【発明の詳細な説明】
調整可能スプールを備えた高さ調節弁
発明の背景 発明の分野
この発明は、車両用サスペンションの高さ調節弁に関するもので、より詳細に
はサスペンションの高さを調整するための機構を備えた高さ調節弁に関するもの
である。従来技術の状況
エアサスペンションシステムは車両サスペンション、シート、そしてセミ・ト
レーラートラックのキャブその他の車両において次第に一般的になってきている
。大多数は典型的にサスペンションの設計高さを維持する高さ調節弁を使用して
いる。例えばセミ・トレーラーのサスペンションにおいては設計高さはフレーム
と車軸との間の間隔である。高さ調節弁はこの間隔が設計値より大きく又は小さ
くなった時感知し、従ってフレームと車軸の間に配置されたエアスプリング内の
圧力を調整する。高さ調節弁を備えたエアサスペンションシステムは車両の荷重
条件の広い範囲にわたりエアスプリングの均一な高さを維持する。
高さ調節弁は選択的にエアスプリングに空気を流入させ、又はそこから排出さ
せることにより作動する。エアスプリングはトラックフレームとトレーリングア
ームの間に配置され
ている。トレーリングアームは車軸を支持していて、エアスプリング圧を調節す
ることによりフレームと車軸の間の距離も調節されるようになっている。高さ調
節弁は典型的にトラックフレームに取付けてあって、リンクを通じてトレーリン
グアームに接続する調節アームを有している。トラックフレームとトレーリング
アームの間の距離が変化すると、リンクが調節アームに高さ調節弁内部の調節シ
ャフトを回転させ、これにより選択的に空気がエアスプリングに流入又は排出さ
せられる。
典型的に、高さ調節弁は3個のポートを有している。すなわち、エアスプリン
グに接続しているエアスプリングポートと、圧縮空気源に接続している取入れポ
ートと、大気に通じている排出ポートである。エアスプリングの高さを増加する
ためには、高さ調節弁がエアスプリングと取入れポートとの間の流体連通を開い
て圧縮空気源からの空気を高さ調節弁に、そしてエアスプリングに流入させる。
エアスプリングの高さを小さくするためには、高さ調節弁がエアスプリングポー
トと排出ポートの間の流体連通を開いて、エアスプリングから出る空気を高さ調
節弁に、そして排出ポートを通じて大気に流出させる。エアスプリングが適正な
高さにある時、高さ調節弁はニュートラル位置にあって、取入れポートも排出ポ
ートもエアスプリングとは通じていない。
時として、車両運転者は高さ調節弁のニュートラル位置を調整して車両の制御
される部分の設計高さを変えたいと思う
ことがある。ヨーロッパの標準では、高さ調節弁のニュートラル位置を手で調整
して、エアスプリングに空気を導入するか又はそこから排気することによって車
を高くしたり低くできることが要求されている。このような機能を実行しヨーロ
ッパ標準に適合するためには複雑な付加機構が高さ調節弁に接続される。
別の解決法が米国特許第2,959,426号(オーガスチン、1960年11月8日)に開
示されていて、これには2つのニュートラル位置をもつ高さ調節弁が示されてい
る。この弁の基本動作は普通に入手できる高さ調節弁と同様である。取入れポー
トにおける空気圧が、小さい戻りバネに助けられて、ディスク弁を環状弁座に押
圧し、取り入れポートを弁室から隔離する。弁室はエアスプリングと流体連通し
ていて、筒状の中空プランジャを受け入れる。中空プランジャの一端は排出ポー
トと流体連通している。この弁のニュートラル位置においては、中空プランジャ
の反対端がディスク弁と当接する。従って、ニュートラル位置ではエアスプリン
グがディスク弁によって取入れポートから、そしてプランジャとディスク弁との
密封係合によって排出ポートから隔離される。プランジャがディクス弁の方へ軸
方向運動すると、ディクス弁は弁座から切り離され、取入れポートをエアスプリ
ングと流体連通させ、取入れポートを通って空気をエアスプリングに流入させる
。中空プランジャが弁座から離れるように軸方向運動すると、エアスプリングは
中空アクチュエータロッドを通じて排出ポー
トと流体連通し、空気をエアスプリングから排出する。
典型的には、リンクが車両フレームを車軸に連結していてフレームと車軸の間
の高さの変動が高さ調節弁の制御アームの角回転に反映されるようになっている
