JPH08285490A - 熱交換器構造 - Google Patents

熱交換器構造

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JPH08285490A
JPH08285490A JP9235695A JP9235695A JPH08285490A JP H08285490 A JPH08285490 A JP H08285490A JP 9235695 A JP9235695 A JP 9235695A JP 9235695 A JP9235695 A JP 9235695A JP H08285490 A JPH08285490 A JP H08285490A
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Japan
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heat exchanger
exchanger structure
stainless steel
ammonium sulfate
transfer tube
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JP9235695A
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Motoroku Nakao
元六 仲尾
Yuji Fukuda
祐治 福田
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排気再熱コンパインドプラントにおけるガス
給水加熱器において酸性硫安による腐食を大幅に低減す
ることができる熱交換器構造を提供する。 【構成】 酸性硫安と呼ばれる硫酸水素アンモニウムが
析出付着する温度領域で用いられる熱交換器構造におい
て、13パーセント以上のクロム(Cr)を含有するス
テンレス鋼で形成したステンレス鋼製伝熱管17を有
し、そのステンレス鋼製伝熱管17及びフィン材19の
表層には、酸化性を有する顔料を含有させたコーティン
グ材20によってコーティング施工が施してある。 【効果】 容易かつ安価に熱交換器における酸性硫安に
よる腐食を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火力発電システム等に
おいて用いられる熱交換器構造に関し、特に、排ガス等
に含まれ一般に酸性硫安といわれる硫酸アンモニウムが
付着析出する領域での腐食を防止するのに好適な熱交換
器構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における火力発電システムでは、敷
地面積を増加させずに発電容量を増加したり、多様な電
力需要に対応するために、排気再熱型コンバインドサイ
クルを用いている発電システムが増加している。
【0003】排気再熱コンパインドプラントは、従来、
火力発電プラントにガスタービン発電システムを追設
し、急変する電力需要に容易に応じられるようにし、更
に、同じ敷地面積で発電容量を1.3から1.8倍に増
加することができるようにしたものである。
【0004】ここで、図7は、従来における代表的な排
気再熱コンパインドプラントシステムを示す系統図であ
る。そのシステムは、既設の火力発電プラントに、ガス
タービン13、風道蒸発器14及び発電機30などのガ
スタービン発電装置を追設したものである。そして、ガ
スタービン13からでた燃焼排ガスは、風道蒸発器14
においてボイラ水を加熱してその燃焼排ガス温度をさげ
た後、フレッシュ空気と混合されてボイラ1の燃焼用空
気として利用される。
【0005】このように、従来における排気再熱コンパ
インドプラントシステムでは、ボイラ燃焼用空気にガス
タービン13からの排ガスと空気を混合したものを用い
ていることから、燃焼用空気の温度が高くなるので、従
来の火力発電プラントでは空気予熱器(A/H)が不要
となり、ボイラ1からの排熱は、ガス高圧給水加熱器1
1及びガス低圧給水10に利用されるようになり、熱効
率が一段と向上することになる。
【0006】一方、ガス焚きボイラを排気再熱コンパイ
ンドプラントに改造する場合は、なんら問題がなかった
が、油焚きボイラや石炭焚きボイラを排気再熱コンパイ
ンドプラントに改造する場合は、ガス高圧給水加熱器1
1及びガス低圧給水加熱器10で酸性硫安(硫酸水素ア
ンモニウムすなわちNH4HSO4)が析出付着し、ガス
高圧給水加熱器11及びガス低圧給水加熱器10の伝熱
管に腐食の問題が生じる。
【0007】酸性硫安は、ボイラ排ガス中のSO3ガス
と脱硝装置15の還元剤に添加したアンモニア(N
3)によって生じるもので、余剰のリークアンモニア
をゼロにすれば酸性硫安の析出もなくなるが、脱硝率の
関係から余剰アンモニア量をゼロにすることは難しい。
