JPH08291346A - スクラップから希土類元素を回収する方法および希土類−遷移金属系合金粉末を製造する方法 - Google Patents

スクラップから希土類元素を回収する方法および希土類−遷移金属系合金粉末を製造する方法

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JPH08291346A
JPH08291346A JP27829695A JP27829695A JPH08291346A JP H08291346 A JPH08291346 A JP H08291346A JP 27829695 A JP27829695 A JP 27829695A JP 27829695 A JP27829695 A JP 27829695A JP H08291346 A JPH08291346 A JP H08291346A
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rare earth
transition metal
scrap
oxalic acid
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JP27829695A
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Kenya Itou
研哉 伊藤
Noriyuki Nagase
範幸 長瀬
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタリングターゲットのスクラップから
希土類元素を分離回収する方法を提供する。 【解決手段】 スパッタリングターゲットのスクラップ
を酸で溶解して溶液とした後、この溶液中の希土類元素
を0.6〜2.0当量の蓚酸にて選択的に沈澱し、濾過
・乾燥後、さらに700℃以上の温度に酸化焙焼させ、
希土類酸化物として回収し、そして、この希土類酸化物
から希土類−遷移金属系合金粉末を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類元素を主要
元素として含有する光磁気記録媒体(ディスク)の製造
において生じるスクラップから、希土類元素を希土類酸
化物粉末として回収する方法、および希土類−遷移金属
系合金粉末を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報を高密度で記録でき、再生、
消去さらに再記録を容易に行うことができる記録媒体と
して光磁気記録媒体が開発され、その記録層を形成する
磁性金属薄膜用の合金として、希土類−遷移金属系の非
晶質合金が知られている。この磁性金属薄膜の製造方法
としてスパッタリング法、イオンプレーティング法、真
空蒸着法が用いられているが、スパッタリング法が最も
良く用いられている。このスパッタリング法には合金タ
ーゲットが必要である。
【0003】スパッタリング法により磁性金属薄膜を製
造するための合金ターゲットを製造する方法としては、 1.希土類元素と遷移金属を熔解・鋳造して成形する方
法、 2.前記鋳造物をさらに不活性ガス雰囲気中で粉砕し粉
末冶金法にて成形する方法、 3.希土類元素粉末と遷移金属粉末を混合した後、粉末
冶金法にて形成する方法、 4.還元拡散法にて希土類−遷移金属系合金粉末を製造
して、粉末冶金法にて形成する方法などがある。 このようにして成形されたスパッタリングターゲットに
は様々な組成が存在するものの、多くのスパッタリング
ターゲットにはTb、Gd、Dyをはじめとする希土類
元素が含まれている。希土類元素は高価であり、希土類
元素の含有量がスパッタリングターゲットの価格に反映
されている。また、現在のところスパッタリングターゲ
ットの使用効率は悪く、60重量%近くがスクラップと
して残ってしまう。従って、コスト的に有利な方法でス
パッタリングターゲットのスクラップから希土類元素を
回収できることが望まれている。
【0004】スパッタリングターゲットのスクラップか
らの希土類元素回収方法としては、様々な方法が考案さ
れている。しかし、高純度な希土類酸化物を回収するた
めには、遷移金属や他の希土類元素と分離するために溶
媒抽出などの煩雑な工程が必要である。さらに、これを
希土類元素とするには還元工程が必要となりコスト高と
なってしまうため、有効な回収方法および再利用方法が
模索されているところである。さらに、遷移金属の他、
ハンダ成分であるInも含まれているスパッタリングタ
ーゲットのスクラップから高純度な希土類元素を分離回
収するプロセスは確立されておらず、安価な回収方法を
早急に確立することが必要とされている。一方、スパッ
タリングターゲットとして用いる低酸素含有量の希土類
元素−遷移金属合金を製造する方法が特公平5−482
81号に開示されている。この方法は、還元剤として働
くアルカリ金属、アルカリ土類金属を配合し、還元拡散
法と呼ばれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光磁
気記録媒体用スパッタリングターゲットのスクラップか
ら、溶媒抽出などの複雑な工程を通さずに、希土類元素
を回収する方法および当該方法により生成した希土類元
素粉末を提供することにある。本発明の他の目的は、光
