JPH08267656A - 無塗油型有機被覆金属板 - Google Patents
無塗油型有機被覆金属板Info
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- JPH08267656A JPH08267656A JP7756695A JP7756695A JPH08267656A JP H08267656 A JPH08267656 A JP H08267656A JP 7756695 A JP7756695 A JP 7756695A JP 7756695 A JP7756695 A JP 7756695A JP H08267656 A JPH08267656 A JP H08267656A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 プレス成形性と裏面導電性の両方を兼ね備え
た金属板を提供する。 【構成】 片面に、導電性を有する金属を含有する塗膜
(A)を厚さ0.5μm未満形成させ、他方の面には、
膜厚が0.2μm以上5μm以下の有機物塗膜(B)を
有することを特徴とするプレス加工性と導電性に優れた
無塗油型有機被覆金属板。有機物塗膜(A)に含有され
る導電性を有する金属としては、厚さ1.0μm以下、
長径最大100μm、平均15μmの燐片状ニッケル及
び/または、最大44μm、平均2.5μmの鎖状ニッ
ケルが好ましく、有機物塗膜(B)は、エーテル・エス
テル型ウレタン樹脂とエポキシ樹脂にポリオレフィンワ
ックスとシリカを含有させた有機物が好ましい。
た金属板を提供する。 【構成】 片面に、導電性を有する金属を含有する塗膜
(A)を厚さ0.5μm未満形成させ、他方の面には、
膜厚が0.2μm以上5μm以下の有機物塗膜(B)を
有することを特徴とするプレス加工性と導電性に優れた
無塗油型有機被覆金属板。有機物塗膜(A)に含有され
る導電性を有する金属としては、厚さ1.0μm以下、
長径最大100μm、平均15μmの燐片状ニッケル及
び/または、最大44μm、平均2.5μmの鎖状ニッ
ケルが好ましく、有機物塗膜(B)は、エーテル・エス
テル型ウレタン樹脂とエポキシ樹脂にポリオレフィンワ
ックスとシリカを含有させた有機物が好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレス油を塗布するこ
となく成形加工できるプレス加工性と導電性に優れた無
塗油型有機被覆金属板に関する。
となく成形加工できるプレス加工性と導電性に優れた無
塗油型有機被覆金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属板は、住宅、店舗などの建
材、自動車やオーディオ、ビデオデッキ、洗濯機、冷蔵
庫などの家電製品として広く利用されている。その加工
形状は多種多様であり、単純な曲げ加工もあれば深絞り
加工もある。また、加工された金属板はその後、塗装さ
れたり、印刷されたりして使用される。さらに、家電製
品であるオーディオ機器やビデオデッキのケースではア
ース性を必要とするために、その裏面に導電性が要求さ
れる。
材、自動車やオーディオ、ビデオデッキ、洗濯機、冷蔵
庫などの家電製品として広く利用されている。その加工
形状は多種多様であり、単純な曲げ加工もあれば深絞り
加工もある。また、加工された金属板はその後、塗装さ
れたり、印刷されたりして使用される。さらに、家電製
品であるオーディオ機器やビデオデッキのケースではア
ース性を必要とするために、その裏面に導電性が要求さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、金属板の成形
には、金型とのかじりを回避するために、その表面に油
(プレス油等)を塗布している。しかしながら、プレス
油を塗布して加工すると、加工後に塗装や印刷をするた
めに、脱脂設備を設けてその油を除去するという多額の
投資が必要となる。もし、脱脂が不十分であると、塗装
した塗膜が剥離したり、印刷のインキがにじんだりし
て、材料の歩留まりの低下として問題となる。また、用
途によっては、金属板よりアースをとったり、溶接接合
したりする。しかしながら、無処理の金属板のままでは
錆が発生したりして耐食性に問題が生じる。本発明は、
上記課題を解決し、塗膜に悪影響を及ぼすプレス油を用
いないでプレス成形が可能で、またアース性もしくは溶
接性に優れた有機被覆金属板の提供を目的とする。
には、金型とのかじりを回避するために、その表面に油
(プレス油等)を塗布している。しかしながら、プレス
油を塗布して加工すると、加工後に塗装や印刷をするた
めに、脱脂設備を設けてその油を除去するという多額の
投資が必要となる。もし、脱脂が不十分であると、塗装
した塗膜が剥離したり、印刷のインキがにじんだりし
