JPH08267184A - スラブ連続鋳造のスタート方法 - Google Patents
スラブ連続鋳造のスタート方法Info
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- JPH08267184A JPH08267184A JP7105795A JP7105795A JPH08267184A JP H08267184 A JPH08267184 A JP H08267184A JP 7105795 A JP7105795 A JP 7105795A JP 7105795 A JP7105795 A JP 7105795A JP H08267184 A JPH08267184 A JP H08267184A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】スラブ連続鋳造機において、鋳造開始の際の凝
固シェルが短辺側プレートを擦ることを有効に防止し、
かつ定常鋳造の際に短辺側にバルジングやブレークアウ
トが発生する事を有効に防止する、鋳造スタート方法を
提供する。 【構成】モールドの短辺側プレートを長辺側プレートで
挾持し、かつ短辺側プレートをスラブの幅方向に移動可
能にしたモールドを使用し、鋳造開始から少なくとも凝
固シェルがモールドの下端を通過する迄の間は、短辺側
プレートのテーパーをTpとし、以後定常鋳造時のテー
パーTnに変更する。但しTpは 0<Tp<0.9T
nとする。
固シェルが短辺側プレートを擦ることを有効に防止し、
かつ定常鋳造の際に短辺側にバルジングやブレークアウ
トが発生する事を有効に防止する、鋳造スタート方法を
提供する。 【構成】モールドの短辺側プレートを長辺側プレートで
挾持し、かつ短辺側プレートをスラブの幅方向に移動可
能にしたモールドを使用し、鋳造開始から少なくとも凝
固シェルがモールドの下端を通過する迄の間は、短辺側
プレートのテーパーをTpとし、以後定常鋳造時のテー
パーTnに変更する。但しTpは 0<Tp<0.9T
nとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラブ連続鋳造の鋳造
スタート方法に関する。
スタート方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スラブ連続鋳造では、鋳造開始時にはモ
ールド内にダミーバーを配し、このダミーバーに注入す
る溶湯を凝着させた鋳片(最ボトム鋳片)を形成させた
のち、この最ボトム鋳片を起点としてスラブの連続鋳造
を行なう。この最ボトム鋳片を形成する為、一般に連続
鋳造の開始前に、待機していたダミーバーをモールド上
部或いは下部より、モールド内に挿入し、この後タンデ
ィッシュより溶鋼を注入し連続鋳造を開始する。この
際、以下に説明する方法が採用されている。
ールド内にダミーバーを配し、このダミーバーに注入す
る溶湯を凝着させた鋳片(最ボトム鋳片)を形成させた
のち、この最ボトム鋳片を起点としてスラブの連続鋳造
を行なう。この最ボトム鋳片を形成する為、一般に連続
鋳造の開始前に、待機していたダミーバーをモールド上
部或いは下部より、モールド内に挿入し、この後タンデ
ィッシュより溶鋼を注入し連続鋳造を開始する。この
際、以下に説明する方法が採用されている。
【0003】図3(a)はスラブの連続鋳造に用いられ
る幅可変モールドの略平面図、図3(b)は図3(a)
のA−A縦面図である。図において1はモールド10の
長辺側プレート、2は短辺側プレートであり、短辺側プ
レート2は長辺側プレート1により挾持されながら、外
側に取り付けた上下一組の駆動装置3a,3bにより幅
方向に移動させて、また短辺側プレート2を傾動させて
スラブの幅寸法の変更やテーパー調整を行なうようにな
っている。
る幅可変モールドの略平面図、図3(b)は図3(a)
のA−A縦面図である。図において1はモールド10の
長辺側プレート、2は短辺側プレートであり、短辺側プ
レート2は長辺側プレート1により挾持されながら、外
側に取り付けた上下一組の駆動装置3a,3bにより幅
方向に移動させて、また短辺側プレート2を傾動させて
スラブの幅寸法の変更やテーパー調整を行なうようにな
っている。
