JPH08500452A - 音声和音発生方法及び装置 - Google Patents
音声和音発生方法及び装置Info
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Abstract
(57)【要約】
開示されるのは、入力音声信号を分析し、該入力音声信号と組み合わせられる複数の和音信号を生成し、多音声信号を生成する方法及び装置である。この方法は、前記入力音声信号の基本周波数の現在の予測を行い、当該現在の予測値が基本周波数の正しい予測値であるかについて判断する。前記現在の予測値が正しければ、この現在の予測値に対応するように基準音を割り当てると共に、この基準音に対応するように複数の和音を選択する。次に前記方法は、前記入力音声信号をハニング・ウインドウの区分線形近似を用いて調整し前記入力音声信号の一部を抽出し、前記和音の各々の基本周波数に等しい複数の速度で、前記抽出部分を複製することによって、複数の和音信号を発生する。前記複数の和音信号と前記入力音声信号とを組み合わせて前記多音声信号を生成する。前記方法のステップは、マイクロプロセッサ及び信号処理回路を用いて実行される。
Description
【発明の詳細な説明】
音声和音発生方法及び装置発明の分野
本発明は、一般的に音楽的和音(musical harmonies)発生装置及び方法に関
し、特に音声和音発生装置及び方法に関するものである。発明の背景
音楽的和音発生器とは、所与の音楽入力信号に対応する1組の和音信号を生成
するように動作する機械である。かかる機械を用いると、音楽家が旋律線(melo
dy line)を演奏しつつ、当該機械が和音線を発生することができるので、一人
の音楽家でも数人いるかのような音を出すことができる。ギターやシンセサイザ
のような楽器からの信号と共に動作する和音発生器は、長年にわたってよく知ら
れている。かかる装置は、一般的に、入力信号をサンプリングし、その周波数を
シフトして和音を発生することにより、動作するものである。
周期的な音楽信号では、その信号の特定のピッチ及び多くの和音を決める基本
周波数が常にあり、これが音楽信号の性質を与える。例えば、ギターとバイオリ
ンが同じ音を演奏しても互いに異なる音が聞こえるのは、基本周波数と高調波周
波数(harmonic frequencies)の特定の組み合わせのためである。ギター、フル
ート、サクソホン、又はキーボードのような楽器では、音のピッチが変化すると
、ピッチが上にシフトされるか又は下にシフトされるかによって、基本周波数及
び和音のスペクトル包絡線(spectral envelope)が伸びたり縮んだりする。従
って、楽器からの音をサンプリングし、サンプリングされた音をより速い又はよ
り遅い速度で演奏し直すことによって、人工的には聞こえない和音を楽器のため
に作ることができる。この和音発生方法は楽器にはうまく作用するが、音声和音
の発生についてはそうはいかない。
音声信号では、典型的に、個人が歌う音のピッチ、及びその音に特徴や音質を
加える1組の和音周波数を決める基本周波数がある。楽器とは異なり、音声信号
のピッチが変化しても、和音のスペクトル包絡線は同じ形状を保持するが、スペ
クトル包絡線を構成する個々の周波数は、強度が変化する。従って、歌われる音
をサンプリングしその周波数を変化させることによって音声の和音信号を発生し
ても、その方法はスぺクトル包絡線の形状を変化させるので、自然に聞こえない
。音声信号の和音(harmony note)を発生するためには、基本周波数を変化しつ
つ、そのスペクトル包絡線の全体的な形状は保持する方法が必要である。
本願発明者は、レント ケー.の「デジタル的にサンプリングされた音のピッ
チ(調子)をシフトする効率的な方法」(Computer Music Journal, Volume 13
,No.4,Wlnter,pp.65-71(1989))という論文に記載されている方法(以降、レン
ト法と呼ぶ)は、スペクトル包絡線の形状を維持するため、音声和音の発生に用
いるのに特に適していることを発見した。しかしながら、引用した論文に記載さ
れているように、レント法を実際に行うと、計算が複雑で、安価な計算器ではリ
アルタイムで実行するのは困難である。加えて、レント法は、信号の基本周波数
が正確に分かっていることを必要とする。しかしながら、音声について和音信号
を発生する際の問題は、音声信号の分析が難しいことと、レント法はノイズが存
在する中で複雑な音声信号の基本周波数を精度高く判定するという課題を対象に
したものではないという事実である。例えば、歌う時の所与の音の基本周波数は
大きく変化するので、和音発生器の基本周波数の判定及び適正な和音の発生が困
難となる。
従って、デジタル的にサンプリングされた音声信号のピッチをシフトすること
によって音声和音を発生するために用いられる方法は、実質的にリアルタイムで
動作し、安価な計算機器を用いるようにしなければならない。この技術は、従っ
て、多部分音声信号(multipart vocal signal)を発生するために入力音声信号
を精度高く分析する方法を備えなければならない。発明の概要
本発明は、複数の和音信号を生成しそれを入力音声信号と組み合わせて多音声
信号(multivoice signal)を生成するために、音符(musical note)を表わす
入力音声信号を分析する方法及び装置から成る。前記方法は、入力信号の基本周
波数の現在の予測を繰り返し決定すると共に、基本周波数の以前の予測から得ら
れた1組のパラメータに基づいて現在の予測を試験するステップを含む。
現在の予測が正しい予測であれば、現在の予測に対応する基準音が割り当てら
れる。基準音に基づいた複数の和音が選択され、この複数の和音に対応するよう
に複数の和音信号が発生される。入力音声信号を複数の和音信号と組み合わせ、
多音声信号を生成する。好適実施例では、ハニング・ウインドウの区分線形近似
(piecewise liner approximation of Hanning window)によって入力音声信号
を調整し、入力音声信号の一部を抽出し、前記和音信号の各々の基本周波数に実
質的に等しい複数の速度で抽出された部分の複製を作ることによって複数の和音
信号を生成する。図面の簡単な説明
第1図は、本発明による音声和音発生器のブロック図である。
第2図は、本発明による多音声信号を発生する方法のステップを図示したフロ
ーチャートである。
第3図は、音(note)が始まっているかを判断する方法のステップを示すフロ
ーチャートである。
第4図は、音が続いているかを判断する方法のステップを示すフローチャート
である。
第5図は、本発明の方法において用いられるオクターブ・エラーを検出するフ
ローチャートである。
第6図は、どのように和音信号が生成されるかを示す図である。
第7図は、本発明によるハニング・ウインドウの区分線形近似を発生するため
に用いられるステップを示す。
第8図は、本発明による単一処理チップのブロック図である。
第9図は、前記単一処理チップ内に含まれるピッチ・シフタのブロック図であ
る。及び
第10図は、歯擦音(sibilant sound)を表わす入力信号のグラフである。図面の詳細な説明
第1図は、本発明による音声和音発生器10のブロック図である。この音声和
音発生器10は、入力音声信号20を受け取り、多音声出力信号22を発生する
ものである。多音声出力信号22は、入力音声信号20と実質的に同一ピッチで
音を出す出力信号22aと、入力音声信号20と和音関係にある4つまでの和音
22b,22c,22d,及び22eから成る。音声和音発生器10は、マイク
ロホン又は記録装置のような他の音源から入力音声信号20を受け、対応する電
気信号を生成し、線34を通じて入力フィルタ・ブロック32に渡す。フィルタ
・ブロック32は、マイクロホン30が拾い上げた高周波ノイズ量を低減するア
ンチ・エイリアシング・フィルタを含むことが好ましい。フィルタ・ブロック3
2によってフィルタ処理された後、入力音声信号20は、リード38によってフ
ィルタ・ブロック32に結合されているアナログ/デジタル(A/D)変換器3
6によってアナログからデジタル形状に変換される。
A/D変換器36は、リード42によって信号処理ブロック50に結合されて
おり、このリードを通じて出力音声信号20を表わすデジタル信号が搬送される
。信号処理ブロック50は、リード46によって信号処理ブロック50に結合さ
れているランダム・アクセス・メモリ(RAM)44内の循環アレイに記憶され