磁気記録媒体用スパッタリングターゲットのスクラップ
から、溶媒抽出などの複雑な工程を通さずに、遷移金属
元素を含む希土類酸化物を得て、還元拡散法により、高
純度希土類酸化物を用いた場合と同様の安定した組成で
スパッタリングターゲットに適した焼結用合金粉末を製
造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる希土類元
素の回収方法は、希土類元素と共に遷移金属およびIn
を含むスクラップから希土類元素を回収するのに適用さ
れ、スパッタリングターゲットのスクラップを酸で溶解
して溶液とした後、該溶液のpHを1〜5に調整し、こ
の溶液中の希土類元素を0.6〜2.0当量の蓚酸にて
選択的に沈澱させ、濾過・乾燥後、さらに700℃以上
の温度にて酸化焙焼し、希土類酸化物粉末として回収す
る。スパッタリングターゲットのスクラップを溶解し、
濾過により未溶解残渣を除去した溶液には、そこに含有
される希土類元素を蓚酸物として沈澱させるのに必要な
蓚酸の量に対し0.6〜2.0当量の蓚酸を添加して希
土類元素を蓚酸塩として沈澱させる。このとき、蓚酸添
加当量が少ないと、希土類元素の回収率が低くなり、蓚
酸添加当量が高いと希土類元素の回収率は良くなるが、
Fe等の不純物濃度が高くなる傾向があり、かつ蓚酸コ
ストの面でも好ましくない。希土類元素として回収する
場合、Fe、Co等の遷移金属元素の共沈をできるだけ
防ぐために蓚酸添加当量は低い方がよいが、希土類元素
の収率向上のために、望ましくは、0.8〜1.0当量
の蓚酸添加量とする。
【0007】また、蓚酸添加時の液pHを全く調整しな
いまま、具体的にはpH1未満で蓚酸による沈澱を実施
すると、希土類元素の回収率が低くなってしまう。逆
に、pHが5を越えると、鉄をはじめとする遷移金属元
素や、上記スクラップに付着しているInが水酸化物と
して沈澱してしまい、希土類元素のみの選択的な回収が
困難になる。そこで、水酸化ナトリウム水溶液等のアル
カリを添加してpHを1以上5以下になるように調整す
る必要がある。特に、効果的に沈澱を生じさせるには、
pHを2付近に維持することが最も好ましい。この操作
により、上記スクラップに付着しているIn等の不純物
は液中に残るから、沈澱する希土類元素から分離でき
る。沈澱させた希土類蓚酸塩は濾過・水洗後、大気中で
乾燥し、さらに希土類蓚酸塩を700℃以上で酸化焙焼
することによって、蓚酸を完全に分解し、炭素を含まな
い希土類酸化物が得られる。なお、焙焼温度が1300
℃を超えると、周辺機器への影響が大きくなり、且つ、
エネルギー損失が増大する。このようにして得られた希
土類酸化物は粉末状で、その粒径は0.1〜30ミクロ
ンである。そして、遷移金属系不純物の含有量は0.3
重量%以下となる。
【0008】一方、本発明による希土類−遷移金属系合
金粉の製造方法では、希土類元素と共に遷移金属を含む
スパッタリングターゲット用合金粉末として回収するの
で、希土類元素のみを選択的に回収する場合とは、蓚酸
添加時の当量やpHが異なる。すなわち、スパッタリン
グターゲットのスクラップを酸で溶解して溶液とした
後、pHを調整しないで、この溶液中の希土類元素を
1.0〜1.5当量の蓚酸にて沈殿させ、濾過・乾燥
後、700℃以上の温度で酸化焙焼し、低品位の遷移金
属元素を含む希土類酸化物として回収する。希土類−遷
移金属系合金粉の製造方法では、蓚酸添加当量は1.0
〜1.5当量が望ましい。この際、ターゲットに含まれ
る遷移金属であるFeが若干混入するが、再び使用する
ターゲット組成にはFeが含まれていることと、還元拡
散法で希土類を還元する際に同時に還元されることか
ら、特に問題とはならない。しかし、Feの含有量が1
0%を越えるようだと、還元拡散法で製造される合金粉
末の焼結が進行して好ましくない。低コストで高い希土
類回収率を得るための蓚酸添加量は、1.1〜1.3当
量程度が好ましい。
【0009】次に、このようにして、回収した希土類酸
化物の粉末と、Fe、NiおよびCoの少なくとも1種
を含む遷移金属の粉末と、アルカリ金属、アルカリ土類
金属から選ばれる少なくとも1種と、塩化カルシウムと
を混合する。そして、該混合物を不活性ガス雰囲気中ま
たは真空下で加熱した後、反応生成混合物を湿式処理す
ることにより希土類−遷移金属系合金粉末を製造する。
これについて、以下に説明する。上記アルカリ金属等
は、還元剤として作用し、不活性ガス雰囲気中、または
真空中で加熱処理することにより混合物の還元が行われ
る。不活性ガスとしては、たとえばアルゴン等が好適で
あり、真空中で行う場合には、真空度を10-1Pa以下
とすることが望ましい。
【0010】また加熱処理の温度は、900〜1300
℃、特に950〜1150℃の範囲が適当であり、加熱
時間は特に制約されないが、組成が均一な合金粉を得る
ためには1〜10時間とすることが好ましい。この還元
反応により得られる生成物は、目的とする希土類−遷移
金属の他、還元剤であるアルカリ金属等の酸化物および
未反応のアルカリ金属、塩化カルシウムを含む塊状の混
合物である。この塊状混合物を湿式処理に付するわけで
あるが、この湿式処理は、該混合物を水中に投入し攪拌
するなどの方法で水と接触させればよい。すなわち、塊
状混合物を水と接触させると、これに含まれている未反
応還元剤および副生した還元剤の酸化物等が水と反応
