JPH0831428A - 負極集電体とそれを用いたボタン形アルカリ電池 - Google Patents

負極集電体とそれを用いたボタン形アルカリ電池

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JPH0831428A
JPH0831428A JP16387394A JP16387394A JPH0831428A JP H0831428 A JPH0831428 A JP H0831428A JP 16387394 A JP16387394 A JP 16387394A JP 16387394 A JP16387394 A JP 16387394A JP H0831428 A JPH0831428 A JP H0831428A
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JP
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negative electrode
current collector
indium
electrode current
battery
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JP16387394A
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Hiroshi Watabe
浩史 渡部
Mutsuhiro Maeda
睦宏 前田
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、ボタン形アルカリ電池の負極ケース
を兼ねた負極集電体に関し、水銀を添加しないボタン形
アルカリ電池に使用しても水素ガスの発生を抑制でき、
かつ貯蔵中の性能劣化を防止できる負極集電体を有する
高性能なボタン形アルカリ電池を提供することにある。 【構成】本発明は、亜鉛合金、アルカリ電解液およびゲ
ル化剤で構成されるゲル状亜鉛負極を有するボタン形ア
ルカリ電池の負極ケースを兼ねた負極集電体であって、
少なくともゲル状亜鉛負極と接触する表面部分にインジ
ウム又はスズが存在し、さらに少なくともガスケットと
の接触部分に撥水処理剤を塗布しているので、水銀を添
加しないボタン形アルカリ電池に使用しても水素ガスの
発生を抑制でき、かつ貯蔵中の性能劣化を防止できる負
極集電体を有する高性能なボタン形アルカリ電池を提供
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボタン形アルカリ電池の
負極ケースを兼ねた負極集電体に係わり、さらに詳しく
は水素ガス発生の抑制及び貯蔵中の性能劣化を防止でき
る水銀無添加のボタン形アルカリ電池に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛を負極とするボタン形アルカリ電池
には、用途に応じて二酸化マンガン、酸化銀、あるいは
空気中の酸素を正極作用物質とする各種電池があり、こ
れら電池は、時計や補聴器、小型電子機器等へと需要が
拡大している。
【0003】従来、ボタン形に限らず亜鉛粉を負極とす
るアルカリ電池にはゲル状亜鉛負極中に水銀が添加され
ていた。この水銀は、亜鉛合金粉や負極集電体の表面を
覆い、それらの水素過電圧を高めて水素ガスの発生を抑
制していた。
【0004】しかしながら、近年、生活環境への関心の
高まりの中で、少量とはいえ有害な水銀が電池中に含有
されていることが問題となってきており、水銀を添加し
ない電池の開発が望まれていた。
【0005】ところが、電池に水銀を添加しなければ、
亜鉛合金粉や負極集電体からの水素ガスの発生が増大
し、電池の膨れや漏液、貯蔵中の大幅な性能劣化等の問
題が発生する。これらの問題を解決するために、インジ
ウム、ビスマス、鉛等を添加した腐食しにくい亜鉛合金
粉を使用したり、インジウム化合物、ビスマス化合物等
を腐食抑制剤としてゲル状亜鉛負極中に含有させたりし
ている。また、亜鉛合金粉の腐食を抑制する界面活性剤
をゲル状亜鉛負極中に添加することも提案されている。
これらの技術は、既に円筒形アルカリ乾電池では使わ
れ、水銀を添加しない電池が発売されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これに対してボタン形
アルカリ電池では、円筒形アルカリ乾電池と同様の技術
をそのまま適用しても水素ガスの発生を抑制することは
