JPH08332097A - 合成ペプチドを用いた定量法 - Google Patents
合成ペプチドを用いた定量法Info
- Publication number
- JPH08332097A JPH08332097A JP8126684A JP12668496A JPH08332097A JP H08332097 A JPH08332097 A JP H08332097A JP 8126684 A JP8126684 A JP 8126684A JP 12668496 A JP12668496 A JP 12668496A JP H08332097 A JPH08332097 A JP H08332097A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cells
- gly
- peptide
- membrane
- asp
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/78—Connective tissue peptides, e.g. collagen, elastin, laminin, fibronectin, vitronectin or cold insoluble globulin [CIG]
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 セルラインの侵入特性を定量する方法を提供
することを目的とする。 【解決手段】 羊膜などの細胞外膜で分離された接種チ
ャンバーとターゲットチャンバーとを用意し、接種チャ
ンバーに悪性細胞を接種し更にArg−Gly−Asp
含有侵入抑制ペプチドを加えて、その後にターゲットチ
ャンバー中に存在する悪性細胞の細胞数をカウントし
て、悪性細胞セルラインの侵入特性を定量することがで
きる。
することを目的とする。 【解決手段】 羊膜などの細胞外膜で分離された接種チ
ャンバーとターゲットチャンバーとを用意し、接種チャ
ンバーに悪性細胞を接種し更にArg−Gly−Asp
含有侵入抑制ペプチドを加えて、その後にターゲットチ
ャンバー中に存在する悪性細胞の細胞数をカウントし
て、悪性細胞セルラインの侵入特性を定量することがで
きる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞付着性合成ペ
プチドに関し、更に詳細には、細胞移動の抑制に用いる
その用途に関する。
プチドに関し、更に詳細には、細胞移動の抑制に用いる
その用途に関する。
【0002】
【従来の技術】フィブロネクチン、ビトロネクチン、タ
イプIコラーゲンなどの細胞外マトリックス成分と細胞
との相互作用は、一連の細胞表面レセプターによって仲
介され、これらレセプターがそれぞれの蛋白のアルギニ
ン−グリシン−アスパラギン酸(Arg−Gly−As
p又はRGD)配列を特異的に認識することが明らかに
されている。このようなレセプー−リガンド相互作用
は、細胞の秩序正しい移動及び分化、進化中の組織、並
びに正常な細胞間の相互作用の維持にとって重要なもの
である。Arg−Gly−Asp配列を含む合成ペプチ
ドは、付着性蛋白と競合してそのレセプターに結合する
ことができ、従って正常細胞あるいは腫瘍細胞がそれに
対応する基質上に結合するのを阻止することができる。
イプIコラーゲンなどの細胞外マトリックス成分と細胞
との相互作用は、一連の細胞表面レセプターによって仲
介され、これらレセプターがそれぞれの蛋白のアルギニ
ン−グリシン−アスパラギン酸(Arg−Gly−As
p又はRGD)配列を特異的に認識することが明らかに
されている。このようなレセプー−リガンド相互作用
は、細胞の秩序正しい移動及び分化、進化中の組織、並
びに正常な細胞間の相互作用の維持にとって重要なもの
である。Arg−Gly−Asp配列を含む合成ペプチ
ドは、付着性蛋白と競合してそのレセプターに結合する
ことができ、従って正常細胞あるいは腫瘍細胞がそれに
対応する基質上に結合するのを阻止することができる。
【0003】時として、正常細胞での相互作用が阻害さ
れて、転移などの有害な細胞移動が起こることがある。
転移プロセスは一連の複雑な工程から成り立っており、
その詳細についてはあまり知られていない。転移性の腫
瘍細胞については、腫瘍細胞が組織を区分としている細
胞外マトリックスに結合してマトリックスに浸透して行
くと考えられている。このような細胞外マトリックス
は、例えばフィブロネクチン、アミニン、コラーゲン、
プロテオグリカンなどの高分子化合物で構成されてい
る。細胞外マトリックスと細胞との相互作用は細胞表面
レセプターを介して起こり、このようなレセプターはR
GDを含む配列を認識してそれに特異的に結合する。
れて、転移などの有害な細胞移動が起こることがある。
転移プロセスは一連の複雑な工程から成り立っており、
その詳細についてはあまり知られていない。転移性の腫
瘍細胞については、腫瘍細胞が組織を区分としている細
胞外マトリックスに結合してマトリックスに浸透して行
くと考えられている。このような細胞外マトリックス
は、例えばフィブロネクチン、アミニン、コラーゲン、
プロテオグリカンなどの高分子化合物で構成されてい
る。細胞外マトリックスと細胞との相互作用は細胞表面
レセプターを介して起こり、このようなレセプターはR
GDを含む配列を認識してそれに特異的に結合する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】望ましくない細胞が細
胞外マトリックスに結合し浸透して行くのを抑制するこ
とのできる組成物を開発する必要性がある。本発明は、
このような必要性に答えるものであり、またそれに関連
した各種の利点を提供するものである。
胞外マトリックスに結合し浸透して行くのを抑制するこ
とのできる組成物を開発する必要性がある。本発明は、
このような必要性に答えるものであり、またそれに関連
した各種の利点を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、細胞特に悪性
細胞が細胞外膜と細胞との境界面に接触して細胞外膜を
通過して侵入するのをArg−Gly−Asp含有ペプ
チドを用いて抑制する方法及びそれに用いる薬学的組成
