JPH0830130A - 加熱ローラの製造方法および製造装置 - Google Patents

加熱ローラの製造方法および製造装置

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JPH0830130A
JPH0830130A JP16435694A JP16435694A JPH0830130A JP H0830130 A JPH0830130 A JP H0830130A JP 16435694 A JP16435694 A JP 16435694A JP 16435694 A JP16435694 A JP 16435694A JP H0830130 A JPH0830130 A JP H0830130A
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JP
Japan
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paste
peripheral surface
outer peripheral
electrically insulating
insulating substrate
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Application number
JP16435694A
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English (en)
Inventor
Kazunori Hosomi
和徳 細見
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Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 周方向の抵抗値分布が一層良好な加熱ローラ
の製造方法および製造装置を提供する。 【構成】 回転装置40によってガラス円筒30が保持
され且つ軸心回りに回転させられている状態で、上下移
動装置110の作動によってペースト吐出部68のニー
ドル101の先端部がその外周面に押圧されると共に、
モータ118の作動によってガラス円筒30の軸方向と
平行な方向に移動させられ、ニードル101は、レジネ
ートペーストをガラス円筒30の外周面上に吐出しなが
ら、その外周面上で螺旋状に移動させられて、ガラス円
筒30の外周面にレジネートペーストが塗布される。そ
のため、ガラス円筒30の外周面上には、レジネートペ
ーストが重なりながら螺旋状に塗布され、加熱ローラ1
0の表面に形成される抵抗発熱体層34の周方向の一部
に継ぎ目が生じず、抵抗値分布が良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電複写機等のトナー
定着用等に用いられる加熱ローラの製造方法および製造
装置に関し、特に周方向に均一な抵抗値分布を得る技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、トナー画像を紙等に転写した後
に定着する複写機においては、トナーが転写された紙等
に複写機内に備えられた加熱ローラと加圧ローラとの間
を通過させることにより、加熱と同時に加圧をして、ト
ナーを紙等に定着させることが行われている。上記加熱
ローラの一つに、円筒状の外周面を有する電気絶縁性基
体のその外周面に抵抗発熱体層が備えられたものがあ
る。例えば、特開昭63−158582号公報等がそれ
である。このような表面発熱型の加熱ローラによれば、
紙等に接触する表面が直接的に発熱させられるため、従
来用いられていた円筒状のローラの内部に加熱源として
ハロゲンランプ等を備えた内部発熱型に比較して余熱時
間が短く、且つ、消費電力が低くなるという利点があ
る。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記のような円筒
状の加熱ローラは一般に回転させられつつ用いられるた
め、その周方向の温度分布は可及的に均一であることが
望まれる。例えば、上記の複写機においてトナーを確実
に定着させるためには、そのトナーによって定められる
所定の温度範囲(例えば160〜180℃程度)に加熱
することが必要であるが、前記公報に開示されている技
術では、抵抗発熱体パターンが形成されたスクリーンを
用いてスクリーン印刷等によって抵抗体ペーストをシー
ト上に印刷し、これを円筒状基体の外周面に転写して加
熱焼成することにより抵抗発熱体層が形成される。その
ため、抵抗発熱体層には転写時の継ぎ目(すなわち、抵
抗体パターンの隙間或いはオーバラップ)が形成され
て、周方向において抵抗値分布が生じ、加熱ローラの周
方向に温度分布が悪化し、延いてはトナーの定着ムラが
発生するという問題がある。なお、上記スクリーンを用
いて曲面印刷等によって抵抗体ペーストを前記円筒状基
体上に直接印刷しても、上記公報に記載されたものと同
様な加熱ローラが得られるが、その場合にも印刷開始部
と終了部との間に継ぎ目が形成されるため同様な問題が
ある。
【0004】上記の継ぎ目の発生による周方向の抵抗値
分布は、例えば、継ぎ目の幅(周方向長さ)を可及的に
小さくし、或いは抵抗発熱体層を積層形成すると共に継
ぎ目の周方向位置を積層されている各層相互に可及的に
離隔させること等で低減することが可能である。しかし
ながら、このような技術によっても、比較的温度分布の
現れ易い条件(例えば、複写機のスイッチがオンされて
から複写用紙が加熱ローラに到達するまでの比較的短い
時間に、加熱ローラを所定の定着温度まで昇温させるた
めに高電圧が印加される場合等)では、上記継ぎ目の存
在により比較的大きな温度分布が発生する。しかも、継
ぎ目の幅は用いられる円筒状基体の外径が公差の範囲内
で変動すると、その公差のπ倍の範囲で変動し得るため
制御が困難であり、一方、抵抗発熱体層を積層形成する
場合には、抵抗発熱体層が厚くなって熱容量が増大する
と共に、工程が複雑になって製造コストが増大するとい
いう問題がある。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、周方向の抵抗値分布が一
