JPH08303656A - 無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手 - Google Patents
無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手Info
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- JPH08303656A JPH08303656A JP11459495A JP11459495A JPH08303656A JP H08303656 A JPH08303656 A JP H08303656A JP 11459495 A JP11459495 A JP 11459495A JP 11459495 A JP11459495 A JP 11459495A JP H08303656 A JPH08303656 A JP H08303656A
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- Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 グリスなどの液体潤滑剤を一切使用すること
なく、温度履歴を有する場合であっても繰り返しの締
め、緩みに対してゴーリングを起こすことなく、かつシ
ール性等の使用性能も満足することが出来る無潤滑下で
の耐焼付き性に優れたネジ継手を提供すること。 【構成】 管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理
層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タン
グステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸
系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該
燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とするか、また
は、それに加えて相対する摺動面の表面粗さを前記樹脂
被膜層の厚さより小さくし、ピン、ボックス螺合時にグ
リス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での耐焼付き性に優
れたネジ継手。
なく、温度履歴を有する場合であっても繰り返しの締
め、緩みに対してゴーリングを起こすことなく、かつシ
ール性等の使用性能も満足することが出来る無潤滑下で
の耐焼付き性に優れたネジ継手を提供すること。 【構成】 管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理
層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タン
グステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸
系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該
燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とするか、また
は、それに加えて相対する摺動面の表面粗さを前記樹脂
被膜層の厚さより小さくし、ピン、ボックス螺合時にグ
リス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での耐焼付き性に優
れたネジ継手。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無潤滑下での耐焼付き
性に優れたネジ継手に関し、更に詳しくは原油採掘に使
用する油井管ネジ継手や採掘された原油を輸送するライ
ンパイプ用ネジ継手において、グリスを塗布しない繰り
返し締め付け、緩めに対しても継手が焼付くことなく、
繰り返し使用できる管のネジ継手に関するものである。
性に優れたネジ継手に関し、更に詳しくは原油採掘に使
用する油井管ネジ継手や採掘された原油を輸送するライ
ンパイプ用ネジ継手において、グリスを塗布しない繰り
返し締め付け、緩めに対しても継手が焼付くことなく、
繰り返し使用できる管のネジ継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油井掘削時に使用するチュービングやケ
ーシングには一般にネジ継手が用いられている。これら
のネジ継手には使用環境下で内外圧、軸力、曲げ等を複
合して被るため、これらの複合荷重下においても継手が
リークしないこと、継手が破損しないことが要求され
る。一方、チュービングやケーシングの降下作業時には
一度、締め込んだ継手を緩めることもあり、一般にチュ
ービングで10回、ケーシングで3回の締め緩めに対し
ても継手が焼き付くことなく使用できることがAPI
(米国石油協会)でも望まれている。上記の要求性能を
満たすためには、API BUL5A2に述べられてい
るコンパウンドグリスを塗布して継手を締め込むことが
現在まで常識化している。ここでのコンパウンドグリス
の役割は耐焼付き性の確保とシール性の向上にある。
ーシングには一般にネジ継手が用いられている。これら
のネジ継手には使用環境下で内外圧、軸力、曲げ等を複
合して被るため、これらの複合荷重下においても継手が
リークしないこと、継手が破損しないことが要求され
る。一方、チュービングやケーシングの降下作業時には
一度、締め込んだ継手を緩めることもあり、一般にチュ
ービングで10回、ケーシングで3回の締め緩めに対し
ても継手が焼き付くことなく使用できることがAPI
(米国石油協会)でも望まれている。上記の要求性能を
満たすためには、API BUL5A2に述べられてい
るコンパウンドグリスを塗布して継手を締め込むことが
現在まで常識化している。ここでのコンパウンドグリス
の役割は耐焼付き性の確保とシール性の向上にある。
【0003】その後、シール性をより向上させる発明と
して金属対金属接接触部を有する特殊ネジ継手、すなわ
ち、プレミアムジョイントの開発が盛んになされ、種々
な形状のシール部を有するプレミアムジョイント(特公
昭59−44552号公報、特公平5−41876号公
報)が発明されている。このような発明により、継手の
ガスシール性は管体降伏強度と同等以上にまで向上させ
るに至った。しかしながら、より優れたシール性を得る
には金属接触部に母材の降伏点をも越えるような、より
高い面圧を付与しなければならないため、焼付きの中で
も修復不可能なゴーリングが発生し易くなり、ゴーリン
グを防止する研究が盛んに行われるようになってきた。
して金属対金属接接触部を有する特殊ネジ継手、すなわ
ち、プレミアムジョイントの開発が盛んになされ、種々
な形状のシール部を有するプレミアムジョイント(特公
昭59−44552号公報、特公平5−41876号公
報)が発明されている。このような発明により、継手の
ガスシール性は管体降伏強度と同等以上にまで向上させ
るに至った。しかしながら、より優れたシール性を得る
には金属接触部に母材の降伏点をも越えるような、より
高い面圧を付与しなければならないため、焼付きの中で
も修復不可能なゴーリングが発生し易くなり、ゴーリン
グを防止する研究が盛んに行われるようになってきた。
【0004】このゴーリング防止対策として、コンパウ
ンドグリスに亜鉛、鉛、銅等の重金属粉、あるいは雲母
等の無機物を適切に含有させるグリスの開発やシール部
形状に工夫を凝らすことで局部面圧を軽減するもの(特
開昭62−209291号公報、特開平4−27739
2号公報)や、シール面の性状を制御したもの(実公平
6−713号公報)や表面処理によりゴーリング性を向
上させるもの(特公平3−78517号公報、特開平5
−117870号公報、特開昭62−258283号公
報、特開昭60−26695号公報、特開昭58−31
097号公報、特開昭58−17285号公報、特開昭
61−124792号公報、特開昭61−136087
号公報)等がある。係る各特許公報に示す技術もそれな
りに効果があり、特に適切な表面処理とコンパウンドグ
リスを用いることで耐焼付き性も実用的に充分な範囲に
まで向上してきた。
ンドグリスに亜鉛、鉛、銅等の重金属粉、あるいは雲母
等の無機物を適切に含有させるグリスの開発やシール部
形状に工夫を凝らすことで局部面圧を軽減するもの(特
開昭62−209291号公報、特開平4−27739
2号公報)や、シール面の性状を制御したもの(実公平
6−713号公報)や表面処理によりゴーリング性を向
上させるもの(特公平3−78517号公報、特開平5
−117870号公報、特開昭62−258283号公
報、特開昭60−26695号公報、特開昭58−31
097号公報、特開昭58−17285号公報、特開昭
61−124792号公報、特開昭61−136087
号公報)等がある。係る各特許公報に示す技術もそれな
りに効果があり、特に適切な表面処理とコンパウンドグ
リスを用いることで耐焼付き性も実用的に充分な範囲に
まで向上してきた。
【0005】特に、特公平3−78517号公報には油
井管ネジ継手に二硫化モリブデンを分散混合させた樹脂
被膜を形成されるものが知られている。しかし、係る公
報は樹脂被膜層を金属対金属接触部の表面粗さ以下に形
成さている。これはコンパウンドグリス塗布を念頭に置
いたもので、最終表面の凹凸にグリスが封入される効果
を狙ったもので、無グリス潤滑下での締め緩めに対して
は下地の表面粗さによる選択的接触により安定した耐焼
付き性は得られない。また、経時劣化を最小限にするた
めの下地処理の考えはなく、粗さのみについての言及で
は長期に亘る安定した耐焼付き性を得ることが出来ない
という問題がある。
井管ネジ継手に二硫化モリブデンを分散混合させた樹脂
被膜を形成されるものが知られている。しかし、係る公
報は樹脂被膜層を金属対金属接触部の表面粗さ以下に形
成さている。これはコンパウンドグリス塗布を念頭に置
いたもので、最終表面の凹凸にグリスが封入される効果
を狙ったもので、無グリス潤滑下での締め緩めに対して
は下地の表面粗さによる選択的接触により安定した耐焼
付き性は得られない。また、経時劣化を最小限にするた
めの下地処理の考えはなく、粗さのみについての言及で
は長期に亘る安定した耐焼付き性を得ることが出来ない
という問題がある。
【0006】更に、特開平6−10154号公報には表
