JPH08266233A - 揚げ物の製造法 - Google Patents

揚げ物の製造法

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JPH08266233A
JPH08266233A JP7108921A JP10892195A JPH08266233A JP H08266233 A JPH08266233 A JP H08266233A JP 7108921 A JP7108921 A JP 7108921A JP 10892195 A JP10892195 A JP 10892195A JP H08266233 A JPH08266233 A JP H08266233A
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JP
Japan
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fried
batter
shrimp
tempura
frying
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JP7108921A
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English (en)
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Katsuyuki Kurata
勝行 倉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 揚げ種のジューシー感(やわらかくて歯ごた
えのある食感)と衣のサクサク感を持った経時安定性の
優れた揚げ物や、電子レンジ加熱に対応でき、天ぷら類
が無加熱で冷凍成型できるフライ冷凍食品を製造する事
を目的とする。 【構成】 蛋白質、リン酸塩、増粘剤糊料の一種、又
は、二種以上でコーティングした揚げ種に澱粉、小麦粉
等で打ち粉するか、又は、打ち粉なしで、衣液、やまい
も液、増粘剤糊液、蛋白質水溶液の一種、又は二種以上
をバインダーとして予め、揚げておいた揚げ物の衣を形
成する部分(揚げ玉)、パン粉、衣液の一種又は二種以
上を被覆させて、そのままフライするか、又は、凍結後
フライする事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛋白質をコーティングし
た揚げ種に澱粉、小麦粉等で打ち粉した後、衣液、とろ
ろいも等をバインダーとして、予め、揚げておいた揚げ
物の衣を形成する部分(揚げ玉)を被覆させて、フライ
する事によって、揚げ種の保水性を高め、揚げ種に本来
のジューシー感(やわらかくて歯ごたえのある食感)を
持たせ、衣の部分だけを乾燥させて、経時変化の少ない
カラッとした揚げ物や電子レンジで加熱解凍しても、上
記特性を失なわないフライ冷凍食品並びに調理前加熱の
いらない冷凍成型可能な天ぷら類を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、揚げ物は揚げ種に、衣との結着性
を高める為、小麦粉や澱粉を打ち粉した後、衣液(天ぷ
ら類)又は、衣液とパン粉(フライ類)を付けて、フラ
イし、製造しているが“揚げ物は揚げたてがカラッとし
ていて一番うまい”と云われている様に水分移動に伴う
経時変化が激しく、特に天ぷらはすぐにダレてしまい商
品価値が著しく低下する。又、フライ冷凍食品を電子レ
ンジで加熱解凍するとベトベトになってしまい、同じく
商品価値が低下する。フライ冷凍食品の場合、この問題
を解決する為に、オーブントースターによる加熱や再フ
ライが調理方法として提案され、マニュアル化されてい
るがオーブントースターによる加熱は時間が長くかかる
欠点があり、再フライは焦げたり、油分含量が増加した
りする問題がある。又、フライ類はパン粉を付けるので
調理前加熱のいらない冷凍成型品が可能であるが天ぷら
類にはない。又、養殖えびを使ったえび天ぷらは加熱し
過ぎるとえびが縮んで固くなったり、紐状になってしま
う欠点がある。従来、揚げ種のジューシー感とカラッと
した衣を持った経時変化の少ない、しかも電子レンジ加
熱に耐えられる揚げ物を得る為に、衣の主原料である小
麦粉(薄力粉)に澱粉、加工澱粉、米粉、加工米粉、大
