JPH0848008A - 積層フィルムおよびそれを用いたコンデンサ - Google Patents

積層フィルムおよびそれを用いたコンデンサ

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JPH0848008A
JPH0848008A JP6183426A JP18342694A JPH0848008A JP H0848008 A JPH0848008 A JP H0848008A JP 6183426 A JP6183426 A JP 6183426A JP 18342694 A JP18342694 A JP 18342694A JP H0848008 A JPH0848008 A JP H0848008A
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film
laminated film
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tge
capacitor
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JP6183426A
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Naonobu Oda
尚伸 小田
Tomonori Yoshinaga
智則 吉永
Tadashi Okudaira
正 奥平
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンデンサ用誘電体フィルムとして好適な、
フィルムの製造時やコンデンサ製造時のフィルムの走行
性、耐削れ性に優れ、且つ電圧負荷時の耐湿性、セルフ
ヒーリング性が改良されたシンジオタクチックポリスチ
レン系積層フィルムおよびコンデンサを得る。 【構成】 シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体からなるフィルムの少なくとも片面にポリエステ
ル系重合体からなる表面層が形成されたことを特徴とす
る積層フィルムおよびそれを用いたコンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層フィルムおよびそれ
を用いたコンデンサに関するものであり、さらに詳しく
言えばコンデンサ用誘電体フィルムとして好適な、フィ
ルムの製造時やコンデンサ製造時のフィルムの走行性、
耐削れ性に優れ、且つ電圧負荷時の耐湿性、セルフヒー
リング性が改良されたシンジオタクチックポリスチレン
系積層フィルムおよびコンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチックポリスチレン系重合
体を主成分とする樹脂組成物を二軸延伸、熱固定した二
軸延伸フィルムは耐熱性、電気特性が良好であるためコ
ンデンサの誘電体に展開されている(特開平2-143851、
特開平3-124750、特開平5-200858)。また、コンデンサ
ーの製造時の走行性向上や収率向上のために滑り性を改
良したものが知られている(特開平6-29146 、特開平6-
80793 )。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
シンジオタクチックポリスチレン系フィルムにおいて、
フィルムの製造時及びコンデンサ製造時の耐削れ性、走
行性の改良は見られるが、得られたコンデンサの電圧負
荷時の耐湿性およびセルフヒーリング性に関しては必ず
しも満足できるものではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、シンジオタク
チック構造を有するスチレン系重合体からなるフィルム
の少なくとも片面にポリエステル系重合体からなる表面
層が形成されたことを特徴とする積層フィルムである。
更に、該表面層の三次元表面粗さSRa が0.01(μm )以
上、且つ Sλa (μm )とガラス転移温度が 4+4 ×(Tge−Tgc)/Tge ≦ Sλa ≦25+10 ×(Tge−Tgc)
/Tge ここで、Tge はポリエチレンテレフタレートのガラス転
移温度 Tgc は表面層のガラス転移温度 の関係を満足すること、該表面層のガラス転移温度が Tgc ≧50×(1+Ae/A) ここで、Aeは表面層の厚み A は積層フィルムの厚み の関係を満足すること、該表面層の厚みが積層フィルム
の厚みの30%以下であること、積層フィルムの誘電正接
(25℃、1kHz )が0.001 以下であることにより、コ
ンデンサ用誘電体フィルムとして好適な、フィルムの製
造時やコンデンサ製造時の滑剤の脱落を抑制し、走行性
