【発明の詳細な説明】
睡眠を誘導するための方法および組成物関連出願との関係
この出願は1993年5月24日付で出願された同時係属出願第08/068
,378号の一部継続であり;更にこれは1991年8月13日付で出願されて
1993年8月3日付で特許第5,232,917号として発行された第745
,216号の一部継続であり;更にこれは1990年5月10日付で出願されて
1992年6月9日付で特許第5,120,723号として発行された出願第5
21,724号の一部継続であり;更にこれは1989年7月13日付で出願さ
れて現在放棄されている出願第379,047号の一部継続であり;更にこれは
1987年8月25日付で出願されて現在放棄されている第089,362号の
一部継続である。しかも、この出願は1994年2月14日付で出願された第1
96,919号の一部継続であり;更にこれは1992年3月4日付で出願され
た第846,193号の一部継続であって、これは優先日が上記されている19
93年8月3日付で発行された特許第5,232,917号の一部継続である。
しかも、1994年2月14日付で出願された第196,919号は1993年
8月2日付で出願された第101,497号の一部継続であり、更にこれは優先
日が上記されている特許第5,232,917号の一部継続である。しかも、こ
の出願は1994年2月14日付で出願された第196,972号の一部継続で
あり、更にこれは優先日が上記されている1993年8月2日付で出願された第
101,497号の一部継続である。背景
本発明は、ヒトで睡眠を誘導するために、γ‐アミノ酪酸レセプター‐塩化物
イオノホア複合体(“GABAAレセプター複合体”)と相互作用させる方法に
関する。更に詳しくは、本発明は不眠症の治療におけるある3α‐ヒドロキシ‐
5‐還元ステロイドおよびその誘導体の用途に関する。
ステロイド、GABAAレセプター複合体および脳興奮性の関係は米国特許第
5,120,723号および第5,232,917号明細書で既に記載されてお
り、これらはそれら全ては引用することにより本明細書の開示の一部される。本
発明者らは、このレセプター複合体のステロイド部位で作用する、神経作用ステ
ロイドと称されるあるステロイドが、睡眠を誘導するため、特に不眠症を治療す
るために使用できることを発見した。例えば、本発明者らは、3α‐ヒドロキシ
‐5β‐プレグナン‐20‐オン(“プレグナノロン”)が経口投与されたとき
に睡眠を誘導できることを発見した。Arafatとその共同研究者らは、プロゲステ
ロン代謝産物プレグナノロンおよび3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20
‐オンとヒトでプロゲステロン投与後の睡眠との関係について明らかにした。Ar
afat,E.S.,Hargrove,j.T.,Maxson,W.G.,Desiderio,D.M.,Wentz,A.C.and Anderso
n,R.N.,″Sedative and Hypnotic Effects of Oral Administration of Microni
zed Progesterone May Be Mediated Through Its Metabolites″,Am.J.Obstet.G
ynecol.,159:1203-1209(1988)。プレグナノロンの経口活性は意外であり、Laszl
o Gyermekはそれが″Pregnanolone:a High1y Potent,Naturally Occurring Hypn
otic-Anesthetic Agent″,Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,1967,125:1058-1062におい
て経口でほとんど不活性であることを見出していたからである。
しかしながら、初期の研究者らは、神経作用ステロイドがバルビツレート類の
ように作用して、睡眠を誘導するために用いられたとき麻酔の望ましくない副作
用、低い治療インデックス、乱用可能性と、リバウンド不眠症のような有害副作
用を表すことを示したため、プレグナノロンの経口活性処方を作る誘因は存在し
なかった。Majewska,M.D.,Harrison,N.L.,Schwartz,R.D.,Barker,J.L.and Paul,
S.M.,″Steroid Hormone Metabolites Are Barbiturate-Like Modulators of th
e GABA Receptor″,Science,232:1004-1007,1986。
麻酔ステロイドのプロゲステロンは麻酔用量以下で投与されたときネコで睡眠
を誘導することが、1967年以来知られている。Heuser,G.,″Induction of A
nesthesia,Seizures and Sleep by Steroid Hormones″,Anesthesiology,28:173
-183(1967)。Heuserはプロゲステロンがネコで“自然”睡眠を起こすと結論付け
たが、その理由はREM睡眠が薬物の投与中に抑制されず、しかもREM睡眠が
薬物の投与中止で増加しなかったからである。重要なことに、Heuserはすべての
麻酔ステロイドがこの“自然”睡眠を起こせるわけではないことを発見した。
The National Commission on Sleep Disorders Researchは、4千万のアメリ
カ人が不眠症、睡眠発作および睡眠無呼吸のような慢性睡眠障害にかかっている
とみている。2〜3千万のアメリカ人が断続的睡眠関連問題を経験しているとみ
ている。″Wake Up America:A National Sleep Alert″,Vol.1,p.vi;Draft Repo
rt of the National Commission on Sleep Disorders Research,1992。不眠症お
よび他の睡眠問題の大きな発生率は、正常な睡眠‐覚醒パターンが情緒的苦痛、
薬物、ジェットラグ、シフト作業、病気、そして痛みまたは空腹のような強い感
覚刺激により遮断されうるとみている場合には、意外ではない。
睡眠障害および眠気のこの高発生率の社会的コストは重大である。これらのコ
ストには生産性低下、知覚機能低下、アクシデント可能性増加、高い罹患および
死亡リスクと、生活の質劣化がある(前掲)。このコミッションは、1990年
だけで、睡眠障害および眠気のせいで、Exxon Valdezに基づくような睡眠関連事
故による間接的コストを含めない直接的コストだけでも、米国において少くとも
159億ドルを費やしている見積もった(前掲)。社会は切実に睡眠障害にとり
安全で有効な治療法を要している。
現在、不眠症は様々な薬物で治療されているが、それらはすべてある欠点を有
している。一般的治療は商品名Halcionで知られる薬物Triazolamの使用である。
その欠点にはリバウンド不眠症と限定的な睡眠増加効力がある。リバウンド不眠
症とは、薬物が消失するときにおける、あるいは薬物耐性または治療が停止され
たときの禁断症状の結果としての、異常睡眠パターンの再発である。新規不眠症
薬物Zolpidemもリバウンド不眠症を起こす傾向がある。
本発明による化合物は現行薬物より優れた特徴を有している。本発明は睡眠の
速い開始、高い効能および効力と、最少のリバウンド不眠症を示す不眠症治療法
を提供する。
本発明を十分に理解する上で役立てるため、睡眠の概要およびその研究の方法
を下記に記載する。睡眠は2組の基準:1)電気生理学的、および2)挙動的基
準を用いてしばしば規定される。電気生理学的基準には脳電図(EEG)、眼電
図(EOG)および筋電図(EMG)がある。睡眠について研究する上で用いら
れる最も普通の基準は、脳の電気活動の記録であるEEGである。眠っている個
体の皮質EEGを研究することにより、科学者は異なる電気的波形パターンの出
現で示される2つの大きな睡眠段階があることをみつけた。これらの2段階はノ
ンREM(NREM)およびREMと呼ばれる。NREM睡眠は慣例的に4つの
段階に分けられ、EEGパターンは睡眠紡錘波、K複合波および高電圧徐波のよ
うな特徴的波形と同期して通常記載される。Kryger,M.H.,Roth,T.and Dement,W.
C.,Principles and Practice of Sleep Medicine,p.3,1989(以下″PPSM″とい
う)。REN睡眠は通常それより大きなEEG活動、筋肉アトニーおよび一過性
の急速眼運動を示す(前掲)。
ヒトが睡眠のために目を閉じているとき、皮質電気リズムは8〜13Hzのリ
ズムで同期している。これはα‐リズムとして知られる。睡眠の第一段階で取ら
れるEEGはそれより遅いリズム(4〜6Hz)および低い振幅を示す。Bowman
,W.C.and Rand,M.j.,Textbook of Pharmacology,p6.24,2nd ed.,1980(以下、
Bowman and Rand)。睡眠の第二段階では、1〜5Hzのより不規則で遅いEE
G波がより大きな振幅で現れる。これらの不規則で遅い波は睡眠紡錘波と呼ばれ
るより速い波の出現で分散される。この第二段階の睡眠には、小さな鋭い波、そ
の後1または2つのより大きな波、次いで約12Hzのより速い波からなるK複
合波もある(前掲)。段階2は睡眠時間の45〜55%に相当する。PPSM,p.9。
段階3の睡眠は高電圧で特徴付けられ、遅いEEG波活動はこの段階でEEG
活動の20〜50%に相当する。PPSM,p.7。段階4において、高電圧、徐波活動
はEEGの>50%に相当し、K複合波は治験者の名前を呼ぶような刺激により
喚起できない。PPSM,p.7;Bowman and Rand,p.6.24。
約1時間の睡眠後に、EEGパターンは同期していない4〜10Hzリズムの
低振幅波までスピードアップする。これはREM睡眠であり、しばしばパラ睡眠
と呼ばれ、その理由はEEGが覚醒の場合と似ているためであるが、それは非常
に深い睡眠である。Bowman and Rand,p.6.24。REM睡眠の生物学的重要性はま
だ不明である。しかしながら、REM睡眠の強いアルコール阻害は睡眠破壊と関
係していた。Triazo1amと他の不眠症薬物はREM睡眠を減少させるが、本発明
による化合物はREM睡眠を最少で壊すにすぎないという利点を更に有している
。
発明の要旨
本発明はヒトにおいて睡眠を誘導するための方法に関する。更に詳しくは、本
発明は、不眠症を治療するための、GABAAレセプター複合体における最近特
定された部位で作用するある3α‐ヒドロキシル化‐5‐還元ステロイド誘導体
およびそのプロドラッグの使用に関する。
本発明者らによる実験では、本発明を実施するときに用いられる化合物が睡眠
の速い開始を行い、高い効能と効力を有することを明らかにした。それらは不眠
症を治療するために用いられる既知催眠薬よりも少ないリバウンド不眠症および
少ない体温への影響を示す。
図面の簡単な説明
本発明の上記および他の特徴、態様および利点は、以下の記載、添付された請
求の範囲および添付図面からもっと良く理解されるようになるであろう。
図1Aおよび1Bは、日周期18時(CT‐18)で各々投与された30mg/k
gおよび3&10mg/kgのプレグナノロンに関する、ラットのNREM睡眠率/hr
vs.時計時間のプロットである。
図1Cは、CT‐5で投与された10mg/kgのプレグナノロンに関する、ラッ
トのNREM睡眠率/hr vs.時計時間のプロットである。
図2Aおよび2Bは、CT‐18で各々投与された30mg/kgおよび3&10m
g/kgのプレグナノロンに関する、睡眠に費やすmin vs.時計時間のプロットであ
る。
図2Cは、CT‐5で投与された10mg/kgのプレグナノロンに関する、睡眠
に費やすmin vs.時計時間のプロットである。
図3Aおよび3Bは、CT‐18で各々投与された30mg/kgおよび3&10m
g/kgのプレグナノロンに関する、体温の平均偏差vs.時計時間のプロットである
。
図3Cは、CT‐5で投与された10mg/kgのプレグナノロンに関する、体温
の平均偏差vs.時計時間のプロットである。
図4Aおよび4Bは、CT‐18で各々投与された30mg/kgおよび3&10m
g/kgのプレグナノロンに関する、動いた回数/hr(運動活動)vs.時計時間のプ
ロットである。
図4Cは、CT‐5で投与された10mg/kgのプレグナノロンに関する、動い
た回数/hr(運動活動)vs.時計時間のプロットである。
図5Aおよび5Bは、CT‐18で各々投与された30mg/kgおよび3&10
mg/kgのプレグナノロンに関する、REM睡眠率/hr vs.時計時間のプロットで
ある。
図5Cは、CT‐5で投与された10mg/kgのプレグナノロンに関する、RE
M睡眠率/hr vs.時計時間のプロットである。
図6A、6Bおよび6Cは、CT‐5で投与された0.4mg/kgのTriazolam、
CT‐18で投与された0.4mg/kgのTriazolamと、CT‐18で投与された0
.4mg/kgおよび1.6mg/kgのTriazolamに各々関する、NREM睡眠率/hr vs
.時計時間のプロットである。
図6Dは、CT‐18で投与された0.4mg/kgおよび1.6mg/kgのTriazola
mに関する、睡眠に費やすmin vs.時計時間のプロットである。
図6Eは、CT‐18で投与された0.4mg/kgおよび1.6mg/kgのTriazola
mに関する、体温の平均偏差vs.時計時間のプロットである。
図6Fは、CT‐18で投与された0.4mg/kgおよび1.6mg/kgのTriazola
mに関する、体動回数/hr(運動活動)vs.時計時間のプロットである。
図6Gは、CT‐18で投与された0.4mg/kgおよび1.6mg/kgのTriazola
mに関する、REM睡眠率/hr vs.時計時間のプロットである。
図7Aおよび7Bは10mg/kgのプレグナノロンに関するNREM睡眠中のE
EGパターンについて示す。図7Bは図7Aの一部の拡大図である。
図7Cおよび7Dは30mg/kgのZolpidemに関するNREM睡眠中のEEGパ
ターンについて示す。図7Dは図7Cの一部の拡大図である。
図8A、8Bおよび8Cは、CT‐5およびCT‐18で各々投与された10
mg/kgのZolpidemと、CT‐18で投与された30mg/kgのZolpidemに関する、N
REM睡眠率/hr vs.時計時間のプロットである。
図8Cは、CT‐18で投与された10mg/kgおよび30mg/kgのZolpidemに関
する、睡眠に費やすmin vs.時計時間のプロットである。
図8Dは、CT‐18で投与された10mg/kgおよび30mg/kgのZolpidemに関
する、体温の平均偏差vs.時計時間のプロットである。
図8Eは、CT‐18で投与された10mg/kgおよび30mg/kgのZolpidemに関
する、体動回数/hr(運動活動)vs.時計時間のプロットである。
図8Fは、CT‐18で投与された10mg/kgおよび30mg/kgのZolpidemに関
する、REM睡眠率/hr vs.時計時間のプロットである。
図9Aおよび9Bは、CT‐5およびCT‐18で各々投与された40μg/kg
のDexmedetomidineに関する、NREM睡眠率/hr vs.時計時間のプロットであ
る。
図10A、10Bおよび10Cは、CT‐5で各々投与されたプレグナノロン
、ZolpidemおよびTriazolamに関する、総力率(NREM睡眠中の活動)vs.処
置後minのプロットである。
図11A、11Bおよび11Cは、CT‐5で各々投与されたプレグナノロン
、ZolpidemおよびTriazolamに関する、総力率(NREM睡眠中の活動)vs.振
動数のプロットである。
図12は様々な薬物で処置後最初の1時間における運動活動に関するベースラ
インからの変化を示した棒グラフである。運動活動は回数/hrで測定される。
図13は様々な薬物で処置後2〜3時間におけるREM睡眠の変化を示した棒
グラフである。
図14Aおよび14Bは、CT‐18で各々投与されたプレグナノロンおよび
Zolpidemに関する、5分間当たりで動いた回数vs.処置後minのプロットを示す。
図15A〜15Hは、5%プレグナノロン、94%ポリビニルピロリドンおよ
び1%ラウリル硫酸ナトリウムからなる処方1に関する、経時的なプレグナノロ
ンのヒト血漿濃度のプロットである。矢印は睡眠が観察された時点を示す。
図16A〜16Hは、12.3%プレグナノロンおよび87.7%β‐シクロ
デキストリンの包接複合体である処方2に関する、経時的なプレグナノロンのヒ
ト血漿濃度のプロットである。矢印は睡眠が観察された時点を示す。
図17A〜17Hは、超臨界液体核形成によりナノサイズ化された99%プレ
グナノロンと1%ラウリル硫酸ナトリウムからなる処方3に関する、経時的なプ
レグナノロンのヒト血漿濃度のプロットである。矢印は睡眠が観察された時点を
示す。
図18A〜18Hは、AKZO製の微粉砕99%プレグナノロンと1%ラウリル硫
酸ナトリウムからなる処方4に関する、経時的なプレグナノロンのヒト血漿濃度
のプロットである。矢印は睡眠が観察された時点を示す。
図19は4種すべての処方に関するプレグナノロンのヒト治験者血漿濃度vs.
