JPH08267675A - フッ化ビニリデン樹脂系複合フィルム - Google Patents

フッ化ビニリデン樹脂系複合フィルム

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JPH08267675A JP6427396A JP6427396A JPH08267675A JP H08267675 A JPH08267675 A JP H08267675A JP 6427396 A JP6427396 A JP 6427396A JP 6427396 A JP6427396 A JP 6427396A JP H08267675 A JPH08267675 A JP H08267675A
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政太郎 佐塚
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐候性、耐汚染性及び耐溶剤性に優れ、かつ
被接着基材との接着性にも優れたフッ化ビニリデン樹脂
系複合フィルムを提供する。 【構成】 フッ化ビニリデン樹脂あるいはメタクリル酸
エステル樹脂との混合物よりなるA層と、メタクリル酸
エステル系樹脂あるいはフッ化ビニリデン樹脂との混合
物からなるB層とから構成されたフッ化ビニリデン樹脂
系複合フィルム。また、無機顔料を2〜30重量%、紫
外線吸収剤を0.1〜15重量%含有する(無機顔料と
紫外線吸収剤を含有する層は同一でも異なってもよい)
上記のフッ化ビニリデン樹脂系複合フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性、耐汚染性及び
耐溶剤性に優れ、かつ、プラスチック、ゴムその他の基
材との接着性の改良及び光線の透過による基材の劣化を
防止したフッ化ビニリデン樹脂系複合フィルムに関する
ものである。更に詳しくは、フッ化ビニリデン樹脂とメ
タクリル酸エステル系樹脂とを主成分とする混合比の異
なる組成物で構成されたフッ化ビニリデン樹脂系複合フ
ィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年屋内外装用部材の表面保護フィルム
としてポリ塩化ビニル系、ポリメタクリル酸エステル
系、およびポリフッ素系フィルム等が各種塗料とともに
使用されている。これら保護フィルムの用途は、壁紙や
エレベーター、車輛等の内装用のほか屋根材、壁材、雨
どい、ガレージの屋根、サンルーム、農業用資材、看
板、標識、ラベル、窓ガラス用等その優れた耐候性等を
生かして多岐にわたっている。
【0003】ところで上記の3種類の素材をベースとし
た保護フィルムは、それぞれその価格、特性等によっ
て、いろいろな用途に使いわけされているが、価格面で
は前者ほど安価であり、一方特性面では後者ほど耐候性
に優れている。またこれら保護フィルムの貼り合わせの
対象基材は、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリ
メタクリル酸メチル、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体、FRP等のプラスチック基材の他、
EPDM、CSMその他のゴム基材、アルミニウム箔、
鋼板等の金属のほか、合板、ガラス等と幅広い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれら3種類の
素材フィルムの中で、ポリフッ素系フィルムは、前記耐
候性のほか耐汚染性、強度面で他の2者よりもはるかに
優れた性能を有する反面、基材との接着性に劣るという
欠点を有する。したがってポリ塩化ビニル系およびポリ
メタクリル酸エステル系フィルムでは用途によって熱接
着方式を採用しているのに対して、ポリフッ素系フィル
ムではすべて接着剤を使用した接着方式となり、この点
でも価格的に高価となり、そのすぐれた耐候性や耐汚染
性を十分生かしきれず、この熱接着性の付与が強く要望
されているのが現状である。
【0005】本発明は、フッ化ビニリデン樹脂からなる
フィルムの接着性を改良したものであり、フッ化ビニリ
デン樹脂とメタクリル酸エステル系樹脂との混合比を異
にする複数のフィルムを組合わせたものであり、耐候
性、耐汚染性及び耐溶剤性に優れ、被接着基材との接着
性も良好なフッ化ビニリデン樹脂系複合フィルムに関す
るものである。また本発明は、上記のフィルム層に顔料
