JPH08509806A - 方法およびアッセイ - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、人間または人間以外の対象の体液検体中の血小板由来マイクロベジクルの存在および/または濃度を評価することより成る前記対象の止血障害の診断方法を提供する。
Description
【発明の詳細な説明】
方法およびアッセイ
本発明は、血漿など液状検体中の血小板由来マイクロベジクルの検出および/
または測定、およびこの測定の止血障害診断への使用に関する。
血小板は血液の正常成分であり、また止血過程に活発に関与していることが知
られている。例えば傷害を受けた血管の内皮下層との相互作用を通して、血小板
が凝集して原発性止血栓を形成することがある。この過程には、更に、通常、血
小板による止血に関与する様々な因子の生成が伴う。
血小板の活性化はそれらの止血反応触媒作用を大きく高め、そして特に活性化
血小板はVa因子の濃度および活性の増加を示す(Va因子は、その前駆体である
プロトロンビンからトロンビンを生成するいわゆるプロトロンビナーゼ複合体の
一成分である)。更に、血小板は活性化されるとそれらの原形質膜からマイクロ
ベジクル(マイクロパーティクルとも呼ばれる)を発することが見出されている
。この現象はSandbergら(Biochem.,J.203:303-311(1982))により最初に記
述された。
更なる研究の後、現在では血小板マイクロベジクルは原形質膜の切り取り(pi
nching off)または出芽により形成されるものと信じられている。マイクロベジ
クルは血小板糖タンパク質Ib、IIbおよびIIIaおよび細胞骨格タンパク質フ
ィラミン、タリンおよびミオシンを含有している。形成されたマイクロベジクル
は50〜800nmの直径を有する。
マイクロベジクルおよび血小板はいずれも止血反応を触媒でき、
そしてそれぞれが凝血促進活性と抗凝血活性の両方を示す。マイクロベジクルの
形成はプロトロンビナーゼ複合体の生成と連関しているものと仮定されているが
(Sims et al.,J.Biol.Chem.264:17049-17057(1989))、比活性が血小板由
来のマイクロベジクルまたは血小板のいずれかに制限されているということは実
証されていない。
血小板の活性化およびマイクロベジクルの形成は、多くの様々な因子、例えば
トロンビン、コラーゲン、イオノホア、カルパインおよび補体タンパク質複合体
、例えばC5b〜9、により誘導され得る。血小板の弱い活性化剤、例えばADP
、エピネフリンおよび血小板活性化因子はほんの低レベルのマイクロベジクル形
成を生起するに過ぎない。血小板濃縮液の貯蔵に伴ってマイクロベジクルの濃度
増加が実証されている(Bode et al.,Blood 77:887-895(1991);Solberg et a
l.,Thromb.Res.48:559-565(1987))。更に、コラーゲンおよび/またはトロ
ンビンにより活性化された血小板より成るサンプルの撹拌がマイクロベジクル形
成を高めることも示されている。血管の病気または障害の発現を引き起こすまた
は反映する上での止血形成は広く認められていて、いくつかの止血因子がかかる
病気および障害のマーカーとしての適合性について調べられている。すなわち、
トロンボプラスチンが関与するプロトロンビン時間試験または内因性血漿凝固に
対する活性化剤が関与する活性化部分トロンビン時間試験を病気の監視または検
出に用いることができる。またフィブリノーゲン、抗トロンビンIII、プロティ
ンC、プロティンS、VIII因子、組織プラスミノーゲン活性化因子、フィブリン
モノマーおよびフィブリノーゲン分解生成物の試験も用いられる。
血漿止血因子の測定に代る選択肢として止血中に生じる細胞活性化の度合を監
視する試みもなされている。この点に関し血小板の活性化が研究されている。何
故ならば、(前述の如く)血小板は止血における重要な関与物質であり、また動
脈血栓の発現およびアテローム性硬化症の過程において主たる役割を演じている
と考えられるからである。
従来の研究は、分泌されたタンパク質の量を測定することにより血小板活性化
を監視することに傾倒してきた。すなわち、血小板4因子(PF-4)、β−トロン
