JPH08509487A - シクロオキシゲナーゼ及び5−リポキシゲナーゼを阻害するヒドロキサム酸誘導体 - Google Patents

シクロオキシゲナーゼ及び5−リポキシゲナーゼを阻害するヒドロキサム酸誘導体

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JPH08509487A
JPH08509487A JP6524018A JP52401894A JPH08509487A JP H08509487 A JPH08509487 A JP H08509487A JP 6524018 A JP6524018 A JP 6524018A JP 52401894 A JP52401894 A JP 52401894A JP H08509487 A JPH08509487 A JP H08509487A
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ホッジソン、サイモン・ティーンバイ
ウエイツ、ピーター・ジョン
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I)の新規なヒドロキサム酸、及び医学的治療、特にリポキシゲナーゼ又はシクロオキシゲナーゼで媒介されるアラキドン酸代謝経路の阻害剤が必要である臨床症状の予防若しくは治療におけるこれらの使用に関する。本発明はまた、本発明に従った化合物の薬学的製剤及び該化合物の製造方法に関する。式(I)において、Yは、−C(Q)=C(Q’)−((E)−または(Z)−)であり(ここでQおよびQ’は独立に水素、C1-4アルキルおよびハロから ッ素で任意に置換されたC1-4アルキルである。Dは、C1-4アルキル、フェニル若しくは−NR12(但し、R1およびR2は独立に水素、C1-4アルキル、およびフェニルから選択される。)であり;環Aおよび環Bは、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、−C(O)OR3、−C(O)R3、−C(O)NR34、−NR34、−NHCOR3、−NHCO23、−NHC(O)NR34、−NHSO23、−SO2NR34(但し、R3およびR4は水素、C1-4アルキルおよびフェニルから独立に選択される。)、および−S(O)n5(但し、nは0から2の整数であり、R5はC1-4アルキル、C6-10アリール(例えば、フェニル若しくはナフチル)、またはC8-12アラルキル)から独立に選択される少なくとも1つの基によって各々任意に置換される。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の名称〕 シクロオキシゲナーゼ及び5−リポキシゲナーゼを阻害する ヒドロキサム酸誘導体 本発明は、抗炎症活性を有するヒドロキサム酸誘導体、これらの製造方法、前 記誘導体を含有する薬学的組成物および医薬におけるこれらの使用に関する。 欧州特許明細書0196184には、哺乳動物のアラキドン酸カスケードにお ける酵素、5−リポキシゲナーゼおよびシクロオキシゲナーゼを阻害する能力に より、抗炎症活性を有するヒドロキサム酸誘導体が開示されている。問題の化合 物は以下の式のものを含有する。 但し、Y’はC2-10アルケニレンであり; R1はC1-4アルキル、アミノ、C1-4アルキルアミノ、またはジ−C1-4ア ルキルアミノであり; Arは、以下のものから独立に選択される1以上の置換基によって任意に 置換されたフェニルである。 (i)C1-4アルキル(これは、それ自身1以上のハロゲン原子によって 任意に置換されうる。)、C1-4アルコキシ、ハロ、ニトロ、アミノ、カルボキ シ、C1-4アルコキシカルボニル、およびヒドロキシ; (ii)(i)で特定されたものから独立に選択される 1以上の置換基で任意に置換されたフェニル。 WO90/12008、WO92/10469およびWO92/01682に もリポキシゲナーゼ阻害活性を有する化合物が開示されている。 我々は今回、EP0196184、WO90/12008、WO92/104 69、およびWO92/01682の化合物に関連した化合物の組であって、特 にこれらの強力な5−リポキシゲナーゼ阻害活性、作用の長期の持続および/ま たは結晶性に関して非常に優れた薬理学的および物理学的性質を有するものを開 示する。 従って本発明に従えば、式(I)の化合物またはこれらの塩、溶媒和化合物、 若しくは生理学的に機能的な誘導体を提供する。 但し、 Yは、−C(Q)=C(Q’)−((E)−または(Z)−)であるか( ここでQおよびQ’は水素、C1-4アルキルおよびハロから独立に選択される) 、またはYは Rはフッ素で任意に置換されたC1-4アルキルである。 Dは、C1-4アルキル、フェニル若しくは−NR12(但し、R1およびR2 は水素、C1-4アルキル、およびフェニルから独立に選択される。)である。 環Aおよび環Bは、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル 、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、−C(O)O R3、−C(O)R3、−C(O)NR34、−NR34、−NHCOR3、−N HCO23、−NHC(O)NR34、−NHSO23、−SO2NR34(但 し、R3およびR4は水素、C1-4アルキルおよびフェニルから独立に選択される 。)、および−S(O)n5(但し、nは0から2の整数であり、R5はC1-4ア ルキル、C6-10アリール(例えば、フェニル若しくはナフチル)、またはC8-12 アラルキル)から独立に選択される基又は複数の基によって各々任意に置換され る。 ここで、式(I)の化合物は、 N−(3−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチル−2−プロピ ニル)−N−ヒドロキシ尿素、 N−(3−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチル−2−プロピ ニル)−N−ヒドロキシアセトアミド、 (E)−N−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メ チル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、 (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、または (E)−N−[3−(4’−クロロ−3−ビフェニルイ ル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸ではないとい う条件が付く。 式(I)の化合物およびこれらの塩は、(R)若しくは(S)エナンチオマー 型で存在しうることが認識されるであろう。従って、本発明は、実質的に遊離の 式(I)の化合物の個々の(R)および(S)エナンチオマーのそれぞれおよび これらの塩(即ち、5%以下の他のエナンチオマーを含むもの)、並びに実質的 に等量の2種類のエナンチオマーを含有するラセミ混合物を含めた任意の比率で の上記エナンチオマーの混合物をその範囲内に含む。疑いを回避するために、本 発明は、以下の式の化合物、 (E)−N−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチル −2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、 (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチ ル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、および (E)−N−[3−(4’−クロロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチル −2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸;または対応する(R)エナンチオマ ー(但し、(R)エナンチオマーは混合物の50%以下の量である。)とこれら の混合物まで広がらない。 ハロの語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード、好ましくはフルオロ またはクロロ、最も好ましくはフルオロである。 アルキルおよびアルコキシの語は、それそれ直鎖アルキルおよびアルコキシ基 を含む。 ハロアルキルおよびハロアルコキシの語は、それぞれあるキルおよびアルコキ シ基であって、1以上の水素がハロによって置換されているものを意味する。 Yは好ましくは、−C(Q)=C(Q’)−(但し、QおよびQ’の何れか1 つはメチルであり、他のものは水素であるか、またはQおよびQ’は両方とも水 素である。)または あり、Yが−C(Q)=C(Q’)−である場合は、二重結合は(E)−配置で あることが好ましい。 Rは好ましくはC1-4アルキルであって、1から3つの水素原子が任意にフッ 素で置換されているものが好ましく、より好ましくはC1-4アルキルであり、最 も好ましくはメチルである。 Dは、適切にはC1-4アルキル、フェニル、若しくはNH2、好ましくはC1-4 アルキル(例えばメチル)若しくは−NH2、より好ましくはC1-4アルキル、最 も好ましくはメチルである。 環Aは、適切には、無置換であるか、または式(I)の定義で挙げたもの、例 えば、ハロ、シアノ、ニトロ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロア ルキル、及びC1-4ハロアルコキシから選択される1若しくは2の置換基から独 立に選択される1から3つの基によって置換される。最も 好ましくは、環Aは、ハロ、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、及びシアノ から選択される1つの置換基を環Bに関して3−位若しくは4−位に有するか、 2つのハロ置換基を環Bに関して2−位及び4−位に有する。 環Bは、適切には、無置換であるか、または式(I)の定義で挙げたもの、例 えば、ハロ、シアノ、ニトロ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロア ルキル、及びC1-4ハロアルコキシから選択される1若しくは2の置換基から独 立に選択される1から2つの基によって置換される。好ましくは、環Bは無置換 であるか、または環Aに関してオルソ位でハロ及びシアノから選択される1つの 基で置換される。 Y基は、好ましくは環Aに関して3−位若しくは4−で環Bに、最も好ましく は3−位で結合する。 式(I)の化合物のサブグループは、 Yが、−CH=CH−((E)−若しくは(Z)−)、また Rが、フルオロで任意に置換されたC1-4アルキルであり、 Dが、C1-4アルキル、フェニル若しくは−NR12(但し、R1およびR2は水 素、C1-4アルキル、及びフェニルから独立に選択される。)であり、 環A及び環Bが、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ (前記アルキル及びアルコキシ基はハロで任意に置換されている。)、−C(O )OR3、−C(O)R3、−C(O)NR34、−NR34、−NHCOR3、 −NHCO23、−NHC(O)NR34、−NHSO23 、−SO2NR34(但し、R3およびR4は水素、C1-4アルキル及びフェニル から独立に選択される。)及び−S(O)n5(但しnは0から2の整数であり 、R5はC1-4アルキル、C6-10アリール(例えばフェニル若しくはナフチル)、 若しくはC8-12アラルキルである。)から独立に選択される。)から独立に選択 される基若しくは複数の基によって、各々任意に置換されるもの、 及びこれらの塩、溶媒和化合物及び生理学的に機能的な誘導体である。 上記式(I)の化合物のうち、 Yが−CH=CH−((E)−若しくは(Z)−)であり、環A及び環Bが、ハ ロ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキ ル、C1-4ハロアルコキシ、−C(O)OR3(但し、R3は先に定義したとおり である。)及び−NH2から独立に選択される基又は複数の基によって各々任意 に置換されるもの、並びにこれらの塩、溶媒和化合物及び生理学的に機能的な誘 導体が、EP0196184の範囲内にあり、先に言及した有利な特性を有する 今まで認識されていないサブクラスを代表する。 更なる側面では、本発明は式(I)の化合物であって、 Yが−C(Q)=C(Q’)−(但し、Q及びQ’は式(I)に対して先に定義 したとおりである。)であり、 DがC1-4アルキル若しくはフェニルである化合物、並びにこれらの塩、溶媒和 化合物及び生理学的に機能的な誘導体を提供する。これらの化合物のうち、 環A及び/又は環Bが、少なくとも1つの置換基がシアノ、−C(O)NR34 、−NHCOR3、−NHCO23、−NHC(O)NR34、−NHSO23 、−SO2NR34、(但し、R3及びR4は先に定義したとおりである。)、− S(O)n5(但し、n及びR5は先に定義したとおりである。)、C1-4アルキ ルアミノ、及びジ−C1-4アルキルアミノから選択される基であるという条件が 付く、式(I)に対して先に定義したように置換される化合物は本発明の更なる 側面を形成する。 式(I)の好ましい化合物には、 Yが−C(Q)=C(Q’)−(但し、Q及びQ’の何れか1つがメチルであ り、他方が水素であるか、又はQ及びQ’ RがC1-4アルキル(例えばメチル)であり; DがC1-4アルキル(例えばメチル)、フェニル、又は−NH2であり; 環A及び環Bが、ハロ、シアノ、ニトロ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、 C1-4ハロアルキル、及びC1-4ハロアルコキシから選択される1又は2の置換基 によって任意に置換され、 Yが、環Aに関して3−若しくは4−位で環Bに結合しているもの、並びにこ れらの塩、溶媒和化合物、及び生理学的に機能的な誘導体が含まれる。 式(I)の更に好ましい化合物には、 Yが(E)−−CH=CH−であり; RがC1-4アルキル(例えばメチル)であり; DがC1-4アルキル(例えばメチル)であり; 環A及び環Bが、ハロ、C1-4アルコキシ、及びシアノから独立に選択される 1又は2の置換基によって任意に置換され、最も適切には、環Aがハロ、C1-4 アルコキシ及びシアノから選択される1つの置換基を環Bに関して3−又は4− 位に有し、環Bが無置換であるか、又はハロ及びシアノから選択される1つの基 によって環Aに関してオルソ位で置換されており、 Yが、環Aに関して3−若しくは4−位で環Bに結合しているもの、並びにこ れらの塩、溶媒和化合物、及び生理学的に機能的な誘導体が含まれる。 