JPH08273922A - 酸化物超電導電流リードおよび超電導マグネット装置 - Google Patents

酸化物超電導電流リードおよび超電導マグネット装置

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JPH08273922A
JPH08273922A JP7268495A JP7268495A JPH08273922A JP H08273922 A JPH08273922 A JP H08273922A JP 7268495 A JP7268495 A JP 7268495A JP 7268495 A JP7268495 A JP 7268495A JP H08273922 A JPH08273922 A JP H08273922A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱収縮による歪を防止し、酸化物超電導体本体
の破損によって生じる酸化物超電導体本体の飛散による
二次災害も防止する酸化物超電導電流リードの提供。 【構成】酸化物超電導体本体1を囲むように離間して配
置されている保護筒3には、ガイド穴4が設けられお
り、ガイド穴4には、支持棒5が挿入されている。上部
第1電極部2aおよび下部第1電極部2bで支持棒5は
接続されている。支持棒5に弾性体6が設けてあり、酸
化物超電導体本体1の軸心上には適切な初期圧縮力が加
えられている。このため、酸化物超電導体本体1の熱収
縮による変位は支持棒5に設けた弾性体6が吸収するこ
とで、酸化物超電導体本体1や接続部に無理な力が加わ
ることがなくなり、酸化物超電導体本体1の割れや折れ
などを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導装置に用いられ
る酸化物超電導電流リードおよび超電導マグネット装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の種々の超電導装置においては、外
部装置と電気的な接続を持つために超電導電流リードが
不可欠であり、今までにも種々の構造の超電導電流リー
ドが提案されている。近年は液体ヘリウムや液体水素等
の冷媒への熱侵入量を低下させるための手段として、熱
伝導性の低い酸化物超電導体を利用した超電導電流リー
ドが使用されている。
【0003】ここで、従来の超電導マグネット装置につ
いては、図9の断面図を、従来の酸化物超電導リードに
ついては、図10の断面図(a)、(b)を参照しなが
ら説明していく。
【0004】従来の超電導マグネット装置101は、周
囲がクライオスタット102で構成され、クライオスタ
ット102内に超電導マグネット103が収容装着され
ている。該超電導マグネット103は、液体ヘリウム1
04中に浸漬冷却されている。また、クライオスタット
102外の外部電源側に接続する銅製リード105と、
銅製リード105を挿通冷却する液体窒素槽106があ
る。超電導マグネット103と液体窒素槽106中に浸
漬された銅製リード105との間に管状の酸化物超電導
電流リード107が接続してある。その他、液体窒素等
の冷媒の通路109があり、冷媒の通路109内には、
冷媒注入口および冷媒回収口などが設けられている。
【0005】また、図10(a)に示されているよう
に、酸化物超電導電流リード107は、管状の酸化物超
電導体107aの両端部に、銅製の端子107bを直接
接続した構成を採っている。
【0006】なお、図10(b)に示されているよう
に、管状の酸化物超電導体107aの周囲に非接触に機
械的強度が高く、熱伝導率の小さい、例えばステンレス
鋼などの金属やFRP(Fiber Reinforc
ed Plastics)などの保護部材109を端子
107bに支持されるように設置し、管状の酸化物超電
導体107aを保護しているものもある。
【0007】以下、このように構成された超電導マグネ
ット装置101の動作について説明していく。クライオ
スタット外の外部電源から供給される電流は、一部分が
液体窒素槽106中に浸漬されている銅製リード105
に通電する。この液体窒素槽106で外部から侵入する
熱を吸収している。その後電流は、超電導状態である酸
化物超電導電流リード107を流れる。ここで酸化物超
電導電流リード107は、さらに熱の侵入をおさえ、液
体ヘリウム104中に浸漬されている超電導マグネット
103に電流を通電する。そして、超電導マグネット1
03は磁界を発生することにより、MRI(Magne
tic Resonance Imagingappa
ratus)や磁気浮上超電導機器などの磁気供給源と
して利用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
た酸化物超電導電流リードおよび超電導マグネット装置
は、酸化物超電導電流リードが無い構成と比べて、液体
ヘリウムに侵入してくる熱を大幅に低減させることがで
きる。それは、酸化物超電導体の場合は、熱伝導率が銅
より1桁以上も小さいばかりでなく、超電導状態を有す
る臨界温度以下に冷却すれば、通電電流の2乗に比例し
て発生するジュール熱も発生しないためである。
【0009】しかしながら、酸化物超電導体は種々の金
属と異なり、一般に塑性変形をほとんどせず、曲げ力や
衝撃、振動に対して構造的に弱いためクラックなどの破
損が生じる恐れがある。クラックなどの破損は、酸化物
超電導電流リードにとっては致命的な欠陥となり、超電
導マグネットの損傷に繋がり、酸化物超電導体の飛散に
よる二次災害に及ぶこともある。
【0010】また、保護部材による酸化物超電導体の強
度補強は、超電導状態に冷却する際において、保護部材
と酸化物超電導体との物性的な熱収縮性の違いによっ
て、酸化物超電導体に大きな歪が生じて破断が起きやす
くなるという問題点がある。そこで、本発明は上記課題
に鑑みて、酸化物超電導体との接続部や本体に無理な力
が加わることなく、熱収縮および組み立て、構成時の誤
差調整に対応でき、振動などの衝撃に対して耐久性があ
り、しかも仮に破損したとしても超電導マグネットを保
護し、かつ歪による酸化物超電導体の破断によって生じ
る酸化物超電導体の飛散による二次災害も防止すること
ができる信頼性の高い酸化物超電導電流リードおよび超
電導マグネット装置を提供することを目的としたもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の酸化物超電導電流リードにおいては、酸化
物超電導体本体と、前記酸化物超電導体本体の両端部に
接続される熱伝導性および電気伝導性を持つ部材からな
る電極部と、前記電極部に接続され電流を導くリード部
と、前記酸化物超電導体本体を囲むように離間して設け
られ前記電極部に支持される保護筒と、前記保護筒の壁
