JPH08274689A - 音響エコーキャンセラを備えた音声通信装置 - Google Patents

音響エコーキャンセラを備えた音声通信装置

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Publication number
JPH08274689A
JPH08274689A JP7486995A JP7486995A JPH08274689A JP H08274689 A JPH08274689 A JP H08274689A JP 7486995 A JP7486995 A JP 7486995A JP 7486995 A JP7486995 A JP 7486995A JP H08274689 A JPH08274689 A JP H08274689A
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JP
Japan
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acoustic echo
signal
echo canceller
transmission
digital
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Application number
JP7486995A
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English (en)
Inventor
Nobuo Matsuzaki
伸男 松崎
Masayuki Ando
雅幸 安藤
Kazuyuki Tate
和幸 楯
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Toshiba Corp
NTT Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 音響エコーキャンセラに対する受話信号の入
力タイミングとその音響エコーの入力タイミングとの時
間差を複雑な信号処理や大掛かりな構成を用いることな
く効果的に吸収する。 【構成】 音響エコーキャンセラ44内の適応形フィル
タ441への受話信号入力路に遅延回路443を設け、
この遅延回路443により、親機BSの適応化差分PC
Mトランスコーダ41から無線チャネルを介して子機P
SのスピーカSPに至る受話信号経路で発生する第1の
伝送遅延量D1と、子機PSのマイクロホンMICから
無線チャネルを介して親機BSの音響エコーキャンセラ
44に至る送話信号経路で発生する第2の伝送遅延量D
2との合計値D1+D2に相当する時間だけ受話信号を
遅延したのち適応形フィルタ441に入力するようにし
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばディジタル有線
電話装置やディジタル自動車・携帯電話装置、ディジタ
ルコードレス電話装置等のように、音響エコーキャンセ
ラを備えた音声通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばコードレス電話装置や自動
車電話装置の中には、ハンドセット通話モードとは別に
ハンズフリー通話モードを備えたものがある。ハンズフ
リー通話モードとは、拡声通話用のスピーカとマイクロ
ホンとを設け、これらのスピーカおよびマイクロホンを
使用して送受話を行なうことにより、話者がハンドセッ
トあるいは電話装置を持たずに通話を行なえるようにし
たものである。このようなハンズフリー通話モードを使
用すると、例えば運転中においては片手運転になること
なく通話を行なうことができ、またオフィスや家庭にお
いては事務処理や家事のために両手が塞がっている場合
でも並行して通話を行なうことができ、大変便利であ
る。
【0003】しかし、ハンズフリー通話を行なうと、ス
ピーカから拡声出力された受話音声が壁面や天井などで
反射してマイクロホンに回り込み、これによって音響エ
コーが発生することがある。この音響エコーは、特に伝
送遅延が比較的大きい通信システムでは通話品質の著し
い劣化を招き好ましくない。例えば、ディジタルコード
レス電話装置においては、無線周波数を有効利用するた