し、たとえばCa(OH)2 等の水酸化物を生成して溶
解する。したがって、塊状混合物は容易に崩壊する。本
発明において、この崩壊時間は1〜2時間で完結する。
得られた合金粉末は、実質的に50メッシュ以下の粒度
を有し、Caなどの不純物は0.3重量%以下となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で、希土類元素を回収し、
また希土類−遷移金属系合金粉を製造するのに用いられ
るスクラップは、Tb、Dy、Gd、Nd、Pr等の希
土類元素を1種もしくは2種以上含有している使用済み
の光磁気記録媒体製造用スパッタリングターゲットであ
る。このスパッタリングターゲットのスクラップ中に
は、Fe、Co、Cr等の遷移金属元素と、さらにボン
ディングに使用されるハンダ成分であるIn等の不純物
が付着している。本発明において、上記スクラップを溶
解するための酸類としては、塩酸、硫酸、硝酸等様々な
種類のものが挙げられるが、価格の面からは、塩酸が望
ましい。当該塩酸の濃度は、1規定程度にまで希釈した
ものを用いても問題ないが、上記スクラップの溶解速度
の関係から6規定程度が好ましい。また、上記スクラッ
プはそのままの形でも酸溶解することが可能であるが、
溶解時間を短縮するために数ミリ角以下に粉碎すること
が望ましい。上記スクラップを溶解した溶液は、濾過し
て未溶解残渣を除去する。
【0012】未溶解残渣を除去した溶液には、そこに含
有される希土類元素を蓚酸物として沈澱させるのに必要
な蓚酸の量に対し、希土類元素を酸化物として回収する
場合には、0.6〜1.0当量の蓚酸を、また希土類元
素−遷移金属系合金粉として回収する場合には、1.0
〜1.5当量の蓚酸を添加して希土類元素を蓚酸塩とし
て沈澱させる。この操作により、上記スクラップに付着
しているIn等の不純物は液中に残るため、沈澱する希
土類元素から分離される。沈澱させた希土類蓚酸塩は、
濾過・水洗後、乾燥器中で大気乾燥し、さらに希土類蓚
酸物は、磁性ルツボに装入後、酸化雰囲気に保持された
電気炉中で、700℃〜1300℃で、1〜5時間酸化
焙焼する。この酸化焙焼によって、蓚酸を完全に分解さ
せ、粒径が0.1〜30ミクロンの粉末状希土類酸化物
を得る。さらに、希土類−遷移金属系合金粉を得る場
合、上述した工程で得られた希土類酸化物粉末と遷移金
属の粉末、およびアルカリ金属等の還元剤、さらに、水
中崩壊促進剤として作用する塩化カルシウムとを混合
し、混合物を形成する。各成分の混合は、乾燥不活性ガ
ス雰囲気等の吸湿の生じない条件下で行われる。
【0013】上記混合物の還元は、不活性ガス雰囲気
中、または真空中で加熱処理することにより行われる。
不活性ガスとしては、たとえばアルゴン等が好適であ
り、真空中で行う場合には、真空度を10-1Pa以下と
することが望ましい。また加熱処理の温度は、900〜
1300℃、特に950〜1150℃の範囲が適当であ
り、加熱時間は特に制約されないが、組成が均一な合金
粉を得るためには1〜10時間とすることが好ましい。
この還元反応により得られる生成物は、目的とする希土
類−遷移金属の他、還元剤であるアルカリ金属等の酸化
物および未反応のアルカリ金属、塩化カルシウムを含む
塊状の混合物である。該混合物を水中に投入し攪拌する
などの方法で水と接触させる。
【0014】水との接触によって崩壊したスラリーを攪
拌後、デカンテーションによって上部のアルカリ金属等
の水酸化物を除去し、注水−攪拌−デカンテーションの
操作を繰り返すことにより、該水酸化物を得られた合金
粉末から除去する。また、一部残留した水酸化物は、酢
酸あるいは塩酸を用いて、pH3〜6、好ましくは4〜
5を維持しながら、3〜10分酸洗し、残留水酸化物と
合金粉表面に生成した酸化皮膜を除去する。このような
湿式処理を経て得られた合金粉末は、たとえば、水洗後
あるいはエタノール等の有機溶剤で洗浄、脱水し、真空
乾燥すれば良い。上記説明したように、スパッタリング
ターゲットスクラップから回収した希土類酸化物を用い
て得られた合金粉末は、再び光磁気記録媒体用合金ター
ゲット用合金粉末として利用することが可能になる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。以下において、%は重量%を表す。 [実施例1]数ミリ角に粉砕したTb−Fe−Co−C
r系スパッタリングターゲット(組成はTb:45.5
0%、Fe:46.50%、Co:6.10%、Cr:
1.90%)、のスクラップ(ターゲット組成の他にハ
ンダ成分であるIn:0.75%を含む)600gを6
規定塩酸2900mlに攪拌しながら溶解した。この溶
液を濾過し、僅かに残った未溶解残渣を除去した。濾液
に水酸化ナトリウム溶液を加えてpHが2になるよう調
整して、攪拌しながら、蓚酸0.8当量(ここに当量
は、Tbを沈澱させるに必要な量をいう)すなわち26
0.16gを水に溶解したものを徐々に加えて蓚酸Tb
を沈澱させた。濾過により蓚酸Tbを回収・水洗し、大
気乾燥器中で約100℃で一昼夜乾燥した。水分を除去
した蓚酸Tbをセラミックルツボに入れ大気雰囲気中で
酸化焙焼を行った。焙焼温度は1000℃で、保持時間
は2時間とした。こうして回収した酸化物を分析した結
果、その組成はTb:84.6%、Fe:0.16%、
Co:0.04%、Cr:<0.01%、In:<0.