内を一端から他端へ貫通し、前記電極部に支持される電
気伝導性を持つ支持棒を具備し、前記支持棒と少なくと
も一方の前記電極部間を弾性支持する弾性体とから構成
される。
【0012】すなわち、本発明は、電極部および保護筒
とを弾性体で接続し、酸化物超電導体本体および酸化物
超電導体本体に接続される電極部および保護筒に対し、
低温下で熱収縮性の相違に起因する歪みを吸収する弾性
体を設けたことを骨子としている。
【0013】また、本発明の酸化物超電導電流リードに
おいては、酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電導体
本体の一端部に接続される熱伝導性および電気伝導性を
持つ部材からなる第1電極部と、前記第1電極部に接続
され電流を導くリード部と、前記酸化物超電導体本体を
囲むように離間して設けられ前記第1電極部に支持され
る保護筒と、前記酸化物超電導体本体の他端部および前
記保護筒とも接続されている熱伝導性および電気伝導性
を持つ部材からなる前記第1電極部と前記酸化物超電導
体本体とを弾性支持する第2電極部とから構成される。
【0014】また、本発明の酸化物超電導電流リードに
おいては、酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電導体
本体の両端部に接続される熱伝導性および電気伝導性を
持つ部材からなる電極部と、前記電極部に接続され電流
を導くリード部と、前記酸化物超電導体本体を囲むよう
に離間して設けられ前記電極部に支持される保護筒と、
前記保護筒と少なくとも一方の前記電極部間とを弾性支
持する弾性体とから構成される。
【0015】また、本発明の超電導マグネット装置で
は、クライオスタット内で第1冷却材に浸漬されている
超電導マグネットと、前記クライオスタット内で第2冷
却材に浸漬されているリード部と、前記クライオスタッ
ト内の酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電導体本体
の両端部に接続され、前記リード部および前記超電導マ
グネットに接続される熱伝導性および電気伝導性を持つ
部材からなる電極部と、前記酸化物超電導体本体を囲む
ように離間して設けられ前記電極部に支持される保護筒
と、前記保護筒の周面部において一端から他端へ貫通
し、前記電極部に支持される電気伝導性を持つ支持棒
と、前記支持棒と前記電極部とを弾性支持する弾性体と
から構成される。
【0016】また、本発明の超電導マグネット装置で
は、クライオスタット内で第1冷却材に浸漬されている
超電導マグネットと、前記クライオスタット内で第2冷
却材に浸漬されているリード部と、前記クライオスタッ
ト内の酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電導体本体
の両端部に接続され、前記リード部および前記超電導マ
グネットに接続される熱伝導性および電気伝導性を持つ
部材からなる電極部と、前記酸化物超電導体本体を囲む
ように離間して設けられ前記電極部に支持される保護筒
と、前記保護筒の周面部において一端から他端へ貫通
し、前記電極部と前記保護筒との間に設けられ弾性支持
する弾性体とから構成される。
【0017】
【作用】本発明による酸化物超電導電流リードによれ
ば、酸化物超電導体の熱収縮による変位は、電極部およ
び保護筒が接続される支持棒に設けられた弾性体が伸縮
することで、酸化物超電導本体や接続部に無理な力が加
わることが無くなる。
【0018】また、弾性体によって適切な初期圧縮力を
加えているため酸化物超電導体本体と電極部との接続部
分での電気的、熱的な接触抵抗を低減できる。万一、酸
化物超電導本体がクエンチ現象を起こしたり、破損した
ときでも支持棒が瞬間的には電気を流すことで超電導マ
グネットの保護やアーク放電事故を低減させ、しかも、
保護筒により酸化物超電導本体の飛散による二次災害を
防止することができる。
【0019】また、この保護筒は外部から酸化物超電導
本体への輻射熱の侵入を防止することになり、安定した
優れた酸化物超電導電流リードとして機能する。さら
に、本発明による超電導マグネット装置によれば、酸化
物超電導電流リードが無い構成と比べて、液体ヘリウム
に侵入してくる熱を大幅に低減させることができる。例
えば、酸化物超電導体の場合は、熱伝導率が銅より1桁
以上も小さいばかりでなく、超電導状態を有する臨界温
度以下に冷却すれば、通電電流の2乗に比例して発生す
るジュール熱も発生しないため、高価な液体ヘリウムを
従来の使用量と比べて低減することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面を参照しながら説明して
いく。 (実施例1)図1は、本発明の第1実施例に係る酸化物
超電導電流リードの断面図を示している。
【0021】例えば管状の酸化物超電導体本体1には、
熱伝導性および電気伝導性をもつ銅などの上部第1電極
部2aおよび下部第1電極部2bが半田や銀ペーストに
よって接続されている。ここで、酸化物超電導体本体1
は、線状および板状の形状でも良い。上部第1電極部2
aは、クライオスタット外の外部電源とつながれてい
る。また、酸化物超電導体本体1と同等の熱収縮率で、
熱を伝え難いセラミック材料やFRPなどの円筒形状ま
たは断面が方形など多角形状等の中空の保護筒3が酸化
物超電導体本体1を囲むように離間して配置されてい
る。保護筒3の壁内には一端から他端に貫通している円
筒または多角形のガイド穴4が設けられている。ガイド
穴4には、電気伝導性をもち、温度変化によっても形状
が変化しない物質例えばSUSなどの材料等から構成さ
れる支持棒5が挿入されており、上部第1電極部2aお
よび下部第1電極部2bにもそれぞれ挿通されている。
ここで、図1のように支持棒5の一端にはバネ等の弾性
体6が設けてあり、他端は固定されており、酸化物超電
導体本体1の軸心上に適切な初期圧縮力を加えてある。
【0022】また、超電導マグネット7と、下部第1電
極部2bとの間を接続する柔軟性のある銅の網線などの
リード線8が設けられている。このように構成された第
1実施例の動作については、以下の通りである。
【0023】酸化物超電導体本体1が超電導状態を保持
している通常の場合は、外部電源より供給される電流
は、まず液体窒素温度以下に冷却されている上部第1電
極部2aを通り、保護筒3も上部第1電極部2aに接続
されているが超電導状態にある酸化物超電導体本体1に
流れ、さらに下部第1電極部2bおよびリード線8の順
に通電していく。そして、柔軟性のあるリード線8の下
部に配置される超電導マグネット7に導かれ、磁界を発
生する。そして超電導マグネット7は磁界を発生するこ
とにより、MRIや磁気浮上超電導機器などの磁気供給
源に利用される。
