JPH084777A - 動圧軸受の組立方法 - Google Patents

動圧軸受の組立方法

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JPH084777A
JPH084777A JP15914894A JP15914894A JPH084777A JP H084777 A JPH084777 A JP H084777A JP 15914894 A JP15914894 A JP 15914894A JP 15914894 A JP15914894 A JP 15914894A JP H084777 A JPH084777 A JP H084777A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動圧軸受部にオイル等の潤滑剤を気泡の混入
を生じることなく確実に注入でき、信頼性と生産性の向
上が図れる動圧軸受の組立方法を提供する。 【構成】 シャフト4と、このシャフト4が外嵌される
ほぼ円筒面形状の垂下部20及びこれに対し直交するス
ラスト受け面を有するスリーブ体16とを備え、シャフ
ト4に対しスリーブ体16が、潤滑剤25を介して自在
に相対回転し得る動圧軸受において、シャフト4の一部
をスリーブ体16の垂下部20に挿入し、この垂下部2
0の入り口においてシャフト4の周囲に潤滑剤25を配
した後、シャフト4を垂下部20に挿入し、シャフト4
の周囲の潤滑剤25がスラスト受け面とスラスト板11
とに跨った時点でシャフト4の挿入を一定時間休止し
て、潤滑剤25をシャフト4の周囲において均等に分布
させ、この休止時間後にシャフト4の挿入を再開するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸体に対しスリーブ体
が潤滑剤を介して自在に相対回転し得る動圧軸受の組立
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ等の機器の一層
の小型化、高容量化により、それらに組み込まれる記録
媒体(例えばハードディスク)駆動用のスピンドルモー
タについても一層の小型化、高精度化が要請されてい
る。そしてそれに伴い、スピンドルモータの軸受につい
ても一層の小型化、高精度化が要求されている。
【0003】従来、スピンドルモータに用いる軸受とし
ては、玉軸受が用いられているが、スピンドルモータの
小型化、特に小外径化が進行すると、それに見合う小外
径の玉軸受を用いていたのでは、モータの組立時に内外
輪の変形が生じ易く、十分な回転精度を得ることが困難
であり、騒音や振動の問題も起こる難点がある。特に記
録媒体駆動用のスピンドルモータの場合、小外径化に伴
い高速回転が要求されるので、これらの問題が一層助長
される。
【0004】そのため、主として小形のスピンドルモー
タとして、ロータハブ部の基部の内周側に回転スリーブ
部を有し、この回転スリーブ部が軸体に外嵌されて回転
自在に支持されることにより動圧ラジアル軸受が構成さ
れたスピンドルモータが提案されている。
【0005】この種動圧軸受を採用した磁気ディスク駆
動用のスピンドルモータは、例えば図1に示すように構
成されている。即ち、図1において、磁気ディスク駆動
装置の一部をなすベース部材1は例えばアルミ合金によ
り形成されており、ベース部材1の中央部には環状に突
出したボス部2が一体に形成されている。このボス部2
には孔部3が穿設され、これにシャフト(軸体)4の下
端部4aが嵌め込まれて固定されている。シャフト4
は、鉄系合金材等から形成されている。
【0006】ベース部材1のボス部2の上端部外周には
ステータ5が外嵌して固定されている。ステータ5は、
電磁鋼板を複数枚積層してなるステータコア6と、ステ
ータコア6に巻回されたコイル7とから構成されてい
