JPH08268773A - 多孔性炭素、その製造方法およびその用途 - Google Patents

多孔性炭素、その製造方法およびその用途

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JPH08268773A
JPH08268773A JP7074228A JP7422895A JPH08268773A JP H08268773 A JPH08268773 A JP H08268773A JP 7074228 A JP7074228 A JP 7074228A JP 7422895 A JP7422895 A JP 7422895A JP H08268773 A JPH08268773 A JP H08268773A
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Japan
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carbon
chlorine
porous carbon
dry
nitrogen
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Application number
JP7074228A
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English (en)
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Takushi Osaki
琢志 大崎
Akira Wakaizumi
章 若泉
Takashi Inui
隆 乾
Akihiro Nakamura
章寛 中村
Katsuyoshi Yanagida
勝吉 柳田
Masayoshi Hayashida
政嘉 林田
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Japan Oxygen Co Ltd
Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof

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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 炭素化合物を乾留して得た乾留炭を、塩素ガ
ス中または不活性ガスで希釈した塩素ガス中において6
00〜800℃の温度で加熱処理することにより、炭素
を主成分とし、塩素と炭素の原子数比(Cl/C)が
0.01〜0.08の範囲で塩素を有する多孔性炭素を
得る。 【効果】 窒素吸着量の高い炭素材あるいは、静電容量
の大きな多孔性炭素材が得られる。この多孔性炭素材
は、窒素または酸素吸着剤、触媒またはその担体、電気
化学エネルギー貯蔵媒体、生化学関連材料などの様々な
用途に利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒素などの小分子の吸
着に適した多孔性炭素およびその製造方法に関する。さ
らに詳しくは、工業用ガスの精製用または分離用の吸着
剤、あるいは電気二重層キャパシタなどの電極として好
適に利用できる多孔性炭素を提供する。
【0002】
【従来の技術】
(多孔性炭素の原料)工業用ガスの精製用または分離用
の吸着剤としては、多孔性炭素、天然または合成ゼオラ
イトなどが知られている。多孔性炭素の原料としては、
褐炭、亜炭、無煙炭、コークス、木炭、やし殻炭、など
の動植物質が炭化したもの、フェノール樹脂、フラン樹
脂、塩化ビニリデン共重合体などの各種樹脂を不活性ガ
ス雰囲気下で焼成(乾留)したもの、などが利用されて
いる。本発明では、これらの原料を総称して炭素化合
物、炭素化合物を乾留して得たものを乾留炭と呼称す
る。
【0003】(多孔性炭素材の吸着作用)細孔径が0.
8nm以下のものをサブミクロ孔、細孔径が0.8〜2nm
の範囲のものをミクロ孔という。これらの領域の細孔径
は、吸着分子の径とほぼ同一のオーダーであり、吸着現
象に関与していると考えられている細孔である。現在の
測定技術ではサブミクロ孔領域の細孔構造を直接観察す
ることができないため、一般的理論として確立されてい
ないのが現状である。
【0004】窒素や酸素などの小分子の吸着量は、ミク
