JPH0829579A - 原子炉内点検・補修方法および装置 - Google Patents

原子炉内点検・補修方法および装置

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JPH0829579A
JPH0829579A JP6161585A JP16158594A JPH0829579A JP H0829579 A JPH0829579 A JP H0829579A JP 6161585 A JP6161585 A JP 6161585A JP 16158594 A JP16158594 A JP 16158594A JP H0829579 A JPH0829579 A JP H0829579A
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swimming
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reactor
inspection
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JP6161585A
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Arata Ito
新 伊藤
Yasuhiro Yuguchi
康弘 湯口
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
Mitsuko Shimizu
みつ子 清水
Motohiko Kimura
元比古 木村
Yutaka Togasawa
裕 戸賀沢
Mitsuaki Shimamura
光明 島村
Tomoyuki Ito
智之 伊藤
Minoru Obata
稔 小畑
Nobutada Aoki
延忠 青木
Shigehiko Mukai
成彦 向井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】原子炉内溶接部の点検・検査・補修・表面改質
を、遊泳式作業ロボットを用いて安定的に効率よく行な
う。 【構成】本装置は、遊泳式ロボット取扱装置と,光ファ
イバを内抱した複合ケーブル29を巻取るケーブル巻取
装置と,複合ケーブル29に結合された遊泳式作業ロボ
ット31とを有し、ロボット31はロボット自体を推進
させるロボット推進装置42と,光ファイバ32で導か
れたレーザ光照射光学装置40と,超音波探触子71を
触角状に取り付けた触角機構45とを備え、ロボット推
進装置42で遊泳式作業ロボット31を原子炉内の所要
溶接部まで遊泳させ、溶接部Wに触角機構45を接触さ
せた状態でレーザ光照射光学装置40からパルス状レー
ザ光を溶接部Wに照射させ、溶接部Wの表面応力状態の
改善を行なうとともにレーザ光照射時に発生する超音波
振動を超音波探触子71で測定して溶接部の物理的検査
を行なうようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉内の溶接部の点検
・検査および補修を行なう原子炉内点検・補修方法およ
び装置に係り、特に軽水型原子炉の炉心シュラウド内面
の溶接部や炉心下部プレナムの溶接部,ダウンカマ部の
溶接部の点検・検査および補修作業を遠隔操作により行
ない得る原子炉内点検・補修方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽水型原子炉では原子炉内の溶接部の健
全性を確保するために、マストあるいは長尺棒の先端に
水中テレビカメラを取付け、マストや長尺棒を原子炉フ
ロア上から操作して原子炉内に挿入し、この原子炉内で
水中テレビカメラを移動させて溶接部に近付け、溶接状
態やその劣化状態を目視点検している。
【0003】しかしながら、マストや長尺棒の先端に取
り付けた水中テレビカメラを原子炉内の溶接部に正確に
位置合せしたり、水中テレビカメラを手振れを生じさせ
ないで溶接部に向けて安定的に保持することが困難であ
り、ましてや溶接部の溶接線に沿って水中テレビカメラ
を安定的に移動させることは大変に困難な作業を要し、
熟練者でも困難であった。
【0004】原子炉内の溶接部には炉心シュラウド内面
の溶接部,炉心下部プレナムの溶接部,原子炉圧力容器
と炉心シュラウドで形成されるダウンカマ部の溶接部等
が存在する。炉心シュラウド内面の溶接部,ダウンカマ
部の炉心シュラウド外壁,原子炉圧力容器内壁,ジェッ
トポンプ,ライザブレースアーム等の溶接部,炉心下部
プレナムのシュラウドサポート,原子炉圧力下鏡部,制
御棒駆動装置ハウジング(以下、CRDハウジングとい
う。),スタブチューブ,隔壁等の溶接部は原子炉フロ
アから数m下方の狭隘な場所にあり、これらの溶接部を
水中テレビカメラを移動させながら目視点検するのが困
難であった。
【0005】この点から、移動自由度の高い水中遊泳式
点検ロボットが開発され、この点検ロボットに水中テレ
ビカメラを搭載したものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】水中テレビカメラを搭
載した水中遊泳式点検ロボットは、水を張った原子炉内
を遠隔操作で自由に移動できる点で移動の自由度が向上
したが、水中移動の安定性に欠ける嫌いがあった。ま
た、この点検ロボットは原子炉内の溶接部を水中テレビ
カメラで視覚を通じて観察する目視点検を行なうだけで
あり、原子炉内の溶接部を物理的に点検・検査したり、
補修する作業を行なうことができなかった。
【0007】このため、原子炉内を遠隔操作により自由
に移動させ得るとともに、原子炉内の溶接部の健全性を
正確に確認し、視覚のみならず物理的な点検・検査を効
果的に行ない、万一不具合が発生している場合には溶接
部を補修し、不具合が発生していない場合には予防保全
のための表面改質(表面応力状態の改善)を行なうに
は、原子炉内点検・補修装置を如何に構成したらよいか
問題になっていた。
【0008】本発明は、上述した事情を考慮したもの
で、原子炉内の溶接部の点検・検査・補修・表面改質
を、移動自由度の高い遊泳式作業ロボットを用いて安定
的に効率よく行なうことができる原子炉内点検・補修方
法および装置を提供することを目的とする。
【0009】本発明の他の目的は、遊泳式作業ロボット
を狭隘な原子炉内溶接部に安定的にセットし、溶接部の
溶接線に沿って線分状のパルス状レーザ光を照射して溶
接部の物理的な点検・検査・補修あるいは表面改質を行
なう原子炉内点検・補修方法および装置を提供するにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る原子炉内点
検・補修装置は、上述した課題を解決するために、請求
項1に記載したように、原子炉ピット床面あるいは原子
炉フロアに設置した遊泳式ロボット取扱装置と,この遊
泳式ロボット取扱装置に備えられ、光ファイバを内抱し
た複合ケーブルを繰出し可能に巻取るケーブル巻取装置
と,このケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブ
ルに結合された遊泳式作業ロボットとを有し、上記遊泳
式作業ロボットは水が張られた原子炉内に降されてロボ
ット自体を推進させるロボット推進装置と,前記光ファ
イバで導かれたパルス状レーザ光を照射するレーザ光照
射光学装置と,超音波探触子を触角状に取り付けた触角
機構とを備え、前記ロボット推進装置で遊泳式作業ロボ
ットを原子炉内の所要溶接部まで遊泳させ、上記溶接部
に触角機構を接触させた状態で前記レーザ光照射光学装
置からパルス状レーザ光を溶接部に照射させ、その溶接
部の表面応力状態の改善を行なうとともにレーザ光照射
時に発生する超音波振動を超音波探触子で測定して溶接
部の物理的検査を行なうようにしたものである。
【0011】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項2に記載
したように、遊泳式作業ロボットは本体フレームに前方
シェルと後方シェルを水密に結合して本体シェルを構成
し、この本体シェル内に光ファイバで導かれたパルス状
レーザ光を線分状に変えて照射するレーザ光照射光学装
置を内蔵するとともに、前記本体フレームにロボット推
進装置の推進方向に直交する方向に推進力を付与するク
ロス移動用推進装置と遊泳式作業ロボットの遊泳の安定
とクロス移動用推進装置の推進方向を変更させるウェイ
ト付きバランサ機構とを備え、上記クロス移動用推進装
置とバランサ機構の協動作用により、前記レーザ光照射
光学装置からの線分状のパルス状レーザ光を溶接線に直
交させた状態で溶接部の溶接線方向に移動させるように
したものである。
【0012】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項3に記
載したように、遊泳式作業ロボットの本体シェル内に溶
接部の作業表面を観察する作業表面監視システムを収容
し、上記作業表面監視システムは溶接部表面からの光を
案内する反射光学系と、反射光学系を案内される光を検
出するCCDカメラ等の検出装置と、検出装置への光を
開閉させるシャッタ装置とを備え、シャッタ装置はパル
ス状レーザ光が溶接部に照射されている間はシャッタを
閉じ、照射されない間はシャッタを開いて、レーザ光照
射部の外観,表面温度,照射部近傍で発生したプラズマ
を検出装置で測定し、溶接部の表面応力改善条件を所定
の値に設定したものである。
【0013】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項4
に記載したように、遊泳式作業ロボットの本体シェルに
内蔵されるレーザ光照射光学装置は、光ファイバからの
パルス状レーザ光を拡大して平行なスリット状レーザ光
を形成するレーザ光導波光学系と、このレーザ光導波光
学系からの平行なレーザ光を集束させて照射するレーザ
光照射光学系とを備え、このレーザ光照射光学系はパル
ス状レーザ光を照射するノズル本体を有し、このノズル
本体にレーザ照射軸方向およびノズル出口位置でレーザ
照射軸に直交する方向に水流を発生させて空気泡を除去
する水流発生装置を設けたり、さらに、請求項5に記載
したように、水流発生装置の駆動源にスターリングエン
ジンを用い、このスターリングエンジンは、パルス状レ
ーザ光を照射するノズル本体のノズル部および溶接部か
らの反射レーザ光を受ける部分を加熱部としたものであ
る。
【0014】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項6に記載
したように、遊泳式作業ロボットの本体シェルの前方シ
ェルの少なくとも一部を、パルス状レーザ光照射時に不
透明になる液晶を利用した耐熱・耐圧性シャッタ装置の
透明窓で構成するとともに、本体シェル内に視覚機能を
備えたCCDカメラを設置したり、さらに、請求項7に
記載したように、本体シェルの前方シェルに触角機構を
備え、この触角機構は前方シェルから前方に突出する構
造フレームの先端に複数の超音波探触子を設けるととも
に、上記構造フレームをパルス状レーザ光照射時に不透
明になる液晶利用の耐熱・耐圧性遮蔽板で覆設したり、
また、請求項8に記載したように、本体シェルの前方シ
ェル内に飛散物等の異物を回収する浄化装置を収容し、
この浄化装置は流入口を遮蔽板で囲まれた触角機構内に
開口し、流出口は触角機構の外側に開口させたものであ
る。
【0015】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項9に記
載したように、遊泳式作業ロボットは本体フレームに前
方シェルと後方シェルを水密に結合して本体シェルを構
成し、この本体シェル内に光ファイバで導かれたパルス
状レーザ光を線分状に変えて照射する固定光学系と移動
光学系とを備えたレーザ光照射光学装置を内蔵するとと
もに、前記本体フレームにロボット推進装置の推進方向
に直交する方向に推進力を付与する推進ダクトを備えた
クロス移動用推進装置と、遊泳式作業ロボットの遊泳の
安定とクロス移動用推進装置の推進方向を変更させるバ
ランサ機構を備え、前記推進ダクトにダクト軸方向に移
動可能なスライドステージ機構を設け、このスライドス
テージ機構に前記レーザ光照射光学装置の移動光学系を
取付け、前記スライドステージ機構のスライド操作によ
りレーザ光照射光学装置からの線分状のパルス状レーザ
光を矩形範囲で走査し、前記クロス移動用推進装置とバ
ランサ機構の協動作用により、線分状のパルス状レーザ
光を溶接線に直交させた状態で溶接線に沿って矩形状の
走査範囲毎に移動させたものである。
【0016】また、本発明に係る原子炉内点検・補修方
法は、上述した課題を解決するために、請求項10に記
載したように、遊泳式ロボット取扱装置のケーブル巻取
装置から繰り出される複合ケーブルの先端に結合された
遊泳式作業ロボットを水が張られた原子炉内で遊泳さ
せ、前記遊泳式作業ロボットの触角機構をロボット推進
装置により原子炉内の所要の溶接部を押圧接触させた状
態で、レーザ光照射光学装置により光ファイバからのパ
ルス状レーザ光を前記溶接部に、その溶接線方向に沿っ
て照射させて溶接部の応力状態を改善する一方、パルス
状レーザ光照射時に発生する超音波振動を測定して溶接
部の物理的検査を行ない、この検査により溶接部に欠陥
が認められると上記欠陥部にパルス状レーザ光を所要時
間照射して欠陥部の補修加工を行なう方法である。
【0017】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉内点検・補修方法は、請求項11に
記載したように、遊泳式作業用ロボットのレーザ光照射
光学装置から照射されるパルス状レーザ光をクロス移動
用推進装置により原子炉内溶接部の溶接線方向に移動さ
せる際、スライド式ステージ機構を駆動させてレーザ光
照射光学装置の移動光学系を所定範囲移動させ、この範
囲内でパルス状レーザ光を照射させてバッチ処理する方
法である。
【0018】一方、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置は、上述した課題を解決するために、請求項12に記
載したように、原子炉ピットの床面あるいは原子炉フロ
アに設置した遊泳式ロボット取扱装置と,この遊泳式ロ
ボット取扱装置に備えられ、光ファイバを内抱した複合
ケーブルを繰出し可能に巻き取るケーブル巻取装置と,
このケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブルに
結合された遊泳式母船ロボットとを有し、上記遊泳式母
船ロボットは水が張られた原子炉内に降されてロボット
自体を推進させるロボット推進装置と,このロボット推
進装置のロボット推進方向と直交する方向に推進可能な
クロス移動用推進装置とを備える一方、前記遊泳式母船
ロボットは複数台の遊泳式作業ロボットを複合ケーブル
を介して出入れ可能にケーブル結合したものである。
【0019】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項13に記
載したように、遊泳式母船ロボットは密閉形のロボット
ケーシングを有し、このロボットケーシングの前方に遊
泳式作業ロボットを出入れ自在に収納する複数のロボッ
ト収納筒を備える一方、前記ロボットケーシング内に前
記遊泳式作業ロボットにケーブル結合された複合ケーブ
ルを出入れ可能に巻き取るケーブル巻取装置を収容する
とともに、このケーブル巻取装置に設けられたビーム分
配光学系に光ファイバからのパルス状レーザ光を導くレ
ーザ光導波光学装置を設けたものである。
【0020】さらに、本発明に係る原子炉内点検・補修
方法は、上述した課題を解決するために、請求項14に
記載したように、遊泳式ロボット取扱装置のケーブル巻
取装置から繰り出される複合ケーブルの先端に結合され
た遊泳式母船ロボットを水が張られた原子炉内で遊泳さ
せて原子炉内の所要作業空間に案内し、続いて遊泳式母
船ロボットにケーブル結合された複数台の遊泳式作業ロ
ボットを引き出、遊泳させて原子炉内の所要溶接部に押
圧接触させ、複数台の遊泳式作業ロボットを押圧接触さ
せた状態で原子炉内の所要溶接部にその溶接線に沿って
パルス状レーザ光を照射させて溶接部の応力状態を改善
する一方、パルス状レーザ光照射時に発生する超音波振
動を測定して溶接部の物理的検査を行ない、この検査に
より溶接部に欠陥が認められると、上記欠陥部にパルス
状レーザ光を所要時間照射して欠陥部の補修加工を行な
う方法である。
【0021】他方、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置は、上述した課題を解決するために、請求項15に記
載したように、原子炉ピットの床面あるいは原子炉フロ
アに設置した遊泳式ロボット取扱装置と,この遊泳式ロ
ボット取扱装置に備えられ、光ファイバを内抱した複合
ケーブルを繰出し可能に巻き取るケーブル巻取装置と,
このケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブルに
結合された遊泳式母船ロボットとを有し、上記遊泳式母
船ロボットは水が張られた原子炉内に降されてロボット
自体を推進させるロボット推進装置と,このロボット推
進装置のロボット推進方向と直交する方向に推進可能な
クロス移動用推進装置とを備える一方、前記遊泳式母船
ロボットは複数台の遊泳式作業ロボットを水中無線で出
入れ可能に光学的に結合したものである。
【0022】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項16に記
載したように、遊泳式母船ロボットは密閉筒状のロボッ
トケーシングを有し、このロボットケーシングに遊泳式
作業ロボットを出入れ自在に収納する複数のロボット収
納部を凹設する一方、前記ロボットケーシング内に個々
の遊泳式作業ロボットにレーザ光を分配して走査するレ
ーザ光走査光学装置を備え、このレーザ光走査光学装置
からのレーザ光を受光するレーザ光受光装置を遊泳式作
業ロボットに備え、この作業ロボットは受光したレーザ
光を案内して放射するレーザ光照射光学装置を設けると
ともに、前記遊泳式作業ロボットは水中遊泳移動させる
ロボット推進装置とこのロボット推進装置のロボット推
進方向に直交する方向の移動を付与するクロス移動用推
進装置を設けたものである。
【0023】さらに、本発明に係る原子炉内点検・補修
方法は、上述した課題を解決するために、請求項17に
記載したように、遊泳式ロボット取扱装置のケーブル巻
取装置から繰り出される複合ケーブルの先端に結合され
た遊泳式母船ロボットを水が張られた原子炉内で遊泳さ
せて原子炉内の所要作業空間に案内し、続いて遊泳式母
船ロボットに水中無線で光学的に結合された複数台の遊
泳式作業ロボットを引き出して原子炉内の所要溶接部に
押圧接触させ、複数台の遊泳式作業ロボットを押圧接触
させた状態で原子炉内の所要溶接部にその溶接線に沿っ
てパルス状レーザ光を照射させて溶接部の応力状態を改
善する一方、パルス状レーザ光照射時に発生する超音波
振動を測定して溶接部の物理的検査を行ない、この検査
により溶接部に欠陥が認められると、上記欠陥部にパル
ス状レーザ光を所要時間照射して欠陥部の補修加工を行
なう方法である。
【0024】また、一方、本発明に係る原子炉内点検・
補修装置は、上述した課題を解決するために、請求項1
8に記載したように、原子炉フロアあるいは原子炉ピッ
トの床面上に設置された作業台車上を走行する横行台車
と,この横行台車に支持された多段テレスコピック状の
伸縮マストと,この伸縮マストを伸縮可能に巻き上げる
ケーブル巻上装置と,上記伸縮マストの先端マストに出
入れ自在に収容された遊泳式作業ロボットと,前記伸縮
マストに収容されてパルス状レーザ光を遊泳式作業ロボ
ットに向けて走査するレーザ光走査光学装置とを有し、
前記伸縮マストの先端マストをケーブル巻上装置の操作
により原子炉内の作業空間に下降させ、この下降状態で
遊泳式作業ロボットを先端マストから取り出して所要の
溶接部まで遊泳させて押圧接触させ、上記遊泳式作業ロ
ボットから溶接部に照射されるパルス状レーザ光で溶接
部の点検・検査・補修・予防保全作業を行なうように構
成したものである。
【0025】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項19に
記載したように、横行台車から多段テレスコピック状の
伸縮マスト内でパルス状レーザ光を案内するレーザ光走
査光学装置を設け、このレーザ光走査光学装置は伸縮マ
ストの先端マストにパルス状レーザ光を外部に放出する
放射光学系を備える一方、上記先端マストに出入れ自在
に収容される遊泳式作業ロボットは前記放射光学系に水
中無線にて光学的に結合され、上記遊泳式作業ロボット
から原子炉内の溶接部にパルス状レーザ光を照射したも
のである。
【0026】他方、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置は、上述した課題を解決するために、請求項20に記
載したように、原子炉フロアあるいは原子炉ピットの床
面上に設置された伸縮ポール取扱装置と,この伸縮ポー
ル取扱装置により取り扱われる伸縮ポールと,この伸縮
ポールに着脱自在に保持される遊泳式作業ロボットとを
有し、前記伸縮ポールはパルス状レーザ光を案内するレ
ーザ光走査光学装置を内部に収容する一方、レーザ光走
査光学装置により伸縮ポールの先端部から放射されるパ
ルス状レーザ光を遊泳式作業ロボットで水中無線で受光
可能に構成し、この遊泳式作業ロボットによりパルス状
レーザ光を原子炉内溶接部に照射されるように設定した
ものである。
【0027】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項21に
記載したように、遊泳式作業ロボットは、半球状分割シ
ェルを2枚貝形状に開閉自在に連結した本体シェルと,
この本体シェルを推進させるロボット推進装置と,この
ロボット推進装置によるロボット推進方向と直交する方
向に推進させるクロス移動用推進装置と,本体シェル内
に収容され、レーザ光受光装置で受光されたパルス状レ
ーザ光を案内し外部に照射するレーザ光照射光学装置
と,本体シェルを吸着固定させるため、分割シェルの対
向面に設けられた吸盤とを備えたものである。
【0028】本発明に係る原子炉内点検・補修装置は、
上述した課題を解決するために、請求項22に記載した
ように、原子炉ピットの床面あるいは原子炉フロアに設
置された遊泳式ロボット取扱装置と,このロボット取扱
装置に備えられ、光ファイバを内抱した複合ケーブルを
繰出し可能に巻取るケーブル巻取装置と,ケーブル巻取
装置から繰り出される複合ケーブルに結合された遊泳式
母船ロボットと,前記複合ケーブルに着脱自在に保持さ
れた遊泳式作業ロボットとを有し、遊泳式作業ロボット
は遊泳式母船ロボットに水中無線で光学的に結合可能に
構成され、上記遊泳式作業ロボットから原子炉内溶接部
にパルス状レーザ光を照射するようにしたものである。
【0029】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項23に記
載したように、遊泳式作業ロボットは形状記憶合金製の
ケーブル把持機構を備え、このケーブル把持機構により
複合ケーブルの途中に設けられた取付ケーブルに着脱自
在に把持させたものである。
【0030】他方、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置は、上述した課題を解決するために、請求項24に記
載したように、原子炉フロアに設置されたレーザ装置お
よび制御盤と,このレーザ装置および制御盤からの動力
および信号用レーザ光を案内する光伝送光学系と,この
光伝送光学系から放射されるレーザ光を受光する遊泳式
作業ロボットとを有し、この遊泳式作業ロボットから原
子炉内溶接部にレーザ光を照射させたものである。
【0031】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項25に記
載したように、光伝送光学系はレーザ光走査光学装置を
収容したレーザ光放射タワーと,この放射タワーからの
レーザ光を遊泳式作業ロボットに向けて案内するレーザ
光中継ロボットとを組み合せて構成されたものである。
【0032】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉内点検・補修装置は、請求項26に
記載したように、原子炉フロアに設置されたレーザ装置
および制御盤と,このレーザ装置および制御盤からの動
力および信号用レーザ光が案内される伸縮ポール取扱装
置と,この伸縮ポール取扱装置に支持された伸縮ポール
と,この伸縮ポールの先端部と水中無線で光学的に結合
可能な遊泳式作業ロボットとを有し、前記伸縮ポール取
扱装置は原子炉の上部格子板上に設置される一方、伸縮
ポール内に動力および信号用レーザ光を走査させるレー
ザ光走査光学装置が収容されたものである。
【0033】
【作用】本発明に係る原子炉内点検・補修方法および装
置においては、原子炉内を自走で遊泳できる遊泳式作業
ロボットを用いて原子炉内の溶接部にパルス状レーザ光
を照射することにより、溶接部の点検・検査・補修・表
面改質のレーザ作業を行なうことができる。溶接部の点
検・検査・補修・表面改質は、遊泳式作業ロボットから
照射されるパルス状レーザ光の照射回数・照射エネルギ
(レーザ光出力)を変えることにより実施でき、原子炉
内の溶接部、特に原子炉内の構造物により形成される狭
隘部の溶接部、例えば炉心シュラウド内面の溶接部,炉
心下部プレナムの構造物により形成される溶接部,原子
炉圧力容器と炉心シュラウドの間のダウンカマ部に形成
される溶接部の点検・検査・補修・表面改質作業を実施
できる。複数台の遊泳式作業ロボットを用いてレーザ作
業を行なえば、より効率的に狭隘部の作業を大きな自由
度をもって効率よく実施できる。
【0034】請求項1に記載の原子炉内点検・補修装置
では、ケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブル
に遊泳式作業ロボットを結合させ、この遊泳式作業ロボ