層良好な加熱ローラの製造方法および製造装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の要旨とするところは、円筒状の外
周面を有する電気絶縁性基体のその外周面に抵抗発熱体
層が備えられた加熱ローラの製造方法であって、(a) 前
記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転させる回転工程
と、(b) 吐出細管を備えたペースト吐出装置のその吐出
細管の先端部を、回転させられている前記電気絶縁性基
体の外周面に接触させて、その外周面に前記抵抗発熱体
層を形成するための抵抗体ペーストを前記吐出細管を通
して吐出する吐出工程と、(c) 前記吐出細管の先端部が
前記電気絶縁性基体の外周面に接触し且つその吐出細管
を通して抵抗体ペーストが吐出されている状態で、前記
ペースト吐出装置をその電気絶縁性基体に対してその軸
方向に平行な方向に相対移動させる移動工程とを、含む
ことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、回転工程において電気絶縁
性基体がその軸心回りに回転させられている状態で、吐
出工程においてペースト吐出装置の吐出細管の先端部が
その電気絶縁性基体の外周面に接触させられ、且つ、そ
の吐出細管を通して抵抗体ペーストがその外周面上に吐
出されると共に、移動工程においてそのペースト吐出装
置が電気絶縁性基体の軸方向に平行な方向に相対移動さ
せられる。すなわち、ペースト吐出装置の吐出細管は、
抵抗体ペーストを電気絶縁性基体の外周面上に吐出しな
がらその外周面上を螺旋状に移動させられて、抵抗体ペ
ーストが電気絶縁性基体の外周面上に塗布されることと
なる。
【0008】
【第1発明の効果】そのため、電気絶縁性基体の外周面
上には抵抗体ペーストがその周方向に連続的に供給され
て継ぎ目なく塗布される。したがって、加熱ローラの表
面に形成される抵抗発熱体層の周方向の一部に継ぎ目が
生じず、抵抗値分布が良好となって周方向に均一な温度
分布が得られる。
【0009】ここで、好適には、上記加熱ローラの製造
方法には、前記電気絶縁性基体の外周面に抵抗体ペース
トが塗布された後に、その電気絶縁性基体をその軸心回
りに回転させたまま抵抗体ペーストのレベリングを行う
レベリング工程が設けられる。これにより、塗布時およ
び重力による膜厚のばらつきが抑制される。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の要旨とするところは、円筒状
の外周面を有する電気絶縁性基体のその外周面に抵抗発
熱体層が備えられた加熱ローラの製造装置であって、
(a) 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転可能に支
持し、その電気絶縁性基体を回転駆動する回転駆動手段
と、(b) 曲げ弾性を有する吐出細管を備え、その吐出細
管を通して抵抗発熱体層を形成するための抵抗体ペース
トを前記電気絶縁性基体の外周面に吐出するペースト吐
出装置と、(c) そのペースト吐出装置の前記吐出細管の
先端部を前記電気絶縁性基体の外周面の接線方向に対し
て所定角度傾斜した状態でその外周面に押圧する押圧手
段と、(d)前記ペースト吐出装置をその電気絶縁性基体
の軸方向に平行な方向へ相対移動させる軸方向駆動手段
とを、含むことにある。
【0011】
【作用および第2発明の効果】このようにすれば、回転
駆動手段によって電気絶縁性基体が回転させられ、且
つ、押圧手段によってペースト吐出装置の吐出細管の先
端部が、その電気絶縁性基体の外周面に押圧されると共
に、軸方向駆動手段によってペースト吐出装置が電気絶
縁性基体の軸方向に平行な方向に相対移動させられ、そ
の外周面上にペースト吐出装置の吐出細管を通して抵抗
体ペーストが吐出される。すなわち、吐出細管を、抵抗
体ペーストを電気絶縁性基体の外周面上に吐出させなが
ら、その外周面上で螺旋状に移動させて、抵抗体ペース
トを電気絶縁性基体の外周面上に塗布させることが可能
である。そのため、電気絶縁性基体の外周面上には抵抗
体ペーストがその周方向に連続的に供給されて継ぎ目な
く塗布される。したがって、加熱ローラの表面に形成さ
れる抵抗発熱体層の周方向の一部に継ぎ目が生じず、抵
抗値分布が良好となって周方向に均一な温度分布が得ら
れる。
【0012】しかも、吐出細管が曲げ弾性を有すると共
に電気絶縁性基体の外周面の接線方向に対して所定角度
傾斜した状態で押圧されるため、前記絶縁性基体の外径
ばらつきや反り、または固定状態の変化等によって吐出
細管の接触点が上下しても吐出細管の曲げ弾性によって
追従でき、塗布角度や押圧力等の塗布条件が殆ど変化し
ない。そのため、外周面上に形成される抵抗発熱体層は
均一な厚さとなり、抵抗値分布が一層良好となって周方
向に一層均一な温度分布が得られる。
【0013】ここで、好適には、前記トナー定着用加熱
ローラの製造装置には、前記電気絶縁性基体の軸方向に
おけるその電気絶縁性基体と前記吐出細管との相対位置
に関連して、その電気絶縁性基体の回転速度、およびペ
ースト吐出装置の前記相対移動の速度のうち、一方また
は双方を予め設定されたプログラムに従って変更する制
御手段が備えられる。このようにすれば、外周面への抵
抗体ペーストの吐出量を電気絶縁性基体の軸方向に不均
一として、抵抗発熱体層の軸方向の厚さ分布を形成する
ことができる。そのため、抵抗発熱体層を一層のみとし
ても、加熱ローラの使用態様毎の要求に応じて軸方向に
発熱量分布を形成することができる。すなわち、従来の
転写や曲面印刷等による方法で軸方向に発熱量分布を形
成する場合には、一般に部分的に抵抗発熱体層を2層以
上としてその厚さを部分的に変更する必要があり、製造
工程が複雑なものとなるという問題があるが、上述のよ
うにすれば、抵抗発熱体層を一層としても軸方向に温度
分布を形成することが可能となって、製造工程が複雑と
ならない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例の製造方法によ
り作製された加熱ローラの一例であるトナー定着用加熱
ローラ(以下、加熱ローラという)10が適用された複