不十分で、電池の膨れや漏液等の問題を生じてしまう。
これは、円筒形アルカリ乾電池では発生した水素ガスを
ある程度受けとめられるスペースがあるが、ボタン形ア
ルカリ電池にはこのようなスペースが無く、電池内部の
水素ガスの発生がほとんど許されないためである。従っ
て、ボタン形アルカリ電池では円筒形アルカリ乾電池以
上に水素ガス発生を抑制する必要がある。
【0007】ところで、インジウム化合物や界面活性剤
の含有量を増やせば、水素ガスの抑制の効果は大きくな
るが、電池性能に影響を及ぼしてしまい、特に界面活性
剤を多量に添加すると、電池の電気特性や放電性能を大
きく悪化させる要因となってしまう。
【0008】さらに具合の悪いことには、これらの技術
により亜鉛合金粉からの水素ガスの発生が抑制できて
も、負極集電体からの水素ガスの発生を抑制することは
あまり期待できない。ボタン形アルカリ電池では負極集
電体からのガス発生も大きな問題であり、これを抑制す
ることも必須である。
【0009】そこで、負極集電体のゲル状亜鉛負極と接
触する表面部分を、たとえばインジウムやスズ等の亜鉛
より水素過電圧の高い金属で被覆して、負極集電体から
の水素ガスの発生を抑制することが提案されている。し
かし、負極集電体にインジウムを被覆するとアルカリ電
解液が這い上りやすくなるため、ガスケットと負極集電
体の間からアルカリ電解液が漏液しやすくなってしま
う。スズはインジウムよりはアルカリ電解液の這い上り
が少ないが、負極集電体に被覆する方法として、容易で
ある電気メッキや無電解メッキを用いると、表面状態に
よりアルカリ電解液が這い上り易くなる傾向があり、や
はりガスケットと負極集電体の間からアルカリ電解液が
漏液しやすくなってしまうという問題がある。
【0010】また、インジウム又はスズの被覆方法とし
ては、電気メッキ、溶融メッキ、無電解メッキ等が有る
が、溶融メッキは、インジウム被膜を薄く制御すること
が難しいので、前述のように電気メッキあるいは無電解
メッキとなる。電気メッキの場合、メッキしない部分に
マスキングが必要で、成形加工後の負極集電体へのマス
キングは複雑になるので、予めインジウム又はスズを被
覆した材料を成形加工する方法が容易である。しかし、
成形加工でメッキされた表面が傷ついたり、異物の付着
等が発生しやすく水素ガス発生の原因となりかねない。
反面、無電解メッキであれば成形加工後の負極集電体の
銅面に選択的にメッキされ、傷や異物も被覆することが
でき、メッキ後に異物が付着する可能性も少なく有利で
あるが、メッキを厚くすることが難しいため、水素ガス
発生の抑制効果が電気メッキに比べ、小さくなる可能性
がある。
【0011】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、その目的はボタン形アルカリ電池の負極ケ
ースを兼ねた負極集電体に関し、水銀を添加しないボタ
ン形アルカリ電池に使用しても水素ガスの発生を抑制で
き、かつ貯蔵中の性能劣化を防止できる負極集電体を有
する高性能なボタン形アルカリ電池を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1は、亜鉛合金、アルカリ電解液お
よびゲル化剤で構成されるゲル状亜鉛負極を有するボタ
ン形アルカリ電池の負極ケースを兼ねた負極集電体であ
って、少なくともゲル状亜鉛負極と接触する表面部分に
インジウム又はスズが存在し、さらに少なくともガスケ
ットとの接触部分に撥水処理剤を塗布したことを特徴と
する。
【0013】本発明の請求項2は、前記負極ケースを兼
ねた負極集電体は、ニッケル−ステンレス−銅又はニッ
ケル−鉄−銅の3層クラッド材で構成されており、前記
銅面へインジウム又はスズを無電解メッキで被覆した
後、撥水処理剤を塗布し、撥水処理剤塗布工程及び洗浄
工程での乾燥を90℃以下で行なっていることを特徴と
する。
【0014】本発明の請求項3のボタン形アルカリ電池
は、請求項1又は請求項2記載のボタン形アルカリ電池
用負極集電体を使用し、前記ゲル状亜鉛負極中に亜鉛合
金粉に対してインジウムとして0.01〜0.1wt%
のインジウム化合物及びアルカリ電解液中で安定な界面
活性剤0.01wt%以下を含有することを特徴とす
る。
【0015】
【作用】本発明の負極集電体を備えたボタン形アルカリ
電池の作用機構は、必ずしも明かでないが、次のように
推察される。負極集電体のゲル状亜鉛負極と接触する表
面部分に被覆されたインジウム又はスズは、負極集電体
