JPH08291109A - β−ケトカルボン酸エステルの製造法 - Google Patents

β−ケトカルボン酸エステルの製造法

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JPH08291109A
JPH08291109A JP11644095A JP11644095A JPH08291109A JP H08291109 A JPH08291109 A JP H08291109A JP 11644095 A JP11644095 A JP 11644095A JP 11644095 A JP11644095 A JP 11644095A JP H08291109 A JPH08291109 A JP H08291109A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式1 (Rはアルキル基を、Mはアルカリ金属原子を示す。)
のマロン酸モノアルキルエステルのアルカリ金属塩、ハ
ロゲン化マグネシウム、および塩基を反応させた後、さ
らに一般式2 (Xはハロゲン原子を、nは1〜5の整数を、nが2以
上の時、Xは互いに同一でも相異なってもよい。)の酸
フルオリドを反応させる一般式3 (R、Xおよびnは同じ。)のβ−ケトカルボン酸エス
テルの製造方法。 【効果】反応系内でのスラリー発生を低減させて反応時
の攪拌不均一性による反応の低再現性を改善でき、高純
度、高収率でβ−ケトカルボン酸エステルが得られ、製
造装置の耐久性へのスラリーの影響を殆ど考慮しなくて
済み、β−ケトカルボン酸エステル類の工業的製造方法
として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬および医薬の中間
体等に有用なβ−ケトカルボン酸エステルの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、β−ケトカルボン酸エステルの製
造方法として、アセトニトリル溶媒中、マロン酸モノエ
チルエステルのカリウム塩、塩化マグネシウム、および
トリエチルアミンを反応させた後、ベンゾイルクロリド
等の酸クロリドを反応させてβ−ケトカルボン酸エステ
ルを得る方法が知られている〔シンセシス(Synthesi
s)、290〜292頁(1993)〕。しかしなが
ら、酸クロリドを使用する方法は時としてスラリーが多
量に生成し、攪拌状態が極めて悪くなる欠点があった。
ところで、反応系内でスラリーが発生すると反応系の均
一な攪拌において支障をきたし、場合によってはスラリ
ーの一部しか攪拌されていないような状態になり、その
結果、目的物の収率の安定性がきわめて悪くなる。目的
物の収率のこのような不安定性は、予定した量の目的物
が得られないといった事態を招くこととなり、実際の工
業規模での生産場面においては大きな問題となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は工業的
規模で実施した場合でも安定した収率でβ−ケトカルボ
ン酸エステルを製造しうる方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者が、このような欠
点を克服する手法について種々研究した結果、意外にも
原料として酸クロリドに代えて特に酸フルオリドを使用
すると反応におけるスラリーの発生がなく、スラリーの
発生に起因する従来の問題を解決でき、上記課題を達成
しうることを認め、この知見に基づき本発明を完成し
た。
【0005】すなわち本発明は、一般式
【0006】
【化4】 (式中、Rはアルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子
を示す。)
【0007】で表されるマロン酸モノアルキルエステル
のアルカリ金属塩、ハロゲン化マグネシウム、および塩
基を反応させた後、さらに一般式
【0008】
【化5】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、nは1〜5の整数を
示し、nが2以上の時、Xは互いに同一でも相異なって
いてもよい。)
【0009】で表される酸フルオリドを反応させること
を特徴とする、一般式
【0010】
【化6】 (式中、R、Xおよびnは前記と同じ意味を示す。)
【0011】で表されるβ−ケトカルボン酸エステルの
製造方法を提供するものである。
【0012】なお、本発明方法により得られる一般式
(化6)で表されるβ−ケトカルボン酸エステルには、
ケト・エノール互変異性体が存在し得るが、本発明にお
いては何れの互変異性体も、また、それらの互変異性体
の混合物も包含している。なお、本明細書においては本
発明により得られる化合物の構造は一般式(化6)の構
