JPH08310011A - インク保持材料、その作製方法、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インク保持材料、その作製方法、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

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JPH08310011A
JPH08310011A JP7142362A JP14236295A JPH08310011A JP H08310011 A JPH08310011 A JP H08310011A JP 7142362 A JP7142362 A JP 7142362A JP 14236295 A JP14236295 A JP 14236295A JP H08310011 A JPH08310011 A JP H08310011A
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敏行 矢野
Etsuo Sagara
悦男 相楽
Toshiki Yui
俊毅 由井
Masahiko Nakajo
晶彦 中条
Takeshi Hashimoto
健 橋本
Yasuharu Endo
保晴 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適切なインク保持能力を備え、インクジェッ
ト記録装置のインクタンク内の水性インクをインク吐出
ノズル部に効率よく供給でき、インク特性の悪化や、吐
出特性の悪化を伴うことのないインク保持材料およびそ
の作製方法を提供する。 【構成】 インクジェット記録装置のインクタンク内部
に収納されるインク保持材料であって、不織布からな
り、純水で抽出処理した前後の水の導電率と表面張力
が、下記の式(1)の関係を満たすものである。このイ
ンク保持材料は、未処理の不織布を水を主成分とする液
体で洗浄することにより得ることができる。 350≧γr/σr−γs/σs≧0 ・・・・・・(1) (γr:抽出処理前の純水の表面張力(mN/m)、σ
r:抽出処理前の純水の導電率(mS/m)、γs:抽
出処理した後の純水の表面張力(mN/m)、σs:抽
出処理した後の純水の導電率(mS/m))

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高画質かつ低騒音静粛
な印字記録装置の印字カートリッジ部に用いられ、特
に、ユーザーがインクジェットカートリッジを交換する
ような小型プリンターに搭載するインクジェット記録装
置のインクタンク内部に収納するインク保持材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、一体型インクジェットカートリッ
ジにおいては、大気圧解放弁部からインクが漏れないよ
うにするために、また、交換脱着可能なインクジェット
カートリッジにおいては、インクタンクとインクジェッ
トヘッドのジョイント部からインクが漏れないようにす
るために、複雑な弁構造等を必要としていた。したがっ
て、インクタンクの上記不具合を回避するためにインク
タンク内にインク保持部材を装填することが提案されて
いる。この様なインクタンク内部のインク保持部材とし
て、特開昭63−87242号公報に開示されている発
泡性材料、特開平2−514号公報に開示されている可
液体包含部材、特開平2−34353号公報および特開
平3−87266に開示されている多孔質部材、特開平
3−136854号公報に開示されているインク吸収
体、或いは特開平3−136861号公報に開示されて
いる多孔質体や繊維材料が知られており、また、具体的
なインク保持部材の材質としては、ポリウレタンスポン
ジの一種が知られている。
【0003】上記の様な従来のインク保持部材の製造に
おいて、材料であるポリウレタン等の発泡体は、単一な
空孔率を持った多孔質構造を作り出しやすく、更に、あ
る種のインクに対しては、インクを保持する能力が優れ
ているが、インクの吐出が行われるノズル部までより効
率よくインクを供給する手段としては問題を有してい
た。すなわち、インク保持部材である発泡体の形状を機
械的に圧縮する等の方法で密度勾配を持たせ、インクを
移行しやすい形状にしなければならないという問題があ
った。また、インクを充填する工程においては、このよ
うな多孔質体の場合、インク保持部材の濡れ性が低い場
合には、工場出荷時の充填作業に時間がかかるという問
題等もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に対し
