JPH08302181A - 架橋ポリウレタンコロイド、その製造方法及び分散安定剤 - Google Patents

架橋ポリウレタンコロイド、その製造方法及び分散安定剤

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JPH08302181A
JPH08302181A JP7135722A JP13572295A JPH08302181A JP H08302181 A JPH08302181 A JP H08302181A JP 7135722 A JP7135722 A JP 7135722A JP 13572295 A JP13572295 A JP 13572295A JP H08302181 A JPH08302181 A JP H08302181A
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勝美 栗山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗料、接着剤やインキ用ワニス等の改質剤や
樹脂やエラストマー等のポリマーの改質剤として、有機
や無機粉体の表面改質剤やフィラーや顔料等の分散剤と
して、又、乳化及び懸濁重合用等の分散・懸濁安定剤と
して、更に、給油性樹脂等として有益な架橋ポリウレタ
ンコロイド及びその製造方を提供すること。 【構成】 分散安定化剤を含まない非水系溶媒中に、平
均粒子径が0.01〜0.5μmの溶媒和された架橋ポ
リウレタン粒子が安定に分散してなることを特徴とする
架橋ポリウレタンコロイド。官能基数が2以上のポリブ
タジエンポリオールにジイソシアネート化合物を官能基
比が 1<NCO/OH≦2 となる割合で反応させて
得られるイソシアネート基含有プレポリマーと官能基数
が2以上のポリイソプレンポリオールとを、これらの可
溶性非水系溶媒中で、分散安定剤の不存在下に、両者を
官能基比が0.8≦NCO/OH≦1.2 となる条件
で反応させることを特徴とする架橋ポリウレタンコロイ
ドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、接着剤やインキ
用ワニス等の改質剤、あるいは樹脂やエラストマー等の
ポリマーの改質剤として、又、顔料等の分散安定剤や乳
化及び懸濁重合用等の分散安定剤等として有益なポリウ
レタンコロイド、その製造方法及びポリウレタンコロイ
ドからなる分散安定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリマーコロイドの製造方法としては、
ラジカル反応を用いた非水分散重合法や水性エマルジョ
ン重合法等が公知である。又、水性ポリウレタンコロイ
ドの製造方法としては、特開平1−110506号公報
等に記載の方法が知られている。非水系ポリウレタンウ
レアコロイドの製造方法としては、その合成過程で粒子
同志が凝集や融着して安定なコロイド粒子が得られ難い
為に、多量の乳化剤を使用したり、又、ポリオールや樹
脂溶液中で合成して粒子同士の凝集を防止する方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法で得られる
ポリウレタンコロイドやコロイド粒子には、乳化剤やポ
リオール、樹脂等が存在あるいは残存する為に、これら
がポリウレタンコロイドやコロイド粒子を用いた最終製
品に対して悪影響を及ぼし、これらを用いる製品が限定
され、応用範囲が狭い等の問題がある。従って、本発明
の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、塗料、接着
剤、インキ用ワニス等の改質剤や樹脂やエラストマー等
のポリマーの改質剤として、有機や無機粉体の表面改質
剤やフィラーや顔料等の分散安定剤として、又、乳化及
び懸濁重合用等の分散安定剤として、更には、吸油性樹
脂等として有益な架橋ポリウレタンコロイド及びその製
造方を提供することである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は分散安定剤を含ま
ない非水系溶媒中に、平均粒子径が0.01〜0.5μ
mの溶媒和された架橋ポリウレタン粒子が安定に分散し
てなることを特徴とする架橋ポリウレタンコロイド、官
能基数が2以上のポリブタジエンポリオールとジイソシ
アネート化合物とを官能基比が 1<NCO/OH≦2
となる条件で反応させて得られるイソシアネート基含
有ポリブタジエンプレポリマーと官能基数が2以上のポ
リイソプレンポリオールとを、これらの可溶性非水系溶
媒中で、分散安定剤の不存在下に、官能基比が 0.8
≦NCO/OH≦1.2 となる条件で反応させること
を特徴とする架橋ポリウレタンコロイドの製造方法及び
上記の架橋ポリウレタンコロイドからなることを特徴と
する分散安定剤である。
【0005】
【作用】本発明により、イソシアネート基を有するポリ
ブタジエンプレポリマーと官能基数が2以上のポリイソ
プレンポリオールとを、分散安定剤を含まない非水系溶
