JPH083107A - サリチル酸誘導体の多価金属塩およびその製造方法 - Google Patents

サリチル酸誘導体の多価金属塩およびその製造方法

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JPH083107A
JPH083107A JP6139845A JP13984594A JPH083107A JP H083107 A JPH083107 A JP H083107A JP 6139845 A JP6139845 A JP 6139845A JP 13984594 A JP13984594 A JP 13984594A JP H083107 A JPH083107 A JP H083107A
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salicylic acid
polyvalent metal
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aralkyl
metal salt
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JP6139845A
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English (en)
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Masakatsu Nakatsuka
正勝 中塚
丈太郎 ▲来▼田
Jotaro Kida
Yoshimitsu Tanabe
良満 田辺
Kiyoharu Hasegawa
清春 長谷川
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸の存在下にサリチル酸とスチレン誘導体を
作用させて得られるアラルキル置換されたサリチル酸誘
導体に、多価金属化合物を作用させて、該サリチル酸誘
導体の多価金属塩を製造するに際し、カテコール誘導体
の含有量が100ppm以下のスチレン誘導体を用いる
ことを特徴とするアラルキル置換されたサリチル酸誘導
体の多価金属塩の製造方法。 【効果】 感圧記録シート用の顕色剤として優れた性能
を有するサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アラルキル置換された
サリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法、および該多
価金属塩を用いた感圧記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、3,5−ジ置換サリチル酸誘
導体の多価金属塩は、感圧記録シート用の顕色剤として
有用であることが知られている(例えば、特公昭51−
25174号公報)。さらに、感圧記録シート用の顕色
剤として、種々のアラルキル置換されたサリチル酸誘導
体の多価金属塩が提案されている。例えば、サリチル酸
とスチレン誘導体とを作用させて得られるアラルキル置
換されたサリチル酸誘導体に、多価金属化合物を作用さ
せて製造されるアラルキル置換されたサリチル酸誘導体
の多価金属塩(例えば、特開昭62−84045号公
報、特開昭63−112537号公報、特開平2−91
043号公報、特開平3−222793号公報、特開平
4−129789号公報)が知られている。
【0003】これらの製造方法に使用されるスチレン誘
導体は、光、酸素などに比較的不安定であるために、一
般に、スチレン誘導体には、安定剤としてカテコール誘
導体が混入されている。しかしながら、入手するスチレ
ン誘導体のロットの違いにより、カテコール誘導体の混
入量にばらつきがあり、スチレン誘導体中には多量(5
00ppm程度)のカテコール誘導体が混入しているこ
とがしばしばある。このようなカテコール誘導体の含有
量の多いスチレン誘導体を、サリチル酸に作用させて得
られるアラルキル置換されたサリチル酸誘導体に、さら
に多価金属化合物を作用させて製造されるアラルキル置
換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩を、感圧記録シ
ート用の顕色剤として用いると、その保存安定性(例え
ば、耐光性、耐NOx性)が悪く、感圧記録シートが黄
変し易いことが判明した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、感圧
記録シート用の顕色剤として有用な、アラルキル置換さ
れたサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、アラルキ
ル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法
に関し、鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は、酸の存在下にサリチル酸とスチレン誘導
体を作用させて得られるアラルキル置換されたサリチル
酸誘導体に、多価金属化合物を作用させて、該サリチル
酸誘導体の多価金属塩を製造するに際し、カテコール誘
導体の含有量が100ppm以下のスチレン誘導体を用
いるアラルキル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属
