JPH08506462A - 低ノイズ発振器およびトラッキングフィルタ - Google Patents

低ノイズ発振器およびトラッキングフィルタ

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JPH08506462A JP7501130A JP50113095A JPH08506462A JP H08506462 A JPH08506462 A JP H08506462A JP 7501130 A JP7501130 A JP 7501130A JP 50113095 A JP50113095 A JP 50113095A JP H08506462 A JPH08506462 A JP H08506462A
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Abstract

(57)【要約】 ジャイレータ・ベース・共振器は、第1および第2の差動増幅器を含み、それらは交差結合され直角位相電圧制御発振器を形成する。差動増幅器回路は整合トランジスタ対とそれに連結する相互コンダクタンス調整要素を含み、共振器の共振周波数を制御する。相互コンダクタンス遅延およびアドミタンス損失要素がさらに供給され、これらは共振器のループゲインを制御する。1よりも大きなループゲインにより共振器が発振し、1よりも小さなループゲインによりバンドパスフィルタが形成される。1よりも小さなループゲインを有する共振器は、1よりも大きくなるように調整されたゲインを有する同様の共振器に従属し、これにより低ノイズ発振器およびトラッキングフィルタが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 低ノイズ発振器およびトラッキングフィルタ関連出願 本出願は、米国出願第07/857,909(米国特許第5,172,076、1992年12月 15日発行)および米国出願第07/858,269(米国特許第5,185,581、1993年 2月9日発行)に関するものである。上記特許はともに参照として本文に記載さ れている。発明の分野 本発明は、差動増幅器およびこれら差動増幅器により構成される整合高Qトラ ッキングフィルタを有する高Q電圧制御発振回路に関するものである。本発明の 設計は、シリコン集積回路技術およびヘテロ接合バイポーラ技術に適用できる。 また、本設計の特徴のいくつかは、MOS(金属酸化膜半導体)およびガリウム 砒素技術に適用できる。背景技術 従来の差動増幅器は、整合対のバイポーラトランジスタ、整合対の負荷インピ ーダンス、および電流源を有する。各負荷インピーダンスは、電圧供給源と各ト ランジスタのコレクタ間に接続される。両トランジスタのエミッタは電流源に接 続される。差動入力は、これらトランジスタのベースに印加される。差動出力は 、これらトランジスタのコレクタから取り出される。 このような2つの差動増幅器を交差させて直角移相の電圧制御型発振器(以下 VCO)を構成することができる。本発振器は、90度の位相シフトをともない 各差動増幅器内で発振し、また180度の位相シフトをともない交差対のフィー ドバックループ内で発振する。 しかし典型的な製造工程のばらつきはそのようなVCOの発振周波数に影響を 及ぼす。したがって、そのようなVCOは特定の発振周波数における発振が求め られるならば製造後の同調を必要とする。W.P.Robinsによれば、バラクタダイオ ードによる同調を行うため、それらを各差動増幅器内のコレクタおよび整合トラ ンジスタ間において結合する(信号源における位相ノイズ−理論と応用、Peter Peregrinus Limited社を参照)。しかし、この方法では、負荷インピーダンスを 事前に調整し発振周波数を中心に持ってこなくてはならない。バラクタダイオー ドのみにより達成される同調幅では、典型的な製造工程のばらつきによる回路パ ラメータの変動に対処することができないからである。さらに結果として構成さ れるVCOは、典型的にはかなりQが低くなる。それは回路パラメータの非線形 性に起因する。 前出の出願人の米国特許第5,185,581では差動増幅器が開示され、それは電圧 により制御される発振器および他の高周波共振回路の構成に用いられる。また、 同調幅は典型的な製造工程のばらつきから生じる回路パラメータのばらつきに十 分対応できるものである。この米国特許5,185,581では、差動増幅器の移相は差 動ペアのエミッタ電流密度によって制御される。この方法の主な欠点は、増幅器 の利得、すなわち発振器の動力出力がエミッタ電流密度によって制御されること である。 1989年、回路およびシステムに関するIEEE国際シンポジウムのF.Krum menacherの論文、「高周波CMOS(相補型金属酸化膜半導体)の相互コンダク タンス増幅器コンデンサ(英名称の略称TAC)フィルタにおける設計考察」で は、ジャイレータ・ベース・共振器の周波数およびQの同調の1方法が開示され ている。この方法は、MOS装置に応用可能であり100MHzまでの周波数で 動作し、ジャイレータQ値(約10)が報告されている。発明の概要 本発明の差動増幅器は、異なる原則にもとづいて作動し、超高周波での同調可 能にすると共に高いQおよび低位相ノイズを達成する。 したがって、本発明の第1の見地に拠れば、本発明の差動増幅器はほぼ一定の バイアス電流を供給する電流源と;ほぼ一定のバイアス源を制御可能に第1およ び第2の電流路に分割する電流分割回路と;整合負荷インピーダンス対と;整合 負荷インピーダンスと第1の電流路間に差動対として接続された第1の整合トラ ンジスタ対と;対応する第1の差動対の差入力に接続された第2の差動対の差動 入力を有し、整合負荷インピーダンスと第2の電流路間に差動対として接続され た第2の整合トランジスタ対と;第1または第2の整合トランジスタ対に連結さ れ、その実効相互コンダクタンスを変化させる手段を含むように構成される。 本発明の第2の見地によれば、ジャイレータ・ベース・共振器が供給される。 このジャイレータ・ベース・共振器においては、第2の差動増幅器の正入力は第 1の差動増幅器の正出力に接続され;第2の差動増幅器の負入力は第1の差動増 幅器の負出力に接続され;第1の差動増幅器の正入力は第2の差動増幅器の負出 力に接続され;第1の差動増幅器の負入力は第2の差動増幅器の正出力に接続さ れるように構成される。 このジャイレータ・ベース・共振器は、制御相互コンダクタンス遅延手段と損 失アドミタンス手段とを有し、その各々は、共振器のループ利得を制御する。ル ープゲインが1よりも大きいときは、共振器は発振器として動作し、ループゲイ ンが1よりも小さいときは、共振器はフィルタとして動作する。 