JPH0826163B2 - 蛋白含有廃棄物からケラチン部分分解物の析出方法 - Google Patents
蛋白含有廃棄物からケラチン部分分解物の析出方法Info
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- JPH0826163B2 JPH0826163B2 JP3141214A JP14121491A JPH0826163B2 JP H0826163 B2 JPH0826163 B2 JP H0826163B2 JP 3141214 A JP3141214 A JP 3141214A JP 14121491 A JP14121491 A JP 14121491A JP H0826163 B2 JPH0826163 B2 JP H0826163B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーペットやフェルト
などの蛋白含有廃棄物から有用物のケラチン部分分解物
だけを析出させる方法に関する。
などの蛋白含有廃棄物から有用物のケラチン部分分解物
だけを析出させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】羊毛繊維を粉末化して化粧品原料,重金
属吸着剤や合成皮革添加剤などに用いることは、従来に
おいてかなり広範囲に渡って行なわれている。例えば、
特開昭55−84558号公報では、羊毛繊維を縮絨処
理でフェルト化し、ついでペレット化して一定以上の見
掛け比重に成形してから、−40℃以下に冷却したハン
マーミルなどの低温粉砕装置において液体窒素の共存下
に粉砕する。得た羊毛繊維の粉末は、10〜80μm程
度の微粉末である。
属吸着剤や合成皮革添加剤などに用いることは、従来に
おいてかなり広範囲に渡って行なわれている。例えば、
特開昭55−84558号公報では、羊毛繊維を縮絨処
理でフェルト化し、ついでペレット化して一定以上の見
掛け比重に成形してから、−40℃以下に冷却したハン
マーミルなどの低温粉砕装置において液体窒素の共存下
に粉砕する。得た羊毛繊維の粉末は、10〜80μm程
度の微粉末である。
【0003】 また、特開昭57−163392号公報
では、獣毛,羽毛などのケラチン物質をアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩などの界面活性剤含有水溶液と接触さ
せ、得たケラチン物質の含水物を−80℃以下で凍結
し、更に摩擦法や衝撃法によって粉砕して微細粉末を調
製する。ケラチン物質の粉末は、無色無臭で均一な特性
を有する。
では、獣毛,羽毛などのケラチン物質をアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩などの界面活性剤含有水溶液と接触さ
せ、得たケラチン物質の含水物を−80℃以下で凍結
し、更に摩擦法や衝撃法によって粉砕して微細粉末を調
製する。ケラチン物質の粉末は、無色無臭で均一な特性
を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の両方法におい
て、前者では、液体窒素を使用するうえにハンマーミル
などの低温粉砕装置を−40℃以下に冷却することを要
し、後者では、ケラチン物質の含水物を−80℃以下で
凍結することが必要であるため、高価な冷凍装置を装備
しなければならず、装置コストが非常に高くなってしま
う。
て、前者では、液体窒素を使用するうえにハンマーミル
などの低温粉砕装置を−40℃以下に冷却することを要
し、後者では、ケラチン物質の含水物を−80℃以下で
凍結することが必要であるため、高価な冷凍装置を装備
しなければならず、装置コストが非常に高くなってしま
う。
【0005】 これに対し、特開平3−45786号方
法は、加圧下に蒸気を供給して羊毛繊維の内部まで充分
に加湿し、その後に圧力解放して羊毛繊維を脆化させて
から衝撃式粉砕機で粉砕分離する。これらの方法は、蛋
白質粉末の製造工程が複雑であって生産効率も高くない
から、得た粉末の製造コストは非常に高くなる。