塩の製造方法に関するものである。さらにまた、この方
法で得られるアラルキル置換されたサリチル酸誘導体の
多価金属塩、および、それを用いた感圧記録シートに関
するものである。
【0006】本発明の製造方法に使用するスチレン誘導
体は、カテコール誘導体の含有量が100ppm以下の
スチレン誘導体であり、好ましくは、カテコール誘導体
の含有量が70ppm以下、より好ましくは、50pp
m以下、さらに好ましくは、30ppm以下、特に好ま
しくは、20ppm以下である。カテコール誘導体の含
有量が100ppm以下のスチレン誘導体は、工業的に
入手できるスチレン誘導体を、例えば、蒸留精製する方
法、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、水素化ナトリウム)で処理する方法、あるいは、塩
基処理した後に蒸留精製する方法、などにより調製する
ことができる。カテコール誘導体の量は、例えば、高速
液体クロマトグラフィー等の分析手段により求めること
ができる。
【0007】カテコール誘導体の含有量が100ppm
を超えるスチレン誘導体を用いた場合には、得られたア
ラルキル置換サリチル酸誘導体の多価金属塩を顕色剤と
する感圧記録シートの保存安定性(例えば、耐光性、耐
NOx性)が劣る。本発明に使用するスチレン誘導体と
しては、例えば、一般式(1)(化1)で表されるスチ
レン誘導体を挙げることができる。これらのスチレン誘
導体は、単独で使用しても、あるいは複数併用してもよ
い。
【0008】
【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は水素原子またはアルキ
ル基を表し、X1 およびX2 は水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、アラルキル基、アリール基またはハロゲ
ン原子を表す)
【0009】一般式(1)において、R1 、R2 および
3 は水素原子またはアルキル基を表し、好ましくは、
水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、特に
好ましくは、水素原子である。X1 およびX2 は水素原
子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリー
ル基またはハロゲン原子を表し、好ましくは、水素原
子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のア
ルコキシ基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数6
〜10のアリール基、フッソ原子、塩素原子、臭素原子
であり、特に好ましくは、水素原子である。
【0010】スチレン誘導体としては、例えば、スチレ
ン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メ
チルスチレン、2−エチルスチレン、4−エチルスチレ
ン、3−イソプロピルスチレン、4−イソプロピルスチ
レン、4−n−ブチルスチレン、4−tert−ブチルスチ
レン、4−シクロヘキシルスチレン、4−n−オクチル
スチレン、4−n−デシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、2,5−ジメチルスチレン、3−メトキシス
チレン、4−メトキシスチレン、4−エトキシスチレ
ン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−n
−ブチルスチレン、α−イソブチルスチレン、α,β−
ジメチルスチレン、α,β−ジエチルスチレン、α−メ
チル−β−イソプロピルスチレン、α−n−プロピル−
β−メチルスチレン、4−(α−メチルベンジル)スチ
レン、4−(α,α−ジメチルベンジル)スチレン、4
−フェニルスチレン、4−フルオロスチレン、2−クロ
ロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレ
ン、4−ブロモスチレン等を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。これらのスチレン誘導
体は単独で使用しても、または複数併用してもよい。特
にスチレンが好ましい。
【0011】本発明において問題となるカテコール誘導
体としては、例えば、カテコール、3−メチルカテコー
ル、4−メチルカテコール、4−エチルカテコール、3
−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコー
ル、4−tert−アミルカテコール、4−シクロヘキルカ
テコール、4−tert−オクチルカテコール、4−ノニル
カテコール、3,5−ジメチルカテコール等である。中
でも、4−tert−ブチルカテコールの含有量が、100
ppm以下のスチレン誘導体を使用することが好まし
い。
【0012】また、サリチル酸は、一般に、塩基の存在
下で、フェノールに二酸化炭素を作用させて製造されて
おり、サリチル酸中には、しばしば、多量の未反応フェ
ノールが残存していることがある。本発明においては、
フェノール含有量の少ないサリチル酸を用いると、本発
明の効果を一層高めることができ好ましい。本発明に使
用するサリチル酸としては、好ましくは、フェノールの
含有量が5000ppm以下、より好ましくは、400
0ppm以下、さらに好ましくは、2000ppm以
