JPH08295958A - AlまたはAl合金の精製法 - Google Patents
AlまたはAl合金の精製法Info
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- JPH08295958A JPH08295958A JP10661395A JP10661395A JPH08295958A JP H08295958 A JPH08295958 A JP H08295958A JP 10661395 A JP10661395 A JP 10661395A JP 10661395 A JP10661395 A JP 10661395A JP H08295958 A JPH08295958 A JP H08295958A
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Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 不純物としてFeを含むAlまたはAl合金
溶湯中で、Fe酸化物およびAl酸化物以外の酸化物、
好ましくはMgO,TiO2 ,MnO2 ,SiO 2 ,Z
nO等の存在下および酸化性ガスの共存下に、前記Fe
からFe含有複合酸化物を形成してこれを除去すること
により精製する。 【効果】 AlまたはAl合金中の不純物Feを低コス
トで簡単かつ効率よく除去することができ、高純度のA
lまたはAl合金を製造することができる。
溶湯中で、Fe酸化物およびAl酸化物以外の酸化物、
好ましくはMgO,TiO2 ,MnO2 ,SiO 2 ,Z
nO等の存在下および酸化性ガスの共存下に、前記Fe
からFe含有複合酸化物を形成してこれを除去すること
により精製する。 【効果】 AlまたはAl合金中の不純物Feを低コス
トで簡単かつ効率よく除去することができ、高純度のA
lまたはAl合金を製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AlまたはAl合金
(以下、Al合金で代表する)を精製する方法に関し、
詳細にはAl合金溶湯から不純物であるFeを効率よく
除去する方法に関するものである。
(以下、Al合金で代表する)を精製する方法に関し、
詳細にはAl合金溶湯から不純物であるFeを効率よく
除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Al合金は、軽量性、加工性、表面美麗
性等の特徴を有することから、建築材料、自動車用材
料、家庭用電気製品等の外板材料、飲料缶などを始めと
して種々の用途に利用されており、また最近では省資源
の観点からそれら製品屑を回収して再利用しようとする
動きも盛んになってきている。ところで、Al合金屑を
回収して再利用しようとする場合、その中に不純物元素
が混入していると、共晶化合物が粗大化する等の不都合
が生じ、強度、靭性、表面処理性等が著しく劣化すると
いう問題が生じてくる。従って、特にAl合金をリサイ
クルして有効利用する際には、スクラップ回収時に混入
する異物や不純物元素を可及的に除去することが必要と
なる。かかる不純物元素の中でも特に混入量の多いもの
にFeがあり、従って回収スクラップ中に混入したFe
の除去法については、以下に示す如く種々の方法が提案
・実用化されているが、夫々併記する様な難点を有して
いる。
性等の特徴を有することから、建築材料、自動車用材
料、家庭用電気製品等の外板材料、飲料缶などを始めと
して種々の用途に利用されており、また最近では省資源
の観点からそれら製品屑を回収して再利用しようとする
動きも盛んになってきている。ところで、Al合金屑を
回収して再利用しようとする場合、その中に不純物元素
が混入していると、共晶化合物が粗大化する等の不都合
が生じ、強度、靭性、表面処理性等が著しく劣化すると
いう問題が生じてくる。従って、特にAl合金をリサイ
クルして有効利用する際には、スクラップ回収時に混入
する異物や不純物元素を可及的に除去することが必要と
なる。かかる不純物元素の中でも特に混入量の多いもの
にFeがあり、従って回収スクラップ中に混入したFe
の除去法については、以下に示す如く種々の方法が提案
・実用化されているが、夫々併記する様な難点を有して
いる。
【0003】1)固体選別法:Al合金スクラップ中に釘
やねじ等として混入してくるFe製部品を磁力選別して
除去する方法。この方法は、Fe製部品がAl合金スク
ラップ中に独立した状態で混入している場合に適用し得
るのみであり、Al合金製品と物理的に結合した状態で