ットをロボット推進装置の作動により原子炉内の溶接部
まで遊泳させ、溶接部に触角機構を押圧接触させた状態
で遊泳式作業ロボットからパルス状レーザ光を溶接部に
照射させたから、溶接部の表面改質や補修作業を移動自
由度の高い遊泳式作業ロボットを用いて安定的に効率よ
く遠隔操作により行なうことができ、また、溶接部の物
理的検査は触角機構を用いて簡単かつ容易に測定でき
る。
【0035】請求項2に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、遊泳式作業ロボットの本体シェルに内蔵さ
れたレーザ光照射光学装置によりパルス状レーザ光を線
分状(細長いスリット状)レーザ光に変えて溶接部の溶
接線にクロスさせて照射できる。また、遊泳式作業ロボ
ットはロボット推進装置とクロス移動用推進装置により
溶接部の溶接線に沿う方向に移動させることができ、さ
らに、遊泳式作業ロボットの移動はウェイト付きバラン
サ機構により安定的に行なわれるので、溶接部の点検・
検査・補修・表面改質作業を安定的に能率よく行なうこ
とができる。
【0036】請求項3に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、遊泳式作業ロボットにシャッタ装置を備え
た作業表面改質監視システムを設けたので、この作業表
面監視システムでレーザ光照射部の溶接部の外観・表面
温度,照射部近傍で発生したプラズマを観察でき、溶接
部の表面を視覚的に容易に観察できる。
【0037】請求項4に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、ノズル本体に設けられた水流発生装置によ
り、パルス状レーザ光の照射軸方向および照射軸に直交
する方流に水流を発生させて、パルス状レーザ光照射に
伴って発生する気泡をパルス状レーザ光の光路上から除
去したので、パルス状レーザ光を溶接部に効率よく照射
させることができる。なお、パルス状レーザ光には水中
走査によっても劣化の小さなレーザ光が使用される。
【0038】請求項5に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、水流発生装置の駆動源にスターリングエン
ジンを使用し、パルス状レーザ光の溶接部からの反射レ
ーザ光をスターリングエンジンの加熱部として利用した
ので、スターリングエンジンの駆動に独立した動力源を
必要としない。
【0039】請求項6に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、本体シェル内に視覚機能を備えたCCDカ
メラを設置し、CCDカメラの前方の本体シェルを、パ
ルス状レーザ光照射時に不透明になる液晶利用の耐熱・
耐圧性のシャッタ装置で構成したから、CCDカメラを
保護してそのハレーションを防止することができる一
方、作業ロボットはCCDカメラで前方を確認しながら
遊泳することができる。
【0040】請求項7に記載の原子炉内点検・補修装置
では、本体シェルの前方シェルに触角機構を備え、この
触角機構に複数の超音波探触子を備えたので、この超音
波探触子によりパルス状レーザ光照射時に発生する超音
波振動を測定して溶接部の探傷等の欠陥を物理的に検査
することができ、また、触角機構はパルス状レーザ光照
射時に不透明になる液晶利用の遮蔽板で覆ったから、パ
ルス状レーザ光の反射光が外部に漏れるのを有効的に防
止できる。
【0041】請求項8に記載の原子炉内点検・補修装置
では、飛散物等の異物を回収する浄化装置を設けたの
で、パルス状レーザ光の照射に伴って飛散物の異物を回
収することができるので、この原子炉内点検・補修装置
を用いてレーザ作業後に原子炉内をクリーニングする作
業が不要となる。
【0042】請求項9に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、クロス移動用推進装置の推進ダクトにその
軸方向に移動自在なスライドステージ機構を設け、この
スライドステージ機構にレーザ光照射光学装置の移動光
学系を取り付け、スライドステージ機構のスライド操作
により、レーザ光照射光学装置からの線分状のパルス状
レーザ光を走査して矩形範囲で照射させ、矩形状の照射
範囲毎にバッチ移動させたから、線分状のパルス状レー
ザ光により効率よくバッチ処理される。
【0043】請求項10に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式作業ロボットから溶接部に照射さ
れるパルス状レーザ光により、溶接部の応力状態を改善
して表面改質が行なわれる一方、溶接部の物理的検査を
行ない、溶接部に欠陥が認められると、上記溶接部にパ
ルス状レーザ光をさらに所要時間内照射して欠陥部の補
修を行なうことができる。
【0044】請求項11に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式作業ロボットのレーザ光照射装置
から照射されるパルス状レーザ光をバッチ処理して溶接
部の点検・検査・補修・表面改質作業を行なうことがで
きる。
【0045】請求項12に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、ケーブル巻取装置から繰り出される複合
ケーブルに遊泳式母船ロボットを結合させ、この母船ロ
ボットに複数台の遊泳式作業ロボットを出入れ可能にケ
ーブル結合させ、複数台の遊泳式作業ロボットで原子炉
内の溶接部のレーザ作業を行なうようにしたので、原子
炉内溶接部の点検・検査・補修・表面改質作業を効率よ
く能率的に行なうことができる。
【0046】請求項13に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式母船ロボットに複数のロボット収
納筒を備え、このロボット収納筒に出入れ自在に遊泳式
作業ロボットを収納させ、収納時に遊泳式作業ロボット
に結合される複合ケーブルをケーブル巻取装置で巻き取
るようにしたので、複数台の遊泳式作業ロボットは母船
ロボットにコンパクトに収納され、遊泳式作業ロボット
の遊泳時に複数台の作業ロボットがその遊泳を阻害する
こともない。
【0047】請求項14に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式作業ロボットから溶接部に照射さ
れるパルス状レーザ光により溶接部の表面改質を行なう
一方、溶接部の物理的検査を行ない、溶接部に欠陥が認
められると、パルス状レーザ光を溶接部にさらに所要時
間照射して欠陥部の補修を行なうことができ、これらの
表面改質や欠陥部の補修を複数台の遊泳式作業ロボット
を並行させて行なうことができるので、レーザ補修作業
を効率的に能率よく行なうことができる。
【0048】請求項15に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、ケーブル巻取装置から繰り出される複合
ケーブルに遊泳式母船ロボットを結合させる一方、この
遊泳式母船ロボットに複数台の遊泳式作業ロボットを水
中無線で光学的に結合させたから、複数台の遊泳式作業
ロボットの遊泳の自由度が向上し、狭隘な場所でも自由
に移動でき、これらの遊泳式作業ロボットから照射され
るパルス状レーザ光で溶接部の点検・検査・補修・表面
改質作業を効率よく行なうことができる。
【0049】請求項16に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式母船ロボットのロボット収納部に
複数台の遊泳式作業ロボットを収納させた状態で遊泳で
きるので、遊泳式作業ロボットが遊泳式母船ロボットの
自走による遊泳を阻害することなく、母船ロボットは自
由に原子炉内の水中を遊泳できる一方、遊泳式作業ロボ
ットもロボット推進装置とクロス移動用推進装置を備え
て自走で3次元の水中遊泳ができ、遊泳式作業ロボット
は水中無線で遊泳式母船ロボットに光学的に結合されて
いるから、遊泳式作業ロボットの水中遊泳の自由度も大
きく、遊泳式作業ロボットによる水中作業を能率的に効
率よく行なうことができる。
【0050】請求項17に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式母船ロボットに複数台の遊泳式作
業ロボットを安定的に収納させることができ、遊泳式母
船ロボットの遊泳が遊泳式作業ロボットにより阻害され
ることがない一方、遊泳式母船ロボットが原子炉内の所
要の作業空間に達すると遊泳式作業ロボットが取り出さ
れて所要の溶接部に自走で遊泳してこの溶接部に押圧接
触される。この押圧接触状態で遊泳式母船ロボットのレ
ーザ光走査光学装置により、複数台の遊泳式作業ロボッ
トにパルス状レーザ光を水中無線にて同時に走査させて
水中作業を行なうことができる。また、遊泳式作業ロボ
ットにより、原子炉内溶接部の点検・検査・補修・表面
改質作業を効率よく行なうことができる。
【0051】請求項18に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、横行台車に支持された多段テレスコピッ
ク状の伸縮マストに遊泳式作業ロボットを出入れ自在に
収容し、この遊泳式作業ロボットにより原子炉内溶接部
の点検・検査・補修・表面改質を行なうようにしたの
で、原子炉内溶接部が狭隘な場所であっても、補修作業
を能率よく進めることができる。
【0052】請求項19に記載の原子炉内点検・補修装
置は、遊泳式作業ロボットがテレスコピック状の伸縮マ
ストの先端マストに水中無線にて光学的に結合されたか
ら、遊泳式作業ロボットの移動自由度が向上し、レーザ
補修作業をより能率的に行なうことができる。
【0053】請求項20に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、伸縮ポール取扱装置により取り扱われる
伸縮ポールに遊泳式作業ロボットを着脱自在に保持さ
せ、この遊泳式作業ロボットにより原子炉内溶接部の点
検・検査・補修・表面改質作業を行なうようにしたの
で、原子炉内溶接部が狭隘な場所であっても、レーザ補
修作業を能率よく行なうことができる。
【0054】請求項21に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式作業ロボットはロボット推進装置
とクロス移動用推進装置を備えて本体シェルを自由に遊
泳させる一方、本体シェルを構成する分割シェルの対向
面に吸盤を設け、この吸盤により本体シェルを原子炉内
構造物に吸着固定させたので、遊泳式作業ロボットを安
定的に吸着固定させた状態で水中作業を行なうことがで
きる。
【0055】請求項22に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、ケーブル巻取装置から繰り出される複合
ケーブルに遊泳式母船ロボットを結合する一方、上記複
合ケーブルに遊泳式作業ロボットを着脱自在に保持し、
この遊泳式作業ロボットを遊泳式母船ロボットに水中無
線で光学的に結合させたので、遊泳式作業ロボットの移
動(遊泳)自由度を向上させることができ、また、上記
遊泳式作業ロボットにより原子炉内の溶接部の点検・検
査・補修・表面改質作業を能率よく行なうことができ
る。
【0056】請求項23に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式作業ロボットに設けられた形状記
憶合金製のケーブル把持機構により複合ケーブルに設け
られた取付ケーブル着脱自在に把持させることができ、
その着脱操作はケーブル把持機構の形状記憶合金の作用
を利用して行なわれるので、確実かつ容易である。
【0057】請求項24に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、レーザ装置や制御盤からの動力および信
号用レーザ光を光伝送光学系で遊泳式作業ロボットに送
り、この遊泳式作業ロボットで原子炉内溶接部の点検・
検査・補修・表面改質作業を行なうので、これらの作業
を能率よく行なうことができる。
【0058】請求項25に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、レーザ光放射タワーとレーザ光中継ロッ
ドとにより光伝送光学系を構成したので、この光伝送光
学系により複数台の遊泳式作業ロボットにパルス状レー
ザ光を同時に送ることができ、作業の能率化,効率化を
図ることができる。
【0059】請求項26に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、レーザ装置や制御盤からの動力,信号用
レーザ光を、伸縮ポール取扱装置で取り扱われる遊泳式
作業ロボットが水中無線で光学的に結合されているの
で、遊泳式作業ロボットの移動自由度が大きく、かつ遊
泳式作業ロボットにより原子炉内の溶接部の点検・検査
・補修・表面改質作業を能率よく行なうことができる。
【0060】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照して説明する。
【0061】図1は本発明に係る原子炉内点検・補修装
置を備えた軽水炉としての沸騰水型原子炉を示す縦断面
図である。沸騰水型原子炉は、原子炉格納容器内に格納
される原子炉圧力容器10を有し、この原子炉圧力容器
10は支持スカート11により図示しない原子炉圧力容
器支持ペデスタル上に立設される。
【0062】原子炉圧力容器10の内部には炉心12が
形成され、この炉心12は炉内支持構造物13により原
子炉圧力容器10内に設置される。炉内支持構造物13
は炉心12を取り囲む炉心シュラウド14と、炉心12
に装荷される核燃料を支持する炉心支持板15および上
部格子板16と、原子炉圧力容器10の下鏡部10aに
取り付けられた制御棒駆動機構ハウジング17上に支持
されて上端が炉心支持板15に固定される制御棒案内管
(図示せず)とを有する。
【0063】炉心12を取り囲む炉心シュラウド14は
円筒状に構成されてシュラウドサポート18上に設置さ
れる。炉心シュラウド14と原子炉圧力容器10との間
にはアニュラス状のダウンカマ部20が形成され、この
ダウンカマ部20に複数のジェットポンプ21が周方向
に適宜間隔をおいて設置される。ジェットポンプ21は
ダウンカマ部20周辺の炉水を巻き込んでディフューザ
22から隔壁23下方の炉心下部プレナム24を経て原
子炉の炉心12に冷却材を強制的に送り込むようになっ
ている。
【0064】一方、炉心シュラウド14は上部開口が気
水分離器を備えたシュラウドヘッド(図示せず)で覆わ
れる一方、気水分離器の上方に蒸気乾燥器が設けられ
る。原子炉圧力容器10の上部は図示しない原子炉圧力
容器ヘッドで覆われて密閉される。気水分離器および蒸
気乾燥器は炉心上方の炉心上部プレナム25に配置され
る。
【0065】また、沸騰水型原子炉の定期検査時等に
は、原子炉の運転を停止させて原子炉圧力容器10内の
保守・点検が行なわれる。この保守・点検時には、原子
炉圧力容器10上方の原子炉ウェルに水を張り、この水
を張った状態で原子炉ウェルを通して原子炉圧力容器ヘ
ッドや蒸気乾燥器および気水分離器等の原子炉炉内機器
を原子炉圧力容器10から取り外し、図示しない機器仮
置プールに仮置きする。原子炉の炉心12に装荷された
核燃料は炉心12から取り出されて燃料貯蔵プールに一
旦貯蔵される。
【0066】原子炉炉内機器を原子炉圧力容器10外の
機器仮置プールに仮置きしたり、核燃料を燃料貯蔵プー
ルに一旦貯蔵した後、必要に応じて原子炉ウェルの水位
を下げ、原子炉ピット27上に遊泳式ロボット取扱装置
28を設置する。このロボット取扱装置28は図示しな
い原子炉フロア(オペレーションフロア)上に設置して
もよい。
【0067】遊泳式ロボット取扱装置28は、複合ケー
ブル29を繰出し可能に巻取るケーブル巻取装置30を
有し、上記複合ケーブル29の先端に遊泳式作業ロボッ
ト31が結合される。複合ケーブル29は、動力ケーブ
ルと信号ケーブルとを組み合されて、光ファイバ32を
内抱したものである。
【0068】また、遊泳式ロボット取扱装置28は光フ
ァイバ32にパルス状可視レーザ光を導くレーザ装置3
3が設けられている。このレーザ装置33は例えば銅蒸
気レーザやYAGレーザを高調波させて出力するように
なっている。遊泳式作業ロボット31により原子炉圧力
容器10内の溶接部、例えば炉心シュラウド14内の溶
接部やダウンカマ部20の溶接部,炉心下部プレナム部
24の溶接部の保守・点検・補修・表面改質作業を行な
うようになっている。
【0069】遊泳式作業ロボット31は原子炉ピット2
7の床面に設置されたロボット取扱装置28と光ファイ
バ32を内蔵した複合ケーブル29で結合されており、
ロボット取扱装置28は遊泳式作業ロボット31の遊泳
に伴い、ケーブル巻取装置30により複合ケーブル29
を適宜繰り出したり、巻き取るようになっている。遊泳
式作業ロボット31は上部格子板16や炉心支持板15
の開口部16a,15aを無理なく通過できる大きさ
(遊泳方向の投影断面積)・形状を有し、複合ケーブル
29は遊泳式作業ロボット31の移動を阻害しないよう
に水の比重に一致させている。
【0070】図1は遊泳式作業ロボット31が上部格子
板16の下方で、炉心シュラウド14内面の溶接部を補
修作業している様子を示すものである。
【0071】遊泳式作業ロボット31は図2および図3
に示す断面構造を有する。遊泳式作業ロボット31は水
密な密閉構造の本体シェル35を有し、この本体シェル
35は半割タイプの前方シェル36と後方シェル37を
リング状本体フレーム38に着脱可能に水密に固着する
ことにより球形バルブ状の本体ケーシングを構成してい
る。
【0072】遊泳式作業ロボット31はリング状の本体
フレーム38と、この本体フレーム38に着脱可能に設
けられた二つ割タイプの球形バルブ状の本体シェル35
と、この本体シェル35に収容されたレーザ光照射光学
装置40と、レーザ光照射光学装置40からのパルス状
レーザ光照射による溶接部Wの作業表面を監視する作業
表面監視システム41と、遊泳式作業ロボット31を遊
泳させるロボット推進装置42と、ロボット推進装置4
2でのロボット推進方向と直交する方向に移動させるク
ロス移動用推進装置としての作業実施用推進装置43
と、遊泳式作業ロボット31を水中で安定化させるバラ
ンサ機構44と、前記本体シェル35の前方に取り付け
られた触角機構45と、前記本体シェル35の後方に取
り付けられたケーブルコネクタ機構46とを有する。
【0073】ケーブルコネクタ機構46は本体シェル3
5の後方シェルに一体に設けられた固定コネクタ48に
複合ケーブル29を接続したケーブルコネクタ49を水
密に接合し、スクリューキャップ50を外側からねじ結
合させて固定することにより構成される。このケーブル
コネクタ49を介して複合ケーブル29が遊泳式作業ロ
ボット31に着脱自在に結合される。符号51は複合ケ
ーブル29の動力ケーブルや信号ケーブルを接合するケ
ーブルピンであり、このケーブルピン51でケーブルコ
ネクタ49の位置決めが行なわれる。
【0074】また、レーザ光照射光学装置40は、本体
フレーム38に固定されるレーザ光導波光学系53と、
本体シェル35の前方シェル36に設けられるレーザ光
照射光学系54とを有する。
【0075】レーザ光導波光学系53はレンズ光学系5
5とミラー光学系56と組み合せてレーザ光の走査光路
を形成している。レンズ光学系55は光ファイバ32か
らのスポット状レーザ光を拡散する拡大レンズ57と拡
散されたレーザ光をスリット状の平行光にする円柱レン
ズ58とを組み合せて構成される。一方、ミラー光学系
56は複数枚、例えば4枚の微調整可能な反射ミラー5
9を組み合せて、レーザ光の光軸を微調整できるように
なっており、各反射ミラー59の組合せにより、光ファ
イバ32からのレーザ光を作業実施用推進装置43を迂
回する光路を形成してレーザ光照射光学系54に走査し
ている。各反射ミラー59のうちの1つは集光反射ミラ
ー59aを構成し、パルス状レーザ光をこの集光反射ミ
ラー59aで線分状(細いスリット状)にして溶接部W
に照射するようになっており、この集光反射ミラー59
aはレーザ光照射光学系54の一部を構成している。
【0076】一方、レーザ光照射光学系54は、角筒状
のレーザ照射ノズル本体60を有し、このノズル本体6
0は前面に形成された取付フランジ61により前方シェ
ル36の前方中央開口部に挿嵌されて水密に固定され
る。ノズル本体60の後端側に耐熱性・耐圧性に優れた
透明窓62が介装され、この透明窓62は中央に開口を
備えたスクリューキャップ63で水密に固定される。透
明窓62は透明なガラスあるいは耐熱・耐圧性合成樹脂
材料で形成される。
【0077】ノズル本体60の前面部の中央にはレーザ
光を案内するスリット孔64が形成される一方、ノズル
本体60の角筒部および前面部は耐熱性の透明なガラス
材料あるいは耐熱・耐圧性の合成樹脂材料で形成され、
内部に図3に示す反射ミラー65が収容される。反射ミ
ラー65はノズル本体60の角筒部内に斜設され、スリ
ット孔64からの入光を作業表面監視システム41側に
反射させ、案内するようになっている。
【0078】また、作業表面監視システム41は原子炉
内溶接部等の作業表面を監視するようになっており、こ
の作業表面監視システム41は、図3に示す反射ミラー
66を備えた反射光学系67と、反射光学系67を通る
検出光を入力するCCDカメラ68等の作業表面検出装
置と、作業表面検出装置へ入力される光を遮断するシャ
ッタ装置69とを組み合せて構成され、上記作業表面検
出装置で溶接部の作業表面状態を検出し、監視するよう
になっている。具体的には、作業表面検出装置は、パル
ス状レーザ光が照射される溶接部Wの外観や表面温度、
照射部近傍で発生したプラズマを測定し、この測定信号
を信号ケーブルを介して地上側の検出装置に送る一方、
表面応力状態を改善する条件が所定の値になるようにレ
ーザ装置33の作動制御を行なうようになっている。レ
ーザ装置33は例えば遊泳式ロボット取扱装置28内に
設置される。
【0079】作業表面監視システム41は本体シェル3
5の前方シェル36内に収容されて固定されており、上
記前方シェル36には前方に突出する触角機構45が設
けられている。触角機構45は前方シェル36に前方に
突出するように取り付けられる構造フレーム70を有
し、この構造フレーム70の前方端に測定手段を構成す
る超音波探触子71が複数個、例えば4個周方向に間隔
をおいて取り付けられる。この超音波探触子71からの
検出信号は信号ケーブルより構造フレーム70内を通っ
て本体シェル35内に案内され、例えば本体シェル35
内に収容された信号処理装置(図示せず)により信号処
理されるようになっている。この信号処理装置を原子炉
外部に設け、複合ケーブル29を介して送信するように
してもよい。
【0080】触角機構45は遊泳式作業ロボット31に
触角状に取り付けられ、この触角機構45の超音波探触
子71をロボット作業時に原子炉内の溶接部Wに接触さ
せ、レーザ照射時に発生する超音波振動を測定して溶接
部Wの超音波探傷等の欠陥を物理的に検査している。超
音波探傷等の欠陥の物理的検査により溶接部Wに亀裂の
発生が認められると、レーザ装置33を作動制御し、亀
裂の両端にパルス状可視レーザ光を長時間照射させて亀
裂の先端部形状を鈍角に加工(補修加工)し、補修する
ようになっている。
【0081】また、遊泳式作業ロボット31は本体シェ
ル35にロボット推進装置42が取り付けられる。ロボ
ット推進装置42は本体シェル35の後方シェル37内
に設置される駆動装置73を有し、この駆動装置73の
出力軸に推進スクリュー74が取り付けられる。駆動装
置73は可逆回転可能な駆動モータであり、駆動装置7
3により回転駆動される推進スクリュー74は、ケーブ
ルコネクタ機構46の周りに等間隔をおいて複数個、例
えば3個配設される。各推進スクリュー74は対応する
駆動装置73の駆動により選択的に駆動されるようにな
っている。各推進スクリュー74の選択駆動により、原
子炉内の水中を移動する遊泳式作業ロボット31に直進
以外の方向性を付与している。
【0082】遊泳式作業ロボット31の本体フレーム3
8には、図3に示すように、クロス移動用推進装置とし
ての作業実施用推進装置43が固定される。作業実施用
推進装置43はリング状の本体フレーム38に直径方向
に掛け渡される推進ダクト75を有し、この推進ダクト
75は本体フレーム38の直径方向に対向する両端が開
口している。推進ダクト75にはレーザ光照射光学装置
40のレーザ光導波光学系53が固定される。
【0083】推進ダクト75はダクト内部にクロス移動
用推進流路76を形成しており、このクロス移動用推進
流路76に可逆回転駆動可能な駆動装置77と、この駆
動装置77により回転駆動される推進スクリュー78が
設けられる。駆動装置77による推進スクリュー78の
回転駆動により、遊泳式作業ロボット31はロボット推
進装置42の駆動による推進方向と直交する方向に移動
させるようになっている。
【0084】また、遊泳式作業ロボット31の本体シェ
ル35内にバランサ機構44が収容される。バランサ機
構44はリング状本体フレーム38の内側に対をなすバ
ランサリング80を対向して備え、対をなすバランサリ
ング80は周方向の一部にウェイト81が一体あるいは
一体的に設けられ、このウェイト81により遊泳式作業
ロボット31の遊泳の安定化,作業の安定化を図ってい
る。
【0085】バランサ機構44のバランサリング80の
内側には駆動装置83が設置され、この駆動装置83の
出力軸に取り付けられたピニオン84が本体フレーム3
8の内周面に形成された円歯38aと噛合している。し
かして、駆動装置83の駆動により、ピニオン84がバ
ランサリング80を回転させるが、バランサリング80
に設けられたウェイト81の存在により、ウェイト位置
が常時重力方向下側を向いて安定化するため、実際には
バランサリング80は実質的に回転せず、反作用力で本
体シェル35が相対的に回転せしめられる。この本体シ
ェル35の相対回転により、作業実施用推進装置43の
推進ダクト75の向きを調整でき、推進ダクト75の向
き調整により、本体シェル35をロボット推進装置42