豆粉、各種添加物等を配合したミックス粉が種々、提案
され、上市されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、フライ用
ミックス粉の改良だけでは経時変化の少ないカラッとし
た揚げ物や電子レンジ加熱に耐えられるフライ冷凍食品
を得る事は難しく、既存品の完成度は低い。本発明は揚
げ種のジューシー感と衣のサクサク感を持った経時安定
性の優れた揚げ物や電子レンジ加熱に対応でき、天ぷら
類が無加熱で冷凍成型できるフライ冷凍食品の製造法を
提供する事を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】前記目的を達成する為、本
発明は蛋白質をコーティングした揚げ種に澱粉、小麦粉
等で打ち粉した後、衣液、とろろいも等をバインダーと
して、予め、揚げておいた衣を形成する部分(揚げ玉)
を被覆させて、フライする事を特徴とする。ここで、揚
げ物の揚げ種としては、フライ類の場合、えび、いか、
魚介類、肉類等が挙げられ、天ぷら類の場合は野菜、え
び、いか、魚介類等を挙げる事ができる。揚げ種にコー
ティングする蛋白質としては卵白、カゼイン等が挙げら
れ、コーティングは2〜20%の蛋白水溶液へ、10〜
50℃で1分〜2時間浸漬すれば良い。打ち粉としては
澱粉、小麦粉、フライ用ミックス粉等が挙げられる。揚
げ玉のバインダーとなる衣液は通常、市販されているフ
ライ用ミックス粉を冷水(5℃)で溶いたもので良く、
とろろいもとしては長いも、いちょういも、じねんじょ
等が挙げられ、乾燥粉末を水で溶いたものより、すりお
ろしたものの方が結着力が優れているので好ましい。衣
の部分を形成する揚げ玉は通常、市販されている小麦粉
を原料としたものは再フライ時に着色したり、経時安定
性に欠けるので澱粉、米粉を原料としたものが経時変化
が少なく、電子レンジ加熱耐性に優れ好ましい。原料澱
粉としてはコーンスターチ、もち澱粉、小麦、馬鈴薯、
タピオカ、各種加工澱粉等が挙げられ、米粉としては、
もち、うるち、調整品(輸入品)等が挙げられる。揚げ
玉の大きさ、形状はある程度加水量で、調整でき、通
常、対粉120〜200%である。着色性、呈味性につ
いては、着色料、調味料を適宜添加すれば良い。フライ
条件は170〜180℃で1〜3分である。揚げ玉を被
覆して得られる揚げ物のフライ条件は常温成型品と冷凍
成型品とで多少異なるが、通常、140〜180℃で2
〜5分程度である。
【0005】
【作用】一般的に蛋白質は熱変性によって凝固し、不可
逆的であるので予め、揚げ種を蛋白質でコーティングし
ておけば、加熱・冷却プロセスを経ても、揚げ種の水分
移動を抑制する事ができる。又、蛋白質は揚げ種と衣の
結着性を向上させる効果がある。特に、カゼインはコー
ト紙のクレーコートの接着剤に使われている様に接着力
が強い。更に、揚げ種の水分移動を抑えるものとして打
ち粉があるが小麦粉より澱粉系の方が保水効果がある。
衣の大部分を形成する揚げ玉はせんべい、あられの様な
固さとサクサク感が望まれ、疎水的で経時変化の少ない
ものが良く、上記した様に原料の選定が重要となる。従
って、フライ用のパン粉についても着色性と味や食感を
改良すれば一部、揚げ玉への代替が可能となる。揚げ玉
のバインダーとなる衣液は天ぷら粉に冷水を加えた、所
謂、バッター液で良いが、通常の加水量(対粉 150
〜230%)では揚げ玉の被覆量が充分でない。バッタ
ー液濃度を上げれば揚げ玉の被覆量は増えるがフライ中
の水分蒸発速度が低下する。そこで、揚げ玉の被覆量を
多くし、フライ中の水分蒸発を容易にするバインダーに
ついて種々、検討した結果、バッター液をすりおろしと
ろろいもに一部又は全部、置き換えるのが得策である事
が判った。この様にして、揚げ種の保水性を高め、揚げ
種本来のジューシー感を失う事なく、カラッとした衣を
持ち、経時安定性に優れ、冷凍品が電子レンジ加熱耐性
を持ち、天ぷら類の冷凍成型が可能となる揚げ物が製造
できる事を見い出し、本発明を完成させた。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例(えび天ぷら)につい
て詳細に説明する。 (1)揚げ玉の調整 コーンサラダ油を入れ、180℃に調節したフライヤー
に、水で溶いた米粉調整品(タイ産、米粉83%、澱粉
