JPH08333526A - 粉体塗料 - Google Patents

粉体塗料

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JPH08333526A
JPH08333526A JP14094395A JP14094395A JPH08333526A JP H08333526 A JPH08333526 A JP H08333526A JP 14094395 A JP14094395 A JP 14094395A JP 14094395 A JP14094395 A JP 14094395A JP H08333526 A JPH08333526 A JP H08333526A
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正和 森本
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善知 中田
Kiyoshi Kawamura
清 川村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 粉体塗料は、エポキシ基とオキサゾリン基と
を含有する重合体、および複数のカルボキシル基を含有
する化合物を含有してなる。さらに、上記粉体塗料にお
けるエポキシ基1モル当量に対するオキサゾリン基の含
有量は、0.05モル当量〜0.5 モル当量の範囲内が好まし
い。 【効果】 上記粉体塗料は、保存安定性および低温硬化
性に優れている。また、該粉体塗料を被覆塗布物に塗布
し、硬化させることによって、例えば、乾燥性、硬度、
耐候性、耐水性、耐溶剤性、および耐酸性雨性等の各種
物性に優れた塗膜を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶媒を使用せずに塗装
を行う粉体塗装に用いられる粉体塗料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液状塗装における、溶媒に起因す
る臭気や公害等の問題点を解決する手段として、塗膜形
成成分のみが配合された粉末の塗料(粉体塗料)を用い
た塗装(粉体塗装)が実施されている。上記粉体塗料
は、溶媒を用いていないため、臭気や公害等の問題が改
善されると共に、過剰に塗布された塗料を回収して再利
用することが可能である。また、粉体塗装は、溶液型塗
装に比べて、厚塗りが容易である等の利点を有してい
る。
【0003】このような粉体塗料として、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、またはアクリル樹脂を用いた熱
硬化性粉体塗料がある。近年、これら熱硬化性粉体塗料
として、上記エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、または
アクリル樹脂に、硬化剤としてオキサゾリン化合物を用
いることで、低温硬化性に優れた粉体塗料が得られるこ
とが知られている。また、上記エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、またはアクリル樹脂に、硬化剤としてエポキ
シ化合物を用いることで、保存安定性に優れた粉体塗料
が得られることが知られている。
【0004】このような熱硬化性粉体塗料として、特開
昭51−111239号公報には、カルボキシル基を含
有するアクリル樹脂、ポリオキサゾリン化合物、および
エポキシ化合物を含んでなる粉体塗料が開示されてい
る。また、特開昭50−27829号公報には、カルボ
キシル基を含有するポリエステル樹脂と、ポリエポキシ
化合物および/またはポリオキサゾリン化合物とを含有
してなる粉体塗料が開示されている。また、特公昭58
−7675号公報には、飽和二塩基酸および2価アルコ
ールを、ソルビン酸と、フマール酸またはマレイン酸あ
るいはその無水物との共存下で反応させることによって
得られるポリエステル樹脂と、ポリエポキシ化合物ある
いはポリオキサゾリン化合物とを含有してなる粉体塗料
が開示されている。さらに、特公昭60−27699号
公報には、カルボキシル基およびオキサゾリン基を含有
するアクリル樹脂と、ポリエポキシ化合物とを含有して
なる粉体塗料が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
粉体塗料は、保存安定性並びに低温硬化性に優れている
とは言い難い。このため、これら保存安定性および低温
硬化性に優れた粉体塗料が求められている。即ち、本発
明の目的は、保存安定性および低温硬化性に優れた粉体
塗料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、保存安
定性および低温硬化性に優れた粉体塗料を提供すべく鋭
意検討した結果、エポキシ基とオキサゾリン基とを含有
する重合体と、複数のカルボキシル基を含有する化合物
とを共存させることにより、上記従来の問題点を解決す
ることができる粉体塗料が得られることを見いだして、
本発明を完成させるに至った。さらに、エポキシ基を含
有する重合体と、オキサゾリン基を含有する重合体と、
複数のカルボキシル基を含有する化合物とを共存させる
ことにより、上記従来の問題点を解決することができる
粉体塗料が得られることもまた、見いだした。
【0007】尚、エポキシ基とオキサゾリン基とを含有
する重合体、および複数のカルボキシル基を含有する化
合物を含有してなる粉体塗料、並びに、エポキシ基を含
有する重合体、オキサゾリン基を含有する重合体、およ
び複数のカルボキシル基を含有する化合物を含有してな
る粉体塗料は、未だ知られていない。
【0008】即ち、請求項1の発明にかかる粉体塗料