ボグロブリン(β-TG)およびトロンボスポンジンを測定するためのアッセイが
研究されている(Lane et al.,Thromb.Haemostas.(シュツットガルト)52(2)
pp.183-187(1984))。しかしながら、これらのタンパク質はいずれもルーチン監
視に適さないものであった。トロンボスポンジンは血小板に対し非特異的である
ことがわかり、またβ-TGおよびPF-4についての研究からそれらの血中半減期が
短すぎて、バックグラウンドレベルに対して検体濃度を区別する上で問題となる
ことが分った。更に、β-TGレベルは腎不全患者では上昇することがわかり、ま
たPF-4レベルはヘパリン(これは血栓性障害の患者の治療に広く用いられている
)の存在により影響された。
現在、血小板により形成されるマイクロベジクルは血小板活性化を正確に指示
し従って止血系全体の活性を反映することは認められている。Georgら(J.Clin
.Invest.78:340-348(1986))は、心肺バイパス手術後に血小板表面および血
小板由来マイクロベジクル上に現われる糖タンパク質の変化を監視した。マイク
ロベジクル数の増加が認められ、そしてこれはかかる手術中に経験されるせん断
応
力によるものであると仮定された。しかしながら、マイクロベジクル濃度の監視
が止血障害の良好なインジケーターであるとの、またかかる状態の診断方法のベ
ースとなり得るとの示唆はなかった。
今般、血小板由来マイクロベジクルの存在または濃度の評価を止血障害診断法
として使用できることを見出した。
「止血障害」という用語は血液凝固カスケードメカニズムのいかなる異常をも
包含し、特に血栓形成の可能性を高めるまたは損傷後の血液凝固能を低下させる
障害、例えばすべての形のDIC(播種性血管内血液凝固)およびアテローム硬化
症を包含する。従って止血障害の診断は、血栓塞栓症および/または心血管系疾
病の検出および/または監視を可能にする。この用語は二次現象(例えば癌の結
果としての)である止血障害をも包含する。
従って本発明は、人間または人間以外の対象の体液検体中の血小板由来マイク
ロベジクルの存在および/または濃度を評価することより成る前記対象の止血障
害の診断方法を提供する。
本発明の診断方法は、慣用手段により患者から採取された体液(例えば血液)
検体を用いて試験管内で行われる。
更に、血小板由来マイクロベジクルの存在または濃度を評価するための簡単な
アッセイも必要とされている。マイクロベジクルをフィルター上に捕捉して簡便
な測定を可能にするのが特に有利であることがわかった。
すなわち、本発明は、液体検体中の血小板マイクロベジクルの定性的および/
または定量的測定のためのアッセイであって、
(a)(i)まず検体を濾過してマイクロベジクルを保持残留物として保持し、次
いで該マイクロベジクルに対し特異的なマーカーを前
記保持残留物に適用し、あるいは
(ii)所望によりまず前記マイクロベジクルに対し特異的なマーカーを添加し
次いでその検体を濾過し、そして標識されたマイクロベジクルを保持残留物とし
て保持し;
(b)所望によりそのフィルターを洗浄し;そして
(c)保持されたマーカーの存在または量を測定する
ことより成るアッセイも提供する。
液状検体は血小板を含むべきでなく、また好ましくは止血タンパク質を生産で
きる他の細胞、例えば内皮細胞または単球を含むべきでない。従って段階(a)
に先立って液状検体を濾過しまたは遠心分離して本質的に無細胞の検体を生成さ
せることが考えられる。液状検体中の大部分の細胞を除去する一方はるかに小さ
いマイクロベジクルを懸濁状態のまま維持させるには、100nm以上、例えば1μm
以上の細孔径を有するフィルターが適している。検体中の細胞を遠心分離により
除去する場合、2,000〜20,000×gで15〜30分、例えば11,000×gで15分のg−
力が適しており、また既に概説したアッセイ手順の段階(a)に必要な本質的に
細胞不含の検体を生成させるのに用いることができる。他の等価の方法を用いて
細胞を除去しそして必要な本質的に細胞不含の液状検体を得ることもできる。
段階(a)において、使用されるフィルターは血小板マイクロベジクルを保持
するのに十分小さい細孔径を有するべきであり、そして800nm以下、好ましくは2
00nm以下の細孔径が適している。濾過の作用により、マイクロベジクルはフィル
