JPH083499B2 - 電流検出器 - Google Patents

電流検出器

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JPH083499B2
JPH083499B2 JP62087749A JP8774987A JPH083499B2 JP H083499 B2 JPH083499 B2 JP H083499B2 JP 62087749 A JP62087749 A JP 62087749A JP 8774987 A JP8774987 A JP 8774987A JP H083499 B2 JPH083499 B2 JP H083499B2
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【発明の詳細な説明】 〔目次〕 概要 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする問題点 問題点を解決するための手段 作用 実施例 第1実施例 第2実施例 第3実施例〜第10実施例 発明の効果 〔概要〕 本発明は交流・直流の何れにも適用できる小型電流検
出器を得るため、対をなす磁電変換素子に近接した導線
に電流を流し、該磁電変換素子出力を互いに差動合成し
て簡易に電流値を検出する電流検出器である。
[産業上の利用分野] 本発明は電流が流れたとき発生する磁界の強さの変化
により電流値を検出する検出器に関する。
従来の電流検出器としては直流用・交流用とそれぞれ
専用のものを必要とすることが多く、また比較的大型で
あった。特に直流用のものは絶縁型で小型の電流検出器
を開発することが要望された。
[従来の技術] 交流電流測定のため電流器と測定系を絶縁するための
最も簡便な手段としては変成器を使用することである。
このとき商用周波数用の装置は小さくても子供の拳くら
いの大きさとなっており、変成器動作に周波数特性が大
きく影響する。
また漏電センサでは差動型の電流変成器が用いられて
いる。第21図はその場合の概略構成を示す図で、リング
状のヨークの中央に流れる電流I1,I2によりμの高いヨ
ーク中に磁束が生じ、その時間変化をヨークに巻いた線
輪から取り出している。電流I1,I2が互いに逆方向であ
るから、差電流による磁束が発生するのみで、感度が良
い。
直流測定では、標準抵抗における電圧降下を直流電位
差計で測定する。また大電流のときは分流計を用いる。
半導体のホール効果を利用して直流電流を測定するこ
ともできる。
また電流によって生じる磁界を磁気抵抗素子を使用し
て電流検出することができ、特開昭59−79860号公報に
よって公知である。第22図に示すように電線1に対し少
し離れた位置に磁性金属膜2を表面に設けた基板5を置
く。磁性金属膜2はニッケル・鉄合金などにより形成さ
れ、基板上の長手方向の両端に端子3,4を設ける。基板
5はセラミック等の電気絶縁材を用いる。各端子3,4間
には磁気コア(ヨーク)6を設け、磁気コア6と磁性金
属膜2とにより磁気ループ7を構成させる。電線1に直
流が流れたときの磁界は磁気コア6を介して磁気ループ
7を作り、磁性金属膜2の端子3,4間抵抗値が変化する
から、その抵抗値変化により電線1に流れた電流値を求
めることができる。
交流・直流両用のものとして可動鉄片型・電流力計型
などが使用できる。
[発明が解決しようとする問題点] 変成器を使用して交流電流を測定するときは、小型化
することが困難であった。また変成器にはインダクタン
ス成分があるため、パルス電流など高周波成分の多い電
流では正確な測定が困難であった。
漏電センサの場合は使用電流とそれに適した大きさの
環状コアが必要で、適用範囲はあまり広くない。
抵抗素子を使用して直流を測定するときは、抵抗素子
において無駄な電力消費があり、電流値と抵抗素子の抵
抗値、及び直流電位差計をその都度選定して使用する必
要がある。このとき電流回路に不要信号が混入すると、
測定に直接影響する。一般に直流の流れる導線と検出器
とを絶縁して検出できる小型装置は存在しなかった。
更にホール効果素子を使用するとき、外部磁界による
影響を除くヨークを用いるなどのため装置が大型化する
欠点があり、磁界を測定する構成であるから、地磁気の
影響を除く手段が必要で、電流検出器として装置が複雑
大型化した。
また前述の特許公開公報に記載された公知技術では、
磁性金属膜2の両端子間に電線を囲んだ形状の磁気コア
を設けているから、大きな部品を使用する必要がある。
また電線の作る磁界以外に外部磁界が働いたとき、その
影響が磁気コアの材質で定まるμの逆数に比例して検出
されるから、外部磁界の影響を免れるためにはμの大き
い磁気コアを必要とし高価になる欠点があった。
本発明の目的は前述の欠点を改善し、簡易・小型な構