【0008】図4は、酸性硫安の析出温度域を示すグラ
フである。酸性硫安の析出温度は、SO3濃度及びアン
モニア濃度に依存し、一般的に考えられる条件すなわち
SO3が1から10ppm、アンモニアが1から10p
pmでは、摂氏200度から摂氏230度の温度域で酸
性硫安が析出する。
【0009】SO3とアンモニアの化学反応では、酸性
硫安(NH4HSO4)のほかに硫酸アンモニウム(通
称、硫安((NH42HSO4)と呼ばれる)も生じ
る。しかし、硫安の析出温度は、酸性硫安の析出温度に
比べ十数度から数十度低めになるので、SO3のモル比
に比べてNH3のモル比が著しく大きくなければ、先に
酸性硫安が析出し、その強い腐食性のため伝熱管等にお
ける腐食に悪影響を及ぼすことになる。
【0010】従来の油焚きや石炭焚きボイラでは、酸性
硫安の析出温度域に空気予熱器(A/H)が配置されて
いたので、空気予熱器を複数個設け、交互運転により停
止中に水洗いで酸性硫安を除去し、フェノール樹脂によ
るエナメルコーティングで酸性硫安による腐食を防止し
てきた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来の排気再熱コンパインドプラントでは、ガス給水加熱
器を複数個設け、交互運転で水洗いしたり、フィンチュ
ーブになる給水加熱器伝熱管表面を無欠陥の防食コーテ
ィングにすることは困難である。ここで、施工や樹脂材
料を改良すれば無欠陥の防食コーティングにすることも
できるが、相当なコストアップにつながり、実用的でな
くなる。
【0012】また、通称ハステロイC合金又はインコネ
ル625合金と呼ばれる15から25Cr−8から15
Mo−残Niの高Cr高Mo−Ni基合金や、チタン
(Ti)合金は、酸性硫安の環境でも優れた耐食性を有
しているが、通常の構造用鋼に比べて100から300
倍ものコストであり、経済上の問題を生じさせるためこ
れも使用しがたい。
【0013】そこで、本発明は、排気再熱コンパインド
プラントにおけるガス給水加熱器において酸性硫安によ
る腐食を大幅に低減することができる熱交換器構造を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の熱交換器構造
は、酸性硫安と呼ばれる硫酸水素アンモニウムが析出付
着する温度領域で用いられる熱交換器構造において、1
3パーセント以上のクロム(Cr)を含有するステンレ
ス鋼で形成した伝熱管を有し、その伝熱管の表層には、
酸化性を有する顔料を含有させたコーティング材によっ
てコーティング施工が施してあることを特徴とする。
【0015】また、本発明の熱交換器構造は、コーティ
ング施工が、重油の燃焼灰と原油の燃焼灰とのうちの一
方を数%から数十%充填させたコーティング材を用いて
施工することが好ましい。
【0016】また、本発明の熱交換器構造は、酸性硫安
と呼ばれる硫酸水素アンモニウムが析出付着する温度領
域で用いられる熱交換器構造において、13パーセント
以上のクロム(Cr)を含有するステンレス鋼で形成し
た伝熱管を有し、その伝熱管の表層には、酸化性を有す
る顔料を含有させた部材によってライニング施工が施し
てあることを特徴とする。
【0017】また、本発明の熱交換器構造は、前記熱交
換器構造を、油焚きボイラと石炭ボイラとのうちの少な
くとも一方のボイラを排気再熱コンバインドプラントに
用いたシステムにおける熱交換器において用いることが
好ましい。
【0018】また、本発明の熱交換器構造は、酸化性を
有する顔料が、三二酸化鉄(Fe23)、四三酸化鉄
(Fe34)、五酸化バナジウム(V25)の酸化性酸
化物のうちの少なくとも一種について数%から数十%含
有していることが好ましい。
【0019】
【作用】本発明の作用について図5及び図6を参照して
説明する。図5は、炭素鋼(SS400)及びステンレ
ス鋼(SUS304L)にそれぞれ各種酸化物を混合し
たときにおいて、酸性硫安による腐食の速度を試験した
ものについてのグラフである。
【0020】図5において着目すべき点は、酸性硫安に
三二酸化鉄(Fe23)、四三酸化鉄(Fe34)又は
五酸化バナジウム(V25)を添加したときの腐食挙動
である。ここで、炭素鋼に対しては、腐食量を数分の一
以下に低減することができている。しかし、腐食速度の
絶対値が0.4から1(mm/年)であり、このままで
は本発明の目的を達成できない。
【0021】一方、ステンレス鋼においては、酸化性酸
化物の添加により、腐食速度が0.1(mm/年)に低
下している。
【0022】そして、本発明に係る熱交換器構造では、
ステンレス鋼で形成した伝熱管の表層に、酸化性を有す
る顔料を含有させたコーティング施工を施してあるの
で、酸性硫安による腐食を大幅に低減することができ
る。
【0023】図6は、酸性硫安による腐食に及ぼす酸化
物濃度の影響を示すグラフである。ステンレス鋼におい
て酸化性酸化物の添加効果は、20%程度の添加濃度で
