JPH08325632A - 高降伏点を有する中強度h形鋼の製造方法 - Google Patents

高降伏点を有する中強度h形鋼の製造方法

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JPH08325632A
JPH08325632A JP13314595A JP13314595A JPH08325632A JP H08325632 A JPH08325632 A JP H08325632A JP 13314595 A JP13314595 A JP 13314595A JP 13314595 A JP13314595 A JP 13314595A JP H08325632 A JPH08325632 A JP H08325632A
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steel
less
yield point
rolling
high yield
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JP13314595A
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Toshimi Eto
敏美 江藤
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 引張強さ50〜60kgf/mm2 級の中強度H形鋼
において、特に45〜50kgf/mm2 の高降伏点が安定して得
られるH形鋼の製造方法を提供することを目的とする。 【構 成】 適量のNb及びTiを含有する鋼素材を、
1000℃以上1200℃以下の温度範囲で加熱し、オーステナ
イト未再結晶温度域における累積圧下率を5%以上、25
%以下として圧延を行った後常温まで冷却し、その後A
1 点以下の400℃以上550 ℃未満の温度域で調質加熱
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造用鋼として、建築
用材、橋梁用材などの幅広い用途をもつ、H形鋼の製造
方法に関し、特に高降伏点を有する中強度H形鋼の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築や土木などの分野で用いられる各種
構造物用鋼材は、一般構造用圧延鋼材(JIS G 31
01)及び溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)の熱
間圧延H形鋼などが広く利用されている。このような鋼
種をベースとして、用途に適合する機械的性質を満たす
圧延H形鋼は、連続鋳造あるいは分塊圧延によるスラグ
やビームブランクを素材として、熱間圧延により製造さ
れ、圧延のままの材質で使用されるのが一般的である。
他方、昨今の建築物の高層化にともない使用鋼材が軽量
化するにつれて、降伏点40〜50kgf/mm2 、引張強さ50〜
60kgf/mm2 級の中強度H形鋼の用途が拡大しつつある。
こうした中強度H形鋼が要求された場合、通常の化学成
分組成と圧延条件の組み合わせによるのでは所望の強度
と靭性が得難いため、強化合金元素の添加及び熱間圧延
後の焼きならし処理が行われていた。しかし、焼きなら
しによる強度低下を補償できるだけの合金元素の添加は
必然的に化学成分変更を伴うからコストアップをもたら
し、かつ炭素当量が高くなるため靭性や溶接性にとって
は好ましくないという問題があった。そこで、これに代
わる製造技術として、合金元素の添加は溶接性を損なわ
ない程度に止め、鋼材の強度並びに靭性を制御圧延ある
いは制御冷却等のオンライン加工熱処理によって所望値
の範囲内に作り込むことが行われるようになった。例え
ば特開平6-240350号公報には、Nb含有鋼を用いてAr3
点以上で熱間圧延を終え、その後の空冷途上に水冷によ
る制御冷却を挿入することにより、降伏点38〜45kgf/mm
2 、引張強さ54〜60kgf/mm2 及び衝撃破面遷移温度-25
〜-35 ℃のH形鋼が製造できることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6-240350号公報に開示されるような方法では、降伏点45
〜50kgf/mm2 の範囲のH形鋼を安定して製造するには不
十分である。同公報によれば、制御冷却開始温度を高め
ると降伏点は上昇するが、引張強さが65kgf/mm2を超え
てしまい、高くなり過ぎる。
【0004】そこで、本発明は、引張強さ50〜60kgf/mm
2 級の中強度H形鋼において、特に45〜50kgf/mm2 の高
降伏点が安定して得られるH形鋼の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、C:0.10wt%
以上、0.17wt%以下、Si:0.10wt%以上、0.60wt%以
下、Mn:0.50wt%以上、1.60wt%以下、Nb:0.010 wt%
以上、0.050 wt%以下、Ti:0.010 wt%以上、0.030 wt
%以下、Al:0.015 wt%以上、0.050 wt%以下、及び
N:0.0020wt%以上、0.0080wt%以下、を含有し、残部
がFe及び不可避的不純物からなる鋼素材を、1000℃以上
1200℃以下の温度範囲で加熱し、オーステナイト未再結
晶温度域における累積圧下率を5%以上、25%以下とし
て圧延を行った後常温まで冷却し、その後Ac1 点以下
の400 ℃以上550 ℃未満の温度域で調質加熱することを
特徴とする高降伏点を有する中強度H形鋼の製造方法で
ある。
【0006】
【作用】本発明は、NbとTiを含有する鋼素材に軽度
の制御圧延を施して細粒フェライト中にNbとTiが分
散固溶した状態をつくり、圧延後にAc1 以下の適正温
度範囲で加熱調質することにより、Nb及びTiの炭窒
化物が微細に整合析出してフェライトを強化する結果、
高降伏点を有する中強度H形鋼が得られるという本発明
者が得た知見に基づいてなされたものである。
【0007】以下に本発明における鋼の化学成分範囲と
製造条件の限定理由を述べる。 C :強度及び靭性の付与を目的とするが、0.10wt%未
満ではそれらの効果が得られないため下限を0.10wt%と
する。一方0.17wt%を超えると溶接性及び靭性が劣化す
るため、上限を0.17wt%とする。 Si:脱酸剤としての役割に加えて、強度と靭性に作用
する成分であるが、0.10wt%未満ではそれらの効果が得
られず、逆に0.60wt%を超えると靭性が劣化する。従っ
て下限を0.10wt%、上限を0.60wt%とする。
【0008】Mn:強度及び靭性の付与に不可欠な元素
であり、靭性確保のためには0.50wt%を必要とするが、
1.60wt%を超えるとかえって靭性が劣化するとともに溶
接性も劣化する。従って下限を0.50wt%、上限を1.60wt
%とする。 Nb:加熱時に鋼中に固溶して、圧延の間に炭窒化物と
して析出しオーステナイト粒の再結晶を遅らせオーステ
ナイト粒を微細化する。また圧延後のAc1 点以下での
再加熱時に、さらに微細な炭窒化物として析出し、フェ
ライトの降伏点を上昇させる。この効果を発揮させるた
めに、少なくとも0.010 wt%を必要とするが、0.050 wt
%を超えると溶接部の靭性が劣化する。従って下限を0.
