JPH0826902B2 - 回転差感応型継手 - Google Patents

回転差感応型継手

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JPH0826902B2
JPH0826902B2 JP62117699A JP11769987A JPH0826902B2 JP H0826902 B2 JPH0826902 B2 JP H0826902B2 JP 62117699 A JP62117699 A JP 62117699A JP 11769987 A JP11769987 A JP 11769987A JP H0826902 B2 JPH0826902 B2 JP H0826902B2
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    • F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D31/00—Fluid couplings or clutches with pumping sets of the volumetric type, i.e. in the case of liquid passing a predetermined volume per revolution
    • F16D31/02—Fluid couplings or clutches with pumping sets of the volumetric type, i.e. in the case of liquid passing a predetermined volume per revolution using pumps with pistons or plungers working in cylinders
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60—VEHICLES IN GENERAL
    • B60K—ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
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    • B60K17/34—Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles
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    • B60K17/3505—Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having differential means for driving one set of wheels, e.g. the front, at one speed and the other set, e.g. the rear, at a different speed including arrangements for suppressing or influencing the power transfer, e.g. viscous clutches with self-actuated means, e.g. by difference of speed
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、四輪駆動車等の駆動力配分装置として用い
られる回転差感応型継手に関する。
(先行の技術) 先行の回転差感応型継手としては、例えば、本出願人
が先に提案した実願昭61−157056号の明細書及び図面に
記載されているような装置がある。
この先行装置は、入出力軸が同じ回転数により回転し
ている時は、トルク伝達が行なわれず、入出力軸間に相
対回転が生じた時には、この相対回転に応じてカム体と
カム面とが油圧発生により圧接し、この圧接力で入力軸
側のトルクを出力軸側へ伝達するものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような先行の回転差感応型継手に
あっては、カム体が周接するカム面の形状を、各シリン
ダ内の油量の合計値が相対回転角により大幅な変動を生
じないようにすべく曲面が設定されていた、換言する
と、トルク変動には何等着目することなくカム面の形状
設定がなされていた為、相対回転による伝達トルクの発
生時にはトルク変動が大きく発生してしまうという問題
点が残されたものであった。
そして、この駆動伝達系内で発生するトルク変動を原