造で代表させて記載するものとする。
【0013】以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明方法は、マロン酸モノアルキルエス
テルのアルカリ金属塩(化4)、ハロゲン化マグネシウ
ム、および塩基を反応させた後、さらに特に酸フルオリ
ド(化5)を加えてこれを反応させることによりβ−ケ
トカルボン酸エステル(化6)を生成させるものであ
る。生成したβ−ケトカルボン酸エステル(化6)は、
酸フルオリド(化8)を作用させて得た反応混合物に希
塩酸、および水を加え挟雑物を除いたのち分離し、有機
相を濃縮することにより取り出すことができる。取り出
したβ−ケトカルボン酸エステル(化6)は、そのまま
次の使用に供することも可能であるが、所望により再結
して、または蒸留して精製することも可能である。
【0015】本発明方法では、まず、マロン酸モノアル
キルエステルのアルカリ金属塩、ハロゲン化マグネシウ
ム、および塩基を反応させる。
【0016】当反応で使用しうるマロン酸モノアルキル
エステルのアルカリ金属塩としては、一般式(化4)で
表される化合物であればよい。該式中、Rで示されるア
ルキル基としては炭素数1〜4のアルキル基、具体的に
は例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基あるいはブチル基を例示できるが、メチル基または
エチル基が好ましく、また、該式中、Mで示されるアル
カリ金属原子としては、例えばリチウム、ナトリウム、
カリウム等を例示できるが、なかでも工業的に入手容易
で空気中で安定なカリウムが好ましい。このようなアル
キル基Rおよびアルカリ金属原子Mを有するマロン酸モ
ノアルキルエステルのアルカリ金属塩(化4)の具体例
としてはマロン酸モノメチルエステルのカリウム塩、マ
ロン酸モノエチルエステルのカリウム塩、マロン酸モノ
プロピルエステルのカリウム塩、マロン酸モノイソプロ
ピルエステルのカリウム塩、マロン酸モノブチルエステ
ルのカリウム塩、マロン酸モノメチルエステルのナトリ
ウム塩、マロン酸モノエチルエステルのナトリウム塩、
マロン酸モノプロピルエステルのナトリウム塩、マロン
酸モノイソプロピルエステルのナトリウム塩、マロン酸
モノブチルエステルのナトリウム塩、マロン酸モノメチ
ルエステルのリチウム塩等を挙げることができる。な
お、これらの化合物はオーガニック シンセシス(Org.
Synth.)Coll.Vol.IV,417(1963)
に記載の方法により製造できる。
【0017】当反応で使用しうるハロゲン化マグネシウ
ムとしては、例えば無水塩化マグネシウムおよび無水臭
化マグネシウム等を例示できる。工業的な入手の容易性
等から無水塩化マグネシウムを好ましいものとして例示
できる。なお、その形態は粉状のものが好ましい。ハロ
ゲン化マグネシウムの使用量は、マロン酸モノアルキル
エステルのアルカリ金属塩(化4)1モルに対し、0.
5モル〜2モル、好ましくは1.0モル〜1.5モルの
範囲であればよい。
【0018】当反応で一般的に使用しうる塩基としては
有機塩基、例えば脂肪族三級アミン、芳香族三級アミ
ン、窒素含有複素環化合物等を例示できる。ここで、脂
肪族三級アミンとしては炭素数1〜6の脂肪鎖が置換し
たトリアルキルアミン類(例えばトリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジ
メチルプロピルアミン等)を、芳香族三級アミンとして
は炭素数1〜6の脂肪鎖が窒素原子上に2つ置換したア
ニリン類(例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジエチルアニリン等)を、窒素含有複素環化合物として
は、例えばピリジン類(具体的にはピリジン、N,N−
ジメチルアミノピリジン、N,N−ジエチルアミノピリ
ジン等)、ジアジン類(具体的には1,2−ジアジン、
1,3−ジアジン、1,4−ジアジン等)、トリアジン
類(具体的には1,3,4−トリアジン等)、メチルイ
ミダゾール、ヘキサメチレンテトラミン、および1,8
−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン
(DBU)等の窒素含有複素環化合物をそれぞれ例示す
ることができる。これらの塩基は、当反応を阻害しなけ
れば、さらにハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基
等の置換基を有していても良い。工業的には脂肪族三級
アミン類の使用が好ましく、例えば入手の容易なトリエ
チルアミンなどを好適なものとして挙げることができ
る。塩基の使用量は、マロン酸モノアルキルエステルの
アルカリ金属塩(化4)1モルに対し1.0モル〜6.