物を提供するものある。1つの態様によれば、アミノ酸
配列Arg−Gly−Asp−Thrを含有するペプチ
ドが提供され、より具体的には、ペプチドGly−Ar
g−Gly−Asp−Thr−Proが提供され、この
ペプチドは、細胞がフィブロネクチン、ビトロネクチン
更にはタンプIコラーゲンに結合するのを抑制すること
ができる。また本発明によれば、細胞がタイプIコラー
ゲンに結合するのを抑制する方法及びそれに用いる薬学
的組成物が提供される。このようなペプチドは細胞環境
において分解しないように安定化されているのが望まし
い。ペプチドを糖ポリマーにコンジュゲートすることに
よって安定化を図ることができる。更に本発明によれ
ば、細胞が羊膜などの細胞外膜に浸透するのを阻止する
のに必要な上記ペプチドの量をin vitroで測定して、細
胞の浸入特性を定量するアッセイ法が提供される。
細胞が細胞外膜と細胞との境界面に接触して細胞外膜を
通過して侵入するのをArg−Gly−Asp含有ペプ
チドを用いて抑制する方法及びそれに用いる薬学的組成
物を提供するものある。1つの態様によれば、アミノ酸
配列Arg−Gly−Asp−Thrを含有するペプチ
ドが提供され、より具体的には、ペプチドGly−Ar
g−Gly−Asp−Thr−Proが提供され、この
ペプチドは、細胞がフィブロネクチン、ビトロネクチン
更にはタンプIコラーゲンに結合するのを抑制すること
ができる。また本発明によれば、細胞がタイプIコラー
ゲンに結合するのを抑制する方法及びそれに用いる薬学
的組成物が提供される。このようなペプチドは細胞環境
において分解しないように安定化されているのが望まし
い。ペプチドを糖ポリマーにコンジュゲートすることに
よって安定化を図ることができる。更に本発明によれ
ば、細胞が羊膜などの細胞外膜に浸透するのを阻止する
のに必要な上記ペプチドの量をin vitroで測定して、細
胞の浸入特性を定量するアッセイ法が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、MICS浸入系を用いて
腫瘍細胞の浸入に及ぼすArg−Gly−Asp含有ペ
プチドの効果を示すグラフである。72時間で低チャン
バー部に蓄積する細胞数を用いて浸入特性を計算した。
それぞれの時点での9つの測定値から得られるデータを
用いて、非抑制コントロール値100%をセットした。
平均値及び標準偏差は、コントロールに対する腫瘍細胞
の浸入特性をパーセントで示したものである。
腫瘍細胞の浸入に及ぼすArg−Gly−Asp含有ペ
プチドの効果を示すグラフである。72時間で低チャン
バー部に蓄積する細胞数を用いて浸入特性を計算した。
それぞれの時点での9つの測定値から得られるデータを
用いて、非抑制コントロール値100%をセットした。
平均値及び標準偏差は、コントロールに対する腫瘍細胞
の浸入特性をパーセントで示したものである。
【0007】図2は、羊膜に侵入する腫瘍細胞を示す写
真である。細胞を蛍光色素でラベル化し、Gly−Ar
g−Gly−Asp−Glu−Ser−Pro(GRG
ESP、写真A)あるいは、Gly−Arg−Gly−
Asp−Thr−Pro(GRGDTP、写真B)の存
在下で72時間羊膜に侵入させた。侵入中の細胞の位置
を、羊膜を切り出して蛍光顕微鏡で調べた。羊膜の基底
膜表面(上の矢印)及び低部間質表面(下の矢印)を示
した。
真である。細胞を蛍光色素でラベル化し、Gly−Ar
g−Gly−Asp−Glu−Ser−Pro(GRG
ESP、写真A)あるいは、Gly−Arg−Gly−
Asp−Thr−Pro(GRGDTP、写真B)の存
在下で72時間羊膜に侵入させた。侵入中の細胞の位置
を、羊膜を切り出して蛍光顕微鏡で調べた。羊膜の基底
膜表面(上の矢印)及び低部間質表面(下の矢印)を示
した。
【0008】本発明は、Arg−Gly−Asp含有ペ
プチドにより、細胞外膜を通って細胞が侵入するのを抑
制する方法及びそれに用いる薬学的組成物に関する。こ
の抑制効果は濃度依存性を有し、毒性を示さず、またマ
トリックス付着性レセプターとペプチドとの相互作用及
び細胞の侵入特性とペプチドとの相互作用と関連してい
る。本明細書においては、全てのペプチドを、例えば
U.S.Pat.No.4,578,079に詳細に記載されてい
るように、3文字略号もしくは1文字記号で表わす。
プチドにより、細胞外膜を通って細胞が侵入するのを抑
制する方法及びそれに用いる薬学的組成物に関する。こ
の抑制効果は濃度依存性を有し、毒性を示さず、またマ
トリックス付着性レセプターとペプチドとの相互作用及
び細胞の侵入特性とペプチドとの相互作用と関連してい
る。本明細書においては、全てのペプチドを、例えば
U.S.Pat.No.4,578,079に詳細に記載されてい
るように、3文字略号もしくは1文字記号で表わす。
【0009】細胞が羊膜などの膜を通って移動するため
には、一連の工程を経る必要がある。最初に、細胞は基
底膜に結合しなければならない。この工程はin vivo 及
びin vitro侵入系で重要な工程である。アミノ酸配列A
rg−Gly−Aspを含有するペプチドは、腫瘍細胞
が基底膜に結合するのをほんのわずかしか抑制すること
ができず、細胞が一旦基底膜に結合した後では細胞を基
底膜から離すことはできない。次いで、細胞は、膜の間
質部分に浸透してそこを通過しなければならない。間質
部分は、羊膜の場合には膜の厚さの約4/5に相当す
る。Arg−Gly−Asp含有ペプチドは、侵入工程
のこのステップを抑制すると考えられる。この考えは、
細胞外マトリックスは付着性蛋白フィブロネクチンとタ
イプIコラーゲンを含んでおり、これらに細胞が結合す
るのをArg−Gly−Asp含有ペプチドが抑制しそ
の抑制効果が最も大きいと言う事実と符号している。
には、一連の工程を経る必要がある。最初に、細胞は基
底膜に結合しなければならない。この工程はin vivo 及
びin vitro侵入系で重要な工程である。アミノ酸配列A
rg−Gly−Aspを含有するペプチドは、腫瘍細胞
が基底膜に結合するのをほんのわずかしか抑制すること
ができず、細胞が一旦基底膜に結合した後では細胞を基
底膜から離すことはできない。次いで、細胞は、膜の間
質部分に浸透してそこを通過しなければならない。間質
部分は、羊膜の場合には膜の厚さの約4/5に相当す