めにTDMA−TDD方式が使用され、かつ低ビットレ
ートの音声符号復号回路が使用されている。このため、
通話中の二つの通信装置間における片道の伝送遅延量は
大きなものとなる。このような状態で通話を行なうと、
音響エコーが話者に感知されやすくなり、この結果通話
品質が著しく劣化する。
【0004】そこで、この種の音声通信装置では一般に
音響エコーキャンセラが使用されている。音響エコーキ
ャンセラは、音響エコーパスの特性を適応形フィルタに
より推定し、この推定した特性と受話信号とから擬似エ
コーを生成する。そして、この擬似エコーを送話信号か
ら差し引くことにより、送話信号に含まれる音響エコー
成分をキャンセルするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この音響エ
コーキャンセラを備えた従来の音声通信装置には、次の
ような改善すべき課題があった。すなわち、音声通信装
置の中には、音響エコーキャンセラからスピーカまでの
受話信号路およびマイクロホンから上記音響エコーキャ
ンセラまでの送話信号路に信号処理回路や伝送路が介在
するものがある。このような装置では、受話信号が上記
受話信号路を経たのちスピーカから拡声出力され、さら
にこの拡声出力された受話音の音響エコーがマイクロホ
ンから上記送話信号路を経て音響エコーキャンセラに入
力されるまでの間に伝送遅延を受ける。このため、受話
信号路において受話信号が音響エコーキャンセラに入力
されるタイミングと、この受話信号による音響エコーが
送話信号路において上記音響エコーキャンセラに入力さ
れるタイミングとの間には上記伝送遅延による時間差が
発生し、この時間差により音響エコーキャンセラでは適
切なキャンセル動作が行なわれなくなることがあった。
特にディジタル伝送方式を適用した通信装置では、上記
伝送遅延による時間差が音響エコーキャンセラ自体では
吸収し切れないほど大きなものとなり、有効な対策が望
まれていた。
【0006】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、音響エコーキャンセラに
対する受話信号の入力タイミングとその音響エコーの入
力タイミングとの時間差を複雑な信号処理や大掛かりな
構成を用いることなく効果的に吸収し、これにより簡単
な構成でかつ音響エコーキャンセラに常に正確なエコー
キャンセル動作を行なわせることができる音響エコーキ
ャンセラを備えた音声通信装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、スピーカとマイクロホンとの間の音響エコ
ーパスの特性を推定し、この推定した音響エコーパスの
特性を表わす情報と受話信号とから擬似音響エコーを生
成して、この擬似音響エコーを送話信号から差し引くこ
とにより、上記スピーカから上記マイクロホンへの受話
信号音の回り込みによって発生する音響エコーをキャン
セルする音響エコーキャンセラを備えた音声通信装置に
おいて、上記音響エコーキャンセラから上記スピーカま
での受話信号路上で上記受話信号に発生する第1の伝送
遅延と、上記マイクロホンから上記音響エコーキャンセ
ラまでの送話信号路上で上記音響エコーに発生する第2
の伝送遅延とを基に設定した遅延量を有する信号遅延手
段を、上記受話信号路から上記音響エコーキャンセラへ
の受話信号の入力信号路中に設けて、この遅延手段によ
り上記受話信号を上記遅延量だけ遅延したのち上記音響
エコーキャンセラに入力するように構成したものであ
る。
【0008】また本発明は、信号遅延手段として、音響
エコーキャンセラからスピーカまでの受話信号路上で受
話信号に発生する第1の伝送遅延と、マイクロホンから
音響エコーキャンセラまでの送話信号路上で音響エコー
に発生する第2の伝送遅延との合計値から、音響エコー
キャンセラにおける処理遅延量を減算した値に設定した
遅延量を有する信号遅延回路を設けることも特徴として
いる。
【0009】
【作用】この結果本発明によれば、受話信号は信号遅延
手段により遅延されたのち音響エコーキャンセラに入力
される。このため、受話信号路において受話信号が音響
エコーキャンセラに入力されるタイミングは、この受話
信号による音響エコーが送話信号路において上記音響エ
コーキャンセラに入力されるタイミングと略一致するこ