て、材料の歩留まりの低下として問題となる。また、用
途によっては、金属板よりアースをとったり、溶接接合
したりする。しかしながら、無処理の金属板のままでは
錆が発生したりして耐食性に問題が生じる。本発明は、
上記課題を解決し、塗膜に悪影響を及ぼすプレス油を用
いないでプレス成形が可能で、またアース性もしくは溶
接性に優れた有機被覆金属板の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述のような課題に対し
て、プレス成形性と導電性という2つの機能を同時に付
与するために、本発明者らは、金属板の両面に被覆する
有機物の種類、膜厚等について種々検討を行ない、その
結果をもとに本発明を完成させた。本発明は、金属板の
片面には、導電性を有する金属を含有する塗膜(A)を
厚さ0.5μm以上15μm未満形成させ、他方の面に
は、膜厚が0.2μm以上5μm以下の有機物塗膜
(B)を有することを特徴とするプレス加工性と導電性
に優れた無塗油型有機被覆金属板である。有機物塗膜
(A)は、高分子ポリエステル樹脂が好ましい。また、
有機物塗膜(B)は、ビスフェノール型骨格、エステル
骨格およびカルボキシル基を有するエーテル・エステル
型ウレタン樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)を総和(a
+b)で全固形分に対して50〜85重量%、ポリオレ
フィンワックス(c)を3〜30重量%、粒径3〜30
nmのシリカ(d)を10〜40重量%含有する水性潤
滑塗料を塗布・焼き付けて得られる皮膜であることが望
ましい。
て、プレス成形性と導電性という2つの機能を同時に付
与するために、本発明者らは、金属板の両面に被覆する
有機物の種類、膜厚等について種々検討を行ない、その
結果をもとに本発明を完成させた。本発明は、金属板の
片面には、導電性を有する金属を含有する塗膜(A)を
厚さ0.5μm以上15μm未満形成させ、他方の面に
は、膜厚が0.2μm以上5μm以下の有機物塗膜
(B)を有することを特徴とするプレス加工性と導電性
に優れた無塗油型有機被覆金属板である。有機物塗膜
(A)は、高分子ポリエステル樹脂が好ましい。また、
有機物塗膜(B)は、ビスフェノール型骨格、エステル
骨格およびカルボキシル基を有するエーテル・エステル
型ウレタン樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)を総和(a
+b)で全固形分に対して50〜85重量%、ポリオレ
フィンワックス(c)を3〜30重量%、粒径3〜30
nmのシリカ(d)を10〜40重量%含有する水性潤
滑塗料を塗布・焼き付けて得られる皮膜であることが望
ましい。
【0005】
【作用】まず、本発明の有機物塗膜(A)について以下
説明する。本発明において有機物塗膜(A)として使用
できる樹脂は、高分子ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン
等であるが、高分子ポリエステル樹脂が最適である。樹
脂の伸び率は40%以上必要とする。40%未満である
と、プレス成形時に塗膜が切れてしまうという不都合が
生じる。樹脂は、溶剤型、溶融型、水系、粉体などどの
形態のものでも良い。さらに樹脂には、顔料、染料、充
填剤、各種添加剤を添加することができる。前述した有
機物塗膜(A)の樹脂は、金属板に0.5μm以上15
μm未満の膜厚で形成させる。0.5μm未満では耐食
性が悪くなり、15μm以上では導電性が悪くなる。
説明する。本発明において有機物塗膜(A)として使用
できる樹脂は、高分子ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン
等であるが、高分子ポリエステル樹脂が最適である。樹
脂の伸び率は40%以上必要とする。40%未満である
と、プレス成形時に塗膜が切れてしまうという不都合が
生じる。樹脂は、溶剤型、溶融型、水系、粉体などどの
形態のものでも良い。さらに樹脂には、顔料、染料、充
填剤、各種添加剤を添加することができる。前述した有
機物塗膜(A)の樹脂は、金属板に0.5μm以上15
μm未満の膜厚で形成させる。0.5μm未満では耐食
性が悪くなり、15μm以上では導電性が悪くなる。
【0006】前記有機物塗膜(A)には、導電性を有す
る金属を含有させる。導電性を有する金属としては、
銅、亜鉛、ニッケル、ステンレス等いずれも使用できる
が、特にニッケルは、厚さ1.0μm以下、長径最大1
00μm、平均15μmの燐片状ニッケルを樹脂100
重量部に対して11〜200重量部含有することが望ま
しい。11重量部より少ないと導電性が不十分であり、
200重量部を超えると導電性は充分得られるが、塗膜
として形成できなくなる。また、ニッケルの厚さが1.