混入しているときには分別することができず、完全なF
e除去は期し難い。
やねじ等として混入してくるFe製部品を磁力選別して
除去する方法。この方法は、Fe製部品がAl合金スク
ラップ中に独立した状態で混入している場合に適用し得
るのみであり、Al合金製品と物理的に結合した状態で
混入しているときには分別することができず、完全なF
e除去は期し難い。
【0004】2)偏析法:Al合金溶湯を冷却すると、純
度の高いAlが先に凝固した後、最後に不純物が濃縮さ
れた状態で凝固する原理を活用し、不純物Feを凝固末
期の溶湯に濃縮して分離する方法(特開昭61−166
929号など)。この方法は処理効率が非常に悪く、し
かも多量のAlロスを生じるという欠点も指摘される。
度の高いAlが先に凝固した後、最後に不純物が濃縮さ
れた状態で凝固する原理を活用し、不純物Feを凝固末
期の溶湯に濃縮して分離する方法(特開昭61−166
929号など)。この方法は処理効率が非常に悪く、し
かも多量のAlロスを生じるという欠点も指摘される。
【0005】3)電気分解法:Al合金を電気分解に付
し、不純物Feは陽極側に、また高純度Alは陰極側に
析出させることによって分離する方法(特公昭62−1
0315号など)。この方法は、Alを高純度化するう
えで非常に有効な方法であるが、処理効率が低く且つ極
めてコスト高につく。
し、不純物Feは陽極側に、また高純度Alは陰極側に
析出させることによって分離する方法(特公昭62−1
0315号など)。この方法は、Alを高純度化するう
えで非常に有効な方法であるが、処理効率が低く且つ極
めてコスト高につく。
【0006】4)化合物法:Al合金中の不純物Feと結
合して不溶性化合物を形成する元素を溶湯中に添加し、
Fe系金属間化合物等として除去する方法(特公昭57
−2134号など)。この方法を実施する際には、Fe
に対してかなり多量の元素を添加しなければならず、そ
れら添加元素により却って溶湯が汚染される恐れがあ
る。
合して不溶性化合物を形成する元素を溶湯中に添加し、
Fe系金属間化合物等として除去する方法(特公昭57
−2134号など)。この方法を実施する際には、Fe
に対してかなり多量の元素を添加しなければならず、そ
れら添加元素により却って溶湯が汚染される恐れがあ
る。
【0007】この様に従来のFe除去法にはそれぞれ問
題点があり、AlまたはAl合金中の不純物Feを、低
コストで効率よく除去するという観点からすると、満足
し得るものとは言い難い。
題点があり、AlまたはAl合金中の不純物Feを、低
コストで効率よく除去するという観点からすると、満足
し得るものとは言い難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、Al
またはAl合金溶湯中からFe不純物を低コストで効率
よく除去することのできる方法を提供しようとするもの
である。
情に着目してなされたものであって、その目的は、Al
またはAl合金溶湯中からFe不純物を低コストで効率
よく除去することのできる方法を提供しようとするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の構成は、不純物としてFeを含むAl
またはAl合金溶湯中で、Fe酸化物およびAl酸化物
以外の酸化物の存在下および酸化性ガスの共存下に、前
記FeからFe含有複合酸化物を形成してこれを除去す
るところに要旨を有するものである。この発明を実施す
るに当たり、AlまたはAl合金中にFe酸化物および
Al酸化物以外の酸化物を存在させるための手段として
は、該溶湯中に当該酸化物を添加することによって存在
させる方法、あるいは該溶湯中に酸化物形成性元素を添
加し、その酸化によって酸化物を生成させる方法が可能
であり、このとき、該溶湯中に酸化物形成性元素が含ま
れている場合は、それらの元素も酸化物源として有効に
活用することができる。
のできた本発明の構成は、不純物としてFeを含むAl
またはAl合金溶湯中で、Fe酸化物およびAl酸化物
以外の酸化物の存在下および酸化性ガスの共存下に、前
記FeからFe含有複合酸化物を形成してこれを除去す
るところに要旨を有するものである。この発明を実施す
るに当たり、AlまたはAl合金中にFe酸化物および
Al酸化物以外の酸化物を存在させるための手段として
は、該溶湯中に当該酸化物を添加することによって存在
させる方法、あるいは該溶湯中に酸化物形成性元素を添
加し、その酸化によって酸化物を生成させる方法が可能