優れた5−リポキシゲナーゼ阻害活性を有する好ましい式(I)の化合物には 、 (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(R)−メチ ル−2−プロペニル]−アセトヒドロキサム酸; N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−イン−3(S) −イル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3’−シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−エン−3(S) −イル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(3,4’−ジフルオロ−5−ビフェニルイル)−1(S) −メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(4’−フルオロ−4−ビフェニルイル) −1(S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(4’−メトキシ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチ ル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(3’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチ ル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−1−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(R)−メチル −2−プロペニル]−1−ヒドロキシ尿素; (E)−1−[(1R/S)−3−(4−ビフェニルイル)−1−メチル−2− プロペニル]−1−ヒドロキシ尿素; (E)−N−[3−(2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S )−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; 並びにこれらの塩、溶媒和化合物及び生理学的に機能的な誘導体が含まれる。 医薬に使用するのに適した式(I)の化合物の塩は、カウンターイオンが薬学 的に許容しうるものである塩である。しかし、薬学的に許容し得ないカウンター イオンを有する塩は、式(I)の化合物、並びにこれらの薬学的に許容しうる塩 及び生理学的に機能的な誘導体を製造するための中間体として使用するために本 発明の領域内にある。 本発明に従った塩には、アンモニウム塩、ナトリウム及び カリウムの塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム及びマグネシウムの塩のよう なアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン及びN−メチル−D−グルカミ ンのような有機塩基との塩、並びにアルギニン及びリジンのようなアミノ酸との 塩が含まれる。薬学的に許容しうる酸付加塩の例には、塩酸、臭素酸、リン酸、 メタリン酸、硝酸及び硫酸のような鉱酸から誘導されるもの、並びに酒石酸、酢 酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリ コール酸、グルコン酸、琥珀酸及びメタンスルホン酸及びアリールスルホン酸( 例えばp−トルエンスルホン酸)のような有機酸から誘導されるものが含まれる 。 生理学的に機能的な誘導体の語は、例えば体内において式(I)の化合物に転 換されうる、式(I)の遊離の化合物と同じ生理学的機能を有する式(I)の化 合物の化学的誘導体を意味する。本発明に従えば、生理学的に機能的な誘導体の 例には、ヒドロキサム酸官能基のヒドロキシルが、ウレタン、アルキルエーテル 、又はエステルに変換された式(I)の化合物が含まれる。 上述のように、式(I)の化合物、並びにこれらの塩、溶媒和化合物、及び生 理学的に機能的な誘導体は、本発明の代表的な化合物が活性であることが示され る5−リポキシゲナーゼ及びシクロオキシゲナーゼ阻害試験において、後に示さ れるようなリポキシゲナーゼ若しくはシクロオキシゲナーゼで媒介されるアラキ ドン酸代謝経路の阻害剤が必要である臨床症状の予防及び治療に使用される。例 えば、リポキシゲナ ーゼ及びシクロオキシゲナーゼで媒介されるアラキドン酸代謝経路を阻害する式 (I)の化合物の能力によって、これらは、痙攣を起こさせる(spasmogenic) 症状、アレルギー症状、腫瘍形成、血漿板凝集に関する症状、及び炎症症状の予 防及び治療に有効となる。 痙攣を起こさせる症状の例には、平滑筋組織に関するもの、特に喘息(特発性 気管支喘息を含む)、気管支炎のような気道平滑筋収縮、並びに冠状動脈痙攣( 心筋梗塞に結びつく痙攣(これは心臓喘息を起こす左心室不全を誘導してもまた しなくてもよい)を含む。)、虚欠を誘導する心筋性障害、及び大脳痙攣若しく は「発作(stroke)」(これは中枢神経病理生態学に導きうる。)のような動脈 平滑筋収縮に関する症状がある。他の例には、「過敏性腸症候群」、「痙攣性結 腸」及び「粘液性大腸炎」として知られる症状のような異常な結腸収縮によって 起こる腸疾患が含まれる。 アレルギー症状の例には、外因性の喘息、湿疹のような全体的及び部分的アレ ルギーに起因するアレルギー性皮膚疾患、アレルギー性腸疾患(腹腔疾患を含む 。)、枯草熱(これは追加的に若しくは別に上気道に影響を及ぼす。)のような 眼疾患、アレルギー性鼻炎、及びアレルギー性結膜炎がある。 腫瘍の例には、皮膚腫瘍、肥満細胞腫及び他の良性及び悪性の両方の細胞増殖 の形態がある。腫瘍の予防及び治療における本発明の化合物の効果は、5−リポ キシゲナーゼの阻害に加えて細胞増殖も阻害する特性から生じうることに注意す る必要がある。 血漿板凝集に関する症状の例には、全体的若しくは部分的な血栓に起因する「 発作」、冠状動脈血栓症、静脈炎及び静脈血栓症(最後の2つの症状は、炎症に も結びつきうる。)を含む血栓から生じるものである。 炎症症状の例には、肺、関節、眼、腸、皮膚、及び心臓、特に炎症を起こした 組織への白血球の浸潤に結びつけられるものがある。肺の炎症症状には、喘息、 成人呼吸障害症候群、気管支炎及び嚢胞性繊維症(これは、追加的若しくは別に 腸又は他の組織を含みうる。)が含まれる。関節の炎症症状には、リュウマチ性 関節炎、リュウマチ性脊椎炎、骨関節炎、通風様関節炎及び他の関節炎症状が含 まれる。眼の炎症症状には、クローンズ(Crohn's)病、潰瘍性大腸炎、及び末 端直腸炎が含まれる。皮膚の炎症症状には、乾癬、湿疹及び皮膚炎(アレルギー 性の原因であるなしを問わず。)のような細胞増殖に結びつくものが含まれる。 心臓の炎症症状には、冠状動脈梗塞損傷(coronary infarct damage)が含まれ る。他の炎症性疾患には、慢性炎症における組織壊死、エンドトキシンショック 、平滑筋増殖障害(例えば、血管形成後の再狭窄)、及び移植手術後の組織拒絶 が含まれる。 従って、本発明は、リポキシゲナーゼ又はシクロオキシゲナーゼで媒介される アラキドン酸代謝経路の阻害剤、例えば5−リポキシゲナーゼ若しくはシクロオ キシゲナーゼ阻害剤が必要であるヒトのような哺乳動物の臨床症状の予防若しく は治療の方法であって、式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に許容しうる塩 、溶媒和化合物、又は生理学的に機能的 な誘導体の治療に効果的な量を投与することを具備した方法を提供する。本発明 は更に、ヒトのような哺乳動物の臨床症状(該臨床症状には、痙攣を起こす症状 、アレルギー症状、腫瘍形成、血漿板凝集に関する症状、又は炎症症状が含まれ る。)の予防若しくは治療のための方法であって、式(I)の化合物又はこれら の薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、又は生理学的に機能的な誘導体の治療 に効果的な量を投与することを具備した方法を提供する。 この他としては、医学的な治療に使用するため、特にリポキシゲナーゼ若しく はシクロオキシゲナーゼで媒介されるアラキドン酸代謝経路の阻害剤、例えば5 −リポキシゲナーゼ若しくはシクロオキシゲナーゼ阻害剤が必要であるヒトのよ うな哺乳動物の臨床症状、例えば痙攣を起こす症状、アレルギー症状、腫瘍形成 、血漿板凝集に関連する症状、又は炎症症状の予防若しくは治療に使用するため の、式(I)の化合物、これらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、又は生 理学的に機能的な誘導体を提供することがある。 治療効果を発揮するために必要な、式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に 許容しうる塩、溶媒和化合物又は生理学的に機能的な誘導体の量は、もちろん個 々の化合物、投与の経路、治療を受ける対象、及び個々の疾患若しくは治療され る疾病によって変化する。先に説明した何れかの臨床症状に悩まされているか、 若しくは悩まされそうな哺乳動物に対する適切な日用量は、0.1μg〜50mg の化合物/キログラム体重の範囲である。系統的な投与の場合、日用量は、典型 的には、0.05〜50mgの化合物/キログラム体重の範囲であり、最も好まし い投与量は、0.05から20mg/kg体重であり、例えば、1日あたり0.1か ら10mg/kgが2又は3回のサブドーズ(sub-doses)として投与される。例えば 皮膚若しくは眼への投与のような局所投与の場合には、適切な投与量は1キログ ラムあたり0.1μg〜100μgの塩基(base)の範囲、典型的には約0.1 μg/kgである。 気道平滑筋収縮、例えば喘息若しくは気管支炎の予防若しくは治療のための経 口投与の場合、本発明の化合物の適切な投与量は、前段落で特定したとおりであ るが、好ましくは0.1mgから10mgの化合物/キログラム体重であり、最も適 切な投与量は、0.1mgから5mg/kg体重である。肺投与の場合は、典型的には 2μg〜100mg/kg、好ましくは5μgから5mg/kg、例えば0.01から1mg /kgの範囲である。 本発明はまた、リポキシゲナーゼ若しくはシクロオキシゲナーゼで媒介される アラキドン酸代謝経路の阻害剤、例えば5−リポキシゲナーゼ若しくはシクロオ オキシゲナーゼ阻害剤が必要である臨床症状、例えば痙攣を起こす症状、アレル ギー症状、腫瘍形成、血漿板凝集に関連した症状、又は炎症症状の予防若しくは 治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に許 容しうる塩、溶媒和化合物又は生理学的に機能的な誘導体の使用を提供する。 式(I)の化合物、又はこれらの塩、溶媒和化合物、又は生理学的に機能的な 誘導体は、単独で投与することができるが、好ましくは薬学的製剤としてこれを 提供することが好ま しい。従って、本発明は更に、式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に許容し うる塩、溶媒和化合物、又は生理学的に機能的な誘導体、及び薬学的に許容しう る担体若しくは賦形剤、及び任意に1以上の他の治療成分を含有する薬学的製剤 を提供する。 これ以後、活性成分の語は、式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に許容し うる塩、溶媒和化合物、又は生理学的に機能的な誘導体を意味する。 該担体又は賦形剤は、もちろん製剤中の他の成分と適合し得なければならず、 患者に有害であってはならない。活性成分は、製剤の0.1重量%から99.9 重量%であり得る。本発明に従った製剤の典型的な単位投与量は、0.01mgか ら1gの活性成分を含有する。局所投与では、活性成分は、好ましくは製剤の1 重量%から2重量%であるが、該活性成分は、10%w/w程度の量であっても よい。鼻腔又はバッカル(buccal)投与に適した製剤は、典型的には0.1から 20%w/w、例えば2%w/wの活性成分を含有する。 本発明に従った製剤には、経口、肺、眼、直腸、非経口(皮下、筋肉内及び静 脈内を含む)、関節内、局所、又は鼻腔/バッカル投与に適切な形態のものが含 まれる。 本発明の製剤は、適切には、単位投与量形態で提供され得、調剤の分野で周知 の何れの方法でも調製することができる。このような方法は全て、活性成分を1 以上の補助成分から構成される担体と混合する段階を有する。必要であれば、活 性成分の粒子サイズを、例えばミクロ化することによって製剤 化の前に小さくしうる。一般に、製剤は、活性成分を液体担体若しくは細かく砕 いた固体担体、又はこれらの両方と密に且つ均一に混合し、次いで所望であれば 必要な形態に生成物を成形することによって調製される。 経口投与に適した本発明に従った製剤は、カプセル、カシエー(cachets)、 錠剤、又はロゼンジ(lozenges)のような別々の単位の形態であって、各々が、 予め決められた量の活性成分を含有するもの;水性若しくは非水性液体の溶液、 懸濁液、又は超微細懸濁液;又は水中油形若しくは油中水形エマルジョンの形態 であり得る。活性成分はまた、巨丸剤舐剤、又はペーストの形態であり得る。 錠剤は、活性成分を、任意に1以上の活性成分と供に圧縮若しくはモールドす ることによって作成されうる。圧縮された錠剤は、粉末若しくは顆粒のような自 由に流れる形態の活性成分を、任意に崩壊剤、圧縮補助剤、結合剤、潤滑剤、及 び/又は界面活性剤若しくは分散剤と混合し、適切な機械中で圧縮することによ って調製されうる。モールドされた錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らされた、粉 末化された活性成分と適切な担体の混合物を適切な機械中でモールドすることに よって作成されうる。 直腸投与のための製剤は、活性成分とココアバターのような担体とを混合した 座薬の形態;又は浣腸の形態であり得る。 非経口投与に適した製剤は、典型的には、活性成分のエマルジョン、懸濁液、 コロイドの様な無菌の水性若しくは非水性製剤であって、好ましくは受容体の血 液と等張であるもの を包含する。このような製剤はまた、凍結乾燥され得、投与の直前に無菌の液体 を添加することによって再構成されうる。 