JPH0847272A - 超音波モータ用ステータとその製造方法 - Google Patents
超音波モータ用ステータとその製造方法Info
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- JPH0847272A JPH0847272A JP6176917A JP17691794A JPH0847272A JP H0847272 A JPH0847272 A JP H0847272A JP 6176917 A JP6176917 A JP 6176917A JP 17691794 A JP17691794 A JP 17691794A JP H0847272 A JPH0847272 A JP H0847272A
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- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐食性が優れ、歪みのない超音波モータ用ス
テータとそれを高い歩留りで安価に製造する方法を提供
する。 【構成】 片面に放射突条2bを有する超音波モータ用
ステータ2において、全体が、C:0.15重量%以下,
Si:1.0重量%以下,Mn:1.25重量%以下,S:
0.020重量%以下,Cr:16.0〜18.0重量%,P
b:0.5重量%以下,残部がFeと不可避的不純物の鋼
種から成り、放射突条は塑性加工で形成されている超音
波モータ用ステータであり、それは、上記鋼種の被加工
材に少なくとも1回の冷間鍛造を行って前記被加工材の
片面に放射突条を塑性加工し、ついで焼鈍処理を行った
のち全体に仕上げ加工を行って製造される。
テータとそれを高い歩留りで安価に製造する方法を提供
する。 【構成】 片面に放射突条2bを有する超音波モータ用
ステータ2において、全体が、C:0.15重量%以下,
Si:1.0重量%以下,Mn:1.25重量%以下,S:
0.020重量%以下,Cr:16.0〜18.0重量%,P
b:0.5重量%以下,残部がFeと不可避的不純物の鋼
種から成り、放射突条は塑性加工で形成されている超音
波モータ用ステータであり、それは、上記鋼種の被加工
材に少なくとも1回の冷間鍛造を行って前記被加工材の
片面に放射突条を塑性加工し、ついで焼鈍処理を行った
のち全体に仕上げ加工を行って製造される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波モータ用ステータ
とその製造方法に関し、更に詳しくは、耐食性が良好
で、歪に基づく反りもなく、性能が経時的に安定してい
る超音波モータ用ステータとそれを安価に製造する方法
に関する。
とその製造方法に関し、更に詳しくは、耐食性が良好
で、歪に基づく反りもなく、性能が経時的に安定してい
る超音波モータ用ステータとそれを安価に製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電セラミックスのような圧電素子で発
生させた高周波弾性振動を、摩擦力を使って機械出力に
変換する超音波モータは、低速で高トルクが得られ、小
型化・軽量化が容易であり、応答が速く、非磁性材料で
構成できるなどの原理的な特徴を備えているので、従来
の電気モータに代わって、例えば、カメラのオートフォ
ーカス機構の駆動モータとしての実用化が進んでいる。
生させた高周波弾性振動を、摩擦力を使って機械出力に
変換する超音波モータは、低速で高トルクが得られ、小
型化・軽量化が容易であり、応答が速く、非磁性材料で
構成できるなどの原理的な特徴を備えているので、従来
の電気モータに代わって、例えば、カメラのオートフォ
ーカス機構の駆動モータとしての実用化が進んでいる。
【0003】以下に、この超音波モータの駆動部を、進
行波型超音波モータの場合に関し、図1に則して説明す
る。図1において、励振させる振動のモード次数に応じ
て分割された圧電素子1の片面に、弾性体材料から成る
円板状のステータ2が接着して固定されることにより振
動体Aが形成されている。
行波型超音波モータの場合に関し、図1に則して説明す
る。図1において、励振させる振動のモード次数に応じ
て分割された圧電素子1の片面に、弾性体材料から成る
円板状のステータ2が接着して固定されることにより振
動体Aが形成されている。
【0004】このステータ2は、通常、全体として円板
形状をしていて、その中心には、出力軸が挿入される所