法は、加圧下に蒸気を供給して羊毛繊維の内部まで充分
に加湿し、その後に圧力解放して羊毛繊維を脆化させて
から衝撃式粉砕機で粉砕分離する。これらの方法は、蛋
白質粉末の製造工程が複雑であって生産効率も高くない
から、得た粉末の製造コストは非常に高くなる。
【0006】 また、前記の方法で製造した蛋白質粉末
は、いずれも羊毛や毛髪自体を直接粉砕しているため、
その分子組織の強い結合によって粒径20μm程度まで
しか粉砕できず、これを更に細粉化するには膨大なエネ
ルギーが必要になってコスト高になり、たとえ細粉化し
ても蛋白質分子自体が破壊されてしまう恐れがある。得
た蛋白質粉末は、ハンマーミルなどで衝撃破砕したた
め、顕微鏡で拡大した粒子構造は先鋭的に尖っている。
は、いずれも羊毛や毛髪自体を直接粉砕しているため、
その分子組織の強い結合によって粒径20μm程度まで
しか粉砕できず、これを更に細粉化するには膨大なエネ
ルギーが必要になってコスト高になり、たとえ細粉化し
ても蛋白質分子自体が破壊されてしまう恐れがある。得
た蛋白質粉末は、ハンマーミルなどで衝撃破砕したた
め、顕微鏡で拡大した粒子構造は先鋭的に尖っている。
【0007】 一方、羊毛繊維を希アルカリ水溶液で処
理すると、α−ケラチンよりもいっそう屈縮し折り畳ま
れたいわゆる過収縮を起こすことは周知である。羊毛を
アルカリ処理するか加熱処理すれば、天然羊毛中に見出
されないアミノ酸ランチオニンを二次的に生成し、これ
はシスチンのジスルフィド結合の分裂によって誘導生成
することも知られている(大有機化学第21巻、天然高
分子化合物III第541〜542頁、朝倉書店発行)。
理すると、α−ケラチンよりもいっそう屈縮し折り畳ま
れたいわゆる過収縮を起こすことは周知である。羊毛を
アルカリ処理するか加熱処理すれば、天然羊毛中に見出
されないアミノ酸ランチオニンを二次的に生成し、これ
はシスチンのジスルフィド結合の分裂によって誘導生成
することも知られている(大有機化学第21巻、天然高
分子化合物III第541〜542頁、朝倉書店発行)。
【0008】 羊毛ケラチンは、分解なしには溶解しに
くいため、ケラチン分子間のシスチン結合を切断するか
又は部分酸化すれば、希アンモニア水溶液に大部分溶解
することは既に開示されている。しかしながら、羊毛繊
維を加熱しながらアルカリ処理して液状化させると、羊
毛ケラチンにおける水素結合及びシスチン結合が適当に
切断されて高分子の蛋白質であるケラチン部分分解物を
生成することなく、直ちに各種のアミノ酸まで分解され
てしまうとの考えが一般的であった。
くいため、ケラチン分子間のシスチン結合を切断するか
又は部分酸化すれば、希アンモニア水溶液に大部分溶解
することは既に開示されている。しかしながら、羊毛繊
維を加熱しながらアルカリ処理して液状化させると、羊
毛ケラチンにおける水素結合及びシスチン結合が適当に
切断されて高分子の蛋白質であるケラチン部分分解物を
生成することなく、直ちに各種のアミノ酸まで分解され
てしまうとの考えが一般的であった。
【0009】 従って、羊毛繊維をアルカリ処理して液
状化させても、これから希酸溶液によって適当なケラチ
ン部分分解物を析出させることできず、この方法で羊毛
繊維を溶解処理して粉末の蛋白質を得ることは不可能で
あると考えられていた。
状化させても、これから希酸溶液によって適当なケラチ
ン部分分解物を析出させることできず、この方法で羊毛
繊維を溶解処理して粉末の蛋白質を得ることは不可能で
あると考えられていた。
【0010】 本発明は、羊毛などのケラチン類の部分
分解及び粉末化に関する従来の考えをくつがえすもので
あり、ケラチン類に希アルカリ溶液を加えて適当な加温
状態で適当時間攪拌することにより、原料のケラチン類
からは部分的に切断されているが依然として高分子であ
るケラチン部分分解物を析出させる方法を提供すること
を目的としている。
分解及び粉末化に関する従来の考えをくつがえすもので
あり、ケラチン類に希アルカリ溶液を加えて適当な加温
状態で適当時間攪拌することにより、原料のケラチン類