であり、このとき、該溶湯中に酸化物形成性元素が含ま
れている場合は、それらの元素も酸化物源として有効に
活用することができる。
【0010】即ち、不純物としてFeと共にその他の酸
化物形成性元素を含むAlまたはAl合金溶湯に適用す
る場合は、該溶湯を酸化性雰囲気下で処理する際に、そ
れらの元素が溶湯中のFeと共に酸化されてFeを含む
複合酸化物を生成し、同様に効率よく分離・除去するこ
とができる。
化物形成性元素を含むAlまたはAl合金溶湯に適用す
る場合は、該溶湯を酸化性雰囲気下で処理する際に、そ
れらの元素が溶湯中のFeと共に酸化されてFeを含む
複合酸化物を生成し、同様に効率よく分離・除去するこ
とができる。
【0011】上記酸化物形成性元素としては、Fe酸化
物と複合酸化物を形成する酸化物を生成し得るものであ
ればその種類は特に制限されないが、中でも特に好まし
いのはMg、Ti、Mn、SiおよびZnであり、これ
らは単独で使用し得る他、必要により2種以上を併用す
ることも可能であり、従って、Fe酸化物と複合酸化物
を形成し得る酸化物の中には、それ自身が複合酸化物で
ある場合も包含される。
物と複合酸化物を形成する酸化物を生成し得るものであ
ればその種類は特に制限されないが、中でも特に好まし
いのはMg、Ti、Mn、SiおよびZnであり、これ
らは単独で使用し得る他、必要により2種以上を併用す
ることも可能であり、従って、Fe酸化物と複合酸化物
を形成し得る酸化物の中には、それ自身が複合酸化物で
ある場合も包含される。
【0012】また、生成するFe含有複合酸化物を溶湯
から除去する方法としては、溶湯を鎮静化して浮上分離
させる方法、不活性ガスを微細気泡として吹込み、該微
細気泡にFe含有複合酸化物を付着させて浮上分離させ
る方法、セラミックス等の耐火性フィルターを用いて濾
別する方法などを単独もしくは組み合わせて実施するこ
とにより、容易に遂行できる。
から除去する方法としては、溶湯を鎮静化して浮上分離
させる方法、不活性ガスを微細気泡として吹込み、該微
細気泡にFe含有複合酸化物を付着させて浮上分離させ
る方法、セラミックス等の耐火性フィルターを用いて濾
別する方法などを単独もしくは組み合わせて実施するこ
とにより、容易に遂行できる。
【0013】
【作用】AlまたはAl合金(以下、再びAl合金で代
表する)は極めて酸化し易く、且つその酸化傾向はFe
酸化物より大きい。従って、Al合金溶湯からFeを酸
化物として除去することは不可能であると考えられてい
た。ところが本発明者らが鋭意検討した結果、Al合金
溶湯中の不純物Feは、Al合金溶湯中にFeおよびA
l以外の酸化物、例えばMgO,TiO2 ,MnO2 ,
SiO2 ,ZnOなどを存在させた状態で酸化性雰囲気
下で処理すると、Feが容易に酸化されると共に、該F
e酸化物は上記酸化物と複合酸化物を形成してAl合金
溶湯から容易に除去できることが確認された。
表する)は極めて酸化し易く、且つその酸化傾向はFe
酸化物より大きい。従って、Al合金溶湯からFeを酸
化物として除去することは不可能であると考えられてい
た。ところが本発明者らが鋭意検討した結果、Al合金
溶湯中の不純物Feは、Al合金溶湯中にFeおよびA
l以外の酸化物、例えばMgO,TiO2 ,MnO2 ,
SiO2 ,ZnOなどを存在させた状態で酸化性雰囲気
下で処理すると、Feが容易に酸化されると共に、該F
e酸化物は上記酸化物と複合酸化物を形成してAl合金
溶湯から容易に除去できることが確認された。
【0014】これは、溶湯内に存在する上記酸化物の回
りで酸素ポテンシャルが高まり、その領域内でFeの酸
化が効率よく進行すると共に、該Fe酸化物は上記酸化
物と直ちに結合し、Al合金溶湯に不溶性の複合酸化物
となって固定されるためと思われる。しかも、この複合
酸化物はAlを殆んど含まないか若しくは極めてAl含
有量の少ないものであり、Alロスを殆んど生じること
なく該溶湯中の不純物Feを含む複合酸化物として非常
に効率よく分離除去できるのである。この複合酸化物は
熱力学的に安定なものであり、Al合金溶湯中に晶析も
しくは半溶融状態で存在し、溶湯鎮静化による浮上分離
あるいは溶湯内への不活性ガスの吹き込みによる浮上促
進、更には耐火性フィルター等を用いた濾過等によって
溶湯から容易に分離除去することができる。
りで酸素ポテンシャルが高まり、その領域内でFeの酸
化が効率よく進行すると共に、該Fe酸化物は上記酸化
物と直ちに結合し、Al合金溶湯に不溶性の複合酸化物
となって固定されるためと思われる。しかも、この複合
酸化物はAlを殆んど含まないか若しくは極めてAl含