01%、C:0.026%で、Tb以外の元素が非常に
低い酸化Tbが得られた。この酸化Tbの粒度は0.1
〜20ミクロン(中位径4.2ミクロン)であった。ま
た回収した酸化物の重量は248.1gで、Tb回収率
は76.9%であった。
【0016】[実施例2]数ミリ角に粉砕したTb−F
e−Co−Cr系スパッタリングターゲット(組成はT
b:45.50%、Fe:46.50%、Co:6.1
0%、Cr:1.90%)のスクラップ(ターゲット組
成の他にハンダ成分であるIn:0.75%を含む)6
00gを6規定塩酸2900mlに攪拌しながら溶解し
た。この溶液を濾過し、僅かに残った未溶解残渣を除去
した。濾液に水酸化ナトリウム溶液を加えてpHが2に
なるよう調整して、濾液を攪拌しながら、蓚酸1.0当
量(ここに当量は、Tbを沈澱させるに必要な量をい
う)、すなわち、325.20gを水に溶解したものを
徐々に加えて蓚酸Tbを沈澱させた。濾過により蓚酸T
bを回収・水洗し、大気乾燥器中で約100℃で一昼夜
乾燥した。水分を除去した蓚酸Tbをセラミックルツボ
に入れ、大気雰囲気中で酸化焙焼を行った。焙焼温度は
1000℃で、保持時間は2時間とした。こうして回収
した酸化物を分析した結果、その組成はTb:85.9
%、Fe:0.20%、Co:0.04%、Cr:<
0.01%、In:<0.01%、C:0.018%
で、Tb以外の元素の濃度が非常に低い酸化物が得られ
た。この酸化物の粒度は0.1〜20ミクロン(中位径
4.8ミクロン)であった。また回収した酸化物の重量
は306.5gで、Tb回収率は96.4%と良好であ
った。
【0017】[実施例3]数ミリ角に粉砕したTb−G
d−Fe系スパッタリングターゲット(組成はTb:1
4.93%、Gd:37.04%、Fe:48.03
%)のスクラップ(ターゲット組成の他にハンダ成分で
あるIn:0.75%を含む)600gを6規定塩酸3
050mlに攪拌しながら溶解した。この溶液を濾過
し、僅かに残った未溶解残渣を除去した。濾液に水酸化
ナトリウム溶液を加えてpHが2になるよう調整して、
濾液を攪拌しながら、蓚酸1.0当量(ここに当量は、
TbおよびGdを沈澱させるに必要な量をいう)、すな
わち、372.47gを水に溶解したものを徐々に加え
て、蓚酸Tbと蓚酸Gdの混合物を沈澱させた。濾過に
より蓚酸混合物を回収・水洗し、大気乾燥器中で約10
0℃で一昼夜乾燥した。水分を除去した蓚酸Tbと蓚酸
Gdの混合物をセラミックルツボに入れ、大気雰囲気中
で酸化焙焼を行った。焙焼温度は1000℃で、保持時
間は2時間とした。こうして得られた酸化物を分析した
結果、その組成はTb:24.11%、Gd:60.0
8%、Fe:0.28%、In:<0.01%、C:
0.021%で、希土類元素以外の元素の濃度が非常に
低い酸化物が得られた。この酸化物の粒度は0.1〜2
0ミクロン(中位径6.1ミクロン)であった。また、
回収した酸化物の重量は339.1gで、希土類元素回
収率は91.6%と良好であった。
【0018】[比較例1]数ミリ角に粉砕したTb−F
e−Co−Cr系スパッタリングターゲット(組成はT
b:45.50%、Fe:46.50%、Co:6.1
0%、Cr:1.90%)のスクラップ(ターゲット組
成の他にハンダ成分であるIn:0.75%を含む)6
00gを6規定塩酸2900mlに攪拌しながら溶解し
た。この溶液を濾過し、僅かに残った未溶解残渣を除去
した。濾液に水酸化ナトリウム溶液を加えてpHが2に
なるよう調整して、攪拌しながら蓚酸0.5当量(ここ
に当量は、Tbを沈澱させるに必要な量をいう)すなわ
ち160.6gを水に溶解したものを徐々に加えて蓚酸
Tbを沈澱させた。濾過により蓚酸Tbを回収・水洗
し、大気乾燥器中で約100℃で一昼夜乾燥した。水分
を除去した蓚酸Tbをセラミックルツボに入れ、大気雰
囲気中で酸化焙焼を行った。焙焼温度は1000℃で、
保持時間は2時間とした。こうして回収した酸化物を分
析した結果、その組成はTb:84.9%、Fe:0.
16%、Co:0.04%、Cr:<0.01%、I
n:<0.01%、C:0.026%で、Tb以外の元
素が非常に低い酸化物が得られた。この酸化物の粒度は
0.1〜20ミクロン(中位径2.7ミクロン)であっ
た。しかし、回収した酸化物の重量は148.5gと少
なく、Tb回収率は46.2%であった。
【0019】[比較例2]数ミリ角に粉砕したTb−F
e−Co−Cr系スパッタリングターゲット(組成はT
b:45.50%、Fe:46.50%、Co:6.1
0%、Cr:1.90%)のスクラップ(ターゲット組
成の他にハンダ成分であるIn:0.75%を含む)6
00gを6規定塩酸2900mlに攪拌しながら溶解し
た。この溶液を濾過し、僅かに残った未溶解残渣を除去
した。濾液に水酸化ナトリウム溶液を加えてpHが2に
なるよう調整して、攪拌しながら、蓚酸2.1当量(こ
こに当量は、Tbを沈澱させるに必要な量をいう)すな
わち682.9gを水に溶解したものを徐々に加えて蓚
酸Tbを沈澱させた。濾過により蓚酸Tbを回収・水洗
し、大気乾燥器中で約100℃で一昼夜乾燥した。水分
を除去した蓚酸Tbをセラミックルツボに入れ、大気雰
囲気中で酸化焙焼を行った。焙焼温度は1000℃保持
で、時間は2時間とした。こうして回収した酸化物を分
析した結果、その組成はTb:62.7%、Fe:1
3.3%、Co:3.52%、Cr:1.87%、I
n:0.32%、C:0.024%で、該酸化物の重量
は410.2gでTb回収率は94.2%であった。ま
た、この酸化物の粒度は0.1〜20ミクロン(中位径
8.4ミクロン)であった。しかし、該酸化物中にはF
e、Co、Cr等の遷移金属元素とハンダ成分のInと
が多く含まれていた。
【0020】[比較例3]数ミリ角に粉砕したTb−F
e−Co−Cr系スパッタリングターゲット(組成はT
b:45.50%、Fe:46.50%、Co:6.1
0%、Cr:1.90%)のスクラップ(ターゲット組
成の他にハンダ成分であるIn:0.75%を含む)6
00gを6規定塩酸2900mlに攪拌しながら溶解し
た。この溶液を濾過し、僅かに残った未溶解残渣を除去
した。濾液に水酸化ナトリウム溶液を加えて、pHが2
になるよう調整して、濾液を攪拌しながら、蓚酸1.0
当量(ここに当量は、Tbを沈澱させるに必要な量をい
う)325.20gを水に溶解したものを徐々に加えて
蓚酸Tbを沈澱させた。濾過により蓚酸Tbを回収・水
洗し、大気乾燥器中で約100℃で一昼夜乾燥した。水
分を除去した蓚酸Tbをセラミックルツボに入れ、大気
雰囲気中で酸化焙焼を行った。焙焼温度は650℃で、
保持時間は2時間とした。こうして回収した酸化物を分
析した結果、その組成はTb:72.4%、Fe:0.