【0024】しかしながら、酸化物超電導体本体1が熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時(常電
導状態へ転移した時)は、以下に述べるような動作を行
う。外部電源より供給される電流の流路は、液体窒素温
度以下に冷却されている上部第1電極部2aを通り、上
部第1電極部2aに接している支持棒5に流れ、さらに
下部第1電極部2bおよびリード線8の順に通電してい
く。そして、柔軟性のあるリード線8の下部に配置され
る超電導マグネット7に導かれ、磁界を発生する。そし
て超電導マグネット7は磁界を発生することにより、M
RIや磁気浮上超電導機器などに利用される。
【0025】すなわち、本実施例における支持棒5は、
熱などの何らかの要因によりクエンチを起こした時に流
れる臨界電流値以上の超過電流によって、酸化物超電導
体本体1や超電導マグネット7が破損してしまうことを
防止する役目を果たしている。 また、上部第1電極部
2aは液体窒素に、下部第1電極部2bは液体ヘリウム
に浸漬されるため、酸化物超電導体本体1および支持棒
5および保護筒3および上部第1電極部2aおよび下部
第1電極部2bにはそれぞれ熱収縮がおこる。この熱収
縮によって生じる歪により酸化物超電導体本体1が破損
することを防ぐために、バネ等の弾性体6が伸縮するこ
とで熱収縮による変化分を吸収している。 このような
本実施例によれば、常温で酸化物超電導電流リード9を
組み立てているため、酸化物超電導電流リード9を構成
している各構成要素は、低温下で酸化物超電導体本体1
および保護筒3および上部第1電極部2aおよび下部第
1電極部2bが、熱収縮によって変位を生ずる。そし
て、酸化物超電導体本体1や酸化物超電導体本体1と上
部第1電極部2aの接続部分、また酸化物超電導体本体
1と下部第1電極部2bとの接続部分に歪による無理な
力が加わるが、その歪を弾性体6が吸収することで破損
がなくなる。
【0026】さらに、超電導装置に運搬や組み立て時に
外部からの無理な力が加わったり、振動があっても弾性
体6が酸化物超電導体本体1の軸心の平行方向および垂
直方向からの力を支持し、酸化物超電導本体1に無理な
力が作用することを防止する。それによって、酸化物超
電導体本体1の割れや折れなどを防止している。
【0027】また、適切な初期圧縮力を加えているため
酸化物超電導体本体1と第1電極部2aとの接続部分で
の電気的および熱的な接触抵抗を低減でき、酸化物超電
導体本体1外部からの熱侵入量を低減し、酸化物超電導
体本体1に流す電流を増加できるなど性能向上が図れ
る。
【0028】万一、酸化物超電導本体1がクエンチ現象
を起こしたり、破損したときでも瞬間的に電気が支持棒
5に流れることで超電導マグネット7を保護し、またア
ーク放電事故を防止することが可能となる。しかも、保
護筒3により酸化物超電導本体1が破損によって飛散
し、それによる二次災害を防止することができる。
【0029】さらに保護筒3は、外部から酸化物超電導
体本体1への輻射熱の侵入を防止することになり、安定
して優れた酸化物超電導電流リード9として機能してい
る。 (実施例2)図2は、本発明の第2実施例に係る酸化物
超電導電流リードの断面図を示している。
【0030】例えば管状の酸化物超電導体本体1には、
熱伝導性および電気伝導性をもつ銅などの上部第1電極
部2aおよび下部第1電極部2bが半田や銀ペーストに
よって接続されている。ここで、酸化物超電導体本体1
は、線状および板状の形状でも良い。上部第1電極部2
aは、クライオスタット外の外部電源とつながれてい
る。また、酸化物超電導体本体1と同等の熱収縮率で、
熱を伝え難いセラミック材料やFRPなどの円筒形状ま
たは断面が方形など多角形状等の中空の保護筒3が酸化
物超電導体本体1を囲むように離間して配置されてい
る。保護筒3の壁には一端から壁中を他端に貫通してい
る円筒または多角形のガイド穴4が設けられている。ガ
イド穴4には、電気伝導性をもち、温度変化によっても
形状が変化しない物質例えばSUSなどの材料等から構
成される支持棒5が挿入されており、上部第1電極部2
aおよび下部第1電極部2bにもそれぞれ挿通されてい
る。ここで、図2のように支持棒5の両端にはバネ等の
弾性体6が設けてあり、酸化物超電導体本体1の軸心上
に適切な初期圧縮力を加えてある。
【0031】また、超電導マグネット7と、下部第1電
極部2bとの間を接続する柔軟性のある銅の網線などの
リード線8が設けられている。このように構成された第
1実施例の動作については、以下の通りである。
【0032】酸化物超電導体本体1が超電導状態を保持
している通常の場合は、外部電源より供給される電流
は、まず液体窒素温度以下に冷却されている上部第1電
極部2aを通り、保護筒3も上部第1電極部2aに接続
されているが超電導状態にある酸化物超電導体本体1に
流れ、さらに下部第1電極部2bおよびリード線8の順
に通電していく。そして、柔軟性のあるリード線8の下
部に配置される超電導マグネット7に導かれ、磁界を発
生する。そして超電導マグネット7は磁界を発生するこ
とにより、MRIや磁気浮上超電導機器などの磁気供給
源に利用される。
【0033】しかしながら、酸化物超電導体本体1が熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時(常電
導状態へ転移した時)は、以下に述べるような動作を行
う。外部電源より供給される電流の流路は、液体窒素温
度以下に冷却されている上部第1電極部2aを通り、上
部第1電極部2aに接している支持棒5に流れ、さらに
下部第1電極部2bおよびリード線8の順に通電してい
く。そして、柔軟性のあるリード線8の下部に配置され
る超電導マグネット7に導かれ、磁界を発生する。そし
て超電導マグネット7は磁界を発生することにより、M
RIや磁気浮上超電導機器などに利用される。
【0034】すなわち、本実施例における支持棒5は、
熱などの何らかの要因によりクエンチを起こした時に流
れる臨界電流値以上の超過電流によって、酸化物超電導
体本体1や超電導マグネット7が破損してしまうことを
防止する役目を果たしている。 また、上部第1電極部
2aは液体窒素に、下部第1電極部2bは液体ヘリウム
に浸漬されるため、酸化物超電導体本体1および支持棒
5および保護筒3および上部第1電極部2aおよび下部
第1電極部2bにはそれぞれ熱収縮がおこる。この熱収
縮によって生じる歪により酸化物超電導体本体1が破損
することを防ぐために、バネ等の弾性体6が伸縮するこ
とで熱収縮による変化分を吸収している。 このような
本実施例によれば、常温で酸化物超電導電流リード9を
組み立てているため、酸化物超電導電流リード9を構成
している各構成要素は、低温下で酸化物超電導体本体1