時間のプロットである。
図20は半時間間隔で2種の処方に関するプレグナノロンのヒト平均血漿濃度
を示した表である。
図21は、2種のプレグナノロン処方について半時間間隔で、5分間ポリグラ
フ記録期間中における男性治験者の平均覚醒時間を示した表である。
図22Aは男性治験者による睡眠試行回数vs.プレグナノロンの血漿濃度につ
いてプロットした図である。
図22Bは、試験日の男性治験者による睡眠試行回数がプレグナノロンの血漿
濃度と関連していることを示した表である。
図23A〜Cは、3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレ
グナン‐20-オン 21‐ホスフェート二ナトリウム塩、3β‐エチニル‐3
α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐3β‐メ
チル‐5α‐プレグナン‐20‐オン、3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリ
フルオロメチル‐5β‐プレグナン‐20‐オン 21‐ヘミサクシネートナト
リウム塩、3α‐ヒドロキシ‐3β‐エチニル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
、
3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐エチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オン2
1‐ヘミサクシネート、3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐19‐
ノル‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐21‐(ピリジ‐4
‐イルチオ)‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリ
フルオロメチル‐5β‐19‐ノルプレグナン‐20‐オン 21‐ホスフェー
ト二ナトリウム塩またはコントロールをうけたラットで、NREM睡眠の平均変
化、REMリバウンドの平均変化およびREM睡眠の平均変化について各々示し
た表である。
図24Aおよび24Bは、日周期18時(CT‐18)で投与された18mg/k
gの3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(CC
D‐3093)に関する、ラットのNREM睡眠およびREM睡眠の各率/hr v
s.時計時間のプロットである。
図25は、CT‐18で投与された18mg/kgの3β‐エチニル‐3α‐ヒド
ロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オンに関する、睡眠に費やすmin vs.時計時
間のプロットである。
図26Aおよび26Bは、CT‐18で投与された18mg/kgの3β‐エチニ
ル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オンに関する、体温の平均偏
差vs.時計時間および動いた回数/hr(運動活動)vs.時計時間のプロットである
。
発明の具体的説明
本発明で用いられる化合物は、GABAAレセプター複合体と相互作用する3
α‐ヒドロキシル化‐5‐還元ステロイドである。これらの化合物には様々な3
α‐ヒドロキシル化‐5‐プレグナン‐20‐オン類、3α‐ヒドロキシル化‐
5‐アンドロスタン類および3α,21‐プレグナンジオール‐20‐オン類お
よび、プロドラッグと称されるそれらのケトン、エステル、エーテル、スルホン
酸、硫酸、ホスホン酸、リン酸、オキシムおよびチアゾリジン誘導体がある。“
ブロドラッグ”という表現は直接の作用薬物、ここでは本発明で用いられる薬物
の誘導体を表し、その誘導体はその薬物と比較して高いデリバリー特性および治
療価を有し、患者体内で酵素的または化学的プロセスにより活性薬物に変換され
る。Notari,R.E.,′Theory and Practice of Prodrug Kinetics′,Methods in E
nzymology,112:309-323(1985);Bodor,N.,″Novel Approaches in Prodrug Desi
gn′,Drugs of the Future,6(3):165-182(1981);Bundgaard,H.,′Design of Pr
odrugs:Bioreversible DeriVatives for Various Functiona1 Groups and Chem
ical Entities′,Design of Prodrugs(H.Bundgaard,ed.),Elsevier,New York(19
85)参照。本発明の方法で有用な合成誘導体の一部は真のプロドラッグではない
ことがあることに注意すべきであり、その理由は上記特徴に加えてそれらが固有
の活性も有するからである。しかしながら、本目的から、それらもプロドラッグ
と称される。
本発明の方法で有用な3α‐ヒドロキシプレグナン類および3α‐ヒドロキシ
アンドロスタン類の中には、下記構造式Iを有する3α‐ヒドロキシ‐3β‐R
‐5αまたは5β‐19‐R1‐17β‐R2‐プレグナン類、および3α‐ヒド
ロキシ‐3β‐R‐5αまたは5β‐19‐R1‐17β‐R2‐アンドロスタン
類:
〔上記式中:
Rは水素、低級アルキル基、例えばメチルおよびメトキシメチル、低級アルキ
ニル基、例えばエチニル、4‐ヒドロキシペント‐1‐イニルおよび(4’‐ア
セチルフェニル)エチニル、低級トリハロアルキル基、例えばトルフルオロメチ
ル、低級モノハロアルキル基、例えばクロロメチル、低級アルケニル基、例えば
エテニルおよび2‐フェニルエテニル、アリール基、例えばフェニル、またはア
ラルキル基、例えばベンジルであり、
R1は水素またはメチルであり、
R2はメチレン(=CH2)、シアノ、ヒドロキシメチル、メトキシメチレン(
=CHOCH3)、アセチル、2′‐ヒドロキシアセチル、2′‐ヒドロキシア
セチルアセテート、1‐ヒドロキシエチル、2′‐ヒドロキシアセチルヘミサク
シネート、2′‐メトキシアセチル、ピリジ‐4‐イルチオアセチル、エチレン
(=CHCH3)、プロピレン(=CHCH2CH3)、2′‐ヒドロキシアセチ
ルヘミサクシネートナトリウム塩、1‐ヒドロキシブチル、1‐ヒドロキシ‐1
‐メチルエチル、1‐ヒドロキシプロピル、1‐プロピオニル、3‐メトキシプ
ロピオニル、エチニル、2′‐メシルオキシアセチルまたは1′‐(エチレンジ
オキシ)エチルである〕
および、それらの薬学上許容される3‐エステル、20‐エステル、21‐エス
テル、3,20‐ジエステルおよび3,21‐ジエステルがあるが、但し3α‐
ヒドロキシ‐5α‐プレグナン類は21‐ヒドロキシ置換基を有しない。
化合物の好ましい群にはRが水素でない場合を含み、その化合物は〔35S〕T
BPS結合のアロステリックモジュレーターとして≦300nMのIC50値を有
し、しかもその化合物は経口上活性である。
本発明の方法で使用できる化合物の他の好ましい群は、下記構造式IIを有する
3α‐ヒドロキシ‐3β‐R‐5αまたは5β‐19‐R1‐21‐R2‐プレグ
ナン‐20‐オン類:
〔上記式中:
Rは低級アルキル基、例えばメチル、低級アルキニル基、例えばエチニル、ま
たはトリハロ(低級)アルキル基、例えばトルフルオロメチルであり、
R1は水素または低級アルキル基であり、
R2は水素、ヒドロキシ、ピリジ‐4‐イルチオ基、ヘミサクシノイルオキシ
基またはホスホリルオキシ基と、それらのナトリウム塩であるが、但し
(1)Rが水素であるとき、R2はピリジ‐4‐イルチオ基であり、
(2)R1が水素であるとき、Rはトリハロ(低級)アルキル基であり、およ
び
(3)R2が水素またはピリジ‐4‐イルチオ基以外であるとき、Rはトリハ
ロ(低級)アルキル基である〕
である。
式IIの化合物の好ましい群は、Rが低級アルキニル基またはトリハロ(低級ア
ルキル)基である場合である。
式IIの化合物の他の好ましい群は、R2がヘミサクシノイルオキシ基またはホ
スホリルオキシ基、あるいはそれらのナトリウム塩である場合である。
本発明の好ましい神経活性ステロイドには、3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグ
ナン‐20‐オン(プレグナノロン)(Diosynthより入手可)、3α‐ヒドロキ
シ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐20‐オン 21‐ホスフ
ェート二ナトリウム塩、3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン
‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オ
ン、3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン
‐20‐オン 21‐ヘミサクシネートナトリウム塩、3α‐ヒドロキシ‐3β
‐エチニル‐5α‐プレグナン‐20‐オン、3α,21‐ジヒドロキシ‐3β
‐エチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オン 21‐ヘミサクシネート、3α‐
ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐19‐ノル‐5β‐プレグナン‐20
‐オン、3α‐ヒドロキシ‐21‐(ピリジ‐4‐イルチオ)‐5β‐プレグナ
ン‐20‐オン、および3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐
19‐ノルプレグナン‐20-オン 21‐ホスフェート二ナトリウム塩がある
。定義
本発明に従いここで用いられる以下の用語は、特に断らないかぎり、下記の意
味で定義される。
“アルキル”という用語は、炭素原子1〜10の直鎖、分岐鎖および環状基を
含めた飽和脂肪族基に関する。アルキルには置換低級アルキルを含む。
“アルキニル”という用語は少くとも1つの炭素‐炭素三重結合を含む不飽和
基に関し、直鎖、分岐鎖および環状基を含む。アルキニルには置換低級アルキニ
ルを含む。
“トリハロアルキル”という用語は、3つのハロゲン原子(F、Br、Clま
たはI)で置換されたアルキル基に関する。好ましいトリハロアルキル基にはト
リフルオロメチルおよび2′,2′,2′‐トリフルオロエチルがある。
有機基または化合物に関してここで用いる“低級”という用語は、例えば8以
内、好ましくは6以内、有利には1、2、3または4つの炭素原子を表す。
“アルケニル”という用語は少くとも1つの炭素‐炭素二重結合を含む不飽和
基に関し、直鎖、分岐鎖および環状基を含む。アルケニルとは2つの連続二重結
合を有するアレニル基>C=C=C<を含めた意味である。アルケニルはアリー
ルで置換されていてもよい。
“アリール”という用語は共役π電子系をもつ少くとも1つの環を有した芳香
族基に関し、炭素環式アリールおよびビアリール基を含み、それらすべてが置換
されていてもよい。
“炭素環式アリール”基とは、芳香族環の環原子が炭素原子である基である。
“ビアリール”という用語は、他のアリール基で置換されたアリール基を表す
。
“置換低級アルキル”という用語は、アジド、シアノまたは低級アルコキシ基
で置換された低級アルキル基に関する。
“アルコキシ”とは、酸素エーテル結合鎖で炭素原子に結合されたアルキル基
に関する。
“モノハロアルキル”という用語は、1つのハロゲン原子(F、Br、Clま
たはI)で置換されたアルキル基に関する。
“置換アリール”という用語は、低級アルキル、アリール、ヒドロキシ、低級
アルコキシ、アミノ、ハロ、低級アシル、ニトロ、低級トリハロアルキル、シア
ノ、カルボキシおよび低級アシルオキシアセチルから独立して選択される1〜5
つの置換基で置換されたアリール基に関する。
“アミノ”という用語は、RおよびR′が水素または低級アルキルから独立し
て選択される‐NRR′に関するか、またはそれはモルホリノ基に関する。
“ハロ”という用語はハロゲン原子F、Br、ClおよびIに関する。
“アシル”という用語は、Rが低級アルキルである‐C(O)Rに関する。
“カルボキシ”という用語は基‐C(O)OHに関する。
“アシルオキシアセチル”という用語は、Rが低級アルキルである‐C(O)
CH2OC(O)Rに関する。
“置換低級アルキニル”という用語は、アリール、ヒドロキシ、ハロおよびケ
トからなる群より選択される1つの置換基で置換された低級アルキニル基に関す
る。
“アラルキル”という用語はアリール基で置換されたアルキル基に関する。適
切なアラルキル基にはベンジルがあり、アリール上で置換されていてもよい。
“薬学上許容される”という用語は本発明で用いられるステロイドと有機また
は無機酸との組合せから誘導されるエステルまたは塩に関する。3、20および
/または21位におけるヒドロキシ基の好ましいエステルは、それらの対応酸:
酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、アスコルビン酸、ピメリン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、ビスメチレンサリチル酸、メタンスルホン酸、エタンジス
ルホン酸、シュウ酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、イタコン酸
、グリコール酸、p‐アミノ安息香酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、γ‐ア
ミノ酪酸、α‐(2‐ヒドロキシエチルアミノ)プロピオン酸、グリシンおよび
他のα‐アミノ酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、グルクロン酸と、1‐メ
チル‐1,4‐ジヒドロニコチン酸により記載される場合である。特に好ましい
のは酢酸、コハク酸およびリン酸のエステルである。
プロドラッグが薬物形に変換されるときエステルが開裂されるという事実によ
り、3α位の置換基はヒドロキシルでもまたはエステルでもよいと考えられる。
これらは開裂性エステルとしてここでは称される。
下記合成方法および例は、本発明で用いられる化合物の製造に関する。合成方法
本発明による化合物は、いずれかの常法により、例えば″Steroid Reactions
″,Djerassi,Holden-Day,Inc.1963発行,San Franciscoまたは″Organic Reactio
ns in Steroid Chemistry″,Fried and Edwards,Van Nostrand-Reinhold Co.197
2発行,New Yorkで記載されるような慣用的技術を用いて製造される。
本発明による化合物は、当業界で知られるいずれか適切な技術により製造して
も、またはそれから誘導してもよい。
一般的方法
20‐ヒドロキシプレグナン類は、慣用的な還元剤で20‐ケトプレグナン類
の還元により製造された。
21‐ヘミサクシネート類は、対応21‐ブロモプレグナン類を得るため最初
に臭素分子で臭素化されたプレグナン‐20‐オン誘導体から製造された。次い
でブロモ化合物はアミンの存在下でコハク酸のような様々な二酸と反応させ、2
1‐ヒドロキシエステルを生じる。次いで二酸から得たエステルは慣用的手段で
それらのナトリウム塩に変換された。
そのエステルは上記化合物のヒドロキシル基と有機および無機酸、酸ハライド
、酸無水物またはエステルとの当業界で周知の反応を用いて形成してもよい。3β‐置換基 ハロメチル
本発明による3β‐モノハロメチル化合物は、不活性溶媒中ハライドイオン源
、例えばトルエン中テトラメチルアンモニウムハライドと、好ましくは酢酸のよ
うなプロトン源による3‐スピロ‐2′‐オキシランステロイドの処理で製造さ
れる。飽和または不飽和アルキル
他の3‐置換ステロイドは、他の反応性官能基が必要に応じて保護された3‐
ケトステロイドへの有機金属試薬の付加により製造される。このため、3‐アル
キニル化合物は、有機金属試薬として不活性溶媒中でリチウムアセチリド、また
は1,2‐ジブロモエチレンおよびブチルリチウムからその場で製造された試薬
の使用により製造される。同様に、Rがアルケニル基である式Iの化合物は、3
‐ケトステロイドとビニルマグネシウムブロミドのようなビニル有機金属試薬と
の反応により製造してもよい。2‐プロペニル基のような不飽和が反応の部位か
ら除去された化合物も、アリルマグネシウムブロミドのような試薬で製造される
。
同様に、メチルマグネシウムヨージドのようなアルキルグリニャールの使用は3
‐アルキル化合物を生じる。トリフルオロメチル
トリフルオロメチル基は、フッ化物イオンで触媒される3‐ケトステロイドと
トリメチルトリフルオロメチルシランとの反応により製造される。21‐酸素化化合物 21‐メチルの四酢酸鉛酸化
このタイプの様々な化合物は、プレグナン‐20‐オンが四酢酸鉛で酸化され
て21‐アセトキシ誘導体を生じ、そのアセテートの加水分解で21‐アルコー
ルを生じる反応順序により製造される。次いで21‐アルコールは酸無水物また
は酸クロリドのような適切なカルボン酸誘導体、あるいはヒドロキシル基の水素
を代えることができる他の試薬、例えばメタンスルホニルクロリドでアシル化さ
れる。C‐21の臭素化
一方、プレグナン‐20‐オンはメタノール中において臭素のような臭素化剤
で処理されて、21‐ブロモプレグナン‐20‐オンを生じる。次いで臭素はコ
ハク酸アニオンのような酸素求核剤と置き換えられて、他の21‐置換プレグナ
ン‐20‐オンを生じる。プレグナン‐17‐エン
これらは、カリウムt‐ブトキシドのような強塩基によるn‐プロピルトリフ
ェニルホスホニウムブロミドの処理から誘導されるイリドのようなWittig試薬と
17‐ケトステロイドとの反応により形成される。3,20‐ジオール
プレグナン‐3,20‐ジオールは、20‐ヒドロキシを形成するために、プ
レグナン‐17‐エンの二重結合へのジボランのような水素化ホウ素の付加、そ
の後例えば過酸化水素でこうして形成された有機ボランの酸化により形成される
。一方、プレグナン‐3,20‐ジオールは20‐オン基から20‐ヒドロキシ
基への還元により形成してもよい。適切な試薬は水素化ホウ素ナトリウムのよう
な水素化試薬、またはn‐プロパノール等の中におけるナトリウムのような溶解
金属である。
例1
a.3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン 環状20‐(1,2‐ エタンジイルケタール)
3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(10.8g、34mmol)
、エチレングリコール(45ml)およびトリエチルオルトホルメート(30ml)
の混合液を室温で5分間攪拌した。次いでp‐トルエンスルホン酸(pTSA)
(200mg)を加え、攪拌を室温で1.5時間続けた。得られた濃厚ペーストを
飽和NaHCO3溶液(250ml)中に注いだ。沈殿固体物を濾取し、冷水で十
分に洗浄し、乾燥させた。この半乾燥生成物をCH2Cl2(350ml)に溶解し
、無水K2CO3で乾燥させた。次いでケタールの溶液を濾過し、次の工程にその
まま用いた。
b.5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン 環状20‐(1,2‐エタンジイル ケタール)
CH2Cl2中3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン 環状20‐
(1,2‐エタンジイルケタール)の上記溶液をN2下で15分間にわたりN‐
メチルモルホリン‐N‐オキシド(8.8g、75mmol)および粉末4Åモレキ
ュラーシーブ(58g)と共に攪拌した。次いで過ルテニウム酸テトラプロピル
アンモニウム(400mg)を加え、攪拌を室温で2時間続けた。得られた暗緑色
混合液をFlorisilの短カラムに通して、CH2Cl2で溶出させた。生成物を含有
した(TLCによる)分画を合わせ、蒸発させた。次いで粗生成物をEtO
Ac:ヘキサン(1:1)の混合液から結晶化させ、長い棒状物として標題化合
物(10.3g)を得た。
同様の方法を用いて、5α‐プレグナン‐3,20‐ジオン 環状20‐(1
,2‐エタンジイルケタール)を製造した。
c.3α‐ヒドロキシ‐3β‐フェニルエチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オ ン
乾燥THF(15ml)中5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン 環状20‐(
1,2‐エタンジイルアセタール)(180mg、0.5mmol)の溶液を−70℃
でリチウムフェニルアセチリド(THF中1M、1.5mmol、1.5ml)で処理
した。混合液をこの温度で1時間、その後室温で2時間攪拌した後、それを2N
HCl(1ml)で反応停止させた。溶媒を除去し、残渣をアセトン(20ml)
に溶解した。1N HCl(5ml)を加えた後、溶液を室温で15時間攪拌した
。溶媒を除去し、残渣をCH2Cl2で抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶
液、水および塩水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、
蒸発させて、粗生成物(300mg)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2
Cl2に溶解し、シリカゲルのカラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液(9
5:5)による溶出で、第一分画として3α‐フェニルエチニル‐3β‐ヒドロ
キシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(70mg)を得た。更に、同溶媒混合液に
よる溶出で、3β‐フェニルエチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐
20‐オン(160mg)を得た。mp188‐190℃
例2
a.3α‐ヒドロキシ‐3β‐(2′‐フェニルエチル)‐5β‐プレグナン‐ 20‐オン
3α‐ヒドロキシ‐3β‐フェニルエチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オン
(44mg)の溶液をEtOAc(12ml)に溶解し、Pd/C(5%、12mg)
を加え、混合液に400Kpa圧力で一夜にわたり室温で水素付加した。触媒の濾
過、その後溶媒の蒸発により粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィ
ーにより精製して、純粋な標題化合物(33mg)を単離した。mp153‐15
4℃;TLC Rf(ヘキサン:アセトン7:3)=0.4
例3
a.3β‐(3′,4′‐ジメトキシフェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐ 5β‐プレグナン‐20‐オン
乾燥THF(15ml)中2,2‐ジブロモ‐1‐(3′,4′‐ジメトキシフ
ェニル)エテン(トリフェニルホスフィンの存在下で3,4‐ジメトキシベンズ
アルデヒドと四臭化炭素とのWittig反応により製造)(966mg、3mmol)の溶
液をN2下−78℃でn‐BuLi(THF中2.5M、6mmol、2.4ml)で
処理した。混合液をこの温度で2時間攪拌し、乾燥THF(10ml)中5β‐プ
レグナン‐3,20‐ジオン 環状20‐(1,2‐エタンジイルアセタール)
(720mg、2mmol)の溶液を30分間かけて滴下した。得られた混合液を−7
8℃で2時間攪拌した後、冷却浴を取除き、攪拌を室温で更に1時間続けた。次
いでそれを−10℃で2N HCl溶液(1ml)で反応停止させた。溶媒を除去
し、その後残渣をアセトン(25ml)に溶解した。2N HCl(10ml)を加
えた後、溶液を室温で2時間攪拌した。飽和NaHCO3溶液を加えて、酸を中
和させた。溶液を除去し、残渣をEtOAcで抽出した。有機層を水、希NaH
CO3溶液、水および塩水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させた後、溶液を濾
過し、蒸発させて、粗生成物(1.2g)を得た。次いでこの粗生成物を少量の
CH2Cl2に溶解し、シリカゲルのカラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液
(96:4)による溶出でフェニルアセチレン化合物を得たが、これは特徴を明
らかにしなかった。更に同溶媒による溶出で、第一分画として3α‐(3′,4
′‐ジメトキシフェニルエチニル)‐3β‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐
20‐オン(120mg)および第二分画として3β‐(3′,4′‐ジメトキシ
フェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(43
0mg)を得た。mp82‐88℃
同様の方法を用いて、3β‐(4′‐メトキシフェニルエチニル)‐3α‐ヒ
ドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3β‐(4′‐クロロフェニルエチ
ニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3β‐(2′‐メ
トキシフェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
、3β‐(4′‐ビフェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン
‐20‐オン、3β‐(4′‐ジメチルアミノフェニルエチニル)‐3α‐ヒド
ロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3β‐(4′‐シアノフェニルエチニ
ル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オンを製造した。
例4 3β‐(3′,4′‐ジメトキシフェニルエチル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐ プレグナン‐20‐オン
Pd/C(5%、28mg)およびEtOAc(12ml)の混合液を水素下で1
0分間攪拌することにより水素で前飽和させた。次いでEtOAc(5ml)中3
β‐(3′,4′‐ジメトキシフェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐
プレグナン‐20‐オン(185mg)の溶液を加え、混合液に300Kpa圧力で
一夜にわたり室温で水素付加した。触媒の濾過、その後溶媒の蒸発により粗生成
物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン4:1)に
より精製して、純粋な標題化合物(135mg)を単離した。TLC Rf(ヘキ
サン:アセトン4:1)=0.14
例5 3β‐(4′‐ニトロフェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナ ン‐20‐オン
乾燥THF(20ml)中2,2‐ジブロモ‐1‐(4‐ニトロフェニル)エテ
ン(トリフェニルホスフィンの存在下で4‐ニトロベンズアルデヒドと四臭化炭
素とのWittig反応により製造)(296mg、1mmol)の溶液をN2下−95℃で
n‐BuLi(THF中2.5M、2mmol、0.8ml)で処理した。混合液を−
80〜−100℃で0.5時間攪拌し、その後乾燥THF(10ml)中5β‐プ
レグナン‐3,20‐ジオン 環状20‐(1,2‐エタンジイルアセタール)
(720mg、2mmol)の溶液を10分間かけて滴下した。得られた混合液を−8
0℃で1時間、その後0℃で更に1時間攪拌した後、それをNH4Cl溶液(3m
l)で反応停止させた。溶媒を除去し、その後残渣をアセトン(25ml)に溶解
した。2N HCl(10ml)を加えた後、溶液を室温で1時間攪拌した。飽和
NaHCO3溶液を加えて、酸を中和させた。溶媒を除去し、残渣をCH2Cl2
で抽出した。有機層を水および塩水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させた後
、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(400mg)を得た。次いでこの粗生成
物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカゲルのカラムに注いだ。トルエン:アセ
トン混合液(96:4)による溶出で褐色固体物として標題化合物(70mg)を
得た。TLC Rf(トルエン:アセトン95:5)=0.18
例6 3α‐ヒドロキシ‐3β‐フェニル‐5β‐プレグナン‐20‐オン
乾燥THF中5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン 環状20‐(1,2‐エ
タンジイルアセタール)(720mg、2mmol)の溶液を−70℃でフェニルマグ
ネシウムブロミド(THF中3M、6mmol、2ml)で処理した。混合液をこの温
度で3時間、その後室温で2時間攪拌した後、それを2N HCl(10ml)で
反応停止させた。溶媒を除去し、残渣をアセトン(20ml)に溶解した。1N
HCl(5ml)を加えた後、溶液を室温で15時間攪拌した。溶媒を除去し、残
渣をCH2Cl2で抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩水
で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生
成物(1.3g)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シ
リカゲルのカラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液(95:5)による溶出
で、第一分画として3α‐フェニル‐3β‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐2
0‐オン(420mg)を得た。更に、同溶媒混合液による溶出で、3β‐フェニ
ル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(185mg)を得た。m
p182‐184℃
例7 3α‐ヒドロキシ‐3β‐ベンジル‐5β‐プレグナン‐20‐オン
ベンジルマグネシウムブロミド(THF中2M、2mmol、1ml)の溶液をTH
F(15ml)で希釈し、−60℃で乾燥THF(15ml)中5β‐プレグナン‐
3,20‐ジオン 環状20‐(1,2‐エタンジイルアセタール)(360mg
、1mmol)の溶液で滴下処理した。混合液をこの温度で1時間、その後室温で1
5時間攪拌した後、それを2N HCl(10ml)で反応停止させた。溶媒を除
去し、残渣をアセトン(20ml)に溶解した。1N HCl(5ml)を加えた後
、溶液を室温で30分間攪拌した。それを2N NaOHで中和した。沈殿固体
物を濾取し、水洗し、乾燥させて、3β‐ヒドロキシ‐3α‐ベンジル‐5β‐
プレグナン‐20‐オン(238mg)を得た。濾液をEtOAcで抽出した。有
機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥
させた後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(160mg)を得た。次いでこ
の粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカゲルのカラムに注いだ。トルエ
ン:アセトン混合液(95:5)による溶出で、第一分画として3β‐ヒドロキ
シ‐3α‐ベンジル‐5β‐プレグナン‐20‐オン(40mg)を得た。更に、
同溶媒混合液による溶出で、3α‐ヒドロキシ‐3β‐ベンジル‐5β‐プレグ
ナン‐20‐オン(30mg)を得、無色棒状物としてヘキサン:CH2Cl2
(4:1)から結晶化させた。mp133‐141℃;TLC Rf(トルエン
:アセトン9:1)=0.5
例8 3β‐(1‐ヘプチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
乾燥THF(15ml)中1‐ヘプチン(0.327ml、2.5mmol)の溶液を
−78℃でn‐BuLi(THF中2.5M、2.5mmol、1ml)で処理した。
混合液をこの温度で1時間攪拌した後、乾燥THF(15ml)中5β‐プレグナ
ン‐3,20‐ジオン 環状20‐(1,2‐エタンジイルアセタール)(36
0mg、1mmol)の溶液を加え、混合液を−78℃で1時間攪拌した。次いでそれ
を2N HCl溶液(1ml)で反応停止させた。溶媒を除去し、その後残渣をア
セトン(10ml)に溶解した。2N HCl(10ml)を加えた後、溶液を室温
で1時間攪拌した。飽和NaHCO3溶液を加えて、酸を中和させた。溶媒を除
去し、残渣をEtOAcで抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水およ
び塩水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、蒸発させて
、粗生成物(400mg)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解
し、シリカゲルのカラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液(93:7)によ
る溶出で、無色固体物として3β‐(1‐ヘプチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5
β‐プレグナン‐20‐オン(260mg)を得た。mp121‐123℃
同様の方法を用いて、1‐ヘプチン‐6‐オン 環状(1,2‐エタンジイル
アセタール)から3β‐(1‐ヘキシニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグ
ナン‐20‐オン、3β‐(1‐オクチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレ
グナン‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐3β‐(6‐オキソ‐1‐ヘプチニル
)‐5β‐プレグナン‐20‐オンを製造した。
例9 3β‐〔3′(R/S)‐ヒドロキシブチニル〕‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プ レグナン‐20‐オン
乾燥THF(15ml)中3(R/S)‐ヒドロキシブチン(0.470ml、6
mmol)の溶液を−70℃でn‐BuLi(THF中2.5M、12mmol、4ml)
で処理した。混合液をこの温度で0.5時間攪拌した後、乾燥THF(30ml)
中5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン 環状20‐(1,2‐エタンジイルア
セタール)(1.08g、3mmol)の溶液を加え、混合液を−78℃で1時間攪
拌した。冷却浴を取除き、混合液を室温で更に1.5時間攪拌した。次いでそれ
をNH4Cl溶液(3ml)で反応停止させた。溶媒を除去し、その後残渣をアセ
トン(10ml)に溶解した。2N HCl(5ml)を加えた後、溶液を室温で1
時間攪拌した。飽和NaHCO3溶液を加えて、酸を中和させた。溶媒を除去し
、残渣をEtOAcで抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩
水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗
生成物(1.4g)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、
シリカゲルのカラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液(85:15)による
溶出で、無色固体物として3β‐〔3′(RS)‐ヒドロキシブチニル〕‐3α
‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(145mg)を得た。TLC R
f(トルエン:アセトン4:1)=0.24
同様の方法を用いて、3β‐〔4′(R/S)‐ヒドロキシペンチニル〕‐3
α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オンを製造した。
例10 3β‐(4′‐アセチルフェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグ ナン‐20‐オン
乾燥脱気ピロリジン(3ml)中4‐ヨードアセトフェノン(95mg、0.39
mmol)、3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン(
106mg、0.3mmol)の溶液をアルゴン下室温で攪拌した。ビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウムクロリド(5mg)およびCuI(5mg)を加え、混
合液を室温で15時間攪拌した。TLCでは出発物質の100%変換を示し、こ
のため混合液にNH4Cl溶液(15ml)を加えて反応停止させ、EtOAcで
抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩水で洗浄した。無水M
gSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(150mg)を
得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカゲルのカラムに
注いだ。ヘキサン:アセトン混合液(4:1)による溶出で、無色固体物として
3β‐(4′‐アセチルフェニルエチニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグ
ナン‐20‐オン(35mg)を得た。TLC Rf(ヘキサン:アセトン7:3
)=0.4
同様の方法を用いて、3α‐ヒドロキシ‐3β‐(4′‐トリフルオロメチル
フェニルエチニル)‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐3β
‐(4′‐メチルフェニルエチニル)‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3α‐
ヒドロキシ‐3β‐(4′‐アセトキシアセチルフェニルエチニル)‐5β‐プ
レグナン‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐3β‐(ペンタフルオロフェニル)
エチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3β‐(2′‐ヒドロキシフェニル
)エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3β‐(3′
‐ヒドロキシフェニル)エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20
‐オンおよび3α‐ヒドロキシ‐3β‐(4′‐カルボキシフェニルエチニル)
‐5β‐プレグナン‐20‐オン、エチルエステルを製造した。
例11 3α‐ヒドロキシ‐3β‐メトキシメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
3(R)‐エポキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オンをTHF中カリウムt‐
ブトキシドのような強塩基の存在下で5α‐プレグナン‐3,20‐ジオンとト
リメチルスルホキソニウムメチルヨージドとの反応により製造した。
CH3OH(600ml)中3(R)‐エポキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オ
ン(5.145g、15.57mmol)の溶液(未溶解固体粒子はほとんどなかっ
た)に切断したばかりのNa(〜600mg)を加えた。注意:H2ガス発生。す
べてのNaが反応した後、透明溶液が得られた。反応溶液を一夜攪拌した。TL
C(3:1ヘキサン/アセトン)が主として出発物質を示したため、混合液を8
時間(沸点近くまで)加熱し、その後室温で一夜おいた。TLCが2つの新たな
低極性側スポット以外にもなお少量の出発物質を示した。したがって、混合液を
更に8時間加熱したところ、未反応出発エポキシドはなかった。反応溶液が室温
に戻った後、氷酢酸(3ml)を滴下した。次いで溶媒を減圧下で除去し、CH2
Cl2および水を加えた。水層をCH2Cl2で逆抽出した。合わせた有機層を飽
和NaHCO3溶液で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ
て白色固体物(5.55g)を得たが、これはその1H NMRに基づくと3α
‐ヒドロキシ‐3β‐メトキシメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オンおよびそ
の17‐エピマーの84:16混合物であることがわかった。加温1:1ヘキサ
ン:アセトンからの再結晶化で、白色結晶として3α‐ヒドロキシ‐3β‐メト
キシメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン(3.270g、58%)のみを得
た。mp163‐4℃。予想通り、母液はほぼ等量で双方の17‐エピマーを含
有していた。
同様の方法を用いて、3α‐ヒドロキシ‐3β‐エトキシメチル‐5α‐プレ
グナン‐20‐オン、3α‐ヒドロキシ‐3β‐プロポキシメチル‐5α‐プレ
グナン‐20‐オンを製造した。
例12 3α‐ヒドロキシ‐3β‐シアノメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
シアン化カリウム(210mg、3.2mmol)および20,20‐エチレンジオ
キシ‐3R‐スピロ‐2′‐オキシラン‐5α‐プレグナン‐20‐オン(1.
