JPH08329447A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH08329447A
JPH08329447A JP8077461A JP7746196A JPH08329447A JP H08329447 A JPH08329447 A JP H08329447A JP 8077461 A JP8077461 A JP 8077461A JP 7746196 A JP7746196 A JP 7746196A JP H08329447 A JPH08329447 A JP H08329447A
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JP8077461A
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Junichi Sato
純一 佐藤
Takashi Iida
隆志 飯田
Hitoshi Maro
整 麿
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】媒体表面が平滑で電磁変換特性の良好な磁気記
録体を提供する。 【構成】非磁性支持体上に鉄を主体とする金属磁性粉末
を含む塗布型磁性層を有する磁気記録媒体において、該
鉄を主体とする金属磁性粉末が不活性ガス中で加熱され
た際、300〜500℃で放出される水分が極大値をも
つ金属磁性粉末であることを特徴とする磁気記録媒体。 【効果】表面が平滑で磁気特性、電磁変換特性のすぐれ
た磁気記録媒体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体に係り、
特に媒体表面が平滑で電磁変換特性の良好な塗布型の磁
気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、塗布型磁性層を有する磁気記
録媒体にあっては、高い記録密度を有するものが要求さ
れるにつれ、磁性層厚を薄くし、磁性層表面が平滑で、
磁気特性及び電磁変換特性の良好な磁気記録媒体を得る
べく種々の磁気記録媒体が開発されている。即ち、磁気
記録媒体の表面特性を良好にするため種々の分散剤、バ
インダーなどの塗料組成、分散方法等について種々研究
開発が行なわれている。そして、磁化量の大きい鉄を主
体とする金属磁性粉末も塗布型磁気記録媒体の磁性粉末
として、使用されている。金属磁性粉末表面に存在する
水は比較的低温で放出される物理吸着水と比較的高温で
放出される化学吸着水に大きく分けられる。従来、金属
磁性粉末自体の表面性に関しては、比較的低温で放出さ
れる物理吸着水が重要視されてきた。しかし金属磁性粉
末の化学吸着水に関しては、化学吸着水に対する適切な
評価方法がないこともあり、記録媒体の表面性との関係
は明らかにされてこなかった。 このため、金属磁性粉
末の表面の最適材料設計が未だに不十分であり、平滑な
表面を持つ磁気記録媒体が得られていないのが現状であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の通り、磁気記録
媒体において、 磁性層厚を薄くするには塗料を溶剤で希釈し粘性を低
くすることが必要であるが、希釈により塗料の凝集が問
題となる。しかも、凝集力は磁性粉同士の磁気的な引力
により生じるため、磁化量の大きな磁性粉末はより一層
凝集が進むという問題があり、又 磁化量の大きな磁性粉末を用いる場合、希釈しても凝
集が進まないような分散状態とすることが必要である
が、分散剤・バインダーなどの塗料組成、分散方法では
未だ十分な分散状態は得られていないというのが現状で
あり、分散性がよく、磁性層の表面性の良好で且つ磁気
特性等のすぐれた磁性粉末が期待されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、希釈しても
凝集しない分散状態を得て、平滑な表面状態の磁気記録
媒体を得るため、鋭意研究の結果、鉄を主体とする磁性
粉末の表面状態に着目し、該磁性粉末の水分の状態が磁
性粉末の分散に大きく影響することの知見を得、該金属
磁性粉末が加熱された際、比較的高温で放出される水分
(化学吸着水)が極大値を有する磁性粉末が、その目的
を達成し得るものであることを見出し、本発明に到達し
たものである。即ち、本発明は(1)非磁性支持体上に
鉄を主体とする金属磁性粉末を含む塗布型磁性層を有す
る磁気記録媒体において、該鉄を主体とする金属磁性粉
末が不活性ガス中で加熱された際、300〜500℃で
