JPH0826486B2 - カチオン染料で染色された複合繊維 - Google Patents

カチオン染料で染色された複合繊維

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JPH0826486B2
JPH0826486B2 JP1333984A JP33398489A JPH0826486B2 JP H0826486 B2 JPH0826486 B2 JP H0826486B2 JP 1333984 A JP1333984 A JP 1333984A JP 33398489 A JP33398489 A JP 33398489A JP H0826486 B2 JPH0826486 B2 JP H0826486B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、染色の耐光堅牢性および洗濯堅牢性に優
れ、かつ、鮮明カラーが得られる染色された複合繊維に
関するものである。
[従来の技術] ナイロン6、ナイロン66で代表されるポリアミド繊維
はその優れた強さ、耐摩耗性、深みのある染色性、樹脂
加工のしやすさ等によって、多くの衣料用途に使われて
きている。なかでも、発色性と樹脂加工性の特に要求さ
れるスポーツアウター、特にスキーウェアはナイロンの
独壇場であった。
しかし、近年ファッションの多様化、用途の拡大が進
み、スキーウェア、水着、カジュアルウェア等でも鮮明
カラーが要求されるようになってきている。ポリアミド
は酸性染料により深みのある色に染色できることが最大
の長所であって、鮮明カラーに染色可能ではあるが、逆
に、鮮明カラー染色では光による変褪色が著しく、染色
堅牢性に劣るために、鮮明カラーおよび染色堅牢性がと
もに強く要求される用途には実用化困難とされていた。
また、米国特許第3389549号明細書に開示されている
カチオン染料染色可能なスルホン化芳香族ジカルボン酸
変性ポリアミドは、蛍光色に近い鮮明染色ができるもの
の、洗濯による変褪色や色落ちが激しいので、耐洗濯性
が重要である衣料用途には適用困難とされ、わずかにカ
ーペット等の一部に用いられるにとどまっている。
一方、ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリ
エステルは、分散染料による染色が一般的であり、その
発色性、移行昇華性の改善も進んではいるが、鮮明色の
深みではまだナイロンに及ばない部分が多い。さらに、
ポリエステルは、その分子構造、化学構造からして摩耗
に弱く樹脂加工性も十分とは言えない。このポリエステ
ルの染色性は、特公昭34−10497号公報に記載されてい
るように、ポリマをスルホン化芳香族ジカルボン酸変性
ポリエステルとし、これをカチオン系染料で染色するこ
とにより大幅に改善され得るが、ポリエステルが本来持
っている前述の欠点(耐磨耗性や樹脂加工性が不十分で
あること)は改善されず、むしろより悪くなる傾向にあ
る。
また、ポリアミドとポリエステルとを芯鞘型に複合紡
糸して両者の長所を利用する手段も多く提案されている
が、その場合は、ポリアミドとして、ナイロン6、ナイ
ロン66を、ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタ
レートを用いるように、ホモポリマどうしの組合せで用
いられ、その染色は、両者が共に染まる分散染料染色と
すること、または酸性染料とカチオン染料あるいは分散
染料との混合染色とすることが十分な発色性を得るため
に必要とされている。しかし、前者の分散染料染色で得
られる染色物は、ポリアミドの洗濯堅牢度が不十分であ
って実用レベルにない。また、後者の混合染色で得られ
る染色物は、酸性染料にて鮮明に染まったポリアミド側
の耐光堅牢性不良が問題となるので、実用には至ってい
ない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、鮮明な色に染色した染色製品としても、発
色性にも、耐光、耐洗濯、耐摩耗の染色堅牢性にも優
れ、しかも、強くて樹脂加工性良好な染色された複合繊