0μmを超えるものや長径が最大100μmを超えるも
のは、塗料中に分散しにくくなる。平均で15μmのも
のがもっとも塗料分散性が良好であった。塗料分散性が
よいと、塗装しやすくなり、塗膜中のニッケル量を制御
しやすくなるという大きな長所がある。(株)高純度化
学研究所製のニッケル粉末(コードナンバー NI11
0104相当品)を使用するとよい。
る金属を含有させる。導電性を有する金属としては、
銅、亜鉛、ニッケル、ステンレス等いずれも使用できる
が、特にニッケルは、厚さ1.0μm以下、長径最大1
00μm、平均15μmの燐片状ニッケルを樹脂100
重量部に対して11〜200重量部含有することが望ま
しい。11重量部より少ないと導電性が不十分であり、
200重量部を超えると導電性は充分得られるが、塗膜
として形成できなくなる。また、ニッケルの厚さが1.
0μmを超えるものや長径が最大100μmを超えるも
のは、塗料中に分散しにくくなる。平均で15μmのも
のがもっとも塗料分散性が良好であった。塗料分散性が
よいと、塗装しやすくなり、塗膜中のニッケル量を制御
しやすくなるという大きな長所がある。(株)高純度化
学研究所製のニッケル粉末(コードナンバー NI11
0104相当品)を使用するとよい。
【0007】そのほかに、最大44μm、平均2.5μ
mの鎖状ニッケルを樹脂100重量部に対して0〜10
重量部含有すると導電性の効果がさらに発揮できる。最
大が44μmを超えると、塗料中に分散しにくくなり、
平均で2.5μmのものがもっとも塗料分散性が良好で
あった。また、10重量部を超えると、塗料中に分散し
にくくなる。(株)高純度化学研究所製 ニッケル粉末
(コードナンバー NI110101相当品)を使用す
るとよい。
mの鎖状ニッケルを樹脂100重量部に対して0〜10
重量部含有すると導電性の効果がさらに発揮できる。最
大が44μmを超えると、塗料中に分散しにくくなり、
平均で2.5μmのものがもっとも塗料分散性が良好で
あった。また、10重量部を超えると、塗料中に分散し
にくくなる。(株)高純度化学研究所製 ニッケル粉末
(コードナンバー NI110101相当品)を使用す
るとよい。
【0008】次に、本発明の有機物塗膜(B)について
以下に説明する。本発明の有機物塗膜(B)は、特定の
ウレタン樹脂(a)、エポキシ樹脂(b)、ポリオレフ
ィンワックス(c)、シリカ(d)からなる水性潤滑塗
料を塗布・焼き付けて得られる。まず、ウレタン樹脂
(a)は、分子量が3000以上でビスフェノール型骨
格とエステル骨格を有し、かつカルボキシル基を有する
水分散性のエーテル・エステル型ウレタン樹脂であり、
このポリエステル骨格に対するポリエーテル骨格の重量
比率は10:90〜70:30であることが望ましい。
この範囲よりもポリエステルの比率が高いとプレス加工
性に悪影響を及ぼし、ポリエーテルの比率が高いと強靱
ではあるが伸びが悪化する。このウレタン樹脂のカルボ
キシル基の量は、ウレタン固形分当たりの酸価で10〜
50であることが適切である。10未満の場合、密着性
が不十分で加工性及び耐食性が劣る。50を越える場
合、耐水性、耐アルカリ性は劣るため耐食性が低下す
る。
以下に説明する。本発明の有機物塗膜(B)は、特定の
ウレタン樹脂(a)、エポキシ樹脂(b)、ポリオレフ
ィンワックス(c)、シリカ(d)からなる水性潤滑塗
料を塗布・焼き付けて得られる。まず、ウレタン樹脂
(a)は、分子量が3000以上でビスフェノール型骨
格とエステル骨格を有し、かつカルボキシル基を有する
水分散性のエーテル・エステル型ウレタン樹脂であり、
このポリエステル骨格に対するポリエーテル骨格の重量
比率は10:90〜70:30であることが望ましい。
この範囲よりもポリエステルの比率が高いとプレス加工
性に悪影響を及ぼし、ポリエーテルの比率が高いと強靱
ではあるが伸びが悪化する。このウレタン樹脂のカルボ
キシル基の量は、ウレタン固形分当たりの酸価で10〜
50であることが適切である。10未満の場合、密着性
が不十分で加工性及び耐食性が劣る。50を越える場
合、耐水性、耐アルカリ性は劣るため耐食性が低下す
る。
【0009】次に、エポキシ樹脂(b)は、グリコール
骨格またはビスフェノール骨格を有するタイプであっ
て、その配合量としては、エポキシ樹脂(b)の有する