。制御アームの角回転は、一端に偏心して取付けたピンを有する制御シリンダー
の角回転となる。このピンは中空プランジャの中のみぞ内に受け入れられていて
、制御シリンダーの角回転がプランジャの軸方向運動に変えられ、エアスプリン
グの高さを調整するため制御弁にフィードバックするようになっている。典型的
に前記みぞはピンを収納する細い寸法とされている。
前記オーガスチンの特許においては、みぞはピンより相当に幅広なものと記載
され、スプリングがみぞの一面をピンに対し押圧している。加圧空気が制御ポー
トに選択的に加えられると、みぞの反対端がピンに対し押圧される。こうして、
高さ調節弁には、みぞのどの面がピンに対し押圧されるかによって、制御ロッド
の所与の角度位置について2つのニュートラル位置が与えられる。この設計は追
加的ニュートラル位置を与えることで車両が運転される追加的制御高さをもたら
してはいるが、これら2つの予定されたニュートラル位置の間でその他のニュー
トラル位置を変動的に調整する設計は何もしてない。
発明の概要
本発明は、その一態様において、エアスプリングのための
高さ調節弁に関する。この高さ調節弁は、内室と、取入れポートと、排出ポート
と、エアスプリングポートとを有する弁本体から成り、各ポートは内室に連通し
ている。内室内のピストンから成る弁手段が、第1モードにおいては取入れポー
トとエアスプリングの間の、第2モードにおいては排出ポートとエアスプリング
ポートの間の交互連通を制御し、そしてニュートラルモードにおいてはすべての
ポート間の連通を閉じる。この弁手段はさらに、室内に座を有し、ピストンはこ
の座に近接する端部ををもつ。ピストンはエアスプリングのための高さ感知手段
に作用上接続し、エアスプリングの高さの変化に応答して室内を往復可動である
。第1の位置において、ピストン端部は第1モードの座を通り越して延びる。第
2の位置においてピストン端部は第2モードの座から外され切り離される。ニュ
ートラル位置においてピストン端部はニュートラルモードの座と一致させられる
。本発明によれば、内室の中に配置された可動体が、その内室内での運動により
ニュートラル位置でのピストンの所在を選択的に調整するため座を支持している
。
好適に、弁手段はさらに内室内にシール部材をを有している。このシール部材
はニュートラルモードにおいて座と密封的に当接し、第1モードにおいて座から
離間される。シール部材は座の方へ偏倚されていて、ピストンがシール部材と当
接して第1モードにおける座から離すように動かす。
好適に、内室は弁本体内の内腔から成り、可動部材はこの
弁内腔内を軸方向に可動なスプールから成る。偏倚手段がこのスプールを取入れ
ポートの方へ押圧し、この手段は弁内腔内の第1リップとスプールの周りのスリ
ップリングの間に配置されたスプリングから成る。スリップリングはスプール上
の第2リップと当接し、スプールが第1の場所にある時は弁内腔内に固定された
スリップリング止めがスリップリングと当接してリングがさらに取入れポートの
方へ運動するのを阻止している。
好適に、スプールはさらに弁本体内の第1環状スペースの一部を形成する第1
表面をを有する。第1ポートが第1環状スペースと連通し、第1ポートを通じて
第1環状スペースに加圧空気が適用されると、第1表面に力をかけてスプールを
弁内腔内の第1の軸方向に押圧しようとする。
スプールはさらに弁本体内で第2環状スペースの一部を形成する第2表面を有
することができる。第2ポートが第2環状スペースと連通し、第2ポートを通じ
て第2環状スペースに加圧空気が適用されると、第2表面に力が加えられ、スプ
ールを弁内腔内で第2の軸方向に押圧しようとする。
本発明のこれら及びその他の目的、特徴、利点は以下図面を参照しながら説明
するるところから明らかであろう。
図面の簡単な説明
第1図は、本発明に係る高さ調節弁の断面図で、スプールが中間位置にあるニ
ュートラルモードを示している。
第2図は第1図の高さ調節弁でスプールが中間位置にある吸込みモードを示す
断面図である。
第3図は第1図の高さ調節弁でスプールが中間位置にある排出モードを示す断
面図である。
第4図は第1図の高さ調節弁でスプールが内端位置にあるニュートラルモード
を示す断面図である。
第5図は第1図の高さ調節弁でスプールが外端位置にあるニュートラルモード
を示す断面図である。
