JPH08500978A - 2−ケト−l−グロン酸製造のための改善された酵素 - Google Patents
2−ケト−l−グロン酸製造のための改善された酵素Info
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Abstract
(57)【要約】
2,5−ジケト−D−グルコン酸レダクターゼAは、アスコルビン酸(ビタミンC)の前駆体である2−ケト−L−グロン酸を製造するのに使用する酵素であり、その変異体を部位特異的変異処理により得た。得られた変異体は改善された触媒活性、増強された発現レベルおよび/または向上した熱安定性を有する。
Description
【発明の詳細な説明】
2−ケト−L−グロン酸製造のための改善された酵素
発明の分野
本願発明は、部位特異的変異処理の結果として、改善された工業的に有用な酵
素の変異体に関する。より詳しくは、本発明は天然に存するDKGレダクターゼ
の類縁体である、2,5−ジケト−D−グルコン酸(2,5−DKG)レダクタ
ーゼAの変異体に関する。変異体は2,5−DKGを立体選択的にアスコルビン
酸(ビタミンC)の前駆体2−ケト−L−グロン酸(2−KLG)へ転換させる
、改善された触媒能を有する。さらに、変異体はイン・ビボ発現レベルの増加お
よび/または熱安定性の改善も示す。
発明の背景
世界中の人々の健康意識の広がりのため、ビタミンCの需要が増加した。さら
に、アスコルビン酸の需要に寄与するのは、これが広く食物保存において抗酸化
剤として使用されることにある。この需要を満足するためのひとつのアプローチ
法は、アスコルビン酸の中間体である2−KLGの生産の増加である。この中間
体2−KLGは酸性または塩基性触媒下の環化によって容易にアスコルビン酸へ
転換させることができる。これはアスコルビン酸と比較してより大きな安定性お
よび棚寿命を有する。従って、アスコルビン酸を直接製造するより、その後に転
換させるための2−KLGを蓄積する方がより実際的である。
多くの第1群の微生物、エルウィニア(Erwinia)、アセトバクター(Acetoba cter
)およびグルコノバクター(Gluconobacter)は2,5−DKGをD−グル
コースから製造し得る。第2群のミクロコッカス、スタフィロコッカス、シュー
ドモナス、バチルスおよびシトロバクター微生物と同様、細菌コリネフォルムか
らの微生物(コリネバクテリウム(Corynebacterium)、ブレビバクテリウム(B revibacterium
)、およびアルスロバクター(Arthrobacter))は、第1群の微生物
により産生された2,5−DKGを2−KLGへと転換させることができる。
2−KLGを産生するために、このように適当な微生物を共醗酵させることは、
エルウィニア属およびコリネバクテリウム属の両方の関連する特性を単一の微生
物内で組み合わせることにより単純化されている(アンダーソンら、サイエンス
23:144(1985))。これはコリネバクテリウム属内の2,5−DKG
を2−KLGへ転換させる2,5−DKGレダクターゼの同定によって完成され
た。このレダクターゼの遺伝子をその後、クローン化し、そしてエルウィニア・
ヘルビコラという腸内細菌のファミリーの細菌内に発現させた。この細菌はD−
グルコースを2,5−DKGへと一段回の醗酵で転換させる細菌である。得られ
た組換え細菌株は、2,5−DKGレダクターゼを中枢酵素として有し、D−グ
ルコースを2−KLGへと単一醗酵工程にて転換させる(ラザルスら、フォース
・エイエスエム・コンフ・ジェネット・モレック・ビオール・インダスト・マイ
コロオルグ(Fourth ASM Conf.Genet.Molec.Biol.Indust.Microorg.)187−
193(1989))。
単一醗酵工程における2,5−DKGレダクターゼの触媒効率の改善は、2−
KLGの産生を増加させる確実な方法である。さらに、精製した2,5−DKG
レダクターゼAは増加した触媒活性を有し、2,5−DKGから2−KLGへの
インビトロ工程にて用いられる。例えば、固体支持体上へ純化酵素を固定化して
、2−KLGの連続産生が可能となる。
以下のミカエリスーメンテンの式、:
Km Kcat
E+S ← ES → E+P
によれば酵素の反応の効率はKmおよびKcatの2つの速度パラーターにより測定
し得る。触媒速度定数Kcatはまた代謝回転数としても知られ、酵素−基質(E
S)複合体の解離の指標となる。これはまた、酵素(E)の活性部位につき、単
位時間当たりの、基質分子(S)がES複合体を経て生成物(P)へ転換される
最大数を示す。Vmaxは酵素が基質で飽和されている際の酵素が触媒する還元の
最大速度もしくは比率を示す。従って、Vmaxは飽和基質濃度では一定であり、
基質濃度の増加によっても変化しない。飽和基質濃度におけるKcatは、Vmaxと
全酵素濃度[ET]に対して以下の式の関係を有する:
Vmax=Kcat[ET]。ミカエリス定数KmはES複合体の解離定数と等しい。
従って、KmはES複合体の強度の指標となる。Kmが低い場合には複合体は強
く、より結合しているのが好ましいが、Kmが高い場合には複合体は弱く、より
結合しにくい。Kcat/Kmの比は特異性定数と呼ばれ、酵素の基質に対する
特異性、即ち酵素分子についての基質に対する触媒効率を示す。特異性定数が大
きいほど、酵素に対する基質として好ましいものである。
2−KLGの大きな収量はエルウィニア属のごとき適当なホスト株(2,5−
DKG産生株)に発現されたコリネバクテリウム2,5−DKGレダクターゼ(
2,5−DKGレダクターゼA、または2,5−DKGレダクターゼIIとして
知られている)により得られている(アンダーソンら、サイエンス230:14
4(1985);ミラーら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー
262:9016(1987))。これらの結果は2,5−DKGレダクターゼ
Aの2,5−DKGに対する特異性定数が低いのにももかかわらず、得られてい
る。コリネバクテリウムは天然には2,5−DKGに遭遇することはないため、
この化合物が2,5−DKGレダクターゼAに対して弱い基質であることは驚く
べきことではない。
2,5−DKGレダクターゼAに対するこの低い特異性定数は、より大きな特
異性定数を2,5−DKGに対して有する第2のホモロガスなコリネバクテリウ
ム2,5−DKGレダクターゼ(2,5−DKGレダクターゼB、または2,5
−DKGレダクターゼIとして知られている)と対照的である(ソノヤマとコバ
ヤシ、ジャーナル・オブ・ファーメンテーション・テクノロジー65:311
(1987))。さらに、両方の2,5−DKGレダクターゼは、より大きな特
異性定数をその既知の基質に対して有するいくつかの既知のアルドースおよびケ
トーレダクターゼとホモロガスである。かかる知見は、2,5−DKGレダクタ
ーゼAの活性部位が2,5−DKGを2−KLGへ触媒的に転換させるのに最適
な形状にはなっていないことを示す。従って、単一醗酵工程における2,5−D
KGレダクターゼAの特異的活性を最適化するために、部位特異的変異処理によ
るア
ミノ酸置換を酵素の活性部位にて行わなくてはならない。
酵素の速度定数の改善に加えて、部位特異的変異処理はアミノ酸の置換、削除
もしくは挿入によって構造的安定性を増加させることができる。以下は構造的に
安定化させる変異処理の例である。新しいジスルフィド結合を導入して共有結合
の架橋を蛋白質の異なった部位の間にかけることは、バクテリオファージT4ラ
イソザイムの熱安定性(マツムラら、ネイチャー342:291−293)、バ
クテリオファージλレプレッサーの熱安定性(サウエルら、バイオケミストリー
25:5992−5998(1986))、大腸菌(E.Coli)ジヒドロフォレー
トレダクターゼの熱安定性(ビラフランカら、バイオケミストリー26:218
2(1987))およびスブチリシンBPN’(パントリアノら、バイオケミス
トリー26:2077−2082(1987))の熱安定性を改善するための手