る。Arg−Gly−Asp含有ペプチドは、侵入工程
のこのステップを抑制すると考えられる。この考えは、
細胞外マトリックスは付着性蛋白フィブロネクチンとタ
イプIコラーゲンを含んでおり、これらに細胞が結合す
るのをArg−Gly−Asp含有ペプチドが抑制しそ
の抑制効果が最も大きいと言う事実と符号している。
【0010】本発明は、腫瘍細胞の膜侵入を抑制するの
に特に有効な特定のArg−Gly−Asp含有ペプチ
ドを提供するものである。このようなペプチドとして
は、アミノ酸配列Arg−Gly−Asp−Thrを含
むペプチド、より特定的にはアミノ酸配列Gly−Ar
g−Gly−Asp−Thr−Proを含むペプチドが
挙げられる。このようなペプチドは、細胞の膜侵入を抑
制する能力が損なわれず、更には天然ペプチドと同一と
ならない限り、そのアミノ末端もしくはカルボキシ末端
に他の種々のアミノ酸あるいは化学分子部分が結合して
いてもよい。
に特に有効な特定のArg−Gly−Asp含有ペプチ
ドを提供するものである。このようなペプチドとして
は、アミノ酸配列Arg−Gly−Asp−Thrを含
むペプチド、より特定的にはアミノ酸配列Gly−Ar
g−Gly−Asp−Thr−Proを含むペプチドが
挙げられる。このようなペプチドは、細胞の膜侵入を抑
制する能力が損なわれず、更には天然ペプチドと同一と
ならない限り、そのアミノ末端もしくはカルボキシ末端
に他の種々のアミノ酸あるいは化学分子部分が結合して
いてもよい。
【0011】本発明で用いる合成ペプチドの長さは、そ
の溶解性によって制限を受ける。即ち、アミノ酸残基約
30個以上になるとペプチドの溶解性が減少して、本発
明に用いることができなくなる。ペプチドのアミノ酸の
数は約30個未満が好ましく、4−10個がより好まし
く、5−8個が更に好ましい。
の溶解性によって制限を受ける。即ち、アミノ酸残基約
30個以上になるとペプチドの溶解性が減少して、本発
明に用いることができなくなる。ペプチドのアミノ酸の
数は約30個未満が好ましく、4−10個がより好まし
く、5−8個が更に好ましい。
【0012】これらのペプチドは、細胞内あるいはin v
ivo において早く分解されず又は除去されないように安
定化されているのが望ましい。このような安定化は、ペ
プチドを、糖ポリマー好ましくはデキストランなどの有
機ポリマーにコンジュゲートすることによって達成でき
る。かかるポリマーの分子量は、得られるコンジュゲー
トの寿命が所望の寿命となるような範囲で選択され、分
子量が大きくなればなるほどコンジュゲートの半減期は
長くなる。
ivo において早く分解されず又は除去されないように安
定化されているのが望ましい。このような安定化は、ペ
プチドを、糖ポリマー好ましくはデキストランなどの有
機ポリマーにコンジュゲートすることによって達成でき
る。かかるポリマーの分子量は、得られるコンジュゲー
トの寿命が所望の寿命となるような範囲で選択され、分
子量が大きくなればなるほどコンジュゲートの半減期は
長くなる。
【0013】本発明の細胞侵入の抑制方法は、細胞培養
を行なう際に細胞の架橋を防止するのに用いることがで
きる。
を行なう際に細胞の架橋を防止するのに用いることがで
きる。
【0014】更に本発明によれば、特定細胞の侵入特性
もしくは侵入性インデックスを定量するための in vitr
o アッセイ法が提供される。このアッセイ系は、羊膜な
どの細胞外膜で分離された2つのチャンバー、即ち接種
チャンバーとターゲットチャンバーとを用いる。このい
ずれのチャンバーも、細胞を維持するために適当な生育
培地を含んでいる。悪性細胞であることが疑われる細胞
を、それが膜に結合して浸透するに十分な時間接種チャ
ンバー中に置く。その後、いずれかのチャンバーあるい
は両者のチャンバーから生育培地を採取して、そこに存
在する細胞を測定する。ターゲットチャンバー中に細胞
が存在することによって、細胞が膜から侵入できること
が判る。
もしくは侵入性インデックスを定量するための in vitr
o アッセイ法が提供される。このアッセイ系は、羊膜な
どの細胞外膜で分離された2つのチャンバー、即ち接種
チャンバーとターゲットチャンバーとを用いる。このい
ずれのチャンバーも、細胞を維持するために適当な生育
培地を含んでいる。悪性細胞であることが疑われる細胞
を、それが膜に結合して浸透するに十分な時間接種チャ
ンバー中に置く。その後、いずれかのチャンバーあるい
は両者のチャンバーから生育培地を採取して、そこに存
在する細胞を測定する。ターゲットチャンバー中に細胞
が存在することによって、細胞が膜から侵入できること
が判る。
【0015】細胞が有する侵入性の程度を定量するため
に、Arg−Gly−Asp含有侵入抑制ペプチドの濃
度を上昇させながら接種チャンバーに加えて上記のアッ
セイを繰返すことができる。このようなペプチドは、細
胞をチャンバーに加えると同時に加えることもでき、ま
た好ましくは、細胞が膜の間質部分に浸透して通りぬけ
る特定の時期にチャンバーに加えることもできる。特定
の細胞が侵入するのを抑制するのに必要なペプチドの濃
度は、その細胞の侵入性に関係しており、これによって
侵入性インデックスが得られる。
に、Arg−Gly−Asp含有侵入抑制ペプチドの濃
度を上昇させながら接種チャンバーに加えて上記のアッ
セイを繰返すことができる。このようなペプチドは、細
胞をチャンバーに加えると同時に加えることもでき、ま
た好ましくは、細胞が膜の間質部分に浸透して通りぬけ
る特定の時期にチャンバーに加えることもできる。特定
の細胞が侵入するのを抑制するのに必要なペプチドの濃
度は、その細胞の侵入性に関係しており、これによって
侵入性インデックスが得られる。
【0016】本発明のアッセイ法は、腫瘍細胞の特性を
評価するのに有用であり、アッセイ法により得られる情
報は、治療時期の決定、その追跡及び治療後の経過を知
るのに用いることができる。
評価するのに有用であり、アッセイ法により得られる情
報は、治療時期の決定、その追跡及び治療後の経過を知
るのに用いることができる。
【0017】Arg−Gly−Asp含有ペプチド、特
に、生体内で早く分解しないように安定化された該ペプ
チドは、腫瘍細胞が結合組織マトリックスに侵入するの
を阻止するのに有用である。生理学的に許容し得る担体