17%)を滴下し、3分間フライして揚げ玉を得た。揚
げ玉原料調整液の配合割合の一例を示すと、次の通りで
ある。 米粉調整品 38 〜43 重量% 食 塩 0.5〜1.0 重量% ベーキングパウダー 0.2〜0.5 重量% クチナシ色素 0.1〜0.2 重量% 水 55 〜62 重量% (2)蛋白質のコーティング 冷凍尾付き伸ばしえび(タイ産、養殖ブラックタイガー
21/25サイズ)を冷水解凍し、有効塩素濃度200
ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液へ20℃で10分
間、浸漬した後、蛋白質水溶液(乾燥卵白10%、カゼ
イン2%)へ25℃で1時間浸漬した。 (3)打ち粉処理 蛋白質をコーティングしたえびにタピオカ澱粉と市販の
天ぷら粉を1:1にブレンドしたものをまんべんなく、
打ち粉した。 (4)揚げ玉の被覆 打ち粉をしたえびを市販の天ぷら粉に対粉160%の冷
水(5℃)を加えて調整した衣液にどぶ漬けし、更に、
剥皮してすりおろした長いもにどぶ漬けした後、(1)
で調整した揚げ玉を被覆させた。 (5)冷凍成型 揚げ玉を被覆させたえびをエアーブラスト室(−35
℃)で急速凍結し、調理前無加熱で、フライ調理が必要
な冷凍食品えび天ぷらを得た。 (6)フライ処理 (4)で得られた、揚げ玉を被覆させたえびをコーンサ
ラダ油を入れ、160℃に調節したフライヤーで4分間
フライした。得られたえび天ぷらを試食した結果、えび
肉に天然えびの様なジューシー感があり、衣はサクサク
した食感を持ったものであった。更に、これを常温で、
一昼夜放置した結果、衣はダレる事なく味、食感共に揚
げたてとほとんど変わらなかった。 (7)電子レンジ加熱解凍 (6)で得られたえび天ぷらをエアーブラスト室(−3
5℃)で急速凍結した後、出力500Wの電子レンジで
1分間加熱した結果、衣はダレる事なく、味、食感共に
揚げたてとほとんど変わらなかった。 以上の実施例によって得られたえび天ぷらの評価結果を
整理すると表1の通りである。
【0007】
【表1】
【0008】
【発明の効果】以上、説明の通り、本発明により揚げ種
のジューシー感と衣のサクサク感を持った経時安定性の
優れた揚げ物や、天ぷら類が無加熱で冷凍成型でき、電
子レンジで加熱解凍しても揚げたての味、食感を失なわ
ないフライ冷凍食品が製造できる方法を開発し、提供し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られたえび天ぷらの縦横の断
面図である。
【符号の説明】 揚げ種 (えび) 蛋白質層 (コーティング) 澱粉、小麦粉層 (打ち粉) 小麦粉、とろろいも層(バインダー) 揚げ玉層 (衣)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 揚げ物の製造法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛋白質、リン酸塩の一
種、又は、二種以上でコーティングした揚げ種に澱粉、
小麦粉等で打ち粉するか、又は、打ち粉なしで、衣液、
やまいも液、増粘剤糊液、蛋白質水溶液の一種、又は、
二種以上をバインダーとして、予め、揚げておいた揚げ
物の衣を形成する部分(揚げ玉)を被覆させて、そのま
まフライするか、又は、凍結後フライする事によって、
揚げ種の保水性を高め、揚げ種に本来のジューシー感
(やわらかくて歯ごたえのある食感)を持たせ、衣の部
分だけを乾燥させて、経時変化の少ないカラッとした揚
げ物や電子レンジで加熱解凍しても、上記特性を失なわ
ないフライ冷凍食品並びに凍結前加熱のいらない冷凍成
型可能な天ぷら類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、揚げ物は揚げ種に、衣との結着性
を高める為、小麦粉や澱粉を打ち粉した後、衣液(天ぷ
ら類)又は、衣液とパン粉(フライ類)を付けて、フラ
イし、製造しているが“揚げ物は揚げたてがカラッとし
ていて一番うまい”と云われている様に水分移動に伴う
経時変化が激しく、特に天ぷらはすぐにダレてしまい商
品価値が著しく低下する。又、フライ冷凍食品を電子レ
ンジで加熱解凍するとベトベトになってしまい、同じく
商品価値が低下する。フライ冷凍食品の場合、この問題
を解決する為に、オーブントースターによる加熱や再フ