段として報告されている。結晶解析により蛋白質の三次元構造を解析して、ジス
ルフィド結合を導入するための2つのシステインを挿入する部位を決定するコン
ピュータープログラムがある(パボら、バイオケミストリー25:5987−5
991(1986))。これらの結合は大きなスケールのコンフォメーションは
壊さないが、局部のコンフォメーションを安定化させる。
α−ヘリックス構造内においてアラニンでグリシンをアミノ酸置換すると、バ
クテリオファージλリプレッサーの熱安定性(ヘクトら、プロテインス:ストラ
クチャー、ファンクション、ジェネティクス1:46−46(1986))およ
びバチルス・ステアロサーモフィラスの中性プロテアーゼの熱安定性(イマナカ
ら、ネイチャー324:695−697(1986))が増加することが報告さ
れている。バクテリオファージT4ライソザイムでは融点Tmの上昇はプロリン
でアラニンを、およびアラニンでグリシンを置換する2つのアミノ酸置換によっ
て得られる(マットヒューら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンス・ユーエスエー84:6663−6667(1987)
)。蛋白質の疎水性のコア部にあるアミノ酸を、チロシンのごとき芳香族残基と
置換することは、特に芳香族側鎖の先住クラスター近辺の部位においてそうする
ことが、熱安定性を促進することが、カナマイシンヌクレオチジルトランスフェ
ラ
ーゼ(リアオら、バイオケミストリー83:576−580(1986))およ
びバクテリオファージλレプレッサー(ヘクトら、バイオケミストリー81:5
685−5689(1984))で知られている。
発現ベクター内の転写および翻訳調節配列は、細菌における蛋白質の高レベル
産生の鍵となる要因である。大腸菌TrpバクテリオファージλPL、大腸菌l
ac UV5およびTrp−lacUV5フュージョン(Tac)プロモーターは最
も頻繁に使用される原核細胞のプロモーターの仲間である(デボアら、プロシー
ディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユーエスエー
80:21−25(1983));サンブルックら、「モレキュラー・クローニ
ング」コールド・スプリング・ハーバー・プレス(1989)レマウトら、ジー
ン15:81−93(1981)。プロモーターからの転写誘導に際して特定の
蛋白質を高発現させられるか否かを知る方法はない。メッセージの翻訳効率、m
RNAの安定性および蛋白質固有の安定性は高レベルの発現には主な要因となる
。従って、蛋白質が変異処理をされている場合はいつでも、その発現レベルに影
響を与えることができる。
所望の配列を有する合成DNAオリゴヌクレオチドを用いる部位特異的変異処
理によって、選択されたヌクレオチドを所望の蛋白質をコード化するDNA配列
内に置換、削除もしくは挿入し得る。組み替えDNA手法は所望の変異体を合成
配列を標的配列へ置換して導入して得るのに用いられる。糸状バクテリオファー
ジから単離された複製オリジンを含有するプラスミドの発現(ビエリアとメッシ
ング、メソッズ・イン・エンザイモロジ−153:3(1987))によってフ
ラグメントを、自律増殖し得るプラスミドの単一ストランド内へクローニングす
ることができる。かかるプラスミドの使用により、プラスミドからのDNAフラ
グメントを糸状バクテリオファージベクター内へサブクローニングする繁雑な作
業が除かれる。部位特異的変異処理のキットは市販されている。
天然の酵素と異なる性質を有する2,5−DKGレダクターゼAの変異体は有
用である。特に、改善された触媒活性、向上された熱安定性および増強された発
現レベルがこの酵素の商業的有用性を発展させるのに有用である。
残念なことに、蛋白質が実質的に配列または構造に相同性を有する領域を共有
していない限り、1の蛋白質で好ましい変異に基づき、他の蛋白質をコード化す
る配列のいずこを変化させれば蛋白質の性質を改善することができるかについて
の予測を、蛋白質間で一般化することはできない。従って、変化させようとする
特定の蛋白質の、正確な構造的および機能的性質の解析が必要である。これによ
って所望の性質、例えば触媒活性、熱安定性または発現の増加のごとき、を得る
ためにどのアミノ酸を変えるべきかということを判断する。
本発明は酵素的に活性な原核生物由来2,5−DKGレダクターゼAの変異体
を提供する。2,5−DKGレダクターゼAの構造の分析を、該酵素を変化させ
て得られる変異体の安定性、発現、および/または活性を増強するために、行っ
た。この酵素をコード化する遺伝子の部位特異的変異処理を、変異体を作成する
ためにデザインした。
発明の概要
本発明は特定の変化を有する2,5−DKGレダクターゼA変異体およびこれ
らの蛋白質を産生するための材料および方法を、その産生に有用な変化させた微
生物およびセルラインと同様に提供する。他の観点においては、本発明は修飾し
た2,5−DKGレダクターゼの発現、構築およびその産生を、修飾した2,5
−DKGレダクターゼをコード化するDNAを含有するクローニングベクターと
共に提供する。
野生型2,5−DKGレダクターゼAを、部位特異的変異処理を用い、2,5
−DKGレダクターゼAのコード領域内部の選択された部位に変化を生じさせ得
る1本鎖プラスミドを用いて修飾する。この方法では、変異は2,5−DKGレ
ダクターゼAをコード化する単離されたDNA内に導入され、DNAの発現にあ
たって2,5−DKGレダクターゼA内の先に決定しておいた部位において少な
くとも1のアミノ酸が変化したものとなっている。この方法を使用して、変異を
2,5−DKGレダクターゼAをコード化する単離したDNA内へ導入し、この
DNAの転写にあたって、2,5−DKGレダクターゼAのmRNA内の予め決
定しておいた部位において少なくとも1のヌクレオチドの置換を生じさせるもの
であ
る。
本発明の修飾した2,5−DKGレダクターゼおよびコード配列は、改善され
た安定性、発現および/または触媒活性を示し、異なるKmおよびVmax値を有す
る。
図面の簡単な説明
図1は2,5−DKGレダクターゼA遺伝子の発現ベクターを示す。
図2は2,5−DKGレダクターゼAの変異体を産生させるための発現ベクタ
ーを示す。
図3は2,5−DKGレダクターゼAの概略モデル図である。
発明の詳細な説明
規定
本明細書において「野生型」2,5−DKGレダクターゼAは2,5−DKG
を立体選択的に2−KLGに転換させるよう触媒し得る蛋白質をいう。野生型酵
素は、本発明に説明する修飾を施す前の酵素である。かかる酵素はATCC株番
号31090のコリネバクテリウム属から、米国特許第5,008,193(参
考として本明細書に含まれる)に記載のごとくに得られる。
上記「野生型」2,5−DKGレダクターゼAに対して「変異体」とは、もと
の2,5−DKGレダクターゼAと関連するアミノ酸配列を有し、2,5−DK
Gを2−KLGに転換させるという、実質的に同じ酵素活性を有する。しかしな
がら、変異体は1またはそれ以上のアミノ酸の置換、削除もしくはアミノ酸残基
の挿入を有する。これらの残基は活性部位残基を含有することが最も確からしい
蛋白質の領域を予測するためのある特定のアプローチを用いて選択される。一つ
のアプローチには2,5−DKGレダクターゼAが8本鎖α/βバレル構造であ
るとする2次構造の予測を含む。いくつかの修飾が、野生型酵素と比して2,5
−DKGを立体選択的に2−KLGに転換させるための、より改善された性質を
有する酵素の変異体をコード化するよう遺伝子を修飾するために行われる。
当業者には、本明細書において議論されている多くの化合物、例えば蛋白質お
よびサッカライドの酸性誘導体、が周囲の環境に基づき様々なイオン化状況にあ
ることは周知であり、例えば液体内または、固体に製造された場合に調製時の液
体の外にある場合は異なる。例えば、「グルコン酸」のごとき言葉を使用するに
は、関連する有機分子のすべてのイオン化状況を含むものと考えなくてはならな
い。すなわち、例えば「D−グルコン酸」および「D−グルコネート」は両方、