【0004】次に図4(a)〜(d)に示す図面によ
り、上記モールド10を使用して連続鋳造作業をスター
トさせる場合の手順について説明する。
り、上記モールド10を使用して連続鋳造作業をスター
トさせる場合の手順について説明する。
【0005】図4(a)において、最初にモールド10
の下方向または上方向からダミーバー4を挿入するに際
して、その挿入を容易にするために図3の駆動装置3
a,3bを作動させて短辺側プレート2を所定の幅(鋳
造スラブ幅+熱収縮)にセットし、その幅より20〜6
0mm小さい幅のダミーバー4を挿入する。
の下方向または上方向からダミーバー4を挿入するに際
して、その挿入を容易にするために図3の駆動装置3
a,3bを作動させて短辺側プレート2を所定の幅(鋳
造スラブ幅+熱収縮)にセットし、その幅より20〜6
0mm小さい幅のダミーバー4を挿入する。
【0006】挿入したダミーバー4は、図4(b)に示
すようにモールド10内の上下方向の所定の位置、例え
ばモールド10の下端から1/3〜1/2の位置にセッ
トされ、また同時に短辺側プレート2の下端部の間隙も
所定のスラブ幅に、下狭のテーパーを付してセットされ
る。
すようにモールド10内の上下方向の所定の位置、例え
ばモールド10の下端から1/3〜1/2の位置にセッ
トされ、また同時に短辺側プレート2の下端部の間隙も
所定のスラブ幅に、下狭のテーパーを付してセットされ
る。
【0007】短辺側プレート2が下方向にテーパーを付
してセットされる理由は、モールド内で形成される凝固
シェルは、冷却が進むに従って特にスラブの幅方向に大
きな収縮が起こり、短辺側プレート2と凝固シェル6a
との間に隙間が生ずるので、通常定常鋳造状態に起こる
熱収縮を考慮して、相当分だけ下方向に向かってテーパ
ーを付して下端部を狭幅としている。長辺側プレート1
に対しては、鋳造されるスラブ厚さはその幅に対して数
分の1程度と小さく熱収縮も小さいので通常短辺側のよ
うなテーパーは付けない。
してセットされる理由は、モールド内で形成される凝固
シェルは、冷却が進むに従って特にスラブの幅方向に大
きな収縮が起こり、短辺側プレート2と凝固シェル6a
との間に隙間が生ずるので、通常定常鋳造状態に起こる
熱収縮を考慮して、相当分だけ下方向に向かってテーパ
ーを付して下端部を狭幅としている。長辺側プレート1
に対しては、鋳造されるスラブ厚さはその幅に対して数
分の1程度と小さく熱収縮も小さいので通常短辺側のよ
うなテーパーは付けない。
【0008】このようにして、先ずモールド内にダミー
バー4をセットし、モールド10とダミーバー4との隙
間に溶鋼が洩れないように例えば弾力性を有する耐熱シ
ール材5を充填する。
バー4をセットし、モールド10とダミーバー4との隙
間に溶鋼が洩れないように例えば弾力性を有する耐熱シ
ール材5を充填する。
【0009】ついで、図4(c)に示すように、タンデ
ィッシュからモールドに溶鋼6を注入する。注入された
溶鋼はモールド10内でダミーバー4で引抜き可能なよ
うに例えば40秒程度保持され、その間溶鋼はモールド
10によって冷却されて凝固シェル6aが形成される。
ィッシュからモールドに溶鋼6を注入する。注入された
溶鋼はモールド10内でダミーバー4で引抜き可能なよ
うに例えば40秒程度保持され、その間溶鋼はモールド
10によって冷却されて凝固シェル6aが形成される。
【0010】ダミーバー4の頭部にはアリザシ4aが形
成されており、このアリザシにも溶鋼が流入凝固し、ダ
ミーバー4と鋳片との結合を密にしてダミーバーによる
鋳片の引抜きを可能としている。
成されており、このアリザシにも溶鋼が流入凝固し、ダ
ミーバー4と鋳片との結合を密にしてダミーバーによる
鋳片の引抜きを可能としている。
【0011】次いで図4(d)に示すように、ダミーバ
ーを下方に引抜きながら引き続き溶鋼6が注入され、こ
の間凝固シェル6aも同時に成長して連続鋳造鋳片が形
成される。
ーを下方に引抜きながら引き続き溶鋼6が注入され、こ
の間凝固シェル6aも同時に成長して連続鋳造鋳片が形
成される。
【0012】このような鋳造スタート時の非定常時にお
いては、始動初期のシェル6aの幅は、モールド10の
下端の幅よりも大きく、ダミーバー4がモールド10の