ライが調理方法として提案され、マニュアル化されてい
るがオーブントースターによる加熱は時間が長くかかる
欠点があり、再フライは焦げたり、油分含量が増加した
りする問題がある。又、フライ類はパン粉を付けるので
凍結前加熱のいらない冷凍成型品が可能であるが天ぷら
類にはない。又、養殖えびを使ったえび天ぷらは加熱し
過ぎるとえびが縮んで固くなったり、紐状になってしま
う欠点がある。従来、揚げ種のジューシー感とカラッと
した衣を持った経時変化の少ない、しかも電子レンジ加
熱に耐えられる揚げ物を得る為に、衣の主原料である小
麦粉(薄力粉)に澱粉、加工澱粉、米粉、加工米粉、大
豆粉、蛋白質、繊維質、各種添加物等を配合したミック
ス粉が種々、提案され、上市されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、フライ用
ミックス粉の改良だけでは経時変化の少ないカラッとし
た揚げ物や電子レンジ加熱に耐えられるフライ冷凍食品
を得る事は難しく、既存品の完成度は低い。不発明は揚
げ種のジューシー感と衣のサクサク感を持った経時安定
性の優れた揚げ物や電子レンジ加熱に対応でき、天ぷら
類が無加熱で冷凍成型できるフライ冷凍食品の製造法を
提供する事を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】前記目的を達成する為、本
発明は蛋白質、リン酸塩の一種、又は、二種以上でコー
ティングした揚げ種に澱粉、小麦粉等で打ち粉するか、
又は、打ち粉なしで、衣液、やまいも液、増粘剤糊液、
蛋白質水溶液の一種、又は、二種以上をバインダーとし
て、予め、揚げておいた揚げ物の衣を形成する部分(揚
げ玉)を被覆させて、そのままフライするか、又は、凍
結後フライする事を特徴とする。ここで、揚げ物の揚げ
種としては、フライ類の場合、えび、いか等の魚介類、
肉類等が挙げられ、天ぷら類の場合は野菜、えび、いか
等の魚介類を挙げる事ができる。揚げ種にコーティング
する蛋白質としては卵白、カゼイン、グルテン、ツェイ
ン、大豆蛋白、藻類蛋白等が挙げられ、リン酸塩として
はピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、酸性ピ
ロリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸
ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウ
ム等が挙げられる。コーティングは0.1〜20%の水
溶液へ0〜50℃で1秒〜20時間浸漬すれば良い。打
ち粉としては澱粉、小麦粉、フライ用ミックス粉等が挙
げられる。揚げ玉のバインダーとなる衣液は通常、市販
されているフライ用ミックス粉を冷水で溶いたもので良
く、やまいもとしては長いも、いちょういも、じねんじ
ょ等が挙げられ、乾燥粉末を水で溶いたものより、すり
おろしたものの方が結着力が優れているので好ましい。
増粘剤糊液としては澱粉類、寒天、ゼラチン等の水溶液
やアルギン酸ナトリウム、カラギナン、ペクチン、タマ
リンドシードガム、アラビアガム、グァーガム、キサン
タンガム、カードラン、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、メチルセルロース等の水溶液が挙げられる。
又、蛋白質水溶液は揚げ種のコーティグに使用したもの
で良い。衣の部分を形成する揚げ玉は通常、市販されて
いる小麦粉を主原料としたものは再フライ時に着色した
り、経時安定性に欠けるので澱粉、米粉を主原料とした
ものが経時変化が少なく、電子レンジ加熱耐性に優れ好
ましい。原料澱粉としてはコーンスターチ、もち澱粉、
小麦、馬鈴薯、タピオカ、各種加工澱粉等が挙げられ、
米粉としては、もち、うるち、調整品(輪入品)等が挙
げられる。又、揚げ玉にサクサク感を付与する為には、
これらに小麦粉、大豆粉、蛋白質、繊維質、各種食品添
加物等を適宜加えれば良い。揚げ玉の大きさ、形状はあ
る程度加水量で、調整でき、通常、対粉120〜250
%である。着色性、呈味性については、着色料、調味料
を適宜添加すれば良い。フライ条件は150〜180℃
で1〜3分である。揚げ玉を被覆して得られる揚げ物の
フライ条件は常温成型品と冷凍成型品とで多少異なる
が、通常、140〜180℃で2〜5分程度である。