とになり、これにより音響エコーキャンセラでは常に正
確なエコーキャンセル動作を行なうことが可能となる。
また、信号遅延手段を一つ追加するだけで済むので、信
号処理の複雑化や回路構成の大形化を招来することなく
実現することができる。
【0010】また、音響エコーキャンセラにおける処理
遅延量を考慮して信号遅延手段の遅延量を設定している
ので、より一層正確なタイミングで擬似エコーを生成す
ることができ、これにより音響エコーを残差信号をほと
んど生じることなく精度良く消去することができる。
【0011】
【実施例】
(第1の実施例)図1は、本発明の第1の実施例に係わ
るディジタルコードレス電話装置の概略構成図である。
本実施例のディジタルコードレス電話装置は、公衆電話
網NWに加入者線SLを介して接続された親機BSと、
この親機BSに対し無線チャネルを介して接続される子
機PSとから構成される。
【0012】子機PSはハンドヘルド形の構造を有し、
その上方部には受話用のスピーカSPが設けられ、また
下方部には送話用のマイクロホンMICが設けられてい
る。また子機PSは、通話モードとして、使用者が上記
スピーカSPおよびマイクロホンMICを自身の耳およ
び口に当てて通話を行なうハンドセット通話モードと、
子機PSを机上などに置いた状態でこの子機PSに向か
って使用者が離れた位置から通話を行なうハンズフリー
通話モードとを有し、これらのモードを選択的に使用し
て通話を行なえるようになっている。
【0013】一方親機BSは、子機PSの発着信に伴
い、子機PSとの間に無線チャネルによる無線リンクを
形成し、この無線リンクを公衆電話網NWに接続するこ
とにより子機PSの通話を可能とする無線通信インタフ
ェース機能を有するもので、その回路中には音響エコー
キャンセラが設けられている。この音響エコーキャンセ
ラは、上記子機PSにおいてハンズフリー通話モードに
よる通話が行なわれた場合に発生する音響エコーをキャ
ンセルするものである。
【0014】図2は、上記子機PSの構成を示す回路ブ
ロック図である。同図において、親機BSから到来した
無線周波信号は、アンテナ61で受信されたのち無線部
6の高周波スイッチ(SW)62を介して受信部63に
入力される。この受信部63では、上記受信された無線
周波信号が周波数シンセサイザ64から発生された受信
局部発振信号とミキシングされて受信中間周波信号に周
波数変換される。なお、上記周波数シンセサイザ64か
ら発生される局部発振周波数は無線チャネル周波数に応
じて制御部10より指示される。また、無線部6には受
信電界強度検出部(RSSI)66が設けられている。
この受信電界強度検出部66では、親機から到来した無
線周波信号の受信電界強度が検出され、その検出値は空
きチャネルサーチなどのために制御部10に通知され
る。
【0015】上記受信部63から出力された受信中間周
波信号は、モデム部7の復調部71に入力される。復調
部71では上記受信中間周波信号のディジタル復調が行
なわれ、これによりディジタル通話信号が再生される。
【0016】TDMA部8のTDMAデコード部81
は、上記復調部71から出力されたディジタル通話信号
から、制御部10の指示に従って自機に割り当てられた
タイムスロットに挿入されているディジタル通話信号を
抽出し、この抽出したディジタル通話信号を通話部9に
入力する。通話部9は、適応化差分PCMトランスコー
ダ(ADPCM−TRANSCODER)91と、PC
Mコーデック(PCM−CODEC)92とからなり、
上記ディジタル通話信号はこの適応化差分PCMトラン
スコーダ91およびPCMコーデック92で順次復号さ
れてアナログ通話信号に再生される。そして、このアナ
ログ通話信号は図示しない受話増幅器で増幅されたのち
スピーカSPから拡声出力される。
【0017】これに対し、マイクロホンMICに入力さ
れた送話音声は、通話部9において、図示しない送話増
幅器で増幅されたのち、PCMコーデック92および適
応化差分PCMトランスコーダ91で順次符号化されて
ディジタル通話信号となる。TDMA部8のTDMAエ
ンコード部82では、上記適応化差分コーデック91か
ら出力されたディジタル通話信号が制御部10から指示
されたタイムスロットに挿入されて、変調部72に入力