とともに細胞の侵入を抑制するのに十分な量でArg−
Gly−Asp含有ペプチドを提供する場合には、該ペ
プチドは腫瘍細胞の転移を阻止するのに用いることがで
きる。
に、生体内で早く分解しないように安定化された該ペプ
チドは、腫瘍細胞が結合組織マトリックスに侵入するの
を阻止するのに有用である。生理学的に許容し得る担体
とともに細胞の侵入を抑制するのに十分な量でArg−
Gly−Asp含有ペプチドを提供する場合には、該ペ
プチドは腫瘍細胞の転移を阻止するのに用いることがで
きる。
【0018】本発明の合成ペプチドは、局所的に、ある
いは静脈内、腹腔内、皮内などの非経口投与により投与
することができる。投与は通常の製剤の形態で投与する
ことができ、かかる製剤としては、例えば公知の溶液
剤、乳化剤などが挙げられる。これらの製剤には、必要
に応じて、生理学的に許容し得る担体、賦形剤、安定化
剤などを含有させることができる。このような製剤は、
公知の方法によって製剤化することができる。
いは静脈内、腹腔内、皮内などの非経口投与により投与
することができる。投与は通常の製剤の形態で投与する
ことができ、かかる製剤としては、例えば公知の溶液
剤、乳化剤などが挙げられる。これらの製剤には、必要
に応じて、生理学的に許容し得る担体、賦形剤、安定化
剤などを含有させることができる。このような製剤は、
公知の方法によって製剤化することができる。
【0019】本発明の合成ペプチドの投与量は、投与対
象者の症状、体重、年令、投与ルートなどによって変動
し得るが、通常、生体中の合成ペプチドの濃度が10μ
M〜10mMとなるような投与量である。
象者の症状、体重、年令、投与ルートなどによって変動
し得るが、通常、生体中の合成ペプチドの濃度が10μ
M〜10mMとなるような投与量である。
【0020】
【実施例】以下に示す実施例により本発明をより明確に
説明する。しかしながらこれら実施例は本発明の範囲を
限定するものではない。実施例I 合成ペプチドの調製 ペプチド自動シンセサイザー(モデル430A;Applie
d Biosystems, FosterCity 、(A)を用いて、製造業
者の指針に従ってペプチドを合成し、BiogelTSK S
P−5−PWカチオン交換カラム(Bio-Rad Laboratori
es, Richmond, (A)を用いた逆相HPLCにより精製
した。
説明する。しかしながらこれら実施例は本発明の範囲を
限定するものではない。実施例I 合成ペプチドの調製 ペプチド自動シンセサイザー(モデル430A;Applie
d Biosystems, FosterCity 、(A)を用いて、製造業
者の指針に従ってペプチドを合成し、BiogelTSK S
P−5−PWカチオン交換カラム(Bio-Rad Laboratori
es, Richmond, (A)を用いた逆相HPLCにより精製
した。
【0021】適当な場合には、以下のようにして環化さ
せた。合成ペプチド611mgを、あらかじめボイルし
冷却させた水4リットルに溶解した。ペプチドを加える
直前に、この水を45分間窒素でバブルした。ペプチド
を溶解した後、黄色が5分間持続するようになるまで、
シアン化鉄カリウムK3 [Fe(CN)6 ]の0.1μ
g/ml水溶液を撹拌しながら滴下した(約5ml)。
この操作期間中は、NH4 OHを加えてpH値を7.0
に維持した。次いで溶液を減圧下に20時間放置し、そ
の後凍結乾燥した。環化した物質を Sephadex G−15
カラム(1.8×120cm)に通して過剰のK3 [F
e(CN)6 ]を除いた。Waters Bondapak TM C18カ
ラム(3×30cm;10μmパッキング)(Waters A
ssoc., Milford, MA) を用いた逆相HPLCによりペプ
チドを精製した。ペプチドをバッファーA(20mM酢
酸アンモニウムpH7.5)のカラムに付し、60%ア
セトニトリルと40%バッファーAからなる勾配で溶出
した。C18カラムから得られる主要ピーク中には回収ペ
プチドの90%が含まれており、それは環化ペプチドモ
ノマーであると推定された。その理由は、環化ペプチド
モノマーの場合に予想される時間、カラム中に保持され
ており、また非環化物質及びペプチドポリマーがこの主
要ピークからよく分離出来たためである。
せた。合成ペプチド611mgを、あらかじめボイルし
冷却させた水4リットルに溶解した。ペプチドを加える
直前に、この水を45分間窒素でバブルした。ペプチド
を溶解した後、黄色が5分間持続するようになるまで、
シアン化鉄カリウムK3 [Fe(CN)6 ]の0.1μ
g/ml水溶液を撹拌しながら滴下した(約5ml)。
この操作期間中は、NH4 OHを加えてpH値を7.0
に維持した。次いで溶液を減圧下に20時間放置し、そ
の後凍結乾燥した。環化した物質を Sephadex G−15
カラム(1.8×120cm)に通して過剰のK3 [F
e(CN)6 ]を除いた。Waters Bondapak TM C18カ
ラム(3×30cm;10μmパッキング)(Waters A
ssoc., Milford, MA) を用いた逆相HPLCによりペプ
チドを精製した。ペプチドをバッファーA(20mM酢
酸アンモニウムpH7.5)のカラムに付し、60%ア
セトニトリルと40%バッファーAからなる勾配で溶出
した。C18カラムから得られる主要ピーク中には回収ペ
プチドの90%が含まれており、それは環化ペプチドモ
ノマーであると推定された。その理由は、環化ペプチド
モノマーの場合に予想される時間、カラム中に保持され
ており、また非環化物質及びペプチドポリマーがこの主
要ピークからよく分離出来たためである。
【0022】テスト用に以下に示すペプチドを合成し
た。
た。
【化1】
【0023】実施例II 細胞侵入性のアッセイ Hendrix et al.(1985)Clin. Exp. Metastasis
3:221−223に記載された膜侵入カルチャーシス
テム(MICS)の改良法を用いて腫瘍細胞の侵入性を
測定した。この文献の記載を本明細書に引用する。使用
したセルラインは、A375P及びA375Mと命名さ
れた2つのヒトメラノーマセルラインであり、これらの
由来及び転移特性はKozlowski et al., (1984)J.