て、インク保持部材として、一般的な繊維材料を用いる
ことが提案されている。繊維材料の場合は、インクタン
クへの装填時の簡単な操作で繊維材料の繊維密度を変化
させることより、装填された繊維材料に密度勾配を備
え、インク移行性に優れた性質を持たせることが可能と
なる。また、繊維材料の場合は、インク保持材料の濡れ
性が低くても空隙率を高く設定できるため、インクの充
填作業が容易であるという利点もある。
【0005】しかしながら、繊維材料は、インクタンク
に装填するためには、適切な大きさに切断する必要があ
り、その時に発生する繊維くずがインクとともに流出し
インクジェット記録ヘッドに至り、吐出特性を悪化させ
るという問題があった。この問題に対しては、インクタ
ンクと記録ヘッドの間に、フィルター等を設け、繊維く
ずが記録ヘッドに到達しない様にする等の方法が採用さ
れている。また、繊維材料においては、天然繊維の場合
はそれ自体がもつ油脂等の種々の不純物が、インクと共
に流出或いは相互作用により、インク特性を悪化させた
り、吐出特性を悪化させたりするという問題、化学繊維
の場合は、製造時に用いられる帯電防止剤、平滑化剤、
乳化剤等の色々な添加剤が、インクとの相互作用を引き
起こし、インク特性を悪化させたり、吐出特性を悪化さ
せたりするという問題等があった。
【0006】したがって、本発明は、従来技術における
前記の問題点を鑑みてなされたものであって、その目的
は、適切なインク保持能力を備え、インクタンク内のイ
ンクを、インクの吐出が行われるノズル部まで、効率よ
く供給することを可能にし、インク特性を悪化させた
り、吐出特性を悪化させたりすることのない、インクジ
ェット記録装置のインクタンク内部に収納するインク保
持材料、およびその作製方法を提供することにある。本
発明の他の目的は、上記のインク保持材料を収納したイ
ンクタンク、それを備えたインクジェット記録装置およ
びインクジェット記録方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために、インクジェット記録ヘッドのインク
タンク内に装填されるインク保持部材について鋭意研究
を重ねた結果、新たなインク保持材料として、それを純
水で抽出処理した後の水の導電率と表面張力が、後記の
式(1)の範囲にある不織布を見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本発明のインク保持材料は、イ
ンクジェット記録装置のインクタンク内部に収納される
ものであって、不織布からなり、該不織布の、純水で抽
出処理した前後の水の導電率と表面張力が、下記の式
(1)の関係を満たすものであることを特徴とする。 350≧γr/σr−γs/σs≧0 ・・・・・・(1) (γr:抽出処理前の純水の表面張力(mN/m)、σ
r:抽出処理前の純水の導電率(mS/m)、γs:抽
出処理した後の純水の表面張力(mN/m)、σs:抽
出処理した後の純水の導電率(mS/m))
【0009】本発明における上記抽出処理操作は、イン
ク保持材料2gを、導電率が0.2mS/m以下、表面
張力が71mN/m以上の純水100g中に浸漬させた
後、遠心力により、インク保持材料と抽出液を分離する
方法で行われる。導電率は、電気化学計器(株)製、A
OL40型、表面張力は、協和界面科学(株)製、CP
VP−A3型(ウィルヘルミ法)を用い、23°Cで測
定した値である。 本発明の上記インク保持材料は、未
処理の不織布を、水を主成分とする液体で洗浄すること
により作製することができる。また、未処理の不織布
を、水を主成分とする液体で少なくとも1回洗浄した
後、純水でさらに1回以上洗浄することによって作製す
ることもできる。
【0010】本発明のインクジェット記録装置のインク
タンクは、上記のインク保持材料を収納した構成を有し
ている。また、本発明のインクジェット記録装置は、イ
ンクジェット記録ヘッドと、記録ヘッドにインク供給を
行うインクタンクを有するものであって、上記インクタ
ンクが水性インクを含む上記のインク保持材料を収納し
てなることを特徴とする。また、本発明のインクジェッ
ト記録方法は、インクジェット記録ヘッドに上記のイン
ク保持材料を収納したインクタンクを備えたインクタン
クから水性インクを供給し、インクジェット記録ヘッド
から水性インクを吐出させて記録を行うことよりなる。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明における不織布を構成する繊維材料としては、公知
の材料を用いることができる。具体的な繊維材料として
は、羊毛、綿、絹等の天然繊維、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、セルロ