反応性官能基(水酸基、エポキシ基など)が、ウレタン
樹脂のカルボキシル基の20〜100%が反応する比率
で配合するのが望ましい。20%未満では配合効果が乏
しく、100%を越える量では、エポキシ樹脂が可塑剤
的役割となるため高度の加工性が低下する。
骨格またはビスフェノール骨格を有するタイプであっ
て、その配合量としては、エポキシ樹脂(b)の有する
反応性官能基(水酸基、エポキシ基など)が、ウレタン
樹脂のカルボキシル基の20〜100%が反応する比率
で配合するのが望ましい。20%未満では配合効果が乏
しく、100%を越える量では、エポキシ樹脂が可塑剤
的役割となるため高度の加工性が低下する。
【0010】上記のウレタン樹脂(a)とエポキシ樹脂
(b)の総和は、塗膜(B)の塗料の全固形分に対して
50〜85重量%とする。50%未満の場合及び85%
を越える場合は、耐食性と加工性が不十分である。ポリ
オレフィンワックス(c)は、塗膜(B)の塗料の全固
形分重量に対して固形分比で3〜30重量%を添加す
る。3%未満では加工性向上効果が小さく、30%を越
えると加工性および耐食性が低下する。また、ワックス
の粒径は、0.1〜7.0μmが適切である。7.0μ
mを越えると、固体化したワックスの分布が不均一とな
るので好ましくない。また、0.1μm未満の場合、加
工性が不十分である。
(b)の総和は、塗膜(B)の塗料の全固形分に対して
50〜85重量%とする。50%未満の場合及び85%
を越える場合は、耐食性と加工性が不十分である。ポリ
オレフィンワックス(c)は、塗膜(B)の塗料の全固
形分重量に対して固形分比で3〜30重量%を添加す
る。3%未満では加工性向上効果が小さく、30%を越
えると加工性および耐食性が低下する。また、ワックス
の粒径は、0.1〜7.0μmが適切である。7.0μ
mを越えると、固体化したワックスの分布が不均一とな
るので好ましくない。また、0.1μm未満の場合、加
工性が不十分である。
【0011】ポリオレフィンワックスの融点は、金属板
加工時の素材の変形熱と摩擦熱によって皮膜温度が上昇
するため、70〜160℃が適切である。70℃未満で
は加工時に軟化溶融して固体潤滑添加物としての優れた
特性が発揮されない。また、160℃を越える融点のも
のは、硬い粒子が表面に存在することとなり、摩擦特性
を低下させるので高度の加工性形成は得られない。ポリ
オレフィンワックスのケン化価としては、30以下また
は0であり、かつ分岐構造を有するものを使用すること
が好ましい。ケン化価が30を越えるものは、極性が大
きく樹脂に相溶しやすいため、成膜時に樹脂表面に存在
しにくくなる。従って、高度な加工性能レベルが必要な
場合には適切とは言えない。
加工時の素材の変形熱と摩擦熱によって皮膜温度が上昇
するため、70〜160℃が適切である。70℃未満で
は加工時に軟化溶融して固体潤滑添加物としての優れた
特性が発揮されない。また、160℃を越える融点のも
のは、硬い粒子が表面に存在することとなり、摩擦特性
を低下させるので高度の加工性形成は得られない。ポリ
オレフィンワックスのケン化価としては、30以下また
は0であり、かつ分岐構造を有するものを使用すること
が好ましい。ケン化価が30を越えるものは、極性が大
きく樹脂に相溶しやすいため、成膜時に樹脂表面に存在
しにくくなる。従って、高度な加工性能レベルが必要な
場合には適切とは言えない。
【0012】その他の添加物として、耐食性及び加工性
向上のため粒径3〜30nmのシリカ(d)、SiO2
を全固形分に対して10〜40重量%を添加する。粒径
が3nm未満の場合及び30nmを越える場合には、高
度の加工性、耐食性が得られない。シリカの添加量は、
10%未満の場合は効果不足であり、40%を越えると
樹脂のバインダー効果が小さくなり耐食性が低下すると
共に、樹脂の伸びと強度が低下する。シリカの種類とし
ては、液相コロイダルシリカ及び気相シリカいずれでも
よい。また、溶接性向上のために導電フィラー、また着
色顔料、沈降防止剤、レベリング剤、増粘剤などの各種
添加剤を添加してもよい。
向上のため粒径3〜30nmのシリカ(d)、SiO2
を全固形分に対して10〜40重量%を添加する。粒径
が3nm未満の場合及び30nmを越える場合には、高
度の加工性、耐食性が得られない。シリカの添加量は、