ター上に不動化されるが、それらは次いでマーカーと接触させてもよく、あるい
は該マイクロベジクルが既に標識されている場合には直接評価することができる
。
適切なマーカーには、血小板由来マイクロベジクルの有する表面エピトープに
特異的な抗体が包含される。本発明による好ましい抗体マーカーは、GPIIb−II
Ia複合体および/または個々の糖タンパク質GPIIbおよびGPIIIaを含む糖タン
パク質を認識する。マイクロベジクル上にみられる他の血小板特異的糖タンパク
質にはGPIb−GPIX、GPIa−IIaおよびGPIIIbが含まれる。マイクロベジク
ルに結合する抗体をそれ自体標識してもよく、あるいはまた、第2抗体、例えば
、適用された第1抗体、例えばマウスモノクローナル抗体に特異的に結合する標
識された抗−マウス免疫グロブリンを用いてもよい。モノクローナル抗体が好ま
しい。段階(a)(ii)におけるように、液状検体にマーカーを添加するのが好
ましい。マーカーは、段階(a)(i)に従って、マーカーをフィルターに直接適
用するかまたはフィルターをマーカーの溶液中に浸漬することにより、フィルタ
ーに不動化されたマイクロベジクルと接触させることができる。使用される標識
は、信号を発することのできる任意の成分、例えば酵素、発色団、発蛍光団、放
射性同位元素、着色粒子、色素、コロイド状金属などであってよい。
好ましくは、過剰マーカーをフィルター洗浄により除去してから、マーカーの
存在または量の測定を行う。付加的に、段階(a)(i)において、検体の適用後
に、そしてマーカーの添加前にフィルターを洗浄してもよい。それら洗浄段階に
は水または緩衝液が適している。
使用されるマーカーが酵素である場合には、段階(c)は、触媒されるべき反
応への基質転化を含んでよい。しかしながら、使用されるマーカーまたは標識は
、直ちに評価を行えるように、直ちに視認
できるのが好ましい。
検体中のマイクロベジクル濃度は、次いでフィルター上に保持されたマーカー
レベルから算出できる。この値は次いで臨床医により患者の止血障害の診断に用
いることができる。定量的測定を可能にするアッセイが好ましい。
クエン酸塩、EDTAまたはヘパリンなどの血液凝固防止剤で処理された血小板不
含血漿が本発明によるアッセイの検体として用いるのに適している。もちろん、
クエン酸加血漿は必要に応じて使用前に希釈してもよい。
更に、マイクロベジクル含有フィルターはタンパク含量または、より好ましく
は、燐脂質含量について分析することもできる。
本発明の好ましい一態様においては、ニトロセルロース膜またはナイロン膜、
例えばHybond N(Amersham Internationalから販売されている)またはMagna Ny
lon(MSIから販売されている)がフィルターとして用いられる。100nmの細孔径
が便利である。吸収剤パッド例えばセルロースブロッティング紙、はフィルムを
通しての液状検体通過を高めるために膜の片側に置き、そして液体非透性のシー
トまたはフレームを膜の他方の側に置くのが有利である。液状検体およびアッセ
イ液を膜に正確に適用できるように、非透過性のシートまたはフレームに、例え
ば直径5mmの丸穴を設ける。(所望により緩衝液で予め希釈された)マイクロベ
ジクル含有細胞不含水性溶液の既知量、例えば10〜500μlを膜に適用してその
下の吸収剤パッド中に通す。マーカーとしての金ゾルコロイドに接合させた抗GP
IIb−IIIa抗体の、例えば10〜500μlの水性溶液を適用しそして膜を通過させ
る。次にその膜を2×200μlアリコートの適当な洗
液、例えばTris HCl緩衝液(pH7.0)で洗浄してから、その膜上に不動化された
金ゾルの量を、通常は肉眼でカラースケールと比較することにより、あるいはレ
フレクトメーター(reflectometer)により評価する。
本発明はまた、マイクロベジクルを血小板不含液状検体から保持するためのフ
ィルターおよび血小板由来マイクロベジクルを選択的に標識するマーカーより成
る試薬、および所望により緩衝洗浄溶液より成る、本発明のアッセイを行うため
のキットも提供する。
本発明は更に、人間または人間以外の、好ましくは哺乳類の、動物の体から採
取された所望により希釈された本質的に細胞不含の血漿検体を前述のアッセイに