下、特に好ましくは、500ppm以下のサリチル酸で
ある。フェノールの量は、例えば、高速液体クロマトグ
ラフィー等の分析手段により求めることができる。
【0013】本発明の製造方法において、スチレン誘導
体の使用量は、特に制限されるものではないが、サリチ
ル酸に対して、1〜10倍モル程度が好ましく、より好
ましくは、1.5〜8倍モルであり、特に好ましくは、
2〜6倍モルである。サリチル酸とスチレン誘導体の反
応は、酸の存在下で実施される。酸としては、例えば、
塩酸、硫酸、臭化水素、塩化水素、フッ化水素、リン
酸、ポリリン酸、酢酸、プロピオン酸、クロロ酢酸、ト
リクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、
トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、キシレンスルホン酸、p−クロロベンゼンス
ルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、塩化第二錫、塩
化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ
素、四塩化チタン、Nafion−H(商品名、Dupont
社製)などを挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。これらの酸は単独で使用することも、
あるいは複数併用することもできる。
【0014】サリチル酸とスチレン誘導体の反応は、有
機溶媒の不存在下で実施できるが、有機溶媒の存在下で
実施することもできる。有機溶媒としては、例えば、ヘ
キサン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒、酢
酸、プロピオン酸等のカルボン酸系溶媒、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロメタン、
1,1−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタ
ン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−
テトラクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベ
ンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼ
ン、1,2,4−トリクロロベンゼン、o−クロロトル
エン、m−クロロトルエン、p−クロロトルエン等のハ
ロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、メチルセロソルブ、エチレングリコー
ル等のアルコール系溶媒などを挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。これらの有機溶媒
は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよ
い。尚、有機溶媒の使用容量に関しては、特に制限され
るものではないが、多量に使用すること自体、作業効
率、生産効率等を低下させるだけである。通常は、有機
溶媒の使用容量は、サリチル酸の重量に対して、100
(容量/重量)倍以下が好ましい。
【0015】サリチル酸とスチレン誘導体の反応に際し
ては、反応温度は、−20〜150℃程度であり、より
好ましくは、0〜120℃である。反応は、大気圧下で
実施することができるが、減圧下あるいは加圧下で実施
することもできる。サリチル酸とスチレン誘導体を作用
させて製造されるアラルキル置換されたサリチル酸誘導
体とは、スチレン誘導体、および/または、酸の存在
下、スチレン誘導体から誘導される反応性のスチレンオ
リゴマーが、サリチル酸に多種多様に反応し、サリチル
酸骨格に少なくとも1ケのアラルキル基が置換したサリ
チル酸誘導体である。
【0016】アラルキル置換されたサリチル酸誘導体と
しては、例えば、3−(α−メチルベンジル)サリチル
酸、5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、5−(α,
α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(α−
メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(α,α−ジ
メチルベンジル)サリチル酸、3−(α−メチルベンジ
ル)−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、
3,5−ジ〔1−(4’−メチルフェニル)エチル〕サ
リチル酸、3−(1',3'−ジフェニルブチル)サリチル
酸、5−(1',3'−ジフェニルブチル)サリチル酸、3
−〔α−メチル−4'−(α’−メチルベンジル)ベンジ
ル〕サリチル酸、5−〔α−メチル−4'−(α’−メチ
ルベンジル)ベンジル〕サリチル酸、3−(α−メチル
ベンジル)−5−(1',3'−ジフェニルブチル)サリチ
ル酸、3−(1',3'−ジフェニルブチル)−5−(α−
メチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチル
ベンジル)−5−(1',3'−ジメチル−1',3'−ジフェ