10%未満の場合は効果不足であり、40%を越えると
樹脂のバインダー効果が小さくなり耐食性が低下すると
共に、樹脂の伸びと強度が低下する。シリカの種類とし
ては、液相コロイダルシリカ及び気相シリカいずれでも
よい。また、溶接性向上のために導電フィラー、また着
色顔料、沈降防止剤、レベリング剤、増粘剤などの各種
添加剤を添加してもよい。
【0013】有機物塗膜(A,B)の金属板表面への形
成方法としては、浸漬法、カーテンフロー法、ロールコ
ート法、バーコート法、静電法、刷毛塗り法、T−ダイ
法、ラミネート法などが用いられる。焼き付け方法とし
ては熱風、常温、近赤外線、遠赤外線、誘導加熱等が挙
げられる。本発明の有機被覆金属板を製造する方法とし
ては、通常のプレコート金属板を製造するラインにおい
て、通常のプレコート金属板と同様の方法で製造するこ
とができる。
成方法としては、浸漬法、カーテンフロー法、ロールコ
ート法、バーコート法、静電法、刷毛塗り法、T−ダイ
法、ラミネート法などが用いられる。焼き付け方法とし
ては熱風、常温、近赤外線、遠赤外線、誘導加熱等が挙
げられる。本発明の有機被覆金属板を製造する方法とし
ては、通常のプレコート金属板を製造するラインにおい
て、通常のプレコート金属板と同様の方法で製造するこ
とができる。
【0014】金属板としては、冷延鋼板、熱延鋼板、各
種めっき鋼板(例えば亜鉛めっき、亜鉛合金めっき、錫
めっき、鉛めっき、アルミニウムめっき、クロムめっき
鋼板など)、ステンレス板、チタン板、アルミニウム板
などが使用でき、これらをそのままあるいは通常の化成
処理を施して使用すればよい。また、有機物と金属板と
の接着性を向上させるために、他の樹脂を施した金属板
を使用してもよい。例えば、ナイロン、ポリアクリル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウ
レタン、エポキシ、ポリアミド、フェノール、ポリオレ
フィン等が挙げられる。
種めっき鋼板(例えば亜鉛めっき、亜鉛合金めっき、錫
めっき、鉛めっき、アルミニウムめっき、クロムめっき
鋼板など)、ステンレス板、チタン板、アルミニウム板
などが使用でき、これらをそのままあるいは通常の化成
処理を施して使用すればよい。また、有機物と金属板と
の接着性を向上させるために、他の樹脂を施した金属板
を使用してもよい。例えば、ナイロン、ポリアクリル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウ
レタン、エポキシ、ポリアミド、フェノール、ポリオレ
フィン等が挙げられる。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。板
厚0.6mmの冷延鋼板に下地処理としてクロメート処
理をCr付着量で50mg/m2 処理したものを用い
た。有機物塗膜(A)の樹脂としては、高分子ポリエス
テル樹脂を選び、使用した。これに、導電性金属とし
て、ニッケルを含有させた。そして、ニッケルの形状と
配合量、塗膜厚を変えた試料を作製した。なお、ニッケ
ルは以下の2種類を用いた。 ニッケルA:厚さ1.0μm以下、長径最大100μ
m、平均15μmの燐片状ニッケル ニッケルB:厚さ1.0μm以下、最大44μm、平均
2.5μmの鎖状ニッケル
厚0.6mmの冷延鋼板に下地処理としてクロメート処
理をCr付着量で50mg/m2 処理したものを用い
た。有機物塗膜(A)の樹脂としては、高分子ポリエス
テル樹脂を選び、使用した。これに、導電性金属とし
て、ニッケルを含有させた。そして、ニッケルの形状と
配合量、塗膜厚を変えた試料を作製した。なお、ニッケ
ルは以下の2種類を用いた。 ニッケルA:厚さ1.0μm以下、長径最大100μ
m、平均15μmの燐片状ニッケル ニッケルB:厚さ1.0μm以下、最大44μm、平均
2.5μmの鎖状ニッケル
【0016】これらについて塗膜の導電性を試験した。
有機物塗膜(B)として分子量5000のエーテルエス
テルウレタン樹脂(ビスフェノールAエーテル:酸化
8、エーテル/エステル比30/70、イソシアネート
含有率8)とプロピレングリコールエポキシ樹脂(エポ
キシ当量220)の総和を全固形分に対し66重量%、
平均8nmのシリカゾルを21重量%、粒径が0.6〜
20μmのポリエチレンワックス(比重0.93、軟化