面処理前の表面最大粗さと表面処理被膜厚さの関係を規
定したものが知られている。しかし、係る公報は金属接
触部の隙間を小さくすることでシール性の向上を狙った
ものであり、尚かつ、コンパウンドグリスの効果につい
て述べているものの、上記同様無潤滑下の耐焼付き性に
ついては全く述べられていない。さらに実施例として述
べられている金属系の表面処理では無グリス潤滑下での
耐焼付き性が期待できないことは前述したとおりであ
る。
面処理前の表面最大粗さと表面処理被膜厚さの関係を規
定したものが知られている。しかし、係る公報は金属接
触部の隙間を小さくすることでシール性の向上を狙った
ものであり、尚かつ、コンパウンドグリスの効果につい
て述べているものの、上記同様無潤滑下の耐焼付き性に
ついては全く述べられていない。さらに実施例として述
べられている金属系の表面処理では無グリス潤滑下での
耐焼付き性が期待できないことは前述したとおりであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような状況のもと
に、近年の研究として塗布したグリスがメークアップ
(締め付け)中に高圧になり使用性能を劣化させること
(特開昭63−210487号公報、特開平6−110
78号公報)やコンパウンドグリスに含有されている重
金属分に起因した環境汚染問題などが取り上げられ、重
金属分を含まないコンパウンドグリスの商品化などコン
パウンドグリスに関わる問題が生じ始めた。1991年
に制定されたAIP RP5C5にも継手性能に及ぼす
グリス量やグリス圧力の問題を評価するプログラムとな
っている。それにも増して、コンパウンドグリスの塗布
作業は作業環境を悪化させると同時に作業効率をも低下
させている。従って、このようなコンパウンドグリスを
一切用いることなく、従来の性能、特にゴーリング性を
確保できれば上述した問題点を一掃できる画期的なネジ
継手となる。それにも拘らず、コンパウンドグリスを用
いざるを得ないのは完全無グリス潤滑下では従来の技術
ではゴーリング性が数段劣化することにあった。
に、近年の研究として塗布したグリスがメークアップ
(締め付け)中に高圧になり使用性能を劣化させること
(特開昭63−210487号公報、特開平6−110
78号公報)やコンパウンドグリスに含有されている重
金属分に起因した環境汚染問題などが取り上げられ、重
金属分を含まないコンパウンドグリスの商品化などコン
パウンドグリスに関わる問題が生じ始めた。1991年
に制定されたAIP RP5C5にも継手性能に及ぼす
グリス量やグリス圧力の問題を評価するプログラムとな
っている。それにも増して、コンパウンドグリスの塗布
作業は作業環境を悪化させると同時に作業効率をも低下
させている。従って、このようなコンパウンドグリスを
一切用いることなく、従来の性能、特にゴーリング性を
確保できれば上述した問題点を一掃できる画期的なネジ
継手となる。それにも拘らず、コンパウンドグリスを用
いざるを得ないのは完全無グリス潤滑下では従来の技術
ではゴーリング性が数段劣化することにあった。
【0008】上述しような問題を解消するべき、発明者
らは鋭意研究を重ねた結果、従来において継手メークア
ップ前に塗布していたコンパウンドグリスなどの液体潤
滑剤を一切使用することなく、例え温度履歴があったと
しても繰り返しの締め、緩めに対してゴーリングを起こ
すことなく、かつシール性等の使用性能も満足すること
が出来る管ネジ継手を提供することにある。その発明の
要旨とするところは、 (1)雄ネジとネジなし金属接触部からなるピンと雌ネ
ジとネジなし金属接触部からなるボックスから構成され
る管のネジ継手において、ボックスまたはピンの接触表
面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理層と燐酸
系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タングステン
粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処
理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該燐酸系化
成処理被膜層の表面粗さ以上としたピン、ボックス螺合
時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での耐焼付き
性に優れたネジ継手。
らは鋭意研究を重ねた結果、従来において継手メークア
ップ前に塗布していたコンパウンドグリスなどの液体潤
滑剤を一切使用することなく、例え温度履歴があったと
しても繰り返しの締め、緩めに対してゴーリングを起こ
すことなく、かつシール性等の使用性能も満足すること
が出来る管ネジ継手を提供することにある。その発明の
要旨とするところは、 (1)雄ネジとネジなし金属接触部からなるピンと雌ネ
ジとネジなし金属接触部からなるボックスから構成され
る管のネジ継手において、ボックスまたはピンの接触表
面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理層と燐酸
系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タングステン
粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処
理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該燐酸系化
成処理被膜層の表面粗さ以上としたピン、ボックス螺合
時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での耐焼付き
性に優れたネジ継手。
【0009】(2)雄ネジとネジなし金属接触部からな
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化
処理層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該
燐酸系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚
を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とし、かつ相
対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小
さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤
なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化
処理層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該
燐酸系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚
を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とし、かつ相
対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小
さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤
なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
【0010】(3)雄ネジとネジなし金属接触部からな
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理
被膜層あるいは厚さ1〜20μmの窒化処理層と厚さ5
〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二
硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上としたピ
ン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤
滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理
被膜層あるいは厚さ1〜20μmの窒化処理層と厚さ5
〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二
硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上としたピ
ン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤
滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
【0011】(4)雄ネジとネジなし金属接触部からな
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンのいずれか一方の接触表面に、厚さ5〜30μmの
燐酸系化成処理被膜層、あるいは厚さ1〜20μmの窒
化処理層と厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を
設けると共に、二硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とし、か
つ相対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さよ
り小さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤
滑剤なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンのいずれか一方の接触表面に、厚さ5〜30μmの
燐酸系化成処理被膜層、あるいは厚さ1〜20μmの窒
化処理層と厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を
設けると共に、二硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とし、か
つ相対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さよ
り小さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤
滑剤なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
【0012】(5)雄ネジとネジなし金属接触部からな
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化
処理層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該
燐酸系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚
を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上としたピン、ボッ
クス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での
耐焼付き性に優れたネジ継手。
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化
処理層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該
燐酸系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚
を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上としたピン、ボッ
クス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での
耐焼付き性に優れたネジ継手。
【0013】(6)雄ネジとネジなし金属接触部からな
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化
処理層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該
燐酸系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚
を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上とし、かつ相対す
る摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小さく
し、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なし
の無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化
処理層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該
燐酸系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚
を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上とし、かつ相対す
る摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小さく
し、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なし
の無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。
【0014】(7)雄ネジとネジなし金属接触部からな
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理
被膜層あるいは厚さ1〜20μmの窒化処理層と厚さ5
〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二
硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上としたピン、
ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下
での耐焼付き性に優れたネジ継手。
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンの接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理
被膜層あるいは厚さ1〜20μmの窒化処理層と厚さ5
〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二
硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上としたピン、
ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下
での耐焼付き性に優れたネジ継手。
【0015】(8)雄ネジとネジなし金属接触部からな
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンのいずれか一方の接触表面に、厚さ5〜30μmの
燐酸系化成処理被膜層、あるいは厚さ1〜20μmの窒
化処理層と厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を
設けると共に、二硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上とし、かつ相
対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小
さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤
なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。 (9)(1)〜(8)記載の樹脂に腐食抑制剤を分散混
合したことを特徴とする無潤滑下での耐焼付き性に優れ
たネジ継手にある。
るピンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックス
から構成される管のネジ継手において、ボックスまたは
ピンのいずれか一方の接触表面に、厚さ5〜30μmの
燐酸系化成処理被膜層、あるいは厚さ1〜20μmの窒
化処理層と厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を
設けると共に、二硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上とし、かつ相
対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小
さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤
なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。 (9)(1)〜(8)記載の樹脂に腐食抑制剤を分散混
合したことを特徴とする無潤滑下での耐焼付き性に優れ
たネジ継手にある。
【0016】
【作用】以下、本発明について図面に従って詳細に説明
する。図1に本発明を適用した継手構成部材の概略図を
示す。図1に示すように、継手部材であるボックス1と
ピン(鋼管先端継手部)2について、それぞれの継手部
材を構成するネジ部3および金属−金属接触部4に対し
て、ボックス1のみ、あるいはボックス1とピン2の接
触界面に燐酸マンガン系化成処理被膜層または下地窒化
処理と燐酸マンガン系化成処理被膜層および樹脂被膜層
を施し、継手螺合中には係る表面処理層と相対する母材
表面が摺動する。
する。図1に本発明を適用した継手構成部材の概略図を
示す。図1に示すように、継手部材であるボックス1と
ピン(鋼管先端継手部)2について、それぞれの継手部
材を構成するネジ部3および金属−金属接触部4に対し
て、ボックス1のみ、あるいはボックス1とピン2の接
触界面に燐酸マンガン系化成処理被膜層または下地窒化
処理と燐酸マンガン系化成処理被膜層および樹脂被膜層
を施し、継手螺合中には係る表面処理層と相対する母材
表面が摺動する。
【0017】図2は各継手構成部材の組立構成を示す図
である。図2に示すようにボックス1とピン2を嵌合さ
せ、それぞれのネジ部3、金属−金属接触部4に高面圧
を付与しつつ摺動させる。このような構造において、一
般に継手径が大きくなるほど耐焼付き性が厳しくなるも
のである。そこで、例えば10回の締め緩めに対して、
ゴーリングを起こさないことが要求されるチュービング
サイズの最大径、φ178mmの金属対金属接触部を有
するプレミアムジョイントに対して耐焼付き性の評価試
験を行った。
である。図2に示すようにボックス1とピン2を嵌合さ
せ、それぞれのネジ部3、金属−金属接触部4に高面圧
を付与しつつ摺動させる。このような構造において、一
般に継手径が大きくなるほど耐焼付き性が厳しくなるも
のである。そこで、例えば10回の締め緩めに対して、
ゴーリングを起こさないことが要求されるチュービング
サイズの最大径、φ178mmの金属対金属接触部を有
するプレミアムジョイントに対して耐焼付き性の評価試
験を行った。
【0018】図3は各種表面処理とゴーリング発生時の
回数との関係を示す図である。図3に示すように、亜鉛
メッキ、銅メッキ、錫メッキ、燐酸塩処理、サンドブラ
ストを施したボックスと機械加工のままのピンに潤滑剤
を塗布することなく、締め緩めを行った場合の各種類の
焼付き発生回数を示しており、最も焼付き性に優れると
言われる銅メッキでさえも僅か3回目でゴーリングが発
生し、無潤滑下で耐ゴーリング性を確保することがいか
に難易度の高い技術であることが判る。何故ならば、通
常プレミアムジョイントはガスシールを行うために金属
対金属接触部に600MPaにも及ぶ母材自身の降伏点
をも越えるような高面圧を発生し、継手のメークアッ
プ、ブレークアウト中には係る高面圧下で金属同士が摺
動するからである。
回数との関係を示す図である。図3に示すように、亜鉛
メッキ、銅メッキ、錫メッキ、燐酸塩処理、サンドブラ
ストを施したボックスと機械加工のままのピンに潤滑剤
を塗布することなく、締め緩めを行った場合の各種類の
焼付き発生回数を示しており、最も焼付き性に優れると
言われる銅メッキでさえも僅か3回目でゴーリングが発
生し、無潤滑下で耐ゴーリング性を確保することがいか
に難易度の高い技術であることが判る。何故ならば、通
常プレミアムジョイントはガスシールを行うために金属
対金属接触部に600MPaにも及ぶ母材自身の降伏点