によるロボット推進方向と直交する方向に自由に安定的
にクロス移動させることができる。
【0086】次に、原子炉内補修・点検装置の作用を説
明する。
【0087】この原子炉内補修・点検装置は、遊泳式作
業ロボット31を用いて原子炉内の溶接部の保守・点検
・検査・補修あるいは表面改質作業を行なうものであ
る。具体的には、原子炉の炉心シュラウド14内面の溶
接部Wやダウンカマ部20の溶接部W,炉心下部プレナ
ム部24の溶接部Wの保守・点検・検査・補修あるいは
表面改質作業を行なうものである。
【0088】図1ないし図3は、遊泳式作業ロボット3
1を用いて原子炉の炉心シュラウド14内の溶接部Wの
補修を行なう例を示している。
【0089】この原子炉内補修・点検装置で原子炉内溶
接部の保守・点検・検査・補修を行なう場合には、図1
に示すように原子炉圧力容器10に水を満たす一方、原
子炉ピット27の床面あるいは原子炉フロアに遊泳式ロ
ボット取扱装置28を設置し、このロボット取扱装置2
8のケーブル巻取装置30を作動させて複合ケーブル2
9を取り出しつつ遊泳式作業ロボット31を降下させ
る。
【0090】遊泳式作業ロボット31は図2および図3
に示すロボット推進装置42の作動により、原子炉圧力
容器10内を遊泳させて降下させ、上部格子板16の開
口部16aを通過させて、上部格子板16と炉心支持板
15で囲まれた炉心シュラウド14内の炉心12の空間
に導き、炉心シュラウド14内面の溶接部Wの所まで遊
泳させる。その後、さらにロボット推進装置42の作動
を続けることにより、炉心シュラウド14の内面溶接部
Wに遊泳式作業ロボット31の触角機構45を溶接線を
跨いで押し当てて接触させ、炉心シュラウド14内面溶
接部Wのレーザ補修作業等を行なう。
【0091】炉心シュラウド14の溶接部には水平方向
の溶接線と垂直方向の溶接線が存在するが、図2および
図3では、炉心シュラウド14の水平方向の溶接線に沿
って補修作業を行なう場合の縦断面図と横断面図をそれ
ぞれ示す。
【0092】遊泳式作業ロボット31により炉心シュラ
ウド14の水平方向の溶接線に沿う溶接部Wの補修は、
複合ケーブル29に内抱された光ファイバ32に銅蒸気
レーザやYAGレーザ等の図示しないレーザ装置から出
力し、高調波されたパルス状レーザ光を案内し、遊泳式
作業ロボット31内に導くことにより行なわれる。
【0093】光ファイバ32により遊泳式作業ロボット
31に導かれたパルス状可視レーザ光は、レーザ光照射
光学装置40に案内され、このレーザ光照射光学装置4
0のレンズ光学系55で拡散され、平行なスリット状レ
ーザ光となった後、ミラー光学系56を通してレーザ光
照射光学系54に導かれ、このレーザ光照射光学系54
のスリット孔64を通って炉心シュラウド内面の溶接線
(溶接部のW)に線分状(細いスリット状)となって照
射される。
【0094】炉心シュラウド14内面の溶接線に照射さ
れるパルス状レーザ光の集光量は、ミラー反射系56に
設けられた集光反射ミラー59aで調節され、溶接部W
の表面に図4に示すレーザ衝撃硬化が生じる範囲に設定
される。
【0095】遊泳式作業ロボット31により溶接部Wの
補修作業が行なわれている間、ロボット推進装置42の
作動により、遊泳式作業ロボット31は触角機構45の
超音波探触子71が炉心シュラウド14の内面に接触す
る状態に保持される。この保持状態でクロス移動用推進
装置としての作業実施用推進装置43を作動させてレー
ザ光照射光学装置40からのパルス状レーザ光照射スポ
ットが炉心シュラウド14内面の溶接線に沿って移動す
るようにセットされる。
【0096】この遊泳式作業ロボット31は、レーザ光
照射スポットの補修作業状況を観察するために、レーザ
光照射スポット面を作業表面監視システム41により検
出装置であるCCDカメラ68で観察する。炉心シュラ
ウド14内面の溶接線に照射された可視レーザ光の反射
光が直接CCDカメラ68に入射されるとCCDカメラ
68がハレーションを起こし、溶接部表面の観察ができ
なくなるので、可視レーザ光の反射光が直接CCDカメ
ラ68に入射されないようにシャッタ装置69が設けら
れている。
【0097】また、パルス状可視レーザ光に4KHzの
銅蒸気レーザ光を用いた場合、水中透過による出力低下
を防止でき、炉心シュラウド14内面の溶接部Wに照射
される可視レーザ光の照射時間は40ナノ秒程度で、2
50マイクロ秒の間はパルス状可視レーザ光が照射され
ていない状態が続く。この点から、シャッタ装置69の
開放は、可視レーザ光の照射が終了した直後に行なわれ
るようにタイミングをとって動作をマッチングさせるこ
とにより、CCDカメラ68はハレーションを起こすこ
となく、炉心シュラウド14内面の溶接部Wの表面観察
を行なうことができる。
【0098】炉心シュラウド14内面溶接部Wにパルス
状の可視レーザ光を照射すると、レーザ光照射に伴って
溶接部の金属原子が励起され、プラズマが発生する。溶
接部Wで発生するプラズマ発光は、ナノ秒オーダの緩和
時間があるため、可視レーザ光の照射終了直後にプラズ
マ発光をCCDカメラ68で観察することができ、この
プラズマ発光の波長や光量をCCDカメラ68で観察す
ることにより、溶接部Wの温度や蒸発物質の分析を行な
うことができる。
【0099】また、溶接部Wの表面温度は、熱伝導や熱
伝達による熱抵抗が存在するため、可視レーザ光の照射
終了直後も高温状態を保っており、高温の溶接部表面よ
り赤外線が放射されている。この赤外線をCCDカメラ
68で観測することにより、可視レーザ光が照射されて
いる時の溶接部表面温度を見積り、推測することができ
る。
【0100】一方、パルス状可視レーザ光が炉心シュラ
ウド14の溶接部W上に照射された時、溶接部Wからプ
ラズマが発生すると同時に超音波も発生する、発生した
超音波振動は溶接部Wから炉心シュラウド14内に拡散
されて伝わるが、この超音波振動を触角機構45の超音
波探触子71で測定することができる。この超音波探触
子71の超音波測定により、可視レーザ光が溶接線に照
射されてから超音波が測定されるまでの時間遅れを知る
ことができ、これにより、溶接部Wの探傷等の欠陥の有
無および補修状況を物理的に知ることができる。
【0101】パルス状可視レーザ光として4KHzの銅
蒸気レーザ光を用いた場合、可視レーザ光の照射時間
(40ナノ秒程度)に対応する照射レーザ光のエネルギ
密度を図4のレーザ光衝撃硬化発生範囲に設定すること
により、同一場所(溶接部)を照射する可視レーザ光の
照射回数を変えるだけで、溶接部Wの表面応力改善・切
断・探傷作業のような各種作業を、同一の原子炉内点検
・補修装置を用いて行なうことができる。
【0102】図4は、レーザ光照射時間と照射レーザ光
のエネルギ密度に対する材料表面におけるレーザ衝撃硬
化の発生範囲を示したものである。このレーザ衝撃硬化
の発生する領域で表面圧縮応力が発生する。水中におけ
るレーザ衝撃の発生する領域は、気中に較べ1/100
程度のエネルギ密度で気中と同等の効果を奏する。
【0103】また、パルス状可視レーザ光を溶接部Wに
照射するとき、可視レーザ光のエネルギを水が吸収して
気泡を発生させる量は少ないが、可視レーザ光の照射に
より溶接部Wの被照射材(金属原子)が一部蒸発する。
可視レーザ光の照射により、蒸発した被照射材を核とし
た気泡が発生し、発生した気泡が可視レーザ光の照射を
邪魔するおそれがある。このため、図5に示すように、
レーザ光照射光学装置40のレーザ光照射光学系54に
水流発生装置86を付設し、この水流発生装置86の作
動により、可視レーザ光の光路上から発生した気泡を排
除してもよい。
【0104】水流発生装置86は、遊泳式作業ロボット
31の前方シェル36内に設置され、前方シェル36の
水取入口87と取水管88で接続されている。水流発生
装置86の下流側は、レーザ照射ノズル本体60内のノ
ズル室89とレーザ光軸平行流用導管90で接続される
一方、レーザ照射用ノズル本体60のスリット孔64と
レーザ光軸垂直流用導管91を介して接続され、気泡除
去装置を構成している。上記レーザ光軸垂直流用導管9
1に案内される水でスリット孔64を遮るように、流向
偏向部材92によりレーザ光軸に垂直な流れを発生させ
ている。水流発生装置86によりレーザ照射用ノズル本
体60内に水を送り込み、可視レーザ光のレーザ光軸に
平行な流れと垂直な流れを生じさせることで、発生した
気泡をレーザ光の光路上から排除している。
【0105】また、遊泳式作業ロボット31を用いて炉
心シュラウド14内溶接部Wの重力方向の溶接線の補修
を行なう場合には、遊泳式作業ロボット31を重力方向
(垂直方向)に移動させる必要がある。
【0106】この場合には、図2および図3に示すバラ
ンサ機構44の駆動装置83を作動させて、ウェイト8
1付きのバランサリング80を水平方向から90度相当
分回転駆動させる。駆動装置83の駆動によりバランサ
リング80を90度相当分回転駆動させると、実際には
バランサリング80はウェイト81の存在により回転せ
ず、その反作用力で本体シェル35が相対的に90度相
当分回転し、作業実施用推進装置43を推進ダクト75
を水平方向から垂直方向にセットさせる。
【0107】このセット状態で作業実施用推進装置43
を駆動させると、遊泳式作業ロボット31は溶接部Wの
垂直方向の溶接線に沿って移動し、垂直方向の溶接線の
補修が行なわれる。垂直方向の溶接線の補修は、水平方
向の溶接線の補修と異ならないので説明を省略する。
【0108】この原子炉内点検・補修装置においては、
1台の遊泳式作業ロボット31を用いることにより、炉
心シュラウド14内面の溶接部(溶接線)Wの保守・点
検・探傷・表面応力改善・亀裂進展防止のためのストッ
プホールの形成等の水中作業を、可視レーザ光の出力・
レーザ照射回数を変えるだけで遠隔操作により行なうこ
とができ、水中作業の種類に対応して個々・別々の作業
装置を用いる必要がない。また、遊泳式作業ロボット3
1は遠隔から水中にて直接作業が行なえるため放射線被
曝の低減を図ることができ、水中作業を効率よく安定的
に行なうことができる。
【0109】図6は本発明に係る原子炉内点検・補修装
置の第1変形例を示すものである。
【0110】この第1変形例に示された原子炉内点検・
補修装置は、水流発生装置86Aの構成を図5に示す水
流発生装置86と異にし、スターリングエンジン93を
水流発生装置86Aの動力源として応用したものであ
る。なお、図2および図3に示すものと同一部材には同
じ符号を付し、説明を省略する。
【0111】水流発生装置86Aは、本体シェル35の
前方シェル36内に設置され、反射レーザ光を加熱源と
したスターリングエンジン93で駆動されるように構成
したものである。スターリングエンジン93は、レーザ
光照射光学系54に一体あるいは一体的に設けられ、レ
ーザ照射ノズル本体60に接する加熱源94と冷却壁9
5との間のエンジンルーム96にディスプレーサ97を
配設し、このディスプレーサ97にシリンダ98内を摺
動するピストン99を連結したものである。
【0112】スターリングエンジン93により駆動され
る水流発生装置86Aはシリンダ98を取り囲む冷却室
100と、ピストン99を収容したピストン室101と
ピストン室101から吐出される水を案内する導水管1
02を備えている。冷却室100は本体シェル35の前
方シェル36に形成された水取入口103を通じて外部
と連通する一方、入口弁104を介してピストン室10
1に連通される。ピストン室101からの導水管102
には吐出弁105が備えられており、この導水管102
はレーザ光軸平行流用導管90およびレーザ光軸垂直流
用導管91に接続されている。レーザ光軸平行流用およ
び垂直流用導管90,91は図5に示すものと異ならな
いので同一符号を付して説明を省略する。
【0113】このスターリングエンジン93を動力源と
した水流発生装置86Aの作用は次のようにして行なわ
れる。
【0114】遊泳式作業ロボット31よりパルス状の可
視レーザ光を炉心シュラウド14の溶接部W等の被補修
物に照射すると、その反射レーザがレーザ光照射光学系
54のレーザ照射ノズル本体60を加熱する。このノズ
ル本体60の加熱により蓄積された熱は、ノズル本体6
0に固定されたスターリングエンジン93の加熱壁94
に伝導され、スターリングエンジン93の作動流体(図
示せず)を加熱してディスプレーサ97を動かす。ディ
スプレーサ97はピストン99に結合されており、ディ
スプレーサ97の動きにより、ピストン室101内の水
を押し出す。
【0115】ピストン室101より排除された水は、導
水管102を経由してレーザ光軸平行流用導管90およ
び垂直流用導管91に案内される。レーザ光軸平行流用
導管90に案内された水は、レーザ照射ノズル本体60
内に流れ込み、スリット孔64からレーザ光軸に並行に
流出させる一方、レーザ光軸垂直流用導管91から案内
され水は、スリット孔64の出口をレーザ光軸に垂直に
流したりする。
【0116】また、一方、ピストン室101より排除さ
れた水量に相当する水が、前方シェル36の水取入口1
03から冷却室100に導かれ、この冷却室100の境
界壁を構成している冷却壁95を冷却する。冷却壁95
でスターリングエンジン93の作動流体を冷却するとデ
ィスプレーサ97が動かされ、ピストン室101に水を
導入する方向にピストン99を動かす。ピストン室10
1に導かれた水は加熱壁94で作動流体を加熱してピス
トン室101より水を排除する方向にピストン99を移
動させる。スターリングエンジン93によりピストン9
9を繰返し移動させることにより、導水管102からレ
ーザ照射ノズル本体60に水を連続的に案内することが
できる。
【0117】このように、水流発生装置86Aをスター
リングエンジン93で駆動し、水流発生装置86Aから
の水流をレーザ照射ノズル本体60に案内してレーザ光
軸と並行な流れと垂直な流れを生じさせることで、可視
レーザ光のレーザ照射により発生する気泡をレーザ光の
光軸から除去することができる。また、パルス状可視レ
ーザ光が被補修物に照射されている時に反射レーザ光で
加熱される遊泳式作業ロボット31を冷却することがで
きる。
【0118】図7は、本発明に係る原子炉内点検・補修
装置の第2変形例を示すものである。
【0119】この変形例に示された原子炉内点検・補修
装置においては、遊泳式作業ロボット31の本体シェル
35を構成する前方シェル36の全体あるいは一部に液
晶利用のシャッタ装置108を用い、このシャッタ装置
108の透明窓で置換したものである。さらに、この遊
泳式作業ロボット31は本体シェル35の前方シェル3
6に取り付けられる触角機構45の構造フレーム70に
遮蔽板のスカート109をはかせ、このスカート109
を液晶利用のシャッタ装置で構成したものである。な
お、図2および図3に示すものと同一部材には同一符号
を付して説明を省略する。
【0120】図7に示された遊泳式作業ロボット31
は、本体シェル35の前方シェル36内に視覚機能を持
たせたCCDカメラ110,110を設置し、前方シェ
ル36を液晶利用シャッタ装置108付きの透明窓とし
たものである。他の構成は、図2および図3に示す遊泳
式作業ロボットと異ならないので、同一符号を付して説
明を省略する。
【0121】液晶利用のシャッタ装置108の透明窓
は、図8および図9(A)および(B)に示すように、
透明な耐熱・耐圧性のガラスあるいは合成樹脂材料から
なる一対の耐熱・耐圧性の透明プレート111の内側に
透明電導膜112を中間膜として貼着あるいは塗布し、
透明電導膜112間に液晶シート113を介装して一体
化したものである。
【0122】液晶利用シャッタ装置108は、透明電導
膜112間に電圧を印加させると、液晶分子114が一
定方向に整列して透明性を確保することができ、電圧を
OFFすると液晶分子114の整列がばらばらになり、
光を通さないで遮断させる。
【0123】この遊泳式作業ロボット31では、本体シ
ェル35の前方シェル36自体に液晶利用のシャッタ装
置108の透明窓を構成することにより、遊泳式作業ロ
ボット31が補修作業現場に到達するまでは、前方シェ
ル36に形成された液晶利用のシャッタ装置108に電
圧を印加させ、透明窓状態を確保することができる。電
圧ON状態で、検出装置のCCDカメラ110で遊泳式
作業ロボット31の前方を監視ながら遊泳を行なうこと
ができ、このCCDカメラ110を用いて触角機構45
の超音波探触子71が炉心シュラウド14内側の溶接線
を跨いで接触されているか否かを観察しながら、遊泳式
作業ロボット31のセットを行なうことができる。
【0124】遊泳式作業ロボット31のセット後、パル
ス状可視レーザ光を溶接部Wに照射する前に、電圧をO
FFにして、前方シェル36の液晶利用シャッタ装置1
08および触角機構45の液晶利用のスカート109を
不透明状態にし、パルス状可視レーザ光の照射による溶
接線の検査・補修・予防保全作業を行なう。
【0125】遊泳式作業ロボット31に以上の準備が終
了すると、図2および図3に示すものと同様な遊泳式作
業ロボット31の補修作業が水中で遠隔操作にて行なわ
れる。
【0126】この遊泳式作業ロボット31の補修作業で
は、触角機構45の液晶利用シャッタ装置108への電
圧のON・OFFタイミングは次のようにして行なわれ
る。
【0127】レーザ光照射光学装置40のレーザ光照射
光学系54からパルス状可視レーザ光が照射されている
間は、液晶利用シャッタ装置108への電圧はOFFと
され、パルス状可視レーザ光の照射が終了すると、電圧
をONにして前方シェル36の補修面観察部を透明状態
とし、CCDカメラ110でパルス状可視レーザ光補修
状況の監視を行なう。
【0128】この原子炉内点検・補修装置に備えられる
遊泳式作業ロボット31においては、前方シェル36の
全体あるいは一部に液晶利用のシャッタ装置108の透
明窓を設ける一方、触角機構45の構造フレーム70の
外周に液晶利用シャッタ装置108のスカート109を
設け、液晶利用シャッタ装置108への電圧をON・O
FF制御して透明状態,不透明状態を選択することによ
り、補修作業に用いられるパルス状可視レーザ光が周囲
環境に不必要に放出されるのを防止しながら、作業状況
の観察を容易に行なうことができる。
【0129】図10は、本発明に係る原子炉内点検・補
修装置の第3変形例を示すものである。
【0130】この第3変形例に示された原子炉内点検・
補修装置の遊泳式作業ロボット31は第2変形例に示さ
れた遊泳式作業ロボット31に浄化装置116を搭載し
たものである。
【0131】浄化装置116は本体シェル35の前方シ
ェル36内に収容され、補修作業時に触角機構45内で
発生する飛散物等の異物を回収するようにしたものであ
る。
【0132】浄化装置116は本体シェル35の前方に
設けられた触角機構45内の空間に連通する流入管11
7と、触角機構45の外側で外部に連通する流出管11
8とを結合しており、浄化装置116内には、触角機構
45で囲まれた空間内の水を強制循環させるポンプや、
強制循環される水から飛散物等の異物を回収するフィル
タ,流出入管118,117を開閉する弁等が備えられ
ている。
【0133】他の構成は、図7に示す遊泳式作業ロボッ
トと異ならないので同一符号を付して説明を省略する。
【0134】この遊泳式作業ロボット31を用いて溶接
部の補修作業を行なう場合、レーザ光照射光学装置40
のレーザ光照射光学系54を通してパルス状可視レーザ
光を炉心シュラウド14内面の溶接部Wに照射し、溶接
部Wの補修作業を行なうと、溶接部Wの金属がパルス状
可視レーザ光の照射に伴って、蒸発して微細な粒子とな
り、触角機構45のスカート109内で浮遊する。
【0135】この溶接部Wの補修作業時には、浄化装置
116を駆動させて、微粒子を含む水を流入管117よ
り吸引して浄化装置116に案内する。浄化装置116
では流入した水をポンプ作動によりフィルタ内を通して
このフィルタに微粒子を吸着除去させる。フィルタにて
微粒子が吸着除去された水は流出管118を通して排出
される。
【0136】この遊泳式作業ロボット31では、浄化装
置116が搭載されており、レーザ光照射光学装置40
によりパルス状可視レーザ光を炉心シュラウド14の溶
接部Wに照射して溶接部Wの補修作業を行なうと、補修
作業時に溶接部Wの金属が蒸発して微粒子が発生し、こ
の微粒子が触角機構45内で浮遊するが、浮遊する微粒
子は浄化装置116により分離除去されて回収されるの
で、原子炉圧力容器10に不要な飛散物等の異物を拡散
することがなくなり、作業終了後に清掃作業を行なう必
要を無くしたり、軽減させることができる。
【0137】図11および図12は本発明に係る原子炉
内点検・補修装置の第4変形例を示すものである。
【0138】この変形例に示された原子炉内点検・補修
装置の遊泳式作業ロボット31はスライド式ステージ機
構120を備えている。図2および図3に示す遊泳式作
業ロボット31と同一部材には同じ符号を付して説明を
省略する。
【0139】スライド式ステージ機構120は本体フレ
ーム38に固定された作業実施用推進装置43の推進ダ
クト75に沿って軸方向にスライド可能に案内されるス
テージ枠121を備える。このステージ枠121は推進
ダクト75に軸方向に延びる複数のガイド突起122に
係合する係合凹部を有する一方、上記ステージ枠121
に可逆回転可能な駆動装置124が取り付けられ、この
駆動装置124により駆動されるピニオン125は推進
ダクト75の1つのガイド突起に形成されたラック12
6と噛合している。
【0140】しかして、スライド式ステージ機構120
は、駆動装置124の駆動によりピニオン125が回転
駆動せしめられ、このピニオン125の回転駆動により
ステージ枠121が推進ダクト75の軸方向にスライド
可能に取り付けられている。
【0141】また、本体シェル35内に収容されるレー
ザ光照射光学装置40はレーザ光導波光学系53とレー
ザ光照射光学系54より構成されるが、このうち、レー
ザ光導波光学系53は本体シェル35内に固定される固
定光学系130と、スライド式ステージ機構120のス
テージ枠121に取り付けられる移動光学系131とを
備えている。固定光学系130はスリット状平行光を作
る円柱レンズ58と微調整可能な反射ミラー59と、透
過光を拡大する拡大レンズ57と反射ミラー132を組
み合せたレンズミラー系で構成される一方、移動光学系
131は微調整可能な反射ミラー59を備えた反射ミラ
ー光学系で構成される。
【0142】移動光学系131は、例えば最後の反射ミ
ラー59aが微調整可能な集光反射ミラーとなってお
り、この集光反射ミラー59aとスリット孔133とに
よりレーザ光照射光学系54が形成される。レーザ光照
射光学系54は移動光学系131の一部を構成し、移動
光学系131と一体にスライド移動するようになってい
る。
【0143】また、この遊泳式作業ロボット31が図2
および図3に示す遊泳式作業ロボットと異なる点は、本
体シェル35の前方シェル36を切り欠くように、推進
ダクト75の軸方向と平行に凹設し、前方シェル36に
凹部窓135を形成している。
【0144】さらに、本体フレーム38に取り付けられ
るバランサ機構44はウェイト81付きのバランサリン
グ80を1つ備える点で、バランサリング80を2つ対
に備えた図2および図3に示すバランサ機構と相違す
る。
【0145】前方シェル36には図12に示すように、
検出装置としてのCCDカメラ110が配設され、この
CCDカメラ110で作業表面の監視・ロボット移動時
の視覚系を構成している。この場合にも、前方シェル3
6には、少なくとも凹部窓135に液晶利用シャッタ装
置108の透明窓が設けられている。
【0146】次に、図11および図12に示す遊泳式作
業ロボット31を用いて炉心シュラウド14の溶接部W
を水平方向に補修を行なう作用を説明する。
【0147】遊泳式作業ロボット31にはパルス状可視
レーザ光(例えば銅蒸気レーザ光あるいはYAGレーザ
光の高調波レーザ光)が光ファイバ32を通して導か
れ、このパルス状レーザ光はケーブルコネクタ機構46
を介してレーザ光照射光学装置40に案内され、そのレ
ーザ光導波光学系53に導かれる。レーザ光導波光学系
53は固定光学系130と移動光学系131とからな
り、固定光学系130に案内されたパルス状レーザ光
は、円柱レンズ58と拡大レンズ57の組合せにより、
スリット状平行レーザ光にされて光径を拡大された後、
反射ミラー132により拡大されたスリット状平行レー
ザ光の方向を変えて移動光学系131に導く。
【0148】移動光学系131では反射ミラー59の組
合せにより伝送方向が変えられてレーザ光照射光学系5
4に案内され、このレーザ光照射光学系54の集光反射
ミラー59aで集合し、線分状にして溶接部Wに照射さ
れる。
【0149】レーザ光照射光学装置40によりパルス状
レーザ光を集光させて溶接部Wに照射しているとき、ス
ライド式ステージ機構120の駆動装置を駆動させてス
テージ枠121を推進ダクト75の軸方向にスライドさ
せる。ステージ枠121のスライドに伴ってレーザ光照
射光学装置40の移動光学系131が一体的にスライド
し、スリット状(線分状)パルス状レーザ光を溶接部W
の溶接線に沿って一定範囲の走査が行なわれる。
【0150】パルス状レーザ光を一定の範囲照射する
と、ロボット用推進装置53を駆動させて、遊泳式作業
ロボット31の触角機構45が炉心シュラウド14内面
に接触する状態を保ちつつ、作業実施用推進装置43を
駆動させてレーザ光照射が行なわれていない溶接線上に
遊泳式作業ロボット31を例えば水平方向に移動させ、
パルス状レーザ光を再び一定の範囲照射する動作を行な
う。このように遊泳式作業ロボット31の移動動作とパ
ルス状レーザ光の照射動作を繰り返すバッチ処理により
溶接線に沿って溶接部Wの補修作業を行なうことができ
る。
【0151】このときの補修作業状況の観察は、図2お
よび図3に示す実施例と同様にして行なわれる。
【0152】この遊泳式作業ロボット31を用いること
により、炉心シュラウド14内面の溶接線の点検,探
傷,表面応力改善,亀裂進展防止のストップホールの形
成等の水中作業をレーザの出力,レーザ照射回数を変え
るだけで行なうことができ、作業の種類に対応して別の