十分な防食効果が認められる。
【0024】このようにステンレス鋼において酸化性酸
化物の添加が酸性硫安による腐食の低減に効果があるの
は、酸化物の酸化性による不働態化の安定によるもので
ある。ステンレス鋼が一般的に防食性を有するのは、表
面の不働態化皮膜によるものであり、その安定性が腐食
速度を左右する。
【0025】また、ステンレス鋼は、酸化性の環境で
は、不働態化皮膜が安定し十分な耐食性を示す。一方、
ステンレス鋼は、酸性硫安の環境では、加水分解により
フリーの水素イオンが存在し、pHを下げるとともに還
元作用をもたらす。そこに酸化性イオンが存在すると酸
化還元電位的にも安定し、ステンレス鋼の腐食を低減す
る。
【0026】ここで、アルカリによる中和効果によって
防食しようとすれば、酸性硫安の量に応じたアルカリが
必要となってしまう。
【0027】一方、本発明による酸化剤による皮膜安定
化効果では、僅かな量で防食効果を発揮することができ
る。
【0028】また、酸性硫安による防食の防止に対する
酸化性酸化物の添付効果は、通常の炭素鋼(例えば、S
S400やSTB35)に対しては効果がなく、ステン
レス鋼に対して有効である。そして、ステンレス鋼の耐
食性は、ステンレス鋼にクロム(Cr)を13%以上含
有させることで、十分に実用性を確保することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0030】図1は、本発明の実施例に係る酸性硫安腐
食を低減するのに好適な熱交換器構造を示す説明図であ
る。図2は、図1における部分Aについての要部拡大断
面図である。
【0031】本実施例の熱交換器18は、酸性硫安腐食
防止型の熱交換器、すなわち酸性硫安と呼ばれる硫酸水
素アンモニウムが析出付着する温度領域で用いられるの
に好適な熱交換器である。そして、本実施例の熱交換器
18は、炭素鋼製伝熱管16とステンレス製伝熱管17
とを有している。
【0032】また、本熱交換器18は、油焚きボイラと
石炭ボイラとのうちの少なくとも一方のボイラを排気再
熱コンバインドプラントに改造したシステムにおける熱
交換器として用いるのに特に好適である。例えば、本熱
交換器18は、管外のガス温度が摂氏150度から摂氏
350度、管内の温水温度が摂氏数十度から摂氏200
度で用いられる。そして、炭素鋼製伝熱管16及びステ
ンレス製伝熱管17には、それぞれフィン材19が設け
てあり、これによって伝熱面積を大きくしている。
【0033】ステンレス製伝熱管17及びその管に設け
てあるフィン材19の表面には、図2に示すように、酸
化性酸化物入りコーティング材20がコーティング又は
ライニング施工してある。
【0034】ここで、ステンレス製伝熱管17は、13
パーセント以上のクロム(Cr)を含有するステンレス
鋼で形成してある。また、酸化性酸化物入りコーティン
グ材20は、酸化性を有する顔料を含有するコーティン
グ材である。
【0035】コーティング材20における酸化性酸化物
の種類及び濃度は、雰囲気の条件に応じて変化しうるも
のであるが、例えば、コーティング材20に含有させる
酸化性を有する顔料としては、三二酸化鉄(Fe
23)、四三酸化鉄(Fe34)、五酸化バナジウム
(V25)等の酸化性酸化物のうちの一種又は複数種を
数%から数十%含む部材を用いることができる。
【0036】一方、コーティングのベース樹脂は、本発
明では特に規定していないが、使用される温度条件から
熱硬化性樹脂、例えば、フェノール、シルコーン、ビニ
ールエステル、変性シリココーン、エポキシ、又は変性
エポキシ樹脂等をそのベース樹脂として用いることがで
きる。
【0037】次に、本実施例の熱交換器の動作及び作用
について説明する。本実施例の熱交換器の構造は、各種
の実験結果に基づいて完成したものである。図5は、炭
素鋼(SS400)及びステンレス鋼(SUS304
L)の酸性硫安腐食に及ぼす各種酸化物混合の影響を示
すグラフである。
【0038】このグラフは、面積が20mm*40mm
で厚さが3mmの試験片の上に、1gの酸性硫安(NH
4HSO4)と1gの各種酸化物との混合物を塗布し、摂
氏200度の水蒸気中で腐食試験した結果である。
【0039】ここで、試験片に酸性硫安のみを塗布した
場合は、炭素鋼で約7(mm/年)、ステンレス鋼で約
3(mm/年)の激しい腐食が生じている。また、酸化
物として酸化アルミニウム(アルミナ、Al23)、二
酸化珪素(シリカ、SiO2)、硫酸塩の硫酸ナトリウ
ム(Na2SO4)又は硫酸アンモニウム((NH42
4)を酸性硫安に添加しても、炭素鋼及びステンレス
鋼の腐食速度は、例えば0.1(mm/年)の許容値ま
で低下することはない。
【0040】一方、生石灰(酸化カルシウム、CaO)
や消石灰(水酸化カルシウム、Ca(OH)2)を酸性
硫安とともに試験片に塗布した場合は、腐食量が著しく
低減した。これは、生石灰や消石灰のアルカリ効果によ