る。信号処理ブロック50は、RAM44に記憶されている入力音声信号20の
一部を抽出し、和音信号の各々の基本周波数と実質的に等しい複数の速度で抽出
部分の複製を作ることによって、多音声信号を発生する。これについては、後に
述べる。リード52は、信号処理ブロック50をマイクロプロセッサ40に結合
し、信号処理ブロック50によって用いられる1組のパラメータをマイクロプロ
セッサが供給し、和音信号を発生できるようにする。マイクロプロセッサ40は
、インテル社製造の8ビット・アーキテクチャ型チップ、モデル80C31号で
あることが好ましい。リード41によってマイクロプロセッサ40に結合されて
いるのは、外部ランダム・アクセス・メモリ(RAM)40a及び外部リード・
オンリ・メモリ(ROM)40bである。
信号処理ブロック50の出力は、リード56によってデジタル/アナログ(D
/A)変換器54に結合され、デジタル・フォーマットの和音信号をアナログ・
フォーマットに変換する。D/A変換器54の出力信号は、リード62によって
一対の再生フィルタ60a、60bに結合される。これらの出力フィルタは、信
号処理ブロック50によって和音信号に加えられた可能性がある高周波ノイズを
除去するものである。
混合器64が、1対のリード66a及び66bを通じて、出力フィルタ60a及
び60bからのアナログ多音声信号、及びリード34上の入力音声信号を受け取
る。混合器64は、リード68によってマイクロプロセッサ40に結合され、左
側音響出力70aと右側音響出力70bとの間の多音声信号のバランス、及び和
音信号の入力音声信号のバランスを制御する。へッドホン増幅器72が混合器6
4の出力に結合され、リード74上の音響出力信号をへッドホンに供給する。
更に和音発生器10内に含まれているのは1組のスイッチ76であり、これは
、音楽家が和音発生器10を操作してその動作を調整できるようするものである
。入力スイッチ76はリード78によってマイクロプロセッサ40に結合されて
いる。表示装置80は、和音発生器10の操作者に、和音発生器の動作がどのよ
うに設定されているかについての指示を与える。表示装置80は、リード82に
よってマイクロプロセッサ40に結合されている。
第2図は、1組の和音信号を発生し、これを入力音声信号と組み合わせて本発
明による多音声信号を生成するために、入力音声信号を分析する、全体的に10
0で示されている方法に用いられるロジックを表わす。この方法は開始ブロック
105から始まり、ブロック110に進む。ここで、入力音
声信号がサンプリングされ、RAM44内の循環アレイ(図示せず)に記憶され
る。ブロック110と並列にかつ独立して処理を行うのは、ブロック112及び
ブロック111に示される2つのサブルーチンである。ブロック112は、基本
周波数の予測値、入力音声信号のレベル、及び当該入力信号が周期的であるかに
ついて判断する処理を行う。入力信号が周期的ではない場合、ブロック112は
、当該入力音声信号が非周期的であることの指示、及び入力音声信号が歯擦音を
表わすか否かの指示を戻す。歯擦音とは、「h」「ch」「s」等のような音で
ある。和音信号が自然に聞こえるためには、このような音の周波数をシフトして
はならない。従って、以下に述べるように、それらを検出し、ピッチ・シフト・
アルゴリズムを迂回させる必要がある。ブロック112の処理は、以下に述べる
歯擦音の検出方法を除いて、共に譲渡されたアメリカ合衆国特許第4,688,
464号に記載されている。端的に言えば、ブロック112は、入力信号が1組
の交流の正及び負のしきい値を交差するのに要する時間を基に、入力音声信号の
基本周波数を求めるものである。
ブロック111は、ブロック110と並列に処理され、オクターブ・エラー・
サブルーチン400を呼び出す。以下に更に詳しく述べるが、サブルーチン40
0は、ブロック11
2で決定された入力音声信号の基本周波数が、入力音声信号の実際の基本周波数
よりも1オクターブ低いかについて判断する。レント法は音声和音の生成にはう
まく作用するが、オクターブ・エラーには特に敏感であり、音楽家が歌っている
音のオクターブに関して間違った判断を行う。従って、正確なオクターブ判断が
なされたことを保証するために余分にチェックを行う。ブロック111及び11
2は、方法100の実施中実行し続けるルーチンを表わす。
ブロック110の後、前記方法はブロック114に進み、サブルーチン200
を呼び出す。サブルーチン200は、ブロック110でサンプリングされた入力
音声信号が、音楽家によって歌われた新しい音の開始を印していないかを判断す
る。サブルーチン200の結果は、判断ブロック115で試験される。判断ブロ
ック115への回答が否定の場合、新しい音が始まっていないことを意味し、前
記方法はブロック118に進む。ここで、音「オフ」カウンタが増分され、音「
オン」カウンタがクリアされる。音「オフ」カウンタは、最後の音が歌われ和音
発生器に入力されてからの時間長を追跡する。同様に、音「オン」カウンタは、
現在の音が音楽家によって歌われている時間長を追跡する。ブロック118の後
、判断ブロック115からの回答が肯定になるまで、前記
方法はブロック114に戻る。一旦判断ブロック115によって、ある音が始ま
っていると判断されたなら、前記方法はブロック119に進み、ここで変数Curr
ent Noteが、入力音声信号に対応するように割り当てられる。例えば、入力音声
信号が約440へルツの基本周波数を有するなら、前記方法は、音Aを変数Curr
ent Noteに割り当てる。
どの音符(musical note)を変数Current Noteに割り当てるかを決めるため、
マイクロプロセッサ40に結合されている外部ROM40b内に記憶されている
参照テーブルが用いられる。参照テーブル内に含まれているのは、基本周波数の
範囲として記憶されている、等しく調律された尺度(equal tempered scale)の
音である。従って、与えらるあらゆる入力に対して対応する1つの音が前記テー
ブルから対応付けられ、変数Current Noteに割り当てられる。好適実施例では、
所与の音に対応する周波数範囲は、基本周波数のいずれの側でも+/−50セン
ト(cent)(セミトーン(semitone)の100倍)に及び、現在の音を割り当て
る時の、入力音声信号の基本周波数の多少のばらつきを考慮している。例えば、
音楽家がフラット(flat)を歌っており、入力音声信号が435へルツの基本周
波数を有する場合、前記方法は、音Aを変数CurrentNoteに割り当てる。
ブロック119の後、前記方法はブロック120に進み、ここで変数Current
Noteに対応する和音が決定される。好適実施例では、ブロック120はRAM4
0aに記憶された参照テーブルを含み、このテーブルは、後に述べるが、可能性
のある各Current Noteの周期に対応する和音の各々に対する周期を含んでいる。
次に示すのは、和音信号を発生するために本発明によって用いられる参照テーブ
ルである。
好適実施例では、上記和音テーブルは、″E 上″等のような語を含んいるので
はなく、和音(harmony notes)がCurrent Noteから離れているセント(cent)
数を含んでいる。例えば、Current Note がCの場合、RAM44は、和音1に
対して十400をテーブルに含んでいる(Cから400セントは、4セミトーン
又はE上)。和音信号は、所与のCurrent Noteに対応する和音の周期を調べるこ
とによって発生される。例えば、Current NoteがFの場合、和音がA上,C上,D
上及びF下であると決定した後に、前記方法は、これら和音(harmony notes)各
々の周期を調べる。次に和音信号の周期を用いて、後に述べるように、一対のピ
ッチ・シフタが多音声信号を生成する。
音楽家がシャープ又はフラットを歌っている時、和音を最も近い真のピッチと
調和するように調節する代わりに、それらが対応してシャープ又はフラットとな
るように調整することができる。例えば、音楽家が″E″のCurrent Noteを選択
して(on pitch)歌う場合、和音1の音は正確にG上Eとしなければならない。し
かしながら、音楽家がシャープ、例えば+30セント(即ちセミトーンの30/
100)を歌っているなら、和音はG上+30セント(即ちセミトーンの30/
100)と計算される。
和音を選択する際に用いられる第2の選択は、「無変化の選択」である。この
選択を用いると、和音テーブルは以下のように構成される。