因として、車室内騒音や振動等を生じてしまうものであ
った。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上述のような問題点を解決することを目的
とし、この目的達成のために本発明では、相対回転可能
な入出力軸間に設けられ、前記両軸の回転速度差に応じ
た量の流体を流動させる流量発生手段を備え、前記流体
の流動抵抗により前記入出力軸間の伝達トルクが制御さ
れる回転差感応型継手において、前記流量発生手段は、
入出力軸の一方と一体的に形成され内周部にカム面を有
する第1回転部材と、入出力軸の他方と一体的に形成さ
れ前記カム面内に挿入される第2回転部材と、該第2回
転部材に支持されると共に、前記カム面と周接し前記両
回転部材の相対回転時に径方向に往復動するカム体と、
該カム体の往復動に伴ない体積変化する複数の流体室
と、第2回転部材に形成された各流体室間をオリフィス
を介して連結する流体路とによって構成され、前記カム
面の形状を、相対回転により発生する伝達トルクの合計
値があらゆる相対回転角位置において等しくなるように
設定した事を特徴とする手段とした。
(作 用) 本発明の回転差感応型継手では、上述のような手段と
した為、第1の回転軸と第2の回転軸との間に回転速度
差が生じると、オリフィスによる流動抵抗により油圧が
発生し、両回転軸の回転速度差(相対回転)に応じたト
ルクが一方の軸から他方の軸へ伝達される。
そして、このトルク伝達時には、カム面の形状が相対
回転により発生する伝達トルクの合計値があらゆる相対
回転角位置において等しくなるように設定されている
為、カム体とカム面との相対回転角位置の変位に基づく
トルク変動の発生が抑制される。
従って、本発明の回転速度差感応型継手を車両の駆動
系に適応した場合、相対回転角位置の変位に基づくトル
ク変動の抑制作用により車両の音振性能を改善すること
が出来る。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。尚、こ
の実施例を述べるにあたって、四輪駆動車のエンジン駆
動力伝達系に設けられる回転差感応型継手を例にとる。
まず、第1実施例の構成を説明する。
第1実施例の回転差感応型継手A1は、第3図に示すよ
うに、後輪駆動をベースにした四輪駆動車の前輪駆動系
の途中に、センターディファレンシャルと、前輪への駆
動力配分制御装置を兼用する継手として設けられてい
る。
第1実施例継手A1が適用される四輪駆動車の駆動系
は、後輪駆動系として、車両後部に積載されたエンジン
1、トランスミッション(クラッチを含む)2、リヤデ
ィファレンシャル3、リヤドライブシャフト4,5、リヤ
ドライブシャフトジョイント6、後輪7,8を備えてい
て、前輪駆動系として、トランスファギヤトレーン9、
リヤプロペラシャフト10、センタプロペラシャフト(入
力軸)11、回転差感応型継手A1、フロントプロペラシャ
フト(出力軸)12、プロペラシャフトジョイント13、セ
ンターベアリング14、フロントディファレンシャル15、
フロントドライブシャフト16,17、フロントドライブシ
ャフトジョイント18、前輪19,20を備えている。
前記リヤディファレンシャル3は、トランスミッショ
ン2の最終段ギヤ21と、前記リヤドライブシャフト4,5
との間に介装された後輪7,8の差動装置である。
前記トランスファギヤトレーン9は、前記リヤディフ
ァレンシャル3のデフケース22からエンジン駆動力を前
輪19,20側へ取り出す駆動力分割装置で、このトランス
ファギヤトレーン9と前記リヤディファレンシャル3と
共にトランスアクスルケース23に納められている。
前記フロンドディファレンシャル15は、前記フロント
プロペラシャフト12と、フロントドライブシャフト16,1
7との間に介装された前輪19,20の差動装置である。
回転差感応型継手A1の構成を説明する。
第1実施例継手A1は、第1図及び第2図に示すよう
に、ピストン式の油量発生手段によるもので、ドライブ
ハウジング(第1回転部材)30、ローター(第2回転部
材)40、ドライビングピストン(カム体)50、シリンダ
ー室(流体室)60、バランス油路70、レギュレーター油
路80、リリーフ油路90、アキュムレータ室100を主要な
構成としている。
前記ドライブハウジング30は、入力軸であるセンタプ
ロペラシャフト11に対しボルト止め等により一体に設け
られる部材で、その内周部には略正方形によるカム面31
が形成されている。
尚、このカム面31の曲線形状は、後述するように、相
対回転により発生する伝達トルクTの合計値GTがあらゆ
る相対回転角θの位置においてほぼ等しくなるように設
定される。
