JPH08311534A - 連続焼入装置 - Google Patents
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Abstract
入したときに加熱物品に付着する蒸気膜を可及的速やか
に取り除き、その状態を維持して、バラツキのない焼入
を行うものである。 【構成】 加熱炉の投下口と焼入槽の間に介在させる加
熱物品の導入路をくの字状に屈曲した折曲傾斜剤とし
て、その折曲傾斜前の傾斜始端に焼入剤の噴射口を配
し、且つ、折曲部にフラップを設けた構造とした。
Description
入装置に関するものである。
成は、電気或はガスを熱源とし、一方に焼入をしようと
する物品の投入口、他方に加熱炉内で加熱処理された加
熱物品を投下する投下口を配し、上記投入口と上記投下
口との間に、加熱物品を投入口から投下口まで搬送する
コンベアーを配した加熱炉と、加熱炉の投下口の下側
に、加熱処理された物品を焼入処理するため焼入剤を充
満し、且つ、底部に焼入物品を取出すためのメッシュコ
ンベアーを配置した焼入槽を配し、上記加熱炉の投下口
と焼入槽の間に加熱炉で加熱処理された加熱物品を焼入
槽に投入する導入路を介すると言う構成から成ってい
る。
鋼の同素変態を起こし内部応力を高めるために、焼入作
業において、一定の冷却速度が必要となる。この時使用
される冷却剤の種類として、水溶性と油性があるが、水
溶性焼入剤の場合(以下単に焼入剤と言う)、沸騰点が
低いため、加熱炉で高温加熱した鋼(以下、加熱物品と
言う)を焼入槽内の焼入剤中に投下した場合、瞬時に蒸
気膜が加熱物品を被い、これが焼入のバラツキの要因と
なる。これは、高温に加熱した加熱物品を焼入槽内の焼
入液中に投下した際、蒸気膜が加熱物品を被い、一様な
速度で加熱物品を冷却しないと言う事に起因する。
却のメカニズムは、下記のようになる。 (1)第1段階として、加熱物品の熱入剤投入時に比較
的冷却が遅い部分があり、これは蒸気膜が加熱物品全体
を被う期間である。この蒸気膜は熱の伝達性が悪く、蒸
気膜に被われた加熱物品の冷却速度が極端に遅くなり、
同素変態に必要な冷却速度の確保が困難になり、結果と
して焼入のバラツキになり、製品特性に影響を与えるよ
うになる。蒸気膜段階と言えども、熱の伝達はあるの
で、焼入剤中に投下された加熱物品は徐々に加熱物品の
温度が低下し、ある温度で、熱の移動と蒸気の発生との
間の均衡が崩れ、焼入剤が加熱物品に直接接触し、激し
い沸騰が始まり、急激な温度低下が起こる。この温度
が、約600℃位で、沸騰段階の開始となる。 (2)第2段階として、加熱物品を被った蒸気膜がとれ
た後、550℃〜250℃の間に冷却の早い時期があ
る。これは沸騰段階であり、気泡は蒸散し、対流も盛ん
になる。 (3)第3段階は、加熱物品の温度がかなり低下し、た
だ対流によって熱が奪い去られる期間で、対流段階と言
われまる。
(1)の部分(時間)が長いと、同素変態に必要な温度
領域の冷却速度が得られないため、その後の沸騰段階で
冷却しても、焼入硬化しなくなる。
となった蒸気膜を、早期に破壊する方法として、今まで
の蒸気膜除去対策は、焼入剤の成分、温度を調整し、ま
た温度と焼入槽内で加熱物品に噴射する水流の速度、水
流角度等を考慮して、加熱物品を焼入剤中に投下した際
に出来る加熱物品を被う蒸気膜の除去を行っている。更
に、超音波の照射と言うことも考えられている。しか
し、焼入剤の改良では、焼入剤が水溶性のものであり、
主成分が水(H2 O)である以上、蒸気膜の発生を押さ
える事は出来ず、又、加熱物品に対して噴射する流速、
及び水流角度を変化させても、加熱物品を被う蒸気膜を
取除くためには効果的ではなかった。
S、8%、40℃)は、これに投下した加熱物品が80
0℃〜600℃の間で蒸気膜が付着し、600℃以下で
これがとれ沸騰段階となっている。この沸騰段階の焼入
剤の平均冷却速度は、約300℃/SEC前後となって
