JPH0834357B2 - 磁気シールド材 - Google Patents

磁気シールド材

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JPH0834357B2
JPH0834357B2 JP62333666A JP33366687A JPH0834357B2 JP H0834357 B2 JPH0834357 B2 JP H0834357B2 JP 62333666 A JP62333666 A JP 62333666A JP 33366687 A JP33366687 A JP 33366687A JP H0834357 B2 JPH0834357 B2 JP H0834357B2
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一法 平井
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篤 牧村
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Description

【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は磁気シールド用軟磁性粉末とそれを用いた磁
気シールド材に関し、特に特定方向の磁界に対して大き
いシールド効果を有する扁平なアモルファス合金軟磁性
粒子からなる磁気シールド用軟磁性粉末を用いた磁気シ
ールド材に関する。
従来技術とその問題点 磁化物体その他の磁界発生源が他の物体や電気回路等
に影響を生じないようにするために磁気シールド材が用
いられている。磁気シールド材には高透磁率の金属板が
シールド特性からは望ましいが、用途が著しく制限され
る。粉末材料の場合には、これを有機バインダーに分散
して塗料の形でシールドの必要な個所に塗布したり、あ
るいは適当な可撓支持体などに塗布してシールド板とし
たり、様々な利用が可能なので都合が良い。
高透磁率の粉末を用いた磁気シールド材には各種の提
案がなされている。例えば特開昭58−59268号には高透
磁率合金の扁平粉を高分子化合物結合剤中に混合した磁
気シールド塗料が、また特開昭59−201493号には軟磁性
アモルファス合金を粉砕した扁平粉を高分子化合物結合
剤中に混合した磁気シールド塗料が示されている。
これらの扁平粉を用いた磁気シールド材は厚さ方向に
垂直な平面間で等方的なシールド特性を有している。ま
た特開昭59−201493号に示されるような合金扁平粉は、
遷移金属−半金属(メタロイド)系の合金を高温溶融状
態から冷却ロール表面に接触させて高速急冷た薄帯を粉
砕して得た粉末を用いるけれども、薄帯の厚さの下限は
10μmであり、通常10〜50μm程度のものしか得られ
ず、これを粉砕して鱗片状の粉末にしても粉末の厚さは
変らないから、この粉末から磁気シールド塗膜を製造し
てもシールド特性が非常に悪い。アモルファス合金自体
の磁気特性は非常に良いけれども、このような鱗片状の
粉末ではその磁気特性は充分に生かされない。
高速急冷した合金を粉砕して鱗片状にする方法は特開
昭58−197205号にその1例が示されている。しかしその
粉砕方法は従来公知のスタンプミル、乾式ボールミル、
湿式ボールミル、アトライター、振動ミルのいずれかを
用いるものである。また特開昭60−401号にはシート、
リボン、テープ、ワイヤ状の高速急冷アモルファス合金
をガラス転移点以下の温度で脆化し、次いで粉砕する方
法を示しているが、用いられる手段はロッドミル、ボー
ルミル、衝撃ミル、ディスクミル、スタンプミル、クラ
ッシャーロールである。しかし、これらの粉砕手段では
シート、リボン等の最小厚さ以下に粉砕することはでき
ないし、また等方性の鱗片粉が得られるに過ぎないので
ある。このような比較的大きい粉末は塗料化しても均一
塗布が難しく、また塗布して得た磁気シールドは磁気的
な均一性に欠け、磁界の大きな漏れを生じる。
磁気シールドにより遮蔽すべき磁界は等方性の場合も
あるが特定の方向に強いことも多く、このような場合に
はこの特定方向への磁気遮蔽効果を特に大きく設計した
いが、従来の鱗片状粉末を用いて塗布時に磁気配向して
もほとんど効果がない。
このような問題点を解決するために、本発明者等は、
特願昭62−215857号で粉末の平均厚さおよび平均外径/
平均厚さ比を規定し、シールド効果が高く、しかも均一
な磁気シールド材を提案している。このものは従来の粉
末に比べ、薄膜化した場合でも膜面と平行な方向の磁気
シールド効果は向上しているが、磁気シールドに対する