付すことにより、血中を循環する血小板由来マイクロベジクルの存在または濃度
の評価方法を提供する。
以下の実施例は、例示のためだけに示したものである:
特に断らない限り、すべての割合は容量基準である。実施例では様々な緩衝溶
液を言及するのに次の略号を用いる:
TS−緩衝液:0.01モル/l Tris-HCl−緩衝液(pH7.4)/0.154mol/l NaCl
TTG−緩衝液:TS−緩衝液添加1%Triton X-100
TBS−緩衝液:0.02モル/l Tris-HCl−緩衝液(pH7.5)/0.5モル/l NaCl
TTBS−緩衝液:TBS−緩衝液添加0.05%Tween20実施例1 血小板マイクロベジクルの調製および収集
血液を緩衝クエン酸ナトリウム水溶液に集め(1:9)そして320×gで15分
間遠心分離した。高血小板血漿(PRP)含有上清をプラス
チック管に移しそして更に10分間11,000×gで遠心分離した。得られた上清は血
小板不含であり、そしてマイクロベジクルを含有する。それらマイクロベジクル
を集めるために、2.8mlの上清をシリンジに取りつけたMillex-VV 0.10μmフィル
ター(Millipore Products Division,ベッドフォード(Bedford),マサチューセ
ッツ州,米国)を通して濾過した。そのフィルターをTS−緩衝液中で十分に洗浄
した。フィルター上に残留するマイクロベジクルはフィルター全体を反応段階を
通して処理することによって更に分析することができた。あるいは前記ベジクル
は150μlのTTG−緩衝液に可溶化した。実施例2
TTG−緩衝液に可溶化したマイクロベジクルからの物質試料を「ホスホリピッ
ドエンザイマティック(Phospholipid enzymatique)」キット(BioMorieux,フ
ランス)を用いて燐脂質について定量測定した。その方法は、Takayama et al.
,Clin.Chim.Acta.79,p.93-98に基づいている。実施例3 総タンパク質の測定
実施例1に記載の如く濾過されそしてTTG−緩衝液中に可溶化されたマイクロ
ベジクルからの物質サンプルを、Bradford,Anal.Biochem.1976,72,248-54
の方法に基づいて、BioRad Dye−結合アッセイ(BioRad,リッチモンド,米国)
により測定した。実施例4 マイクロベジクルの免疫化学的測定のための高速テスト
クエン酸加血液検体を320×gで15分間遠心分離した後その上清を11,000×g
で10分間遠心分離した。それら血小板マイクロベジ
クルを含有する上清に、血小板表面膜のGPIIb−IIIa−複合体のCd41b(GPII
b)中のエピトープに対するモノクローナル抗体SC22を添加した。その抗体はIm
munotech S.A.,ルミニー(Luminy)、マルセーユ、フランスから入手した。そ
の抗体は1:1500の希釈比で添加した。20℃で1分間インキュベーション後、2.
8mlの混合物を実施例1に記載の如く濾過した。その時点でマウスモノクローナ
ル抗体を有するマイクロベジクルがフィルター上に捕捉された。それらフィルタ
ーをTTBS−緩衝液中で、次いでTBS−緩衝液中で十分洗浄した。TBS−緩衝液中で
1:3000希釈されたアルカリ性ホスファターゼに接合されたヤギ−抗−マウスTg
G F(ab)(Jackson Immuno Research Laboratories,米国)を各フィルターを通
して流した。この時点でその接合体はマイクロベジクル中のGPIIb−IIIa−複
合体に結合された抗体に結合された。それらフィルターを0.5mg/mlNitroblueテ
トラゾリウム、0.25mg/ml5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−ホスフェ
ート−p−トルイジンおよび0.1mol/lNaHCO3−緩衝剤(pH9.8)を含む溶液に、
フィルター表面に測定可能な色形成が生じるのに十分な時間浸漬した。
D−ダイマーおよび/または可溶性フィブリン試験(エタノールゲル化試験)
陽性の患者を前記方法を用いて検査した。コントロールとして病気の臨床的徴候
がなく、かつD−ダイマーおよび可溶性フィブリン試験陰性の明らかに健常な人
を選定した。
フィルター上に得られた色はレフレクドメーター(例えば英国特許第9213733.