成で直流から高周波交流まで、高速応答できる高精度な
電流検出器を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 第1図は本発明の原理構成を示す図である。第1図に
おいて、11は直接状導線、12は導線に流れる電流、13は
導線11に電流12が流れた際に該導線11を中心として導線
周囲に同心円状に発生する磁界を示す磁気ループ、14,1
5は磁電変換素子、16は合成部、17は外部から与えられ
る外乱磁界、18は基板、19はスルーホールを示す。
本発明は前述の目的を達成するため、被測定電流12の
流れる導線11と、該導線11に被測定電流12が流れた際に
該導線11の周囲に発生する磁界13を、該導線の周囲対向
領域において磁電変換する磁電変換素子14,15と、それ
ぞれの磁電変換素子14,15の磁電変換出力を合成する合
成部16とで構成されて、前記磁電変換素子14,15は基板1
8上に配設され、基板18の所定位置に設けたスルーホー
ル19に導線11を貫通させてある。
[作用] 第1図に示す磁電変換素子14,15は同一特性であっ
て、導線11に電流12が流れたとき発生する磁気ループ13
に対し互いに同一で異なる方向の磁界を受けている。そ
のため素子14,15から取り出した出力は逆位相であるか
ら、合成部16において差動合成したとき、合成部16の出
力は素子単独出力の略2倍となる。一方、電流検出器全
体に外部磁界17が影響しているとき、外部磁界17に対し
磁電変換素子14,15の出力は同相である。したがって合
成部16において差動合成した出力には外部磁界17に基づ
く出力信号は打ち消される。
このとき、磁電変換素子14,15を共通パターンで形成
した1個の素子によっても外部磁界を打ち消す効果は同
様に得られる。
[実施例] 本発明において使用する磁電変換素子として、ホール
効果素子或いは磁気抵抗素子を使用することができる。
特にバーバーポール型磁気抵抗素子を基板上に設けた検
出器は動作上有効である。
○第1実施例 本発明の実施例として第2図に示す説明図のように構
成し、更に具体的には磁気抵抗素子を基板上に第3図の
ようにバーバーポール型パターンとして設ける。第4図
は第3図の横断面図、第5図は第3図A部の拡大図、第
6図は同B部の拡大図を示す。第7図は第3図に示すパ
ターンの変形例を示す図である。そして導線を含めた検
出器としての全体が第8図のように構成される。以下図
面の順序に従って、本発明の第1実施例およびその変形
例について説明する。
第2図に示す説明図において、磁気抵抗素子14−1,14
−2と15−1,15−2はそれぞれ対をなす磁気抵抗素子の
例である。磁気抵抗素子としてバーバーポール型が好適
で、各素子はブリッッジ接触され、その詳細は後述す
る。また18はガラスまたはシリコンの基板、19はスルー
ホールで各磁気抵抗素子の中央部に穿孔され、導線11が
貫通する。20は定電流源で磁気抵抗素子のブリッジの一
方の対角頂点から定電流を流すもの、21は演算増幅器で
ブリッジの他方の対角頂点から取り出した出力を差動合
成する回路である。また14−3,15−3はトリミングパタ
ーンで磁気抵抗素子を蒸着などで基板18上に形成したと
き、4個の素子14−1〜15−2に生じた若干のばらつき
を補正するものを示す。第2図において導線11に電流が
矢印12のように流れるとき、発生した磁界は磁気抵抗素
子14−1と14−2,15−1と15−2に対しそれぞれ逆方向
に影響し抵抗値変化を与える。そのためブリッジ接続さ
れた素子の一方の対角頂点間に印加された定電流源20か
らの定電流が変化し、他方の対角頂点間から取り出した
出力は演算増幅器21で差動合成される。そのため磁界の
強さの変化と演算増幅器21に出力電圧について予め較正
しておけば、演算増幅器21の出力電圧値から電流値を直
ぐ求めることができる。
なお導線11に交流が流れるときは、交流ピーク値に対
応する磁界の強さ変化をブリッジの他方の対角頂点間か
ら取り出すことができる。
次に第3図に示す基板と基板上の磁気抵抗素子のパタ
ーンについて説明する。このパターンは本発明の実施例
として好適なものであり、第3図は上面図、第4図は第
3図における1点鎖線IV−IV線で切断し矢印の方向に見
た横断面図を示す。横断面図はその縦方向を横方向に比
べ拡大して判り易く描いてある。第3図において、22−
1〜22−4は抵抗素子のボンディング用パッドで、ブリ
ッジ接続の対角頂点とも接続される。その他の第2図と
同一符号は同様のものを示す。第3図・第4図に示すつ
づら折り状のバーバーポール型磁気抵抗素子パターンそ
れ自体は公知技術によって形成する。即ちシリコンなど
の基板18上に形成された二酸化シリコンなどの絶縁層23
の上に鉄・ニッケル合金(パーマロイ)のような磁性薄