装置を用いる必要がなく、水中で直接作業を行なうこと
ができるため被曝低減も容易に行なうことができ、補修
作業を効率良く行なうことができる。
【0153】また、スライド式ステージ機構120を用
いて一定範囲の補修が終了すると、補修作業がされてい
ない場所に遊泳式作業ロボット31を移動させるバッチ
処理によりレーザ補修作業を行なう方法を採用すること
により遊泳式作業ロボット31の溶接線に沿っての移動
に対する制御が容易になる。
【0154】図13は遊泳式作業ロボット31を用いた
原子炉内点検・補修装置により原子炉内炉心下部プレナ
ム部の溶接部の点検・検査・補修・表面改質作業を行な
う例を示したものである。
【0155】この原子炉内点検・補修装置による炉心下
部プレナム部24の溶接部の点検・検査および補修作業
は、原子炉ピット27の床面、あるいは原子炉フロアに
設置した遊泳式ロボット取扱装置28を用いて水を満た
した原子炉圧力容器10に遊泳式作業ロボット31を降
下させ上部格子板16の開口部16aを通過させ上部格
子板16の下方室(炉心空間)に導いた後、さらに下方
の炉心支持板15の開口部15aを通過させ炉心支持板
15の下方室(炉心下部プレナム24)に導くことによ
り行なわれる。
【0156】炉心下部プレナム24の溶接部Wには、制
御棒駆動装置ハウジング(CRDハウジングという。)
17と原子炉圧力容器10の下鏡部10a(スタブチュ
ーブ138)の溶接部,シュラウドサポート18と炉心
シュラウド14との溶接部,隔壁23と炉心シュラウド
14,ディフューザ22および原子炉圧力容器10との
溶接部等があり、これら溶接部の点検・補修・予防保全
作業がロボット取扱装置28から複合ケーブル29を介
して結合された遊泳式作業ロボット31で行なわれる。
【0157】図13は、遊泳式作業ロボット31が炉心
支持板15より下方のCRDハウジング17と原子炉圧
力容器10の下鏡部10aやスタブチューブ138との
溶接部をレーザ補修している例を示すものである。
【0158】原子炉ピット27あるいはオペレーション
フロア(図示せず)上に設置した遊泳式ロボット取扱装
置28と遊泳式作業ロボット31は動力ケーブルと信号
ケーブルを組み合せた複合ケーブル29で結合されてい
る。複合ケーブル29は水の比重に一致させる一方、光
ファイバが内抱されている。
【0159】遊泳式ロボット取扱装置28は遊泳式作業
ロボット31の遊泳によりケーブル巻取装置30を作動
させて複合ケーブル29を適宜繰り出す。複合ケーブル
29を繰り出すことにより遊泳式作業ロボット31は、
上部格子板16の開口部16a,炉心支持板15の開口
部15aを遊泳して通過させ、炉心支持板15の下方に
導き、CRDハウジング17と原子炉圧力容器10の下
鏡部10aの溶接部Wやシュラウドサポート18と炉心
シュラウド14との溶接部、隔壁23と炉心シュラウド
14,原子炉圧力容器10,ディフューザ22との溶接
部の所まで遊泳される。
【0160】遊泳式作業ロボット31を炉心下部プレナ
ム24の溶接部Wに遊泳させた後、この遊泳式作業ロボ
ット31を作動させて、上記溶接部Wの点検・検査・補
修および表面改質作業が一実施例で示したものと同様に
して行なわれる。
【0161】この遊泳式作業ロボット31を用いること
により炉心下部プレナム24の構造物の溶接線の点検,
探傷,表面応力改善,亀裂進展防止のストップホールの
形成等の水中作業をレーザ光のエネルギ密度,レーザ光
の照射回数を変えるだけで行なうことができ、作業の種
類に対応して別の装置用いる必要がなく、水中で直接作
業が行なえるため被曝低減も行なえた作業を効率良く行
なうことができる。
【0162】図14は、遊泳式作業ロボット31を用い
た原子炉内点検・補修装置が原子炉圧力容器10内のダ
ウンカマ部20の溶接部を保守・点検・検査および補修
する例を示したものである。
【0163】この原子炉内点検・補修装置によるダウン
カマ部20の溶接部の保守・点検・検査および補修作業
は、原子炉ピット27の床面、あるいは原子炉フロアに
設置した遊泳式ロボット取扱装置28を用いて水を満た
した原子炉圧力容器10に遊泳式作業ロボット31を降
下させ、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド14に囲
まれたダウンカマ部20へ導くことにより行なわれる。
【0164】ダウンカマ部20の溶接部Wには、炉心シ
ュラウド14外面の溶接部、原子炉圧力容器10内面の
溶接部、原子炉圧力容器10とライザブレースアーム1
39の溶接部、ジェットポンプ21の溶接部、隔壁23
と炉心シュラウド14,原子炉圧力容器10,ディフュ
ーザ22との溶接部があり、これらの溶接部の点検・補
修・予防保全作業がロボット取扱装置28から複合ケー
ブル29を介して結合された遊泳式作業ロボット31で
行なわれる。
【0165】図14は遊泳式作業ロボット31がダウン
カマ部20に設置されたジェットポンプ21の溶接部を
レーザ補修している例を示す。
【0166】原子炉ピット27あるいはオペレーション
フロア(図示せず)上に設置した遊泳式ロボット取扱装
置28と遊泳式作業ロボット31は動力ケーブルと信号
ケーブルを組み合せた複合ケーブル29で結合されてい
る。複合ケーブル29は水の比重に一致させる一方、光
ファイバが内抱されている。
【0167】遊泳式ロボット取扱装置28は遊泳式作業
ロボット31の遊泳に応じてケーブル巻取装置30を作
動させて複合ケーブル29を適宜繰り出す。複合ケーブ
ル29を繰り出すことにより遊泳式作業ロボット31は
遊泳してダウンカマ部20に導かれ、原子炉圧力容器1
0とジェットポンプ21の間,炉心シュラウド14とジ
ェットポンプ21の間、あるいはジェットポンプ21と
ライザ管の狭隘部間を無理なく自由に通過して、ダウン
カマ部20の溶接部に案内される。
【0168】遊泳式作業ロボット31をダウンカマ部2
0の溶接部に遊泳させて案内した後、遊泳式作業ロボッ
ト31を作動させて溶接部の保守・点検・検査および補
修作業が図13に示すものと同様にして行なわれる。
【0169】この遊泳式作業ロボット31を用いること
により、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド14に囲
まれたダウンカマ部20の構造物の溶接部の点検,探
傷,表面応力改善,亀裂進展防止のストップホールの形
成等の水中作業をレーザ光出力,レーザ光の照射回数を
変えるだけで行なうことができ、作業の種類に対応して
別の装置を用いる必要がなく、水中で直接作業が行なえ
るため被曝低減を行なえた作業を効率良く行なうことが
できる。
【0170】次に、本発明の第2実施例を図15〜図1
9を参照して説明する。
【0171】この第2実施例に示された原子炉内点検・
補修装置は、遊泳式母船ロボット140を複合ケーブル
141の先端に結合させた点で第1実施例に示す原子炉
内点検・補修装置と基本的に相違する。同一部材には同
一符号を付して説明を省略する。
【0172】遊泳式母船ロボット140は図15に示す
ように、複数台、例えば3台の遊泳式作業ロボット31
を搭載し、複合ケーブル142を介して結合されてい
る。各遊泳式作業ロボット31は本発明の一実施例、図
2〜図12に示す遊泳式作業ロボットが用いられる。
【0173】図15は遊泳式母船ロボット140に光フ
ァイバを内抱した複合ケーブル142で結合された3台
の遊泳式作業ロボット31を用いて原子炉の炉心シュラ
ウド14内面の溶接部Wの点検・検査・補修あるいは予
防保全作業をしている例を示す。
【0174】遊泳式母船ロボット140は、ケーブル巻
取装置30により複合ケーブル141が繰出し自在に巻
取られ、この複合ケーブル141を介して原子炉ピット
27あるいは原子炉フロア上に設置されたロボット取扱
装置28に結合される。複合ケーブル141は浮き輪1
43が所定間隔毎に装着されて水の比重と一致せしめら
れる。遊泳式母船ロボット140は、複合ケーブル14
1を介して、例えば3台の遊泳式作業ロボット31を結
合しており、遊泳式母船ロボット140の遊泳に従い、
遊泳式ロボット取扱装置28はケーブル巻取装置30を
駆動させて複合ケーブル141を適宜繰り出したり、巻
き取るようになっている。遊泳式母船ロボット140は
上部格子板16や炉心支持板15の開口部16a,15
aを自由に通過できる大きさ(遊泳方向の投影断面積)
・形状を有する。
【0175】この原子炉内点検・補修装置は、原子炉ピ
ット27の床面あるいは原子炉フロアに設置した遊泳式
ロボット取扱装置28を用いてケーブル巻取装置30を
作動させて水を満たした原子炉圧力容器10内に遊泳式
母船ロボット140を降下させ、引き続き、上部格子板
16の開口部16aを遊泳させて通過させ、炉心シュラ
ウド14内面の炉心空間12に導く。この炉心空間12
で遊泳式母船ロボット140から遊泳式作業ロボット3
1を降したり、結合を解除して炉心シュラウド140内
の溶接部Wの所まで遊泳させ、溶接部Wに遊泳式作業ロ
ボット31を押し付け、接触状態に保つ。
【0176】遊泳式作業ロボット31を押圧接触させた
状態で光ファイバを介してパルス状可視レーザ光を溶接
部Wの溶接線に沿って照射し、溶接部Wの表面応力状態
の改善を行なうと共に、遊泳式作業ロボット31の触角
機構45に備えられた超音波探触子71(図2,図3参
照)を溶接部Wに押し当ててレーザ光照射時に発生する
超音波振動を計測し、超音波探傷等の物理的検査を行な
う。超音波探傷の結果、溶接部Wに亀裂の発生が認めら
れると、亀裂部分にパルス状レーザ光を長時間照射させ
て亀裂の先端部形状を鈍角に加工して補修する。1台の
遊泳式母船ロボット140と複数台の遊泳式作業ロボッ
ト31を用いて原子炉内点検・補修・予防保全作業を効
率よく能率的に行なうものである。
【0177】遊泳式母船ロボット140は図16および
図17に示すように構成され、円筒状ロボット本体とし
ての筒状のロボットケーシング144を有する。ロボッ
トケーシング144は一部がリング状の補強フレーム1
45て補強される。
【0178】ロボットケーシング144の後部は複合ケ
ーブル141にケーブルコネクタ機構146を介して結
合される一方、このケーブルコネクタ機構146の周り
に複数台、例えば3台のロボット推進装置147が等間
隔に設けられ、各ロボット推進装置147の駆動により
水中で遊泳移動させるようになっている。各ロボット推
進装置147は遊泳式母船ロボット140の移動にある
程度の方向性を持たせるため、選択駆動可能に構成され
ている。ケーブルコネクタ機構146は図2および図3
に示すケーブルコネクタ機構46と実質的に異ならない
ので説明を省略する。
【0179】ロボット推進装置147はロボットケーシ
ング144に設置され、駆動装置148とこの駆動装置
148により回転駆動される推進スクリュー149とを
備えている。ロボット推進装置147は遊泳式母船ロボ
ット140を長手軸方向に推進させるようになってい
る。
【0180】また、ロボットケーシング144内には光
ファイバ29で導かれるパルス状可視レーザ光を導くレ
ーザ光走査光学装置150と、各遊泳式作業ロボット3
1への複合ケーブル142を繰出し自在に巻取るケーブ
ル巻取装置151と、このケーブル巻取装置151から
の複合ケーブル142を各遊泳式作業ロボット31に案
内するケーブルガイド装置152と、遊泳式母船ロボッ
ト140をロボット推進方向に直交する方向に移動され
るクロス移動用推進装置153が収容されている。
【0181】レーザ光走査光学装置150は光ファイバ
29からのパルス状可視レーザ光をビーム整形するビー
ム整形レンズ155と複数の反射ミラー156を組み合
せたレンズミラー系を有し、このレンズミラー系から、
ビーム分配光学系157にパルス状可視レーザ光を案内
している。ビーム分配光学系157は、図18に示すよ
うに、ハーフミラー158や反射ミラー159を組み合
せて構成され、ケーブル巻取装置151の中央部に配置
される。
【0182】ケーブル巻取装置151は複合ケーブル1
42を繰出し自在に巻取って収容するケーブル巻取シー
ブ160を有する。この巻取シーブ160はロボットケ
ーシング144の補強フレーム145に支持され、駆動
モータ等の駆動装置161により回転駆動せしめられる
ようになっている。
【0183】ケーブル巻取シーブ160には遊泳式作業
ロボット31に対応する各複合ケーブル142が巻き付
けられており、各複合ケーブル142にビーム分配光学
系157で分配されたパルス状レーザ光が導かれるよう
になっている。ケーブル巻取シーブ160は各複合ケー
ブル142を独立して回転駆動させるようにしてもよ
い。
【0184】ケーブル巻取シーブ160に巻付け可能な
複合ケーブル142は、ケーブルガイド装置152を介
して遊泳式作業ロボット31にそれぞれ接続される。ケ
ーブルガイド装置152は複合ケーブル142をクロス
移動用推進装置153を迂回してガイドするガイド筒1
63と、ガイド筒163を案内された複合ケーブル14
2を挟持して引込み可能に引き出す対の繰出ローラ16
4と、この繰出ローラ164の一方を回転駆動させる駆
動装置165とを有し、駆動装置165の駆動により繰
出ローラ164が回転駆動せしめられ、複合ケーブル1
42が遊泳式作業ロボット31の遊泳に応じて引き出さ
れるようになっている。
【0185】また、ロボットケーシング144の前部は
隔壁167で仕切られ、この隔壁167の前方に遊泳式
作業ロボット31の収納筒168が複数個設けられ、こ
のロボット収納筒168に遊泳式作業ロボット31が出
入れ自在に収納されるようになっている。このロボット
収納筒168に隣接して図19に示すように、遊泳式母
船ロボット140の遊泳を案内する視覚機能を有するC
CDカメラ169が設けられている。
【0186】クロス移動用推進装置153はロボットケ
ーシング144の補強フレーム145に設けられる。ク
ロス移動用推進装置153は補強フレーム145に固定
され、両端が開口した推進ダクト170を有し、この推
進ダクト170内にクロス移動用推進流路171が形成
される。推進ダクト170の途中には駆動装置172と
この駆動装置172により可逆回転可能に駆動される推
進スクリュー173とを有し、推進スクリュー173の
回転駆動によりロボット推進装置147によるロボット
推進方向と直交する方向に移動せしめられるようになっ
ている。
【0187】次に、図15〜図19に示す原子炉内点検
・補修装置の作用を説明する。
【0188】この原子炉内点検・補修装置で原子炉内の
溶接部の点検・検査・補修ならびに予防保全作業する場
合を、炉心シュラウド14内の溶接部Wを補修する場合
を例にとって説明する。
【0189】原子炉内点検・補修装置で原子炉の炉心シ
ュラウド14内溶接部Wの点検・検査・補修ならびに予
防保全作業を行なう場合には、原子炉圧力容器10の原
子炉容器ヘッド(蓋)を取り外して原子炉圧力容器10
内に水を張り、原子炉ピット27または原子炉フロア上
に遊泳式ロボット取扱装置28を設置する。
【0190】次に遊泳式ロボット取扱装置28のケーブ
ル巻取装置30を駆動させて遊泳式母船ロボット140
を水が張られた原子炉圧力容器10内に吊り降し、この
遊泳式母船ロボット140を原子炉圧力容器10内で遊
泳させる。遊泳式母船ロボット140の遊泳に応じてケ
ーブル巻取装置30から複合ケーブル141が繰り出さ
れる。遊泳式母船ロボット140は降下に伴って上部格
子板16の開口部16aを遊泳させて通過させ、炉心シ
ュラウド14で囲まれた炉心空間12に導かれる。
【0191】遊泳式母船ロボット140が所要の炉心空
間12に導かれると、遊泳式母船ロボット140から遊
泳式作業ロボット31を引き出し、各遊泳式作業ロボッ
ト31を炉心シュラウド14内面の溶接部Wにロボット
推進装置42(図2および図3参照)により遊泳させ
て、その溶接線を跨いで遊泳式作業ロボット31の触角
機構45を押し当て、押圧接触させる。この触角機構4
5を押圧接触させた状態で、本発明に第1実施例で示し
たものと同様に、遊泳式作業ロボット31で炉内点検・
補修・予防保全作業が行なわれる。
【0192】この場合、遊泳式母船ロボット140には
複数台の遊泳式作業ロボット31が搭載されているた
め、溶接部Wの溶接線の複数箇所を同時にレーザ補修し
たり、各遊泳式作業ロボット31に作業役割を分担さ
せ、1台の遊泳式作業ロボット31でレーザ補修を行な
うと、別の遊泳式作業ロボット31で溶接部Wの予防保
全や検査を行なったり、レーザ補修部の検査を行なうよ
うにしてもよい。並行作業や分業作業で溶接部Wの溶接
線のレーザ補修を行なうことにより、作業能率を向上さ
せることができる。
【0193】この原子炉内点検・補修装置は遊泳式母船
ロボット140に複数台の遊泳式作業ロボット31を複
合ケーブル142で出入れ自在に結合し、各遊泳式作業
ロボット31で炉心シュラウド14内面の溶接部を溶接
線に沿って点検,超音波探傷,表面応力改善,亀裂進展
防止のストップホールの形成等の水中作業を、並行的に
あるいは分業的に効率よく行なうことができる。
【0194】図20は図15〜図19に示す原子炉内点
検・補修装置により、遊泳式母船ロボット140を用い
て、原子炉の炉心下部プレナム24に形成される構造物
のの溶接部の点検・検査・補修あるいは予防保全作業を
行なう例を示している。
【0195】図20に示す原子炉内点検・補修装置で
は、原子炉ピット27の床面あるいは原子炉フロアに設
置した遊泳式ロボット取扱装置28に、ケーブル巻取装
置30を介して複合ケーブル141により遊泳式母船ロ
ボット140をケーブル結合し、この遊泳式母船ロボッ
ト140に複数台の遊泳式作業ロボット31を搭載した
り、複合ケーブル142を介して出入れ自在にケーブル
結合させる。
【0196】遊泳式母船ロボット140を自走で遊泳さ
せて降下させ、上部格子板16の開口部16aを通過さ
せて炉心空間12に導いた後、さらに炉心支持板15の
開口部15aを遊泳させて通過させ、炉心支持板15下
方の炉心下部プレナム24に案内する。
【0197】この炉心下部プレナム24で遊泳式母船ロ
ボット140から遊泳式作業ロボット31を降したり、
あるいは遊泳式母船ロボット140から引き出して炉心
下部プレナム24の溶接部に遊泳させ、この溶接部に押
し当てる。
【0198】炉心下部プレナム24の溶接部には、CR
Dハウジング17とスタブチューブ174の溶接部、ス
タブチューブ138やシュラウドサポート18と原子炉
圧力容器下鏡部10aとの溶接部、シュラウドサポート
18と炉心シュラウド14の溶接部、隔壁23と炉心シ
ュラウド14,ディフューザ22,原子炉圧力容器内壁
との溶接部等があり、これらの溶接部に各遊泳式作業ロ
ボット31が遊泳された後、各作業ロボット31を溶接
部に押し当てた状態に保持する。その後、遊泳式母船ロ
ボット140に複合ケーブル142を介してケーブル結
合された各遊泳式作業ロボット31で炉心下部プレナム
24の溶接部の点検,補修,予防保全作業が遠隔操作に
より行なわれる。
【0199】図20は、遊泳式母船ロボット140にケ
ーブル結合された複数台、例えば3台の遊泳式作業ロボ
ット31でCRDハウジング17と原子炉圧力容器下鏡
部10aの溶接部をレーザ補修している例を示す。
【0200】遊泳式母船ロボット140と複合ケーブル
142で結合された複数台の遊泳式作業ロボット31を
用いることにより、炉心支持板15下方の炉心下部プレ
ナム24の構造物の点検,検査(超音波探傷),補修,
表面応力改善,亀裂進展防止のストップホールの形成等
の水中作業を効率よく行なうことができる。
【0201】図21は、図15〜図19に示す原子炉内
点検・補修装置により、遊泳式母船ロボット140を用
いてアニュラス状のダウンカマ部20に形成される構造
物の溶接部の点検・検査・補修あるいは予防保全作業を
行なう例を示している。
【0202】図21に示す原子炉内点検・補修装置で
は、原子炉ピット27の床面あるいは原子炉フロアに設
置した遊泳式ロボット取扱装置28に、ケーブル巻取装
置30を介して複合ケーブル141により遊泳式母船ロ
ボット140をケーブル結合し、この遊泳式母船ロボッ
ト180に複数台の遊泳式作業ロボット31を搭載した
り、出入れ自在にケーブル結合される。
【0203】この原子炉内点検・補修装置では、遊泳式
母船ロボット140を遊泳させて降下させ、原子炉圧力
容器10と炉心シュラウド14で囲まれたアニュラス状
のダウンカマ部20に案内する。ダウンカマ部20では
遊泳式母船ロボット140から遊泳式作業ロボット31
を降したり、引き出してダウンカマ部20に形成される
構造物の溶接部に案内される。
【0204】ダウンカマ部20の構造物の溶接部には、
炉心シュラウド14外面の溶接部、ジェットポンプ21
支持用ライザブレースアーム175の溶接部、ジェット
ポンプ21の溶接部、隔壁23と炉心シュラウド14,
ディフューザ22,原子炉圧力容器10との溶接部等が
あり、これらの溶接部まで遊泳式母船ロボット140か
ら降され、引き出された遊泳式作業ロボット31を自走
で遊泳させて、この作業ロボット31を溶接部に押圧状
態に保持し、遊泳式作業ロボット31を用いて遠隔操作
により、点検・検査・補修・予防保全作業を行なってい
る。
【0205】図21は、遊泳式母船ロボット140にケ
ーブル結合された複数台の遊泳式作業ロボット31でダ
ウンカマ部20のライザブレースアーム175の溶接部
をレーザ補修している例を示している。遊泳式作業ロボ
ット31は原子炉圧力容器10とジェットポンプ21の
間,炉心シュラウド14とジェットポンプ21の間,ジ
ェットポンプ21とそのライザ管176との間を無理な
く通過できる形状・大きさ(遊泳方向の投影断面積)を
有する。
【0206】この原子炉内点検・補修装置においては、
遊泳式母船ロボット140と複合ケーブル142でケー
ブル結合された複数台の遊泳式作業ロボット31を用い
ることにより、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド1
4で囲まれたアニュラス状のダウンカマ部20に設けら
れる構造物の溶接部の点検・検査(超音波探傷),表面
応力改善,亀裂進展防止のストップホールの形成等の水
中作業を効率よく行なうことができる。
【0207】次に、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置の第3実施例を図22〜図26を参照して説明する。
【0208】この第3実施例に示された原子炉内点検・
補修装置は、遊泳式母船ロボット180に引出し可能に
収納される遊泳式作業ロボット181を水中無線にて伝
送可能に構成した点で、第2実施例に示す原子炉内点検
・補修装置と基本的に相違する。同一部材には同一符号
を付して説明を省略する。
【0209】遊泳式母船ロボット180は、図22に示
すように光ファイバを内抱した複合ケーブル141によ
りケーブル巻取装置30を介して遊泳式ロボット取扱装
置28にケーブル結合される一方、上記遊泳式母船ロボ
ット180に複数台、例えば3台の遊泳式作業ロボット
181が出入れ可能に搭載され、この遊泳式作業ロボッ
ト181にパルス状可視レーザ光を用いて動力および信
号を水中無線にて伝送するようになっている。図22は
遊泳式母船ロボット180に水中無線にて連絡される複
数台の遊泳式作業ロボット181を用いて原子炉内炉心
シュラウド14の内面溶接部Wの点検・検査・補修ある
いは予防保全作業を行なっている例を示す。
【0210】遊泳式母船ロボット180は、ケーブル巻
取装置30により複合ケーブル141が繰出し自在に巻
取られ、この複合ケーブル141は遊泳式母船ロボット
180の原子炉内での遊泳に従い、ケーブル巻取装置3
0が駆動されて複合ケーブル141が繰り出される。遊
泳式母船ロボット180は上部格子板16や炉心支持板
15の開口部16a,15aを自由に通過できる大き
さ,形状を有する。
【0211】この原子炉内点検・補修装置は、原子炉ピ
ット27の床面あるいは原子炉フロアに設置したケーブ
ル取扱装置28を用いてケーブル巻取装置30を作動さ
せて水を満たした原子炉圧力容器10内に遊泳式母船ロ
ボット180を降下させ、引き続き、上部格子板16の
開口部16aを自走で遊泳させて通過させ、炉心シュラ
ウド14内面の炉心空間12に導く。この炉心空間12
で遊泳式母船ロボット180から遊泳式作業ロボット1
81を降したり、引き出して炉心シュラウド14内面の
溶接部の所まで自走で遊泳させ、遊泳式作業ロボット1
81を溶接部Wに押し付け、接触状態に保つ。
【0212】遊泳式作業ロボット181を押圧接触させ
た状態で、水中無線にて遊泳式母船ロボット180から
導かれたパルス状レーザ光を、遊泳式作業ロボット18
1により溶接部Wの溶接線に沿って照射し、溶接部Wの
表面応力状態の改善を行なうとともに、パルス状レーザ
光照射時に発生する超音波振動を計測し、超音波探傷等
の物理的検査を行なうようになっている。この物理的検
査の結果、溶接部Wに亀裂等の欠陥の発生が認められる
と、欠陥部分にパルス状レーザ光を長時間照射させて欠
陥部分を補修している。1台の遊泳式母船ロボット18
0と複数台の遊泳式作業ロボット181を用いて炉内点
検・補修・予防保全作業が効率よく、能率的に行なわれ
る。
【0213】遊泳式作業ロボット181による作業終了
後には、遊泳式作業ロボット181を自走させて遊泳式
母船ロボット180に収納したり、搭載し、この状態で
遊泳式母船ロボット180を遊泳させて上昇させつつケ
ーブル巻取装置30で複合ケーブル141を巻き取って
ロボット回収を行なうようになっている。
【0214】ところで、遊泳式母船ロボット180は、
図23で示すように構成され、密閉された水密構造のロ
ボット本体としての筒状ロボットケーシング182を有
する。ロボットケーシング182は後部にケーブルコネ
クタ機構146が設けられ、このケーブルコネクタ機構
146を介して光ファイバ29を内抱した複合ケーブル
141が結合される一方、このケーブルコネクタ機構1
46の周りに複数台、例えば3台のロボット推進装置1
47が等間隔に設けられ、各ロボット推進装置147の
駆動により水中をロボット長手軸方向に自走で遊泳移動
するようになっている。各ロボット推進装置147は遊