ース等の化学繊維、及びそれらの混合繊維材料等があげ
られるが、これらに限定されるものではない。また、こ
れらの繊維材料中に繊維強度や表面状態を制御するため
に、有機または無機充填剤を添加してもよい。好ましい
繊維材料は、製造品質の安定性の点から、化学繊維であ
り、繊維の熱安定性、化学的安定性、強度の点から、ポ
リエステル系繊維が特に好ましい。
【0012】また、好ましい繊維材料の繊維長は、5m
m以上、200mm以下の範囲、さらに好ましくは10
mm以上、120mm以下の範囲である。繊維長が短す
ぎると、裁断時の繊維くずが多くなり、長すぎると裁断
後の個体差を生じやすい。好ましい繊維材料の繊維径と
しては、0.5デニール以上、10デニール以下の範
囲、さらに好ましくは0.5デニール以上、8デニール
以下の範囲である。繊維径が細すぎると、繊維強度が弱
くなって密度勾配をつけにくくなり、太すぎると、繊維
密度が高くなってインクの充填量が減ったり、インク保
持力が低下したりする。断面形状は特に限定はされない
が、破断強度の点から円形が好ましい。繊維長、繊維
径、断面形状は、インク保持材料に求められる特性に応
じて適切な条件にする必要がある。
【0013】繊維材料を不織布化する方法としては、公
知の方法を用いることができる。具体的な製造方法とし
ては、ステッチボンド法、スパンボンド法、ニードルパ
ンチ法、レジンボンド法、メルトフロー法等があげられ
るが、これらに限定されるものではない。好ましい不織
布製造方法としては、製造工程が簡単なニードルパンチ
法があげられる。不織布の好ましい密度は、荷重がかか
らない状態で、0.04g/cm3 以上、0.3g/c
3 以下の範囲、さらに好ましくは、0.06g/cm
3 以上、0.15g/cm3 以下の範囲である。密度が
低すぎると十分なインク保持力が得られなくなり、高す
ぎるとインク充填量が減少してしまう。
【0014】本発明におけるインク保持材料は、上記の
未処理の不織布を、水を主成分とした液体で洗浄するこ
とにより作製することができる。洗浄のために好ましい
温度は、40°Cから80°Cの範囲であり、あまり低
温になると洗浄能力が低下傾向を示し、あまり高温にな
ると、洗浄の作業性が低下する。繊維中に微量の水に溶
解しない低分子量成分等を含有する材料の場合は、必要
に応じて、有機溶剤等での前処理を行ってもよい。
【0015】本発明において使用する水を主成分とした
液体は、水以外に他の成分を含有してもよい。水以外の
他の成分としては、イオン性界面活性剤、非イオン性界
面活性剤、水溶性の有機溶剤、酸性又はアルカリ性材料
等があげられるが、これらに限定されるものではない。
好ましい水以外の他の成分としては、非イオン性界面活
性剤があげられ、特にエチレンオキサイド付加物が好ま
しい。また、水溶性の有機溶剤としては、エタノール、
ブチルカルビトール等のアルコール類、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン等のポリオール
類を水と混合して用いることができる。その場合、これ
らの有機溶剤は水に対して0.01〜45wt%の範囲
内で配合すればよい。また、水以外の他の成分として、
使用する水性インクに添加される材料を用いることも可
能であり、実使用時の水性インクとインク保持材料の相
互作用を排除する上で好ましい。さらに、水以外の他の
成分として、殺菌剤、抗菌剤、防黴剤、金属イオン封鎖
剤、凝集剤等を添加してもよい。
【0016】洗浄の方法としては、水を主成分とする液
体で浸漬又は浸漬撹拌、超音波をかけながらの浸漬又は
浸漬撹拌した後、圧縮、遠心力、加熱乾燥、真空乾燥等
の操作により、不織布中に残存する液体を除去すること
の繰り返しで行う方法があげられるが、これらに限定さ
れるものではない。具体的には、上記未処理の不織布
を、水を主成分とする液体中に浸漬し、若しくは浸漬し
て撹拌し、または超音波をかけながらの浸漬し、若しく
は浸漬して撹拌する工程(浸漬処理工程)、および遠心
力により、不織布中に残存する液体を除去する工程(液
体除去工程)よりなる方法によって作製することができ
る。この場合、浸漬処理工程および液体除去工程を少な
くとも1回繰り返すのが好ましい。
【0017】また、本発明の作製方法において、未処理
の不織布を、水を主成分とする液体で少なくとも1回洗
浄した後、純水でさらに1回以上洗浄してもよい。具体
的には、未処理の不織布を、水を主成分とする液体中に
浸漬し、若しくは浸漬して撹拌し、または超音波をかけ
ながら水を主成分とする液体中に浸漬し、若しくは浸漬
して撹拌する工程、遠心力により不織布中に残存する液