0g、2.7mmol)をエタノール(175ml)中で2日間攪拌し、5時間還流し
、その後一夜冷却させた。エーテル(100ml)および塩水(100ml)を反応
混合液に加えた。分離した水相をエーテルで洗浄し、合わせた有機相を塩水で洗
浄した。水性HCl(1M、6ml)およびTHF(15ml)を有機相に加え、溶
液を一夜攪拌した。水性NaHCO3(20ml)、その後水(15ml)を加えた
。分離した水相をエーテルで洗浄し、合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、蒸
発させた。白色固体残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(40:20:
1CH2Cl2/ヘキサン/アセトン)により精製して、白色固体物(493mg、
52%)を得た。mp218.5‐220℃
例13 3α‐ヒドロキシ‐3β‐アジドメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
乾燥DMF(Aldrich;50ml)中3(R)‐エポキシ‐5α‐プレグナン‐2
0‐オン(1.012g、3.06mmol)の溶液にNaN3(226mg、3.4
8mmol)を加えたが、そのすべてが溶解したわけではなかった。次いで氷酢酸(
1.05ml、17.5mmol)を加え、得られた混合液をヒートガンでわずかに加
熱して、すべての固体物を溶解させた。混合液をしばらく攪拌して、透明な溶液
を得た。TLC(100:1CH2Cl2/アセトンまたは3:1ヘキサン/アセ
トン)では、混合液を4時間攪拌した後で、出発物質の存在をなお示した。次い
で反応混合液を35〜50℃で3日間攪拌しながら加熱した。TLCによると反
応は完了していた。CH2Cl2および水を加えた。水層をCH2Cl2で逆抽出し
た。合わせた有機層を飽和NaHCO3で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し
、ロータリーエバポレーターで濃縮して、多量のDMFを含有した液体を得た。
更に高真空下の蒸留による蒸発で固体物(1.09g)を得た。この固体物の1
H NMRでは主に望ましい3α‐ヒドロキシ‐3β‐アジドメチル‐5α‐プ
レグナン‐20‐オンの存在を示し、その17‐エピマーの存在はほ
とんど示されなかった。溶出液としてCH2Cl2を用いたフラッシュカラムクロ
マトグラフィーによる精製で、白色固体物として3α‐ヒドロキシ‐3β‐アジ
ドメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン(834mg、73%)を得た。mp1
47‐8℃
例14 3α,20α‐ジヒドロキシ‐5α‐19‐ノルプレグナン
THF(20ml)中3α‐ヒドロキシ‐5α‐19‐ノル‐17(Z)‐プレ
グネ‐17(20)‐エン(下記のようなWittig試薬でアンドロスタン‐17‐
オンから製造)(232mg、0.81mmol)の溶液に0℃でジボランTHF錯体
(THF中1M溶液、3.0ml)を滴下した。反応液を25℃に2.5時間加温
した。次いで水酸化ナトリウムの溶液(2N、15ml)を0℃で非常にゆっくり
加え、その後過酸化水素(30%、8ml)を加えた。次いで水を加え、THF層
を分液漏斗で分離した。水層を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機溶液
を炭酸カリウムで乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。アセトンおよび塩化メチ
レンのヘキサン溶液(8:8:84)を用いたカラムクロマトグラフィーで、少
量の純粋生成物(15mg)を得た。
例15 3α,21‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン,21 ‐ヘミサクシネート
ピリジン12ml中3α,21‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン
‐20‐オン(600mg、1.72mmol)および無水コハク酸(388mg、3.
88mmol)の混合液を室温で23時間攪拌した。反応液を真空下で濃縮し、残渣
をEtOAcと水性HOAc溶液(pH4)に分配した。有機層を分離し、飽和
NaCl溶液で洗浄し、濃縮した。粗製ヘミサクシネートをフラッシュクロマト
グラフィー(3.5cm径カラム中シリカ12cm、45/55EtOAc/CH2
Cl240mlと50/50および60/40EtOAc/CH2Cl2各々200m
lで溶出)により精製した。MeOH/水からの再結晶化で、白色固体物として
ヘミサクシネート346mg(45%)を得た。
ヘミサクシネートのナトリウム塩は、その酸をメタノールに溶解して、1当量
の炭酸水素ナトリウムの水溶液を加えることにより製造した。溶媒を真空下で除
去し、残渣をエーテル/石油エーテルで摩砕して、白色固体物を得た。
例16
a.トリフェニルプロポ‐2‐イニルスタナン
臭化プロパルギル(トルエン中80w%溶液、1.7ml、11.43mmol)を
Mg(471mg、19.38mmol)および乾燥Et2O(25ml)の混合液に加
えた。次いでHgCl2(少しの結晶)を加えた。混合液を〜5分間攪拌した。
反応が生じないため、更にHgCl2(15mg)を加えた。得られた混合液を最
初に室温で攪拌し、その後短時間加温した。混合液は混濁するようになり、反応
が生じた。混合液を<20℃(冷水浴)で〜1時間攪拌すると、ほとんどのMg
は反応した。未反応Mgの量は〜30分間にわたり未変化のままであった。その
ため、臭化プロパルギル(トルエン中80w%溶液、0.4ml、2.69mmol)
を加えた。混合液を<20℃で〜1時間攪拌した。その後、Et2O(50ml)
中トリフェニルスズクロリド(95%、5.045g、12.43mmol)の懸濁
液をカニューレでプロパルギルマグネシウムブロミドの上記溶液に滴下した。得
られた混合液は白色固体物を含有しており、室温で〜3時間攪拌した。TLC(
3:1ヘキサン:アセトン)では出発塩化スズの完全消費を示した。混合液に飽
和水性NH4Cl(10ml)を加えて反応停止させた。白色固体物が生成した。
有機層を白色固体物含有の水層から分離した。最後に、有機相を(MgSO4)
乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させて、白色固体物(4.78g)を得た。加温
ヘキサン(50ml)から固体物の再結晶化で、白色板状結晶としてトリフェニル
プロピ‐2‐イニルスタナン(3.92g、81%)を得た。
b.3α‐ヒドロキシ‐3β‐(ブタジ‐2′,3′‐エニル)‐5α‐プレグ ナン‐20‐オン
(参考文献:Baldwin,j.E.,Adlington,R,M.,Basak,A.,J.Chem.
Soc.,Chem.Commun.,1984,1284)
3β‐ヨードメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン(2
34mg、0.51mmol)、トリフェニルプロピ‐2‐イニルスタナン(795mg
、2.04mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(18mg、0.11mmol)およ
び乾燥ベンゼン(2ml)を含有した混合液を〜10分間脱気させた。次いで上記
混合液を2時間還流した。TLC(100:1CH2Cl2/アセトン)で示され
るように、未反応出発物質がなお一部(〜33%)存在し、その量は2時間にわ
たり未変化のままであった。TLCでは出発物質以外に2つのスポットを〜1:
1比で示し、低極性側スポットは新しいスポットであり、他方は3β‐メチル‐
3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オンに相当した。反応混合液を室
温まで冷却した。溶媒を除去した後、残渣をフラッシュクロマトグラフィーに付
して、白色固体物として3α‐ヒドロキシ‐3β‐(ブタジ‐2′,3′‐エニ
ル)‐5α‐プレグナン‐20‐オン(20mg、11%)を得た。
例17 3α‐ヒドロキシ‐3β‐(プロポ‐2′‐イニル)‐5α‐プレグナン‐20 ‐オン
Mg(268mg、11.02mmol)、臭化プロパルギル(80w%溶液、1.