これからわかるように、1つ置きの和音は変化しない。これによって、和音を
大きく変えることなく、音楽家はある量のビブラートをCurrent Noteに加えるこ
とができるようになる。このヒステリシス効果によって、多音声信号に安定性が
与えられ、より現実的な音とすることができる。
和音表をRAM44内に記憶することで、所望のタイプの音に応じて、音楽家
は、発生された特定のタイプの和音に対して、様々な選択をプログラムできるよ
うになる。(この明細書全体では、ある音の基本周波数及びその周期は単に互い
の逆であり、これらの用語の一方又は他方が適切と思われる場合に、それを用い
て明確さを期したことに注意すべきであろう。)
Current Noteに対応する和音を決定した後、前記方法はブロック122に進み
、ここでCurrent Note及び当該和音を含む多音声信号を発生する。ブロック12
2の処理は、後により詳細に記載する。ブロック122の後、前記方法はブロッ
ク124に進み、前記多音声信号を出力する。
ブロック124の後、前記方法はブロック126に進み、ここで次の音に対す
る許容周波数範囲を決定する。好適実施例では、一旦ブロック119で変数Curr
ent Noteが入力音声信号の基本周波数に対応するように割り当てられたなら、基
本周波数の許容範囲が、最初にCurrent Note +/−25パーセントの基本周波
数となるように設定される。許容周波数範囲を次の音に対して割り当てることに
よって、より根拠のある割り当てがCurrent Note毎にできるようになる。このロ
ジックは、人間の声はある限られた速度でしか音を変えられないという仮定に基
づいている。従って、ブロック112で決定した基本周波数が、+/−25パー
セント許容周波数範囲から外れているなら、前記方法は、ブロック112で読み
取った基本周波数は間違いであると想定する。
ブロック126の後、前記方法はブロック127に進み、サブルーチン300
を呼び出す。これは、Current Noteが音楽家によって歌い続けられているか、或
いは終了したかを判
断するものである。サブルーチン300の処理については、後に詳しく説明する
。サブルーチン300から戻ると、判断ブロック128で、サブルーチン300
がCurrent Noteが続いていると解釈したかについて判断する。判断ブロック12
8に対する答えが肯定ならば、前記方法はブロック130に進み、音「オン」カ
ウンタを増分する。ブロック130の後、前記方法はブロック119に戻り、上
述のように、Current Noteを更新し、和音を決定し、多音声信号を発生する。判
断ブロック128に対する答えが否定ならば、前記方法はブロック132に進み
、ここで音「オン」カウンタをクリアすると共に、音「オフ」カウンタを1に設
定する。ブロック132の後、前記方法はブロック134に進み、一対のピッチ
・シフタ(図示せず)を動作不能にする。ブロック134の後、前記方法はブロ
ック114に戻り、入力音声信号内の新しい音を探し始める。方法100は、音
楽家が歌い続ける限り、入力音声信号内で新しい音が始まるのを探し、多音声信
号を発生し、次の音に対する許容周波数範囲を計算する。
第3図は、サブルーチン200の更に詳細なフローチャートである。これは、
第2図のブロック114に示すように、音楽家が新しい音を歌っているかについ
て判断するものである。サブルーチン200はブロック205から始まり、ブロ
ック210に進み、ここで入力音声信号の基本周波数とレべルとをブロック11
2から読み取る(図2に示す)。ブロック210の後、前記サブルーチンは判断
ブロック212に進み、入力音声信号の結合レベル(tie level)が所定のしき
い値より高いかについて判断する。このしきい値は、マイクロホン30(図1に
示す)に入る背景ノイズのレベルよりも高くなるように、音楽家によって設定さ
れることが好ましい。前記入力音声のレベルがしきい値よりも高くない場合、サ
ブルーチン200はリターン・ブロック214に進み、新しい音が始まっていな
いことを示す。前記入力音声信号のレベルが前記所定のしきい値よりも高い場合
、サブルーチン200は判断ブロック216に進み、当該入力音声信号が歯擦音
を表わすかについて判断する。ブロック216の処理は、後により完全に説明す
る。
入力音声信号が歯擦音ではない場合、前記サブルーチンは判断ブロック218
に進み、前記入力音声信号が周期的かについて判断する。判断ブロック218に
対する答えは、ブロック112によっても与えられる(図2に示す)。入力音声
信号が周期的ではない場合、前記サブルーチンはリターン・ブロック214に進
み、新しい音が始まっていないことを示す。入力信号が周期的である場合、サブ
ルーチン200はブ
ロック219に進み、前記入力音声信号の基本周波数が、人間の声で歌うことが
できる範囲を越えていないかについて判断する。具体的には、基本周波数が約1
000へルツを越える場合、前記サブルーチンはブロック214において戻る。
基本周波数が人間の声の範囲内であることがわかったなら、サブルーチンは音
「オフ」カウンタを読み取る。ブロック220の後、サブルーチン200は判断
ブロック224に進み、直前の音が100ミリ秒以下の間「オフ」であったかに
ついて判断する。直前の音が100ミリ秒未満前に終わっていない場合、サブル
ーチンはリターン・ブロック126に進み、新しい音が音楽家によって歌われて
いることを示す。判断ブロック124に対する答えが肯定である場合、直前の音
が終わったのが100ミリ秒前以降であったことを意味し、サブルーチン200
は判断ブロック225に進む。判断ブロック225は、サブルーチン200が最
後に呼び出されてから、入力音声信号レベルに大きな上昇があったかについて判
断する。入力信号レベルが2倍、即ち二重に増加している場合、サブルーチン2
00はブロック227に進み、第2図のブロック126で決定された許容周波数
範囲を狭くする。好適実施例では、許容範囲は、直前の音の基本周波数+/−2
5パーセントから、直前の音の基本周波数の+/−12.5パー
セントに狭められる。本方法は、入力音声信号に大きな増加があると、基本周波
数の決定が難しくなるという仮定の下に動作する。許容周波数範囲を狭くするこ
とで、サブルーチン200は、基本周波数ではなく代わりに入力音声信号の和音
である周波数を「追跡する」ことを回避する。
判断ブロック225に対する答えが「否定」である場合、又はブロック227
で許容周波数範囲を狭くした後、サブルーチン200は判断ブロック228に進
み、入力信号の基本周波数が許容範囲(第2図のブロック126で計算したもの
、或いはブロック227で狭くしたもの)以内にあるかについて判断する。判断
ブロック228に対する答えが「肯定」である場合、サブルーチン200はリタ
ーン・ブロック226に進み、新しい音が始まっていることを示す。
判断ブロック228に対する答えが「否定」である場合、基本周波数が許容範
囲外であることを意味し、サブルーチン200は判断ブロック230に進み、基
本周波数の整数倍(2,3,4x)又は分数(1/2,1/3,1/4)が前記
許容範囲内にあるかについて判断する。判断ブロック230に対する答えが否定
である場合、サブルーチン200はリターン・ブロック214に進み、新しい音
が始まっていないことを示す。判断ブロック230に対する答えが「肯定」で
ある場合、前記基本周波数の整数倍又は分数が許容範囲内にあることを意味し、
サブルーチンはブロック232に進み、前記基本周波数を除算又は乗算し、その
結果が許容範囲に入るようにする。例えば、基本周波数が予想周波数+/−25
パーセントの1/3であるとすると、基本周波数に3等を乗算する。ブロック2
32の後、サブルーチン200はリターン・ブロック226に進み、新しい音が
音楽家によって歌われていることを示す。
第4図は、ブロック127(第2図に示す)で呼び出されたサブルーチン30
0の詳細なフローチャートである。サブルーチン300の目的は、音楽家によっ
て歌われるCurrent Noteが続いているか、或いは終了しているかを判断すること
である。サブルーチン300はブロック310にて開始し、ブロック312に進
んで、ブロック112(第2図に示す)で決定した入力音声信号の基本周波数と
レベルとを読み取る。ブロック312の後、サブルーチン300は判断ブロック
314に進み、前記入力信号のレベルが所定のしきい値を越えているかについて
判断する。ブロック314に対する答えが「否定」である場合、サブルーチン3
00はリターン・ブロック317に進み、Current Noteは続いていないことを示