る。ベース部材1の下部には、フレキシブル回路基板8
が貼り付けて固定されており、この回路基板8の端部が
モータ外部へ延設されている。コイル7から引き出され
たコイル線9は、ベース部材1に穿設された孔部10を
通して回路基板8に接続され、モータ外部へ導出され
る。
【0007】ベース部材1に固定されたシャフト4の上
端部4bは、縮径して形成されており、その軸心部には
孔部(図示せず)が穿設され、図外の磁気ディスク駆動
装置の上側蓋体にねじ止めされ固定される。シャフト4
の上端部4b側には、半径方向外向へ全周にわたり張り
出して形成されたスラスト板11がシャフト4に一体か
つ同軸状に設けられている。スラスト板11の上下両面
には、シャフト4の軸心に対して直交するスラスト軸受
面12、13が実質上平行に形成されており、この両ス
ラスト軸受面12、13に、図示省略するが、所定の間
隔で設けられたヘリングボーン状の動圧グルーブが周方
向に形成されている。スラスト板11の外周端周面に
は、全周にわたり断面略V字状をなす溝14が形成され
ている。
【0008】シャフト4に対して回転支持されるロータ
ハブ15は、スリーブ体16、ハブ17、ロータマグネ
ット18及びスラストカバー19から構成されている。
スリーブ体16は、銅系合金等を用いて形成され、筒状
の垂下部20と、この垂下部20よりも大径でこれと同
軸状に設けられた筒状の大径周壁21と、垂下部20と
大径周壁21とを連結した環状基部22とから構成され
る。垂下部20の内周面には、周方向に配列されたヘリ
ングボーン状の動圧グルーブが上下二段に設けられてい
る。
【0009】スリーブ体16の垂下部20の内周面とシ
ャフト4の外周面とは、僅かな隙間をもって軸方向に沿
って対向配置されており、この隙間にオイル等の潤滑剤
が充填されている。これにより、ロータハブ15はシャ
フト4に対して半径(ラジアル)方向に動圧軸受支持さ
れる。図6では、ラジアル動圧軸受として、動圧グルー
ブがスリーブ体16側に設けられているが、これとは逆
にシャフト4側に設けてもよい。シャフト4に形成され
た環状の中間溝部4cは、垂下部20に形成された上下
二段の動圧グルーブ間に対向し、また、シャフト4の下
端部側に形成された潤滑剤流出防止用の環状溝4dは、
垂下部20の下端近傍に対応し、その内表面が撥油処理
され、潤滑剤の漏れを防止するように作用する。
【0010】スラストカバー19は略円盤状をなし、中
央部にシャフト4の縮径した上端部4aが挿通する孔部
23が穿設されている。スラストカバー19は、その外
周側においてスリーブ体16に固定されている。すなわ
ち、スラストカバー19における外周側下面がスリーブ
体16の環状基部22上に載置され、またスラストカバ
ー19の外周面と大径周壁21の上部内周面とが当接さ
れて保持され、この状態で大径周壁21の上壁が軸側へ
塑性変形加工等により加締められ、スラストカバー19
がスリーブ体16にきつく固定される。
【0011】この時、スラストカバー19の下面の上側
スラスト受け面と、スリーブ体16の垂下部20の上面
の下側スラスト受け面とは、それぞれ僅かな隙間をもっ
て、スラスト板11の上下のスラスト軸受面12、13
に対向配置されており、このそれぞれの隙間にはオイル
等の潤滑剤が充填されている。従って、スラストカバー
19の上側スラスト受け面とスラスト板11のスラスト
軸受面12、及びスラスト板11のスラスト軸受面13
と垂下部20の下側スラスト受け面、によりスラスト動
圧軸受手段が構成され、これにより、ロータハブ15を
軸方向に位置規制すると共に、動圧軸受による軸方向の
回転支持を行なう。なお、スラスト動圧軸受として、動
圧グルーブがスラスト板11に設けられたものとは別
に、スラストカバー19の下面の上側スラスト受け面及
び垂下部20の上面の下側スラスト受け面側に設けられ
ていてもよい。