定径の中心孔2aが穿設され、またその片面の周縁部に
は、所定の高さで突出する複数個の放射突条2bが互い
に所定の間隔を置いて周設されている。そして、中心に
出力軸3aが固定されていて、片面の周縁部には上記放
射突条2bに対応する位置に摩擦材3bが接着・固定さ
れている移動体Bが、上記放射突条2bの上に載置さ
れ、これら振動体Aと移動体Bは例えばスプリングなど
によって互いに圧接されてモータ駆動部が形成される。
形状をしていて、その中心には、出力軸が挿入される所
定径の中心孔2aが穿設され、またその片面の周縁部に
は、所定の高さで突出する複数個の放射突条2bが互い
に所定の間隔を置いて周設されている。そして、中心に
出力軸3aが固定されていて、片面の周縁部には上記放
射突条2bに対応する位置に摩擦材3bが接着・固定さ
れている移動体Bが、上記放射突条2bの上に載置さ
れ、これら振動体Aと移動体Bは例えばスプリングなど
によって互いに圧接されてモータ駆動部が形成される。
【0005】この駆動部においては、まず圧電素子1が
位相の異なる2つの電源によって駆動され、そのことに
より、空間的・時間的に90°ずれた定在波がステータ
2に励振され、これら定在波が合成された結果として、
放射突条2bには、例えば図の矢印pで示したような方
向に疑似的な進行波が発生する。そして、放射突条2b
が上記進行波に基づく振動を行うことにより、この放射
突条2bに圧接する摩擦材3bが、発生した摩擦力によ
って−p方向に移動する。その結果、出力軸3aから回
転力が取出される。
位相の異なる2つの電源によって駆動され、そのことに
より、空間的・時間的に90°ずれた定在波がステータ
2に励振され、これら定在波が合成された結果として、
放射突条2bには、例えば図の矢印pで示したような方
向に疑似的な進行波が発生する。そして、放射突条2b
が上記進行波に基づく振動を行うことにより、この放射
突条2bに圧接する摩擦材3bが、発生した摩擦力によ
って−p方向に移動する。その結果、出力軸3aから回
転力が取出される。
【0006】進行波型超音波モータは、上記した原理に
基づいて駆動することからして、まず、少なくともステ
ータ2における放射突条2bの弾性特性が、個々の放射
突条間で等しく、またモータの使用過程で経時変化を起
こさないことが必要になる。例えば、個々の放射突条の
歪みが互いに異なっていたり、また歪みの経時変化が起
こるような場合には、ここを伝搬する進行波に乱れが生
じて安定した回転力を取出すことが困難になるからであ
る。しかも、放射突条の歪みはステータ全体に反りを発
生させ、その結果、圧電素子と密着して固定することが
困難になる。
基づいて駆動することからして、まず、少なくともステ
ータ2における放射突条2bの弾性特性が、個々の放射
突条間で等しく、またモータの使用過程で経時変化を起
こさないことが必要になる。例えば、個々の放射突条の
歪みが互いに異なっていたり、また歪みの経時変化が起
こるような場合には、ここを伝搬する進行波に乱れが生
じて安定した回転力を取出すことが困難になるからであ
る。しかも、放射突条の歪みはステータ全体に反りを発
生させ、その結果、圧電素子と密着して固定することが
困難になる。
【0007】また、超音波モータは、例えばカメラ等に
組込まれ、海辺や海中などの各種の環境下で使用される
ことがある。その場合、腐食成分を含む環境下において
は、ステータが発錆してモータの機能を喪失することが
ある。したがって、ステータとしては耐食性に優れてい
ることが要求されることになり、そのため、従来は主と
してステンレス鋼で製造されてきた。
組込まれ、海辺や海中などの各種の環境下で使用される
ことがある。その場合、腐食成分を含む環境下において
は、ステータが発錆してモータの機能を喪失することが
ある。したがって、ステータとしては耐食性に優れてい
ることが要求されることになり、そのため、従来は主と
してステンレス鋼で製造されてきた。
【0008】ステータは、従来、次のような方法で製造
されている。第1の方法は、SUSの棒材を切削加工し
て製造する方法である。この方法の場合、素材がSUS
であるため耐食性は良好で、また、切削加工される放射
突条にも不均一な歪みは発生しないという利点がある。
しかし、その放射突条の形成に当たっては、棒材の切削
量が多くなるため、その重量歩留りは低くなり、結果と
して、ステータはコスト高になってしまうという問題が
ある。
されている。第1の方法は、SUSの棒材を切削加工し