維を提供することを主たる目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、スルホン化芳香族ジカルボン酸変性ポリア
ミドを鞘部に、スルホン化芳香族ジカルボン酸変性ポリ
エステルを芯部に配し、かつ染料として実質的にカチオ
ン染料のみが染着した芯鞘型複合繊維であって、前記鞘
部の染料染着率が、前記芯部の染料染着率の10%以下、
かつ、0.2%owf以下であることを特徴とするカチオン染
料で染色された複合繊維からなる。
本発明の特徴の1つは、スルホン化芳香族ジカルボン
酸変性ポリアミド(以下、変性ポリアミドと略す)でも
って、スルホン化芳香族ジカルボン酸変性ポリエステル
(以下、変性ポリエステルと略す)を覆う複合構造の芯
鞘型複合繊維とすることである。
もう1つの特徴は、上記芯鞘型複合繊維を実質的にカ
チオン染料のみで、しかも、鞘部および芯部の染料染着
率が特定値となるように染色することである。即ち、鞘
部の染料染着率を芯部の染料染着率の10%以下、かつ、
0.2%owf以下、好ましくは0.1%owf以下とすることが重
要である。
この染着率条件を満足させるためには、変性ポリエス
テルが染色可能な染色条件、例えば、100〜120℃程度の
温度での高温染色、をとればよい。このような高温染色
では、染料は変性ポリエステルにより多く吸尽される
が、変性ポリアミドへの吸尽量はかなり少ないので、上
記した染着率条件を満足させることができるものであ
る。
そして、鞘部(変性ポリアミド)が殆ど染色されてい
ないにもかかわらず、繊維全体として優れた発色性が発
揮される。しかも、鞘部(変性ポリアミド)に染料が存
在してもその量(染料染着率)が特定水準に抑えられて
いることによって、優れた耐光堅牢度および洗濯堅牢度
が得られるのである。即ち、鞘部の染料染着率が0.2%o
wfを越えると、洗濯堅牢度や耐光堅牢度が著しく低下す
る。また、この染着率が0.2%owf以下であっても芯部の
染料染着率の10%を越える水準であると、十分な水準の
耐光堅牢度が得られ難い。
芯部の染料染着率は目的とする染色程度に応じた任意
の水準に設定すればよい。肉眼で識別できる発色性を得
るためには、淡染製品の場合、一般に0.01%owf以上の
染料染着率をとればよい。また、濃染製品の場合、実用
上はコスト面から50%owf以下の染料染着率が好まし
い。
本発明でいう鞘部あるいは芯部の染料染着率は、鞘部
あるいは芯部のポリマに対する染着している染料量を百
分率でもって表した値であり、例えば、鞘部の染料染着
率が0.2%owf以下ということは、鞘部の変性ポリアミド
1gに対する染料の染着量が0.002g以下ということであ
る。
この鞘部あるいは芯部の染料染着率は、次の方法で求
めればよい。
鞘部の染料染着率:染色された複合繊維あるいはその
布帛などの製品を、一定量(200mg)秤量し、30℃のギ
酸88%溶液30ml中に3分間浸漬し、鞘部変性ポリアミド
とその中に染着された染料を溶解し、比色計(日立
(株)製のU−3400“Spectro Phometer")により最大
吸収波長での吸光度を測定する。また、染色前の試料を
一定量(200mg)秤量し、30℃のギ酸88%溶液30ml中に
所定量(0.25mg、0.5mg、または1.0mg)の染料とともに
溶解させ、比色計により吸光度を求め、この染料の場合
の吸光度と染着率との関係を検量線として作図する。こ
の検量線により、上述の実染着での鞘部変性ポリアミド
の吸光度の値から、染着量の値を求める。
芯部の染料染着率:まず、複合繊維あるいはその製品
類における鞘部変性ポリアミドを溶解除去した後、水洗
することにより芯部変性ポリエステルのみの染色繊維分
を得る。該染色繊維分の一定量(100mg)を秤量し、フ
ェノール/四塩化エタン混合溶液(重量比3:2)30ml中
に入れ60℃程度で完全に溶解させた後、前記と同じ比色
計により最大吸収波長での吸光度を測定する。また、染
色前の試料から取出した変性ポリエステルのみの繊維分
を用いて、前述と同様に、吸光度と染着率との関係を示
す検量線を求め、この検量線から、上述の実染着におけ