【0012】スリーブ体16の大径周壁21の外周部に
はアルミ合金等により形成されるハブ17が固定されて
おり、このハブ17の下部内周に環状のロータマグネッ
ト18が配設されている。ロータマグネット18は、大
径周壁21の下面に当接して軸方向の位置決めがなされ
ており、ステータ5に対応した高さでハブ17に固定さ
れている。なお、図示省略の磁気ディスクは、ハブ17
の外周部に嵌め込まれて装着され、下方に形成された鍔
部24にて受け止められ、図外のクランプ手段により固
定される。
【0013】ところで、このような動圧軸受型スピンド
ルモータにあっては、その円滑かつ高精度の回転を確保
するために、シャフト4とスリーブ体16との間のラジ
アル動圧軸受部、スラスト板11とスリーブ体16及び
スラストカバー19との間のスラスト動圧軸受部にそれ
ぞれ、十分に潤滑剤を行き渡らせる必要がある。
【0014】このため、従来においては、各組立工程を
示した図7に示す要領で潤滑剤の注入を行っている。な
お、図7は便宜上動圧軸受構造を簡略化して示したもの
であるが、図1と同一符号のものは同一もしくは相当す
るものを示している。
【0015】スピンドルモータを組み立てる場合、図7
(a)に示すように、スリーブ体16の垂下部20内へ
のシャフト4の挿入をその下端部4aから行い始め、同
図(b)に示すように、潤滑剤流出防止用の環状溝4d
まで挿入した際に、垂下部20の上側入り口においてシ
ャフト4の周囲に潤滑剤25を配し、さらにシャフト4
の挿入を進めると、垂下部20の内周面とシャフト4の
外周面との間に潤滑剤25が徐々に引き込まれる。
【0016】シャフト4の挿入を進めると、同図(c)
に示すように、シャフト4の中間溝部4cが垂下部20
の入り口を通過する際に、そこに配された潤滑剤25を
多量に取り込みつつ、垂下部20内に挿入される。それ
によって、同図(d)に示すように、垂下部20の内周
面とシャフト4の外周面との間のうち、中間溝部4c及
びこれを挟む上下ラジアル動圧軸受部に潤滑剤25が十
分に行き渡る。シャフト4の挿入がほぼ完了すると、垂
下部20の入り口に配された潤滑剤25のうち中間溝部
4c及びこれを挟む上下ラジアル動圧軸受部に注入され
なかった分は、垂下部20の上面の下側スラスト受け面
とスラスト板11のスラスト軸受面13との間に注入さ
れる。
【0017】なお、シャフト4の下端部4a側の環状溝
4dは、潤滑剤25が垂下部20の入り口に配される前
に垂下部20内に挿入されており、しかもこの溝内面は
撥油処理が施されているので、シャフト4の挿入の際に
環状溝4dに潤滑剤25が流出することは表面張力によ
り防止される。従って、シャフト4の下端部4a側に潤
滑剤25が付着することも防がれる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うな組立方法にあっては、次に記載するような問題があ
る。即ち、垂下部20の上側入り口においてシャフト4
の周囲に潤滑剤25を配する際、潤滑剤供給ノズルを用
い、その先端を例えば図7(b)に矢印で示すように、
垂下部20の上側入り口に向けて潤滑剤25を供給する
が、供給された潤滑剤25はその分布が、図8(b)に
示すように、供給ノズル側に片寄った状態になることが
ある。
【0019】そして、このような状態でシャフト4の挿
入を行うと、この片寄った状態で潤滑剤25が垂下部2
0の内周面とシャフト4の外周面との間に引き込まれる
が、図8(a)に示すように、垂下部20の上側入り口
の潤滑剤25が垂下部20の下側スラスト受け面とスラ
スト板11の下面のスラスト軸受面13とに跨ると、そ
れ以降のシャフト4の挿入に伴って下側スラスト受け面
とスラスト軸受面13との間の潤滑剤25が毛細管現象
により、急速に外側に広がる。
【0020】この場合、潤滑剤25の分布の大小に応じ