関節内投与に適した製剤は、活性成分の無菌の水性製剤の形態であって、活性 成分が微結晶形態であり得るもの、例えば水性の微結晶性懸濁液であり得る。 リポソーム製剤及び生物分解しうるポリマー系も、例えば非経口、関節内及び 眼内投与のために活性成分を提供するために使用しうる。 局所投与に適した製剤は、塗り薬、ローション及び塗布剤のような液体及び半 液体;クリーム、軟膏及びペーストのような水中油形及び油中水形エマルジョン ;並びに点滴薬(drops)のような溶液及び懸濁液が含まれる。例えば、眼投与 に対しては、活性成分は水性点眼薬として、例えば0.1〜1.0%w/vの溶 液の形態で提供されうる。 吸入による投与に適した製剤には、種々のタイプの計量された用量の加圧され たエアロゾル、噴霧器、又は注入器によって生成され得る微細粒子ダスト又はミ ストである。 口を経る肺投与に対しては、粉末又は小滴の粒子サイズは、気管支樹に送るこ とができる、典型的には0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmの範囲である 。鼻腔投与に対しては、10〜500μm粒子サイズが鼻腔内での保持を確保す るために好ましい。 決められた量の吸入器は、典型的には液化された噴射剤に活性成分の懸濁若し くは溶液製剤を含有するエアロゾルディスペンサーで与圧される。使用中には、 これらの装置は、決 められた容積、典型的には10〜150μlを放出するのに適したバルブを通し て、活性成分を含む微粒子スプレーとなるように該製剤を噴射する。適切な噴射 剤には、幾つかのクロロフルオロカーボン化合物、例えばジクロロジフルオロメ タン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、又はこれら の混合物が含まれる。該製剤は更に、例えばエタノールのような共溶媒(co-sol vent)、オレイン酸若しくはソルビタントリオレエートのような界面活性剤、抗 酸化剤及び/又は適切な香味剤を含有しうる。 噴霧器は、細いベンチュリーオリフィスを通して、圧力ガス、典型的には空気 若しくは酸素を加速することによって、又は超音波撹拌によって、活性成分の溶 液若しくは懸濁液をエアロゾル治療用ミストに変換する商業的に利用できる装置 である。噴霧器に使用するのに適した製剤は、活性成分が液体担体中にあり、製 剤の40%w/wまで、好ましくは20%w/w以下まで含有される。担体は、 典型的には水又は希水性アルコール溶液であり、例えば塩化ナトリウムを添加す ることによって体液と等張にされることが好ましい。製剤が無菌で調製されない 場合は、任意の添加剤には、例えばメチルヒドロキシベンゾエートのような防腐 剤、抗酸化剤、香味剤、揮発性油、緩衝剤及び界面活性剤が含まれる。 ガス注入による投与に適した製剤には、ガス注入器によって送られるか、又は 鼻で吸う方法で鼻腔内に取り込まれる細かく粉砕した粉末が含まれる。ガス注入 器中では、該粉末は、典型的にはゼラチン若しくはプラスチックでできたカプセ ル 若しくはカートリッジ(これらは、その場で穴をあけるか開封される)に含有さ れ、該粉末は吸入のための容器を経て吸い出される空気中に存在するか、さもな ければ手動で操作されるポンプによって放出される。ガス注入器に使用される粉 末は、活性成分単独であっても、また、活性成分、ラクトースのような適切な粉 末希釈剤、及び任意の界面活性剤を含有する粉末混合物からなっていてもよい。 活性成分は典型的には製剤の0.1から100%w/wまで含有される。 上記の成分に加えて、本発明に従った製剤は、希釈剤、緩衝剤、香味剤、結合 剤、圧縮補助剤、崩壊剤、界面活性剤、濃化剤、潤滑剤、防腐剤、例えばヒドロ キシ安息香酸メチル、抗酸化剤及び乳化剤のような1以上の追加の成分を含有し うる。本発明の化合物は、抗生物質(例えば抗菌性のもの)、抗真菌剤、又は抗 ウイルス剤、抗ヒスタミン薬(特に末梢で作用する抗ヒスタミン薬)、又は非ス テロイド性抗炎症薬(NSAID)から選択される1以上の他の治療用成分と組 み合わせて有利に使用されうる。 これらの組み合わされる化合物は、例えば、同じ製剤中で若しくは別の製剤と して同時に投与してもよく、また所望の組み合わされた治療効果を達成するため の十分に短い時間間隔で別々に投与してもよい。化合物を同じ製剤中で使用する 場合、本発明に従った製剤は、本発明の化合物に加えて更なる成分を含有しても よい。 本発明の更なる側面に従えば、式(I)の化合物、又はこれらの塩、溶媒和化 合物、又は生理学的に機能的な誘導体を 製造する方法を提供する。該方法は、式(II)の化合物を、 但し、Y、R並びに環A及びB上の任意の置換基は式(I)で定義したとお りである。 N−水素をN−COD基(ここでDは、(a)C1-4アルキル若しくはフェニル 、又は(b)NR12(但し、R1及びR2は先に定義したとおりである。)であ る。)に効果的に変換するのに適した試薬若しくは試薬類(reagert or rea-gen ts)と反応し、 任意に(i)このようにして得られたエナンチオマーの混合物を分離すること、 及び/又は(ii)このようにして形成された式(I)の化合物を、これらの対応 する塩、溶媒和化合物又は生理学的に機能的な誘導体に変換することを具備する 。 変換(a)は、典型的には式(II)の化合物をアシル化剤、例えば適切な酸無 水物若しくは酸ハロゲン化物(例えば塩化アセチル)のような活性化された酸と 処理することによって行われる。この反応は、適切には、ハロゲン化炭化水素( halohydrocarbon)、例えばジクロロメタン、又はアルキルベンゼン、例えばト ルエンの様な不活性溶媒中において、−10℃から150℃の温度範囲、例えば 0〜25℃で、トリアルキルアミン、例えばトリエチルアミンの様な有機塩基の 存在下で行われる。この反応の何れのN,O−ジアシル化された生成物も、無機 塩基、例えば炭酸カリウムとの処理によ って、又はリパーゼの様な適切な酵素での処理によってモノ−O−脱アシル化( mono-O-deacylated)されうる。 変換(b)は、典型的には式(II)の化合物、又はこれらの塩を以下のように 処理することによって行われる。 (i)R1及びR2が水素である場合は、テトラヒドロフラン(THF)の様な非 極性溶媒中において、鉱酸、例えば希HCl水溶液の存在下、−10℃から15 0℃、例えば0〜25℃の範囲の温度でI族のシアネート、例えばカリウムシア ネートと処理する; (ii)R1がC1-4アルキル若しくはフェニルであり、R2が水素である場合は、 ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタンの様な適切な溶媒中において、−1 0℃から150℃、例えば20〜100℃の範囲の温度で対応するイソシアネー トR1NCOと処理する; (iii)R1およびR2が各々C1-4アルキル若しくはフェニルである場合は、ハロ ゲン化炭化水素、例えばジクロロメタンのような不活性溶媒中において、有機塩 基、例えばピリジンの存在下、−10℃から150℃、例えば20〜100℃の 範囲の温度で対応するカルバモイルハライド、例えばR12NCOClと処理す る。 式(II)の化合物が、単一のエナンチオマーとして存在する場合は、式(I) の化合物は単一のエナンチオマーとして得られうる。式(II)の化合物が(S) 及び(R)エナンチオマー混合物として存在する場合は、式(I)の化合物は、 (i)何れかの適切な方法によるアシル化反応から得られる エナンチオマーを分離することによって;(ii)一方のエナンチオマーと選択的 に反応することができる酵素、例えばリパーゼと処理することによってモノ−O −脱アシル化反応を行い、単一のエナンチオマーとしての式(I)の化合物とN ,O−ジアシル化された反対のエナンチオマーの混合物を得、次いでこれを例え ばクロマトグラフィーによって分離することによって単一のエナンチオマーとし て得ることができる。分離されたこの反応のN,O−ジアシル化生成物は、次に 上記の何れかの方法でモノ−O−脱アシル化され得、単一のエナンチオマーとし て式(I)の化合物を与える。 式(I)の化合物及びこれらの塩は対応する式(III)の化合物から調製され うる。 但し、Y、R並びに環A及びB上の任意の置換基は式(I)に対して先に定 義したとおりであり、P’はアルコキシカルボニル基、例えば−CO2CH3、環 状エーテル、例えばテトラヒドロフラン、又はt−ブトキシカルボニル(Boc )の様な保護基であり、P”はp’に対して定義したような保護基又は水素であ る。 式(II)の化合物への変換は、適切には、当業者によって理解されるであろう酸 若しくは塩基加水分解によって行われる。例えば、−N(Boc)O(Boc) 又は−N(Boc)OHの式(III)の化合物を使用する場合は、式(II)の化 合物、 又はこれらの塩を非極性溶媒、例えばトルエン中において、適度な温度、適切に は10〜100℃、例えば50〜60℃の範囲でアリールスルホン酸、例えばパ ラ−トルエンスルホン酸のような酸と処理することによって調製すことができる 。次に、得られた式(II)の化合物の塩を、例えばシリカ上のクロマトグラフィ ーによって又は炭酸塩、例えば炭酸ナトリウムのような無機塩と処理することに よって、任意に加水分解し、遊離の塩基を放出させる。 式(III)の化合物は以下のようにして得ることができる。(i)対応する式 (IV)の化合物を H−Y−CHR−N(P’)OP’ (IV) 但し、Y及びRは先に定義したとおりであり、P’は上記の通りであ る。 式(V)の化合物と 但し、環A及びBは式(I)に対して説明したように任意に置換され ており、Lは適切な脱離基、例えばハロゲン(典型的にはブロモ若しくはヨード )又は置換されたスルホネート(例えばトリフルオロメタンスルホネート)であ る。 典型的には上昇される温度、例えば50〜150℃で、極性溶媒中、例え ばN,N−ジメチルホルムアミド中、トリ(O−トリル)ホスフィンを有する酢 酸パラジウム(II)の様な触媒、及びトリアルキルアミン、例え ばトリエチルアミンの様な適切な塩基の存在下において反応する。 又は、 (ii)式(VI)の化合物を、 但し、Y、R、並びに環A及びB上の任意の置換基は式(I)の化合 物に対して先に定義したとおりである。 式HN(P’)OP’(但しP’は式(III)に対して定義したとおりで ある。)と反応する。この反応は、光延条件下、例えばジエチルアゾジカルボキ シレート(DEAD)若しくはジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIA D)及びトリフェニルホスフィンの存在下、トルエンのような非極性溶媒中、低 温、即ち−20°から50℃、例えば0℃のあたりで達成される。他の方法とし て、この反応は、式(VI)の化合物の活性化によって達成される。例えば、典型 的には、酸無水物(例えば無水酢酸)若しくは酸ハロゲン化物(例えば塩化クロ ロアセチル)を用い、例えば塩基(例えば、4−ジメチルアミノピリジン、DM AP)および触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム( O)の存在下において、テトラヒドロフラン(THF)のような非極性溶媒中、 上昇する温度、例えば40〜120℃でヒドロキシル基をエステル化 することによって達成される。 式(VI)の化合物は、以下のいずれかによって調製される。 (i)対応する式(VII)の化合物を還元する。 但し、Y、R、並びに環A及びB上の任意の置換基は式(I)の化合物 に対して先に定義したとおりである。 還元は、式(VI)のキラルアルコールが得られるような方法、例えば(a )環状エーテル(例えばTHF)又はアルキルベンゼン(例えばトルエン)の様 な不活性溶媒中、低温、例えば−100℃から50℃の範囲で、不斉誘起触媒、 適切にはオキサザボロリジン(oxazaborolidine)CBS触媒(E.J.Corey et al Tet Letters 31(5),611(1990))を使用し、還元剤、適切にはカテコール ボランを用いることによって、又は(b)酵素的な還元法によって行われうる。 他の方法として、還元は、有機化学における従来の還元剤を用いて、例えばアル コール性溶媒のような極性溶媒中、低温、例えば−50℃から30℃の範囲で水 素化ホウ素ナトリウムで処理することにより式(VI)のラセミアルコールを与え るように行われる。所望であれば、このようにして得られた式(VI)の化合物の エナンチオマー混合物は、何れかの適切な方法、例えば酵素的な分割法によって 個々のエナンチオマーに分離されう る。典型的には酵素で触媒されるアシル変換又は加水分解反応がある。これらは 、エノールエーテル(例えば酢酸ビニル)、活性エステル(例えばトリフルオロ エチルブチレート)、又は酸無水物(例えば琥珀酸無水物)のようなアシル供与 体と式(VI)のラセミ化合物を、芳香族系溶媒(例えばトルエン)のような不活 性溶媒中、極端でない温度、例えば−20℃から60℃でリパーゼのような適切 な酵素の存在下において処理することによって行われるか、又は引き続いてリパ ーゼのようなアシル化されたエナンチオマーの一方を選択的に加水分解すること ができる酵素と処理することによって行われる。得られたエナンチオマーは、こ れらの一方がアシル化された形態で存在するので、次に何れかの適切な方法、例 えばクロマトグラフィーによって任意に分離されうる。所望であれば、望まない エナンチオマーは、例えばラセミ体を形成するような脱アシル化、適切には加水 分解によって「リサイクル」することができる。 又は、 (ii)Yが−C(Q)=C(Q’)−である場合、上記の適切な式(V)の化合 物を式(VIII)の化合物と反応する。 但し、Y、P’、及びRは先に定義したとおりである。 この反応は、適切な触媒系、例えばパラジウム(II)アセテート/トリ( o−トリル)ホスフィン、及びトリアルキルアミン、例えばトリエチルアミンの ような塩基の存在下で行われる。引き続き、水酸基の保護基P’の除去を、加水 分解、例えば酸加水分解のようないずれかの適切な方法によって行いうる。 (iii)Yが−CH=CH−である場合、先に定義されたような適切な式(V) の化合物をクロトンアルデヒド(CH3CH=CHCHO)と反応し、次いで得 られたアリルアルコールを異性化し、所望の式(VI)の化合物を得る。クロトン アルデヒドとの反応は、典型的には、式(V)の化合物を、例えば低温(適切に は−50℃以下)でブチルリチウムと処理することによってリチオ化し、ついで クロトンアルデヒドと処理することによって行われうる。異性化は、穏和な温度 において酸、例えば塩酸と処理することによって行われうる。 Yが−CH=CH−である場合、式(VII)の化合物は、対応する式(IX)の アルデヒドを 但し環A及びB上の任意の置換基は式(I)の化合物に対して定義された とおりである。 