孔1が図3のように3本のスリット
を有し、横断面積が0.09mm2 である溶融紡糸口金の
口金パックを8組用意し、実施例1と同様の溶融紡糸を
三日間、口金面を清掃することなく連続実施した。
辺に堆積している汚れを顕微鏡で観察し、顕微鏡の焦点
位置から口金面に堆積した異物の平均高さを読み取り、
口金汚れを評価を行ったところ、異物の高さは5μm以
下であった。 比較例1 図4に示すような吐出孔1と拡大孔部2とだけを有する
紡糸孔で、その吐出孔1が図3のように3本のスリット
を有し、横断面積が0.09mm2 である溶融紡糸口金の
口金パックを8組用意し、実施例1と同様の溶融紡糸を
三日間、口金面を清掃することなく連続実施した。
【0022】その結果、3回の糸切れによる紡糸中断を
発生した。また、口金面に堆積した異物には、約150
μmの高さに成長したものがあった。 比較例2 比較例1において、吐出孔1の横断面積を0.896mm
2 に変えた点だけが異なる紡糸口金の口金パック8組を
使用し、実施例1と同様の溶融紡糸を三日間、口金面を
清掃することなく連続実施した。
発生した。また、口金面に堆積した異物には、約150
μmの高さに成長したものがあった。 比較例2 比較例1において、吐出孔1の横断面積を0.896mm
2 に変えた点だけが異なる紡糸口金の口金パック8組を
使用し、実施例1と同様の溶融紡糸を三日間、口金面を
清掃することなく連続実施した。
【0023】その結果、4回の糸切れによる紡糸中断を
発生した。また、口金面に堆積した異物の平均高さは約
20μmであった。 比較例3 図5に示すように、比較例2の口金板30の上に、円形
断面の導入部13と、紡糸孔中心軸に対して30°の角
度を有するテーパ孔部15と、半径=0.125mmの細
径部14とを有する口金板40を重ねた紡糸口金の口金
パック8組を使用し、実施例1と同様の溶融紡糸を三日
間、口金面を清掃することなく連続実施した。その結
果、3回の糸切れによる紡糸中断を発生した。また、口
金面に堆積した異物の平均高さは約20μmであった。
発生した。また、口金面に堆積した異物の平均高さは約
20μmであった。 比較例3 図5に示すように、比較例2の口金板30の上に、円形
断面の導入部13と、紡糸孔中心軸に対して30°の角
度を有するテーパ孔部15と、半径=0.125mmの細
径部14とを有する口金板40を重ねた紡糸口金の口金
パック8組を使用し、実施例1と同様の溶融紡糸を三日
間、口金面を清掃することなく連続実施した。その結
果、3回の糸切れによる紡糸中断を発生した。また、口
金面に堆積した異物の平均高さは約20μmであった。
【0024】
【発明の効果】上述したように、本発明の異形断面糸用
紡糸口金は、吐出孔の上流に横断面積が小さく絞られた
細孔部を独立に設け、かつ吐出孔の横断面積を0.1〜
1.5mm2 にし、かつ吐出孔におけるスリット長Lの細
孔部の最小半径r1 に対する比を一定の大きさに限定し
たことにより、紡出糸の断面形状や太さを均一に維持し
ながら吐出孔周辺部の汚れの堆積を低減し、長期間の安
定紡糸を可能にする。
紡糸口金は、吐出孔の上流に横断面積が小さく絞られた
細孔部を独立に設け、かつ吐出孔の横断面積を0.1〜
1.5mm2 にし、かつ吐出孔におけるスリット長Lの細
孔部の最小半径r1 に対する比を一定の大きさに限定し
たことにより、紡出糸の断面形状や太さを均一に維持し
ながら吐出孔周辺部の汚れの堆積を低減し、長期間の安
定紡糸を可能にする。
【図1】本発明の実施例からなる異形断面糸用溶融紡糸
口金の紡糸孔部分の縦断面図である。
口金の紡糸孔部分の縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施例からなる異形断面糸用溶融
紡糸口金の紡糸孔部分の縦断面図である。
紡糸口金の紡糸孔部分の縦断面図である。
【図3】本発明の溶融紡糸口金に設けた吐出孔の一例を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図4】従来の溶融紡糸口金の紡糸孔部分の一例を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図5】従来の溶融紡糸口金の他の紡糸孔部分の一例を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
1 吐出孔 1s スリット 2 拡大孔部 3 導入孔部 4 細孔部 5,6 テーパ孔部 7 紡糸孔
Claims (4)
- 【請求項1】 3本以上の放射状に延びるスリットを中
央で互いに連結した横断面形状を有する吐出孔の上流側
に、溶融ポリマの吐出方向に沿って導入孔部、該導入孔
部よりも横断面積の小さい細孔部、該細孔部よりも横断
面積が大きい拡大孔部を順に配列した紡糸孔を形成し、
前記吐出孔の横断面積を0.1〜1.5mm2 、該吐出孔
の横断面形状の重心から最も離れたスリット先端までの
距離Lと前記細孔部の最小半径r1 との比L/r1 を4
〜10にした異形断面糸用溶融紡糸口金。 - 【請求項2】 前記細孔部と前記拡大孔部との間に、該
細孔部から拡大孔部に向かって横断面積が徐々に大きく
なるテーパ孔部を介在させた請求項1に記載の異形断面
糸用溶融紡糸口金。 - 【請求項3】 前記導入孔部と前記細孔部との間に、該
導入孔部から細孔部に向かって横断面積が徐々に小さく
なるテーパ孔部を介在させた請求項1または2に記載の
異形断面糸用溶融紡糸口金。 - 【請求項4】 前記細孔部を、前記最小半径r1 をもつ
小径部と、その下流側で半径r2 をもつ大径部との2段
構造にし、かつ前記大径部の半径r2 を前記小径部の最
小半径r1 に対し、 r1 <r2 ≦3×r1 の関係にした請求項1〜3のいずれか1項に記載の異形
断面糸用溶融紡糸口金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7207495A JPH08260227A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 異形断面糸用溶融紡糸口金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7207495A JPH08260227A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 異形断面糸用溶融紡糸口金 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08260227A true JPH08260227A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13478903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7207495A Pending JPH08260227A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 異形断面糸用溶融紡糸口金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08260227A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN120250172A (zh) * | 2025-04-03 | 2025-07-04 | 苏州焕华纤维科技有限公司 | 一种pdo单丝的制备方法及用途 |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP7207495A patent/JPH08260227A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN120250172A (zh) * | 2025-04-03 | 2025-07-04 | 苏州焕华纤维科技有限公司 | 一种pdo单丝的制备方法及用途 |
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