いる。この事から、焼入剤の持っている冷却性能は十分
あるものの、加熱物品は蒸気膜が付着することによりそ
の性能が十分生かされていない事がわかっている。
に、投下時付着した蒸気膜が付着したままでとれないわ
けについての考察すると、通常、水槽の深さは1m位と
なっている。連続加熱炉の場合、連続して加熱物品が焼
入槽中に落下されるため、先に焼入槽内に落下した加熱
物品が焼入槽の底部に焼入物を焼入槽外に搬出するため
に配置されたメッシュコンベアー上でまだ蒸気膜が残っ
ている段階で、次の加熱物品が蒸気膜を付着したまゝ落
下して積み重なる形となり、下になった加熱物品の冷却
特性はかなり低下すると考えられるが、上記状態が連続
するのでそれが焼入不良につながるものと推定される。
これを防止するため焼入投入量を少なくすると、かなり
改善される事が分かる。以上の事から、焼入槽内の焼入
剤中に加熱物品を落下する過程中での蒸気膜除去時間の
確保が困難なため、加熱物品投入量を押さえて、加熱物
品同士の干渉を防止しないと、焼入剤の性能を発揮でき
ないものと思う。
剤中に加熱物品を投入した初期の段階で蒸気膜を除去し
た状態で沸騰段階へ持ち込む事が出来れば、焼入剤の持
っている大きな冷却性能を最大限活用でき、この冷却性
能の大きさが、焼入投入量の増大と、焼入特性のバラツ
キをなくし、水溶性焼入剤を使用する連続炉の、大幅な
工程能力向上と、コストダウンにつながるものと考え
る。
熱物品を焼入槽落下後、焼入槽の底部に焼入物品を焼入
槽外に搬出するための焼入物品引き上げメッシュコンベ
アー上で強い水流を加熱物品である焼入物品に与え、こ
れに付着した蒸気膜を除去すると言うことを考えてこれ
を実行した。その結果、冷却特性の向上は見られたが、
バラツキを押さえる事は出来なかった。その原因は、焼
入時、引き上げコンベアーに達する時間(約0.7秒)
内での加熱物品が蒸気膜による影響を受けているため、
引き上げコンベアー上で強い水流を与えても、焼入に必
要な冷却速度が確保できなかったものと推定される。焼
入剤の冷却特性を有効に活用するため対策は、焼入開始
直後の蒸気膜の除去の開始を出来るだけ早くし、又、蒸
気膜を除去した状態の時間を長く確保すると言うことを
実現することにあると考える。
焼入槽に投下された加熱物品に付着する蒸気膜を可及的
速かに取除き焼入槽の底部に配された焼入物品の引き上
げコンベアーに達するまでに蒸気膜を除去した状態の時
間(落下時間)を延長、その状態を持続させて焼入剤を
以て、理想的な焼入れ作業ができるようにしようとする
ものである。
置する焼入槽に加熱炉で加熱された物品を投入するため
の加熱物品導入路を、加熱炉の投下口にホッパーの開口
を向け、ホッパーの排出口には焼入槽の底部に向って傾
斜板をくの字状に屈曲したシュートを配し、該シュート
のホッパーの排出口側を第1傾斜板とし、焼入槽の底部
にのぞませる側を第2傾斜板とし、該シュートを構成す
る第1傾斜板と第2傾斜板のそれぞれの傾斜始端近傍に
傾斜板に沿った水流を生じる焼入剤噴射口を配し、且
つ、シュートの屈曲個所にフラップを配した構成とし
た。
される加熱物品を投下させるのに、導入路を上記のよう
に構成したので、加熱物品が導入路を構成するホッパー
のシュートを沈降する過程で、加熱物品に付着した蒸気
膜を可及的速やかに取除くことができその状態を接続す
ることができる。
入槽の中の焼入剤に投下したとき、加熱物品に加熱物品
を被う蒸気膜が付着し、この蒸気膜の除去手段に蒸気膜
を付着した加熱物品に焼入槽内で水流噴射を行い、或は
超音波照射を行うことが考えられていた。
去に外部エネルギーを利用という事を考えた場合、新た
にエネルギー源を用意しなくても、加熱物品が落下する
とき、落下速度を何らかの方法で低下させれば、エネル
ギー一定の法則から落下速度の低下分だけ加熱物品に対
し、何らかのエネルギーが変換された形で出現するもの
と考えた。