下部を通り抜けるまでは、シェル6aを引き下げるには
モールド10との摺動により非常に大きな引抜き力を必
要とする。
いては、始動初期のシェル6aの幅は、モールド10の
下端の幅よりも大きく、ダミーバー4がモールド10の
下部を通り抜けるまでは、シェル6aを引き下げるには
モールド10との摺動により非常に大きな引抜き力を必
要とする。
【0013】この場合、シェル6aが十分に成長してい
ないと、モールド10との間の摺動によりシェル6aが
破れ、いわゆるブレークアウトが発生し、またモールド
10の下端部を傷つけ、結果として稼動率の低下、モー
ルドの寿命の低下、メンテナンス費用の増加等の問題点
を生ずる。
ないと、モールド10との間の摺動によりシェル6aが
破れ、いわゆるブレークアウトが発生し、またモールド
10の下端部を傷つけ、結果として稼動率の低下、モー
ルドの寿命の低下、メンテナンス費用の増加等の問題点
を生ずる。
【0014】この問題点に対処し、大きな引抜き力に耐
えるシェル6aの強度を得るためには、モールド10内
において十分な保持時間を取る、またモールド内に冷材
11をセットしてシェル6aの生成を促進する等の方策
がある。しかし、これらは、鋳造準備時間および運転コ
ストの増加を招き、さらには鋳造作業の自動化を困難に
するという新たな問題を生ずる。
えるシェル6aの強度を得るためには、モールド10内
において十分な保持時間を取る、またモールド内に冷材
11をセットしてシェル6aの生成を促進する等の方策
がある。しかし、これらは、鋳造準備時間および運転コ
ストの増加を招き、さらには鋳造作業の自動化を困難に
するという新たな問題を生ずる。
【0015】これらの問題を解決する手段として、例え
ば、特開平05−3855号の発明がある。この発明
は、スラブの連続鋳造において、モールドの短辺側プレ
ートを長辺側プレートにて挾持し、かつ短辺側プレート
をスラブの幅方向に調整可能とした連続鋳造モールドを
使用して、ダミーバーをモールド内の所定の位置にセッ
トし、短辺側プレートを垂直に維持してそれぞれダミー
バーとの隙間を1〜3mmになるように調整し、シール
材を充填したのち溶鋼を注入し、ついでダミーバーを下
方に引抜きながら、形成された凝固シェルと前記プレー
トとの間に溶鋼が流入しないよう短辺側プレートの上端
部側を外方向に移動して下方向に向かって下狭のテーパ
ーを付与し、連続鋳造を行なう事を特徴とするスラブ連
続鋳造のスタート方法である。
ば、特開平05−3855号の発明がある。この発明
は、スラブの連続鋳造において、モールドの短辺側プレ
ートを長辺側プレートにて挾持し、かつ短辺側プレート
をスラブの幅方向に調整可能とした連続鋳造モールドを
使用して、ダミーバーをモールド内の所定の位置にセッ
トし、短辺側プレートを垂直に維持してそれぞれダミー
バーとの隙間を1〜3mmになるように調整し、シール
材を充填したのち溶鋼を注入し、ついでダミーバーを下
方に引抜きながら、形成された凝固シェルと前記プレー
トとの間に溶鋼が流入しないよう短辺側プレートの上端
部側を外方向に移動して下方向に向かって下狭のテーパ
ーを付与し、連続鋳造を行なう事を特徴とするスラブ連
続鋳造のスタート方法である。
【0016】この発明は、短辺側プレートを垂直に維持
した状態、すなわち短辺側テーパーをゼロにした状態か
ら鋳造をスタートすることが最大の特徴である。この技
術により、シール材を充填したダミーバーの頭部や始動
初期のシェルの幅は、モールドの下端の幅よりも小さく
なり、ダミーバーがモールド下部を通り抜ける際に、ダ
ミーバーやシェルとモールドとの摺動が無くなるため大
きな引抜き力を必要としなくなる。
した状態、すなわち短辺側テーパーをゼロにした状態か
ら鋳造をスタートすることが最大の特徴である。この技
術により、シール材を充填したダミーバーの頭部や始動
初期のシェルの幅は、モールドの下端の幅よりも小さく
なり、ダミーバーがモールド下部を通り抜ける際に、ダ
ミーバーやシェルとモールドとの摺動が無くなるため大
きな引抜き力を必要としなくなる。
【0017】したがって、シェルが十分に成長していな
くてもモールドとの間の摺動によりシェルが破れ、いわ
ゆるブレークアウトが発生する事もないし、またモール