有量の少ないものであり、Alロスを殆んど生じること
なく該溶湯中の不純物Feを含む複合酸化物として非常
に効率よく分離除去できるのである。この複合酸化物は
熱力学的に安定なものであり、Al合金溶湯中に晶析も
しくは半溶融状態で存在し、溶湯鎮静化による浮上分離
あるいは溶湯内への不活性ガスの吹き込みによる浮上促
進、更には耐火性フィルター等を用いた濾過等によって
溶湯から容易に分離除去することができる。
【0015】本発明を実施するに当たり、不純物として
Feを含むAl合金溶湯中に存在させるFeおよびAl
以外の酸化物は、該溶湯中においてその周囲に酸素富化
部を形成してFeの酸化を促進すると共に、Feへの酸
素供給源としても作用してFeの選択的酸化を促進した
後、直ちに、生成するFe酸化物と複合酸化物を形成す
る作用を有するものであればその種類の如何は問われな
いが、酸化物の中でも特に好ましいのは、MgO、Ti
O2 、MnO2 、SiO2 およびZnOであり、それら
は夫々単独で使用し得る他、2種以上を併用しそれ自身
複合酸化物として使用することも可能である。尚、これ
らの酸化物がFeに対する酸素供給源として作用した場
合は、結果的に還元を受けて遊離し、Al合金溶湯内へ
溶け込むことが考えられるが、上記処理は酸化性雰囲気
下で行なわれ直ちに酸化されて酸化物に戻るので、実際
には上記酸化物構成元素が還元を受けて溶湯内へ歩留ま
ことは殆んどなく、それら元素は酸化物の状態を維持し
つつFe酸化物と共に複合酸化物を形成し、溶湯からほ
ぼ完全に分離除去される。
Feを含むAl合金溶湯中に存在させるFeおよびAl
以外の酸化物は、該溶湯中においてその周囲に酸素富化
部を形成してFeの酸化を促進すると共に、Feへの酸
素供給源としても作用してFeの選択的酸化を促進した
後、直ちに、生成するFe酸化物と複合酸化物を形成す
る作用を有するものであればその種類の如何は問われな
いが、酸化物の中でも特に好ましいのは、MgO、Ti
O2 、MnO2 、SiO2 およびZnOであり、それら
は夫々単独で使用し得る他、2種以上を併用しそれ自身
複合酸化物として使用することも可能である。尚、これ
らの酸化物がFeに対する酸素供給源として作用した場
合は、結果的に還元を受けて遊離し、Al合金溶湯内へ
溶け込むことが考えられるが、上記処理は酸化性雰囲気
下で行なわれ直ちに酸化されて酸化物に戻るので、実際
には上記酸化物構成元素が還元を受けて溶湯内へ歩留ま
ことは殆んどなく、それら元素は酸化物の状態を維持し
つつFe酸化物と共に複合酸化物を形成し、溶湯からほ
ぼ完全に分離除去される。
【0016】尚、上記で溶湯中に存在させる酸化物の量
は、Al合金中に不純物として含まれるFe量に応じて
増減させるべきであり、それらの量の下限値は、Fe酸
化物と複合酸化物を生成し得るに足る化学量論量である
が、反応効率を考えると、化学量論的当量よりもやや過
剰量の酸化物を添加することが望ましい。また、上記処
理雰囲気を酸化性雰囲気とするための最も簡単な手段
は、大気雰囲気で処理を行なう方法であるが、処理時間
を短縮する意味から、溶湯内へ酸素含有ガス(例えば空
気、あるいは適量の酸素を不活性ガスや窒素等に含有さ
せた混合ガス等)を溶湯内へ積極的に吹込む方法を採用
することも可能である。但しこの方法を採用する場合
は、酸素供給量が過剰になってAlの酸化ロスを招く恐
れがあるので、その吹込み量は、複合酸化物生成のため
の化学量論的当量の1〜3倍量、より好ましくは1.5
〜2.5倍量の範囲に設定することが望ましい。
は、Al合金中に不純物として含まれるFe量に応じて
増減させるべきであり、それらの量の下限値は、Fe酸
化物と複合酸化物を生成し得るに足る化学量論量である
が、反応効率を考えると、化学量論的当量よりもやや過
剰量の酸化物を添加することが望ましい。また、上記処
理雰囲気を酸化性雰囲気とするための最も簡単な手段
は、大気雰囲気で処理を行なう方法であるが、処理時間
を短縮する意味から、溶湯内へ酸素含有ガス(例えば空
気、あるいは適量の酸素を不活性ガスや窒素等に含有さ
せた混合ガス等)を溶湯内へ積極的に吹込む方法を採用
することも可能である。但しこの方法を採用する場合
は、酸素供給量が過剰になってAlの酸化ロスを招く恐
れがあるので、その吹込み量は、複合酸化物生成のため
の化学量論的当量の1〜3倍量、より好ましくは1.5
〜2.5倍量の範囲に設定することが望ましい。
【0017】尚上記酸化物の量が多過ぎる場合、それら
の殆んどは滓として湯面に浮上するが、その一部はAl