熱物品を投下するのに焼入槽内の焼入剤中での落下速度
を低下する板(鉄、又はステンレス)を置く事で、落下
してきた加熱物品を板で受け止めれば、落下エネルギー
が衝撃エネルギーに変換され、それが加熱物品に対する
振動となり、即ち、この加熱物品に対する振動が蒸気膜
の除去につながるものと考えた。
斜めにして、加熱物品が底部に達するまでの距離を長く
し落下エネルギーの一部を振動に変換し、残った落下エ
ネルギーを蒸気膜再着防止に利用する方法が有効ではな
いかと思われた。以上の考えから、発明ポイントを下記
に示す。 ○ 蒸気膜除去に対し、加熱物品の落下エネルギーを衝
撃エネルギーに変換し、物品に振動を与える。 ○ 焼入槽に置く板は、加熱物品が底部に達するまでの
移行距離を長くし、移行過程で連続的に蒸気膜を破壊す
るため、底部に向って斜板とした。 ○ 斜板の位置、角度、及び材質、板厚については、処
理する製品に合わせれば良い。 ○ 斜板にする事により、製品に対する衝撃を少しやわ
らげられるので、耐打痕性のメリットがある。 ○ 仮に、斜板の位置、角度を、外部よりコントロール
できるようになれば、全ての製品形状、及び焼入特性に
対応できるものと思われる。
に加熱物品を投下する導入路を次の如く構成した。即
ち、加熱炉(図示しない)は、従来の連続型加熱炉と同
様、ガス或は電気を熱源とするもので、一方に加熱する
物品の投入口、他方に加熱処理された物品の投下口を配
した上記投入口と投下口の間には、投入口から投入され
た物品を加熱処理しながら投下口まで搬送し、投下口か
ら加熱処理された加熱物品を焼入槽に投下するコンベア
ーが配されている。
も従型のものと同じく、底部には焼入槽中で加熱物品が
冷却されて焼入された物品となった焼入物品を、焼入槽
から焼入槽外に搬出するメッシュコンベアーが配置され
ている。
投下口と焼入槽4の間に配置する加熱物品導入路は、加
熱炉の投下口の下にホッパー2の開口部をのぞませて、
その排出口に焼入槽底部に配したメッシュコンベアー5
にのぞませてくの字状に屈曲したシュート3を設けた。
尚、本実施例ではホッパー2の開口部の適宜位置に、加
熱物品の熱入剤の液面落下時に水しぶきの飛散を防止す
るウォーターカーテン6を設けてある。そのシュート3
屈曲個所に反転フラップ3Aを垂下した状態で取付け、
くの字状に屈曲したシュートの上部に位置する部分の第
1傾斜板3Bと、シュートの下部に位置する部分の第2
傾斜板3Cとし、第1傾斜板3Bと第2傾斜板3Cのそ
れぞれの傾斜始端近傍に、それぞれの傾斜板3B,3C
に沿って夫々XY方向に水溶性焼入剤を噴射する噴射口
3Dを配した。
焼入槽4に、加熱炉で加熱処理した物品6を導入する導
入路3を上記のように構成したのは、導入路3を通過す
る加熱物品6に、蒸気膜を除去した状態の時間を長くす
る(再付着防止策)ことをねらったのである。即ち、加
熱物品が加熱炉の投下口から焼入槽4内の焼入剤中に落
下するエネルギーによって、その際に加熱物品6からう
ける衝撃エネルギーによる振動によって加熱物品6を被
う蒸気膜が一度とれても、加熱物品の冷却途中の温度が
600℃以上の場合、再び蒸気膜が発生し、それによる
冷却特性低下の影響で、加熱物品6の焼入のバラツキが
でる可能性がある。落下エネルギーの一部を蒸気膜除去
に使用、残りの落下エネルギー(高度差)をシュート3
を構成する第1、第2斜板3B,3C上で加熱物品をを
転がす距離を長くする事で蒸気膜の再付着防止を狙っ
た。しかし、実際の操業となると連続的に、又、多量に
投入するため、自然転がりでは焼入剤の冷却能力が不足
してしまう事によりバラツキが出る可能性がある。これ
を改善するためにシュート3を構成する第1、第2斜板
上3B,3C表面に噴射口3Dから夫々XY方向に焼入
剤を噴射しその水流の膜を作る事とし、加熱物品落下時
の耐熱打痕性向上と、傾斜板3B,3Cに当たった加熱
物品の拡散、及び水流による冷却特性の向上をした。し