本発明の第3の見地によれば、本発明は、第1と第2の相互接続ジャイレータ ・ベース・共振器を含む発振器とトラッキングフィルタの組み合わせを供給する 。第1の共振器は、ループゲインが1よりも大きく、発振器として動作し、第2 の共振器はループゲインが1よりも小さく、フィルタとして動作する。図面の簡単な説明 本発明の実施の形態の一例を以下に説明する。付属する図面の説明は以下の通 りである。 図1は従来のジャイレータモデルを示す回路図である。 図2は非理想共振器としてのジャイレータを示す回路図である。 図3は非理想電圧制御型電流源を有するジャイレータを示す回路図である。 図4は通常の遅延パラメータと通常の損失パラメータおよび周波数の割合の関 数としてのジャイレータノードインピーダンスを示す図表である。 図5はジャイレータの主極対の動作を遅延Dとともに示した図表である。 図6はフィードバックコンデンサおよび遅延とともに差動ジャイレータ共振器 を示した回路図である。 図7は直角位相発振器を示す図である。 図8は差動増幅器を同調する発振器を示す回路図である。 図9から図12は本発明の実施例を示す回路図である。 図13は発振器とそれに従動するトラッキングフィルタを示す図である。実施例 本発明のジャイレータ・ベース・共振器の説明の前に、ジャイレータ理論の概 要を特に電圧制御型発振器の観点から説明する。ここでは、本発明の差動増幅器 についても言及する。 この説明においては、抵抗性インピーダンスにより分流された誘導性インピー ダンスに言及する。理解を明確にするためにインダクタLのQを分流抵抗性イン ビーダンスRpを用いて示すと式1が得られる。 さらに、インダクタLのQを直列抵抗性インピーダンスRsを用いて示すと式 2が得られる。 従来のジャイレータ回路を図1に示す。1ポートの容量インピーダンスは、他 方のポートで誘導性インピーダンスに変形される。コンデンサが両方のポートに 設置されれば、本回路は平行LRC共振回路となる。両ポートのインピーダンス は、回路が対称であれば同一になる。しかし、共振時に2ポートの波形に90度 の位相差が生ずる。理想的な電圧制御型電流源は、以下に説明するように共振器 回路の差動対になる。 図1のジャイレータ回路は、安定していると考えられる。入力ポートの誘導リ アクタンスは、この回路がアドミタンスG1およびG2による損失をともなう非理 想的ジャイレータであるにも関わらず受動要素とみなされる。しかし、電圧制御 型電流源は依然として理想的であると仮定されるが、実用化においてはそうでは ない。実用的な電圧制御型電流源のその他の欠点は、遅延が常に起こることであ る。例えば、電圧制御型電流源どうしが、簡単なバイポーラ差動対で近似される と、相互コンダクタンスの位相シフトが顕著に現れる。 図1のジャイレータの入力ポートの誘導性リアクタンスは、簡単に計算される 。まず、アドミタンスG1およびG2をゼロと仮定する。ノード1において単位振 幅の電圧源を仮定し、ノード2においてg2/jωC2の電圧となる。この電圧は 交互に、振幅がg12/jωC2の入力単位電圧源に流れる電流に影響を及ぼす 。したがって、入力インピーダンスはjωC2/(g12)となり明らかに誘電 性である。同様の方法で、実数のアドミタンスG1およびG2がインダクタのQを 決定する。すなわち、式3により示される。 したがって、図1の簡単なジャイレータモデルで共振回路を構成するには、ノ ード1の両端にコンデンサC1を追加すればよい。この場合、ノード1の静電容 量は、式4により示される周期のジャイレータインダクタンスとともに共振する 。 ここで、C1およびC2はそれぞれ電圧制御型電流源(以下VCCS)g1,g2 により駆動されるコンデンサである。したがって共振の周波数は静電容量および 相互コンダクタンスによって制御される。 以上の記述においてこの共振器は安定である。アドミタンスG1およびG2が無 視できるものとすると、ジャイレータ極は虚S平面軸上にあり、極限において、 すなわちG1およびG2が0に近づくならば、共振でのループゲインは1に近づく 。仮りにG1およびG2が無視できないとすると、ジャイレータ軸は徐々にS平面 の左へ移動し、ジャイレータは安定する。また、共振ジャンクションにおいて、 共振時のループゲインは1よりも小さくなる。しかし、共振の周期が短く、理想 的な電圧制御型電流源が無視できなくなると、回路は発振する。従ってVCCS の遅延が少しあると、これらの極をS平面の右半分に移動し、ループゲインは共 振周波数において1よりも大きくなる。発振を起こすに必要な遅延の量は共振周 期と比較して極めて小さいことがわかっている。この様子を以下に解析的に説明 する。 図2は非理想共振器であるジャイレータを示す。ここでVCCSの遅延は無視 できるものとし、原則としてG1およびG2を0と仮定する。VCCS2の利得は 式5によって示される。 同様に、VCCS1の利得すなわちループゲインΓは式6によって示される。 ここで、ループゲインΓは式7によって示される。 しかし、共振時には式8のようになる。 従ってG1およびG2が0のとき式8を式7に代入するとループゲインが1にな ることがわかる。 G1およびG2が有限であり、g1およびg2と比較して小さいとすれば、VCC S2の利得は式9によって示される。 Gain12=g2(jωC2+G2-1 (式9) VCCS1の利得についても同様である。 従ってループゲインΓは式10によって示される。 Γ=−g12((jωC1+G1)・(jωC2+G2))-1 (式10) 暫定的にg1=g2=g、C1=C2=C、G1=G2=Gと仮定するとループゲイ ンは式11のようになる。 Γ=(−1)g2(jωC+G)-2 (式11) ルーブゲインΓのアドミタンスGへの依存度を決定するためGで微分すると式 12が得られる。 Gに関する利得の勾配は明らかに負であり、これは、アドミタンスGが、小さ な有限実数G(gと比べて)に対してループゲインを1以下に減少させることよ ってジャイレータ共振器の安定を保つことを意味している。 C2およびG2によるノード2のインピーダンスは、式13によって示される。 Z2=(G2+jωC2-1 (式13) ノード1における反射インピーダンスは式14によって示される。 式11のループゲインはG1の出力の位相反転を示すために負の符号を必要と し、式14は正の損失を表わすので負の符号を必要としない。 反射インピーダンスは、並列抵抗要素(1/G’)および誘導要素jωLとと もに損失の多い誘導性インピーダンスである。したがって、式15が得られる。 実数および虚数部分を等しいとすると、式16、式17が得られる。 Alan B.Grebene(アナログ集積回路設計、291-292頁、1972年、Van Nost rand Reinho1d Ltd.