0および9213737.1に開示されているような、NycoCard Reader)により測定した
。反射率値は次の通りであった:
患者検体は正常血漿検体およびコントロール緩衝液よりも実質的に高い値を示
すことがわかる。実施例5 血栓塞栓症患者からの物質の検査
ルーチンの検査室分析試験においてD−ダイマーおよび/または可溶性フィブ
リンにより確認された血栓塞栓症患者、および明らかに健常の人を年令に従って
グループ分けした。採血し遠心分離し、そして実施例1に記載の如くフィルター
上に血小板マイクロベジクルを集めた(それぞれ実施例2〜4に記載された)特
異的抗体を用いた高速免疫アッセイを用いて総燐脂質、総タンパク質およびGPII
b−IIIaの分析を行った。免疫化学的検査において、検体を置換する緩衝液だ
けを用いて得られた色をコントロールとして用い数値から差引いた。マイクロベ
ジクルの内標準に1.0という任意値を与え、そして個々の実験を行った際に、免
疫化学的方法を用いて得られたすべての結果をこの標準を用いて得られた結果に
関係づけた。
結果は表1に示され、そして総タンパク質は患者と健常人との間で相当に重な
りあうことを示している。しかしながら、GPIIb−IIIaの量は、患者と健常人
との間に明確な差のあることを実証した。すなわち、この分析方法は血液検体中
の血小板マイクロベジクルを
検出するための診断ツールの構築に最も適している。
総タンパク質レベルの変動性は、マイクロベジクル中のタンパク質含量の変動
性による可能性がある。調製過程を通してベジクルが破砕される程度をコントロ
ールすることは困難かもしれず、従ってベジクルからの可溶性タンパク質のもれ
の変動性が結果に見られる変動性の原因となっている可能性がある。
実施例6 DIC患者からの物質の検査
フィブリン分解生成物(FDP)および可溶性フィブリン(陽性エタノールゲル
化試験)での試験が陽性であることから判定された播種性血管内血液凝固(DIC
)患者を前記実施例に記載の方法を用いて検査した。患者の年令は24〜72才であ
った。DIC患者のうち10人は大手術を受けており、6人は子癇前症を有し、3人
は敗血症を有し、そして3人は前骨髄性白血病を有した。コントロール(n=30
)は年令および性別をマッチさせた健常給血者から構成した。DIC患者は採血時
に抗凝血剤療法を受けなかった。
前述の実施例に記載の方法を用いてGPIIb−IIIa(例えばGPIIb抗原)、燐
脂質および総タンパク質を試験したところ次の結果が得られた:
これらの結果は、GPIIb−IIIaおよび燐脂質の測定は患者をコントロールの
間に高有意差があるのに対し、総タンパク質については有意差は相当に低いこと
を示している。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年2月24日
【補正内容】
クエン酸塩、EDTAまたはヘパリンなどの血液凝固防止剤で処理された血小板不
含血漿が本発明によるアッセイの検体として用いるのに適している。もちろん、
クエン酸加血漿は必要に応じて使用前に希釈してもよい。
更に、マイクロベジクル含有フィルターはタンパク含量または、より好ましく
は、燐脂質含量について分析することもできる。
本発明の好ましい一態様においては、ニトロセルロース膜または
ィルターとして用いられる。100nmの細孔径が便利である。吸収剤パッド例えば
セルロースブロッティング紙、はフィルムを通しての液状検体通過を高めるため
に膜の片側に置き、そして液体非透性のシートまたはフレームを膜の他方の側に
置くのが有利である。液状検体およびアッセイ液を膜に正確に適用できるように
、非透過性のシートまたはフレームに、例えば直径5mmの丸穴を設ける。(所望
により緩衝液で予め希釈された)マイクロベジクル含有細胞不含水性溶液の既知
量、例えば10〜500μlを膜に適用してその下の吸収剤パッド中に通す。マーカー
としての金ゾルコロイドに接合させた抗GPIIb−IIIa抗体の、例えば10〜500μ
lの水性溶液を適用しそして膜を通過させる。次にその膜を2×200μlアリコー
トの適当な洗液、例えばTris HCl緩衝液(pH7.0)で洗浄してから、その膜上に
不動化された金ゾルの量を、通常は肉眼でカラースケールと比較することにより
、あるいはレフレクトメーター(reflectometer)により評価する。実施例1 血小板マイクロベジクルの調製および収集