かし、水流(順方向)の膜を傾斜斜板3B,3C上に作
る事は冷却特性の向上にはなるが、落下時間の延長には
ならない。この蒸気膜の問題を考えた場合、焼入開始直
後の蒸気膜の破壊と、それに続く沸騰が、焼入性改善の
第1ポイントである事から、落下時間延長は別に考える
事として、傾斜斜板3B,3C上の水流は、蒸気膜除去
後の沸騰段階への急速な突入に対し絶対条件となる。
入路は、加熱炉から焼入槽4に投入した加熱物品の焼入
過程で、焼入槽4の底部に配された焼入物品を引き上げ
るメッシュウコンベアー5に達するまでの時間(落下時
間)を延長(蒸気膜除去後の沸騰段階までに達する時間
の確保)することができる。設備的に焼入シュート3部
分のスペースは制約されている。仮に、設備機構上の制
約がない場合、一定角度を持った傾斜板を長くして置け
ば、蒸気膜の除去と、それに続く沸騰段階で焼入の主目
的は達成できるはずである。しかし、現実的には設備的
なスペースに制約があるため、傾斜板の長さにも限界が
あり、蒸気膜除去後の沸騰段階までに達する時間を確保
するためには、ホッパーに取付けられたシュート3を構
成する斜板を折返し状に屈曲し、斜板(第1斜板3B)
の下に、反対の方向に屈曲した傾斜角を持った斜板(第
2斜板3C)を設置し、第1傾斜板3B、第2傾斜板3
Cの傾斜始端近傍に焼入剤を噴射する噴射口3Dを配
し、これから第1傾斜板3Bと、同様に第2傾斜板3C
に焼入剤による水流膜を作れば少々の傾斜板3Cは第1
斜板3Bの延長と同じ効果を期待でき、さらに、加熱物
品6が反転するところにフラップ3Aを設置すれば、加
熱物品6がフラップ3Aに当たり、再び加熱物品に対す
る振動が発生し、再度蒸気膜を除去する事になり、蒸気
膜除去に対しては完全なものとなり得る。又、加熱物品
6の水中滞留時間もわずかではありますが長くなる傾向
にあり、第1斜板3B、第2斜板3Cと合わせ、沸騰段
階までに達する時間を十分に確保できる事となる。
る導入路3を上記のように構成したことにより上記構成
の導入路3の果す機能の具現点をまとめると、下記にな
る。 1.蒸気膜を焼入開始直後出来るだけ早い時点で積極的
に取る ○落下エネルギー→衝撃エネルギーに変換(水槽内に設
置するエネルギー変換用板)→加熱物品に対する振動 2.蒸気膜を連続的に取るため設置した板を斜板とした 3.蒸気膜を取った後、再び蒸気膜をつけないようにす
るため、水溶性焼入剤の冷却能力を最大限に活用する方
法として、斜板上に水流を作る 4.設備制約上、斜板を反転式にして、蒸気膜除去から
沸騰段階までの時間を十分確保する 5.斜板を反転式にする事で、再び加熱物品が側壁(フ
ラップ設置)に当たり、製品に振動を与える形となり、
2回目の蒸気膜除去作用を行う効果が出て、より完全な
形の蒸気膜除去が行える
ラフの見方を変え、蒸気膜開始温度、終了温度と、蒸気
膜持続時間、及び冷却液平均冷却速度を見直し、蒸気膜
終了温度までを一気に冷却する方法を考えたものであ
る。今までの冷却特性改善はほとんど沸騰段階での対策
が主であった。これに対し、本発明は加熱物品を焼入剤
に投入した時点で加熱物品に付着する蒸気膜終了温度に
着目して、導入路に蒸気膜の破壊とそれにつながる冷却
能力維持を斜板に設置することとその斜板にプラス水流
を与える機構をもう一つ同一導入路内に設備して、沸騰
段階までの時間の確保とともに、大量投入(処理)によ
る焼入性バラツキに対し、加熱物品の斜板上での拡散を
行う事で防止を計ったことである。以上の事から、従来
の焼入槽に貯留された水溶性焼入剤の欠点を完全にクリ
ヤーして、長所である大きな冷却能力を最大限引き出す
事により、従来から言われていた水溶性焼入剤使用の連
続炉における、焼入バラツキを事実上なくす事が出来ま
した。又、水溶性焼入剤の大きな冷却能力を利用する事
で、処理量(投入量)の大幅アップが可能となり、連続
式焼入炉の品質を大幅に向上させて、なおかつコストの