N.C.L.72:913に記載されている。また、Goodman
と Newgreen (1985)EMBO4:2769に記載
されたヒト多形膠芽腫セルライン(RuGli)を用い
た。コントロール細胞として、非侵入性の線維芽細胞を
用いた。全ての細胞は、加熱不活性化10%胎児ウシ血
清(Tissue Culture Biologicals, Tulare, CA)及び
0.1%ゲンタマイシン(Gibco )を添加したDME
(Gibco, Chagrin Falls,OH)中で培養した。
3:221−223に記載された膜侵入カルチャーシス
テム(MICS)の改良法を用いて腫瘍細胞の侵入性を
測定した。この文献の記載を本明細書に引用する。使用
したセルラインは、A375P及びA375Mと命名さ
れた2つのヒトメラノーマセルラインであり、これらの
由来及び転移特性はKozlowski et al., (1984)J.
N.C.L.72:913に記載されている。また、Goodman
と Newgreen (1985)EMBO4:2769に記載
されたヒト多形膠芽腫セルライン(RuGli)を用い
た。コントロール細胞として、非侵入性の線維芽細胞を
用いた。全ての細胞は、加熱不活性化10%胎児ウシ血
清(Tissue Culture Biologicals, Tulare, CA)及び
0.1%ゲンタマイシン(Gibco )を添加したDME
(Gibco, Chagrin Falls,OH)中で培養した。
【0024】Ca++及びMg++を欠いたPBS中の2m
M EDTAを用いて培養皿から細胞を採取して全ての
アッセイ用に供した。2%胎児ウシ血清を含むDMEM
中で48時間、細胞(5×104 〜1×105 個)を
0.25μCi/ml14C−チミジン(New England Nu
clear, Boston, MA )でラベル化し、次いで以下に示し
たようにして調製したMICSチャンバーの上部に接種
した。
M EDTAを用いて培養皿から細胞を採取して全ての
アッセイ用に供した。2%胎児ウシ血清を含むDMEM
中で48時間、細胞(5×104 〜1×105 個)を
0.25μCi/ml14C−チミジン(New England Nu
clear, Boston, MA )でラベル化し、次いで以下に示し
たようにして調製したMICSチャンバーの上部に接種
した。
【0025】出産時の新鮮なヒト胎盤を入手し、臍帯の
近くの部分から羊膜を取った。滅菌PBS、Fungizone
/ペニシリン/ストレプトマインシ(Irvine, Scientif
ic,Irvine,(A)更にPBSで数回リンス後、Gehlsen
とHendrix,(1987)Pigment Cell1:16−2
1,Fig.1に記載されているようにMICSチャンバー
に合うように羊膜を切り取った。次いで、MICS装置
のトッププレートとボトムプレートの間に、上皮表面が
トッププレート側に向くように羊膜をはさんだ。ねじを
締め、次いで、メスで余分な膜の部分を切り取った。羊
膜をチャンバーにセットする前に、底のウエル(ターゲ
ットウエル)には、10%胎児ウシ血清を含む滅菌DM
EM(Gibco )を満たした。新たに調製した0.25M
水酸化アンモニウム(NH4 OH)で5分間室温で処理
し、次いでPBSでよく洗浄して羊膜の上皮を除いた。
但し、基底膜とその下にあるコラーゲン間質は残ってい
た。この方法によって、宿主細胞の障害なしで、細胞と
細胞外マトリックスとの相互作用を調べることができ
る。
近くの部分から羊膜を取った。滅菌PBS、Fungizone
/ペニシリン/ストレプトマインシ(Irvine, Scientif
ic,Irvine,(A)更にPBSで数回リンス後、Gehlsen
とHendrix,(1987)Pigment Cell1:16−2
1,Fig.1に記載されているようにMICSチャンバー
に合うように羊膜を切り取った。次いで、MICS装置
のトッププレートとボトムプレートの間に、上皮表面が
トッププレート側に向くように羊膜をはさんだ。ねじを
締め、次いで、メスで余分な膜の部分を切り取った。羊
膜をチャンバーにセットする前に、底のウエル(ターゲ
ットウエル)には、10%胎児ウシ血清を含む滅菌DM
EM(Gibco )を満たした。新たに調製した0.25M
水酸化アンモニウム(NH4 OH)で5分間室温で処理
し、次いでPBSでよく洗浄して羊膜の上皮を除いた。
但し、基底膜とその下にあるコラーゲン間質は残ってい
た。この方法によって、宿主細胞の障害なしで、細胞と
細胞外マトリックスとの相互作用を調べることができ
る。
【0026】ラベル化細胞を、終濃度1.0×105 /
mlで、MICSチャンバーの上部もしくは接種チャン
バー中の血清含有DMEM中に加え、5%CO2 及び9
5%空気雰囲気中で37℃で湿気を帯びたインキュベー
ター中に置いた。露出した基底膜表面を、0.25Mシ
ュクロースを含むパーコールグラジェント中の浮遊密度
1.049g/mlの密度マーカービーズ(Pharmacia
Fine Chemicals, Piscataway, NJ)とともに1時間イン
キュベートすることによって、全ての羊膜についてその
漏出性を細胞接種前に注意深く調べた。それぞれのセル
ラインの細胞と同じ密度として測定される着色されたビ
ーズがMICSの底のウエル中に検出された場合には、
膜のその部分は使用しなかった。
mlで、MICSチャンバーの上部もしくは接種チャン
バー中の血清含有DMEM中に加え、5%CO2 及び9
5%空気雰囲気中で37℃で湿気を帯びたインキュベー
ター中に置いた。露出した基底膜表面を、0.25Mシ
ュクロースを含むパーコールグラジェント中の浮遊密度
1.049g/mlの密度マーカービーズ(Pharmacia
Fine Chemicals, Piscataway, NJ)とともに1時間イン
キュベートすることによって、全ての羊膜についてその
漏出性を細胞接種前に注意深く調べた。それぞれのセル
ラインの細胞と同じ密度として測定される着色されたビ
ーズがMICSの底のウエル中に検出された場合には、
膜のその部分は使用しなかった。
【0027】基底膜及びその下のコラーゲン間質に侵入
できる細胞の数を、24時間後及び72時間後にそれぞ
れMICSチャンバーのわきの部分から実験の進行を妨
げることなく底のウエル中の培地(1.1ml)を採取
することによって測定した。それぞれのウエルからサン
プリングした後には、新たな培地をウエルに加えて元通
りにした。このようにして、各種のインターバルで同様
の実験を行なって、腫瘍細胞の侵入性を調べた。下のウ
エルから得た全てのサンプル中の14C−チミジンラベル
化細胞をペレット化し、次いでシンチレーションバイア
ルに入れた。次いで、採取した14C−ラベル化細胞を1
N NaOH 0.5mlで破壊した。100μl氷酢
酸のアリコートをそれぞれのバイアルに加えて化学ルミ
ネセンスを防ぎ、ACSシンチレーションカクテル(Am
ersham Corporation, ArlingtonHeights, IL )10m
lを加えた後、シンチレーションカウンター(Beckman
Instroments)を用いて放射活性を測定した。
できる細胞の数を、24時間後及び72時間後にそれぞ
れMICSチャンバーのわきの部分から実験の進行を妨
げることなく底のウエル中の培地(1.1ml)を採取
することによって測定した。それぞれのウエルからサン
プリングした後には、新たな培地をウエルに加えて元通
りにした。このようにして、各種のインターバルで同様
の実験を行なって、腫瘍細胞の侵入性を調べた。下のウ
エルから得た全てのサンプル中の14C−チミジンラベル