同じ有機部分を示し、特別なイオン化状況にあることを特定するものではない。
D−グルコン酸は非イオン化状態で存在し得、そして例えばナトリウム、カリウ
ムもしくは他の塩としても入手し得る。化合物が発表された際、イオン化または
非イオン化形態のいずれかに特定することは、当業者には文脈から明らかである
かまたは不適切である。このように、2,5−DKGレダクターゼA蛋白質それ
自身およびその様々な変異体はpHに基づいて様々なイオン化状態で存在し得る
。これら全てのイオン化状況は「2,5−DKGレダクターゼA」および「2,
5−DKGレダクターゼAの変異体」の語にて表現される。
「発現ベクター」は、含有させようとするDNAを、該配列を発現させ得る他
の配列に操作可能なようにリンクさせて、発現させ得るベクターである。明白に
述べられてはいないが、発現ベクターはホスト生物内でエピソームとしてまたは
染色体DNAのインテグラル部位として複製可能でなくてはならないことを意味
する。明らかに複製能が欠損していれば操作不可能である。併せて、「発現ベク
ター」はまた機能的にも規定する語である。一般に、DNA組み替え技術におけ
る発現ベクターの使用はしばしば「プラスミド」の形態で行われる。プラスミド
は環状2本鎖DNA分子または環状1本鎖DNAのいずれかを示し、線状バクテ
リオファージ由来の複製オリジンを有する。これらのDNA分子は、そのベクタ
ー形において、染色体に結合していない。通常使用される他の効果的なベクター
にはファージおよび非環状DNAがある。本明細書において「プラスミド」と「
ベクター」の語はしばしば交換可能であるように使用している。しかしながら本
発明においてベクターには、プラスミド以外の形状の発現ベクターであって、等
価な機能を有することが認識されているもの、または今後認識されるものも含む
ものとする。
「組み替えホスト細胞」、「ホスト細胞」、「細胞」、「培養細胞」等は、本
発明の組み替えベクターにより形質転換されたまたは、形質転換しようとされて
いる個々の細胞、セルライン、細胞培養物および収穫した細胞を示すのに交換可
能に使用する。この言葉にはまた、ベクターの由来となる細胞も含む。
「形質転換」という語はホストのDNA内容物を変える全ての工程を示す。こ
の語には、カルシウムホスフェートまたはDEAEデキストラン誘導トランスフ
ェクション、電気泳動、核注入、ファージ注入またはDNA吸収のための当業者
に知られている他の方法のごときインビトロ形質転換法を含む。
「アミノ酸」および「アミノ酸類」のごときは全ての天然に存在するL−α−
アミノ酸を示す。この言葉にはノルロイシン、オルニチンおよびホモシステイン
を含む。アミノ酸は1文字又は3文字標記にて示す:
Asp D アスパルチン酸 Ile I イソロイシン
Thr T スレオニン Leu L ロイシン
Ser S セリン Tyr Yチロシン
Glu E グルタミン酸 Phe F フェニルアラニン
Pro P プロリン His H ヒスチジン
Gly G グリシン Lys K リシン
Ala A アラニン Arg R アルギニン
Cys C システイン Trp W トリプトファン
Val V バリン Gln Q グルタミン
Met M メチオニン Asn N アスパラギン
アミノ酸は化学的組成物およびその側鎖の性質により分類することができる。
アミノ酸をおおまかに2つに分けると、荷電と非荷電に分けられる。これらの群
のそれぞれはアミノ酸をより正確に分けるためサブグループに分けることができ
る:
I.荷電アミノ酸
酸性残基:アスパラギン酸、グルタミン酸
塩基性残基:リシン、アルギニン、ヒスチジン
II.非荷電アミノ酸
親水性残基:セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン
脂肪族残基:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン
非極性残基:システイン、メチオニン、プロリン
芳香族残基:フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン
機能もしくは安定性の実質的な変化は表1に記載したものより保存性の少ない
置換を選択することによって得られる。即ち、(a)置換領域におけるポリペプ
チドのバックボーン構造、例えばシートもしくはヘリックス構造、(b)標的部
位における分子の荷電または疎水性または(c)側鎖のかさ高さ、を保持する効
果がより顕著に異なる残基を選択するのである。一般に大きな変化をもたらすこ
とが予期される置換には、(a)親水性残基、例えばセリルまたはスレオニル基
で、疎水性基例えばロイシル、イソロイシル、フェニルアラニルバリルもしくは
アラニル基を(によって)置換する;(b)システイニルまたはプロリル基で、
他の残基を(によって)置換する;(c)正荷電側鎖、例えばリシル、アルギニ
ルもしくはヒスチジル基で電気陰性基、例えばグルタミルまたはアスパルチル基
を置換する;または、(d)かさ張る側鎖を有する残基、例えばファニルアラニ
ル基で側鎖を有さないグリシル基のごとき基を置換することを含む。
一般的方法
細胞の形質転換、ベクターの構築、プローブによるハイブリダイゼーション、
部位特異的変異処理の実行および同様の処理に使用されるほとんどの方法は、変
異体の選択と同様、当業者には広く行われているものである。殆どの研究者は、
特定の条件および手法を記載している標準的な文献に親しい(実施例参照、サム
ブルックら、モラキュラークローニング:実験室の手法、コールドスプリング・
ハーバー・プレス(1989))。以下のパラグラフにさらなる指標を示す。
2,5−DKGレダクターゼAの発現
完全な機能を有する遺伝子を、コード配列を形質転換しようとするホスト細胞
内で操作可能なようにプロモーターおよびリボゾーム結合部位を含有する適当な
発現ベクターと連結する。現在の業界において、市販の多くのプロモーション/
コントロール系があり、そして本発明に用い得る適当な原核細胞ホストも多く市
販されている。同様のホストはクローニングおよび発現にも使用できる、という
のは原核細胞が一般にDNA配列のクローニングに好ましいからである。2−K
LG産生は、かかる微生物系にて行う方法が最も容易である。大腸菌(E.coli)
K12株294(ATCC番31445)はクローニングホストとして特に有用
である。他の使用可能な微生物株には大腸菌B、大腸菌X1776(ATCC3
1537番)および大腸菌DH−1(ATCC33489番)のごとき大腸菌株
を含む。発現のためには、上述の株と同様、大腸菌W3100(F−λ−,プロ
トトロフィックATCC27325)、バチルス・スブチルスのごときバチラス
属および、サルモネラ・チフィムリウムまたはセラティア・マルセサンスのごと
き他の腸内細菌類、および様々なシュードモナス属を用いてもよい。特に好まし
いホスト群にはグルコースまたは他の通常入手し得る代謝物を2,5−DKGへ
転換することのできる培養物を含む。かかるホストの例はアセトバクター属、グ
ルコノバクター属、アセトモナス属およびエルウィニア属が含まれる。これらの
属の分類および序列は、同じまたは同様の株でもしばしば異なる名前が付与され
ることがある。例えば実施例で用いているアセトバクター・セリナスはグルコノ
バクター・セリナスと呼ばれることもある。特定のホストの例には、これには限
定されないが、エルウィニア・ヘルビコラATCC21998番(同様にアセト
モナス・アルボセサマエ、米国特許3,998,697参照);アセトバクター
(グルコノバクター)オキシダンス亜種マラノゼン、IFO3292,3293
ATCC9937番;アセトバクター(グルコノバクター)セリナスIFO32
63IFO3266;グルコノバクター・リビギノウス、IFO3244;アセ
トバクター・フラグムATCC21409番;アセトバクター(アセトモナス)
サブオキシダンス亜種インダストリアスATCC23776番が挙げられる。
一般に、プラスミドの発現またはクローニングベクターもしくは、ホスト細胞
と共存可能な種から単離した複製および調節配列を含有する接合プラスミドをこ