をも越えるような高面圧を発生し、継手のメークアッ
プ、ブレークアウト中には係る高面圧下で金属同士が摺
動するからである。
【0019】そこで、発明者らは高面圧下での潤滑機能
に優れる二硫化タングステンに着目し、油井管ネジ継手
に関する固体潤滑被膜の研究に取り組んだ。一般に潤滑
剤の潤滑効果は使用条件、すなわち、面圧、摺動速度、
潤滑剤の種類及び有無、面性状及び温度等によって大き
く異なることも知られている。二硫化タングステンにお
いても、その使用方法により極めて優れた耐焼付き性を
発揮したり、通常のグリス潤滑よりも劣る場合があるこ
とが知られている。特に350℃で24時間以上加熱し
た後の締め緩め試験で優れた効果を発揮する。また、二
硫化タングステンの場合、その下地処理とバインダー
(結合剤)が潤滑性の良否を左右すると言っても過言で
はない。
に優れる二硫化タングステンに着目し、油井管ネジ継手
に関する固体潤滑被膜の研究に取り組んだ。一般に潤滑
剤の潤滑効果は使用条件、すなわち、面圧、摺動速度、
潤滑剤の種類及び有無、面性状及び温度等によって大き
く異なることも知られている。二硫化タングステンにお
いても、その使用方法により極めて優れた耐焼付き性を
発揮したり、通常のグリス潤滑よりも劣る場合があるこ
とが知られている。特に350℃で24時間以上加熱し
た後の締め緩め試験で優れた効果を発揮する。また、二
硫化タングステンの場合、その下地処理とバインダー
(結合剤)が潤滑性の良否を左右すると言っても過言で
はない。
【0020】以上の理由から耐焼付き性の評価に当たっ
ては実継手を用いることが最も望ましいわけであるが、
先ずは被膜潤滑性の相対比較を行う観点からピン−オン
−ディスクタイプの焼付き評価試験機を開発し、小型サ
ンプルによる評価を行った。ここでバウデン摩擦試験機
等の既存の焼付き評価試験機を用いず、独自の試験機で
評価に当たったことは、前述のように被膜の耐焼付き向
上効果は使用環境によって大きく異なるためである。プ
レミアムジョイントの場合、接触面圧が前述のように非
常に大きいため、小型試験においても係る高面圧を付与
する必要があるからである。図4に本発明での試験の概
要を示す。以下にサンプル及び実験条件を示す。
ては実継手を用いることが最も望ましいわけであるが、
先ずは被膜潤滑性の相対比較を行う観点からピン−オン
−ディスクタイプの焼付き評価試験機を開発し、小型サ
ンプルによる評価を行った。ここでバウデン摩擦試験機
等の既存の焼付き評価試験機を用いず、独自の試験機で
評価に当たったことは、前述のように被膜の耐焼付き向
上効果は使用環境によって大きく異なるためである。プ
レミアムジョイントの場合、接触面圧が前述のように非
常に大きいため、小型試験においても係る高面圧を付与
する必要があるからである。図4に本発明での試験の概
要を示す。以下にサンプル及び実験条件を示す。
【0021】
【0022】ここで言うピンに耐焼付き性のある被膜を
施し、例えば実継手のボックスを想定し、ディスクには
例えば実継手のピンを想定し、実継手同等の旋盤加工に
よる表面粗さを付与した。一回転当たりの摺動距離は1
78mm外径のパイプに相当し、実継手で許される最大
の摺動速度で実継手同等の高面圧を付与した。更に特徴
的なことはグリスなどの潤滑剤を一切用いることなく、
耐焼付き性を評価したことにある。先ず、発明者らは既
存の金属メッキをマトリックスに二硫化タングステンを
分散混合した表面処理、いわゆる分散メッキの評価を行
った。その結果を図5に示す。すなわち、図5は分散メ
ッキによる表面被膜の種類と焼付きまでの摺動距離との
関係を示す図であり、この図より分散メッキの耐焼付き
性はマトリックス金属の耐焼付き性に大きく左右され、
二硫化タングステンの分散効果は殆ど現れず、むしろ、
金属マトリックス単体の耐焼付き性の方が優れる場合が
多いことが判る。これは高面圧特有の現象であり、軽荷
重下では一般的に言われるように二硫化タングステンの
効果が現れ、分散メッキの方が優れた耐焼付き性を呈し
たものである。
施し、例えば実継手のボックスを想定し、ディスクには
例えば実継手のピンを想定し、実継手同等の旋盤加工に
よる表面粗さを付与した。一回転当たりの摺動距離は1
78mm外径のパイプに相当し、実継手で許される最大
の摺動速度で実継手同等の高面圧を付与した。更に特徴
的なことはグリスなどの潤滑剤を一切用いることなく、
耐焼付き性を評価したことにある。先ず、発明者らは既
存の金属メッキをマトリックスに二硫化タングステンを
分散混合した表面処理、いわゆる分散メッキの評価を行
った。その結果を図5に示す。すなわち、図5は分散メ
ッキによる表面被膜の種類と焼付きまでの摺動距離との
関係を示す図であり、この図より分散メッキの耐焼付き
性はマトリックス金属の耐焼付き性に大きく左右され、
二硫化タングステンの分散効果は殆ど現れず、むしろ、
金属マトリックス単体の耐焼付き性の方が優れる場合が
多いことが判る。これは高面圧特有の現象であり、軽荷
重下では一般的に言われるように二硫化タングステンの
効果が現れ、分散メッキの方が優れた耐焼付き性を呈し
たものである。
【0023】次に、ポリアミドイミド、エポキシ、フラ
ン等の樹脂をバインダーに二硫化タングステン粉末を分
散混合させたコーティングの評価結果を図6に示す。す
なわち、図6は各種樹脂に二硫化タングステン粉末を分
散混合させた被膜と焼付きまでの摺動距離との関係を示
す図であり、ここで下地処理としては燐酸マンガン系化
成処理を施した。かかる被膜の耐焼付き性は従来最も優
れていると言われていた銅メッキの10倍以上の耐焼付
き性を呈し、一時的に設定していた最大試験摺動距離8
0mに達してもコーティングすることはなかった。バイ
ンダーの種類による耐焼付き性の有意差が明確に現れ、
ポリアミドイミド、エポキシ、フランの順に優れている
ことが判った。これは樹脂自身の引張強度、衝撃値と関
係するものである。
ン等の樹脂をバインダーに二硫化タングステン粉末を分
散混合させたコーティングの評価結果を図6に示す。す
なわち、図6は各種樹脂に二硫化タングステン粉末を分
散混合させた被膜と焼付きまでの摺動距離との関係を示
す図であり、ここで下地処理としては燐酸マンガン系化
成処理を施した。かかる被膜の耐焼付き性は従来最も優
れていると言われていた銅メッキの10倍以上の耐焼付
き性を呈し、一時的に設定していた最大試験摺動距離8
0mに達してもコーティングすることはなかった。バイ
ンダーの種類による耐焼付き性の有意差が明確に現れ、
ポリアミドイミド、エポキシ、フランの順に優れている
ことが判った。これは樹脂自身の引張強度、衝撃値と関
係するものである。
【0024】しかも、上述の有機樹脂が、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を下地処理である燐酸
系化成処理被膜層上に厚さ10〜45μmに形成せしめ
る必要がある。二硫化タングステン粉末と有機樹脂バイ
ンダーの組成比が0.2未満の場合には、形成される固
体潤滑被膜層の目的とする潤滑機能の向上効果が得られ
難く、また、組成比が9を越える場合には、形成された
固体潤滑被膜層の密着性が劣化し、特に被膜層からの二
硫化タングステン粉末の剥離が著しい等の欠点を生じる
ので好ましくない。従って、固体潤滑被膜層を形成する
ために使用される処理剤の必須含有成分である二硫化タ
ングステン粉末と有機樹脂バインダーの含有組成比は
0.2〜9の範囲とする。
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を下地処理である燐酸
系化成処理被膜層上に厚さ10〜45μmに形成せしめ
る必要がある。二硫化タングステン粉末と有機樹脂バイ
ンダーの組成比が0.2未満の場合には、形成される固
体潤滑被膜層の目的とする潤滑機能の向上効果が得られ
難く、また、組成比が9を越える場合には、形成された
固体潤滑被膜層の密着性が劣化し、特に被膜層からの二
硫化タングステン粉末の剥離が著しい等の欠点を生じる
ので好ましくない。従って、固体潤滑被膜層を形成する
ために使用される処理剤の必須含有成分である二硫化タ
ングステン粉末と有機樹脂バインダーの含有組成比は
0.2〜9の範囲とする。
【0025】これらの樹脂被膜層を下地処理された燐酸
系化成処理被膜層上に厚さ10〜45μm形成させるも
ので、この被膜厚さが10μm未満の場合には、本発明
の目的とする潤滑性能向上の効果が少なく、特に鋼管継
手のメークアップとブレークアウトの繰り返し使用回数
が減少する等の問題を生ずるので好ましくない。一方、
該被膜層の厚さが45μmを越える場合には、潤滑機能
向上効果が飽和するとともに、経済的に不利である。む
しろ、固体潤滑被膜層の密着性が劣化する傾向が増加
し、該被膜層の剥離によるムシレの発生する原因になる
ので好ましくない。従って、樹脂被膜層の厚さは10〜
45μmの範囲、好ましくは15〜40μmの範囲に規
制した。
系化成処理被膜層上に厚さ10〜45μm形成させるも
ので、この被膜厚さが10μm未満の場合には、本発明
の目的とする潤滑性能向上の効果が少なく、特に鋼管継
手のメークアップとブレークアウトの繰り返し使用回数
が減少する等の問題を生ずるので好ましくない。一方、
該被膜層の厚さが45μmを越える場合には、潤滑機能
向上効果が飽和するとともに、経済的に不利である。む
しろ、固体潤滑被膜層の密着性が劣化する傾向が増加
し、該被膜層の剥離によるムシレの発生する原因になる
ので好ましくない。従って、樹脂被膜層の厚さは10〜
45μmの範囲、好ましくは15〜40μmの範囲に規
制した。
【0026】また、コーティングの下地処理は二硫化タ
ングステンの特長を活かす最も重要な要素であるため、
耐焼付き性に及ぼす下地処理の影響を評価したものが図
7である。すなわち、図7は各種下地処理した場合の樹
脂に二硫化タングステン粉末を分散混合させた表面被膜
と焼付きまでの摺動距離との関係を示す図であり、ここ
では下地処理として燐酸マンガン系化成処理、窒化処
理、サンドブラスト、無処理について評価試験を行っ
た。その結果、耐焼付き性は燐酸マンガン系化成処理、
窒化処理、サンドブラスト、無処理の順に優れ、下地処
理なしの場合は銅メッキ程度の耐焼付き性しかないこと
が判った。また、窒化後燐酸マンガン系処理をすること
で耐焼付き性は最も安定する。もう一つの注目すべきこ
とは、下地処理にサンドブラストを用いた場合、二硫化
タングステンの効果に非常にばらつきがでることであ
る。これはグリス潤滑剤を伴わない焼付き試験ではサン