て製造する方法である。この方法の場合、素材がSUS
であるため耐食性は良好で、また、切削加工される放射
突条にも不均一な歪みは発生しないという利点がある。
しかし、その放射突条の形成に当たっては、棒材の切削
量が多くなるため、その重量歩留りは低くなり、結果と
して、ステータはコスト高になってしまうという問題が
ある。
【0009】第2の方法は、SUS粉末またはそのスラ
リーを所定形状の型面を有する金型内でモールドしたの
ち、得られた成形体を焼結する方法である。この方法の
場合は、切削加工の場合に比べて無駄になる材料は少な
くなる。しかし、成形−焼結工程が加わることにより依
然としてコスト高となることは避けられず、また同時
に、得られた焼結体は多孔構造になりやすいため、耐食
性の点で劣るという問題がある。
リーを所定形状の型面を有する金型内でモールドしたの
ち、得られた成形体を焼結する方法である。この方法の
場合は、切削加工の場合に比べて無駄になる材料は少な
くなる。しかし、成形−焼結工程が加わることにより依
然としてコスト高となることは避けられず、また同時
に、得られた焼結体は多孔構造になりやすいため、耐食
性の点で劣るという問題がある。
【0010】第3の方法は、例えば構造用鋼のような軟
質な材料のブロックに冷鍛加工を施して所望形状に加工
し、更に仕上げ加工を施したのちに、その表面に例えば
Crをめっきして表面硬さと耐食性を確保する方法であ
る。この方法の場合には、製品の歩留りは高くまた各放
射突条間の歪みも均一化するという利点はある。しかし
一方では、表面硬さと耐食性を確保するためのめっき工
程が必要であるため、めっき排水の処理施設などを備え
なければならず、やはりコスト高を招く。
質な材料のブロックに冷鍛加工を施して所望形状に加工
し、更に仕上げ加工を施したのちに、その表面に例えば
Crをめっきして表面硬さと耐食性を確保する方法であ
る。この方法の場合には、製品の歩留りは高くまた各放
射突条間の歪みも均一化するという利点はある。しかし
一方では、表面硬さと耐食性を確保するためのめっき工
程が必要であるため、めっき排水の処理施設などを備え
なければならず、やはりコスト高を招く。
【0011】第4の方法は、例えば快削鋼の圧延板材な
どをプレス加工して所望形状に加工し、更に仕上げ加工
を施したのち表面にめっき処理を行う方法である。この
場合も、めっき処理に伴うコスト高が引き起こされる。
そして更には、用いた圧延板材の方向性が製品に投影さ
れる。具体的には、得られた製品に反りが発生するとと
もに、各放射突条間の歪みの均一化を確保することが困
難となり、性能が安定したステータが得難い。
どをプレス加工して所望形状に加工し、更に仕上げ加工
を施したのち表面にめっき処理を行う方法である。この
場合も、めっき処理に伴うコスト高が引き起こされる。
そして更には、用いた圧延板材の方向性が製品に投影さ
れる。具体的には、得られた製品に反りが発生するとと
もに、各放射突条間の歪みの均一化を確保することが困
難となり、性能が安定したステータが得難い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のステ
ータとその製造方法における上記問題を解決し、従来の
ステータに比べて、耐食性が良好で、各放射突条間の歪
みも均一であるため使用過程における性能も安定してい
るステータと、それを安価に製造する方法の提供を目的
とする。
ータとその製造方法における上記問題を解決し、従来の
ステータに比べて、耐食性が良好で、各放射突条間の歪
みも均一であるため使用過程における性能も安定してい
るステータと、それを安価に製造する方法の提供を目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、片面に放射突条を有する超
音波モータ用ステータにおいて、全体が、C:0.15重
量%以下,Si:1.0重量%以下,Mn:1.25重量%
以下,S:0.020重量%以下,Cr:16.0〜18.0
重量%,Pb:0.5重量%以下,残部がFeと不可避的
不純物の鋼種から成り、前記放射突条は塑性加工で形成
されていることを特徴とする超音波モータ用ステータが
提供される。
ために、本発明においては、片面に放射突条を有する超
音波モータ用ステータにおいて、全体が、C:0.15重
量%以下,Si:1.0重量%以下,Mn:1.25重量%
以下,S:0.020重量%以下,Cr:16.0〜18.0