て潤滑剤25の外側への広がり速度が異なり、同図
(b)に1点鎖線で示すように、潤滑剤25が多く存在
する部分は潤滑剤25の広がり速度が速く、潤滑剤25
が少ない部分は潤滑剤25の広がり速度が遅くなる。こ
のため、スラスト板11における潤滑剤25の分布が急
速に変化し、潤滑剤25の広がり速度が遅い部分の外側
に潤滑剤25の広がり速度が速い部分の潤滑剤25が円
周方向両側より回り込み、最終的に気泡の発生を招くこ
とになる。
【0021】動圧軸受部における潤滑剤25中に気泡が
混入すると、動圧発生時にこの部分の圧力が上がらず、
スラスト動圧軸受部において周方向に圧力のアンバラン
スが生じ、円滑な回転支持が行えなくなるだけでなく、
温度変化や気圧変化時、特に温度上昇時に気泡が大きく
膨張し、潤滑剤25が漏出する問題が有る。
【0022】ここで、潤滑剤25を垂下部20の内周面
とシャフト4の外周面との間に行き渡らせるために、潤
滑剤25を垂下部20の上側入り口に注入した後、ある
いは注入しながら、垂下部20とシャフト4とを相対的
に回転させることが考えられる。
【0023】しかしながら、垂下部20とシャフト4と
の間には動圧を発生させるための隙間が存在しているた
め、図9(a)に示すように、潤滑剤25の注入時に垂
下部20に対してシャフト4が偏位した状態になってい
ると、注入された潤滑剤25は、同図(b)に示すよう
に、毛管現象により垂下部20とシャフト4との間の隙
間の小さい部分に深く引き込まれてしまう。
【0024】したがって、この状態で垂下部20とシャ
フト4とを相対的に回転させると、同図(b)に1点鎖
線で示すように、深く引き込まれた潤滑剤25が回転に
従ってその回転方向に移動し、これが潤滑剤14の浅い
部分の下側に空隙部分を介して潜り込んでしまい、結果
的に気泡の発生を招くことになり、前述と同様の問題が
生じる。
【0025】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に留意してなされたものであり、その目的とする
ところは、動圧軸受部にオイル等の潤滑剤を気泡の混入
を生じることなく確実に注入でき、信頼性と生産性の向
上が図れる動圧軸受の組立方法を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る動圧軸受の組立方法においては、軸体
と、この軸体が外嵌されるほぼ円筒面形状の内周部及び
これに対し直交するスラスト受け面を有するスリーブ体
とを備え、軸体に対しスリーブ体が、潤滑剤を介して自
在に相対回転し得る動圧軸受において、軸体の一部をス
リーブ体の内周部に挿入し、この内周部の入り口におい
て軸体の周囲に潤滑剤を配した後、軸体をスリーブ体の
内周部に挿入し、軸体の周囲の潤滑剤がスラスト受け面
とスラスト板とに跨った時点で軸体の挿入を一定時間休
止して、潤滑剤を軸体の周囲において均等に分布させ、
この休止時間後に軸体の挿入を再開することを特徴とす
るものである。
【0027】この場合、軸体の外周面とスリーブ体の内
周部の内周面とによりラジアル動圧軸受部が形成され、
スラスト板とスラスト受け面とによりスラスト動圧軸受
部が形成され、軸体の挿入過程における前記休止時間以
前に主にラジアル動圧軸受部に潤滑剤を注入し、前記休
止時間以後に主にスラスト動圧軸受部に潤滑剤を注入す
るのがよい。
【0028】また、軸体の表面におけるラジアル軸受部
対応位置より外方側に環状溝を同軸状に設けておき、潤
滑剤の軸体周囲への注入を、少なくとも軸体が環状溝を
スリーブ体の内周部内に位置させる位置まで挿入された
後に行うことが望ましく、この環状溝の内面に溌油剤を
塗布しておくことがよい。
【0029】さらに、軸体の挿入完了後、スラスト板の
上面に潤滑剤を供給し、スリーブ体に、スラスト板との
間で他のスラスト動圧軸受部を形成するスラスト押さえ