り、酸性硫安が中和されたためといえる。
【0041】これら以外のアルカリ性物質としては、水
酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KO
H)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)及び水酸
化アンモニウムが考えられる。そして、これらのアルカ
リ性物質も酸性硫安による腐食の防止に有効である。
【0042】このようにアルカリ性物質を試験片に塗布
することは、酸性硫安による腐食の防止に有効である
が、この方法では、析出する酸性硫安の量に応じてアル
カリ性物質を添加しなければならず、大型の熱交換器に
適用する場合は大量のアルカリ性物質が必要になってし
まい、実用的でない。
【0043】一方、図5において着目すべき点は、酸性
硫安に三二酸化鉄(Fe23)、四三酸化鉄(Fe
34)又は五酸化バナジウム(V25)を添加したとき
の腐食挙動である。ここで、炭素鋼に対しては、腐食量
を数分の一以下に低減することができている。しかし、
腐食速度の絶対値が0.4から1(mm/年)であり、
このままでは本発明の目的を達成できない。
【0044】しかし、ステンレス鋼においては、酸化性
酸化物の添加により、腐食速度が0.1(mm/年)に
低下している。
【0045】そして、本発明に係る熱交換器構造では、
ステンレス鋼で形成した伝熱管の表層に、酸化性を有す
る顔料を含有させたコーティング施工を施してあるの
で、酸性硫安による腐食を大幅に低減することができ
る。
【0046】図6は、酸性硫安による腐食に及ぼす酸化
物濃度の影響を示すグラフである。ステンレス鋼におい
て酸化性酸化物の添加効果は、20%程度の添加濃度で
十分な防食効果が認められる。
【0047】このようにステンレス鋼において酸化性酸
化物の添加が酸性硫安による腐食の低減に効果があるの
は、酸化物の酸化性による不働態化の安定によるもので
ある。ステンレス鋼が一般的に防食性を有するのは、表
面の不働態化皮膜によるものであり、その安定性が腐食
速度を左右する。
【0048】また、ステンレス鋼は、酸化性の環境で
は、不働態化皮膜が安定し十分な耐食性を示す。一方、
ステンレス鋼は、酸性硫安の環境では、加水分解により
フリーの水素イオンが存在し、pHを下げるとともに還
元作用をもたらす。そこに酸化性イオンが存在すると酸
化還元電位的にも安定し、ステンレス鋼の腐食を低減す
る。
【0049】ここで、上述したようにアルカリによる中
和効果によって防食しようとすれば、酸性硫安の量に応
じたアルカリが必要となってしまう。
【0050】一方、本発明による酸化剤による皮膜安定
化効果では、僅かな量で防食効果を発揮することができ
る。
【0051】また、酸性硫安による防食の防止に対する
酸化性酸化物の添付効果は、通常の炭素鋼(例えば、S
S400やSTB35)に対しては効果がなく、ステン
レス鋼に対して有効である。そして、ステンレス鋼の耐
食性は、ステンレス鋼にクロム(Cr)を13%以上含
有させることで、十分に実用性を確保することができ
る。
【0052】これらにより、本実施例の熱交換器は、酸
化性酸化物を含むコーティング材の施工が無欠陥である
必要がなく、欠陥部での酸性硫安による腐食を酸化性物
質での不働態化皮膜安定効果で防止することが可能とな
る。
【0053】一方、従来における熱交換器では、コーテ
ィングによる防食構造において、通常無欠陥コーティン
グをすることでその防食を達成することができる。しか
し、伝熱管にフィン材が設けてあるフィンチューブにお
いて、無欠陥コーティングをすることは非常に困難であ
り、また、その無欠陥コーティングをすることができた
としてもその実現のためには非常に高いコストが必要に
なってしまう。
【0054】この点、本実施例の熱交換器では、無欠陥
コーティングをする必要がなく、容易かつ安価に酸性硫
安による腐食を防止することができる熱交換器構造を実
現することができる。
【0055】図3は、本発明の他の実施例に係る熱交換
器構造の要部拡大断面図である。本熱交換器構造では、
13パーセント以上のクロム(Cr)を含有するステン
レス鋼で形成したステンレス鋼製伝熱管21を有し、そ
のステンレス鋼製伝熱管21及びフィン19の表層に
は、重油の燃焼灰と原油の燃焼灰とのうちの一方を数%
から数十%充填させたコーティング材22を用いてコー
ティング施工が施してある。
【0056】ここで、重油及び原油中には、相当量のバ
ナジウムと鉄分が含まれている。そして、それら重油又
は原油の燃焼灰中には、五酸化バナジウム(V25)、
三二酸化鉄(Fe23)、四三酸化鉄(Fe34)等の
酸化性酸化物が数%から十数%含まれていて、ほとんど
の場合強い酸化性をもっている。
【0057】本実施例の熱交換器構造では、重油又は原
油の燃焼灰における酸化性に着目したものであり、その
防食効果は別途確認している。