【0005】
【作用】一般的に蛋日質は熱変性によって凝固し、不可
逆的であるので予め、揚げ種を蛋白質でコーティングし
ておけば、加熱・冷却プロセスを経ても、揚げ種の水分
移動を抑制する事ができる。又、蛋白質は揚げ種と衣の
結着性を向上させる効果がある。特に、カゼインはコー
ト紙のクレーコートの接着剤に使われている様に接着力
が強い。リン酸塩は肉の結着性を高める効果があり、例
えば、えび、いかに使用した場合、加熱による縮みを抑
える事ができる。更に、揚げ種の水分移動を抑えるもの
として打ち粉があるが小麦粉より澱粉系の方が保水効果
がある。衣の大部分を形成する揚げ玉はせんべい、あら
れの様な固さとサクサク感が望まれ、疎水的で経時変化
の少ないものが良く、上記した様に原料の選定が重要と
なる。従って、フライ用のパン粉についても着色性と味
や食感を改良すれば一部、揚げ玉への代替が可能とな
る。揚げ玉のバインダーとなる衣液は天ぷら粉に冷水を
加えた、所謂バッター液で良いが、通常の加水量(対粉
150〜230%)では揚げ玉の被覆量が充分でな
い。バッター液濃度を上げれば揚げ玉の被覆量は増える
がフライ中の水分蒸発速度が低下する。そこで、揚げ玉
の被覆量を多くし、フライ中の水分蒸発を容易にするバ
インダーについて種々、検討した結果、バッター液をす
りおろしたやまいも、増粘剤糊液、蛋白質水溶液に一部
又は全部、置き換えるのが得策である事が判った。又、
これらを組み合わせる事によって、打ち粉を省略できる
事も判った。この様にして、揚げ種保水住を高め、揚げ
種本来のジューシー感を失う事なく、カラッとした衣を
持ち、経時安定性に優れ、冷凍品が電子レンジ加熱耐性
を持ち、天ぷら類の冷凍成型が可能となる揚げ物が製造
できる事を見い出し、本発明を完成させた。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例(えび天ぷら)につい
て詳細に説明する。 (1)揚げ玉の調整 コーンサラダ油を入れ、180℃に調節したフライヤー
に、水で溶いた米粉調整品(タイ産、米粉83%、澱粉
17%)を滴下し、3分間フライして揚げ玉を得た。揚
げ玉原料調整液の配合割合の一例を示すと、次の通りで
ある。 米粉調整品 38 〜43 重量% 食 塩 0.5〜1.0 重量% ベーキングパウダー 0.2〜0.5 重量% クチナシ色素 0.1〜0.2 重量% 水 55 〜62 重量% (2)蛋白質のコーティング 冷凍尾付き伸ばしえび(タイ産、養殖ブラックタイガー
21/25サイズ)を冷水解凍し、有効塩素濃度20
0ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液へ20℃で10
分間、浸漬した後、蛋白質水溶液(乾燥卵白10%、カ
ゼインナトリウム2%)へ25℃で1時間浸漬した。 (3)打ち粉処狸 蛋白質をコーティングしたえびにタピオカ澱粉と市販の
天ぷら粉を1:1にブレンドしたものをまんべんなく、
打ち粉した。 (4)揚げ玉の被覆 打ち粉をしたえびを市販の天ぷら粉に対粉160%の冷
水(5℃)を加えて調整した衣液にどぶ漬けし、更に、
剥皮してすりおろした長いもにどぶ漬けした後、(1)
で調整した揚げ玉を被覆させた。 (5)冷凍成型 揚げ玉を被覆させたえびをエアーブラスト室(−35
℃)で急速凍結し、凍結前無加熱で、フライ調理が必要
な冷凍食品えび天ぷらを得た。 (6)フライ処理 (4)で得られた、揚げ玉を被覆させたえびをコーンサ
ラダ油を入れ、160℃に調節したフライヤーで4分間
フライした。得られたえび天ぷらを試食した結果、えび
肉に天然えびの様なジューシー感があり、衣はサクサク
した食感を持ったものであった。更に、これを常温で、
一昼夜放置した結果、衣はダレる事なく味、食感共に揚
げたてとほとんど変わらなかった。 (7)電子レンジ加熱解凍 (6)で得られたえび天ぷらをエアーブラスト室(−3
5℃)で急速凍結した後、出力500Wの電子レンジで
1分間加熱した結果、衣はダレる事なく、味、食感共に
揚げたてとほとんど変わらなかった。 以上の実施例によって得られたえび天ぷらの評価結果を
整理すると表1の通りである。
【0007】
【表1】
【0008】
【発明の効果】以上、説明の通り、不発明により揚げ種
のジューシー感と衣のサクサク感を持った経時安定性の