に優れ、且つ電圧負荷時の耐湿性、セルフヒーリング性
が改良されたシンジオタクチックポリスチレン系用積層
フィルムを得ることが出来る。また、このようなシンジ
オタクチックポリスチレン系用積層フィルムを用いたこ
とを特徴とするコンデンサは電気特性に優れ、且つ電圧
負荷時の耐湿性およびセルフヒーリング性に優れたもの
である。
【0005】本発明に用いられる立体規則性がシンジオ
タクチック構造であるポリスチレン系重合体は、側鎖で
あるフェニル基又は置換フェニル基が核磁気共鳴法によ
り定量されるタクティシティがダイアッド(構成単位が
二個)で85%以上、ペンタッド(構成単位が5個)で50
%以上のシンジオタクチック構造であることが望まし
い。
【0006】該ポリスチレン系重合体としては、ポリス
チレン、ポリ(p-、m-又はo-メチルスチレン)、ポリ
(2,4-、2,5-、3,4-又は3,5-ジメチルスチレン)、ポリ
(p-ターシャリーブチルスチレン)などのポリ(アルキ
ルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-クロロスチレン)、
ポリ(p-、m-又はo-ブロモスチレン)、ポリ(p-、m-又
はo-フルオロスチレン)、ポリ(o-メチル-p- フルオロ
スチレン)などのポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ
(p-、m-又はo-クロロメチルスチレン)などのポリ(ハ
ロゲン置換アルキルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-メ
トキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-エトキシスチレ
ン)などのポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(p-、m-
又はo-カルボキシメチルスチレン)などのポリ(カルボ
キシアルキルスチレン)ポリ(p-ビニルベンジルプロピ
ルエーテル)などのポリ(アルキルエーテルスチレ
ン)、ポリ(p-トリメチルシリルスチレン)などのポリ
(アルキルシリルスチレン)、さらにはポリ(ビニルベ
ンジルジメトキシホスファイド)などが挙げられる。
【0007】本発明においては、前記ポリスチレン系重
合体のなかで、特にポリスチレンが好適である。また、
本発明で用いるシンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体は、必ずしも単一化合物である必要はな
く、シンジオタクティシティが前記範囲内であればアタ
クチック構造やアイソタクチック構造のポリスチレン系
重合体との混合物や、共重合体及びそれらの混合物でも
よい。また本発明に用いるポリスチレン系重合体は、重
量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは50,000以上
である。重量平均分子量が10,000未満のものでは、強伸
度特性や耐熱性に優れたフィルムを得ることができな
い。重量平均分子量の上限については、特に限定される
ものではないが、1500,000以上では延伸張力の増加に伴
う破断の発生などが生じるため余り好ましくない。
【0008】更に、本発明のシンジオタクチックポリス
チレン系フィルムは、公知の方法、例えば、縦延伸及び
横延伸を順に行なう逐次二軸延伸方法のほか、横・縦・
縦延伸法、縦・横・縦延伸法、縦・縦・横延伸法などの
延伸方法を採用することができ、要求される強度や寸法
安定性などの諸特性に応じて選択される。また、熱固定
処理、縦弛緩処理、横弛緩処理などを施すことができ
る。
【0009】本発明に用いられるシンジオタクチックポ
リスチレン系重合体には必要に応じて、公知の酸化防止
剤、帯電防止剤等を適量配合したものを用いることがで
きる。配合量はシンジオタクチックポリスチレン系重合
体100重量%に対して10重量%以下が望ましい。10重量
%を越えると延伸時に破断を起こしやすくなり、生産安
定性不良となるので好ましくない。
【0010】表面層の形成方法としてはシンジオタクチ
ックポリスチレン系重合体と表面形成用樹脂組成物を溶
融した状態でダイ内部又はダイの開口部等で接合させ積
層しダイから押出し急冷し無定形シートを作成した後延
伸する方法、シンジオタクチックポリスチレン系重合体
をダイから押出し急冷し得られた無定形シート上もしく
は一軸延伸したフィルム上に表面形成用樹脂組成物をコ
ーティングした後更に延伸する方法、それぞれ別々に延
伸したフィルムを接着し重ね合せるする方法等が挙げら
れる。
【0011】本発明のシンジオタクチックポリスチレン