及び紫外線吸収剤を含有させることにより光劣化防止効
果を付与したフッ化ビニリデン樹脂系複合フィルムに関
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、フッ
化ビニリデン樹脂よりなるA層と、フッ化ビニリデン樹
脂0〜65重量部とメタクリル酸エステル系樹脂100
〜35重量部とを成分とするB層とから構成されたこと
を特徴とするフッ化ビニリデン樹脂系複合フィルムを第
1の発明とし、フッ化ビニリデン樹脂100〜50重量
部とメタクリル酸エステル系樹脂0〜50重量部よりな
るA層と、メタクリル酸エステル系樹脂よりなるB層と
から構成されたことを特徴とするフッ化ビニリデン樹脂
系複合フィルムを第2の発明とし、第1または第2の発
明において、A層及びB層の少なくとも一つの層に紫外
線吸収剤を0.1重量%から15重量%含有することを
特徴とするフッ化ビニリデン樹脂系複合フィルムを第3
の発明とし、第1または第2の発明において、A層およ
びB層の少なくとも一つの層に無機顔料を2〜30重量
%、紫外線吸収剤を0.1〜15重量%含有する(無機
顔料と紫外線吸収剤を含有する層は同一でも又は異なっ
てもよい)ことを特徴とするフッ化ビニリデン樹脂系複
合フィルムを第4の発明とするものである。
【0007】本発明で使用するフッ化ビニリデン樹脂と
は、フッ化ビニリデンのホモポリマー、又はフッ化ビニ
リデンと共重合可能な単量体との共重合体をいう。共重
合可能な単量体としては、例えばフッ化ビニル、四フッ
化エチレン、三フッ化塩化エチレンなどがある。
【0008】次にメタクリル酸エステル系樹脂とは、メ
タクリル酸メチルのホモポリマーの他メタクリル酸メチ
ルと共重合可能な単量体との共重合体をいう。共重合可
能な単量体としては、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸エチルの他アクリル酸エステル類等がある。
【0009】複合フィルムA層(以下A層という)にフ
ッ化ビニリデン樹脂を用いた場合複合フィルムB層(以
下B層という)に使用するフッ化ビニリデン樹脂とメタ
クリル酸エステル系樹脂の混合比は、0〜65重量部/
100〜35重量部であり、これはフッ化ビニリデン樹
脂が65重量部を超えるとメタクリル酸エステル系樹脂
の優れた接着性が疎外されるためである。
【0010】一方複合フィルムB層(以下B層という)
にメタクリル酸エステル系樹脂を用いた場合A層に使用
するフッ化ビニリデン樹脂とメタクリル酸エステル系樹
脂の混合比は、好ましくは95〜60重量部/5〜40
重量部であり、これはフッ化ビニリデン樹脂が50重量
%以上存在しないとその優れた耐候性と耐汚染性及び耐
溶剤性が発揮できない理由による。
【0011】A層、B層および層全体のフィルム厚さは
特に規定されないが、保護フィルムとして使用する場合
には、A層は3〜100μ、B層は5〜200μ、層全
体としては10〜300μ程度が好ましい。しかし耐溶
剤性を必要とする用途等では、この限りではなく数mm
の厚さでも使用出来る。
【0012】一方A層およびB層の少なくとも一つの層
に遮光性を付与し基材の耐候性を向上させる目的で使用
する際、その遮光性付与の方法は、少なくとも一つの層
に酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、カーボンブラ
ック、ベンガラの他調合された無機顔料を含む充填剤、
着色剤を2〜30重量%添加することにより達成出来
る。添加量が2重量%未満では、遮光性が不十分となっ
て複合フィルムと被接着基材との接着性が光線透過の影
響で劣化し、さらに該基材自体も劣化する恐れが生じ、
また、30重量%を越えると遮光性効果はほとんど変わ
らず、無機顔料の分散不良によるフィルム成形を困難に
する原因となる。
【0013】また透明フィルムの状態で基材の耐候性を
さらに向上(特に紫外線の遮断が目的)させる方法とし
ては、A層およびB層の少なくとも一つの層にベンゾト
リアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸誘導体等
の紫外線吸収剤を0.1〜15重量%添加する方法があ
る。添加量が0.1重量%未満では効果が小さく、ま
た、15重量%を越えると効果が変わらず、経済的に不
利になる。さらに、基材の耐候性を向上させる方法とし
て、A層およびB層の少なくとも一つの層に、無機顔料