、Canada)は、反射された誘導性インピーダンスの実効Qは 無効誘導性インピーダンスに対する分流抵抗性インピーダンスの比として計算さ れ、Qは式18によって示される。 所定の周波数でのQの最大値は式19のように計算される。 これにより、インダクタのQはG1またはG2が極めて小さいならば、非常に大 きくなることがわかる。 式18および式19を用いる場合は注意を要する。式1に続いてQを計算する Grebeneの方法は式1の基礎となる形式的定義に反している。すなわち、式1の インダクタンスLは、損失成分のない純粋のインダクタンスであり、式1の分流 抵抗Rpは、無効成分を有しない純粋の抵抗である。式16および式17のイン ダクタンスによって定義されるように、インダクタンスおよび抵抗は、2次の項 を含む。それゆえに、式18および式19はQが大きな値の場合にのみ良い近似 値をとる。 ノード1におけるノードインピーダンスは並列インピーダンスG1、G’、C1 およびLの組み合わせから計算され、式20によって表される。 これより、ノード1、ノード2のいづれかにおけるノードインピーダンスを優 先的に制御するのはC1、C2、および積(g1・g2)であると結論できる。それ は比率(g1/g2)によって制御されない。さらに、比Z1/Z2は、共振で比C2 /C1と等しい。 ジャイレータトランスダクタにおける非理想タイプの影響(特にマイクロ波周 波数におけるバイポーラトランジスタにおいて明らかである)をここで考察する 。この方法により、マイクロ波周波数まで対応する電圧制御型発振器としてのジ ャ イレータに関する新しい理論が導かれる。この解析において、引き続き電圧制御 型電流源としてのジャイレータトランスコンダクタを扱う。 ここで電圧制御型電流源が理想的なものでなはなく、有限の遅延を有するもの とすれば、この遅延は以下の2つのいづれか、すなわち純粋にVCCSの内部の 固有遅延か、例えば共振器の入出力ポートに複素インピーダンスを負荷にするR C遅延などの外部遅延として表される。遅延の実際的な値は、これらの両形式の 遅延は、質的に同じ影響を有する。これらの遅延の物理的解釈をすると、固有遅 延は、例えば、バイポーラトランジスタのコレクタベース接合領域の電荷分布に よって周波数の相互コンダクタンスの位相シフトを引き起こす非常に高い周波数 で特に発生する。一方、非常に高い周波数での外部遅延は、ベースエミッタ接合 間のベース抵抗および電荷分布に起因する。従来技術のジャイレータ理論におい ては、相互コンダクタンスの遅延が考慮されていなかった。ここで遅延が望まし い属性であり、その効果を人為的に高めることができることを証明する。 固有遅延に組込まれるVCCSをエミュレートとするために、図2の各VCC Sに単位利得電圧制御型電圧源および図3のRC遅延回路を追加する。電圧制御 型電圧源は内部遅延を緩衝するためのものであり、それによって当初のジャイレ ータアドミタンスは負荷されないようにする。ここで、導入される遅延は両VC CSに対して同じものであり、その値を(Rd・Cd=D)と仮定する。新たなル ープゲインΓは式11を変形することによって得られる。遅延回路(Rd・Cd) によりループゲインΓは式21のように修正される。 ループゲインΓに対するVCCS遅延の効果は、CdまたはRdに関する偏微分 により決定することが可能となる。便宜上、積Cd・RdをDに置き換えれば式2 2および23を得る。 二項定理を用いれば式23より式24が得られる。 式24から、ループゲインの実数部は、D<1.732/ωに対して、全ての Dの実用的な値が遅延Dの増加と共に増加することが明らかである。また、発振 の条件は、増加するDにより確立され、G1およびG2を十分に補償する。式21 をループゲインΓが1であるとの制約のもとで評価することにより、制限条件を 見つけることも可能であるが、まず、以下のような物理的解釈を行う。 式21より遅延Rdd=Dはジャイレータの自然共振周波数の周期(ここでは ω’と表す)をδtだけ増加させる。ここで、δtは式25によって表され、 δt=2・atan(ω′D) (式25) さらに式25を展開して式26が導かれる。 従って固有周波数は式27で表される比ω’/ω0だけ減少する。 式21より、Rdd=Dおよび小さいG1、G2に対して、低い固有周波数ω’ においてループゲインΓは主項jω’C1およびjω’C2によって増加すること が直感的に明らかである。これはジャイレータが発振する最も明らかな物理的理 由である。 さらに単位利得すなわちΓ=1という制限条件のもとで式21を解析し、必要 な遅延D(=Cd・Rd)を決定し、アドミタンスG1およびG2による損失を補う 。簡単化のため、G1=G2=G、g1=g2=g、C1=C2=Cと仮定すると式2 1は式28のようになる。 Γ=(-g2)・((jωC+G)-2・(1+jωD)-2)=1 (式28) この式の平方根をとって、さらに式29が得られる。 gj=(jωC+G)(1+jωD)=jωC+jωGD+G−ω2CD (式29) 式29の実数部および虚数部は直交しているため、虚数部を式30のように置 き、実数部を式31のように置くことによって、単位利得条件の2つの直交特性 が得られる。 式30および式31は単位利得の条件となり、これらによって条件は直交とな る。従って、式30は、角度共振周波数ω’oを相互コンダクタンスgおよび静 電容量Cによって定義するので、実質的に損失アドミタンスGおよび遅延Dの影 響を受けない。それは積GDが2次の項であるからである。他方、式31は最大 Qの条件を定義する。従って、Qは、Cおよびgによりすでに定義されているω 'o に関わりなく調整できる。発振の必要条件は、遅延Dが式31の制限値よりも大 きくなくてはならないことである。Qを定義する単位利得条件はGおよびDに対 する等しい感度を有することは明らかである。最適な発振器のQへの解決法とし て、損失GがAGCによって特定の遅延Dのために調節され、それによって式3 1をほぼ満足させることが提案される。 ここで、単位利得での共振器のQを計算する。直観的には、これは実際には無 限である。ノード1でのジャイレータ側からの反射インピーダンスは式32によ って表される。 式32より、分流抵抗および誘導性リアクチブインピーダンスが得られる。実 数および虚数部を等しくすることによって実際のアドミタンスG’およびインダ クタンスLがそれぞれ式33および式34によって導かれる。 以前、式18においてGrebeneに従い、誘導性成分のQを式35のように計算 した。 ここで、一時的にG1=G2=G、g1=g2=g、D1=D2=D、C1=C2=C と仮定すると、誘導性成分のQは式36のようになる。 式36は幾分複雑であるが、規格値を用いて、アドミタンスGおよび遅延Dが 10%以内に整合するようにG=0.05、D=0.055とすると、ゆうに1 00以上のQを得ることができる。