系に積層されるポリエステル系樹脂としては、ポリエス
テル系重合体、ポリエステル系共重合体、およびそれら
の混合物等が使用され、そのジカルボン酸成分として
は、芳香族、脂肪族、脂環族のそれぞれのジカルボン酸
が用いられる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6 −ナフタレ
ンジカルボン酸等を挙げることが出来る。これらの芳香
族ジカルボン酸は全ジカルボン酸成分の40モル%以上で
あることが好ましく、40モル%未満であるとポリエステ
ル系樹脂の機械的強度や耐水性が低下する。脂肪族、脂
環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、
セバシン酸、1,3 −シクロペンタンジカルボン酸、1,2
−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3 −シクロヘキサン
ジカルボン酸等が挙げられる。脂肪族、脂環族のジカル
ボン酸を加えると接着性能は高められる場合もあるが、
一般にはポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性が
低下する。
【0012】グリコール成分としては、炭素数2〜8個
の脂肪族グリコールおよび炭素数6〜12この脂環族グリ
コールおよび両舎の混合物であり、エチレングリコー
ル、1,2 −プロピレングリコール、1,3 −プロパンジオ
ール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6 −ヘキサンジオール、1,2 −シクロヘキサンジ
メタノール、1,4 −シクロヘキサンジメタノール、p −
キシリレングリコールなどが挙げられる。炭素数4 個以
上の脂肪族ジオールとしてはジエチレングリコール、ト
リエチレングリコールなど挙げられ、またポリエーテル
としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられ
る。
【0013】ポリエステル系樹脂は、通常の溶融重縮合
によって得られる。即ち、前述のジカルボン酸成分およ
びグリコール成分を直接反応させ水を留去してエステル
化した後、重縮合を行う直接エステル化法、あるいはジ
カルボン酸成分のジメチルエステルとグリコール成分を
反応させ、メチルアルコールを留去してエステル交換を
行った後重縮合を行うエステル交換法によって得られ
る。このほかに溶液重縮合法や界面重縮合法によっても
重合体が得られる。本発明においては上記いずれかの方
法に限定されるものではない。溶融重縮合の際には、必
要に応じて酸化防止剤、滑り剤、無機微粒子、帯電防止
剤を加えることが出来る。前述したポリエーテルは溶融
重縮合の際あるいは重合後にブレンドして添加すること
が出来る。
【0014】本発明の積層フィルムはシンジオタクチッ
ク構造を有するスチレン系重合体からなるフィルムの少
なくとも片面にポリエステル系重合体からなる表面層が
形成されたものである。ポリエステル系重合体からなる
表面層を形成することにより、電圧負荷時の耐湿性およ
びセルフヒーリング性が良好となりる。またポリエステ
ル系樹脂は比較的電気特性が良好なため、シンジオタク
チックポリスチレン系重合体の持つ非常に良好な電気特
性の温度・周波数依存性に及ぼす影響が小さい。
【0015】そして、前記の三次元表面粗さ Sλa 及び
SRa は、フィルムの製膜条件、突起形成剤及び積層化等
によって調整される。突起形成剤の種類及び添加量は三
次元表面粗さ Sλa 、SRa が所定の範囲に入るならば特
に限定されるものではないが、、例えばシリカ、二酸化
チタン、タルク、カオリナイト、ゼオライト等の金属酸
化物、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウ
ムなどの金属の塩またはシリコーン樹脂、架橋ポリスチ
レン等の有機重合体からなる粒子等の添加が例示され
る。そして、これら微粒子は、いずれか一種を単独で用
いてもよく、また2種以上を併用してもよいが、使用す
る微粒子の平均粒子系は0.01μm以上2.0μm以下、特
に0.05μm以上1.5 μm以下が好ましく、粒子径のばら
つき度(標準偏差と平均粒子径との比率)が25%以下が
好ましい。添加量はシンジオタクチックポリスチレン系
重合体100 重量%に対し0.005 重量%以上2.0 重量%以
下含有することが好ましく、特に0.1 重量%以上1.0 重
量%以下が好ましい。
【0016】本発明のシンジオタクチックポリスチレン
系積層フィルムの表面層の三次元表面粗さSRa は0.01μ
m 以上、更に好ましくは0.02μm 以上である。SRa が0.