板を装着するとよい。
【0030】
【作用】軸体の一部をスリーブ体の内周部に挿入し、こ
の内周部の入り口において軸体の周囲に潤滑剤を配した
後、軸体をスリーブ体の内周部に挿入していくと、スリ
ーブ体の内周部の内周面と軸体の外周面との間に潤滑剤
が徐々に引き込まれる。軸体の周囲の潤滑剤がスラスト
受け面とスラスト板とに跨った時点で軸体の挿入を一定
時間休止すると、例えば潤滑剤供給ノズル側に片寄って
分布していた潤滑剤が軸体の周囲において均等に分布す
る。そして、この休止時間後に軸体の挿入を再開する
と、軸体の周囲の潤滑剤がスラスト受け面とスラスト板
との間に放射状に均等に広がり、スラスト板の外周縁ま
で供給される。
【0031】ここで、潤滑剤を軸体周囲へ注入する場合
に、少なくとも軸体におけるラジアル軸受部対応位置よ
り外方側に形成された環状溝をスリーブ体の内周部内に
位置させる位置まで挿入しておけば、潤滑剤の注入過程
において軸体の環状溝より先端側に潤滑剤が引き込まれ
ることがなく、特に環状溝の内面に溌油剤を塗布してお
けば、環状溝より先端側への潤滑剤の漏出防止をより確
実に実現できる。
【0032】
【実施例】本発明の実施例につき、図1〜図6を参照し
て説明する。図1は、この種動圧軸受を用いたディスク
回転用スピンドルモータを示したものであり、構成につ
いては既に説明したので省略する。また、図2〜図6
は、本スピンドルモータの動圧軸受部の組立手順を、潤
滑剤25の注入を中心に示したものであり、以下この組
立方法について説明する。
【0033】動圧軸受部を組み立てる場合、まず、図2
に示すように、ロータハブ15のスリーブ体16におけ
る垂下部20の内側に、スラスト板11を一体に備えた
シャフト4を、その下端部4a(ベース部材1への圧入
部)から挿入する。この挿入は、少なくとも環状溝4d
がスリーブ体16の内周部内に位置する位置まで行われ
る。実際には、図3に示すように、シャフト4の中間溝
部4cが垂下部20の上面より少し上に位置する状態ま
で挿入される。
【0034】つぎに、シャフト4の挿入が中間溝部4c
を垂下部20の上面より少し上に位置させる位置まで行
われると、図4に示すように、この状態で垂下部20の
上側入り口においてシャフト4の周囲に潤滑剤25を注
入する。この注入によりシャフト4の周囲に配された潤
滑剤25の一部は、毛細管現象により垂下部20の内周
面とシャフト4の外周面との間に侵入するが、この侵入
は環状溝4dまでである。すなわち、環状溝4dにより
垂下部20の内周面とシャフト4の外周面との間の間隙
が急激に大きくなり、しかも、環状溝4dが撥油処理さ
れているため、潤滑剤25は表面張力によりそれより下
側に広がることが防止される。
【0035】その後、シャフト4の挿入を進めると、シ
ャフト4の下降に伴って垂下部20の内周面とシャフト
4の外周面との間に潤滑剤25が徐々に引き込まれる。
とりわけ、シャフト4の中間溝部4cが垂下部20の入
り口を通過する際には、そこに配された潤滑剤25が多
量に取り込まれ、垂下部20内に注入される。それによ
って、垂下部20の内周面とシャフト4の外周面との間
のうち、中間溝部4c及びこれを挟む上下ラジアル動圧
軸受部に潤滑剤25が十分に行き渡る。
【0036】そして、シャフト4の挿入が、図5に示す
ように、シャフト4の周囲の潤滑剤25が垂下部20の
スラスト受け面とスラスト板11とに跨る位置まで行わ
れると、この時点でシャフト4の挿入を一定時間休止す
る。潤滑剤25が垂下部20のスラスト受け面とスラス
ト板11とに跨ると、潤滑剤25のシャフト周囲方向に
おける移動が比較的自由になるため、シャフト4の挿入
つまり移動を停止して潤滑剤25自身の周方向の移動を
促進させることにより、潤滑剤25がシャフト4の周囲
において均等に分布するようになる。
【0037】一定時間の休止後にシャフト4の挿入を再