からは部分的に切断されているが依然として高分子であ
るケラチン部分分解物を析出させる方法を提供すること
を目的としている。
【0011】 本発明の他の目的は、化粧品原料,重金
属吸着剤や合成皮革添加剤などに用いる際に便利なよう
に、高分子の蛋白質である固体状のケラチン部分分解物
を多孔質の小球状に造粒する方法を提供することであ
る。
属吸着剤や合成皮革添加剤などに用いる際に便利なよう
に、高分子の蛋白質である固体状のケラチン部分分解物
を多孔質の小球状に造粒する方法を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る析出方法では、ケラチン類を温水に浸
漬し、これに希アルカリ溶液を加えて加温状態で数十分
間攪拌して粘稠液を得る。原料であるケラチン類は、羊
毛,獣毛,毛髪,羽毛などを包含し、例えば、純毛又は
混紡の衣類,カーペット,毛布,ふとんなどに含有され
る羊毛や羽毛又は理髪店や美容院から出る廃棄毛髪など
であってもよい。
に、本発明に係る析出方法では、ケラチン類を温水に浸
漬し、これに希アルカリ溶液を加えて加温状態で数十分
間攪拌して粘稠液を得る。原料であるケラチン類は、羊
毛,獣毛,毛髪,羽毛などを包含し、例えば、純毛又は
混紡の衣類,カーペット,毛布,ふとんなどに含有され
る羊毛や羽毛又は理髪店や美容院から出る廃棄毛髪など
であってもよい。
【0013】 用いる希アルカリ溶液は、水酸化ナトリ
ウム,水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ水溶液が一
般的であるけれども、これ以外の希アルカリ溶液でも使
用できる可能性はある。希アルカリ溶液の濃度は、ケラ
チン類に添加した後に約2重量%前後であればよく、ケ
ラチン類及び希アルカリの種類,加温及び攪拌状態など
に応じて適宜増減させる。
ウム,水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ水溶液が一
般的であるけれども、これ以外の希アルカリ溶液でも使
用できる可能性はある。希アルカリ溶液の濃度は、ケラ
チン類に添加した後に約2重量%前後であればよく、ケ
ラチン類及び希アルカリの種類,加温及び攪拌状態など
に応じて適宜増減させる。
【0014】 ケラチン類を浸漬する温水は通常50〜
90℃に加温されており、希アルカリ溶液を加えて攪拌
する際の温度は約60〜80℃に保持すればよい。ま
た、溶液の攪拌はケラチン類がほぼ完全に溶解するまで
行ない、この攪拌時間はほぼ数十分間であって通常10
〜40分間である。
90℃に加温されており、希アルカリ溶液を加えて攪拌
する際の温度は約60〜80℃に保持すればよい。ま
た、溶液の攪拌はケラチン類がほぼ完全に溶解するまで
行ない、この攪拌時間はほぼ数十分間であって通常10
〜40分間である。
【0015】 ケラチン類を溶解して得た粘稠液は、p
H約6以下に維持する希酸溶液中へ攪拌しながら滴下し
て、黄白色のケラチン部分分解物を析出させる。粘稠液
に不純物を含んでいる場合には、希酸溶液への滴下前に
濾過すればよい。粘稠液は、例えばpH約3〜4である
大量の希酸溶液中へ滴下すると好ましい。用いる希酸溶
液は、酢酸,塩酸などの水溶液が一般的であるけれど
も、これ以外の酸溶液でも使用できる可能性はある。
H約6以下に維持する希酸溶液中へ攪拌しながら滴下し
て、黄白色のケラチン部分分解物を析出させる。粘稠液
に不純物を含んでいる場合には、希酸溶液への滴下前に
濾過すればよい。粘稠液は、例えばpH約3〜4である
大量の希酸溶液中へ滴下すると好ましい。用いる希酸溶
液は、酢酸,塩酸などの水溶液が一般的であるけれど
も、これ以外の酸溶液でも使用できる可能性はある。
【0016】 析出したケラチン部分分解物は、更に攪
拌しながら水洗することによってpH約6〜7に中和
し、これを脱水・乾燥すればケラチン部分分解物を粒径
約3mm程度に造粒できる。脱水・乾燥後に、公知のジ
ェットミルで更に細粉化すると、該ケラチン部分分解物
を多孔質の小球状になり、これは粒径10μm以下で平
均約5〜6μmである。