ロ孔および/またはサブミクロ孔の発達の程度と相関関
係を有しており、窒素や酸素などの小分子の吸着量が多
いほどミクロ孔および/またはサブミクロ孔が発達して
いると考えられている。
【0005】(多孔性炭素の製法;賦活処理)多孔性炭
素を製造する方法は種々提案されてきた。以下に、代表
的な製造方法を説明する。細孔構造が発達した炭素材を
得る慣用的な方法としては、水蒸気、炭酸ガス、空気な
どの酸化性ガスで賦活処理する方法が知られている。賦
活処理は、炭素が賦活剤により酸化・侵食(炭素はガス
化)されることにより行われる。即ち、炭素材の表面に
新しい孔を形成したり、既に開口している孔を更に大き
くしたりする。その結果、比表面積や細孔容積が増加す
ると考えられている。
【0006】水蒸気賦活の例としては特開平1−242
409号公報、炭酸ガス賦活の例としては特開平5−1
32377号公報、水蒸気および/または炭酸ガス賦活
と空気(酸素)賦活を組み合わせた方法としては特公平
5−49606号公報などがある。また、ナトリウムや
カリウムの水酸化物による賦活の例としては、特開平2
−97414号公報(特公平5−82324号公報)が
ある。
【0007】(多孔性炭素材の製法;樹脂の乾留)特定
の分子構造を有する高分子樹脂を乾留することにより多
孔性炭素を製造する方法も知られている。乾留により有
機物質が分解するとき、炭素は熱的に安定な六員環構造
を作るように再結合する。原料樹脂に含まれていた炭素
以外の成分の役割は、まだ解明されていない。
【0008】高分子樹脂を乾留する例としては、特公昭
60−20322号公報、特開平6−187972号公
報、米国特許第4,839,331号、米国特許第3,
960,768号などがある。
【0009】(多孔性炭素材の製法;その他)賦活処理
によらないで細孔が発達した炭素材を得る製造方法とし
て、特開平4−310209号公報がある。これは、グ
ラニュール形状に粉砕したやし殻炭を、不活性ガス下、
加熱速度を制御しながら、775〜900℃まで加熱
し、8時間保持すると、酸素選択性のある吸着剤が得ら
れることを開示している。特開昭62−108722号
公報は、加熱した高分子樹脂に有機金属化合物を混合
し、これを加熱処理し、含有している金属を溶出させる
ことにより、炭素材に細孔を形成させる方法を開示して
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の多孔性炭素の製
造方法においては、ミクロ孔および/またはサブミクロ
孔が充分に発達していないため、窒素などの分子径が小
さいガスを対象とする吸着剤として利用する場合、吸着
容量が不十分であった。また、電気二重層キャパシタ用
炭素やリチウム二次電池用炭素などの電極材として利用
する場合にも、電気化学的エネルギーの貯蔵容量は不十
分であった。本発明はこれらの課題を解決するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、多孔性炭素の製造方法を鋭意研究し
た。その結果、炭素化合物を塩素雰囲気下で加熱処理
(塩素化処理)することによって、窒素吸着量あるいは
電気二重層静電容量が飛躍的に増加することを知見し、
本発明を完成するに至った。
【0012】(発明の構成)本発明の多孔性炭素は、炭
素を主成分とし、塩素(Cl)と炭素(C)の原子数比
(Cl/C)が0.01以上0.08以下の塩素を保有
することを特徴とする。ここで、塩素(Cl)と炭素
(C)の原子数比(Cl/C)とは、塩素化処理前の乾
留炭の重量を炭素の重量とし、塩素化処理における重量
増加を塩素の重量として、原子数のモル比に換算したも
のである。このように定義された原子数比の値は、乾留
の効果により負になることもある。また、本発明の多孔
性炭素の製造方法は、炭素化合物を乾留して得た乾留炭
を、塩素ガス中または不活性ガスで希釈した塩素ガス中
において600〜800℃の温度で加熱処理(塩素化処
理)することを特徴とする。
【0013】(塩素化処理)塩素ガスの供給速度は、塩
素の濃度が約10容量パーセントのとき、空塔速度で
0.2〜0.3L/min・cm2程度である。塩素化処理の時
間は、乾留炭原料の種類、反応温度、塩素の供給速度に
より変わるが、実施例に示す反応条件下では、塩素化反
応が終了するまで、15〜60分程度必要である。塩素
化処理においては、主として、乾留炭中の水素原子が塩
素原子に置換されるので、排ガス中に塩化水素(HC