大幅低減を可能にした。加えて、第1傾斜板3Bと第2
傾斜板3Cとへ任意角度に設定できる枢動機構(図示せ
ず)を設けているものであり、前記枢動機構は夫々の傾
斜板の上下方向の略中央位置へ枢動軸を軸着して、その
下方へ夫々の傾斜板の裏面を押圧する進退可能な制御杆
を設けて枢動可能にしても、或いは、夫々の傾斜板の上
方へヒンジを介設して、ヒンジの下方へ進退可能な制御
杆を設けて枢動可能にしても、水中モーターと歯車、ベ
ルト等を組み合わせて枢動可能にしても構わないもので
ある。
へは上下方向の任意位置に停止できる上昇機構(図示せ
ず)を設けているものであり、前記上昇機構は前記枢動
軸へエア圧又は油圧で進退する棒状のシリンダを設けて
夫々の傾斜板が上下方向の任意の位置で停止できるよう
にすることもできるようにしたものである。
入槽の外部へ設けられたコントロール部と機械的又は電
気的に接続させるものであり、焼入槽の外部へ設けたコ
ントロール部を操作することによって、任意の角度に、
或いは、任意な位置へ夫々の傾斜板を調整できるように
することもできるようにしたものである。
することによって、焼入工程において投入した加熱物品
を焼入槽に投入したときの初期段階で加熱物品に付着す
る蒸気膜を破壊して、その状態を持続して、加熱物品の
急速冷却と均一冷却を施すことができるものであり、安
定したバラツキの生じない焼入を施すことができ、極め
て貢献性の高い著明な効果を奏するものである。
槽の間に介在させる加熱物品導入路概要断面図である。
冷却のメカニズムは、下記のようになる。 (1)第1段階として、加熱物品の熱入剤投入時に比較
的冷却が遅い部分があり、これは蒸気膜が加熱物品全体
を被う期間である。この蒸気膜は熱の伝達性が悪く、蒸
気膜に被われた加熱物品の冷却速度が極端に遅くなり、
同素変態に必要な冷却速度の確保が困難になり、結果と
して焼入のバラツキになり、製品特性に影響を与えるよ
うになる。蒸気膜段階と言えども、熱の伝達はあるの
で、焼入剤中に投下された加熱物品は徐々に加熱物品の
温度が低下し、ある温度で、熱の移動と蒸気の発生との
間の均衡が崩れ、焼入剤が加熱物品に直接接触し、激し
い沸騰が始まり、急激な温度低下が起こる。この温度
が、約600℃位で、沸騰段階の開始となる。 (2)第2段階として、加熱物品を被った蒸気膜がとれ
た後、550℃〜250℃の間に冷却の早い時期があ
る。これは沸騰段階であり、気泡は蒸散し、対流も盛ん
になる。 (3)第3段階は、加熱物品の温度がかなり低下し、た
だ対流によって熱が奪い去られる期間で、対流段階と言
われる。
る焼入槽4に、加熱炉で加熱処理した物品6を導入する
導入路3を上記のように構成したのは、導入路3を通過
する加熱物品6に、蒸気膜を除去した状態の時間を長く
する(再付着防止策)ことをねらったのである。即ち、
加熱物品が加熱炉の投下口から焼入槽4内の焼入剤中に
落下するエネルギーによって、その際に加熱物品6から
うける衝撃エネルギーによる振動によって加熱物品6を
被う蒸気膜が一度とれても、加熱物品の冷却途中の温度
が600℃以上の場合、再び蒸気膜が発生し、それによ
る冷却特性低下の影響で、加熱物品6の焼入のバラツキ
がでる可能性がある。落下エネルギーの一部を蒸気膜除
去に使用、残りの落下エネルギー(高度差)をシュート
3を構成する第1、第2斜板3B,3C上で加熱物品を
を転がす距離を長くする事で蒸気膜の再付着防止を狙っ
た。しかし、実際の操業となると連続的に、又、多量に
投入するため、自然転がりでは焼入剤の冷却能力が不足
してしまう事によりバラツキが出る可能性がある。これ
を改善するためにシュート3を構成する第1、第2斜板
上3B,3C表面に噴射口3Dから夫々XY方向に焼入
剤を噴射しその水流の膜を作る事とし、加熱物品落下時
の耐打痕性向上と、傾斜板3B,3Cに当たった加熱物
品の拡散、及び水流による冷却特性の向上をした。しか
し、水流(順方向)の膜を傾斜斜板3B,3C上に作る