る芯部変性ポリエステルの染着量の値を求める。
そして、この鞘部および芯部の染料染着量の値(それ
ぞれ順に、a%owf、b%owfとする)から、(a/b)×1
00の式でもって、芯部に対する鞘部の染着比率を算出す
る。
本発明で鞘部に用いる変性ポリアミドは、ポリアミド
連鎖あるいは末端の一部にスルホン基を有する化合物を
結合した変性ポリアミドあるいは、スルホン基を有する
化合物であり、ポリアミド重合時に、スルホン化芳香族
ジカルボン酸をフリーの酸の状態あるいはアルキルエス
テルの状態で添加して共重合させることによって生成す
ることができる。このスルホン化芳香族ジカルボン酸
は、洗濯、洗浄で実質的に溶出除去されることがない。
そのベースとなるポリアミドとしては、ポリε−カプ
ラミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(ナイロン66)が代表的に用いられるが、他の重合可能
なモノマ、例えば、ラウロラクタム、セバシン酸、パラ
キシリレンジアミン、イソフタル酸等から得られるポリ
アミドあるいはこれらの共重合ポリアミドを用いてもよ
い。
また、スルホン化芳香族ジカルボン酸の代表的なもの
としては、下記化学式(1)で示される5−スルホキシ
イソフタル酸またはその塩が挙げられる。
スルホン化芳香族ジカルボン酸の共重合量はベースポ
リアミドのモノマに対して0.25〜3モル%程度であるこ
とが好ましい。この共重合量が低過ぎると変性ポリアミ
ド本来の効果が得られ難いし、逆に多過ぎれば、スルホ
ン化芳香族ジカルボン酸の共重合による効果が飽和に達
し、逆に、ベースポリアミド本来の好ましい機械的性質
が損われる。
この変性ポリアミドには、酸化チタンなどの艶消し剤
が含まれていてもよいが、芯部ポリエステルの色を十分
に透過させて優れた発色性を得るためには、艶消し剤や
他の顔料等は、実質的に含まれていない方が好ましい。
また、これらポリアミドには、光の透過性を大幅に減
殺しない量であれば、制電剤、耐熱剤、耐光剤等が含ま
れていてもよい。
本発明で芯部に用いる変性ポリエステルは、スルホン
基を有する化合物がポリエステルの連鎖または末端の一
部に含まれる変性ポリエステルであり、例えば、特公昭
31−10497号公報に記載されている。この変性ポリエス
テルは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートあるいはこれらを主成分とする共重合ポリ
エステルなどに、スルホン化芳香族ジカルボン酸あるい
はその塩を共重合した変性ポリエステルである。
そのスルホン化芳香族ジカルボン酸の代表的なものと
しては、前記化学式(1)で示される5−スルホキシイ
ソフタル酸またはその塩が挙げられる。
これらジカルボン酸はフリーの酸の状態あるいはアル
キルエステルの状態でポリエステルの重合時に添加され
て共重合され、変性ポリエステルを生成する。そのスル
ホン化芳香族ジカルボン酸の共重合量はテレフタル酸に
対して0.5〜6モル%程度であることが好ましい。この
共重合量が低過ぎると変性ポリエステルの所望の効果が
得られ難いし、逆に多過ぎれば変性ポリエステルの結晶
構造が乱れて機械的特性の大幅な低下など好ましくない
現象を生ずる。
なお、これらの変性ポリエステルには、制電剤、耐光
剤、耐熱剤、艶消し剤等が含まれていてもよい。
変性ポリアミドと変性ポリエステルとの芯鞘複合化率
は、本発明の効果を失わない範囲内で任意にとり得る
が、変性ポリアミド比率で20〜75重量%が好ましい。変
性ポリアミド比率が低過ぎれば均一な被覆形成が困難で
あるし、しかも、製編織、染色、仕上げ等の加工中に鞘
部が破れて商品価値を失うことが多い。逆に高過ぎれば
染色された変性ポリエステル芯部の色がさえぎられて所
望の発色性が得られ難い。
変性ポリアミド鞘部と変性ポリエステル芯部との配置
は、基本的には同心円芯鞘状であることが好ましいが、
鞘部が薄過ぎて破れない限り、偏心や多芯であってもよ
い。また、変性ポリエステル芯部を変性ポリアミド鞘部
でもって覆うことが可能であれば、変形糸とすることも
できる。
この芯鞘型複合繊維は、常法により製糸、製編織、染