は、エポキシ基とオキサゾリン基とを含有する重合体、
および複数のカルボキシル基を含有する化合物を含有し
てなることを特徴としている。
【0009】請求項2の発明にかかる粉体塗料は、エポ
キシ基を含有する重合体、オキサゾリン基を含有する重
合体、および複数のカルボキシル基を含有する化合物を
含有してなることを特徴としている。
【0010】請求項3の発明にかかる粉体塗料は、請求
項1または2記載の粉体塗料において、上記エポキシ基
1モル当量に対するオキサゾリン基の含有量が、0.05モ
ル当量〜0.5 モル当量の範囲内であることを特徴として
いる。
【0011】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
かかる粉体塗料の原料として用いられるカルボキシル基
含有化合物は、1分子中に複数個のカルボキシル基を含
有する化合物であり、特に限定されるものではないが、
具体的には、例えば、脂肪族ジカルボン酸;脂肪族トリ
カルボン酸;脂肪族テトラカルボン酸;芳香族ジカルボ
ン酸;芳香族トリカルボン酸;芳香族テトラカルボン
酸;または、これらカルボン酸の無水物やエステル化物
等のカルボキシル基を含有する化合物、並びに、カルボ
キシル基を含有する重合体等が挙げられる。上記脂肪族
ジカルボン酸としては、具体的には、例えば、マレイン
酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和脂肪族ジカルボン
酸;グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカ
ルボン酸、ドデカンジカルボン酸等の飽和脂肪族ジカル
ボン酸が挙げられるが、特に限定されるものではない。
尚、これらカルボキシル基含有化合物は、一種類のみを
用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いて
もよい。
【0012】上記例示のカルボキシル基を含有する化合
物の中でも、融点が70℃〜180 ℃の範囲内のジカルボン
酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、または、これ
らカルボン酸の無水物やエステル化物がさらに好まし
く、炭素数5〜20の飽和脂肪族ジカルボン酸が最も好ま
しい。尚、融点が70℃〜180 ℃の範囲内にあるカルボキ
シル基を含有する化合物を用いることで、常温で固体で
あると共に、保存性、作業性が良い粉体塗料を得ること
ができる。
【0013】また、カルボキシル基を含有する重合体
は、例えば、付加重合性カルボキシル基含有化合物(以
下、説明の便宜上、重合性モノマー(A)と称する)
を、単独で、あるいは、該重合性モノマー(A)と共重
合可能な別の単量体(以下、説明の便宜上、共重合性モ
ノマー(a)と称する)とをラジカル共重合させること
により、容易に得られる。尚、重合性モノマー(A)
と、上記共重合性モノマー(a)とをラジカル共重合さ
せるにあたっては、例えば、溶液重合法、懸濁重合法、
塊状重合法、乳化重合法等の従来公知の種々の方法を用
いることができる。
【0014】上記の重合性モノマー(A)としては、特
に限定されるものではないが、具体的には、例えば、
(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸、クロトン酸等の不飽和
モノカルボン酸や、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸
等の不飽和ジカルボン酸またはこれらカルボン酸の無水
物やエステル化物等が挙げられる。これら重合性モノマ
ー(A)は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類
以上を適宜混合して用いてもよい。
【0015】上記の共重合性モノマー(a)としては、
特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、
スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロ
ロメチルスチレン、スチレンスルホン酸およびその塩等
のスチレン誘導体類;(メタ)アクリルアミド、N−モ
ノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モノエチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N −ジメチル(メタ)アクリル
アミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体類;メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート等の、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜18
のアルコールとからなる(メタ)アクリレート類;2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート等の、(メタ)アクリ
ル酸と、ポリプロピレングリコールまたはポリエチレン
グリコールとからなるヒドロキシル基含有(メタ)アク
リレート類;エチレン、プロピレン、n−ブテン等のオ
レフィン類;2−スルホン酸エチル(メタ)アクリレー
トおよびその塩、ビニルスルホン酸およびその塩等の不
飽和スルホン酸類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ステアリン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)ア