す。前記レベルがしきい値より高い場合、サブルーチン300は
判断ブロック316に進み、前記入力音声信号が歯擦音を表しているかについて
判断する。判断ブロック316に対する答えが「肯定」である場合、サブルーチ
ン300はリターン・ブロック317に進む。判断ブロック316に対する答え
が「否定」である場合、サブルーチン300は判断ブロック318に進み、ブロ
ック112の結果をチェックすることにより、前記入力音声信号が周期的かにつ
いて判断する。判断ブロック318に対する答えが「否定」である場合、サブル
ーチン300はリターン・ブロック317に進む。判断ブロック318に対する
答えが「肯定」である場合、サブルーチン300は判断ブロック319に進み、
前記入力音声音の基本周波数が人間の声の範囲内にあるかについて判断する。ブ
ロック319は、ブロック219(第3図に示す)と同様に処理を行う。判断ブ
ロック319に対する答えが「否定」である場合、サブルーチン300はリター
ン・ブロック317に進む。判断ブロック319に対する答えが「肯定」である
場合、サブルーチン300は判断ブロック320に進む。
判断ブロック320はブロック225(第3図に示す)と同様に処理を行い、
入力音声信号のレベルに大きな上昇があるかについて判断する。ブロック320
に対する答えが「肯定」である場合、ブロック322において許容周波数範囲を
狭くする。判断ブロック320に対する答えが「否定」であるか、或いはブロッ
ク322で許容周波数範囲を狭くした後、サブルーチン300は判断ブロック3
24に進み、前記入力信号の基本周波数が、上述のブロック126(第2図)で
判断された或いはブロック322で狭められた、許容範囲内にあるかにっいて判
断する。判断ブロック324に対する答えが「肯定」である場合、サブルーチン
はリターン・ブロック326に進み、前記音が続いていることを示す。判断ブロ
ック324に対する答えが否定である場合、基本周波数が許容範囲内にないこと
を意味し、サブルーチン300は判断ブロック328に進み、前記基本周波数の
整数倍(2x,3x,4x)又は分数(1/2,1/3,1/4)が前記許容範
囲内にあるかについて判断する。判断ブロック328に対する答えが「否定」で
ある場合、サブルーチン300はリターン・ブロック317に進み、前記音は続
いていないことを示す。判断ブロック328に対する答えが「肯定」の場合、サ
ブルーチン300はブロック329に進み、入力信号にオクタブのジャンプがあ
ったかについて判断する。「オクターブ・ジャンプ」は、基本周波数の2倍にな
ったことが検出され、一方「オクターブ・ダウン」は基本周波数が半分になった
ことが検出される。一対の変数Octabe Up及びOctave Downが、
それぞれ入力音声信号のオクターブ・アップ及びダウンの回数を追跡する。これ
らの変数は、サブルーチンが判断ブロック330に進む前に、ブロック329に
おいて更新される。
入力音声信号を分析する本方法は、ブロック112によって決定された基本周
波数に1オクターブのジャンプが生じる回数を追跡することによって処理を行う
。例えば、A−440へルツの「W」で始まる歌詞(word)を音楽家が歌い始めた
とすると、基本周波数はA−220へルツで始まり、A−440へルツにジャン
プし、A−220へルツに戻り、A−980ヘルツに上昇する等となる。前記2
つの変数Octabe Up及びOctave Downは、基本周波数にA−440へルツから1オ
クターブのジャンプが生じる回数を追跡する。本方法にはA−220へルツ、A
−440へルツ、又はA−880ヘルツのどれが、音楽家が歌っている正確な周
波数であるかを知る方法がないので、初期予測を行う。この初期予測は正しいも
のと仮定するが、サブルーチン300を6回行う間に上又は下に変更することが
できる。100−200ミリ秒の間にわたって音が「オン」であった後、本方法
は複数のオクターブの1つを「追跡」又は選択しなければならない。しかしなが
ら、約200ミリ秒の後、オンになっていた音の時間長と比較した場合の、基本
周波数が1オクターブ低下した回数の
率が50パーセントを越える場合、前記方法はオクターブ・エラーが生じたかに
ついて、従って、オクターブに対する最初の選択が間違っていたのではないかに
ついて判断する必要がある。
判断ブロック330は、現在の音が200ミリ秒以上の時間にわたってオンで
あるかについて、音「オン」カウンタによって判断する。判断ブロック330に
対する答えが「否定」である場合、サブルーチン300はリターン・ブロック3
26に進み、Current Noteが続いていることを示す。ブロック119(第2図に
示す)に戻った時に、変数Current Noteを更新し、新しい基本周波数を反映させ
る。判断ブロック330に対する答えが肯定である場合、サブルーチン300は
判断ブロック334に進み、オクターブ・ダウン・カウンタ内のカウントの、現
在の音がオンである時間に対する比率を決定する。この比率が50%を越えるな
ら、サブルーチン300はブロック336に進み、第2図に示されるように、オ
クターブ・エラー・サブルーチン400の結果を読み取る。
判断ブロック334に対する答えが否定である場合、サブルーチン300はブ
ロック335に進み、オクターブ・アップ・カウンタ内のカウントのCurrent No
teがオンである時間に対する比率を計算する。この比率が50%を越える場合、
サブルーチンはブロック332に進み、基本周波数を補正する。例えば、6回の
読み取りで基本周波数が440へルツであったことが示され、そして次に基本周
波数が880Hzであると判定された場合、オクターブ・アップ・カウンタの音
「オン」カウンタに対する比率は50%を越えておらず、880へルツの読み取
り値を2で割る。ブロック332の後、サブルーチンはリターン・ブロック32
6に進む。判断ブロック335に対する答えが「肯定」である場合、基本周波数
は正しい基本周波数であり、Current Noteに値を割り当てる時に初期エラーが生
じたものと見なす。従って、サブルーチン300はリターン・ブロック326に
進む。リターンの際、Current Noteを更新し、新しい高いオクターブを反映させ
る。
判断ブロック334に対する答えが「肯定」である場合、サブルーチン300
はブロック336に進み、前記オクターブ・エラー・サブルーチンの結果を読み
取る。このオクターブ・エラー・サブルーチンの結果を、判断ブロック228で
試験する。オクターブ・エラーがなければ(即ち、入力音声信号のオクターブの
初期予測が正しかった)、その時決定した基本周波数は、入力音声信号の実際の
基本周波数よりも1オクターブ低い。従って、ブロック332でこの周波数に2
を乗算する。オクターブ・エラーがある場合、その時決定した基本周波数が正し
い周波数であると仮定し、サブルーチンはリターン・ブロック326に進み、音
楽家が歌っていたオクターブの初期予測は正しくなかったことになる。従って、
ブロック326に戻る前に、ブロック337で音「オン」カウンタ及びオクター
ブ・カウンタをクリアするので、新しい基本周波数がここで現在の音に割り当て
られる。
第5図は、オクターブ・エラー・サブルーチン400(図2で参照した)の処
理を示す詳細なフローチャートである。サブルーチン400は開始ブロック41
0にて開始し、ブロック412に進んで、Lサンプリング期間について入力音声
信号の0次遅れ自己相関(Rx(0))を計算する。好適実施例では、Lは25
6に等しく設定されている。0次遅れ自己相関は、式1に与えられる数式を用い
て決定される。
ここでx(n)はRAM44(図1に示す)内に記憶されている入力音声信号で
ある。ブロック412の後、サブルーチン400はブロック414に進み、式2
に従ってp/2次遅れ自己相関(Rx(P/2)を計算する。
ここでPは入力音声信号の基本周波数の周期である。0次遅れ自己相関のP/2
次遅れ自己相関に対する比率が判断ブロック416で判断され、0.10を越える場
合、サブルーチン400は判断ブロック418に進み、基本周波数が許容範囲の
半分であるか、即ち予想よりも1オクターブ低いかについて判断する。判断ブロ
ック418に対する答えが肯定である場合、サブルーチン400はブロック42
0に進み、オクターブ・エラーを宣告する。判断ブロック416又は418の何
れかに対する答えが否定である場合、サブルーチン400は直接リターン・ブロ
ック422に進む。実際、サブルーチン400は入力音声信号の基本周波数強度