写機のトナー定着部の要部断面を模式的に示す図であ
る。図において、上下に所定の間隔をもって固定された
ハウジング12,14内に、上記加熱ローラ10と例え
ばアルミニウム製円柱16の外周面にシリコーンゴム1
8が固着されて成る加圧ローラ20とが図示しない軸受
により回転可能に取り付けられており、加熱ローラ10
および加圧ローラ20は所定の力で互いに押圧されてい
る。また、ハウジング12の内周面と加熱ローラ10の
外周面との間隔は約1mm程度と小さくされており、ハ
ウジング12の外部から内周面に貫通して設けられた貫
通穴に熱電対26が取り付けられて、内部の温度を検出
し、図示しない制御回路により加熱ローラ10に印加さ
れる電圧が制御され、その表面温度が適正な温度に保た
れるようにされている。そして、図示しない転写装置に
よりトナーが転写された記録紙22等が搬入口24から
送り込まれると、加熱ローラ10および上記加圧ローラ
20間で加熱されつつ加圧される過程でトナーに含まれ
る樹脂が溶融して、その記録紙22等にトナーが定着さ
せられる。
【0016】上記加熱ローラ10は、図2に示すよう
に、ガラス円筒30と、その円筒状外周面の両端部にお
いて環状に設けられた一対の電極32,32と、それら
一対の電極32,32の間に設けられて電極32,32
の間に流された電流により発熱する抵抗発熱体層34
と、その抵抗発熱体層34を保護すると共にトナーの付
着を防止するために抵抗発熱体層34を覆う保護膜36
とを備えている。本実施例においては、上記ガラス円筒
が電気絶縁性基体に相当する。
【0017】上記ガラス円筒30は、円筒状外周面を有
して加熱ローラ10の基体として機能しており、例え
ば、全長340mm、外径20mm、肉厚1.0mm程
度の寸法の引き抜き加工により製造された低アルカリガ
ラス(例えば、Na2 O+K2O 7.5wt%,Ca
O+BaO 3.0wt%,B2 3 10.5wt%,
Al2 3 7.0wt%,SiO2 72.0wt%から
成り、その特性が熱伝導率0.0026 cal/sec・cm・
℃,比熱0.17 cal/g・℃,軟化点790℃程度のガ
ラス等)製円筒である。
【0018】前記一対の電極32,32は、Ag(銀)
またはAg−Pd,Ag−Ptから成り、例えば15μ
m程度の厚さで、両端からそれぞれ例えば15mm程度
の位置まで設けられている。前記抵抗発熱体層34は、
例えば両端部からそれぞれ13mm程度までの部分を除
く中間部に設けられており、上記電極32,32は、抵
抗発熱体層34にそれぞれ2mm程度重ねられている。
また、前記保護膜36は、抵抗発熱体層34が固着され
た部分に対して良く知られた方法で厚さ20〜25μm
程度に形成されたフッ素樹脂(例えばポリテトラフルオ
ロエチレン)皮膜である。
【0019】また、抵抗発熱体層34は、レジネートと
称される金属有機化合物(Metal Orgnic Compound :M
OC)を含む液状またはペースト状物から成るレジネー
ト膜をガラス円筒30の外周面に形成して焼成すること
により、例えば厚さ0.6μm程度の薄膜金属とされた
ものである。このレジネートペーストは、所定の金属成
分をそれぞれ溶解して有機化合物と反応させることによ
り生成されるレジネートをレジンと混合・混練すること
により得られるものであり、例えば下記表1の金系レジ
ネートペーストが用いられる。なお、下記金属成分のう
ち、Bi,V等は酸化物パウダの形で混合されても良
い。また、上記MOCとしては、(C7 15S)n
M,(C1225S)n −M(Mは金属、nは任意の自然
数を表す。例えばAuにおいては、n=1)等の金属メ
ルカプチドや、或いは、アビエチン酸(C20302
の何れかの基に−SMが結合した金属樹脂硫化バルサム
等が用いられる。
【0020】
【表1】
【0021】上記加熱ローラ10は、例えば図3および
図4に示される膜形成装置38を用いて製造されたもの
である。この膜形成装置38は、前記ガラス円筒30を
保持してその軸心回りに回転させる回転装置40と、そ
の回転装置40によって回転させられているガラス円筒
30の外周面に抵抗発熱体ペーストを塗布するペースト
塗布装置42とから構成されている。本実施例において
は、上記回転装置40が回転駆動手段に相当する。
【0022】回転装置40は、ガラス円筒30を回転さ
せるための回転部44、およびその回転部44側に向か
ってガラス円筒30を押圧することによって保持する押
圧部46とから構成されている。回転部44は、回転モ
ータ48と、その回転モータ44が固定された台50
と、図示しない軸部において軸受52に回転可能に取り
付けられて上記回転モータ48によってその軸心回りに
回転させられる円錐状部材54とを備えている。また、
押圧部46は、台56と、ハンドル58の回転操作によ
ってその台56上を図3における左右方向に移動させら
れる第1移動台60と、その第1移動台60上に図の左
右方向に移動可能に取り付けられると共に図示しないバ
ネ等によって図の右方向に付勢されている第2移動台6
2と、その第2移動台62上に取り付けられた軸受64
と、図示しない軸部において軸心回りに回転可能にその
軸受64に取り付けられている上記円錐状部材54と同
様な形状の円錐状部材66とを備えている。これら2つ
の円錐状部材54,66は、軸心が一直線上に位置する
ように取り付けられている。
【0023】一方、ペースト塗布装置42は、回転装置
40に固定されたガラス円筒30側の一端にペースト吐
出部68を有するシリンダ部70が、図3における左右
方向、上下方向、および図4における左右方向にそれぞ
れ移動可能に備えられている。本実施例においては、上
記シリンダ部70がペースト吐出装置に相当する。
【0024】シリンダ部70は、軸心が鉛直方向となる
ように上側固定部材72および下側固定部材74によっ
て上下移動部材76に固定された円筒状のシリンダ78
を備えており、微調整ネジ80を回転させて上下移動部
材76を上下移動レール82に沿って移動させることに
より、図の上下方向に移動させられる。上下移動部材7
6の下端部には、図における上下方向に軸心が位置する
ように取り付けられたネジ84のその軸心回りに回動可
能とされた水平回動部材86が、前記下側固定部材74