クリロニトリル;メチルビニルエーテル、エチルビニル
エーテル、オクチルビニルエーテル、ラウリルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類;フッ化ビニル、フッ化ビ
ニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ジビニルベン
ゼン、ジアリルフタレート;4−(メタ)アクロイルオ
キシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4−(メ
タ)アクロイルアミノ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリ
ジン、4−(メタ)アクロイルオキシ−1,2,2,6,6 −ペ
ンタメチルピペリジン等の、紫外線に安定な単量体等が
挙げられる。これら共重合性モノマー(a)は、一種類
のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して
用いてもよい。
【0016】前記重合性モノマー(A)と、上記共重合
性モノマー(a)との添加量の割合は、所望する粉体塗
料の各種物性にもよるが、重合性モノマー(A)1重量
%〜30重量%、共重合性モノマー(a)99重量%〜70重
量%とするのが好ましい。尚、上記重合性モノマー
(A)の割合が、1重量%より少なければ、カルボキシ
ル基含有化合物と、後述するオキサゾリン基およびエポ
キシ基との反応を効率よく行うことができないため、好
ましくない。一方、重合性モノマー(A)の割合が、30
重量%より多ければ、得られる塗膜の耐水性が低下する
ため、好ましくない。
【0017】尚、上記重合体を製造する場合に、重合性
モノマー(A)として、不飽和ジカルボン酸の無水物を
用いる場合、上記無水物が開環して生じる2つのカルボ
キシル基のうち、何れか一方のカルボキシル基がエステ
ル化されていてもよい。
【0018】この場合、エステル化反応に用いられるア
ルコールとしては、具体的には、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、イソ
ブタノール、メチルセロソルブ、ジメチルアミノエタノ
ール、ジエチルアミノエタノール、アセトール等の低分
子量アルコールが挙げられるが、特に限定されるもので
はない。
【0019】また、エステル化反応は、常法を用いて行
うことができる。反応温度は、特に限定されるものでは
ないが、例えば、室温〜120 ℃の範囲内に設定すればよ
い。また、必要に応じて、例えば3級アミン等を触媒と
して用いてもよい。反応時間は、特に限定されるもので
はないが、反応温度、並びに、重合性モノマー(A)、
アルコール、および触媒の種類や添加量に応じて、反応
が完了するように、適宜設定すればよい。尚、上記エス
テル化反応は、重合の前に行っても、重合の後に行って
もよい。但し、上記エステル化反応を重合の後に行う場
合には、重合中にエステル化反応が起らない様に、共重
合性モノマー(a)としてヒドロキシル基を含有する単
量体や、重合反応に用いられる溶媒としてアルコール系
溶媒の使用は控えることが好ましい。
【0020】また、カルボキシル基を含有する重合体と
して、カルボキシル基を含有するポリエステル樹脂を用
いてもよい。
【0021】ポリエステル樹脂は、多塩基酸と多価アル
コールとの重縮合体であり、多塩基酸としては、特に限
定されるものではないが、具体的には、例えば、無水フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジ
ピン酸、フマル酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸が挙
げられる。また、必要に応じて、これら酸の低級アルキ
ルエステル化物;安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチ
ル安息香酸等の1塩基酸;無水トリメリット酸、メチル
シクロヘキセンカルボン酸、無水ピロメリット酸等の3
価以上の多塩基酸を用いてもよい。これら酸は、一種類
のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して
用いてもよい。
【0022】多価アルコールとしては、特に限定される
ものではないが、具体的には、例えば、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル
ペンタンジオール、1,4 −ヘキサンジオール、1,6 −ヘ
キサンジオール等の2価アルコールが挙げられる。ま
た、必要に応じて、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
の3価以上の多価アルコールを用いてもよい。これらア
ルコールは、一種類のみを用いてもよく、また、二種類
以上を適宜混合して用いてもよい。
【0023】上記ポリエステル樹脂の製造方法は、特に
限定されるものではなく、従来公知の種々の方法を用い
て製造することができる。また、上記ポリエステル樹脂
の製造条件、即ち、反応条件は、特に限定されるもので
はなく、上記反応が完了するように、適宜設定すればよ
い。
【0024】尚、上記何れの場合にも、該カルボキシル
基を含有する重合体は、粉体塗料の原料として用いるた
め、固体であることが望ましい。そのため、重合後、溶
媒や、反応によって生成した水を除去することによっ
て、所望するカルボキシル基を含有する重合体を得るこ
とが好ましい。溶媒や水を除去する方法は、特に限定さ
れるものではなく、従来公知の種々の方法を用いること
ができる。具体的には、例えば、蒸留、蒸発、または、