ニルブチル)サリチル酸、3−(1',3'−ジメチル−
1',3'−ジフェニルブチル)−5−(α,α−ジメチル
ベンジル)サリチル酸、3−〔1−(4'−メチルフェニ
ル)エチル〕−5−〔1',3'−ビス(4−メチルフェニ
ル)ブチル〕サリチル酸、3−〔1',3'−ビス(4−メ
チルフェニル)ブチル〕−5−〔1−(4'−メチルフェ
ニル)エチル〕サリチル酸、さらには、スチレン誘導体
のモノマー単位が4個以上置換したポリアラルキル化サ
リチル酸などを挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0017】サリチル酸とスチレン誘導体を作用させて
製造されるアラルキル置換されたサリチル酸誘導体は、
公知の方法により、反応系から取り出すこともでき、ま
た反応系から取り出すことなく引き続き、つぎの多価金
属化合物との反応に使用することができる。これらのア
ラルキル置換されたサリチル酸誘導体を、多価金属化合
物と作用させる場合、アラルキル置換されたサリチル酸
誘導体は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用し
てもよい。
【0018】アラルキル置換されたサリチル酸誘導体の
多価金属塩とは、上述のアラルキル置換されたサリチル
酸誘導体の多価金属塩である。多価金属の具体例として
は、例えば、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、アルミニ
ウム、カルシウムs4を挙げることができ、特に亜鉛が好
ましい。これらのサリチル酸誘導体の多価金属塩は、複
数種のアラルキル置換されたサリチル酸誘導体を用いて
多価金属塩化した混合サリチル酸誘導体の多価金属塩で
もよい。
【0019】アラルキル置換されたサリチル酸誘導体の
多価金属塩の製造方法としては、特に限定されるもので
はなく、公知の方法を適用できる。例えば、1種以上の
アラルキル置換されたサリチル酸誘導体と多価金属化合
物(例えば、多価金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、ケ
イ酸塩、有機カルボン酸塩)とを溶融させて製造する方
法(溶融法)、あるいは、1種以上のアラルキル置換さ
れたサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩、アミン塩ある
いはアンモニウム塩などの水可溶性の塩と、水可溶性の
多価金属化合物(例えば、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、塩
化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ニッ
ケル、塩化アルミニウム等の塩化物、酢酸亜鉛等の酢酸
塩等)とを、水存在下、作用させて製造する方法(複分
解法)が適用できる。
【0020】複分解法により、アラルキル置換されたサ
リチル酸誘導体の多価金属塩を製造する場合、一般的な
方法としては、該誘導体中のカルボキシル基に対して、
当量程度のアルカリ金属化合物(例えば、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム)、あるいはア
ミン化合物(例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、エタノールアミン、イソプロパノール
アミン、トリエタノールアミン、2−ジメチルアミノエ
タノール、モルホリン、アンモニア)を水溶液中で作用
させて、アラルキル置換されたサリチル酸誘導体のアル
カリ金属塩、アミン塩あるいはアンモニウム塩を調製し
た後、水可溶性の多価金属化合物を作用させて、水難溶
性または水不溶性のアラルキル置換されたサリチル酸誘
導体の多価金属塩として製造される。
【0021】水可溶性の多価金属化合物としては、2
価、3価または4価の金属化合物が好ましい。多価金属
化合物としては、例えば、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、塩
化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリ
ウム、塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化アルミニウム
等の塩化物、酢酸亜鉛、酢酸マンガン等の酢酸塩が挙げ
られる。これらの多価金属化合物は、単独で使用して
も、あるいは複数併用してもよい。多価金属化合物の使
用量は、例えば、アラルキル置換されたサリチル酸誘導
体のアルカリ金属塩1当量に対し、0.8〜1.5当
量、好ましくは、1.0〜1.2当量である。尚、この
場合の当量とは、アラルキル置換されたサリチル酸誘導
体のアルカリ金属塩1モルに対し、多価金属化合物が、
例えば、2価の金属化合物(例えば、硫酸亜鉛)の場合
には、0.5モルの2価の金属化合物が1当量である。
【0022】本発明の製造方法により得られるアラルキ
ル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩を顕色剤と
する感圧記録シートについて以下説明する。アラルキル
置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩を、複分解法
により製造すると、該多価金属塩は、一般に、短時間の
内に、水媒体中に析出してくる。該多価金属塩は、特殊