発明の詳細な説明
図面、特に第1図を参照すると、エアスプリング(図示せず)の高さを制御す
るための本発明に係る典型的な高さ調節弁10は全体的に弁本体12から成り、
この本体はそれを貫通する室又は内腔14と、内腔14の一端の取入れポート1
6と、内腔14の反対端の排出ポート18と、弁本体12の中央部分で内腔14
に径方向から入ってくるエアスプリングポート20とを有している。取入れポー
ト16の内ネジ22と、エアスプリングポート20の内ネジ24とがエア供給体
とエアスプリング(図示せず)それぞれへの接続部となる。排出ポート18は単
に大気へ通じるだけなのでネジはない。しかし、弁本体12の外表面に環状フラ
ンジ26を設けて、マフラー装置(図示せず)を排出ポート18近くに取り付け
るようにしてもよい。
内腔14内のエアスプリングポート20近くに配置された
スプール28がポート20への、またそこからの空気の流れを方向づける。スプ
ール28は、取入れポート16に面する第1端部30、第2端部32、及び第1
端部と第2端部の中間で外周を取り巻く深い環状みぞ36から成る。同軸の第1
中心孔34が第1端部30からスプール28に入り、同軸の第2中心孔35が第
2端部32からスプール28に入り、環状みぞ36の下を通って第1中心孔34
と結合するように延びる。多数の径方向通路38が環状みぞ36と第2中心孔3
5の間に延び、中心孔35をエアスプリングポート20と流体連通させている。
環状みぞ36はスプール28上のOリングシール42,44によって弁本体内
腔14の他の部分から隔離される。環状みぞ36の一側でスプール28の外周上
の第1環状Oリングみぞ46が第1のOリングシール42を収納し、スプール2
8のみぞ36の反対端に近い外周の第2環状Oリングみぞ48が第2のOリング
シール44を収納する。弁本体内腔14内に環状スリーブ50が配置され、大体
スプール28からOリングシール42を通りすぎて軸方向に延びている。スプリ
ングポート20は環状スリーブ50を通って弁内腔14内に延びている。
弁内腔14内のアダプター53が取入れポート16を形成している。アダプタ
ー53は、弁本体12に座着する径外方へ延びる環状フランジ54と、弁内腔1
4にねじ込まれるネジ区間55を有する。アダプターのフランジ54と弁本体1
2の間にOリングシール(図示せず)を設けてもよい。アダプター53から細い
径の延長管56が軸方向に内腔14内に延び、その内端に開いたスプリング孔5
9を有する。同軸の中間孔57が取入れポート16をスプリング孔59に連通さ
せ、アダプター53を通じる開いた通路を形成する。
スプールの第1中心孔34と細い第2中心孔35との境に環状リップ61があ
る。同様に、環状リップ64がアダプター53のスプリング孔59と中間孔57
の間をつないでいる。スプール第1中心孔34内のエアシール又はシール部材6
0が環状リップ61により形成される弁座に座止し、スプリング孔59内の円盤
状逆止弁65が環状リップ64に座止する。逆止弁65とエアシール60の間で
スプリング62がそれぞれをその座部に押しつけるよう作用している。エアシー
ル60は円盤形状をなし、スプリング62と当接する第1面66と、環状リップ
61に当接して取入れポート16をスプール28の第2中心孔35からシールす
る反対面68とを有している。
排出ピストン又はピン74が高さ調節弁10を通じる空気の流れを制御する。
排出ピン74はスプール第2孔35内に同軸に配置され、エアシールの第2面と
当接する遠端76と、排出ポート18の所で弁本体内腔内に同軸に配置された近
端78とを有する。排出ピン74の外径はスプール第2孔35の内径よりわずか
に小さく、比較的密な公差をもっている。スプール中心孔35の内表面上の第2
端32に近いところで
環状みぞ82内にシール80が嵌合し、排出ピン74をスプール第2孔35内で
気密シールしている。
排出ピン74の遠端76は減少外径部分84となり、これが径方向通路38に
近い環状空気通路を形成している。排出ピン74には同軸中心孔86によって内
部隔室が形成され、これはピン74の遠端76から少なくとも1個の径方向通路
88まで延び、径方向通路88は中心孔86から外へピン74の外表面にいたり
、これにより排出ピン74の中心孔86を弁本体内腔14に、従って排出ポート
18及び大気へ通じさせている。こうして、排出ピン74の遠端76がエアシー