合金溶湯内へ溶け込んで汚染原因になることも懸念され
るので、その添加量は、上記化学量論的当量の3倍程度
以下、より好ましくは2.0倍程度以下に抑えることが
望ましい。
の殆んどは滓として湯面に浮上するが、その一部はAl
合金溶湯内へ溶け込んで汚染原因になることも懸念され
るので、その添加量は、上記化学量論的当量の3倍程度
以下、より好ましくは2.0倍程度以下に抑えることが
望ましい。
【0018】上記処理によって生成する複合酸化物を溶
湯から除去する方法は特に制限されないが、最も一般的
なのは、溶湯を鎮静化し不溶物として生成する複合酸
化物を浮上させて湯面から除去する方法、アルゴン、
ヘリウム、ネオン、窒素等の如きAl合金溶湯に不活性
のガスを微細な気泡として溶湯内へ吹込み該気泡に付着
させて浮上分離を促進させる方法、耐火性フィルター
を用いて濾過する方法、等を単独でもしくは適宜組み合
わせて実施する方法である。上記方法によって複合金属
化合物を除去した後は、必要により公知の方法で精錬を
行うことによって、高純度のAl合金を得ることができ
る。
湯から除去する方法は特に制限されないが、最も一般的
なのは、溶湯を鎮静化し不溶物として生成する複合酸
化物を浮上させて湯面から除去する方法、アルゴン、
ヘリウム、ネオン、窒素等の如きAl合金溶湯に不活性
のガスを微細な気泡として溶湯内へ吹込み該気泡に付着
させて浮上分離を促進させる方法、耐火性フィルター
を用いて濾過する方法、等を単独でもしくは適宜組み合
わせて実施する方法である。上記方法によって複合金属
化合物を除去した後は、必要により公知の方法で精錬を
行うことによって、高純度のAl合金を得ることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を
受けるものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲
で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含され
る。
明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を
受けるものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲
で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含され
る。
【0020】実施例1 原料として、Feを0.5〜2.0重量%含有するJI
S−1100系純Alスクラップを使用し、これを10
トンの反射型溶解炉(重油焚き)を用いて720℃で大
気溶解した。この溶湯に、該溶湯中のFeと反応してF
e3 O4 を生成する酸素換算の化学量論当量で0.5〜
3.5倍量のMgOを添加し、20リットル/minで
30分間空気を吹込むことにより複合酸化物の生成反応
を進めた後、該溶湯をサンプリングし、生成した複合酸
化物をセラミックスフィルターを用いて濾別した後、元
素分析を行なってFeの残存量を求めた。
S−1100系純Alスクラップを使用し、これを10
トンの反射型溶解炉(重油焚き)を用いて720℃で大
気溶解した。この溶湯に、該溶湯中のFeと反応してF
e3 O4 を生成する酸素換算の化学量論当量で0.5〜
3.5倍量のMgOを添加し、20リットル/minで
30分間空気を吹込むことにより複合酸化物の生成反応
を進めた後、該溶湯をサンプリングし、生成した複合酸
化物をセラミックスフィルターを用いて濾別した後、元
素分析を行なってFeの残存量を求めた。
【0021】結果は図1に示す通りであり、Al合金中
に含まれるFeと反応してFe3 O 4 を生成する酸素量
に対し理論的当量比で1倍量以上の酸素を含むMgOの
添加と空気の吹込みを行なうと、Al合金溶湯中のFe
を0.1%以下の極低レベルまで低減することができ
る。
に含まれるFeと反応してFe3 O 4 を生成する酸素量
に対し理論的当量比で1倍量以上の酸素を含むMgOの
添加と空気の吹込みを行なうと、Al合金溶湯中のFe
を0.1%以下の極低レベルまで低減することができ
る。
【0022】この溶湯には、引き続いてKCl系フラッ
クス(溶湯重量に対して0.1重量%)を窒素ガスキャ
リヤーとして0.6m3 /hの速度で30分間吹き込ん
で精錬を行ない、半連続鋳造法により直径300mmの
ビレットを鋳造したところ、何ら不純物欠陥のないビレ
ットを得ることができた。
クス(溶湯重量に対して0.1重量%)を窒素ガスキャ