拌しながら水洗することによってpH約6〜7に中和
し、これを脱水・乾燥すればケラチン部分分解物を粒径
約3mm程度に造粒できる。脱水・乾燥後に、公知のジ
ェットミルで更に細粉化すると、該ケラチン部分分解物
を多孔質の小球状になり、これは粒径10μm以下で平
均約5〜6μmである。
【0017】
【作用】羊毛などのケラチン類を希アルカリ水溶液に溶
解させるには、ケラチン分子間のシスチン結合を切断す
るか又は部分酸化することが必要である。このケラチン
類に希アルカリ溶液を添加し、これを約60〜80℃に
保ちながら通常10〜40分間攪拌すると、ケラチンに
おける水素結合及びシスチン結合などが適当に切断され
てケラチン類を溶解させることができる。
解させるには、ケラチン分子間のシスチン結合を切断す
るか又は部分酸化することが必要である。このケラチン
類に希アルカリ溶液を添加し、これを約60〜80℃に
保ちながら通常10〜40分間攪拌すると、ケラチンに
おける水素結合及びシスチン結合などが適当に切断され
てケラチン類を溶解させることができる。
【0018】得たケラチン部分分解物は、羊毛ケラチン
の場合、各種のアミノ酸まで分解されておらず、分子量
数万台の原料ケラチンよりも低分子であるが依然として
高分子の蛋白質である。析出したケラチン部分分解物を
細粉化すると、該ケラチン部分分解物は粒径10μm以
下で平均約5〜6μm多孔質の小球状になり、これは従
来法で可能な粒径20μm程度と比べて遥かに細かい。
の場合、各種のアミノ酸まで分解されておらず、分子量
数万台の原料ケラチンよりも低分子であるが依然として
高分子の蛋白質である。析出したケラチン部分分解物を
細粉化すると、該ケラチン部分分解物は粒径10μm以
下で平均約5〜6μm多孔質の小球状になり、これは従
来法で可能な粒径20μm程度と比べて遥かに細かい。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する。 実施例1 適当に切断した羊毛1kgを50〜90℃の温水8リッ
トルの比率で浸漬し、これに8重量%の苛性ソーダを2
リットルの割合で加える。この溶液の液温を60℃に保
ちながら20分間攪拌すると、繊維の塊が消滅して夾雑
物のない粘稠液を得る。
トルの比率で浸漬し、これに8重量%の苛性ソーダを2
リットルの割合で加える。この溶液の液温を60℃に保
ちながら20分間攪拌すると、繊維の塊が消滅して夾雑
物のない粘稠液を得る。
【0020】 この粘稠液をpH約3〜4に維持する大
量の希酢酸水溶液中へ攪拌しながら滴下すると、硫黄臭
が発生して羊毛ケラチンのシスチン結合が経時的に切断
されていることが明らかであり、最終的に黄白色のケラ
チン部分分解物を析出する。析出したケラチン部分分解
物は、更に攪拌しながら水洗することによってpH約6
〜7に中和し、これをマングルに通して圧縮・脱水して
から乾燥すればケラチン部分分解物を得る。
量の希酢酸水溶液中へ攪拌しながら滴下すると、硫黄臭
が発生して羊毛ケラチンのシスチン結合が経時的に切断
されていることが明らかであり、最終的に黄白色のケラ
チン部分分解物を析出する。析出したケラチン部分分解
物は、更に攪拌しながら水洗することによってpH約6
〜7に中和し、これをマングルに通して圧縮・脱水して
から乾燥すればケラチン部分分解物を得る。
【0021】 得たケラチン部分分解物は、超遠心法な
どで分子量測定すると、羊毛ケラチンを構成するアミノ
酸まで分解されておらず、分子量数万台の羊毛ケラチン
よりも低分子であるが例えばケラトースのような高分子
の蛋白質である。ケラチン部分分解物である羊毛粉末
は、固体化時の攪拌によって粒状化するため、その粒径
は約3mm程度までの粗粒状である。
どで分子量測定すると、羊毛ケラチンを構成するアミノ
酸まで分解されておらず、分子量数万台の羊毛ケラチン
よりも低分子であるが例えばケラトースのような高分子
の蛋白質である。ケラチン部分分解物である羊毛粉末
は、固体化時の攪拌によって粒状化するため、その粒径
は約3mm程度までの粗粒状である。
【0022】 この羊毛粉末は、固体化時の攪拌によっ