19%、Co:0.05%、Cr:<0.01%、I
n:<0.01%、C:14.8%で、またその粒度は
0.1〜20ミクロン(中位径5.0ミクロン)であっ
た、このように、C濃度が高く蓚酸Tbの酸化が不十分
であった。
【0021】[比較例4]数ミリ角に粉砕したTb−F
e−Co−Cr系合金ターゲット(組成はTb:45.
50%、Fe:46.50%、Co:6.10%、C
r:1.90%)のスクラップ(ターゲット組成の他に
ハンダ成分であるIn:0.75%を含む)600gを
6規定塩酸2900mlに攪拌しながら溶解した。この
溶液を濾過し、僅かに残った未溶解残渣を除去した。濾
液pH調整は特に行わずpH1未満のままで、濾液を攪
拌しながら、蓚酸1.0当量(ここに当量は、Tbを沈
澱させるに必要な量をいう)、すなわち325.20g
を水に溶解したものを徐々に加えて蓚酸Tbを沈澱させ
た。濾過により蓚酸Tbを回収・水洗し、大気乾燥器中
で約100℃で一昼夜乾燥した。セラミックルツボに水
分を除去した蓚酸Tbを入れ、これを大気雰囲気中の電
気炉中で酸化焙焼を行って蓚酸を除去した。この時の焙
焼温度は1000℃で、保持時間は2時間とした。こう
して回収した酸化物を分析した結果、その組成はTb:
85.0%、Fe:0.35%、Co:0.06%、C
r:0.01%、In:0.09%、C:0.018%
で、Inが混入していた。また、回収した酸化物の粒度
は0.1〜20ミクロン(中位径4.5ミクロン)で、
重量は280.1gで、Tb回収率は87.2%であっ
た。
【0022】[比較例5]数ミリ角に粉砕したTb−F
e−Co−Cr系合金ターゲット(組成はTb:45.
50%、Fe:46.50%、Co:6.10%、C
r:1.90%)のスクラップ(ターゲット組成の他に
ハンダ成分であるIn:0.75%を含む)600gを
6規定塩酸2900mlに攪拌しながら溶解した。この
溶液を濾過し、僅かに残った未溶解残渣を除去した。濾
液に水酸化ナトリウム溶液を加えてpHが6になるよう
調整し、濾液を攪拌しながら蓚酸1.0当量(ここに当
量は、Tbを沈澱させるに必要な量をいう)すなわち3
25.20gを水に溶解したものを徐々に加えて、蓚酸
Tbを沈澱させた。濾過により蓚酸Tbを回収・水洗
し、大気乾燥器中約100℃で一昼夜乾燥した。セラミ
ックルツボに水分を除去した蓚酸Tbを入れ、これを大
気雰囲気中の電気炉中で酸化焙焼を行って蓚酸を除去し
た。この時の焙焼温度は1000℃で、保持時間は2時
間とした。こうして回収した酸化物を分析した結果、そ
の組成はTb:80.3%、Fe:3.15%、Co:
0.86%、Cr:0.21%、In:0.11%、
C:0.018%で、Inが混入していた。また、回収
した酸化物の粒度は0.1〜20ミクロン(中位径9.
2ミクロン)で、重量は268.9gで、Tb回収率は
83.7%であった。
【0023】[実施例4]Tb−Fe−Co−Cr系合
金ターゲットスクラップ(組成はTb:45.50%、
Fe:46.50%、Co:6.10%、Cr:1.9
0%)600gを数ミリ角に粉砕し、6規定塩酸290
0mlに攪拌しながら溶解した。溶液を濾過し、僅かに
残った未溶解残渣を除去した。ろ液のpH調整は、特に
行わず、1以下で、ろ液を攪拌しながら、蓚酸1.1当
量(当量:Tbを沈澱させるに必要な量)である35
3.36gを水で溶解後徐々に加えて、約100℃で一
昼夜乾燥した。水分を除去した蓚酸Tbをセラミックル
ツボに入れ、大気雰囲気中で酸化焙焼を行った。焙焼温
度は1000℃、保持時間は2時間とした。酸化Tbの
分析結果はTb:85.0%、Fe:0.35%、C
o:0.06%、Cr:0.01%、In:<0.01
%、C:0.018%であった。また、回収した酸化T
bの重量は315.8gで、Tb回収率は98.3%で
あった。
【0024】上記酸化Tbを用いてTb−Fe−Co−
Cr系合金粉末(目標組成はTb:29.56%、F
e:59.56%、Co:8.41%、Cr:2.78
%)800gの製造を目的として、上記回収酸化Tb2
82.45g(設定歩留まり98.5%)、鉄粉(粒度
325メッシュ以下)475.49g、コバルト粉(粒
度300メッシュ以下、設定歩留まり95.0%)7
0.65g、クロム粉(粒度200メッシュ以下、設定
歩留まり93.0%)23.89g、金属カルシウム
(粒度4メッシュ以下)156.99g、無水塩化カル
シウム粉末(試薬1級)27.48gを配合し、不活性
ガス雰囲気中で充分に混合した。なお、この調合時に
は、上記酸化Tb中に含まれるFe、Coの含有量分を
補正してから添加している。混合物をステンレススチー
ル製のルツボに入れ、さらにステンレススチール製の蓋
をした後、ステンレススチール製の反応容器に入れ、高
純度Arガス雰囲気に置換後、流量2リットル/分のA
rガスを流しながら、1050℃まで約1時間で昇温
し、その温度で5時間保持した後、室温まで冷却した。
【0025】生成した塊状の混合物を1cm角程度に粉
砕した後、約15リットルの水に投入し攪拌した。1.