媒中で反応させて架橋ポリウレタン粒子を形成させる際
に、架橋密度と架橋点間のポリマー鎖の分子量をバラン
スさせるように両者を反応させることにより、架橋ポリ
ウレタンコロイド粒子が凝集及び巨大化すること無く、
非水系溶媒中に安定に存在する架橋ポリウレタンコロイ
ドが容易に提供される。
【0006】架橋ポリウレタン粒子が、分散安定剤が添
加されていない非水系溶媒中に安定に存在するのは、ポ
リウレタン鎖を構成するポリブタジエン鎖とポリイソプ
レン鎖とが非水系溶媒中で結晶化しないことや、架橋間
の分子量が小さくならないように反応をコントロールす
る為に、反応が進むにつれて生じる架橋粒子では、架橋
部分及び架橋間のポリマー鎖は溶媒に溶媒和されると共
に、運動の自由度の大きい架橋間のポリマー鎖が溶媒中
に配向する為に、形成された架橋粒子間の凝集が防止さ
れ、安定なコロイドが形成されるものと思われる。この
コロイドの安定化作用は、溶媒に対してコロイド粒子が
溶媒和部分と非溶媒和部分とで構成されている従来公知
のコロイドの安定化作用とは根本的に異なるものであ
る。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明の架橋ポリウレタン
コロイドは、ポリブタジエンポリオールとジイソシアネ
ートとを反応させて得られるイソシアネート基含有プレ
ポリマーとポリイソプレンポリオールとを、これらを溶
解する非水系溶媒中で、分散安定化剤の不存在下に反応
させることによって合成される。
【0008】本発明で使用されるポリブタジエンポリオ
ールは、官能基数が2以上のポリオールであり、好まし
い分子量は1,000〜5,000である。本発明にお
いては、ポリブタジエンポリオールは、これとジイソシ
アネート化合物とを無溶媒で又は溶媒中で反応させて得
られるイソシアネート基を有するプレポリマーとして使
用される。ポリブタジエンポリオールとジイソシアネー
ト化合物との反応は、イソシアネート基(NCO)と水
酸基(OH)との官能基比が1<NCO/OH≦2とな
る条件で行い、生成するプレポリマーの分子量をコント
ロールする。この様に合成されるプレポリマーの分子量
は、プレポリマーとポリイソプレンポリオールとの反応
で生じる架橋間の分子量をコントロールするうえで重要
であり、好ましい分子量は、1,000〜15,000
の範囲である。
【0009】本発明でプレポリマーの合成に使用される
ジイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジ
イソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、キシレンジイソシアネート、メタキシレンジ
イソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、4,4´−メチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘ
キサン−2,4−(又は−2,6−)−ジイソシアネー
ト、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキ
サン、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネー
ト等の2個のイソシアネート基を有するものが挙げられ
る。
【0010】本発明で使用されるポリイソプレンポリオ
ールは、官能基数が2以上のポリオールであり、好まし
い分子量は、1,000〜30,000の範囲である。
【0011】本発明の架橋ポリウレタンコロイドは、上
記のプレポリマーとイソプレンポリオールとを、これら
の可溶性非水系溶媒中で、分散安定剤の不存在下に反応
させることによって製造される。上記のプレポリマーと
ポリイソプレンポリオールとの反応は、例えば、撹拌機
付きのジャケット式合成釜等の反応容器を用い、両者の
濃度を非水系溶媒で40〜60重量%程度に調整し、反
応温度60〜120℃程度で、攪拌下に行うことが好ま
しい。所定の温度に徐々に昇温しながら反応させると、
反応溶液の粘度が次第に上昇するので、更に非水系溶媒
を反応溶液に添加しながら反応を行うことが好ましい。
特に、架橋の進行による粘度の上昇によって、反応溶液
全体がゲル状にならないように、濃度、攪拌力等を制御
しながら反応させることが望ましい。反応濃度や反応温
度は、上記の範囲に限定されるものではなく、又、反応
容器や撹拌機の形態、撹拌力等も特に限定されるもので
はない。
【0012】上記のプレポリマーとポリイソプレンポリ
オールとの反応で得られる本発明の架橋ポリウレタンコ
ロイドは、平均粒径が0.01〜0.5μmの架橋ポリ
ウレタン粒子が分散安定剤を含まない非水系溶媒中に安
定に存在するコロイドである。架橋ポリウレタン粒子
が、上記範囲の平均粒径を有し、且つ溶媒中に安定に存
在するには、架橋粒子の架橋密度と架橋間のポリマー鎖
の分子量をバランスさせることが重要である。上記のプ
レポリマーとイソプレンポリオールは、官能基比が0.