ル60から離れている時は、エアスプリングポート20が排出ピンの減少径部分
84でスプール第2孔35と排出ピン74の中心孔86を通じて大気に連通する
。
排出ピン74の運動はスライド90により制御される。スライド90は貫通す
る同軸のネジ孔94をもつ円筒体92から成る。排出ピン74の近端78に近い
ネジ部95がスライド90のネジ孔94にねじ込まれる。スライド90が軸方向
に運動すると排出ピン74の対応した軸方向運動を起こす。主シャフト96がス
ライド90に近接する弁内腔14に向け径方向に入り込む。シャフト96の回転
を行うため、制御アーム98が主シャフト96から径外方へ延び、高さ調節弁1
0がその制御のために設けられている距離間隔を感知するリンク(図示せず)に
接続している。例えばセミトレーラーのサスペンション(図示せず)では、制御
アーム98の弁内腔
14の中心軸線100に対するラジアル角はトレーラーフレーム(図示せず)と
車軸(図示せず)の間の距離間隔に応答して変動するであろう。一般に、この距
離間隔はエアスプリング(図示せず)の高さに関係する。
主シャフト96は内端102と外端104を有する。ピン106が主シャフト
96の内端102に偏心的に取付けられてそこから軸方向に延びるから、主シャ
フト96の角回転がピン106を弁内腔14内で軸方向に変位させる。スライド
90の外表面の部分環状みぞ108がピン106を受け入れるから、ピン106
が軸方向に変位すると対応してスライド90を弁内腔14内で軸方向に変位させ
る。
第1図に示す高さ調節弁10のニュートラル位置では、空気はエアスプリング
ポート20を通ってエアスプリング(図示せず)に入りもしないし、出もしない
。この状態はスプール環状リップ61のエアシール60及び排出ピン遠端76と
の軸方向一致を通じて達成される。取入れポート16はエアシール60によりエ
アスプリングポート20から隔離されている。排出ポート18は排出ピン74の
遠端76のエアシール60との密封係合によりエアスプリングポート20から隔
離され、こうして排出ピン中心孔86はスプール第2中心孔35からシールされ
る。
第2図を参照すると、制御アーム98と主シャフト96がエアスプリング(図
示せず)の制御高さの減少により回転した時、スライド90はスプール28の方
へ動き、排出ピン7
4をエアシール60の方へ軸方向に動かすから、排出ピン遠端76はエアシール
60をスプール環状リップ61から離すように動かす。すると加圧空気が取入れ
ポート16からエアスプリングポート20へ流入し、この流入路110(太線)
は加圧空気が、取入れポート16からエアシール60を通過してスプール第2孔
35に入り、スプール28から径方向通路38を通って出て環状みぞ36に入り
、エアスプリングポート20を通ってエアスプリング(図示せず)に入る流路で
ある。エアスプリングが満たされるか、何かで高さが変化すると、主シャフト9
6が第1図に示したニュートラル位置に回転して戻り、それによりそれ以上空気
がエアスプリングに流入するのを阻止する。
逆に、第3図に示すように、エアスプリングの制御高さが設計要素を越えた時
は、制御アーム98が主シャフト96を反対方向に回転させてスライド90をス
プール28から軸方向に離すように移動させる。排出ピン74の遠端76が動い
てエアシール60との密封係合から離れる。すると空気はエアスプリング(図示
せず)からエアスプリングポート20を通って流出し、径方向通路38を通って
スプール第2孔35に入り、排出ピン74の遠端76を通り過ぎ、排出ピン中心
孔86と径方向通路88を通って弁内腔14に、そして最終的には排出ポート1
8から大気へ排出される。これが流出路112(太線)である。
第1図に戻り、弁内腔14内のスプール28の相対位置は
弁のニュートラルモードにあるエアスプリング(図示せず)の高さを変えること
により軸方向に調整可能である。ニュートラルモードにおいて、排出ピン遠端7
6、弁シール60及びスプール環状リップ61は一致整合している。内腔14内
のスプール環状リップ61の位置を軸方向に調整することで主シャフト96のニ
ュートラル位置における角度位置が変化し、それにより高さ調節弁10のニュー
トラルモードにおけるエアスプリング(図示せず)の高さが変わる。この調整を