化細胞をペレット化し、次いでシンチレーションバイア
ルに入れた。次いで、採取した14C−ラベル化細胞を1
N NaOH 0.5mlで破壊した。100μl氷酢
酸のアリコートをそれぞれのバイアルに加えて化学ルミ
ネセンスを防ぎ、ACSシンチレーションカクテル(Am
ersham Corporation, ArlingtonHeights, IL )10m
lを加えた後、シンチレーションカウンター(Beckman
Instroments)を用いて放射活性を測定した。
【0028】ペプチドについて調べるため、7%CO2
−空気雰囲気中で37℃でインキュベーションした後に
ペプチドを加え、その後24時間経過後に、チャンバー
の上部と下部の培地を新たなペプチド含有培地と交換し
た。ペプチドを加えた後、特定の時間経過後に、上部と
下部のチャンバーから培地を採取し、膜を新鮮な培地で
洗浄し、この培地と洗浄フラクションとを遠心して、得
られる細胞ペレット中の細胞数を、液体シンチレーショ
ンにより放射活性を計測して求めた。膜を通過した細胞
のトータル数は、先のサンプリングから得られた値に下
部チャンバー値を加えることによって得られた。いくつ
かの実験では、非ラベル化細胞を用いて、細胞をヘモサ
イトメーターでカウントした。更に、羊膜に部分的に侵
入して完全には侵入していない細胞数も測定した。放射
活性をカウントする前に、羊膜を組織ソルビライザー
(Amersham Corporation, Arlington Heights, IL )中
で処理した。
−空気雰囲気中で37℃でインキュベーションした後に
ペプチドを加え、その後24時間経過後に、チャンバー
の上部と下部の培地を新たなペプチド含有培地と交換し
た。ペプチドを加えた後、特定の時間経過後に、上部と
下部のチャンバーから培地を採取し、膜を新鮮な培地で
洗浄し、この培地と洗浄フラクションとを遠心して、得
られる細胞ペレット中の細胞数を、液体シンチレーショ
ンにより放射活性を計測して求めた。膜を通過した細胞
のトータル数は、先のサンプリングから得られた値に下
部チャンバー値を加えることによって得られた。いくつ
かの実験では、非ラベル化細胞を用いて、細胞をヘモサ
イトメーターでカウントした。更に、羊膜に部分的に侵
入して完全には侵入していない細胞数も測定した。放射
活性をカウントする前に、羊膜を組織ソルビライザー
(Amersham Corporation, Arlington Heights, IL )中
で処理した。
【0029】羊膜に接種したA375M細胞の7−9
%、A375P細胞の3−5%、及びRuGli細胞の
7−12%が72時間で羊膜を通過した。Arg−Gl
y−Asp含有ペプチドを存在させることによって、こ
れら全てのセルラインで著しい細胞の侵入減少が観察さ
れた。侵入の抑制は測定した全ての時間で観察された
が、72時間目が最も顕著であった。このため、72時
間目を次の実験で調べた。いくつかのArg−Gly−
Asp含有ペプチド及びコントロールペプチドを用い
て、A375M及びRuGli細胞についてテストした
結果を図1に示した。このデータから判るように、それ
ぞれのArg−Gly−Asp含有ペプチドが侵入を抑
制し、他方、アスパラギン酸がグルタミン酸に置換した
コントロールペプチドは細胞結合アッセイでは不活性で
あり、侵入の抑制効果を示さなかった。2番目のグリシ
ンがD−アラニンに置換されたヘキサペプチドも活性を
示さなかった。
%、A375P細胞の3−5%、及びRuGli細胞の
7−12%が72時間で羊膜を通過した。Arg−Gl
y−Asp含有ペプチドを存在させることによって、こ
れら全てのセルラインで著しい細胞の侵入減少が観察さ
れた。侵入の抑制は測定した全ての時間で観察された
が、72時間目が最も顕著であった。このため、72時
間目を次の実験で調べた。いくつかのArg−Gly−
Asp含有ペプチド及びコントロールペプチドを用い
て、A375M及びRuGli細胞についてテストした
結果を図1に示した。このデータから判るように、それ
ぞれのArg−Gly−Asp含有ペプチドが侵入を抑
制し、他方、アスパラギン酸がグルタミン酸に置換した
コントロールペプチドは細胞結合アッセイでは不活性で
あり、侵入の抑制効果を示さなかった。2番目のグリシ
ンがD−アラニンに置換されたヘキサペプチドも活性を
示さなかった。
【0030】図1に示した結果から、Arg−Gly−
Asp含有付着性蛋白及びそのレセプターが、腫瘍細胞
の侵入に1つの役割を果していることが判る。抑制の程
度差は、配列に関係している。Gly−Arg−Asp
−Ser−Pro及びGly−Arg−Gly−Asp
−Asn−Proとは異なって、Gly−Arg−Gl
y−Asp−Thr−Prペプチドはフィブロネクチン
及びビトロネクチンと同様にタイプIコラーゲンに細胞
が結合するのを抑制し、MICS系でのテストでも最も
強い活性を示した。このことは、タイプIコラーゲンが
侵入プロセスにおいてある役割りを果していることを示
している。Gly−Arg−Gly−Asp−D−Se
r−Proはフィブロネクチンに細胞が結合するのを抑
制するが、ビトロネクチンに結合するのを抑制せず、ま
たGly−Arg−Gly−Asp−Ser−Proと
同様の活性を示す。一方、その環化ペプチドは主にビト
ロネクチンへの結合を抑制するのが侵入を抑制する作用
は有していない。
Asp含有付着性蛋白及びそのレセプターが、腫瘍細胞
の侵入に1つの役割を果していることが判る。抑制の程
度差は、配列に関係している。Gly−Arg−Asp
−Ser−Pro及びGly−Arg−Gly−Asp
−Asn−Proとは異なって、Gly−Arg−Gl
y−Asp−Thr−Prペプチドはフィブロネクチン
及びビトロネクチンと同様にタイプIコラーゲンに細胞
が結合するのを抑制し、MICS系でのテストでも最も
強い活性を示した。このことは、タイプIコラーゲンが
侵入プロセスにおいてある役割りを果していることを示
している。Gly−Arg−Gly−Asp−D−Se
r−Proはフィブロネクチンに細胞が結合するのを抑
制するが、ビトロネクチンに結合するのを抑制せず、ま
たGly−Arg−Gly−Asp−Ser−Proと
同様の活性を示す。一方、その環化ペプチドは主にビト
ロネクチンへの結合を抑制するのが侵入を抑制する作用
は有していない。
【0031】実施例III 侵入中の細胞の位置の視覚化 羊膜に侵入中の細胞を視覚化するために、蛍光ラベル化
細胞を実施例IIと同様にしてMICSチャンバーの羊膜
に接種した。ラベル化細胞は、非ラベル化細胞と同様に
効果的に侵入し、Gly−Arg−Gly−Asp−T
hr−Proペプチドがこの侵入を抑制した。羊膜の断
面を蛍光顕微鏡で調べて細胞の位置を探した。コントロ
ールペプチドであるGly−Arg−Gly−Glu−
Ser−Proペプチドを用いた実験では、羊膜に侵入
中の各段階の細胞が観察された(図2A)が、Gly−
Arg−Gly−Asp−Thr−Proペプチドを用
いた実験では100個以上の断面を調べても羊膜の間質
中にある細胞は観察されなかった。この場合、細胞は基
底膜表面あるいはその直ぐ下に位置していた(図2
B)。
細胞を実施例IIと同様にしてMICSチャンバーの羊膜
に接種した。ラベル化細胞は、非ラベル化細胞と同様に
効果的に侵入し、Gly−Arg−Gly−Asp−T
hr−Proペプチドがこの侵入を抑制した。羊膜の断
面を蛍光顕微鏡で調べて細胞の位置を探した。コントロ
ールペプチドであるGly−Arg−Gly−Glu−
Ser−Proペプチドを用いた実験では、羊膜に侵入