放出される水分が極大値をもつ金属磁性粉末であること
を特徴とする磁気記録媒体、(2)鉄を主体とする金属
磁性粉末が不活性ガス中で加熱された際、300〜50
0℃で放出される水分量が0.8〜1.8×10-5mol/
m2であり、かつ400〜500℃で放出される水分が極
大値を有するものである前記(1)記載の磁気記録媒
体、に関する。
【0005】本発明は鉄を主体とする金属磁性粉末とし
て、不活性ガス(例えばN2、He、Ar等)中で加熱
された際、放出される水分が300〜500℃で極大値
をもつものが用いられる。そして、好ましくは300〜
500℃で放出される水分量が0.8〜1.8×10-5
mol/m2であり、かつ400〜500℃で放出される水
分が極大値を有するものが用いられる。300〜500
℃で放出される水分量が、1.0×10-5mol/m2より
小さい場合は、磁性塗料の降伏値が高くなり、磁性層表
面が粗れてくる。水分量が1.8×10-5mol/m2より
大きい場合は、磁性粉の磁化量が低下したり、/または
遊離水分量が増えるため磁性塗料が凝集し、逆に媒体の
表面性を悪化させる。これらの鉄を主体とする金属磁性
粉末は、針状形状をなし、平均軸長0.04〜0.25
μm、軸比は平均で3〜10、X線による結晶子径が1
00〜250Åのものが好ましい。磁気特性としては保
磁力(Hc)が1800〜2500Oe程度、飽和磁化
量(σs)が120〜180emu/g程度、BET法によ
る比表面積が50〜80m2/g程度のものである。ま
た、金属磁性粉は、表面に酸化被膜を有するものであっ
てもよい。このような酸化被膜をもつ金属磁性粉を用い
た磁気記録媒体は、温度、湿度等の外部環境による磁束
密度の低下、磁性層のサビの発生による特性劣化に有利
である。本発明では、通常このような金属磁性粉のみを
用いて磁性層を形成するが、もし必要であるならば、他
の磁性粉、例えば金属磁性粉や酸化物磁性粉を50重量
%以下併用してもよい。
【0006】本発明の鉄を主体とする金属磁性粉末は適
当なバインダー及び添加剤と混合され、非磁性支持体上
に塗布され磁性層が形成される。本発明のバインダーは
この種磁気記録媒体の磁性層を形成されるのに用いられ
る熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂ないし反応型樹脂或いは
電子線硬化型樹脂等のいずれのバインダーも用いること
ができる。熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃
以下、平均分子量5000〜200000程度のものが
好ましく、例えば塩化ビニル系共重合体、ポリウレタン
樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リロニトリルーブタジエン系共重合体、ポリアミド樹
脂、ポリビニルブチラール、ニトロセルロース、スチレ
ン−ブタジエン系共重合体、ポリビニルアルコール樹
脂、アセタール樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリカプロラクトン等の多官能
性ポリエーテル類、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、
フェノール樹脂、ポリブタジエンエラストマー、塩化ゴ
ム、アクリルゴム、イソプレンゴム、エポキシ変性ゴム
等をあげることができ、これらの樹脂の中では塩化ビニ
ル系共重合体とポリウレタン樹脂との組み合わせが最も
好ましく用いられる。上記の塩化ビニル系共重合体は、
塩化ビニル含有量が60〜90wt%、特に60〜95
wt%のものが好ましく、その平均重合度は100〜5
00程度であることが好ましい。特には、塩化ビニルと
エポキシ(グリシジル)基を含有する単量体との共重合
体が好ましい。このような塩化ビニル系共重合体として
は、極性基として硫酸基および/またはスルホ基(以下
S含有極性基)を含有するものが好ましい。S含有極性
基としては、例えば−SO4Y、−SO3Y(ただし、Y
は、Hまたはアルカリ金属を示す)等があげられ、これ
らのなかでも−SO4K、SO3Kが特に好ましい。この
ようなS含有極性基は塩化ビニル、及び共重合可能な他
の単量体を、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の
Sを含む強酸根を有するラジカル発生剤の存在下に重合
して得ることができる。これらのS含有極性基は、S原
子として分子中に0.001〜10wt%、とくに0.