0モル、好ましくは1.0モル〜3.0モルの範囲であ
ればよい。
【0019】当反応における溶媒としては、アルキル基
の炭素数が1〜4のアルキルニトリル類(例えばアセト
ニトリル、プロピオニトリル等)、アルキル基の炭素数
が1〜4のアルキルカルボン酸のエステル類(例えば酢
酸エステル類、より具体的には例えば酢酸メチル、酢酸
エチル等)、鎖状あるいは環状であっても良いエーテル
類(例えばジエチルエーテル、ジエトキシメタン、1,
2−ジメトキシエタン、ジグライム、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等)、アミド結合含有溶媒類(例えば
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
N−メチル−2−ピロリドン等)、尿素結合含有溶媒類
(例えばテトラメチル尿素等)、スルホン系溶媒類(例
えばジメチルスルホキシド、スルホラン等)、ケトン類
(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等)、および芳香族系溶媒類(例えばニトロ
ベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン等)を例示することがで
き、これらの溶媒は2種以上を混合して使用することも
できる。なかでも工業的にも入手が容易なアセトニトリ
ルに代表されるアルキル基の炭素数が1〜4であるアル
キルニトリル類、酢酸メチル、酢酸エチルに代表され
る、アルキル基の炭素数が1〜4であるアルキルカルボ
ン酸のエステル類、メチルイソブチルケトンに代表され
るケトン類、あるいはジオキサンに代表される、鎖状あ
るいは環状であっても良いエーテル類を使用に好適な溶
媒として例示できる。溶媒の使用量は、攪拌可能な量以
上であれば差し支えないが、通常はマロン酸モノアルキ
ルエステルのアルカリ金属塩(化4)1モルに対して1
L(リットル)〜4L、好ましくは1.5L〜2Lの範
囲で用いられる。
【0020】当反応の反応温度は、溶媒の沸点以下の温
度範囲で任意に選ぶことができるが、0〜60℃の範囲
を好ましい反応温度として例示できる。当反応の反応時
間は、反応条件(例えば用いた化合物や溶媒の種類およ
び量、反応温度等)の影響を受けるため一概には言えな
いが、通常は2〜8時間である。なお、当反応は常圧、
加圧、減圧の何れの条件下で行ってもさしつかえない
が、通常は常圧で行われる。
【0021】本発明方法では、上記の様にして得られた
反応液に、さらに特に酸フルオリドを反応させて目的と
するβ−ケトカルボン酸エステルを生成させる。
【0022】当反応で使用可能な酸フルオリドとして
は、一般式(化5)で表される酸フルオリド類であれば
よい。ここで、該式中のXはハロゲン原子(例えば、塩
素原子、臭素原子、フッ素原子等)であればよく、ま
た、2つ以上のXを有する場合、Xは互いに同一であっ
ても相異なっていてもよい。このようなハロゲン原子X
を有する酸フルオリド(化5)としては、具体的には例
えば4−フルオロベンゾイルフルオリド、2−フルオロ
ベンゾイルフルオリド、2−クロロ−4,5−ジフルオ
ロベンゾイルフルオリド、2,4−ジクロロベンゾイル
フルオリド、2,4−ジフルオロベンゾイルフルオリ
ド、3,4−ジフルオロベンゾイルフルオリド、2,6
−ジフルオロベンゾイルフルオリド、2,4,5−トリ
フルオロベンゾイルフルオリド、2,4−ジクロロ−5
−フルオロベンゾイルフルオリド、3−クロロ−4−フ
ルオロベンゾイルフルオリド、3−ブロモ−4−フルオ
ロベンゾイルフルオリド等が挙げられる。酸フルオリド
(化5)の使用量は、マロン酸モノアルキルエステルの
金属塩(化4)1モルに対し、0.3モル〜1.0モ
ル、好ましくは0.5モル〜0.9モルであればよい。