ドの下端部を傷つけ、結果として稼動率の低下、モール
ドの寿命の低下、メンテナンス費用の増加等の問題を生
ずる事もない。ただしこの発明でも、以下のような問題
点がある。
くてもモールドとの間の摺動によりシェルが破れ、いわ
ゆるブレークアウトが発生する事もないし、またモール
ドの下端部を傷つけ、結果として稼動率の低下、モール
ドの寿命の低下、メンテナンス費用の増加等の問題を生
ずる事もない。ただしこの発明でも、以下のような問題
点がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】鋳造初期においてモー
ルド内にて保持されていた鋳片(ボトムクロップ部)が
モールドを通過して以降は、テーパーがゼロの状態で鋳
造していると、凝固収縮分だけ鋳片がモールドの短辺側
プレートから離れてモールドからの冷却が不足してさら
にモールド内の溶鋼流れにより凝固シェルが洗われて凝
固シェル厚みが薄くなり、鋳片がバルジングし最悪の場
合凝固シェルが破れてブレークアウトとなる危険があっ
た。
ルド内にて保持されていた鋳片(ボトムクロップ部)が
モールドを通過して以降は、テーパーがゼロの状態で鋳
造していると、凝固収縮分だけ鋳片がモールドの短辺側
プレートから離れてモールドからの冷却が不足してさら
にモールド内の溶鋼流れにより凝固シェルが洗われて凝
固シェル厚みが薄くなり、鋳片がバルジングし最悪の場
合凝固シェルが破れてブレークアウトとなる危険があっ
た。
【0019】これを図2で説明する。図2(a)は、短
辺側テーパーをゼロとしたままで定常状態の鋳造を行な
ったときのB−B縦断面図を示している。また図2(b)
は、図2(a)のA−A横断面図である。凝固シェル8
は、モールド上部ではモールド内部に沿った状態で形成
されるが、鋳造が進むにつれて収縮が進み、モールド下
部では図2(b)に示す状態となる。
辺側テーパーをゼロとしたままで定常状態の鋳造を行な
ったときのB−B縦断面図を示している。また図2(b)
は、図2(a)のA−A横断面図である。凝固シェル8
は、モールド上部ではモールド内部に沿った状態で形成
されるが、鋳造が進むにつれて収縮が進み、モールド下
部では図2(b)に示す状態となる。
【0020】すなわち、凝固シェル8の短辺側は短辺側
プレート2から離れてエアーギャップ7が生成し、その
結果、凝固シェル8の成長が遅れて、溶鋼静圧により中
央部が膨れる現象すなわちいわゆるバルジングが発生す
る。
プレート2から離れてエアーギャップ7が生成し、その
結果、凝固シェル8の成長が遅れて、溶鋼静圧により中
央部が膨れる現象すなわちいわゆるバルジングが発生す
る。
【0021】その結果、モールドの下端を通過した時点
でこのバルジングがさらに進展して、図2(a)に示す
ような溶鋼の漏れいわゆるブレークアウト9が発生す
る。凝固収縮量は、基本的に鋳片幅に比例するため、こ
の問題は特に広幅鋳片で問題となる。従って、これらの
問題点を解決する必要がある。
でこのバルジングがさらに進展して、図2(a)に示す
ような溶鋼の漏れいわゆるブレークアウト9が発生す
る。凝固収縮量は、基本的に鋳片幅に比例するため、こ
の問題は特に広幅鋳片で問題となる。従って、これらの
問題点を解決する必要がある。
【0022】本発明は従って、鋳造開始の際の凝固シェ
ルがモールドの短辺側プレートを擦ることを有効に防止
し、かつ定常鋳造に移行するまでの間、短辺側にバルジ
ングやブレークアウトが発生する事を有効に防止するス
ラブ連続鋳造の操業方法の提供を課題としている。
ルがモールドの短辺側プレートを擦ることを有効に防止
し、かつ定常鋳造に移行するまでの間、短辺側にバルジ
ングやブレークアウトが発生する事を有効に防止するス
ラブ連続鋳造の操業方法の提供を課題としている。
【0023】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、ス
ラブ連続鋳造のスタート方法であって、モールドの短辺
側プレートを長辺側プレートで挾持し、かつ短辺側プレ
ートをスラブの幅方向に移動可能とした連続鋳造モール
ドを使用して、ダミーバーをモールド内の所定の位置に
セットし、スラブの連続鋳造を開始するにあたり、両短
辺側プレートに設ける下狭テーパーを、少なくとも凝固