れらのホストと共に用いる。ベクターは最初から複製オリジンと同様、形質転換
した細胞のフェノタイプの選択が可能になるようなマーカー遺伝子を含む。例え
ば、大腸菌は代表的にはpBR322を用いて形質転換されるが、これはある大
腸菌の株から誘導されたものであり(ボリバーら、ジーン2:95(1977)
)、pBR322にはアンピシリンおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を含み、
従って形質転換された細胞の同定が容易である。発現に使用するには、pBR3
22プラスミド、または他の微生物プラスミドはさらにプロモーターを含有する
あるいは含有するように修飾しなくてはならず、これは微生物においてそれ自身
の蛋白質の発現に使用されるものである。これらのプロモーターのうちで最もし
ばしば組み替えDNAの構築に使用されるのには、β−ラクタマーゼ(ペニシリ
ナーゼ)およびラクトースプロモーター系(チャンら、ネイチャー273:61
5(1978);イタクラら、サイエンス198:1056(1977);ゴデ
ルら、ネイチャー273.615(1978))281.544(1979))
)およびトリプトファン(trp)プロモーター系(ゴデルら、ヌクレイック・
アシッズ・リサーチ8:4057(1980);EPO願番0036776号)
である。
一方、これらは最もしばしば使用されるものであるが、他の微生物プロモーター
類もまた発見され、使用されている。そのヌクレオチド配列に関する詳細は報告
されており、当業者であればこれらを操作可能な関係となるよう、形質転換ベク
ター内の遺伝子とつなげることができる(ジーベンリストら、セル20:269
(1980))。
適当な切断および連結によって、2,5−DKGレダクターゼAをコード化す
るDNA配列を上述のベクター内へ上記のごとき方法で含ませ得る。不必要なま
たは抑制配列の全てを除き、原核細胞の酵素をその後精製してもよく;またはそ
のままのあるいは破壊した細胞を触媒として直接用いてもよい。またこれに代わ
って、ホストが一旦形質転換されれば、グルコースまたは他の適当な代謝物をす
べて所望の2−KLG産生物へ転換させることができるように選択してもよい。
2,5−DKGレダクターゼAの野生型プラスミドDNAおよび変異型プラス
ミドDNAの両方を酵素の発現のためにホスト内へ形質転換する。組み替えたホ
スト細胞を酵素発現に好ましい条件下で培養する。通常、抗生物質の存在による
選択圧力をかける。抗生物質に対する抵抗性はベクターによりコードされている
。このような条件下での培養によって、酵素の収量は野生型酵素を親細胞が産生
する場合より増加する。これは、親生物を形質転換する場合にも当て嵌まる。
変異処理のためのベクター構築
アンダーソンらはプラスミドptrpl−35の構築について、米国特許第5
,008,193号(参考として本明細書に含む)に開示するが、これはクロー
ン化したDKGレダクターゼA遺伝子を大腸菌trpプロモーター(図1)の制
御の下に含有する。2,5−DKGレダクターゼAの変異体の構築および分析が
容易となるような、2,3のマイナーな修飾をしたこのプラスミドの誘導体を構
築した。この修飾は以下に示した。最終的に得られたプラスミドの構築物をpS
Stac.DKGR.AAAと命名し、図2に示した。
A)さらなる変異処理の研究が容易になるよう、2,5−DKGレダクターゼ
Aの構造遺伝子を3つの新しい制限酵素部位を含有するように変異させた。この
3つの部位は「サイレント」すなわち得られるDKGレダクターゼA蛋白質のア
ミノ酸配列に変化を及ぼさないものである。
B)pSStac.DKGR.AAA内のプロモーターは、デ・ボエルらによ
って開示された(プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンス・ユーエスエー80:21−25(1983))tacIIプロモー
ターであり、ptrpl−35のtrpプロモ一ターではない。これは、lac
レプレッサーへの結合部位を含有するtrpプロモーターであり、lacレプレ
ッサーを発現する細胞内における遺伝子の発現を制御し得る。
C)プラスミドは1本鎖糸状ファージf1からの複製オリジンを含有するよう
、さらに変異処理されている。プラスミド内にこのDNA配列を使用することは
、プラスミドの1本鎖を産生させて配列決定、変異処理を行うための手段として
当業者にはよく知られている。
部位特異的変異処理
所望の修飾を選択した後、2,5−DKGレダクターゼAをコード化するDN
A配列を、該酵素のアミノ酸配列中の予め決定した位置の選択したアミノ酸をコ
ード化するヌクレオチドを置換するための部位特異的変異処理に付した。
部位特異的変異処理の好ましい方法としては、野生型酵素をコードするDNA
配列を、バクテリオファージから誘導された複製オリジンを含有する組み替えプ
ラスミド内へクローン化することによって行う。その後、適当なプライマーを用
いて特定の部位で、例えば保存的アミノ酸交換を生ずるような残基の改変を行う
。限定されたミスマッチ部位の領域を除いて、所望の配列と相補的な合成オリゴ
ヌクレオチドプライマーを、プラスミドベクター内の1本鎖野生型2,5−DK
GレダクターゼA配列に相補的な配列を有する鎖の合成のためのプライマーとし
て用いる。得られる2本鎖DNAをホスト細菌内へ形質転換する。形質転換した
細菌の培養物を寒天プレート上へ塗布し、プラスミドを含有する単一細胞由来の
コロニーを形成させる。理論上は、50%のコロニーが変異体を含有するプラス
ミドからなり;50%が元の配列を有するプラスミドである。コロニーを放射線
標識化した合成プライマーと、プローブと完全に合致する変異体プラスミドのみ
がハイブリダイズし得る厳しい条件下でハイブリダイズさせた。ハイブリダイズ
し
たコロニーをかきとり、培養し、変異体プラスミドDNAを回収した。
野生型2,5−DKGレダクターゼA遺伝子の変異体の変異処理のための部位の
選択
変異処理のための部位の選択を決定的にするのは、野生型酵素の2次および3
次構造の予測である。2次構造の予測は以下の方法により行い得る。最初に、2
,5−DKGレダクターゼAおよびB、そして5つの他のホモロガスな酵素(プ
ロスタグランジンF合成酵素、ウシ水晶体とラット水晶体のアルドースレダクタ
ーゼ、ヒト肝臓アルデヒドレダクターゼ、およびカエル眼水晶体からのp−クリ
スタリン)を、保存されている残基の数をあきらかにするために並べる。第2に
、配列を、いくつかの当業者にはよく知られている構造解析アルゴリズム(シュ
ーとファスマン、アドバンスト・エンザイモロジー47:45−148(197
8);ガーニエルら、ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー120:
97−120(1978);ウイルモットとトーントン、ジャーナル・オブ・モ
レキュラー・バイオロジー、203:221−232(1988);カープラス
とシュルツ、ナチュールビッセンシャフテン、72:212−214(1985
);アイセンベルグら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンス・ユーエスエー81:140−144(1984);ローズと
ロイ、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
・ユーエスエー77:4643−4647(1980))にかける。これらの予
測をまとめ、比較検討した結果、酵素の2次構造の大まかなモデルとして8本の
α/βバレルからなる構造を得た。この2次構造の予測は近年に解析された、8
本のα/βバレルの折り畳みを有する他のホモロガスな酵素の構造と同じである
(ランデューら、ネイチャー355:469−472(1992);ウイルソン
ら、サイエンス257:81−84(1992))。
バレル構造は2つの成分から成っている。第1の成分はコアとなる8つの平行
なねじられたベータ鎖で、バレル内に桶板のように密集している。このバレル構
造を囲んでいるのが第2の成分の8本のアルファヘリックスであり、ベータ鎖と