なお、使用する酸フルオリドは、例えば酸クロリドある
いは酸フルオリドのハレックス反応による方法等の公知
の方法により得ることができる。
【0023】当反応の反応温度は、溶媒の沸点以下の温
度範囲で任意に選ぶことができるが、0℃〜30℃の範
囲を好ましい反応温度として例示できる。反応の終点
は、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に
より確認できる。当反応の反応時間は通常、1時間〜2
4時間である。なお、本発明の方法は常圧、加圧、減圧
の何れの条件下で行っても差し支えないが、通常は常圧
で行われる。
【0024】当反応終了後の反応液から、常法に従い抽
出、洗浄、分液、濃縮等の後処理を行うことにより目的
とするβ−ケトカルボン酸エステル(化6)を得ること
ができる。ここで得られるβ−ケトカルボン酸エステル
(化6)は、特に精製することなく次の反応原料として
使用することもでき、また、蒸留することにより、また
は適宜選択される例えば脂肪族炭化水素類、ハロゲン化
炭化水素類、アルキルエーテル類、酢酸エステル類、ア
ルコール類等の溶媒単独で、または混合した溶媒で、あ
るいはこれらの溶媒と水とを用いて再結することによっ
てβ−ケトカルボン酸エステル(化6)を精製して、単
離することもできる。
【0025】なお、後記する実施例5、実施例6および
実施例7において本発明方法に従って製造された2,4
−ジフルオロベンゾイル酢酸メチル(融点;43〜45
℃)および2−フルオロベンゾイル酢酸メチル(沸点;
96℃/1mmHg)は文献未記載の新規化合物である。
【0026】
【発明の効果】本発明によりβ−ケトカルボン酸エステ
ルの工業的な製造方法が提供される。本発明方法は、マ
ロン酸モノアルキルエステルのアルカリ金属塩、ハロゲ
ン化マグネシウム、および塩基を反応させた反応液に加
える酸ハライドとして、酸クロリドに代えて特に酸フル
オリドを選択使用した事によって、反応系内でのスラリ
ーの発生を低減させ得たものである。これによって、ス
ラリーの発生に起因する目的物の収率の不安定さが改善
され、工業的な規模でも安定した収率でβ−ケトカルボ
ン酸エステルを得られるようになるという効果を奏す
る。さらに、攪拌時の抵抗の増大により攪拌装置へ高い
負荷が加わることや、反応容器の内部表面がスラリーに
よって磨耗すること等に起因する、製造装置の耐久性に
対する心配がなくなる等、工業的な生産場面においても
スラリーの影響を考慮しなくて済む。従って、本発明方
法はβ−ケトカルボン酸エステルの工業的な製造方法と
して好適である。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0028】実施例1 攪拌機、温度計、還流冷却器、塩化カルシウム管を付け
た1L容の4径フラスコにマロン酸モノエチルエステル
のカリウム塩20.4g(0.12モル)と酢酸エチル
200mlを加え、氷浴中で冷却後、10℃以下でトリエ
チルアミン29.1g(0.29モル)、無水塩化マグ
ネシウム13.7g(0.14モル)を順次加え、35
〜40℃で6時間攪拌し、反応させた。続いて、反応液
を氷浴中で冷却しながら、10℃以下で2,4,5−ト
リフルオロベンゾイルフルオリド17.8g(0.1モ
ル)を滴下した。滴下終了後、室温にて12時間攪拌を
続け熟成した。その後、反応液を氷浴中で冷却しなが
ら、25℃以下で12%塩酸水溶液300mlを滴下し
た。次いで、分液ロートに移しトルエン200mlで抽出
し、このトルエン層を12%塩酸水溶液、水、飽和食塩
水溶液で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、トルエンを減圧濃縮して2,4,5−トリフルオロ
ベンゾイル酢酸エチルを24.1g得た〔収率;98.