泳式母船ロボット140の移動にある程度の方向性を持
たせるため、選択駆動可能に構成される。
【0215】また、ロボットケーシング182内には遊
泳式母船ロボット180をロボット推進装置147によ
るロボット推進方向と直交する方向に移動させるクロス
移動用推進装置153を備えており、この推進装置15
3の駆動により、遊泳式母船ロボット180をクロス方
向に推進させるようになっている。
【0216】さらに、ロボットケーシング182にはク
ロス移動用推進装置153を迂回させて光ファイバ29
からのパルス状レーザ光を誘導するレーザ光走査光学装
置184が内蔵される。レーザ光走査光学装置184は
光ファイバ29からのパルス状レーザ光を導くレーザ光
導波光学系185とこのレーザ光導波光学系185で導
かれたパルス状レーザ光を分配させるレーザ光分配光学
系186と、分配されたパルス状レーザ光をロボットケ
ーシング182の前方に放射させるレーザ光放射光学系
187とを有する。
【0217】レーザ光導波光学系185は光ファイバ2
9からのパルス状レーザ光のビーム整形を行なうビーム
整形レンズ188とビーム整形されたレーザ光をクロス
移動用推進装置153を迂回する導波路を形成する反射
ミラー系189とを組み合せたもので、光ファイバ29
からのパルス状レーザ光を整形してレーザ光分配光学系
186に案内している。
【0218】レーザ光分配光学系186は、ロボットケ
ーシング182の前方中央部に配設され、ハーフミラー
190と反射ミラー191を組み合せた光分配ミラー系
192と、この光分配ミラー系192で光分配されたパ
ルス状レーザ光をレーザ光放射光学系187に案内する
光導波ミラー系193とから構成される。
【0219】レーザ光放射光学系187は複数のレーザ
光照射アンテナ195を有し、レーザ光分配光学系18
7で分配されたパルス状レーザ光をロボットケーシング
182の先端部に形成された透明窓196から前方に放
射するようになっている。
【0220】また、ロボットケーシング182の先端部
に形成される透明窓196には中央に半球状に突出する
視覚シェル196aが形成され、この視覚シェル196
a内にCCDカメラ198が収容されている。
【0221】一方、ロボットケーシング182はレーザ
光分配光学系187の周りが図24に示すように凹設さ
れ、この凹設部199に複数の形状記憶合金製ロボット
収納部200が形成され、ロボット収納部200に遊泳
式作業ロボット181がそれぞれ出入れ自在に収容され
る。
【0222】遊泳式母船ロボット180のロボット収納
部200に出入れ自在に収納される遊泳式作業ロボット
181は図25に示すように構成される。遊泳式作業ロ
ボット181は、リング状本体フレーム202に半球状
の前方シェル203と後方シェル204が分割可能に水
密に結合されて本体ケーシングとしての本体シェル20
5が形成される。
【0223】本体シェル205の後方シェル204には
レーザ光受光装置206が設けられる一方、同様なレー
ザ光受光装置206が本体フレーム202にも複数個設
けられている。後方シェル204に設けられたレーザ光
受光装置206の周りには複数台、例えば3台のロボッ
ト推進装置42が設けられる。このロボット推進装置4
2は図2および図3に示すロボット推進装置と同じもの
が用いられ、上記ロボット推進装置42の作動により、
遊泳式作業ロボット181がロボット推進方向(前方あ
るいは後方)に移動されるようになっている。
【0224】また、本体フレーム202内にはクロス移
動用推進装置43が設けられる。このクロス移動用推進
装置43は、図2および図3に示す作業実施用推進装置
と同様であり、クロス移動用推進装置43によりロボッ
ト推進装置42のロボット推進方向と直交する方向に遊
泳式作業ロボット181を移動させるようになってい
る。クロス移動用推進装置43を作動させるとき、遊泳
式作業ロボット181が安定的に移動するように、本体
フレーム202内にウェイト付きのバランサ機構を設け
てもよい。
【0225】また、本体シェル205内にはレーザ光受
光装置206で受光したパルス状レーザ光を案内して照
射するレーザ光照射光学装置208が設けられている。
このれ照射装置208はレーザ光受光装置206で受光
したパルス状レーザ光をクロス移動用推進装置43を迂
回させて案内するレーザ光導波光学系209と、案内さ
れたパルス状レーザ光を外部に照射させるレーザ光照射
光学系210とを有し、このレーザ光照射光学系210
によりパルス状レーザ光を絞り、線分状にして外部の溶
接部に照射するようになっている。
【0226】遊泳式作業ロボット181の本体シェル2
05の前方には触角機構45が設けられる。この触角機
構45は図2および図3に示すものと同様に構造フレー
ム70の先端が複数の超音波探触子71が設けられる。
超音波探触子71には吸盤を取り付けて装着性を向上さ
せてもよい。
【0227】ところで、レーザ光受光装置206は本体
シェル205に複数個、例えば球状本体シェル205に
中心角においてほぼ90度互いに異なる位置に設けられ
る。レーザ光受光装置206は図26に示すように構成
され、筒状の本体ケース214に半球状の中空の受光体
215が味噌すり運動(首振運動と俯仰運動)可能に支
持される。受光体215は内側の球面に主反射鏡216
を形成する一方、受光体215の前面開口はレーザ光を
受光する透明窓217で水密に覆われており、この透明
窓217の中央部に主反射鏡216に対向する副反射鏡
218が設けられる。
【0228】また、レーザ光受光装置206の受光体2
15は受光体駆動装置220により味噌すり運動(首振
りや俯仰運動)を与え、主反射鏡216をレーザ光の入
射方向に指向させるように光軸調整を行なっている。受
光体駆動装置220は、例えば複数台設置されたケーブ
ル駆動装置で構成され、受光体215のフランジ部に接
続された駆動ケーブル221を駆動装置222によりケ
ーブル巻取装置223を駆動させて巻き取ったり、巻き
戻すことにより、受光体215を首振りさせたり、俯仰
させたりするようになっている。駆動ケーブル221は
ガイドローラ224により案内される。
【0229】また、受光体215の中央には中央開口2
25が形成され、この中央開口225の背側に集光レン
ズ226が設けられる。そして、受光体215に入射さ
れたパルス状レーザ光は主反射鏡216および副反射鏡
218により集められて中央開口225から集光レンズ
226に案内され、ここで集光せしめられる。集光され
たパルス状レーザ光は続いて光ファイバ227を通りレ
ーザ光照射光学装置208に導かれる。
【0230】次に、図22〜図26に示された原子炉内
点検・補修装置の作用を説明する。
【0231】図22は、原子炉内点検・補修装置を用い
て原子炉の炉心シュラウド14内面の溶接部Wをレーザ
補修する例を示している。原子炉内の溶接部の点検・検
査・補修・予防保全作業を行なう場合には、原子炉圧力
容器10の原子炉容器ヘッドを取り外して遊泳式ロボッ
ト取扱装置28を原子炉ピット27の床面あるいは原子
炉フロア上に設置する。
【0232】続いて、遊泳式ロボット取扱装置28によ
りケーブル巻取装置30を駆動させ、遊泳式作業ロボッ
ト181を搭載した遊泳式母船ロボット180を水が張
られた原子炉圧力容器10内に複合ケーブル141で吊
った状態で降ろし、遊泳式母船ロボット180が原子炉
圧力容器10内を自走で泳いで降下するのに対応してケ
ーブル巻取装置30から複合ケーブル141を繰り出
す。
【0233】遊泳式母船ロボット180が自走で降下を
続け、上部格子板16の開口部16aを遊泳させて通過
させて炉心シュラウド14で囲まれた炉心空間12に導
かれる。
【0234】遊泳式母船ロボット180が所要の炉心空
間132に導かれると、遊泳式母船ロボット180か
ら、遊泳式作業ロボット181を降ろし、降ろされた遊
泳式作業ロボット181を炉心シュラウド14内面の所
要の溶接部Wまで自走で遊泳させ、その溶接線を跨いで
遊泳式作業ロボット181の触角機構45を炉心シュラ
ウド14の内面に押圧接触させる。
【0235】このとき、遊泳式母船ロボット180の先
端部に設置されたCCDカメラ198を用いて遊泳式作
業ロボット181の位置を認識させ、レーザ光放射光学
系187のレーザ光照射アンテナ198の1個をその方
向に指向させ、遊泳式作業ロボット181に向けて信号
用レーザ光を照射させる。
【0236】この信号用レーザ光は、遊泳式作業ロボッ
ト181のレーザ光受光装置206の受光体215を受
光体駆動装置220により味噌すり運動(首振り運動や
俯仰運動)をさせて光軸調整し、受光体215で受光さ
せる。レーザ光受光装置206の各受光体215で遊泳
式母船ロボット180から照射されたレーザ光を受光
し、受光レーザ光の強度と大きさからレーザ光を受光す
るのに最適なレーザ光受光装置206が選択される。
【0237】最適なレーザ光受光装置206が選択され
ると、レーザ光受光装置206の受光体215を受光レ
ーザ光強度の大きい方向へ一定量傾け、傾けた量の整数
倍の角度で再び味噌すり運動させてレーザ光の受光強度
の大きな方向を調べる。レーザ光強度の方向依存性が一
定量以下になるまでこの操作を繰り返す。
【0238】そして、レーザ光受光のための光軸調整が
終了すると、遊泳式母船ロボット180から動力用のパ
ルス状レーザ光を選択されたレーザ光受光装置206に
向けて放射し、遊泳式作業ロボット181に搭載された
レーザ光照射光学装置208を用いて、図2および図3
に示す作業ロボットと同様にして、遠隔にて炉内点検・
検査・補修・予防保全作業が行なわれる。
【0239】この場合、遊泳式母船ロボット180には
複数台の遊泳式作業ロボット181が搭載されているた
め、溶接部Wの溶接線の複数箇所を同時にレーザ補修し
たり、各遊泳式作業ロボット181に作業役割を分担さ
せ、1台の遊泳式作業ロボット181でレーザ補修を行
なうと、別の遊泳式作業ロボット181で溶接部の予防
保全や検査を行なったり、レーザ補修作業後にレーザ補
修部の検査を行なうようにしてもよい。並行作業や分業
作業で溶接部の溶接線のレーザ補修を行なうことによ
り、作業能率を向上させることができる。
【0240】この原子炉内点検・補修装置は遊泳式母船
ロボット180に複数台の遊泳式作業ロボット181を
水中無線で出入れ自在に搭載し、各遊泳式作業ロボット
181で炉心シュラウド14内面の溶接部を溶接線に沿
って点検,超音波探傷,表面応力改善,亀裂進展防止の
ストップホールの形成等の水中作業を、並行的にあるい
は分業的に効率よく行なうことができる。
【0241】図27は図22〜図26に示す原子炉内点
検・補修装置により、遊泳式母船ロボット180を用い
て、原子炉の炉心下部プレナム24に形成される構造物
のの溶接部の点検・検査・補修あるいは予防保全作業を
行なう例を示している。
【0242】図27に示す原子炉内点検・補修装置で
は、原子炉ピット27の床面あるいは原子炉フロアに設
置した遊泳式ロボット取扱装置28に、ケーブル巻取装
置30を介して複合ケーブル141により遊泳式母船ロ
ボット180をケーブル結合し、この遊泳式母船ロボッ
ト180に複数台の遊泳式作業ロボット181を搭載
し、水中無線にて出入れ自在に光学的に結合させる。
【0243】遊泳式母船ロボット180を自走で遊泳さ
せて降下させ、上部格子板16の開口部16aを通過さ
せて炉心空間12に導いた後、さらに炉心支持板15の
開口部15aを遊泳させて通過させ、炉心支持板15下
方の炉心下部プレナム24に案内する。
【0244】この炉心下部プレナム24で遊泳式母船ロ
ボット180から遊泳式作業ロボット181を降した
り、あるいは遊泳式母船ロボット180から引き出して
炉心下部プレナム24の溶接部に自走で遊泳させ、この
溶接部に押し当てる。
【0245】炉心下部プレナム24の溶接部には、CR
Dハウジング17とスタブチューブ174の溶接部、ス
タブチューブ174やシュラウドサポート18と原子炉
圧力容器下鏡部10aとの溶接部、シュラウドサポート
18と炉心シュラウド14の溶接部、隔壁23と炉心シ
ュラウド14,ディフューザ22,原子炉圧力容器内壁
との溶接部等があり、これらの溶接部に各遊泳式作業ロ
ボット181が自走で遊泳された後、各作業ロボット1
81を溶接部に押し当てた状態に保持する。
【0246】その後、遊泳式母船ロボット180から放
射されるレーザ光を遊泳式作業ロボット181のレーザ
光受光装置206で受光し、第3実施例で示したレーザ
補修と同様な補修作業が炉心下部プレナム24の溶接部
で行なわれ、この溶接部の隔壁炉内点検,補修,予防保
全作業が行なわれる。
【0247】図27は、遊泳式母船ロボット180に水
中無線で光学的に結合された複数台、例えば3台の遊泳
式作業ロボット181でCRDハウジング17と原子炉
圧力容器下鏡部10aの溶接部をレーザ補修している例
を示す。
【0248】遊泳式母船ロボット180と水中無線で光
学的な結合された複数台の遊泳式作業ロボット181を
用いることにより、炉心支持板15下方の炉心下部プレ
ナム24の構造物の点検,検査(超音波探傷),補修,
表面応力改善,亀裂進展防止のストップホールの形成等
の水中作業を効率よく行なうことができる。
【0249】図28は、図22〜図26に示す原子炉内
点検・補修装置により、遊泳式母船ロボット180を用
いてアニュラス状のダウンカマ部20に形成される構造
物の溶接部の点検・検査・補修あるいは予防保全作業を
行なう例を示している。
【0250】図28に示す原子炉内点検・補修装置で
は、原子炉ピット27の床面あるいは原子炉フロアに設
置した遊泳式ロボット取扱装置28に、ケーブル巻取装
置30を介して複合ケーブル141により遊泳式母船ロ
ボット180をケーブル結合し、この遊泳式母船ロボッ
ト180に複数台の遊泳式作業ロボット181を出入れ
自在に搭載している。
【0251】この原子炉内点検・補修装置では、遊泳式
母船ロボット180を遊泳させて降下させ、原子炉圧力
容器10と炉心シュラウド14で囲まれたアニュラス状
のダウンカマ部20に案内する。ダウンカマ部20では
遊泳式母船ロボット180から遊泳式作業ロボット18
1を降したり、引き出してダウンカマ部20に形成され
る構造物の溶接部に案内される。
【0252】ダウンカマ部20の構造物の溶接部には、
炉心シュラウド14外面の溶接部、ジェットポンプ21
支持用ライザブレースアーム175の溶接部、ジェット
ポンプ21の溶接部、隔壁23と炉心シュラウド14,
ディフューザ22,原子炉圧力容器10との溶接部等が
あり、これらの溶接部まで遊泳式母船ロボット140か
ら降され、引き出された遊泳式作業ロボット181を遊
泳させて、この作業ロボット181を溶接部に押圧状態
に保持し、遊泳式作業ロボット181を用いて遠隔操作
により、点検・検査・補修・予防保全作業を行なってい
る。
【0253】図28は、遊泳式母船ロボット180に水
中無線で光学的に結合された複数台の遊泳式作業ロボッ
ト181でダウンカマ部20のジェットポンプ21およ
びライザブレースアーム175の溶接部をレーザ補修し
ている例を示している。遊泳式作業ロボット181は原
子炉圧力容器10とジェットポンプ21の間,炉心シュ
ラウド14とジェットポンプ21の間,ジェットポンプ
21とそのライザ管176との間を無理なく通過できる
形状・大きさ(遊泳方向の投影断面積)を有する。
【0254】この原子炉内点検・補修装置においては、
遊泳式母船ロボット180と水中無線で光学的に結合さ
れた複数台の遊泳式作業ロボット181を用いることに
より、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド14で囲ま
れたアニュラス状のダウンカマ部20に設けられる構造
物の溶接部の点検・検査(超音波探傷),表面応力改
善,亀裂進展防止のストップホールの形成等の水中作業
を効率よく行なうことができる。
【0255】次に、本発明の第4実施例を図29〜図3
0を参照して説明する。
【0256】この実施例に示された原子炉内点検・補修
装置は、多段テレスコピック状の伸縮マスト230の先
端マスト231に遊泳式作業ロボット181を出入れ可
能に収容したものである。多段テレスコピック状の伸縮
マスト230は上部格子板16の開口部16a,炉心支
持板15の開口部15aを自由に通過できる大きさ,形
状に構成される。遊泳式作業ロボット181は第3実施
例に示した作業ロボットと異ならないので同一符号を付
して説明を省略する。
【0257】伸縮マスト230は図30に示すように、
作業台車232上を横行する横行台車233に搭載され
て支持される。作業台車232は、原子炉フロア234
あるいは原子炉ピットの床面を走行するようになってい
る。作業台車232は原子炉フロア234上に敷設され
た走行レール235上を走行するようになっており、こ
の作業台車232の台車面上に、クロス走行レール23
6が走行レール234に直交するように敷設されてお
り、このクロス走行レール236に横行車輪237が走
行自在に係合している。
【0258】また、横行台車233にはケーブル巻上装
置238が設置され、このケーブル巻上装置238から
のケーブルあるいはワイヤ239は伸縮マスト230の
先端マスト231に接続される一方、前記横行台車23
3にパルス状レーザ光を案内するレーザ光走査光学装置
240が設けられている。レーザ光走査光学装置240
は図示しないレーザ装置からのレーザ光を伸縮マスト2
30内に案内するレーザ光導波光学系241と案内され
たレーザ光を集光させ、分配して照射するレーザ光照射
光学系242とを有する。レーザ光導波光学系241は
反射ミラー243を組み合せて構成される。
【0259】また、レーザ光照射光学系242は、先端
マスト231に収容され、レーザビームを整形するビー
ム整形レンズ244と整形されたレーザ光を分配して遊
泳式作業ロボット181に走査するハーフミラーと反射
ミラーを組み合せた分配光学系245と、分配されたレ
ーザ光を外部に照射するレーザ光放射光学系246とを
備えている。レーザ光照射光学系242のビーム整形レ
ンズ244と分配光学系245は先端マスト231の基
部側に、先端マスト231の自由端側にはレーザ光放射
光学系246がそれぞれ設置される。レーザ光放射光学
系246は分配光学系245で分配された動力あるいは
信号をパルス状レーザ光で遊泳式作業ロボット181に
向けて照射できるようになっている。レーザ光放射光学
系246は周囲状況を目視し、観察するCCDカメラ2
47の周りに設置される。CCDカメラ247は先端マ
スト231の自由端側中央に設置される。
【0260】先端マスト231には複数のロボット収納
室248が軸方向に区画して形成され、各ロボット収納
室248に遊泳式作業ロボット181が出入れ自在に収
容される。遊泳式作業ロボット181は第3実施例に示
すものと異ならないので説明を省略する。遊泳式作業ロ
ボット181はロボット収納室248に収容され、カバ
ープレート249で覆われて格納される。カバープレー
ト249は形状記憶合金製で通常は閉鎖状態に保持され
るが、通電加熱により開放状態に開放される。カバープ
レート239を開放させることにより、遊泳式作業ロボ
ット181が先端マスト231から繰り出され、自走で
水中遊泳するようになっている。
【0261】次に、第4実施例に示された原子炉内点検
・補修装置の作用を説明する。
【0262】この原子炉内点検・補修装置で原子炉内の
溶接部の点検・検査・補修・予防保全作業を行なう場合
には、原子炉フロア234あるいは原子炉ピットの床面
上を走行する作業台車232上に横行台車233を設置
し、この横行台車233に多段テレスコピック状の伸縮
マスト230を搭載する。多段伸縮マスト230の先端
マスト231には遊泳式作業ロボット181を複数台出
入れ可能に収容し、搭載しておく。遊泳式作業ロボット
181は1台でもよい。
【0263】続いて、ケーブル巻上装置238を駆動さ
せて伸縮マスト230から先端マスト231を繰り出
し、水を満たした原子炉圧力容器10内を下降させて上
部格子板16の開口部16aを通過させ、上部格子板1
6の下方の炉心シュラウド14で囲まれた炉心空間12
に案内させる。
【0264】多段状伸縮マスト230の先端マスト23
1が所要の炉心空間132に導かれると、先端マスト2
31のカバープレート249を通電加熱により開放させ
て遊泳式作業ロボット181を取り出し、取り出された
遊泳式作業ロボット181を炉心シュラウド14内面の
所要の溶接部Wまで自走で遊泳させ、その溶接線を跨い
で遊泳式作業ロボット181の触角機構45を炉心シュ
ラウド14の内面に押圧接触させる。
【0265】このとき、多段状伸縮マスト230の先端
マスト231に設置されたCCDカメラ247を用いて
遊泳式作業ロボット181の位置を認識させ、レーザ光
走査光学装置240の放射光学系246を指向させて遊
泳式作業ロボット181に向けて信号用レーザ光を照射
させる。
【0266】この信号用レーザ光は、図25,図26に
示す遊泳式作業ロボット181のレーザ光受光装置20
6の受光体215を受光体駆動装置220により味噌す
り運動(首振り運動や俯仰運動)をさせて光軸調整し、
受光体215で受光させる。レーザ光受光装置206の
各受光体215で遊泳式母船ロボット180から照射さ
れたレーザ光を測定し、受光レーザ光の強度と大きさか
らレーザ光を受光するのに最適なレーザ光受光装置20
6が選択される。
【0267】最適なレーザ光受光装置206か選択され
ると、レーザ光受光装置206の受光体215を再度光
軸調整し、受光体215でレーザ光を最も効率よく受光
できる向きにセットされる。レーザ光受光のための光軸
調整が終了すると、伸縮マスト230に内蔵されたレー
ザ光走査光学装置240を通して放射光学系246から
動力用のパルス状レーザ光を選択されたレーザ光受光装
置206に向けて放射し、遊泳式作業ロボット181に
搭載されたレーザ光照射光学装置208を用いて、図2
および図3に示す作業ロボットと同様にして、遠隔にて
炉内点検・検査・補修・予防保全作業が行なわれる。
【0268】この場合、多段状伸縮マスト230には複
数台の遊泳式作業ロボット181が搭載されているた
め、溶接部Wの溶接線の複数箇所を同時にレーザ補修し
たり、各遊泳式作業ロボット181に作業役割を分担さ
せ、1台の遊泳式作業ロボット181でレーザ補修を行
なうと、別の遊泳式作業ロボット181で溶接部の予防
保全や検査を行なったり、レーザ補修作業後にレーザ補
修部の検査を行なうようにしてもよい。並行作業や分業
作業で溶接部の溶接線のレーザ補修を行なうことによ
り、作業能率を向上させることができる。
【0269】この原子炉内点検・補修装置は多段状伸縮
マスト230に複数台の遊泳式作業ロボット181を出
入れ自在に搭載し、各遊泳式作業ロボット181で炉心
シュラウド14内面の溶接部を溶接線に沿って点検,超
音波探傷,表面応力改善,亀裂進展防止のストップホー
ルの形成等の水中作業を、水中無線で並行的にあるいは
分業的に効率よく行なうことができる。
【0270】図31は図29および図30に示す原子炉
内点検・補修装置により、多段状伸縮マスト230を用
いて、原子炉の炉心下部プレナム24に形成される構造
物の溶接部の点検・検査・補修あるいは予防保全作業を
行なう例を示している。
【0271】図31に示す原子炉内点検・補修装置で
は、原子炉フロア234あるいは原子炉ピットの床面に
設置した走行自在の作業台車232に横行台車233を
横行自在に設け、この横行台車233に多段テレスコピ
ック状伸縮マスト230を伸縮自在に支持させ、この伸
縮マスト230の先端マスト231に複数台の遊泳式作
業ロボット181を搭載し、作業ロボット181を水中
無線にて先端マスト231から出入れ自在に光学的に結
合させたものである。
【0272】ケーブル巻上装置238を作動させて伸縮
マスト230の先端マスト231を繰り出して降下さ
せ、上部格子板16の開口部16aを通過させて炉心空
間12に導いた後、さらに炉心支持板15の開口部15
aを貫いて下降させ、炉心支持板15下方の炉心下部プ
レナム24に案内する。
【0273】この炉心下部プレナム24で伸縮マスト2
30の先端マスト231から遊泳式作業ロボット181
を取り出して炉心下部プレナム24の溶接部に自走で遊
泳させ、この溶接部に押し当てる。
【0274】炉心下部プレナム24の溶接部には、CR
Dハウジング17とスタブチューブ174の溶接部、ス
タブチューブ174やシュラウドサポート18と原子炉
圧力容器下鏡部10aとの溶接部、シュラウドサポート
18と炉心シュラウド14の溶接部、隔壁23と炉心シ
ュラウド14,ディフューザ22,原子炉圧力容器内壁
との溶接部等があり、これらの溶接部に各遊泳式作業ロ
ボット181が遊泳された後、各作業ロボット181を
溶接部に押し当てた状態に保持する。その後、レーザ光
走査光学装置240から放射されるレーザ光を遊泳式作
業ロボット181のレーザ光受光装置206で受光さ
せ、第3実施例で示したレーザ補修と同様な補修作業が
炉心下部プレナム24の溶接部で行なわれ、この溶接部
の隔壁炉内点検,補修,予防保全作業が行なわれる。
【0275】図32は、多段テレスコピック状伸縮マス
ト230の先端マスト231に水中無線で光学的に結合
された複数台、例えば3台の遊泳式作業ロボット181
でCRDハウジング17と原子炉圧力容器下鏡部10a
の溶接部をレーザ補修している例を示す。
【0276】伸縮マスト230の先端マスト231と水
中無線で光学的な結合された複数台の遊泳式作業ロボッ
ト181を用いることにより、炉心支持板15下方の炉
心下部プレナム24の構造物の点検,検査(超音波探
傷),補修,表面応力改善,亀裂進展防止のストップホ
ールの形成等の水中作業を効率よく行なうことができ
る。
【0277】図32は、図29および図30に示す原子
炉内点検・補修装置により、伸縮マスト230の先端マ
スト231を用いてアニュラス状のダウンカマ部20に
形成される構造物の溶接部の点検・検査・補修あるいは
予防保全作業を行なう例を示している。
【0278】図32に示す原子炉内点検・補修装置で
は、原子炉フロア234あるいは原子炉ピットの床面に
走行自在に設けられた作業台車232に横行台車233