要求は厳しく、さらに効果の高い磁気シールド材が要求
されている。
II 発明の目的 本発明の目的は、薄膜化しても膜面と平行な方向の磁
気シールド性がよく、しかも強度が高い磁気シールドを
提供することにある。
III 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成され
る。
すなわち、本発明は、軟磁性粉末と結合剤とを含有す
る磁気シールド材であって、前記軟磁性粉末が、平均厚
さ0.01〜1μm、平均外径/平均厚さ比10〜10000のア
モルファス合金軟磁性粒子からなり、このアモルファス
合金軟磁性粒子の磁気シールド材中での充填率が60〜95
wt%であり、 前記アモルファス合金軟磁性粒子の組成が 式 FeuMx(Si,B) (上記式において、Mは、Crであるか、Crと、Ti、V、
Nb、Ta、Mo、W、Mn、CoおよびNiから選択される少なく
とも1種とであり、at%で表わして、x=2〜10(ただ
し、Crの含有量は2〜10at%)、w=15〜37、u=100
−(x+w)である。) で表わされ、 前記結合剤がポリウレタンを含有することを特徴とす
る磁気シールド材である。
IV 発明の具体的構成 本発明の磁気シールド剤に用いる軟磁性粉末は、アモ
ルファス合金軟磁性粒子からなる。
本発明に用いるアモルファス合金軟磁性粒子は一般に
扁平形状であり、平均厚さは0.01〜1μmとされる。
平均厚さが0.01μm未満となると、磁気シールド材と
する場合に結合剤への分散性が低下し、透磁率等の磁気
特性が劣化し、シールド特性が低下する。
一方、1μmを超えると、磁気シールド材の厚さが薄
い場合には均一に分散した塗膜が形成できず、また、磁
気シールド材の厚さ方向の磁性粒子数が少なく、シール
ド特性が不十分となる。
このような場合、平均厚さが0.01〜0.6μmとなる
と、より好ましい結果を得る。
なお、平均厚さは、分析型走査型電子顕微鏡で測定す
ればよい。
平均アスペクト比(平均外径/平均厚さ)は10〜1000
0を用いることが好ましい。平均アスペクト比が10未満
では扁平粒子に対する反磁界の影響が大きくなり、透磁
率など実効の磁気特性が低下し、シールド特性が低下す
る。
一方10000以上では平均外径の小さな粉末の製造が困
難となり、そのため成形性が劣化する。なお、平均アス
ペクト比は、10〜500であるとより好ましい結果を得
る。
この場合の平均外径とは、後述する粒度分析計によっ
て求められた粒径を、粒径の小さい方から重量を累計し
て50%になったときの粒径であり、これはD50として知
られている。
このような扁平状粒子の主面形状において、その長軸
(最大径)をa、短軸(最小径)をbとしたとき、軸比
の平均a/bは、磁気シールドの方向性が要求される場合
には1.2以上のできるだけ大きい値が望ましい。磁界源
が方向性を有する場合には、その方向へ配向磁場を作用
させながら磁性塗料を硬化させればその方向の透磁率の
向上ができ、磁気シールド効果を大きくすることができ
る。この場合、a/bが1.2〜5となると、より好ましい結
果を得る。
粒子の長軸および短軸は、分析型透過型電子顕微鏡に
より測定すればよい。
本発明では、このアモルファス合金軟磁性粒子のうち
粒径が10〜50μmであるものが軟磁性粉末全体の35wt%
以上であり、かつ粒径が88μmを超えるものが0.5wt%
以下であり、粒径が3μm未満のものが10wt%以下であ
ることが好ましい。
この場合の粒径とは、光散乱法を用いた粒度分析計で
測定した平均粒径である。
より具体的には、光散乱法を用いた粒度分析計は、試
料を例えば循環しながらレーザー光やハロゲンランプ等
を光源としてフランホーファ回析あるいはミィ散乱の散
乱角を測定し、粒度分布を測定するものである。この詳
細は、例えば「粉体と工業」VOL.19No.7(1987)に記載
されている。
このように測定される粒度分布において、粒径が10〜
50μmであるものが軟磁性粉末全体の35wt%未満である
と、結合剤中に分散して磁気シールド材とした場合に分
散性が低く、磁気シールド効果に位置的ムラを生じた
り、あるいは透磁率が減少するため、磁気シールド効果
が不十分となる。
このような場合、10〜50μmの粒径のものが40wt%以
上、特に50wt%以上となると、より好ましい結果を得
る。
なお、10〜50μmの粒径のものは、通常、90wt%以下
である。
また、粒径が88μmを超えるものが0.5wt%を超える
と、成形むらを生じ磁気シールド特性の位置的むらを生
じやすい。
このような場合、88μmを超える粒径のものが0〜0.