8≦NCO/OH≦1.2となる条件で反応させること
が、生成する架橋ポリウレタン粒子が溶媒中に安定に存
在する上で好ましい。官能基比が0.8未満では、架橋
度が小さい為に生成する架橋ポリウレタンは、粒子とし
ての存在が困難となる。官能基比が1.2を超えると、
反応溶液全体がゲル化した状態になり、安定なコロイド
は得られ難くなる。又、架橋間のポリマー鎖の好ましい
分子量は、1,000〜20,000の範囲であり、分
子量が1,000未満となると、架橋ポリウレタン粒子
粒子間の凝集が生じ、コロイドの安定性が得られ難く、
分子量が20,000を超えると架橋粒子の広がりが大
きくなり目的の粒径が得られ難くなる。
【0013】以上のように、本発明では安定なコロイド
形成に、架橋密度と架橋点間に存在するポリマー鎖の分
子量が関与していることから、本発明の架橋ポリウレタ
ンコロイドでは、溶媒中に分散した架橋ポリウレタンコ
ロイド粒子は、架橋部分及び架橋点間のポリマー鎖が溶
媒に対して溶媒和されていると共に、架橋点間のポリマ
ー鎖が溶媒中に配向することにより安定なコロイドが得
られるものと思われる。従って、架橋密度が大きくな
り、架橋点間のポリマー鎖の分子量が1,000未満と
なると架橋ポリウレタン粒子粒子が凝集するのは、架橋
間のポリマー鎖の溶媒中への配向が不足する為と考えら
れる。従って、本発明で使用されるポリブタジエンポリ
オールの分子量、該ポリオールとジイソシアネート化合
物との官能基比、ポリイソプレンポリオールの分子量及
びプレポリマーとポリイソプレンポリオールとの官能基
比を調整し、架橋密度と架橋間のポリマー鎖の分子量を
バランスさせることによって、分散安定剤を含まない非
水系溶媒中における架橋架橋ポリウレタン粒子粒子の平
均粒径及び安定性を制御することが出来る。
【0014】本発明で使用される非水系溶媒は、使用原
料であるポリイソプレンポリオール、ポリブタジエンポ
リオールとジイソシアネート化合物及びこれらの反応生
成物であるプレポリマーを溶解する活性水素を有しない
全ての非水系溶媒が使用出来る。特に好ましい溶媒は、
例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエ
ン、キシレン、石油スピリット、石油ナフタ等の炭化水
素系溶媒である。これらの溶媒に原料を溶解させるが、
溶解は常温及び高温での溶解を包含する。
【0015】本発明では、上記の非水系溶媒を用い、分
散安定剤の不存在下に上記のプレポリマーとイソプレン
ポリオールとを反応させて、安定な架橋ポリウレタンコ
ロイドを生成させるが、本発明では架橋ポリウレタン粒
子粒子を分散媒体中に安定に分散させる為に通常使用さ
れる各種界面活性剤、懸濁重合や分散重合等で使用され
る分散剤、懸濁安定剤等の分散安定剤を使用しないこと
も特徴である。
【0016】以上のようにして得られる本発明の架橋ポ
リウレタンコロイドは、溶媒和された架橋ポリウレタン
粒子粒子で構成されている為に、このコロイドを用いる
ことによって耐熱性の高い、性能の優れた塗膜を得るこ
とが出来る。例えば、ポリイソプレンポリオールとイソ
シアネート基(NCO基)を有するポリブタジエンプレ
ポリマーとを、官能基比がNCO/OH=1.0となる
モル比で反応させて合成した架橋ポリウレタンコロイド
を、濃度を10%に調整してガラス板上に塗膜が8μm
厚さになるように塗布し乾燥することにより、透明性に
優れ、溶融温度は200℃以上の塗膜を得ることが出来
る。
【0017】又、ポリイソプレン及びポリブタジエン
は、優れた耐水性、耐加水分解性、耐熱性、絶縁性、耐
低温脆化性、衝撃吸収性等を有している為に、これらの
ポリマー鎖を有する本発明の架橋ポリウレタンコロイド
は、塗料やインキのベヒクル、各種のコーティング剤、
樹脂、エラストマー等の改質剤等として有用である。例