の水素過電圧を高くし、水素ガスの発生を抑制する。イ
ンジウムやスズは銅に対して内部に拡散しやすく、温度
が高いほどその傾向は強いため、洗浄工程や撥水処理剤
塗布工程での乾燥を高温で行なうと、インジウムやスズ
が銅内部に拡散して水素ガス発生の抑制効果が小さくな
ってしまう。そこで、乾燥温度を抑制すればインジウム
やスズの拡散が防げる。これはメッキを厚くすることが
出来ない無電解メッキでは特に有効であり、乾燥温度が
90℃以下であれば水素ガス発生の抑制効果は保たれ
る。
【0016】また負極集電体に塗布された撥水処理剤
は、ガスケットと負極集電体の間にアルカリ電解液が進
入するのを妨げ、漏液するのを防ぐ。そのため、少なく
ともガスケットと負極集電体の接触部分に塗布されてい
れば効果は発揮される。
【0017】一方、ゲル状亜鉛負極中に含有されるイン
ジウム化合物及びアルカリ電解液に安定な界面活性剤
は、亜鉛合金粉の腐食による水素ガスの発生を抑制する
ものである。ゲル状亜鉛負極中において、インジウム化
合物は徐々に電解液に溶解してインジウムイオンとな
り、それらが亜鉛合金粉にふれてインジウムとして表面
に析出し、亜鉛合金粉の水素過電圧を高くして腐食しに
くくする。界面活性剤は、亜鉛合金粉の表面を覆い電解
液との接触を制限して、腐食しにくくしている。
【0018】ボタン形アルカリ電池では、インジウム化
合物と界面活性剤のうち、どちらか一方のみを含有した
のではガス発生抑制の効果が不十分であり、両者を適量
含有することで、より大きな効果が得られる。インジウ
ム化合物の含有量は、亜鉛合金粉に対してインジウムと
して0.01〜0.1wt%に限定され、0.01wt
%より少ないとガス発生抑制の効果が発揮されず、0.
1wt%より多いと電池性能への影響が大きく、放電性
能等が悪化する。また、界面活性剤の含有量は亜鉛合金
粉に対して0.01wt%以下に限定され、0.01w
t%より多く含有した場合、亜鉛合金粉の表面に多量に
付着し、電気特性や放電性能に大きな悪影響を与えるば
かりか、インジウム化合物の水素ガス抑制機構も阻害
し、効果が充分発揮されないため、かえって水素ガス発
生が増加してしまう。また、ゲル状亜鉛負極中のインジ
ウム化合物は、亜鉛合金粉同士等の接触を良好にし、電
池の内部抵抗を低減させる働きもする。これは、界面活
性剤の添加により少なからず起こる放電性能への悪影響
を補い、より性能を向上させるものである。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。 (実施例1)ニッケル−ステンレス−銅の3層クラッド
材を、図1に示すようなLR44型アルカリマンガン電
池に使用する負極ケースを兼ねた負極集電体に成形し
た。この負極集電体の銅面に無電解メッキでインジウム
を被覆した後、全面にシリコン系撥水処理剤を塗布し
た。洗浄工程や撥水処理剤塗布工程での乾燥は80℃で
行なった。
【0020】一方、アルミニウム,インジウム,ビスマ
スを含有する亜鉛合金粉、35wt%水酸化カリウム水
溶液、ポリアクリル酸、亜鉛合金粉に対してインジウム
として0.01wt%の酸化インジウム及び亜鉛合金粉
に対して0.003wt%のパーフルオロアルキルポリ
オキシエチレン系の界面活性剤を撹拌混合してゲル状亜
鉛負極を調製した。また、電解二酸化マンガン及び鱗状
黒煙を撹拌混合後、成形して正極合剤を調製した。
【0021】上記負極集電体とゲル状亜鉛負極及び正極
合剤を用いて、図1に示すようなLR44型アルカリマ
ンガン電池を作製した。同図において、1は負極ケース
を兼ねた負極集電体であり、この負極集電体1の内側に
ゲル状亜鉛負極2があり、さらに液保持材4とセパレー
タ3を介して正極合剤6が配置されている。この亜鉛負
極2、液保持材4、セパレータ3および正極合剤6を包
むように、かつ亜鉛負極2との間にガスケット5を配し
て正極ケース7を液密に取り付ける。図2は、図1のA
部分の拡大図であり、ニッケル−ステンレス−銅の3層
クラッド材の銅面にインジウムまたはスズが被覆されて
いる。
【0022】(実施例2)酸化インジウムの含有量が亜
鉛合金粉に対してインジウムとして0.05wt%であ
ること以外は、実施例1と同様にしてLR44型アルカ
リマンガン電池を作製した。
【0023】(実施例3)酸化インジウムの含有量が亜
鉛合金粉に対してインジウムとして0.1wt%である
こと以外は、実施例1と同様にしてLR44型アルカリ
マンガン電池を作製した。
【0024】(実施例4)パーフルオロアルキルポリオ