事は冷却特性の向上にはなるが、落下時間の延長にはな
らない。この蒸気膜の問題を考えた場合、焼入開始直後
の蒸気膜の破壊と、それに続く沸騰が、焼入性改善の第
1ポイントである事から、落下時間延長は別に考える事
として、傾斜斜板3B,3C上の水流は、蒸気膜除去後
の沸騰段階への急速な突入に対し絶対条件となる。
導入路は、加熱炉から焼入槽4に投入した加熱物品の焼
入過程で、焼入槽4の底部に配された焼入物品を引き上
げるメッシュコンベアー5に達するまでの時間(落下時
間)を延長(蒸気膜除去後の沸騰段階までに達する時間
の確保)することができる。設備的に焼入シュート3部
分のスペースは制約されている。仮に、設備機構上の制
約がない場合、一定角度を持った傾斜板を長くして置け
ば、蒸気膜の除去と、それに続く沸騰段階で焼入の主目
的は達成できるはずである。しかし、現実的には設備的
なスペースに制約があるため、傾斜板の長さにも限界が
あり、蒸気膜除去後の沸騰段階までに達する時間を確保
するためには、ホッパーに取付けられたシュート3を構
成する斜板を折返し状に屈曲し、斜板(第1斜板3B)
の下に、反対の方向に屈曲した傾斜角を持った斜板(第
2斜板3C)を設置し、第1傾斜板3B、第2傾斜板3
Cの傾斜始端近傍に焼入剤を噴射する噴射口3Dを配
し、これから第1傾斜板3Bと、同様に第2傾斜板3C
に焼入剤による水流膜を作れば少々の傾斜板3Cは第1
斜板3Bの延長と同じ効果を期待でき、さらに、加熱物
品6が反転するところにフラップ3Aを設置すれば、加
熱物品6がフラップ3Aに当たり、再び加熱物品に対す
る振動が発生し、再度蒸気膜を除去する事になり、蒸気
膜除去に対しては完全なものとなり得る。又、加熱物品
6の水中滞留時間もわずかではありますが長くなる傾向
にあり、第1斜板3B、第2斜板3Cと合わせ、沸騰段
階までに達する時間を十分に確保できる事となる。
Claims (1)
- 【請求項1】 加熱炉の投下口の下に配置する焼入槽に
加熱炉で加熱された物品を投入するための加熱物品導入
路を、加熱炉の投下口にホッパーの開口を向け、ホッパ
ーの排出口には焼入槽の底部に向って傾斜板をくの字状
に屈曲したシュートを配し、該シュートのホッパーの排
出口側を第1傾斜板とし、焼入槽の底部にのぞませる側
を第2傾斜板とし、該シュートを構成する第1傾斜板と
第2傾斜板のそれぞれの傾斜始端近傍に傾斜板に沿った
水流を生じる焼入剤噴射口を配し、且つ、シュートの屈
曲個所にフラップを配した構成としたことを特徴とした
連続焼入装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7138814A JP3032768B2 (ja) | 1995-05-12 | 1995-05-12 | 連続焼入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7138814A JP3032768B2 (ja) | 1995-05-12 | 1995-05-12 | 連続焼入装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08311534A true JPH08311534A (ja) | 1996-11-26 |
| JP3032768B2 JP3032768B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=15230871