中の各段階の細胞が観察された(図2A)が、Gly−
Arg−Gly−Asp−Thr−Proペプチドを用
いた実験では100個以上の断面を調べても羊膜の間質
中にある細胞は観察されなかった。この場合、細胞は基
底膜表面あるいはその直ぐ下に位置していた(図2
B)。
【0032】本発明を好ましい態様に基づいて説明した
が、本発明の範囲内で各種の改良が当業者によってなし
得るものと考えられる。従って、本発明は特許請求の範
囲のみによって限定されるにすぎない。
が、本発明の範囲内で各種の改良が当業者によってなし
得るものと考えられる。従って、本発明は特許請求の範
囲のみによって限定されるにすぎない。
【図1】A及びBは、腫瘍細胞の侵入に及ぼすArg−
Gly−Asp含有ペプチドの効果を示すグラフであ
る。
Gly−Asp含有ペプチドの効果を示すグラフであ
る。
【図2】A及びBは、生物の形態を示す写真であり、具
体的には、羊膜に侵入する腫瘍細胞を示す写真である。
体的には、羊膜に侵入する腫瘍細胞を示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイクル ディー.ピアースクバッカー アメリカ合衆国カリフォルニア州サン デ ィエゴ,アレクサンドリア ドライブ 1111 (72)発明者 クルト アール.ゲルセン アメリカ合衆国カリフォルニア州サン デ ィエゴ,パルミラ ドライブ 7646−16
Claims (1)
- 【請求項1】 セルラインの侵入特性を定量する方法で
あって; a.細胞外膜によって対応するターゲットチャンバーか
ら分離されたいくつかのそれぞれの接種チャンバーに、
セルラインから得た細胞サンプルを入れ、 b.接種チャンバーに濃度を上昇させてRGD含有ペプ
チドを加え、 c.細胞が細胞外膜を通って侵入するのに十分な時間、
細胞を接種チャンバー中でインキベートし、 d.それぞれのターゲットチャンバ中に存在する細胞数
をカウントし、次いで e.ターゲットチャンバーに細胞が侵入するのを抑制す
るのに必要なRGD含有ペプチドの濃度を測定して、セ
ルラインの侵入特性を求める、 ことからなる上記方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US16653088A | 1988-03-10 | 1988-03-10 | |
| US166530 | 1988-03-10 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1057663A Division JPH024716A (ja) | 1988-03-10 | 1989-03-09 | 合成ペプチドを含む細胞移動抑制剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08332097A true JPH08332097A (ja) | 1996-12-17 |
| JP2744902B2 JP2744902B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=22603704
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1057663A Pending JPH024716A (ja) | 1988-03-10 | 1989-03-09 | 合成ペプチドを含む細胞移動抑制剤 |
| JP8126684A Expired - Lifetime JP2744902B2 (ja) | 1988-03-10 | 1996-05-22 | 合成ペプチドを用いた定量法 |
Family Applications Before (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1057663A Pending JPH024716A (ja) | 1988-03-10 | 1989-03-09 | 合成ペプチドを含む細胞移動抑制剤 |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0332912B1 (ja) |
| JP (2) | JPH024716A (ja) |
| AT (1) | ATE121421T1 (ja) |
| CA (1) | CA1324954C (ja) |
| DE (1) | DE68922234T2 (ja) |
| ES (1) | ES2073414T3 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2662830B2 (ja) * | 1990-10-26 | 1997-10-15 | 富士写真フイルム株式会社 | Cm−キチン誘導体およびその用途 |
| CA2074945A1 (en) * | 1990-11-30 | 1992-05-31 | Atsushi Isoai | Tumor cell invasion-inhibiting peptides, peptide complexes and cancer metastasis inhibitors |
| US5879657A (en) * | 1993-03-30 | 1999-03-09 | The Dupont Merck Pharmaceutical Company | Radiolabeled platelet GPIIb/IIIa receptor antagonists as imaging agents for the diagnosis of thromboembolic disorders |
| WO2003038431A1 (en) * | 2001-10-26 | 2003-05-08 | The Regents Of The University Of California | Method for screening combinatorial bead library, capturing cells from body fluids, and ligands for cancer cells |
| WO2004085473A2 (en) * | 2003-03-28 | 2004-10-07 | Fuji Photo Film B.V. | Rgd-enriched gelatine-like proteins with enhanced cell binding |
| AU2008306264A1 (en) * | 2007-09-11 | 2009-04-09 | Mondobiotech Laboratories Ag | Use of a platelet fibrinogen receptor hexapeptide antagonist and alpha-endorphin as therapeutic agents |
| JP2010538991A (ja) * | 2007-09-11 | 2010-12-16 | モンドバイオテック ラボラトリーズ アクチエンゲゼルシャフト | 治療剤としてのsfllr−ohおよびムラミルジペプチドの使用 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1311583C (en) * | 1986-12-15 | 1992-12-15 | Gerard Armand Marguerie De Rotrou | Peptide derivatives and their application, in particular in therapy |