て粒状化することにより、顕微鏡で拡大した粒子構造は
ほぼ球状である。この羊毛粉末は、重金属吸着剤などに
用いることができる。
て粒状化することにより、顕微鏡で拡大した粒子構造は
ほぼ球状である。この羊毛粉末は、重金属吸着剤などに
用いることができる。
【0023】実施例2 実施例1で製造した粒径約3mm程度のケラチン部分分
解物は、乾燥後にジェットマイザによって細粉化する。
用いるジェットマイザでは、空気の高速気流(ジェッ
ト)の中にケラチン部分分解物の粒子を供給し、粒子間
又は粒子とミル内壁との間の衝突及び摩擦で超微粉砕を
行なう。
解物は、乾燥後にジェットマイザによって細粉化する。
用いるジェットマイザでは、空気の高速気流(ジェッ
ト)の中にケラチン部分分解物の粒子を供給し、粒子間
又は粒子とミル内壁との間の衝突及び摩擦で超微粉砕を
行なう。
【0024】 得たケラチン部分分解物は、90%以上
が粒径が10μm以下であって、水分が4.5%,pH
が6.7である。JISのセミミクロケルダール法によ
ると、N分析値は14.59%である。このケラチン部
分分解物の粒子は、図1に示す4000倍の電子顕微鏡
写真から明らかなように、多孔質の小球状である。
が粒径が10μm以下であって、水分が4.5%,pH
が6.7である。JISのセミミクロケルダール法によ
ると、N分析値は14.59%である。このケラチン部
分分解物の粒子は、図1に示す4000倍の電子顕微鏡
写真から明らかなように、多孔質の小球状である。
【0025】 この羊毛微粉末は、電子顕微鏡で拡大し
た粒子構造はほぼ球状であり、粒径が10μm以下で平
均約5〜6μmの多孔質の小球状であるから、化粧品原
料などに用いることができる。この羊毛微粉末を乳液や
フェイスパウダーに添加すると、微粒子であることによ
って乳液やフェイスパウダーの伸びがよくなり、肌にな
じみやすくなる。
た粒子構造はほぼ球状であり、粒径が10μm以下で平
均約5〜6μmの多孔質の小球状であるから、化粧品原
料などに用いることができる。この羊毛微粉末を乳液や
フェイスパウダーに添加すると、微粒子であることによ
って乳液やフェイスパウダーの伸びがよくなり、肌にな
じみやすくなる。
【0026】実施例3 原料として、廃棄された羊毛100%の純毛パイルカー
ペットを用い、該カーペットの裏張りを剥がしてパイル
部分を取り出し、このパイル部分1kgを数mm〜10
mm程度に切断してから、50〜90℃の温水8リット
ルの比率で浸漬し、これに8重量%の苛性ソーダを2リ
ットルの割合で加える。この溶液の液温を60℃に保ち
ながら20分間攪拌すると、パイル繊維の塊が消滅して
不純物を含む粘稠液を得る。
ペットを用い、該カーペットの裏張りを剥がしてパイル
部分を取り出し、このパイル部分1kgを数mm〜10
mm程度に切断してから、50〜90℃の温水8リット
ルの比率で浸漬し、これに8重量%の苛性ソーダを2リ
ットルの割合で加える。この溶液の液温を60℃に保ち
ながら20分間攪拌すると、パイル繊維の塊が消滅して
不純物を含む粘稠液を得る。
【0027】 この粘稠液を濾過した後に、該粘稠液を
pH約3〜4に維持する大量の希酢酸水溶液中へ攪拌し
ながら滴下すると、硫黄臭が発生して羊毛ケラチンのシ
スチン結合が経時的に切断されながら、最終的に黄白色
のケラチン部分分解物を析出する。析出したケラチン部
分分解物は、更に攪拌しながら水洗することによってp
H約6〜7に中和し、これをマングルに通して圧縮・脱
水してから乾燥すればケラチン部分分解物を得る。
pH約3〜4に維持する大量の希酢酸水溶液中へ攪拌し
ながら滴下すると、硫黄臭が発生して羊毛ケラチンのシ
スチン結合が経時的に切断されながら、最終的に黄白色
のケラチン部分分解物を析出する。析出したケラチン部
分分解物は、更に攪拌しながら水洗することによってp
H約6〜7に中和し、これをマングルに通して圧縮・脱
水してから乾燥すればケラチン部分分解物を得る。
【0028】 得たケラチン部分分解物は、実施例1と
同様にその粒径は約3mm程度までの粗粒状であり、重
金属吸着剤などに用いることができる。この方法によっ