を偶数の高調波(even harmonics)の強度と比較する。オクターブ・エラーは典型
的に、基本周波数と比較して、偶数の高調波の大きな値によって示されるので、
比率による決定(ratiometric determination)が可能であり、基本周波数の初期
予測を補正して、入力音声信号の実際の基本周波数を反映させる。
第6図は、本発明方法がどのような処理で和音信号を発生するかを示す図であ
る。入力音声信号500は、周期τfを有するものとして示されている。好まし
くは基本周波数の周
期τfの2倍に等しい期間を有するウインドウ502を入力音声信号に乗算する
ことによって、当該信号の一部を抽出する。好適実施例では、前記ウインドウは
ハニング・ウインドウの近似であるような形状としており、最終的な多音声信号
の高周波ノイズを低減するために設けられている。しかしながら、多くの円滑に
変化する関数を用いることもできる。入力音声信号500をウインドウ502で
乗算した結果は、調整入力音声信号504として示される。これからわかるよう
に、調整入力音声信号は、ウインドウ502の釣り鐘型部分以外では、どこでも
実質的にゼロである。従って、入力音声信号500から抽出されたのは、周期τf
の2倍の期間である。
前記調整入力音声信号504を入力信号500の基本周波数の2倍の速度で複
製し、入力信号500より1オクターブ高い和音信号を形成することによって、
和音信号506が生成される。入力音声信号500よりも1オクターブ低い和音
信号を形成するためには、前記調整入力音声信号504を、入力信号の基本周波
数の半分の速度で複製する。従って、調整入力信号504を複製する速度を調整
することによって、先に論じたように、入力音声信号500のスペクトル包絡線
の形状を変えることなく、いかなる和音(harmony note)でも
生成することができる。
第6図に示したハニング・ウインドウ502は、単純なマイクロプロセッサを
用いてリアルタイムで計算するのが、計算上難しいので、本発明は区分線形近似
(peicewise linearapproximation)を用いてハニング・ウインドウを近似する。
第7図は、ウインドウ関数520の近似をいかにして計算するかを示したもので
ある。例示のために、入力音声信号の基本周波数の周期τfを63と仮定する。
この数は、先に述べた第2図に示されるブロック112から得られたものである
。区分線形近似は、各々異なる傾斜と異なる期間とを有する2本の線522及び
524を用いて発生される。線522は、2つの部分522a及び522bに分
割され、第2の線524がそれらの間に配置される。線522の傾斜をSlope1と
表記し、線524の傾斜をSlope2と表記する。これら傾斜及び期間の計算は、式
3−6によって与えられる。
Slope1=Int(Peak/τf) (3)
Slope2=Slope1+1 (4)
Slope2の期間=Peak−(τf・slope1) (5)
Slope1の期間=τf−slope1の期間 (6)
変数Peakは予め定義された変数であり、好適実施例では128に等しい。これ
らの式を区分線形近似520(第7図に
示す)に適用することにより、線522に対して2の傾斜、及び線524に対し
て3の傾斜が得られる。部分522aの期間は40、部分522bの期間は31
、そして線524の期間は2である。奇数の期間はいずれも常に線522bに加
算される。区分線形近似520の後半は、同一期間と負の傾斜とを有する左半分
の鏡像を形成することによって行われる。整数値を有する傾斜のみを用いること
によって、波形の一部を抽出するのに必要な乗算処理が単純になるので、本方法
は実質的にリアルタイムで安価なマイクロプロセッサを用いて処理することがで
きる。更に、非整数の傾斜値を用いると、望ましくない高周波変調が多音声信号
に混入することになる。
第9図は、信号処理ブロック(第1図に示す)のブロック図を示す。信号処理
ブロック50は、入力音声信号と複数の和音信号とから成る多音声出力信号を発
生する。左ピッチ・シフタ550及び右ピッチ・シフタ600が、先に決定した
和音信号の各々の周波数に等しい複数の速度で、前記調整入力音声信号を複製す
る。左ピッチ・シフタ550は、それぞれリード552及び554上の第1及び
第2和音信号の周期を受け取る。更に左ピッチ・シフタ550に印加されるのは
、リード556上のハニング・ウインドウの区分線形近似の記
述である。同様に、右ピッチ・シフタ600は、それぞれリード606及び60
8上の第3及び第4和音信号の周期、及びリード610上のハニング・ウインド
ウの記述である。基本周波数の周期τfが、リード612から基本タイマ602
に印加される。基本タイマ602には、適切な数をロードすることによって、所
定間隔で時間を設定する。基本タイマ602に入力音声信号の基本周波数の周期
τfをロードすることにより、基本タイマ602は、入力信号の基本周波数と同
じ期間を有する間隔を計時(time)する。基本タイマがその間隔を計時する毎に、
開始ポインタ604がRAM44内のアドレスにロードされ、ここから入力音声
信号の当該部分が読み出される。
上述のように、RAM44は循環アレイとして構成されており、その中に入力
音声データが記憶される。書き込みポインタ45が常に更新され、入力音声デー
タを記憶できるメモリ内の、次に使用可能な場所を指示する。本方法は、ピッチ
検出サブルーチン112(第2図に示す)が入力信号の基本周波数の決定を完了
するのに20ミリ秒かかることを想定している。従って、読み出すべき入力音声
信号部分の先頭は、書き込みポインタ45のアドレスから20ミリ秒内にサンプ
リングされたデータ量を減算することによって決定すること
ができる。このように、基本タイマ602及び開始ポインタ604は一緒に動作
し、抽出する入力音声信号部分のRAM44内のアドレスを決定する。
左ピッチ・シフタ550及び右ピッチ・シフタ600は、RAM44内に記憶
されている入力音声データをウインドウ関数と乗算する。各ピッチ・シフタ55
0、600は、リード614上のサンプリングされた入力音声データを受け取り
、結果をそれぞれリード616及び618に出力する。一対のスイッチ620、
622が信号処理ブロック50の出力を一対のリード56a及び56bに接続す
る。スイッチ620及び622は、マイクロプロセッサからリード624上を転
送されるバイパス信号によって制御される。音が検出されない場合(歯擦、低レ
ベル等のため)、リード56a及び56bは、直接リード614からサンプリン
グされた入力音声データを受け、ピッチ・シフタ550及び600を迂回する。
上述のように、多音声信号が自然に聞こえるようにするには、歯擦音の周波数を
シフトすべきではない。
第9図は、第8図に示した左ピッチ・シフタ550の詳細なブロック図を示す
。上述のように、ピッチ・シフタ550は、サンプリングされた入力音声データ
の一部をウインドウ関数と複数の速度で乗算し、和音信号を生成する。左ピッチ
・シフタ550内に含まれているのは、2つのタイマ558及び562であり、
これらにはそれぞれ第1及び第2和音信号の周期がロードされる。タイマ558
及び562は、前記第1及び第2和音信号の周期に等しい間隔を計時する。タイ
マ558が第1和音信号の周期τh1に等しい間隔を計時すると、リード562を
通じてフェーダ割り当てブロック566に信号を送る。同様に、タイマ562が
第2和音信号の周期τh2に等しい間隔を計時すると、リード562を通じてフェ
ーダ割り当てブロック566に信号を送る。フェーダ割り当てブロック566は
、4つのフェーダ568、570、572及び574の1つを起動し、サンプリ
ングされた入力音声信号とウインドウ関数を乗算することにより、多音声信号の
一部を発生し始める。フェーダ割り当てブロック566は、前記フェーダに、1
組のリード566a、566b、566c、及び566dによって結合されてい
る。
フェーダ568a、570a、572a、及び574aの各々に含まれている
のは、読み出しポインタとウインドウ・ポインタ568b、570b、572b
、及び574bである。フェーダが要求される毎に、現在の開始ポインタ604
が起動されたフェーダの読み出しポインタにロードされ、入力音声データを読み
出すべきRAM44内のアドレスを指示
する。また、フェーダ568、570、572、及び574の各々の中に含まれ
ているのは、入力音声データと乗算すべきウインドウ関数の区分線形近似部分を
追跡するためのウインドウ・ポインタである。左ピッチ・シフタ550も、ウイ