および保護筒3および上部第1電極部2aおよび下部第
1電極部2bが、熱収縮によって変位を生ずる。そし
て、酸化物超電導体本体1や酸化物超電導体本体1と上
部第1電極部2aの接続部分、また酸化物超電導体本体
1と下部第1電極部2bとの接続部分に歪による無理な
力が加わるが、その歪を弾性体6が吸収することで破損
がなくなる。
【0035】さらに、超電導装置に運搬や組み立て時に
外部からの無理な力が加わったり、振動があっても弾性
体6が酸化物超電導体本体1の軸心の平行方向および垂
直方向からの力を支持し、酸化物超電導本体1に無理な
力が作用することを防止する。それによって、酸化物超
電導体本体1の割れや折れなどを防止している。
【0036】また、適切な初期圧縮力を加えているため
酸化物超電導体本体1と第1電極部2aとの接続部分で
の電気的および熱的な接触抵抗を低減でき、酸化物超電
導体本体1外部からの熱侵入量を低減し、酸化物超電導
体本体1に流す電流を増加できるなど性能向上が図れ
る。
【0037】万一、酸化物超電導本体1がクエンチ現象
を起こしたり、破損したときでも瞬間的に電気が支持棒
5に流れることで超電導マグネット7を保護し、またア
ーク放電事故を防止することが可能となる。しかも、保
護筒3により酸化物超電導本体1が破損によって飛散
し、それによる二次災害を防止することができる。
【0038】さらに、保護筒3は、外部から酸化物超電
導体本体1への輻射熱の侵入を防止することになり、安
定して優れた酸化物超電導電流リード9として機能して
いる。
【0039】また、実施例1よりも、低温下での酸化物
超電導体本体1および保護筒3および上部第1電極部2
aおよび下部第1電極部2bの熱収縮による歪を2つの
弾性体6が吸収することでより破損を防止している。 (実施例3)図3は、本発明の第3実施例に係る酸化物
超電導電流リードの断面図である。
【0040】図3のように、例えば管状の酸化物超電導
体本体1が、熱伝導性および電気伝導性をもつ銅などの
第1電極部10および第2電極部11が電気的に半田や
銀ペーストを用いて接続されている。ここで、酸化物超
電導体本体1は、線状および板状でも良い。
【0041】第2電極部11は、図4の外観図に示され
るように酸化物超電導体本体1の曲がりを防ぐために、
酸化物超電導体本体1との接続部分を酸化物超電導体本
体1の軸心方向や軸心方向と対向する方向などの変位を
自在に支持している。
【0042】第1電極部10は、図示されていないが外
部電源とつながれている。また、酸化物超電導体本体1
と同等の熱収縮で、熱を伝え難いセラミック材料やステ
ンレス材やFRPなどの円筒形状または断面が方形など
多角形等の中空の保護筒3が酸化物超電導体本体1を囲
むように離間して配置されている。酸化物超電導体本体
1の周囲に非接触に配置される保護筒3は、その端部が
第1電極部10および第2電極部11に締結されてい
る。また、超電導マグネット7と、第2電極部11との
間を接続する柔軟性のある銅の網線などのリード線8が
設けられている。
【0043】また、図4に示すように第2電極部11
は、筒状の第1バネ部12および蛇腹状の第2バネ部1
3から構成されている。第2電極部11は、酸化物超電
導体本体1に対して適度なバネ強さに調整されてある。
酸化物超電導体本体1との接続側には第1バネ部12
が、また、柔軟性をもつリード線8側には第2バネ部1
3がそれぞれ接続されている。ここで、第1バネ部12
は、酸化物超電導体本体1の軸心と平行に複数の第1ス
リット14が形成されている。また、第2バネ部13
は、酸化物超電導体本体1の軸心と垂直方向に複数の第
2スリット15が放射状に形成されている。これら第1
スリット14および第2スリット15は、酸化物超電導
体本体1の軸心と平行方向および垂直方向の熱収縮によ
る歪の変位に対して伸縮自在となるように構成され、歪
を吸収している。
【0044】このように構成された第3実施例の動作に
ついては以下の通りである。酸化物超電導体本体1が超
電導状態を保持している通常の場合は、外部電源より供
給される電流は、まず液体窒素温度以下に冷却されてい
る第1電極部10を通り、保護筒3も第1電極部10に
接続されているが超電導状態にある酸化物超電導体本体
1に流れ、さらに第2電極部11およびリード線8の順
に通電していく。そして、柔軟性のあるリード線8の下
部に配置される超電導マグネット7に導かれ、磁界を発
生する。そして超電導マグネット7は磁界を発生するこ
とにより、MRIや磁気浮上超電導機器などに磁気供給
源に利用される。
【0045】しかしながら、酸化物超電導体本体1が熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時(常電
導状態へ転移した時)は、以下ような動作を行う。外部
電源より供給される電流の流路は、液体窒素温度以下に
冷却されている第1電極部10を通り、第1電極部10
に接している保護筒3に流れ、さらに第2電極部11お
よびリード線8の順に通電していく。そして、柔軟性の
あるリード線8の下部に配置される超電導マグネット7
に導かれ、磁界を発生する。そして、超電導マグネット
7は磁界を発生することにより、MRIや磁気浮上超電
導機器などの磁気供給源に利用される。
【0046】すなわち本実施例における保護筒3は、熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時の臨界
電流値以上の超過電流によって、酸化物超電導体本体1
や超電導マグネット7が破損してしまうことを防止する
役目を果たしている。
【0047】また、第1電極部10は液体窒素に、第2
電極部11は液体ヘリウムに浸漬されるため、酸化物超
電導体本体1および保護筒3および第1電極部10およ
び第2電極部11にはそれぞれ熱収縮がおこる。この熱
収縮によって生じる歪により酸化物超電導体本体1が破
損することを防ぐために、第2電極部11に設けられる
第1スリット14および第2スリット15が伸縮するこ
とで熱収縮による変化分を吸収している。
【0048】このような本実施例によれば、常温で酸化
物超電導電流リード9を組み立てているため、酸化物超
電導電流リード9を構成している各構成要素は、低温下
で酸化物超電導体本体1および保護筒3および第1電極
部10および第2電極部11が、熱収縮によって変位を
生ずる。そして、酸化物超電導体本体1や酸化物超電導
体本体1と第1電極部10の接続部分、また酸化物超電
導体本体1と第2電極部11との接続部分に歪による無
理な力が加わるが、その歪を第2電極部11に設けられ
る第1スリット14および第2スリット15が吸収する
ことで破損がなくなる。さらに、超電導装置に運搬や組
み立て時に外部からの無理な力が加わったり、振動があ
っても第1バネ部12および第2バネ部13が酸化物超