01より小さい場合、フィルムの製造時やコンデンサ製造
時の走行性が不良となるため好ましくない。また、三次
元表面粗さ Sλa は積層フィルムのガラス転移温度によ
って、フィルムの走行時やコンデンサ製造時の滑剤の脱
落を抑制し、走行性に優れた物にするための最適な範囲
が異なり、下記範囲内にする必要があることが分かっ
た。 4+4 ×(Tge−Tgc)/Tge ≦ Sλa ≦25+10 ×(Tge−Tgc)
/Tge ここで、Tge はポリエチレンテレフタレートのガラス転
移温度 Tgc は表面層のガラス転移温度 Sλa が4+4 ×(Tge−Tgc)/Tge 未満になった場合には
走行性が不良となる。更に、 Sλa が25+10 ×(Tge−Tg
c)/Tge より大きくなった場合には、突起の削れに伴う
白粉が生じ、耐磨耗性不良となるため好ましくない。
【0017】本発明に於いて表面層のガラス転移温度は
表面層の厚みによって、積層フィルムの静電容量や誘電
正接の温度・周波数特性に及ぼす影響がことなり、下記
範囲内にする必要があることが分かった。 Tgc ≧50×(1+Ae/A) ここで、Aeは表面層の厚み A は積層フィルムの厚み Tgc が50×(1+Ae/A) 未満では、コンデンサの電気特性
の温度・周波数特性が不良になる場合が多くなるため好
ましくない。本発明に於いて表面層の厚みは積層フィル
ムの厚みの30%以下であることが好ましい。30%より厚
い場合には静電容量や誘電正接の温度、周波数特性等の
電気特性および耐熱性が不良になるため好ましくない。
厚みの下限については特に限定されないが、0.005 μm
より薄くなるとセルフヒーリング性の改良効果が得られ
にくくなるため好ましくない。
【0018】また、本発明に於いてシンジオタクチック
構造を有するスチレン系重合体からなるフィルムの少な
くとも片面に表面層が積層された積層フィルムの誘電正
接(25℃、1kHz)は0.001 以下であることが好ましい。
誘電正接(25℃、1kHz)が0.001 より大きくなった場
合、シンジオタクチックポリスチレン系重合体からなる
フィルムの持つ良好な電気特性が、積層された表面層の
ポリエステル系樹脂の特性の影響を受けたことにより、
損なわれた物となるため好ましくない。
【0019】更に、本発明に於いてこれらの積層フィル
ムの少なくとも片面に金属薄膜層を形成した金属化シン
ジオタクチックポリスチレン系積層フィルムを用いたコ
ンデンサは、コンデンサ製造工程における滑剤の脱落が
抑制され、且つ走行性に優れているため得られたコンデ
ンサの特性のバラツキが減少し、収率が向上する。ま
た、得られたコンデンサは電圧負荷時の耐湿性およびセ
ルフヒーリング性が改良された物となる。
【0020】
【実施例】以下に実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。なお、フィルムの評価方法を以下に示す。
【0021】(1)三次元表面粗さ Sλa 、SRa フィルム表面を触針式3次元表面粗さ計(SE-3AK, 株式
会社小坂研究所社製)を用いて、針の半径2μm、荷重
30mgの条件化に、フィルムの長手方向にカットオフ値0.