2〜30重量%と、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、サリチル酸誘導体等の紫外線吸収剤を0.1〜
15重量%添加する方法がある。添加両が0.1重量%
未満では効果が小さく、また、15重量%を越えると効
果が変わらず、経済的に不利になる。
【0014】次に製造方法について述べる。本発明によ
る複合フィルムは少なくとも2層より構成されるが、そ
のうちの少なくとも一方の層は溶融押出成形して一体に
結合する事を特徴とする。溶融押出成形には、一般の単
軸押出機のほか2軸押出機も使用されるが、複数の層を
一体に結合する方法としては次の方法がある。まず複数
の押出成形機を利用して樹脂を溶融状態で接着せしめて
多層とするT−ダイ使用共押出成形法には、マルチマニ
ホールドダイと称し、複数の樹脂層をシートの状態にし
た後接触接着する方法と、フィードブロックダイと称
し、複数の樹脂を接着後シート状に拡げる方法とがあ
る。またインフレーション成形法と称し、丸型ダイを使
用する方法でも多層フィルムが成形出来る。
【0015】次に押出ラミネート法と称し、一体に結合
すべき層のうち、一方の層をあらかじめフィルム状に成
形しておき、他層を押出成形しながら熱もしくは接着剤
(一般には前もって接着剤を塗布しておく)で圧着結合
する方法も採用出来る。なお両層ともあらかじめフィル
ム状に成形したのち、熱もしくは接着剤を使用して一体
化する方法もあるが、工程、コスト上先の方法に較べて
不利であり、また薄いフィルムの場合接着が技術的にも
むずかしい。
【0016】樹脂と無機顔料及び紫外線吸収剤との混練
は、押出機等を使用して樹脂と顔料を溶融混練する方法
でもよいが、一般には分散が十分でなく、高速回転かつ
高せん断混練機例えば神戸製鋼所のFCM型混練機を使
用すると分散が非常によくなり、表面状態の優れた遮光
層用の原料を提供することが出来る。
【0017】
【実施例】以下、フッ化ビニリデン樹脂をPVDF、メ
タクリル酸メチル樹脂をPMMAと略して説明する。フ
ッ化ビニリデン樹脂は、ペンウオルト社製、商品名カイ
ナ−740(以下K−740と略す)一方メタクリル酸
エステル系樹脂は、三菱レイヨン(株)社製、商品名ア
クリペットMD(PMMAで以下MDと略す)および同
社製、商品名ハイペットHBE(アクリル系ゴムを含む
メタクリル酸メチル樹脂で以下HBEと略す)を使用し
た。なおK−740とMD又はHBEの混合品は、これ
らを一定比率でブレンドし、あらかじめ30mmφ異方
向回転2軸押出機で溶融、再ペレット化して用いた。
【0018】実施例1 A層用原料としてK−740、一方B層用原料としてK
−740とMDより得たPVDF/PMMA=50/5
0品を用い、40mmφ押出機2台と幅300mm、ス
リット0.5mmのマルチマニホールドダイを使用して
2層共押出成形を行った。なお引取装置のダイに最も近
い冷却ロールは水冷した。得られた複合フィルムの各特
性を測定した結果は表1に示す様にA層15μ、B層3
5μ、合計50μの厚さであり、耐汚染性、耐候性に優
れ、かつ熱接着性にも優れていた。
【0019】実施例2 A層用原料としてK−740、一方B層用原料として同
じくK−740とMDより得たPVDF/PMMA=3
0/70品を用い、それぞれ40mmφ押出機、65m
m押出機およびフィードブロックダイ、450mm幅、
スリット0.3mmのT−ダイを使用して、2層フィル
ムの共押出成形を行った。なおこの際にもT−ダイに近
接する引取ロールは水冷した。得られた2層フィルム
は、A層5μ、B層20μ、合計25μの厚さであっ
た。各特性を表1に示す。
【0020】実施例3 K−740とMDより得たPVDF/PMMA=60/
40品を原料としてあらかじめT−ダイ法により成形し
ておいた40μのフィルムをA層用とし、一方MDをB
層用として40mmφ押出機と330mm幅、スリット
0.5mmのT−ダイを使用して押出ラミネートを行っ
た。得られた2層フィルムの特性を表1に示す。
【0021】実施例4 K−740とMDより得たPVDF/PMMA=80/
20品100重量部にルチル型酸化チタン20重量部を
神戸製鋼所製FCM型混練機を使用して溶融混練ペレッ
ト化した原料をA層用とし、一方、MD100重量部に
紫外線吸収剤として2−ヒドロキシ−4−n−オクトオ
キシベンゾフェノン3重量部添加し、B層用として40
mmφ押出機2台とスパイラル型2層インフレーション
ダイ(ダイ径100mmφ)を使用して、フィルム成形