電導体本体1の軸心の平行方向および垂直方向からの力
を支持し、酸化物超電導本体1に無理な力が作用するこ
とを防止する。それによって、酸化物超電導体本体1の
割れや折れなどを防止している。
【0049】また、適切な初期圧縮力を加えているため
酸化物超電導体本体1と第2電極部11との接続部分で
の電気的および熱的な接触抵抗を低減でき、酸化物超電
導体本体1外部からの熱侵入量を低減し、酸化物超電導
体本体1に流す電流を増加できるなど性能向上が図れ
る。
【0050】万一、酸化物超電導本体1がクエンチ現象
を起こしたり、破損したときでも瞬間的に電気を保護筒
3に流すことで超電導マグネット7を保護し、またアー
ク放電事故を防止することが可能となる。しかも、保護
筒3により酸化物超電導本体1が破損によって飛散し、
それによる二次災害を防止することができる。
【0051】さらに保護筒3は、外部から酸化物超電導
体本体1への輻射熱の侵入を防止することになり、安定
して優れた酸化物超電導電流リード9として機能してい
る。 (実施例4)図5は、本発明の第4実施例に係る酸化物
超電導電流リードの断面図である。
【0052】図5のように、例えば管状の酸化物超電導
体本体1が、熱伝導性および電気伝導性をもつ銅などの
第1電極部10および第2電極部11が電気的に半田や
銀ペーストを用いて接続されている。また、図5に示さ
れるように第2電極部11が酸化物超電導体本体1の両
端部に接続されている。ここで、酸化物超電導体本体1
は、線状および板状でも良い。
【0053】第1電極部10は、図示されていないが外
部電源とつながれている。また、酸化物超電導体本体1
と同等の熱収縮で、熱を伝え難いセラミック材料やステ
ンレス材やFRPなどの円筒形状または断面が方形など
多角形等の中空の保護筒3が酸化物超電導体本体1を囲
むように離間して配置されている。酸化物超電導体本体
1の周囲に非接触に配置される保護筒3は、その端部が
第1電極部10および第2電極部11に締結されてい
る。また、超電導マグネット7と、第2電極部11との
間を接続する柔軟性のある銅の網線などのリード線8が
設けられている。
【0054】第2電極部11は、酸化物超電導体本体1
に対して適度なバネ強さに調整されてある。この第2電
極部11によって、酸化物超電導体本体1の軸心と平行
方向および垂直方向の熱収縮による歪の変位に対して伸
縮自在となるように構成され、歪を吸収している。
【0055】このように構成された第4実施例の動作に
ついては以下の通りである。酸化物超電導体本体1が超
電導状態を保持している通常の場合は、外部電源より供
給される電流は、まず液体窒素温度以下に冷却されてい
る第1電極部10を通り、保護筒3も第1電極部10に
接続されているが超電導状態にある酸化物超電導体本体
1に流れ、さらに第2電極部11およびリード線8の順
に通電していく。そして、柔軟性のあるリード線8の下
部に配置される超電導マグネット7に導かれ、磁界を発
生する。そして超電導マグネット7は磁界を発生するこ
とにより、MRIや磁気浮上超電導機器などに磁気供給
源に利用される。
【0056】しかしながら、酸化物超電導体本体1が熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時(常電
導状態へ転移した時)は、以下ような動作を行う。外部
電源より供給される電流の流路は、液体窒素温度以下に
冷却されている第1電極部10を通り、第1電極部10
に接している保護筒3に流れ、さらに第2電極部11お
よびリード線8の順に通電していく。そして、柔軟性の
あるリード線8の下部に配置される超電導マグネット7
に導かれ、磁界を発生する。そして、超電導マグネット
7は磁界を発生することにより、MRIや磁気浮上超電
導機器などの磁気供給源に利用される。
【0057】すなわち本実施例における保護筒3は、熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時の臨界
電流値以上の超過電流によって、酸化物超電導体本体1
や超電導マグネット7が破損してしまうことを防止する
役目を果たしている。
【0058】また、第1電極部10は液体窒素に、第2
電極部11は液体ヘリウムに浸漬されるため、酸化物超
電導体本体1および保護筒3および第1電極部10およ
び第2電極部11にはそれぞれ熱収縮がおこる。この熱
収縮によって生じる歪により酸化物超電導体本体1が破
損することを防ぐために、第2電極部11が伸縮するこ
とで熱収縮による変化分を吸収している。
【0059】このような本実施例によれば、常温で酸化
物超電導電流リード9を組み立てているため、酸化物超
電導電流リード9を構成している各構成要素は、低温下
で酸化物超電導体本体1および保護筒3および第1電極
部10および第2電極部11が、熱収縮によって変位を
生ずる。そして、酸化物超電導体本体1や酸化物超電導
体本体1と第1電極部10の接続部分、また酸化物超電
導体本体1と第2電極部11との接続部分に歪による無
理な力が加わるが、その歪を第2電極部11が吸収する
ことで破損がなくなる。さらに、超電導装置に運搬や組
み立て時に外部からの無理な力が加わったり、振動があ
っても第2電極部11が酸化物超電導体本体1の軸心の
平行方向および垂直方向からの力を支持し、酸化物超電
導本体1に無理な力が作用することを防止する。それに
よって、酸化物超電導体本体1の割れや折れなどを防止
している。
【0060】また、適切な初期圧縮力を加えているため
酸化物超電導体本体1と第2電極部11との接続部分で
の電気的および熱的な接触抵抗を低減でき、酸化物超電
導体本体1外部からの熱侵入量を低減し、酸化物超電導
体本体1に流す電流を増加できるなど性能向上が図れ
る。
【0061】万一、酸化物超電導本体1がクエンチ現象
を起こしたり、破損したときでも瞬間的に電気を保護筒
3に流すことで超電導マグネット7を保護し、またアー
ク放電事故を防止することが可能となる。しかも、保護
筒3により酸化物超電導本体1が破損によって飛散し、
それによる二次災害を防止することができる。
【0062】さらに保護筒3は、外部から酸化物超電導
体本体1への輻射熱の侵入を防止することになり、安定
して優れた酸化物超電導電流リード9として機能してい
る。また、実施例3よりも低温下で酸化物超電導体本体
1および保護筒3および第1電極部10および第2電極
部11の熱収縮によって生ずる歪をより吸収することで
破損をより防止している。 (実施例5)図6は、本発明の第5実施例に係る酸化物
超電導電流リードの断面図を示している。
【0063】例えば、管状の酸化物超電導体本体1の一
端部には、熱伝導性および電気伝導性をもつ銅などの電
極部16が半田や銀ペーストによって接続されている。
ここで、酸化物超電導体本体1は、線状および板状の形