3wt%となると、より好ましい結果を得る。
さらに、粒径が3μm未満であるものが10wt%以下で
あることが好ましい。
10wt%を超えると、結合剤中に分散して磁気シールド
材とした場合に透磁率が低下し、磁気シールド効果が不
十分となる。
このような場合、3μm未満の粒径のものが0〜7wt
%となると、より好ましい結果を得る。
このようなアモルファス合金軟磁性粒子は高速急冷法
により製造されるリボン、鱗片、シートその他の形状の
ものから粉砕して得られるものである。本発明で使用す
るアモルファス合金の組成としては強磁性遷移金属と半
金属より成るもの、あるいはこれにさらに少量の他元素
を添加したものなど任意の合金組成を使用できる。強磁
性遷移金属としてはFe、Co、Niなど、特にFeを主体とし
たもの、半金属としてはB、Si、あるいはこれとC、
P、Geを加えたもの、特にB、Siを主体とし、Fe−B−
Si3元系である。そして、これらの成分に10at%以下のC
r、あるいはCrとMn、Mo、Nb、Al、Ti、V、Sn、Zn、Cu
などの少なくとも1種とを添加したものである。
特にFe−B−Si系合金の場合には、第1図に○で示し
たものはアモルファス軟磁性合金となるもので、これら
を含む領域にある組成を用いることができる。
なお、第1図は、(Fe+M)−Si−B3元組成図であ
り、Mについては後述する。
この場合の合金組成は、下記式で表わされるものであ
ることが好ましい。
式 FeMx(Si,B) ただし、上記式において、at%で表わして、x=2〜
10、好ましくはx=2〜8、w=15〜37、好ましくはw
=18〜30、u=100−(x+w)である。
そして、Mは、Ti、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Co
およびNiから選択される少なくとも1種であるが、耐食
性が高く、偏平化が容易な点でCrのみあるいはCrを必須
とし他の1種以上を含むものとする。
Mは、合金の耐食性や脆さを向上させるために添加さ
れるが、Mの含有量、すなわちxが10を超えると飽和磁
束密度が低下する。
さらに詳述すると、Crの添加量は2〜10at%であり、
Nb、Mo、W、Ta、V、Ti、Co、Ni、特にNb、Mo、Niの1
種以上の添加量は1at%以上10at%未満であることが好
ましい。
このような範囲の添加量とすることにより、耐食性と
脆さが向上し、しかも飽和磁束密度は低下しない。
また、W=15〜37は、非晶質形成域である。
このような組成範囲のうち、第1図に示す点E、F、
G、Hを順に結んだ線より上側の部分は、高速急冷法に
より機械的な強靭なアモルファス合金が生成される領域
であるから、本発明のように粉砕を必要とする用途では
粉砕コストが高くなる。
本発明者等はこの3元合金及び上記したような置換型
合金について広範囲な試験を行ったところ、このような
領域外の点E、F、G、Hを結ぶ線と点A、B、C、D
を結ぶ線との間の領域のアモルファス合金は、脆く粉砕
し易いことが分った。
これを数値で示すと、第1図の3角組成図のFe+M、
B、Siの座標点(Fe+M、B、Si)で表わして好ましい
範囲はA(63、32、5)、B(62、23、15)、C(63、
15、22)、D(68、5、27)、E(80、5、15)、F
(77、7、16)、G(75、13、12)、及びH(77、18、
5)を順に結んだ範囲内となる。ただし数値はat%であ
る。この領域から得た合金の磁気シールド特性は申し分
のないことが分った。
また、この領域から得られる合金は、脆さも充分であ
る。脆さはアモルファス薄帯を一定厚に形成し、それを
直径rの棒の周りに曲げたときに薄帯が折れるときのr
で表わした場合、第1図の線E−F−G−Hの部分で0m
mに近く、また線A−B−C−Dのところで約5mm程度で
ある。
このようなアモルファス合金は従来公知の任意の高速
急冷法によって製造しうる。このような製造方法の例は
特公昭61−4302号などに記載されている。例えば所定の
合金組成のインゴットを高温で溶融し、それを回転して
いる鋼製単ロールなどに吹きつけて高速冷却し、得られ
た薄帯または鱗片状体を粗粉砕して粗大粒子とする。
粗粉砕は公知の任意の方法で行って良く、平均粒径数
μm〜約50μm直径の粒状粉あるいは水アトマイズ法等
公知の粉末製造法により作った同様寸法の粉末を用い
る。
高速急冷合金は次いで粉砕処理にかけられる。
粉砕は、ピン型ミル、ビーズミル等の媒体撹拌ミル、
特にピン型ミルを使用することが好ましい。ピン型ミル
については、例えば特開昭61−259739号などに記載があ
る。ピン型ミルは内外円筒の対向面に多数のピンが植立
してあり、媒体としてビーズが充填され、内外円筒が相
対的に高速回転されるものである。
アモルファス合金をピン型ミルで粉砕すると、前記し
たような粒度分布が容易に得られる。しかもピン型ミル
による強力なせん断作用によりアモルファス合金薄帯の
平均厚さを0.01〜1μm程度に減じることができる。