キシエチレン系の界面活性剤の含有量が、亜鉛合金粉に
対して0.001wt%であること以外は、実施例2と
同様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製し
た。
【0025】(実施例5)パーフルオロアルキルポリオ
キシエチレン系の界面活性剤の含有量が、亜鉛合金粉に
対して0.005wt%であること以外は、実施例2と
同様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製し
た。
【0026】(実施例6)パーフルオロアルキルポリオ
キシエチレン系の界面活性剤の含有量が、亜鉛合金粉に
対して0.01wt%であること以外は、実施例2と同
様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0027】(実施例7)負極集電体に無電解メッキで
スズを被覆した以外は、実施例1と同様にしてLR44
型アルカリマンガン電池を作製した。
【0028】(実施例8)負極集電体に無電解メッキで
スズを被覆した以外は、実施例3と同様にしてLR44
型アルカリマンガン電池を作製した。
【0029】(実施例9)負極集電体に無電解メッキで
スズを被覆した以外は、実施例2と同様にしてLR44
型アルカリマンガン電池を作製した。
【0030】(実施例10)負極集電体に無電解メッキ
でスズを被覆した以外は、実施例6と同様にしてLR4
4型アルカリマンガン電池を作製した。次に、上記した
本発明の実施例と比較するための各種比較例を下記のよ
うに作製した。
【0031】(比較例1)酸化インジウムの含有量が亜
鉛合金粉に対してインジウムとして0.005wt%で
あること以外は、実施例1と同様にしてLR44型アル
カリマンガン電池を作製した。
【0032】(比較例2)酸化インジウムの含有量が亜
鉛合金粉に対してインジウムとして0.2wt%である
こと以外は、実施例1と同様にしてLR44型アルカリ
マンガン電池を作製した。
【0033】(比較例3)パーフルオロアルキルポリオ
キシエチレン系の界面活性剤の含有量が、0.015w
t%である以外は、実施例2と同様にしてLR44型ア
ルカリマンガン電池を作製した。
【0034】(比較例4)ゲル状亜鉛負極中に界面活性
剤を含有してしないこと以外は、実施例3と同様にして
LR44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0035】(比較例5)ゲル状亜鉛負極中にインジウ
ム化合物を含有してしないこと以外は、実施例5と同様
にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0036】(比較例6)ニッケル−ステンレス−銅の
3層クラッド材を負極集電体に成形した後、何も被覆せ
ずにそのまま使用した以外は、実施例2と同様にしてL
R44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0037】(比較例7)酸化インジウムの含有量が亜
鉛合金粉に対してインジウムとして0.1wt%、パー
フルオロアルキルポリオキシエチレン系の界面活性剤の
含有量が亜鉛合金粉に対して0.01wt%であること
以外は、比較例6と同様にしてLR44型アルカリマン
ガン電池を作製した。
【0038】(比較例8)インジウム化合物及びパーフ
ルオロアルキルポリオキシエチレン系の界面活性剤をゲ
ル状亜鉛負極中に含有しないこと以外は、実施例1と同
様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0039】(比較例9)ニッケル−ステンレス−銅の
3層クラッド材を負極集電体に成形した後、何も被覆せ
ずにそのまま使用した以外は、比較例8と同様にしてL
R44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0040】(比較例10)ニッケル−ステンレス−銅
の3層クラッド材を成形した負極集電体に、無電解メッ
キでインジウムを被覆する際に洗浄工程及び撥水処理剤
塗布工程での乾燥温度を120℃とした以外は、実施例
2と同様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製
した。
【0041】(比較例11)ニッケル−ステンレス−銅
の3層クラッド材を成形した負極集電体に、無電解メッ
キでインジウムを被覆する際に洗浄工程及び撥水処理剤
塗布工程での乾燥温度を150℃とした以外は、実施例