5ml、10.09mmol)および乾燥Et2O(15ml)の混合液にHgCl2(1
0mg)を加えた。得られた混合液を水浴でわずかに加温して、反応を開始させた
。混合液は混濁するようになり、反応が生じた。混合液をすべてのMgが反応す
るまで(〜1時間)<20℃で攪拌した。
乾燥Et2O(20ml)および乾燥THF(10ml)中20,20‐エチレン
ジオキシ‐5α‐プレグナン‐3‐オン(711mg、1.97mmol)の溶液を−
78℃に冷却した。出発物質の一部は冷却時に沈殿した。その後、上記で製造さ
れたプロパルギルマグネシウムブロミド溶液(〜0.6M、6.5ml)を−78
℃で滴下した。得られた混合液を−78℃で〜1時間攪拌した。次いで混合液を
1時間攪拌して、室温まで加温させた。1N HCl、p‐トルエンスルホン酸
一水和物およびアセトンを加えて、ケタール官能基を加水分解した。2相混合液
を室温で一夜攪拌した。TLC(7:1ヘキサン:アセトン)では反応の完了を
示した。Et2Oおよび水を加えた。水層をEt2Oで逆抽出した。合わせた有機
層を飽和水性NaHCO3および塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、減圧下で
蒸発させて、白色固体物(690mg)を得た。粗製固体物の1H NMRでは、
それが望ましい3α‐ヒドロキシ‐3β‐(プロピ‐2′‐イニル)‐5α‐プ
レグナン‐20‐オンおよびその3‐エピマーの各々1:2混合物であることを
示した。混合物を10:1ヘキサン:アセトンで2回フラッシュクロマトグラフ
ィーに付して、白色固体物として3α‐ヒドロキシ‐3β‐(プロピ‐2′‐イ
ニル)‐5α‐プレグナン‐20‐オン(70mg、11%)を得た。mp220
‐225℃(分解)
例18 3α‐ヒドロキシ‐3β‐(ブト‐3′‐エニル)‐5α‐プレグナン‐20‐ オン
(参考文献:Keck,G.E.,Yates,J.B.,J.Am.Chem.Soc.,1982,104,5829)
乾燥ベンゼン(3ml)に15分間Arを吹き込むことにより脱気させた。次い
で3β‐ヨードメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン(2
63mg、0.574mmol)、アリルトリブチルスズ(97%、0.5ml、1.5
6mmol)、1,2′‐アゾビスイソブチロニトリル(20mg、0.122mmol)
を連続的に加えた。得られた混合液を3.5時間還流した。TLC(100:1
CH2Cl2/アセトン)では出発ヨージド誘導体の完全消費を示し、2つの新
たなスポットの出現が〜1:1比でみられ、高極性側スポットは3β‐メチル‐
3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オンに相当した。反応混合液を室
温まで冷却した。溶媒を除去した後、残渣をCH2Cl2と7:1ヘキサン:アセ
トンで2回フラッシュクロマトグラフィーに付した。3α‐ヒドロキシ‐3β‐
(ブテ‐3′‐エニル)‐5α‐プレグナン‐20‐オンを白色固体物として得
た(75mg、35%)。mp140‐141℃
例19
a.3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン,20‐ケタール
3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(10.8g、34mmol)
、エチレングリコール(45ml)およびトリエチルオルトホルメート(30ml)
の混合液を室温で5分間攪拌した。次いでp‐トルエンスルホン酸(200mg)
を加え、攪拌を室温で1.5時間続けた。得られた濃厚ペーストを飽和NaHC
O3溶液(250ml)中に注いだ。沈殿固体物を濾取し、冷水で十分に洗浄し、
乾燥させた。この半乾燥生成物をCH2Cl2(350ml)に溶解し、無水K2C
O3で乾燥させた。次いでケタールの溶液を濾過し、次の工程でそのまま用いた
。
b.5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン,20‐ケタール
CH2Cl2中3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン,20‐ケタ
ールの上記溶液をN2下で15分間にわたりN‐メチルモルホリン‐N‐オキシ
ド(8.8g、75mmol)および粉末4Åモレキュラーシーブ(58g)と共に
攪拌した。次いで過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(400mg)を加
え、攪拌を室温で2時間続けた。得られた暗緑色混合液をFlorisilの短カラムに
通して、CH2Cl2で溶出させた。生成物を含有した分画(TLC)を合わせ、
蒸発させた。次いで粗生成物をEtOAc:Hx(1:1)の混合液から結晶化
させ、長い棒状物として標題化合物(10.3g)を得た。
c.1,2‐ジブロモエチレンからリチウム試薬の製造
N2ガスバブラー、温度計および滴下漏斗を装備した100ml3首フラスコに
1,2‐ジブロモエチレン(シス/トランス混合物、98%、Aldrich、0.1
64ml、2mmol、mw=186、d=2.246)を入れた。乾燥THF(15
ml)を加え、溶液をドライアイス‐アセトン浴で−78℃に冷却した。n‐Bu
Li(THF中2.5M、1.6ml、4mmol)を10分間かけて滴下した。混合
液をこの温度で1時間攪拌し、得られた試薬を次の工程に直ちに用いた。
d.3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
−78℃で維持されたTHF中試薬の上記溶液をTHF(15ml)中5β‐プ
レグナン‐3,20‐ジオン,20‐ケタール(180mg、0.5mmol)の溶液
で滴下処理した。温度を滴下中−70℃に維持した。攪拌をこの温度で15分間
続けた(TLCで検査したところ100%変換)。冷却浴を取除き、得られた溶
液に2N HCl(pH6)を加えて反応停止させた。溶媒を除去し、残渣をア
セトン(10ml)に溶解した。2N HCl(4ml)を加えた後、溶液を環境温
度で0.5時間攪拌した。混合液を希NaHCO3溶液で中和させた。沈殿固体
物(158mg、93%)を濾取し、水洗し、乾燥させた。次いで粗生成物をEt
OAcまたはアセトン‐ヘキサンの混合液からの結晶化により精製して、標題化
合物を得た。mp196‐197℃;TLC‐Rf0.45(ヘキサン:アセト
ン7:3)
e.3β‐エチル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
Pd/C(5%、24mg)およびMeOH(12ml)の混合液を水素下で10
分間攪拌することにより水素で前飽和させた。次いでMeOH(5ml)中3β‐
エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(155mg)の溶
液を加え、混合液に200Kpa圧力で1.5時間にわたり室温で水素付加した。
触媒の濾過、その後溶媒の蒸発により標題化合物を得、これをヘキサン:アセト
ン(9:1)からの結晶化により精製した。収量105mg;mp115‐117
℃;TLC Rf(ヘキサン:アセトン7:3)=0.48
f.3β‐エチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
アルゴン下で−60℃に冷却されたヨウ化第一銅570mg(3mmol)および乾
燥エーテル10mlの混合液に1.5Mメチルリチウム4mlを加えた。反応混合液
を0℃に加温し、無色溶液が得られるまで攪拌し、その後−60℃まで再冷却し
た。更に0.5〜1mlのメチルリチウム溶液を加えて、溶液を無色に保った。エ
ーテル20ml中3R‐スピロ‐2′‐オキシラン‐5α‐プレグナン‐20‐オ
ン0.5g(1.5mmol)の冷却(0℃)溶液を上記反応混合液にゆっくり加え
、その際に温度を−60℃に維持した。更に0.2mlのメチルリチウムを加え、
反応混合液を−60℃で1時間攪拌した。次いでそれを飽和塩化アンモニウムの
添加で反応停止させ、室温まで加温し、エーテルおよび塩化アンモニウム溶液で
希釈した。有機相を分離した。水相をエーテルで抽出した。合わせた有機抽出液
を乾燥し、濃縮して、粗生成物450mgを得た。5%アセトン/ヘキサンを用い
たシリカゲルクロマトグラフィーで、356mgの生成物を得た。
例20 3α,20β‐ジヒドロキシ‐5β‐プレグナン二ナトリウム,ビス(ヘミサク シネート)
乾燥ピリジン5ml中3α,20β‐ジヒドロキシ‐5β‐プレグナン(Steral
oids、250mg、0.78mmol)の懸濁液を無水コハク酸(200mg、2.0mm
ol)で処理した。混合液を100℃で合計10時間加熱した。更に6mmolの無水
コハク酸を3回に分けて加え、同時に反応液を加熱した。暗色混合液を濃縮(0
.05mmHg、30℃)して溶媒を除去し、その後90℃(0.05mmHg)で加熱
して過剰の無水コハク酸を除去した。残渣をエーテル/ヘキサンから再結晶化し
て、主にコハク酸からなる固体物を得た。母液を濃縮し、カラムクロマトグラフ
ィー
(フラッシュシリカゲル、95/5/0.1CH2Cl2/MeOH/HOAcで
溶出)に付して白色固体物を得、これをエーテル/ヘキサンから再結晶化した。
ビス(ヘミサクシネート)、mp81‐90℃に続いて、ビス(ナトリウム塩)
を得た。
ビス(ヘミサクシネート)(100mg、0.192mmol)を少量のメタノール
に溶解した。水0.6ml中NaHCO3(2eq、33mg、0.393mmol)の溶
液を滴下した。3時間後に溶液を真空下で濃縮して、白色固体物を得た。
例21
a.3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐アンドロスタン‐17β‐カルボ ン酸
臭素(2.0ml、38.8mmol)を0℃でNaOH(水30ml中3.746g
)の水溶液に滴下した。その後、ジオキサン(250ml)および水(30ml)中
3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オンの溶液を0℃
で1時間かけて上記溶液に加えた。少し固体物を含有する得られた黄色混合液を
室温まで加温した。しばらくして、すべての固体物が溶解した。反応溶液を一夜
攪拌したところ、無色になった。次いでCH2Cl2(150ml)、水(100ml
)および1N HCl(50ml)を加えた。塩水も加えて、2液相の分離を容易
にさせた。水層を分離し、CH2Cl2(200ml)で逆抽出した。2つの有機相
を合わせ、水洗し、(MgSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させて、白色
固体物(3.851g)を得た。加温1:1ヘキサン:アセトン(500ml)か
らこの固体物の再結晶化で、白色固体物として3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル
‐5α‐アンドロスタン‐17β‐カルボン酸(1.838g、50%)を得た
。mp222.5‐224℃。母液の蒸発、その後加温メタノールからの再結晶
化で、白色結晶として更に生成物(1.50g、40%)を得た。mp223‐
225℃
b.17β‐(ヒドロキシメチル)‐3β‐メチル‐5α‐アンドロスタン‐3 α‐オール
乾燥THF(30ml)中LiAlH4(95%、546mg、13.67mmol)
の攪拌懸濁液に乾燥THF(50ml+洗浄用10ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β
‐メチル‐5α‐アンドロスタン‐17β‐カルボン酸(1.633g、4.8
8mmol)の溶液を均圧漏斗から30分間かけて加えた。次いで得られた混合液を
室温まで加温した。攪拌を一夜続けた。TLC(7:1ヘキサン:アセトン)で
は反応の完了を示した。反応混合液を0℃に冷却し、1N HCl(25ml)を
滴下した。その後、Et2O(100ml)、水(25ml)および濃HCl(5ml
)を加えた。水層はまだ完全に透明ではなかった。2つの相を分離した。濃HC
l(15ml)を水層に加え、その後Et2O(100ml)で抽出した。2つの有
機層を合わせ、飽和水性NaHCO3で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し、
減圧下で蒸発させ、白色固体物として17β‐(ヒドロキシメチル)‐3β‐メ
チル‐5α‐アンドロスタン‐3α‐オール(1.605g)を得た。生成物の1
H NMRでは、それが一部(4%)の未反応出発物質とTHF(4%)を含
有していることを示した。
c.17β‐ホルミル‐3β‐メチル‐5α‐アンドロスタン‐3α‐オール
乾燥CH2Cl2(90ml)中17β‐(ヒドロキシメチル)‐3β‐メチル‐
5α‐アンドロスタン‐3α‐オール(純度96%、1.58g、4.73mmol
)の溶液に室温でクロロクロム酸ピリジニウム(98%、1.115g、5.0
7mmol)を加えた。得られた混合液を室温で7時間攪拌した。TLC(7:1ヘ
キサン:アセトン)では出発酸の完全消費を示した。次いで混合液を中性Floris
ilで濾過し、CH2Cl2(250ml)および5:1ヘキサン:アセトン(100
ml)で連続洗浄した(濾液は生成物の存在についてTLCによりチェックした)
。溶媒を除去して淡黄色固体物(1.390g)を得、これを溶出液として
CH2Cl2を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、白色固体物と
して17β‐ホルミル‐3β‐メチル‐5α‐アンドロスタン‐3α‐オール(
1.081g、72%)を得た。mp156‐166℃
d.17β‐シアノ‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐アンドロスタン
1,2‐ジメトキシエタン(DME)135ml中3α‐ヒドロキシ‐5α‐ア
ンドロスタン‐17‐オン(1.511g、5.20mmol)の溶液にTHF中カ
リウムtert‐ブトキシドの1M溶液(52ml、52mmol)を加えた。得られた混
濁橙色溶液をDME30ml中p‐トルエンスルホニルメチルイソシアニド2.0
6g(10.6mmol)の溶液で2.5時間処理した。更に2.5時間後、反応液
をエーテル100mlで希釈し、水100mlを加えた。水層をエーテル(2×50
ml)で抽出し、プールされた有機層を塩水溶液で洗浄し、(MgSO4)乾燥し
、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として100%のC
H2Cl2)によりやや不純な生成物860mgを得た。EtOAcからの再結晶化
で純粋なニトリル300mg(19%)を得た。mp159‐160℃
例22 3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグン‐17(20)‐エン
エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Aldrich、1.606g、4.3
3mmol)および固体カリウムtert‐ブトキシド(475mg、4.23mmol)から
製造されたイリドに3α‐ヒドロキシ‐5β‐アンドロスタン‐17‐オン(St
eraloids、503mg、1.73mmol)を一度で加えた。赤橙色混合液を3.5時
間還流下で加熱し、その後冷却させた。それを更に0℃に冷却し、その後氷冷飽
和NH4Cl溶液/エーテル混合液に加えた。水層を分離し、エーテルで2回洗浄
した。次いでエーテル層を飽和NaCl溶液で抽出し、(MgSO4)乾燥し、
濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(4cm径カラム中シリカ17.5cm、
2%アセトン/CH2Cl2400mlおよび2.5%アセトン/CH2Cl22
00mlで溶出)により白色固体物としてアルケン530mg(100%)を得た。1
H NMRによると、その化合物はZ‐およびE‐異性体の8:1混合物であ
った。
例23 3α‐ヒドロキシ‐3β‐エテニル‐5β‐プレグナン‐20‐オン
乾燥THF(20ml)中5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン,20‐ケター
ル(1.18g、3.3mmol)の溶液を−70℃でビニルマグネシウムブロミド
(THF中1M、3.7mmol、3.7ml)で処理した。混合液をこの温度で5分
間、その後室温で2.5時間攪拌した後、それを飽和NH4Cl溶液(10ml)
で反応停止させた。溶媒を除去し、残渣をEtOAcで抽出した。有機層を水、
希NaHCO3溶液、水および塩水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させた後、
溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(1.2g)を得た。次いでこの粗生成物
をアセトン(20ml)に溶解した。1N HCl(10ml)を加えた後、溶液を
室温で15時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をCH2Cl2で抽出した。有機層
を水、希NaHCO3溶液、水および塩水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥させ
た後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(890mg)を得た。次いでこの粗
生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカゲルのカラムに注いだ。トルエン:
アセトン混合液(94:6)による溶出で、第一分画として3α‐エテニル‐3
β‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(126mg)を得た。更に、同
溶媒混合液による溶出で、3β‐エテニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナ
ン‐20‐オン(189mg)を得た。mp113‐116℃
例24
a.3α‐ヒドロキシ‐5α‐アンドロスタン‐17‐オン
THF(50ml)中3β‐ヒドロキシ‐5α‐アンドロスタン‐17‐オン(
6g)およびアゾジカルボン酸ジエチル(5.04g)の溶液にトリフルオロ
酢酸(3.3g)を加えたところ、混合液は黄色になった。次いでトリフェニル
ホスフィン(7.6g)を加えた。反応液は無色になり、発熱した。安息香酸ナ
トリウムを5分間後に加え、その後水(100ml)を加えた。混合液を塩化メチ
レン(3×80ml)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶液を
真空下で除去し、粗生成物をメタノール(150ml)中水酸化カリウム(10%
、10ml)で1時間かけて加水分解した。次いでほとんどのメタノールを真空下
で除去し、残留物質を塩化メチレンと塩化アンモニウムに分配した。生成物(4