を横行自在に設け、この横行台車233に多段テレスコ
ヒック状の伸縮マスト230を支持させ、この伸縮マス
ト230をケーブル巻上装置238により伸縮させる。
伸縮マスト230の先端マスト231に複数台の遊泳式
作業ロボット181を出入れ自在に搭載している。
【0279】この原子炉内点検・補修装置では、伸縮マ
スト230を作業台車232や横行台車233の走行に
より移動させて位置決めし、この状態で各台車232,
233を停止させてケーブル巻上装置238の操作によ
り伸縮マスト230を繰り出し先端マスト231を原子
炉圧力容器10と炉心シュラウド14で囲まれたアニュ
ラス状のダウンカマ部20に案内する。ダウンカマ部2
0では伸縮マスト230の先端マスト231から遊泳式
作業ロボット181を取り出して自走で遊泳させ、ダウ
ンカマ部20に形成される構造物の溶接部に案内され
る。
【0280】ダウンカマ部20の構造物の溶接部には、
炉心シュラウド14外面の溶接部、ジェットポンプ21
支持用ライザブレースアーム175の溶接部、ジェット
ポンプ21の溶接部、隔壁23と炉心シュラウド14,
ディフューザ22,原子炉圧力容器10との溶接部等が
あり、これらの溶接部まで遊泳式母船ロボット140か
ら降され、引き出された遊泳式作業ロボット181を自
走で遊泳させて、この作業ロボット31を溶接部に押圧
状態に保持し、遊泳式作業ロボット181を用いて遠隔
操作により、点検・検査・補修・予防保全作業を行なっ
ている。
【0281】図32は、多段テレスコピック状伸縮マス
ト230の先端マスト231に水中無線で光学的に結合
された複数台の遊泳式作業ロボット181でダウンカマ
部20のジェットポンプ21およびライザブレースアー
ム175の溶接部をレーザ補修している例を示してい
る。遊泳式作業ロボット181は原子炉圧力容器10と
ジェットポンプ21の間,炉心シュラウド14とジェッ
トポンプ21の間,ジェットポンプ21とそのライザ管
176との間を無理なく通過できる形状・大きさ(遊泳
方向の投影断面積)を有する。
【0282】この原子炉内点検・補修装置においては、
伸縮マスト230の先端マスト231と水中無線で光学
的に結合された複数台の遊泳式作業ロボット181を用
いることにより、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド
14で囲まれたアニュラス状のダウンカマ部20に設け
られる構造物の溶接部の点検・検査(超音波探傷),表
面応力改善,亀裂進展防止のストップホールの形成等の
水中作業を効率よく行なうことができる。
【0283】次に、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置の第5実施例について説明する。
【0284】図33および図34は原子炉内点検・補修
装置の第5実施例を示すものであり、この実施例に示さ
れた原子炉内点検・補修装置は、原子炉フロアあるいは
原子炉ピット27の床面上に伸縮ポール取扱装置(図示
せず)を設置し、このポール取扱装置から多段テレスコ
ピック状の伸縮ポール251を垂下させ、この多段伸縮
ポール251に遊泳式作業ロボット252を1台以上着
脱可能に保持したものである。
【0285】伸縮ポール取扱装置は多段テレスコピック
状の伸縮ポール251を伸縮自在に保持するものであ
り、例えば自走式燃料交換機で構成される。伸縮ポール
251にはパルス状レーザ光を案内するレーザ光走査光
学装置253が内蔵される一方、上記伸縮ポール251
に遊泳式作業ロボット252が着脱自在に把持され、遊
泳式作業ロボット252が伸縮ポール251から取り外
されると水が張られた原子炉内を自走で遊泳できるよう
になっている。遊泳式作業ロボット252は、多段伸縮
ポール251に把持された状態で上部格子板16の開口
部16aや炉心支持板15の開口部15aを通過できる
大きさ・形状に構成される。
【0286】遊泳式作業ロボット252は、図34
(A)および(B)に示すように、本体シェル255が
2枚貝形状に開閉自在に構成され、対をなす分割シェル
256がヒンジ継手のような形状記憶合金製関節257
により開閉自在にヒンジ結合され、上記関節257への
通電加熱により対をなす分割シェル256が開くように
なっている。
【0287】対をなす分割シェル256は対向面に吸盤
258が対向して設置される一方、内部にレーザ光照射
光学装置260が収容され、このレーザ光照射光学装置
260を案内されるパルス状レーザ光はレーザ光照射光
学系261より外部に照射されるようになっている。レ
ーザ光照射光学系261は吸盤258を備えた対向面側
に設けられる。レーザ光照射光学装置260は図25に
示すレーザ光照射光学装置208と同様な構成のものが
用いられる。
【0288】また、本体シェル255には原子炉内の水
中を遊泳させるメインロボット推進装置263が設けら
れる一方、このメインロボット推進装置263の推進方
向と異なる方向へ遊泳式作業ロボット252を推進させ
るサブロボット推進装置264が設けられる。サブロボ
ット推進装置264は遊泳式作業ロボット252を互い
に直交する2方向に移送できる作業実施用のクロス移動
用推進装置であり、図25に示すクロス移動用推進装置
43と同じ構成を有する。一方のサブロボット推進装置
264は推進ダクト265が吸盤258を通って案内さ
れる。吸盤258には触角機構を構成する複数の超音波
探触子を収容してもよい。
【0289】また、本体シェル255の半球状分割シェ
ル256の周方向に沿って複数のレーザ光受光装置26
6が設けられる。このレーザ光受光装置266も図25
に示すレーザ光受光装置266と実質的に異ならないの
で説明を省略する。レーザ光受光装置266で受光され
たパルス状レーザ光は、各分割シェル256に収容され
たレーザ光照射光学装置260によりシェル内部を案内
され、レーザ光放射光学系261より外部に放出され
る。
【0290】次に、第5実施例に示された本発明の原子
炉内点検・補修装置の作用を説明する。
【0291】図33は原子炉内点検・補修装置を用いて
原子炉内の炉心シュラウド14内面の溶接部Wをレーザ
補修する例を示している。原子炉内点検・補修装置で原
子炉の炉心シュラウド14内面の溶接部Wをレーザ補修
する場合、原子炉圧力容器10の圧力容器ヘッドを取り
外し、原子炉フロアあるいは原子炉ビット27の床面に
ポール取扱装置を設置し、多段テレスコピック状の伸縮
ポール251に遊泳式作業ロボット252を把持させた
状態で、水を満たした原子炉圧力容器10に降下させ
る。
【0292】伸縮ポール取扱装置からの多段伸縮ポール
251に保持された遊泳式作業ロボット252を上部格
子板16の開口部16aから吊り降し、上部格子板16
の下方で炉心シュラウド14に囲まれた炉心空間12に
案内される。この炉心空間12に案内された遊泳式作業
ロボット252は、続いて形状記憶合金製関節257が
通電加熱されて対をなす分割シェル256を開いた状態
にセットされる。
【0293】本体シェル255の分割シェル256を開
放させることにより、伸縮ポール251への把持状態を
解除し、遊泳式作業ロボット252を伸縮ポール251
から取り出される。遊泳式作業ロボット252を伸縮ポ
ール251から取り出した後、ロボット推進装置26
3,264を作動させて遊泳式作業ロボット252を伸
縮ポール251から一定距離離す。
【0294】遊泳式作業ロボット252が伸縮ポール2
51から一定距離離れると形状記憶合金製関節257へ
の通電解除が行なわれ、対をなす分割シェル256を閉
じた状態に戻す。
【0295】遊泳式作業ロボット252は本体シェル2
55の各分割シェル256を閉じた状態でロボット推進
装置263,264を作動させて遊泳式作業ロボット2
52を炉心シュラウド14内面の溶接部Wの所まで自走
で遊泳させる。遊泳式作業ロボット252が所要の溶接
部Wに到達すると、再び形状記憶合金製関節257を通
電加熱して対をなす分割シェル256を開いた状態にセ
ットする。分割シェル256を開放した状態でメインロ
ボット推進装置263を作動させて炉心シュラウド14
内面に溶接線を跨いで吸盤258を吸着固定させる。
【0296】続いて、多段伸縮ポール251の先端部よ
り遊泳式作業ロボット252のレーザ光受光装置266
に動力あるいは信号をパルス状レーザ光を用いて水中無
線で伝送する。遊泳式作業ロボット252はパルス状レ
ーザ光を受光してレーザ光照射光学装置260のレーザ
光放射光学系261より溶接部Wの溶接線に照射して溶
接部Wの表面応力状態を改善させる。
【0297】溶接部Wへのパルス状レーザ光照射に伴っ
て発生する超音波振動を図示しない超音波探触子で測定
して超音波探触子等の物理的検査を行なう。この物理的
検査により溶接部Wに亀裂発生等の欠陥が認められる
と、例えば亀裂部にパルス状レーザ光を長時間照射し、
亀裂先端部の形状を鈍角に加工し、欠陥の補修加工が行
なわれる。超音波探触子は、例えば吸盤に備えられてい
る。
【0298】その際、多段伸縮ポール251に複数台の
遊泳式作業ロボット252を保持させ、複数台の遊泳式
作業ロボット252を用いて並行作業で原子炉内点検・
検査・補修・予防保全作業を行なうことで、これら作業
を効率よく能率的に行なうことができる。
【0299】このように、多段式伸縮ポール251に着
脱自在の把持により保持された遊泳式作業ロボット25
2を用いることにより、上部格子板16の下方で炉心シ
ュラウド14内面溶接部Wの表面応力の改善,亀裂進展
防止のストップホールの形成等の水中作業をパルス状レ
ーザ光の出力,レーザ光照射回数を変えるだけで行なう
ことができる。
【0300】図35は、図33および図34に示した原
子炉内点検・補修装置を用いて、原子炉の炉心下部プレ
ナム24に形成される構造物の点検・検査・補修あるい
は予防保全作業を行なう例を示している。
【0301】図35に示す原子炉内点検・補修装置で
は、原子炉フロアあるいは原子炉ピット27の床面に設
置した伸縮ポール取扱装置を用いて多段テレスコピック
状の伸縮ポール251を伸縮自在に保持する。そして、
この伸縮ポール251を繰り出しつつ降下させ、上部格
子板16の開口部16aを通過させて炉心空間12に導
いた後、さらに炉心支持板15の開口部15aを貫いて
下降させ、炉心支持板15下方の炉心下部プレナム24
に案内する。
【0302】この炉心下部プレナム24で伸縮ポール2
51に把持された遊泳式作業ロボット252を取り出し
て炉心下部プレナム24で自走で遊泳させ、所要の溶接
部に押し当てる。
【0303】炉心下部プレナム24の構造物の溶接部に
は、CRDハウジング17とスタブチューブ174の溶
接部、スタブチューブ138およびシュラウドサポート
18と原子炉圧力容器下鏡部10aとの溶接部、シュラ
ウドサポート18と炉心シュラウド14の溶接部、隔壁
23と炉心シュラウド14,ディフューザ22,原子炉
圧力容器内壁との溶接部等があり、これらの溶接部に遊
泳式作業ロボット252が遊泳された後、各作業ロボッ
ト252の対をなす分割シェル256を開いた状態で溶
接部の溶接線を跨ぐように押圧し、吸盤258で吸着さ
せて固定される。
【0304】その後、遊泳式作業ロボット252の各分
割シェル258に収容されたレーザ光照射光学装置26
0のレーザ光放射光学系261から放射されるレーザ光
を溶接部にて照射して炉心下部プレナム24のレーザ補
修作業を行なうようになっている。
【0305】炉心下部プレナム24に固定された遊泳式
作業ロボット252は、複数台が多段テレスコピック状
の伸縮ポール251の先端部と水中無線で光学的に結合
され、複数台の遊泳式作業ロボット252を利用するこ
とにより、炉心支持板下方の炉心下部プレナム24の構
造物の点検・検査(超音波探傷),補修,表面応力の改
善,亀裂進展防止のストップホールの形成等の水中作業
を効率よく行なうことができる。
【0306】図36は多段テレスコピック状の伸縮ポー
ル251に保持された複数台、例えば3台の遊泳式作業
ロボット252でCRDハウジング17と原子炉圧力容
器10のダウンカマ部20に形成される溶接部をレーザ
補修している例を示す。
【0307】伸縮ポール取扱装置から繰り出される伸縮
ポール251を、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド
14で囲まれたアニュラス状のダウンカマ部20に案内
する。ダウンカマ部20では図33および図34で示す
ものと同様に伸縮ポール251から遊泳式作業ロボット
252を取り外して自走で遊泳させ、ダウンカマ部20
の構造物の溶接部に案内する。溶接部に案内された遊泳
式作業ロボット252は分割シェル256が開放されて
吸盤258により溶接線を跨ぐように固定され、レーザ
補修作業が開始される。
【0308】ダウンカマ部20の溶接部に固定された遊
泳式作業ロボット252は水中無線で伸縮ポール251
の先端部と光学的に結合され、伸縮ポール251のレー
ザ光走査光学装置253より出力されるパルス状レーザ
光を図34で示す遊泳式作業ロボット252のレーザ光
受光装置266で受ける。レーザ光受光装置266で受
光されたパルス状レーザ光はレーザ光照射光学装置26
0を案内され、レーザ光放射光学系261から溶接部に
照射され、レーザ補修が行なわれる。
【0309】図36では、遊泳式作業ロボット252が
ダウンカマ部20を自由に通過することができる大きさ
・形状に形成される。具体的には、遊泳式作業ロボット
252は、原子炉圧力容器10とジェットポンプ21の
間,炉心シュラウド14とジェットポンプ21の間,ジ
ェットポンプ21とそのライザ管176との間等を無理
なく通過できる形状・大きさに形成される。
【0310】この原子炉内点検・補修装置においては、
伸縮ポール251の先端部と水中無線で光学的に結合さ
れた複数台の遊泳式作業ロボット252を用いることに
より、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド14で囲ま
れたアニュラス状ダウンカマ部20の構造物に形成され
る溶接部の点検,検査,表面応力状態の改善,亀裂進展
防止のストップホールの形成等の水中作業を効率よく行
なうことができる。
【0311】次に、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置の第6実施例を図37〜図39を参照して説明する。
【0312】この実施例に示された原子炉内点検・補修
装置は、遊泳式作業ロボット取扱装置28のケーブル巻
取装置30から繰り出された複合ケーブル141の先端
に遊泳式母船ロボット270を取り付けるとともに、複
合ケーブル141の途中に複数の遊泳式作業ロボット2
71を1台以上脱着自在に取り付けたものである。
【0313】遊泳式作業ロボット取扱装置28は原子炉
ピット27の床面あるいは原子炉フロア上に設置され、
このロボット取扱装置28にケーブル巻取装置30が備
えられる。このケーブル巻取装置30から繰り出される
複合ケーブル141に光ファイバを内抱させる一方、複
合ケーブル141は動力ケーブルと信号ケーブルとを組
み合せて構成される。
【0314】複合ケーブル141の先端に結合される遊
泳式母船ロボット270は、図38に示すように構成さ
れ、ロボットを遊泳させる複数台のロボット推進装置2
72と、このロボット推進装置272によるロボット推
進方向と直交する方向に移動させるクロス移動用推進装
置273とを備える。遊泳式母船ロボット270の前方
には形状記憶合金製のアーム機構274が設けられ、こ
のアーム機構274の先端に吸盤275が取り付けられ
る。遊泳式母船ロボット270には複合ケーブル141
の光ファイバ29により導かれるパルス状レーザ光を案
内して外部に放射されるレーザ光走査光学装置(図示せ
ず)が内蔵され、このレーザ光走査光学装置によりパル
ス状レーザ光を遊泳式作業ロボット271に向けて走査
させるようになっている。レーザ光走査光学装置は図2
3に示す遊泳式母船ロボットのレーザ光走査光学装置1
84と実質的に等しいものが用いられる。符号276は
CCDカメラである。
【0315】また、遊泳式母船ロボット270をケーブ
ル結合した複合ケーブル141は途中に複数の取付ケー
ブル277が間隔をおいて平行に両側支持され、この取
付ケーブル277にケーブル把持機構278が脱着自在
に取り付けられる。ケーブル把持機構278は、図39
に示すように、遊泳式作業ロボット271の本体シェル
280に取り付けられる。ケーブル把持機構278は、
内部に磁気回路が組み込まれ、通電加熱時に開く形状記
憶合金で作られる。
【0316】遊泳式作業ロボット271は、この作業ロ
ボットを遊泳させる複数台のロボット推進装置281
と、このロボット推進装置281によるロボット推進方
向と直交する方向に移動させるクロス移動用推進装置2
82を備える。遊泳式作業ロボット271は図示しない
レーザ光照射光学装置が内蔵されており、このレーザ光
照射光学装置208にパルス状レーザ光を受光して案内
する複数台のレーザ光受光装置206が設けられる。レ
ーザ光受光装置206およびレーザ光照射光学装置20
8は図25に示すものと実質的に異ならないので同じ符
号を付して説明を省略する。レーザ光照射光学装置20
8の図示しないレーザ光放射光学系から溶接部等にレー
ザ光照射を行なうようになっている。
【0317】また、遊泳式作業ロボット271は、図3
9に示すように、ロボット推進装置281によるロボッ
ト推進方向と直交方向に移動させるクロス移動用推進装
置282を複数台備えてもよく、CCDカメラ283は
本体シェル280に取り付けられるリング状の回転フレ
ーム284に設けられる。
【0318】次に、図37ないし図39に示された原子
炉内点検・補修装置を用いて、原子炉の炉心シュラウド
14内面の溶接部をレーザ補修する例を説明する。
【0319】図37に示される原子炉内点検・補修装置
では、原子炉圧力容器10の圧力容器ヘッドを取り外
し、原子炉ピット27の床面あるいは原子炉フロアに遊
泳式ロボット取扱装置28を設置する。そして、遊泳式
ロボット取扱装置28に設けられたケーブル巻取装置3
0から複合ケーブル141を繰り出し、この複合ケーブ
ル141にケーブル結合された遊泳式母船ロボット27
0を水を張った原子炉圧力容器10内に吊り降す。複合
ケーブル141の途中には複数台の遊泳式作業ロボット
271がケーブル把持機構278により着脱自在に把持
される。
【0320】遊泳式母船ロボット270は複合ケーブル
141に複数の遊泳式作業ロボット271を保持した状
態で、原子炉圧力容器10内を下降し、上部格子板16
の開口部16aを経て炉心シュラウド14で囲まれた炉
心空間12に案内される。炉心空間12に案内された遊
泳式母船ロボット270は炉心空間12内を自走で遊泳
して炉心支持板15まで案内され、この炉心支持板15
の床面に吸盤275を利用して吸着固定される。このと
き、遊泳式作業ロボット271は、複合ケーブル141
に把持された状態で、上部格子板16の開口部16aを
無理なく、自由に通過できる大きさ・形状に構成され
る。
【0321】次に、遊泳式作業ロボット271のケーブ
ル把持機構278に電流を流し、加熱することにより、
形状記憶合金製のケーブル把持機構278を開放させて
把持状態を解除し、遊泳式作業ロボット271を炉心シ
ュラウド14内面の溶接部Wまで自走で遊泳させ、溶接
部Wに押圧接触で固定される。
【0322】そして、遊泳式母船ロボット270より遊
泳式作業ロボット271にパルス状可視レーザ光により
動力あるいは信号を水中無線で伝送し、遊泳式作業ロボ
ット271のレーザ光受光装置206(図38参照)に
受光させる。レーザ光受光装置206で受光されたパル
ス状レーザ光は、レーザ光照射光学装置に案内され、図
示しないレーザ光放射光学系から溶接部Wの溶接線に照
射される。このパルス状レーザ光の照射により溶接部の
応力状態が改善される。
【0323】また、パルス状レーザ光照射により発生す
る超音波は、図示しない触角機構の超音波探触子により
測定され、溶接部の亀裂等の欠陥の有無が物理的に検査
される。この物理的検査により、溶接部Wに例えば亀裂
の発生が認められると、亀裂の両端にパルス状レーザ光
を所要の長時間照射させて溶接部Wの亀裂先端形状を鈍
角に加工して補修を行なう。この補修作業は複数台の遊
泳式作業ロボット271を用いて並行作業にて行なわ
れ、この並行作業により遠隔炉内補修・予防保全作業が
効率的に行なわれる。
【0324】このように、複合ケーブル141に結合さ
れた遊泳式母船ロボット270と複数台の遊泳式作業ロ
ボット271とを用いてレーザ補修作業を行なうことに
より、炉心シュラウド14内面の溶接部の表面応力状態
の改善,亀裂進展防止のストップホールの形成等の作業
をレーザ出力とレーザ照射回数を変えるだけで行なうこ
とができ、作業を効率よく行なうことができる。
【0325】遊泳式作業ロボット271による炉心シュ
ラウド14内面溶接部Wのレーザ補修作業終了後には、
各遊泳式作業ロボット271を複合ケーブル141まで
遊泳させてケーブル把持機構278により複合ケーブル
141に把持させる。この把持状態で吸盤275による
吸着状態を解除して遊泳式母船ロボット270を炉心化
支持板15から取り出す。炉心支持板15から取り出さ
れた遊泳式母船ロボット270を炉心空間12内で遊泳
させつつケーブル巻取装置30により複合ケーブル14
1をレーザ補修作業とは逆の手順で順次巻き上げること
により、遊泳式母船ロボット270は次のレーザ補修作
業を備えられる。
【0326】ところで、この遊泳式作業ロボット271
は、ケーブル把持機構278で複合ケーブル141の取
付ケーブル277に把持されており、この把持状態にお
いてケーブル把持機構278に磁気回路が形成されてい
るため、複合ケーブル141に高周波電流が流されても
磁界は発生しない。しかし、複合ケーブル141に平行
な取付ケーブル277部に磁界の発生があるため、ケー
ブル把持機構278内の磁気回路には誘導電流が流れ、
この誘導電流が遊泳式作業ロボット271に搭載される
蓄電器(図示せず)に充電され、遊泳式作業ロボット2
71のロボット推進装置281およびクロス移動用推進
装置282の駆動源として用いられる。
【0327】図40は本発明の第6実施例に示された原
子炉内点検・補修装置を用いて原子炉内の炉心下部プレ
ナム24の構造物の溶接部をレーザ補修した例を示すも
のである。
【0328】図40に示された原子炉内点検・補修装置
は、複合ケーブル141にケーブル結合された遊泳式母
船ロボット270が上部格子板16の開口部16aを経
て炉心シュラウド14で囲まれた炉心空間12に案内さ
れた後、さらに炉心支持板15の開口部15aを通って
炉心支持板15の下方に形成される炉心下部プレナム2
4に案内される。炉心下部プレナム24に案内された遊
泳式母船ロボット270は、炉心下部プレナム24を遊
泳して所定のCRDハウジング17に案内され、このC
RDハウジング17上に吸盤275による吸着作用によ
り固定させる。遊泳式母船ロボット270を所定のCR
Dハウジング17に固定させた後に、複合ケーブル14
1に把持された遊泳式作業ロボット271の把持状態を
解除する。遊泳式作業ロボット271の把持状態の解除
は、形状記憶合金製のケーブル把持機構278を通電加
熱により開放させることにより行なわれる。
【0329】複合ケーブル141から解放されて取り出
された遊泳式作業ロボット271は、ロボット推進装置
281等の駆動により炉心下部プレナム24内を遊泳し
てCRDハウジング17と原子炉圧力容器下鏡部10a
の溶接部や、隔壁23と炉心シュラウド14,原子炉圧
力容器10,シュラウドサポート18との溶接部の所ま
で案内し、図37に示す原子炉内点検・補修装置のレー
ザ補修作業と同様に、複数台の遊泳式作業ロボット27
1を用いて、遠隔炉内補修,予防保全作業が行なわれ
る。
【0330】図41は、本発明の第6実施例に示された
原子炉内点検・補修装置を用いて原子炉圧力容器10と
炉心シュラウド14により囲まれたアニュラス状のダウ
ンカマ部20の溶接部をレーザ補修する例を示したもの
である。
【0331】図41に示された原子炉内点検・補修装置
は複合ケーブル141にケーブル結合された遊泳式母船
ロボット270が原子炉圧力容器10と炉心シュラウド
14で囲まれたアニュラス状のダウンカマ部20に導か
れて原子炉圧力容器10の内周壁に固定される。遊泳式
母船ロボット270は吸盤275を原子炉圧力容器10
に押圧することにより吸着固定される。
【0332】遊泳式母船ロボット270が原子炉圧力容
器10に固定された後、複合ケーブル141に把持され
た遊泳式作業ロボット271の把持状態を解除し、遊泳
式作業ロボット271を炉心シュラウド14外面の溶接
部、ライザブレースアーム175の溶接部、ジェットポ
ンプ21の溶接部、隔壁23と炉心シュラウド14,原
子炉圧力容器10,ディフューザ22との溶接部まで自
走で遊泳させ、図37に示す原子炉内点検・補修装置と
同様に複数台の遊泳式作業ロボット271を用いて並行
作業にて遠隔炉内補修,予防保全作業が行なわれる。
【0333】この遠隔炉内補修や予防保全作業がスムー
ズにかつ円滑に行なわれるように、遊泳式母船ロボット
270は複合ケーブル141に遊泳式作業ロボット27
1が把持された状態でアニュラス状のダウンカマ部20
に導かれ、遊泳式作業ロボット271は原子炉圧力容器
10とジェットポンプ21との間,炉心シュラウド14
とジェットポンプ21の間,ジェットポンプ21とライ
ザ管176との間を無理なくスムーズに通過できる大き
さ・形状に形成される。
【0334】この場合にも、遊泳式母船ロボット270
と複数台の遊泳式作業ロボット271を用いることによ
り、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド14に囲まれ
たアニュラス状ダウンカマ部20の構造物の溶接部の表
面応力の改善,亀裂進展防止のストップホールの形成等
の水中作業をレーザ出力やレーザ照射回数を変えるだけ
で、効率よく作業を行なうことができる。
【0335】次に、本発明に係る原子炉内点検・補修装
置の第7実施例を図42を参照して説明する。
【0336】図42に示された原子炉内点検・補修装置