5時間後には混合物が崩壊した。生じたスラリーから上
層のCa(OH)2 懸濁物をデカンテーションによって
分離し水洗した後、スラリーを5分間攪拌し、再びデカ
ンテーションを行った。この時、未崩壊の粒子を取り除
くため、48メッシュの篩で水中でふるい篩を通過した
合金粉について、この注水−攪拌−デカンテーションの
操作を繰り返して合金粉末から酸化カルシウムを充分に
分離した。得られた合金粉末に水を加えたスラリーに、
pH5.0になるように攪拌しながら希酢酸を滴下し、
これを5分間保持した。これを濾過して得られた合金粉
末を水洗後エタノールで洗浄し、40℃、1×10-1
aで12時間真空乾燥した。このようにして得られた合
金粉末の組成は、Tb:28.99%、Fe:59.6
%、Co:8.43%、Cr:2.72%であり、不純
物濃度としてはCa:0.12%、O2 :0.13%、
C:0.022%であった。また、48メッシュの篩を
通過できなかった合金粉末は存在しなかった。
【0026】[実施例5]Tb−Fe−Co−Cr系合
金ターゲットスクラップ(組成はTb:45.50%、
Fe:46.50%、Co:6.10%、Cr:1.9
0%)600gを数ミリ角に粉砕し、6規定塩酸290
0mlに攪拌しながら溶解した。溶液を濾過し、僅かに
残った未溶解残渣を除去した。ろ液のpH調整は、特に
行わず、1以下で、ろ液を攪拌しながら蓚酸1.2当量
(当量:Tbを沈澱させるに必要な量)である390.
24gを水で溶解後徐々に加えて蓚酸Tbを沈澱させ
た。濾過による蓚酸Tbの回収後、水洗を行い大気乾燥
器中で約100℃で一昼夜乾燥した。水分を除去した蓚
酸Tbをセラミックルツボに入れ、大気雰囲気中で酸化
焙焼を行った。焙焼温度は1000℃、保持時間は2時
間とした。酸化Tbの分析結果は、Tb:81.1%、
Fe:2.84%、Co:0.36%、Cr:0.06
%、In:<0.01%、C:0.021%であった。
また、回収した酸化Tbの重量は320.08gでTb
回収率は99.7%であった。
【0027】上記酸化Tbを用いてTb−Fe−Co−
Cr系合金粉末(目標組成はTb:29.56%、F
e:59.56%、Co:8.41%、Cr:2.78
%)800gの製造を目的として、上記回収酸化Tb2
92.07g(設定歩留まり98.5%)、鉄粉(粒度
325メッシュ以下)468.19g、コバルト粉(粒
度300メッシュ以下、設定歩留まり95.0%)6
9.77g、クロム粉(粒度200メッシュ以下、設定
歩留まり93.0%)23.73g、金属カルシウム
(粒度4メッシュ以下)156.99g、無水塩化カル
シウム粉末(試薬1級)27.48gを配合し、不活性
ガス雰囲気中に混合した。なお、この調合時には、上記
酸化Tb中に含まれるFe、Co、Crの含有量分を補
正してから添加している。混合物をステンレススチール
製のルツボに入れ、さらにステンレススチール製の蓋を
した後、ステンレススチール製の反応容器に入れ、高純
度Arガス雰囲気に置換後、流量2リットル/分のAr
ガスを流しながら、1050℃まで約1時間で昇温し、
その温度で5時間保持した後、室温まで冷却した。
【0028】生成した塊状の混合物を約1cm角程度に
粉砕した後、約15リットルの水に投入し攪拌した。
1.5時間後には混合物が崩壊した。生じたスラリーか
ら上層のCa(OH)2 懸濁物をデカンテーションによ
って分離し水洗した後、スラリーを5分間攪拌し、再び
デカンテーションを行った。この時、未崩壊の粒子を取
り除くため、48メッシュの篩で水中でふるい、篩を通
過した合金粉について、この注水−攪拌−デカンテーシ
ョンの操作を繰り返して合金粉末から酸化カルシウムを
充分に分離した。得られた合金粉末に水を加えたスラリ
ーに、pH5.0になるように攪拌しながら希酢酸を滴
下し、これを5分間保持した。これを濾過して得られた
合金粉を水洗後エタノールで洗浄し、40℃、1×10
-1Paで12時間真空乾燥した。このようにして得られ
た合金粉末の組成は、Tb:29.19%、Fe:5
9.4%、Co:8.39%、Cr:2.76%であ
り、不純物濃度としては、Ca:0.14%、O2
0.10%、C:0.018%であった。また、48メ
ッシュの篩を通過できなかった合金粉末は0.8gであ
った。
【0029】[比較例6]Tb−Fe−Co−Cr系合
金ターゲットスクラップ(組成はTb:45.50%、
Fe:46.50%、Co:6.10%、Cr:1.9
0%)600gを数ミリ角に粉砕し、6規定塩酸290
0mlに攪拌しながら溶解した。溶液を濾過し、僅かに
残った溶解残渣を除去した。ろ液のpH調整は、特に行
わず、1以下で、ろ液を攪拌しながら蓚酸0.9当量
(当量:Tbを沈澱させるに必要な量)である256.