シェルの最下端部分がモールドの下端を通過する迄の間
は下記(1)式のテーパーTpとし、以後短辺側プレー
トの上端を移動させて定常鋳造時のテーパーTnに変更
する事を特徴とする。 0<Tp<0.9Tn………(1) 但しTn:定常鋳造時に短辺側プレートに与えるテーパ
ー Tp:鋳造開始時に短辺側プレートに与えるテーパー。
ラブ連続鋳造のスタート方法であって、モールドの短辺
側プレートを長辺側プレートで挾持し、かつ短辺側プレ
ートをスラブの幅方向に移動可能とした連続鋳造モール
ドを使用して、ダミーバーをモールド内の所定の位置に
セットし、スラブの連続鋳造を開始するにあたり、両短
辺側プレートに設ける下狭テーパーを、少なくとも凝固
シェルの最下端部分がモールドの下端を通過する迄の間
は下記(1)式のテーパーTpとし、以後短辺側プレー
トの上端を移動させて定常鋳造時のテーパーTnに変更
する事を特徴とする。 0<Tp<0.9Tn………(1) 但しTn:定常鋳造時に短辺側プレートに与えるテーパ
ー Tp:鋳造開始時に短辺側プレートに与えるテーパー。
【0024】本発明では、スラブの連続鋳造に用いる、
モールドの短辺側プレートを長辺側プレートで挾持し、
かつ短辺側プレートをスラブの幅方向に調整可能とした
モールドを使用する。このモールドは図3で述べたと同
様のモールドであり、幅可変組立モールドとして広く使
用されている。
モールドの短辺側プレートを長辺側プレートで挾持し、
かつ短辺側プレートをスラブの幅方向に調整可能とした
モールドを使用する。このモールドは図3で述べたと同
様のモールドであり、幅可変組立モールドとして広く使
用されている。
【0025】このモールドで、通常は、短辺側プレート
の位置や傾斜(テーパー)は鋳造前に予め所望の如くに
設定し、鋳造開始後は、製造するスラブの幅を変更する
場合を除き、鋳造中に変更調整する事はない。一方本発
明では、短辺側プレートの傾斜を、鋳造開始後に下記の
如くに変更する。
の位置や傾斜(テーパー)は鋳造前に予め所望の如くに
設定し、鋳造開始後は、製造するスラブの幅を変更する
場合を除き、鋳造中に変更調整する事はない。一方本発
明では、短辺側プレートの傾斜を、鋳造開始後に下記の
如くに変更する。
【0026】図1は本発明の方法の説明図で、図1
(A)は溶湯の注入開始後で引抜き開始直前の説明図、
図1(B)は引抜き開始後の初期の説明図である。図中
e,f,g,hは引抜き開始直前までに注入された溶湯
であり、f〜eは引抜き開始時の溶湯のメニスカスであ
る。
(A)は溶湯の注入開始後で引抜き開始直前の説明図、
図1(B)は引抜き開始後の初期の説明図である。図中
e,f,g,hは引抜き開始直前までに注入された溶湯
であり、f〜eは引抜き開始時の溶湯のメニスカスであ
る。
【0027】図1(A)のg,hは、引抜き開始後にモ
ールドの下端を通過し、図1(B)のg',h'に達す
る。この移動の間に、e,f,g,hは冷却されて収縮
し、e',f',g',h'の大きさとなる。
ールドの下端を通過し、図1(B)のg',h'に達す
る。この移動の間に、e,f,g,hは冷却されて収縮
し、e',f',g',h'の大きさとなる。
【0028】本発明ではダミーバー4をモールド内の所
定の位置にセットし、スラブの連続鋳造を開始してか
ら、少なくとも凝固シェルの最下端部がモールドの下端
を通過する迄の間は、凝固シェルの最下端部分g’〜
h’がモールドの下端を非接触または軟接触で通過でき
る、下狭テーパーTpとする。
定の位置にセットし、スラブの連続鋳造を開始してか
ら、少なくとも凝固シェルの最下端部がモールドの下端
を通過する迄の間は、凝固シェルの最下端部分g’〜
h’がモールドの下端を非接触または軟接触で通過でき
る、下狭テーパーTpとする。
【0029】テーパーTpをゼロに近い値に設定する
と、g'〜h'はモールドの下端の幅Woより小さくなる
ために、短辺側プレート2と凝固シェル6aの間には、
厚さがt1の空隙が発生する。しかしながら、図1
(B)でe',f',g',h'は注入開始直後に冷却材で
冷却され、また図1(A)から図1(B)に至る間の引
抜き速度は遅くモールド内での凝固時間が長くなるた
め、凝固シェル6aは十分に厚く、内部の溶湯6の静圧