は原子炉フロア234にレーザ光を発振させるレーザ装
置290および制御盤291を設置する一方、水を張っ
た原子炉ピット27内に動力および信号用レーザ光を放
射するテレスコピック状のレーザ光放射タワー292を
出入れ可能に設置する。そして、レーザ光放射タワー2
92とレーザ装置290および制御盤291とは光ファ
イバ等の光学伝送系293で光学的に結合されている。
【0337】レーザ光放射タワー292にはレーザ光走
査光学装置294が内蔵されており、このレーザ光走査
光学装置294を案内された動力および信号用レーザ光
をレーザ光中継ロボット295に伝送させるようになっ
ている。レーザ光中継ロボット295は、原子炉フロア
234より天井クレーン等で吊り降して上部格子板16
上に設置され、レーザ光放射タワー292とレーザ光中
継ロボット295とでレーザ光送受信系296が構成さ
れる一方、上記レーザ光中継ロボット295を用いて遊
泳式作業ロボット297に動力および信号用レーザ光を
水中無線にて伝送している。
【0338】遊泳式作業ロボット297は、例えば図2
5に示す構成を有し、レーザ光中継ロボット295と水
中無線にて光学的に結合される。遊泳式作業ロボット2
97は、原子炉フロア234より水が張られた原子炉ピ
ット27内に降下され、図示しないロボット推進装置や
クロス移動用推進装置の作動により原子炉圧力容器10
内を遊泳させてアニュラス状のダウンカマ部20に移送
され、ダウンカマ部20の構造物の所要溶接部に吸着固
定される。
【0339】図42はレーザ光放射タワー292とレー
ザ光中継ロボット295を用いて複数台の遊泳式作業ロ
ボット297によりアニュラス状ダウンカマ部20の溶
接部をレーザ補修する場合を示している。レーザ光中継
ロボット295はレーザ光放射タワー292からのレー
ザ光を受光可能位置に吸着固定されている。レーザ補修
作業を行なう遊泳式作業ロボット297にレーザ光中継
ロボット295により直接レーザ光を送ることができな
い場合には、ダウンカマ部20の中間構造物の壁面に別
の遊泳式作業ロボット297を複数台吸着させ、この遊
泳式作業ロボット297を中継作業ロボットとして利用
してもよい。これにより、レーザ光中継ロボット297
からのレーザ光が、中継作業ロボットとしての遊泳式作
業ロボット297を介して補修作業を行なう遊泳式作業
ロボット297に伝送されてレーザ補修が行なわれる。
【0340】レーザ光中継ロボット295は複数台の遊
泳式作業ロボット297にレーザ光を同時に送ることが
できるようになっており、レーザ光放射タワー292は
複数台のレーザ光中継ロボット295および複数台の遊
泳式作業ロボット297にレーザ光を同時に送り得る機
能を備えている。
【0341】そして、レーザ光放射タワー292および
レーザ光中継ロボット295を用いて水中無線にて光学
的に結合された遊泳式作業ロボット297により、原子
炉圧力容器10と炉心シュラウド14で囲まれたダウン
カマ部20の溶接部をレーザ補修することができる。
【0342】具体的には、炉心シュラウド14外面の溶
接部、ライザブレースアーム175の溶接部、ジェット
ポンプ21の溶接部、隔壁23と原子炉圧力容器10,
炉心シュラウド14およびディフューザ22との溶接部
に遊泳式作業ロボット297に内蔵されたレーザ光照射
光学装置260によりパルス状可視レーザ光を照射し、
溶接部の表面応力の改善を行なう一方、パルス状レーザ
光照射により発生する超音波を超音波探触子(図示せ
ず)で測定して溶接部の物理的検査を行なう。この物理
的検査により溶接部に亀裂発生等の欠陥が認められる
と、亀裂等の欠陥部にパルス状レーザ光を所定の長時間
照射して先端部の形状加工等のレーザ補修を行なう。こ
のレーザ補修は複数台の遊泳式作業ロボット297を用
いて並列して行なうことができ、遠隔操作により炉内補
修・予防保全作業を能率よく行なうことができる。
【0343】この原子炉内点検・補修装置では、レーザ
光放射タワー292およびレーザ光中継ロボット295
を光学的に組み合せたレーザ光送受信系296を用いて
複数台の遊泳式作業ロボット297によりアニュラス状
ダウンカマ部20の構造物の溶接部の表面応力状態の改
善,亀裂進展防止のストップホールの形成等の水中作業
をレーザ光出力,レーザ光照射回数を変えるだけで、効
率的に行なうことができる。
【0344】図43は、図42に示された原子炉内点検
・補修装置の変形例を示すものである。
【0345】この変形例に示された原子炉内点検・補修
装置は、レーザ光送受信系296に、レーザ光放射タワ
ー292とレーザ光中継ロボット295とを組み合せた
ものを用いる代りに、伸縮ポール取扱装置298を炉心
シュラウド14上面に設置したものである。伸縮ポール
取扱装置298は、多段テレスコピック状の伸縮ポール
251を伸縮自在に取り扱うものである。伸縮ポール2
51の先端部は遊泳式作業ロボット252に水中無線に
て光学的結合可能に構成され、伸縮ポール取扱装置29
8からの動力および信号用可視レーザ光を伸縮ポール2
51に内蔵されたレーザ光走査光学装置に導き、続いて
伸縮ポール251の先端部から水中無線で遊泳式作業ロ
ボット252に導き、この遊泳式作業ロボット252で
ダウンカマ部20等の溶接部に照射し、溶接部のレーザ
補修を行なうようになっている。
【0346】遊泳式作業ロボット252は原子炉フロア
234より水が張られた原子炉ピット27内に降され、
原子炉圧力容器10内を遊泳して原子炉内の溶接部に移
送され、この溶接部に吸着固定される。溶接部に設置さ
れた状態で遊泳式作業ロボット252を介してパルス状
レーザ光を照射し、原子炉内の溶接部の点検・補修・予
防保全作業を行なうようになっている。遊泳式作業ロボ
ット252は伸縮ポールに着脱自在に保持させて原子炉
内に挿入してもよい。遊泳式作業ロボット252には例
えば図34で示される構成のものが使用されるが、図4
2に示す遊泳式作業ロボット297であってもよい。
【0347】図43に示された原子炉内点検・補修装置
は、炉心シュラウド14の上面に伸縮ポール取扱装置2
98を設置し、この伸縮ポール取扱装置298を遠隔操
作して伸縮ポール251をアニュラス状のダウンカマ部
20に挿入し、この伸縮ポール251に光学的に水中無
線で結合された遊泳式作業ロボット252でレーザ補修
作業を行なうものである。
【0348】この原子炉内点検・補修装置で原子炉内の
溶接部の点検・検査・補修あるいは予防保全を行なう場
合には、原子炉圧力容器10の圧力容器ヘッドを取り外
して炉心シュラウド14上面に伸縮ポール取扱装置29
8を設置し、多段テレスコピック状の伸縮ポール251
をダウンカマ部20に挿入する。
【0349】また、遊泳式作業ロボット252を原子炉
フロア234から原子炉ピット27に入れ、炉心シュラ
ウド14外面の溶接部やライザブレースアーム175の
溶接部、ジェットポンプ21の溶接部、隔壁23と原子
炉圧力容器10,炉心シュラウド14およびディフュー
ザ22との溶接部の所まで遊泳させて、溶接部に遊泳式
作業ロボット252を吸着固定させ、この固定状態で図
42に示す原子炉内点検・補修装置と同様に、複数台の
遊泳式作業ロボット252または297を用いて遠隔操
作により、炉内補修,予防保全作業が行なわれる。
【0350】この原子炉内点検・補修装置では、伸縮ポ
ール取扱装置298で取り扱われる多段テレスコピック
状の伸縮ポール251とこの伸縮ポール251に水中無
線で光学的に結合された複数台の遊泳式作業ロボット2
52を用いることにより、原子炉圧力容器10と炉心シ
ュラウド14に囲まれたダウンカマ部20の構造物の溶
接部の表面応力改善,亀裂進展防止のストップホールの
形成等の水中作業をレーザ光出力,レーザ光照射回数を
変えるだけで効率良く行なうことができる。
【0351】なお、本発明の各実施例の説明では原子炉
内点検・補修装置を沸騰水型原子炉に適用した例を示し
たが、この原子炉内点検・補修装置は加圧水型原子炉に
も適用することができる。
【0352】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る原子
炉内点検・補修方法および装置においては、原子炉内を
自走で遊泳できる遊泳式作業ロボットを用いて原子炉内
の溶接部にパルス状レーザ光を照射することにより、溶
接部の点検・検査・補修・表面改質のレーザ作業を行な
うことができる。溶接部の点検・検査・補修・表面改質
は、遊泳式作業ロボットから照射されるパルス状レーザ
光の照射回数・照射エネルギ(レーザ光出力)を変える
ことにより実施でき、原子炉内の溶接部、特に原子炉内
の構造物により形成される狭隘部の溶接部、例えば炉心
シュラウド内面の溶接部,炉心下部プレナムの構造物に
より形成される溶接部,原子炉圧力容器と炉心シュラウ
ドの間のダウンカマ部に形成される溶接部の点検・検査
・補修・表面改質作業を実施できる。複数台の遊泳式作
業ロボットを用いてレーザ作業を行なえば、より効率的
に狭隘部の作業を大きな自由度をもって効率よく実施で
きる。
【0353】請求項1に記載の原子炉内点検・補修装置
では、ケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブル
に遊泳式作業ロボットを結合させ、この遊泳式作業ロボ
ットをロボット推進装置の作動により原子炉内の溶接部
まで遊泳させ、溶接部に触角機構を押圧接触させた状態
で遊泳式作業ロボットからパルス状レーザ光を溶接部に
照射させたから、溶接部の表面改質や補修作業を移動自
由度の高い遊泳式作業ロボットを用いて安定的に効率よ
く遠隔操作により行なうことができ、また、溶接部の物
理的検査は触角機構を用いて簡単かつ容易に測定でき
る。
【0354】請求項2に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、遊泳式作業ロボットの本体シェルに内蔵さ
れたレーザ光照射光学装置によりパルス状レーザ光を線
分状(細長いスリット状)レーザ光に変えて溶接部の溶
接線にクロスさせて照射できる。また、遊泳式作業ロボ
ットはロボット推進装置とクロス移動用推進装置により
溶接部の溶接線に沿う方向に移動させることができ、さ
らに、遊泳式作業ロボットの移動はウェイト付きバラン
サ機構により安定的に行なわれるので、溶接部の点検・
検査・補修・表面改質作業を安定的に能率よく行なうこ
とができる。
【0355】請求項3に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、遊泳式作業ロボットにシャッタ装置を備え
た作業表面改質監視システムを設けたので、この作業表
面監視システムでレーザ光照射部の溶接部の外観・表面
温度,照射部近傍で発生したプラズマを観察でき、溶接
部の表面を視覚的に容易に観察できる。
【0356】請求項4に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、ノズル本体に設けられた水流発生装置によ
り、パルス状レーザ光の照射軸方向および照射軸に直交
する方流に水流を発生させて、パルス状レーザ光照射に
伴って発生する気泡をパルス状レーザ光の光路上から除
去したので、パルス状レーザ光を溶接部に効率よく照射
させることができる。なお、パルス状レーザ光には水中
走査によっても劣化の小さなレーザ光が使用される。
【0357】請求項5に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、水流発生装置の駆動源にスターリングエン
ジンを使用し、パルス状レーザ光の溶接部からの反射レ
ーザ光をスターリングエンジンの加熱部として利用した
ので、スターリングエンジンの駆動に独立した動力源を
必要としない。
【0358】請求項6に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、本体シェル内に視覚機能を備えたCCDカ
メラを設置し、CCDカメラの前方の本体シェルを、パ
ルス状レーザ光照射時に不透明になる液晶利用の耐熱・
耐圧性のシャッタ装置で構成したから、CCDカメラを
保護してそのハレーションを防止することができる一
方、作業ロボットはCCDカメラで前方を確認しながら
遊泳することができる。
【0359】請求項7に記載の原子炉内点検・補修装置
では、本体シェルの前方シェルに触角機構を備え、この
触角機構に複数の超音波探触子を備えたので、この超音
波探触子によりパルス状レーザ光照射時に発生する超音
波振動を測定して溶接部の探傷等の欠陥を物理的に検査
することができ、また、触角機構はパルス状レーザ光照
射時に不透明になる液晶利用の遮蔽板で覆ったから、パ
ルス状レーザ光の反射光が外部に漏れるのを有効的に防
止できる。
【0360】請求項8に記載の原子炉内点検・補修装置
では、飛散物等の異物を回収する浄化装置を設けたの
で、パルス状レーザ光の照射に伴って飛散物の異物を回
収することができるので、この原子炉内点検・補修装置
を用いてレーザ作業後に原子炉内をクリーニングする作
業が不要となる。
【0361】請求項9に記載の原子炉内点検・補修装置
においては、クロス移動用推進装置の推進ダクトにその
軸方向に移動自在なスライドステージ機構を設け、この
スライドステージ機構にレーザ光照射光学装置の移動光
学系を取り付け、スライドステージ機構のスライド操作
により、レーザ光照射光学装置からの線分状のパルス状
レーザ光を走査して矩形範囲で照射させ、矩形状の照射
範囲毎にバッチ移動させたから、線分状のパルス状レー
ザ光により効率よくバッチ処理される。
【0362】請求項10に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式作業ロボットから溶接部に照射さ
れるパルス状レーザ光により、溶接部の応力状態を改善
して表面改質が行なわれる一方、溶接部の物理的検査を
行ない、溶接部に欠陥が認められると、上記溶接部にパ
ルス状レーザ光をさらに所要時間内照射して欠陥部の補
修を行なうことができる。
【0363】請求項11に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式作業ロボットのレーザ光照射装置
から照射されるパルス状レーザ光をバッチ処理して溶接
部の点検・検査・補修・表面改質作業を行なうことがで
きる。
【0364】請求項12に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、ケーブル巻取装置から繰り出される複合
ケーブルに遊泳式母船ロボットを結合させ、この母船ロ
ボットに複数台の遊泳式作業ロボットを出入れ可能にケ
ーブル結合させ、複数台の遊泳式作業ロボットで原子炉
内の溶接部のレーザ作業を行なうようにしたので、原子
炉内溶接部の点検・検査・補修・表面改質作業を効率よ
く能率的に行なうことができる。
【0365】請求項13に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式母船ロボットに複数のロボット収
納筒を備え、このロボット収納筒に出入れ自在に遊泳式
作業ロボットを収納させ、収納時に遊泳式作業ロボット
に結合される複合ケーブルをケーブル巻取装置で巻き取
るようにしたので、複数台の遊泳式作業ロボットは母船
ロボットにコンパクトに収納され、遊泳式作業ロボット
の遊泳時に複数台の作業ロボットがその遊泳を阻害する
こともない。
【0366】請求項14に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式作業ロボットから溶接部に照射さ
れるパルス状レーザ光により溶接部の表面改質を行なう
一方、溶接部の物理的検査を行ない、溶接部に欠陥が認
められると、パルス状レーザ光を溶接部にさらに所要時
間照射して欠陥部の補修を行なうことができ、これらの
表面改質や欠陥部の補修を複数台の遊泳式作業ロボット
を並行させて行なうことができるので、レーザ補修作業
を効率的に能率よく行なうことができる。
【0367】請求項15に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、ケーブル巻取装置から繰り出される複合
ケーブルに遊泳式母船ロボットを結合させる一方、この
遊泳式母船ロボットに複数台の遊泳式作業ロボットを水
中無線で光学的に結合させたから、複数台の遊泳式作業
ロボットの遊泳の自由度が向上し、狭隘な場所でも自由
に移動でき、これらの遊泳式作業ロボットから照射され
るパルス状レーザ光で溶接部の点検・検査・補修・表面
改質作業を効率よく行なうことができる。
【0368】請求項16に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式母船ロボットのロボット収納部に
複数台の遊泳式作業ロボットを収納させた状態で遊泳で
きるので、遊泳式作業ロボットが遊泳式母船ロボットの
自走による遊泳を阻害することなく、母船ロボットは自
由に原子炉内の水中を遊泳できる一方、遊泳式作業ロボ
ットもロボット推進装置とクロス移動用推進装置を備え
て自走で3次元の水中遊泳ができ、遊泳式作業ロボット
は水中無線で遊泳式母船ロボットに光学的に結合されて
いるから、遊泳式作業ロボットの水中遊泳の自由度も大
きく、遊泳式作業ロボットによる水中作業を能率的に効
率よく行なうことができる。
【0369】請求項17に記載の原子炉内点検・補修方
法においては、遊泳式母船ロボットに複数台の遊泳式作
業ロボットを安定的に収納させることができ、遊泳式母
船ロボットの遊泳が遊泳式作業ロボットにより阻害され
ることがない一方、遊泳式母船ロボットが原子炉内の所
要の作業空間に達すると遊泳式作業ロボットが取り出さ
れて所要の溶接部に自走で遊泳してこの溶接部に押圧接
触される。この押圧接触状態で遊泳式母船ロボットのレ
ーザ光走査光学装置により、複数台の遊泳式作業ロボッ
トにパルス状レーザ光を水中無線にて同時に走査させて
水中作業を行なうことができる。また、遊泳式作業ロボ
ットにより、原子炉内溶接部の点検・検査・補修・表面
改質作業を効率よく行なうことができる。
【0370】請求項18に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、横行台車に支持された多段テレスコピッ
ク状の伸縮マストに遊泳式作業ロボットを出入れ自在に
収容し、この遊泳式作業ロボットにより原子炉内溶接部
の点検・検査・補修・表面改質を行なうようにしたの
で、原子炉内溶接部が狭隘な場所であっても、補修作業
を能率よく進めることができる。
【0371】請求項19に記載の原子炉内点検・補修装
置は、遊泳式作業ロボットがテレスコピック状の伸縮マ
ストの先端マストに水中無線にて光学的に結合されたか
ら、遊泳式作業ロボットの移動自由度が向上し、レーザ
補修作業をより能率的に行なうことができる。
【0372】請求項20に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、伸縮ポール取扱装置により取り扱われる
伸縮ポールに遊泳式作業ロボットを着脱自在に保持さ
せ、この遊泳式作業ロボットにより原子炉内溶接部の点
検・検査・補修・表面改質作業を行なうようにしたの
で、原子炉内溶接部が狭隘な場所であっても、レーザ補
修作業を能率よく行なうことができる。
【0373】請求項21に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式作業ロボットはロボット推進装置
とクロス移動用推進装置を備えて本体シェルを自由に遊
泳させる一方、本体シェルを構成する分割シェルの対向
面に吸盤を設け、この吸盤により本体シェルを原子炉内
構造物に吸着固定させたので、遊泳式作業ロボットを安
定的に吸着固定させた状態で水中作業を行なうことがで
きる。
【0374】請求項22に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、ケーブル巻取装置から繰り出される複合
ケーブルに遊泳式母船ロボットを結合する一方、上記複
合ケーブルに遊泳式作業ロボットを着脱自在に保持し、
この遊泳式作業ロボットを遊泳式母船ロボットに水中無
線で光学的に結合させたので、遊泳式作業ロボットの移
動(遊泳)自由度を向上させることができ、また、上記
遊泳式作業ロボットにより原子炉内の溶接部の点検・検
査・補修・表面改質作業を能率よく行なうことができ
る。
【0375】請求項23に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、遊泳式作業ロボットに設けられた形状記
憶合金製のケーブル把持機構により複合ケーブルに設け
られた取付ケーブル着脱自在に把持させることができ、
その着脱操作はケーブル把持機構の形状記憶合金の作用
を利用して行なわれるので、確実かつ容易である。
【0376】請求項24に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、レーザ装置や制御盤からの動力および信
号用レーザ光を光伝送光学系で遊泳式作業ロボットに送
り、この遊泳式作業ロボットで原子炉内溶接部の点検・
検査・補修・表面改質作業を行なうので、これらの作業
を能率よく行なうことができる。
【0377】請求項25に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、レーザ光放射タワーとレーザ光中継ロッ
ドとにより光伝送光学系を構成したので、この光伝送光
学系により複数台の遊泳式作業ロボットにパルス状レー
ザ光を同時に送ることができ、作業の能率化,効率化を
図ることができる。
【0378】請求項26に記載の原子炉内点検・補修装
置においては、レーザ装置や制御盤からの動力,信号用
レーザ光を、伸縮ポール取扱装置で取り扱われる遊泳式
作業ロボットが水中無線で光学的に結合されているの
で、遊泳式作業ロボットの移動自由度が大きく、かつ遊
泳式作業ロボットにより原子炉内の溶接部の点検・検査
・補修・表面改質作業を能率よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の第1実
施例を示す全体縦断面図。
【図2】本発明の原子炉内点検・補修装置に備えられる
遊泳式作業ロボットの断面図。
【図3】図2に示された遊泳式作業ロボットのIII −II
I 線に沿う断面図。
【図4】レーザ照射時間と照射レーザ光のエネルギ密度
(レーザ光出力)の関係から照射材料表面にレーザ衝撃
硬化が発生する範囲を示す図。
【図5】遊泳式作業ロボットの前方に水流発生装置を備
えたレーザ照射ノズル本体部を示す断面図。
【図6】水流発生装置の駆動部にスターリングエンジン
を備えた遊泳式作業ロボットの第1変形例を示す断面
図。
【図7】内部に視覚用CCDカメラを設置し、液晶利用
のシャッタ装置付き透明窓を備えた遊泳式作業ロボット
の第2変形例を示す断面図。
【図8】液晶利用の透明窓の組立構造を簡略的に示す斜
視図。
【図9】(A)および(B)は液晶利用の透明窓の電圧
OFF時と電圧ON時の作動原理を示す図。
【図10】遊泳式作業ロボットの第3変形例を示す断面
図。
【図11】遊泳式作業ロボットの第4変形例を示す断面
図。
【図12】図11に示された遊泳式作業ロボットのXII
−XII 線に沿う断面図。
【図13】本発明に係る原子炉内点検・補修装置を用い
て炉心下部プレナムの溶接部を作業している例を示す縦
断面図。
【図14】本発明に係る原子炉内点検・補修装置を用い
てダウンカマ部の溶接部を作業している例を示す縦断面
図。
【図15】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の第2
実施例を示す縦断面図。
【図16】図15に示された原子炉内点検・補修装置に
備えられる遊泳式母船ロボットを示す縦断面図。
【図17】図16に示された遊泳式母船ロボットのXVII
−XVII線に沿う縦断面図。
【図18】図17に示す遊泳式母船ロボットのXVIII −
XVIII 線に沿う断面図。
【図19】遊泳式母船ロボットを前方から見た図。
【図20】図15に示された原子炉内点検・補修装置を
用いて炉心下部プレナムの溶接部を作業している例を示
す縦断面図。
【図21】図15に示された原子炉内点検・補修装置を
用いてダウンカマ部の溶接部を作業している例を示す縦
断面図。
【図22】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の第3
実施例を示す縦断面図。
【図23】図22に示された原子炉内点検・補修装置に
備えられる遊泳式母船ロボットを示す縦断面図。
【図24】図23に示された遊泳式母船ロボットのXXIV
−XXIV線に沿う簡略化した断面図。
【図25】図22に示された原子炉内点検・補修装置に
備えられる遊泳式作業ロボットの断面図。
【図26】遊泳式作業ロボットのレーザ光受光装置を示
す拡大断面図。
【図27】図22に示された原子炉内点検・補修装置を
用いて炉心下部プレナムの溶接部を作業している例を示
す縦断面図。
【図28】図22に示された原子炉内点検・補修装置を
用いてダウンカマ部の溶接部を作業している例を示す縦
断面図。
【図29】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の第4
実施例を示す縦断面図。
【図30】図29に示された原子炉内点検・補修装置に
備えられる多段テレスコピック状の伸縮マストを示す縦
断面図。
【図31】図29に示された原子炉内点検・補修装置を
用いて炉心下部プレナムの溶接部を作業している例を示
す縦断面図。
【図32】図29に示された原子炉内点検・補修装置を
用いてダウンカマ部の溶接部を作業している例を示す縦
断面図。
【図33】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の第5
実施例を示す縦断面図。
【図34】(A)および(B)は図33に示された原子
炉内点検・補修装置に備えられた2枚貝形状の遊泳式作
業ロボットの閉じた状態と開いた状態をそれぞれ示す
図。
【図35】図33に示された原子炉内点検・補修装置を
用いて炉心下部プレナムの溶接部を作業している例を示
す縦断面図。
【図36】図33に示された原子炉内点検・補修装置を