ロータリーエバポレーター等による留去等によって、容
易に溶媒を留去することができる。
【0025】このようにして得られたカルボキシル基を
含有する重合体のうち、数平均分子量(Mn)が1,000 〜
20,000で、所定の方法を用いて測定した酸価が、10mgK
OH/g〜 250mgKOH/gで、ガラス転移温度(Tg)
が50℃〜120 ℃(付加重合の場合)または軟化温度が60
℃〜150 ℃(縮重合の場合)である重合体が好ましい。
尚、上記酸価が10mgKOH/g未満であれば、得られる
塗膜の架橋密度が小さくなり、耐溶剤性、耐水性、硬
度、耐酸性雨性、耐汚染性が低下するため、好ましくな
い。一方、上記酸価が 250mgKOH/gを越えれば、得
られる塗膜の架橋密度が大きくなり過ぎて、加工性、密
着性、伸び、耐衝撃性等の機械的性質が低下するため、
好ましくない。ガラス転移温度(Tg)が50℃〜120 ℃ま
たは軟化温度が60℃〜150 ℃の範囲内にあるカルボキシ
ル基を含有する重合体を用いることで、常温で固体であ
ると共に、保存性、作業性が良い粉体塗料を得ることが
できる。
【0026】尚、上記カルボキシル基含有化合物は、固
体であることが望ましいが、耐ブロッキング性が充分に
発揮される範囲内で、液状のものも使用することができ
る。
【0027】本発明にかかる粉体塗料の原料として用い
られるオキサゾリン基を含有する重合体は、付加重合性
オキサゾリン基含有化合物(以下、説明の便宜上、重合
性モノマー(B)と称する)を、単独で、あるいは、該
重合性モノマー(B)と共重合可能な別の単量体(以
下、説明の便宜上、共重合性モノマー(b)と称する)
と共重合させることにより、容易に得られる。
【0028】上記の重合性モノマー(B)としては、特
に限定されるものではないが、具体的には、例えば、2
−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル
−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オ
キサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、
2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、
2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリ、2
−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等が
挙げられる。これら重合性モノマー(B)の中でも、2
−イソプロペニル−2−オキサゾリンは、工業的に入手
しやすく、また、共重合性モノマー(b)との反応性や
重合性に優れているので、好ましい。これら重合性モノ
マー(B)は、一種類のみを用いてもよく、また、二種
類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0029】上記の共重合性モノマー(b)は、特に限
定されるものではないが、オキサゾリン基と反応しない
単量体であり、オキサゾリン基以外の官能基を含有する
単量体であればよい。上記共重合性モノマー(b)とし
ては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸エステ
ル、スチレン等が挙げられる。さらに、共重合性モノマ
ー(b)として、ヒドロキシル基を含有する不飽和化合
物等、前記共重合性モノマー(a)を用いることもでき
る。これら共重合性モノマー(b)は、一種類のみを用
いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いても
よい。
【0030】上記のオキサゾリン基を含有する重合体の
製造方法、即ち、重合性モノマー(B)と共重合性モノ
マー(b)との反応方法は、特に限定されるものではな
く、従来公知の種々の方法を用いることができる。例え
ば、上記カルボキシル基を含有する重合体の製造方法と
同様の製造方法を用いることができる。
【0031】上記重合性モノマー(B)と共重合性モノ
マー(b)との添加量の割合は、所望する粉体塗料の各
種物性にもよるが、例えば、重合性モノマー(B)3重
量%〜70重量%、共重合性モノマー(b)97重量%〜30
重量%とすればよい。尚、上記重合性モノマー(B)の
割合が、3重量%より少なければ、オキサゾリン基含有
化合物と前記カルボキシル基含有化合物との硬化反応を
効率よく行うことができないため、好ましくない。一
方、重合性モノマー(B)の割合が、70重量%より多け
れば、所望する物性を充分に発揮することができないた
め、好ましくない。
【0032】尚、上記重合反応における反応条件は、上
記重合反応が完了するように、適宜設定すればよく、特
に限定されるものではない。但し、上記オキサゾリン基
を含有する重合体は、粉体塗料の原料として用いるた
め、固体であることが望ましい。そのため、重合後、用
いた溶媒を除去することによって、所望するオキサゾリ
ン基を含有する重合体を得ることができる。尚、溶媒を
除去する方法は、特に限定されるものではなく、従来公
知の種々の方法、例えば、前記カルボキシル基を含有す
る重合体の製造方法において例示した方法と同様の方法
を用いることができる。
【0033】このようにして得られたオキサゾリン基を
含有する重合体のうち、数平均分子量(Mn)が1,000 〜
20,000で、ガラス転移温度(Tg)が40℃〜120 ℃である
重合体が好ましい。また、オキサゾリン基を含有する重
合体が、アクリル共重合体であることが特に好ましい。
尚、ガラス転移温度(Tg)が40℃〜120 ℃の範囲内にあ