GおよびDを整合させる方法は後述する。 式18および19に関して前述したように、このようなQの派生は、2次の損 失項のインダクタンスと、また2次のリアクチブ項のアドミタンスによって近似 される。損失Gが小さいならば、式29、30、31によって与えられる単位利 得の状態の下で式36の分母の項はおおよそ打ち消されるため、Qの値は無限に 近づく。代替方法を用いて単位利得条件の下でQを見積もると、近似値のないQ の正確な値は無限であるということが以下に証明される。 単位利得のための条件から、ジャイレータノードインピーダンスを評価するこ とによって、Qの代替値を導くことができる。式32からノードインピーダンス は式37によって与えられる。 式29を式37に代入すると式38が得られる。 したがって、ノードインピーダンスは単位利得のジャイレータの共振周波数に おいて無限に上昇する。これは、無限Qに等価である。Qの形式的な定義(F.E. Terman、電子および無線工学第4版、45頁、1995年McGraw Hill Book Com pany Inc.New York 刊)によれば、回路のQは、回路にストアされたエネルギ を1サイクル中に回路で放散されるエネルギで割った値の2π倍であろ。単位利 得条件において、正のフィードバックはエネルギ損を補填し、実効エネルギ損が ゼロとなりその逆数は無限となるため、無限の物理パラメータを必要としないで 無限のQを得ることができる。これは、損失インピーダンスGを負インピーダン スで補填するに等しい(正のフィードバックによって)。S.K.Mitra等(アクテ ィブフィルタの同期化、47〜63頁、IEEEスペクトラム1969年1月号 )は、負インピーダンスによってジャイレータのQが増加しても、感度および安 定性を考慮すると満足できるような結果が得られないという結論が導かれた。本 出願の方法は、この点を克服し自動調整制御機構により安定性を得るものである 。 実際的な設計においては、増幅器の直線性およびレベル制御を考慮しなくては ならないので、真の単位利得を得、また維持することが制限される。これらは、 結果として生ずるQを制限するパラメータであって、実際の発振器を参照しなが ら詳細に論ずる。 ここで、正規化遅延パラメータDnおよび正常化損失パラメータGnをジャイレ ータ共振器に対して、それぞれ式39および40によって定義する。 ここで、Gnはノード容量性のQの逆数である。 さらに式41により比Knを定義する。 単位利得条件に対して、正規化パラメータを式30および31に代入すると、 式42および43が得られる。 式42および43は、単位利得の正規化条件であり、遅延が実効的に回線損失 を打ち消し非常に高Qを発生させることについて特に述べている。このことはさ らに、図4によって示される。ノードインピーダンス、すなわち、比Knが1へ 増加するに従い、いかにQは増加するかが示されている。ここで、Gn=0.1 、ωo’はほぼ1、G=1、C=1であるとすると、Kn=1においてωo’は式 43の積Gn・Dnのため理想値のわずか1%だけ下方にシフトする。遅延Dnお よび損失パラメータGnの差がわずか10%であると、すなわち、Kn=0.9で あると、Qの大幅な改善がみられる。この場合のQは10である。通常、Qの改 善は(1−Kn-1で定義される。 ここで内蔵遅延を有するジャイレータの動作について、理解を助けるためにゼ ロ極数解析を用いる。 この解析により、前に用いられた多くの原則が確かめられる。例えば、損失お よび遅延がゼロ(G1=G2=0、D1=D2=0)の単純なジャイレータのインピ ーダンスは、S平面の虚軸上にひとつの極対を有し、無限のQに対応する。損失 が増えれば、主極対はS平面の負実数の左半分へ向かって移動し、結果として従 来の「安定」ジャイレータ回路、すなわち、Grebene等の一般的な書物に記載さ れるものが生ずる。ジャイレータの相互コンダクタンス遅延が発生すると、主極 対はS平面の正の実数の右半分へ向かって移動し、遅延が増加するにしたがいそ の領域の中へ移動する。主極対が、右平面に移動すると発振の条件が確立する。 出願人が知る限りでは、内蔵遅延を有するジャイレータのこの特性は以前、開示 さ れていなかった。重要な要因は、主極対の値、あるいはジャイレータ共振周波数 は、式30に示すように、損失および遅延補償の実際的な値に対し大きな変化は しない。この様子は図5において示され、主極対の移動プロットが正規化成分の 値を用いて図示されている。損失をG1=G2=0.1と仮定し、これは遅延0に 対する正規化Qの値約10に対応する。もし遅延がジャイレータ共振周期の0. 1倍に増加すると、主極対は虚軸に非常に近くなるので損失の効果は打ち消され 非常に高いQになる。この動作により式31の結論が確かめられ、実際の典型的 な値に対して回路は遅延と損失成分に等しい感度を示す。また式30と所定の損 失および遅延の実際の値から、ジャイレータ共振周波数は、ゼロ遅延の理想的な 損失の少ない共振器に比べわずか1パーヤントしか動かない。このために正確に 整合されたトラッキングフィルタを有する発振器は、増加したノードアドミタン スのフィルタに対して同一の共振器を用いて形成できる。高いQのフィルタおよ び発振器をシングルジャイレータの共振器を用いて実現するには、主極対を虚軸 に近づけるように遅延を調節することが大切である。遅延作用はジャイレータ内 部ループゲインを増加させるので、製造可能な高いQの発振器の設計は、自動利 得制御を用いてプロヤスおよび温度変動を補うことができる。この分野の他の業 績では、Qを増加させるために損失を少なくすることが試みられている。この後 者の方法は実行が特に難しく、基準外の集積回路要素を用いなければ意図する結 果が得られない。しかし、ここで紹介する解析によれば、特異な技術を用いずに 他の回路を実行できる。このように、Qが10の低いQのジャイレータは、制御 された相互コンダクタンス遅延を導入することによってより高いQに簡単に調整 することができる。この点は、高い実効Qおよびそれに対応する低い位相ノイズ を有する700MHzの実際の共振器の設計とあわせて後に図示する。また、本 出願は、トラッキング前置フィルタを必要とし、VCO共振器に追随し追加的な 制御損失を有する同一の共振器によって達成される。このフィルタ設計は、直接 変換無線受信機およびフィルタによるクロック抽出を用いたクロック再生回路に 応用される。 図5に示されるように、ジャイレータの相互コンダクタンス遅延が増加し、主 極対が虚軸を超えると、ジャイレータ周波数はほぼ一定になる。重要なことは、 これにより正確に互いを追尾する発振器およびフィルタを形成することが可能と なり、またこれは、局部発振器を追尾する前置フィルタが必要な直接変換受信機 の第1の必要条件である。 