ンドウの区分線形近似の数学的記述を含む、ウインドウ・テーブル578を含む
。ウインドウ・テーブル578は、前記フェーダの各々にリード580を介して
接続されている。ピッチ・シフタ内に含まれている各フェーダは、同様に動作す
る。従って、フェーダ568についての以下の説明は、他のフェーダにも同等に
適用されるものである。
第1和音信号が入力音声信号より1オクターブ下となるように選択された場合
、周期τh1は周期τfの2倍に等しくなる。タイマ558が値τh1に到達すると
、フェーダ割り当てブロック566は使用可能なフェーダを選択し、サンプリン
グされた入力音声信号とウインドウ関数との乗算を開始する。フェーダ568が
使用可能と仮定すると、フェーダ568に含まれている読み出しポインタは、デ
ータが読み出されるRAM44内のアドレスと等しくなるように更新される。次
に、フェーダ568は、リード614から受け取られたサンプリングされた入力
音声データとリード580から得られたウインドウ関数との乗算を、乗算ブロッ
ク569において開始す
る。この乗算結果はリード576aを通じて加算器582に出力され、ここでこ
の結果が他のフェーダの出力と組み合わせられ、左ピッチ・シフタの出力に等し
い信号をリード616に供給する。
ウインドウ関数は、入力音声信号の基本周波数の2倍に等しい期間を有するよ
うに選択されるので、入力音声信号の周波数に等しい周波数を有する信号を生成
するには、2つのフェーダが必要である。入力音声信号よりも1オクターブ低い
和音信号を生成するには1つのフェーダのみがあればよいが、入力信号のそれの
2倍の周波数を有する和音信号を生成するには、4つのフェーダが必要である。
必要なフェーダの数を減らすために、入力信号の2周期未満の期間を有するよう
に、ウインドウ関数を変更することができる。しかしながら、かかるウインドウ
期間の短縮は、これに対応して音質が低下する結果となる。ハニング・ウインド
ウにある信号を乗算してその信号の和音を形成する処理は、先に引用したレント
の論文に詳しく記載されており、当技術において公知である。
第10図は、歯擦音を検出するためにサブルーチン112によって用いられた
一連の予め定められたしきい値を交差する入力音声信号500のグラフを示す。
上述のように、歯擦音は、大振幅、高周波数変動によって検出される。アメリカ
合衆国特許第4,688,464号に記載されているピッチ検出方法は、本発明では変更
されている。正ピーク値の50パーセントと負ピーク値の50パーセントの2つ
のしきい値が決定される。前記従来方法は、入力音声信号が、高しきい値即ちピ
ーク値の50パーセントのしきい値を交差し、そして前記高しきい値を再び交差
するという、連続動作を完了する毎に記録が行われるような変更も行われる。第
10図において、この連続動作は点A及びCで完了することが示されている。同
様に、この方法は、入力信号が、低しきい値即ち負ピーク値の50パーセントの
しきい値を交差し、そして前記低しきい値を再び交差するという連続動作を完了
する毎に記録を行う。この連続動作の完了は、点B及びDとして示されている。
これらの動作が8ミリ秒未満の内に16回以上160回まで生じた場合、前記方
法は、歯擦音が検出されたものとし、ピッチ・シフタの各々への迂回線をイネー
ブルすることによって、上述のように、ピッチ・シフタを迂回する。好適実施例
では、歯擦音を知らせるのに必要な前記連続動作の回数は、音楽家によって調整
可能とすべきである。
本発明をその好適実施例に関して開示したが、該好適実施例に対する変更が、
この発明の範囲における精神から離れることなく、形状及び内容において可能で
あることを、当業者
は認めよう。それ故、範囲は、続く請求の範囲によってのみ限定されるものであ
る
【手続補正書】特許法第184条の7第1項
【提出日】1993年3月25日
【補正内容】
1993年3月25日付け補正の請求の範囲
請求の範囲
21.音符(vocal note)を表わす入力音声信号を分析し、前記入力音声信号と
組み合わせる複数の和音信号を生成し、多音声信号を発生する装置であって、
前記入力信号をサンプリングするアナログ/デジタル変換器と、
前記アナログ/デジタル変換器に結合され、サンプリングされた入力信号を記
憶するデジタル・メモリと、
前記デジタル・メモリに結合され、前記記憶された入力信号を分析して、前記
入力信号の基本周波数を決定する計算手段と、
前記入力信号の基本周波数に応答して、前記音符に対して予め定められた音楽
的関係を有する1つ以上の和音信号を発生する手段と、
前記1つ以上の和音信号を前記入力信号と組み合わせ、多音声出力を生成する
混合器と、
から成る装置。
22.前記1つ以上の和音信号を発生する手段が、
前記入力信号の基本周波数に応答して、1つ以上の基本和音周波数を選択する
手段であって、前記1つ以上の基本和音信号は、前記音符に対して音楽的関係を
持つ1つ以上の和音を規定する手段と、
前記記憶された入力信号の一部を抽出する手段と、
前記1つ以上の和音の各々の基本和音周波数の関数である複数の速度で、前記
抽出部分を複製する手段と、
から成る請求項21記載の装置。
23.前記記憶された入力信号の一部を抽出する手段が、前記記憶された入力
信号を、ウインドウ関数で調整する請求項22記載の装置。
24.前記記憶された入力信号の一部を抽出する手段が、
前記入力信号の基本周波数の周期よりも長い期間を有するハニング・ウインド
ウの区分線形近似を計算する手段と、
前記記憶された入力信号を、前記ハニング・ウインドウの区分線形近似で調整
する手段と、
から成る請求項22記載の装置。
25.音符を表す入力信号を分析し、前記音符に和音的に関連する1つ以上の
和音信号を生成する装置であって、
前記入力信号をサンプリングするアナログ/デジタル変換器と、
前記アナログ/デジタル変換器に結合され、前記サンプリングされた入力信号
を記憶するデジタル・メモリと、
前記デジタル・メモリに結合され、前記記憶された入力信号を分析して、該入
力信号の基本周波数を決定し、前記入力信号の基本周波数に応答して生成される
1つ以上の和音信号を選択し、前記選択された1つ以上の和音信号の基本周波数
を決定するマィクロプロセッサと、
前記マイクロプロセッサに結合され、前記記憶された入力信号の一部を抽出し
、前記選択された1つ以上の和音信号の基本周波数の関数である速度で前記記憶
された入力信号の抽出部分を複製し、前記複製部分を加算して、前記1つ以上の
和音信号に実質的に不連続がなくなるようにすることによって、前記1つ以上の
和音信号を生成する、1つ以上のピッチ・シフタと、
から成る装置。
26.前記記憶された入力信号の一部を抽出し、該抽出された部分を複製する
1つ以上のピッチ・シフタが、
前記1つ以上の和音信号の基本周波数に関連する周期的間隔で、前記記憶され
た入力信号をウインドウ関数で調整する、1つ以上のフェーダを含む請求項25
記載の装置。
27.前記ウインドウ関数は、ハニング・ウインドウの区
分線形近似である請求項26記載の装置。
28.前記1つ以上のピッチ・シフタが、
前記記憶された入力信号をウインドウ関数で調整することによって、前記記憶
された入力信号の一部を抽出する1つ以上のフェーダと、
前記1つ以上の和音信号の基本周波数の関数である時間間隔で前記1つ以上の
フェーダに、前記記憶された入力信号を前記ウインドウ関数による調整を開始さ
せる1つ以上のタイマと、
から成る請求項25記載の装置。
29.前記入力信号を前記1つ以上の和音信号と組み合わせて、多音声信号を
生成する混合器を更に含む請求項25記載の装置。
30.入力音声信号を分析し、該入力音声信号に対して予め定められた音楽的
関係を有する1つ以上の和音信号を発生する方法であって、
前記入力音声信号をサンプリングし、前記入力音声信号を表すデジタル表現を
形成するステップと、
前記入力音声信号のデジタル表現を分析し、前記入力音声信号の基本周波数を
判定するステップと、
前記入力音声信号の基本周波数に基づいて、1つ以上の和
音信号を規定する1つ以上の基本周波数を選択するステップと、
前記入力音声信号のデジタル表現の一部を抽出するステップと、
前記1つ以上の和音信号を規定する基本周波数の関数である1つ以上の速度で
、前記入力音声信号のデジタル表現の抽出部分を複製するステップと、
から成る方法。
31.入力音声信号と共に用いる1つ以上の和音信号を生成し、多音声出力を
生成する方法であって、
前記入力音声信号を分析し、該入力信号の基本周波数を決定するステップと、
前記入力音声信号の基本周波数に基づいて、前記入力音声信号に音楽的に関連