84gを水で溶解後徐々に加えて蓚酸Tbを沈澱させ
た。濾過による蓚酸Tbの回収後、水洗を行い、大気乾
燥器中で約100℃で一昼夜乾燥した。水分を除去した
蓚酸Tbをセラミックルツボに入れ、大気雰囲気中で酸
化焙焼を行った。焙焼温度は1000℃、保持時間は2
時間とした。酸化Tbの分析結果はTb:84.8%、
Fe:0.22%、Co:0.03%、Cr:<0.0
1%、C:0.023%であった。また、回収した酸化
Tbの重量は277.23gで、Tb回収率は86.3
%で、不純物濃度は低かったが、Tb回収率が悪かっ
た。
【0030】上記酸化Tbを用いて、Tb−Fe−Co
−Cr系合金粉末(目標組成Tb:29.56%、F
e:59.56%、Co:8.41%、Cr:2.78
%)800gの製造を目的として、上記回収酸化Tb2
83.11g(設定歩留まり98.5%)、鉄粉(粒度
325メッシュ以下)475.86g、コバルト粉(粒
度300メッシュ以下、設定歩留まり95.0%)7
0.74g、クロム粉(粒度200メッシュ以下、設定
歩留まり93.0%)23.73g、金属カルシウム
(粒度4メッシュ以下)156.99g、無水塩化カル
シウム粉末(試薬1級)27.48gを配合し、不活性
ガス雰囲気中に混合した。なお、この調合時には、上記
酸化Tb中に含まれるFe、Co、Crの含有量分を補
正してから添加している。混合物をステンレススチール
製のルツボに入れ、さらにステンレススチール製の蓋を
した後、ステンレススチール製の反応容器に入れ、高純
度Arガス雰囲気に置換後、流量2リットル/分のAr
ガスを流しながら1050℃まで約1時間で昇温し、そ
の温度で5時間保持した後、室温まで冷却した。
【0031】生成した塊状の混合物を約1cm角程度に
粉砕した後、約15リットルの水に投入し攪拌した。
1.5時間後には混合物が崩壊した。生じたスラリーか
ら上層のCa(OH)2 懸濁物をデカンテーションによ
って分離し水洗した後、スラリーを5分間攪拌し、再び
デカンテーションを行った。この時、未崩壊の粒子を取
り除くため、48メッシュの篩で水中でふるい、篩を通
過した合金粉について、この注水−攪拌−デカンテーシ
ョンの操作を繰り返して合金粉末から酸化カルシウムを
充分に分離した。得られた合金粉末に水を加えたスラリ
ーに、pH5.0になるように攪拌しながら希酢酸を滴
下し、これを5分間保持した。これを濾過して得られた
合金粉を水洗後エタノールで洗浄し、40℃、1×10
-1Paで12時間真空乾燥した。このようにして得られ
た合金粉末の組成は、Tb:29.58%、Fe:5
9.0%、Co:8.44%、Cr:2.73%であ
り、不純物濃度としてはCa:0.12%、O2 :0.
11%、C:0.016%であった。また、48メッシ
ュの篩を通過できなかった合金粉末は存在しなかった。
【0032】[比較例7]Tb−Fe−Co−Cr系合
金ターゲットスクラップ(組成はTb:45.50%、
Fe:46.50%、Co:6.10%、Cr:1.9
0%)600gを数ミリ角に粉砕し、6規定塩酸290
0mlに攪拌しながら溶解した。溶液を濾過し、僅かに
残った未溶解残査を除去した。ろ液のpH調整は、特に
行わず、1以下で、ろ液を攪拌しながら蓚酸1.6当量
(当量:Tbを沈澱させるに必要な量)である513.
69gを水で溶解後徐々に加えて蓚酸Tbを沈澱させ
た。濾過による蓚酸Tbの回収後、水洗を行い、大気乾
燥器中で約100℃で一昼夜乾燥した。水分を除去した
蓚酸Tbをセラミックルツボに入れ、大気雰囲気中で酸
化焙焼を行った。焙焼温度は1000℃、保持時間は2
時間とした。酸化Tbの分析結果は、Tb:68.7
%、Fe:12.4%、Co:0.83%、Cr:0.
32%、C:0.047%であった。また、回収した酸
化Tbの重量は320.60gで、Tb回収率は99.
8%で、Tb回収率は良かったが、不純物濃度は高かっ
た。
【0033】上記酸化Tbを用いてTb−Fe−Co−
Cr系合金粉末(目標組成はTb:29.56%、F
e:59.56%、Co:8.41%、Cr:2.78
%)800gの製造を目的として、上記酸化Tb28
3.11g(設定歩留まり98.5%)、鉄粉(粒度3
25メッシュ以下)475.86g、コバルト粉(粒度
300メッシュ以下、設定歩留まり95.0%)70.