式(X)の化合物と、 但し、Rは式(I)の化合物に対して定義したとおりであり、R’はC1-4 アルキルである。 又は他の方法としてアセトンと、炭酸ナトリウムのような塩基の存在下、THF のような極性溶媒中において、極端でない温度、例えば−50℃から30℃で反 応する。 式(VIII)の化合物及びHN(P’)OP’は、対応する商業的に入手可能な アルコール及びヒドロキシルアミンから標準的な保護基の化学によって調製され うる。 式(IX)の化合物は、上記のような式(V)の化合物から調製されうる。典型 的にはリチオ化(例えば低温、即ち−100℃から−20℃でn−ブチルリチウ ムを用いて)し、次いでN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)と反応するこ とによって調製される。 式(X)の化合物は、商業的に入手しうるか、又は当業者に周知の方法、若し くは標準的な化学文献から容易に利用することができる方法によって調製されう る。 の化合物から 但し、環A及びB上の任意の置換基は式(I)の化合物 に対して定義したとおりである。 適切なカルボン酸誘導体、例えばエステル若しくは無水物を用い、塩基、例えば 水酸化ナトリウムの存在下においてアシル化することによって調製されうる。 式(XI)の化合物は式(V)の化合物をアセチレンと反応することによって、 典型的には、アセチレンを例えばブチルリチウムでリチオ化して調製される。 式(IV)の化合物はEP0384594で開示された1以上の方法によって得 ることができる。 式(V)の化合物は、商業的に得ることができるか、例えば式(XII)の化合 物を、 但し、環Aは式(I)に対して先に定義したように置換れるか、又は適切に 保護された形態である。 式(XIII)の化合物とカップリングすることによって調製されうる。 但し、Lは式(V)に対して先に定義したとおりであり、L’はLと同じで あるか、又は当業者によって理解されるような異なった脱離基である。 このカップリングは、適切な触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン )パラジウム(0)及び無機塩基、例え ば炭酸ナトリウムの存在下で達成される。 他の方法として、式(V)の化合物は、上記のような式(XIII)の化合物を適 切な有機金属試薬(例えば適切に置換されたPhMgX若しくはPhZnX(但 し、Xはハロゲンである。))とカップリングすることによって調製されうる。 該有機金属試薬は、金属(例えばMg若しくはZn)で処理することにより対応 するハライドからin situで調製されうる。カップリングは、不活性溶媒、例え ばTHF中において、触媒、例えば1,4−ビス(ジフェニルホスフィン)ブタ ンパラジウム(0)ジクロライド、酢酸パラジウム、又はテトラキストリフェニ ルホスフィンパラジウム(0)の存在下、極端でない温度、例えば0〜60℃で 行われうる。 本発明のエナンチオマー化合物は、(a)対応するラセミ混合物の成分の分離 によって、例えばキラルクロマトグラフィーカラム、上記のような酵素分割法、 又は適切なジアステレオマーの調製と分離によって、又は(b)上記の方法によ る適切なキラル中間体から直接に合成することによって得ることができる。 式(I)の化合物の対応する塩への任意の変換は、適切な酸若しくは塩基と反 応することによって都合よく達成されうる。式(I)の対応する溶媒和化合物ま たは生理学的に機能的な誘導体への任意の変換は、当業者に公知の方法によって 達成される。 更なる側面に従えば、本発明は式(I)の化合物を調製するための新規な中間 体を提供する。例えば、 (a)上記の様な式(II)の化合物、又はこれらの塩、特に以下のものから選択 される化合物; (E)−N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1− エン−3(S)−イル]ヒドロキシルアミン;及び N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−イン−3 (S)−イル]ヒドロキシルアミン; 但し、式(II)の化合物は、 (E)−N−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミン; (E)−N−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(R,S )−メチル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミン; (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S) −メチル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミン; (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(R, S)−メチル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミン; (E)−N−[3−(4’−クロロ−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミン;又は (E)−N−[3−(4’−クロロ−3−ビフェニル イル)−1(R,S)−メチル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミン; ではないという条件がある。 (b)上記のような式(III)の化合物、特に以下のものから選択される化合物 。 (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[1−(4’− フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−エン−3(R)−イル]ヒドロキシ ルアミン;及び N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[1−(4’−フルオロ −3−ビフェニルイル)ブタ−1−イン−3(S)−イル]ヒドロキシルアミン ; 但し、式(III)の化合物は、 (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’− シアノ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]ヒドロキ シルアミン; (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’− シアノ−3−ビフェニルイル)−1(R,S)−メチル−2−プロペニル]ヒド ロキシルアミン; (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’− フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]ヒドロ キシルアミン; (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’− フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(R,S)−メチル−2−プロペニル]ヒ ドロキシルアミン; (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’− クロロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]ヒドロキ シルアミン;又は (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’− クロロ−3−ビフェニルイル)−1(R,S)−メチル−2−プロペニル]ヒド ロキシルアミン; ではないという条件がある。 本発明をよりよく理解するために、以下の例を例示として示す。 合成例 合成例1 (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(R)−メ チル−2−プロペニル]−アセトヒドロキサム酸の製造 (a)4−フルオロフェニルホウ酸(4-fluorophenyl-boronicacid) 4−フルオロブロモベンゼン(105g)の乾燥テトラヒドロフラン(THF )(500ml)溶液を窒素下で撹拌した ものを−70℃に冷却し、次いでブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液(37 5ml)を−67℃以下に温度を保ちながらゆっくり滴下した。次いで撹拌を−7 0℃で10分間継続し、この混合物を窒素下−70℃でトリ(イソプロプロピル )ボレート(277ml)と乾燥THF(100ml)の撹拌混合物へ注ぎ込んだ。 添加後、反応混合物を10分間−70℃で撹拌し、次いで周囲温度まで暖めた。 次に、2M塩酸水溶液(300ml)を加え、反応物を更に30分撹拌した。 反応混合物をジエチルエーテル(125ml)で希釈し、得られた水層を分離し 、ジエチルエーテル(2×125ml)で洗浄した。エーテル溶液を合わせ、水で 洗浄し、MgSO4で乾燥した。溶媒を除去し、表題化合物をクリーム色の固体 として得た(78.5g)。 (b)3−ブロモ−4’−フルオロビフェニル 1,3−ジブロモベンゼン(397g)のトルエン(3.0リットル)溶液を 窒素下で撹拌したものへテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0 )(16.5g)を加えた。次に、例1(a)で得られた生成物(78.5g) の無水エタノール(500ml)溶液を加え、2MNa2CO3水溶液(561ml) を加えた。 次いで、激しく撹拌された反応混合物を、11時間窒素下で還流した。冷却し 、分離されたトルエン層を水(2×500ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥した 。蒸留によって表題化合物を得た((85〜90℃/0.1mbar) (c)(E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)− N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイルブタ−1−エン−3(R)− イル]ヒドロキシルアミ ン 例1(b)で得られた生成物(7.53g)及びEP0384594(合成例 2)から調製されるN,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−ブタ−1− エン−3(R)−イルヒドロキルアミン(8.61g)の乾燥N,N−ジメチル ホルムアミド(30ml)溶液を窒素雰囲気下で撹拌したものへ、トリエチルアミ ン(6.72g、アルドリッチ)を加え、次いでトリ(o−トリル)ホスフィン (369mg、アルドリッチ)及びパラジウム(II)アセテート(135mg、ラン カスター)を加えた。この撹拌混合物を光をあてずに6時間100℃で加熱し、 次いで室温に冷却した。更にトリ(o−トリル)ホスフィン(369ml)及びパ ラジウム(II)アセテート(135mg)を添加し、更に5時間加熱を再開し、次 いで反応混合物を室温に冷却した。 反応混合物を5分間撹拌しながら水(400ml)にあけ、次いで混合物をジエ チルエーテル(3×150ml)で抽出した。抽出物を合わせ、水(3×200ml )で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、活性炭で処理し、濾過した。濾液 を減圧下にエバポレートし、オレンジ色の流動性の油状物(13.18g)を得 た。この油状物から生成物(4.65g)及び1つの保護基が脱保護された生成 物(mono-deprotected product)(5.10g)をシリカゲルカラムクロマトグ ラフィーで、ジエチルエーテル・石油エーテル(沸点40〜6 0℃)(1:2)を用いて溶出して単離した。 (d)(E)−N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1− エン−3(R)−イル]ヒドロキシルアミン 例1(c)で得られた生成物(4.65g)、1つの保護基が脱保護された生 成物(5.10g)及びトルエン−4−スルホン酸一水和物(5.12g、B. D.H)のトルエン(100ml)溶液を窒素雰囲気下で3時間55℃に加熱し、 次いで室温に冷却した。この溶液をジエチルエーテル(40ml)で希釈し、次い で4℃で一夜放置した。このようにして形成された固体を、トルエン/ジエチル エーテル(1:1)で洗浄し、減圧下に乾燥してトシレート塩として生成物を得 た(5.42g);mp=118〜120℃。 この塩を過剰量の飽和炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、次いで混合物を酢酸 エチル(3×150ml)で抽出した。抽出物を合わせ、水(200ml)で洗浄し 、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下にエバポレートし、 淡い黄色の粘稠な油状物として生成物を得た(3.25g)これを更に精製する ことなく使用した。 (e)(E)−O−アセチル−N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイ ル)ブタ−1−エン−3(R)−イル]アセトヒドロキサメート 例1(d)で得られた生成物(3.25g)、ピリジン(2.20g)及び4 −(ジメチルアミノ)ピリジン(50mg)のジクロロメタン(75ml)撹拌溶 液を湿気が入らないように して氷浴で冷却した。塩化アセチル(2.18g)のジクロロメタン(20ml) 溶液を20分かけて滴下し、次いで撹拌を0℃で60分、更に室温で5時間続け た。 反応混合物を減圧下にエバポレートし、残渣をエーテル(400 ml)と2M 塩酸(200ml)の間に分配し、次いで各層を分離した。エーテル層を、飽和炭 酸水素ナトリウム水溶液(200ml)、次いで水(200ml)で洗浄し、無水硫 酸マグネシウムで乾燥した。濾過し、減圧下に濾液をエバポレートし、生成物を 淡黄色/オレンジ色の油状物(4.22g)として得た。これを更に精製するこ となく使用した。 (f)(E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(R) −メチル−2−プロペニル]−アセトヒドロキサム酸 例1(e)で得られた生成物(4.22)のメタノール(75ml)溶液を湿気 が入らないようにして氷欲で冷却し、次いで無水炭酸カリウム(3.42g)を 、0℃で40分撹拌しながら加えた。