に耐えて、大きなバルジングが発生する事はない。
と、g'〜h'はモールドの下端の幅Woより小さくなる
ために、短辺側プレート2と凝固シェル6aの間には、
厚さがt1の空隙が発生する。しかしながら、図1
(B)でe',f',g',h'は注入開始直後に冷却材で
冷却され、また図1(A)から図1(B)に至る間の引
抜き速度は遅くモールド内での凝固時間が長くなるた
め、凝固シェル6aは十分に厚く、内部の溶湯6の静圧
に耐えて、大きなバルジングが発生する事はない。
【0030】本発明では、少なくともg’〜h'がモー
ルドの下端を通過した後で、短辺側プレートの下端の幅
はWoのまゝ保持し、上端の幅を、短辺プレートのテー
パーが定常鋳造時のテーパーTnとなるように徐々にW
nに広げる。図1(C)は、テーパーをTnとした状態
を示す図である。
ルドの下端を通過した後で、短辺側プレートの下端の幅
はWoのまゝ保持し、上端の幅を、短辺プレートのテー
パーが定常鋳造時のテーパーTnとなるように徐々にW
nに広げる。図1(C)は、テーパーをTnとした状態
を示す図である。
【0031】図1(C)では、引抜き速度も定常状態で
あるため図1(B)の場合よりも速くモールド内での凝
固時間が短くなる。このため、図1(C)の凝固シェル
6aの厚さは図1(B)の凝固シェルの厚さよりも薄く
なる。この際図1(C)の凝固シェル6aと短辺プレー
ト2との間に図1(B)に示した大きな空隙t1がある
と、図1(C)の薄い凝固シェル6aは内部の溶湯6の
静圧に耐えられないで、t1に見合ったバルジングを発
生させ、またバルジングが甚だしい場合はブレークアウ
トを発生させる。
あるため図1(B)の場合よりも速くモールド内での凝
固時間が短くなる。このため、図1(C)の凝固シェル
6aの厚さは図1(B)の凝固シェルの厚さよりも薄く
なる。この際図1(C)の凝固シェル6aと短辺プレー
ト2との間に図1(B)に示した大きな空隙t1がある
と、図1(C)の薄い凝固シェル6aは内部の溶湯6の
静圧に耐えられないで、t1に見合ったバルジングを発
生させ、またバルジングが甚だしい場合はブレークアウ
トを発生させる。
【0032】本願では図1(B)の空隙t1を図1
(C)の段階で低減させるために、図1(B)が終了し
た段階で、テーパーを図1(C)に示すTnに徐々に変
更する。以後はテーパーをTnに設定した状態で鋳造を
行なう。TpからTnへのテーパーの変更を短辺側プレ
ート2の下端の幅をWoよりも小さく設定する事により
行なう事も考えられるが、この際には短辺プレート2の
下端が凝固シェルを挾みつける事に起因した不測のトラ
ブルが発生し易い。
(C)の段階で低減させるために、図1(B)が終了し
た段階で、テーパーを図1(C)に示すTnに徐々に変
更する。以後はテーパーをTnに設定した状態で鋳造を
行なう。TpからTnへのテーパーの変更を短辺側プレ
ート2の下端の幅をWoよりも小さく設定する事により
行なう事も考えられるが、この際には短辺プレート2の
下端が凝固シェルを挾みつける事に起因した不測のトラ
ブルが発生し易い。
【0033】また、TpからTnへのテーパーの変更
を、凝固シェルの最下端部分がモールド下端を通過する
前に行うことも考えられるが、この場合は、鋳造初期で
操業が安定していない時であり、この時期にテーパー変
更を行うのは得策ではない。このため本願では凝固シェ
ルの最下端部分がモールド下端を通過した後に、短辺側
プレート2の上端を移動させて、テーパーをTpからT
nに変更する。
を、凝固シェルの最下端部分がモールド下端を通過する
前に行うことも考えられるが、この場合は、鋳造初期で
操業が安定していない時であり、この時期にテーパー変
更を行うのは得策ではない。このため本願では凝固シェ
ルの最下端部分がモールド下端を通過した後に、短辺側
プレート2の上端を移動させて、テーパーをTpからT
nに変更する。
【0034】本願でテーパーTpは、図1(B)で空隙
t1を形成させるが、凝固シェルとモールドを軟接触さ
せるために小さくする必要がある。しかしTpを0にし
た状態で鋳造を継続させると、バルジング量が大きくな
って、最悪の場合、ブレークアウトになる可能性があ
る。
t1を形成させるが、凝固シェルとモールドを軟接触さ