を介して取り付けられており、所望の回動角度で固定さ
れる。その水平回動部材86の先端部には、鉛直回動支
持部材88が2本のボルト90,90、ナット92,9
2等によって固定されている。鉛直回動支持部材88
は、下部に2つの平板状部が図3における左右方向に所
定の間隔をもって平行に設けられることにより形成され
た狭持部94を備えている。前記ペースト吐出部68を
保持する保持部材96は、上記狭持部94の平板状部に
よってネジ98の軸心回りに回動可能に狭持され、その
ネジ98を締め付けることにより所望の回動角度で固定
される。本実施例においては、鉛直回動支持部材88、
狭持部94、および保持部材96が角度調節手段に相当
する。
【0025】前記ペースト吐出部68はチューブ100
によってシリンダ78に接続されており、その先端部に
は、例えば外径0.70mm、内径0.45mm程度で
曲げ弾性を有する例えばステンレス製のニードル101
が備えられている。また、上記シリンダ78はエア配管
102を介して圧力空気供給装置103に接続されてお
り、このシリンダ78内に蓄えられた抵抗発熱体ペース
トは、圧力空気供給装置103から供給される空気圧に
よってペースト吐出部68の先端部のニードル101か
ら吐出される。本実施例においては、上記ニードル10
1が吐出細管に相当する。
【0026】また、上記上下移動レール82は、微調整
ネジ104を回転させることにより水平移動レール10
6に沿って移動させられる水平移動部材108に固定さ
れており、これにより、前記ペースト吐出部68が図4
における左右方向に移動させられる。また、水平移動レ
ール106は、例えばエアシリンダ等から成る上下移動
装置110の図における上下方向に突き出しおよび引き
込み可能とされた軸部112に固定されている。すなわ
ち、ペースト吐出部68の上下方向の移動は主にこの上
下移動装置110の作動によって行われ、前記微調整ネ
ジ80の回転による上下移動は微調整のために行われ
る。なお、図において114はガイドロッド、116は
ガイドブッシュである。本実施例においては、上記の上
下移動装置110が押圧手段に相当する。
【0027】また、上記上下移動装置110は、モータ
118の回転によって移動レール120上を図における
紙面と垂直な方向(すなわち図3におけるガラス円筒3
0の軸方向と平行な方向)に移動可能とされた移動部材
122に固定されている。これにより、シリンダ部70
は、例えば図3において示される2位置の範囲内で、モ
ータ118の回転によって左右方向に移動させられる。
なお、上記モータ118および移動レール120は、何
れも台124上に固定されている。本実施例において
は、上記モータ118、移動レール120、移動部材1
22が軸方向駆動手段を構成している。
【0028】また、前記回転装置のモータ48、前記圧
力空気供給装置103、および上記モータ118は、C
PU,RAM,ROM等から構成された制御装置125
に接続されている。制御装置125には、ガラス円筒3
0の処理に先立って、そのガラス円筒30の寸法等や加
熱ローラ10の抵抗値分布等の特性に応じた設定が為さ
れてRAMに記憶される。そして、そのRAMに記憶さ
れた設定データに基づき、予めROMに記憶されたプロ
グラムに従って、例えば、ガラス円筒30の軸方向にお
けるそのガラス円筒30とシリンダ部70との相対位置
に関連して、圧力空気供給装置103の設定圧力すなわ
ちペースト吐出部68のニードル101からレジネート
ペーストを吐出する際の吐出圧や、上記モータ118,
48の回転数すなわちペースト塗布装置68の軸方向移
動速度・移動範囲およびガラス円筒30の回転速度等
が、適宜変更制御される。
【0029】以下、上記膜形成装置38を用いて加熱ロ
ーラ10を製作する方法を説明する。先ず、前述のガラ
ス円筒30および抵抗発熱体層34を形成するためのレ
ジネートペーストを用意する。このレジネートペースト
は、前述のように調整されたペーストを例えばターピネ
オール等の有機溶剤で希釈することにより、例えば10
00cp程度の粘度とされたものが用いられる。そし
て、レジネートペーストをシリンダ78内に投入すると
共に、ガラス円筒30を図3に示されるように回転装置
40に固定する。このガラス円筒30の固定は、ハンド
ル58を操作することによって第1移動台60の位置を
調節して円錐状部材54,66の間隔をガラス円筒30
の長さよりもやや小さくし、第2移動台62を図示しな
いバネの付勢力に抗して図の左方に押し戻すことにより
円錐状部材54,66の間隔を広げ、ガラス円筒30を
その間の所定の位置に位置させて第2移動台62の押し
戻しを停止することにより行われる。
【0030】続いて、シリンダ部78が図3における右
端或いは左端の位置に位置させられた状態で、ペースト
吐出部68をネジ98の軸心回りに回動させて所定の回
動角度(例えば、水平面に対して30度)に固定すると
共に、上記シリンダ部78を上下方向および図4におけ
る左右方向に移動させる。このようにして、図5(a),
(b) に示されるように、ペースト吐出部68の軸心がガ
ラス円筒30の軸心に対して直角を成し且つガラス円筒
30の外周面の法線に対してその回転方向と反対側に所
定の角度θ1 (例えば50度程度)傾かせられた状態
で、ニードル101は、その先端部がガラス円筒30の
軸心Oを通る鉛直線V上に位置し且つその回転方向に向
かうようにその外周面に押圧させられる。これにより、
そのニードル101の先端部はその曲げ弾性力に抗して
曲げられ、その先端部が位置するガラス円筒30の外周
面の接線方向、すなわち水平面に対して所定の角度θ2
(例えば20度程度)傾かせられる。
【0031】以上のようにガラス円筒30およびペース
ト吐出部68が設定された状態で制御装置125を起動
し、ガラス円筒30の寸法等や加熱ローラ10の抵抗値
分布(本実施例においては軸方向に均一)等の特性を設
定し、図示しない開始スイッチを操作すると、例えば、
上記設定に応じたプログラムが制御装置125のROM
に予め記憶された複数のプログラムから選択されること
により、そのプログラムに従って、ガラス円筒30の外
周面へのレジネートペーストの塗布が開始される。