反応混合物を減圧下にエバポレートし、残 渣を水(100ml)、次いでクエン酸を添加して処理した。混合物をジエチルエ ーテル(3×150ml)で抽出し、次いで抽出物を合わせ、水(2×150ml) で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この混合物を濾過し、濾液を減圧 下にエバポレートし、淡オレンジ色/黄色の粘稠な油状物を得た。この油状物か ら、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでジエチルエーテルを用いて溶出して 淡い黄色の粘稠な油状物として生成物(3.35g)を単離した。この油状物を エ ーテルに溶解し、次いでこの溶液を石油エーテル(bp40〜60℃)で希釈し 、かすかに濁った溶液を得た。これを室温で一夜放置した。濾過して無色の固体 としてラセミ混合物(420mg)を得た。mp=132〜133℃。母液を減圧 下にエバポレートし、残渣をジエチルエーテル/石油エーテル(bp40〜60 ℃)/酢酸エチルで粉末化(trituration)することによって結晶化させ、固体 を得た。この固体を、次にジエチルエーテル/石油エーテル(bp40〜60℃ )(2/5)から再結晶し、生成物(1.62g)を無色の固体として得た。m p=114.5〜116.5℃。 200MHz 1H-NMR(DMSOd6)δ:9.5(s,1H,OH),7.9-7.2(m,8H,ArH),6.7- 6.3(m,2H,ビニル-H),5.30-5.05(m,1H,メチン-H),2.05(s,3H,アセ チル-H),1.35-1.25(d,3H,メチル-H). IRは1605cm-1で強いピーク(CO伸縮)を示した。 FAB質量スペクトルは300で(M+1)+及び322で(M+Na)+を示し た。 ミクロ分析:C18H18FNO2%実測値(計算値) C72.22(72.07)H6.06(5.97)N4.68(5.08) 合成例2 N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−イン−3(S )−イル]アセトヒドロキサム酸の製造 (a)N,O−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1 −(3−ブロモフェニル)ブタ−1−イン−3−(S)−イル]ヒドロキシルア ミン 1−ブロモ−3−ヨードベンゼン(2.83g)、N−(ブタ−1−イン−3 (S)−イル)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)ヒドロキシルアミン (2.85g)及びトリエチルアミン(60ml)の、乾燥N2下において撹拌さ れた混合物に、ビス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(II)ジクロライド (140mg)及びヨウ化銅(I)(38mg)を加えた。反応物を光から遮蔽し、 撹拌を室温で3時間継続した。反応混合物を減圧下にエバポレートし、残渣をジ エチルエーテル(100ml)と水(100ml)の間に分配した。各層を分離し、 エーテル層を5%w/vのクエン酸水溶液(100ml)、次いで水(100ml) で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。この混合物を濾過し、濾液を減圧下にエ バポレートし、黄色の油状物を得た(5.5g)。この生成物を、短く詰めたシ リカゲルを通して(ジエチルエーテル/40〜60℃の石油エーテル(1:4) で溶出)無色の油状物として単離した。 1HNMR及びFABMSは提示の構造と一致した。 (b)N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[1−(4’−フルオロ −3−ビフェニルイル)ブタ−1−イン−3(S)−イル]ヒドロキシルアミン パート(a)で得られた生成物(4.0g)のトルエン(137ml)溶液を窒 素下において撹拌したものへテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (0)(291mg)を加 えた。触媒が溶解したら、4−フルオロフェニルホウ酸(1.53g)の最小容 積の無水エタノール溶液を加え、次いで、2MNa2CO3水溶液(10.9ml) を加えた。反応混合物を光があたらないようにして還流下に16時間加熱し、次 いで冷却した。反応混合物を水(2×100ml)で洗浄し、無水MgSO4で乾 燥し、濾過し、濾液を減圧下にエバポレートした。純粋な生成物を短く詰めたシ リカゲルを通して(ジエチルエーテル/40〜60°の石油エーテル(1:4) で溶出)単離した(3.28g)。 (c)N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイルブタ−1−イン−3( S)−イル]ヒドロキシルアミン パート(b)で得られた生成物(b)(3.28g)及びトルエン−4−スル ホン酸(2.05g)のメタノール溶液を40分還流下に加熱し、次いで室温に 冷却した。反応混合物を減圧下にエバポレートし、残渣を飽和NaHCO3水溶 液(75ml)で処理し、この混合物をエーテル(2×125ml)で抽出した。抽 出物を合わせ、水(100ml)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、濾過し、濾 液を減圧下にエバポレートしてオフカラーレス(off-colorless)の油状物を得 た(1.80g)。 (d)N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイルブタ−1−イン−3( S)−イル]アセトヒドロキサム酸 パート(c)で得られた生成物(1.8g)、ピリジン(1. 23g)、及び4−ジメチルアミノピリジン(50mg)のジクロロメタン撹拌溶 液を、湿気が入らないようにして氷水浴中で冷却した。この溶液へ、塩化アセチ ル(1.22g)のジクロロメタン(10ml)溶液を滴下した。滴下後、30分 間冷却を続け、次いで反応混合物を室温に暖め、一夜撹拌した。この反応混合物 を減圧下にエバポレートし、残渣を2MHCl(50ml)とジエチルエーテル( 200ml)の間に分配した。次に有機層を2MHCl(50ml)、飽和NaHC O3水溶液(100ml)および水(100ml)で順次洗浄した。エーテル溶液を 無水MgSO4で乾燥し、濾液を減圧下にエバポレートして無色の油状物を得た (2.25g)。 この油状物をメタノール(50ml)に溶解し、湿気が入らないようにして氷/ 水で冷却した。無水炭酸カリウム(1.83g)を加え、次いで撹拌を0℃で4 5分間続けた。反応混合物を減圧下にエバポレートし、残渣を水(50ml)、次 いで過剰量の固体クエン酸で処理した。この混合物をジエチルエーテル(200 ml)で抽出し、エーテル層を水(100ml)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し 、濾過し、濾液を減圧下にエバポレートして淡い黄色の粘稠な油状物(1.93 g)を得た。この油状物を粉末化することによって結晶化し、ジエチルエーテル /40〜60°の石油エーテルから再結晶し、微細な無色の針状晶として生成物 を得た(1.54g);mp=107〜109℃。 合成例3から7 式(I)の以下の化合物を合成例1の方法と同様の方法で製造した。各化合物 のNMR、FABMS及びミクロ分析は提示の構造と一致した。 3)(E)−N−[3’−(シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−エン−3 (S)−イル]アセトヒドロキサム酸。 ミクロ分析:C19H18N2O2・0.4H2O:C72.67(72.70),H5.72(6.03),N8.65 (8.92). (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(3’− シアノ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]ヒドロキ シルアミン、 (E)−N−[3−(3’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メ チル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミン、及び (E)−O−アセチル−N−[3−(3’−シアノ−3−ビフェニルイル) −1(S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサメートを介して製造さ れる。 4)(E)−N−[3−(3,4’−ジフルオロ−5−ビフェニルイル)−1( S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸;mp=88〜90℃。 3−ブロモ−4’,5−ジフルオロビフェニル(無色油状物)、 (S)−(E)−N−(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’,5 −ジフルオロ−3−ビフェニルイル)−1−メチルプロポ−2−エニル]−ヒド ロキシルアミ ン(黄色ゴム状物)、 (S)−(E)−N−[3−(4’,5−ジフルオロ−3−ビフェニルイル )−1−メチルプロポ−2−エニル]−ヒドロキシルアミン(無色ゴム状物)、 及び (S)−(E)−N−[3−(4’,5−ジフルオロ−3−ビフェニルイル )−1−メチルプロポ−2−エニル]−ヒドロキサム酸(mp=88〜90℃) を介して製造される。 5)(E)−N−[3−(4’−フルオロ−4−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸;mp=165〜167℃。 (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(4’− フルオロ−4−ビフェニルイル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]ヒドロ キシルアミン;及び (E)−N−[3−(4’−フルオロ−4−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]ヒドロキシルアミンを経て製造される。 6)(E)−N−[3−(4’−メトキシ−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、0.24水和物、mp=13 8〜140℃。 3−ブロモ−4’−メトキシ−ビフェニル(mp.47〜49℃)、 (S)−(E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−( 4’−メトキシ−3−ビフェニルイ ル)−1−メチルプロポ−2−エニル]ヒドロキシルアミン(黄色ゴム状物)、 (S)−(E)−N−[3−(4’−メトキシ−3−ビフェニルイル)−1 −メチルプロポ−2−エニル]ヒドロキシルアミン(mp.97〜99℃)、 (S)−(E)−N,O−ビスアセチル−N−[3−(4’−メトキシ−3 −ビフェニルイル)−1−メチルプロポ−2−エニル]ヒドロキシルアミン(m p.73〜75℃)、 (S)−(E)−N−[3−(4’−メトキシ−3−ビフェニルイル)−1 −メチルプロポ−2−エニル]アセトヒドロキシルアミン(mp.138〜14 0℃)を介して製造される。 7)(E)−N−[3−3’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メ チル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp72〜76℃。 (E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[3−(3’− フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチルプロポ−2−エニル]ヒド ロキシルアミン(油状物)、 (E)−N−[3−(3’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチルプロポ−2−エニル]ヒドロキシルアミン(油状物)、及び (E)−N,O−ビス−アセチル−N−[3−(3’−フルオロ−3−ビフ ェニルイル)−1(S)−メチルプ ロポ−2−エニル]ヒドロキシルアミン(油状物)を介して製造される。 合成例8 (E)−1−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル−1(R)−メトキ シ−2−プロペニル−1−ヒドロキシ尿素の製造 (a)4−シアノフェニルホウ酸 4−ブロモベンゾニトリル(9.10g、アルドリッチ)の乾燥テトラヒドロ フラン(250ml、フルカ)溶液/懸濁液を窒素雰囲気下において冷却(−10 0℃)、撹拌したものを、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(31. 3ml、フルカ)を20分かけて滴下して処理した。−100℃で更に10分間撹 拌を続け、次いで反応混合物を15分かけて冷却(−100℃)し、トリ(イソ −プロピル)ボレート(23ml、アルドリッチ)及び乾燥テトラヒドロフラン( 2ml)の撹拌された混合物に窒素雰囲気下で移した。−100℃で更に10分間 撹拌を続け、次いで温度を1.5時間かけて20℃にあげた。 この反応混合物に、2M塩酸(50ml)を30分間激しく撹拌しながら加え、 次いで反応混合物をエーテル(150ml)で抽出した。有機層を分離し、水(1 00ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。混合物を濾過し、濾液を 減圧下にエバポレートし、ベージュ色の固体を得た。これを最小容量の沸騰水か ら再結晶し、クリーム色の針状晶を得た(5. 50g)、mp>300℃ ミクロ分析:C7H6BNO2%実測値(計算値) C56.96(57.21)H4.14(4.12)N9.42(9.53) (b)3−ブロモ−4’−シアノビフェニル 窒素雰囲気下において、激しく撹拌された1,3−ジブロモベンゼン(26. 49g、フルカ)のトルエン(610ml)溶液へテトラキス(トリフェニルホス フィン)パラジウム(0)(1.30g、アルドリッチ)を加えた。全ての固体 が溶解したら、4−シアノフェニルホウ酸(5.50g)の最小容積のエタノー ル溶液を加え、次いで2M炭酸ナトリウム水溶液(41ml)を加えた。次に、激 しく撹拌された混合物を光をあてないようにして19時間還流下に加熱した。 