l)が検出される。
【0014】前記多孔性炭素の製造方法は、種々の乾留
炭に適用することができるが、特に、フェノール樹脂ま
たはフラン樹脂を乾留して得た乾留炭を原料とするのが
好適である。本発明による多孔性炭素の製造工程を図1
に示す。
【0015】
【作用】
(炭素材の構造)炭素材の構造は原料により、また製造
方法により、種々の構造をとり得る。チャーやこれを賦
活して得た活性炭は、微晶質炭素(結晶子)、鎖状構造
をとる炭素、などから成り立っている。難黒鉛化性炭素
の場合は、結晶子が乱雑に積層した構造をとっており、
これら結晶子の間隙にはミクロ孔からマクロ孔まで広範
囲の細孔が形成されている。結晶子は、数層の平行な炭
素六員環の網面が積み重なったものであり、炭素六員環
を構成するグラファイト炭素は、SP2混成軌道を利用
して結合している。炭素六員環からなる網面を基底面と
いう。
【0016】難黒鉛化性炭素には、通常、未組織炭素が
含まれている。未組織炭素とは、グラファイト炭素との
み化学結合しているグラファイト炭素以外の炭素であ
り、鎖状構造を有する炭素、炭素六員環の周辺に付着し
ている炭素、炭素六員環の最外縁(プリズム面)にある
炭素、炭素六員環(結晶子)どうしの架橋構造にあずか
っている炭素などをいう。
【0017】(塩素化工程の作用)乾留炭に塩素ガスを
接触させると、塩素は乾留炭に物理吸着および/または
化学吸着する。接触温度を高くしていくと物理吸着の量
は低下し、化学吸着の量が増加する。化学吸着は、主と
して、前記未組織炭素との反応により起こる。未組織炭
素に水素原子が結合している場合は、(1)式、(2)
式、(3)式、(4)式、(5)式に示すような反応が
起こる(C|は未組織炭素を表し、上下にC|が記載さ
れているものは、同一の炭素網面または結晶子内で隣接
して存在する未組織炭素であることを表す)。
【0018】
【化1】
【0019】(1)式は炭素二重結合への塩素付加反
応、(2)式は未組織炭素に結合している水素原子と塩
素原子の交換反応(塩素と等モルの塩化水素が発生す
る)、(3)式は脱水素化反応(塩素の二倍の塩化水素
が発生する)である。実施例に示すように、塩素化処理
した乾留炭の炭素1gあたりの窒素吸着量は塩素化処理
しない乾留炭1gあたりに比較して多くなっている。し
たがって、(1),(2),(3)式と並行して、
(4),(5)式の反応が同時に起きていると推測され
る。(3),(4),(5)式の反応により、新たな炭
素原子−炭素原子結合(以下炭素結合)が形成される。
この新たな炭素結合の形成により、炭素網面または結晶
子のグラファイト構造の欠陥を修復する作用、結晶子の
成長作用、結晶子の集合状態を変える作用、等の作用を
果たすと考えられるが、詳細は不明である。しかしなが
ら、これらの作用により、窒素、酸素などの分子径の小
さいガス、イオン径の小さい電解質イオンなどを吸着す
るのに好適な、ミクロ孔およびまたはサブミクロ孔が多
数形成されるものと推定される。
【0020】前述の通り、本発明の塩素化処理の温度は
600〜800℃である。これは、800℃以上の温度
では、乾留が進行して水素原子の量が低下するため、塩
素化の程度(Cl/C)が小さくなり、また600℃以
下の温度では、上記(3)、(4)、(5)式の反応速
度が遅すぎるためである。
【0021】また、前述の通り、本発明の塩素化処理
は、塩素(Cl)と炭素(C)の原子数比(Cl/C)
が0.01以上0.08以下になるように行われる。こ
れはこの原子数比が0.08以上になると、塩素の量が
多すぎて、細孔の入り口が閉塞するため、窒素の吸着が
阻害される、また0.01以下となるような塩素化処理
では、塩素の量が少なすぎて、上記(3)、(4)、
(5)式の反応が充分起こらないので、ミクロ孔が形成
されないからである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により、本発明をより具体的
に、且つ、詳細に説明する。本実施例では、原料乾留炭
およびその製造方法を次の記号で示す。 乾留炭A;フェノール樹脂(群栄化学工業(株)製PG
A−4560 商品名レジトップ)を160℃で硬化さ
せ、微粉砕(粉砕機:中央化工機(株)製MB−1型)
し、レジトップをバインダーとして2mmφ×5〜6mmの
ペレットに成形(成形機:不二パウダル(株)製PV−
5型)し、窒素ガス気流下600℃で乾留したもの。 乾留炭B;フラン樹脂(日立化成工業(株)VF−30