血液を緩衝クエン酸ナトリウム水溶液に集め(1:9)そして320×gで15分
間遠心分離した。高血小板血漿(PRP)含有上清をプラスチック管に移しそして
更に10分間11,000×gで遠心分離した。得られた上清は血小板不含であり、そし
てマイクロベジクルを含有する。それらマイクロベジクルを集めるために、2.8m
lの上清をシリンジ
Division,ベッドフォード(Bedford),マサチューセッツ州,米国)を通して
濾過した。そのフィルターをTS−緩衝液中で十分に洗浄した。フィルター上に残
留するマイクロベジクルはフィルター全体を反応段階を通して処理することによ
って更に分析することができた。あるいは前記ベジクルは150μlのTTG−緩衝液
に可溶化した。実施例2
TTG−緩衝液に可溶化したマイクロベジクルからの物質試料を「ホスホリピッ
ドエンザイマティック(Phospholipid enzymatique)」キット(BioMorieux,フ
ランス)を用いて燐脂質について定量測定した。その方法は、Takayama et al.
,Clin.Chim.Acta.79,p.93-98に基づいている。実施例3 総タンパク質の測定
実施例1に記載の如く濾過されそしてTTG−緩衝液中に可溶化されたマイクロ
ベジクルからの物質サンプルを、Bradford,Anal.Biochem.1976,72,248-54の
方法に基づいて、BioRad Dye−結合アッセイ(BioRad,リッチモンド,米国)に
より測定した。
フィルター上に得られた色はレフレクドメーター(例えば英国特許第9213733.
0および9213737.1に開示されているような、NycoCard
患者検体は正常血漿検体およびコントロール緩衝液よりも実質的に高い値を示
すことがわかる。実施例5 血栓塞栓症患者からの物質の検査
ルーチンの検査室分析試験においてD−ダイマーおよび/または可溶性フィブ
リンにより確認された血栓塞栓症患者、および明らかに健常の人を年令に従って
グループ分けした。採血し遠心分離し、そして実施例1に記載の如くフィルター
上に血小板マイクロベジクルを集めた(それぞれ実施例2〜4に記載された)特
異的抗体を用いた高速免疫アッセイを用いて総燐脂質、総タンパク質およびGPII
b−IIIaの分析を行った。免疫化学的検査において、検体を置換する緩衝液だ
けを用いて得られた色をコントロールとして用い数値から差引いた。マイクロベ
ジクルの内標準に1.0という任意値を与え、そして個々の実験を行った際に、免
疫化学的方法を用いて得られたすべての結果をこの標準を用いて得られた結果に
関係づけた。
請求の範囲
1.人間または人間以外の対象の体液検体中の血小板由来マイクロベジクルの存
在および/または濃度を評価することより成る前記対象の止血障害の診断方法。
2.完全な細胞からマイクロベジクルを分離し、該マイクロベジクルを固体支持
体上に不動化し、そして不動化されたマイクロベジクルの存在または濃度を評価
する段階を含む請求項1記載の方法。
3.マイクロベジクルが遠心分離または濾過により完全な細胞から分離される請
求項2記載の方法。
4.マイクロベジクルが200nm以上の細孔径のフィルターを通して濾過すること
により完全な細胞から分離される請求項2記載の方法。
5.フィルターが1μm以上の細孔径を有する請求項4記載の方法。
6.マイクロベジクルが800nm以下の細孔径のフィルター上に不動化される請求
項1〜4のいずれかに記載の方法。
7.フィルターが200nm以下の細孔径を有する請求項6記載の方法。
8.マイクロベジクルの存在および/または濃度が、抗体を特異的マイクロベジ
クル表面エピトープに結合させそしてこのようにして結合した抗体のレベルを評
価することにより評価される請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
9.表面エピトープが糖タンパク質上にある請求項8記載の方法。
10.表面糖タンパク質がGPIIb−IIIaである請求項9記載の方法。
11.抗体が直接的または間接的に検出され得る標識を有する請求項8〜10のいず
れかに記載の方法。
12.標識がその抗体に直接的または間接的に検出され得る付加的な標識された成
分を結合させることにより、または酵素を担持する抗体に基質を添加することに
より、間接的に検出される請求項11記載の方法。