される。変調部72では、上記ディジタル通話信号によ
り搬送波信号がディジタル変調され、この変調された搬
送波信号は無線部6の送信部65に入力される。
【0018】送信部65では、上記変調された搬送波信
号が周波数シンセサイザ64から発生された送信局部発
振信号とミキシングされることにより、制御部10より
指示された無線チャネル周波数に周波数変換され、さら
に所定の送信電力レベルに増幅される。そして、この送
信部65から出力された無線周波信号は高周波スイッチ
62を介してアンテナ61から親機に向け送信される。
【0019】制御部10は、例えばマイクロコンピュー
タを主制御部として有したもので、発着信に伴う無線チ
ャネル接続制御機能や、ハンドセット通話モードおよび
ハンズフリー通話モードにそれぞれ応じた通話制御機能
等を備えている。
【0020】一方図3は、上記親機BSの構成を示す回
路ブロック図である。同図において、子機PSから到来
した無線周波信号は、アンテナ11で受信されたのち無
線部1の高周波スイッチ(SW)12を介して受信部1
3に入力される。この受信部13では、上記受信された
無線周波信号が周波数シンセサイザ14から発生された
受信局部発振信号とミキシングされて、受信中間周波信
号に周波数変換される。なお、上記周波数シンセサイザ
14から発生される局部発振周波数は、無線チャネル周
波数に応じて制御部5より指示される。また、無線部1
には受信電界強度検出部(RSSI)16が設けられて
いる。この受信電界強度検出部16では、子機PSから
到来した無線周波信号の受信電界強度が検出され、その
検出値は空きチャネルサーチ等のために制御部5に通知
される。
【0021】上記受信部13から出力された受信中間周
波信号は、モデム部2の復調部21に入力される。復調
部21では上記受信中間周波信号のディジタル復調が行
なわれ、これによりディジタル通話信号が再生される。
TDMA部3のTDMAデコード部31では、制御部5
の指示に従って無線チャネルのタイムスロットごとにデ
ィジタル通話信号が分解され、この分解されたディジタ
ル通話信号は通話部4に入力される。
【0022】通話部4は、適応化差分PCMトランスコ
ーダ(ADPCM−TRANSCODER)41と、P
CMコーデック(PCM−CODEC)42と、これら
のコーデック41,42間に介挿された音響エコーキャ
ンセラ(AEC)44とを備えている。上記TDMAデ
コード部31から出力されたディジタル通話信号は、先
ず適応化差分PCMトランスコーダ41で復号されたの
ち、後述する音響エコーキャンセラ44で音響エコー成
分が除去され、しかるのちPCMコーデック42に入力
される。そして、このPCMコーデック42において、
上記復号されたディジタル通話信号はアナログ通話信号
に変換され、しかるのちハイブリッド回路43を介して
公衆電話網NWへ送信される。
【0023】これに対し、公衆電話網NWから加入者線
SLを介して到来したアナログ通話信号は、PCMコー
デック42でディジタル通話信号に変換されたのち、音
響エコーキャンセラ44を介して適応化差分PCMトラ
ンスコーダ41に入力される。そして、この適応化差分
PCMトランスコーダ41で符号化されたのちTDMA
部3のTDMAエンコード部32に入力される。
【0024】TDMAエンコード部32は、上記適応化
差分コーデック41から出力されたディジタル通話信号
を子機PSに割り当てたタイムスロットに挿入すること
により、他の子機宛てのディジタル通話信号と多重化
し、この多重化したディジタル通話信号を変調部22に
入力する。変調部22では、上記ディジタル通話信号に
より搬送波信号がディジタル変調され、この変調された
搬送波信号は送信部15に入力される。送信部15で
は、上記変調された搬送波信号が周波数シンセサイザ1
4から発生された送信局部発振信号とミキシングされる
ことにより、制御部5により指示された無線チャネル周
波数に周波数変換され、さらに所定の送信電力レベルに
増幅される。そして、この送信部15から出力された無
線周波信号は高周波スイッチ12を介してアンテナ11
から子機PSに向け送信される。
【0025】ところで、上記通話部4に設けられた音響
エコーキャンセラ44は、図4に示すごとく適応形フィ
ルタ(ADF)441と、加算器442とを備え、さら