えば、ポリイソプレンポリオールとポリブタジエンプレ
ポリマーとを、官能基比が、NCO/OH>1の条件で
反応させて得られるコロイドは、接着剤としても、ある
いは接着剤の改質剤としても有用である。特に本発明の
架橋ポリウレタンコロイドの応用として、非水媒体中で
の乳化及び懸濁重合等のの乳化、懸濁分散安定剤等の分
散安定剤として、あるいは顔料や充填剤等の粒子状物質
の分散剤として、広範囲の粒径のコントロールが可能
な、しかも粒度分布の狭い製品が得られる等の従来の分
散安定剤には見られない優れた性能を有している。
【0018】本発明の架橋ポリウレタンコロイドの粒子
の形態は、図1に示す様な断面の、溶媒和している架橋
粒子1と粒子表面の溶媒中に配向している架橋間のポリ
マー鎖2からなるものと想像される。本発明の架橋ポリ
ウレタンコロイドの粒子径は、図1の円の部分の直径で
ある。本発明におけるコロイド粒子の平均粒径は、日機
装社製の粒度分布測定器(マイクロトラックX−100
及びUPR)で測定した値である。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
ない。尚、本文中部又は%とあるのは、特に断りのない
限り重量基準である。
【0020】合成例1(NCO基含有プレポリマー:P
P−1) 水酸基価が74.9、官能基数が2のポリブタジエンポ
リオール100部を撹拌機付き合成釜に仕込み、撹拌し
ながら温度を50℃に制御し、NCO/OH=2になる
様にイソホロンジイソシアネート29.66部を添加し
た。添加後、この温度で6時間反応を続け、更に80℃
に昇温して、3時間を反応を行ってプレポリマーの合成
を完結させた。ノナンを添加して反応溶液の濃度を50
%に調整し、NCO基を2.1%含有するプレポリマー
(PP−1)の溶液を得た。このプレポリマーの分子量
は1939である。
【0021】合成例2(NCO基含有プレポリマー:P
P−2) 水酸基価が53.4、官能基数が2のポリブタジエンポ
リオール100部を撹拌機付き合成釜に仕込み、撹拌し
ながら温度を40℃に制御し、NCO/OH=1.5に
なる様にイソホロンジイソシアネート15.9部を添加
し、3時間反応を続け、更に80℃に昇温して8時間反
応を行ってプレポリマーの合成を完結した。n−オクタ
ンを反応溶液に添加して濃度を50%に調整し、NCO
基を0.86%含有するプレポリマー(PP−2)の溶
液を得た。このプレポリマーの分子量は4860であ
る。
【0022】合成例3(NCO基含有プレポリマー:P
P−3) 水酸基価が53.4の官能基数2のポリブタジエンポリ
オール100部を撹拌機付き合成釜に仕込み、撹拌しな
がら温度を50℃に制御し、NCO/OH=2.0にな
る様にイソホロンジイソシアネート21.15部を添加
し、この温度で4時間反応を続け、更に80℃に昇温し
て4時間反応を行ってプレポリマーの合成を完結した。
ノナンで反応溶液の濃度を50%に調整し、NCO基を
1.65%含有するプレポリマー(PP−3)の溶液を
得た。このプレポリマーの分子量は2541である。
【0023】合成例4(NCO基含有プレポリマー:P
P−4) 水酸基価が31.8、官能基数が2のポリブタジエンポ
リオール100部を撹拌機付き合成釜に仕込み、撹拌し
ながら温度を60℃に制御し、NCO/OH=2.0に
なる様にイソホロンジイソシアネート12.59部を添
加し、この温度で5時間の反応を行ってプレポリマーの
合成を完結した。n−ヘプタンで反応溶液の濃度を50
%に調整し、NCO基を1.06%含有するプレポリマ
ー(PP−4)溶液を得た。プレポリマーの分子量は3
966である。
【0024】合成例5(NCO基含有プレポリマー:P
P−5) 水酸基価が46.6、官能基数が2.3のポリブタジエ
ンポリオール100部を撹拌機付き合成釜に仕込み、撹
拌しながら温度を65℃に制御し、NCO/OH=2.