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7138814A Expired - Fee Related JP3032768B2 (ja) | 1995-05-12 | 1995-05-12 | 連続焼入装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3032768B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102005063246A1 (de) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Wolfgang Kohnle Wärmebehandlungsanlagen GmbH | Vorrichtung und Verfahren zum Abschrecken von Werkstücken |
| WO2021048621A1 (en) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | Henry Johnson Pty Ltd As Trustee For The Henry Johnson Family Trust | Method for quench seasoning of iron/steel cookware |
-
1995
- 1995-05-12 JP JP7138814A patent/JP3032768B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102005063246A1 (de) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Wolfgang Kohnle Wärmebehandlungsanlagen GmbH | Vorrichtung und Verfahren zum Abschrecken von Werkstücken |
| EP1801242A3 (de) * | 2005-12-21 | 2008-06-25 | Wolfgang Kohnle Wärmebehandlungsanlagen GmbH | Vorrichtung und Verfahren zum Abschrecken von Werkstücken |
| DE102005063246B4 (de) * | 2005-12-21 | 2009-10-08 | Wolfgang Kohnle Wärmebehandlungsanlagen GmbH | Vorrichtung und Verfahren zum Abschrecken von Werkstücken |
| WO2021048621A1 (en) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | Henry Johnson Pty Ltd As Trustee For The Henry Johnson Family Trust | Method for quench seasoning of iron/steel cookware |
| GB2603085A (en) * | 2019-09-11 | 2022-07-27 | Henry Johnson Pty Ltd As Trustee For The Henry Johnson Family Trust | Method for quench seasoning of iron/steel cookware |
| GB2603085B (en) * | 2019-09-11 | 2023-05-17 | Henry Johnson Pty Ltd As Trustee For The Henry Johnson Family Trust | Method for quench seasoning of iron/steel cookware |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3032768B2 (ja) | 2000-04-17 |
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