ドブラストによる凹凸の凸部が選択的に相手金属と接触
し、樹脂被膜が部分的に損耗し、金属同士の凝着が起こ
りゴーリング性は発生し易くなるものと考えられる。
ングステンの特長を活かす最も重要な要素であるため、
耐焼付き性に及ぼす下地処理の影響を評価したものが図
7である。すなわち、図7は各種下地処理した場合の樹
脂に二硫化タングステン粉末を分散混合させた表面被膜
と焼付きまでの摺動距離との関係を示す図であり、ここ
では下地処理として燐酸マンガン系化成処理、窒化処
理、サンドブラスト、無処理について評価試験を行っ
た。その結果、耐焼付き性は燐酸マンガン系化成処理、
窒化処理、サンドブラスト、無処理の順に優れ、下地処
理なしの場合は銅メッキ程度の耐焼付き性しかないこと
が判った。また、窒化後燐酸マンガン系処理をすること
で耐焼付き性は最も安定する。もう一つの注目すべきこ
とは、下地処理にサンドブラストを用いた場合、二硫化
タングステンの効果に非常にばらつきがでることであ
る。これはグリス潤滑剤を伴わない焼付き試験ではサン
ドブラストによる凹凸の凸部が選択的に相手金属と接触
し、樹脂被膜が部分的に損耗し、金属同士の凝着が起こ
りゴーリング性は発生し易くなるものと考えられる。
【0027】このメカニズムに着目し、燐酸マンガン系
化成処理について被膜厚さの効果を検討したところ、厚
さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設けることが
最適であることが判った。すなわち、燐酸系化成処理被
膜層の厚さが5μm未満では化成処理被膜層の均一被膜
性が十分でなく、固体潤滑被膜層に対する十分な密着性
向上効果、特に腐食環境に長時間曝された場合の密着
性、所謂経時後の密着性向上効果が得られにくく、ま
た、固体潤滑被膜層が消耗後の潤滑性能が良くなく、本
発明の目的とする鋼管継手の耐ゴーリング性の向上効果
が不十分である。一方、燐酸系化成処理被膜層が厚さ3
0μmを越えて生成される場合には、二次結晶が生成さ
れる傾向が著しく、該被膜自体の密着性が劣化するとと
もに、樹脂被膜層の密着性も劣化させるので好ましくな
い。従って、本発明においては、燐酸系化成処理被膜層
が厚さは5〜30μmの範囲、好ましくは10〜25μ
mの範囲に限定した。
化成処理について被膜厚さの効果を検討したところ、厚
さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設けることが
最適であることが判った。すなわち、燐酸系化成処理被
膜層の厚さが5μm未満では化成処理被膜層の均一被膜
性が十分でなく、固体潤滑被膜層に対する十分な密着性
向上効果、特に腐食環境に長時間曝された場合の密着
性、所謂経時後の密着性向上効果が得られにくく、ま
た、固体潤滑被膜層が消耗後の潤滑性能が良くなく、本
発明の目的とする鋼管継手の耐ゴーリング性の向上効果
が不十分である。一方、燐酸系化成処理被膜層が厚さ3
0μmを越えて生成される場合には、二次結晶が生成さ
れる傾向が著しく、該被膜自体の密着性が劣化するとと
もに、樹脂被膜層の密着性も劣化させるので好ましくな
い。従って、本発明においては、燐酸系化成処理被膜層
が厚さは5〜30μmの範囲、好ましくは10〜25μ
mの範囲に限定した。
【0028】さらに、本発明においては、必要に応じて
燐酸系化成処理被膜層、特に燐酸マンガン系化成処理被
膜層のさらなる付着強度の向上、あるいは、この被膜層
の均一な生成が阻害される鋼成分の鋼管継手に対する燐
酸マンガン系化成処理被膜層の均一な生成促進および樹
脂被膜層の消耗後の潤滑効果の長時間に亘る確保を目的
として、拡散処理による窒化処理層が燐酸マンガン系化
成処理被膜層の下地処理層として設けられる。而して、
これらの作用、効果を得るためには下地窒化処理層の厚
さは1μm以上20μm以下の範囲に限定される。この
下地窒化処理層の厚さが1μm未満の場合には、窒化処
理層に欠陥部が多く生成されるため、上記の効果が得ら
れにくく好ましくない。一方、下地窒化処理層の厚さが
20μmを越える場合には、上述した効果が飽和すると
ともに、むしろ窒化層の硬度が高いために、その厚さ増
加による鋼管継手の材質変化をもたらすため好ましくな
い。従って、本発明においては下地窒化処理層の厚さは
1〜20μmの範囲、好ましくは5〜15μmの厚さに
限定される。
燐酸系化成処理被膜層、特に燐酸マンガン系化成処理被
膜層のさらなる付着強度の向上、あるいは、この被膜層
の均一な生成が阻害される鋼成分の鋼管継手に対する燐
酸マンガン系化成処理被膜層の均一な生成促進および樹
脂被膜層の消耗後の潤滑効果の長時間に亘る確保を目的
として、拡散処理による窒化処理層が燐酸マンガン系化
成処理被膜層の下地処理層として設けられる。而して、
これらの作用、効果を得るためには下地窒化処理層の厚
さは1μm以上20μm以下の範囲に限定される。この
下地窒化処理層の厚さが1μm未満の場合には、窒化処
理層に欠陥部が多く生成されるため、上記の効果が得ら
れにくく好ましくない。一方、下地窒化処理層の厚さが
20μmを越える場合には、上述した効果が飽和すると
ともに、むしろ窒化層の硬度が高いために、その厚さ増
加による鋼管継手の材質変化をもたらすため好ましくな
い。従って、本発明においては下地窒化処理層の厚さは
1〜20μmの範囲、好ましくは5〜15μmの厚さに
限定される。
【0029】このように、下地処理を燐酸系化成処理層
に特定した理由として、サンドブラストなどの下地処理
に比べ、燐酸系化成処理は樹脂被膜との密着性の点で経
時劣化を起こしにくいことと、施工性上の問題である。
経時劣化について下地処理に燐酸マンガン系化成処理を
用いたものとサンドブラストを用いたものに同様の樹脂
被膜を形成し、水中に1ケ月浸漬後、密着状況を観察し
たところ、燐酸マンガン系化成処理をしたものには変化
がなかったものの、サンドブラストをしたものには樹脂
被膜の浮き上がりが観察されるものもあり、特に湿潤環
境下での保存及び使用に問題のあることが判った。施工
性の点ではサンドブラストを下地処理として用いた場
合、サンドブラスト後望ましくは30分以内にコーティ
ング処理を行う必要があるが、製造現場ではライン構造
上、不可能な場合も多い。これに対して、燐酸マンガン
系化成処理の場合、処理後2週間放置後樹脂被膜を施し
ても実使用上問題のないことが確認された。
に特定した理由として、サンドブラストなどの下地処理
に比べ、燐酸系化成処理は樹脂被膜との密着性の点で経
時劣化を起こしにくいことと、施工性上の問題である。
経時劣化について下地処理に燐酸マンガン系化成処理を
用いたものとサンドブラストを用いたものに同様の樹脂
被膜を形成し、水中に1ケ月浸漬後、密着状況を観察し
たところ、燐酸マンガン系化成処理をしたものには変化
がなかったものの、サンドブラストをしたものには樹脂
被膜の浮き上がりが観察されるものもあり、特に湿潤環
境下での保存及び使用に問題のあることが判った。施工
性の点ではサンドブラストを下地処理として用いた場
合、サンドブラスト後望ましくは30分以内にコーティ
ング処理を行う必要があるが、製造現場ではライン構造
上、不可能な場合も多い。これに対して、燐酸マンガン
系化成処理の場合、処理後2週間放置後樹脂被膜を施し
ても実使用上問題のないことが確認された。
【0030】グリス潤滑を用いない場合のもう一つの劣
化性能として金属密封部のガスシール性がある。無潤滑
下でのガスシール性を評価するために継手に10回の締
め緩めを繰り返した後、API RP5C5の荷重条件
に則って、ガスシール性の評価を試みた。その結果、従
来グリス潤滑をしていた場合と同様の加工公差範囲内で
の評価試験でも継手はリークすることはなかった。これ
は耐焼付き性を確保するために形成した下地処理の膜厚
以上の樹脂膜厚により、実質上のシールを行う金属接触
部界面の凹凸が極めて滑らかになり、尚かつ相対する摺
動面との隙間にも樹脂が密封されるため、グリスを用い
なくても優れたシール機能が発揮できるものである。
化性能として金属密封部のガスシール性がある。無潤滑
下でのガスシール性を評価するために継手に10回の締
め緩めを繰り返した後、API RP5C5の荷重条件
に則って、ガスシール性の評価を試みた。その結果、従
来グリス潤滑をしていた場合と同様の加工公差範囲内で
の評価試験でも継手はリークすることはなかった。これ
は耐焼付き性を確保するために形成した下地処理の膜厚
以上の樹脂膜厚により、実質上のシールを行う金属接触
部界面の凹凸が極めて滑らかになり、尚かつ相対する摺
動面との隙間にも樹脂が密封されるため、グリスを用い
なくても優れたシール機能が発揮できるものである。
【0031】図8は本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐酸
系化成処理被膜層の表面粗さとの関係を示す図である。
本発明の目的を達成する鋼管継手の表面状態としては、
図8に示すように、燐酸系化成処理被膜層5あるいは窒
化処理層と燐酸系化成処理被膜層の表面粗さRM と、こ
れら下地処理層上に形成した二硫化タングステン粉末を
樹脂に分散混合した樹脂被膜層6の膜厚δC とすると、
RM <δC の関係に成るように形成させることにある。
すなわち、樹脂被膜層の膜厚δC を燐酸系化成処理被膜
層あるいは窒化処理層と燐酸系化成処理被膜層の表面粗
さRM より大きくする必要がある。これより小さい場合
には、本発明の目的である耐焼付き性を維持することが
できないばかりか、シール性を維持することができなく
なる。また、この燐酸系化成処理被膜層の表面粗さRM
は3〜30μmの範囲とする。3μm未満では樹脂被膜
との密着性が悪く、30μmを越える表面粗さになると
燐酸系化成処理被膜層の厚さが厚くなり、二次結晶が生
成される傾向が著しく、該被膜層自体がもろくなり、密
着性が逆に劣化させることになる。従って、本発明にお
いては、燐酸系化成処理被膜層の表面粗さRM は3〜3
0μmの範囲に限定した。
系化成処理被膜層の表面粗さとの関係を示す図である。
本発明の目的を達成する鋼管継手の表面状態としては、
図8に示すように、燐酸系化成処理被膜層5あるいは窒
化処理層と燐酸系化成処理被膜層の表面粗さRM と、こ
れら下地処理層上に形成した二硫化タングステン粉末を
樹脂に分散混合した樹脂被膜層6の膜厚δC とすると、
RM <δC の関係に成るように形成させることにある。
すなわち、樹脂被膜層の膜厚δC を燐酸系化成処理被膜
層あるいは窒化処理層と燐酸系化成処理被膜層の表面粗