点120℃)を13重量%を配合した潤滑塗料を準備し
た。
有機物塗膜(B)として分子量5000のエーテルエス
テルウレタン樹脂(ビスフェノールAエーテル:酸化
8、エーテル/エステル比30/70、イソシアネート
含有率8)とプロピレングリコールエポキシ樹脂(エポ
キシ当量220)の総和を全固形分に対し66重量%、
平均8nmのシリカゾルを21重量%、粒径が0.6〜
20μmのポリエチレンワックス(比重0.93、軟化
点120℃)を13重量%を配合した潤滑塗料を準備し
た。
【0017】次に、塗膜の形成方法について述べる。冷
延鋼板の片面に有機物塗膜(A)を、裏側に有機物塗膜
(B)の塗料を、それぞれバーコーターにより塗布し、
焼き付けた後速やかに水冷し、表1に示す有機被覆鋼板
を製造した。また、比較例としては、おもて面に有機物
塗膜(A)のみを塗布した冷延鋼板、膜厚を変えたもの
を製造した。得られた有機被覆鋼板について以下に示す
性能試験を行なった。
延鋼板の片面に有機物塗膜(A)を、裏側に有機物塗膜
(B)の塗料を、それぞれバーコーターにより塗布し、
焼き付けた後速やかに水冷し、表1に示す有機被覆鋼板
を製造した。また、比較例としては、おもて面に有機物
塗膜(A)のみを塗布した冷延鋼板、膜厚を変えたもの
を製造した。得られた有機被覆鋼板について以下に示す
性能試験を行なった。
【0018】(1)プレス性 有機物塗膜(A)が内側になるように円筒深絞りを行な
った(直径50mm、絞り比2.0)。その際、本発明
鋼板はそのまま試験に供したが、比較の鋼板については
一部未処理面にプレス油を塗布して行なった。プレス性
は、◎:表裏共にカジリ発生なし、×:カジリ発生を示
す。 (2)プレス後の耐食性 上記(1)で作成した円筒深絞りサンプルを用い、JI
S Z2731に準じて塩水噴霧試験を120時間行っ
た。 ◎:塗膜面に錆発生なし、 ×:塗膜面に錆発生
った(直径50mm、絞り比2.0)。その際、本発明
鋼板はそのまま試験に供したが、比較の鋼板については
一部未処理面にプレス油を塗布して行なった。プレス性
は、◎:表裏共にカジリ発生なし、×:カジリ発生を示
す。 (2)プレス後の耐食性 上記(1)で作成した円筒深絞りサンプルを用い、JI
S Z2731に準じて塩水噴霧試験を120時間行っ
た。 ◎:塗膜面に錆発生なし、 ×:塗膜面に錆発生
【0019】(3)プレス後の塗装性 上記(1)で作成した円筒深絞りサンプルの塗膜表面
に、マジクロン(関西ペイント製)を乾燥塗膜で10μ
m焼き付け塗装し、JIS K5400に準じて碁盤目
試験を行い、セロテープにて剥離試験を行った。 ◎:
塗膜が全く剥離しない場合、×:少しでも塗膜が剥離し
た場合。 (4)導電性 まず、一辺10mmの銅でできた立方体2個を5cmは
なして平らな机の上に置く。ただし、机の上にはゴムマ
ット等絶縁物を敷いておくことが望ましい。導電性金属
を有する塗膜面を下になるよう、すなわち銅ブロックに
接触するようにのせ、さらにそのうえから1kgのおも
りをのせる。そののち、テスターにより2個の銅ブロッ
ク間の抵抗値を測定した。 ◎:1オーム以下 ○:1オームを超え、5オーム未満 ×:5オーム以上
に、マジクロン(関西ペイント製)を乾燥塗膜で10μ
m焼き付け塗装し、JIS K5400に準じて碁盤目
試験を行い、セロテープにて剥離試験を行った。 ◎:
塗膜が全く剥離しない場合、×:少しでも塗膜が剥離し
た場合。 (4)導電性 まず、一辺10mmの銅でできた立方体2個を5cmは
なして平らな机の上に置く。ただし、机の上にはゴムマ
ット等絶縁物を敷いておくことが望ましい。導電性金属
を有する塗膜面を下になるよう、すなわち銅ブロックに
接触するようにのせ、さらにそのうえから1kgのおも
りをのせる。そののち、テスターにより2個の銅ブロッ
ク間の抵抗値を測定した。 ◎:1オーム以下 ○:1オームを超え、5オーム未満 ×:5オーム以上
【0020】以上の評価試験の結果を表1に示す。これ
らの結果から明らかなように、本発明鋼板はプレス油な
しに成形加工が可能であり、裏面導電性にも優れてい
る。一方、比較例ではプレス時にプレス油を用いること
によって、プレス後の塗装性に問題を生じたり、潤滑皮
膜無しではプレス後の耐食性が悪くなったりした。
らの結果から明らかなように、本発明鋼板はプレス油な