体を除去する工程、次いで、処理された不織布を、純水
中に浸漬し、若しくは浸漬して撹拌し、または超音波を
かけながら純水中に浸漬し、若しくは浸漬して撹拌する
工程、および遠心力により不織布中に残存する液体を除
去する工程よりなる方法を採用してもよい。さらにま
た、未処理の不織布を、水を主成分とする液体中に浸漬
し、若しくは浸漬して撹拌し、または超音波をかけなが
ら水を主成分とする液体中に浸漬し、若しくは浸漬して
撹拌する工程、および遠心力により不織布中に残存する
液体を除去する工程を少なくとも1回繰り返して行い、
次いで、処理された不織布を純水中に浸漬し、若しくは
浸漬して撹拌し、または超音波をかけながら純水中に浸
漬し、若しくは浸漬して撹拌する工程、および遠心力に
より不織布中に残存する液体を除去する工程を少なくと
も1回繰り返す方法を採用してもよい。
【0018】上記のようにして作製された本発明のイン
ク保持材料において、不織布は、純水で抽出処理した前
後の水の導電率と表面張力が、前記式(1)の関係を満
たすことが必要である。γr/σr−γs/σsの値が
350よりも高くなると、吐出安定性が悪くなり、低い
インク使用率の段階で吐出方向性不良ノズルが発生した
り、不吐出ノズルが発生するようになり、また、熱源近
傍に付着物が生じる。
【0019】本発明において、インクジェット記録装置
における記録ヘッドとしては、静電誘引力を利用して水
性インクを吐出させる、いわゆる電荷制御方式、ピエゾ
素子の振動圧力を利用して水性インクを吐出させる、い
わゆるドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、
高熱により気泡を形成、成長させることにより生じる圧
力を利用して水性インクを吐出させる、いわゆる熱イン
クジェット方式等の記録方式のものが用いられる。特に
熱インクジェット方式が、耐久性の改善効果が高く、好
ましく用いられる。
【0020】本発明の上記インクジェット記録装置にお
いて用いられる水性インクとしては、水と着色剤を必須
成分とするものである。また、この水性インクには、必
要に応じて、保湿剤、浸透剤、界面活性剤、分散剤、包
接化合物等の種々の添加剤を添加してもよい。特に保湿
剤または界面活性剤を含有させた水性インクは、吐出安
定性の改善効果が高く、好ましく用いられる。保湿剤の
具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン等のポリオール類があげられる。また、
界面活性剤の具体例としては、ノニオン系界面活性剤が
好ましく用いられる。
【0021】
【作用】本発明のインク保持材料を用いることにより、
カートリッジ型のインクジェット記録装置におけるイン
クタンクにおいて、インクタンク内部のインクが外部に
漏れることなく水性インクを保持することができ、適正
なインク供給を行うことができる。また、インク保持材
料と水性インクの相互作用によってインク特性を悪化さ
せたり、吐出特性を悪化させたりすることなく、安定し
た吐出特性を維持することが可能になる。さらに、本発
明のインク保持材料は、水性インクの保持力を必要とし
ない構成のインクジェット記録装置においても使用する
ことができ、例えば、インクタンク内やインク供給流路
のごく一部分に用いることにより、容易にインクの供給
流量を制御することも可能になる。
【0022】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定される
ものではない。図1は、本発明のインク保持材料を収納
したインクタンクを備えたインクジェット記録装置の斜
視図であり、図2は図1の断面図である。これらの図に
おいて、インクジェット記録装置は、インク供給を行う
インクタンク1およびインクを吐出する記録ヘッド2と
より構成されている。インクタンク1はその外壁となる
箱体よりなり、その内部に、インク保持材料3が収納さ
れている。このインク保持材料3は、水性インクが供給
されることによって水性インクで含浸されている。箱体
の一方の側壁にはインク流路4が設けてあり、その外側
に記録ヘッド2が取り付けられている。記録ヘッドは、
多数のインク吐出口5を設けたインク吐出面を有してい
る。なお、6は大気通気孔である。上記のインクジェッ
ト記録装置において、インクタンク1内のインク保持材
料にインクを供給して充満させた状態で使用する。イン
ク保持材料のインクは、フィルターを介してインク流路
4を通り、記録ヘッドのインク吐出部に供給され、イン
ク吐出信号に応じてインク吐出口5から吐出される。
【0023】以下の実施例および比較例で用いた純水