色して製品とすればよい。
まず、変性ポリアミドと変性ポリエステルとを別々に
溶融し、紡糸パック部に導き、通常の方法で芯鞘構造を
とるように複合流を形成してノズルから紡出する。
紡出したフィラメント糸は、所定の速度で引取り給油
した後パッケージに巻上げる。次に、所望の強度と伸び
が得られるように、一旦巻上げた糸条をドローツイスタ
ーで常法どうり延伸する。この延伸は、紡出糸を引取っ
た後巻取ることなく連続して行い、巻上げしてもよい。
また、4000m/分以上の高速で引取り一挙に所望の繊維性
能を得る方法をとってもよい。
直接紡糸延伸法としては、例えば、紡出糸を1000〜50
00m/分で引取り、引続いて延伸し、3000〜5500m/分で延
伸熱固定する方法が挙げられる。
得られた複合繊維は、その後の任意の段階で常法によ
りカチオン染料で染色される。
このカチオン染料としては例えば、“Aizen Cathlon"
(保土谷化学工業(株)製)、“Kayacryl"(日本化薬
(株)製)、“Estrol,Sumiacryl"(住友化学工業
(株)製)、“Diacryl"(三菱化成工業(株)製)、
“Maxilon"(チバガイギー(株)製)、“Astrazon"
(バイエルジャパン(株)製)等の冠称名染料が挙げら
れるがこれらに限定されるものではなく、分散型カチオ
ン染料を用いることもできる。本発明の効果を阻害しな
い範囲内の少量であれば他の染料を併用してもよい。
本発明に係る染色された複合繊維は、特に繰返し洗濯
をするような衣料用製品に好適であるが、カーペット、
カーシートなどのインテリア用品等にも使用できる。
[作用] 本発明に係るポリエステル・ポリアミド芯鞘型複合繊
維は、変性ポリエステルの芯部は十分に染色され、そし
て、鞘部の変性ポリアミドはカチオン染料可染性である
ものの極く僅かしか染まっていない状態となっている。
しかし、この染色された複合繊維は鞘部が極く僅かし
か染まっていないにもかかわらず十分な発色性を有す
る。これは、変性ポリアミド鞘の内部を染料分子が極め
て移動しやすいことから、同一染料濃度であれば本来変
性ポリポリアミド鞘部に染着するはずの染料までが変性
ポリエステル芯部に吸尽されその発色性が一段と高まっ
ていること、しかも、その芯部の発色が鞘部に殆ど阻害
されずに複合繊維全体の発色として認められること、こ
れらの結果、十分な水準の鮮明な発色性が得られるから
と考えられる。
また、鮮明な発色性が得られる程の染料吸尽率として
も、十分に優れた耐光堅牢性や洗濯堅牢性が発揮され
る。これは、変性ポリアミド鞘部中の染料吸尽量は極く
僅かであるので、洗濯による染料脱落量が少く、しか
も、その脱落染料の一部はポリエステル芯部中に移行す
るという現象も生じるため、変性ポリアミドであっても
優れた洗濯堅牢度が得られるものと考えられる。さらに
また、変性ポリアミドの鞘部を染めていながらポリエス
テル繊維と殆ど同程度の優れた耐光堅守度が得られる
が、これは、密着して存在する変性ポリエステル芯部の
紫外線吸収効果が染料を保護すること、および、変性ポ
リアミド鞘部中の極く僅かの染料がたとえ褪色を生じて
も繊維全体の発色性には殆ど影響しないことによるもの
と考えられる。従って、鮮明色における耐光堅牢性、洗
濯堅牢性が、変性ポリアミド繊維では達成できなかった
程の高い水準にまで向上し、実用可能な染色堅牢度とす
ることができる。例えば、従来は耐光堅牢性が悪いこと
が大きな問題であって使用が難しかった特定の鮮明色染
料をも実用に供することが可能となる。
さらにまた、低屈折率の変性ポリアミドが変性ポリエ
ステルの表面を覆うことから表面反射がより少くなり、
色の深みが増すという効果も発現する。
その上、本発明に係る染色された複合繊維は、ポリア
ミドが本来有する耐摩耗性、樹脂加工の容易さをも有す
る。さらに、ポリアミドとポリエステルとの中間のモジ
ュラスを有することにより布帛に好ましい張り、腰を付
与することもでき、さらに副次的効果として、ポリアミ
ドの欠点とされている水に対する寸法安定性の改善効果
および防皺効果をも発揮することができる。
このような特性を併せ持つ故に、本発明に係る複合繊