する1つ以上の和音信号を生成するステップと、
前記1つ以上の和音信号と前記入力音声信号とを用いて前記多音声信号を生成
するステップと、
から成る方法。
32.前記1つ以上の和音信号を生成するステップが、
前記音声信号をサンプリングするステップと、
前記入力音声入力を記憶するステップと、
前記1つ以上の和音信号の各々の基本周波数の関数である速度で、前記記憶さ
れた入力音声信号の一部を複製するステップと、
から成る請求項31記載の方法。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1994年6月6日
【補正内容】
請求の範囲
排他的所有権または特権を主張する本発明の実施例は、次のように規定される
ものとする。
1.デジタル的にサンプリングされた信号のピッチのシフトを、当該信号の一
部を抽出し、該抽出部分を所定の速度で複製することによって行うシステムにお
いて、
入力音声信号を分析し、該入力音声信号に対して所定の音楽的関連を有する1
つ以上の和音信号を発生する方法であって、
前記入力音声信号をサンプリングして、該入力音声信号のデジタル表現を作成
するステップと、
前記入力音声信号のデジタル表現を繰り返し分析することによって、前記入力
音声信号の基本周波数の現在の予測値を決定するステップと、
前記基本周波数の以前の予測値から得られた1組のパラメータに基づいて前記
現在の予測値を試験し、該現在の予測値が前記基本周波数の正しい予測値である
かについて判断するステップと、
前記入力音声信号の基本周波数の現在の予測値に基づい
て、1つ以上の和音信号を規定する1つ以上の和音周波数(harmony frequency)
を選択するステップと、
前記入力音声信号のデジタル表現の一部を抽出するステップと、
前記入力音声のデジタル表現の抽出部分を、前記1つ以上の和音信号を規定す
る和音周波数(harmony frequency)の関数である、1つ以上の速度で複製するス
テップと、
から成る改良方法。
2.前記基本周波数の現在の予測値を試験するステップが、更に、
前記基本周波数の現在の予測値が、前記以前の予測値に関連する周波数範囲内
にあるかについて判断するステップを含む請求項1記載の方法。
3.前記現在の予測値の整数倍または分数が前記周波数範囲内にあるかについ
て判断し、そうであれば、前記現在の予測値を前記周波数範囲内に入るように調
節するステップを更に含む請求項2記載の方法。
4.前記現在の予測値が前記入力音声信号の基本周波数の正しい予測値である
場合、前記基本周波数の現在の予測に対応する基準音を割り当てるステップを更
に含む請求項1記載の方法。
5.前記入力音声信号は複数のオクターブにわたる範囲に及び得るものであり
、前記現在の予測に対応する前記基準音を割り当てるステップが、更に、
前記入力音声信号のオクターブの予測値を繰り返し作成するステップと、
前記入力信号のオクターブの予測値が正しくないかについて判断するステップ
と、
前記予測値が正しくない場合、前記オクターブの予測値を更新するステップと
、
を含む請求項4記載の方法。
6.前記オクターブの初期予測値が正しくないかについて判断するステップが
、更に、
前記基準音が割り当てられた時間長を判定するステップと、
前記入力音声信号のオクターブの予測値が、前記オクターブの初期予測値より
も1オクターブ上または1オクターブ下に変化する回数をカウントするステップ
と、
前記入力音声信号のオクターブの予測値が前記オクターブの初期予測値よりも
1オクターブ上に変化する回数と前記基準音が割り当てられた時間との関数であ
る第1変数を決定するステップと、
前記入力音声信号のオクターブの予測値が、前記オクター
ブの初期予測値よりも1オクターブ下に変化する回数と前記基準音が割り当てら
れた時間との関数である第2変数を決定するステップと、
から成る請求項5記載の方法。
7.前記入力信号のオクターブの初期予測値を更新し、前記第1変数が第1所
定限度を越える場合、前記オクターブの初期予測値よりも1オクターブ上に等し
くそれを設定するステップ、または
前記入力信号のオクターブの初期予測値を更新し、前記第2変数が第2所定
限度を越える場合、前記オクターブの初期予測値よりも1オクターブ下に等しく
それを設定するステップ、
を更に含む請求項6記載の方法。
8.前記オクターブの予測値が正しくないかについて判断するステップが、更
に、
前記入力音声信号の0次遅れ自己相関を計算するステップと、
前記入力音声信号のP/2次遅れ自己相関を計算するステップと、
前記入力音声信号の0次およびP/2次遅れ自己相関の比率を計算するステッ
プと、
前記比率が予め規定された限度を越える場合、前記入力音声信号のオクターブ
の予測値を、前記初期予測値より1オクターブ低いものに等しくなるように更新
するステップと、
を含む請求項5記載の方法。
9.前記入力音声信号のデジタル表現の一部を抽出するステップが、
前記入力音声信号をウインドウ関数で調整し、前記入力音声信号のデジタル表
現の一部を抽出するステップを含む請求項1記載の方法。
10.前記入力音声信号をウインドウ関数で調整するステップが、更に、
前記基本周波数の現在の予測値の周期よりも実質的に大きい期間を有するハニ
ング・ウインドウの区分線形近似を発生するステップを含む請求項8記載の方法
。
11.前記入力音声信号が歯擦音を表わすかについて判断し、
前記入力音声信号が歯擦音を表わすのではない場合にのみ、1つ以上の和音信
号を発生するステップを更に含む請求項1記載の方法。
12.前記基本周波数の以前の予測値から得られる1組のパラメータが、
前記基準音が割り当てられた時間長と、
以前の音が終了した時間と前記基準信号が割り当てられた時間との間の時間長
と、
前記基本周波数の以前の予測値に関連する周波数範囲と、
前記入力音声信号のレベルと、
から成る請求項6記載の方法。
13.デジタル的にサンプリングされた信号のピッチのシフトを、当該信号の
一部を抽出し、該抽出部分を所定の速度で複製することによって行うシステムに
おいて、
音符を表わす入力音声信号(20)を分析し、前記入力音声信号と組み合わせ
る複数の和音信号(22)を生成し、多音声信号を発生する装置(10)であっ
て、
前記入力音声信号をサンプリングし、サンプリングされた入力音声信号をデジ
タル・メモリ(44)に記憶する信号処理手段(50)と、
前記入力音声信号の基本周波数の現在の予測値を決定する周波数検出器(40
)と、
前記入力音声信号の基本周波数に基づいて、前記複数の和音信号の基本周波数
を判定する手段(40)と、
前記複数の和音信号の基本周波数に実質的に等しい周波数を有するトリガ信号
を生成する複数のタイミング手段
(558)と、
前記複数の和音信号の基本周波数に実質的に等しい周波数を有するトリガ信号
を生成する複数のフェーダ(568)と、
前記トリガ信号に応答して、前記入力音声信号の一部を抽出すると共に、前記
複数の和音信号の基本周波数に実質的に等しい速度で前記抽出部分を複製する、
複数のフェーダ手段(568)と、
前記入力音声信号の抽出部分と前記入力音声信号とを受信するように接続され
、それらを組み合わせて前記多音声信号を生成する混合器(64)と、
から成る改良装置。
14.前記入力音声信号の基本周波数の以前の予測値から得られる1組のパラ
メータに基づいて、前記基本周波数の現在の予測値を試験し、該現在の予測値が
前記入力音声信号の基本周波数の正しい予測値であるかについて判断する手段(
40)を更に含む請求項13記載の装置。
15.前記サンプリングされた入力音声信号の一部を抽出する前記フェーダ手
段(568)が、前記サンプリングされた入力音声信号をウインドウ関数で調整
する請求項13記載の装置。
16.前記入力音声信号の基本周波数の現在の予測値の周
期よりも長い期間を有するハニング・ウインドウの区分線形近似を発生する手段
(40)を更に含む請求項15記載の装置。
17.前記入力音声信号が歯擦音を表わすかについて判断する歯擦検出手段(
40)を更に含むことを特徴とする請求項13記載の装置。
18.前記歯擦検出手段に応答して、前記混合手段(64)を前記複数の和音
信号の受信から切断し、前記入力音声信号が歯擦音を表わす時、前記多音声信号
が前記和音信号を含まないようにする迂回スイッチ(620)を更に含む請求項
17記載の装置。
19.前記入力音声信号は複数のオクターブにわたる範囲に及び得るものであ
り、前記計算手段(40)が、更に、前記入力音声のオクターブの初期予測値を
形成し、前記初期予測値が正しくないかについて判断し、該初期予測値が正しく