【0032】すなわち、モータ48が回転させられてガ
ラス円筒30が図5(b) の矢印方向に所定の回転速度
(例えば120rpm程度)で回転させられ、圧力空気
供給装置103から所定の圧力(例えば1.8kg/c
2 )の圧力空気が供給されることにより、シリンダ7
8内に充填されたレジネートペーストがニードル101
の先端部から吐出させられる。同時に、モータ118が
回転させられて移動部材122が水平方向に移動させら
れることにより、シリンダ部70が例えば図5(a) の右
方向にガラス円筒30の軸方向に沿って、所定の速度
(例えば15mm/min程度)で移動させられる。こ
れらの回転速度,圧力,移動速度は、前記抵抗発熱体層
34の膜厚が得られるように設定されたものである。こ
れにより、ニードル101は、ガラス円筒30の外周面
を螺旋状に移動させられ、その外周面には、図6に模式
的に示すようにレジネートペースト126が部分的にW
o の幅で重ねられながら螺旋状に塗布される。本実施例
においては、上記ガラス円筒30が回転させられる工程
が回転工程に、ニードル101が押圧された状態で圧力
空気が供給される工程が吐出工程に、ペースト吐出部6
8がガラス円筒30に沿って移動させられる工程が移動
工程にそれぞれ対応する。
【0033】このとき、前述のようにニードル101の
内径が0.45mm程度であることから、レジネートペ
ースト126は幅Wp =0.45〜0.50mm程度で
塗布され、また、ガラス円筒30の回転数およびペース
ト吐出部68の移動速度が、上述のようにそれぞれ12
0rpm,15mm/minとされ、ガラス円筒30の
外径が20mmであることから、レジネートペースト1
26の重なり幅Wo は0.20mm程度である。なお、
図6においては、ガラス円筒30の外周面に塗布された
レジネートペースト126に、塗布時の螺旋形状に従っ
た比較的大きな凹凸が形成されるように描かれている
が、レジネートーペースト126は比較的高い流動性を
有するため、その表面は塗布直後から比較的滑らかな小
さな凹凸形状となる。
【0034】このようにして、ペースト吐出部68が右
端部まで移動させられ、ガラス円筒30の軸方向全長に
亘ってレジネートペースト126が塗布されると、例え
ば、上下移動装置110によりシリンダ部70が上方に
移動させられ、ニードル101がガラス円筒30から離
隔させられる。そして、所定時間(例えば5〜10分程
度)ガラス円筒30の回転が継続されることにより、外
周面に塗布されたレジネートペースト126のレベリン
グ工程が行われて、塗布時および重力による膜厚のばら
つきが抑制される。更に例えば所定の条件で乾燥工程
(例えば、5分程度熱風乾燥し、更に70℃で仕上げ乾
燥)が実行されることにより、ガラス円筒30の軸方向
全長に亘って略均一な厚さの滑らかなレジネート膜が得
られる。その後、レジネート膜が形成されたガラス円筒
30を所定の温度(例えば、600℃)で焼成すること
により、レジネート膜が薄膜化し、例えば0.6μm程
度の厚さの抵抗発熱体層34が得られる。
【0035】この後、Ag(銀)またはAg−Pd,A
g−Pt厚膜ペーストを用意し、上記膜形成装置38に
よる塗布、或いは、スクリーン印刷の直接印刷或いは転
写法による間接印刷等により、抵抗発熱体層34に軸方
向の長さで例えば2mm程度重なるように且つ所定の厚
さで、上記の抵抗発熱体層34が形成されたガラス円筒
30の外周面両端部に電極パターンを形成し、例えば1
20℃程度の所定の温度で乾燥後、例えば600℃程度
で焼成することにより電極32,32が形成される。そ
して、更に、抵抗発熱体層34上に保護膜36を形成す
ることにより、加熱ローラ10が得られる。
【0036】表2は、上記加熱ローラ10の温度分布を
測定した結果を、曲面印刷によって同様な抵抗発熱体層
34を形成した比較例1,2の加熱ローラと比較して示
すものである。温度分布は、 (1)60Wの電力を印加し
て5分経過後、および (2)700Wの電力を印加して1
0秒経過後のそれぞれについて、加熱ローラ10の軸方
向中央部において周方向に45度間隔で8箇所の温度を
例えば熱電対によって測定したものである。なお、上記
(1)の条件は、加熱ローラ10が室温から定着温度であ
る180℃まで昇温し、且つそれを維持するのに必要充
分な条件であり、 (2)の条件は、複写機等で通常使用さ
れる場合を想定し、最も温度分布の現れ易い条件、すな
わち、複写機のスイッチがオンされてから複写用紙が加
熱ローラ10に達するまでの約10秒間に、加熱ローラ
10が室温から定着温度まで昇温するための条件であ
る。下記表2から明らかなように、本実施例によれば、
(1)の条件では周方向に温度ムラは発生せず、 (2)の条
件でも周方向の温度ムラは約5℃程度に過ぎず、極めて
良好な温度分布が得られる。
【0037】
【表2】
【0038】なお、上記比較例1,2は以下のようにし
て作製されたものである。抵抗発熱体層34の展開パタ
ーンが形成されたスクリーン128を作製して図7に示
されるように曲面印刷機130に取り付け、ガラス円筒
30をスクリーン128と所定の間隔をもってその下側
に配置し、スクリーン128上にレジネートペースト1
32を乗せ、ガラス円筒30の上方においてスキージ1
34をその稜部がガラス円筒30の軸方向と平行にスク
リーン128に接して配置する。そして、ガラス円筒3
0を図の矢印の方向に回転させると共に、その周速度と
同速度でスクリーン128を図の矢印方向に移動させ
る。このようにすることにより、ガラス円筒30の外周
面に展開パターンに対応したレジネート膜が形成され
る。この後、例えば70℃程度で乾燥し、600℃程度
で焼成することにより、抵抗発熱体層34が形成され
る。なお、レジネートペーストは、加熱ローラ10の場
合と同様に前述の表1に示される組成で調整するが、粘
度は約10000cpと比較的高いものが用いられる。
【0039】上記比較例1は、上記のようにして曲面印
刷を1回のみ行うことにより、抵抗発熱体層34を一層
で形成したものであり、上記比較例2は、乾燥後更に曲
面印刷を行って抵抗発熱体層34を2層にて形成したも
のである。そのため、抵抗発熱体層34の厚さは、比較
例1においては0.6μm、比較例2においては、1.