状でも良い。電極部16は、クライオスタット外の外部
電源とつながれている。また、酸化物超電導体本体1と
同等の熱収縮率で、熱を伝え難いセラミック材料やFR
Pなどの円筒形状または断面が方形など多角形状等の中
空の保護筒体17が酸化物超電導体本体1を囲むように
離間して配置されている。さらに、保護筒体17には突
起状の部分が設けられている。そして、図6に示される
ように突起部分と電極部16との間にはバネ等の弾性体
6が設けてあり、酸化物超電導体本体1の軸心上に適切
な初期圧縮力を加えてある。そして、超電導マグネット
7と、電極部16との間を接続する柔軟性のある銅の網
線などのリード線8が設けられている。
【0064】このように構成された第5実施例の動作に
ついては、以下の通りである。酸化物超電導体本体1が
超電導状態を保持している通常の場合は、外部電源より
供給される電流は、まず液体窒素温度以下に冷却されて
いる電極部16を通り、保護筒体17も電極部16に接
続されているが超電導状態にある酸化物超電導体本体1
に流れ、さらに電極部16およびリード線8の順に通電
していく。そして、柔軟性のあるリード線8の下部に配
置される超電導マグネット7に導かれ、磁界を発生す
る。そして超電導マグネット7は磁界を発生することに
より、MRIや磁気浮上超電導機器などの磁気供給源に
利用される。
【0065】しかしながら、酸化物超電導体本体1が熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時(常電
導状態へ転移した時)は、以下に述べるような動作を行
う。外部電源より供給される電流の流路は、液体窒素温
度以下に冷却されている電極部11を通り、電極部16
に接している保護筒体17に流れ、さらに電極部16お
よびリード線8の順に通電していく。そして、柔軟性の
あるリード線8の下部に配置される超電導マグネット7
に導かれ、磁界を発生する。そして超電導マグネット7
は磁界を発生することにより、MRIや磁気浮上超電導
機器などに利用される。
【0066】すなわち、本実施例における保護筒体17
は、熱などの何らかの要因によりクエンチを起こした時
に流れる臨界電流値以上の超過電流によって、酸化物超
電導体本体1や超電導マグネット7が破損してしまうこ
とを防止する役目を果たしている。
【0067】また、電極部16は液体窒素および液体ヘ
リウムに浸漬されるため、酸化物超電導体本体1および
保護筒体17および電極部16にはそれぞれ熱収縮がお
こる。この熱収縮によって生じる歪により酸化物超電導
体本体1が破損することを防ぐために、保護筒16の突
起部分に設けられたバネ等の弾性体6が伸縮することで
熱収縮による変化分を吸収している。
【0068】このような本実施例によれば、常温で酸化
物超電導電流リード9を組み立てているため、酸化物超
電導電流リード9を構成している各構成要素は、低温下
で酸化物超電導体本体1および保護筒体17および電極
部16が、熱収縮によって変位を生ずる。そして、酸化
物超電導体本体1や酸化物超電導体本体1と電極部16
の接続部分との接続部分に歪による無理な力が加わる
が、その歪を弾性体6が吸収することで破損がなくな
る。
【0069】さらに、超電導装置に運搬や組み立て時に
外部からの無理な力が加わったり、振動があっても弾性
体6が酸化物超電導体本体1の軸心の平行方向および垂
直方向からの力を支持し、酸化物超電導本体1に無理な
力が作用することを防止する。それによって、酸化物超
電導体本体1の割れや折れなどを防止している。
【0070】また、適切な初期圧縮力を加えているため
酸化物超電導体本体1と電極部16との接続部分での電
気的および熱的な接触抵抗を低減でき、酸化物超電導体
本体1外部からの熱侵入量を低減し、酸化物超電導体本
体1に流す電流を増加できるなど性能向上が図れる。
【0071】万一、酸化物超電導本体1がクエンチ現象
を起こしたり、破損したときでも瞬間的に電気が保護筒
体17に流れることで超電導マグネット7を保護し、ま
たアーク放電事故を防止することが可能となる。しか
も、保護筒体17により酸化物超電導本体1が破損によ
って飛散し、それによる二次災害を防止することができ
る。
【0072】さらに保護筒体17は、外部から酸化物超
電導体本体1への輻射熱の侵入を防止することになり、
安定して優れた酸化物超電導電流リード9として機能し
ている。 (実施例6)図7は、本発明の第6実施例に係る酸化物
超電導電流リードの断面図を示している。
【0073】例えば、管状の酸化物超電導体本体1の両
端部には、熱伝導性および電気伝導性をもつ銅などの電
極部16が半田や銀ペーストによって接続されている。
ここで、酸化物超電導体本体1は、線状および板状の形
状でも良い。電極部16は、クライオスタット外の外部
電源とつながれている。また、酸化物超電導体本体1と
同等の熱収縮率で、熱を伝え難いセラミック材料やFR
Pなどの円筒形状または断面が方形など多角形状等の中
空の保護筒体17が酸化物超電導体本体1を囲むように
離間して配置されている。さらに、保護筒体17には突
起状の部分が設けられている。そして、図7に示される
ように突起部分と電極部16との間にはバネ等の弾性体
6が設けてあり、酸化物超電導体本体1の軸心上に適切
な初期圧縮力を加えてある。そして、超電導マグネット
7と、電極部16との間を接続する柔軟性のある銅の網
線などのリード線8が設けられている。
【0074】このように構成された第6実施例の動作に
ついては、以下の通りである。酸化物超電導体本体1が
超電導状態を保持している通常の場合は、外部電源より
供給される電流は、まず液体窒素温度以下に冷却されて
いる電極部16を通り、保護筒体17も電極部16に接
続されているが超電導状態にある酸化物超電導体本体1
に流れ、さらに電極部16およびリード線8の順に通電
していく。そして、柔軟性のあるリード線8の下部に配
置される超電導マグネット7に導かれ、磁界を発生す
る。そして超電導マグネット7は磁界を発生することに
より、MRIや磁気浮上超電導機器などの磁気供給源に
利用される。
【0075】しかしながら、酸化物超電導体本体1が熱
などの何らかの要因によりクエンチを起こした時(常電
導状態へ転移した時)は、以下に述べるような動作を行
う。外部電源より供給される電流の流路は、液体窒素温
度以下に冷却されている電極部11を通り、電極部16
に接している保護筒体17に流れ、さらに電極部16お
よびリード線8の順に通電していく。そして、柔軟性の
あるリード線8の下部に配置される超電導マグネット7
に導かれ、磁界を発生する。そして超電導マグネット7
は磁界を発生することにより、MRIや磁気浮上超電導
機器などに利用される。
【0076】すなわち、本実施例における保護筒体17
は、熱などの何らかの要因によりクエンチを起こした時