重量%,Pb:0.5重量%以下,残部がFeと不可避的
不純物の鋼種から成り、前記放射突条は塑性加工で形成
されていることを特徴とする超音波モータ用ステータが
提供される。
【0014】また、本発明においては、C:0.15重量
%,Si:1.0重量%以下,Mn:1.25重量%以下,
S:0.020重量%以下,Cr:16.0〜18.0重量
%,Pb:0.5重量%以下,残部がFeと不可避的不純
物から成る被加工材に少なくとも1回の冷間鍛造を行っ
て前記被加工材の片面に放射突条を塑性加工し、ついで
焼鈍処理を行ったのち全体に仕上げ加工を行うことを特
徴とする超音波モータ用ステータの製造方法、とくに、
前記冷間鍛造を2回行い、最初の冷間鍛造時に、前記被
加工材の片面にはその中心部に凹没部を形成し、かつ周
縁部には加工すべき放射突条の高さに相当する高さを有
する円形土堤を形成し、2回目の冷間鍛造では、前記円
形土堤を放射突条に塑性加工する超音波モータ用ステー
タの製造方法が提供される。
%,Si:1.0重量%以下,Mn:1.25重量%以下,
S:0.020重量%以下,Cr:16.0〜18.0重量
%,Pb:0.5重量%以下,残部がFeと不可避的不純
物から成る被加工材に少なくとも1回の冷間鍛造を行っ
て前記被加工材の片面に放射突条を塑性加工し、ついで
焼鈍処理を行ったのち全体に仕上げ加工を行うことを特
徴とする超音波モータ用ステータの製造方法、とくに、
前記冷間鍛造を2回行い、最初の冷間鍛造時に、前記被
加工材の片面にはその中心部に凹没部を形成し、かつ周
縁部には加工すべき放射突条の高さに相当する高さを有
する円形土堤を形成し、2回目の冷間鍛造では、前記円
形土堤を放射突条に塑性加工する超音波モータ用ステー
タの製造方法が提供される。
【0015】本発明のステータは、構成材料が前記した
鋼種から成り、放射突条が後述する塑性加工によって形
成されることを除いては従来のステータと変わるところ
はない。まず用いる鋼種において、Cは強力なオーステ
ナイト化元素であるが、多量に含まれていると材料の耐
食性を低下させる。したがって、耐食性を高めるという
点からいえば、C含有量は少ないほど好適であるが、脱
炭処理に要するコスト上昇を考慮して、C含有量の上限
は0.15重量%とした。好ましくは0.13〜0.15重量
%である。
鋼種から成り、放射突条が後述する塑性加工によって形
成されることを除いては従来のステータと変わるところ
はない。まず用いる鋼種において、Cは強力なオーステ
ナイト化元素であるが、多量に含まれていると材料の耐
食性を低下させる。したがって、耐食性を高めるという
点からいえば、C含有量は少ないほど好適であるが、脱
炭処理に要するコスト上昇を考慮して、C含有量の上限
は0.15重量%とした。好ましくは0.13〜0.15重量
%である。
【0016】Siはフェライト化元素であり、また脱酸
剤でもある。しかし、あまり多量に含有させると、材料
の靱性低下が引き起こされるので、その含有量の上限値
は1.0重量%とした。好ましくは0.1〜0.4重量%であ
る。Mnは、材料の強度確保に資するとともに、Sと化
合物を生成して材料の被削性を高める。しかし、あまり
多量に含有されていると、脆化現象が生じてくるのでそ
の上限値は1.25重量%とする。好ましくは0.7〜1.0
重量%である。
剤でもある。しかし、あまり多量に含有させると、材料
の靱性低下が引き起こされるので、その含有量の上限値
は1.0重量%とした。好ましくは0.1〜0.4重量%であ
る。Mnは、材料の強度確保に資するとともに、Sと化
合物を生成して材料の被削性を高める。しかし、あまり
多量に含有されていると、脆化現象が生じてくるのでそ
の上限値は1.25重量%とする。好ましくは0.7〜1.0
重量%である。
【0017】Sは材料の被削性の向上に寄与する成分で
あるが、あまり多量に含有されていると、材料は塑性変
形しにくくなるので、その上限値は0.020重量%とす
る。好ましくは0.01〜0.02重量%である。Crは材
料の耐食性の向上に寄与するとともに、超音波モータを
駆動したときの振動音の発生を抑制する働きをする。C
rの含有量が少なすぎると、材料の耐食性確保が困難に
なり、また、多すぎても、耐食性向上効果や振動音発生
の抑制効果は飽和に達して徒に高価なCrを消費するこ
とになるので、その含有量は16.0〜18.0重量%に設
定される。好ましくは16.0〜16.5重量%である。
あるが、あまり多量に含有されていると、材料は塑性変