用いてダウンカマ部の溶接部を作業している例を示す縦
断面図。
【図37】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の第6
実施例を示す縦断面図。
【図38】図37に示された原子炉内点検・補修装置に
備えられる遊泳式母船ロボットと遊泳式作業ロボットの
取付関係を示す図。
【図39】図37に示された原子炉内点検・補修装置に
備えられる遊泳式作業ロボットを例示する斜視図。
【図40】図37に示された原子炉内点検・補修装置を
用いて炉心下部プレナム部の溶接部を作業している例を
示す縦断面図。
【図41】図37に示された原子炉内点検・補修装置を
用いてダウンカマ部の溶接部を作業している例を示す縦
断面図。
【図42】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の第7
実施例を示す図。
【図43】本発明に係る原子炉内点検・補修装置の変形
例を示す図。
【符号の説明】
10 原子炉圧力容器 11 支持スカート 12 炉心 13 炉内支持構造物 14 炉心シュラウド 15 炉心支持板 15a 開口部 16 上部格子板 16a 開口部 17 制御棒駆動機構ハウジング 18 シュラウドサポート 20 ダウンカマ部 21 ジェットポンプ 22 ディフューザ 23 隔壁 24 炉心下部プレナム 25 炉心上部プレナム 27 原子炉ピット 28 遊泳式ロボット取扱装置 29 複合ケーブル 30 ケーブル巻取装置 31 遊泳式作業ロボット 32 光ファイバ 33 レーザ装置 35 本体シェル 36 前方シェル 37 後方シェル 38 本体フレーム 40 レーザ光照射光学装置 41 作業表面監視システム 42 ロボット推進装置 43 作業実施用推進装置(クロス移動用推進装置) 44 バランサ機構 45 触角機構 46 ケーブルコネクタ機構 48 固定コネクタ 49 ケーブルコネクタ 50 スクリューキャップ 51 ケーブルピン 53 レーザ光導波光学系 54 レーザ光照射光学系 55 レンズ光学系 56 ミラー光学系 57 拡大レンズ 58 円柱レンズ 59 反射ミラー 59a 集光反射ミラー 60 レーザ照射ノズル本体 62 透明窓 64 スリット孔 65 反射ミラー 67 反射光学系 68 CCDカメラ(検出装置) 69 シャッタ装置 70 構造フレーム 71 超音波探触子 73 駆動装置 74 推進スクリュー 75 推進ダクト 76 推進流路 77 駆動装置 78 推進スクリュー 80 バランサリング 81 ウェイト 83 駆動装置 84 ピニオン 86,86A 水流発生装置 88 取水管 89 ノズル室 90 平行流用導管 91 垂直流用導管 93 スターリングエンジン 94 加熱壁 95 冷却壁 97 ディスプレッサ 98 シリンダ 99 ピストン 100 冷却室 101 ピストン室 102 導水管 108 液晶利用のシャッタ装置 109 スカート(遮蔽板) 110 CCDカメラ 111 透明プレート 112 透明電導膜 113 液晶シート 114 液晶分子 116 浄化装置 117 流入管 118 流出管 120 スライド式ステージ機構 121 ステージ枠 122 ガイド突起 124 駆動装置 125 ピニオン 126 ラック 130 固定光学系 131 移動光学系 133 スリット孔 135 凹部窓 138 スタブチューブ 140 遊泳式作業ロボット 141,142 複合ケーブル 143 浮輪 144 ロボットケーシング(ロボット本体) 145 補強フレーム 146 ケーブルコネクタ機構 147 ロボット推進装置 148 駆動装置 149 推進スクリュー 150 レーザ光走査光学装置 151 ケーブル巻取装置 152 ケーブルガイド装置 153 クロス移動用推進装置 155 整形レンズ 156 反射ミラー 157 ビーム分配光学系 158 ハーフミラー 159 反射ミラー 160 ケーブル巻取シーブ 161 駆動装置 162 ガイド筒 164 繰出しローラ 165 駆動装置 167 隔壁 168 ロボット収納筒 169 CCDカメラ 170 推進ダクト 171 クロス移動用推進流路 172 駆動装置 173 推進スクリュー 175 ライザブレースアーム 180 遊泳式母船ロボット 181 遊泳式作業ロボット 182 ロボットケーシング 184 レーザ光走査光学装置 185 レーザ光導波光学系 186 レーザ光分配光学系 187 レーザ光放射光学系 188 ビーム整形レンズ 189 反射ミラー系 190 ハーフミラー 192 光分配ミラー系 193 光導波ミラー系 195 レーザ光照射アンテナ 196 透明窓 198 CCDカメラ 200 ロボット収納部 202 本体フレーム 203 前方シェル 204 後方シェル 205 本体シェル(本体ケーシング) 206 レーザ光受光装置 208 レーザ光照射光学装置 209 レーザ光導波光学系 210 レーザ光照射光学系 214 本体ケース 215 受光体 216 主反射鏡 217 透明窓 218 副反射鏡 220 受光付駆動装置 221 駆動ケーブル 222 駆動装置 223 ケーブル巻取装置 226 受光レンズ 227 光ファイバ 230 伸縮マスト 231 先端マスト 232 作業台車 233 横行台車 234 原子炉フロア 235 走行レール 236 クロ走行レール 237 横行車輪 238 ケーブル巻上装置 239 ケーブル 240 レーザ光走査光学装置 241 レーザ光導波光学系 242 レーザ光照射光学系 245 分配光学系 246 放射光学系 247 CCDカメラ 248 ロボット収納室 249 カバープレート 251 伸縮ポール 252 遊泳式作業ロボット 253 レーザ光走査光学装置 255 本体シェル 256 分割シェル 257 関節 258 吸盤 260 レーザ光照射光学装置 261 レーザ光照射光学系 263 メインロボット推進装置 264 サブロボット推進装置(クロス移動用推進装
置) 265 推進ダクト 270 遊泳式母船ロボット 271 遊泳式作業ロボット 272 ロボット推進装置 273 クロス移動用推進装置 274 アーム機構 275 吸盤 276 CCDカメラ 277 取付ケーブル 278 ケーブル把持機構 280 本体シェル 281 ロボット推進装置 282 クロス移動用推進装置 283 CCDカメラ 284 回転フレーム 290 レーザ装置 291 制御盤 292 レーザ光放射タワー 293 光学伝送系 294 レーザ光走査光学装置 295 レーザ光中継ロボット 296 レーザ光送受信系 297 遊泳式作業ロボット 298 伸縮ポール取扱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 みつ子 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 木村 元比古 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 戸賀沢 裕 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 島村 光明 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 伊藤 智之 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 小畑 稔 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 青木 延忠 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 向井 成彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉ピット床面あるいは原子炉フロア
    に設置した遊泳式ロボット取扱装置と,この遊泳式ロボ
    ット取扱装置に備えられ、光ファイバを内抱した複合ケ
    ーブルを繰出し可能に巻取るケーブル巻取装置と,この
    ケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブルに結合
    された遊泳式作業ロボットとを有し、上記遊泳式作業ロ
    ボットは水が張られた原子炉内に降されてロボット自体
    を推進させるロボット推進装置と,前記光ファイバで導
    かれたパルス状レーザ光を照射するレーザ光照射光学装
    置と,超音波探触子を触角状に取り付けた触角機構とを
    備え、前記ロボット推進装置で遊泳式作業ロボットを原
    子炉内の所要溶接部まで遊泳させ、上記溶接部に触角機
    構を接触させた状態で前記レーザ光照射光学装置からパ
    ルス状レーザ光を溶接部に照射させ、その溶接部の表面
    応力状態の改善を行なうとともにレーザ光照射時に発生
    する超音波振動を超音波探触子で測定して溶接部の物理
    的検査を行なうようにしたことを特徴とする原子炉内点
    検・補修装置。
  2. 【請求項2】 遊泳式作業ロボットは本体フレームに前
    方シェルと後方シェルを水密に結合して本体シェルを構
    成し、この本体シェル内に光ファイバで導かれたパルス
    状レーザ光を線分状に変えて照射するレーザ光照射光学
    装置を内蔵するとともに、前記本体フレームにロボット
    推進装置の推進方向に直交する方向に推進力を付与する
    クロス移動用推進装置と遊泳式作業ロボットの遊泳の安
    定とクロス移動用推進装置の推進方向を変更させるウェ
    イト付きバランサ機構とを備え、上記クロス移動用推進
    装置とバランサ機構の協動作用により、前記レーザ光照
    射光学装置からの線分状のパルス状レーザ光を溶接部の
    溶接線に直交させた状態で溶接線方向に移動させるよう
    にした請求項1記載の原子炉内点検・補修装置。
  3. 【請求項3】 遊泳式作業ロボットの本体シェル内に溶
    接部の作業表面を観察する作業表面監視システムを収容
    し、上記作業表面監視システムは溶接部表面からの光を
    案内する反射光学系と、反射光学系を案内される光を検
    出するCCDカメラ等の検出装置と、検出装置への光を
    開閉させるシャッタ装置とを備え、シャッタ装置はパル
    ス状レーザ光が溶接部に照射されている間はシャッタを
    閉じ、照射されない間はシャッタを開いて、レーザ光照
    射部の外観,表面温度,照射部近傍で発生したプラズマ
    を検出装置で測定し、溶接部の表面応力改善条件を所定
    の値に設定した請求項2記載の原子炉内点検・補修装
    置。
  4. 【請求項4】 遊泳式作業ロボットの本体シェルに内蔵
    されるレーザ光照射光学装置は、光ファイバからのパル
    ス状レーザ光を拡大して平行なスリット状レーザ光を形
    成するレーザ光導波光学系と、このレーザ光導波光学系
    からの平行なレーザ光を集束させて照射するレーザ光照
    射光学系とを備え、このレーザ光照射光学系はパルス状
    レーザ光を照射するノズル本体を有し、このノズル本体
    にレーザ照射軸方向およびノズル出口位置でレーザ照射
    軸に直交する方向に水流を発生させて空気泡を除去する
    水流発生装置を設けた請求項2記載の原子炉内点検・補
    修装置。
  5. 【請求項5】 水流発生装置の駆動源にスターリングエ
    ンジンを用い、このスターリングエンジンは、パルス状
    レーザ光を照射するノズル本体のノズル部および溶接部
    からの反射レーザ光を受ける部分を加熱部とした請求項
    4記載の原子炉内点検・補修装置。
  6. 【請求項6】 遊泳式作業ロボットの本体シェルの前方
    シェルの少なくとも一部を、パルス状レーザ光照射時に
    不透明になる液晶を利用した耐熱・耐圧性シャッタ装置
    の透明窓で構成するとともに、本体シェル内に視覚機能
    を備えたCCDカメラを設置した請求項2記載の原子炉
    内点検・補修装置。
  7. 【請求項7】 本体シェルの前方シェルに触角機構を備
    え、この触角機構は前方シェルから前方に突出する構造
    フレームの先端に複数の超音波探触子を設けるととも
    に、上記構造フレームをパルス状レーザ光照射時に不透
    明になる液晶利用の耐熱・耐圧性遮蔽板で覆設した請求
    項6記載の原子炉内点検・補修装置。
  8. 【請求項8】 本体シェルの前方シェル内に飛散物等の
    異物を回収する浄化装置を収容し、この浄化装置は流入
    口を遮蔽板で囲まれた触角機構内に開口し、流出口は触
    角機構の外側に開口させた請求項7記載の原子炉内点検
    ・補修装置。
  9. 【請求項9】 遊泳式作業ロボットは本体フレームに前
    方シェルと後方シェルを水密に結合して本体シェルを構
    成し、この本体シェル内に光ファイバで導かれたパルス
    状レーザ光を線分状に変えて照射する固定光学系と移動
    光学系とを備えたレーザ光照射光学装置を内蔵するとと
    もに、前記本体フレームにロボット推進装置の推進方向
    に直交する方向に推進力を付与する推進ダクトを備えた
    クロス移動用推進装置と、遊泳式作業ロボットの遊泳の
    安定とクロス移動用推進装置の推進方向を変更させるバ
    ランサ機構を備え、前記推進ダクトにダクト軸方向に移
    動可能なスライドステージ機構を設け、このスライドス
    テージ機構に前記レーザ光照射光学装置の移動光学系を
    取付け、前記スライドステージ機構のスライド操作によ
    りレーザ光照射光学装置からの線分状のパルス状レーザ
    光をスライド走査させて矩形範囲で照射し、前記クロス
    移動用推進装置とバランサ機構の協動作用により、線分
    状のパルス状レーザ光を溶接線に直交させた状態で溶接
    線に沿って矩形状の照射範囲毎にバッチ移動させた請求
    項2記載の原子炉内点検・補修装置。
  10. 【請求項10】 遊泳式ロボット取扱装置のケーブル巻
    取装置から繰り出される複合ケーブルの先端に結合され
    た遊泳式作業ロボットを水が張られた原子炉内で遊泳さ
    せ、前記遊泳式作業ロボットの触角機構をロボット推進
    装置により原子炉内の所要の溶接部を押圧接触させた状
    態で、レーザ光照射光学装置により光ファイバからのパ
    ルス状レーザ光を前記溶接部に、その溶接線方向に沿っ
    て照射させて溶接部の応力状態を改善する一方、パルス
    状レーザ光照射時に発生する超音波振動を測定して溶接
    部の物理的検査を行ない、この検査により溶接部に欠陥
    が認められると上記欠陥部にパルス状レーザ光を所要時
    間照射して欠陥部の補修加工を行なうことを特徴とする
    原子炉内点検・補修方法。
  11. 【請求項11】 遊泳式作業用ロボットのレーザ光照射
    光学装置から照射されるパルス状レーザ光をクロス移動
    用推進装置により原子炉内溶接部の溶接線方向に移動さ
    せる際、スライド式ステージ機構を駆動させてレーザ光
    照射光学装置の移動光学系を所定範囲移動させ、この範
    囲内でパルス状レーザ光を照射させてバッチ処理する請
    求項10記載の原子炉内点検・補修方法。
  12. 【請求項12】 原子炉ピットの床面あるいは原子炉フ
    ロアに設置した遊泳式ロボット取扱装置と,この遊泳式
    ロボット取扱装置に備えられ、光ファイバを内抱した複
    合ケーブルを繰出し可能に巻き取るケーブル巻取装置
    と,このケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブ
    ルに結合された遊泳式母船ロボットとを有し、上記遊泳
    式母船ロボットは水が張られた原子炉内に降されてロボ
    ット自体を推進させるロボット推進装置と,このロボッ
    ト推進装置のロボット推進方向と直交する方向に推進可
    能なクロス移動用推進装置とを備える一方、前記遊泳式
    母船ロボットは複数台の遊泳式作業ロボットを複合ケー
    ブルを介して出入れ可能にケーブル結合したことを特徴
    とする原子炉内点検・補修装置。
  13. 【請求項13】 遊泳式母船ロボットは密閉形のロボッ
    トケーシングを有し、このロボットケーシングの前方に
    遊泳式作業ロボットを出入れ自在に収納する複数のロボ
    ット収納筒を備える一方、前記ロボットケーシング内に
    前記遊泳式作業ロボットにケーブル結合された複合ケー
    ブルを出入れ可能に巻き取るケーブル巻取装置を収容す
    るとともに、このケーブル巻取装置に設けられたビーム
    分配光学系に光ファイバからのパルス状レーザ光を導く
    レーザ光導波光学装置を設けた請求項12記載の原子炉
    内点検・補修装置。
  14. 【請求項14】 遊泳式ロボット取扱装置のケーブル巻
    取装置から繰り出される複合ケーブルの先端に結合され
    た遊泳式母船ロボットを水が張られた原子炉内で遊泳さ
    せて原子炉内の所要作業空間に案内し、続いて遊泳式母
    船ロボットにケーブル結合された複数台の遊泳式作業ロ
    ボットを引き出し、遊泳させて原子炉内の所要溶接部に
    押圧接触させ、複数台の遊泳式作業ロボットを押圧接触
    させた状態で原子炉内の所要溶接部にその溶接線に沿っ
    てパルス状レーザ光を照射させて溶接部の応力状態を改
    善する一方、パルス状レーザ光照射時に発生する超音波
    振動を測定して溶接部の物理的検査を行ない、この検査
    により溶接部に欠陥が認められると、上記欠陥部にパル
    ス状レーザ光を所要時間照射して欠陥部の補修加工を行
    なうことを特徴とする原子炉内点検・補修方法。
  15. 【請求項15】 原子炉ピットの床面あるいは原子炉フ
    ロアに設置した遊泳式ロボット取扱装置と,この遊泳式
    ロボット取扱装置に備えられ、光ファイバを内抱した複
    合ケーブルを繰出し可能に巻き取るケーブル巻取装置
    と,このケーブル巻取装置から繰り出される複合ケーブ
    ルに結合された遊泳式母船ロボットとを有し、上記遊泳
    式母船ロボットは水が張られた原子炉内に降されてロボ
    ット自体を推進させるロボット推進装置と,このロボッ
    ト推進装置のロボット推進方向と直交する方向に推進可
    能なクロス移動用推進装置とを備える一方、前記遊泳式
    母船ロボットは複数台の遊泳式作業ロボットを水中無線
    で出入れ可能に光学的に結合したことを特徴とする原子
    炉内点検・補修装置。
  16. 【請求項16】 遊泳式母船ロボットは密閉筒状のロボ
    ットケーシングを有し、このロボットケーシングに遊泳
    式作業ロボットを出入れ自在に収納する複数のロボット
    収納部を凹設する一方、前記ロボットケーシング内に個
    々の遊泳式作業ロボットにレーザ光を分配して走査する
    レーザ光走査光学装置を備え、このレーザ光走査光学装
    置からのレーザ光を受光するレーザ光受光装置を遊泳式
    作業ロボットに備え、この作業ロボットは受光したレー
    ザ光を案内して放射するレーザ光照射光学装置を設ける
    とともに、前記遊泳式作業ロボットは水中遊泳移動させ
    るロボット推進装置とこのロボット推進装置のロボット
    推進方向に直交する方向の移動を付与するクロス移動用
    推進装置を設けた請求項15記載の原子炉内点検・補修
    装置。
  17. 【請求項17】 遊泳式ロボット取扱装置のケーブル巻
    取装置から繰り出される複合ケーブルの先端に結合され
    た遊泳式母船ロボットを水が張られた原子炉内で遊泳さ
    せて原子炉内の所要作業空間に案内し、続いて遊泳式母
    船ロボットに水中無線で光学的に結合された複数台の遊
    泳式作業ロボットを引き出して原子炉内の所要溶接部に
    押圧接触させ、複数台の遊泳式作業ロボットを押圧接触
    させた状態で原子炉内の所要溶接部にその溶接線に沿っ
    てパルス状レーザ光を照射させて溶接部の応力状態を改
    善する一方、パルス状レーザ光照射時に発生する超音波
    振動を測定して溶接部の物理的検査を行ない、この検査
    により溶接部に欠陥が認められると、上記欠陥部にパル
    ス状レーザ光を所要時間照射して欠陥部の補修加工を行
    なうことを特徴とする原子炉内点検・補修方法。
  18. 【請求項18】 原子炉フロアあるいは原子炉ピットの
    床面上に設置された作業台車上を走行する横行台車と,
    この横行台車に支持された多段テレスコピック状の伸縮
    マストと,この伸縮マストを伸縮可能に巻き上げるケー
    ブル巻上装置と,上記伸縮マストの先端マストに出入れ
    自在に収容された遊泳式作業ロボットと,前記伸縮マス
    トに収容されてパルス状レーザ光を遊泳式作業ロボット
    に向けて走査するレーザ光走査光学装置とを有し、前記
    伸縮マストの先端マストをケーブル巻上装置の操作によ
    り原子炉内の作業空間に下降させ、この下降状態で遊泳
    式作業ロボットを先端マストから取り出して所要の溶接
    部まで遊泳させて押圧接触させ、上記遊泳式作業ロボッ
    トから溶接部に照射されるパルス状レーザ光で溶接部の
    点検・検査・補修・予防保全作業を行なうように構成し
    たことを特徴とする原子炉内点検・補修装置。
  19. 【請求項19】 横行台車から多段テレスコピック状の
    伸縮マスト内でパルス状レーザ光を案内するレーザ光走
    査光学装置を設け、このレーザ光走査光学装置は伸縮マ
    ストの先端マストにパルス状レーザ光を外部に放出する
    放射光学系を備える一方、上記先端マストに出入れ自在
    に収容される遊泳式作業ロボットは前記放射光学系に水
    中無線にて光学的に結合され、上記遊泳式作業ロボット
    から原子炉内の溶接部にパルス状レーザ光を照射した請
    求項18記載の原子炉内点検・補修装置。
  20. 【請求項20】 原子炉フロアあるいは原子炉ピットの
    床面上に設置された伸縮ポール取扱装置と,この伸縮ポ
    ール取扱装置により取り扱われる伸縮ポールと,この伸
    縮ポールに着脱自在に保持される遊泳式作業ロボットと
    を有し、前記伸縮ポールはパルス状レーザ光を案内する
    レーザ光走査光学装置を内部に収容する一方、レーザ光
    走査光学装置により伸縮ポールの先端部から放射される
    パルス状レーザ光を遊泳式作業ロボットで水中無線で受
    光可能に構成し、この遊泳式作業ロボットによりパルス
    状レーザ光を原子炉内溶接部に照射されるように設定し
    たことを特徴とする原子炉内点検・補修装置。
  21. 【請求項21】 遊泳式作業ロボットは、半球状分割シ
    ェルを2枚貝形状に開閉自在に連結した本体シェルと,
    この本体シェルを推進させるロボット推進装置と,この
    ロボット推進装置によるロボット推進方向と直交する方
    向に推進させるクロス移動用推進装置と,本体シェル内
    に収容され、レーザ光受光装置で受光されたパルス状レ
    ーザ光を案内し外部に照射するレーザ光照射光学装置
    と,本体シェルを吸着固定させるため、分割シェルの対
    向面に設けられた吸盤とを備えた請求項20記載の原子
    炉内点検・補修装置。
  22. 【請求項22】 原子炉ピットの床面あるいは原子炉フ
    ロアに設置された遊泳式ロボット取扱装置と,このロボ
    ット取扱装置に備えられ、光ファイバを内抱した複合ケ
    ーブルを繰出し可能に巻取るケーブル巻取装置と,ケー
    ブル巻取装置から繰り出される複合ケーブルに結合され
    た遊泳式母船ロボットと,前記複合ケーブルに着脱自在
    に保持された遊泳式作業ロボットとを有し、遊泳式作業
    ロボットは遊泳式母船ロボットに水中無線で光学的に結
    合可能に構成され、上記遊泳式作業ロボットから原子炉
    内溶接部にパルス状レーザ光を照射するようにしたこと
    を特徴とする原子炉内点検・補修装置。
  23. 【請求項23】 遊泳式作業ロボットは形状記憶合金製
    のケーブル把持機構を備え、このケーブル把持機構によ
    り複合ケーブルの途中に設けられた取付ケーブルに着脱
    自在に把持させた請求項22記載の原子炉内点検・補修
    装置。
  24. 【請求項24】 原子炉フロアに設置されたレーザ装置
    および制御盤と,このレーザ装置および制御盤からの動
    力および信号用レーザ光を案内する光伝送光学系と,こ
    の光伝送光学系から放射されるレーザ光を受光する遊泳
    式作業ロボットとを有し、この遊泳式作業ロボットから
    原子炉内溶接部にレーザ光を照射させたことを特徴とす
    る原子炉内点検・補修装置。
  25. 【請求項25】 光伝送光学系はレーザ光走査光学装置
    を収容したレーザ光放射タワーと,この放射タワーから
    のレーザ光を遊泳式作業ロボットに向けて案内するレー
    ザ光中継ロボットとを組み合せて構成された請求項24
    記載の原子炉内点検・補修装置。
  26. 【請求項26】 原子炉フロアに設置されたレーザ装置
    および制御盤と,このレーザ装置および制御盤からの動
    力および信号用レーザ光が案内される伸縮ポール取扱装
    置と,この伸縮ポール取扱装置に支持された伸縮ポール
    と,この伸縮ポールの先端部と水中無線で光学的に結合
    可能な遊泳式作業ロボットとを有し、前記伸縮ポール取
    扱装置は原子炉の上部格子板上に設置される一方、伸縮
    ポール内に動力および信号用レーザ光を走査させるレー
    ザ光走査光学装置が収容されたことを特徴とする原子炉
    内点検・補修装置。
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