01〜5wt%含まれていることが好ましい。S含有極
性基のほかに、−OPO2Y基、−PO3Y基、−COO
Y基(YはH、アルカリ金属)、アミノ基(−N
2)、−NR3Cl(RはH、メチル、エチル)等を含
有させることもできる。この中で、アミノ基はS含有極
性基と併用しなくとも良く、また種々のものであってよ
いが、とくにジアルキルアミノ基(好ましくは炭素原子
数1〜10のアルキル)が好ましい。このようなアミノ
基は通常、アミン変成によって得られ、塩化ビニル・ア
ルキルカルボン酸ビニルエステルをアミン化合物存在下
でケン化反応を行うことで得られる。そのアミノ基を有
するビニル単位が0.05〜5wt%で、なおアンモ,
ウム塩基、アミン塩基が結果的に含まれていても良い。
このような塩化ビニル系共重合体に含まれるその他の共
重合成分としては酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エス
テル及び酢酸ビニルのケン化によって得るビニルアルコ
ール等がある。
【0007】上述した塩化ビニル系樹脂と組み合わせて
用いられるポリウレタン樹脂は、耐摩擦性及び支持体へ
の接着性が良い点で特に有効であり、このようなポリウ
レタン樹脂は、ポリエステルポリオールおよび/または
ポリエーテルポリオール等のヒドロキシ基含有樹脂とポ
リイソシアネート含有化合物との反応により得られる樹
脂の総称であって、合成原料を数平均分子量で500〜
200000程度に重合したもので、そのQ値(重量平
均分子量/数平均分子量)は1.5〜4程度である。こ
のようなポリウレタン樹脂は、その樹脂骨格中に極性
基、水酸基を有するものであってもよく、極性基として
は、例えば−SO3M(スルホン酸基)、−SO4M(硫
酸基)、リン酸含有極性基としては、ホスホン酸基=P
3M、ホスフィン酸基=PO3M、亜ホスフィン酸基=
POM、−P=(OM1)(OM2)、−OP=O(O
M1)(OM2)、−COOM、−NR3X、−NR2
−OH、エポキシ基、−SH、−CN等から選ばれる少
なくとも一つ以上の極性基を用いることが好ましい(こ
こで、M、M1、M2は、H、LI、Na、K、−NR
3、−NHR2を示し;Rはアルキル基もしくはHを示
し;Xはハロゲン原子を示す)。なお、Mとしてはとく
にNaが好ましい。これら極性基は、骨格樹脂の主鎖中
に存在しても、分岐中に存在してもよく、原子として分
子中に0.001〜10wt%、とくに0.02〜3w
t%含まれていることが好ましい。また、このポリウレ
タン樹脂は、用いる結合剤中において、ポリウレタン樹
脂のガラス転移温度Tgが−20℃≦Tg≦80℃の範
囲で異なるものを少なくとも2種類以上、さらにポリウ
レタン樹脂の合計量が全結合剤の10〜90wt%であ
り、これら複数のポリウレタン樹脂を含有することで、
高温度環境下での走行安定性とカレンダ加工性、電磁変
換特性のバランスが得られる点で好ましい。さらに、塩
化ビニル系共重合体とポリウレタン樹脂とは、その重量
混合比が10:90〜90:10となるように混合して
用いることが好ましい。さらにこれらの樹脂に加えて、
全体の20wt%以下の範囲で、公知の各種樹脂が含有
されていてもよい。
【0008】熱硬化性樹脂としては、縮重合するフェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、炭
素樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、メラミン樹
脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系反応
樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、飽
和ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙
げられる。このようなバインダー樹脂を硬化する架橋剤
としては、各種ポリイソシアナートを用いることがで
き、トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソ
シアナート、メチレンジイソシアナート等の1種以上
を、トリメチロールプロパン等の水酸基を複数有するも
のに変性した架橋剤、またはジイソシアネート化合物3
分子が結合したイソシアヌレート型の架橋剤を用いるこ
とが好ましく、架橋剤の含有量は樹脂100wt%に対
し、10〜30wt%とすることが好ましく、この架橋
剤によりバインダー樹脂に含有される水酸基等と三次元