は、23℃の環境下で、導電率(σr)0.10mS/
m、表面張力(γr)72.5mN/mのものである。 実施例1 ポリエステル繊維材料(1.5デニール、60mm長
さ)を用い、単位面積当たりの繊維重量900g/m2
で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的な
作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚さ
が15mmの不織布を得、この不織布を、インクタンク
に装填できるように、適切な大きさに裁断した。この不
織布を、純水中で浸漬撹拌した後、遠心力により、不織
布中に残存する水を除去する操作を2回繰り返し、イン
ク保持材料とした。
【0024】実施例2 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、純水中で浸
漬撹拌した後、遠心力により、不織布中に残存する水を
除去する操作を5回繰り返し、インク保持材料とした。 実施例3 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、1wt%の
ポリオキシエチレンアルキルノニルエーテル水溶液中で
浸漬撹拌した後、遠心力により、不織布中に残存する液
体を除去する操作を行った。さらに、この不織布を、純
水中で浸漬撹拌した後、遠心力により、不織布中に残存
する水を除去する操作を2回繰り返し、インク保持材料
とした。 実施例4 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、1wt%の
ポリオキシエチレンアルキルノニルエーテル水溶液中で
浸漬撹拌した後、遠心力により、不織布中に残存する液
体を除去する操作を行った。さらに、この不織布を、純
水中で浸漬撹拌した後、遠心力により、不織布中に残存
する水を除去する操作を5回繰り返し、インク保持材料
とした。 実施例5 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、20wt%
のエチルアルコール水溶液中で浸漬撹拌した後、遠心力
により、不織布中に残存する液体を除去する操作を行っ
た。さらに、この不織布を、純水中で浸漬撹拌した後、
遠心力により、不織布中に残存する水を除去する操作を
2回繰り返し、インク保持材料とした。
【0025】実施例6 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、20wt%
のエチルアルコール水溶液中で浸漬撹拌した後、遠心力
により、不織布中に残存する液体を除去する操作を行っ
た。さらに、この不織布を、純水中で浸漬撹拌した後、
遠心力により、不織布中に残存する水を除去する操作を
5回繰り返し、インク保持材料とした。 実施例7 ポリアミド繊維材料(2.0デニール、70mm長さ)
を用い、単位面積当たりの繊維重量1,000g/m2
で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的な
作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚さ
が17mmの不織布を得、この不織布を、インクタンク
に装填できるように、適切な大きさに裁断したこと以外
は、実施例4と同様の操作を行い、インク保持材料とし
た。 実施例8 アクリロニトリル繊維材料(1.5デニール、70mm
長さ)を用い、単位面積当たりの繊維重量900g/m
2 で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的
な作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚
さが16mmの不織布を得、この不織布を、インクタン
クに装填できるように、適切な大きさに裁断したこと以
外は、実施例4と同様の操作を行い、インク保持材料と
した。 実施例9 ポリプロピレン繊維材料(2.0デニール、60mm長
さ)を用い、単位面積当たりの繊維重量1,100g/
2 で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械
的な作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での
厚さが15mmの不織布を得、この不織布を、インクタ
ンクに装填できるように、適切な大きさに裁断したこと
以外は、実施例4と同様の操作を行い、インク保持材料
とした。
【0026】実施例10 セルロース繊維材料(2.0デニール、70mm長さ)
を用い、単位面積当たりの繊維重量1,100g/m2