前記ローター40は、前記ドライブハウジング30のカム
面31内に挿入状態で配置され、出力軸であるリヤプロペ
ラシャフト12がボルト止め等によって一体に設けられる
と共に、前記ドライブハウジング30に対しビス止めされ
たストッパプレート41によって相対回転を許容しながら
軸方向に固定状態で設けられている。
尚、このローター40には、前記カム面31に対向する位
置で放射半径方向に等間隔で6個所にシリンダー穴42が
形成されている。
前記ドライビングピストン50は、前記シリンダー穴42
に対しシールリング51により油密状態で設けられたカム
部材で、周方向に60度ズレた位置でカム面31に周接し、
カム面31との周接面は滑らかな接触移動を確保する為に
球面50aに形成され、前記ドライブハウジング30とロー
ター40との相対回転時に往復動する。
尚、前記球面50aの曲率半径は、カム面31より小さい
が、シリンダー穴42の径に合うドライビングボールより
も大きく設定されていて、ヘルツの接触応力が高く、高
容量(高トルク)に耐えられるようにしている。
前記シリンダー室60は、前記シリンダー穴42と前記ド
ライビングピストン50との間に形成された室で、ドライ
ビングピストン50の往復動に伴なって体積変化する。
前記バランス油路70は、前記ローター40に形成され、
前記ドライビングピストン50の往復動行程で同位相の対
向するシリンダー室60,60を連結する油路で、各バラン
ス油路70,70,70からローター軸方向(アキシャル方向)
に分岐し、且つ前記アキュムレータ室100に導かれる軸
方向油路71には、オリフィス72が設けられている。
前記レギュレータ油路80は、一つ置きに配置されるシ
リンダー室60,60,60と前記アキュムレーター室100とを
連通する油路で、ローター径方向(ラジアル方向)の放
射油路81と、ローター軸方向の軸心油路82とによって構
成され、前記放射油路81には、アキュムレーター室100
からシリンダー室60への作動油流通のみを許すボール弁
構造のワンウエイバルブ83が設けられている。
尚、前記ワンウェイバルブ83は、バルブボール83a
と、バルブスプリング83bと、バルブリテーナ83cとによ
って構成されている。
前記リリーフ油路90は、一つ置きに配置されるシリン
ダー室60,60,60(レギュレータ油路80が設けられていな
い側)と前記アキュムレーター室100とを連通する油路
で、ローター径方向(ラジアル方向)の径方向油路91
と、ローター軸方向の軸方向油路92とによって構成さ
れ、前記軸方向油路92には、ボール弁構造のリリーフバ
ルブ(リリーフ手段)93が設けられている。
尚、前記リリーフバルブ93は、バルブボール93aと、
バルブスプリング93bと、バルブリテーナ93cとによって
構成されている。
前記アキュムレータ室100は、作動油の一時的貯留及
び放出により油量の増減吸収を行なう室で、ローター40
に往復動可能に油密状態で設けられたアキュムレータピ
ストン101と、該ピストン101とスプリングリテーナ102
との間に介装されたコイルスプリング103と、によって
構成されている。
尚、前記アキュムレータピストン101には、その中央
部(中心軸上)にエアー及び油抜き用のシールプラグ10
4が設けられていて、このシールプラグ104によって回転
アンバランスを防止しながらエアーや油抜き作業を短時
間で効果的に出来るようにしている。
次に、第1実施例の作用を説明する。
(イ)カム面31の形状設定 第4図及び各式で用いる符号を以下のように決める。
θ;ドライブハウジング30とローター40の相対回転角 R;ドライビングピストン50の曲率中心と原点Oとを結ぶ
線の長さ r;ドライビングピストン50の曲率半径 Rs;相対回転角θの時の原点Oとカム面31との半径 δ;相対回転角θの時のRの線とカム面31とカム面31の
接点とのなす角 μp;シリンダー穴42とドライビングピストン50との摩擦
係数 μb;ドライビングピストン50とカム面31との摩擦係数 k;定数 まず、第4図に示すように、極座標をとると、ドライ
ビングピストン50の曲率中心と原点Oとを結ぶ線の長さ
Rは相対回転角θの関数、つまりR=f1(θ)として与
えられ、この式上で半径rによって作られる包絡線がカ
ム面31の曲線として求められる。
また、Rs及びδは、相対回転角度θとドライビングピ
ストン50の半径rとの関係として一義的に次の式で示さ
れる。
Rs=f2(θ,r)、δ=f3(θ,r) ここで、相対回転角度θが時間tの関数として、θ=
f4(t)で回転したと考える。
時間tを微少な時間Δtとし、この時間に半径Rから
ΔR変化したとすると、この時における第4図実線で示