膜24を付着形成した後、リソグラフィ技術によりパター
ンニングしてつづら折り状の磁性薄膜24を形成する。第
3図・第4図においては、導線11の貫通するスルーホー
ル19に近い側と、遠い側とで折り返し部(円周方向の長
さ)が異なっている。即ち第5図として第3図における
A部の拡大図を示すが、パーマロイ24の短冊状部がスル
ーホール19に近い方に向かって、より近接するようにな
っている。その状況は第3図におけるB部の拡大図とし
て第6図に示している。第6図の1点鎖線はスルーホー
ル19から引き出した直線で、磁性薄膜24はその直線より
更に所定角度αだけ傾いている。パターンは全体的にス
ルーホール19の中心に対し対称に形成される。なお説明
を後述する。
第5図・第6図を含めパーマロイの磁性薄帯24に対し
スルーホール19から離れる方向に一軸異方性を付与して
から、密着層25(タンタルモリブデンTaMoまたはクロ
ム)を介して導電帯26(例えば金)を一定間隔で斜めに
付着する。導電帯26の幅wは例えば4.24μ、間隔Gは5.
66μ、パーマロイ24の幅ωは16μ程度とし、パターンの
大きさは1辺を5mm程度の基板上に置くことが出来る程
度とする。なお導電帯26の向きは隣接するブリッジ辺に
おいて、互いに異ならせ、それぞれスルーホールからの
引き出した線に対し約45度傾いている。導電帯26の上面
には保護膜27を付けておく。またボンディング用パッド
22−1〜22−4は接続するためのリードパターン28を第
3図に示すように4箇所設ける。
次に第6図に示すパーマロイ・パターンについて説明
する。第6図におけるパーマロイ部分は基板上に蒸着し
たのみでは形状異方性を有するのみであるから、蒸着の
後に導線に大電流を流していわば誘導異方性を与える。
それは電流によって得られる磁界Hiがパーマロイに対し
図示する方向に働くからパーマロイがHiと直交している
と、図の左方向にはHiの分力が残らない。そのためパー
マロイ・パターンを形成する側線29をスルーホールから
引き出した線30に対しα(例えば数度)傾けてHiとして
約800Oe与えると、パーマロイに4〜5Oeの磁界分力Hpが
残存し誘導異方性が与えられる。なおこのように45度傾
いたバーバーポール型とすることは他にバイアス磁界を
使用することなく、外部磁界に比例した磁電変換出力を
得ることが出来るために都合が良い。
スルーホール19は基板18に対しパーマロイを蒸着する
前に穿孔する。マイクロマシーニング技術により電流検
出器として使用するときの基板の大きさに対応する間隔
例えば5mm毎に一辺0.5mmの菱形孔を、シリコンの基板で
あればその〔1,1,0〕面上に穿つと良い。
第7図はパーマロイのような磁性薄膜のパターンにつ
いての変形例を示す図で、第3図におけるC部の拡大図
を示している。勿論磁性薄膜によるパターンはC部を含
み全体にわたっている。第3図に示すパターンは磁性薄
膜24がスルーホール19に近い側と、遠い側とでパターン
幅を同一として形成され、つづら折り状となっていた。
第7図の場合はスルーホール19から離れるに従い、磁性
薄膜24のパターン幅ωを幅広としている。このときハッ
チングで示す導電帯26の幅W・間隔Gは一定で、且つス
ルーホール19からの半径方向線に対し約45度傾くことは
第3図の場合と同様である。したがって磁性薄膜24上で
の導電帯26はスルーホール19から離れると長さを増して
いる。このパターンによりスルーホール19から離れた磁
性薄膜はより小さい磁界を受けるが、パターン長を増し
て磁電変換された出力を増加させ、磁性抵抗パターン全
面から略均一な電気出力を得ている。
そして第8図に示すようにモジュール化した電流検出
器が構成される。第8図においてリードフレーム30は差
動合成回路などとの接続用端子となり、またリードフレ
ーム31は基板18と外装32との結合のため使用する。導線
11を基板18のスルーホール19に貫通させ、被測定電流を
流すとき、磁気抵抗素子の抵抗値変化を読出せば良い。
○第2実施例 第9図は本発明の第2実施例についての説明図で、第
10図は第2実施例における磁気抵抗素子パターンを示す
図である。第3図において11乃至20の符号は全て第2図
と同様のものを示す。第9図では各磁気抵抗素子14,15
が導線11の周囲対向領域に存在するように配置され、且
つ各素子の磁電変換出力が直列接続されるように合成さ
れる。即ち抵抗素子14,15が定電流源20に対し直列接続
されて、定電流源20の両端の電圧を取り出すため、合成
部として特別な構成部品を要しない。
第10図は第9図の構成を具体化した磁気抵抗素子パタ
ーンを示す。第10図はバーバーポール型磁気抵抗素子1
4,15をスルーホール19に対し左右対称形に配置し、且つ