優れた揚げ物や、天ぷら類が無加熱で冷凍成型でき、電
子レンジで加熱解凍しても揚げたての味、食感を失なわ
ないフライ冷凍食品が製造できる方法を開発し、提供し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られたえび天ぷらの縦横の断
面図である。
【符号の説明】 揚げ種 (え
び) 蛋白質、リン酸塩層 (コー
ティング) 澱粉、小麦粉層 (打ち
粉) 小麦粉、やまいも、増粘糊料、蛋白質層 (バイ
ンダー) 揚げ玉層 (衣)
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 揚げ物の製造法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛋白質、リン酸塩、増粘
剤糊料の一種、又は、二種以上でコーティングした揚げ
種に澱粉、小麦粉等で打ち粉するか、又は、打ち粉なし
で、衣液、やまいも液、増粘剤糊液、蛋白質水溶液の一
種、又は、二種以上をバインダーとして、予め、揚げて
おいた揚げ物の衣を形成する部分(揚げ玉)、パン粉、
衣液の一種、又は二種以上を被覆させて、そのままフラ
イするか、又は、凍結後フライする事によって、揚げ種
の保水性を高め、揚げ種に本来のジューシー感(やわら
かくて歯ごたえのある食感)を持たせ、衣の部分だけを
乾燥させて、経時変化の少ないカラッとした揚げ物や電
子レンジで加熱解凍しても、上記特性を失なわないフラ
イ冷凍食品並びに凍結前加熱のいらない冷凍成型可能な
天ぷら類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、揚げ物は揚げ種に、衣との結着性
を高める為、小麦粉や澱粉を打ち粉した後、衣液(天ぷ
ら類)又は、衣液とパン粉(フライ類)を付けて、フラ
イし、製造しているが“揚げ物は揚げたてがカラッとし
ていて一番うまい”と云われている様に水分移動に伴う
経時変化が激しく、特に天ぷらはすぐにダレてしまい商
品価値が著しく低下する。又、フライ冷凍食品を電子レ
ンジで加熱解凍するとベトベトになってしまい、同じく
商品価値が低下する。フライ冷凍食品の場合、この問題
を解決する為に、オーブントースターによる加熱や再フ
ライが調理方法として提案され、マニュアル化されてい
るがオーブントースターによる加熱は時間が長くかかる
欠点があり、再フライは焦げたり、油分含量が増加した
りする問題がある。又、フライ類はパン粉を付けるので
凍結前加熱のいらない冷凍成型品が可能であるが天ぷら
類にはない。又、養殖えびを使ったえび天ぷらは加熱し
過ぎるとえびが縮んで固くなったり、紐状になってしま
う欠点がある。従来、揚げ種のジューシー感とカラッと
した衣を持った経時変化の少ない、しかも電子レンジ加
熱に耐えられる揚げ物を得る為に、衣の主原料である小
麦粉(薄力粉)に澱粉、加工澱粉、米粉、加工米粉、大
豆粉、蛋白質、繊維質、各種添加物等を配合したミック
ス粉が種々、提案され、上市されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、フライ用
ミックス粉の改良だけでは経時変化の少ないカラッとし
た揚げ物や電子レンジ加熱に耐えられるフライ冷凍食品
を得る事は難しく、既存品の完成度は低い。本発明は揚
げ種のジューシー感と衣のサクサク感を持った経時安定
性の優れた揚げ物や電子レンジ加熱に対応でき、天ぷら
類が無加熱で冷凍成型できるフライ冷凍食品の製造法を
提供する事を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】前記目的を達成する為、本
発明は蛋白質、リン酸塩、増粘剤糊料の一種、又は、二
種以上でコーティングした揚げ種に澱粉、小麦粉等で打
ち粉するか、又は、打ち粉なしで、衣液、やまいも液、
増粘剤糊液、蛋白質水溶液の一種、又は、二種以上をバ
インダーとして、予め、揚げておいた衣を形成する部分
(揚げ玉)、パン粉、衣液の一種、又は二種以上を被覆
させて、そのままフライするか、又は、凍結後フライす
る事を特徴とする。ここで、揚げ物の揚げ種としては、
フライ類の場合、えび、いか等の魚介類、肉類等が挙げ
られ、天ぷら類の場合は野菜、えび、いか等の魚介類を
挙げる事ができる。揚げ種にコーティングする蛋白質と
しては卵白、カゼイン、グルテン、ツェイン、大豆蛋