に流れる臨界電流値以上の超過電流によって、酸化物超
電導体本体1や超電導マグネット7が破損してしまうこ
とを防止する役目を果たしている。
【0077】また、電極部16は液体窒素および液体ヘ
リウムに浸漬されるため、酸化物超電導体本体1および
保護筒体17および電極部16にはそれぞれ熱収縮がお
こる。この熱収縮によって生じる歪により酸化物超電導
体本体1が破損することを防ぐために、保護筒16の突
起部分に設けられたバネ等の弾性体6が伸縮することで
熱収縮による変化分を吸収している。
【0078】このような本実施例によれば、常温で酸化
物超電導電流リード9を組み立てているため、酸化物超
電導電流リード9を構成している各構成要素は、低温下
で酸化物超電導体本体1および保護筒体17および電極
部16が、熱収縮によって変位を生ずる。そして、酸化
物超電導体本体1や酸化物超電導体本体1と電極部16
の接続部分との接続部分に歪による無理な力が加わる
が、その歪を弾性体6が吸収することで破損がなくな
る。
【0079】さらに、超電導装置に運搬や組み立て時に
外部からの無理な力が加わったり、振動があっても弾性
体6が酸化物超電導体本体1の軸心の平行方向および垂
直方向からの力を支持し、酸化物超電導本体1に無理な
力が作用することを防止する。それによって、酸化物超
電導体本体1の割れや折れなどを防止している。
【0080】また、適切な初期圧縮力を加えているため
酸化物超電導体本体1と電極部16との接続部分での電
気的および熱的な接触抵抗を低減でき、酸化物超電導体
本体1外部からの熱侵入量を低減し、酸化物超電導体本
体1に流す電流を増加できるなど性能向上が図れる。
【0081】万一、酸化物超電導本体1がクエンチ現象
を起こしたり、破損したときでも瞬間的に電気が保護筒
体17に流れることで超電導マグネット7を保護し、ま
たアーク放電事故を防止することが可能となる。しか
も、保護筒体17により酸化物超電導本体1が破損によ
って飛散し、それによる二次災害を防止することができ
る。
【0082】さらに保護筒体17は、外部から酸化物超
電導体本体1への輻射熱の侵入を防止することになり、
安定して優れた酸化物超電導電流リード9として機能し
ている。
【0083】また、実施例6よりも低温下で酸化物超電
導体本体1および保護筒体17および電極部16が熱収
縮によって生ずる歪による無理な力を弾性体6が吸収す
ることで破損がさらに防止される。 (実施例7)本発明の超電導マグネット装置の構成につ
いて、図8の断面図を参照しながら以下、説明してい
く。
【0084】まず、超電導マグネット装置18は、周囲
がクライオスタット19で構成され、クライオスタット
19内に超電導マグネット20が収容装着されている。
該超電導マグネット20は、液体ヘリウム21(第1冷
却材)中に浸漬冷却されている。 また、クライオスタ
ット19外の外部電源側に接続する銅製リード22と、
銅製リード22を挿通冷却する液体窒素槽23(第2冷
却材)がある。超電導マグネット20と液体窒素槽23
中に浸漬された銅製リード22との間に管状の酸化物超
電導電流リード9が接続してある。その他、液体窒素等
の冷媒の通路24があり、冷媒の通路24内には、冷媒
注入口および冷媒回収口などが設けられている。ここ
で、酸化物超電導電流リード9は、板状および線状の形
状でもかまわない。
【0085】また、酸化物超電導電流リード9について
説明していく。例えば管状の酸化物超電導体本体には、
熱伝導性および電気伝導性をもつ銅などの上部第1電極
部および下部第1電極部が半田や銀ペーストによって接
続されている。ここで、酸化物超電導体本体は、線状お
よび板状の形状でも良い。上部第1電極部は、クライオ
スタット外の外部電源とつながれている。また、酸化物
超電導体本体と同等の熱収縮率で、熱を伝え難いセラミ
ック材料やFRPなどの円筒形状または断面が方形など
多角形状等の中空の保護筒が酸化物超電導体本体の周囲
に非接触に配置されている。保護筒の周面部には一端か
ら壁中を他端に貫通している円筒または多角形のガイド
穴が設けられている。ガイド穴には、電気伝導性をも
ち、温度変化によって形状が変化しない物質例えばSU
Sなどの材料等から構成される支持棒が挿入されてお
り、上部第1電極部および下部第1電極部にもそれぞれ
挿通されている。ここで、支持棒の少なくとも一端には
バネ等の弾性体が設けてあり、他端は固定されており、
酸化物超電導体本体の軸心上に適切な初期圧縮力を加え
てある。また、超電導マグネットと、下部第1電極部と
の間を接続する柔軟性のある銅の網線などのリード線が
設けられている。
【0086】以下、このように構成された超電導マグネ
ット装置18の動作について説明していく。クライオス
タット外の外部電源から供給される電流は、一部分が液
体窒素槽23中に浸漬されている銅製リード22に通電
する。この液体窒素槽23で外部から侵入する熱を吸収
している。その後電流は、超電導状態である酸化物超電
導電流リード9を流れる。ここで酸化物超電導電流リー
ド9は、さらに熱の侵入をおさえ、液体ヘリウム21中
に浸漬されている超電導マグネット20に電流を通電す
る。そして、超電導マグネット20は磁界を発生するこ
とにより、MRIや磁気浮上超電導機器などの磁気供給
源として利用される。
【0087】上述のように構成された超電導マグネット
装置18では、酸化物超電導体の場合は、熱伝導率が銅
より1桁以上も小さいばかりでなく、超電導状態を有す
る臨界温度以下に冷却すれば、通電電流の2乗に比例し
て発生するジュール熱も発生しないため、酸化物超電導
電流リード9が無い構成と比べて、液体ヘリウムに侵入
してくる熱を大幅に低減させることができる。
【0088】また、常温で酸化物超電導電流リード9を
組み立てているため、酸化物超電導電流リード9を構成
している各構成要素は、低温下で酸化物超電導体本体お
よび保護筒および上部第1電極部および下部第1電極部
が、熱収縮によって変位を生ずる。そして、酸化物超電
導体本体や酸化物超電導体本体と上部第1電極部の接続
部分、また酸化物超電導体本体と下部第1電極部との接
続部分に歪による無理な力が加わるが、その歪を弾性体
が吸収することで破損がなくなる。
【0089】さらに、超電導装置に運搬や組み立て時に
外部からの無理な力が加わったり、振動があっても弾性
体が酸化物超電導体本体の軸心の平行方向および垂直方
向からの力を支持し、酸化物超電導本体に無理な力が作
用することを防止する。それによって、酸化物超電導体
本体の割れや折れなどを防止している。
【0090】また、適切な初期圧縮力を加えているため
酸化物超電導体本体と第1電極部との接続部分での電気
的および熱的な接触抵抗を低減でき、酸化物超電導体本
体外部からの熱侵入量を低減し、酸化物超電導体本体に
流す電流を増加できるなど性能向上が図れる。