て、不用となった多量の純毛カーペットを処理して有用
物質を得ることができ、多量の産業廃棄物を再利用する
ことができる。しかも、この処理の際には、希アルカリ
溶液と希酸溶液を使用するだけであるから、公害が発生
する恐れは殆どない。
同様にその粒径は約3mm程度までの粗粒状であり、重
金属吸着剤などに用いることができる。この方法によっ
て、不用となった多量の純毛カーペットを処理して有用
物質を得ることができ、多量の産業廃棄物を再利用する
ことができる。しかも、この処理の際には、希アルカリ
溶液と希酸溶液を使用するだけであるから、公害が発生
する恐れは殆どない。
【0029】実施例4 原料として、羊毛50%及びポリエステル繊維50%で
ある混紡のニードルパンチカーペットを用い、この全体
を数mm〜10mm程度に切断する。これを50〜90
℃の温水8リットルの比率で浸漬し、これに8重量%の
苛性ソーダを2リットルの割合で加える。この溶液の液
温を60℃に保ちながら20分間攪拌すると、ポリエス
テル繊維だけを残して羊毛部分は溶解して粘稠液を得
る。
ある混紡のニードルパンチカーペットを用い、この全体
を数mm〜10mm程度に切断する。これを50〜90
℃の温水8リットルの比率で浸漬し、これに8重量%の
苛性ソーダを2リットルの割合で加える。この溶液の液
温を60℃に保ちながら20分間攪拌すると、ポリエス
テル繊維だけを残して羊毛部分は溶解して粘稠液を得
る。
【0030】 残ったポリエステル繊維は、濾過によっ
て取り出し、プラスチック再生の処理工程に送ればよ
い。一方、濾過した粘稠液は、以下、実施例3と同様に
処理して重金属吸着剤などの有用物質を得る。
て取り出し、プラスチック再生の処理工程に送ればよ
い。一方、濾過した粘稠液は、以下、実施例3と同様に
処理して重金属吸着剤などの有用物質を得る。
【0031】実施例5 原料として、羊毛とレーヨンからなる一般の縮充フェル
ト(羊毛の含有量は通常50%以上)を用い、該フェル
トを実施例4と同様に処理して、レーヨンだけを残して
羊毛部分は溶解して粘稠液を得る。残ったレーヨンは、
濾過によって取り出して廃棄する。一方、濾過した粘稠
液は、以下、実施例3と同様に処理して重金属吸着剤な
どの有用物質を得る。
ト(羊毛の含有量は通常50%以上)を用い、該フェル
トを実施例4と同様に処理して、レーヨンだけを残して
羊毛部分は溶解して粘稠液を得る。残ったレーヨンは、
濾過によって取り出して廃棄する。一方、濾過した粘稠
液は、以下、実施例3と同様に処理して重金属吸着剤な
どの有用物質を得る。
【0032】
【発明の効果】本発明方法で析出したケラチン部分分解
物は、羊毛,獣毛,毛髪などのケラチン類における水素
結合及びシスチン結合などが適当に切断され、分子量数
万台の原料ケラチンよりも低分子であるが依然として高
分子の蛋白質である。このため、化粧品原料,医療用資
材,重金属吸着剤や合成皮革添加剤などにおいて天然蛋
白質の代替品として使用でき、一般の合成蛋白質の用途
にも同様に使用することができる。
物は、羊毛,獣毛,毛髪などのケラチン類における水素
結合及びシスチン結合などが適当に切断され、分子量数
万台の原料ケラチンよりも低分子であるが依然として高
分子の蛋白質である。このため、化粧品原料,医療用資
材,重金属吸着剤や合成皮革添加剤などにおいて天然蛋
白質の代替品として使用でき、一般の合成蛋白質の用途
にも同様に使用することができる。
【0033】
【0034】 また、本発明方法を利用すると、不用と
なった多量のカーペットなどを処理して有用物質を得る
ことができるから、産業廃棄物の再利用の点で有益であ
り、しかもこの処理の際には希アルカリ溶液と希酸溶液
を使用するだけであるから公害発生の恐れもない。
なった多量のカーペットなどを処理して有用物質を得る
ことができるから、産業廃棄物の再利用の点で有益であ
り、しかもこの処理の際には希アルカリ溶液と希酸溶液
を使用するだけであるから公害発生の恐れもない。
【図1】 本発明方法で造粒したケラチン部分分解物の
粒子を示す4000倍の電子顕微鏡写真であり、写真下