形しにくくなるので、その上限値は0.020重量%とす
る。好ましくは0.01〜0.02重量%である。Crは材
料の耐食性の向上に寄与するとともに、超音波モータを
駆動したときの振動音の発生を抑制する働きをする。C
rの含有量が少なすぎると、材料の耐食性確保が困難に
なり、また、多すぎても、耐食性向上効果や振動音発生
の抑制効果は飽和に達して徒に高価なCrを消費するこ
とになるので、その含有量は16.0〜18.0重量%に設
定される。好ましくは16.0〜16.5重量%である。
【0018】Pbは材料の被削性の向上に寄与する成分
であるが、あまり多量に含有されていると、冷間鍛造時
における塑性変形が起こりにくくなって材料の加工性が
悪くなるので、その上限値は0.5重量%とする。好まし
くは0.15〜0.24重量%とする。本発明のステータは
次のようにして製造される。
であるが、あまり多量に含有されていると、冷間鍛造時
における塑性変形が起こりにくくなって材料の加工性が
悪くなるので、その上限値は0.5重量%とする。好まし
くは0.15〜0.24重量%とする。本発明のステータは
次のようにして製造される。
【0019】まず、上記した組成から成る鋼種の棒材や
線材が用意される。ついで、これら素材を切断して所定
体積の円柱状被加工材にする。このときの被加工材の体
積、すなわち、直径や長さは、製造すべきステータの体
積との関係から計算して決めることができる。ついで、
図2で示したように、上記した被加工材4を製造すべき
ステータの外形と略等しい直径の型面を有する下型5に
セットしたのち、この被加工材4の表面4aに、加工す
べき放射突条の型面6aが形成されている上型6を所定
の圧下率が得られるように圧下して被加工材4を鍛造す
る。このとき、被加工材4は、径方向と軸方向のいずれ
にも塑性変形し、拡径すると同時に、その表面4aには
上型6の型面6aに対応した形状の放射突条が形成され
る。
線材が用意される。ついで、これら素材を切断して所定
体積の円柱状被加工材にする。このときの被加工材の体
積、すなわち、直径や長さは、製造すべきステータの体
積との関係から計算して決めることができる。ついで、
図2で示したように、上記した被加工材4を製造すべき
ステータの外形と略等しい直径の型面を有する下型5に
セットしたのち、この被加工材4の表面4aに、加工す
べき放射突条の型面6aが形成されている上型6を所定
の圧下率が得られるように圧下して被加工材4を鍛造す
る。このとき、被加工材4は、径方向と軸方向のいずれ
にも塑性変形し、拡径すると同時に、その表面4aには
上型6の型面6aに対応した形状の放射突条が形成され
る。
【0020】上記の冷間鍛造終了後、鍛造品を型から取
出し、所定の焼鈍処理を行って加工歪みを除去したの
ち、中心孔の穿設,外周や上・下面の仕上げ加工を行う
ことにより、目的とするステータが得られる。上記した
方法の場合、被加工材4の表面に1度の冷間鍛造で放射
突条を形成するので、型面や被加工材への負荷が極めて
大きく両者が焼きつくこともある。
出し、所定の焼鈍処理を行って加工歪みを除去したの
ち、中心孔の穿設,外周や上・下面の仕上げ加工を行う
ことにより、目的とするステータが得られる。上記した
方法の場合、被加工材4の表面に1度の冷間鍛造で放射
突条を形成するので、型面や被加工材への負荷が極めて
大きく両者が焼きつくこともある。
【0021】そのため、本発明においては次のような方
法で被加工材を鍛造することが好ましい。すなわち、ま
ず下型5に前記した被加工材4をセットする。そして、
図3で示したように、中央部6bが突出する型面を有す
る上型6を用意する。このとき、型面6bの高さは、製
造すべきステータにおける放射突条の高さと略同じ高さ
にすることが好ましい。そして、この上型6を被加工材
4に圧下する。その結果、被加工材4は塑性変形し、図
4で示したように、中央部に前記上型の型面6bに相当
する形状の凹没部4’aを有し、周縁部は円形の土堤
4’bになっている鍛造品4’が得られる。そして、形
成された土堤4’bの高さは、形成すべき放射突条の高
さと略同じ高さになっている。
法で被加工材を鍛造することが好ましい。すなわち、ま
ず下型5に前記した被加工材4をセットする。そして、
図3で示したように、中央部6bが突出する型面を有す
る上型6を用意する。このとき、型面6bの高さは、製
造すべきステータにおける放射突条の高さと略同じ高さ
にすることが好ましい。そして、この上型6を被加工材