しに成形加工が可能であり、裏面導電性にも優れてい
る。一方、比較例ではプレス時にプレス油を用いること
によって、プレス後の塗装性に問題を生じたり、潤滑皮
膜無しではプレス後の耐食性が悪くなったりした。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上示したように、本発明の有機被覆金
属板は、塗膜に悪影響を及ぼすプレス油を用いないでプ
レス成形ができるので、金属板ユーザーとしては、プレ
ス油塗布工程が省略できるばかりでなく、誤って塗膜面
にプレス油が付着することによる歩留まりの低下の心配
もなくなる。また、プレス油を洗浄する工程も必要なく
なる。すなわち、本発明の有機被覆金属板を使用するこ
とにより、金属板ユーザーは、塗料塗布工程、プレス油
塗布工程、洗浄工程をすべて省略して、製品を完成する
ことができるようになる。しかも導電性を有しているの
で、アースをとったり、溶接接合が可能となる。
属板は、塗膜に悪影響を及ぼすプレス油を用いないでプ
レス成形ができるので、金属板ユーザーとしては、プレ
ス油塗布工程が省略できるばかりでなく、誤って塗膜面
にプレス油が付着することによる歩留まりの低下の心配
もなくなる。また、プレス油を洗浄する工程も必要なく
なる。すなわち、本発明の有機被覆金属板を使用するこ
とにより、金属板ユーザーは、塗料塗布工程、プレス油
塗布工程、洗浄工程をすべて省略して、製品を完成する
ことができるようになる。しかも導電性を有しているの
で、アースをとったり、溶接接合が可能となる。
Claims (5)
- 【請求項1】 金属板の片面には、導電性を有する金属
を含有する塗膜(A)を厚さ0.5μm以上15μm未
満形成させ、他方の面には、膜厚が0.2μm以上5μ
m以下の有機物塗膜(B)を有することを特徴とするプ
レス加工性と導電性に優れた無塗油型有機被覆金属板。 - 【請求項2】 導電性を有する金属として、厚さ1.0
μm以下、長径最大100μm、平均15μmの燐片状
ニッケルを樹脂100重量部に対して11〜200重量
部含有する事を特徴とする請求項1記載のプレス加工性
と導電性に優れた無塗油型有機被覆金属板。 - 【請求項3】 導電性を有する金属として、厚さ1.0
μm以下、長径最大100μm、平均15μmの燐片状
ニッケルを樹脂100重量部に対して11〜200部、
さらに最大44μm、平均2.5μmの鎖状ニッケルを
樹脂100重量部に対して0〜10重量部含有する事を
特徴とする請求項1記載のプレス加工性と導電性に優れ
た無塗油型有機被覆金属板。 - 【請求項4】 有機物塗膜(B)が、ビスフェノール型
骨格、エステル骨格およびカルボキシル基を有するエー
テル・エステル型ウレタン樹脂(a)とエポキシ樹脂
(b)を総和(a+b)で全固形分に対して50〜85
重量%、ポリオレフィンワックス(c)を3〜30重量
%、粒径3〜30nmのシリカ(d)を10〜40重量
%含有する水性潤滑塗料からなる塗膜であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載のプレス加工性と
導電性に優れた無塗油型有機被覆金属板。 - 【請求項5】 金属板として、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼
板、亜鉛系合金めっき鋼板、アルミめっき鋼板、クロム
めっき鋼板、ステンレス鋼、アルミニウム板、銅板であ
ることを特徴とする請求項1、2、3、又は4のいずれ
かに記載のプレス加工性と導電性に優れた無塗油型有機
被覆金属板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7756695A JPH08267656A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 無塗油型有機被覆金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7756695A JPH08267656A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 無塗油型有機被覆金属板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08267656A true JPH08267656A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=13637571