0になる様にヘキサメチレンジイソシアネート13.9
6部を添加し、この温度で3時間反応続け、更に80℃
に昇温して7時間反応を行ってプレリマーの合成を完結
した。イソオクタンで反応溶液の濃度を50%に調整
し、NCO基を1.36%含有するプレポリマー(PP
−5)の溶液を得た。このプレポリマーの分子量は35
30である。
【0025】実施例1 合成例1で作成したPP−1の溶液47.19部を撹拌
機付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を30℃に制
御し、水酸基価が13.2、官能基数が5.9のポリイ
ソプレンポリオールのノナンの50%溶液200部及び
スタナスオクテートのトルエン10%溶液0.13部を
添加した後、徐々に温度を上昇させて90℃とし、この
温度で6時間反応を行い、反応を完結させた。反応溶液
にノナン988.76部を添加して希釈し、濃度10%
の安定な架橋ポリウレタンコロイドを得た。このコロイ
ド粒子の平均粒径は、0.0234μmであり、図2に
示す粒径分布を有している。
【0026】実施例2 合成例2で作成したPP−2の溶液115.2部を撹拌
機付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を50℃に制
御し、水酸基価が13.2、官能基数が5.9のポリイ
ソプレンポリオールのn−オクタンの50%溶液200
部及びスタナスオクテートのトルエン10%溶液0.4
7部を添加した。その後、徐々に反応溶液の温度を95
℃に上昇させ、この温度で10時間反応を行い、反応を
完結させた。反応溶液にn−オクタン1260.0部を
添加して希釈し、濃度10%の安定な架橋ポリウレタン
コロイドを得た。このコロイド粒子の平均粒径は、0.
0875μmであり、図3に示す粒径分布を示した。
【0027】実施例3 合成例3で作成したPP−3の溶液60.06部を撹拌
機付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を40℃に制
御し、水酸基価が13.2、官能基数が5.9のポリイ
ソプレンポリオールのノナンの50%溶液200部及び
スタナスオクテートのトルエン10%溶液0.12部を
添加し、徐々に温度を上昇させて90℃とし、この温度
で8時間反応させ、反応を完結させた。反応溶液にノナ
ン1040.2部を添加して希釈し、10%濃度の安定
な架橋ポリウレタンコロイドを得た。このコロイド粒子
の平均粒径は、0.0425μmであった。粒径分布を
図4に示す。
【0028】実施例4 合成例4で作成したPP−5の溶液93.89部を撹拌
機付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を50℃に制
御し、水酸基価が13.2、官能基基数が5.9のポリ
イソプレンポリオールのn−ヘプタンの50%溶液20
0部及びスタナスオクテートのトルエン10%溶液を
0.11部添加し、徐々に温度を上昇させ90℃とし
た。この温度で12時間反応させて、反応を完結させ
た。反応溶液にn−ヘプタン1175.5部を添加して
希釈し、10%濃度の安定な架橋ポリウレタンコロイド
を得た。このコロイド粒子の平均粒径は、0.0465
μmであった。粒径分布を図5に示す。
【0029】実施例5 合成例5で作成したPP−5の溶液72.7部を撹拌機
付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を50℃に制御
し、水酸基価が13.2、官能基数が5.9のポリイソ
プレンポリオールのイソオクタンの50%溶液200部
及びスタナスオクテートのトルエン10%溶液0.15
部を添加し、徐々に温度を上昇させて90℃とした。こ
の温度で15時間反応を行って反応を完結させた後、反
応溶液にイソオクタン1090.8部を添加して希釈
し、10%濃度の安定な架橋ポリウレタンコロイドを得
た。このコロイド粒子の平均粒径は0.0298μmで