すドライビングピストン501個だけで発生するトルクT
θは、 で示される。
ここで上式の各項の意味は次の通りである。
Rsθは、ドライビングピストン50の中心線がθにある
時の接点の半径である。
fθ(δ,μb,μp)は、ドライビングピストン50の
半径方向に生じる力が接点において回転方向に変換され
る比を示す。
はドライビングピストン50で発生する力を表すもので、
シリンダ室60内の油がオリフィス72を通る時に発生する
力は、ドライビングピストン50のストローク速度の2乗
に比例して発生することを示している。
次に、第5図で示されるトルク特性(前記Tθを求め
る式に基づく)について説明する。
この特性図で縦軸はトルクT,横軸は相対回転角度θで
あり、T1+4の曲線は対向する一対のドライビングピスト
ン50(と)で発生するトルクが示されていて、T2+5
の曲線は対向する一対のドライビングピストン50(と
)で発生するトルクが示されていて、T36の曲線は対
向する一対のドライビングピストン50(と)で発生
するトルクが示されている。
まず、0〜θ1の間ではT1+4のトルクが増加する特性
であり、T3+6のトルクが減少する特性であり、両特性に
よりトルク合計値GTが一定値となるように、滑らかに特
性変化させる。
θ1〜θ2の間では、ととの両ドライビングピス
トン50で全トルクを伝達する特性であり、第1実施例の
場合にはT1=T4であるから、トルク合計値GTが一定値と
なるようにする為には、との各ドライビングピスト
ン50でそれぞれGT/2による一定のトルクが発生するよう
にする。
尚、このトルク特性の曲線には名称がないが、θ1〜
θ2の曲線は具体的にはR=A0−a・θ(A0,a…定数)
であらわされる正匝線に近い曲線になる。
今、この正匝線でトルク特性の概要を述べると、前記
Tθの式を時間tで微分すると、(ΔR/Δt)=a2の定
数となり、fθ(δ,μb,μp)はあまり変化しない
で、TθはRsが小さくなるとそれにほぼ比例して小さく
なる。従って、R=A0−a・θをこの分だけ補正する項
を加えれば、この部分に関するトルク一定の式が得られ
ることが解る。そして、この演算は電算機で繰り返し近
似計算をして求めることが出来る。
θ2〜θ3の間ではT1+4のトルクが減少する特性であ
り、T2+5のトルクが増加する特性であり、両特性により
トルク合計値GTが一定値となるように、滑らかに特性変
化させる。
θ3〜θ4の間では、前記θ1〜θ2と同様に、と
との両ドライビングピストン50で全トルクを伝達する
特性である。
尚、T1+4のトルクに関してこれまで述べてきた範囲
(0〜θ3)においては、θの増加につれてR及びRsは
いずれも減少するような条件で検討されたもので、θ3
以上はθの増加につれてR及びRsは増加するフェーズ、
即ち、流体を吸い込む行程となり、伝達トルクTの発生
はない。
また、θを逆転させた時には、第5図の破線で示すよ
うに、トルク特性がθ=0を起点とし、±θに対して対
称な値となる。
以上の演算処理に基づいて、カム面31の曲線を原点O
からの線形RT{=f(θ)}として具体的に求めた例を
示す。
尚、A,B,C,Dは定数であり、式はθ=90゜の範囲のも
のを示すが、残りの270゜は90゜の範囲のRTを3回繰り
返えすものとする。
0゜≦θ<15゜ RT=(A−15゜×B÷45゜)+(C×15゜×B÷45゜) ×sin(6θ+90゜)+D×sin24θ 15゜≦θ<30゜ RT=A−Bθ÷45゜ 30゜≦θ<45゜ RT=(A−30゜×B÷45゜)+(C×15゜×B÷45゜) ×sin6θ+D×sin24θ 45゜≦θ<60゜ RT=(A−30゜×B÷45゜)+(C×15゜×B÷45゜) ×sin6θ+D×sin(24θ+180゜) 60゜≦θ<75゜ RT=A−2×45゜×B÷45゜+B÷45゜ 75゜≦θ<90゜ RT=(A−15゜×B÷45゜)+(C×15゜×B÷45゜) ×sin(6θ−90゜)+D×sin(24θ+180゜) 次に、第1実施例の継手A1を車両に適応した場合の作
用について説明する。
(ロ)回転速度差ΔNの発生がない時 乾燥アスファルト路等を低・中速で直線走行する場合
等であって、前後輪に回転速度差ΔNが発生しない時
は、ドライブハウジング30とローター40とに相対回転が
なく、ドライビングピストン50が径方向に往復動しない
為、回転差感応型継手A1による前輪19,20側への伝達ト
ルクΔTの発生がなく、エンジン駆動力は後輪7,8のみ
に伝達される後輪駆動状態となる。
しかしながら、前後輪に回転速度差ΔNが発生しない
時であっても、高速道路を高速直進走行する場合には、