実行するため、スプール28は弁内腔14内における3つの異なる位置の間で軸
方向に可動である。
外側環状フランジ120がスプール28の第1端30から径外方に延び、これ
より径の小さい中間環状フランジ122がフランジ120の隣りから径外方へ延
びている。外側環状フランジ12の外周の環状みぞ126内に配置したOリング
シール124がスプール28をその第1端30において弁内腔14の壁に対しシ
ールする。
アダプター延長管56はスプール第1端30から第1中心孔34内に同軸に延
びて、内腔34の壁の環状みぞ130に配置したOリングシール128(前記O
リングシール124と軸方向に揃っている)により内腔14に対しシールされて
いる。こうして、スプール第1端30とスプール内腔14の壁とアダプター53
との間に第1の環状スペース132が形成される。
立上りポート134が高さ調節弁10の外側から第1環状
スペース132内に径内方へ延びている。この立上りポート134を通じて第1
環状スペース132内へ加圧空気を適用すると、スプール第1端30に対し圧が
かかり、スプール28を高さ調節弁10の内方へ、又は取入れポート16から離
れる方向へ押圧する。こうして、スプール28が高さ調節弁10の内方へ移動さ
れた時、排出ピン74とエアシール60はその弁本体12内での相対位置を保持
して、スプール環状リップ61をそのエアシール60との密封係合から離すよう
に動かす。空気は取入れポート16からエアシール60を通り過ぎ、スプリング
ポート20から出てエアスプリング(図示せず)を膨張させる。これはこの膨張
が排出ピン遠端76をスプール環状リップ61と再び係合させるまで続く。する
とエアシール60はスプール環状リップ61との密封係合を取り戻す。
調整可能な止め136がスプール28の内方運動を制限する。調整可能な止め
136は傾斜孔140にねじ込まれたネジ138から成り、このネジは弁内腔1
4内に延びてスプール28の第2端32の面取り環状縁142と当接する。ネジ
138の傾斜孔内の軸方向位置を調整することで高さ調節弁10の最大立上り高
さが調整される。
コイルスプリング158がスプール28を弁内腔14内の中間位置の方へ押圧
する。スプリング158の一端は、スプールの中間フランジ122の内端に形成
された環状肩144の近くでスプール28を取り巻くスリップリング156に当
接する。弁内腔14の壁の環状肩144の所にある環状みぞ146が環状リング
状止め148を保持する。スリップリング156はスプールに沿って滑動できる
が、スプールの肩144又は止め148を越えて移動することはない。弁内腔1
4は取入れポート16側で大径区間150にふくらんで、内腔14の壁に肩15
2を形成し、これに対しスプリング158の反対端が当接する。環状スリーブ5
0は弁内腔の肩152を越えて延び、スリーブ50と大径区間150の壁との間
に環状スペース154を形成する。
コイルスプリング158は、スリップリング156と弁内腔の環状肩152の
間に配置されていて、スプール28を弁内腔14の取入れ端の方へ押圧する。ス
プリング158がスリップリング156に力をかけると、ついで力はスプールの
環状肩144に加えられ、これがスプリング62の内方押圧力とエアシール60
に作用してスプール28を内腔14から外方へ押圧する加圧空気に打ち勝つ。し
かし、スリップリング156の外方運動は環状止め148で制限されるから、ス
プール28を弁内腔14内で中間位置に位置づける(スプール28の外方運動は
環状止め148では制限されない)。
スプール28は中間位置から離れる動きをして、高さ調節弁10のニュートラ
ル位置における設計高さを変えることができる。前述したように、加圧空気を立
上りポート134に適用すると、スプール28を内方へ押圧するスプリング15
8の押圧力を克服する(第4図参照)。また、加圧空気はス
プール28をその中間位置から外方へ動かすのにも使用され得る(第5図参照)
。
第2の環状スペース160がスプール28と内腔の大径区間150の内壁との
間に形成され、これは一端で弁内腔の肩152により、反対端でスプールの外側
環状フランジ120により区切られている。降下ポート162が弁本体12に径
方向に進入して第2環状スペース160に入る。第2環状スペース160は連続
状であって、環状止め148も環状リング156もスペース160を通る空気の