従って、得られる合金粒子の形状は扁平体である。こ
うした扁平粒子を面の方向から見ると、不定形ではなく
て長軸を有する粒子形を示す。ピン型ミルによる粉砕に
より、長軸をa、短軸をbとするときa/bの平均を1.2以
上とすることができる。
なお、このように得られたアモルファス合金粒子は、
熱処理を施されることが好ましい。
熱処理条件は、粉砕による歪みを緩和できるものであ
ればよく、通常、350〜500℃にて10分〜5時間程度であ
る。
本発明の磁気シールド材は、このようなアモルファス
軟磁性合金からなる軟磁性粉末と結合剤とを含有するも
のである。
そして、本発明では、軟磁性粉末の磁気シールド材中
での充填率が60〜95wt%とされる。
充填率が60wt%未満であると磁気シールド効果が急激
に減少し、95wt%を超えると軟磁性粉末が結合剤によっ
て強固に結び付くことができず、磁気シールド材の強度
が低下する。
充填率が70〜90wt%であると、特に良好な磁気シール
ド効果が得られ、シールド材の強度も十分である。
本発明に用いる結合剤は、ポリウレタンを含有する。
ポリウレタンとしては、多価イソシアネートとポリオ
ール化合物の縮重合物いずれも使用可能である。
この場合、多価イソシアネートとしては、2,4−トル
エンジイソシアネート、2,6−トルンエンジイソシアネ
ート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレン
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、 m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニレンジイソシ
アネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレジイソシアネート、イソフォロンジイソシア
ネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、デ
スモジュールL、デスモジュールN等の各種多価イソシ
アネートは、いずれも使用可能である。また、ポリオー
ル化合物としては、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエ
リスリット、ソルビトール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノールの様な多価アルコー
ルは、いずれも使用可能である。この他、これら多価ア
ルコールと、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸の様な多塩基酸との
縮重合によるポリエステルポリオールや、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール等のポリエーテルポリオールや、カプ
ロラクタム、ヒドロキシル含有アクリル酸エステル、ヒ
ドロキシル含有メタクリル酸エステル等の各種ポリエス
テルポリオール等も使用可能である。
これらポリウレタンの数平均分子量に特に制限はない
が、通常5,000〜100,000程度である。
本発明で用いる結合剤は、このようなポリウレタンの
みからなっていてもよく、また、以下に示す他の熱可塑
性樹脂を併用しても良い。
(1)塩化ビニール系共重合体 塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニールアルコール共
重合体、塩化ビニール−ビニールアルコール共重合体、
塩化ビニール−ビニールアルコール−プロピオン酸ビニ
ール共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−マレイン
酸共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニルアル
コール−マレイン酸共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニ
ール−末端OH側鎖アルキル基共重合体、例えばUCC社製V
ROH、VYNC、VYEGX、VERR、VYES、VMCA、VAGH、UCARMAG5
20、UCARMAG528等が挙げられる。
これらはカルボン酸を含有してもよい。
(2)ポリエステル樹脂 フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、
アジピン酸、セバシン酸のような飽和多塩基酸と、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、1,2プロピレングリコール、
1,3ブタンジオール、ジプロピレングリコール、1,4ブタ
ンジオール、1,6ヘキサンジオール、ペンタエリスリッ
ト、ソルビトール、グリセリン、ネオペンチルグリコー
ル、1,4シクロヘキサンジメタノールのような多価アル
コールとのエステル結合により得られる飽和ポリエステ