2と同様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製
した。
【0042】(比較例12)ニッケル−ステンレス−銅
の3層クラッド材を成形した負極集電体に、無電解メッ
キでスズを被覆する際に洗浄工程及び撥水処理剤塗布工
程での乾燥温度を120℃とした以外は、実施例9と同
様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0043】(比較例13)ニッケル−ステンレス−銅
の3層クラッド材を成形した負極集電体に、無電解メッ
キでスズを被覆する際に洗浄工程及び撥水処理剤塗布工
程での乾燥温度を150℃とした以外は、実施例9と同
様にしてLR44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0044】(比較例14)ニッケル−ステンレス−銅
の3層クラッド材を成形した負極集電体に、無電解メッ
キでスズを被覆した後、撥水処理剤を塗布しなかった以
外は、実施例9と同様にしてLR44型アルカリマンガ
ン電池を作製した。
【0045】(比較例15)ニッケル−ステンレス−銅
の3層クラッド材を成形した負極集電体に、無電解メッ
キでインジウムを被覆した後、撥水処理剤を塗布しなか
った以外は、実施例2と同様にしてLR44型アルカリ
マンガン電池を作製した。
【0046】(比較例16)ニッケル−ステンレス−銅
の3層クラッド材を成形した負極集電体に、何も被覆せ
ずに、撥水処理剤を塗布した以外は、実施例2と同様に
してLR44型アルカリマンガン電池を作製した。
【0047】(比較例17)亜鉛合金粉が鉛を含有し、
3%汞化したものである以外は、比較例9と同様にして
LR44型アルカリマンガン電池を作製した。以上のよ
うに作製した実施例及び比較例の各試作電池を使用し、
各種評価試験を行なった。この各種評価試験は、耐漏液
試験は50個、他の試験は20個の平均値である。
【0048】以下、各種評価試験方法とその結果につい
て説明する。第1に、実施例1〜10、比較例1〜9及
び比較例17の各試作電池について、電池総高、開路電
圧及び内部抵抗を測定した。また1.3kΩ連続放電の
1.2Vまでの放電持続時間を測定し、各実施例の放電
性能を調査した。さらに、60℃で40日間貯蔵した
後、電池総高変化と開路電圧の劣化を測定するととも
に、1.3kΩ連続放電を行ない、放電性能の劣化を調
査した。これら60℃貯蔵による変化量は、電池内部で
の水素ガスの発生量と相関し、変化量が小さいほど水素
ガスの発生量は少ない。この結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、実施例1〜3,
7,8及び比較例1,2によれば、インジウム化合物の
ゲル状亜鉛負極中の含有量は0.01〜0.1wt%が
妥当であり、この範囲からはずれた場合、水素ガス発生
の抑制が不十分であったり、放電性能に悪影響を与えた
りする。
【0051】また、実施例4〜6,9,10及び比較例
3によれば、アルカリ電解液中で安定な界面活性剤のゲ
ル状亜鉛負極中の含有量は0.01wt%以下が妥当で
あり、この範囲からはずれた場合、放電性能を著しく悪
化させる。
【0052】さらに、比較例4〜9によれば、ゲル状亜
鉛負極中へのインジウム化合物の含有、ゲル状亜鉛負極
中への界面活性剤の含有、負極集電体のゲル状亜鉛負極
と接触する部分へのインジウム又はスズの被覆のいずれ
が欠けた場合にも、本発明の目的は達成されず、水素ガ
ス発生の抑制が不十分となり電池総高の増加や、放電性
能の大幅な劣化を起こす。
【0053】第2に、実施例2,9と比較例10〜13
及び比較例17の各試作電池を使用し前述と同様の試験
を行ない、負極集電体の洗浄工程及び撥水処理剤塗布工
程における、乾燥温度の水素ガス発生量への影響を調
べ、この結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】表2によれば、洗浄工程や撥水処理剤塗布
工程での乾燥温度が80℃である実施例に対して、乾燥
温度が90℃を越える比較例10〜13は明らかに貯蔵
による性能劣化が進んでおり、乾燥温度が高いほどその
傾向は強い。
【0056】第3に、実施例2,9と比較例14〜16
及び比較例17の各試作電池を、60℃−93%RHで
貯蔵し、高温高湿下での耐漏液性試験を行ない、負極集
電体への撥水処理剤塗布の効果を調べた。電池内部での