で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的な
作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚さ
が17mmの不織布を得、この不織布を、インクタンク
に装填できるように、適切な大きさに裁断したこと以外
は、実施例2と同様の操作を行い、インク保持材料とし
た。 実施例11 ポリアラミド繊維材料(1.5デニール、80mm長
さ)を用い、単位面積当たりの繊維重量1,000g/
2 で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械
的な作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での
厚さが17mmの不織布を得、この不織布を、インクタ
ンクに装填できるように、適切な大きさに裁断したこと
以外は、実施例2と同様の操作を行い、インク保持材料
とした。
【0027】実施例12 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、下記の組成
の水溶液中で浸漬撹拌した後、遠心力により、不織布中
に残存する液体を除去する操作を行った。さらに、処理
された不織布を、純水中で浸漬撹拌した後、遠心力によ
り、不織布中に残存する水を除去する操作を5回繰り返
し、インク保持材料とした。 ジエチレングリコール 20.00wt% エチルアルコール 4.00wt% ポリオキシエチレンラウリルエーテル (10モル付加物) 0.05wt% 純水 75.95wt% 実施例13 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、下記の組成
の水溶液中で浸漬撹拌した後、遠心力により、不織布中
に残存する液体を除去する操作を行った。さらに、この
不織布を、純水中で浸漬撹拌した後、遠心力により、不
織布中に残存する水を除去する操作を5回繰り返し、イ
ンク保持材料とした。 グリセリン 15.0wt% ブチルカルビトール 3.0wt% ダイレクトブラック168 2.0wt% 純水 80.0wt% 実施例14 実施例1と同様に製造、裁断した不織布を、70℃の純
水中で浸漬撹拌した後、遠心力により、不織布中に残存
する水を除去する操作を3回繰り返し、インク保持材料
とした。
【0028】比較例1 ポリエステル繊維材料(1.5デニール、60mm長
さ)を用い、単位面積当たりの繊維重量900g/m2
で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的な
作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚さ
が15mmの不織布を得、この不織布を、インクタンク
に装填できるように、適切な大きさに裁断し、インク保
持材料とした。 比較例2 ポリアミド繊維材料(2.0デニール、70mm長さ)
を用い、単位面積当たりの繊維重量1,000g/m2
で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的な
作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚さ
が17mmの不織布を得、この不織布を、インクタンク
に装填できるように、適切な大きさに裁断し、インク保
持材料とした。 比較例3 アクリロニトリル繊維材料(1.5デニール、70mm
長さ)を用い、単位面積当たりの繊維重量900g/m
2 で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的
な作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚
さが16mmの不織布を得、この不織布を、インクタン
クに装填できるように、適切な大きさに裁断し、インク
保持材料とした。
【0029】比較例4 ポリプロピレン繊維材料(2.0デニール、60mm長
さ)を用い、単位面積当たりの繊維重量1,100g/
2 で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械
的な作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での
厚さが15mmの不織布を得、この不織布を、インクタ
ンクに装填できるように、適切な大きさに裁断し、イン
ク保持材料とした。 比較例5 セルロース繊維材料(2.0デニール、70mm長さ)
を用い、単位面積当たりの繊維重量1,100g/m2