的に結合して塗膜層の耐久性が向上でき、これらの架橋
反応を行うには一般に加熱オーブン中で50〜80℃に
て6〜100時間加熱するか、低速度で、80〜120
℃にてオーブン中を走行させてもよい。さらに上記共重
合体に(メタ)アクリル系二重結合を導入して電子線感
応変性を行ったものを使用することも可能である。ここ
でアクリル系二重結合とは、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミドの
残基である(メタ)アクリロイル基をいう。この電子線
感応変性を行うには、トリレンジイソシアネート(TD
I)と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(2
−HEMA)との反応物(アダクト)とを反応させるウ
レタン変性、エチレン性不飽和二重結合を1個以上およ
びイソシアネート基1個を分子中に有し、かつウレタン
結合を分子中に持たないモノマー(2−イソシアネート
エチル(メタ)アクリレート等)を用いる改良型ウレタ
ン変性と水酸基やカルボン酸基を有する樹脂に対し(メ
タ)アクリル基とカルボン酸無水物あるいはジカルボン
酸を有する化合物を反応させてエステル変性する方法と
が良く知られているが、これらの中でも改良ウレタン変
性が、塩化ビニル系樹脂の含有比率を上げても脆くなら
ず、しかも分散性、表面性にすぐれた塗膜を得ることが
できるため好ましい。またその電子官能基含有量は、製
造時の安定性、電子線硬化性等から水酸基成分中1〜4
0モル%、好ましくは10〜30モル%であり、とくに
塩化ビニル系共重合体の場合1分子あたり1〜20個、
好ましくは2〜10個の官能基となるようにモノマーを
反応させると分散性、硬化性ともに優れた電子線硬化性
樹脂を得ることができる。これら電子線感応変性樹脂を
用いる場合、架橋率を向上させるために従来公知の多官
能アクリレートを1〜50wt%混合して使用してもよ
い。
【0009】電子線感応性変性樹脂をバインダーとして
用いた場合の硬化に際しての照射線源としては、吸収線
量の制御、製造工程ラインへの導入、電離放射線の遮蔽
の見地から、電子線を使用する方法および/または紫外
線を使用する方法が有利であり、電子線の場合には加速
電圧100KV〜750KV、好ましくは150〜30
0KVの電子線加速器を用い、吸収線量を20〜200
キログレイになるように照射するのが好都合である。ま
た電子線架橋に際しては、酸素濃度が1%以下のN2
He、CO2等の不活性ガス雰囲気で電子線を照射する
ことが重要で、これは電子線照射により生じたO3等が
ラジカルを捕捉するのを防ぐためである。一方、紫外線
を用いる場合には、電子線硬化性樹脂を含有するバイン
ダーの中には、従来公知の光重合増感剤が加えられ、そ
の照射については、キセノン放電管、水素放電管等の紫
外線電球等を用いればよい。磁性層は公知の添加剤であ
る分散剤、潤滑剤、界面活性剤、帯電防止剤、表面改良
剤である各該無機微粒子、その他の添加剤および溶剤を
適宜含有することができる。
【0010】本発明の非磁性支持体には、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)等のポリエステル類、ポリオレフィン類、ポ
リアミド、ポリアミドイミド、ポリスルフォンセルロー
ストリアセテート、ポリカーボネート等の公知のフィル
ムを使用することができ、これらのうちでは、PET、
PEN、芳香族ポリアミドが好ましく、特に、PETな
いしPENの2種ないし3種による多層共押出しによる
複合化フィルムが好ましく、これらのフィルムを使用す
ると、電磁変換特性、耐久性、摩擦特性、フィルム強
度、生産性のバランスが良好となる。また、非磁性支持
体には、フィラーとしてAl、Ca、Si、Ti等の酸
化物や炭酸塩等の無機化合物、アクリル樹脂系微粉末等
の有機化合物等を添加することが好ましく、これらの量
と大きさにより表面性を自由にコントロールすることが
可能となり、その結果、電磁変換特性、耐久性、摩擦特
性等をコントロールすることが可能となる。さらに、こ
れらの非磁性支持体には、あらかじめコロナ放電処理、
プラズマ放電および/または重合処理、易接着剤塗布処
理、除塵処理、熱および/または調湿による緩和処理等
を施してもよい。非磁性支持体の表面粗さは、中心線平
均粗さRaで、好ましくは0.03μm以下、より好ま
しくは0.02μm以下、さらに好ましくは0.01μ
m以下である。また、単に表面粗さが小さいだけではな
く、0.5μm以上の粗大突起がないことが好ましい。