25mmで、測定長1mm にわたって測定し、2μm ピッチで
500 点に分割し、各点の高さを3次元粗さ解析装置(SP
A-11) に取り込ませた。これと同様の操作をフィルムの
幅方向について2μm 間隔で連続的に150 回、即ちフィ
ルムの幅方向0.3mm にわたって行ない、解析装置にデー
タを取り込ませた。次に、解析装置を用いて、 Sλa お
よびSRa を求めた。
【0022】(2)ガラス転移温度 理学電気株式会社製 THERMOFLEX DSC-8230を用いて、
昇温速度は20℃/ 分、サンプル重量は5mgの条件で測定
した。
【0023】(3)誘電正接 横河・ヒューレットパッカード株式会社製 4192A LF
IMPEDANCE ANALYZERを用いて、25℃、1kHzにおける誘
電正接を評価した。
【0024】(4)フィルムの走行性および耐削れ性 フィルムを細幅にスリットしたテープ状とし、これを金
属製ガイドロールにこすり付けて高速でかつ長時間走行
させ、このガイドロール擦過後のテープ張力の大小およ
びガイドロールの表面に発生する白紛量の多少を、それ
ぞれ以下に示すように5段階評価し、ランク付けした。 (イ)走行性 1級;張力大(擦り傷非常に多い) 2級;張力やや大(擦り傷多い) 3級;張力中(擦り傷ややあり) 4級;張力やや小(擦り傷ほとんどなし) 5級;張力小(擦り傷発生なし) (ロ)耐削れ性 1級;白紛の発生非常に多い 2級;白紛に発生多い 3級;白紛の発生ややあり 4級;白紛の発生ほぼなし 5級;白紛の発生なし
【0025】(5)電圧負荷時の耐湿性 コンデンサを60℃、95%RHの雰囲気下で、100V(DC)の
電圧を印加し1000時間エージングして静電容量変化率を
横河・ヒューレットパッカード株式会社製 4192A LF
IMPEDANCE ANALYZERを用いて測定した。これをΔC /
C (%)で示し、この静電容量変化率が小さいいほど耐
湿性が良好である。ここで、C はエージング前の静電容
量、ΔC はエージング前の静電容量からエージング後の
静電容量を引いた値である。判定は以下に示すように5
段階評価し、ランク付けした。 1級;−20>ΔC /C 2級;−10>ΔC /C ≧−20 3級; −5 >ΔC /C ≧−10 4級; 0>ΔC /C ≧−5 5級; ΔC /C ≧0
【0026】(6)セルフヒーリング性(SH性) 片側に厚さ600 Åのアルミニウムを蒸着した積層フィル
ムを、一辺1cmの正方形に切り、2枚重ね合せ、更に一
辺2cmのゴム板に挟み、2kgの荷重をかけた。この状態
で、蒸着フィルムに電圧を印加し絶縁破壊を発生させセ
ルフヒーリング性の有無をサンプル数20個で評価した。 1級;セルフヒーリング性なし 2級;セルフヒーリング性ほとんどない 3級;セルフヒーリング性ない場合あり 4級;セルフヒーリング性ほとんどあり 5級;セルフヒーリング性すべてあり
【0027】(7)温度特性 横河・ヒューレットパッカード株式会社製 4192A LF
IMPEDANCE ANALYZERを用いて、150 ℃、1kHzにおける
誘電正接で評価した。誘電正接を以下に示すように5段
階評価し、ランク付けした。 1級;0.05以上 2級;0.01〜0.05 3級;0.005 〜0.01 4級;0.001 〜0.005 5級;0.001 未満
【0028】実施例1、2 比較例1 (a) ポリエステル水溶液の調整 バイロナール MD1200(東洋紡績株式会社製) 20重量部(固形分25%) 水 36重量部 イソプロピルアルコール 36重量部 ベンジルアルコール 8重量部
【0029】(b) 積層フィルムの製造 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2500
00)100 重量部に対して、突起形成剤として炭酸カルシ
ウム微粒子(平均粒子径=1.0μm 、ばらつき度=20 %)
を35重量%含有するポリエチレンテレフタレート(IV=0.
62) 樹脂を4.0重量部添加したポリマーチップと、突起
形成剤の添加されていないポリマーチップを0.2 対9.8
(比較例1)、0.5 対9.5 (実施例1)、1対9(実施
例2)の割合で混合した後、乾燥し、300 ℃で溶融し、
200 μmのリップギャップのT ダイから押し出し、40℃
の冷却ロールに静電印荷法により密着・ 冷却固化し、44
μmの無定形シートを得た。該無定形シートをまずロー
ルにより100 ℃に予熱し、表面温度700 ℃の赤外線加熱
ヒーターを4本使用により更に加熱し、フィルム温度13
9 ℃で縦方向に2.0 倍延伸し、更に125 ℃で縦方向に1.