開すると、シャフト4の下降に伴って垂下部20の内周
面とシャフト4の外周面との間に潤滑剤25が徐々に引
き込まれる一方、垂下部20のスラスト受け面とスラス
ト板11のスラスト軸受面13との間に潤滑剤25が半
径方向に急速にしかも均等に広がる。そして、図6に示
すように、シャフト4の挿入がほぼ完了すると、垂下部
20の内周面とシャフト4の外周面との間のラジアル軸
受部全域、及び垂下部20のスラスト受け面とスラスト
板11のスラスト軸受面13との間の下側スラスト軸受
部全域にそれぞれ潤滑剤25が供給される。
【0038】前述した組立工程の終了後は、上側スラス
ト軸受部への潤滑剤25の注入が行われる。即ち、図6
において、スラスト板11のスラスト軸受面12上に潤
滑剤を所定量周方向に連続するよう供給し、その後スラ
ストカバー19をロータハブ15に固定する。スラスト
カバー19の外周縁をスリーブ体16の内周部上面に装
着すると、スラストカバー19における外周側下面がス
リーブ体16の環状基部22上に載置され、またスラス
トカバー19の外周面と大径周壁21の上部内周面とが
当接されて保持される。
【0039】この時、スラストカバー19の下面の上側
スラスト受け面と、スラスト板11のスラスト軸受面1
2とは、僅かな隙間をもって対向配置され、スラスト軸
受面12上に供給された潤滑剤がスラストカバー19の
上側スラスト受け面とスラスト板11のスラスト軸受面
12との間で内外周方向に広がって充填され、上側スラ
スト軸受部が構成される。その後、この状態で大径周壁
21の上壁が軸側へ塑性変形加工等により加締められ、
スラストカバー19がスリーブ体16にきつく固定され
る。
【0040】なお、前述の組立工程において、シャフト
4のスリーブ体16への挿入は、実際には、垂下部20
内に下から通した治具によりシャフト4の下端面を支
え、この治具を徐々に下降させることにより行い、シャ
フト4は自重により下降し、挿入操作が行われる。この
方法を採用すれば、シャフト4の表面あるいは垂下部2
0の内面等にごみ、ほこり等の異物が付着していた場
合、治具を下降してもシャフト4と垂下部20との間の
僅かな隙間に異物が挟み込まれてシャフト4が下降しな
くなり、従って、治具の下降に伴うシャフト4の下降の
有無を検出することにより、異物の混入の有無を検出す
ることが可能になる。
【0041】以上、本発明の動圧軸受の組立方法の実施
例について説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範囲
で設計変更乃至修正等自由である。即ち本実施例で示し
た種々の部分的な構成を組み合わせて用いることができ
る他、動圧軸受の動圧グルーブの形態や数量等、自由に
選定することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明の動圧軸受の組立方法は、上述の
構成を有しているので、次に記載する効果を奏する。
【0043】軸体の一部をスリーブ体の内周部に挿入し
てこの内周部の入り口において軸体の周囲に潤滑剤を配
し、軸体をスリーブ体の内周部に挿入してスリーブ体の
内周部の内周面と軸体の外周面との間に潤滑剤を引き込
む場合に、軸体の周囲の潤滑剤がスラスト受け面とスラ
スト板とに跨った時点で軸体の挿入を一定時間休止する
ようにしたので、潤滑剤が例えば潤滑剤供給ノズル側に
片寄って分布していても潤滑剤を軸体の周囲において均
等に分布させることができ、休止時間後の軸体の挿入再
開時に、軸体の周囲の潤滑剤をスラスト受け面とスラス
ト板との間に放射状に均等に広がらせることができ、気
泡の混入を生じることなく潤滑剤の注入が実現するもの
である。
【0044】また、潤滑剤を軸体周囲へ注入する場合
に、少なくとも軸体におけるラジアル軸受部対応位置よ
り外方側に形成された環状溝をスリーブ体の内周部内に