前輪19,20の回転に伴なって高速回転するローター40に
設けられているドライビングピストン50には遠心力Fcが
作用し、この遠心力Fcによってドライビングピストン50
がカム面31に押し付けられることになり、この遠心力Fc
により、第6図に示すように、伝達トルクΔTc0が発生
することになる。尚、遠心力Fcは、 m;質量(ドライビングピストン) r0;回転中心軸から質量重心までの距離 v;ローター回転速度 であり、回転速度v、すなわち車速Vの2乗に比例して
発生する。
従って、高速道路等での高速直進走行時には、前輪1
9,20側への伝達トルクΔTc0が発生して4輪駆動状態と
なり、高速直進安定性を高めることができる。
(ハ)回転速度差ΔNの発生時 アクセルペダルを急踏みしての発進時や加速時、ある
いは雨路や雪路や泥ねい地等での走行時であって、駆動
輪である後輪7,8がスリップし、前後輪に回転速度差Δ
Nを生じた場合には、ドライブハウジング30とローター
40とに相対回転が発生し、この相対回転によりカム面31
に周接するドライビングピストン50は径方向に往復動
し、この往復動のうち回転軸中心に向かうことでシリン
ダー室60の容積を縮小させようとする時には、オリフィ
ス72による流動抵抗でシリンダー室60内の圧力が高ま
り、この発生油圧とピストン50の受圧面積とを掛け合せ
た油圧力がドライビングピストン50をカム面31に押し付
ける力となり、この押し付け力によって前輪19,20側へ
の伝達トルクΔTが発生する。
尚、前輪19,20側への伝達トルクΔTは、回転速度差
ΔNが大きければ大きい程、オリフィス62の前後圧力差
も大きくなることから、第6図の実線に示すように、2
時関数曲線があらわされる伝達トルク特性を示し、車速
Vが高い程、遠心力による伝達トルクΔTcが付加された
特性を示す。
尚、前記リリーフ油路90には、回転差感応型継手A1及
び該継手A1を介して前輪19,20に駆動力を伝える駆動伝
達系の破壊強度より小さな圧力で吐出油をリリーフする
リリーフバルブ93を設けた為、最大駆動トルクΔTcmax
までのトルクが前輪19,20へ入力される。
従って、後輪7,8がスリップした場合には、後輪7,8の
スリップ度合に応じて、自動的に後輪駆動状態から4輪
駆動状態へと駆動力配分が制御されることになり、発進
性や加速性の向上、雨路や雪路での走破性向上、及び泥
ねい地での脱出性向上を図ることができる。
また、低速での小旋回時にも前後輪の旋回走行軌跡の
差で、前後輪にわずかの回転速度差ΔNが生じるが、こ
の時には前輪19,20側への伝達トルクΔTが小さな状態
である為、前後輪の回転速度差ΔNは回転差感応型継手
A1で吸収され(センタディファレンシャル機能)、タイ
トコーナブレーキ現象の発生が防止される。
また、高速旋回時においては、前後輪に大きな回転速
度差ΔNが生じ、前輪19,20側への伝達トルクΔTが高
い4輪駆動状態となる為、駆動力とコーナリングフォー
スとの関係から限界旋回性能(コーナリング時の限界速
度)が高まる。
以上説明してきたように、第1実施例の回転差感応型
継手A1にあっては、以下に述べるような効果が得られ
る。
カム面31の形状が相対回転により発生する伝達トル
クTの合計値GTがあらゆる相対回転角θの位置において
等しくなるように設定されている為、ドライビングピス
トン50とカム面31との相対回転角θの位置変位に基づく
トルク変動の発生が抑制され、このトルク変動による駆
動系の振動発生の防止で車両の音振性能を改善すること
が出来る。
カム面31に対し径方向内側からドライビングピスト
ン50が接触するように配置されている為、ローター40が
高回転する時に前記ドライビングピストン50に作用する
遠心力Fcで、前後輪に回転速度差ΔNの発生がない時で
も高車速時には所定の伝達トルクΔTc0が発生して高速
走行安定性が高まるし、回転速度差ΔNの発生時には伝
達トルクΔTcが付加されたトルク伝達特性、すなわち回
転速度差ΔNと車速Vとに対応したトルク伝達特性(第
6図)を得ることができる。
相対回転する回転部材のうち、内側に配置されるロ
ーター40に油室60及び油路61が形成されている為、ロー
ター40が高回転する時に各油路70,80,90及びアキュムレ
ータ室100を流通する作動油に対する遠心力影響がほと
んど発生せず、安定したトルク伝達特性が得られると共
に、振れ回りの原因となることもなく、各油路70,80,90
がコンパクトにローター40の回転軸部に形成される。
構造的にショックアブソーバタイプでありシリンダ
ー室60のシール性は、シールリング51だけで油のリーク
を防止する高いシール性が確保される為、低い回転速度
差ΔNの領域でもトルク伝達特性に従って伝達トルクΔ