図5は、また、どの程度大容量の値の遅延が許されるかということを示してい る。単に適度に高いQが必要ならば、あるいは大きな遅延の値が不可避であるな らば、ジャイレータ周波数は、遅延周期が発振の周期に匹敵するまで、かなり一 定な値をとり続ける。 これまで、ジャイレータ機能の理論的基礎は、図1の従来のジャイレータ回路 およびその延長である図2の内蔵相互トランスコンダクタンスの上に確立されて きた。これにより遅延および損失間の関係が展開され、損失の補填が可能であり 結果として高いQが生ずると結論づけられた。実際には、図6に示されるような 他のジャイレータ構成が有利に使用されることがある。ここでジャイレータ静電 容量はフィードバック静電容量であり、以前に考慮したようにその出力を分流す ることなく、その入力は相互コンダクタンスの出力と結合する。この方法の明ら かな違いは、各ポートからみた静電容量の値(および対応するジャイレータイン ダクタンス)が「ミラー静電容量」、すなわちトランジスタのベース、コレクタ 間の実効静電性インピーダンスとしての回路利得、の関数である点である。第2 に、またさらに重要なことには、フィードバック静電容量はジャイレータの線形 化に寄与し、それは大信号発振器およびフィルタを供給するのに重要である。例 えば、VCO出力電力を最大にすることは、実効Qを最大化する方法としての式 55に示唆される。まず、遅延およびフィードバックコンデンサを有するジャイ レータための基本方程式が導かれる。 図6は、ジャイレータ共振器の新たなトポロジーを示している。C1およびC 2は、新たなフィードバックジャイレータ静電容量を示している。ここで各ポー トは、両方のフィードバック静電容量によるインピーダンスが負荷されているこ とに注目し、等価ポートインピーダンスを計算する。 第1に、VCCSの入力におけるフィードバックコンデンサの影響が計算され る。入力電圧がVI、出力電圧がVo、電圧利得がAv、フィードバック電流がIF であると仮定すると、入力インピーダンスは式44によって与えられる。 これは、大きさ(1+Av)Cの分流静電容量あるいはミラー静電容量に等価 である。同様に、出力アドミタンスGおよび相互コンダクタンスgを有するVC CS出力回路の出力インピーダンスZoは、式45のように導かれる。 式45はまた式46のように表すこともできる。 これは、大きさ(1+1/Av)Cの負荷の分流静電容量に等価である。 はじめに遅延をD1=D2=0(図6)、ノード1の外部電圧源電圧をV1と仮 定すると、ノード2における電圧V2は式47によって与えられる。 したがって、ループゲインΓは式48によりあらわされる。 1=G2=G、C1=C2=C、AV1=AV2=A、g1=g2=gと仮定すると、 ループゲインΓに関して式49が得られる。 遅延要素をD1=D2=D>0と仮定すると、遅延を有するループゲインが得ら れる。式21および分流静電容量の場合の式28とを比較すると式50が得られ る。 単位利得の条件は、90度の位相シフトおよびΓ=1に対してA=(0+j) であり、式50に代入すると式51が得られる ここで、その平方根をとると式52が得られる。 式52の実数および虚数部を等しいとおいて式を簡単にすると、単位利得のた めの2つの直交条件、すなわち、式53、54を得る。 式54はジャイレータがまだ前と同様の特性を有することを示す。すなわち、 単位利得の条件が最大Qと共に存在するように、遅延Dは損失Gを補填する傾向 がある。 式53および54をそれぞれ式30および31と比較すると、DおよびGに対 するωoの感度は依然等しく、単位利得の条件も同一であることがわかる。興味 のある観察として、図11の増幅器のトランジスタに対してコレクタ・ベース間 静電容量は等価のベース・エミッタ間静電容量Cbeの2倍の影響をを有する(た だし、ここでは、ベース・エミッタ間静電容量は、ジャイレータポートに直列に 現れる)。この増幅器における主周波数制御静電容量は、フィードバック静電容 量270,272であり1.5pfの値を有する。これらの特性を念頭におき、 フィードバックおよび分流静電容量の影響を適当なスケーリングを用いて並列に ノードに加え、ジャイレータに等価のノード静電容量を得る。 ここで、低ノイズ発振器および高Qを有するトラッキングフィルタに関する前 述の解析を考慮する。共振器は2つの複合差動増幅器が負の直流(DC)位相を 有するループ(そのループゲインは1よりも大きい、あるいは同一、あるいは小 さい)中で結合した同調回路であるとみなされることは知られている。もし、ル ープゲインが1よりも大きければ、共振器は発振する。もし、ループゲインが1 よりも小さければ、共振器は、フィルタとして作用する。単位ループゲインにお いて、共振器のQが無限になる。共振器は2つの双方向ポートを有し、共振周波 数において直角位相のインピーダンス変成器として動作する。 図7は従来の直角位相発振器を示す。この発振器は、差動増幅器100および 100’を含む。増幅器100’の正の入力は、増幅器100の正の出力に接続 され、増幅器100’の負の入力は、増幅器100の負の出力に接続される。増 幅器100の正の入力は、増幅器100’の負の出力に接続され、増幅器100 の負の入力が、増幅器100’の正の出力に接続される。 差動増幅器100の設計は、差動対のバイポーラ接合トランジスタに基に行わ れる。接合トランジスタの特性として、相互コンダクタンスの移相シフトはFt に追随することは良く知られている。図8に図示されるように、本発明の差動増 幅器回路には2つの入力端子Ip、Inおよび差動出力端子Op、Onを有する。第 1および第2の整合負荷インピーダンス10および12(それぞれほぼ1.5K オーム)は、電源14と、それぞれ出力端子Op、Onの間に接続される。第1の 対の整合バイポーラトランジスタ20、22はそれぞれ差動出力端子Op、Onに 接 続されたコレクタ、それぞれ差動入力端子In、Ipに接続されたベース、および 共通の第1のノード24に接続されたエミッタを有する。第2の整合トランジス タ対30、32はそれぞれ差動出力端子Op、Onに接続されたコレクタ、それぞ れ差動入力端子In、Ipに接続されたベース、および共通の第2のノード34に 接続されたエミッタを有する。電流分離回路は整合バイポーラトランジスタ対4 0、42の形で存在し、それぞれ第1および第2のノード24、34に接続され たコレクタ、それぞれ差動制御入力端子Cn、Cpに接続されたベース、および電 流源50に接続されたエミッタを有する。 さらにトランジスタ対60、62は電源14に接続されたコレクタ、それぞれ 入力端子In、Ipに接続されたベース、共通の第2のノード34に接続されたエ ミッタを有する。 ここで、明確化のため自動利得制御(AGC)やコンデンサのような補助的構 成要素は図8には図示されていない。 