反応混合物を室温に冷却し、水(100ml)で希釈し、各層を分離した。水層 を新鮮なトルエン(100ml)で抽出し、次に有機層を合わせ、水(2×250 ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。減圧下にエバポレー トして、黄色の油状物を得た。この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ ー(まず石油エーテル(bp40〜60℃)で溶出し、次いでジエチルエーテル /石油エーテル(bp40〜60℃)(2/1)で溶出)により精製し、僅かに 不純物を含む淡い黄色の固体の生成物(2.44g)とともに、無色の固体とし て純粋な生成物(4.50g)を得た。 IRは2224cm-1に強いピークを示した(CN伸縮)。 質量スペクトルEI:257及び259で(M+1)+ ミクロ分析:C13H8BrN%実測値(計算値) C62.16(60.49)H3.22(3.12)N5.44(5.43) (c)(E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−[1−(4’− シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−エン−3(R)−イル]−ヒドロキシ ルアミン 窒素雰囲気下において撹拌された例8(b)で得られた生成物(2.44g) 及びN,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N−ブタ−1−エン−3(R) −イルヒドロキシルアミン(2.71g)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド (10ml)溶液へトリエチルアミン(2.12g、アルドリッチ)を加え、次い でトリ(o−トリル)ホスフィン(116mg、アルドリッチ)及び酢酸パラジウ ム(II)(43mg、ランカスター)を加えた。この撹拌された混合物を、光をあ てないようにして100℃で10時間加熱し、次いで室温に冷却した。 この反応混合物を、5分間撹拌しながら水にあけ、次いでこの混合物を酢酸エ チル(3×75ml)で抽出した。抽出物を合わせ、水(3×100ml)で洗浄し 、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下にエバポレートし、 褐色の粘稠な油状物を得た(4.39g)。この油状物を更に精製することなく 使用した。 (d)(E)−N−[1−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−エ ン−3(R)−イル]ヒドロキシルアミン 粗製の(E)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル) −N−[1−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−エン−3(R) −イル]ヒドロキシルアミン(4.39g)及びトルエン−4−スルホン酸一水 和物(2.25g、B.D.H)のメタノール(75ml)溶液を60分間穏やか な還流下に加熱し、次いで室温に冷却した。この溶液を減圧下にエバポレートし 、残渣を飽和炭酸水をナトリウム水溶液(40ml)で処理し、次いで酢酸エチル (3×100ml)で抽出した。抽出物を合わせ、水(2×100ml)で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下にエバポレートし、褐色 のゴム状物を得た(2.50g)。これを更に精製することなく使用した。 (e)(E)−N−[1−4’−シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−エン −3(R)−イル]−N−ヒドロキシ尿素 粗製の(E)−N−[1−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ−1− エン−3(R)−イル]ヒドロキシルアミン(2.50g)のテトラヒドロフラ ン撹拌溶液を氷欲で冷却し、次いでシアン化カリウム(2.34g)を加え、次 いで2M塩酸(9.5ml)を30分かけて滴下した。0℃で更に1.5時間撹拌 を続けた。反応混合物を酢酸エチル(150ml)で希釈し、次いで水(75ml) 、2M塩酸(75ml)及び最後に水(2×75ml)で洗浄した。有機層を無水硫 酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下にエバポレートし、褐色/オレ ンジ色ゴム状物を得た。このゴム状物から、シリカゲルカラムクロマトグラフィ ー(酢酸エチルで 溶出)によって生成物(1.02g)を淡い黄色のゴム状物として得た。ジエチ ルエーテル/石油エーテル(40〜60℃)/酢酸エチルで粉末化し、固体を得 た。次いでこの固体を酢酸エチルから再結晶し、クリーム色の固体として生成物 を得た(375mg)、mp154〜155℃。 200MHz 1H-NMR(DMSOd6)δ:9.05(s,1H,OH),8.0-7.4(m,8H,ArH),6.7 -6.3(m,4H,ビニル-H+N-H),5.0-4.8(m,1H,メチン-H),2.05(s,3H, アセチル-H),1.30-1.20(d,3H,メチル-H). IRは2230cm-1(CN伸縮)及び1651cm-1(CO伸縮)で強いピークを 示した。 合成例9及び10 以下の式(I)の化合物を合成例1の方法と類似の方法で製造した。各化合物 のNMR、FABMS及びミクロ分析は、提示の構造と一致した。 9)(E)−1−[(1R/S)−3−(4−ビフェニルイル)−1−メチル− 2−プロペニル]−1−ヒドロキシ尿素。 mp154.5〜155℃ ミクロ分析:C17H18N2O2:C72.44(73.32)H6.46(6.43)N9.79(9.92)。 10)(E)−N−[3−(2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニルイル)− 1(S)−メチル−2−プロペニル] アセトヒドロキサム酸。 ミクロ分析:C18H17F2NO2・0.34H2O:C66.66(66.83)H5.31(5.51)N4.23(4 .33)。 2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニルイルアミン、2’,4’−ジフ ルオロ−3−ビフェニルイルブロマイド、 (S)−(E)−N−2−[4−(2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニ ルイル)−ブタ−3−エニル]−N−ヒドロキシ−t−ブチル尿素、 (S)−(E)−N−2−[4−(2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニ ルイル)−ブタ−3−エニル]ヒドロキシルアミントシレート、 (S)−(E)−N−2−[4−(2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニ ルイル)−ブタ−3−エニル]−N−アセトキシ−アセトアミド、及び (S)−(E)−N−2−[4−(2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニ ルイル)−ブタ−3−エニル]−N−アセトヒドロキサム酸を経て製造される。 合成例11 (R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル )ペント−4−エニル]アセトヒドロキサム酸 (a)4’−フルオロ−3−ビフェニルイルホウ酸 4’−フルオロ−3−ビフェニルイルブロマイド(5.0 2g、20mmol)を乾燥THF(50ml)に溶解し、この溶液を乾燥窒素下、− 70℃で撹拌した。n−ブチルリチウム溶液(1.6Mヘキサン溶液)(12. 5ml、20mmol)を、内部温度を−55℃以下に保ちながら滴下した。滴下が終 了した後、溶液を−70℃で30分間撹拌し、次いで両端が共に先端になりうる カニューレを介して、窒素圧を用いてこの溶液を、−70℃に保持されたトリ− イソプロピルボレート(9.22ml、40mmol)の乾燥THF溶液に加えた。 この混合物を室温に暖め、2NHCl水溶液(50ml)で処理し、30分間激 しく撹拌した。この混合物を水と酢酸エチルの間に分配し、有機層を分離し、水 で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下にエバポレートして、 4.5gの粗生成物を得た。ヘキサンで粉末化し、表題の化合物を無色の固体と して得た(2.07g、48%収率)。 (b)(E)−4−ブロモペント−4−エン−2−オン これはG.Buono,Synthesis 872(1981)の方法によって製造した。 (c)(E)−4−4’−フルオロ−3−ビフェニルイルペント−4−エン−2 −オン 例11(b)で得られた生成物(1.51g、9.26mmol)(フラッシュク ロマトグラフィーで新たに精製されたもの)をTHF(25ml)に溶解し、系を 窒素で満たした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0 .214g、2mol%)を加え、混合物を触媒が溶解するまで窒素下で撹拌した。 例11(a)(4.0g、9.26mmol)を 加え、次いで炭酸ナトリウム(1.96g、2等量)の水(8ml)溶液を加えた 。 混合物を窒素下で一夜還流温度で撹拌した。次に室温まで冷却し、酢酸エチル と水の間に分配した。有機層を分離し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥 し、濾過し、減圧下にエバポレートした。粗生成物をシリカのフラッシュクロマ トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(15:85)で溶出)で精製し、表題化 合物を無色の固体として得た(1.39g、59%収率)。 (d)(R,S)−(E)−4−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ペン ト−4−エン−2−オール 合成例11(c)で得られた生成物(1.39g、5.47mmol)を窒素下室 温で、メタノール(30ml)中で撹拌し、水素化ホウ素ナトリウム(0.208 g、5.47mmol)を15分かけて一部分ずつ加えた。混合物を室温で2時間撹 拌し、次いで真空下にエバポレートした。残渣を酢酸エチルと水の間に分配し、 有機層を分離し、半分ほど飽和させた食塩水(semi-saturated brine)で洗浄し 、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下にエバポレートして表題の生成 物を無色のアモルファス固体として得た(1.32g)。 (e)(R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニル イル)ペント−4−エニル]−N−(t−ブトキシカルボニルオキシ)−t−ブ チルウレタン 例11(d)で得られた生成物(1.32g、5.15mmol) を乾燥THFに溶解し、トリフェニルホスフィン(2.025g、7.73mmol 、1.5等量)及びN,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)ヒドロキシルアミ ン(1.260g、5.41mmol、1.05等量)を加えた。この混合物を、− 5℃において乾燥窒素下で撹拌し、ジエチルアゾジカルボキシレート(1.34 5g、7.73mmol、1.5等量)の乾燥THF(5ml)溶液(これは滴下され た。)で処理した。混合物を室温まで暖め、一夜撹拌した。溶媒を減圧下に除去 し、残渣をDCMに溶解し、シリカゲルに吸着させ、フラッシュクロマトグラフ ィーによる精製を行い(酢酸エチル:ヘキサン10:90)、僅かに不純物の混 じった生成物(1.80g)を得た。 (f)(R,S)−(E)−2−4−4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ペ ント−4−エニル]ヒドロキシルアミンp−トルエンスルホネート 例11(e)で得られた生成物(1.80g、3.82mmol)を乾燥トルエン (10ml)に溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.799g、4.2 0mmol、1.1等量)と処理した。混合物を窒素下で2時間55〜60℃におい て加熱し、次いで溶媒を減圧下に除去した。残渣をジエチルエーテル化で粉末化 し、表題化合物を無色の固体として得た(1.022g、60%収率)。 (g)(R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニル イル)ペント−4−エニル]−N−(アセトキシ)アセトアミド 例11(f)で得られた(1.01g、2.28mmol)を乾燥DCM(30ml )中、0℃窒素下で撹拌し、乾燥ピリジン(0.576g、7.29mmol、1. 6ml、3.2等量)を加え、次いで塩化アセチル(0.394g、5.016mm ol、0.36ml、2.2等量)を加えた。この混合物を室温まで暖め、一夜撹拌 した。DCMを減圧下に除去し、残渣を酢酸エチルと1N塩酸との間に分配した 。有機層を分離し、1N塩酸で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、 減圧下にエバポレートした。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エ チル:ヘキサン1:2)で精製し、無色の油状物として表題化合物を得た。(0 .445g、55%収率)。 (g)(R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニル イル)ペント−4−エニル]−アセトヒドロキサム酸 例11(f)で得られた生成物(0.44g、1.24mmol)をメタノール( 20ml)に溶解し、この溶液を氷/水浴で冷却した。無水炭酸ナトリウム(0. 342g、2.48mmol、2等量)を加え、この混合物を室温に暖めながら90 分撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残渣を酢酸エチルと水の間に分配した。有 機層を分離し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下にエ バポレートした。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精 製し、無色の樹脂状物として表題化合物を得た(0.250g)。 