さRM より大きくする必要がある。これより小さい場合
には、本発明の目的である耐焼付き性を維持することが
できないばかりか、シール性を維持することができなく
なる。また、この燐酸系化成処理被膜層の表面粗さRM
は3〜30μmの範囲とする。3μm未満では樹脂被膜
との密着性が悪く、30μmを越える表面粗さになると
燐酸系化成処理被膜層の厚さが厚くなり、二次結晶が生
成される傾向が著しく、該被膜層自体がもろくなり、密
着性が逆に劣化させることになる。従って、本発明にお
いては、燐酸系化成処理被膜層の表面粗さRM は3〜3
0μmの範囲に限定した。
【0032】次に、継手の金属接触部の耐焼付き性を向
上させる方法に接触界面を意識的に機械加工により粗く
したり、あるいはサンドブラストを施し、他の表面処理
を用いずに耐焼付き性を向上させることは一般に用いら
れている手段でコンパウンドグリスを塗布した環境下で
は一定の効果を上げてきた。しかし、この摺動相手材の
表面性状の効果をグリス無潤滑下で評価したものはな
く、ここにグリス無潤滑下での銅メッキを施した母材に
対してサンドブラストにより表面をRmax =30μmに
処理したピンを締め緩めを繰り返した場合の結果を図9
に示す。すなわち、図9は摺動相手材にサンドブラスト
を施した場合の各種表面処理とゴーリング発生時の回数
との関係を示す図で、この図に示すように、摺動相手材
の表面にサンドブラストを施した方が耐焼付き性が劣化
することが判る。この理由として、表面を粗くすること
の効果は表面を粗くすることにより接触界面に隙間を設
け、その隙間にコンパウンドグリスを封入し、潤滑効果
を向上させることにあるわけで、グリス無潤滑下ではこ
の効果がないばかりか、唯一の耐焼付き性の機能を有す
る表面処理をサンドブラストの凹凸により、損耗させて
しまうからである。
上させる方法に接触界面を意識的に機械加工により粗く
したり、あるいはサンドブラストを施し、他の表面処理
を用いずに耐焼付き性を向上させることは一般に用いら
れている手段でコンパウンドグリスを塗布した環境下で
は一定の効果を上げてきた。しかし、この摺動相手材の
表面性状の効果をグリス無潤滑下で評価したものはな
く、ここにグリス無潤滑下での銅メッキを施した母材に
対してサンドブラストにより表面をRmax =30μmに
処理したピンを締め緩めを繰り返した場合の結果を図9
に示す。すなわち、図9は摺動相手材にサンドブラスト
を施した場合の各種表面処理とゴーリング発生時の回数
との関係を示す図で、この図に示すように、摺動相手材
の表面にサンドブラストを施した方が耐焼付き性が劣化
することが判る。この理由として、表面を粗くすること
の効果は表面を粗くすることにより接触界面に隙間を設
け、その隙間にコンパウンドグリスを封入し、潤滑効果
を向上させることにあるわけで、グリス無潤滑下ではこ
の効果がないばかりか、唯一の耐焼付き性の機能を有す
る表面処理をサンドブラストの凹凸により、損耗させて
しまうからである。
【0033】図10は本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐
酸系化成処理被膜層の表面粗さ及び相対する摺動面の表
面粗さとの関係を示す図である。本発明の目的を達成す
るための第2の発明であって、図10に示すように、燐
酸系化成処理被膜層5あるいた窒化処理層と燐酸系化成
処理被膜層の表面粗さRM とこれら下地処理層上に形成
した二硫化タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂
被膜層6の膜厚δC との間に、RM <δC の関係があ
り、かつ、相対する摺動面7の表面粗さRmax とすると
Rmax <δC の関係が成り立つようにRmax を決めるこ
とにある。すなわち、相対する摺動面の表面粗さRmax
が樹脂被膜層の膜厚δC より大きいと本発明において
は、グリス又は液体潤滑剤がないことからリークを起こ
し、本発明の目的を達成することができない。また、こ
の表面粗さRmax は1〜25μmの範囲とする。1μm
未満では継手の生産効率に影響を与えるためで、また、
25μmを越えると潤滑剤が無いために焼付けを起し、
シール性を劣化させる。従って、相対する摺動面の表面
粗さRmax は1〜25μmの範囲が望ましい。その作
用、効果を図11及び図12に示す。
酸系化成処理被膜層の表面粗さ及び相対する摺動面の表
面粗さとの関係を示す図である。本発明の目的を達成す
るための第2の発明であって、図10に示すように、燐
酸系化成処理被膜層5あるいた窒化処理層と燐酸系化成
処理被膜層の表面粗さRM とこれら下地処理層上に形成
した二硫化タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂
被膜層6の膜厚δC との間に、RM <δC の関係があ
り、かつ、相対する摺動面7の表面粗さRmax とすると
Rmax <δC の関係が成り立つようにRmax を決めるこ
とにある。すなわち、相対する摺動面の表面粗さRmax
が樹脂被膜層の膜厚δC より大きいと本発明において
は、グリス又は液体潤滑剤がないことからリークを起こ
し、本発明の目的を達成することができない。また、こ
の表面粗さRmax は1〜25μmの範囲とする。1μm
未満では継手の生産効率に影響を与えるためで、また、
25μmを越えると潤滑剤が無いために焼付けを起し、
シール性を劣化させる。従って、相対する摺動面の表面
粗さRmax は1〜25μmの範囲が望ましい。その作
用、効果を図11及び図12に示す。
【0034】図11は本発明に係る樹脂膜厚みと表面粗
さにおける耐焼付き性との関係を示す図である。すなわ
ち、燐酸マンガン系化成処理を下地処理に二硫化タング
ステンをポリアミドイミド樹脂に分散混合した場合の初
期の樹脂被膜厚と10回の締め緩め後の樹脂被膜厚を示
したものである。相対する摺動面の表面粗さが粗いほど
残存膜厚が小さくなり、耐焼付き性が劣化することが判
る。図12は相対する摺動面粗さでのメーク・ブレーク
回数と樹脂被膜厚みの減少過程を示す図で、締め緩めを
繰り返したときの樹脂膜厚の減少過程を示している。こ
の図より、総損耗量が相対する摺動面の粗さと同等にな
るあたりから、損耗は減少する傾向にある。従って、耐
焼付き性を安定的に得るには樹脂被膜の膜厚を相対する
摺動面の粗さ以上に設計する必要がある。
さにおける耐焼付き性との関係を示す図である。すなわ
ち、燐酸マンガン系化成処理を下地処理に二硫化タング
ステンをポリアミドイミド樹脂に分散混合した場合の初
期の樹脂被膜厚と10回の締め緩め後の樹脂被膜厚を示
したものである。相対する摺動面の表面粗さが粗いほど
残存膜厚が小さくなり、耐焼付き性が劣化することが判
る。図12は相対する摺動面粗さでのメーク・ブレーク
回数と樹脂被膜厚みの減少過程を示す図で、締め緩めを
繰り返したときの樹脂膜厚の減少過程を示している。こ
の図より、総損耗量が相対する摺動面の粗さと同等にな
るあたりから、損耗は減少する傾向にある。従って、耐
焼付き性を安定的に得るには樹脂被膜の膜厚を相対する
摺動面の粗さ以上に設計する必要がある。
【0035】図13は燐酸処理の膜厚と焼付きまでの摺
動距離との関係を示す図である。この図に示すように燐
酸マンガン系化成処理の厚さと樹脂被膜の厚さには、よ
り優れた耐焼付き性を発揮できる特定の傾向があり、化
成処理の厚さ以上に樹脂被膜を形成させることである。
この組合せが効果的な理由として、前述のサンドブラス
トの下地処理と同じメカニズムで化成処理を施した場合
も化成処理膜厚相当の凹凸が表面に現れていることが判
った。従って、選択的接触を防ぐ目的からも化成処理膜
厚以上に樹脂被膜をコーティングさせる必要がある。
動距離との関係を示す図である。この図に示すように燐
酸マンガン系化成処理の厚さと樹脂被膜の厚さには、よ
り優れた耐焼付き性を発揮できる特定の傾向があり、化
成処理の厚さ以上に樹脂被膜を形成させることである。
この組合せが効果的な理由として、前述のサンドブラス
トの下地処理と同じメカニズムで化成処理を施した場合
も化成処理膜厚相当の凹凸が表面に現れていることが判
った。従って、選択的接触を防ぐ目的からも化成処理膜
厚以上に樹脂被膜をコーティングさせる必要がある。
【0036】図14は本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐
酸系化成処理被膜層の膜厚との関係を示す図である。本
発明の目的を達成する第3の発明であって、鋼管継手の
表面状態としては、図14に示すように、燐酸系化成処
理被膜層5あるいは窒化処理層と燐酸系化成処理被膜層
の膜厚δM と、これら下地処理層上に形成した二硫化タ
ングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層6の膜
厚δC とすると、δM<δC の関係に成るように形成さ
せることにある。すなわち、樹脂被膜層の膜厚δC を燐
酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理層と燐酸系化成処
理被膜層の膜厚δM より大きくする必要がある。これよ
り小さい場合には、本発明の目的である耐焼付き性を維
持することができないばかりか、シール性を維持するこ
とができなくなる。また、この燐酸系化成処理被膜層の
膜厚δM は前述した5〜30μm、樹脂被膜層の膜厚δ
C は10〜45μmであるから、この両者において常に
δ M <δC を保つ条件で形成させる必要がある。
酸系化成処理被膜層の膜厚との関係を示す図である。本
発明の目的を達成する第3の発明であって、鋼管継手の
表面状態としては、図14に示すように、燐酸系化成処
理被膜層5あるいは窒化処理層と燐酸系化成処理被膜層
の膜厚δM と、これら下地処理層上に形成した二硫化タ
ングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層6の膜
厚δC とすると、δM<δC の関係に成るように形成さ
せることにある。すなわち、樹脂被膜層の膜厚δC を燐
酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理層と燐酸系化成処
理被膜層の膜厚δM より大きくする必要がある。これよ
り小さい場合には、本発明の目的である耐焼付き性を維
持することができないばかりか、シール性を維持するこ
とができなくなる。また、この燐酸系化成処理被膜層の
膜厚δM は前述した5〜30μm、樹脂被膜層の膜厚δ