流れを妨げない。こうして、加圧空気を降下ポート162に適用すると、スプー
ル外側環状フランジ120に対し働く圧が加えられ、スプール28を弁内腔14
から外側へ押圧する。
スプール28の正常動作位置は第1、第2、第3図に示されている。取入れポ
ート16における加圧空気はエアシール60に対し働いてスプール28を高さ調
節弁10の内部へ、又は取入れポート16から離れる方向へ押圧する。しかし、
スプリング158がスプール28を止め148に対し押圧してスプール28を中
央位置に位置づける。第4図はスプール28が完全立ち上り位置にある時を示し
ている。空気圧は立ち上りポート134に加えられ、第1環状スペース132を
加圧し、それにより第1環状スペース132における圧がスプール28の第1端
30にスプリング158の圧力に打ち勝つに十分な力で作用する。立上りポート
134に連続して圧を適用すると、スプールの面取り縁142が調整可能止め1
36と接触するまでスプール28を高さ調節弁10の内方へ動かす。これが第4
図に示す位置である。第5図はスプール28の降下位置を示す。加圧空気が降下
ポート162に適用され、第2環状スペース160を加圧してスプール外側環状
フランジ120に圧をかけ、スプール28を高さ調節弁10の外側又は取入れポ
ート16に接近する方へ押圧する。
以下の請求の範囲により規定される本発明の範囲内で合理的な変更修正が可能
である。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1994年12月5日
【補正内容】
請求の範囲
1.エアスプリングのための高さ調節弁であって、内腔及びこの内腔にそれぞれ
通じている取入れポート、排出ポート、スプリングポートを有する弁本体と、第
1モードにおいて取入れポートとスプリングポート間の、そして第2モードにお
いて排出ポートとスプリングポート間の交互連通を制御し、ニュートラルモード
においてすべてのポート間の連通を閉じる内腔内のピストンから成る弁手段とを
有し、この弁手段がさらに内腔内に弁座を有し、前記ピストンが弁座に近い端部
を有し、かつエアスプリングのための高さ感知手段に作用上連結するようになっ
ていて、このピストンはエアスプリングの高さの変化に応答して、第1モードに
おいてビストン端部が弁座を通り越して伸長する第1位置と、第2モードにおい
てピストン端部が弁座から外され離される第2位置と、ニュートラルモードにお
いてピストン端部が弁座に一致するニュートラル位置との間を内腔内で往復運動
可能である高さ調節弁において、
前記内腔内に第1及び第2軸方向に往復運動し得るように可動体が配置され
、この可動体に弁座が支持されていて、それにより内腔内の可動体の運動により
ピストンのニュートラル位置が選択的に調整され、されに可動体は対向する第1
と第2の表面をを有し、
弁本体が前記対向する第1と第2の表面により部分的に区画される第1と第
2の制御孔を有し、この制御孔の各々が加
圧空気源に連通していて、第1制御孔への加圧空気の流入が可動体を第1の軸方
向に押圧し、第2制御孔への加圧空気の流入が可動体を第2の軸方向に押圧し、
その結果ピストンのニュートラル位置が調整され得ることを特徴とする高さ調節
弁。
2.前記弁手段がさらに内腔内にシール部材を有し、このシール部材はニュート
ラルモードにおいて弁座と密封係合し、第1モードにおいて弁座から離れる請求
の範囲1に記載の高さ調節弁。
3.前記シール部材は弁座の方へ押圧されていて、前記ピストンが第1モードに
おいてシール部材を弁座から離すように動かす請求の範囲2に記載の高さ調節弁
。
4.前記ピストンがさらにピストン端部で開放している孔を有し、この孔は排出
ポートと連通し、ピストン孔の開放端部はニュートラルモードでシール部材と密
封当接し、第2モードでシール部材から離れる請求の範囲2に記載の高さ調節弁
。
5.前記可動体がさらにスプリングポートと連通する内部隔室を有し、この隔室
がそれと取入れポートとの間で弁座の所に取入れ穴を有し、シール手段がニュー
トラル位置でこの取入れ穴をシールする請求の範囲4に記載の高さ調節弁。
6.ピストンが前記隔室内に延び、隔室は第2モードにおいてピストン孔を通じ
て排出ポートと連通する請求の範囲5に記載の高さ調節弁。
7.前記内腔が弁本体の弁孔から成り、可動部材がこの弁孔内を軸方向に可動な