初期磁化の方向を太い矢印のように定める。太い矢印は
全てスルーホール19に集まる方向または離れて行く方向
とする。第10図のボンディングパッド22−1,22−2に定
電流源を接続し、且つ増幅回路などへの接続を行う。第
10図に示すパターンは第5図のように磁性薄膜(パーマ
ロイ)の幅ωがスルーホール19から離れて行っても同値
で、且つ第6図に示すように僅かの傾きを有する。或い
は第7図に示すようにωを変化させる構成とすることも
できる。
更に第2実施例を全体図として見るとき、第8図と同
様な構成とすることができる。
第2実施例の構成は第1実施例の構成と比較して、抵
抗素子パターンの製造が容易となる特徴を有している。
○第3実施例 以下の実施例の説明は、第1実施例第2実施例の説明
と比較して、その特徴とする部分のみを強調して行うた
め、第1実施例または第2実施例と同様の部分の説明は
省略されている。
第11図は本発明の第3実施例として導線に多相交流を
流した場合の検出器を示す。第11図において基板18のス
ルーホールを貫通させた導線を同軸形33とする。第11図
Aは2相交流のとき使用する2層同軸線33−1を示し、
第11図Bは3相交流のとき使用する3層同軸線33−2を
示す。2層同軸線33−1の場合は第2図と同様に動作す
るが、3層同軸線33−2の場合は交流各相の関係で打ち
消し合う電流があり、周囲に磁界を生じない。そのため
漏電検出センサとして使用するとき、相毎の違う流れの
存在を検出できるから、第電流の交流に対する漏電検出
センサとして有効である。
○第4実施例 第12図は本発明の第4実施例として導線11を磁気抵抗
素子面に対し極く僅かの間隔を以て平行に置いた場合を
示し、第12図Aは平面図、同図Bは側面図である。磁気
抵抗素子14−1〜15−3のパターンは、導線11と平行に
形成することが望ましく、導線11を置く場所としては、
磁気抵抗素子パターンの中央付近が良い。第12図Bにお
いて第3図と同様な磁気抵抗素子に対し導線11との間隔
を例えば0.4mmとし、導線に流す電流と差動増幅回路出
力との関係を測定したグラフを第12図Cに示す。第12図
Cにおいて横軸は導線の被測定電流を示し、1.0Aのとき
磁気抵抗素子に対し約5.6Oeの磁界が得られ、ブリッジ
出力が例えば0.4Vであった。導線に0.5Aの電流を流した
ときブリッジ出力は約0.2Vであった。
○第5実施例 第13図は本発明の第5実施例を示す図である。第13図
は導線を磁気抵抗素子面上でコイル上とした場合を示す
平面図である。導線の長手方向に平行状態で複数ルート
の電流を流すから、磁気抵抗素子に与える磁界の変化が
単一導線の場合より大となる。またコイル状導体の代わ
りに、平面導体を用いても、単一導線の場合より、磁界
の検出効率が向上する効果がある。
○第6実施例 第14図は本発明の第6実施例を示す図で、動作特性の
略等しい磁気抵抗素子ブリッジを2組対向させ、その中
間に電流の流れる導線11を置いた場合を示している。第
14図において、21は差動増幅器、34,35はそれぞれブリ
ッジ接続されたバーバーポール型磁気抵抗素子、36,37
は各抵抗素子に対する動作回路を示している。一方の動
作回路36の出力に対し他方の動作回路37の出力は、差動
増幅回路21により差動的に取り出される。その結果各ブ
リッジ34,35の出力は導線11の電流に対し差動的に働く
から、それを差動増幅すると結局足し算される。したが
って単一のブリッジを使用する場合と比較し、略2倍の
出力が得られるのに対し、外部地磁気など外乱磁界は各
ブリッジ出力に同量の影響を与えているから、差動増幅
するとキャンセルされる。即ち信号対雑音比が格段に向
上する。
○第7実施例 第15図は本発明の第7実施例を示す図である。第15図
において38は磁気抵抗素子ブリッジで、ブリッジ34とは
その飽和磁界Hdの異なるもの例えばより大きいもので、
基板18の表裏に各別に設けられているものを示す。ここ
で飽和磁界Hdとは第16図に示す値を指す。即ち第16図に
おいて磁気抵抗素子ブリッジに印加される磁界の強さを
横軸に採り、抵抗値の変化ΔR/Rを縦軸に採ると、原点
を通るS字状曲線が得られる。磁界の強さを変化させる
ときS字状曲線は一定でなく、素子によって34S,38Sの
ように変化する。その理由は磁性膜パターンの幅・膜厚
の違いがあることに基づく。そして印加磁界を所定値よ
り大にしたとき、抵抗値の変化が正から負に変化する点
があり、そのときの磁界の大きさを飽和磁界Hdという。
飽和磁界Hdの小さい素子は小電流の検出に適し、Hdの大
きい素子は大電流の検出に適するから、電流検出器動作
の当初において電流量を少し変化させて見て、抵抗値変
化のより大きい方例えば38はそのまま動作させ、抵抗値
変化の小さい方34はそのとき出力端子との接続を切って