.7g、78%)をクロマトグラフィー(CH2Cl2:アセトン=9:1)によ
り精製した。
b.3α‐ヒドロキシ‐21‐メチル‐5α‐プレグネ‐17(Z)‐エン
3α‐ヒドロキシ‐5α‐アンドロスタン‐17‐オン(2g、6.9mmol)
をTHF(20ml)中プロピルトリフェニルホスホニウムブロミド(13.3g
)およびカリウムt‐ブトキシド(3.9g)から製造されたWittig試薬に加え
た。反応液を12時間還流し、25℃まで冷却した。次いで塩化アンモニウムの
溶液(60ml)を加え、有機層を分液漏斗で分離した。水層を塩化メチレン(2
×50ml)で抽出した。有機溶液を炭酸カリウムで乾燥させ、溶媒を真空下で除
去した。粗生成物をクロマトグラフィー(アセトン:塩化メチレン:ヘキサン=
1:2:7)により精製して、0.84gの生成物(39%)を得た。それはZ
およびE異性体の混合物(Z:E=13:1)であった。
同様の操作を用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドから製造され
たWittig試薬で3α‐ヒドロキシ‐17‐メチレン‐5α‐アンドロスタンを製
造した。
c.3α‐t‐ブチルジメチルシロキシ‐21‐メチル‐5α‐プレグン‐17 (Z)‐エン
塩化メチレン(10ml)およびDMF(30ml)中3α‐ヒドロキシ‐21‐
メチル‐5α‐プレグネ‐17(Z)‐エン(0.84g、2.66mmol)、T
BDMSCl(1.2g、8.0mmol)およびイミダゾール(0.91g、13
.3mmol)の混合液を12時間攪拌し、その後塩化アンモニウムを加えた。次い
でそれを塩化メチレン(3×40ml)で抽出し、塩水(50ml)で洗浄した。有
機溶液を炭酸カリウムで乾燥させ、その後溶媒を除去したところ、まだ一部のD
MFがあることがわかった。次いでそれをエーテルに再溶解し、塩水(2×50
ml)で洗浄し、その後炭酸カリウムで乾燥させた。ヘキサンによるクロマトグラ
フィーで、純粋生成物1.14g(100%)を得た。
d.3α‐t‐ブチルジメチルシロキシ‐20α‐ヒドロキシ‐21‐メチル‐ 5α‐プレグナン
THF(30ml)中3α‐t‐ブチルジメチルシロキシ‐21‐メチル‐5α
‐プレグネ‐17(Z)‐エン(1.14g、2.66mmol)の溶液に0℃でジ
ボランTHF錯体(THF中1M溶液、5.3ml)を滴下した。反応液を25℃
に1時間加温した。次いで水酸化ナトリウムの溶液(20%、10ml)を0℃で
非常にゆっくり加え、その後過酸化水素(30%、10ml)を加えた。次いで水
性塩化アンモニウムを加え、THF層を分液漏斗で分離した。水層をエーテル(
2×40ml)で抽出した。有機溶液を炭酸カリウムで乾燥させ、溶媒を真空下で
除去した。純粋生成物をカラムクロマトグラフィーにより得た(0.52g、4
4%)。
e.3α,20α‐ジヒドロキシ‐21‐メチル‐5α‐プレグナン
HF(48%、5ml)およびCH3CN(30ml)を混合することで得た溶液
を3α‐t‐ブチルジメチルシロキシ‐20α‐ヒドロキシ‐21‐メチル‐5
α‐プレグナン(0.51g)含有のフラスコに加えたところ、白色沈殿物が出
現した。反応液を1時間攪拌し、その後濾過した。白色固体物をエーテルで3回
洗浄したところ、それは満足できる分析結果を示した(0.3g、79%)。m
p227‐231℃
例25 3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐19‐ノルプレ グナン‐20‐オン
トルエン(15ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐
19‐ノルプレグナン‐20‐オン(300mg、0.87mmol)の溶液にMeO
H(1ml)およびBF3・OEt2(1.4ml、11.3mmol)を加えた。得られ
た混合液を0℃に冷却し、Pb(OAc)4(0.54g、1.21mmol)を加
えた。反応液を攪拌下で25℃に45分間加温し、その後NaHCO3溶液(飽
和、30ml)を加え、混合液を1時間攪拌した。それを水(50ml)含有の分液
漏斗に注ぎ、エーテル(3×40ml)で抽出した。エーテル溶液を塩水(50ml
)で洗浄し、その後K2CO3で乾燥させた。溶媒の除去で得られた粗生成物をM
eOH(25ml)に溶解し、K2CO3(飽和、8ml)を加えた。反応液を5時間
攪拌し、その後反応混合液を水(50ml)含有の分液漏斗に注いだ。次いでそれ
をCH2Cl2(3×30ml)で抽出した。合わせた抽出液をK2CO3で乾燥し、
得られた粗製物質をクロマトグラフィーにより精製して、21‐メトキシ副生成
物(40mg)と共に本生成物(160mg)を得た。その生成物をヘキサン中10
%アセトンからの再結晶化で更に精製し、白色固体物として純粋生成物88mg(
28%)を得た。mp140‐142℃
例26
a.3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5β‐19‐ノルプレグン‐(Z)17 (20)‐エン
THF(20ml)中5β‐19‐ノルプレグン‐17(Z)‐エン‐3‐オン
(600mg、2.1mmol)の溶液にメチルマグネシウムブロミド(エーテル中3
M、1ml、3mmol)を加えた。反応液を25℃に加温した。塩化アンモニウム溶
液(50ml)を加え、混合液をエーテル(3×30ml)で抽出した。クロマトグ
ラフィー(ヘキサン中10%アセトン)により精製された生成物(577mg、9
1%)を白色ロウ状固体物として得た。
b.3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5β‐19‐ノルプレグナン‐20‐オ ン
THF(30ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5β‐19‐ノル‐1
7(Z)‐プレグネ‐17(20)‐エン(0.57g、1.9mmol)の溶液に
25℃でBH3・THF溶液(THF中1M、3.8ml、3.8mmol)を加えた
。反応は30分間で終了し、NaOH溶液(20%、8ml)を非常に慎重に加え
、その後過酸化水素溶液(30%、8ml)を加えた。混合液を20分間攪拌し、
その後NH4Cl溶液を加えた。混合液をCH2Cl2(3×30ml)で抽出し、
合わせた抽出液をK2CO3で乾燥させた。溶媒の除去により粗製物質(760mg
)を得、これをCH2Cl2(40ml)に溶解した。4‐メチルモルホリンN‐オ
キシド(0.6g、4.75mmol)および粉砕したばかりのモレキュラーシーブ
(4Å、5g)を加え、得られた混合液を20分間攪拌した。過ルテニウム酸テ
トラブチルアンモニウム触媒(100mg)を加えた。酸化は40分間で完了し、
反応混合液をFlorisilのパッドで濾過し、エーテルおよびCH2Cl2の2:1混
合液(60ml)で洗浄した。溶媒の除去により得られた粗製物質(0.62mg)
をクロマトグラフィー(ヘキサン中20%EtOAc)により精製し、白色固体
物として生成物(53mg、9%)を得た。
例27 3β‐エチニル‐3α,20α‐ジヒドロキシ‐5β‐プレグナンおよび3β‐ エチニル‐3α,20β‐ジヒドロキシ‐5β‐プレグナン
メタノール(20ml)中3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナ
ン‐20‐オン(0.31g、0.91mmol)の溶液に水素化ホウ素ナトリウム
(200mg、5.3mmol)を加え、それを25℃で1時間攪拌した。次いで塩化
アンモニウム(50ml)溶液を加え、混合液をCH2Cl2(3×30ml)で抽出
した。クロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7)により主生成物と
して3β‐エチニル‐3α,20β‐ジヒドロキシ‐5β‐プレグナン(200
mg、65%)を得た:mp221‐223℃。副生成物3β‐エチニル‐3α,
20α‐ジヒドロキシ‐5β‐プレグナンを更に別のクロマトグラフィーにより
精製した(ヘキサン中25〜30%酢酸エチル、16mg、5%):mp187‐
188℃
例28
a.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐エチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オ ン
メタノール45ml中3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐エチニル‐5β‐プレ
グナン‐20‐オン,21‐アセテート(725mg、1.81mmol)の溶液に0
℃で10%K2CO3水溶液(3.75ml)を加えた。室温で30分間攪拌した後
、混合液を0℃に再冷却し、2N HOAc水溶液(1.8ml)を加えた。反応
液をEtOAc/水混合液に加えた。水層をEtOAcで2回抽出し、プールさ
れた有機層を塩水溶液で抽出し、(Na2SO4)乾燥し、濃縮した。フラッシュ
クロマトグラフィー(4cm径カラム中シリカ20cm、20%アセトン/ヘキサン
2lで溶出)による精製で、白色固体物としてジオール582mg(90%)を得
た。mp155.5‐157℃
b.3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐21‐メトキシ‐5β‐プレグナン‐ 20‐オン
メタノール(4ml)およびトルエン(17ml)中3β‐エチニル‐3α‐ヒド
ロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(503mg、1.47mmol)の溶液を氷
/水浴で冷却し、ニートBF3‐Et2O(2.9ml、3.35g、23.6mm
ol)とその後に固体四酢酸鉛1.0g(2.25mmol)を加えた。混合液を室温
まで加温し、その後80分間攪拌した。次いで反応液を氷冷飽和NaHCO3溶
液25mlに加えた。水層をEtOAc(2×10ml)で抽出し、合わせた有機層
を飽和NaCl溶液で抽出し、(Na2SO4)乾燥し、濃縮した。2つのフラッ
シュカラム(シリカゲル、2.5%アセトン/CH2Cl2で溶出)により白色固
体物として標題化合物148mg(27%)を得た。mp198.5‐199.5
℃
例29 (3R)‐20,20‐エチレンジオキシ‐5α‐プレグナン‐スピロ‐2′‐ オキシランの製造
乾燥THF125ml中トリメチルスルホキソニウムヨージド(Aldrich、8.
79g、39.9mmol)および固体カリウムt‐ブトキシド(Aldrich、95%
、4.3g、36.6mmol)の混合液を還流下で1.5時間加熱した。反応液を
室温まで冷却し、20,20‐エチレンジオキシ‐5α‐プレグナン‐3‐オン
(12.0g、33.3mmol)を固体として一度に加えた。得られた混合液を室
温で20時間攪拌し、その後真空下で濃縮した。残渣をCH2Cl2に溶解し、水
で抽出した。水層をCH2Cl2で逆抽出し、合わせた有機層を飽和NaCl溶液
で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。得られた白色固体物(12.0g
、96%、mp160‐165℃)を60/40アセトン/メタノールから再結
晶化した。
例30 3α,20‐ジヒドロキシ‐3β,20‐ジメチル‐5α‐プレグナン
5α‐プレグナン‐3,20‐ジオン(1.5g、4.7mmol)を乾燥ベンゼ
ン250mlに溶解し、3Mメチルマグネシウムブロミド15mlを加えた。反応混
合液を室温で30分間攪拌した。過剰のメチルマグネシウムブロミドを0℃で硫
酸100mlの滴下により分解させた。生成物溶液をジエチルエーテル250mlで
抽出した。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、3β
‐メチルおよび3α‐メチル異性体の60:40混合物を得た。生成物混合物を
シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより溶出液として70:30ヘキサ
ン:酢酸エチルおよび1%メタノールを用いて分離させ、望ましい生成物0.4
76g(収率24%)を得た。
例31 3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐2 0‐オン
MeOH(75ml)中3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル
‐5β‐プレグナン‐20‐オン,21‐アセテート(1.36g、3.06mm
ol)の溶液を0℃に冷却した。次いでK2CO3の溶液(10%水性、6.45ml
、4.67mmol)を滴下した。0℃で1.5時間攪拌した後、酢酸の溶液(2N
水性、2.5ml、5.0mmol)を滴下し、混合液を室温まで加温した。EtOA
C、CH2Cl2および水(各々100ml)を加え、十分に混合した。有機相を分
離し、水性NaHCO3およびNaCl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空
下で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/Et
OAc3:1)により精製して、白色固体物(973mg、79%)を得た。
mp148‐150℃
例32
a.3α‐ヒドロキシ‐5α‐21‐エチループレグン‐17(Z)‐エン
THF(10ml)中n‐ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド(3.9g
、9.66mmol)およびカリウムt‐ブトキシド(1.1g、9.66mmol)の
混合液を30分間攪拌することにより製造されたWittig試薬に3α‐ヒドロキシ
‐5α‐アンドロスタン‐17-オン(0.7g、2.4mmol)を加え、混合液
を
16時間加熱還流した。次いで反応を塩化アンモニウム溶液で停止させ、CH2
Cl2で抽出した。純粋生成物(230mg、29%)をクロマトグラフィー(ヘ
キサン中10%アセトン)により得た。
b.3α‐t‐ブチルジメチルシロキシ‐5α‐21‐エチループレグン‐17 (Z)‐エン
t‐ブチルジメチルシリルクロリド(0.32g、2.1mmol)、イミダゾー
ル(0.24g、3.5mmol)および3α‐ヒドロキシ‐5α‐21‐エチル‐
プレグネ‐17(Z)‐エン(0.23g、0.7mmol)の混合液を25℃で1
2時間攪拌した。次いで塩化アンモニウム溶液を加え、抽出をエーテル(3×3
0ml)で行った。得られた抽出液を塩水(3×30ml)で洗浄した。次いで純粋
生成物(0.27g、87%)をクロマトグラフィー(ヘキサン)により得た。
c.3α,20α‐ジヒドロキシ‐5α‐21‐エチルプレグナン
THF(20ml)中3α‐t‐ブチルジメチルシロキシ‐5α‐21‐エチル
‐プレグネ‐17(Z)‐エン(0.27g、0.6mmol)の溶液に25℃でB
H3‐THF(THF中1M、1.2ml)を加えた。次いで反応液を1時間攪拌
してから、水酸化ナトリウム(20%、5ml)を慎重に加えた。次いで過酸化水
素溶液(30%、5ml)を加え、混合液を更に1時間攪拌した。次いで塩化アン
モニウム溶液を加え、それをCH2Cl2で抽出した。20α‐ヒドロキシ‐3α
‐シリルエーテル化合物をクロマトグラフィー(ヘキサン中5%アセトン)によ
り得た。この化合物60mgをアセトニトリル中フッ化水素酸で脱シリル化した。
クロマトグラフィー(ヘキサン中20〜30%酢酸エチル)により純粋標題化合
物11mgを得た(mp229‐232℃、Rf=0.28、EtOAc:ヘキサ
ン=3:7)。
例33 3β‐フルオロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
n‐Bu4NF・xH2O(7.873g)およびベンゼン(50ml)の混合液
をDean-Starkトラップで一夜還流した。次いで透明溶液でない混合液を〜10ml
まで濃縮(常圧)し、室温まで冷却した。乾燥ベンゼン(15ml+洗浄用5ml)
中3(R)‐5α‐プレグナン‐3‐スピロ‐2′‐オキシラン‐20‐オンエ
チレンケタール(2.55g、6.81mmol)の溶液を二重末端針で上記濃縮溶
液に加えた。得られた溶液を短絡蒸留装置で〜10mlに濃縮し、15分間還流し
た。濃縮反応溶液をTLCプレートにスポットすることが非常に困難であったた
め、乾燥ベンゼン(5ml)を加えた。TLC(100:1CH2Cl2/アセトン
または3:1ヘキサン/アセトン)では2つの新たな低極性側スポット以外にも
一部の未反応出発物質を示した。反応混合液を再び濃縮し、その後30分間還流
した。TLC(混合液をベンゼンで希釈した後)では出発エポキシドのほぼ完全
な消費を示した。前のように、混合液を濃縮し、しばらく還流した。この反応は 混合液が高度に濃縮されたときだけ生じることにここでは注意しなければならな い。
混合液が室温に戻った(淡黄色固体物を生じた)後、エーテルおよび水を加
えた。すべての固体物が溶解するわけではないため、CH2Cl2を加えた。水層
をCH2Cl2で逆抽出した。合わせた有機抽出液を水(×2)で洗浄し、(Na2
SO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させて、白色固体物(3.33g)を得
たが、これは1H NMRによると3β‐フルオロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐
5α‐プレグナン‐20‐オン エチレンケタールおよび3α‐フルオロ‐3β
‐ヒドロキシメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン エチレンケタールの4:
1混合物であることを示した。
ケタールを加水分解するために、アセトン(100ml)、水(5ml)およびp
‐TsOH‐H2O(143mg、0.752mmol)を上記固体物に加えた。pH
はやや酸性になるまでHClを加えることで調整した。混合液をヒートガンでし
ばらく加熱して透明溶液を得、これを室温で2時間攪拌した。混合液は混濁する
ようになるため、CH2Cl2を加えて透明溶液を得た。TLCでは反応の完了を
示した。溶媒を減圧下で除去して白色固体物を得、これにCH2Cl2および水を
加えた。水層をCH2Cl2で逆抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3で
洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させて、白色結晶固体物
(2.5g)を得た。溶出液としてCH2Cl2による粗生成物のフラッシュカラ
ムクロマトグラフィーにより望ましい3β‐フルオロメチル‐3α‐ヒドロキシ
‐5α‐プレグナン‐20‐オン(1.41g、59%)を得た。mp201‐
3℃
例34 3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグン‐17(20)‐エン
乾燥THF8ml中5α‐プレグン‐17(20)‐エン‐3‐オン(207mg
、0.689mmol)の溶液に‐30℃で(−78℃では、すべてのステロイドが
溶解しない)エーテル中MeMgBrの3M溶液(Aldrich、0.34ml、1.