Tを発生させることができる。
カム面31をドライブハウジング30の内周部に形成さ
せている為、カム面31の全体の径を大きくとることがで
き、これによってカム面31を精度良く加工できると共
に、カム面31の凹凸がなめらかになるので、回転速度差
ΔNが大であってもカム面31とドライビングピストン50
の衝突音発生を防止できる。
各油路70,80,90の端部は、アキュムレータ室100に
導かれている為、油量変動吸収と共に、トルク伝達系に
生じる衝撃的なトルクのダンパーとなるし、ドライビン
グピストン50その他各部の摺動部分の耐久による摩耗等
の補正手段としても作用する。
対向する同位相同士のシリンダー室60,60は、バラ
ンス油路70で連通されている為、相互の圧力バランス、
すなわち、トルク反力バランスが保たれ、耐久性が向上
する。
バランス油路70による連通に伴なって、2個分のシ
リンダ容積(油量)を1個のオリフィス72で絞る為、オ
リフィス面積は2倍に設定できる。換言すれば、オリフ
ィス径は1シリンダ1個のオリフィスに比べ約2倍の大
きさとなり、コンタミネーション(内部のゴミのこと)
の影響は激減する。
リリーフ油路90には、回転差感応型継手A1及び該継
手A1を介して後輪19,20に駆動力を伝える駆動伝達系の
破壊強度より小さな圧力で吐出油をリリーフするリリー
フバルブ93を設けた為、従来と同様に、油圧系の破損を
防止するリリーフ弁機能と共に、継手A1を介してエンジ
ントルクを前輪に伝達する前輪駆動系の設計強度を低下
させつつも、その駆動系に大トルクが入力する事を防止
するトルクリミッター機能が発揮される。
オリフィス72を軸方向油路71に配設した為、ドリル
でオリフィス用の取り付け穴を加工する場合、ローター
40を固定したまま一方向から容易に加工できると共に、
オリフィス72をローター40に組み付ける場合も一方向か
ら容易に組み付けることができる。
ワンウエイバルブ83を径方向(ラジアル方向)に配
設した為、アキシャル方向に配設した場合のように、バ
ルブボール83aに対する遠心力影響でバルブボール83aが
バルブシートの斜面上を転動し、該バルブシートから外
れっぱなしとなり(バルブスプリング83bは比較的にバ
ネ力が弱い)、アキュムレーター室100の内圧が高い時
に回転差に起因しない伝達トルクの発生が防止される。
次に、第7図に示す第2実施例の回転差感応型継手A2
について説明する。
この第2実施例は、カム面31とドライビングピストン
50との入出力軸方向周接部が、2点接触周接部である点
を特徴とし、他の基本的構成は第1実施例と同様であ
る。
即ち、第7図に示すように、カム面31の軸方向中心
O1,O2を軸方向に異なる位置で2点設定し、両中心O1,O2
による2つの円弧を滑らかな曲線で繋ぐことで、1つの
中心O3を持つドライビングピストン50の円弧面の対して
2つの接触点s1,s2が形成されるようにしている。
例えば、カム面31とドライビングピストン50とを互い
に1つの中心を持つ円弧で形成しようとする場合には、
トルク伝達時に応力が一点に集中する事を防止する為に
両半径差をなるべく小さくする必要があるが、反面この
様に2つの半径を近づける様に設計すると、わずかな寸
法差によっても応力楕円の大きさが変り、第8図に示す
ように、両端部で極端に応力が高くなり、表面剥離や油
切れにより表面の虫食い現象等が生じるという問題があ
る。
これに対し、第2実施例のように、2点接触とした場
合には、第9図に示すように、接触面積の拡大により接
点応力を下げることが出来ると共に、その分継手全体と
しての大きさを小さくすることが出来、さらには、カム
面31とドライビングピストン50の製作上の円弧精度を下
げることが出来る。
また、2点接触とした場合には、左右が必ずしも均等
とはならない為、カム面31は常に新しい面で動力を伝え
ることになり、若干ではあるがスベリの条件が緩和さ
れ、ドライビングピストン50の頭部の摩耗も均等にな
る。
次に、第10図に示す第3実施例の回転差感応型継手A3
について説明する。
この第3実施例は、アキュムレーター室100からドラ
イブハウジング30の回路中でチェックバルブ200の上流
に微細な目のフィルタ201(例えば、5μメッシュの
網)を設けた例である。尚、図中202は止めリングであ
る。
従って、この実施例では、油中に浮遊する微細な繊維
や鉄粉がフィルタ201により濾過され、生産上や組立上
においてゴミ等の管理を厳重にすることなく、継手機能
が発揮される。
つまり、油中に浮遊する繊維や鉄粉がたまたまチェッ
クバルブ200のバルブ間に挟まれるとアキュムレーター
室100の油圧が保たれなくなり、継手機能を損なうが、