で、ニードルパンチ方式により、繊維集合体を機械的な
作用により繊維相互間を結合し、自然放置状態での厚さ
が17mmの不織布を得、この不織布を、インクタンク
に装填できるように、適切な大きさに裁断し、インク保
持材料とした。
【0030】実施例1〜14及び比較例1〜5のインク
保持材料を純水で抽出処理した時の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1〜14及び比較例1〜5のインク
保持材料をインクタンクに収納し、1)吐出安定性、
2)熱源近傍の付着物の有無、3)保管後の吐出安定性
についてテストを行った。その結果を表2および表3に
示す。なお上記1)〜3)のテストは、下記の水性イン
クを用い、下記のインクジェット記録ヘッドを用いて試
作したプリンターに搭載して行った。 (水性インク) ダイレクト・ブラック168 3.50wt% ジエチレングリコール 20.00wt% エチルアルコール 4.00wt% ポリオキシエチレンラウリルエーテル(10モル付加物) 0.05wt% 純水 72.45wt% (インクジェット記録ヘッド) 熱インクジェット方式(128ノズル) (シリコンに化学処理でノズルを形成) 駆動周波数 4kHz
【0033】1)吐出安定性 20℃、50%RHの雰囲気中で、インク使用効率80
%までの連続吐出テストを行い、不吐出ノズル発生の有
無、および吐出時の方向性不良ノズルの発生の有無を評
価した。 2)熱源近傍の付着物の有無 1)の吐出安定性テスト終了後、インクジェット記録ヘ
ッドを分解して、熱源近傍の付着物の有無を光学顕微鏡
で観察し、評価した。 3)保管後の吐出安定性 インク保持材料とインクを充填したインクタンクを密閉
した容器に入れ、60℃で30日間保管した後、1)と
同様の評価を行った。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明のインク保持部材は、上記の構成
を有するので、インク特性を悪化させたり、吐出特性を
悪化させたりすることなく、適切なインク保持能力を備
え、インクタンク内の水性インクを、吐出が行われるノ
ズル部に効率よく供給することが可能となる。したがっ
て、そのインク保持部材を収納したインクタンクを備え
たインクジェット記録装置は、安定した吐出特性を維持
し、水性インクを有効に使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインク保持材料を収納したインクタ
ンクを備えたインクジェット記録装置の斜視図である。
【図2】 図1の断面図である。
【符号の説明】
1…インクタンク、2…記録ヘッド、3…インク保持材
料、4…インク流路、5…インク吐出口、6…大気通気
孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中条 晶彦 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 橋本 健 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 遠藤 保晴 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録装置のインクタンク
    内部に収納されるインク保持材料において、該インク保
    持材料が不織布からなり、該不織布の、純水で抽出処理
    した前後の水の導電率と表面張力が、下記の式(1)の
    関係を満たすものであることを特徴とするインク保持材
    料。 350≧γr/σr−γs/σs≧0 ・・・・・・(1) (γr:抽出処理前の純水の表面張力(mN/m)、σ
    r:抽出処理前の純水の導電率(mS/m)、γs:抽
    出処理した後の純水の表面張力(mN/m)、σs:抽
    出処理した後の純水の導電率(mS/m))
  2. 【請求項2】 インクタンク内部に収納されるインク保
    持材料が、化学繊維を主成分とする不織布であることを
    特徴とする請求項1記載のインク保持材料。
  3. 【請求項3】 未処理の不織布を、水を主成分とする液
    体で洗浄することにより、純水で抽出処理した前後の水
    の導電率と表面張力が、下記の式(1)の関係を満たす
    不織布を作製することを特徴とするインクジェット記録
    装置のインクタンク内部に収納されるインク保持材料の
    作製方法。 350≧γr/σr−γs/σs≧0 ・・・・・・(1) (γr:抽出処理前の純水の表面張力(mN/m)、σ
    r:抽出処理前の純水の導電率(mS/m)、γs:抽
    出処理した後の純水の表面張力(mN/m)、σs:抽