4に圧下する。その結果、被加工材4は塑性変形し、図
4で示したように、中央部に前記上型の型面6bに相当
する形状の凹没部4’aを有し、周縁部は円形の土堤
4’bになっている鍛造品4’が得られる。そして、形
成された土堤4’bの高さは、形成すべき放射突条の高
さと略同じ高さになっている。
【0022】ついで、この鍛造品4’に焼鈍処理を行っ
て加工歪みを除去したのち、図5に示したように、上記
鍛造品4’を下型5にセットする。そして、図3で示し
た上型6において、形成すべき放射突条に対応した型面
6aが中央部6bの外側に形成されている上型6を用意
し、その上型6を鍛造品4’に圧下する。このとき、鍛
造品4’を200〜400℃の温度に加熱することが好
ましい。
て加工歪みを除去したのち、図5に示したように、上記
鍛造品4’を下型5にセットする。そして、図3で示し
た上型6において、形成すべき放射突条に対応した型面
6aが中央部6bの外側に形成されている上型6を用意
し、その上型6を鍛造品4’に圧下する。このとき、鍛
造品4’を200〜400℃の温度に加熱することが好
ましい。
【0023】その結果、土堤4’bの部分では、上型6
の圧下により塑性変形が起こり、土堤4’bの一部は型
面6aに対応した形状に変形して目的とする放射突条に
なる。この方法によれば、図3で示した最初の鍛造時
に、加工すべき放射突条と略同じ高さの土堤4’bが、
一旦、鍛造品4’の周縁部に形成され、ついで、最初の
鍛造時の加工歪みが除去されたのち、次の鍛造によっ
て、その土堤4’bが目的とする放射突条に塑性変形す
る。したがって、放射突条が形成されるまでの過程で
は、用いる型と被加工材への負荷は軽減され、同時に、
土堤4’bが放射突条に塑性変形していく過程で、材料
の流れは、全ての放射突条において単一方向化する。す
なわち、形成された個々の放射突条の間では、、歪み量
とそのばらつきは小さくなる。
の圧下により塑性変形が起こり、土堤4’bの一部は型
面6aに対応した形状に変形して目的とする放射突条に
なる。この方法によれば、図3で示した最初の鍛造時
に、加工すべき放射突条と略同じ高さの土堤4’bが、
一旦、鍛造品4’の周縁部に形成され、ついで、最初の
鍛造時の加工歪みが除去されたのち、次の鍛造によっ
て、その土堤4’bが目的とする放射突条に塑性変形す
る。したがって、放射突条が形成されるまでの過程で
は、用いる型と被加工材への負荷は軽減され、同時に、
土堤4’bが放射突条に塑性変形していく過程で、材料
の流れは、全ての放射突条において単一方向化する。す
なわち、形成された個々の放射突条の間では、、歪み量
とそのばらつきは小さくなる。
【0024】なお、放射突条は、図1で示したように、
それぞれの間隔が狭い突起であるため、2回目の鍛造時
には、土堤4’bにはやはり可成りの負荷がかかる。そ
のため、土堤4’bと上型の型面6aとの間で焼きつき
の発生することがある。そのため、実際の鍛造において
は、鍛造品4’の土堤4’bの表面にフッ素樹脂をコー
ティングして滑りをよくすることにより、焼きつき防止
の処置を施すことが好ましい。
それぞれの間隔が狭い突起であるため、2回目の鍛造時
には、土堤4’bにはやはり可成りの負荷がかかる。そ
のため、土堤4’bと上型の型面6aとの間で焼きつき
の発生することがある。そのため、実際の鍛造において
は、鍛造品4’の土堤4’bの表面にフッ素樹脂をコー
ティングして滑りをよくすることにより、焼きつき防止
の処置を施すことが好ましい。
【0025】また、2回目の鍛造時の負荷を軽減するた
めには、最初の鍛造で、図6で示したように、凹没部
4’aが形成されている面の反対側の面に捨て肉部4’
cを形成しておくことが好ましい。
めには、最初の鍛造で、図6で示したように、凹没部
4’aが形成されている面の反対側の面に捨て肉部4’
cを形成しておくことが好ましい。
【0026】
【発明の実施例】C:0.08重量%,Si:0.4重量
%,Mn:0.5重量%,S:0.02重量%,Cr:17.
0重量%,Pb:0.2重量%,残部がFeと不純物から
成るフェライト系ステンレス鋼の線材(線径19.0mm)
を用意した。この線材を長さ19.6mmに切断して被加工
材とした。この被加工材を図3で示した下型5にセット
し、直径14mm,高さ4mmで突出する型面6bを有する
上型6で室温下において据え込み鍛造し、図4で示した
形状の鍛造品4’にした。
%,Mn:0.5重量%,S:0.02重量%,Cr:17.