また非磁性支持体の長手方向および幅方向の100℃・
30分での熱収縮率は、好ましくは3%以下、より好ま
しくは1.5%以下であり、80℃・30分での熱収縮
率は、好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以
下である。非磁性支持体の厚さは4.0〜75.0μm
であることが好ましい。薄すぎると磁気記録媒体の機械
的強度が保てなくなり、耐久性が低下してくる。厚すぎ
ると磁気記録媒体の総厚が厚くなりすぎ、単位体積あた
りの記録量が減少するため好ましくない。本発明の磁性
層にはアンダーコート層を設けることができる。アンダ
ーコート層の組成は公知のいずれのものも使用でき、非
磁性無機物、潤滑剤、界面活性剤、導電材、分散剤等の
公知の添加剤、バインダーおよび溶剤とからなる。アン
ダーコート層のバインダーは前記磁性層のバインダーと
同じものが使用され得る。
【0011】
【実施例】以下に具体的に実施例及び比較例を挙げて説
明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるもので
はない。測定方法 〈水分の測定法〉 水分脱離曲線の測定 磁性粉50mgを密封容器に入れ、窒素をキャリアガス
としたサンプルを1.5℃/minで昇温し、窒素中に
含まれる水をTCD(thermal conductivity detector
熱伝導度検出器)で検出した。次に200℃までの磁性
粉単位重量当りの水分量をカールフィッシャー測定法に
より求めた。磁性粉末量は100mg、測定装置は三菱
化学(株)製、微量水分測定装置CA−05、水分気化
装置VA−05とし、窒素ガス気流中で、気化温度20
0℃で測定した。次に300〜500℃で放出される水
分量は以下の手順により求めた。 水分脱離曲線の室温から200℃までの面積に相当す
る水分量を、前記カールフィッシャー測定法より求めた
水分量と等しいとし、水分脱離曲線の単位面積当り水分
量(A)を求める。
【0012】
【化1】
【0013】水分脱離曲線の300〜500℃の面積
を求め、で求めた値から300〜500℃で放出され
る水分量(B)を求める。 B=水分脱離曲線の300〜500℃までの面積×A 〈磁気特性〉東英工業(株)製VSMを用いて、印加磁
界10kOeで磁気測定を行ない、角形比Br/Bmを
測定した。 〈電磁変換特性〉Hi−8デッキ(ソニー(株)製EV
S−900)を用いて、7MHzの波長の記録信号の再
生出力を測定した。 〈表面粗さ〉表面粗さ計(ランクテーラーホブソン社製
タリステップ)を用いて、磁性層表面の粗さRa(J
ISB06)を測定した。 (触針:0.1×5μm HPF:167μm LPF
3.3μm) 〈比表面積の測定〉磁性粉末の比表面積(単位重量当り
の表面積)は、BET法により、湯浅アイオニクス社製
マルチソーブ12を用い、磁性粉末0.5gを200℃
で脱気し、N2/He=3:7の混合ガスの吸着量によ
り測定して求めた。本発明の実施例及び比較例で用いた
磁性粉末は表1の通りである。
【0014】
【表1】
【0015】実施例1〜3及び比較例で用いる磁性粉の
加熱された際に放出する水分の量及び極大値と温度を図
1に示す。図1は磁性粉50mgを窒素キャリアガスの
存在下、密封容器中で1.5℃/minで昇温し、窒素
中に含まれる水をTDCで検出した水分の脱離曲線であ
る。 《磁気記録媒体の作成》 (1)磁性層が非磁性層を介して支持体上に設けられた
もの 上記磁性粉末A〜Dを用いて磁気記録媒体(磁気テー
プ)を作成した。上記各金属磁性粉末に下記の磁性層組
成の一部又は全てをニーダーで混練した後、サンドミル
で分散、混合、希釈を行ない、各磁性塗料を作製した。 〈磁性層組成〉 金属磁性粉末 100.0重量部 塩化ビニル系共重合体(硫酸カリウム含有) 8.3重量部 (MR−110 日本ゼオン(株)製) ポリエステルポリウレタン樹脂(スルホン酸ナトリウム含有) 8.3重量部 (UR−8700 東洋紡績(株)製) α−アルミナ 5.0重量部 (HIT−60A 住友化学工業(株)製) ステアリン酸 1.0重量部 ステアリン酸ブチル 1.0重量部 メチルエチルケトン 111.0重量部 トルエン 111.0重量部 シクロヘキサノン 74.0重量部 得られた塗料に硬化剤(コロネートL;日本ウレタン工
業(株)製)を3.3重量部混合添加し、さらに2つの
押し出しノズルを用いて、下記に示す非磁性下層塗料と
ともにポリエチレンテレフタレート(厚さ7.5μm)
上に、磁性層厚0.2μm、非磁性下層厚2.0μm
(乾燥厚み)になるようにウエット・オン・ウエット方