【0091】万一、酸化物超電導本体がクエンチ現象を
起こしたり、破損したときでも瞬間的に電気が支持棒に
流れることで超電導マグネットを保護し、またアーク放
電事故を防止することが可能となる。しかも、保護筒に
より酸化物超電導本体が破損によって飛散し、それによ
る二次災害を防止することができる。さらに保護筒は、
外部から酸化物超電導体本体への輻射熱の侵入を防止す
ることになり、安定して優れた酸化物超電導電流リード
として機能している。
【0092】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
熱収縮等に起因する酸化物超電導体本体の割れや折れな
どを防止できる。また、万一酸化物超電導本体がクエン
チ現象を起こしたり、破損したときでも超電導マグネッ
トの保護やアーク放電事故を無くし、しかも、酸化物超
電導体本体の飛散による二次災害を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る酸化物超電導電流
リードの断面図。
【図2】 本発明の第2実施例に係る酸化物超電導電流
リードの断面図。
【図3】 本発明の第3実施例に係る酸化物超電導電流
リードの断面図。
【図4】 第3実施例に用いられる第2電極部の外観
図。
【図5】 本発明の第4実施例に係る酸化物超電導電流
リードの断面図。
【図6】 本発明の第5実施例に係る酸化物超電導電流
リードの断面図。
【図7】 本発明の第6実施例に係る酸化物超電導電流
リードの断面図。
【図8】 本発明の超電導マグネット装置の断面図。
【図9】 従来の超電導マグネット装置の断面図。
【図10】 従来の酸化物超電導電流リードの断面図。
【符号の説明】
1 酸化物高温超電導本体 2a 上部第1電極部 2b 下部第1電極部 3 保護筒 4 ガイド穴 5 支持棒 6 弾性体 7 超電導マグネット 8 リード線 9 酸化物超電導電流リード 10 第1電極部 11 第2電極部 12 第1バネ部 13 第2バネ部 14 第1スリット 15 第2スリット 16 電極部 17 保護筒体 18 超電導マグネット装置 19 クライオスタット 20 超電導マグネット 21 液体ヘリウム(第1冷却材) 22 銅製リード 23 液体窒素槽(第2冷却材) 24 冷媒の通路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電導
    体本体の両端部に接続される熱伝導性および電気伝導性
    を持つ部材からなる電極部と、前記電極部に接続され電
    流を導くリード部と、前記酸化物超電導体本体を囲むよ
    うに離間して設けられ前記電極部に支持される保護筒
    と、前記保護筒の壁内を一端から他端へ貫通し、前記電
    極部に支持される電気伝導性を持つ支持棒を具備し、前
    記支持棒と少なくとも一方の前記電極部間を弾性支持す
    る弾性体とから構成されることを特徴とする酸化物超電
    導電流リード。
  2. 【請求項2】酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電導
    体本体の一端部に接続される熱伝導性および電気伝導性
    を持つ部材からなる第1電極部と、前記第1電極部に接
    続され電流を導くリード部と、前記酸化物超電導体本体
    を囲むように離間して設けられ前記第1電極部に支持さ
    れる保護筒と、前記酸化物超電導体本体の他端部および
    前記保護筒とも接続されている熱伝導性および電気伝導
    性を持つ部材からなる前記第1電極部と前記酸化物超電
    導体本体とを弾性支持する第2電極部とから構成される
    ことを特徴とする酸化物超電導電流リード。
  3. 【請求項3】酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電導
    体本体の両端部に接続される熱伝導性および電気伝導性
    を持つ部材からなる電極部と、前記電極部に接続され電
    流を導くリード部と、前記酸化物超電導体本体を囲むよ
    うに離間して設けられ前記電極部に支持される保護筒
    と、前記保護筒と少なくとも一方の前記電極部間とを弾
    性支持する弾性体とから構成されることを特徴とする酸
    化物超電導電流リード。
  4. 【請求項4】上記第2電極部は、上記酸化物超電導体本
    体の長手方向と同一方向に複数のスリットを設けた筒状
    部分と、前記酸化物超電導体本体の長手方向と交差する
    方向に複数のスリットを設けた蛇腹状部分とから構成さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の酸化物超電導
    電流リード。
  5. 【請求項5】クライオスタット内で第1冷却材に浸漬さ
    れている超電導マグネットと、前記クライオスタット内
    で第2冷却材に浸漬されているリード部と、前記クライ
    オスタット内の酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電
    導体本体の両端部に接続され、前記リード部および前記
    超電導マグネットに接続される熱伝導性および電気伝導
    性を持つ部材からなる電極部と、前記酸化物超電導体本
    体を囲むように離間して設けられ前記電極部に支持され
    る保護筒と、前記保護筒の周面部において一端から他端
    へ貫通し、前記電極部に支持される電気伝導性を持つ支
    持棒と、前記支持棒と前記電極部とを弾性支持する弾性
    体とから構成されることを特徴とする超電導マグネット
    装置。
  6. 【請求項6】クライオスタット内で第1冷却材に浸漬さ
    れている超電導マグネットと、前記クライオスタット内
    で第2冷却材に浸漬されているリード部と、前記クライ
    オスタット内の酸化物超電導体本体と、前記酸化物超電
    導体本体の両端部に接続され、前記リード部および前記
    超電導マグネットに接続される熱伝導性および電気伝導
    性を持つ部材からなる電極部と、前記酸化物超電導体本
    体を囲むように離間して設けられ前記電極部に支持され
    る保護筒と、前記保護筒の周面部において一端から他端
    へ貫通し、前記電極部と前記保護筒との間に設けられ弾
    性支持する弾性体とから構成されることを特徴とする超
    電導マグネット装置。
  7. 【請求項7】上記第1冷却材は、上記第2冷却材よりも
    低い沸点を有することを特徴とする請求項5及至請求項
    6記載の超電導マグネット装置。
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