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7756695A Withdrawn JPH08267656A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 無塗油型有機被覆金属板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08267656A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100952884B1 (ko) * | 2005-11-22 | 2010-04-16 | 후루카와 스카이 가부시키가이샤 | 슬롯인 드라이브 케이스용 프레코트 금속판 |
| WO2012029988A1 (ja) * | 2010-09-02 | 2012-03-08 | 新日本製鐵株式会社 | 導電性、耐食性に優れる塗装金属板 |
| JP2023537528A (ja) * | 2020-08-12 | 2023-09-01 | ハイ-シアー コーポレイション | 電気伝導性のためにコーティングするための方法およびコーティングを有する部品 |
-
1995
- 1995-04-03 JP JP7756695A patent/JPH08267656A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100952884B1 (ko) * | 2005-11-22 | 2010-04-16 | 후루카와 스카이 가부시키가이샤 | 슬롯인 드라이브 케이스용 프레코트 금속판 |
| US8119222B2 (en) | 2005-11-22 | 2012-02-21 | Furukawa-Sky Aluminum Corp. | Pre-coated metal sheet for slot-in drive cases |
| WO2012029988A1 (ja) * | 2010-09-02 | 2012-03-08 | 新日本製鐵株式会社 | 導電性、耐食性に優れる塗装金属板 |
| JP5021107B2 (ja) * | 2010-09-02 | 2012-09-05 | 新日本製鐵株式会社 | 導電性、耐食性に優れる塗装金属板 |
| CN103180136A (zh) * | 2010-09-02 | 2013-06-26 | 新日铁住金株式会社 | 导电性、耐腐蚀性优异的涂装金属板 |
| KR101334553B1 (ko) * | 2010-09-02 | 2013-11-28 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 도전성, 내식성이 우수한 도장 금속판 |
| TWI452094B (zh) * | 2010-09-02 | 2014-09-11 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | Conductive, excellent corrosion resistance of the coated metal plate |
| US9127367B2 (en) | 2010-09-02 | 2015-09-08 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Precoated metal sheet excellent in conductivity and corrosion resistance |
| JP2023537528A (ja) * | 2020-08-12 | 2023-09-01 | ハイ-シアー コーポレイション | 電気伝導性のためにコーティングするための方法およびコーティングを有する部品 |
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|---|---|---|---|
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