るオキサゾリン基を含有する重合体を用いることで、常
温で固体であると共に、保存性、作業性が良い粉体塗料
を得ることができる。
【0034】尚、上記オキサゾリン基含有化合物は、粉
体塗料の原料として用いるため、固体であることが望ま
しいが、耐ブロッキング性が充分に発揮される範囲内
で、液状のものも使用することができる。
【0035】本発明にかかる粉体塗料の原料として用い
られるエポキシ基を含有する重合体は、付加重合性エポ
キシ基含有化合物(以下、説明の便宜上、重合性モノマ
ー(C)と称する)を、単独で、あるいは、該重合性モ
ノマー(C)と共重合可能な別の単量体(以下、説明の
便宜上、共重合性モノマー(c)と称する)と共重合さ
せることにより、容易に得られる。
【0036】上記の重合性モノマー(C)としては、特
に限定されるものではないが、具体的には、例えば、
(メタ)アクリル酸グリシジル類等が挙げられる。上記
(メタ)アクリル酸グリシジル類の中でも、メタクリル
酸グリシジルが、工業的に入手しやすく、また、共重合
性モノマー(c)との反応性や重合性に優れているた
め、好ましい。これら重合性モノマー(C)は、一種類
のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して
用いてもよい。
【0037】上記の共重合性モノマー(c)は、特に限
定されるものではないが、エポキシ基と反応しない単量
体であり、エポキシ基以外の官能基を含有する単量体で
あればよい。上記共重合性モノマー(c)としては、具
体的には、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、スチ
レン等が挙げられる。さらに、共重合性モノマー(c)
として、ヒドロキシル基を含有する不飽和化合物等、前
記共重合性モノマー(a)を用いることもできる。これ
ら共重合性モノマー(c)は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0038】上記のエポキシ基を含有する重合体の製造
方法、即ち、重合性モノマー(C)と共重合性モノマー
(c)との反応方法は、特に限定されるものではなく、
従来公知の種々の方法を用いることができる。例えば、
上記カルボキシル基を含有する重合体の製造方法と同様
の製造方法を用いることができる。
【0039】上記重合性モノマー(C)と共重合性モノ
マー(c)との添加量の割合は、所望する粉体塗料の各
種物性にもよるが、例えば、重合性モノマー(C)3重
量%〜50重量%、共重合性モノマー(c)97重量%〜50
重量%とすればよい。尚、上記重合性モノマー(C)の
割合が、3重量%より少ない場合、あるいは、50重量%
より多い場合には、所望する物性を充分に発揮すること
ができないため、好ましくない。
【0040】尚、上記重合反応における反応条件は、上
記重合反応が完了するように、適宜設定すればよく、特
に限定されるものではない。但し、上記エポキシ基を含
有する重合体は、粉体塗料の原料として用いるため、固
体であることが望ましい。そのため、重合後、用いた溶
媒を除去することによって、所望するエポキシ基を含有
する重合体を得ることができる。溶媒を除去する方法
は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の方
法、例えば、前記カルボキシル基を含有する重合体の製
造方法において例示した方法と同様の方法を用いること
ができる。
【0041】このようにして得られたエポキシ基を含有
する重合体のうち、数平均分子量(Mn)が1,000 〜20,0
00で、ガラス転移温度(Tg)が40℃〜120 ℃である重合
体が好ましい。また、エポキシ基を含有する重合体が、
アクリル共重合体であることが特に好ましい。尚、ガラ
ス転移温度(Tg)が40℃〜120 ℃の範囲内にあるエポキ
シ基を含有する重合体を用いることで、常温で固体であ
ると共に、保存性、作業性が良い粉体塗料を得ることが
できる。
【0042】尚、上記エポキシ基を含有する重合体は、
粉体塗料の原料として用いるため、固体であることが望
ましいが、耐ブロッキング性が充分に発揮される範囲内
で、液状のものも使用することができる。
【0043】また、本発明にかかる粉体塗料の原料とし
て用いられるオキサゾリン基とエポキシ基とを含有する
重合体は、上記重合性モノマー(B)と重合性モノマー
(C)とを共重合させることにより、容易に得ることが
できる。この場合、オキサゾリン基およびエポキシ基と
反応しない共重合性モノマーを併用してもよい。上記共
重合性モノマーとしては、特に限定されるものではな
く、前記例示の共重合性モノマー(b)並びに共重合性
モノマー(c)と同様の単量体を用いることができる。
【0044】上記重合性モノマー(C)に対する重合性
モノマー(B)の添加量は、重合性モノマー(C)1モ
ルに対して、重合性モノマー(B)0.05モル〜0.5 モル
の範囲内となるように添加することが好ましい。上記重
合性モノマー(B)の割合が、0.05モルより少ないと、
低温硬化性が充分に得られなくなるため好ましくない。
一方、重合性モノマー(B)の割合が、0.5 モルより多
くなると、保存安定性等の物性に悪影響を及ぼすため、
好ましくない。
【0045】尚、上記重合反応における反応条件は、上
記重合反応が完了するように、適宜設定すればよく、特
に限定されるものではない。但し、上記オキサゾリン基
とエポキシ基とを含有する重合体は、粉体塗料の原料と
して用いるため、固体であることが望ましい。そのた
め、重合後、用いた溶媒を除去することによって、所望
する重合体を得ることができる。溶媒を除去する方法
は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の方