0%(2,4,5−トリフルオロベンゾイルフルオリド
基準)、純度;99.0%(HPLC分析)、融点;6
3℃〜64℃〕。
【0029】また、得られた2,4,5−トリフルオロ
ベンゾイル酢酸エチルをプロトン核磁気共鳴スペクトル
分析したところ、ケト互変異体とエノール互変異体が混
合していることが明らかとなった。 〔2,4,5−トリフルオロベンゾイル酢酸エチル(ケ
ト体:エノール体の比=5:5の混合物)〕 60MHz 1H−NMR σ値(CDCl3):1.07〜1.60
(m,3H)、3.96(d,1H,J=3.54Hz)、4.03〜4.53(m,2H)、5.8
3(s,0.5H)、6.73〜7.40(m,1H)、7.47〜8.13(m,1H)、12.
70(s,0.5H)
【0030】実施例2 酢酸エチル200mlの代わりに酢酸メチル200mlを用
いた以外は実施例1と同様に行った。その結果、2,
4,5−トリフルオロベンゾイル酢酸エチルを23.9
g得た〔収率;97.0%(2,4,5−トリフルオロ
ベンゾイルフルオリド基準)〕。
【0031】実施例3 攪拌機、温度計、還流冷却器、塩化カルシウム管を付け
た1L容の四径フラスコにマロン酸モノエチルエステル
のカリウム塩34.0g(0.2モル)とアセトニトリ
ル200mlを加え、氷浴中で冷却後、10℃以下でトリ
エチルアミン20.2g(0.2モル)、無水塩化マグ
ネシウム23.8g(0.25モル)を順次加えて、室
温にて3時間攪拌し反応させた。続いて反応液を氷浴中
で冷却しながら10℃以下で2,4,5−トリフルオロ
ベンゾイルフルオリド17.8g(0.1モル)を滴下
した。滴下終了後、室温にて12時間攪拌を続け熟成し
た。その後、減圧下でアセトニトリルを回収し、トルエ
ン400mlを加え、反応液を氷浴中で冷却しながら25
℃以下で12%塩酸水溶液300mlを滴下した。次いで
分液ロートに移し、分液後、トルエン層を12%塩酸水
溶液で2回、水で2回、飽和食塩水溶液で1回順次洗浄
した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、トルエンを減圧
濃縮して2,4,5−トリフルオロベンゾイル酢酸エチ
ルを22.9g得た〔収率;93.0%(2,4,5−
トリフルオロベンゾイルフルオリド基準)〕。
【0032】実施例4 酢酸エチル200mlの代わりにN,N−ジメチルホルム
アミド200mlを用いた以外は実施例1と同様に反応を
行い、実施例3と同様の手順で溶媒回収等の後処理を行
った。その結果、2,4,5−トリフルオロベンゾイル
酢酸エチルを23.7g得た〔収率;96.3%(2,
4,5−トリフルオロベンゾイルフルオリド基準)〕。
【0033】実施例5(2,4−ジフルオロベンゾイル
酢酸メチルの製造) マロン酸モノエチルエステルのカリウム塩20.4g
(0.12モル)の代わりにマロン酸モノメチルエステ
ルのカリウム塩18.7g(0.12モル)を、また、
2,4,5−トリフルオロベンゾイルフルオリド17.