方の直線の長さが10μmである。
粒子を示す4000倍の電子顕微鏡写真であり、写真下
方の直線の長さが10μmである。
Claims (3)
- 【請求項1】 カーペットやフェルトなどの蛋白含有廃
棄物を細断してから温水に浸漬し、これに希アルカリ溶
液を加えて加温状態で数十分間攪拌して粘稠液を得、該
粘稠液を濾過することで溶解しない不純物を除去し、つ
いで該粘稠液をpH約6以下に維持する希酸溶液中へ攪
拌しながら滴下することによって黄白色のケラチン部分
分解物を析出させる方法。 - 【請求項2】 カーペットやフェルトなどの蛋白含有廃
棄物を細断してから温水に浸漬し、これに希アルカリ溶
液を加えて加温状態で数十分間攪拌して粘稠液を得、該
粘稠液を濾過することで溶解しない不純物を除去し、つ
いで該粘稠液を希酸溶液中へ攪拌しながら滴下すること
によってケラチン部分分解物を析出させ、更にこれを攪
拌しながら水洗してpH約6〜7に中和することによっ
てケラチン部分分解物を造粒する方法。 - 【請求項3】 カーペットやフェルトなどの蛋白含有廃
棄物を細断してから温水に浸漬し、これに希アルカリ溶
液を加えて加温状態で数十分間攪拌して粘稠液を得、該
粘稠液を濾過することで溶解しない不純物を除去し、つ
いで該粘稠液を希酸溶液中へ攪拌しながら滴下すること
によってケラチン部分分解物を析出させ、これを水洗し
てから脱水・乾燥した後に、公知のジェットミルで細粉
化するケラチン部分分解物を造粒する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3141214A JPH0826163B2 (ja) | 1991-05-16 | 1991-05-16 | 蛋白含有廃棄物からケラチン部分分解物の析出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3141214A JPH0826163B2 (ja) | 1991-05-16 | 1991-05-16 | 蛋白含有廃棄物からケラチン部分分解物の析出方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04339827A JPH04339827A (ja) | 1992-11-26 |
| JPH0826163B2 true JPH0826163B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=15286798
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3141214A Expired - Fee Related JPH0826163B2 (ja) | 1991-05-16 | 1991-05-16 | 蛋白含有廃棄物からケラチン部分分解物の析出方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0826163B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AT520764B1 (de) * | 2017-12-19 | 2021-12-15 | Univ Innsbruck | Verfahren zur Herstellung eines Lederersatzstoffes |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04281856A (ja) * | 1991-03-11 | 1992-10-07 | Ajinomoto Takara Corp:Kk | ケラチン微細粉末の製造方法 |
-
1991
- 1991-05-16 JP JP3141214A patent/JPH0826163B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04339827A (ja) | 1992-11-26 |
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