02mmol)をシリンジで滴下した。−30℃で4.75時間攪拌した後、反応液
を飽和NH4Cl溶液/エーテル混合液に加えた。水層をエーテル(3×30ml
)で抽出し、有機層を合わせ、塩水溶液で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、減圧
下で濃縮した。粗製物質をCH2Cl2に溶解し、2cmカラム中32cmのフラッシ
ュシリカゲルに加えた。カラムを未反応ケトン(8.7mg、4%)が溶出するま
で100%CH2Cl2で溶出させた。各々100mlの2.5および5%アセトン
/CH2Cl2による溶出で、38mg(18%)の3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチ
ル‐5α‐プレグン‐17(20)‐エン(Rf0.35、100%CH2Cl2
)および3β‐ヒドロキシ‐3α‐メチル‐5α‐プレグン‐17(20)‐エ
ン(Rf0.16、100%CH2Cl2)を得た。
例35 3α‐ヒドロキシ‐17Z‐および17E‐メトキシメチレン‐5β‐アンドロ スタン
固体3α‐ヒドロキシ‐5β‐アンドロスタン‐17‐オン(504mg、1.
74mmol)をメトキシメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Aldrich、1
.484g、4.33mmol)およびカリウムtert‐ブトキシド(479mg、4.
27mmol)から製造されたイリドに何回かに分けて加えた。この混合液を7時間
還流し、その後0℃に冷却し、氷冷飽和NH4Cl溶液/エーテル混合液に加え
た。水層をエーテルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し
、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。粗製アルケンをCH2Cl2に溶解し、3.
5cm径カラム中13cmのフラッシュシリカに加えた。カラムを5%アセトン/C
H2Cl2400mlおよび7.5%アセトン/CH2Cl2200mlで溶出させた。
望ましいアルケンは回収された17‐オン(220mg、44%)と共にZ‐およ
びE‐異性体の1:1混合物(158mg、28%)として単離した。アルケン異
性体の混合物をフラッシュクロマトグラフィー(3.5cm径カラム中シリカ15
cm、4%アセトン/トルエン500mlおよび5、6および7%アセトン/トルエ
ン各々200mlで溶出)に再び付したが、うまく分離できなかった。プレパラテ
ィブHPLC(21.4mm径×25cm Microsorb5mカラム;溶媒系2.5%ア
セトン/CH2Cl2、10ml/min;RI検出)によりZ‐異性体、mp150‐
152℃(高極性側)およびE‐異性体、mp151‐153℃(低極性側)を
分離した。
例36 3α,20β‐ジヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナンおよび3α,2 0α‐ジヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン
参考文献:House,H.O.,Muller.H,C.,Pitt,C.G.,Wickam,P.P.,J.Org.Chem.,196
3,28,2407
切断したばかりのナトリウム(250mg、10.87mmol)および沸騰トルエ
ン(5ml)の混合液にイソプロピルアルコール(3ml、39.18mmol)および
トルエン(4ml+洗浄用2ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル-5α‐プレ
グナン‐20‐オン(340mg、1.022mmol)の溶液を30分間かけて滴下
した。得られた混合液を2.5時間還流したが、そのときのTLC(3:1ヘキ
サン:アセトン)では反応の完了を示し、出発ケトンよりも低いRfを有してほ
ぼ同様の強度を有する2つの新たなスポットを現した。反応溶液を室温に戻し、
その後氷浴で冷却した。1N HCl(10ml)を滴下した。混合液をCH2C
l2(〜50ml)で希釈した後、水層を分離し、CH2Cl2(×2)で逆抽出し
た。合わせた有機層を飽和NaHCO3で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し
、減圧下で蒸発させて、白色固体物(354mg)を得た。これら2生成物の精製
は溶出液として15:1および10:1ヘキサン/アセトンを用いたフラッシュ
クロマトグラフィーにより行った。
初期分画の蒸発により、白色固体物として3α,20β‐ジヒドロキシ‐3β
‐メチル-5α‐プレグナン(80mg)を得た。1H NMRおよびキャピラリー
GCを用いて、純度を調べた。
更に溶出により3α,20α‐ジヒドロキシ‐3β‐メチル-5α‐プレグナ
ンおよび3α,20β‐ジヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナンの9:
1混合物(GCに基づく)(合計248mg)を得た。この混合物を加温エタノー
ル(〜10ml)からの再結晶化に付したが、結晶は得られなかった。次に加温5
:1ヘキサン/アセトン(〜50ml)で試みたところ、白色結晶(110mg)を
得た。GCによると、これらの結晶は96%の純度を有するだけであった。最後
に、純粋な3α,20α‐ジヒドロキシ‐3β‐メチル-5α‐プレグナン(8
0mg)を更に加温エタノールからの再結晶化で得ることができた。
例37 3α‐ヒドロキシ‐3β‐ヨードメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
アセトン(3ml)中3(R)‐スピロ‐2′‐オキシラン‐5α‐プレグナン
‐20‐オン(40mg、0.12mmol)の溶液にNal(39mg、0.26mmol
)を加えた。得られた溶液を室温で〜4時間攪拌した。TLC(3:1ヘキサン
/アセトン)では新たな遅移動スポットの出現と共にほんの少量の出発物質の消
費を示し、これら2スポットの相対強度は経時的に変化せず、出発物質とヨード
メチル生成物(アルコキシドとして)との平衡の存在を示唆した。その後酢酸(
〜0.02ml)を上記反応溶液に加えた。混合液を室温で一夜攪拌した。そのと
きTLCでは出発エポキシドの完全消失を示した。反応混合液は少量の白色結晶
(酢酸ナトリウム)を含有していた。溶媒を減圧下で除去し、その後エーテルお
よび水を加えた。水相を分離し、エーテルで逆抽出した。合わせたエーテル溶液
を水および塩水で連続洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発さ
せて、白色固体物として3α‐ヒドロキシ‐3β‐ヨードメチル‐5α‐プレグ
ナン‐20‐オン(51mg、92%)を得た。
例38
a.3,3‐エチレンジオキシ‐5β‐プレグン‐17(20)‐エン
5β,3‐エチレンジオキシ‐アンドロスタン‐17‐オン(6g)をTHF
(15ml)中エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(15g)およびカリウ
ムt‐ブトキシド(4.5g)から製造されたWittig試薬に加えた。反応液を2
時間還流し、25℃まで冷却した。次いで塩化メチレン(80ml)および塩化ア
ンモニウム(60ml)の溶液を加え、有機層を分液漏斗で分離した。水層を塩化
メチレン(2×50ml)で抽出した。有機溶液を炭酸カリウムで乾燥させ、溶媒
を真空下で除去した。ほとんどのホスホロキシドはヘキサンで洗浄することによ
り除去した。得られた生成物(6g)をアセトン(100ml)に溶解し、塩酸(
2N、10ml)を加えた。塩基性後処理とその後に塩化メチレン抽出により得ら
れた粗生成物(5.5g)をクロマトグラフィーにより精製して、4.5gの
生成物(83%)を得た。純粋な立体異性体をヘキサンからの反復再結晶化によ
り得た。
b.3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグン‐(Z)1 7(20)‐エン
THF(15ml)中5β‐プレグン‐(Z)‐17(20)‐エン‐3‐オン
(950mg、3.17mmol)の溶液に0℃でトリフルオロメチルトリメチルシラ
ン(THF中0.5M溶液、9.5ml)を加えた。溶液は徐々に褐色になり、反
応は30分間で終了した。水(30ml)を加え、有機層を集めた。水層をエーテ
ル(3×50ml)で抽出し、有機溶液を炭酸カリウムで乾燥させた。純粋生成物
(680mg、58%)をカラムクロマトグラフィーにより溶出液として酢酸エチ
ルおよびヘキサン(1:9)を用いて単離した。
例39
a.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐エチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オ ン,21‐アセテート
トルエン35ml中3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐2
0‐オン(1.00g、2.92mmol)の懸濁液をメタノール2mlで処理した。
得られた溶液を氷/水浴で冷却し、ニートBF3‐Et2O(Aldrich、5.8ml
、5.02g、35.4mmol)を加えた。固体四酢酸鉛1.0g(Aldrich、1
.96g、4.42mmol)を数回に分けて加えた。淡紫色溶液が最初に生じ、攪
拌を0℃で続けたとき淡褐色になった。混合液を室温で3時間攪拌し、その後0
℃に再冷却した。冷反応液を飽和NaHCO3溶液、水および砕氷混合液52ml
に加えた。得られた混合液をEtOAc(2×75ml)で抽出した。合わせた有
機層を飽和NaCl溶液で抽出し、(Na2SO4)乾燥し、濃縮した。粗生成物
をカラムクロマトグラフィー(5cm径カラム中フラッシュシリカゲル25cm、2
0%アセトン/ヘキサン31で溶出)により精製して、アセテート749mg
(64%)を得た。mp196‐198℃
b.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐エチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オ ン,21‐ヘミサクシネート
アセトン50ml中21‐ブロモ‐3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐
プレグナン‐20‐オン(1.5g、3.56mmol)の攪拌溶液にコハク酸(2
.1g、17.8mmol)およびトリエチルアミン(3ml、21.4mmol)を加え
た。反応液を3.5時間加熱還流し、その後室温まで冷却してから、酢酸エチル
と希水性HClに分配した。有機層を飽和NaClで洗浄し、Na2SO4で乾燥
し、真空下で濃縮して、粗製固体物を得た。固体物をジクロロメタンで摩砕して
、固体物としてコハク酸を除去し、液体を真空下で濃縮して、泡状物(1.36
g)を得た。3cmカラム中シリカゲル6inでフラッシュクロマトグラフィーによ
り、1:3→3:1酢酸エチル:ヘキサンで勾配を徐々に調整して溶出させて5
0ml分画を集め、標題化合物830mg(51%)を得た。
c.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐エチニル‐5β‐プレグナン‐20‐オ ン,21‐ヘミサクシネートナトリウム
ヘミサクシネート633mg、mp62‐68℃をメタノールに溶解し、NaH
CO3116mg(0.253mmol)の水溶液を加えた。3.5時間攪拌した後、
溶媒を減圧下で除去し、残渣をエーテル/ヘキサン混合液で摩砕した。得られた
淡黄色固体物616mgは>20mg/mlで水溶性であった。
例40 3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐2 0‐オン,21‐アセテート
無水アルゴン雰囲気下で、3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5
β‐プレグナン‐20‐オン(1.94g、5.02mmol)をトルエン(86ml
)およびMeOH(5.2ml)に溶解した。三フッ化ホウ素エーテル錯体(10
.
4ml、84.3mmol)をシリンジで加えた。次いで四酢酸鉛(2.89g、6.
51mmol)を加えた。混合液を70分間攪拌し、水中に注ぎ、CH2Cl2で3回
抽出した。有機相を合わせ、水性NaHCO3およびNaCl溶液で洗浄し、M
gSO4で乾燥し、真空下で蒸発させ、淡黄色固体物(2.18g)を得た。こ
の固体物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/EtOAc15
0:1およびヘキサン/EtOAc4:1)により精製して、白色固体物(1.