【0058】これらにより、本実施例の熱交換器構造で
は、酸化性酸化物としての重油や原油の燃焼灰を用いて
いるので、廃物を有効利用することができ、経済的効果
を生み出すことができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、1
3パーセント以上のクロム(Cr)を含有するステンレ
ス鋼で形成した伝熱管を有し、その伝熱管の表層には、
酸化性を有する顔料を含有させたコーティング材によっ
てコーティング施工が施してあるので、酸性硫安による
腐食を大幅に低減することができる熱交換器構造を提供
するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る酸性硫安腐食を低減する
のに好適な熱交換器構造を示す説明図である。
【図2】図1における部分Aについての要部拡大断面図
である。
【図3】本発明の他の実施例に係る熱交換器構造の要部
拡大断面図である。
【図4】酸性硫安の析出温度域を示すグラフである。
【図5】炭素鋼及びステンレス鋼において酸性硫安によ
る腐食に及ぼす各種酸化物混合の影響を示すグラフであ
る。
【図6】炭素鋼及びステンレス鋼において酸性硫安によ
る腐食に及ぼす酸化物濃度の影響を示すグラフである。
【図7】従来の排気再熱コンパインドプラントシステム
を示す系統図である。
【符号の説明】
1 ボイラ 2 節炭器 3 蒸気タービン 4 発電機 5 給水ポンプ 6 熱交換器 7 コンデンサ 8 再循環ポンプ 9 ボイラ給水ポンプ 10 ガス低圧給水加熱器 11 ガス高圧給水加熱器 12 電気集塵器 13 ガスタービン 14 風道蒸発器 15 脱硝装置 16 炭素鋼製伝熱管 17 ステンレス鋼製伝熱管 18 熱交換器 19 フィン材 20 コーティング材 21 ステンレス鋼製伝熱管 22 コーティング材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性硫安と呼ばれる硫酸水素アンモニウ
    ムが析出付着する温度領域で用いられる熱交換器構造に
    おいて、13パーセント以上のクロム(Cr)を含有す
    るステンレス鋼で形成した伝熱管を有し、その伝熱管の
    表層には、酸化性を有する顔料を含有させたコーティン
    グ材によってコーティング施工が施してあることを特徴
    とする熱交換器構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱交換器構造において、
    コーティング施工は、重油の燃焼灰と原油の燃焼灰との
    うちの一方を数%から数十%充填させたコーティング材
    を用いて施工することを特徴とする熱交換器構造。
  3. 【請求項3】 酸性硫安と呼ばれる硫酸水素アンモニウ
    ムが析出付着する温度領域で用いられる熱交換器構造に
    おいて、13パーセント以上のクロム(Cr)を含有す
    るステンレス鋼で形成した伝熱管を有し、その伝熱管の
    表層には、酸化性を有する顔料を含有させた部材によっ
    てライニング施工が施してあることを特徴とする熱交換
    器構造。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の熱交換器構造
    において、前記熱交換器構造を、油焚きボイラと石炭ボ
    イラとのうちの少なくとも一方のボイラを排気再熱コン
    バインドプラントに用いたシステムにおける熱交換器に
    おいて用いたことを特徴とする熱交換器構造。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の熱交換器
    構造において、酸化性を有する顔料は、三二酸化鉄(F
    23)、四三酸化鉄(Fe34)、五酸化バナジウム
    (V25)の酸化性酸化物のうちの少なくとも一種につ
    いて数%から数十%含有していることを特徴とする熱交
    換器構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016008755A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 株式会社東芝 熱交換器,防食方法
JP2017015359A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 株式会社東芝 伝熱管およびその製造方法

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JP2016008755A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 株式会社東芝 熱交換器,防食方法
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