に上記適応形フィルタ441に対する受話信号入力路に
は遅延回路443が介挿されている。
【0026】このうち遅延回路443は、適応形フィル
タ441に対する受話信号の入力タイミングを遅延させ
るもので、その遅延量D4は受話信号経路による第1の
伝送遅延量D1と、送話信号経路による第2の伝送遅延
量D2との合計値D1+D2が設定される。
【0027】ここで、第1の伝送遅延量D1は、受話信
号が上記音響エコーキャンセラ44から親機BS内の送
信系回路を通ったのち、無線リンクを介して子機PSへ
無線伝送され、しかるのち子機PS内の受信系回路を通
ってスピーカSPから拡声出力されるまでの受話信号経
路上で発生するもので、例えば5msec程度である。一方
第2の伝送遅延量D2は、上記スピーカSPから拡声出
力された受話音の音響エコーがマイクロホンMICに入
力されたのち子機PS内の送信系回路を通り、さらに無
線リンクを介して親機BSに伝送されてこの親機BS内
の受信系回路を通って上記音響エコーキャンセラ44の
加算器442に入力されるまでの送話信号経路上で生じ
るもので、これも例えば5msec程度である。したがっ
て、上記遅延回路443には、上記第1および第2の各
伝送遅延量D1,D2の合計値である10msecが設定さ
れる。
【0028】次に、以上のように構成された装置のエコ
ーキャンセル動作を説明する。発着信に伴い、子機PS
と基地局BSとの間が無線チャネルを介して接続され、
これにより子機PSが公衆電話網NWに接続された通話
相手端末との間でハンズフリー通話モードによる通話が
可能になったとする。
【0029】この状態で、公衆電話網NWから加入者線
SLを介して送られた通話信号は、親機BSの通話部
4、TDMA部3、モデム部2および無線部1の送信系
回路を介してアンテナ11から子機PSへ送信される。
そして、この無線送信された通話信号は、子機PSにお
いてアンテナ61で受信されたのち無線部6、モデム部
7、TDMA部8および通話部9の受信系回路を介して
スピーカSPから拡声出力される。
【0030】また、この拡声出力された受話音は、ハン
ズフリー通話モードが設定されているため、壁面や天井
などで反射してマイクロホンMICに音響エコーとして
回り込む。この音響エコー信号は、通話部9、TDMA
部8、モデム部7および無線部6の送信系回路を介した
のちアンテナ61から親機BSへ送信される。そして、
この送信された音響エコー信号は、親機BSにおいてア
ンテナ11で受信されたのち、無線部1、モデム部2お
よびTDMA部3の送信系回路を介して通話部4に入力
される。そして、この通話部4において、適応化差分P
CMトランスコーダ41で復号されたのち音響エコーキ
ャンセラ44の加算器442に入力される。
【0031】ところで、この音響エコー信号が音響エコ
ーキャンセラ44に入力されるタイミングは、公衆電話
網NWから到来した受話信号が音響エコーキャンセラ4
4を通過して適応化差分PCMトランスコーダ41に入
力されるタイミングに比べて、親機BSの適応化差分P
CMトランスコーダ41から無線チャネルを介して子機
PSのスピーカSPに至る受話信号経路で発生する第1
の伝送遅延量D1と、子機PSのマイクロホンMICか
ら無線チャネルを介して親機BSの音響エコーキャンセ
ラ44に至る送話信号経路で発生する第2の伝送遅延量
D2との合計値D1+D2に相当する時間(10msec)
だけ図5に示すごとく遅延される。
【0032】しかしながら、音響エコーキャンセラ44
において、公衆電話網NWから到来した受話信号は、図
5に示すごとく遅延回路443で遅延されたのち適応形
フィルタ441に入力される。このため、音響エコーキ
ャンセラ44では、適応形フィルタ441が処理しなけ
ればならない範囲は、構成要素として遅延回路443が
ない場合と比較して、より短い範囲の処理を実行すれば
よいことになる。このことは音響エコーキャンセラ44
に要求される処理能力が小さくても良いことを意味す
る。
【0033】このように本実施例では、音響エコーキャ
ンセラ44内の適応形フィルタ441への受話信号入力
路に遅延回路443を設け、この遅延回路443によ
り、親機BSの適応化差分PCMトランスコーダ41か
ら無線チャネルを介して子機PSのスピーカSPに至る