N.m.r.スペクトル(DMSO-d6中、200MHz)δ1.35(3H,d),2.01(3H,s),2.1 0(3H,s)5.40(1H,m),5.95(1H,d),7.25-7.80 (8H,m),9.55(1H,br.s)。 合成例12から25 以下の式(I)の化合物を合成例1の方法と類似の方法で精製した。各化合物 のNMR、FABMS及びミクロ分析は提示の構造と一致した。 12)(S)−N−[3−(4’−フルオロ−2’−メトキシ−3−ビフェニル イル)−1−メチルプロポ−2−エニル]−アセトヒドロキサム酸; ミクロ分析C19H20FNO3・0.2H2O:C68.57(68.53),H6.00(6.17),N4.14( 4.20)。 13)(E)−N−[3−(4’−フルオロ−2−シアノ−3−ビフェニルイル )−1(S)−メチル−2−プロペニル]−アセトヒドロキサム酸。 14)(E)−N−[1−(3’−シアノ−4’−フルオロ−3−ビフェニルイ ル)ブタ−1−エン−3(S)−イル]アセトヒドロキサム酸、mp106.5 〜108.5℃。 15)(E)−(S)−N−[3−(4’−フルオロ−3’−メチル−3−ビフ ェニルイル)−1−メチルプロポ−2−エニル]アセトヒドロキサム酸、mp1 05.5〜107.5℃。 16)(S)−(E)−N−[1−メチル−3−(3’,4’−ジフルオロ−3 −ビフェニルイル)プロポ−2−エニル]アセトヒドロキサム酸、 ミクロ分析C18H17F2NO2・0.6H2O:C66.03(65.88),H5.58(5.59),N4.23 (4.27)。 17)(S)−(E)−N−[3−(4’−トリフルオロメトキシ−3−ビフェ ニルイル)−1−メチルプロポ−2−エニル]アセトヒドロキサム酸、mp10 8〜9℃。 18)(E)−(S)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)− 1−メチルプロポ−2−エニル]−N−ヒドロキシ尿素0.25水和物、mp1 38〜139.5℃。 19)(S)−(E)−N−[1−メチル−3−(4’−トリフルオロメチル− 3−ビフェニルイル)−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp110〜 111℃。 20)(E)−N−[3−(3’−ニトロ−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸。 21)(E)−N−[3−(4−ビフェニルイル)−1(S)−メチル−2−プ ロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp159.5〜161.5℃。 22)(E)−N−[3−(4’−メチル−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp166〜168℃。 23)(E)−N−[(1R/S)−3−(3−ビフェニルイル)−1−メチル −2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp108.5〜109℃。 24)(E)−1−[(1R/S)−3−(3−ビフェニル イル)−1−メチル−2−プロペニル]−1−ヒドロキシ尿素、mp154.5 〜155℃。 25)(S)−N−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1−メチル プロポ−2−イニル]アセトヒドロキサム酸。 ミクロ分析C19H16N2O2・0.23H2O:C73.80(73.97),H5.20(5.37),N8.90 (9.08)。 合成例26 (R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル )−3−メチルブタ−3−エニル]アセトヒドロキサム酸の製造 (a)(R,S)−3−メチルブタ−3−エン−2−オール 窒素下で乾燥ジエチルエーテル中において、撹拌されたマグネシウム屑(turn ings)(10.53g、0.43mol)を少量の沃素結晶と沃化メチル(26. 76ml)の乾燥ジエチルエーテル(80ml)溶液の1mlで処理した。反応が開始 されたら、残りの沃化メチル溶液を、穏やかな環流が維持されるような速度で滴 下した(氷水浴での冷却が必要な場合がある。)。滴下が終了したら、混合物を 還流下に30分加熱し、次いで0℃に冷却し、2−メチルプロポ−2−エナール (25g、0.35mol)のジエチルエーテル(85ml)溶液を滴下した。この 混合物を室温で一夜撹拌し、次いで氷水浴で冷却した。飽和塩化アンモニウム水 溶液(85ml)を激しく撹拌しながら滴下した。有機層を分離し、水層をジエ チルエーテル(2×200ml)で抽出した。有機抽出物をあわせ、無水硫酸マグ ネシウムで乾燥し、濾過した。エーテルを、容積が50mlに減少するまで常圧( 窒素下)の分別蒸留によって除去した。nmrスペクトルによる残渣の検査で、 この残渣が、1:1.64の比の、標題化合物とジエチルエーテルの混合物より 成ることが示された(収量65.17g)。 (b)(R,S)−N,O−ビス(t−ブトキシカルボニル−N−2−(3−メ チルブタ−3−エニル)ヒドロキシルアミン 3−メチルブタ−3−エン−2−オール(2.5g、29mmol)のジエチルエ ーテルの溶液(ステージ(i)より)を乾燥THF(100ml)に溶解し、この 溶液を窒素下室温で撹拌した。トリフェニルホスフィン(11.42g、43. 6mmol,1.5等量)及びN,O−ビス(t−ブトキシカルボニル)ヒドロキシ ルアミン(7.10g、30.45mmol、1.05等量)を加えた。得られた溶 液を−5℃に冷却し、ジエチルアゾジカルボキシレート(7.58g、43.6 mmol、1.5等量)の乾燥THF(20ml)溶液(これは、内部温度を−5℃に 維持しながら滴下される。)で処理した。この混合物を室温に暖め、一週末に渡 って放置した。溶媒を減圧下に除去し、残渣をシリカのフラッシュクロマトグラ フィー(溶出液としてヘキサン、次いで5:95酢酸エチル:ヘキサン)にかけ 、無色のオイルとして表題化合物を得た(1.89g)。 (c)(R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオ ロ−3−ビフェニルイル)−3−メチルブタ−3−エニル]−N−(ヒドロキシ )−t−ブチルウレタン 窒素下で撹拌されたDMF(40ml)中の4’−フルオロ−3−ビフェニルイ ルブロマイド(1.225g、5mmol)、例26(b)で得られた生成物(1. 806g、6mmol)、トリエチルアミン(1.53ml、11mmol、2.2等量) 及びビス[(トリ−o−トリル)ホスフィン]パラジウム(II)クロライド(0 .196g、0.25mmol、5mol%)混合物を100℃〜110℃で一夜加熱し た。混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで300mlに希釈し、セライトを通して 濾過し、5%クエン酸水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム で乾燥し、真空下にエバポレートした。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラ フィー(10:90酢酸エチル:ヘキサン溶出液)で精製し、表題化合物を得た (0.88g)。 (d)(R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニル イル)−3−メチルブタ−3−エニル]ヒドロキシルアミン 例26(c)で得られた生成物(0.87g、2.345mmol)を乾燥トルエ ン(6ml)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(0.475g、2.5mmol、1 .05等量)を加えた。混合物を撹拌しながら窒素下、50〜60℃で1.5時 間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフ ィー(4:96メタノール:ジクロロメタン溶出液)で精製し、表題化合物を得 た(0.491g、 77%)。 (e)(R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニル イル)−3−メチルブタ−3−エニル]−N−(アセトキシ)アセトアミド 例26(d)で得られた生成物(0.485g、1.79mmol)をDCM(2 5ml)に溶解し、この溶液を窒素下、氷水浴中で撹拌した。ピリジン(0.32 ml、3.93mmol、2.2等量)を加え、次いで塩化アセチル(0.28ml、3 .93mmol、2.2等量)を加えた。反応混合物を室温に暖め、一夜撹拌した。 溶媒を減圧下に除去し、残渣を、酢酸エチルと1N塩酸との間に分配した。有機 層を分離し、1N塩酸で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下 にエバポレートした。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル: ヘキサン1:2)で精製し、無色の油状物として表題化合物を得た(0.479 g、75%収率)。 (f)(R,S)−(E)−N−2−[4−(4’−フルオロ−3−ビフェニル イル)−3−メチルブタ−3−エニル]アセトヒドロキサム酸 例26(e)で得られた生成物(0.47g、1.324mmol)をメタノール (20ml)に溶解し、この溶液を窒素下0℃で撹拌した。無水炭酸カリウム(0 .365g、2.648mmol、2等量)を加え、この混合物を2時間0℃で撹拌 した。溶媒を減圧下に除去し、残渣を酢酸チルと水の間に分配した。有機層を分 離し、水、次いで半飽和された食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 濾過し、減圧下にエ バポレートした。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(酢酸エチル)で精製 し、無色の樹脂状物として表題化合物を得た(0.280g)。 N.m.r.スペクトル(DMSO-d6中、200MHz)δ1.34(3H,d),1.85(3H,s),2.0 5(3H,s),5.07(1H,m),6.47(1H,br.s),7.24-7.76(8H,m),9.38(1 H,br.s)。 合成例27から42 以下の式(I)の化合物を合成例1の方法に類似の方法で製造した。各化合物 のNMR、FABMS及びミクロ分析は提示の構造と一致した。 27)(E)−N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1− エン−3(R,S)−イル]アセトヒドロキサム酸、mp134〜136℃。 28)(E)−N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1− エン−3(R,S)−イル]−N−ヒドロキシ尿素、mp159.5〜160. 5℃。 29)(R,S)−N−ベンゾイル−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェ ニルイル)−1−メチルプロポ−2−エニル]ヒドロキサム酸、mp130℃( 0.14水和物)。 30)(E)−N−[3−(4’−フルオロ−2’−シアノ−3−ビフェニルイ ル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸。 31)エチル3’−[3−(N−ヒドロキシアセトアミド) (3S)−ブタ−1−エニル]ビフェニル−4−カルボキシレート、 ミクロ分析C21H23NO4:C71.24(71.37),H6.62(6.56),N3.94(3.96)。 32)(S)−(E)−N−[3−(4’−イソプロピルスルホニル−3−ビフ ェニルイル)−1−メチルプロポ−2−エニル]アセトヒドロキサム酸、mp1 33〜4℃。 33)(S)−N−[3−(4’−アセチル−3−ビフェニルイル)−1−メチ ルプロポ−2−エニル]アセトヒドロキサム酸、 ミクロ分析C20H21NO3:C74.19(74.28),H6.46(6.55),N4.28(4.33)。 34)(E)−N−[3−(4’−ジメチルアミノスルホニル−3−ビフェニル イル)−1(S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、半水和物 、mp83〜87℃。 35)(E)−N−[3−(4’−ヒドロキシ−3−ビフェニルイル)−1(R ,S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸。 36)(S)−N−[3−(4’−カルバモイル−3−ビフェニルイル)−1− メチルプロポ−2−エニル]アセトヒドロキサム酸。 37)(E)−N−[3−(4’−エチルスルホニル−3−ビフェニルイル)− 1(S)−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp129〜13 1℃。 38)(E)−N−[1(S)−メチル−3−(4’−メチルスルホニル−3− ビフェニルイル)−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp163℃。 39)(E)−N−[3−(4−ビフェニルイル)−1(R/S)−メチル−2 −プロペニル]アセトヒドロキサム酸、mp163.5〜165.5℃。 40)(S)−(E)−N−{1−メチル−3−[3’−(N,N−ジメチルカ ルバミド)−3−ビフェニルイル]プロポ−2−エニル}アセトヒドロキサム酸 、0.4水和物、mp98℃(発泡)。 41)(S)−(E)−N−{1−メチル−3−[(3’−メタンスルホンアミ ド)−3−ビフェニルイル]プロポ−2−エニル}アセトヒドロキサム酸、二水 和物、mp64〜6℃。 42)(S)−(E)−N−[1−メチル−3−(3’−アセトアミド−3−ビ フェニルイル)プロポ−2−エニル]アセトヒドロキサム酸、半水和物、mp1 57〜160℃。 薬学的製剤例 以下の製剤中の「活性成分」は上述の通りであり、好ましくは合成例1から4 2の化合物の1つである。 例A:経口錠剤(i1錠剤当り 活性成分 50.0mg ラクトース 61.1mg ナトリウム澱粉グリコレート 10.0mg ポビドン 3.0mg ステアリン酸マグネシウム 1.0mg 活性成分、ラクトース及びナトリウム澱粉グリコレートを共に混合する。ポビ ドンの蒸留水溶液を用いて粉末を顆粒化する。顆粒を乾燥し、ステアリン酸マグ ネシウムを添加し、圧縮して錠剤を製造する。 