8g(0.1モル)の代わりに2,4−ジフルオロベン
ゾイルフルオリド13.8g(0.086モル)をそれ
ぞれ用いた以外は実施例1と同様に反応および後処理を
行った。その結果、白色結晶の2,4−ジフルオロベン
ゾイル酢酸メチルを18.0g得た〔収率;97.8%
(2,4−ジフルオロベンゾイルフルオリド基準)、純
度;97.3%(HPLC分析)〕。
【0034】(2,4−ジフルオロベンゾイル酢酸メチ
ルの物性) 融点:43〜45℃ 沸点:92℃/0.8mmHg (確認データ)〔(ケト体:エノール体の比=6:4の
混合物)〕 60MHz 1H−NMR σ値(CDCl3):3.78(s,1.8
H)、3.97(m,2.4H)、5.80(s,0.4H)、6.60〜7.40(m,2H)、
7.61〜8.30(m,1H)、12.60(s,0.4H) IR(KBr錠剤、cm-1):3200〜2700、1740、1690、1600、
1510、1440、1410、1330、1270、1210、1155、1102
【0035】実施例6 マロン酸モノメチルエステルのカリウム塩とトリエチル
アミン、および無水塩化マグネシウムとの反応温度を3
5〜40℃から室温に変更した以外は実施例5と同様に
行った。その結果、2,4−ジフルオロベンゾイル酢酸
メチルを17.5g得た〔収率;95.2%(2,4−
ジフルオロベンゾイルフルオリド基準)〕。
【0036】実施例7(2−フルオロベンゾイル酢酸メ
チルの製造) 2,4−ジフルオロベンゾイルフルオリドの代わりに2
−フルオロベンゾイルフルオリド12.2g(0.08
6モル)を用いた以外は実施例5と同様に行った。その
結果、無色透明液体として2−フルオロベンゾイル酢酸
メチルを16.0g得た〔収率;95.1%(2−フル
オロベンゾイルフルオリド基準)、純度;96%(HP
LC分析)〕。
【0037】〔2−フルオロベンゾイル酢酸メチル(ケ
ト体:エノール体の比=8:2の混合物)の物性〕 沸点:96℃/1.0mmHg 60MHz 1H−NMR σ値(CDCl3):3.75(s,3H),
4.01(d,1.6H,J=3.54Hz),5.83(s,0.2H),6.87〜8.12(m,4
H),12.57(s,0.2H) IR(NaCl板、cm-1):3300〜2700、1744、1690、1610、14
80、1452、1440、1400、1332、1260、1203、1150、1105
【0038】実施例8〜12 用いる酸フルオリドやマロン酸モノアルキルエステルの
アルカリ金属塩の種類をそれぞれ(表1)に記載のもの
に代えて(使用モル数は同じ。)、実施例8〜12につ
いては実施例1と同様に、また実施例12については実
施例5と同様に行い、それぞれ対応する生成物(β−ケ
トカルボン酸エステル)を得た。その結果を(表1)に
示す。
【0039】
【表1】
【0040】実施例13 アセトニトリル200mlの代わりにジオキサン200ml
を用いた以外は実施例3と同様に行った。その結果、
2,4,5−トリフルオロベンゾイル酢酸エチルを2
3.4g得た〔収率;95.0%(2,4,5−トリフ
ルオロベンゾイルフルオリド基準)〕。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Rはアルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子
    を示す。)で表されるマロン酸モノアルキルエステルの
    アルカリ金属塩、ハロゲン化マグネシウム、および塩基
    を反応させた後、さらに一般式 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、nは1〜5の整数を
    示し、nが2以上の時、Xは互いに同一でも相異なって
    いてもよい。)で表される酸フルオリドを反応させるこ
    とを特徴とする、一般式 【化3】 (式中、R、Xおよびnは前記と同じ意味を示す。)で
    表されるβ−ケトカルボン酸エステルの製造方法。
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JP2002332259A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Konica Corp α位に電子吸引性基を有するβ−ケトカルボン酸エステル誘導体の製造方法
JP4790809B2 (ja) * 2005-09-16 2011-10-12 エルジー・ライフ・サイエンシーズ・リミテッド β−ケトエステル化合物の製造方法
CN108623455A (zh) * 2017-03-18 2018-10-09 成都博腾药业有限公司 一种抗心衰药物的中间体

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