74g、クロム粉(粒度200メッシュ以下、設定歩留
まり93.0%)23.73g、金属カルシウム(粒度
4メッシュ以下)156.99g、無水塩化カルシウム
粉末(試薬1級)27.48gを配合し、不活性ガス雰
囲気中で充分に混合した。なお、この調合時には、上記
酸化Tb中に含まれるFe、Co、Crの含有量分を補
正してから添加している。混合物をステンレススチール
製のルツボに入れ、さらにステンレススチール製の蓋を
した後、ステンレススチール製の反応容器に入れ、高純
度Arガス雰囲気に置換後、流量2リットル/分のAr
ガスを流しながら、1050℃まで約1時間で昇温し、
その温度で5時間保持した後、室温まで冷却した。
【0034】生成した塊状の混合物を約1cm角程度に
粉砕した後、約15リットルの水に投入し攪拌した。従
来の通り、1.5時間混合物を崩壊させたが、崩壊が進
まないため、さらに8.5時間保持したところ、ある程
度崩壊が進行した。こうして生じたスラリーから上層の
Ca(OH)2 懸濁物をデカンテーションによって分離
し、水洗した後、スラリーを5分間攪拌し、再びデカン
テーションを行った。この時、未崩壊の粒子を取り除く
ため、48メッシュの篩で水中でふるい、篩を通過した
合金粉について、この注水−攪拌−デカンテーションの
操作を繰り返して合金粉末から酸化カルシウムを充分に
分離した。得られた合金粉末に水を加えたスラリーに、
pH5.0になるように攪拌しながら希酢酸を滴下し、
これを5分間保持した。これを濾過して得られた合金粉
を水洗後エタノールで洗浄し、40℃、1×10-1Pa
で12時間真空乾燥した。このようにして得られた合金
粉末の組成は、Tb:24.45%、Fe:67.2
%、Co:5.84%、Cr:1.29%で、目標の組
成とは大きくずれたものであり、不純物濃度としてはC
a:0.86%、O2 :0.32%、C:0.043%
で、いずれも高く、ターゲット製造に使用できるもので
はなかった。また、48メッシュの篩を通過できなかっ
た合金粉末は148.8gも存在した。これらの原因
は、製造した酸化希土類粉末中の遷移金属品位、特にF
eが高すぎるため、Fe23がCaによって還元される
際のCaの酸化熱が大きく、合金粉の焼結が発生したた
めと考えられる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、希土類元素を主要元素
として含有する光磁気ディスク製造に使用されたスパッ
タリングターゲットのスクラップから、希土類元素を酸
化物粉末として容易に低コストで回収することができ
る。また、本発明によれば、光磁気ディスク製造に使用
された合金ターゲットスクラップから低品位の遷移金属
元素を含む、酸化希土類粉末を回収し、酸素、カルシウ
ム等の不純物濃度が低く、安定した組成の焼結用希土類
−遷移金属系合金粉末を低コストで製造することができ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素と共に遷移金属およびInを
    含むスクラップから希土類元素を回収する方法におい
    て、該スクラップを酸で溶解して溶液とした後、該溶液
    のpHを1〜5に調整し、この溶液中の希土類元素を
    0.6〜2.0当量の蓚酸にて選択的に沈澱させ、濾過
    ・乾燥後、700℃以上の温度で酸化焙焼させ、希土類
    酸化物として回収することからなる希土類元素回収方
    法。
  2. 【請求項2】 蓚酸添加当量が0.8〜1.0当量であ
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 スクラップが光磁気記録媒体の製造に用
    いられたスパッタリングターゲットから生じたものであ
    る請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 希土類元素と共に遷移金属およびInを
    含むスクラップから希土類元素を回収し、希土類−遷移
    金属系合金粉末を製造する方法において、該スクラップ
    を酸で溶解して溶液とした後、該溶液中の希土類元素を
    1.0〜1.5当量の蓚酸にて沈澱させ、濾過・乾燥
    後、700℃以上の温度で酸化焙焼し、遷移金属元素を
    含む希土類酸化物の粉末として回収し、この希土類酸化
    物の粉末と、Fe、Ni、およびCoの少なくとも1種
    を含む遷移金属の粉末と、アルカリ金属、アルカリ土類
    金属から選ばれる少なくとも1種と、塩化カルシウムと
    を混合し、該混合物を不活性ガス雰囲気中または真空下
    で加熱した後、反応生成混合物を湿式処理することから
    成る希土類−遷移金属系合金粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 蓚酸添加当量が1.1〜1.3当量であ
    る請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 スクラップが光磁気記録媒体の製造に用
    いられたスパッタリングターゲットから生じたものであ
    る請求項4または5に記載の希土類−遷移金属系合金粉
    末の製造方法。
  7. 【請求項7】 希土類元素と共に遷移金属およびInを
    含むスクラップを酸で溶解して溶液とした後、該溶液の
    pHを1〜5に調整し、この溶液中の希土類元素を0.
    8〜1.0当量の蓚酸にて選択的に沈澱させ、濾過・乾
    燥後、700℃以上の温度で酸化焙焼させることにより
    生成し、粒度が0.1〜30ミクロンで、遷移金属系不
    純物が0.3重量%以下である希土類元素粉末。
  8. 【請求項8】希土類元素と共に遷移金属およびInを含
    むスクラップを酸で溶解して溶液とした後、該溶液中の
    希土類元素を1.0〜1.5当量の蓚酸にて沈澱させ、
    濾過・乾燥後、700℃以上の温度で酸化焙焼した希土
    類酸化物の粉末と、Fe、Ni、およびCoの少なくと
    も1種を含む遷移金属の粉末と、アルカリ金属、アルカ
    リ土類金属から選ばれる少なくとも1種と、塩化カルシ
    ウムとを混合し、該混合物を不活性ガス雰囲気中または
    真空下で加熱した後、反応生成混合物を湿式処理するこ
    とにより生成し、粒度が50メッシュ以下で、不純物が
    0.3重量%以下である希土類−遷移金属系合金粉末の
    製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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