このようなことが無い。尚、前記チェックバルブ200の
作用については特願昭61−246087に記載したのでここで
は説明を省略する。
次に、第11図及び第12図に示す第4実施例の回転差感
応型継手A4について説明する。
この第4実施例は、ロータ40の端部をユニバーサルジ
ョイント13の耳部300にした例である。尚、図中301はス
パイダー、302は油孔、303はニードル、304はベアリン
グレース、305はスナップリング、306はオイルシール、
307はボールヨークである。
従って、この第4実施例では、別体のユニバーサルジ
ョイントをボルトで組み付ける場合のフランジ部やボル
ト等を省略することが出来、これによって、組み付け工
数の低減や連結部のアンバランス量の低減が図られ、特
に、アンバランス量の低減作用により、プロペラシャフ
ト10,12の取り付けアンバランスを原因とする車室内騒
音や振動の低減が達成される。
また、別体の場合には、ユニバーサルジョイント13の
フランジ部により、継手A4の端部が塞がれ、冷却作用が
損なわれるが、第4実施例の場合には、外気が直接当た
る構造となる為、高い冷却効果を望むことが出来る。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
例えば、本発明の回転差感応型継手は、実施例で示し
た適用例に限られるものではなく、前輪駆動ベースの四
輪駆動車の後輪側プロペラシャフトの途中に設けること
もできる。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の回転差感応型継手
にあっては、カム面の形状を、相対回転により発生する
伝達トルクの合計値があらゆる相対回転角位置において
等しくなるように設定した事を特徴とする手段とした
為、カム体とカム面との相対回転角位置の変位に基づく
トルク変動の発生が抑制され、このトルク変動の抑制作
用により車両の音振性能を改善することが出来るという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第1実施例の回転差感応型継手を示す縦
断正面図、第2図は第1図I−I線による断面図、第3
図は第1実施例継手を適用したエンジン駆動系を示す概
略図、第4図はカム面の形状設定にあたって各パラメー
タの取り方を説明する図、第5図は相対回転角に対する
トルク特性を示す図、第6図は第1実施例継手でのトル
ク伝達特性図、第7図は第2実施例の回転差感応型継手
の要部断面図、第8図は1点接触の場合の応力分布図、
第9図は2点接触の場合の応力分布図、第10図は第3実
施例の回転差感応型継手の要部断面図、第11図は第4実
施例の回転差感応型継手を適応したエンジン駆動系を示
す概略図、第12図は第4実施例の要部断面図である。 A1……回転差感応型継手 11……センタプロペラシャフト(入力軸) 12……フロントプロペラシャフト(出力軸) 30……ドライブハウジング(第1回転部材) 31……カム面 40……ローター(第2回転部材) 50……ドライビングピストン(カム体) 60……シリンダー室(流体室) 70……バランス油路 72……オリフィス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前
    記両軸の回転速度差に応じた量の流体を流動させる流量
    発生手段を備え、前記流体の流動抵抗により前記入出力
    軸間の伝達トルクが制御される回転差感応型継手におい
    て、 前記流量発生手段は、入出力軸の一方と一体的に形成さ
    れ内周部にカム面を有する第1回転部材と、入出力軸の
    他方と一体的に形成され前記カム面内に挿入される第2
    回転部材と、該第2回転部材に支持されると共に、前記
    カム面と周接し前記両回転部材の相対回転時に径方向に
    往復動するカム体と、該カム体の往復動に伴い体積変化
    する複数の流体室と、第2回転部材に形成された各流体
    室間をオリフィスを介して連結する流体路とによって構
    成され、前記カム面の形状を、相対回転により発生する
    伝達トルクの合計値があらゆる相対回転角位置において
    等しくなるように設定した事を特徴とする回転差感応型
    継手。
  2. 【請求項2】前記カム面とカム体との入出力軸方向周接
    部が、2点接触周接部であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の回転差感応型継手。
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