ない場合、前記オクターブの初期予測を更新する請求項13記載の装置。
20.前記計算手段(40)は前記入力音声信号の0次遅れ自己相関と前記入
力音声信号のP/2次遅れ自己相関とを計算し、前記0次遅れ自己相関を前記P
/2次遅れ自己相関で除算した比率が、予め定められた限度を越える場合、前記
オクターブの初期予測を、前記初期予測より1オクターブ低いものに等しくなる
ように更新する請求項19記載の装置。
21.前記入力音声信号の基本周波数の変動に拘わらず、前記和音信号の選択
を維持し、前記入力音声信号の基本周波数が所定間隔以上で変化するまで、前記
和音信号が変化しないようにする手段(40)を更に含む請求項13記載の装置
。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 排他的所有権又は特権を主張する本発明の実施例は、次のように規定されるも のとする。 1.音符(musical note)を表わす入力音声信号を分析し、前記入力音声信号 と組み合わせる複数の和音信号を生成し、多音声信号を生成する方法であって、 前記入力音声信号の基本周波数の現在の予測値を繰り返し決定し、 前記基本周波数の以前の予測値から得られる1組のパラメータを基に、前記現 在の予測値を試験し、該現在の予測値は前記基本周波数の正しい予測値であるか について判断し、 前記現在の予測値が正しい予測値であれば、前記現在の予測値に対応する基準 音(reference note)を割り当て、 前記基準音に基づいて複数の和音を選択し、 前記複数の和音に対応する複数の和音信号を発生し、 前記複数の和音信号を前記入力音声信号と組み合わせて、前記多音声信号を生 成する ことから成る音符を表わす入力音声信号を分析する方法。 2.前記現在の予測値を試験するステップは、更に、 前記基本周波数の現在の予測値が、以前の予測値に関連す る許容周波数範囲内にあるかについて判断するステップを含む請求項1記載の方 法。 3.前記現在の予測値の正数倍又は分数が、前記許容周波数範囲内にあるかに ついて判定し、そうであれば、前記現在の予測値を調整し、前記許容周波数範囲 内に入るようにするステップを含む請求項2記載の方法。 4.前記入力音声信号が、複数のオクターブの範囲にわたり、前記現在の予測 値に対応する基準音を割り当てるステップが、更に、 前記入力音声信号のオクターブの初期予測値を形成するステップと、 前記入力音声信号のオクターブの初期予測値は正しくないかについて判断する ステップと、 前記初期予測値が正しくない場合、前記オクターブの初期予測値を更新するス テップと、 を含む請求項1記載の方法。 5.前記オクターブの初期予測値が正しくないかについて判断するステップが 、更に、 前記基準音が割り当てられた時間長を判定するステップと、 前記入力音声信号のオクターブの現在の予測値が、前記オクターブの初期予測 値よりも1オクターブ上又は1オクター ブ下に変動した回数をカウントするステップと、 前記入力音声信号のオクターブの現在の予測値が前記オクターブの初期予測値 よりも1オクターブ上に変動した回数と、前記基準音が割り当てられた時間との 関数である、第1変数を決定するステップと、 前記入力音声信号のオクターブの現在の予測値が前記オクターブの初期予測値 よりも1オクターブ下に変動した回数と、前記基準音が割り当てられた時間との 関数である、第2変数を決定するステップと、 を含む請求項4記載の方法。 6.前記入力音声信号のオクターブの初期予測値を更新し、前記第1変数が第 1の予め定められた限度を越えた場合、前記オクターブの初期予測値よりも1オ クターブ上にそれを設定するステップ、又は 前記入力音声信号のオクターブの初期予測値を更新し、前記第2変数が第2の 予め定められた限度を越えた場合、前記オクターブの初期予測値よりも1オクタ ーブ下にそれを設定するステップ、 を含む請求項5記載の方法。 7.前記複数の和音信号を発生するステップが、 前記和音の各々の基本周波数を判定するステップと、 前記入力音声信号をウインドウ関数によって調整し、前記入力音声信号の一部 を抽出するステップと、 前記入力音声信号の抽出部分を、前記和音の各々の基本周波数の関数として、 複数の速度で複製するステップと、 を含む請求項1記載の方法。 8.前記入力音声信号をウインドウ関数によって調整するステップが、更に、 前記基本周波数の現在の予測値の周期よりも実質的に長い期間を有するハニン グ・ウインドウの区分線形近似を発生するステップを含む請求項7記載の方法。 9.前記オクターブの初期予測値が正しくないかについて判断するステップは 、更に、 前記入力音声信号の0次遅れ自己相関を計算するステップと、 前記入力音声信号のP/2次遅れ自己相関を計算するステップと、 前記入力信号の0次及びP/2次遅れ自己相関の比率を計算するステップと、 前記比率が予め定められた限度を越えた場合、前記入力信号のオクターブの初 期予測を更新し、前記オクターブの初期予測値よりも1オクターブ下に設定する ステップと、 を含む請求項5記載の方法。 10.前記入力音声信号が歯擦音を表わすかについて判断し、前記入力音声信 号が歯擦音を表わすのではない場合にのみ、1つ以上の和音信号を発生するステ ップを実行するステップを含む請求項1記載の方法。 11.前記基本周波数の以前の予測値から得られる1組のパラメータは、 前記基準音が割り当てられた時間長と、 以前の音が終了する時間と前記基準信号が割り当てらる時間との間の時間長と 、 前記基本周波数の以前の予測値に関連する許容周波数範囲と、 前記入力音声信号のレベルと、 から成る請求項5記載の方法。 12.音符を表わす入力音声信号を分析し、前記入力音声信号と組み合わせる 複数の和音信号を生成し、多音声信号を発生する装置であって、 前記入力音声信号をサンプリングし、サンプリングされた入力音声信号をデジ タル・メモリに記憶する信号処理手段と、 前記入力音声信号の基本周波数の現在の予測値を決定する周波数検出器と、 前記入力音声信号の基本周波数の以前の予測値から得られる1組のパラメータ に基づいて、現在の予測値を試験し、該現在の予測値が前記基本周波数の正しい 予測値であるかについて判断する計算手段であって、前記現在の予測値が正しい 予測値である場合、前記現在の予測値に対応する基準音を割り当てる前記計算手 段と、 前記基準音に基づいて複数の和音を決定する手段と、 前記複数の和音に対応する複数の和音信号を発生する手段と、 前記複数の和音信号と前記入力音声信号とを受信するように接続され、それら を組み合わせて前記多音声信号を生成する混合器と、 から成る装置。 13.前記サンプリングされた入力音声信号の一部を抽出する手段と、 前記複数の和音の基本周波数の関数として、複数の速度で、前記抽出部分を複 製する手段と、 を更に含む請求項12記載の装置。 14.前記サンプリングされた入力音声信号の一部を抽出する手段が、前記サ ンプリングされた入力音声信号をウインドウ関数で調整する請求項13記載の装 置。 15.前記サンプリングされた入力音声信号の一部を抽出する手段が、更に、 前記基本周波数の現在の予測値の周期よりも大きい期間を有するハニング・ウ インドウの区分線形近似を発生する手段を含む請求項14記載の装置。 16.前記入力音声信号が歯擦音を表わすかについて判断する歯擦検出手段を 含む請求項11記載の装置。 17.前記混合器を前記複数の和音信号の受信から切断し、前記多音声信号が 前記和音信号を含まないようにする迂回スイッチを含み、該迂回スイッチは、前 記歯擦検出手段に応答する請求項16記載の装置。 18.前記入力音声信号は複数のオクターブにわたる範囲に及ぶことができ、 前記計算手段は、前記入力音声信号のオクターブの初期予測値を計算し、該初期 予測値が正しくないかかについて判断し、前記初期予測値が正しくない場合、前 記オクターブの初期予測値を更新する請求項1記載の装置。 19.前記計算手段は、前記入力音声信号の0次遅れ自己相関と、前記入力音 声信号のP/2次遅れ自己相関とを計算し、前記0次を前記P/2次遅れ自己相 関で割った比率が予め定められた限度を越える場合、前記オクターブの初期予測 を更新して、該初期予測値より1オクターブ低いものに等し くする請求項18記載の装置。 20.前記基準音の変動に拘わらず和音の選択を維持し、前記基準音が予め定 められた間隔以上に変化するまで、該和音が変化しないようにする手段を含む請 求項11記載の装置。
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