白、藻類蛋白等が挙げられ、リン酸塩としてはピロリン
酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナ
トリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウ
ム、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙
げられる。増粘剤糊料としては澱粉類、寒天、ゼラチ
ン、卵白等の食品やアルギン酸、カラギナン、ペクチ
ン、タマリンドシードガム、アラビアガム、グァーガ
ム、キサンタンガム、カードラン、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、メチルセルロース等の食品添加物
が挙げられる。コーティングは0.1〜20%の水溶液
へ0〜50℃で1秒〜20時間浸漬すれば良い。打ち粉
としては澱粉、小麦粉、フライ用ミックス粉等が挙げら
れる。揚げ玉やパン粉のバインダーとなる衣液は通常、
市販されているフライ用ミックス粉を冷水で溶いたもの
で良く、やまいもとしては長いも、いちょういも、じね
んじょ等が挙げられ、乾燥粉末を水で溶いたものより、
すりおろしたものの方が結着力が優れているので好まし
い。又、増粘剤糊液、蛋白質水溶液は揚げ種のコーティ
ングに使用したものの水溶液で良い。天ぷら類の衣の部
分を形成する揚げ玉は通常、市販されている小麦粉を主
原料としたものは再フライ時に着色したり、経時安定性
に欠けるので澱粉、米粉を主原料としたものが経時変化
が少なく、電子レンジ加熱耐性に優れ好ましい。原料澱
粉としてはコーンスターチ、もち澱粉、小麦、馬鈴薯、
タピオカ、各種加工澱粉等が挙げられ、米粉としては、
もち、うるち、調整品(輸入品)、加工米粉等が挙げら
れる。又、揚げ玉にサクサク感を付与する為には、これ
らに小麦粉、大豆粉、蛋白質、繊維質、各種食品添加物
等を適宜加えれば良い。揚げ玉の大きさ、形状はある程
度加水量で、調整でき、通常、対粉120〜250%で
ある。着色性、呈味性については、着色料、調味料を適
宜添加すれば良い。フライ条件は150〜180℃で1
〜3分である。又、揚げ玉原料はそのまま衣液として使
用できるし、揚げ玉を一部分散させて使用しても良い。
フライ類のパン粉としてはドライ、ソフト、フレーク
ス、赤パン粉等を挙げる事ができる。揚げ玉、パン粉、
衣液を被覆して得られる揚げ物のフライ条件は常温成型
品と冷凍成型品とで多少異なるが、通常、140〜18
0℃で2〜5分程度である。
【0005】
【作用】一般的に蛋白質は熱変性によって凝固し、不可
逆的であるので予め、揚げ種を蛋白質でコーティングし
ておけば、加熱・冷却プロセスを経ても、揚げ種の水分
移動を抑制する事ができる。又、蛋白質は揚げ種と衣の
結着性を向上させる効果がある。特に、カゼインはコー
ト紙のクレーコートの接着剤に使われている様に接着力
が強い。リン酸塩は肉の結着性を高める効果があり、例
えば、えび、いかに使用した場合、加熱による縮みを抑
える事ができる。又、増粘剤糊料は蛋白質、リン酸塩の
コーティング量を増加させる効果がある。更に、揚げ種
の水分移動を抑えるものとして打ち粉があるが小麦粉よ
り澱粉系の方が保水効果がある。天ぷら類の衣の大部分
を形成する揚げ玉や衣はせんべい、あられの様な固さと
サクサク感が望まれ、疎水的で経時変化の少ないものが
良く、上記した様に原料の選定が重要となる。従って、
フライ類についてもパン粉だけでなく、着色性、味、香
り、食感等を改良すれば一部、又は全部揚げ玉への代替
が可能となる。揚げ玉やパン粉のバインダーとなる衣液
は天ぷら粉に冷水を加えた、所謂、バッター液で良い
が、通常の加水量(対粉 150〜230%)では揚げ
玉やパン粉の被覆量が充分でない。バッター液濃度を上
げれば揚げ玉やパン粉の被覆量は増えるがフライ中の水
分蒸発速度が低下する。そこで、揚げ玉やパン粉の被覆
量を多くし、フライ中の水分蒸発を容易にするバインダ
ーについて種々、検討した結果、バッター液をすりおろ
したやまいも、増粘剤糊液、蛋白質水溶液に一部又は全
部、置き換えるのが得策である事が判った。又、これら
を組み合わせる事によって、打ち粉を省略できる事も判
った。この様にして、揚げ種の保水性を高め、揚げ種本
来のジューシー感を失う事なく、カラッとした衣を持