ル樹脂またはこれらのポリエステル樹脂をSO3Na等で変
性した樹脂(例えばバイロン53S)が例として挙げられ
る。
(3)ポリビニルアルコール系樹脂 ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、アセタール
樹脂、ホルマール樹脂およびこれらの成分の共重合体が
挙げられる。
(4)エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂 ビスフェノールAとエピクロルヒドリン、メチルエピ
クロルヒドリンの反応によるエポキシ樹脂、例えばシェ
ル化学製(エピコート152、154、828、1001、1004、100
7)、ダウケミカル製(DEN431、DER732、DER511、DER33
1)、大日本インキ製(エピクロン400、800)、さらに
上記エポキシの高重合度樹脂であるUCC社製フェノキシ
樹脂(PKHA、PKHC、PKHH)、臭素化ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンとの共重合体、大日本インキ化学工
業製(エピクロン145、152、153、1120)等があり、ま
たこれらにカルボン酸基を含有するものも含まれる。
(5)繊維素誘導体 各種のものが用いられるが、特に効果的なものは硝化
綿、セルローズアセトブチレート、エチルセルローズ、
ブチルセルローズ、アセチルセルローズ等が好適であ
る。
その他、多官能ポリエステル樹脂、ポリエーテルエス
テル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂および誘導体(PV
Pオレフィン共重合体)、ポリアミド樹脂、ポリイミド
樹脂、フェノール樹脂、スピロアセタール樹脂、水酸基
を含有するアクリルエステルおよびメタクリルエステル
を重合成分として少なくとも一種含むアクリル系樹脂等
も有効である。
以下にエラストマーもしくはプレポリマーないしオリ
ゴマーの例を挙げる。
(1)アクリロニトリル−ブタジンエン共重合エラスト
マー シンクレアペトロケミカル社製ポリBDリタイッドレジ
ンとして市販されている末端水酸基のあるアクリロニト
リルブタジエン共重合体プレポリマーあるいは日本ゼオ
ン社製ハイカー1432J等のエラストマー。
(2)ポリブタジエンエラストマー シンクレアペトロケミカル社製ポリンBDリタイッドレ
ジンR−15等の低分子量末端水酸基を有するプレポリマ
ーが特に熱可塑性樹脂との相溶性の点で好適である。
またポリブタジエンの環化物、日本合成ゴム製CBR−M
901も熱可塑性樹脂との組合せによりすぐれた性質を有
している。
その他、熱可塑性エラストマーおよびそのプレポリマ
ーの系で好適なものとしては、スチレン−ブタジエンゴ
ム、塩化ゴム、アクリルゴム、イソプレンゴムおよびそ
の環化物(日本合成ゴム製ICR701)があり、エポキシ変
性ゴム、内部可塑化飽和線状ポリエステル(東洋紡バイ
ロン#300)等のエラストマーも有効に利用できる。
なお、ポリウレタンと併用されるこれらの樹脂の含有
量は、結合剤中において80wt%以下であることが好まし
い。
本発明の磁気シールド材には、通常、さらに硬化剤と
して前記した−NCO基を有する多価イソシアネートが含
有される。硬化剤は、結合剤に対し5〜30wt%程度であ
る。
なお、磁気シールド材は、軟磁性粉末、結合剤および
硬化剤の他に、分散剤、安定剤、カップリング剤等を含
有してもよい。
このような磁気シールド材は、通常、必要な溶媒を用
いて成形ないし塗布用組成物とされた後に、所要の形状
に成形され、加熱硬化されて用いられる。
なお、硬化は、一般に、加熱オーブン中で50〜80℃に
て6〜100時間加熱すればよい。
本発明の磁気シールド材を、膜状あるいは薄板状に成
形して磁気シールド用に用いる場合、磁気シールド材の
厚さは5〜200μmであることが好ましい。
これは、本発明の磁気シールド材は前記したような充
填率で軟磁性粉末を含有するため、5μmの厚さでも均
一な磁気シールド効果を示し、シールド材が磁気飽和し
ない程度の強度の磁界のシールドには、200μmを超え
る厚さに形成しても磁気シールド効果は顕著には向上せ
ず、200μm以下とすればコスト的にも有利であるから
である。
なお、本発明の磁気シールド材を所要の形状に成形あ
るいは塗布する際に、配向磁界をかけたりあるいは機械
的に配向することにより、方向性の高い磁気シールド材
とすることができ、特に、板状あるいは膜状としたとき
には膜面と平行な方向の磁界に対して高い磁気シールド
効果を有し、上記のような厚さ範囲にて十分な効果を示
すものである。
V 発明の具体的効果 本発明の磁気シールド材は、所定の平均厚さとアスペ
クト比とを有するアモルファス合金軟磁性粒子からなる
軟磁性粉末を所定範囲の充填率で含有し、かつポリウレ
タンを含む結合剤を含有する。
このため、磁気シールド効果が高く、磁気シールド材
を板状あるいは膜状としたときに、特に膜面と平行な方
向の磁界に対しては5〜200μm程度の厚さで所期の効