リヤーとして0.6m3 /hの速度で30分間吹き込ん
で精錬を行ない、半連続鋳造法により直径300mmの
ビレットを鋳造したところ、何ら不純物欠陥のないビレ
ットを得ることができた。
【0023】実施例2 原料として、Feを0.5〜2.0重量%、MgとMn
を総和で約2重量%含有するJIS−3004系Al合
金スクラップを使用し、これを5トンの反射型溶解炉
(LNG焚き)を用いて700℃で大気溶解した。この
溶湯に、ランスを用いて空気を50リットル/minで
30分間吹込むことにより複合酸化物生成反応を進めた
後、該溶湯をサンプリングし、生成した複合酸化物をセ
ラミックスフィルターを用いて濾別した後、元素分析を
行なってFeの残存量を求めた。
を総和で約2重量%含有するJIS−3004系Al合
金スクラップを使用し、これを5トンの反射型溶解炉
(LNG焚き)を用いて700℃で大気溶解した。この
溶湯に、ランスを用いて空気を50リットル/minで
30分間吹込むことにより複合酸化物生成反応を進めた
後、該溶湯をサンプリングし、生成した複合酸化物をセ
ラミックスフィルターを用いて濾別した後、元素分析を
行なってFeの残存量を求めた。
【0024】結果は図2に示す通りであり、Al合金中
に含まれるFeは、Mg,Mnと共に酸化されると共に
複合酸化物となって固定され、Al合金溶湯中のFeを
0.1%以下の極低レベルまで低減することができる。
に含まれるFeは、Mg,Mnと共に酸化されると共に
複合酸化物となって固定され、Al合金溶湯中のFeを
0.1%以下の極低レベルまで低減することができる。
【0025】この溶湯には、引き続いてKCl系フラッ
クス(溶湯重量に対して0.1重量%)を窒素ガスキャ
リヤーとして0.6m3 /hの速度で30分間吹き込ん
で精錬を行ない、半連続鋳造法により直径300mmの
ビレットを鋳造したところ、何ら不純物欠陥のないビレ
ットを得ることができた。
クス(溶湯重量に対して0.1重量%)を窒素ガスキャ
リヤーとして0.6m3 /hの速度で30分間吹き込ん
で精錬を行ない、半連続鋳造法により直径300mmの
ビレットを鋳造したところ、何ら不純物欠陥のないビレ
ットを得ることができた。
【0026】実施例3 原料として、Feを0.5〜2.0重量%含有するJI
S−5000系Al合金スクラップを使用し、これを5
トンの反射型溶解炉(重油焚き)を用いて750℃で大
気溶解した。この溶湯に、該溶湯中のFeと反応してF
e3 O4 を生成する酸素量に対し化学量論当量で0.5
〜3.5倍量のMnOを添加した後、空気を50リット
ル/minで30分間吹込むことにより複合酸化物生成
反応を進めた後、該溶湯をサンプリングし、生成した複
合酸化物をセラミックスフィルターを用いて濾別した
後、元素分析を行なってFeの残存量を求めた。
S−5000系Al合金スクラップを使用し、これを5
トンの反射型溶解炉(重油焚き)を用いて750℃で大
気溶解した。この溶湯に、該溶湯中のFeと反応してF
e3 O4 を生成する酸素量に対し化学量論当量で0.5
〜3.5倍量のMnOを添加した後、空気を50リット
ル/minで30分間吹込むことにより複合酸化物生成
反応を進めた後、該溶湯をサンプリングし、生成した複
合酸化物をセラミックスフィルターを用いて濾別した
後、元素分析を行なってFeの残存量を求めた。
【0027】結果は図3に示す通りであり、Al合金中
に含まれるFeと反応してFe3 O 4 を生成する酸素量
に対し理論的当量比で1倍量以上のMnOを添加すると
共に空気の吹込みを行なうと、Al合金溶湯中のFeを
0.1%以下の極低レベルまで低減することができる。
に含まれるFeと反応してFe3 O 4 を生成する酸素量
に対し理論的当量比で1倍量以上のMnOを添加すると
共に空気の吹込みを行なうと、Al合金溶湯中のFeを
0.1%以下の極低レベルまで低減することができる。
【0028】この溶湯には、引き続いてKCl系フラッ
クス(溶湯重量に対して0.1重量%)を窒素ガスキャ
リヤーとして0.6m3 /hの速度で30分間吹き込ん
で精錬を行ない、半連続鋳造法により直径300mmの
ビレットを鋳造したところ、何ら不純物欠陥のないビレ
ットを得ることができた。
クス(溶湯重量に対して0.1重量%)を窒素ガスキャ
リヤーとして0.6m3 /hの速度で30分間吹き込ん
で精錬を行ない、半連続鋳造法により直径300mmの
ビレットを鋳造したところ、何ら不純物欠陥のないビレ
ットを得ることができた。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、A