せるために小さくする必要がある。しかしTpを0にし
た状態で鋳造を継続させると、バルジング量が大きくな
って、最悪の場合、ブレークアウトになる可能性があ
る。
【0035】このため本願では短辺側プレート2は垂直
に配しないで常に下狭に配する。また本発明者等の知見
によるとTpをTnの90%以上にすると、短辺側プレ
ート2の損傷および鋳片引き抜き力は、テーパーを鋳造
開始前からTnに設定して変更しない従来法と差がなく
なる。従って本発明ではTpを0超でかつ0.9Tn未
満にする。
に配しないで常に下狭に配する。また本発明者等の知見
によるとTpをTnの90%以上にすると、短辺側プレ
ート2の損傷および鋳片引き抜き力は、テーパーを鋳造
開始前からTnに設定して変更しない従来法と差がなく
なる。従って本発明ではTpを0超でかつ0.9Tn未
満にする。
【0036】
【実施例】鋳造スラブ幅(冷間)=1,280mmのス
ラブの鋳造開始作業を実施した時の作業手順を以下に示
す。 (1)モールドの短辺側プレート幅を、ダミーバー幅
(1,285mm)より50mm大きい幅(1,335
mm)に設定する。 (2)ダミーバーをモールドに装入し、所定の位置(モ
ールド長さ900mmでモールド上端から500mmの
位置)に停止する。
ラブの鋳造開始作業を実施した時の作業手順を以下に示
す。 (1)モールドの短辺側プレート幅を、ダミーバー幅
(1,285mm)より50mm大きい幅(1,335
mm)に設定する。 (2)ダミーバーをモールドに装入し、所定の位置(モ
ールド長さ900mmでモールド上端から500mmの
位置)に停止する。
【0037】(3)短辺側プレートに0.34%/mの
テーパー(0.2Tn)を付与し、ダミーバー上端と短
辺側プレートとの隙間が約8mm(モールド下端寸法は
1300mm)になるように設定する。 (4)ダミーバーとモールド間の隙間のシールを行な
う。 (5)冷却材をセットする。 (6)タンディッシュからモールドへの注入を開始す
る。
テーパー(0.2Tn)を付与し、ダミーバー上端と短
辺側プレートとの隙間が約8mm(モールド下端寸法は
1300mm)になるように設定する。 (4)ダミーバーとモールド間の隙間のシールを行な
う。 (5)冷却材をセットする。 (6)タンディッシュからモールドへの注入を開始す
る。
【0038】(7)溶鋼注入後、健全な凝固シェルが形
成されるに必要な最低保持時間が確保できるように溶鋼
のレベルを上昇させ、レベルが所定の位置に達した時点
でダミーバーの引抜きを開始する。 (8)引抜いた長さが1mになった時点で幅可変装置に
よりモールド下端寸法を1300mmに維持し上端部を
1320mm(テーパー率1.7%/m)に広げ以後鋳
造をそのまゝ継続した。
成されるに必要な最低保持時間が確保できるように溶鋼
のレベルを上昇させ、レベルが所定の位置に達した時点
でダミーバーの引抜きを開始する。 (8)引抜いた長さが1mになった時点で幅可変装置に
よりモールド下端寸法を1300mmに維持し上端部を
1320mm(テーパー率1.7%/m)に広げ以後鋳
造をそのまゝ継続した。
【0039】
【表1】
【0040】以上の(1)〜(8)の手順に基づいて操
業した結果、表1に示すように、準備時間の短縮、モー
ルド寿命の延長、鋳造開始時の事故の減少、鋳片バルジ
ング量の減少、等、従来法に比較して優れていることが
確認された。
業した結果、表1に示すように、準備時間の短縮、モー
ルド寿命の延長、鋳造開始時の事故の減少、鋳片バルジ
ング量の減少、等、従来法に比較して優れていることが
確認された。
【0041】
【発明の効果】本発明を実施することにより、鋳造開始
の際の凝固シェルがモールドの短辺側プレートを擦るこ
とを有効に防止し、かつ定常鋳造の際に短辺側にバルジ
ングやブレークアウトが発生することを有効に防止する
ことができる。
の際の凝固シェルがモールドの短辺側プレートを擦るこ
とを有効に防止し、かつ定常鋳造の際に短辺側にバルジ
ングやブレークアウトが発生することを有効に防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の方法の説明図。
【図2】は短辺側プレートのテーパーが小さい時の問題
点の説明図。
点の説明図。