1μm程度とされている。上記のように展開パターンを
用いて抵抗発熱体層34を形成する場合には、その始点
と終点とによってガラス円筒30の軸方向に沿って抵抗
発熱体層34の継ぎ目が生じるが、この継ぎ目の幅(周
方向長さ)は例えば0.5mm程度である。なお、比較
例2においては、2層に形成された抵抗発熱体層34の
1層目と2層目の継ぎ目の位置が、周方向に互いに18
0度ずらして形成されている。また、これら比較例1,
2の温度分布の測定は、上記継ぎ目が測定点に含まれる
ように行っている。
【0040】本実施例によれば、回転装置40によって
ガラス円筒30が保持され且つ軸心回りに回転させられ
ている状態で、上下移動装置110の作動によってペー
スト吐出部68のニードル101の先端部がその外周面
に押圧されると共に、モータ118の作動によってガラ
ス円筒30の軸方向と平行な方向に移動させられ、その
外周面上にニードル101を通してレジネートペースト
が吐出される。これにより、ニードル101は、レジネ
ートペーストをガラス円筒30の外周面上に吐出しなが
ら、その外周面上で螺旋状に移動させられて、ガラス円
筒30の外周面にレジネートペーストが塗布される。
【0041】そのため、ガラス円筒30の外周面上に
は、図6に示されるようにレジネートペースト126が
重なりながら螺旋状に塗布され、周方向に継ぎ目が生じ
ない。したがって、加熱ローラ10の表面に形成される
抵抗発熱体層34の周方向の一部に継ぎ目が生じず、抵
抗値分布が良好となり、前記表1に示されるように周方
向に均一な温度分布が得られる。
【0042】しかも、ペースト吐出部68のニードル1
01は、曲げ弾性を有すると共に、水平面に対して所定
角度θ2 傾斜した状態で、その先端部がガラス円筒30
の軸心の鉛直上に位置するようにその外周面に押圧され
るため、ガラス円筒30の外径ばらつきや反り、または
固定状態の変化等によってその接触点が上下してもニー
ドル101の曲げ弾性によって追従でき、塗布角度や押
圧力等の塗布条件が殆ど変化しない。そのため、外周面
上に形成される抵抗発熱体層34は均一な厚さとなり、
抵抗値分布が一層良好となって周方向に一層均一な温度
分布が得られる。
【0043】また、レジネートペースト126が塗布さ
れた後に所定時間(例えば、5〜10分程度)レベリン
グ工程が実行されるため、塗布時および重力による膜厚
のばらつきが抑制される。
【0044】また、ペースト吐出部68は、ニードル1
01が、その先端部が回転方向に向かった状態で、水平
面に対して所定角度θ2 だけ傾斜した状態で押圧される
ため、ニードル101がガラス円筒30の外周面を滑ら
かに摺動させられて先端部のぶれが生じ難く、レジネー
トペーストが一層均一な厚さに塗布されて、抵抗体値分
布が一層良好となり、周方向に一層均一な温度分布が得
られる。
【0045】また、角度調節手段によってペースト吐出
部68の鉛直方向角度が変更可能とされているため、外
径の異なるガラス円筒30の外周面にレジネートペース
トを塗布する場合にも、ペースト吐出部68の傾斜角度
θ1 およびニードル101の傾斜角度θ2 をそれぞれ適
切な塗布条件が得られる角度とすることができる。
【0046】なお、本実施例においては、抵抗発熱体層
34がレジネートペーストを塗布・乾燥・焼成すること
により形成されているため、良好な表面粗さを有すると
共に使用時に熱応力による断線が生じ難い。すなわち、
レジネートは、液状またはペースト状であって、金属が
有機物と化学的に結合できる程度に極めて微細になって
いるため、焼成後に良好な表面粗さと薄い緻密な金属組
織が得られる。また、レジネート膜から得られた抵抗発
熱体層34は、金属が原子レベルで結合しているため、
使用時の熱応力による断線が生じ難く、前記のように薄
い膜厚で使用することが可能である。なお、従来のよう
に厚膜ペーストを用いて形成した場合は抵抗発熱体層の
金属はガラス成分によって結合されることにより粒子レ
ベルで互いに接触しているだけであるため、熱応力に対
する抵抗力が低く、数μm以下の膜厚にすることが困難
である。
【0047】図8は、上述の膜形成装置38を用いて製
作された他の加熱ローラ136の構成を示す図である。
この加熱ローラ136は、加熱ローラ10と同様なガラ
ス円筒30と、同様に調整されたレジネートペーストが
用いられて作製されたものであるが、電極32,32に
隣接する領域(a) ,(c) および中央部の領域(b) の抵抗
発熱体層34の厚さがそれぞれ異なるものとされて、表
3に示されるように両端部における抵抗率が中央部にお
ける抵抗率の90%程度の値とされた抵抗率分布が設け
られている。なお、上記領域(a) ,(b) ,(c) はそれぞ
れ軸方向の長さが40,245,25mm程度とされて
いる。加熱ローラ136は、上記のように抵抗率分布が
設けられて中央部の(b) の領域の抵抗率が高くされてい
るため、その中央部の(b) の領域における発熱量が多
く、比較的高温にされる。
【0048】
【表3】
【0049】上記の加熱ローラ136は、前記膜形成装
置38を用いて例えば下記のようにして作製される。装
置構成は、ペースト吐出部68のニードル101に外径
0.90mm、内径0.55mm程度のものが用いられ
る他は、前述の加熱ローラ10を作製する場合と同様で
ある。すなわち、ガラス円筒30を回転装置40に固定
し、シリンダ部70等の位置を設定すると共に、制御装
置125を起動してガラス円筒30の寸法等や加熱ロー
ラ136の抵抗値分布の設定を行う。これらの設定は、
例えば、上記加熱ローラ136に対応する品番を入力す
ることで行われ、上記の表3の各領域(a) ,(b) ,(c)
にそれぞれ対応するガラス円筒30の回転数ω、シリン
ダ部70の移動速度(すなわち軸方向速度)vが各領域
毎に順次設定されたプログラムが、例えば、制御装置1
25のROMに予め記憶された複数のプログラムから選
択される。
【0050】そして、上記選択されたプログラムに従っ
て、モータ48,118が回転させられてレジネートペ
ーストの塗布が開始され、例えば、ガラス円筒30の軸
方向に沿って領域(a) ,(b) ,(c) の順に、レジネート
ペーストがその外周面に塗布される。各領域毎の回転数
ωおよび移動速度vの変更は、プログラムに従って例え
ばシリンダ部70の移動量が検出され、どの領域に位置