位置させる位置まで挿入しておくことにより、潤滑剤の
注入過程において軸体の環状溝より先端側に潤滑剤が引
き込まれることがなく、特に環状溝の内面に溌油剤を塗
布しておけば、環状溝より先端側への潤滑剤の漏出防止
をより確実に実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適応されるスピンドルモータの全体を
示す断面図である。
【図2】本発明による動圧軸受の組立方法の実施例を示
すシャフト挿入直前の要部拡大断面図である。
【図3】実施例におけるシャフト挿入過程を示す要部拡
大断面図である。
【図4】実施例における潤滑剤注入時の要部拡大断面図
である。
【図5】実施例におけるシャフト挿入の一時保持時を示
す要部拡大断面図である。
【図6】実施例におけるシャフト挿入完了時を示す要部
拡大断面図である。
【図7】従来の動圧軸受の組立方法を示す部分拡大断面
図であり、(a)はシャフト挿入直前時、(b)は潤滑
剤注入時、(c)はシャフト挿入に伴う潤滑剤の注入過
程、(d)はシャフト挿入完了時である。
【図8】図7における気泡混入現象を説明するものであ
り、(a)は部分拡大断面図、(b)は(a)の切断平
面図である。
【図9】従来の他の組立方法による気泡混入現象を説明
するものであり、(a)は切断平面図、(b)は切断正
面図である。
【符号の説明】
4 シャフト 11 スラスト板 12、13 スラスト軸受面 16 スリーブ体 19 スラストカバー 20 垂下部 25 潤滑剤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体と、該軸体が外嵌されるほぼ円筒面
    形状の内周部及び該内周部に対し直交するスラスト受け
    面を有するスリーブ体とを備え、前記軸体に対し前記ス
    リーブ体が、潤滑剤を介して自在に相対回転し得る動圧
    軸受の組立方法であって、 前記軸体の一部を前記スリーブ体の内周部に挿入し、該
    内周部の入り口において前記軸体の周囲に潤滑剤を配し
    た後、前記軸体を前記内周部に挿入し、前記軸体の周囲
    の潤滑剤が前記スラスト受け面と前記スラスト板とに跨
    った時点で前記軸体の挿入を一定時間休止して、前記潤
    滑剤を前記軸体の周囲において均等に分布せしめ、この
    休止時間後に前記軸体の挿入を再開することを特徴とす
    る動圧軸受の組立方法。
  2. 【請求項2】 前記軸体の外周面と前記内周部の内周面
    とによりラジアル動圧軸受部が形成され、前記スラスト
    板と前記スラスト受け面とによりスラスト動圧軸受部が
    形成され、前記軸体の挿入過程における前記休止時間以
    前には主に前記ラジアル動圧軸受部に潤滑剤が注入さ
    れ、前記休止時間以後には主に前記スラスト動圧軸受部
    に潤滑剤が注入される請求項1記載の動圧軸受の組立方
    法。
  3. 【請求項3】 前記軸体の表面におけるラジアル軸受部
    対応位置より外方側には環状溝が同軸状に設けられ、前
    記潤滑剤の前記軸体周囲への注入は、少なくとも前記軸
    体が前記環状溝を前記内周部内に位置させる位置まで挿
    入された後に行われる請求項1記載の動圧軸受の組立方
    法。
  4. 【請求項4】 前記環状溝内面には溌油剤が塗布されて
    いる請求項3記載の動圧軸受の組立方法。
  5. 【請求項5】 前記軸体の挿入完了後、前記スラスト板
    の上面に潤滑剤が供給され、前記スリーブ体に、前記ス
    ラスト板との間で他のスラスト動圧軸受部を形成するス
    ラスト押さえ板が装着される請求項1記載の動圧軸受の
    組立方法。
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