【図3】はスラブ連続鋳造用の幅可変モールドの説明
図。
図。
【図4】はスラブ連続鋳造のスタート方法の説明図。
1:長辺側プレート、 2:短辺側プレート、 3(3
a,3b):短辺側プレート駆動装置、 4:ダミーバ
ー、 4a:アリザシ、 5:耐熱シール材、6:溶
湯、 6a:凝固シェル、 7:空隙、 8:バルジン
グ、 10:モールド、 11:冷却材。
a,3b):短辺側プレート駆動装置、 4:ダミーバ
ー、 4a:アリザシ、 5:耐熱シール材、6:溶
湯、 6a:凝固シェル、 7:空隙、 8:バルジン
グ、 10:モールド、 11:冷却材。
Claims (1)
- 【請求項1】モールドの短辺側プレートをモールドの長
辺側プレートで挾持し、かつ短辺側プレートをスラブの
幅方向に移動可能とした連続鋳造モールドを使用して、
ダミーバーをモールド内の所定の位置にセットし、スラ
ブの連続鋳造を開始するにあたり、両短辺側プレートに
設ける下狭テーパーを、少なくとも凝固シェルの最下端
部分がモールドの下端を通過する迄の間は下記(1)式の
テーパーTpとし、以後短辺側プレートの上端を移動さ
せて定常鋳造時のテーパーTnに変更する事を特徴とす
る、スラブ連続鋳造のスタート方法。 0<Tp<0.9Tn…………(1) 但しTn:定常鋳造時に短辺側プレートに与えるテーパ
ー Tp:鋳造開始時に短辺側プレートに与えるテーパー
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7105795A JPH08267184A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | スラブ連続鋳造のスタート方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7105795A JPH08267184A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | スラブ連続鋳造のスタート方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08267184A true JPH08267184A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=13449521
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7105795A Withdrawn JPH08267184A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | スラブ連続鋳造のスタート方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08267184A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012502800A (ja) * | 2008-09-23 | 2012-02-02 | エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 連続鋳造鋳型 |
| KR102033639B1 (ko) * | 2018-06-29 | 2019-11-08 | 주식회사 포스코 | 주조용 몰드 |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP7105795A patent/JPH08267184A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012502800A (ja) * | 2008-09-23 | 2012-02-02 | エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 連続鋳造鋳型 |
| KR102033639B1 (ko) * | 2018-06-29 | 2019-11-08 | 주식회사 포스코 | 주조용 몰드 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020604 |