するかが判断されて、各領域の境界においてモータ48
およびモータ118の回転数が制御されることにより行
われる。なお、上記の回転数ωと移動速度vは、ω/v
が一定の値(上記の場合はω/v=8)となるように設
定されている。また、レジネートペーストの吐出圧力す
なわち圧力空気供給装置103から送られる空気圧は、
何れの領域においても1.8k/cm2 程度の一定値と
されている。
【0051】上記のようにω/vが一定のまま回転数ω
および移動速度vが変更されることにより、ガラス円筒
30の外周面に螺旋状に塗布されるレジネートペースト
は、ピッチおよびリード角が一定のまま、領域(b) にお
いては、その外周面とニードル101との相対移動速度
が速くされて、レジネートペーストが薄く塗布される。
そのため、前記の表3に示されるようにその領域(b) の
抵抗率が高くなるのである。
【0052】次ぎに、本発明の他の実施例を説明する。
なお、以下の実施例において前述の実施例と共通する部
分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】図9は、ペースト吐出部68の固定方法の
他の例を示す図である。ペースト吐出部68は、バネ1
38により上下方向に移動可能とされた台140上に、
その台140に対する傾き角度を変更可能に取り付けら
れている。バネ138は基台142上に固定されてお
り、その基台142は、例えば図示しない支柱等によっ
て水平回動部材86に取り付けられている。そのため、
台140の高さは、バネ138による付勢力と、ガラス
円筒30の表面に押圧されてしなった状態とされている
ニードル101の弾性力とが釣り合う位置に保たれる。
すなわち、ガラス円筒30の軸方向の反り、外周面のう
ねりや真円度によって、ニードル101とガラス円筒3
0の外周面との接触点は図における上下方向に移動し得
るが、その場合にも台140の高さが釣り合い位置に変
更されるため、反りやうねり等が比較的大きく接触点の
変化がニードル101の曲げ弾性のみでは吸収できない
場合にも、ニードル101はガラス円筒30の外周面を
常に追従することとなり、均一な塗布厚さが得られる。
なお、図において143は、台140の水平方向の移動
を抑制するためのガイドロッドである。
【0054】図10は、複数本(本実施例においては8
本)のガラス円筒30に同時にレジネートペーストを塗
布することが可能な膜形成装置144の構成を示す図で
ある。複数本のガラス円筒30は、例えば前述の実施例
と同様な回転装置40が並列的に設けられた図示しない
並列型回転装置によって、例えば図の矢印の方向に回転
させられている。この並列型回転装置は、例えば複数台
用意されており、図示しない他の装置によってガラス円
筒30が固定されて、図の白抜きの矢印に従って順次膜
形成装置144に送られる。
【0055】ガラス円筒30の上方には、先端部に曲げ
弾性を有するニードル146を有したペースト吐出部1
48がそのガラス円筒30と同数備えられており、ニー
ドル146は、ガラス円筒30の外周面に押圧されて、
前記実施例と同様に先端部が回転方向に向かうように弾
性力に抗して曲げられている。上記ペースト吐出部14
8は、その外径に略等しい穴を有する保持部材150に
よってその軸心回りに回転不能に保持されており、その
保持部材150は、移動部材152上に固定されている
一対の上下シリンダ154,154によって上下方向に
移動可能に設けられている。また、複数のガラス円筒3
0の両側部には、移動レール156および支持レール1
58がそれぞれ設けられている。上記移動部材152
は、移動レール156に備えられている送りネジ160
がモータ162によって回転させられることにより、ガ
ラス円筒30の軸心と平行な方向にな移動させられるも
のである。なお、ペースト吐出部148は、それぞれ配
管164を介して複数の圧力空気供給装置166に接続
されている。本実施例においては、ペースト吐出部14
8,保持部材150,移動部材152,上下シリンダ1
54がペースト吐出装置に相当する。
【0056】以上のように構成された膜形成装置144
は、並列型回転装置の作動によって複数本のガラス円筒
30が順次送られてくると、上下シリンダ154,15
4の作動によってペースト吐出部148が、ニードル1
46が押圧されて弾性力に抗して曲げられる所定の高さ
まで下げられ、圧力空気供給装置166の作動させられ
ると共にモータ162が回転させられることにより、複
数のニードル146が複数本のガラス円筒30の外周面
上をそれぞれ螺旋状に移動させられ、前述の実施例と同
様にガラス値等30の略全長に亘ってレジネートペース
トが螺旋状に塗布される。塗布が終了すると、再び上下
シリンダ154,154が作動させられることによりニ
ードル101がガラス円筒30から離隔させられ、レジ
ネートペーストが塗布されたガラス円筒30は続く乾燥
・焼成等の工程に送られ、前述の実施例と同様な加熱ロ
ーラ10,136等が作製される。
【0057】本実施例によれば、複数本のガラス円筒3
0が同時に処理されるため、加熱ローラ10等の抵抗発
熱体層34の形成が比較的効率的に行われる。
【0058】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0059】例えば、前述の実施例においては、抵抗発
熱体層34をレジネートペーストから生成される薄膜金
属によって形成したが、シリンダ70内に厚膜抵抗ペー
ストを充填して同様に塗布することにより、抵抗発熱体
層34を厚膜抵抗体から構成しても良い。また、レジネ
ートペーストを用いる場合には、添加金属成分の一部を
金属酸化物パウダ或いは金属パウダの形態で混合しても
良い。
【0060】また、電極32は、前述の実施例の膜形成
装置38,144によって形成しても良いが、従来と同
様な曲面印刷機や転写法等によって形成してもよい。電
極32は、部分的に厚くされていても特に問題とならな
いため、必ずしも膜形成装置38等によって形成しなく
ても良いのである。
【0061】また、膜形成装置38においては、ペース
ト吐出部68とガラス円筒30とのそのガラス円筒30
の軸方向に垂直な方向の相対位置は、ペースト塗布装置
42の上下移動機構、水平移動機構等によって調節した
が、ガラス円筒30の位置を変更することにより調節さ
れてもよい。
【0062】また、前述の実施例においては、ペースト