を行った。得られた2層フィルムの特性を表1に示す。
【0022】比較例1 K−740とMDより得たPVDF/PMMA=80/
20品の単層フィルムをインフレーション成形で得た。
厚さ50μのフィルムで耐汚染性と、耐候性は良好であ
ったが、熱接着性は、満足すべき結果が得られなかっ
た。特性を表2に示す。
【0023】比較例2 K−740とMDより得たPVDF/PMMA=30/
70の単層フィルムをT−ダイ成形で得た。得られたフ
ィルムの特性は、表2の様な結果であった。
【0024】比較例3 厚さ30μの市販メタクリル酸エステル樹脂系フィルム
の特性を測定した結果は、表2の通りであった。
【0025】比較例4 厚さ25μの市販フッ素系フィルムの特性を測定した結
果は表2の通りであった。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1および表2の特性測定は、次の通りに
行なった。 (1)フィルム厚さ:1/1000mm目盛のピーコッ
ク厚さ計を使用して測定。なお2層のうちのAおよびB
層の厚さは各押出機の押出量比より計算した。 (2)引張強度:JIS K−6732に準拠引張速度
100mm/分、MDは押出機と平行方向、TDは押出
機と直角方向を示す。 (3)光線透過率:JIS−K−6714に準拠 (4)耐候性 (イ)耐候促進試験JIS A−141
5 (ロ)黄色度測定 JIS K−7103 黄変指数=暴露後の黄色度/初期黄色度
【0029】(5)耐汚染性(A層側) 1.試験方法 (1) 各フィルムに約1cm2 程度マジックでマークする (2) 乾燥後ガーゼで30回こすり落す (3) 残ったインキを肉眼で評価する 2.評価基準 1:完全に落ちる 2:落ちるがこすったあとが薄く残る 3: 〃 〃 濃く残る 4:一部落ちるが残るところもある(落ちたところもあ
とが残る) 5:ほとんど落ちない (6)耐溶剤性(A層側のみを浸漬) (1) 試験方法:室温にて各溶剤に2日間浸漬後肉眼で評
価した。 (2) 評価基準 ○:変化なし ○〜△:わずかながらフィルム収縮 △:フィルム収縮 △〜×:フィルム収縮・膨潤 ×:フィルム溶解 (7)熱接着性(B層側) 1.試験方法 基材:テーブルクロス用軟質塩ビシート200μ 接着ロールと条件:鏡面/シリコーンゴム100φ×
350mml速度1m/分 2.評価方法 25mm幅積層シートを20mm/分の
速度で180°剥離し強度を測定。
【0030】
【発明の効果】本発明のフッ化ビニリデン樹脂とメタク
リル酸エステル系樹脂とからなるフッ化ビニリデン樹脂
系複合フィルムは、高い強・伸度を有し、かつフッ化ビ
ニリデン樹脂の有する優れた長期耐候性を有するばかり
でなく、水性、油性インキ類や塵埃が付着しても簡単に
除去出来る耐汚染性や耐溶剤性にすぐれている。しかも
メタクリル酸エステル系樹脂が混合されて接着性に富ん
でいるので、壁紙やエレベーター及び車輛等の内装用、
屋根材、壁材、雨どい等の用途に適用することができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化ビニリデン樹脂よりなるA層と、
    フッ化ビニリデン樹脂0〜65重量部とメタクリル酸エ
    ステル系樹脂100〜35重量部とを成分とするB層と
    から構成されたことを特徴とするフッ化ビニリデン樹脂
    系複合フィルム。
  2. 【請求項2】 フッ化ビニリデン樹脂100〜50重量
    部とメタクリル酸エステル系樹脂0〜50重量部よりな
    るA層と、メタクリル酸エステル系樹脂よりなるB層と
    から構成されたことを特徴とするフッ化ビニリデン樹脂
    系複合フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、A層及びB
    層の少なくとも一つの層に紫外線吸収剤を0.1重量%
    から15重量%含有することを特徴とするフッ化ビニリ
    デン樹脂系複合フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、A層および
    B層の少なくとも一つの層に無機顔料を2〜30重量
    %、紫外線吸収剤を0.1〜15重量%含有する(無機
    顔料と紫外線吸収剤を含有する層は同一でも異なっても
    よい)ことを特徴とするフッ化ビニリデン樹脂系複合フ
    ィルム。
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