法、例えば、前記カルボキシル基を含有する重合体の製
造方法において例示した方法と同様の方法を用いること
ができる。
【0046】尚、上記オキサゾリン基とエポキシ基を含
有する重合体は、粉体塗料の原料として用いるため、固
体であることが望ましいが、耐ブロッキング性が充分に
発揮される範囲内で、液状のものも使用することができ
る。
【0047】本発明にかかる粉体塗料は、上記オキサゾ
リン基とエポキシ基とを含有する重合体およびカルボキ
シル基含有化合物を含有してなる。
【0048】該粉体塗料の製造方法は、特に限定される
ものではなく、常法を用いて容易に製造することができ
る。例えば、上記オキサゾリン基とエポキシ基とを含有
する重合体およびカルボキシル基含有化合物を反応温度
以下の温度で均一に加熱、混練した後、冷却し、所定の
粒度に粉砕、分級することによって、容易に得ることが
できる。
【0049】上記カルボキシル基含有化合物に対するオ
キサゾリン基とエポキシ基とを含有する重合体の添加量
は、カルボキシル基含有化合物が有するカルボキシル基
1モル当量に対して、オキサゾリン基およびエポキシ基
の割合が、 0.5モル当量〜2.0 モル当量の範囲内となる
ように添加することが好ましい。上記オキサゾリン基お
よびエポキシ基の割合が、0.5 モル当量より少なけれ
ば、上記オキサゾリン基とエポキシ基とを含有する重合
体と、カルボキシル基含有化合物との硬化反応を、効率
良く行うことができないため、好ましくない。また、上
記オキサゾリン基およびエポキシ基の割合が、2.0 モル
当量より多ければ、例えば、乾燥性、硬度、耐候性、耐
水性、耐溶剤性、および耐酸性雨性等の各種物性を低下
させる虞れがあるため、好ましくない。
【0050】また、該粉体塗料の製造過程において、該
粉体塗料には、上記オキサゾリン基とエポキシ基とを含
有する重合体およびカルボキシル基含有化合物以外の添
加剤として、粉体塗料の着色や、各種物性を付与するた
めの顔料、各種樹脂、粉末状での粉体塗料の流動性を調
整するための流動性調整剤、粉体塗料を硬化してなる塗
膜の帯電を防止し、異物の付着を防止するための帯電防
止剤、粉体塗料への紫外線照射による特性変化を防止す
るための紫外線吸収剤、および粉体塗料の酸化による特
性変化を防止するための酸化防止剤等、常用の添加剤を
添加してもよい。上記添加剤の添加量は、該粉体塗料の
有する物性を向上させるものであればよく、特に限定さ
れるものではない。
【0051】また、本発明にかかる粉体塗料は、前記エ
ポキシ基を含有する重合体、オキサゾリン基を含有する
重合体、およびカルボキシル基含有化合物を含有してな
る。該粉体塗料の製造方法は、特に限定されるものでは
なく、常法を用いて容易に製造することができる。例え
ば、上記エポキシ基を含有する重合体、オキサゾリン基
を含有する重合体、およびカルボキシル基含有化合物を
反応温度以下の温度で均一に加熱、混練した後、冷却
し、所定の粒度に粉砕、分級することによって、容易に
得ることができる。
【0052】上記エポキシ基を含有する重合体に対する
オキサゾリン基を含有する重合体の添加量は、エポキシ
基1モル当量に対して、オキサゾリン基の割合が、0.05
モル当量〜0.5 モル当量の範囲内となるように添加する
ことが好ましい。上記オキサゾリン基の割合が、0.05モ
ル当量より少ないと、低温硬化性が充分に得られなくな
るため好ましくない。一方、オキサゾリン基の割合が、
0.5 モル当量より多くなると、保存安定性等の物性に悪
影響を及ぼすため、好ましくない。
【0053】また、上記カルボキシル基含有化合物に対
する、オキサゾリン基を含有する重合体およびエポキシ
基を含有する重合体の添加量は、カルボキシル基含有化
合物が有するカルボキシル基1モル当量に対して、オキ
サゾリン基およびエポキシ基の割合が、 0.5モル当量〜
2.0 モル当量の範囲内となるように添加することが好ま
しい。上記オキサゾリン基およびエポキシ基の割合が、
0.5 モル当量より少なければ、上記オキサゾリン基を含
有する重合体およびエポキシ基を含有する重合体と、カ
ルボキシル基含有化合物との硬化反応を、効率良く行う
ことができないため、好ましくない。また、上記オキサ
ゾリン基およびエポキシ基の割合が、2.0 モル当量より
多ければ、例えば、乾燥性、硬度、耐候性、耐水性、耐
溶剤性、および耐酸性雨性等の各種物性を低下させる虞
れがあるため、好ましくない。
【0054】また、上記粉体塗料の製造過程において、
上記粉体塗料には、上記オキサゾリン基を含有する重合
体、エポキシ基を含有する重合体、およびカルボキシル
基含有化合物以外の添加剤として、前記した顔料、各種
樹脂、流動性調整剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、およ
び酸化防止剤等、常用の添加剤を添加してもよい。上記
添加剤の添加量は、該粉体塗料の有する物性を向上させ
るものであればよく、特に限定されるものではない。
【0055】このようにして製造された粉体塗料は、従
来公知の種々の方法を用いて塗布、硬化させた後、冷却
することによって、成膜することができる。上記塗布方
法としては、具体的には、例えば、放電により粉体塗料
に電荷を与えて、該粉体塗料を静電的に被塗布物に吹き
つけるいわゆる静電塗装法、流動浸漬法、あるいは、粉
体散布法等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。被塗布物上に塗布された該粉体塗料は、例えば、加
熱することによって、焼き付け、即ち、硬化させること
ができる。尚、硬化方法および硬化条件は、特に限定さ
れるものではない。
【0056】以上のように、本発明にかかる粉体塗料