な装置を使用せずとも、通常の方法で反応系から容易に
濾過、単離することができる。濾過後は乾燥し、公知の
手段、方法により分散処理し、あるいは、濾過後、乾燥
工程を経ずとも、直接分散処理することにより、感圧記
録シート用の顕色剤の分散液を調製することができる。
【0023】顕色剤の分散液の調製に際して、アラルキ
ル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩の分散処理
は、通常、水媒体中で行われ、顕色剤の水分散液として
得ることができる。通常、顕色剤は、平均粒子径3μm
以下、好ましくは、2μm以下の粒径にまで粉砕、分散
する。水分散液を得る方法としては、例えば、アラル
キル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩を、水媒
体中で、分散機として、例えば、ボールミル、アトライ
ター、サンドグラインダー、ペブルミル、コボルミル、
ダイノミル、高速インペラー分散機、高速ストーンミル
などを用い、粉砕、分散処理し、水分散液を得る方法、
アラルキル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩
を、有機溶媒に溶解後、水媒体中で、例えば、超音波分
散機、ホモジナイザー、ホモミキサーなどを用い、乳化
分散処理し、有機溶媒を除去して、水分散液を得る方
法、等が挙げられる。
【0024】上記の方法において、使用する有機溶媒
としては、水に対する溶解性が小さく、顕色剤の溶解性
に優れ、且つ、比較的沸点が低いものが好ましい。かか
る有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン、1−メチルナフタレンなどの
炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、テト
ラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,
1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベン
ゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、
p−ジクロロベンゼン、o−クロロトルエン、m−クロ
ロトルエン、p−クロロトルエンなどのハロゲン化炭化
水素系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒、ブ
タノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサ
ノールなどのアルコール系溶媒などを挙げることができ
る。これらの有機溶媒は単独で使用しても、あるいは複
数併用してもよい。
【0025】有機溶媒の使用量は、特に制限するもので
はないが、通常、アラルキル置換されたサリチル酸誘導
体の多価金属塩100重量部に対して、5〜500重量
部程度、より好ましくは、20〜300重量部程度であ
る。尚、この場合、乳化分散処理は、有機溶媒の沸点以
下の温度で実施され、大気圧下、あるいは加圧下で実施
される。分散処理後は、有機溶媒を留去し、顕色剤の水
分散液を得る。有機溶媒を留去する方法としては、大気
圧下、あるいは減圧下、有機溶媒の沸点以上に加熱し、
有機溶媒を留去することができる。このようにして得ら
れる顕色剤の水分散液は、所望に応じて、上述の分散機
(例えば、サンドグラインダー)を用いてさらに分散処
理することもできる。
【0026】水媒体中で、分散する際に用いる分散剤と
しては、イオン性または非イオン性の界面活性剤が好ま
しい。分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコー
ル、アルキル変性ポリビニルアルコール、シアノエチル
変性ポリビニルアルコール、エーテル変性ポリビニルア
ルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、アク
リルアミド/アルキルアクリレート共重合体、ポリスチ
レンスルホン酸のアルカリ金属塩、無水マレイン酸/イ
ソブチレン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デ
ンプンおよびその誘導体、カゼイン、アラビアゴム、寒
天、ゼラチンなどの合成または天然高分子化合物、アル
キルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、ジアルキルスル
ホコハク酸のアルカリ金属塩、アルキルスルホン酸のア
ルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、多価ア
ルコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。尚、これら
の分散剤は単独で使用しても、あるいは複数併用しても
よい。
【0027】分散剤の使用量は、特に制限されるもので
はないが、通常、アラルキル置換されたサリチル酸誘導
体の多価金属塩100重量部に対して、1〜30重量部
程度である。水分散液を調製する際に使用する水の使用
量に関しては、特に制限するものではないが、取扱性な
どを考慮して、一般に、水分散液中の顕色剤の濃度が、
3〜50重量%程度、より好ましくは、5〜40重量%
程度になるような量を使用することが好ましい。