0重量%,Pb:0.2重量%,残部がFeと不純物から
成るフェライト系ステンレス鋼の線材(線径19.0mm)
を用意した。この線材を長さ19.6mmに切断して被加工
材とした。この被加工材を図3で示した下型5にセット
し、直径14mm,高さ4mmで突出する型面6bを有する
上型6で室温下において据え込み鍛造し、図4で示した
形状の鍛造品4’にした。
【0027】この鍛造品4’の外形は29.4mm,全体の
厚みは9.1mmであり、その中心部には、直径14mm,深
さ4mmの凹没部4’aが形成されている。この鍛造品
4’に、温度780℃で2時間の焼鈍を行ったのち空冷
し、ついでショットブラストを行って鍛造バリを除去し
た。ついで、製造品4’の土堤4’bの表面に厚み約2
0μmのPTFEコーティングを施したのち、図5で示
したような下型5にセットした。全体を300℃に加熱
した状態で図5で示した上型6を圧下して、土堤4’b
の部分に放射突条を形成し、ステータとした。
厚みは9.1mmであり、その中心部には、直径14mm,深
さ4mmの凹没部4’aが形成されている。この鍛造品
4’に、温度780℃で2時間の焼鈍を行ったのち空冷
し、ついでショットブラストを行って鍛造バリを除去し
た。ついで、製造品4’の土堤4’bの表面に厚み約2
0μmのPTFEコーティングを施したのち、図5で示
したような下型5にセットした。全体を300℃に加熱
した状態で図5で示した上型6を圧下して、土堤4’b
の部分に放射突条を形成し、ステータとした。
【0028】得られたステータの直径は26.0mm,全体
の厚みは5mmであり、その片面の周縁部には、高さ3m
m,幅1.4mmの放射突条が1.4mmの間隔で29個突設さ
れている。その後、外周,上面および下面に仕上げのス
ライス加工を行い、最後にバレル研磨して最終製品とし
た。
の厚みは5mmであり、その片面の周縁部には、高さ3m
m,幅1.4mmの放射突条が1.4mmの間隔で29個突設さ
れている。その後、外周,上面および下面に仕上げのス
ライス加工を行い、最後にバレル研磨して最終製品とし
た。
【0029】比較のために、実施例と同じ鋼種の棒材
(直径26.5mm)を切削加工して同一形状のステータを
製造した(比較例1)。また、実施例と同じ鋼種の粉末
(平均粒径40〜50μm)を圧粉成形したのちそれを
温度1150〜1200℃で焼結し、同一形状のステー
タを製造した(比較例2)。
(直径26.5mm)を切削加工して同一形状のステータを
製造した(比較例1)。また、実施例と同じ鋼種の粉末
(平均粒径40〜50μm)を圧粉成形したのちそれを
温度1150〜1200℃で焼結し、同一形状のステー
タを製造した(比較例2)。
【0030】更に、実施例と同じ鋼種の圧延板材(厚み
5mm)をプレス加工して同一形状のステータを製造した
(比較例3)。これら4種類のステータにつき、それぞ
れ、製品重量/使用した素材重量を算出して歩留りを求
めた。また、各ステータを定盤の上に置き反り具合を観
察した。更に、各ステータに、JISに規定された塩水
噴霧試験(塩濃度5%,温度35℃)を行って発錆の有
無を調べ耐食性を評価した。
5mm)をプレス加工して同一形状のステータを製造した
(比較例3)。これら4種類のステータにつき、それぞ
れ、製品重量/使用した素材重量を算出して歩留りを求
めた。また、各ステータを定盤の上に置き反り具合を観
察した。更に、各ステータに、JISに規定された塩水
噴霧試験(塩濃度5%,温度35℃)を行って発錆の有
無を調べ耐食性を評価した。
【0031】以上の結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】なお、各ステータを用いて超音波モータを
組立て、それを作動させたときの振動音を測定したとこ
ろ、本発明のステータが組込まれている超音波モータの
振動音は他のステータの場合に比べて極めて低く、静寂
であった。
組立て、それを作動させたときの振動音を測定したとこ
ろ、本発明のステータが組込まれている超音波モータの
振動音は他のステータの場合に比べて極めて低く、静寂
であった。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
のステータは、フェライト系ステンレス鋼から成るので
耐食性は良好である。そして、請求項2の鍛造方法で製
造されるので歪み発生に基づく反りもなく、しかも製造
時の歩留りは高く、安価であり、超音波モータに組込ん
だときに発生する振動音を低くする。
のステータは、フェライト系ステンレス鋼から成るので
耐食性は良好である。そして、請求項2の鍛造方法で製
造されるので歪み発生に基づく反りもなく、しかも製造
時の歩留りは高く、安価であり、超音波モータに組込ん
だときに発生する振動音を低くする。
【0035】請求項3の製造方法では、鍛造が段階的に
行われるので、被加工材と型への負荷は軽減される。請
求項4の製造方法では、最初の鍛造で形成された土堤の
表面にフッ素樹脂のコーティングが施されているので、
次の鍛造で放射突条の形成するときに型と放射突条との
滑りは良くなり、両者の焼きつきが防止される。
行われるので、被加工材と型への負荷は軽減される。請
求項4の製造方法では、最初の鍛造で形成された土堤の
表面にフッ素樹脂のコーティングが施されているので、
次の鍛造で放射突条の形成するときに型と放射突条との
滑りは良くなり、両者の焼きつきが防止される。
【図1】超音波モータの駆動部を示す分解斜視図であ
る。
る。
【図2】本発明方法の1例を示す概略側面図である。
【図3】本発明の他の方法における最初の鍛造例を示す
概略側面図である。
概略側面図である。
【図4】図3の鍛造によって得られた鍛造品を示す斜視