置く。大電流を検出するときは使用する磁気抵抗素子ブ
リッジを38から34に切換えれば良い。
○第8実施例 第17図は本発明の第8の実施例を示す図で、磁気抵抗
素子ブリッジの飽和磁界Hdの大きさが順次に大きくなる
ものを、電流導線を貫通させた基板を34,38,39,40……
のように数珠状に並べて置き、検出電流の大きさにより
順次切換えて行く。その結果検出すべき電流の範囲が大
小極めて広い場合であっても、対応することができる。
○第9実施例 第18図は本発明の第9実施例の構成を示す図で、磁気
抵抗素子ブリッジをドーナツ環状に複数個並列した場合
を示す。このとき各ブリッジについてその飽和磁界Hdの
大きさが同じであっても、互いに異なっても良い。電流
導線11により発生する磁界は基板18の周辺の方がより弱
くなるため電流の大きさにより、各ブリッジを切換え使
用する。なお飽和磁界Hdが順次小さくなるものを外周に
使用する構成が動作上好適である。
○第10実施例 第19図は本発明の第10実施例の構成を示す図で、ブリ
ッジを構成する磁気抵抗素子を電流導線の通るスルーホ
ールから扇形に分割し、互い違いにブリッジ各辺の磁気
抵抗素子を構成する。例えば14−1a,14−2a,15−1a,15
−2aで構成するブリッジと、14−1b,14−2b,15−1b,15
−2bで構成するブリッジとする。基板18上に2組の各別
のブリッジを構成したため、飽和磁界Hdの異なるブリッ
ジとしたとき有効である。更にブリッジ組を増加するこ
ともできる。
○第11実施例 第20図は本発明の第11実施例の構成を示す図で、磁気
抵抗素子を含む基板18及び電流導線11の一部を、鉄など
の高透磁率のシールドケース41に格納した場合である。
この実施例によると外部磁界によって、磁気抵抗素子の
飽和磁界が実質的に低下することを防止できる効果があ
る。
[発明の効果] このようにして本発明によると、2個の磁電変換素子
を直線状導線に対し線対称の位置に対をなして配置した
ため、導線に流れる電流に基づく磁界の強さ変化に比例
した磁電変換素子の出力値変化を有効に取り出して、電
流検出が簡易にできる。また交流に対しても直流の場合
と同様に磁電変換素子の出力値を変化させるこきが出来
るため、周波数が1NHz以上のような高周波交流またはパ
ルス波形に対しても電流検出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理構成を示す図、 第2図乃至第8図は本発明の第1実施例についてその構
成・部分拡大図などを示す図、 第9図、第10図は本発明の第2実施例についてその構成
の説明図と素子パターンを示す図、 第11図乃至第15図は本発明の第3実施例乃至第7実施例
の構成を示す図、 第16図は飽和磁界を説明するための図、 第17図乃至第20図は本発明の第8実施例乃至第11実施例
の構成を示す図、 第21図は従来の漏電センサの構成例を示す図、 第22図は従来の単一磁気抵抗素子を使用する電流検出器
の構成を示す図である。 11……電流導線、13……磁気ループ 14,15……磁電変換素子 16……合成部、17……外部磁界 18……基板、19……スルーホール 20……定電流源 34,35,38,39,49……磁気抵抗素子ブリッジ 36,37……動作回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 みち子 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 小島 雄次 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 田中 章 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 依田 秀昭 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−128854(JP,A)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定電流(12)が流れる導線(11)と、 該導線(11)に被測定電流(12)が流れた際に、該導線
    (11)の周囲に発生する磁界(13)を、該導線(11)の
    周囲対向領域において磁電変換する磁電変換素子(14)
    (15)と、 該磁電変換素子(14)(15)は基板(18)上に配設さ
    れ、該基板(18)の所定位置に設けたスルーホール(1
    9)に導線(11)を貫通させてあって、 且つ、夫々の磁電変換出力を合成する合成部(16)と、 で構成することを特徴とする電流検出器。
  2. 【請求項2】磁電変換素子(14)(15)として、磁気抵
    抗素子を使用すると共に、該磁気抵抗素子は導線の円周