水素ガスの発生が多ければ耐漏液性は悪くなるが、負極
集電体を電解液が這い上がりやすければ、水素ガスの発
生が少なくてもガスケットと負極集電体の間から漏液す
る。この結果を表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】表3によれば、本発明品の負極集電体を使
用した電池は明らかに耐漏液性に優れており、撥水処理
剤の塗布が耐漏液性を向上させることがわかる。
【0059】なお、本発明は上記実施例により限定され
るものではない。すなわち、上記実施例では、インジウ
ム化合物は酸化インジウム、界面活性剤はパーフルオロ
アルキルポリオキシエチレン系を使用しているが、とも
にこれに限定されるものではなく、インジウム化合物及
び界面活性剤が他のもの、例えば水酸化インジウム及び
ポリオキシエチレン系の界面活性剤等の組み合わせであ
っても、本発明による効果は得られる。
【0060】撥水処理剤についても同様であり、フッ素
系のものであってもかまわない。また塗布方法も、負極
集電体がガスケットと接触する部分に、撥水処理剤が塗
布されさえすればどのような塗布方法であっても構わな
い。亜鉛合金粉等の他の要素についても本発明の範囲を
逸脱しない限り、変更して差し支えない。
【0061】上記実施例ではボタン形アルカリマンガン
電池について説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、酸化銀電池、空気亜鉛電池等のゲル状亜鉛
を負極とする各種ボタン形アルカリ電池に適用できるこ
とは勿論である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって作
製されたボタン形アルカリ電池用負極集電体は、水銀を
添加しないボタン形アルカリ電池に用いても負極集電体
からの水素ガスの発生を抑制でき、またこの負極集電体
を使用し、ゲル亜鉛負極中にインジウム化合物及びアル
カリ電解液中で安定な界面活性剤を適量含有した本発明
のボタン形アルカリ電池は、貯蔵中の漏液や電池の膨
れ、性能劣化等を防止できるというすぐれた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で作製したLR44型アルカリ
マンガン電池の断面図。
【図2】図1のA部の拡大図。
【符号の説明】
1…負極集電体、2…ゲル状亜鉛負極、3…セパレー
タ、4…液保持材、5…ガスケット、6…正極合剤、7
…正極ケース。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛合金、アルカリ電解液およびゲル化
    剤で構成されるゲル状亜鉛負極を有するボタン形アルカ
    リ電池の負極ケースを兼ねた負極集電体であって、少な
    くともゲル状亜鉛負極と接触する表面部分にインジウム
    又はスズが存在し、さらに少なくともガスケットとの接
    触部分に撥水処理剤を塗布したことを特徴とするボタン
    形アルカリ電池用負極集電体。
  2. 【請求項2】 前記負極ケースを兼ねた負極集電体は、
    ニッケル−ステンレス−銅又はニッケル−鉄−銅の3層
    クラッド材で構成されており、前記銅面へインジウム又
    はスズを無電解メッキで被覆した後、撥水処理剤を塗布
    し、撥水処理剤塗布工程及び洗浄工程での乾燥を90℃
    以下で行なっていることを特徴とする請求項1記載のボ
    タン形アルカリ電池用負極集電体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のボタン形ア
    ルカリ電池用負極集電体を使用し、前記ゲル状亜鉛負極
    中に亜鉛合金粉に対してインジウムとして0.01〜
    0.1wt%のインジウム化合物及びアルカリ電解液中
    で安定な界面活性剤0.01wt%以下を含有すること
    を特徴とするボタン形アルカリ電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005100805A (ja) * 2003-09-25 2005-04-14 Toshiba Battery Co Ltd ボタン型アルカリ電池
JP2007080614A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Sony Corp アルカリ電池

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