受話信号経路で発生する第1の伝送遅延量D1と、子機
PSのマイクロホンMICから無線チャネルを介して親
機BSの音響エコーキャンセラ44に至る送話信号経路
で発生する第2の伝送遅延量D2との合計値D1+D2
に相当する時間だけ受話信号を遅延したのち適応形フィ
ルタ441に入力している。
【0034】したがって本実施例であれば、遅延回路4
43により送受話経路における伝送遅延分が相殺され
て、音響エコーキャンセラ44における擬似エコー信号
の生成タイミングと、音響エコー信号の入力タイミング
とを略一致させることができ、これにより擬似エコー信
号により音響エコー信号を確実に消去することができ
る。また、遅延回路443を1個追加するだけで済むの
で、音響エコーキャンセラ44における信号処理の複雑
化を招くことなく簡単な構成で実現することができる。
【0035】(第2の実施例)図6は、本発明の第2の
実施例に係わるディジタル構内交換システムの概略構成
図である。
【0036】本実施例のシステムは、ディジタル構内交
換機PBXを中核とし、このディジタル構内交換機PB
Xの局線インタフェースには公衆電話網NWの加入者線
SLが接続されている。またディジタル構内交換機PB
Xは、複数の内線用ディジタルインタフェースを備えて
おり、これらのディジタルインタフェースにはディジタ
ル回線DL1〜DLnを介してディジタル電話機TEL
が接続されている。なお、図6では、図示の都合上ディ
ジタル回線DL2にのみディジタル電話機TELを接続
した状態を示している。
【0037】ディジタル電話機TELには、ハンドセッ
トHDの他にハンズフリー通話用のスピーカSPおよび
マイクロホンMICが設けられており、使用者はこれら
のハンドセットHDと、スピーカSPおよびマイクロホ
ンMICとを選択的に使用することにより、ハンドセッ
ト通話とハンズフリー通話とを選択的に行なえるように
なっている。
【0038】また、ディジタル構内交換機PBXには、
各ディジタルインタフェースごとにそれぞれ音響エコー
キャンセラが設けられている。これらの音響エコーキャ
ンセラは、上記ディジタル電話機TELにおいてハンズ
フリー通話が行なわれた場合に発生する音響エコー信号
をキャンセルするものである。
【0039】ところで、ディジタル構内交換機PBXに
設けられた上記音響エコーキャンセラ130には、図7
に示すごとく遅延回路133が設けられている。この遅
延回路133は、適応形フィルタ131への受話信号入
力タイミングを所定量遅延するもので、その遅延量はデ
ィジタル構内交換機PBXのディジタルインタフェース
121からディジタル回線DL2を介してディジタル電
話機TELのスピーカSPに至る受話経路で発生する伝
送遅延量D11と、ディジタル電話機TELのマイクロ
ホンMICからディジタル回線DL2を介してディジタ
ル構内交換機PBXの音響エコーキャンセラ130に至
る送話経路で発生する伝送遅延量D12との合計値に設
定される。
【0040】このような構成であるから、通話中に公衆
電話網NWから到来した通話信号は、ディジタル構内交
換機PBXのディジタルインタフェース121からディ
ジタル回線DL2を介してディジタル電話機TELに伝
送され、このディジタル電話機TELにおいてディジタ
ルインタフェース111により受信再生されてスピーカ
SPから拡声出力される。
【0041】また、このスピーカSPからマイクロホン
MICへの受話音の回り込みにより発生した音響エコー
信号は、ディジタルインタフェース112からディジタ
ル回線DL2を介してディジタル構内交換機PBXに伝
送され、このディジタル構内交換機PBXにおいてディ
ジタルインタフェース122により受信された後、音響
エコーキャンセラ130の加算器132に入力される。
【0042】したがって、音響エコー信号が音響エコー
キャンセラ130に入力されるタイミングは、公衆電話
網NWから到来した受話信号が音響エコーキャンセラ1
30を通過してディジタルインタフェース121に入力
されるタイミングに比べて、ディジタル構内交換機PB
Xのディジタルインタフェース121からディジタル回
線DL2を介してディジタル電話機TELのスピーカS
Pに至る受話信号経路で発生する第1の伝送遅延量D1
1(例えば125μsec )と、ディジタル電話機TEL