果を得ることができ、しかも、このような場合でも磁気
シールド材の強度が高いため、スピーカ、CRT等の磁気
シールドの他、極めて適用範囲が広く、また、コストも
低くできる。
VI 発明の具体的実施例 以下、本発明を実施例を挙げて詳細に説明する。
[実施例1] 下記表1に示す組成のアモルファス軟磁性合金を振動
ボールミルで粉砕して平均粒径32μmの粗粒粉を得、こ
れをピン型ミルで粉砕して磁気シールド用軟磁性粉末サ
ンプルを作製した。
なお、ピン型ミルでの粉砕条件を表1に示す。
また、表1に各サンプルの性状を示す。
ただし、表1において、 A:粒径10〜50μmの粉末量 B:粒径88μmを超える粉末量 C:粒径3μm未満の粉末量 である。
なお、平均厚さは分析型走査型電子顕微鏡により測定
し、平均外径は粒度分析計により測定した。
このようにして得られた軟磁性粉末サンプルを、下記
の結合剤、硬化剤および溶剤と混合し磁気シールド材サ
ンプルを作製した。
(結合剤) 塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体[エスレックA
(積水化学社製)] 100重量部 ポリウレタン[ニッポラン2304(日本ポリウレタン社
製)] 100重量部(固形分換算) (硬化剤) ポリイソシアネート[コロネートHL(日本ポリウレタン
社製)] 10重量部 (溶剤) MEK 850重量部 磁気シールド材サンプル中の軟磁性粉末の充填率を表
1に併記する。
これらの磁気シールド材を、厚さ75μmのPET基板に1
00μm厚に塗布し、60℃にて60分間加熱して硬化し、シ
ールド板サンプルとした。
これらのシールド板サンプルについて、シールド比を
測定した。
なお、シールド比はサンプルNo.9を1として相対値で
表わした。
結果を表1に示す。
なお、シールド比は、シールド板サンプルを磁石上に
設置し、シールド板サンプルから0.5cmの位置での漏れ
磁束φを測定し、これとシールド板がない場合の磁束φ
とを比較した比φ/φである。
また、上記シールド板サンプルに対し折り曲げ試験を
行ない、磁気シールド材の亀裂あるいはPET基板からの
剥離を観察した。
なお、この試験では、シールド板サンプルをPET基板
が内側になるように180゜折り曲げた。
評価は、亀裂または剥離があるものを×、ないものを
○とした。
以上の実施例から本発明の効果が明らかである。
なお、本発明の組成のアモルファス合金は7〜11時間
程度で粉砕できた。
【図面の簡単な説明】
第1図はアモルファス合金組成を示す3元図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 宏純 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 平井 一法 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 三村 升平 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京磁 気印刷株式会社内 (72)発明者 牧村 篤 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京磁 気印刷株式会社内 (72)発明者 保坂 洋 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京磁 気印刷株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟磁性粉末と結合剤とを含有する磁気シー
    ルド材であって、前記軟磁性粉末が、平均厚さ0.01〜1
    μm、平均外径/平均厚さ比10〜10000のアモルファス
    合金軟磁性粒子からなり、このアモルファス合金軟磁性
    粒子の磁気シールド材中での充填率が60〜95wt%であ
    り、 前記アモルファス合金軟磁性粒子の組成が 式 FeuMx(Si,B) (上記式において、Mは、Crであるか、Crと、Ti、V、
    Nb、Ta、Mo、W、Mn、CoおよびNiから選択される少なく
    とも1種とであり、at%で表わして、x=2〜10(ただ
    し、Crの含有量は2〜10at%)、w=15〜37、u=100
    −(x+w)である。) で表わされ、 前記結合剤がポリウレタンを含有することを特徴とする
    磁気シールド材。
  2. 【請求項2】前記アモルファス合金軟磁性粒子のうち、
    粒径が10〜50μmであるアモルファス合金軟磁性粒子が
    35wt%以上であり、かつ粒径が88μmを超えるアモルフ
    ァス合金軟磁性粒子が0.5wt%以下であり、粒径が3μ
    m未満であるアモルファス合金軟磁性粒子が10wt%以下
    である特許請求の範囲第1項に記載の磁気シールド材。
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