    出処理した後の純水の導電率(mS/m))
  4. 【請求項4】 未処理の不織布を、水を主成分とする液
    体中に浸漬し、若しくは浸漬して撹拌し、または超音波
    をかけながら水を主成分とする液体中に浸漬し、若しく
    は浸漬して撹拌を行う工程、遠心力により不織布中に残
    存する液体を除去する工程を有し、これらの工程を少な
    くとも1回繰り返すことを特徴とする請求項3記載のイ
    ンク保持材料の作製方法。
  5. 【請求項5】 未処理の不織布を、水を主成分とする液
    体で少なくとも1回洗浄した後、純水でさらに1回以上
    洗浄することを特徴とする請求項3記載のインク保持材
    料の作製方法。
  6. 【請求項6】 未処理の不織布を、水を主成分とする液
    体中に浸漬し、若しくは浸漬して撹拌し、または超音波
    をかけながら水を主成分とする液体中に浸漬し、若しく
    は浸漬して撹拌する工程、遠心力により不織布中に残存
    する液体を除去する工程、次いで、処理された不織布
    を、純水中に浸漬し、若しくは浸漬して撹拌し、または
    超音波をかけながら純水中に浸漬し、若しくは浸漬して
    撹拌する工程、および遠心力により不織布中に残存する
    液体を除去する工程を有することを特徴とする請求項5
    記載のインク保持材料の作製方法。
  7. 【請求項7】 未処理の不織布を、水を主成分とする液
    体中に浸漬し、若しくは浸漬して撹拌し、または超音波
    をかけながら水を主成分とする液体中に浸漬し、若しく
    は浸漬して撹拌する工程、および遠心力により不織布中
    に残存する液体を除去する工程の両工程を少なくとも1
    回繰り返し、次いで、処理された不織布を、純水中に浸
    漬し、若しくは浸漬して撹拌し、または超音波をかけな
    がら純水中に浸漬し、若しくは浸漬して撹拌する工程、
    および遠心力により不織布中に残存する液体を除去する
    工程の両工程を少なくとも1回繰り返すことを特徴とす
    る請求項5記載のインク保持材料の作製方法。
  8. 【請求項8】 水性インクを含むインク保持材料を収納
    したインクジェット記録装置のインクタンクにおいて、
    該インク保持材料が不織布からなり、該不織布の、純水
    で抽出処理した前後の水の導電率と表面張力が、下記の
    式(1)の範囲にあることを特徴とするインクジェット
    記録装置のインクタンク。 350≧γr/σr−γs/σs≧0 ・・・・・・(1) (γr:抽出処理前の純水の表面張力(mN/m)、σ
    r:抽出処理前の純水の導電率(mS/m)、γs:抽
    出処理した後の純水の表面張力(mN/m)、σs:抽
    出処理した後の純水の導電率(mS/m))
  9. 【請求項9】 インクジェット記録ヘッドと、記録ヘッ
    ドにインク供給を行うインクタンクを有するインクジェ
    ット記録装置において、該インクタンクが水性インクを
    含むインク保持材料を収納してなり、該インク保持材料
    が不織布からなり、該不織布の、純水で抽出処理した前
    後の水の導電率と表面張力が、下記の式(1)の関係を
    満たすものであることを特徴とするインクジェット記録
    装置。 350≧γr/σr−γs/σs≧0 ・・・・・・(1) (γr:抽出処理前の純水の表面張力(mN/m)、σ
    r:抽出処理前の純水の導電率(mS/m)、γs:抽
    出処理した後の純水の表面張力(mN/m)、σs:抽
    出処理した後の純水の導電率(mS/m))
  10. 【請求項10】 インクジェット記録ヘッドにインクタ
    ンクから水性インクを供給し、該インクジェット記録ヘ
    ッドから水性インクを吐出させて記録を行うインクジェ
    ット記録方法において、該インクタンクが水性インクを
    含むインク保持材料を収納してなり、該インク保持材料
    が不織布からなり、該不織布の、純水で抽出処理した前
    後の水の導電率と表面張力が、下記の式(1)の関係を
    満たすものであることを特徴とするインクジェット記録
    方法。 350≧γr/σr−γs/σs≧0 ・・・・・・(1) (γr:抽出処理前の純水の表面張力(mN/m)、σ
    r:抽出処理前の純水の導電率(mS/m)、γs:抽
    出処理した後の純水の表面張力(mN/m)、σs:抽
    出処理した後の純水の導電率(mS/m))
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