2)に硬化剤を加え、160℃で硬化させ、微粉砕し、
コールタールをバインダーとして2mmφ×5〜6mmのペ
レットに成形し、窒素ガス気流下600℃で乾留したも
の。
【0023】(塩素化処理設備)本発明を実施するため
の塩素化処理設備の概略図を図2に示す。図中で、1は
管状電気炉(温度制御機能付き)(管状炉:(株)吉田
製作所製、制御装置:(株)チノー製MODEL S
U、熱電対JIS R)、2は石英管、3は炭素材容器
(ガス透過性)、4は炭素材、5は窒素ガス供給管、6
は塩素供給管、7はガス排出管、8はゴム栓である。塩
素化処理は、管6から塩素を、管5から窒素ガスを、そ
れぞれ所定量流す。流量は、フロート形面積流量計(塩
素ガス:流体工業(株)製 PGF−N型、その他ガ
ス:日本フローセル(株)製ST−4型)で測定した。
【0024】(吸着量の測定)以下の実施例における窒
素吸着量の測定法は、容量法(機器:日本ベル(株)製
BELSORP28)によった。実施例および比較例に
示す窒素吸着量は、25℃、1気圧における測定値であ
る。測定前、試料を100℃で2時間の真空引きで脱ガ
スした。
【0025】(比較例1;フェノール樹脂乾留炭を加熱
処理したときの窒素吸着量)乾留炭Aを試料とした。
乾留炭A(5g)を、窒素ガス気流下700℃の温度で
60分間加熱処理した(試料)。加熱処理後の試料の
重量は、乾留炭を基準にして、9.5wt%の減少で
あった。試料1g当たりの窒素吸着量は5.3cc/g,
7.5cc/gであった。
【0026】(比較例2;フラン樹脂乾留炭を加熱処理
したときの窒素吸着量)乾留炭Bを試料とした。乾留
炭B(5g)を、窒素ガス気流下700℃の温度で60
分間加熱処理した(試料)。窒素吸着量は4.8cc
/g,7.0cc/gであった。
【0027】(実施例1;塩素化処理したフェノール樹
脂乾留炭の窒素吸着量)乾留炭A(各5g)を600
℃,700℃の温度に加熱し、窒素0.9L/minに塩
素0.1L/minを混合したガス(圧力は約1気圧、以下
同じ)を流し込み塩素化した(60分)。塩素化処理後
の重量は、それぞれ、19.0wt%(0.064),
21.0wt%(0.071)増加していた(()内の
数値は原子数比Cl/Cの値)。塩素化処理中、検知管
((株)ガステック製、型式14L,14M)により窒
素排ガス中に塩化水素があることを確認した。それぞれ
の窒素吸着量は、6.6cc/g,9.4cc/gであっ
た。塩素雰囲気中で加熱処理した場合、窒素雰囲気中で
加熱処理する場合に比べ、600〜700℃の温度範囲
で、は比較例1のに比べ25%、は比較例1の
に比べ25%それぞれ高い窒素吸着量を示すことが分か
った。なお、本実施例で得た塩素化乾留炭の炭素1gあ
たりの窒素吸着量は、8.1cc/g、11.9cc/gで
あり、は比較例1のに比べ53%、は比較例1の
に比べ59%それぞれ高い窒素吸着量となった。
【0028】(実施例2;塩素化処理したフラン樹脂乾
留炭の窒素吸着量)乾留炭B(各5g)を600℃,
700℃の温度に加熱し、窒素0.9L/minに塩素
0.1L/minを混合したガスを流し込み塩素化した(6
0分)。塩素化処理後の重量は、それぞれ、23.2
wt%(0.078),13.4wt%(0.045)増
加していた。塩素化処理中、検知管((株)ガステック
製、型式14L,14M)により窒素排ガス中に塩化水
素があることを確認した。窒素吸着量は、7.0cc/
g,8.5cc/gであった。塩素雰囲気中で加熱処理し
た場合、窒素雰囲気中で加熱処理する場合に比べ、60
0〜700℃の温度範囲で、は比較例2のに比べ4
6%、は比較例2のに比べ21%それぞれ高い窒素
吸着量を示すことが分かった。なお、本実施例で得た塩
素化乾留炭の炭素1gあたりの窒素吸着量は、9.1
cc/g、9.8cc/gであり、は比較例2のに比べ9
0%、は比較例2のに比べ40%それぞれ高い窒素
吸着量となった。
【0029】(実施例3;塩素化の時間依存性、乾留炭
A)乾留炭Aを原料とする四つの試料(各5g)それぞ
れを、700℃の温度に加熱し、窒素0.9L/minに塩
素0.1L/minを混合したガスを流し込み塩素化した。
このとき四つの試料の塩素化反応時間を、15分、
30分、60分、120分とした。塩素化処理後の
重量は、それぞれ、19.4wt%(0.0667),
20.5wt%(0.069),21.0wt%(0.