図である。
図である。
【図5】本発明の他の方法における2回目の鍛造例を示
す概略側面図である。
す概略側面図である。
【図6】図3の鍛造時に得られる他の鍛造品を示す側面
図である。
図である。
A 振動体 B 移動体 1 圧電素子 2 ステータ 2a 中心孔 2b 放射突条 3a 出力軸 3b 摩擦材 4 被加工材 4’ 鍛造品 4a 被加工材の表面 4’a 鍛造品 4’b 土堤 4’c 捨て肉部 5 下型 6 上型 6a 放射突条の型面 6b 突出する型面
Claims (4)
- 【請求項1】 片面に放射突条を有する超音波モータ用
ステータにおいて、全体が、C:0.15重量%以下,S
i:1.0重量%以下,Mn:1.25重量%以下,S:0.
020重量%以下,Cr:16.0〜18.0重量%,P
b:0.5重量%以下,残部がFeと不可避的不純物の鋼
種から成り、前記放射突条は塑性加工で形成されている
ことを特徴とする超音波モータ用ステータ。 - 【請求項2】 C:0.15重量%,Si:1.0重量%以
下,Mn:1.25重量%以下,S:0.020重量%以
下,Cr:16.0〜18.0重量%,Pb:0.5重量%以
下,残部がFeと不可避的不純物から成る被加工材に少
なくとも1回の冷間鍛造を行って前記被加工材の片面に
放射突条を塑性加工し、ついで焼鈍処理を行ったのち全
体に仕上げ加工を行うことを特徴とする超音波モータ用
ステータの製造方法。 - 【請求項3】 前記冷間鍛造を2回行い、最初の冷間鍛
造時に、前記被加工材の片面にはその中心部に凹没部を
形成し、かつ周縁部には加工すべき放射突条の高さに相
当する高さを有する円形土堤を形成し、2回目の冷間鍛
造では、前記円形土堤を放射突条に塑性加工する請求項
2の超音波モータ用ステータの製造方法。 - 【請求項4】 前記2回目の冷間鍛造時に、前記円形土
堤の表面にフッ素樹脂コーティングを行う請求項3の超
音波モータ用ステータの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6176917A JPH0847272A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 超音波モータ用ステータとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6176917A JPH0847272A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 超音波モータ用ステータとその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0847272A true JPH0847272A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=16022029
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6176917A Pending JPH0847272A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 超音波モータ用ステータとその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0847272A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6856072B2 (en) | 2000-08-08 | 2005-02-15 | Minolta Co., Ltd. | Ultrasonic driving mechanism |
| CN106972778A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-21 | 宁波大学 | 一种轻量化超声电机及该超声电机的塑料定子制备方法 |
| CN106992709A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-28 | 宁波大学 | 一种超声电机金属塑料复合型定子及制备方法 |
| CN106992708A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-28 | 宁波大学 | 一种具有双面齿金属塑料复合型定子的超声电机 |
-
1994
- 1994-07-28 JP JP6176917A patent/JPH0847272A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6856072B2 (en) | 2000-08-08 | 2005-02-15 | Minolta Co., Ltd. | Ultrasonic driving mechanism |
| CN106972778A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-21 | 宁波大学 | 一种轻量化超声电机及该超声电机的塑料定子制备方法 |
| CN106992709A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-28 | 宁波大学 | 一种超声电机金属塑料复合型定子及制备方法 |
| CN106992708A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-28 | 宁波大学 | 一种具有双面齿金属塑料复合型定子的超声电机 |
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