スプールから成る請求の範囲1に記載の高さ調節弁。
8.前記スプールがさらにスプリングポートに通じる内部隔室を有し、弁手段が
座に対し押圧されたシール部材から成り、ニュートラルモードにおいてシール部
材が座に密封当接して隔室を取入れポートからシールする請求の範囲7に記載の
高さ調節弁。
9.隔室がスプール内の孔から成り、座がスプール孔の一端における肩から成り
、ピストンがスプール孔を通ってスプール孔の反対端から延び、ピストン孔の開
放端がニュートラルモードにおいてシール部材と密封当接する請求の範囲8に記
載の高さ調節弁。
10.押圧手段が内腔内でスプールを第1の位置に押圧している請求の範囲7に記
載の高さ調節弁。
11.スプール押圧手段がスプールを取入れポートの方へ押圧し、この押圧手段は
弁孔内の第1リップとスプールの周りのスリ
ップリングとの間に配置したスプリングから成り、スリップリングはスプール上
の第2リップに当接し、スリップリング止めが弁孔内に固着され、これはスプー
ルが第1位置にある時スリップリングと当接し、スリップリングが取入れポート
方向へさらに運動するのを阻止している請求の範囲10に記載の高さ調節弁。
12.エアスプリングを予定の長さに維持するためエアスプリングへの加圧空気の
送出、及びそこからの加圧空気の排出を制御するための高さ調節弁であって、
室を有する弁本体と、
前記室に連通し加圧空気源に接続され得る供給ポートと、
前記室に連通しエアスプリングに接続され得るスプリングポートと、
弁本体内の排出ポートと、
弁本体内で供給ポートと前記室の間にある座と、
座に対し押圧され、しかし少なくともその一部が座から離れて動き得る弁本
体内のシール部材と、
前記室内に往復するように取付けられ、開放端を備えた孔を有する中空ピス
トンから成り、このピストン孔は排出ポートと連通し、ピストン孔の開放端は前
記室内へ排出ポートからシール部材の方へ延び、それによりピストン孔の開放端
がシール部材と密封当接すると排出ポートがスプリングポートからシールされ、
ピストン孔の開放端がシール部材から離れるとスプリングポートがピストン孔を
通じて排出ポートと連
通し、
前記ピストンは、スプリングの長さを感知するため、そして、スプリング長
さの変化に応答してピストンを前記室内で軸方向に動かし、高さ調節弁を交互に
ニュートラル位置、供給位置、及び排出位置にするための制御手段と作用上連結
し得るものとされ、
高さ調節弁のニュートラル位置においては、シール部材が座と密封当接し、
ピストン孔の開放端がシール部材と密封当接して、スプリングポートが供給ポー
トと排出ポートの両方からシールされ、
供給位置においては、ピストンがシール部材を座から離して保持し、供給ポ
ートはスプリングポートと連通し、
排出位置においては、孔の開放端がシール部材から離され、スプリングポー
トがピストン孔を通じて排出ポートに連通し、そして、
弁本体に対し座の位置を動かす調整手段が設けられ、
この調整手段は内腔内を軸方向に動き得るスプールから成り、スプールはさ
らに座を支持し、かつ、弁本体内に第1の環状スペースの一部を形成する第1表
面と、弁本体内に第2の環状スペースの一部を形成する第2表面とを有し、
弁本体は第1環状スペースと連通する第1のポートと、第2環状スペースと
連通する第2のポートを有し、それにより第1のポートを通じて第1環状スペー
スヘ、又は第2のポートを通じて第2環状スペースへ加圧空気の選択的流入があ
るとスプールをそれぞれ第1の軸方向又は第2の軸方向へ押圧
することを特徴とする高さ調節弁。
13.前記室が弁本体内の孔から成り、調整手段がスプール上に形成される座から
成り、スプールは弁孔内で軸方向に可動である請求の範囲12に記載の高さ調節弁
。
14.スプールがさらに、スプリングポートに通じるスプール内の孔を有し、前記
座がスプール孔の一端の肩から成り、ピストンは制御孔を通じスプール孔の反対
端から延び、排出位置ではピストンがシール部材を座から離して保持する請求の
範囲13に記載の高さ調節弁。
15.エアスプリングのための高さ調節弁であって、内腔及びこの内腔にそれぞれ
通じている取入れポート、排出ポート、スプリングポートを有する弁本体と、第
1モードにおいて取入れポートとスプリングポート間の、そして第2モードにお