ち、経時安定性に優れ、冷凍品が電子レンジ加熱耐性を
持ち、天ぷら類の冷凍成型が可能となる揚げ物が製造で
きる事を見い出し、本発明を完成させた。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例(えび天ぷら)につい
て詳細に説明する。 (1)揚げ玉の調整 コーンサラダ油を入れ、180℃に調節したフライヤー
に、水で溶いた米粉調整品(タイ産、米粉83%、澱粉
17%)を滴下し、3分間フライして揚げ玉を得た。揚
げ玉原料調整液の配合割合の一例を示すと、次の通りで
ある。 米粉調整品 38 〜43 重量% 食 塩 0.5〜1.0 重量% ベーキングパウダー 0.2〜0.5 重量% クチナシ色素 0.1〜0.2 重量% 水 55 〜62 重量% (2)蛋白質のコーティング 冷凍尾付き伸ばしえび(タイ産、養殖ブラックタイガー
21/25サイズ)を冷水解凍し、有効塩素濃度20
0ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液へ20℃で10
分間、浸漬した後、蛋白質水溶液(乾燥卵白10%、カ
ゼインナトリウム2%)へ25℃で1時間浸漬した。 (3)打ち粉処理 蛋白質をコーティングしたえびにタピオカ澱粉と市販の
天ぷら粉を1:1にブレンドしたものをまんべんなく、
打ち粉した。 (4)揚げ玉の被覆 打ち粉をしたえびを市販の天ぷら粉に対粉160%の冷
水(5℃)を加えて調整した衣液にどぶ漬けし、更に、
剥皮してすりおろした長いもにどぶ漬けした後、(1)
で調整した揚げ玉を被覆させた。 (5)冷凍成型 揚げ玉を被覆させたえびをエアーブラスト室(−35
℃)で急速凍結し、凍結前無加熱で、フライ調理が必要
な冷凍食品えび天ぷらを得た。 (6)フライ処理 (4)で得られた、揚げ玉を被覆させたえびをコーンサ
ラダ油を入れ、160℃に調節したフライヤーで4分間
フライした。得られたえび天ぷらを試食した結果、えび
肉に天然えびの様なジューシー感があり、衣はサクサク
した食感を持ったものであった。更に、これを常温で、
一昼夜放置した結果、衣はダレる事なく味、食感共に揚
げたてとほとんど変わらなかった。 (7)電子レンジ加熱解凍 (6)で得られたえび天ぷらをエアーブラスト室(−3
5℃)で急速凍結した後、出力500Wの電子レンジで
1分間加熱した結果、衣はダレる事なく、味、食感共に
揚げたてとほとんど変わらなかった。 以上の実施例によって得られたえび天ぷらの評価結果を
整理すると表1の通りである。
【0007】
【表1】
【0008】
【発明の効果】以上、説明の通り、本発明により揚げ種
のジューシー感と衣のサクサク感を持った経時安定性の
優れた揚げ物や、天ぷら類が無加熱で冷凍成型でき、電
子レンジで加熱解凍しても揚げたての味、食感を失なわ
ないフライ冷凍食品が製造できる方法を開発し、提供し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られたえび天ぷらの縦横の断
面図である。
【符号の説明】 揚げ種 (え
び) 蛋白質、リン酸塩、増粘剤糊料層 (コー
ティング) 澱粉、小麦粉層 (打ち
粉) 小麦粉、やまいも、増粘剤糊料、蛋白質層 (バイ
ンダー) 揚げ玉、ミックス粉層 (衣)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白質をコーティングした揚げ種に澱
    粉、小麦粉等で打ち粉した後、衣液、とろろいも等をバ
    インダーとして、予め、揚げておいた揚げ物の衣を形成
    する部分(揚げ玉)を被覆させてフライする事を特徴と
    する揚げ物の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008043267A (ja) * 2006-08-17 2008-02-28 Nissin Food Prod Co Ltd 凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法
KR20200040632A (ko) * 2018-10-10 2020-04-20 (주)한국에프에스 튀김 외면 장식을 위한 튀김칩 제조 방법

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