8 倍延伸した。該一軸延伸フィルムに上記(a) で得た塗
工液をバーコート法により両面に塗布した。ついでテン
ターで、フィルムを120 ℃に予熱し、横方向に延伸温度
120 ℃で2.0倍延伸し、更に150 ℃で1.6 倍横方向に延
伸した後、260 ℃で熱固定した。得られた積層フィルム
全体の厚みは4 μm、表面層の厚みの合計は0.1 μm
で、均一な塗布膜であった。得られたフィルムの塗布面
上にアルミニウムを500Å蒸着し巻回型フィルムコンデ
ンサを試作した。フィルムおよびコンデンサ特性を表1
に示す。
【0030】比較例2 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2500
00)100 重量部に対して、突起形成剤として炭酸カルシ
ウム微粒子(平均粒子径=1.0μm 、ばらつき度=20 %)
を3.5 重量部添加したポリマーチップと、突起形成剤の
添加されていないポリマーチップを重量比で0.5 対9.5
の割合で混合し、使用した以外は実施例1と同様に実施
した。得られたフィルムの塗布面上にアルミニウムを50
0 Å蒸着し巻回型フィルムコンデンサを試作した。フィ
ルムおよびコンデンサ特性を表1に示す。
【0031】実施例3、4 比較例3 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2500
00)100 重量部に対して、突起形成剤として炭酸カルシ
ウム微粒子(平均粒子径=1.0μm 、ばらつき度=20 %)
を3.5 重量部添加したポリマーチップと、突起形成剤の
添加されていないポリマーチップを重量比で1対9の割
合で混合したものと、表面層として突起形成剤を含まな
いポリエチレンテレフタレート(IV=0.62 )をそれぞれ
別々の押し出し機に供給、溶融し、T ダイ中でポリエチ
レンテレフタレートが両方の表面層を形成するように接
合し、200 μmのリップギャップのT ダイから押し出
し、40℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・ 冷却固
化し、44μmの無定形積層シートを得た。ここで、表面
層の厚みの合計は5μm (実施例3)、11μm (実施例
4)、14μm (比較例3)となるようにした。該無定形
シートをまずロールにより100 ℃に予熱し、表面温度70
0 ℃の赤外線加熱ヒーターを4本使用により更に加熱
し、フィルム温度139 ℃で縦方向に2.0 倍延伸し、更に
125 ℃で縦方向に1.8 倍延伸した。該一軸延伸フィルム
に上記(a) で得た塗工液をバーコート法により両面に塗
布した。ついでテンターで、フィルムを120 ℃に予熱
し、横方向に延伸温度120 ℃で2.0 倍延伸し、更に150
℃で1.6 倍横方向に延伸した後、260℃で熱固定した。
得られた積層フィルム全体の厚みは4μmであった。得
られたフィルムの塗布面上にアルミニウムを500 Å蒸着
し巻回型フィルムコンデンサを試作した。フィルムおよ
びコンデンサ特性を表1 に示す。
【0032】実施例5、6 比較例4 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2500
00)100 重量部に対して、突起形成剤として炭酸カルシ
ウム微粒子(平均粒子径=1.0μm 、ばらつき度=20 %)
を3.5 重量部添加したポリマーチップと、突起形成剤の
添加されていないポリマーチップを重量比で1対9の割
合で混合したものと、表面層として突起形成剤を含まな
いポリエチレン−2,6 −テレナフタレート(実施例
5)、カルボン酸成分としてテレフタル酸50重量部とイ
ソフタル酸50重量部、グリコール成分としてエチレング
リコールと1,4 −シクロヘキサンジメタノールの組成比
を変えガラス転移温度の異なる樹脂(実施例6、比較例
4)をそれぞれ別々の押し出し機に供給、溶融し、T ダ
イ中でポリエチレンテレフタレートが両方の表面層を形
成するように接合し、200 μmのリップギャップのT ダ
イから押し出し、40℃の冷却ロールに静電印荷法により