13.特異的マイクロベジクル表面エピトープに対する抗体を不動化に先立ち結合
させる請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
14.マイクロベジクルの濃度がそれらの燐脂質含量により評価される請求項1〜
7のいずれかに記載の方法。
15.固体支持体が所望により段階間で洗浄される請求項2〜14のいずれかに記載
の方法。
16.少くとも次の構成分、すなわち
a) マイクロベジクルを血小板不含液状検体から保持するためのフィルター
、
b) 血小板由来マイクロベジクルを選択的に標識するマーカーより成る試薬
を含んで成る請求項1〜15のいずれかに記載の方法を行うためのキット。
17.キットが付加的に緩衝洗浄溶液を含む請求項16記載のキット。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
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C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
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,LV,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,
PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TT,U
A,US,UZ,VN
(72)発明者 ホーム,ポール・アンドレ
ノールウエー国 0456 オスロ.ローヴイ
センベルグガーテン 4アー
(72)発明者 ゴツグスター,ゲアイル・オーラヴ
ノールウエー国 0491 オスロ.アーリル
ツヴインゲン16
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.人間または人間以外の対象の体液検体中の血小板由来マイクロベジクルの存 在および/または濃度を評価することより成る前記対象の止血障害の診断方法。 2.完全な細胞からマイクロベジクルを分離し、該マイクロベジクルを固体支持 体上に不動化し、そして不動化されたマイクロベジクルの存在または濃度を評価 する段階を含む請求項1記載の方法。 3.マイクロベジクルが遠心分離または濾過により完全な細胞から分離される請 求項2記載の方法。 4.マイクロベジクルが100nm以上、好ましくは1μm以上の細孔径のフィルター を通して濾過することにより完全な細胞から分離される請求項2記載の方法。 5.マイクロベジクルが800nm以下、好ましくは200nm以下の細孔径のフィルター 上に不動化される請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 6.マイクロベジクルの存在および/または濃度が、抗体を特異的マイクロベジ クル表面エピトープに結合させそしてこのようにして結合した抗体のレベルを評 価することにより評価される請求項1〜5のいずれかに記載の方法。 7.表面エピトープが糖タンパク質上にある請求項6記載の方法。 8.表面糖タンパク質がGPIIb−IIIaである請求項7記載の方法。 9.抗体が直接的または間接的に検出され得る標識を有する請求項6〜8のいず れかに記載の方法。 10.標識がその抗体に直接的または間接的に方向づけられ得る付加 的な標識された成分を結合させることにより、または酵素を担持する抗体に基質 を添加することにより、間接的に検出される請求項9記載の方法。 11.特異的マイクロベジクル表面エピトープに対する抗体を不動化に先立ち結合 させる請求項1〜10のいずれかに記載の方法。 12.マイクロベジクルの濃度がそれらの燐脂質含量により評価される請求項1〜 5のいずれかに記載の方法。 13.固体支持体が所望により段階間で洗浄される請求項2〜12のいずれかに記載 の方法。 14.少くとも次の構成分、すなわち a) マイクロベジクルを血小板不含液状検体から保持するためのフィルター 、 b) 血小板由来マイクロベジクルを選択的に標識するマーカーより成る試薬 を含んで成る請求項1〜13のいずれかに記載の方法を行うためのキット。 15.キットが付加的に緩衝洗浄溶液を含む請求項14記載のキット。
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