C は10〜45μmであるから、この両者において常に
δ M <δC を保つ条件で形成させる必要がある。
【0037】図15は本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐
酸系化成処理被膜層の膜厚及び相対する摺動面の表面粗
さとの関係を示す図である。本発明の目的を達成するた
めの第4の発明であって、図15に示すように、燐酸系
化成処理被膜層5あるいた窒化処理層と燐酸系化成処理
被膜層の膜厚δM とこれら下地処理層上に形成した二硫
化タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層6
の膜厚δC との間に、δM <δC の関係があり、かつ、
相対する摺動面7の表面粗さRmax とするとR max <δ
C の関係が成り立つようにRmax を決めることにある。
すなわち、相対する摺動面の表面粗さRmax が樹脂被膜
層の膜厚δC より大きいと本発明においては、グリス又
は液体潤滑剤がないことからリークを起こし、本発明の
目的を達成することができない。また、この表面粗さR
max は1〜25μmの範囲とする。1μm未満では継手
の生産効率に影響を与えるためで、また、25μmを越
えると潤滑剤が無いために焼付けを起し、シール性を劣
化させる。従って、相対する摺動面の表面粗さRmax は
1〜25μmの範囲が望ましい。
酸系化成処理被膜層の膜厚及び相対する摺動面の表面粗
さとの関係を示す図である。本発明の目的を達成するた
めの第4の発明であって、図15に示すように、燐酸系
化成処理被膜層5あるいた窒化処理層と燐酸系化成処理
被膜層の膜厚δM とこれら下地処理層上に形成した二硫
化タングステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層6
の膜厚δC との間に、δM <δC の関係があり、かつ、
相対する摺動面7の表面粗さRmax とするとR max <δ
C の関係が成り立つようにRmax を決めることにある。
すなわち、相対する摺動面の表面粗さRmax が樹脂被膜
層の膜厚δC より大きいと本発明においては、グリス又
は液体潤滑剤がないことからリークを起こし、本発明の
目的を達成することができない。また、この表面粗さR
max は1〜25μmの範囲とする。1μm未満では継手
の生産効率に影響を与えるためで、また、25μmを越
えると潤滑剤が無いために焼付けを起し、シール性を劣
化させる。従って、相対する摺動面の表面粗さRmax は
1〜25μmの範囲が望ましい。
【0038】更に、二硫化タングステンを唯一の分散粒
子とした樹脂被膜を用いることはグリス潤滑無しの場
合、必須条件であったが、係る分散粒子を用いた場合の
弊害としてSが水分中などの水素と結び付き、硫化水素
を生成し、特に母材が高強度の場合、硫化物応力腐食割
れを誘発すると言うものである。このような問題に対処
するために、樹脂中に2−ポリメリクリンセード,1−
トリエチレントリアミノイミダゾリン(2−polym
ericlinseed,1−triethylene
triaminoimidazoline)などの腐食
抑制剤を分散させることで耐焼付き性を維持したまま硫
化物応力腐食割れを防止することができるものである。
子とした樹脂被膜を用いることはグリス潤滑無しの場
合、必須条件であったが、係る分散粒子を用いた場合の
弊害としてSが水分中などの水素と結び付き、硫化水素
を生成し、特に母材が高強度の場合、硫化物応力腐食割
れを誘発すると言うものである。このような問題に対処
するために、樹脂中に2−ポリメリクリンセード,1−
トリエチレントリアミノイミダゾリン(2−polym
ericlinseed,1−triethylene
triaminoimidazoline)などの腐食
抑制剤を分散させることで耐焼付き性を維持したまま硫
化物応力腐食割れを防止することができるものである。
【0039】
【実施例】鋼管の継手部分である図1に示す継手部材で
あるボックスとピンについて、それぞれの継手部材を構
成するネジ部および金属ー金属接触部に対して、下地処
理としてボックスの接触界面に燐酸マンガン系化成処理
被膜層または下地窒化処理層と燐酸マンガン系化成処理
被膜層ないしはサンドブラスト処理を行い、樹脂被膜と
して二硫化タングステンとポリアミドイミド樹脂、エポ
キシ系樹脂及びフラン系樹脂を所定の組成比で構成され
た固体潤滑剤を塗布し、樹脂被膜の膜厚を変えて設け
た。また、相対する摺動面の粗さを変えたときの温度履
歴のない場合のゴーリング発生回数を表1に示す。その
結果、表1に示すように、温度履歴のない場合には最高
20回までのグリス潤滑を伴わない実継手の締め緩め試
験で本発明の効果の高いことを明確に現している。
あるボックスとピンについて、それぞれの継手部材を構
成するネジ部および金属ー金属接触部に対して、下地処
理としてボックスの接触界面に燐酸マンガン系化成処理
被膜層または下地窒化処理層と燐酸マンガン系化成処理
被膜層ないしはサンドブラスト処理を行い、樹脂被膜と
して二硫化タングステンとポリアミドイミド樹脂、エポ
キシ系樹脂及びフラン系樹脂を所定の組成比で構成され
た固体潤滑剤を塗布し、樹脂被膜の膜厚を変えて設け
た。また、相対する摺動面の粗さを変えたときの温度履
歴のない場合のゴーリング発生回数を表1に示す。その
結果、表1に示すように、温度履歴のない場合には最高
20回までのグリス潤滑を伴わない実継手の締め緩め試
験で本発明の効果の高いことを明確に現している。
【0040】表2は温度履歴のある場合のゴーリング発
生回数を示している。これによれば常温での締め緩めに
対しては、表1のように下地処理の膜厚(粗さにおいて
も、ほぼ同一効果)、樹脂被膜厚さ、相対する摺動面の
粗さを特定の関係に設定することで優れた耐焼付き性を
呈するが、しかし、350℃で24時間以上加熱した後
の締め緩め試験では耐焼付き性が低下することを表して
いる。表3は固体潤滑剤として二硫化タングステンを用
いた場合、350℃の温度履歴を受けても、下地処理の
膜厚(粗さも同一)、樹脂被膜厚さ、相対する摺動面の
粗さの特定条件を満たせば目標の10回の締め緩めに対
しても所定の目標を達成出来ることが判る。このように
グリス無潤滑下では摺動面のやすり効果が顕著に現れる
ため、二硫化タングステンを樹脂に分散混合させた樹脂
被膜を用いる場合、樹脂被膜厚を下地処理の被膜粗度以
上に形成すると同時に相対する摺動面の面粗さを前述し
たように樹脂被膜厚以下に形成させる必要がある。
生回数を示している。これによれば常温での締め緩めに
対しては、表1のように下地処理の膜厚(粗さにおいて
も、ほぼ同一効果)、樹脂被膜厚さ、相対する摺動面の
粗さを特定の関係に設定することで優れた耐焼付き性を
呈するが、しかし、350℃で24時間以上加熱した後
の締め緩め試験では耐焼付き性が低下することを表して
いる。表3は固体潤滑剤として二硫化タングステンを用
いた場合、350℃の温度履歴を受けても、下地処理の
膜厚(粗さも同一)、樹脂被膜厚さ、相対する摺動面の
粗さの特定条件を満たせば目標の10回の締め緩めに対
しても所定の目標を達成出来ることが判る。このように
グリス無潤滑下では摺動面のやすり効果が顕著に現れる
ため、二硫化タングステンを樹脂に分散混合させた樹脂
被膜を用いる場合、樹脂被膜厚を下地処理の被膜粗度以
上に形成すると同時に相対する摺動面の面粗さを前述し
たように樹脂被膜厚以下に形成させる必要がある。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるネジ継
手は、ボックスまたはピンの接触表面に燐酸系化成処理
被膜層あるいは窒化処理層と燐酸系化成処理被膜層を設
け、この燐酸系化成処理被膜層上に樹脂被膜層を形成
し、この樹脂被膜の膜厚を燐酸系化成処理被膜の表面粗
さ以上とするか、また、更に加えて、この樹脂被膜の膜
厚を相対する摺動面の表面粗さ以上とし、特に固体潤滑
剤として二硫化タングステン粉末を樹脂に分散させるこ
とにより、温度履歴を受けても締め緩めに対して焼付き
がなく、かつ、従来において継手メークアップ前に塗布
していたコンパウンドグリスなどの液体潤滑剤を一切使
用することなく、繰り返しの締め、緩めに対してゴーリ
ングを起こすことなく、かつシール性等の使用性能も満
足することが出来る極めて優れた管ネジ継手を得ること
ができる。
手は、ボックスまたはピンの接触表面に燐酸系化成処理
被膜層あるいは窒化処理層と燐酸系化成処理被膜層を設
け、この燐酸系化成処理被膜層上に樹脂被膜層を形成
し、この樹脂被膜の膜厚を燐酸系化成処理被膜の表面粗
さ以上とするか、また、更に加えて、この樹脂被膜の膜
厚を相対する摺動面の表面粗さ以上とし、特に固体潤滑
剤として二硫化タングステン粉末を樹脂に分散させるこ
とにより、温度履歴を受けても締め緩めに対して焼付き
がなく、かつ、従来において継手メークアップ前に塗布
していたコンパウンドグリスなどの液体潤滑剤を一切使
用することなく、繰り返しの締め、緩めに対してゴーリ
ングを起こすことなく、かつシール性等の使用性能も満
足することが出来る極めて優れた管ネジ継手を得ること
ができる。
【図1】本発明を適用した継手構成部材の概略図、
【図2】各継手構成部材の組立構成を示す図、
【図3】各種表面処理とゴーリング発生時の回数との関
係を示す図、
係を示す図、
【図4】本発明での試験の概要を示す図、
【図5】分散メッキによる表面被膜の種類と焼付きまで
の摺動距離との関係を示す図、
の摺動距離との関係を示す図、
【図6】各種樹脂に二硫化タングステン粉末を分散混合
させた被膜と焼付きまでの摺動距離との関係を示す図、
させた被膜と焼付きまでの摺動距離との関係を示す図、
【図7】各種下地処理した場合の樹脂に二硫化タングス
テン粉末を分散混合させた表面被膜と焼付きまでの摺動
距離との関係を示す図、
テン粉末を分散混合させた表面被膜と焼付きまでの摺動
距離との関係を示す図、
【図8】本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐酸系化成処理
被膜層の表面粗さとの関係を示す図、
被膜層の表面粗さとの関係を示す図、
【図9】摺動相手材にサンドブラストを施した場合の各
種表面処理とゴーリング発生時の回数との関係を示す
図、
種表面処理とゴーリング発生時の回数との関係を示す
図、
【図10】本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐酸系化成処