吐出装置(すなわち、シリンダ部70或いは、ペースト
吐出部148等)をガラス円筒30の軸方向に沿って移
動させたが、反対にガラス円筒30をその軸心方向に移
動させつつ抵抗体ペーストを塗布しても良い。すなわ
ち、ペースト吐出装置とガラス円筒30は、ガラス円筒
30の軸方向に平行な方向に相対移動させられるならば
何れが移動させられても良い。なお、必ずしもペースト
吐出装置全体が相対移動させられなくとも良く、ニード
ル101,146とガラス円筒30とが相対移動させら
れれば充分である。
【0063】また、吐出細管は、必ずしも実施例で示し
たニードル101,146のように曲げ弾性を備えた長
いものでなくとも良く、例えば、抵抗体ペーストを蓄え
るシリンダ78等の一端に比較的短い吐出細管が設けら
れ、そのシリンダ78等がガラス円筒30上でその外径
よりもやや大きい内径を有する支持体によって支持さ
れ、ガラス円筒30の外周面の変位に応じて上下移動可
能に保持されても良い。
【0064】また、膜形成装置38においては、制御装
置125が備えられて、ガラス円筒30の寸法等や加熱
ローラ10の抵抗値分布等の特性に応じて、予めROM
に記憶されたプログラムに従って抵抗体ペーストが塗布
されたが、均一な抵抗値分布とする場合等には、制御装
置125は必ずしも用いられなくとも良い。
【0065】また、ペースト吐出部68の保持角度を調
節する角度調節手段は必ずしも設けられなくとも良い。
【0066】また、実施例においては、本発明がトナー
定着用加熱ローラ10,136の製造に適用された場合
を説明したが、本発明は、円筒状の外周面に抵抗発熱体
層が設けられた種々の加熱ローラに適用され得る。
【0067】また、実施例においては、抵抗発熱体層3
4と電極32との反応を避けるために、抵抗発熱体層3
4の焼成と電極32の焼成を別々に行ったが、焼成時の
反応が問題とならない材料を抵抗発熱体層34および電
極32に用いた場合には、例えば、抵抗発熱体層34の
レジネートペーストを塗布・乾燥後に、電極32のペー
ストを印刷或いは塗布し、同時に焼成しても良い。
【0068】また、抵抗発熱体層34の膜厚や抵抗値分
布等は適宜設定される。例えば、図8に示される加熱ロ
ーラ136とは反対に中央部の抵抗率が低くされていて
も良く、或いは、ガラス円筒30の回転速度に対してペ
ースト吐出装置の軸方向移動速度を比較的速くして、図
6に示されるようなペーストの重なり部分が形成されな
いようにすることにより、抵抗発熱体層34を螺旋状に
形成しても良い。その用にする場合は、抵抗値分布は螺
旋の密度分布を設けることによっても形成することがで
きる。
【0069】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更が加えられるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の膜形成装置により製造され
た加熱ローラが用いられる複写機等のトナー定着部の構
造を模式的に示す図である。
【図2】図1の加熱ローラの構造を示す図である。
【図3】本発明の一実施例の膜形成装置の構造を示す図
である。
【図4】図3の膜形成装置の右側面を示す図である。
【図5】抵抗体ペースト塗布時のペースト吐出部、ニー
ドルとガラス円筒との位置関係を説明するための図であ
る。
【図6】ガラス円筒の外周面に抵抗体ペーストが塗布さ
れる状態を説明する図である。
【図7】従来の曲面印刷機による抵抗発熱体層の形成方
法を説明する図である。
【図8】図3の膜形成装置により抵抗発熱体層が形成さ
れた他の加熱ローラを示す図である。
【図9】本発明の他の実施例のペースト吐出部の固定状
態を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例の膜形成装置を示す図で
ある。
【符号の説明】
10:トナー定着用加熱ローラ(加熱ローラ) 30:ガラス円筒(電気絶縁性基体) 34:抵抗発熱体層 38:膜形成装置(加熱ローラの製造装置) 40:回転装置(回転手段) 70:シリンダ部(ペースト吐出装置) 101:ニードル(吐出細管) 110:上下移動装置(押圧手段) {118:モータ,120:移動レール,122:移動
部材}(軸方向駆動手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体
    の該外周面に抵抗発熱体層が備えられた加熱ローラの製
    造方法であって、 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転させる回転工
    程と、 吐出細管を備えたペースト吐出装置の該吐出細管の先端
    部を、回転させられている前記電気絶縁性基体の外周面
    に接触させて、該外周面に前記抵抗発熱体層を形成する
    ための抵抗体ペーストを前記吐出細管を通して吐出する
    吐出工程と、 前記吐出細管の先端部が前記電気絶縁性基体の外周面に
    接触し且つ該吐出細管を通して抵抗体ペーストが吐出さ
    れている状態で、前記ペースト吐出装置を該電気絶縁性
    基体に対してその軸方向に平行な方向に相対移動させる
    移動工程とを、含むことを特徴とする加熱ローラの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体
    の該外周面に抵抗発熱体層が備えられた加熱ローラの製
    造装置であって、 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転可能に支持
    し、該電気絶縁性基体を回転駆動する回転駆動手段と、 曲げ弾性を有する吐出細管を備え、該吐出細管を通して
    抵抗発熱体層を形成するための抵抗体ペーストを前記電
    気絶縁性基体の外周面に吐出するペースト吐出装置と、 該ペースト吐出装置の前記吐出細管の先端部を前記電気
    絶縁性基体の外周面の接線方向に対して所定角度傾斜し
    た状態で該外周面に押圧する押圧手段と、 前記ペースト吐出装置を該電気絶縁性基体の軸方向に平
    行な方向へ相対移動させる軸方向駆動手段とを、含むこ
    とを特徴とする加熱ローラの製造装置。
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