維は、繰返し洗濯に用いられる衣料用布帛において特に
顕著な効果を発揮する。もちろん、洗濯頻度の低いカー
シートやカーペットにおいても従来にない優れた発色
性、鮮明性のある製品が得られる。そしてまた、変性ポ
リアミドが鞘となることにより従来のカチオン可染ポリ
エステルにみられない色の深みも得られる。
[実施例] ・実施例1 εカプロラクタムに、その0.5モル%の5−スルホキ
シイソフタル酸を添加して常法どおり重合して、98%硫
酸相対粘度が2.6で実質的に酸化チタンを含まない変性
ナイロン6を得た。
また、エチレングリコールおよびテレフタル酸からな
るポリエチレンテレフタレート原料に、常法どおり触媒
と5−スルホキシイソフタル酸(テレフタル酸に対して
1.5モル%)とを添加して重合し、オルトクロロフェノ
ール極限粘度(IV)が0.64の変性ポリエチレンテレフタ
レート(変性ポリステルと略す)を得た。
上記変性ナイロン6と変性ポリエステルとを、エクス
トルーダ型複合紡糸機に供し、それぞれ別々に溶融した
後、等量ずつ計量し、複合紡糸パック部で変性ポリエス
テルが芯、変性ナイロン6が鞘となるように複合流を形
成して吐出し、1500m/分の速度で引取り、引続いて延伸
熱ローラ(160℃)で熱セットし、4000m/分で巻挙げ、7
0デニール24フィラメントの延伸糸を得た。
この延伸糸と経糸と緯糸に供し、平織物(経糸密度11
8本/2.54cm、緯糸密度85本/2.54cm)を製織した。この
平織物を、“サンデット"G−29(三洋化成(株)製)2g
/l、ソーダ灰5g/l、“デトロール"WR−14(明成化学工
業(株)製)2g/lを含む処理浴中で98℃、20分間の条件
で糊抜き精練を行った後、乾燥し、170℃で中間セット
を行い染色供用試料布帛とした。
該試料布帛を、カチオン染料:“Diacryl Red GRL-N"
conc(三菱化成工業(株)製)0.5%owf、助剤として酢
酸(80%)0.5cc/lの浴で120℃で30分間染色した(実施
例1)。
また、比較として、上記試料布帛を、次の条件で混合
染色した。カチオン染料“Diacryl Red GRL-N"(三菱化
成工業(株)製)0.25%owf、酸性染料“Diacid Azo.Ru
biol 3GS"250%(三菱化成工業(株)製)0.25%owf、
助剤として“オスピン700−CD"(東海製油(株)製)0.
5%owf、酢酸0.5cc/lの浴で、120℃で30分間染色した
(比較例1)。
得られ染色布帛から、構成複合繊維の鞘部あるいは芯
部の染料染着率を、最大吸収波長537nmの条件で測定
し、また、その発色性、耐光堅牢度、洗濯堅牢度を測定
した。
その結果は第1表に示すとおりであった。
発色性;多光源分光測色計(スガ試験機(株)製)を用
いC光源65°の条件で測色し、L値でもって表示した。
発色性が悪い場合は白っぽくなり高いL値を示す。
耐光堅牢度;JIS L0842の方法により測定し、色落ちの程
度を等級区分することによって測定した。
洗濯堅牢度;JIS L0844の方法により測定した。ただし、
色落ちは、汚染用グレースケールの各色票間に認められ
る色の開きと比較し、色落ちの程度を等級区分すること
によって測定した。
第1表の結果が示すように、本発明に係る染色された
芯鞘型複合繊維は、繊維表面にポリアミド層が存在する
にもかかわらず染色堅牢性に優れ、しかも、発色性も優
れていた。これに対し、混合染色による比較例1の場合
は、染色堅牢性、特に洗濯時の色落ちが悪く、実用レベ
ルを満足しない物であった。
・実施例2 実施例1で得られた染色供用試料布帛を用い、次に示
す条件で染色して得られた染色布帛について、構成複合
繊維の鞘部ならびに芯部の染料染着率を、最大吸収波長
632nmの条件で測定し、また、その発色性、耐光堅牢
度、洗濯堅牢度を、実施例1同様に測定し、その結果も
第1表に実施例2として示した。
カチオン染料“Kayaryl Black R-ED"(日本化薬
(株)製)10%owf、酢酸(80%)0.5cc/l、120℃で45
分間染色し、次いで“ラッコールPSK"(明成化学(株)
製):アニオン系活性剤)0.5g/l、酢酸(80%)0.2g/