【0028】顕色剤層を形成する塗液には、上述のよう
にして得られる顕色剤の水分散液に、通常、さらに、バ
インダー、顔料などが配合される。バインダーとして
は、特に制限されるものではないが、例えば、ポリビニ
ルアルコール、カゼイン、デンプンおよびその誘導体、
アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリアクリル酸、スチレン/ブタジエン共重
合体ラテックス、アクリル酸エステル系ラテックス等の
ラテックス類などの合成または天然高分子化合物が挙げ
られる。顔料としては、例えば、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫
酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、タルク、
カオリン、活性白土、ケイソウ土、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、アルミナ、シリカを挙げるこ
とができる。さらに この顕色剤層用の塗液には、所望
により、各種添加剤(例えば、紫外線吸収剤、消泡剤、
pH調節剤、粘度調節剤、可塑剤、有機高分子化合物
等)を添加してもよい。
【0029】このようにして調製された感圧記録シート
調製のための塗液は、例えば、エアーナイフコーター、
ブレードコーター、ロールコーター、サイズプレスコー
ター、カーテンコーター等の塗布装置により、支持体
(例えば、紙、プラスチックシート、合成紙、あるいは
これらを組み合わせた複合シート)上に塗布し、顕色剤
層を形成し、感圧記録シートを作製することができる。
支持体上の顕色剤層の重量(即ち、塗布量)は特に限定
されるものではないが、通常、乾燥重量で、0.5g/
2 以上、好ましくは、0.5〜10g/m2 である。
また、顕色剤層中、本発明の方法で製造されたアラルキ
ル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩の割合は、
通常、5重量%以上、好ましくは、5〜70重量%であ
る。
【0030】本発明の感圧記録シートの形態としては、
特に限定されるものではないが、例えば、 電子供与性発色性化合物とカプセルオイルを含有する
マイクロカプセルをシートの裏面に塗布した上用シート
と組み合わせて使用する下用シート、 複数枚の複写をするために上用シートと下用シートの
中間に挿入する、シートの表面に顕色剤層を、該シート
の裏面にマイクロカプセル層をそれぞれ設けた中用シー
ト、さらには、 シートの同一面にマイクロカプセルと顕色剤の両者を
塗布した単体複写シート等がある。 尚、上記のマイクロカプセルは、電子供与性発色性化合
物をカプセルオイルに溶解し、該溶液を、例えば、コア
セルベーション法、界面重合法、内部重合法、相分離
法、外部重合法等の公知の各種マイクロカプセル化法に
より製造することができる。
【0031】電子供与性発色性化合物としては、例え
ば、トリアリールメタン系化合物、ジアリールメタン系
化合物、ローダミン−ラクタム系化合物、フルオラン系
化合物、インドリルフタリド系化合物、ピリジン系化合
物、スピロ系化合物、フルオレン系化合物、フェノチア
ジン系化合物など各種公知の化合物が挙げられる。
【0032】カプセルオイルとしては、例えば、綿実
油、ヒマシ油、灯油、パラフィン、塩素化パラフィン、
ナフテン油、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフ
ェニル、アルキル化ナフタレン、ジアリールアルカン、
水素化ターフェニル、ジアルキルフタレートなどの各種
のオイルを挙げることができる。これらのカプセルオイ
ルは、単独で使用しても、あるいは複数併用してもよ
い。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、%は重量%を表す。 実施例1 フェノールを300ppm含有するサリチル酸20.7
g(0.15モル)、酢酸10mlおよびメタンスルホン
酸5gをガラス製反応容器に装入し、110℃に加熱、
攪拌しながら、該溶液に、4−tert−ブチルカテコール
を100ppm含有するスチレン62.4g(0.6モ
ル)を滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した
後、冷却し、反応液にヘプタン100mlを加え、水10
0mlで有機層を数回洗浄した。水洗後、2規定の水酸化
ナトリウム水溶液200mlを加え、有機層を分離除去し
た。水層にヘプタン100mlを加え、水層を塩酸にて酸
性にした後、有機層を分離し、ヘプタンを除去し、81
gのアラルキル置換したサリチル酸誘導体の混合物を得
た。残渣の反応混合物を、HPLC(高速液体クロマト
グラフィー)により分析したところ、3,5−ジ(α−
メチルベンジル)サリチル酸59重量%、3−α−メチ
ルベンジル−5−(1',3'−ジフェニルブチル)サリチ
ル酸10重量%、3−(1',3'−ジフェニルブチル)−
5−(α−メチルベンジル)サリチル酸19重量%、そ
の他スチレンが4ケ以上置換したサリチル酸成分12重
量%であった。この混合物を、水酸化ナトリウム(6
g)の水溶液(500ml)に溶解し、該溶液を攪拌しな
がら、25℃で硫酸亜鉛の7水和物(21.5g)を加
えた。さらに、25℃で1時間攪拌した後、析出してい
るアラルキル置換したサリチル酸誘導体の混合物の亜鉛