次に、差動増幅器の動作を説明する。電流源50はほぼ一定のバイアス電流を 供給し、それはそれぞれバイポーラトランジスタ40,42によって形成される 第1および第2の電流路に分流される。制御入力端子Cn、Cp間に印加された制 御電圧差は第1の差動対20,22および第2の差動対30,32間のバイアス 電流の分流を制御する。図8の実施例に従って、トランジスタ対60、62はト ランジスタ30、32に関連して、この対に流れる電流のいくらかを効果的に分 流し、したがって低いコンダクタンスにおいてこの対は効率的に動作する。式5 3に関して検討されたように、角共振周波数ωoは相互コンダクタンスgに直接 依存する。これは、トランジスタ60、62を、トランジスタ20、22との関 連で同様に動作するように構成できる。 図8の1対の差動増幅器は図7の構成のように接続されジャイレータを用いた 共振器を構成し、本増幅器の実効相互コンダクタンスを変化させる、すなわち分 流あるいは非分流トランジスタ対に関連して電流を導くことにより同調が行われ る。 先行技術によればVCOの実効Q(Q’)は式55によって簡単に表される。 ここでQは共振器のQ係数、PはVCO負荷の電力、Fは増幅器のノイズ係数 、kはボルツマン定数、tは温度、Bは共振器バンド幅である。 式55から明確に分かるように、最適位相ノイズに対して、共振器のQ係数お よび電力出力は最大、増幅器ノイズ係数は最小でなくてはならないということで ある。以前に検討されたように、共振器のQの係数を最大にするにはループゲイ ンが1に非常に近くなるようにジャイレータを動作させなくてはならない。これ を達成し負荷への出力を最大にするには、増幅器は大きい信号レベルまで線形で なければならず、その一方で自動利得制御(AGC)により1に近い利得を維持 しなくてはならない。さらに、増幅器およびその同調回路は、低いノイズ係数に なるように設計されなくてはならない。この考察は、図9および12に示される 実際の設計で行われる。 図9において増幅器200は整合トランジスタ対220、222を有する。そ れらのトランジスタは、それぞれ増幅器出力Op、Onに接続されたコレクタ、そ れぞれIn、Ipに接続されたベース、ノード224に接続されたエミッタを有す る。第2のトランジスタ対230、232はそれぞれ増幅器出力Op、Onに接続 されたコレクタ、それぞれ増幅器入力In、Ipに接続されたベース、ノード23 4に接続されたエミッタを有する。差動トランジスタ対240および242は、 以前に論じられたようにトランジスタ対220、222または230、232に 電流を導くように動作する。 前述のように、ジャイレータ静電容量を分流ノード要素またはノード間フィー ドバック要素として実現することが可能である。後の方法の利点は、コンデンサ のフィードバック効果により、増幅器を線形化しやすいことである。図9におい てコンデンサ270および272は、ノード間フィードバック要素の役割を果た す。付加的な線形化は、0.5Vおよびそれ以上の信号振幅を達成するために必 要となる。これは、エミッタ縮退をもたらす直列帰還抵抗によって達成される。 図9において抵抗280は直列帰還抵抗の役割を果たす。 遅延要素は同様の技術においてコンデンサおよび負荷抵抗として用いられ、こ これによってこれらの要素に対する感度は打ち消される。しかし、周波数がトラ ンジスタFt以下の振幅の大きさであれば、トランジスタの相互コンダクタンス の位相遅延は、同様に意味を持つ。自動利得制御を用いれば、増幅器が線形領域 において動作し、従って単位利得に非常に近くなるということを保証できる。 図9においてコンデンサ260、262、および抵抗274、276は、必要 な遅延要素の役割を果たす。 図9のトランジスタ230、232は、トランジスタ220、222よりも大 値である。バイアスレベルはトランジスタ220および222がFtのピーク時 にバイアスされるように選択される。したがって、これらトランジスタは、ター ンオンするとピークFtよりも非常に低い点でバイアスされる対応のトランジス タ230、232よりも15倍以上高いACゲインを有する。より大容量のトラ ンジスタの相互コンダクタンスの遅延Dは、90度位相周波数のトランジスタの 実際の遅延となるように選択される。Qを最大化するためにコレクタ負荷抵抗2 10、220は、最悪の状態では式54により与えられる発振の条件を満たすG に値を与えるように選択することが可能である。ここで、バイアス電流が、15 Xトランジスタ230、232から5Xトランジスタ220、222の方向に流 れるならば、実効遅延Dは、5Xトランジスタ220、222および遅延回路の 高ベース抵抗のために増加する。これは共振周波数を低くし、それによって増幅 器利得を増加させ(2または他の係数による)、ミラー静電容量を増加させる。 またバランス点が増幅器全体の移相シフトが90度となる所まで周波数がさらに 下がるように助長する。この手段によって、構成値を適当に選択すると、およそ 2:1の同調幅を得ることができる。ここで、Qは周波数範囲の上端で最大とな るが、下端で小さく(約半分)なる。さらに、発振の振幅は増幅器の非線形性に よって制御されるが、最大化Qにとっては好ましい条件ではない。それにもかか わらず、多くの適用において、この回路の機能は適切であり、1.0GHzの発 振器の典型的ノイズは単位間隔(RMS/実効値)において0.003と測定さ れた。最後に、特に注意を要する点として相互コンダクタンスGは、この場合同 調されないが、静電容量Cの実効値は同調される。 式53に関して検討されるたように、大きなVCOの同調幅は、遅延Dの変動 によって得ることができない。 図10は図9の回路のさらに他の実施例を示す。ここで、自動利得制御は増幅 器コレクタ負荷抵抗210、220の間に接続されたMOSトランジスタ294 、292に加えられる。こうしてジャイレータ損失を制御することで、増幅器線 形範囲において動作し、遅延Dに関し損失Gを最適化し単位利得に近づくように する。コレクタ負荷抵抗210、220の回路値は、前述のようにQが周波数の 最上端で最大になるように選択される。バイアス電流が、15Xトランジスタ2 30、232から5Xトランジスタ220、222の方向に流れろと実効遅延D は増加するので周波数は下がりジャイレータループゲインは増加する。この点で 自動利得制御は、損失Gを増加させることよって利得を制限するように動作する 。 同調制御の設計においてもう一つ考慮することは、同調制御機構が増幅器ノイ ズすなわち発振器位相ノイズに直接に寄与することである。 低ノイズ指数は、大きいバイポーラトランジスタによって達成され、特に同調 制御は荒い調整および細密調整において行われる。図11はジャイレータコンデ ンサを含む実際のVCO増幅器を示す。