lまたはAl合金中の不純物Feを低コストで簡単かつ
効率よく除去することができ、高純度のAlまたはAl
合金を製造することができた。
lまたはAl合金中の不純物Feを低コストで簡単かつ
効率よく除去することができ、高純度のAlまたはAl
合金を製造することができた。
【図1】実施例で得たFe除去効果を示すグラフであ
る。
る。
【図2】他の実施例で得たFe除去効果を示すグラフで
ある。
ある。
【図3】更に他の実施例で得たFe除去効果を示すグラ
フである。
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大隅 研治 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 不純物としてFeを含むAlまたはAl
合金溶湯中で、Fe酸化物およびAl酸化物以外の酸化
物の存在下および酸化性ガスの共存下に、前記Feから
Fe含有複合酸化物を形成してこれを除去する工程を含
むことを特徴とするAlまたはAl合金の精製法。 - 【請求項2】 AlまたはAl合金溶湯中に酸化物形成
性元素またはその酸化物を添加する請求項1に記載の精
製法。 - 【請求項3】 酸化物形成性元素が、Mg,Ti,M
n,SiおよびZnよりなる群から選択される少なくと
も1種である請求項1または2に記載の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10661395A JPH08295958A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | AlまたはAl合金の精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10661395A JPH08295958A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | AlまたはAl合金の精製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08295958A true JPH08295958A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14437980
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10661395A Withdrawn JPH08295958A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | AlまたはAl合金の精製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08295958A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6171362B1 (en) | 1998-12-25 | 2001-01-09 | Kobe Steel, Ltd | Method for refining molten aluminum alloy and flux for refining molten aluminum alloy |
| JP2008050637A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Hidenori Takahashi | アルミニウム回収用材料、同材料の製造方法及びアルミニウムの回収方法 |
-
1995
- 1995-04-28 JP JP10661395A patent/JPH08295958A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6171362B1 (en) | 1998-12-25 | 2001-01-09 | Kobe Steel, Ltd | Method for refining molten aluminum alloy and flux for refining molten aluminum alloy |
| JP2008050637A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Hidenori Takahashi | アルミニウム回収用材料、同材料の製造方法及びアルミニウムの回収方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020702 |