010 wt%、上限を0.050 wt%とする。
【0009】Ti:Nbと同様に炭窒化物を形成し、オ
ーステナイトの微細化並びに変態後のフェライトの降伏
点上昇に寄与する。Nbと共同して添加すればその効果
が一層顕著になる。そのためには0.010 wt%以上の添加
を必要とするが、0.030 wt%を超えると析出物が粗大化
しその効果が発揮できなくなるとともに溶接部の靭性が
劣化する。従って下限を0.010 wt%、上限を0.030 wt%
とする。
【0010】Al:脱酸剤として有効な元素であり、ま
た、鋼中のNと結合してAlNを形成することによりオ
ーステナイトを微細化し、靭性を向上させるのに有効で
ある。その効果を発揮させるためには0.015 wt%以上の
添加を必要とする。しかし0.050 wt%を超えて過剰に添
加すると靭性が劣化する。従って下限を0.015 wt%、上
限を0.050 wt%とする。
【0011】N :AlN及びNb,Tiの炭窒化物を
形成してオーステナイトを微細化し、かつNb、Tiの
微細炭窒化物をフェライト地に分散析出させて降伏点を
上昇させる効果をもつ。その効果が顕現するには0.0020
wt%以上が必要であるが、一方0.0080wt%を超えるとそ
の効果が飽和するのに加え溶接部の靭性が劣化する。従
って下限を0.0020wt%、上限を0.0080wt%とする。
【0012】なおP及びSについては特に限定しないが
靭性及び溶接性の低下防止のためには、Pを0.020 wt%
以下、Sを0.015 wt%以下とするのが好ましい。つぎに
製造条件の限定理由について述べる。鋼素材の加熱温度
を1000℃以上1200℃以下としたのは、連鋳または分塊圧
延素材を製造した際に粗大に析出している合金成分の炭
窒化物を加熱時に再固溶させるにあたり、1000℃未満の
加熱ではそれが十分に再固溶せず粗大なまま後々まで残
存して圧延後のH形鋼の靭性を害するためであり、ま
た、1200℃を超えて加熱するとオーステナイトが粗大化
して、以後の未再結晶温度域圧延でも細粒化できなくな
り、圧延後のH形鋼の強度及び靭性の劣化をもたらすた
めである。
【0013】つづいて、オーステナイト未再結晶温度域
における累積圧下率を5%以上、25%以下として圧延を
行うようにしたのは、つぎの理由による。すなわち、オ
ーステナイト未再結晶温度域での累積圧下率が5%に満
たないと、変形帯が十分導入されず、オーステナイト粒
の分割が起こらないから、そこから変態したフェライト
も微細化されない結果となって、強度並びに靭性が劣化
する。一方、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧
下率が25%を超える圧延を行うと、炭窒化物が歪誘起さ
れて過剰に析出し、以後の再加熱において微細炭窒化物
として析出すべき固溶合金元素が消費されてしまう結
果、目的とするH形鋼の降伏点上昇効果が十分発揮でき
なくなる。また、そうした過剰の変形帯は圧延変形抵抗
の上昇をもたらすから、圧延機の負荷をも増大させる。
従って、オーステナイト未再結晶温度域における累積圧
下率を5%以上、25%以下として圧延を行うことに限定
した。
【0014】さらに、圧延後常温まで冷却し、その後A
1 点以下の400 ℃以上550 ℃未満の温度域で調質加熱
するとしたのは、これを行うことにより、前記圧延工程
で適量残しておいた固溶合金元素がフェライト地に数Å
程度の微細な炭窒化物として整合析出してフェライトを
強化する結果、高降伏点が得られるからである。Ac 1
点からAc3 点までの温度域での調質加熱では、一部オ
ーステナイトが生じることもあって上記効果は期待でき
ない。なおAc3 点超えの熱処理は従来の焼きならしと
同等だから論外である。しかしながら、Ac1 点以下で
調質加熱する場合でも、その温度が400 ℃未満では炭窒
化物の析出量が不足し、また550 ℃以上では炭窒化物の
析出量が飽和するとともに炭窒化物とフェライト地との
整合性が失われて強化作用が発揮できなくなる。従っ
て、圧延・冷却後の調質加熱温度を、Ac1 点以下の40
0 ℃以上550 ℃未満と限定した。
【0015】
【実施例】つぎに実施例について述べる。表1に示す成
分組成に溶製した供試鋼の鋼番A〜Dのうち鋼番A及び
Bは本発明の成分組成範囲にある鋼であり、また鋼番C
及びDは比較鋼の成分組成の鋼である。これらの素材を