は、エポキシ基とオキサゾリン基とを含有する重合体、
および複数のカルボキシル基を含有する化合物を含有し
てなる。また、本発明にかかる粉体塗料は、エポキシ基
を含有する重合体、オキサゾリン基を含有する重合体、
および複数のカルボキシル基を含有する化合物を含有し
てなる。上記それぞれの粉体塗料におけるエポキシ基1
モル当量に対するオキサゾリン基の含有量は、0.05モル
当量〜0.5 モル当量の範囲内が好ましい。
【0057】これにより、上記粉体塗料は、何れも保存
安定性および低温硬化性に優れている。また、上記粉体
塗料を硬化、冷却することで、例えば、乾燥性、硬度、
耐候性、耐水性、耐溶剤性、および耐酸性雨性等の各種
物性に優れた塗膜を得ることができる。
【0058】
【作用】上記の構成によれば、本発明にかかる粉体塗料
は、保存安定性および低温硬化性に優れている。また、
該粉体塗料を硬化、冷却することで、例えば、乾燥性、
硬度、耐候性、耐水性、耐溶剤性、および耐酸性雨性等
の各種物性に優れた塗膜を得ることができる。
【0059】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。尚、粉体塗料を硬化してなる
塗膜の物性は、次のようにして測定した。
【0060】外観を評価するために、該塗膜表面の状態
を目視により確認した。また、耐溶剤性を評価するため
に、いわゆるラビングテストを行った。即ち、該塗膜表
面を、メチルエチルケトンを含ませた脱脂綿を用いて摩
擦した。そして、この摩擦動作を、1往復を1回とし
て、50回行った後の塗膜表面の状態を目視により確認し
た。
【0061】尚、保存安定性は、調製直後(初期状態)
の粉体塗料を硬化してなる塗膜、および、調製後、温度
48℃〜52℃の範囲内で1週間放置した後の粉体塗料を硬
化してなる塗膜について、上記各種物性を測定し、両者
の差を比較することで評価した。
【0062】〔製造例1〕温度計、ガス吹き込み管、還
流冷却器、滴下装置、および攪拌装置を取り付けた反応
容器に、溶媒としてのキシレン 500重量部(以下、部と
称する)を仕込み、窒素雰囲気下で90℃まで昇温した。
一方、重合性モノマー(B)である2−イソプロペニル
−2−オキサゾリン10部、重合性モノマー(C)である
メタクリル酸グリシジル 115部、スチレン 175部、メタ
クリル酸メチル 125部、およびアクリル酸ブチル75部、
および重合開始剤であるパーブチルO(日本油脂株式会
社製)25部とを攪拌、混合して混合溶液を調製した。次
いで、上記混合溶液を滴下装置に入れ、上記反応容器内
に、3時間かけて滴下した。その後、該反応溶液を90℃
に保ちながら、6時間反応させた後、室温まで冷却し
て、反応を完了させた。
【0063】次に、この反応溶液をロータリーエバポレ
ーターに移し、所定の温度および圧力でキシレンを留去
した後、残留物を粉砕して、固形樹脂( 以下、説明の便
宜上、固形樹脂(I)と称する)を得た。得られた固形
樹脂(I)、即ち、オキサゾリン基と、エポキシ基とを
含有する重合体からなる固形樹脂(I)の数平均分子量
(Mn)を測定したところ、6,000 であった。
【0064】〔製造例2〕実施例1における混合溶液に
代えて、メタクリル酸グリシジル 128部、スチレン 175
部、メタクリル酸メチル 122部、アクリル酸ブチル75
部、およびパーブチルO25部を混合することにより調整
した混合溶液を用いた以外は、実施例1と同様の反応・
操作を行って固形樹脂( 以下、説明の便宜上、固形樹脂
(II)と称する)を得た。得られた固形樹脂(II)、即
ち、エポキシ基を含有する重合体からなる固形樹脂(I
I)の数平均分子量(Mn)を測定したところ、6,000 で
あった。
【0065】〔製造例3〕実施例1における混合溶液に
代えて、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン100
部、スチレン 175部、メタクリル酸メチル 150部、アク
リル酸ブチル75部、およびパーブチルO25部を混合する
ことにより調整した混合溶液を用いた以外は、実施例1
と同様の反応・操作を行って固形樹脂( 以下、説明の便
宜上、固形樹脂(III) と称する)を得た。得られた固形
樹脂(III) 、即ち、オキサゾリン基を含有する重合体か
らなる固形樹脂(III) の数平均分子量(Mn)を測定した
ところ、5,800 であった。
【0066】〔製造例4〕実施例1における混合溶液に
代えて、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン50部、
メタクリル酸グリシジル64部、スチレン 175部、メタク
リル酸メチル 136部、アクリル酸ブチル75部、およびパ
ーブチルO25部を混合することにより調整した混合溶液
を用いた以外は、実施例1と同様の反応・操作を行って
固形樹脂(以下、説明の便宜上、固形樹脂(IV)と称す
る)を得た。得られた固形樹脂(IV)、即ち、オキサゾリ
ン基と、エポキシ基とを含有する重合体からなる固形樹
脂(IV)の数平均分子量(Mn)を測定したところ、6,200
であった。
【0067】〔実施例1〕製造例1で得られた固形樹脂
(I)100部、カルボキシル基を含有する化合物であるセ
バシン酸12.5部、および顔料としての酸化チタン30部を
押出機に入れ、所定の温度で混練・押出した後、冷却、
粉砕して粉体塗料を得た。
【0068】得られた粉体塗料を軟鋼板に所定の方法を
用いて塗布した後、140 ℃で25分間焼き付け、その後、
冷却することによって、成膜した。得られた塗膜の物性
を所定の方法を用いて測定した。この結果を表1に示
す。
【0069】〔実施例2〕実施例1において、用いた固