あった。粒径分布を図6に示す。
【0030】実施例6 本実施例以降では、本発明の架橋ポリウレタンコロイド
が分散安定剤として、あるいは改質剤として有用である
ことを示す。実施例4で得られた架橋ポリウレタンコロ
イド47.5部と1次粒子径が40nmの無水シリカ5
部とノナン47.5部とを容器に仕込み、プロペラ式撹
拌機で15分間の混合を行い、更に超音波分散機で温度
が85℃に制御しながら20分間、無水シリカを分散さ
せた。この分散液は、シリカの平均分散粒径が0.37
0μmの安定な分散液であった。粒径分布を図7に示
す。
【0031】実施例7 500ccのセパラブルフラスコに、実施例2の架橋ポ
リウレタンコロイド20.0部とn−ヘプタン120部
を仕込み混合した。次にこの液をホモミキサーで混合し
ながら、この混合液に予め70℃に加温した水酸基価が
137.1の官能基数が3のポリカプロラクトンポリオ
ール100部を徐々に添加して乳化させ、安定な乳化液
を得た。次に、この乳化液を90℃に保持しながら、更
にNCOの含有量が23%のヘキサメチレンジイソシア
ネートアダクトポリイソシアネート44.7部を徐々に
添加して2時間乳化反応させた後、スタナスオクテート
の1%トルエン溶液4.3部を添加し、更に8時間反応
させてポリウレタンゲル微粒子の分散液を得た。この分
散微粒子の平均粒径は4.99μmであった。粒径分布
を図8に示す。この分散液を100Torrの減圧下に
真空乾燥を行って溶媒を除去し、球状の白色粉末を得
た。この物は塗料用の感触の優れた艶消し剤、樹脂の改
質剤として有用であった。
【0032】実施例8 3,000ccのセパラブルフラスコに、実施例6のシ
リカ分散液128.8部とノナン543.1部を仕込み
混合した。次に、ホモミキサーで混合しながら、この混
合液に、水酸基価が136.3、官能基数が3のポリカ
プロラクトンポリオール126部、水酸基価が85.
3、官能基数が3のポリカプロラクトンポリオール15
4部、更に水酸基価が307.8、官能基数が3のポリ
カプロラクトンポリオール65部とシアニンブルー35
部との混合物を3本ロールで分散させて得た顔料分散物
42部とを75℃に加温して混合して得た混合液を、徐
々に添加して懸濁させた。この物は安定な懸濁液であっ
た。次に、この懸濁液を90℃に保持しながら、更に、
NCO基の含有量が23%のヘキサメチレンジイソシア
ネートアダクトポリイソシアネート126.1部を徐々
に添加して2時間反応させた後、スタナスオクテートの
0.13部を添加し、更に10時間反応させて着色され
たポリウレタンゲル微粒子の分散液を得た。この分散微
粒子の平均粒径は62.04μmであった。粒径分布を
図9に示す。この分散液を100Torrの減圧下に真
空乾燥を行って溶媒を除去し、球状の白色粉末を得た。
微粒子の顕微鏡写真を図4に示す。この微粒子は、塗料
用の感触の優れた立体感のある艶消し剤として有用であ
った。
【0033】
【発明の効果】以上の本発明によれば、以下の効果が奏
される。 (1)粒子径の制御された架橋ポリウレタンコロイドの
製造が可能である。(2)架橋ポリウレタンコロイド
は、コロイド中の架橋ポリウレタン粒子が溶媒中で溶媒
和されている為に、優れた塗膜形成能と、その架橋部分
が塗膜物性を高める効果を有しており、広い用途が期待
できる。 (3)イソシアネート基を有する架橋ポリウレタンコロ
イドの製造が可能でありこのコロイドはそのイソシアネ
ート基の強い極性を利用する用途が期待できる。 (4)得られた架橋ポリウレタンコロイド粒子は表面張
力が小さく、表面の活性が大きい為に他の粒子の表面に
対する吸着能に優れている。以上の効果から、本発明の
架橋ポリウレタンコロイドは、塗料、インキのベヒクル
や接着剤等の改質剤、粘度コントロール剤、非水系分散
体製造の為の懸濁・分散安定剤、顔料や種々の粒子状物
質の分散剤等の広範囲の用途に用いることが出来る。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコロイド粒子の想像断面を示す図で