理被膜層の表面粗さ及び相対する摺動面の表面粗さとの
関係を示す図、
理被膜層の表面粗さ及び相対する摺動面の表面粗さとの
関係を示す図、
【図11】本発明に係る樹脂被膜厚みと表面粗さにおけ
る耐焼付き性との関係を示す図、
る耐焼付き性との関係を示す図、
【図12】相対する摺動面粗さでのメーク・ブレーク回
数と樹脂被膜厚みの減少過程を示す図、
数と樹脂被膜厚みの減少過程を示す図、
【図13】燐酸系化成処理の膜厚と焼付きまでの摺動距
離との関係を示す図、
離との関係を示す図、
【図14】本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐酸系化成処
理被膜層の膜厚との関係を示す図
理被膜層の膜厚との関係を示す図
【図15】本発明に係る樹脂被膜の膜厚と燐酸系化成処
理被膜層の膜厚及び相対する摺動面の表面粗さとの関係
を示す図である。
理被膜層の膜厚及び相対する摺動面の表面粗さとの関係
を示す図である。
1 ボックス 2 ピン 3 ネジ部 4 金属接触部 5 燐酸系化成処理被膜層 6 樹脂被膜層 7 相対する摺動面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 透 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 樋口 征順 福岡県北九州市戸畑区沢見一丁目7−5− 208 (72)発明者 井上 隆介 福岡県北九州市小倉北区熊谷2−28−12
Claims (9)
- 【請求項1】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理
層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タン
グステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸
系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該
燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上としたピン、ボッ
クス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での
耐焼付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項2】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理
層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タン
グステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸
系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該
燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とし、かつ相対す
る摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小さく
し、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なし
の無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項3】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜
層あるいは厚さ1〜20μmの窒化処理層と厚さ5〜3
0μmの燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上としたピ
ン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤
滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項4】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
のいずれか一方の接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸
系化成処理被膜層、あるいは厚さ1〜20μmの窒化処
理層と厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設け
ると共に、二硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の表面粗さ以上とし、か
つ相対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さよ
り小さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤
滑剤なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項5】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理
層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タン
グステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸
系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該
燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上としたピン、ボックス
螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下での耐焼
付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項6】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、燐酸系化成処理被膜層あるいは窒化処理
層と燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化タン
グステン粉末を樹脂に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸
系化成処理被膜層上に形成し、前記樹脂被膜の膜厚を該
燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上とし、かつ相対する摺
動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小さくし、
ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無
潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項7】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
の接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜
層あるいは厚さ1〜20μmの窒化処理層と厚さ5〜3
0μmの燐酸系化成処理被膜層を設けると共に、二硫化
タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上としたピン、
ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤なしの無潤滑下
での耐焼付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項8】 雄ネジとネジなし金属接触部からなるピ
ンと雌ネジとネジなし金属接触部からなるボックスから
構成される管のネジ継手において、ボックスまたはピン
のいずれか一方の接触表面に、厚さ5〜30μmの燐酸
系化成処理被膜層、あるいは厚さ1〜20μmの窒化処
理層と厚さ5〜30μmの燐酸系化成処理被膜層を設け
ると共に、二硫化タングステン粉末を樹脂に、 0.2≦{(二硫化タングステン粉末)の含有量}/
{(樹脂)の含有量}≦9 の割合に分散混合した樹脂被膜層を該燐酸系化成処理被
膜層上に厚さ10〜45μmに形成し、前記樹脂被膜の
膜厚を該燐酸系化成処理被膜層の膜厚以上とし、かつ相
対する摺動面の表面粗さを前記樹脂被膜層の厚さより小
さくし、ピン、ボックス螺合時にグリス及び液体潤滑剤
なしの無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手。 - 【請求項9】 請求項1〜8記載の樹脂に腐食抑制剤を
分散混合したことを特徴とする無潤滑下での耐焼付き性
に優れたネジ継手。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11459495A JPH08303656A (ja) | 1995-05-12 | 1995-05-12 | 無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11459495A JPH08303656A (ja) | 1995-05-12 | 1995-05-12 | 無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08303656A true JPH08303656A (ja) | 1996-11-22 |
Family
ID=14641777
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11459495A Pending JPH08303656A (ja) | 1995-05-12 | 1995-05-12 | 無潤滑下での耐焼付き性に優れたネジ継手 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08303656A (ja) |
-
1995
- 1995-05-12 JP JP11459495A patent/JPH08303656A/ja active Pending
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