様々な長さのループを介して結合している。この8本のα/βバレル構造はトリ
オースホスフェートイソメラーゼ(TIM)バレル型と、この構造が最初に認め
られた酵素の名前で呼ばれている。α/βバレルの折り畳みのパターンは、結晶
構造の分かっている17の酵素で認められている。実際、既知の酵素の約10%
はその構造がα/βバレルである(ファーバーとペツコ、ティーアイビーエス1
5(1990年6月)。17個の既知のα/βバレル酵素は共通のα/βコアを
有している;基質および補因子特異性はベータ鎖とアルファヘリックスを結合し
ている様々なループから生じる。
アルドースレダクターゼのファミリーに対する2次構造予測(上記)に基づい
て提案される2,5−DKGレダクターゼAの2次構造モデルの概略を図3に示
す。図3ではベータ鎖を矢印で、アルファヘリックスをシリンダーで示す。2次
構造の予測されている部品をつなぐポリペプチド鎖の領域は、構造が未特定であ
るとして示されている。NおよびC末端はそれぞれ34および17アミノ酸分伸
長していた。TIM−バレル酵素におけるこのような伸長は、しばしばバレルの
頂上もしくは底へ折り返されるアルファヘリックスを形成する。ベータシートの
C末端における8つのループのいくつかのサブセット(図3の上方)および、C
−末端の「テイル」(262位から278位)は、他のTIMバレル型酵素と同
じく酵素の活性部位を有すると考えられる。大まかなモデルであるにもかかわら
ず、この構造は活性部位ループに存在する残基に焦点を当てることにより、酵素
の合理的な操作に大きく寄与する。ループおよび「テイル」近辺のさらなる残基
が活性部位の位置部を担っている可能性のあることは明らかである。
酵素の活性部位を含有するアミノ酸についてのこのような情報は、問題となっ
ている酵素の実際の三次元形状の知識によっても得ることができ、この知識はx
線結晶解析またはNMRにより得ることができる。2,5−DKGレダクターゼ
の場合には、かかる構造に関する情報は未だ報告されていない。従って、このよ
うな状況下においての代替戦略として、2,5−DKGレダクターゼAのモデル
として上述のα/βバレルモデルを用い、活性部位であると仮定されるループに
認められる残基に限って単一アミノ酸置換が生じ得ると限定した。
このアプローチによって、2,5−DKGレダクターゼAの基質結合部位であ
る3つの表面ループが同定された。これらのループは165−168位、187
−198位および224−234位に存する。12個の2,5−DKGレダクタ
ーゼA変異体のセットをこれらのループ内にて作成した。このセットには2,5
−DKGレダクターゼB配列からの可能なポイント置換の殆ど全てを含む。これ
らの変異体の多くは、アミノ酸にマイナーなもしくは保存的変化を有する場合で
も2,5−DKGから2−KLGへ変化させる活性の低下を主に示した。変異体
のうちの1つで、2,5−DKGレダクターゼA配列の192位のグルタミンを
アルギニンに置換したものは、2,5−DKGを2−KLGに転換させる能力が
改善されていた。この変異体を「Q192R」と名付け、詳細は実施例2に記載
した。
12個の変異体をアセトバクター・セリナス内に発現させ、2,5−DKGか
ら2−KLGへの転換のアッセイを、粗細胞溶菌物の段階で行った。以下の表2
には12個の2,5−DKGレダクターゼA変異体の、野生型2,5−DKGレ
ダクターゼAおよび2,5−DKGレダクターゼBに対する活性の比較を示す。
表2のアッセイは以下の表3に従って行った。粗溶菌物の段階でのQ192Rの
増加した活性は、pBR322コントロール溶菌物に認められる高レベルの背景
レダクターゼ活性のため幾分不明瞭であるにもかかわらず、有意であり、再現性
のあるものである。表2のpBR322、野生型酵素およびQ192Rのデータ
は3つの異なる溶菌アッセイの結果の平均値である。これらの溶菌物における背
景レダクターゼ活性が単一の添加物の寄与によるものであると仮定すると、デー
タはQ192R変異体が2,5−DKGに対しては野生型酵素の2倍の活性を有
することを示す。精製したQ192Rの速度定数の解析により、この酵素からは
野生型2,5−DKGレダクターゼAに対して改善されたKmおよびVmax値
が得られた。実施例5参照。従って、Q192Rは天然酵素に対して特異性(K
m)および代謝回転速度(Vmax)の両方において改善されていることになる。
上述と同様の方法によって、C−末端「テイル」もまた、活性部位であると認
められた。2,5−DKGレダクターゼAの最後の8個のアミノ酸残基の前でポ
リペプチド鎖が終了するよう、先端を切断した変異体をデザインした。この変異
体はよく発現し、そして補因子結合部位も保存されていたが、表2に示すように
2,5−DKGを基質として用いた場合には全く不活性であった。この手法によ
ってC−末端「テイル」が2,5−DKGの結合ポケットを有するものと推測さ
れる。
指標としてα/βバレルモデルを使用しなければ、単一アミノ酸置換が可能な
全てに対するランダムな検索が必要となる。例えばその場合、2,5−DKGレ
ダクターゼB様活性を2,5−DKGレダクターゼAの枠組みへ補充するには、
酵素間の違いを反映すると、かかる酵素170個を構築し、アッセイすることが
必要となる。
置換されたメチル基によるかさ高さの増加を受け入れ得る、アルファヘリック
ス内のグリシン残基は、アラニン残基と安定性強化のために置換される。チロシ
ン、フェニルアラニンおよびトリプトファンのごとき芳香族アミノ酸残基を、酵
素内の芳香族クラスターの近辺に導入することもまた、本発明の範囲に含まれる
。これらの追加された芳香族残基は、酵素の該芳香族残基の導入された部位を安
定化する一方、全体のコンフォメーションをゆがめることはない。
蛋白質の特定の部位の変異は細菌内における蛋白質の発現を上昇させる。現時
点においては、どの変異が発現を強化させるのかを予測することは不可能である
。しかしながら、翻訳効率の因子、mRNA安定性および増強された蛋白質の安
定性が高レベルの発現の鍵となる役割を担っていることが知られている。
他の多くのポイント変異が、1から4の狭い間隔内でのアミノ酸置換群内で行
われ得る。変異体のうち安定して折り畳まれ得るものは、165−168ループ
、187−198ループ、224−234ループおよびC−末端「テイル」(2
62−278)に含まれるものに限られ、野生型酵素と有意に異なる活性を示す
。このことは、これらのループおよびテイル領域が酵素の活性部位であることの
さらなる確証にもなる。
本明細書で提案されている変異はいくつでも単一の変異と組み合わせ得る。明
らかに、ある位置における特定の置換によって、その特定の変異体の同じ位置に
おける他のアミノ酸との交換は排除される。
以下の実施例は本発明を説明し、当業者が同じものを作成し、使用するための
助けとなる。この実施例は本発明の範囲をいかなる観点からも制限しようとする
ものではない。
実施例1
変異処理のためのプラスミドpSStac.DKGR.AAAの構築
プラスミドptrpl−35のアリコートをEcoRIおよびHindIII
制限酵素で消化し、その結果生じた1690塩基対断片をアガロースゲル電気泳
動により精製した。そしてEcoRIおよびHindIIIで消化したベクター
M13mp19にこの断片を結合させた。その結果生じた組み換えファージ(M
13mp19.DKGRAと呼ばれる)を用いて、充分な変異処理のための一本
鎖鋳型形態ファージを単離した。その鋳型を3つのオリゴヌクレオチドで変異処
理して、2,5−DKGレダクターゼA遺伝子に3つの新規制限酵素切断部位を
導入した。それらの部位はそのDNA配列に1つの新規制限切断部位を導入した
が、そのDNA配列がコード化する蛋白質のアミノ酸配列は、遺伝子コードにお
ける縮合のためそのまま変わらなかったという点で、これらの部位は全て「サイ
レント」であった。導入したその3つの変異誘発オリゴヌクレオチドおよびその
変化は以下の通りである:1)オリゴヌクレオチドXbaAは配列
に1つの新規XbaI部位を導入する;2)オリゴヌクレオチドApaAは配列