いて排出ポートとスプリングポート間の交互連通を制御し、ニュートラルモード
においてすべてのポート間の連通を閉じる内腔内のピストンから成る弁手段とを
有し、この弁手段がさらに内腔内に弁座を有し、前記ピストンが弁座に近い端部
を有し、かつエアスプリングのための高さ感知手段に作用上連結するようになっ
ていて、このピストンはエアスプリングの高さの変化に応答して、第1モードに
おいてピストン端部が弁座を通り越して伸長する第1位置と、第2モードにおい
てピストン端部が弁座から外され離される第2位置と、ニュー
トラルモードにおいてピストン端部が弁座に一致するニュートラル位置との間を
内腔内で往復運動できる高さ調節弁において、
前記内腔内に運動し得るように配置された可動体と、内腔内での可動体の運
動によりピストンのニュートラル位置が選択的に調整され得るように可動体に支
持された弁座と、
可動体上に滑動的に受けられた掴み(catch)と、
内腔内に延びる可動部材上の第1リップと、
可動部材が内腔内で中央の位置にある時前記掴みと当接する位置で内腔内に
延びる弁本体上の止めと、
前記掴みを第1リップと当接する方向へ押圧して掴みが止めに当るまで掴み
と可動体を第1の方向へ押圧するための弁本体内にある偏倚手段とから成り、そ
れにより中央位置がエアスプリングの正常乗車高さを規定し、可動体が中央位置
から離れる運動が調節弁により調節される正常乗車高さを変えるようにしたこと
を特徴とする高さ調節弁。
16.さらに、内腔内へ延びる弁本体上の第2リップがあり、偏倚手段が第2リッ
プと掴みの間のスプリングから成る請求の範囲15に記載の高さ調節弁。
17.スプリングがコイルスプリングから成り、可動休がコイルスプリングのコイ
ルの中に同心に受け入れられている請求の範囲16に記載の高さ調節弁。
18.掴みが可動体を取り巻くリングから成る請求の範囲16に記載の高さ調節弁。
19.さらに、内腔内に可動体受け入れ表面があり、それに沿って可動体が軸方向
に可動であり、可動体受け入れ表面は可動体を同軸に受け入れ、第2リップをを
越えて止めの方へ軸方向に延びている請求の範囲16に記載の高さ調節弁。
20.可動体受け入れ表面が内腔内に受け入れられた別個のライナーから成る請求
の範囲19に記載の高さ調節弁。
21.止めが内腔内に延びる弁本体上の肩から成る請求の範囲15に記載の高さ調節
弁。
22.エアスプリングのための高さ調節弁であって、内腔及びこの内腔にそれぞれ
通じている取入れポート、排出ポート、スプリングポートを有する弁本体と、第
1モードにおいて取入れポートとスプリングポート間の、そして第2モードにお
いて排出ポートとスプリングポート間の交互連通を制御し、ニュートラルモード
においてすべてのポート間の連通を閉じる内腔内のピストンから成る弁手段とを
有し、この弁手段がさらに内腔内に弁座を有し、前記ピストンが弁座に近い端部
を有し、かつエアスプリングのための高さ感知手段に作用上連結するようになっ
ていて、このピストンはエアスプリングの高さの変化に応答して、第1モードに
おいてピストン端部が
弁座を通り越して伸長する第1位置と、第2モードにおいてピストン端部が弁座
から外され離される第2位置と、ニュートラルモードにおいてピストン端部が弁
座に一致するニュートラル位置との間を内腔内で往復運動できる高さ調節弁にお
いて、
内腔内に運動し得るように配置された可動体と、この可動体に支持され可動
体の内腔内における運動によりピストンのニュートラル位置が選択的に調整され
得るようにする弁座と、
弁本体から内腔内に延び、可動体と当接してその少なくとも1方向における
運動を制限する調整可能な止めとを特徴とする高さ調節弁。
23.調整可能な止めが、弁本体内のネジ穴にねじ込まれ端部が内腔内に突出して
いるネジから成り、ネジ端部が可動体と当接してその少なくとも一方向の運動を
制限し、ネジ穴は前記少なくとも一方向に対し非直角に向けられ、それによりネ
ジがネジ穴内を軸方向に動くとネジ端部が内腔内で前記少なくとも一方向の成分
をもつ運動をするようにした請求の範囲22に記載の高さ調節弁。
24.可動体が環状スプールから成り、環状スプールはさらにネジ端部と当接する
ための面取り縁を有している請求の範囲22に記載の高さ調節弁。
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