071),21.9wt%(0.074)増加してい
た。四つの試料の窒素吸着量は、9.2cc/g,9.
3cc/g,9.4cc/g,9.4cc/gであった。塩素濃
度が10容量%のとき、5gの乾留炭は約30分以上塩
素化処理しても、塩素の量は変わらなかった。また、3
0分以上塩素化処理を行っても、窒素吸着量は変わらな
かった。
【0030】(実施例4;塩素化の塩素濃度依存性)乾
留炭Aを原料とする4つの試料(各5g)それぞれを、
700℃の温度に加熱し、窒素に塩素を混合したガスを
流し込み塩素化した(30分)。このとき4つの試料の
窒素および塩素の流量(N2(L/min)/Cl2(L/mi
n))を、それぞれ、0.9/0.1,0.8/
0.2,0.5/0.5,0.2/0.8とした。
塩素化処理後の重量は、それぞれ、12.8wt%
(0.043),13.0wt%(0.044),1
3.2wt%(0.045),13.5wt%(0.04
6)増加していた。4つの試料の窒素吸着量は、8.
4cc/g,8.4cc/g,8.4cc/g,8.5cc/gで
あった。
【0031】(静電容量の測定)塩化ビニル樹脂製型枠
(25φ×4 tmm)にペースト状の炭素材(数μmに
粉砕した炭素に30wt%硫酸水溶液を加えたもの)を入
れたものを二個用意し、これらをポリプロピレン製セパ
レーターをはさんで向かい合わせに重ね、両側から白金
製の集電極を挟み込み図3に示すような静電容量測定セ
ルを作製した。図3中、符号11は炭素電極、符号12
はガスケット、符号13は集電極、符号14はセパレー
ターである。静電容量Cは、充電後、一定電流Iで放電
し、電圧V1からV2まで低下する時間Δtを測定し、次
式により求めた。 C=I×Δt/(V1−V2) 本測定では、900mVで24時間充電した後、定電流
放電(I=4mA/cm2)し、V1=540mVからV2=3
60mVまで電圧が降下するときの時間を測定して静電
容量を求めた。
【0032】(比較例3;フェノール樹脂乾留炭を加熱
処理したときの静電容量)乾留炭A(5g)を、窒素ガ
ス気流下800℃の温度で60分間加熱処理した。静電
容量は、3.52F/cm3であった。静電容量で、Fはフ
ァラッド、cm3は炭素電極11の体積である(以下同
じ)。
【0033】(実施例4;塩素化乾留炭の静電容量、乾
留炭A)乾留炭Aを原料とする三つの試料(各5g)そ
れぞれを、600℃,700℃、800℃の温度
に加熱し、窒素1.0L/minに塩素0.1L/minを混合
したガスを流し込み塩素化した(60分)。塩素化処理
後の重量は、それぞれ、19.0wt%(0.06
4),21.0wt%(0.071),3.6wt%
(0.012)それぞれ重量増加していた。3つの試料
の静電容量は、37.7F/cm3,36.4F/cm3
34.7F/cm3であった。塩素化処理により、静電容
量が大幅に増加(最大で37.7F/cm3)することが判
った。塩素化処理の温度は600〜800℃の温度範囲
で有効であった。
【0034】上記比較例および実施例で得られた炭素材
の窒素吸着量の測定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】 比較例および実施例の炭素材の窒素吸着量の一覧表 A 試料番号 B 乾留炭の種類 C 比較例では加熱処理温度、実施例では塩素化処理温度(℃) D 窒素吸着量(cc/g) A B C D 比較例1 A 600 5.3 A 700 7.5 比較例2 B 600 4.8 B 700 7.0 実施例1 A 600 6.6 A 700 9.4 実施例2 B 600 7.0 B 700 8.5 実施例3 A 700 9.2 A 700 9.3 A 700 9.4 A 700 9.4 実施例4 A 700 8.4 A 700 8.4 A 700 8.4 A 700 8.5