位に1つの新規ApaI部位を導入する;および3)オリゴヌクレオチドKpn
アミノ酸の後ろの終止コドン(TGA)の直後に1つの新規KpnI部位を導入
する。変異処理の反応および条件は本質的には実施例2の変異体Q192Rの構
築のものと同様であった。変異処理反応後、厳しい条件下での変異誘発オリゴヌ
クレオチドペのハイブリダイゼーションにより陽性プラクを同定し、2,5−D
KGレダクターゼA断片のコード化した領域全体を順に配列し、変異を確認した
。
以下の断片の3通りの結合のようにプラスミドpSStac.DKGR.AA
Aを構築した:1)上述の変異処理したファージM13mp19.DKGRAの
EcoRIからHindIIIまで、これは2,5−DKGレダクターゼAをコ
ードする遺伝子を含む;2)プラスミドptac6(ptac6はプラスミドp
trpI−35に相当するが、これにはデ・ボエル(de Boer)ら、(プ
ロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユーエ
スエー80、21−25(1983))で記載されたようにptrpl−35で
見いだされたtrpプロモーターの代わりにtacプロモーターを含む)のPs
tlからEcoRIまでの断片(850塩基対)、および3)プラスミドp69
0のHindIIIからPstIまでの〜4000塩基対ベクター断片。p69
0プラスミドは、バクテリオファージf1のゲノムのRsaI/DraI制限断
片(ヌクレオチド5489−5946)を有するプラスミドpBR322の誘導
体であり、PvuII部位に挿入された一本鎖DNA複製起点を含む。
上述される3つの断片をアガロースゲル電気泳動により単離し、精製した。そし
ておよそ等モル比で結合させ、これを用いてコンピーテントな大腸菌細胞を形質
転換した。その結果生じたコロニーを制限地図により分析して正確な構造を同定
し、これをpSStac.DKGR.AAAと名付けた(図2)。
実施例2
2,5−DKGレダクターゼA遺伝子の部位特異的変異処理
A.変異処理のための鋳型DNAの調製
プラスミドpSStac.DKGR.AAAを有する大腸菌細胞(XL1−ブ
ルー株、ストラタジン(Stratagene Corporation))を
対数期初期までLB培地中で増殖させ(サムブルーク(Sambrook)ら、
モレキュラー・クローニング:実験の手引き、コールド・スプリング・ハーバー
・プレス、A.1(1989))、ヘルパーファージVCS−M13(ストラタ
ジン)で感染させた。ヘルパーファージでの感染により、一本鎖形態プラスミド
pSStac.DKGR.AAAがパッケージされ、分泌するのに必要とされる
因子が提供される。感染した細胞を37℃で振とうさせながら一中夜増殖させ、
次の日、ソーバル(Sorvall)SM24ローターを用い10000rpm
で10分間遠心分離し、その細胞を除去した。パッケージされたプラスミドを含
有する上澄みを保持し、細胞ペレットを捨てた。1/4体積の2.5M NaC
l、20%PEG(ポリエチレングリコール)を添加し、パッケージされたプラ
スミ
ドを沈降させた。添加した後、その混合物を室温で20分間保持し、その沈澱物
を遠心分離により回収した。
その沈澱物をTE緩衝液(10mMトリス、pH7.5、1mM EDTA)
0.4mlに溶解し、さらに同体積のクロロホルム:フェノール50:50で何
回か続けて抽出して精製した。各々の抽出後、その水(上)相を保持した。氷冷
したエタノール2体積で純粋なプラスミドを沈降させた。その沈澱物を遠心分離
により回収し、TE緩衝液に溶解した。1ミリリットル当たりの一本鎖DNAが
1OD260=40μgと換算できることを用いて、260nmで光学吸光度を測
定することによりプラスミドの濃度を定量した。TEでプラスミドの濃度を1m
l当たり1μgに調節した。
B.オリゴヌクレオチドプライマーのリン酸化
合成オリゴヌクレオチドを合成し、以下のようにしてリン酸化した:オリゴヌク
レオチドを1ml当たり5.0OD260単位濃度まで希釈した。そしてオリゴヌ
クレオチド2.5μlを10xキナーゼ緩衝液(1MトリスpH8.0、100
mM MgCl2、70mMジチオトレイトール、10mM ATP)3μl、
水25μlおよびT4ポリヌクレオチドキナーゼ(ニュー・イングランド・バイ
オラブズ(Biolabs))2単位と組み合わせた。混合物を37℃で15分
間培養し、その後70℃で10分間加温することによりキナーゼ酵素を失活させ
た。
C.変異処理反応
キナーゼプライマー6μlを鋳型DNAIμgおよび10xRB緩衝液(70
mMトリス、pH7.5、50mMメルカプトエタノール、550mM NaC
l、および1mM EDTA)2.5μlと組み合わせ、総体積を10.5μl
にした。その混合物を65℃で5分間加温することにより、そのプライマーを鋳
型にアニールし、その後30分間以上かけて室温まで徐冷した。
10xRB緩衝液1.5μl、10mM ATP1μl、10mM DTT(
ジチオトレイトール)1μl、およびT4DNAリガーゼ(ニュー・イングラン
ド・バイオラブズ)1μlをアニールした混合物に添加した。10分後、1M
Mg
Cl21μl、5mM dNTP′s(等モルのdATP、dCTP、dGTP
、およびdTTPの混合物)1μlおよびクレノウ(Klenow) (DNA
ポリメラーゼIの大きな断片、ニュー・イングランド・バイオラブ)0.5μl
を添加し、その混合物を15℃で一中夜培養した。
次の日、凍結コンピテント大腸菌MutL細胞を反応混合物のアリコートで形
質転換し、これを抗生物質選択(12.5μg/mlテトラサイクリン、50μ
g/mlアンピシリン)を含む寒天プレートに塗布した。変異体プラスミドを有
するコロニーを厳しい条件下でのオリジナル変異誘発オリゴヌクレオチドへのハ
イブリダイゼーションにより始めに同定した(ウッド(Wood)ら、プロシー
ディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユーエスエー
82:1585−1588(1988))。その後、変異体プラスミドをセクシ
ョンAにおいてと同様にして一本鎖形態で調製し、そのプラスミドの直接DNA
配列解析により確認した(ユナイテッド・ステイツ・バイオケミカル・コーポレ
ーション、シーケナーゼ(Sequenase)シーケンシング・キット)。実
施例5において示されるように、その結果生じた変異体Q192R 2,5−D
KGレダクターゼAは野生型2,5−DKGレダクターゼAと比較して、触媒活
性が改善された。
実施例3
アセトバクター・セリナス(Acetobacter Cerinus)におけ
る野生型2,5−DKGレダクターゼAの発現
報告されているように(ビルス(Wirth)ら、Mol.Gen.Gene
t.216(1):175−177(1989年3月))、ジーンパルサー(G
enepulser)装置(バイオラッド・コーポレーション(BioradC
orporation))を用いて、電気めっきによりプラスミドDNAをアセ
トバクターセリナス(ATCC No.39140)に導入した。細胞を100
ml LB培地中で対数期中期(OD550〜0.2−0.8)まで増殖させ、ソ
ーバルSS−34ローターで4℃で5分間5000rpmにて遠心分離すること
により回収した。その細胞を1/2体積の氷冷した電気めっき緩衝液(300m
Mスクロース、7mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.0、および1mM M
gCl2)で再度懸濁させ、再び遠心分離によりペレットにし、最後に1/20
体積の電気めっき緩衝液で再度懸濁させて、使用時ま氷上に保存した。
プラスミドDNA(0.1〜1.0μg)を、調製したアセトバクター細胞0
.8ml含有の0.4cm電気めっきキュベット(バイオラッド・コーポレーシ
ョン)に添加した。その細胞とDNAをキュベット中で混合し、電気めっきする
前に10分間氷冷した。その細胞およびDNAへ、25uFコンデンサーをセッ
トする2500mVでのシングル・パルスをかけ、すぐに新しいLB培地で3.