周波帯の上端でトランジスタの内部遅延 が十分であるため、増幅器15Xトランジスタのベース回路から、遅延回路Dを 省略するなどの若干の調整がされた。最適なノイズ機能のため、粗制御343は 、VCO周波数の調整しプロヤスおよび温度変分を補償するために使用され、ま た実際においては、長い時定数を有するフィードバックループに結合されない容 量のような低インピーダンスによって駆動される。細密同調制御341は同調幅 には限界がありVCO位相ノイズに寄与しないため、VCOを位相ロックするの に用いられる。このように、位相ノイズを最小限にするために、VCOを狭いバ ンド幅の位相ロックループにおいて動作させることが可能となる。ついでに言え ば、VCO調整ための荒いおよび細密制御の使用は、マイクロ波発振器の規格と なっている。 あらゆる同調回路に関し、温度および処理による寄生変動が広範囲にわたるた め、その結果、幅広い同調幅がこれらを補うために必要とされる。特に非常に高 い周波数においては、2:1に近い同調幅が必要となる。このような場合、最小 限のVCO位相ノイズを得るため、出力の同調制御ノイズは微小でなければなら ず、慎重な設計なしではピコボルトのオーダになりうる。例えば、同調制御幅が ±50mVで700MHzが中心のVCOは典型的には400MHz以上の範囲 で同調が必要であるのでVCOゲインは4×109Hz/Vに設定される。VC O位相ノイズの必要条件は、キャリア13Khzからのオフセット周波数で−6 8dBc/Hzである。同調制御によって3デシベル低下すると仮定すると、等 価入力ノイズ電圧は、−177dBVまたは1.3nV RMSである。これは 実際に得ることは不可能である。しかし図11の回路設計において、粗周波数制 御343は、直列抵抗の負フィードバック348によって1.0V以上で動作す るように設計される。これにより、同調制御入力による等価ノイズは−151. 6dBVまたは26nV RMSまで引きさげられ、BATMOS(ノーザンテ レコム社の特許によるBiCMOSプロセス)等の典型的な高周波バイポーラプ ロセスにより得られる。粗制御ための同調トランジスタ344、346が選択さ れ、10mAのバイアス電流において2dBよりも改善されたノイズ指数を有す る15Xトランジスタとして機能する。 図12は、相互コンダクタンス同調を有する変形VCO回路を示し、図11の 粗低ノイズ同調制御周波数ロックおよび細密同調制御位相ロックが含まれる。図 12に示す実施例は、さらに、自動利得制御(AGC)の制御を含む。この構成 により、増幅器の電圧利得がほぼ一定に保たれ、ミラー静電容量の変動を防止し 、VCOの同調幅を減らす。これは、相互コンダクタンスgおよび相互コンダク タンス遅延Dの変動によって訂正することが可能である。この構成において注目 すべき点は、周波数の制御が主に式53および54に従って相互コンダクタンス gの制御により行われ、ループゲインを1に維持し、したがってQを最大にする ことである。このように自動利得制御を使用し同調幅全体において発振器のQが 最適化される。したがって、これはVCO位相ノイズを最小にするのに好ましい 構成となる。最後に指摘しておくべき点として、Qの最大化のための構成は、発 振器出力の振幅が最大近くとなり増幅器の線形性が維持され、かつ処理および温 度変動の影響を受けないということである。主フィードバック静電容量として選 択された特定のトポロジーおよび直列の負抵抗フィードバックは、式55によっ て線形および高振幅に対して最適化される。 図12において、GおよびDを同時に変化させ正規化遅延Dnをほぼ一定に保 つことが可能になる点が指摘できる。本実施例においては、さらに2つの5Xト ランジスタ496、498が5X差動対トランジスタ430、432に加えられ 、バイアス電流のいくらかを分流し、5X差動対トランジスタに対して相互コン ダクタンスgを低下させる。バイアス電流が、大きな15X差動対トランジスタ 420、422からより小さな5X対トランジスタの方向に流れると、相互コン ダクタンスgは減少し、またωoも式53で与えられたように低くなるため、ほ ぼ一定のループゲインを維持するため遅延Dを増加させなくてはならない。これ はそれぞれの5X対トランジスタのベース入力遅延回路460、476により達 成され、正規化遅延Dnはほぼ一定となる。すなわち単位利得条件がDn=Gnで あるので、ωoが低下するにつれ損失Gを減らさなければならないことになる( 式54)。 図12の増幅器の組み合わされたノイズ指数はおよそ2dBである。これは、 同調回路からのノイズの寄与を含まず、同様の大きさであると仮定される(これ は外部回路に依存し、慎重に設計すれば小さくできる)。したがって、6dBの 完全な増幅器用の従来のノイズ指数が計算において使用される。 例示された発振器の位相ノイズは、共振器Qを増加させることによて改善され る。発振器電力と所定のVCOのQの間にはトレードオフの関係がある。一般に 、位相ノイズはQの平方および信号電力に逆比例する。したがって、最小の位相 ノイズは一般に増幅器線形性を有する共振器信号電力を単位共振器ループゲイン の近くまで最大化することで得られる。 例示されたVCOは、210オームのコレクタ負荷抵抗を用いてシミュレート され、レベル検出器の制御の下で大きなPチャネルMOSトランジスタ(幅w= 114μm、長さ1=0.8μm)により分流され自動利得制御(AGC)とし て動作した。安定したAGCの制御を用いて動作点を確立した後に、回路は共振 器のQを決定するために再びシミュレートされる。181のQは、差動対トラン ジスタの各半分および113オームの等価負荷抵抗において動作電流レベル9. 67mA、0.2Vp/pの出力電圧振幅が得られた。全共振信号電力は1.4 1mWであった。これに基づき、848MHzのキャリアからの10kHzオフ セット周波数での位相ノイズは、−82.4dBc/Hzであり、それは、13 kHZから2.5MHzにわたって−43.4dBcの両サイドバンドノイズで あった。同調制御ノイズに対する3dB低下を認めるならば、これは同調幅±1 5%に対し、124オームの同調トランジスタエミッタ抵抗を用いて、17nV RMSの同調入力ノイズレベルへである。粗同調制御入力は静電容量的に減結 合し、このノイズレベルの達成が可能となる。そうでなければ、外部制御の慎重 な設計が必要となろ。ここで記録された結果は、このような設計方法の能力を示 しているが、最適化された設計を表してはいない。 最後に、図11のVCO周波数を追跡する高Qの前置フィルタジャイレータを 供給するために、複製ジャイレータをVCO周波数およびバイアス制御に追随さ せ、増加する損失がコレクタ負荷抵抗値を低下するために用いられる。