塩を濾過し、乾燥して、亜鉛塩85gを得た。該サリチ
ル酸誘導体の亜鉛塩25g、炭酸カルシウム120gと
水200gの混合物を、サンドグラインダーで、顕色剤
分散粒子の平均粒子径を1.5μmに微粒化分散処理
し、顕色剤の分散液を得た。この分散液に、10%ポリ
ビニルアルコール(PVA−117、クラレ製)水溶液
100gおよび50%カルボキシ変成SBRラテックス
(SN−307、住友ノーガタック製)10gを添加し
て、固形分濃度が、20%になるように水を加え顕色剤
の水分散塗液を得た。この顕色剤の水分散塗液を、上質
紙(50g/m2 )に乾燥時の塗布量(顕色剤層の重
量)が、5.0g/m2 となるように塗布、乾燥し、感
圧記録シート(下用シート)を作製した。
【0034】実施例2〜6 実施例1において、4−tert−ブチルカテコールを10
0ppm含有するスチレン62.4gを使用する代わり
に、含有量が70ppm(実施例2)、50ppm(実
施例3)、30ppm(実施例4)、20ppm(実施
例5)の各スチレン、および、全く含有しないスチレン
(実施例6)を、それぞれ、62.4g用いた以外は、
実施例1に記載した方法により、アラルキル置換された
サリチル酸誘導体の亜鉛塩を得た。さらに、それらの亜
鉛塩を用いて、実施例1に記載した方法により、感圧記
録シートを作製した。
【0035】比較例1〜3 実施例1において、4−tert−ブチルカテコールを10
0ppm含有するスチレン62.4gを使用する代わり
に、含有量が150ppm(比較例1)、200ppm
(比較例2)、400ppm(比較例3)の各スチレン
を、それぞれ、62.4g使用した以外は、実施例1に
記載した方法により、アラルキル置換されたサリチル酸
誘導体の亜鉛塩を得た。さらに、それらの亜鉛塩を用い
て、実施例1に記載した方法により、感圧記録シートを
作製した。
【0036】実施例および比較例で得られた各感圧記録
シート(下用シート)について、下記の方法で評価を行
った。結果は、第1表(表1)に示した。 ・感圧記録シートの評価 (未処理の感圧記録シートの白色度)各感圧記録シート
の白色度を、Σ−80色差計を用いて測定した。白色度
はWB値で表示した。値が大きい程、白色度に優れてい
ることを表している。 (耐光性試験)各感圧記録シートに、40℃で、カーボ
ンアークフェイドメーター(スガ試験機製)を用い、8
時間光を照射した。試験後、Σ−80色差計を用いて白
色度を測定した。耐光性試験前の感圧記録シートの値か
らの変化(WB値)を示した。この変化の差が小さい
程、黄変性が小さく、耐光性に優れていることを表す。 (耐NOx性試験)JIS−L−1055(染色物およ
び染料の酸化窒素ガス堅牢度試験方法)に基づき、各感
圧記録シートを、NaNO2 とH3 PO4 との反応によ
り発生するNOxガス雰囲気の密閉容器中に、2時間保
存した。試験後、Σ−80色差計を用いて白色度を測定
した。耐NOx性試験前の感圧記録シートの値からの変
化(WB値)を示した。この変化の差が小さい程、黄変
性が小さく、耐NOx性に優れていることを表す。
【0037】
【表1】 第1表の結果から、本発明の方法により製造されるアラ
ルキル置換されたサリチル酸誘導体の亜鉛塩を用いた感
圧記録ートは、光安定性、NOx安定性に優れており、
黄変性が少ないことが明らかとなった。
【0038】
【発明の効果】本発明により、光安定性、NOx安定性
に優れた感圧記録シート用の顕色剤として有用な、アラ
ルキル置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造
方法を提供することが可能になった。
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 清春 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸の存在下にサリチル酸とスチレン誘導
    体を作用させて得られるアラルキル置換されたサリチル
    酸誘導体に、多価金属化合物を作用させて、該サリチル
    酸誘導体の多価金属塩を製造するに際し、カテコール誘
    導体の含有量が100ppm以下のスチレン誘導体を用
    いることを特徴とするアラルキル置換されたサリチル酸
    誘導体の多価金属塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 カテコール誘導体が、4−tert−ブチル
    カテコールである請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 サリチル酸が、フェノールの含有量が5
    000ppm以下のサリチル酸である請求項1または2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の製造方法により
    製造されるアラルキル置換されたサリチル酸誘導体の多
    価金属塩。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3記載の方法により
    製造されるアラルキル置換されたサリチル酸誘導体の多
    価金属塩を支持体に塗布してなる感圧記録シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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