    に円弧状に形成されたつづら折り状の磁性薄膜(24)と
    該磁性薄膜(24)に斜め配置で付着した導電帯(26)と
    を有するバーバーポール型磁気抵抗素子パターンから成
    り、該パターンが前記導線(11)を囲むように該導線
    (11)の長手方向と垂直な面内に配置されていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電流検出器。
  3. 【請求項3】複数組の磁気抵抗素子はバーバーポール型
    で構成しブリッジ接続され、ブリッジの一方の対角頂点
    に電圧を印加したとき、他方の対角頂点と接続する出力
    端子からの出力を差動増幅回路に印加することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の電流検出器。
  4. 【請求項4】バーバーポール型磁気抵抗素子は、基板
    (18)に設けられたスルーホール(19)を貫通する導線
    (11)に対し対称をなし、且つスルーホール(19)を中
    心とする放射状のパターンに構成され、スルーホール
    (19)から引き出して周辺方向に延長した線(30)とパ
    ターンを形成する側線(29)とは所定角度傾いているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項の何れ
    か1項記載の電流検出器。
  5. 【請求項5】バーバーポール型磁気抵抗素子はスルーホ
    ールを中心とする放射状のパターンに構成され、スルー
    ホールからの隔たりにより磁気抵抗素子の幅を変化させ
    ないことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電流
    検出器。
  6. 【請求項6】バーバーポール型磁気抵抗素子はスルーホ
    ールを中心とする放射状のパターンに構成され、スルー
    ホールからの隔たりにより磁気抵抗素子の幅を変化させ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電流検
    出器。
  7. 【請求項7】シリコン基板(18)上にマイクロマシーニ
    ング技術により穿孔されたスルーホール(19)の周辺に
    磁気抵抗素子を形成することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項乃至第6項の何れか1項記載の電流検出器。
  8. 【請求項8】磁気抵抗素子を形成するパターンに対し初
    期磁化することに必要な磁界を得るパルス電流を導線
    (11)に流し、または外部磁界を加えて、初期磁化方向
    をスルーホールから外方へ向かう方向、またはスルーホ
    ールへ向かう方向とすることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項乃至第4項の何れか1項記載の電流検出器。
  9. 【請求項9】磁気抵抗素子において飽和磁界特性の異な
    る素子を複数個使用し、各素子に共通に影響する電流導
    線の電流の強さに対応した素子を選択して使用すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電流検出器。
  10. 【請求項10】磁気抵抗素子を基板上スルーホールから
    外周方向に各々異なる半径を有するドーナツ環状に形成
    したことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電流
    検出器。
  11. 【請求項11】磁気抵抗素子を導線と垂直方向の基板上
    に且つ互いに並列させて形成したことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の電流検出器。
  12. 【請求項12】電流を流す導線を多層同軸線としたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電流検出器。
  13. 【請求項13】電流を流す導線を基板外周の外部におい
    て折り返しコイル状に配置したことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の電流検出器。
  14. 【請求項14】磁気変換素子と合成回路とをシールドケ
    ース内に格納したことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の電流検出器。
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