密着・ 冷却固化し、44μmの無定形積層シートを得た。
ここで、表面層の厚みの合計は1.0 μm となるようにし
た。該無定形シートをまずロールにより100 ℃に予熱
し、表面温度700 ℃の赤外線加熱ヒーターを4本使用に
より更に加熱し、フィルム温度139 ℃で縦方向に2.0 倍
延伸し、更に125 ℃で縦方向に1.8 倍延伸した。該一軸
延伸フィルムに上記(a) で得た塗工液をバーコート法に
より両面に塗布した。ついでテンターで、フィルムを12
0 ℃に予熱し、横方向に延伸温度120 ℃で2.0 倍延伸
し、更に150 ℃で1.6 倍横方向に延伸した後、260 ℃で
熱固定した。得られた積層フィルム全体の厚みは4μm
であった。得られたフィルムの塗布面上にアルミニウム
を500 Å蒸着し巻回型フィルムコンデンサを試作した。
フィルムおよびコンデンサの特性を表1 に示す。
【0033】
【表1】 表1 より、実施例1〜6で得られたフィルムは、フィル
ムの製造時やコンデンサ製造時のフィルムの走行性、耐
削れ性に優れ、且つ電圧負荷時の耐湿性、セルフヒーリ
ング性が改良されたシンジオタクチックポリスチレン系
積層フィルムおよびコンデンサであった。
【0034】
【発明の効果】以上、記載のとおり、本発明は前記特許
請求の範囲に記載のとおりの構成を採用することによ
り、フィルムの製造時やコンデンサ製造時のフィルムの
走行性、耐削れ性に優れ、且つ電圧負荷時の耐湿性、セ
ルフヒーリング性が改良されたシンジオタクチックポリ
スチレン系積層フィルムおよびコンデンサが提供され、
従って、本発明の工業的価値は大である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンジオタクチック構造を有するスチレ
    ン系重合体からなるフィルムの少なくとも片面にポリエ
    ステル系重合体からなる表面層が形成されたことを特徴
    とする積層フィルム。
  2. 【請求項2】 表面層の三次元表面粗さSRa が0.01(μ
    m )以上、且つ Sλa(μm )とガラス転移温度が下記
    の関係を満足することを特徴とする請求項1記載の積層
    フィルム。 4+4 ×(Tge−Tgc)/Tge ≦ Sλa ≦25+10 ×(Tge−Tgc)
    /Tge ここで、Tge はポリエチレンテレフタレートのガラス転
    移温度 Tgc は表面層のガラス転移温度
  3. 【請求項3】 表面層のガラス転移温度が下記の関係を
    満足することを特徴とする請求項1記載の積層フィル
    ム。 Tgc ≧50×(1+Ae/A) ここで、Aeは表面層の厚み A は積層フィルムの厚み
  4. 【請求項4】 表面層の厚みが積層フィルムの厚みの30
    %以下であることを特徴とする請求項1記載の積層フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】 積層フィルムの誘電正接(25℃、1kH
    z )が0.001 以下であることを特徴とする請求項1記載
    の積層フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のシンジオタクチックポリ
    スチレン系積層フィルムの少なくとも片面に金属薄膜層
    を形成した金属化シンジオタクチックポリスチレン系積
    層フィルムを用いたことを特徴とするコンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8067105B2 (en) * 2004-01-29 2011-11-29 Teijin Dupont Films Japan Limited Biaxially oriented film
WO2023162659A1 (ja) * 2022-02-28 2023-08-31 富士フイルム株式会社 メタマテリアル用基材、メタマテリアル及び積層体

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