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、比較的低い処理温
度(600〜800℃)で乾留炭に塩素化処理を施すこ
とにより、窒素吸着量の高い炭素材あるいは、静電容量
の大きな炭素材を得ることができる。本発明の製造方法
によって得られた特異な多孔性炭素材は、窒素または酸
素吸着剤、触媒またはその担体、電気化学エネルギー貯
蔵媒体、生化学関連材料などの様々な用途に利用できる
と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の塩素化処理による多孔性炭
素の製造工程図である。
【図2】 図2は、本発明を実施するための塩素化処理
設備を説明する概略図である。
【図3】 図3は、本発明の実施例において作製した静
電容量測定セルの概略断面図である。
【図4】 図4は、表1に示した比較例および実施例の
窒素吸着量の比較図である。
【符号の説明】
1……管状電気炉、2……石英管、3……炭素材容器、
4……炭素材、5……窒素ガス供給管、6……塩素供給
管、7……ガス排出管、8……ゴム栓、11……炭素電
極、12……ガスケット、13……集電極、14……セ
パレーター。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 30/48 G01N 30/48 J H01G 9/058 H01M 4/02 B H01M 4/02 9375−5E H01G 9/00 301A (72)発明者 中村 章寛 山梨県北巨摩郡高根町下黒沢3054−3 日 本酸素株式会社山梨研究所内 (72)発明者 柳田 勝吉 山梨県北巨摩郡高根町下黒沢3054−3 日 本酸素株式会社山梨研究所内 (72)発明者 林田 政嘉 山梨県北巨摩郡高根町下黒沢3054−3 日 本酸素株式会社山梨研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素を主成分とし、塩素と炭素の原子数
    比(Cl/C)が0.01〜0.08の範囲で塩素を含
    有することを特徴とする多孔性炭素。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の多孔性炭素を含有す
    る、電気二重層キャパシタ。
  3. 【請求項3】 前記請求項1記載の多孔性炭素を含有す
    る、窒素または酸素吸着剤。
  4. 【請求項4】 前記請求項1記載の多孔性炭素を含有す
    る、触媒およびその担体からなる群より選ばれる触媒用
    材料。
  5. 【請求項5】 前記請求項1記載の多孔性炭素を含有す
    る、電気化学エネルギー貯蔵媒体。
  6. 【請求項6】 前記請求項1記載の多孔性炭素を含有す
    る、生化学材料。
  7. 【請求項7】 炭素化合物を乾留して得た乾留炭を、塩
    素ガス中または不活性ガスで希釈した塩素ガス中におい
    て600〜800℃の温度で加熱処理することを特徴と
    する多孔性炭素の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記炭素化合物が、フェノール樹脂また
    はフラン樹脂であることを特徴とする請求項7記載の多
    孔性炭素の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998030496A1 (en) * 1997-01-09 1998-07-16 Nippon Sanso Corporation Porous carbon stock material and method of manufacturing same

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