0mlに希釈した。そしてその希釈された細胞を30℃で2時間振とうして回収
した。形質転換した細胞のアリコート(10−100μl)を選択培地(50μ
g/mlアンピシリンおよび12.5μg/mlテトラサイクリン含有のLB寒
天プレート)に塗布し、そのプレートを30℃で一中夜増殖させた。
実施例4
変異体Q192Rおよび野生型2,5−DKGレダクターゼAの精製
形質転換されたアセトバクター・セリナス細胞のシングル・コロニーを抗生物
質(12.5μg/mlテトラサイクリンおよび50μg/mlアンピシリン)
含有の2X Y T培地(サムブルークら、モレキュラー・クローニング:実験の
手引き、コールド・スプリング・ハーバー・プレス、A.3(1989))20
0mls中において30℃で一中夜増殖させた。その細胞を遠心分離(ソーバル
GS3ローターで8000rpmで15分間)により回収し、凍結保存した。そ
の後その細胞を1/5体積の溶菌緩衝液(50mMトリス、pH8.0、50m
M EDTA、0.1%トゥイーン(Tween)、2mg/mlリゾチーム)
で解凍し、氷上で2時間溶菌した。溶菌された細胞を以前と同様にして再度遠心
分離し、粗細胞抽出物を含有するその上澄みを保持した。
2,5−DKGレダクターゼA蛋白質をDEAEセルロースのクロマトグラフ
ィーにより粗細胞抽出物から精製した。DEAEセルロース(ファットマン(W
hatman)DE−52ブランド)はpH7.0の25mMトリスで前平衡化
した。総量5.0mlのゲルを、使い捨てのプラスチッククロマトグラフィーカ
ラ
ムに注ぎ、粗細胞抽出物を適用した。全ての抽出物がカラムに密着した後、カラ
ム2本分の体積の25mMトリスpH7.0でそのカラムを洗浄し、その後1本
分の体積の0.3M NaCl含有の25mMトリスpH7.0で浣浄した。そ
して最後に0.6M NaCl含有の25mMトリスpH7.0で2,5−DK
GレダクターゼA蛋白質を溶出させた。その調製物の蛋白質濃度をビシンコニン
酸法(メソッズ・イン・エンザイモロジー182:60−62(1990))に
より定量し、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により純度を調べた。
実施例5
野生型および変異体Q192R2,5−DKGレダクターゼAの反応特性
野生型および変異体Q192R2,5−DKGレダクターゼA酵素の調製物の
、基質2,5−DKGから2−KLGへの還元能に関して、速度的な特徴を調べ
た。0.2mM NADPH含有の50mMトリスpH7.0、一定量の酵素(
15−20mg)および2〜14mMの様々な量の基質からなる総体積1mlを
用いてアッセイを行った。25℃でアッセイを行い、340nm波長の吸光度低
下(これは補助因子NADPHからNADP+への酸化を示す)を測定すること
により基質の還元速度を分光光度的に測定した。
速度パラメーターVmaxおよびKmを決定するために、周知のミカエリスの
式によりエプソン・デスクトップ・コンピューターでエンジフィット・ソフトウ
エアー・パッケージ(Enzfit software package)(バ
イオソフト(Biosoft)、ケンブリッジ、英国)を用いて、そのデータを
分析した。野生型2,5−DKGレダクターゼAは、2,5−DKG基質に対し
て1分間、蛋白質1ミリグラム当たり7.8μモルというVmax値を有し、一
方でQ192R変異体は14.0というVmax値を有し、1.8倍改善された
。この基質に対して、野生型酵素のKmまたはミカエリス定数は28mMであり
、一方でQ192R変異体のKmは21mMであった。このことより、野生型酵
素についての特異性定数(kcat/Km)140M-1s-1が導かれ、そしてQ
192R変異体についての特異性定数335M-1s-1が導かれ、2.4倍改善さ
れた。
実施例6
インビボ発現が増加した2,5−DKGレダクターゼAの変異体
2,5−DKGレタクターゼAの野生型酵素と等価な活性を有するにもかかわ
らず、アセトバクター発現ホストにおける蛋白質の蓄積量が増加する2,5−D
KGレダクターゼAの変異体を見いだした。「HS1」と命名したこの変異体は
、3つのアミノ酸変化を含む:アスパラギンは2位でスレオニンと置換し、スレ
オニンは5位でセリンと置換し、そしてセリンは7位でバリンと置換する。この
変
の37塩基オリゴヌクレオチドにより行った。変異処理反応のステップは実質的
にはQ192R変異体を構築した概略と同様であった。
以下の表3は、2,5−DKGレダクターゼA配列を含まない制御プラスミド
であるプラスミドpBR322、野生型遺伝子を発現しているプラスミドである
pSStac.DKGR.AAA、またはHS1変異体を含むpSStac.D
KGR.AAA.HS1のいずれかを有するアセトバクター・セリナスの粗細胞
ライゼートのアッセイの結果を示す。2,5−DKGレダクターゼAおよびQ1
92R変異体蛋白質を精製するセクションで記載したようにして、粗細胞抽出物
を調製した。3つの細胞培養について結果を示す。
粗細胞ライゼートのこれらのアッセイでは、アセトバクター・セリナス細胞自
体からのバックグラウンド・レダクターゼを数える必要がある。pBR322培
養では、この活性が示され、「%野生型活性」を算出するために、この値は他の
値から差し引かれる。
0.2mM NADPH、固定量の2,5−DKG(10mM)、および粗細
胞ライゼート50μlを含有する総体積1.0mlの50mMトリスpH7.0
中で、前述のようにして測定を行った。
pSStac.DKGR.AAA.HS1を有する培養細胞は、発現レベルで
野生型プラスミドpSStac.DKGR.AAA含有の培養細胞を越えて20
−30%の増加を示す。発現におけるこの増加は、mRNA安定性の変化、メッ
セージの翻訳レベル、蛋白質安定性、またはあるこれらの影響の組み合わせが原
因となっているかもしれない。
実施例7
熱安定性が高まった2,5−DKGレダクターゼAの変異体
アセトバクター発現ホストにおいて熱安定性が高まった2,5−DKGレダク
ターゼA変異体を発見する。この変異体は2つのアミノ酸変化を含む:55位で
アラニンはグリシンと置換し、そして57位でアラニンはグリシンと置換する。
を有する塩基オリゴヌクレオチドにより支配される。変異処理反応におけるステ
ップは実質的にはQ192R変異体を構築した概略と同様である。
実施例8
活量が低下した2,5−DKGレダクターゼA変異体
2,5−DKGから2−KLGへの転換で大幅な活量低下を示す変異体形態の
2,5−DKGレダクターゼAが発見された。変異処理反応におけるステップは
実質的にはQ192R変異体を構築した概略と同様であった。以下の塩基オリゴ
ヌクレオチドは、アセトバクター発現ホストにおいて活性低下を示すそのような
変異体の合成を支配した:191位にグリシンの代わりにアラニンが置換したG
のオリゴヌクレオチド;
193位でグリシンが欠落したG193欠損変異体を構築するための、配列
194位にリシンの代わりにアルギニンが置換したK194R変異体を構築する
クレオチド;
195位にチロシンの代わりにセリンが置換したY195S変異体を構築するた
レオチド;
167位にアラニンの代わりにチロシンが置換したA167Y変異体を構築する
クレオチド;
168位にチロシンの代わりにフェニルアラニンが置換したY168F変異体を
のオリゴヌクレオチド;
169位にグルタミンの代わりにプロリンが置換したQ169P変異体を構築す
ヌクレオチド;
225位にリシンの代わりにロイシンが置換したK225L変異体を構築するた
レオチド;
227位にフェニルアラニンの代わりにセリンが置換したF227S変異体を構
オリゴヌクレオチド;
228位にバリンの代わりにスレオニンが置換したV228T変異体を構築する
ヌクレオチド;
229位にバリンの代わりにプロリンが置換したV229P変異体を構築するた
クレオチド;および271位に終止コドンを有するトランケイション(trun