ある。
【図2】 実施例1のコロイド粒子の粒径分布を示すヒ
ストグラム(左縦軸)及び累積分布曲線(右縦軸)であ
る。
【図3】 実施例2のコロイド粒子の粒径分布を示すヒ
ストグラム(左縦軸)及び累積分布曲線(右縦軸)であ
る。
【図4】 実施例3のコロイド粒子の粒径分布を示すヒ
ストグラム(左縦軸)及び累積分布曲線(右縦軸)であ
る。
【図5】 実施例4のコロイド粒子の粒径分布を示すヒ
ストグラム(左縦軸)及び累積分布曲線(右縦軸)であ
る。
【図6】 実施例5のコロイド粒子の粒径分布を示すヒ
ストグラム(左縦軸)及び累積分布曲線(右縦軸)であ
る。
【図7】 実施例6のシリカ分散液中のシリカの粒径分
布を示すヒストグラム(左縦軸)及び累積分布曲線(右
縦軸)である。
【図8】 実施例7のポリウレタンゲル微粒子の分散液
中の該微粒子の粒径分布を示すヒストグラム(左縦軸)
及び累積分布曲線(右縦軸)である。
【図9】 実施例8のポリウレタンゲル微粒子の分散液
中の該微粒子の粒径分布を示すヒストグラム(左縦軸)
及び累積分布曲線(右縦軸)である。
【図10】 実施例8の乾燥ポリウレタンゲル微粒子の
電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1:溶媒中に配向している架橋点間のポリマー鎖 2:溶媒和している架橋粒子 Hist.(%):度数(%) Cum.(%):累積(%)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散安定剤を含まない非水系溶媒中に、
    平均粒子径が0.01〜0.5μmの溶媒和された架橋
    ポリウレタン粒子が安定に分散してなることを特徴とす
    る架橋ポリウレタンコロイド。
  2. 【請求項2】 架橋ポリウレタン粒子が、ポリブタジエ
    ンポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて得
    られるイソシアネート基含有プレポリマーとポリイソプ
    レンポリオールとの反応生成物である請求項1に記載の
    架橋ポリウレタンコロイド。
  3. 【請求項3】 官能基数が2以上のポリブタジエンポリ
    オールとジイソシアネート化合物とを官能基比が 1<
    NCO/OH≦2 となる条件で反応させて得られるイ
    ソシアネート基含有プレポリマーと官能基数が2以上の
    ポリイソプレンポリオールとを、これらの可溶性非水系
    溶媒中で、分散安定剤の不存在下に、官能基比が 0.
    8≦NCO/OH≦1.2 となる条件で反応させるこ
    とを特徴とする架橋ポリウレタンコロイドの製造方法。
  4. 【請求項4】 ポリブタジエンポリオールの分子量が
    1,000〜5,000であり、ポリイソプレンポリオ
    ールの分子量が1,000〜30,000である請求項
    3に記載の架橋ポリウレタンコロイドの製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリブタジエンプレポリマーの分子量が
    1,000〜15,000である請求項3に記載の架橋
    ポリウレタンコロイドの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の架橋ポリウレタンコロ
    イドからなることを特徴とする分散安定剤。
  7. 【請求項7】 架橋ポリウレタンコロイドが、請求項3
    に記載の方法で得られる請求項6に記載の分散安定剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009057497A1 (ja) * 2007-11-01 2009-05-07 Kuraray Co., Ltd. ポリウレタン組成物

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