例B:軟膏 活性成分 1.0g ホワイトソフトパラフィン 100.0gに 活性成分を小体積のビヒクルに分散させる。徐々にこれをバルクに取込ませ、 なめらかで均一な生成物を製造する。折りたためる金属チューブ内に充填する。 例C:局所的使用のためのクリーム 活性成分 1.0g ポラワックス(Polawax)GP 200 20.0g 無水のラノリン(Lanolin anhydrous) 2.0g ホワイトみつろう 2.5g ヒドロキシ安息香酸メチル 0.1g 蒸留水 100.0gに ポラワックス、みつろう及びラノリンを一緒にして60℃ に加熱する。ヒドロキシ安息香酸メチルの溶液を添加する。高速撹拌を用いてホ モジナイズする。温度を50℃に低下させる。活性成分を添加し、分散させる。 低速撹拌しながら冷却させる。 例D:局所的使用のためのローション 活性成分 1.0g ソルビタンモノラウレート 0.6g ポリソルベート(Polysorbate)20 0.6g セトステアリルアルコール (Cetostearyl Alcohl) 1.2g グリセリン 6.0g ヒドロキシ安息香酸メチル 0.2g 精製水B.P. 100mlに ヒドロキシ安息香酸メチル及びグリセリンを75℃で70mlの水に溶解させる 。ソルビタンモノラウレート、ポリソルベート20及びセトステアリルアルコー ルを75℃で一緒に融解させ、上記水溶液に添加する。得られたエマルジョンを ホモジナイズし、連続的に撹拌しながら冷却させ、残りの水の懸濁液として活性 成分を添加する。全体を均一になるまで撹拌する。 例E:経口錠剤(ii) 1錠剤当り 活性成分 10.0mg ラクトース 80.0mg 微細結晶セルロース 40.0mg ポビドン 4.0mg ナトリウム澱粉グリコレート 15.0mg ステアリン酸マグネシウム 1.0mg 活性成分及び微細結晶セルロースを共に混合し、次いで、ラクトース、ポビド ン及びナトリウム澱粉グリコレートと混合する。ステアリン酸マグネシウムで潤 滑化し、圧縮し、錠剤を製造する(1錠剤当り150mg)。 例F:経口カプセル 活性成分 25.0mg スターチ(Starch)1500 100.0mg ナトリウム澱粉グリコレート 14.0mg ステアリン酸マグネシウム 1.0mg 活性成分、スターチ1500及びナトリウム澱粉グリコレートを共に混合し、 次いで、ステアリン酸マグネシウムと混合する。粉末をサイズ3カプセルシェル 内に充填する(1カプセル当り140mg)。 例G:吸入のための粉末カプセル 活性成分(0.5〜7.0μm粉末) 1.0mg ラクトース(30〜90μm粉末) 49.0mg 各粉末を均一になるまで混合し、適切なサイズの硬質ゼラチンカプセル内に充 填した(1カプセル当り50mg)。 例H:吸入エアロゾル 活性成分(0.5〜7.0μm粉末) 50.0mg ソルビタントリオレエート 100.0mg サッカリンナトリウム(0.5〜7.μm粉末) 5.0mg メタノール 2.0mg トリクロロフルオロメタン 4.2g ジクロロジフルオロメタン 10.0mlに ソルビタントリオレエート及びメントールをトリクロロ−フルオロメタン中に 溶解した。ナトリウムサッカリン及び活性成分を上記混合物中に分散させ、次い でこれを適切なエアロゾルキャニスターに移し、バルブシステムを通してジクロ ロフルオロメタンを注入した。この組成物によりそれぞれ100μlの投与量中 に0.5mgの活性成分が提供される。 生物学的データ 5−リポキシゲナーゼのin vitro阻害 白血球を、正常な、アスピリンを投与されていないボランティアから献血され た血液から、洗浄及び遠心分離により分離した。DMSO(10μl、最終濃度 0.01〜100μM)の試験化合物溶液を、洗浄した細胞懸濁液(480μl )に添加し、混合物を室温で5分間インキュベートした。試験管を氷上に5分間 置き、次いで、カルシウムイオノファーA−23187(10μl、最終濃度2 .0μM)を用いて37℃で5分間刺激した。煮沸することにより反応を停止さ せ、 LTB4の血漿濃度をシンチレーション近接アッセイ(Scintillation Proximit y Assay,SPA)により測定した。 このスクリーンで試験された場合、合成例1から42の各化合物は、合成例3 2、34、36、37、38、40、41、及び42を除いて、2μM未満の平 均IC50を有することが明らかになった。上記例外の各々は10μM未満のIC50 を有している。 シクロオキシゲナーゼのin vitro阻害 健康な人の献血者からラドムスキー(Radomski)らの方法(Thromb.Res.,30 ,383-393,1983)に従い、洗浄された血小板懸濁物を調製した。血小板懸濁物 (107細胞/ml)のアリコート(0.5ml)を含有する試験管を、試験薬剤又 はビヒクルと共に室温で5分間インキュベートし、次いで、さらに5分間氷浴上 に置いた。カルシウムイオノファーA−23187を添加し(最終濃度2μM) 、試験管を37℃で5分間インキュベートした。2分間煮沸することにより反応 を停止させ、細胞沈殿物を遠心分離により除去した。上清のトロンボキサンB2 含有量を、ラジオイムノアッセイにより測定した。 このスクリーンで試験された場合、例1から4のそれぞれの化合物は、10μ M未満の平均IC50を有することが明らかになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/235 ACL 9455−4C A61K 31/235 ACL 31/275 ACD 9455−4C 31/275 ACD C07C 275/64 C07C 275/64 311/16 311/16 317/40 317/40 323/40 323/40 (72)発明者 ウエイツ、ピーター・ジョン イギリス国、ビーアール3・3ビーエス、 ケント、ベッケンハム、サウス・エデン・ パーク・ロード、ラングレイ・コート(番 地なし)、ザ・ウエルカム・ファウンデー ション・リミテッド

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I)の化合物並びにこれらの塩、溶媒和化合物及び生理学的に機能的 な誘導体。 但し、 Yは、−C(Q)=C(Q’)−((E)−または(Z)−)であるか( ここでQおよびQ’は水素、C1-4アルキルおよびハロから独立に選択される。 )、またはYは Rはフッ素で任意に置換されたC1-4アルキルである。 Dは、C1-4アルキル、フェニル若しくは−NR12(但し、R1およびR2 は水素、C1-4アルキル、およびフェニルから独立に選択される。)である。 環Aおよび環Bは、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル 、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、−C(O)O R3、−C(O)R3、C(O)NR34、−NR34、−NHCOR3、−NH CO23、−NHC(O)NR34、−NHSO23、−SO2NR34(但し 、R3およびR4は水素、C1-4アルキルおよびフェニルから独立に選択される。 )、および−S(O)n5(但し、nは0から2の整数を表し、R5はC1-4アル キル、C6-10アリール(例えばフェニル若しくはナフチル)、またはC8-12 アラルキルである。)から独立に選択される基又は複数の基によって各々任 意に置換される。 ここで、式(I)の化合物は、 N−(3−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチル−2−プロピ ニル)−N−ヒドロキシ尿素、 N−(3−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチル−2−プロピ ニル)−N−ヒドロキシアセトアミド、 (E)−N−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メ チル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、 (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)− メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸、または (E)−N−[3−(4’−クロロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メ チル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸ではないという条件が付く。 2.請求の範囲第1項に記載の式(I)の化合物であって、 Yが−C(Q)=C(Q’)−(但し、QおよびQ’の何れか1つはメチルで あり、他のものは水素であるか、または あり、 RがC1-4アルキルであり、 DがC1-4アルキル、フェニル、又は−NH2であり、 環A及び環Bがハロ、シアノ、ニトロ、C1-4アルキル、 C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、及びC1-4ハロアルコキシから選択され る1若しくは2の置換基によって任意に置換されており、 Yが環Aに関して3−位若しくは4−位で環Bに結合しているもの、並びにこ れらの塩、溶媒和化合物、及び生理学的に機能的な誘導体。 3.請求の範囲第1項若しくは第2項に記載の化合物であって、 Yが(E)−−CH=CH−であり、 RがC1-4アルキルであり、 DがC1-4アルキルであり、 環A及び環Bがハロ、C1-4アルコキシ、及びシアノから独立に選択される1 若しくは2の基でそれそれ任意に置換されており、 Yが環Aに関して3−位若しくは4−位で環Bに結合しているもの、並びにこ れらの塩、溶媒和化合物、及び生理学的に機能的な誘導体。 4.請求の範囲第1項から第3項の何れか1項に記載の化合物であって、 (E)−N−[3−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(R)−メチ ル−2−プロペニル]−アセトヒドロキサム酸; N−[1−(4’−フルオロ−3−ビフェニルイル)ブタ−1−イン−3(S) −イル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3’−シアノ−3−ビフェニルイル)ブタ− 1−エン−3(S)−イル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(3,4’−ジフルオロ−5−ビフェニルイル)−1(S) −メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(4’−フルオロ−4−ビフェニルイル)−1(S)−メチ ル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(4’−メトキシ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチ ル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−N−[3−(3’−フルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S)−メチ ル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; (E)−1−[3−(4’−シアノ−3−ビフェニルイル)−1(R)−メチル −2−プロペニル]−1−ヒドロキシ尿素; (E)−1−[(1R/S)−3−(4−ビフェニルイル)−1−メチル−2− プロペニル]−1−ヒドロキシ尿素; (E)−N−[3−(2’,4’−ジフルオロ−3−ビフェニルイル)−1(S )−メチル−2−プロペニル]アセトヒドロキサム酸; 並びにこれらの塩、溶媒和化合物及び生理学的に機能的な誘導体。 5.リポキシゲナーゼ若しくはシクロオキシゲナーゼで媒介されるアラキドン 酸代謝経路の阻害剤が必要とされる、ヒ トのような哺乳動物の臨床症状の予防又は治療のための方法であって、治療に有 効な量の請求の範囲第1項から第4項の何れか1項に記載の式(I)の化合物、 又はこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、又は生理学的に機能的な誘 導体の投与を具備した方法。 6.請求の範囲第5項に記載の方法であって、該臨床症状が、喘息、潰瘍性大 腸炎、及び過敏性腸症候群から選択される方法。 7.医学的な治療に使用するための請求の範囲第1項から第4項の何れか1項 に記載の式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物 、又は生理学的に機能的な誘導体。 8.喘息、潰瘍性大腸炎、又は過敏性腸症候群から選択される医学的症状の治 療に使用するための請求の範囲第1項から第4項の何れか1項に記載の式(I) の化合物、又はこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、又は生理学的に 機能的な誘導体。 9.リポキシゲナーゼ又はシクロオキシゲナーゼで媒介されるアラキドン酸代 謝経路の阻害剤が必要である臨床症状の予防若しくは治療のための医薬の製造に おける、式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物 、又は生理学的に機能的な誘導体の使用。 10.式(I)の化合物又はこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、 又は生理学的に機能的な誘導体、及び薬学的に許容しうる担体若しくは賦形剤、 並びに任意に1以上 の他の治療用成分を含有する薬学的製剤。 11.式(I)の化合物、又はこれらの塩、溶媒和化合物、又は生理学的に機 能的な誘導体を製造するための方法であって、式(II)の化合物を、 但し、Y、R並びに環A及びB上の任意の置換基は、式(I)の化合物に対 して定義したとおりである。 N−水素の、N−COD基(但し、Dは(a)C1-4アルキル若しくはフェニル であるか、または(b)NR12(但し、R1及びR2は請求の範囲第1項で定義 したとおりである。)である。)への変換を達成できる適切な試薬若しくは試薬 類と反応し、任意に(i)このようにして得られたエナンチオマーの混合物を分 離すること、及び/又は(ii)このように形成された式(I)の化合物をこれら の対応する塩、溶媒和化合物又は生理学的に機能的な誘導体に変換することを具 備した方法。
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