| IT1222437B (it) * | 1987-08-04 | 1990-09-05 | Ellem Ind Farmaceutica | Tripeptidi utili come immunostimolanti e nella prevenzione delle metastasi e relativo procedimento di preparazione |
-
1989
- 1989-02-17 CA CA000591334A patent/CA1324954C/en not_active Expired - Fee Related
- 1989-02-25 AT AT89103359T patent/ATE121421T1/de not_active IP Right Cessation
- 1989-02-25 ES ES89103359T patent/ES2073414T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1989-02-25 EP EP89103359A patent/EP0332912B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1989-02-25 DE DE68922234T patent/DE68922234T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1989-03-09 JP JP1057663A patent/JPH024716A/ja active Pending
-
1996
- 1996-05-22 JP JP8126684A patent/JP2744902B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE68922234D1 (de) | 1995-05-24 |
| ATE121421T1 (de) | 1995-05-15 |
| DE68922234T2 (de) | 1995-08-31 |
| CA1324954C (en) | 1993-12-07 |
| JP2744902B2 (ja) | 1998-04-28 |
| EP0332912A3 (en) | 1989-11-08 |
| ES2073414T3 (es) | 1995-08-16 |
| EP0332912B1 (en) | 1995-04-19 |
| JPH024716A (ja) | 1990-01-09 |
| EP0332912A2 (en) | 1989-09-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Graf et al. | A pentapeptide from the laminin B1 chain mediates cell adhesion and binds to 67000 laminin receptor | |
| EP1581649B1 (en) | Binding agents which inhibit myostatin | |
| Palczewski et al. | Substrate recognition determinants for rhodopsin kinase: studies with synthetic peptides, polyanions, and polycations | |
| JP4115838B2 (ja) | δPKCの活性化および阻害のためのペプチド | |
| MERRILL et al. | Insulin-like growth factor-I receptors in human glial tumors | |
| US20140194361A1 (en) | Vault Agents for Treating Chronic Kidney Disease | |
| JP2001509515A (ja) | インテグリン結合ペプチド及びその使用 | |
| Grover et al. | The gene organization, chromosome location, and expression of a 55-kDa matrix protein (PRELP) of human articular cartilage | |
| EP1270585A1 (en) | Peptide derivative | |
| Loeber et al. | A comparison of fibronectin, laminin, and galactosyltransferase adhesion mechanisms during embryonic cardiac mesenchymal cell migration in vitro | |
| EP0620825B1 (en) | Heparin- and sulfatide-binding peptides from the type i repeats of human thrombospondin | |
| JP2744902B2 (ja) | 合成ペプチドを用いた定量法 | |
| CN104130315A (zh) | 一种特异靶向her2蛋白的多肽 | |
| US5547936A (en) | Inhibition of cell migration with synthetic peptides | |
| EP0505488B1 (en) | Polypeptide with type iv collagen cell adhesion, spreading and motility activity | |
| EP0514481B1 (en) | Merosin, nucleic acids encoding, fragments and uses thereof | |
| JPH11500907A (ja) | 膵島新生に関与するingapタンパク質 | |
| JPH1053599A (ja) | 胃腸運動刺激活性を示す環状モチリン−様ポリペプチド | |
| WO1992013958A1 (en) | Receptor blocking peptides of fibroblast growth factor receptor | |
| WO2006041205A1 (ja) | 血管形成促進剤 | |
| US6716811B1 (en) | Compounds having affinity for the granulocyte-colony stimulating factor receptor (G-CSFR) and associated uses | |
| Lee et al. | Laminin Chain Expression by Chick Chondrocytes and Mouse Cartilaginous Tissuesin Vivoandin Vitro | |
| EP0333517A2 (en) | Method and agent for inhibiting the binding of human polymorphonuclear leukocytes to endothelium and compositions therefor | |
| WO1995008628A2 (en) | Nucleic acids encoding merosin, merosin fragments and uses thereof | |
| AU756916B2 (en) | Modulation of cell proliferative disorders by cyclic RGD |