VCOは 単位利得に非常に近いところで動作し、総合的なスレーブジャイレータの緊密な 整合が保証されているので、フィルタジャイレータの主極対は負S平面左側のち ょうど内側に位置することができ、安定性および高いQを保証する。図13はフ ィルタと発振器の組合せを示している。フィルタ500および発振器600は、 損失アドミタンスGおよびG’を除いて同じ回路要素を有する。図13において 、Dは相互コンダクタンス遅延要素を表し、GおよびG’はアドミタンス損失要 素を表す。前述したように、フィルタG’のノード損失アドミタンスは、発振器 Gのノード損失アドミタンスよりもわずかに大きく、典型的には、G’≒1.1 Gである。 最後に、特許第5,172,076および5,185,581の目的にしたがい、記載されたジャ イレータのコレクタ負荷抵抗をタップし、ジャイレータポート間の利得差を供給 することが可能である。これは、このようなジャイレータからなる複数の共振回 路の品質係数Qを高めるのに有益である。 これらおよびその他の変形は、以下の請求項により定義される本発明の範囲内 にある。
【手続補正書】 【提出日】1995年11月28日 【補正内容】 【図8】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ほぼ一定のバイアス電流を供給する電流源と; ほぼ一定のバイアス源を制御可能に第1および第2の電流路に分割する電流分 割回路と; 整合負荷インピーダンス対と; 整合負荷インピーダンスと第1の電流路間に差動対として接続された第1の整 合トランジスタ対と; 対応する第1の差動対の差入力に接続された第2の差動対の差動入力を有し、 整合負荷インピーダンスと第2の電流路間に差動対として接続された第2の整合 トランジスタ対と; 前記第1または第2の整合トランジスタ対に連結され、その実効相互コンダク タンスを変化させる手段を含むことを特徴とする差動増幅器。 2. 請求項1記載の差動増幅器において: 前記実効相互コンダクタンスを変化させる前記手段は、前記第1のトランジス タ対に連結され、前記第1の電流路に接続された第3のトランジスタ対を有する ことを特徴とする差動増幅器。 3. 請求項2記載の差動増幅器において: 前記第3のトランジスタ対は前記第1のトランジスタ対からの電流を分流し、 その相互コンダクタンスを効果的に下げることを特徴とする差動増幅器。 4. 請求項1記載の第1および第2の増幅器を含むジャイレータ・ベース・共 振器において: 第2の差動増幅器の正入力は第1の差動増幅器の正出力に接続され; 第2の差動増幅器の負入力は第1の差動増幅器の負出力に接続され; 第1の差動増幅器の正入力は第2の差動増幅器の負出力に接続され; 第1の差動増幅器の負入力は第2の差動増幅器の正出力に接続されることを特 徴とするジャイレータ・ベース・共振器。 5. 請求項4記載のジャイレータ・ベース・共振器において: 第1のトランジスタ対の実効相互コンダクタンスを変化させる手段は、共振器 の共振周波数を制御することを特徴とするジャイレータ・ベース・共振器。 6. 請求項5記載のジャイレータ・ベース・共振器において: 前記共振器のループゲインを変化させるために動作する制御相互コンダクタン ス遅延手段を有することを特徴とするジャイレータ・ベース・共振器。 7. 請求項6記載のジャイレータ・ベース・共振器において 前記共振器のループゲインを変化させるために動作する調節可能な損失アドミ タンス手段を有することを特徴とするジャイレータ・ベース・共振器 8. 請求項7記載のジャイレータ・ベース・共振器において: 発振器として動作するために1よりも大きなループゲインを有することを特徴 とするジャイレータ・ベース・共振器。 9. 請求項7記載のジャイレータ・ベース・共振器において: 同調回路において使用するために1よりも小さなループゲインを有することを 特徴とするジャイレータ・ベース・共振器。 10. 請求項8記載のジャイレータ・ベース・共振器において: 前記共振器のループゲインを変化させるために前記損失アドミタンス手段を用 いて動作するレベル検出回路を有することを特徴とするジャイレータ・ベース・ 共振器。 11. 請求項7記載のジャイレータ・ベース・共振器において: 前記共振器の線形性を高めるフィードバックコンデンサを有することを特徴と するジャイレータ・ベース・共振器。 12. 請求項7記載のジャイレータ・ベース・共振器において: 前記共振器の線形性を高める直列エミッタ低減抵抗を有することを特徴とする ジャイレータ・ベース・共振器 13. 請求項4記載の第1および第2の相互に接続されたジャイレータ・ベー ス・共振器を含む発振器とトラッキングフィルタの組み合わせにおいて: 前記第1の共振器は1よりも大きいループゲインを有し、発振器として動作し 前記第2の共振器は1よりも小さいループゲインを有し、同調フィルタとして 動作することを特徴とするジャイレータ・ベース・共振器。 14. 請求項13記載の発振器およびトラッキングフィルタの組み合わせにお いて: 前記第1の共振器のループゲインが、相互コンダクタンス遅延手段および第1 の損失アドミタンス手段によって制御されることを特徴とする発振器およびトラ ッキングフィルタの組み合わせ。 15. 請求項14記載の発振器およびトラッキングフィルタの組み合わせにお いて、前記第2の共振器のループゲインは、前記相互コンダクタンス遅延手段お よび前記第1の損失アドミタンス手段に従属する第2の損失アドミタンス手段に より制御され; 前記第2の損失アドミタンス手段は前記第1の損失アドミタンス手段よりも大 きいことを特徴とする発振器およびトラッキングフィルタの組み合わせ。 16. 請求項15記載の組み合わせにおいて: 前記第2の損失アドミタンス手段は、典型的には前記第1の損失アドミタス手 段よりも10%だけ大きいことを特徴とする組み合わせ。 17. 請求項15記載の組み合わせにおいて: 前記第1および第2の損失アドミタンス手段を用いて動作し、それによって前 記共振器のループゲインを変化させるレベル検出回路を有することを特徴とする 組み合わせ。 18. 請求項15記載の組合せにおいて: 前記共振器は線形増加コンデンサを含むことを特徴とする組み合わせ。 19. 請求項15記載の組合せにおいて: 前記共振器は、その線形性を高めるために直列エミッタ低減抵抗を有すること を特徴とする組み合わせ。 20. 請求項15記載の組合せにおいて: 前記第1の共振器のループゲインおよび前記第2の発振器のループゲインは1 に近いことを特徴とする組み合わせ。 21. 請求項20記載の組合せにおいて: 前記発振器および前記同調フィルタの共振周波数は同じであることを特徴とす る組み合わせ。
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