のマイクロホンMICからディジタル回線DL2を介し
てディジタル構内交換機PBXの音響エコーキャンセラ
130に至る送話信号経路で発生する第2の伝送遅延量
D12(例えば125μsec )との合計値D11+D1
2に相当する時間(例えば250μsec )だけ図8に示
すごとく遅延される。
【0043】しかしながら、音響エコーキャンセラ13
0において、公衆電話網NWから到来した受話信号は、
図8に示すごとく遅延回路133で遅延されたのち適応
形フィルタ131に入力される。ここで、上記遅延回路
133の遅延量は、上記受話信号経路による第1の伝送
遅延量D11と、送話信号経路による第2の伝送遅延量
D12との合計値D11+D12に設定されている。
【0044】このため、音響エコーキャンセラ130で
は、適応形フィルタ441から図8に示すごとく上記音
響エコー信号が加算器131に入力されるタイミングと
略同一のタイミングで擬似エコー信号が生成されて加算
器132に供給されることになる。したがって加算器1
32では、入力タイミングが相互に一致した状態で音響
エコー信号と擬似エコー信号との引算が行なわれること
になり、これにより音響エコー信号は消去される。
【0045】このように本実施例では、音響エコーキャ
ンセラ130内の適応形フィルタ131への受話信号入
力路に遅延回路133を設け、この遅延回路133によ
り、ディジタル構内交換機PBXのディジタルインタフ
ェース121からディジタル回線DL2を介してディジ
タル電話機TELのスピーカSPに至る受話信号経路で
発生する第1の伝送遅延量D11と、ディジタル電話機
TELのマイクロホンMICからディジタル回線DL2
を介してディジタル構内交換機PBXの音響エコーキャ
ンセラ130に至る送話信号経路で発生する第2の伝送
遅延量D12との合計値D11+D12に相当する時間
だけ受話信号を遅延したのち適応形フィルタ130に入
力している。
【0046】したがって本実施例であれば、遅延回路1
33によりディジタル送受話経路における伝送遅延分が
相殺されて、音響エコーキャンセラ130における擬似
エコー信号の生成タイミングと、音響エコー信号の入力
タイミングとを略一致させることができ、これにより擬
似エコー信号により音響エコー信号を消去することがで
きる。また、遅延回路133を1個追加するだけで済む
ので、音響エコーキャンセラ130における信号処理の
複雑化を招くことなく簡単な構成で実現することができ
る。
【0047】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではない。例えば、上記各実施例では1個の遅延回
路により受話信号の入力タイミングを遅延させるように
したが、遅延量が大きい場合には複数の遅延回路を直列
に設けてこれらの遅延回路の遅延量の合計により受話信
号の入力タイミングを遅延させるように構成してもよ
い。
【0048】その他、遅延回路における遅延量の設定値
や、音響エコーキャンセラの構成、ディジタルコードレ
ス電話装置やディジタル構内交換システムの構成、シス
テムの種類等についても、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、音響エ
コーキャンセラからスピーカまでの受話信号路上で上記
受話信号に発生する第1の伝送遅延と、マイクロホンか
ら上記音響エコーキャンセラまでの送話信号路上で上記
音響エコーに発生する第2の伝送遅延とを基に設定した
遅延量を有する信号遅延手段を、上記受話信号路から上
記音響エコーキャンセラへの受話信号の入力信号路中に
設けて、この遅延手段により上記受話信号を上記遅延量
だけ遅延したのち上記音響エコーキャンセラに入力する
ように構成している。
【0050】したがって本発明によれば、音響エコーキ
ャンセラに対する受話信号の入力タイミングとその音響
エコーの入力タイミングとの時間差を複雑な信号処理や
大掛かりな構成を用いることなく効果的に吸収し、これ
により簡単な構成でかつ音響エコーキャンセラに常に正
確なエコーキャンセル動作を行なわせることができる音
響エコーキャンセラを備えた音声通信装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるディジタルコー
ドレス電話装置の概略構成図。
【図2】図1に示したディジタルコードレス電話装置の
子機の構成を示す回路ブロック図。
【図3】図1に示したディジタルコードレス電話装置の
親機の構成を示す回路ブロック図。
【図4】図3に示した親機の要部構成を示す回路ブロッ
ク図。
【図5】第1の実施例の動作説明に使用するタイミング
図。
【図6】本発明の第2の実施例に係わるディジタル構内
交換システムの概略構成図。
【図7】図6に示したディジタル構内交換システムの要
部構成を示す機能ブロック図。
【図8】第2の実施例の動作説明に使用するタイミング
図。
【符号の説明】
BS…親機 PS…子機 NW…公衆電話網 SL…加入者線 SP…スピーカ MIC…マイクロホン PBX…ディジタル構内交換機 TEL…ディジタル電話機 DL1〜DLn…ISDN回線 1…親機の無線部 2…親機のモデム部 3…親機のTDMA部 4…親機の通話部 5…親機の制御部 6…子機の無線部 7…子機のモデム部 8…子機のTDMA部 9…子機の通話部 10…子機の制御部 11,61…アンテナ 12,62…高周波スイッチ(SW) 13,63…受信部 14,64…周波数シンセサイザ 15,65…送信部 16,66…受信電界強度検出部(RSSI) 21,71…復調部 22,72…変調部 31,81…TDMAデコード部 32,82…TDMAエンコード部 41,91…適応差分PCMトランスコーダ(ADPC
M−TRANSCODER) 42,92…PCMコーデック(PCM−CODEC) 43…ハイブリッド回路 44,130…音響エコーキャンセラ(AEC) 441,131…適応形フィルタ(ADF) 4421,132…加算器 443,133…遅延回路 111,112,121,122…ディジタルインタフ
ェース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楯 和幸 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカとマイクロホンとの間の音響エ
    コーパスの特性を推定し、この推定した音響エコーパス
    の特性を表わす情報と受話信号とから擬似音響エコーを
    生成して、この擬似音響エコーを送話信号から差し引く
    ことにより、前記スピーカから前記マイクロホンへの受
    話信号音の回り込みによって発生する音響エコーをキャ
    ンセルする音響エコーキャンセラを備えた音声通信装置
    において、 前記音響エコーキャンセラから前記スピーカまでの受話
    信号路上で前記受話信号に発生する第1の伝送遅延と、
    前記マイクロホンから前記音響エコーキャンセラまでの
    送話信号路上で前記音響エコーに発生する第2の伝送遅
    延とを基に設定した遅延量を有する信号遅延手段を、前
    記受話信号路から前記音響エコーキャンセラへの受話信
    号の入力信号路中に設けて、この遅延手段により前記受
    話信号を前記遅延量だけ遅延したのち前記音響エコーキ
    ャンセラに入力するように構成したことを特徴とする音
    響エコーキャンセラを備えた音声通信装置。
  2. 【請求項2】 信号遅延手段は、音響エコーキャンセラ
    から前記スピーカまでの受話信号路上で前記受話信号に
    発生する第1の伝送遅延と、前記マイクロホンから前記
    音響エコーキャンセラまでの送話信号路上で前記音響エ
    コーに発生する第2の伝送遅延との合計値から、音響エ
    コーキャンセラにおける処理遅延量を減算した値に設定
    した遅延量を有することを特徴とする請求項1に記載の
    音響エコーキャンセラを備えた音声通信装置。
JP7486995A 1995-03-31 1995-03-31 音響エコーキャンセラを備えた音声通信装置 Pending JPH08274689A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114760389A (zh) * 2022-06-16 2022-07-15 腾讯科技(深圳)有限公司 语音通话方法、装置、计算机存储介质及电子设备

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