形樹脂を、固形樹脂(I)100部から、固形樹脂(II) 90
部、固形樹脂(III) 10部に変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行って粉体塗料を得た。
【0070】得られた粉体塗料を、実施例1と同様の方
法を用いて、成膜した。得られた塗膜の物性を所定の方
法を用いて測定した。この結果を表1に示す。
【0071】〔実施例3〕実施例1において、用いた固
形樹脂を、固形樹脂 (I)100部から、固形樹脂(II)95
部、固形樹脂(III) 5部に変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行って粉体塗料を得た。
【0072】得られた粉体塗料を、実施例1と同様の方
法を用いて、成膜した。得られた塗膜の物性を所定の方
法を用いて測定した。この結果を表1に示す。
【0073】〔比較例1〕実施例1において、用いた固
形樹脂を、固形樹脂(I)100部から、固形樹脂(II)100
部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粉
体塗料を得た。
【0074】得られた粉体塗料を、実施例1と同様の方
法を用いて、成膜した。得られた塗膜の物性を所定の方
法を用いて測定した。この結果を表1に示す。
【0075】〔比較例2〕実施例1において、用いた固
形樹脂を、固形樹脂(I)100部から、固形樹脂(III)100
部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粉
体塗料を得た。
【0076】得られた粉体塗料を、実施例1と同様の方
法を用いて、成膜した。得られた塗膜の物性を所定の方
法を用いて測定した。この結果を表1に示す。
【0077】〔比較例3〕実施例1において、用いた固
形樹脂を、固形樹脂(I)100部から、固形樹脂(IV) 100
部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粉
体塗料を得た。
【0078】得られた粉体塗料を、実施例1と同様の方
法を用いて、成膜した。得られた塗膜の物性を所定の方
法を用いて測定した。この結果を表1に示す。
【0079】〔比較例4〕実施例1において、用いた固
形樹脂を、固形樹脂(I)100部から、固形樹脂(II)50
部、固形樹脂(III) 50部に変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行って粉体塗料を得た。
【0080】得られた粉体塗料を、実施例1と同様の方
法を用いて、成膜した。得られた塗膜の物性を所定の方
法を用いて測定した。この結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】上記表1の結果から明らかなように、本実
施例にかかる粉体塗料は、低温での焼き付けにおいて
も、外観および耐溶剤性に優れた塗膜が得られることが
判る。また、本実施例にかかる粉体塗料は、48℃〜52℃
で1週間放置した後で成膜しても、得られた塗膜の物性
は良好である。即ち、保存安定性に優れている。これに
対し、比較例1で得られた粉体塗料は、オキサゾリン基
を含有する重合体が含まれていないために、外観が劣っ
ていると共に、低温硬化性が悪く、耐溶剤性が劣ってい
る。また、比較例2〜4で得られた粉体塗料は、粉体塗
料中におけるオキサゾリン基の割合が多すぎるため、上
記粉体塗料を48℃〜52℃で1週間放置した後で成膜した
場合、得られた塗膜の物性は極端に低下する。即ち、保
存安定性が劣っている。このことから、本実施例にかか
る粉体塗料は、保存安定性および低温硬化性に優れてい
ることが判る。
【0083】
【発明の効果】本発明の請求項1にかかる粉体塗料は、
以上のように、エポキシ基とオキサゾリン基とを含有す
る重合体、および複数のカルボキシル基を含有する化合
物を含有してなる構成である。
【0084】本発明の請求項2にかかる粉体塗料は、以
上のように、エポキシ基を含有する重合体、オキサゾリ
ン基を含有する重合体、および複数のカルボキシル基を
含有する化合物を含有してなる構成である。
【0085】本発明の請求項3にかかる粉体塗料は、以
上のように、請求項1または2記載の粉体塗料におい
て、上記エポキシ基1モル当量に対するオキサゾリン基
の含有量が、0.05モル当量〜0.5 モル当量の範囲内であ
る構成である。
【0086】上記の構成によれば、本発明にかかる粉体
塗料は、保存安定性および低温硬化性に優れている。ま
た、該粉体塗料を被覆塗布物に塗布し、硬化させること
によって、例えば、乾燥性、硬度、耐候性、耐水性、耐
溶剤性、および耐酸性雨性等の各種物性に優れた塗膜を
得ることができるという効果を併せて奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 清 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ基とオキサゾリン基とを含有する
    重合体、および複数のカルボキシル基を含有する化合物
    を含有してなることを特徴とする粉体塗料。
  2. 【請求項2】エポキシ基を含有する重合体、オキサゾリ
    ン基を含有する重合体、および複数のカルボキシル基を
    含有する化合物を含有してなることを特徴とする粉体塗
    料。
  3. 【請求項3】上記エポキシ基1モル当量に対するオキサ
    ゾリン基の含有量が、0.05モル当量〜0.5 モル当量の範
    囲内であることを特徴とする請求項1または2記載の粉
    体塗料。
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