式で塗布し、その後、配向、乾燥、カレンダー処理およ
び硬化を行なった。 〈非磁性層組成〉 針状α酸化鉄粉末 100.0重量部 (戸田工業(株)製DPN250BX 平均長軸長0.15μm、軸比=6.5) 塩化ビニル系共重合体(硫酸カリウム含有) 8.3重量部 (MR−110 日本ゼオン(株)製) ポリエステルポリウレタン樹脂(スルホン酸ナトリウム含有) (UR−8700 東洋紡績(株)製) 4.7重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂(スルホン酸ナトリウム含有) (UR−8200 東洋紡績(株)製) 4.7重量部 α−アルミナ 5.0重量部 (HIT−60A 住友化学工業(株)製) ステアリン酸 1.0重量部 ステアリン酸ブチル 1.0重量部 メチルエチルケトン 88.0重量部 トルエン 88.0重量部 シクロヘキサノン 60.0重量部 得られた塗料に硬化剤(コロネート;日本ポリウレタン
(株)製)を4.7重量部混合添加した。こうしてでき
あがった原反を8mm幅に切断し磁気テープとし、下記
の特性評価を行なった。結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】(2)磁性層が直接支持体上に設けられて
いるもの 前記磁性粉末A〜Dの磁性粉末を用いて、単層磁気記録
媒体(磁気テープ)の作成を行なった。上記各金属磁性
粉末に下記の磁性層組成の一部または全てをニーダーで
混練した後、サンドミルで分散、混合、希釈を行ない、
各磁性塗料を作成した。 金属磁性粉末 100.0重量部 塩化ビニル系共重合体(硫酸カリウム含有) 8.3重量部 (MR−110 日本ゼオン(株)製) ポリエステルポリウレタン樹脂(スルホン酸ナトリウム含有) 8.3重量部 (UR−8700 東洋紡績(株)製) α−アルミナ 8.0重量部 (HIT−60A 住友化学工業(株)製) ステアリン酸 1.0重量部 ステアリン酸ブチル 1.0重量部 メチルエチルケトン 96.4重量部 トルエン 96.4重量部 シクロヘキサン 64.2重量部 得られた塗料に硬化剤(コロネートL;日本ポリウレタ
ン工業(株)製)を3.3重量部混合添加し、乾燥厚み
が2.0μmとなるように、厚さ7.5μmのテポリエ
チレンテレフタレート上に押し出しノズルで塗布し、配
向、乾燥、カレンダー処理および硬化を行なった。こう
してできあがった原反を8mm幅に切断し磁気テープと
し、評価を行なった。結果を表3に示す。
【0018】
【表3】
【0019】表2及び表3から明らかなように、本発明
の300〜500℃で放出される水分が極大値を有する
もの、特に300〜500℃で放出される水分量が0.
8〜1.8×10-5mol/m2で、かつ400〜500℃で
放出される水分が極大値を有する磁性粉末を用いるもの
では角形比Br/Bm,表面粗さ(Ra)、電磁変換特
性の点ですぐれたものを兼ね備えているものである。
【0020】
【発明の効果】本発明の加熱された際、300〜500
℃で放出される水分が極大値を有する鉄を主体とする金
属磁性粉末を用いる磁気記録媒体は表面が平滑で磁気特
性、電磁変換特性等の点ですぐれたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性粉末のTDCで検出した温度と水分の放出
の関係を示す水分脱離曲線である。
【図面の符号】
a 実施例1及び4の磁性粉 b 実施例2及び5の磁性粉 c 実施例3及び6の磁性粉 d 比較例1及び2の磁性粉

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に鉄を主体とする金属磁性
    粉末を含む塗布型磁性層を有する磁気記録媒体におい
    て、該鉄を主体とする金属磁性粉末が不活性ガス中で加
    熱された際、300〜500℃で放出される水分が極大
    値をもつ金属磁性粉末であることを特徴とする磁気記録
    媒体。
  2. 【請求項2】鉄を主体とする金属磁性粉末が不活性ガス
    中で加熱された際、300〜500℃で放出される水分
    量が0.8〜1.8×10-5mol/m2であり、かつ400
    〜500℃で放出される水分が極大値を有するものであ
    る請求項1記載の磁気記録媒体。
JP8077461A 1995-03-30 1996-03-29 磁気記録媒体 Pending JPH08329447A (ja)

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