cation)変異体を構築するための、配列
本発明の目的または初めの特色から逸脱しなければ、この発明が提出される分
野の当業者らに明瞭なように、上で詳細に開示した形態より他の形態で本発明を
具体化してもよい。それゆえに、上述した本発明の特定の具体例は、全ての点で
本発明を限定するものではなく例として考えなければならない。本発明の範囲は
先の記述に含まれる実施例に制限されるのではなく、添付したクレームの中に記
載されるものである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C12R 1:02)
(C12N 1/21
C12R 1:18)
(C12N 1/21
C12R 1:01)
(C12N 1/21
C12R 1:02)
(72)発明者 ハーレ、マーク
アメリカ合衆国19405ペンシルベニア州ブ
リッジポート、コロンバス・ストリート
641番
(72)発明者 アンダーソン、スティーブン
アメリカ合衆国08540ニュー・ジャージー
州プリンストン、スプリングデール・ロー
ド158番
(72)発明者 パワーズ、デイビッド・ビー
アメリカ合衆国08873ニュー・ジャージー
州サマセット、ライラック・レーン15番
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 改善された2,5−DKGから2−KLGへの転換能を有する2,5−D KGレダクターゼAの変異体。 2. 2,5−DKGレダクターゼAのアミノ酸配列中、165、166、16 7、168、187、188、189、190、191、192、193、19 4、195、196、197、198、224、225、226、227、22 8、229、230、231、232、233、234、262、263、26 4、265、266、267、268、269、270、271、272、27 3、274、275、276、277および278位からなる群から選択される 位置に1つのアミノ酸置換を有する第1項記載の変異体。 3. 192位にアミノ酸置換を有する第1項記載の変異体。 4. 192位にアルギニン残基を有する第3項記載の変異体。 5. 改善された2,5−DKGから2−KLGへの転換能を有する2,5−D KGレダクターゼAの変異体をコードする遺伝子である、少なくとも1つの変異 されたコドンを含有する構造遺伝子を有するDNA構造。 6. 変異されたコドンが、コドン165、166、167、168、187、 188、189、190、191、192、193、194、195、196、 197、198、224、225、226、227、228、229、230、 231、232、233、234、262、263、264、265、266、 267、268、269、270、271、272、273、274、275、 276、277および278からなる群から選択されるコドンの1つであり、コ ドンの変異の結果2,5−DKGレダクターゼAのアミノ酸配列中、165、1 66、167、168、187、188、189、190、191、192、1 93、194、195、196、197、198、224、225、226、2 27、228、229、230、231、232、233、234、262、2 63、264、265、266、267、268、269、270、271、2 72、273、274、275、276、277および278位からなる群から 選択される位置の1つのアミノ酸が置換される第5項記載のDNA構造。 7. 変異されたコドンが192位のコドンであって、コドンの変異の結果2, 5−DKGレダクターゼAの192位のアミノ酸が置換される第5項記載のDN A構造。 8. コドン変異の結果、192位がアルギニンに置換される第7項記載のDN A構造。 9. 発現能が増強されている2,5−DKGレダクターゼA変異体。 10. 2,5−DKGレダクターゼAの2、5および7位にアミノ酸置換を有 する第9項記載の2,5−DKGレダクターゼA変異体。 11. 2位にアスパラギンを、5位にスレオニンを、そして7位にセリンを有 する第10項記載の変異体。 12. 発現能が増強されている2,5−DKGレダクターゼA変異体をコード する遺伝子である、少なくとも1のヌクレオチド置換を含有する構造遺伝子を有 するDNA構造。 13. コドン2、5および7内にヌクレオチド置換を有し、この変異の結果2 ,5−DKGレダクターゼAの2、5および7位のアミノ酸が置換される第12 項記載のDNA構造。 14. ヌクレオチド置換の結果、2位がアスパラギン、5位がスレオニンおよ び7位がセリンとなる第13項記載のDNA構造。 15. 第5、6、7、8、12、13または14項のいずれかに記載のDNA 構造を含有する発現ベクターで形質転換されたホスト細胞。 16. 細菌である第15項記載のホスト細胞。 17. 細菌がエルウィニア属である第16項記載のホスト細胞。 18. 細菌がグルコノバクター属である第16項記載のホスト細胞。 19. 細菌がアセトバクター属である第16項記載のホスト細胞。 20. 細菌がアセトバクター・セリナス(IFO3263)である第19項記 載のホスト細胞。 21. 発現ベクターがプラスミドである第14項記載のホスト細胞。 22. プラスミドがpSStac.DKGR.AAA.HS1である第21項記載のホスト細胞。 23. 改善された熱安定性を有する2,5−DKGレダクターゼA変異体。 24. 2,5−DKGレダクターゼAの55位と57位にアミノ酸置換を有す る第23項記載の変異体。 25. 55位と57位がアラニンである第24項記載の変異体。 26. 改善された熱安定性を有する2,5−DKGレダクターゼA変異体をコ ードする遺伝子である、少なくとも1の変異されたコドンを含有する構造遺伝子 を有するDNA構造。 27. 変異されたコドンがコドン55および57であり、この変異の結果2, 5−DKGレダクターゼAの55位と57位のアミノ酸が置換される第26項記 載のDNA構造。 28. コドン変異の結果、55位と57位がアラニンとなる第27項記載のD NA構造。 29. 改善された2,5−DKGから2−KLGへの転換能、増強された発現 能および改善された熱安定性を有する2,5−DKGレダクターゼAの変異体。 30. 2,5−DKGレダクターゼAの192、2、5、7、55および57 位にアミノ酸置換を有する第29項記載の変異体。 31. 192位にアルギニンを、2位にアスパラギンを、5位にスレオニンを 、7位にセリンを、および55位と57位にアラニンを有する第30項記載の変 異体。 32. 改善された2,5−DKGから2−KLGへの転換能、増強された発現 能および改善された熱安定性を有する2,5−DKGレダクターゼAの変異体を コードする遺伝子である、少なくとも6つのコドンの変異を含有する構造遺伝子 かを有するDNA構造。 33. 変異されたコドンがコドン192、2、5、7、55および57であり 、コドンの変異の結果2,5−DKGレダクターゼAの192、2、5、7、5 5および57位のアミノ酸が置換される第32項記載のDNA構造。 34. コドン変異の結果、192位がアルギニン、2位がアスパラギン、5位 がスレオニン、7位がセリンおよび55位と57位がアラニンとなる第33項記 載のDNA構造。 35. 第32、33、または34項記載のDNA構造を含有する発現ベクター で形質転換されたホスト細胞。 36. 細菌である第35項記載のホスト細胞。 37. 細菌がエルウィニア属である第36項記載のホスト細胞。 38. 細菌がグルコノバクター属である第36項記載のホスト細胞。 39. 細菌がアセトバクター属である第36項記載のホスト細胞。 40. 細菌がアセトバクター・セリナス(IFO3263)である第39項記 載のホスト細胞。 41. 発現ベクターがプラスミドである第35項記載のホスト細胞。
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