表2に示すとおりの加熱−圧延条件で処理し、508×
437×50×75mmのH形鋼を得た。得られたH形鋼
の圧延ままの強度、靭性を測定した結果を表2に併せて
示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】これらのH形鋼から調質加熱用の小試験体
を切り出し、400 ℃〜600 ℃の温度範囲で調質加熱した
後、強度、靭性を測定した。その結果を図1に示す。こ
こに図1中のマークに付したNo. は表2の同じNo. のも
のにそれぞれ対応し、また、表2と図1とにおいて、
Y.P.は降伏点を、T.S.は引張強さを、vTrsは
衝撃破面遷移温度を、それぞれ意味する。
【0019】なお、材料試験に関し、試験片はフランジ
幅1/2 部の1/4t部より圧延直角方向に採取し、引張試験
及び2mmVノッチ衝撃試験を行った。本実施例で使用し
た圧延機、試験機、調質加熱炉などはいずれも周知の装
置である。図1に示されるように、本発明の成分組成範
囲にある鋼番A及びBを用いて本発明の範囲内の加熱・
圧延を行ったNo. 1及び2について、圧延後に本発明に
適合する400 ℃以上550 ℃未満の温度範囲で調質加熱を
施したものは、降伏点45〜48kgf/mm2 、引張強さ56〜58
kgf/mm2 、 vTrs -30〜-40 ℃を示し、強度と靭性との
バランスのとれた、高降伏点を有する中強度H形鋼が得
られた。
【0020】これに対し、No. 1及びNo. 2で、調質加
熱温度範囲が本発明の範囲を外れたものは、降伏点が45
kgf/mm2 未満であった。また、No. 3及びNo. 4では加
熱温度が、No. 5及びNo. 6ではオーステナイト未再結
晶温度域での圧下率が、そしてNo. 7ではNb及びTi
含有量が、No. 8ではTi含有量が、それぞれ本発明の
範囲を逸脱したので、図1に併示されるように、調質加
熱を施しても降伏点のレベルが45kgf/mm2 に達しなかっ
た。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、軽度の
制御圧延とAc1 点以下の低温での調質加熱を組み合わ
せることにより、構造用鋼として用途の広い、強度・靭
性のバランスのよい高降伏点中強度H形鋼が得られる。
なお、圧延ままでは降伏点が低く成形加工が容易なた
め、その状態で成形加工しておき、その後必要に応じて
調質加熱して高降伏点を得るという用途にも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】H形鋼の機械的性質と調質加熱温度との関係を
示すグラフ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.10wt%以上、0.17wt%以下、 Si:0.10wt%以上、0.60wt%以下、 Mn:0.50wt%以上、1.60wt%以下、 Nb:0.010 wt%以上、0.050 wt%以下、 Ti:0.010 wt%以上、0.030 wt%以下、 Al:0.015 wt%以上、0.050 wt%以下、及び N:0.0020wt%以上、0.0080wt%以下、を含有し、残部
    がFe及び不可避的不純物からなる鋼素材を、1000℃以上
    1200℃以下の温度範囲で加熱し、オーステナイト未再結
    晶温度域における累積圧下率を5%以上、25%以下とし
    て圧延を行った後常温まで冷却し、その後Ac1 点以下
    の400 ℃以上550 ℃未満の温度域で調質加熱することを
    特徴とする高降伏点を有する中強度H形鋼の製造方法。
JP13314595A 1995-05-31 1995-05-31 高降伏点を有する中強度h形鋼の製造方法 Pending JPH08325632A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100544722B1 (ko) * 2001-12-24 2006-01-24 주식회사 포스코 용접성과 인성이 우수한 비조질 고장력강의 제조방법
CN117467894A (zh) * 2023-11-27 2024-01-30 马鞍山钢铁股份有限公司 一种460MPa级特厚热轧H型钢及其生产方法

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