l、60℃で20分間のソーピングを行い、水洗い後乾燥し
た。
また、比較として、実施例1で用いたと同じ変性ポリ
エステルのみを用いて溶融紡出し、実施例1同様に直接
紡糸延伸、製織、精練することにより、染色供用試料布
帛を製造し、上記同様にカチオン染料染色、ソーピング
を行って染色布帛を製造した。そして、その染色特性を
実施例1同様に測定し、その結果も併せて第2表に比較
例2として示した。
第2表の結果が示すように、本願に係る染色された芯
鞘型複合繊維は、比較例2の物に比し、L値が小さく、
深みのある染色品が得られた。しかも、繊維表面にポリ
アミド層が存在するにもかかわらず染色堅牢性に優れて
いた。
・実施例3 実施例1と同じ変性ナイロン6と変性ポリエチレンテ
レフタレートを用い、変性ナイロン6の複合割合をそれ
ぞれ10、25、50、75、90重量%と変更した以外は実施例
1と同じ方法で溶融紡糸および直接紡糸延伸して、40デ
ニール12フィラメントの複合繊維糸を得た。これらの繊
維糸を28ゲージハーフトリコットに編成した後、実施例
1と同様に“Diacryl Red GRL-N"(三菱化成工業(株)
製)で染色し、その染色特性を実施例1同様に測定し
た。
なお、鞘ナイロンの被膜破れは、染色布帛を構成する
繊維を表面拡大写真をとり、鞘ナイロン層の破壊が認め
られるか否かでもって判定した。
得られた結果は、第3表に示すとおりであった。洗濯
堅牢度、耐光堅牢度はいずれも実用レベルにあったが、
発色性はナイロン6比率が75重量%を越えると不十分で
あった。また、ナイロン6比率が20重量%未満では、芯
部の変性ポリエステルをナイロン鞘でもって均一に覆う
ことが難しく、紡糸延伸や編成仕上の途中で鞘が破損す
る現象がみられた。
布帛の張り、腰を比較したところ、鞘ナイロン比率が
20〜75重量%の場合に良好で、ナイロン6単独布帛やポ
リエチレンテレフタレート単独布帛に比し、より好まし
い風合であった。
[発明の効果] 本発明に係る染色された複合繊維とすると、鮮明カラ
ーと、優れた耐光堅牢性および洗濯堅牢性とを併せ持つ
優れた繊維製品を得ることができる。即ち、この染色堅
牢性は、ポリアミド繊維や変性ポリアミド繊維からなる
鮮明カラー繊維製品では得られなかった程に優れたもの
である。
しかも、芯部に変性ポリエステル層が存在するために
寸法安定性、防皺性に優れ、適度の張り、腰をも有す
る。また、変性ポリエステル繊維のみからなる布帛にみ
られる耐摩耗性、樹脂加工性が十分でないといった欠点
は、鞘部に変性ポリアミド層を配することによって改善
され、しかも、色の深みも改善される。
これらの特性を有することから、本発明に係る複合繊
維は、鮮明カラーと染色堅牢性との両方に優れているこ
とが要求されるスポーツウェア、アウタウェア等に好適
に使用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スルホン化芳香族ジカルボン酸変性ポリア
    ミドを鞘部に、スルホン化芳香族ジカルボン酸変性ポリ
    エステルを芯部に配し、かつ染料として実質的にカチオ
    ン染料のみが染着した芯鞘型複合繊維であって、前記鞘
    部の染料染着率が、前記芯部の染料染着率の10%以下、
    かつ、0.2%owf以下であることを特徴とするカチオン染
    料で染色された複合繊維。
  2. 【請求項2】前記ポリアミド鞘部の複合比率が20〜75重
    量%であることを特徴とする請求項1記載のカチオン染
    料で染色された複合繊維。
JP1333984A 1989-12-21 1989-12-21 カチオン染料で染色された複合繊維 Expired - Lifetime JPH0826486B2 (ja)

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JP1333984A JPH0826486B2 (ja) 1989-12-21 1989-12-21 カチオン染料で染色された複合繊維

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