54g、69%)を得た。mp167‐168.5℃
例41 3β‐クロロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
3(R)‐スピロ‐2′‐オキシラン‐5α‐プレグナン‐20‐オン(46
mg、0.14mmol)、テトラメチルアンモニウムクロリド(25mg、0.23mm
ol)および乾燥DMF(Aldrich、5ml)の混合液を〜130℃で加熱した。透
明溶液をしばらくして得た。TLC(7:1ヘキサン/アセトン)では、出発物
質以外にも、出発エポキシドより遅く移動する新たなスポットを示した。2時間
後に反応の進行はもうなかった。更にテトラメチルアンモニウムクロリド(〜2
5mg)を反応混合液に加えた。得られた混合液を130〜150℃で1時間攪拌
した。すべての固体物は溶解しなかった。TLCに変化はなかった。おそらく、
クロロメチル生成物(アルコキシドとして)と出発エポキシドとの平衡があるの
だろう。次いで混合液がまだ非常に熱いうちに酢酸(0.1ml、1.75mmol)
を反応混合液に加えた。混合液中に存在するすべての固体粒子が溶解し、透明溶
液が生じた。この溶液を〜100℃で2時間加熱したところ、TLCは反応の完
了を示し、1つだけのスポットを現した。溶媒を真空蒸留により除去した。得ら
れた固体物にCH2Cl2および水を加えた。水層をCH2Cl2で逆抽出した。合
わせた有機層を(MgSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させて、固体物(
46mg)を得た。この固体物の1H NMRでは望ましい位置異性体(regiois
omer)(即ち、3β‐クロロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐2
0‐オン)のみを示した。最後に、溶出液として9:1ヘキサン/アセトンを用
いたフラッシュクロマトグラフィーにより白色固体物として標題化合物(35mg
、68%)を得た。mp209‐10℃(分解)
例42
a.3β‐(3′‐ブロモ‐1‐プロピニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレ グナン‐20‐オン
乾燥THF(7ml)中臭化プロパルギル(トルエン中80%溶液、0.4ml、
3.6mmol)の溶液を−78℃でn‐BuLi(THF中2.5M、3mmol、1
.2ml)で処理した。混合液をこの温度で10分間攪拌した後、5β‐プレグナ
ン‐3,20‐ジオン,20‐ケタール(360mg、1mmol)の溶液を加え、混
合液を−78℃で2時間攪拌した。次いでそれを飽和NH4Cl溶液(1ml)で
反応停止させた。溶媒を除去し、その後残渣をアセトン(40ml)に溶解した。
2N HCl(10ml)を加えた後、溶液を室温で3.5時間攪拌した。飽和N
aHCO3溶液を加えて、酸を中和させた。溶媒を除去し、残渣をCH2Cl2で
抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩水で洗浄した。無水M
gSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(360mg)を
得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカゲルのカラムに
注いだ。ヘキサン:アセトン混合液(90:10)による溶出で、第一分画とし
て3α‐(3′‐ブロモ‐1‐プロピニル)‐3β‐ヒドロキシ‐5β‐プレグ
ナン‐20‐オン(50mg)を得た。更に同溶媒混合液による溶出で3β‐(3
′‐ブロモ‐1‐プロピニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐
オン(181mg)を得た。
例43 3β‐ブロモメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
3(R)‐スピロ‐2′‐オキシラン‐5α‐プレグナン‐20‐オン(36
2mg、1.10mmol)、テトラメチルアンモニウムブロミド(322mg、2.1
6mmol)、酢酸(1.0ml、17.5mmol)および乾燥DMF(Aldrich、30m
l)の混合液を〜130℃で加熱した。混合液中にはまだ一部の未溶解テトラメ
チルアンモニウムブロミドが存在し、110〜120℃で攪拌した。110〜1
20℃で30分間加熱した後のTLC(3:1ヘキサン/アセトン)では、出発
物質以外にも、新たな高極性側スポットを示した。主生成物スポットより遅く移
動する他の2つの非常に淡いスポットもあり、これら2つの非常に淡いスポット
の強度は経時的に増加した。110〜120℃で3時間後、TLCでは経時的に
量が変化しない未反応出発物質に相当するスポット以外にも3つのほぼ等しい強
度のスポットを示した。溶媒を真空蒸留により除去した。得られた固体物にCH2
Cl2、水および塩水(エマルジョン形成を防ぐため)を加えた。有機層を飽和
NaHCO3で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させて、固
体物(380mg)を得た。この固体物の1H NMRでは3種の生成物、即ち3
β‐ブロモメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン、3‐ヒ
ドロキシメチル‐5α‐プレグネ‐2‐エン‐20‐オンおよび3β‐(アセト
キシメチル)‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オンと未反応出発
物質の存在を示した。最後に、溶出液として9:1ヘキサン/アセトンを用いた
フラッシュクロマトグラフィーにより、白色固体物として純粋な3β‐ブロモメ
チル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン(98mg、22%)を
得た。mp196‐97℃(分解)
例44
a.3α‐ヒドロキシ‐19‐ノル‐5α‐17‐メトキシメチレンアンドロス タン
THF(20ml)中19‐ノル‐5α‐17‐メトキシメチレンアンドロスタ
ン‐3‐オン(200mg、0.65mmol)の溶液に−78℃でシリンジによりK
‐selectride(THF中1M)を加え、反応液をこの温度で4.5時間攪拌した
。次いで混合液を塩化アンモニウム溶液(飽和、20ml)および塩化メチレン(
40ml)含有の分液漏斗中に注いだ。水層を塩化メチレン(2×15ml)で抽出
した。有機溶液を炭酸カリウムで乾燥し、溶媒を真空下で除去した。カラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン中4%アセトン、4%塩化メチレン)により生成物1
30mg(64%)を得た。
b.3α‐ヒドロキシ‐19‐ノル‐5α‐アンドロスタン‐17β‐カルボキ サルデヒド
THF(10ml)中3α‐ヒドロキシ‐19‐ノル‐5α‐17‐メトキシメ
チレンアンドロスタン(130mg、0.43mmol)の溶液に25℃で塩酸の溶液
(1N、1ml)を加え、反応液を6時間攪拌した。次いで炭酸水素ナトリウム溶
液(NaHCO3、飽和、20ml)および塩化メチレン(30ml)を加えた。有
機層を分離し、水層を塩化メチレン(2×20ml)で抽出した。有機溶液を炭酸
カリウムで乾燥し、溶媒を真空下で除去した。純粋生成物(80mg、65%)を
カラムクロマトグラフィーにより溶出液としてアセトンおよびヘキサン(1:4
)を用いて単離した。
例45 3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン,2 1‐リン酸二ナトリウム
THF10ml中21‐ブロモ‐3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレ
グナン‐20‐オン(1.0g、2.43mmol)の溶液に室温で攪拌しながらリ
ン酸水素ジベンジル(2.1g、7.3mmol)およびトリエチルアミン(1.0
85ml、7.53mmol)を加えた。次いで反応液を4.5時間加熱還流し、その
後室温まで冷却した。次いでジクロロメタン(25ml)を加え、溶液を分液漏斗
に移し、1N HCl、飽和水性NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真
空下で濃縮して、粗製油状物としてジベンジルホスフェート(1.205g)を
得た。ジベンジルホスフェート(790mg、1.3mmol)を数滴の硫酸と共に2
:1EtOH:THF(30ml)に溶解し、5%Pd/C(180mg、20重量
%)を加え、反応がTLCで終了するまで室温で50psi(約3.5kg/cm2)の
H2に付した。触媒を濾去し、濾液を濃縮した。残渣を4:1MeOH:水(1
0ml)に溶解し、1M NaOHでpH11まで滴定した(溶液は混濁した)。
溶液を易濾過性固体物が沈殿するまでアセトンで処理してから、混合液を0℃に
冷却し、濾過して、粗製固体物260mgを単離した。固体物を水20mlに溶解し
て混濁溶液を形成し、それを濾過し、その後濃縮して、白色固体物として標題化
合物220mgを得た。
例46
a.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン ‐20‐オン,21‐ヘミサクシネート
コハク酸(20g、170mmol)およびトリエチルアミン(19ml、140mm
ol)をアセトン(200ml)中粗製21‐ブロモ‐3α‐ヒドロキシ‐3β‐ト
リフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐20‐オン(5.36g、10.9mmol
)の溶液に加えた。混合液を1.75時間還流した。残渣を氷水(350ml)に
注いだ。次いで更に水(100ml)を加えた。混合液を攪拌し、その後CH2C
l2(200ml、200mlおよび100ml)で3回抽出した。合わせた有機相を
MgSO4で乾燥し、真空下で蒸発させて半固体残渣(5.71g)を得、これ
をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH)勾配90:1
〜20:1)により精製して、白色固体物(2工程で3.63g、66%)を得
た。mp:分解(広範囲)
b.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン ‐20‐オン,21‐ヘミサクシネート,ナトリウム塩
3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐
20‐オン,21‐ヘミサクシネート(859mg、1.71mmol)をMeOH(
35ml)に溶解した。次いで水(10ml)中NaHCO3(143mg、1.70m
mol)を滴下した。更にMeOH(10ml)を加えた。2.5時間攪拌した後、
溶媒を蒸発させた。トルエンを加え、真空下で蒸発させた。残渣をエーテル/ヘ
キサン、その後ヘキサンで処理して、白色固体物を得た。MeOHを加え、除去
した。ヘプタンを加え、真空下で除去した。残渣をヘキサンで処理し、真空下で
乾燥させて、白色固体物(878mg、98%)を得た。
例47
a.21‐(N,N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチ ル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
アセトニトリル(15ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグ
ナン‐20‐オン(3.32g、10mmol)およびN,N‐ジメチルメチレンア
ンモニウムクロリド(1.6g、17mmol)の溶液を2.5時間還流した。冷却
した後、溶媒を除去し、残渣を飽和NaHCO3溶液の添加で塩基性化した。次
いで混合液をCH2Cl2で抽出し、塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、蒸
発させて粗生成物を得た。この生成物をアセトンから結晶化し、無色棒状物とし
て21‐(N,N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル
‐5α‐プレグナン‐20‐オン(550mg)を得た。
母液を蒸発乾固させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付した。ヘキサ
ン:アセトン(2:3、1:4)による溶出で、無色固体物として21‐(N,
N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐21‐メチレ
ン‐5α‐プレグナン‐20‐オン(200mg)を得た。更にアセトンによる溶
出で、無色固体物として21‐(N,N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒド
ロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン(1g)を更に得た。
b.3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐21‐メチレン‐5α‐プレグナン‐2 0‐オン
21‐(N,N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル
‐5α‐プレグナン‐20‐オン(500mg)およびMeI(4ml)の混合液を
室温で1.5時間攪拌した。CH2Cl24mlを加え、攪拌を更に15時間続けた
。MelおよびCH2Cl2を除去し、残渣をCH2Cl2(20ml)に溶解し、飽
和NaHCO3溶液(15ml)で処理した。室温で2.5時間攪拌した後、有機
層を分離し、塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、蒸発させた。残渣(50
0mg)をシリカゲルクロマトグラフィーに付した。CH2Cl2:アセトン(95
:5)による溶出で3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐21‐メチレン‐5α‐
プレグナン‐20‐オン(300mg)を得た。
c.3α‐ヒドロキシ‐3β,21‐ジメチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
EtOAc(30ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐21‐メチレン‐
5α‐プレグナン‐20‐オン(250mg)の溶液にPd/C(27mg、5%)
の存在下室温で1時間(2.5atmのH2)水素付加した。濾過、その後溶媒の除
去後に、無色固体物として標題化合物(198mg)を得た。mp190‐192
℃
例48
a.21‐(N,N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレ グナン‐20‐オン
アセトニトリル(3ml)中3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
(318mg、1mmol)およびN,N‐ジメチルメチレンアンモニウムクロリド(
100mg、1.1mmol)の溶液を2時間還流した。冷却した後、溶媒を除去し、
残渣を2N HCl 5mlの添加で酸性化した。次いで混合液をEtOAcで抽
出した。水層を分離し、2N NaOHで中和した。沈殿固体物をCH2Cl2で
抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、蒸発させ
て、無色固体物として粗製21‐(N,N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒ
ドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン(200mg)を得、これを次の工程で
そのまま用いた。
b.3α‐ヒドロキシ‐21‐メチレン‐5β‐プレグナン‐20‐オンおよび 3α‐ヒドロキシ‐21‐メトキシメチル‐5β‐プレグナン‐20‐オン
21‐(N,N‐ジメチルアミノ)メチル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグ
ナン‐20‐オン(550mg)、CH2Cl2(2ml)およびMeI(4ml)の混
合液を室温で1時間攪拌した。MeIおよびCH2Cl2を除去し、残渣をMeO
H中で72時間還流した。冷却した後、混合液を氷水で処理し、EtOAcで抽
出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、蒸発させた
。残渣(500mg)をシリカゲルクロマトグラフィーに付した。CH2Cl2:ア
セトン(95:5)による溶出で3α‐ヒドロキシ‐21‐メチレン‐5β‐プ
レグナン‐20‐オン(150mg)を得た。更に同溶媒による溶出で無色固体物
として3α‐ヒドロキシ‐21‐メトキシメチル-5β‐プレグナン‐20‐オ
ン(120mg)を得た。
例49
a.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン ‐20‐オン,21‐ホスフェート二ナトリウム
エタノール(20ml)中3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチ
ル‐5β‐プレグナン‐20‐オン,21‐ジベンジルホスフェート(712mg
、1.07mmol)および活性炭担持パラジウム(5%Pd、180mg)を(Parr
装置で)水素の50psi雰囲気下で2時間おいた。炭素担持パラジウムを濾去し
、濾液を蒸発させて、油状物を得た。この油状物をメタノール:水4:1(10
ml)
に溶解した。1.00M NaOH(1.97ml)を滴下して、pHを11(±
1)にした。少量の固体物を濾去し、濾液からほとんどの溶媒を蒸発により除去
した。残留物(ほとんど水)を凍結乾燥により除去して、白色固体物(494mg
、88%)を得た。mp224℃分解。1H NMRあり
b.3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン ‐20‐オン,21‐ジベンジルホスフェート
3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐21‐ブロモ‐5β
‐プレグナン‐20‐オン(1.20g、2.58mmol)、ジベンジルホスフェ
ート(2.15g、7.74mmol)およびトリエチルアミン(1.08g、7.
74mmol)をTHF(10ml)中で攪拌し、その後3時間加熱還流した。室温ま
で冷却した後、EtOAcおよび0.5M HClを加えた。有機相を分離し、
水性NaHCO3およびNaClで洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で蒸発さ
せて、褐色油状物を得た。この油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(
ヘキサン/アセトン4:1)により精製して、透明油状物(712mg、42%)
を得た。
c.3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐21‐ブロモ‐5β‐プレ グナン‐20‐オン
臭化水素酸(48%、2滴)をメタノール(100ml)中3α‐ヒドロキシ‐
3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐20‐オン(4.20g、10
.9mmol)の攪拌溶液に加えた。次いでメタノール(60ml)中臭素(2.17
g、13.6mmol)の溶液を10分間かけて滴下した。30分間攪拌した後、固
体NaHCO3を(すべての臭化水素酸が中和されるまで)加え、溶媒を蒸発さ
せた。残渣をCH2Cl2と水に分配した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、Mg
SO4で乾燥し、真空下で蒸発させて、黄色半固体残渣(5.36g)を得、こ
れを更に精製せずに用いた。
d.3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
(参考文献:Krishnamurti,R.,Bellew,D.R.,Surya,Prakash,G.K.,J.Org.Chem.,5
6,984(1991))
乾燥THF(3ml)中5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン,20‐エチレン
ケタール(60mg、0.166mmol)の溶液にTHF中0.5M F3CSi(
CH3)3(0.5ml、0.25mmol)を加えた。得られた無色溶液を0℃に冷却
し、n‐Bu4NFxH2O(少量の結晶)を加えた。冷却浴を取除き、混合液を
室温まで加温した。5α‐プレグナン‐3,20‐ジオン,20‐エチレンケタ
ールに関する同様の反応とは異なり、上記反応混合液は黄色にならず、ガス発生
がなかった。更にTHF中0.5M F3CSi(CH3)3(0.5ml、0.2
5mmol)を加えた。得られた混合液を室温で数分間攪拌した。TLC(3:1ヘ
キサン:アセトン)ではRf1に近い新たなスポットを示したが、一部の未反応
出発物質がまだ存在していた。したがって、更にTHF中0.5M F3CSi
(CH3)3(0.5ml、0.25mmol)を加えた。混合液を再び室温でしばらく
攪拌した。未反応出発物質はみられなかった。1N HCl(〜3ml)を加え、
得られた2相混合液を室温で一夜攪拌した。トリフルオロメチル化の結果として
形成されたスポットは完全に消失し、2つの新たな低極性側スポットが存在して
、低い方が主生成物であった。次いで混合液をエーテルおよび水で希釈した。水
層を分離し、エーテルで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3および塩
水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させて、白色結晶(
泡状)固体物を得た。2種のエピマーをフラッシュクロマトグラフィーにより1
5:1ヘキサン:アセトンで分離した。初期分画の蒸発により副異性体を得た。
更にカラムの溶出で標題化合物50mgを得た。
例50
a.3β‐トリフルオロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐21‐ブロモ‐5β‐19 ‐ノルプレグナン‐20‐オン
メタノール(10ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β
‐19‐ノルプレグナン‐20‐オン(0.65g、1.75mmol)の溶液を含
有したフラスコに、褐色を維持するような速度でこの色が続くまで、メタノール
(10ml)中臭素の溶液(0.15ml)を滴下した。次いで水(50ml)を加え
、混合液をCH2Cl2(3×40ml)で抽出した。合わせた抽出液をK2CO3で
乾燥した。溶媒の除去により泡状白色固体物として生成物(0.805g)を得
た。
b.3β‐トリフルオロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐19‐ノルプレグナ ン‐20‐オン,21‐ジベンジルホスフェート
THF(10ml)中3β‐トリフルオロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐21‐ブ
ロモ‐5β‐19‐ノルプレグナン‐20‐オン(0.805g)の溶液にジベ
ンジルホスフェート(1.48g、5.32mmol)およびトリエチルアミン(5
38mg、5.32mmol)を加え、混合液を1.5時間加熱還流した。HCl(0
.5N、40ml)を加え、それをCH2Cl2(3×40ml)で抽出した。合わせ
た抽出液をNa2SO4で乾燥した。溶媒の除去により粗製物質を得、これをクロ
マトグラフィーにより精製して、生成物733mg(65%)を得た。
c.3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐19‐ノルプレグナ ン‐20‐オン,21‐リン酸二ナトリウム
エタノール(20ml)中3β‐トリフルオロメチル‐3α‐ヒドロキシ‐5β
‐19‐ノルプレグナン‐20‐オン,21‐ジベンジルホスフェート(733
mg)およびPd/C(5%、200mg)の混合液をParr水素付加機に入れた。水
素付加分解を約50psi下で30分間以内に行い、得られた混合液を#5濾紙で
濾過して、触媒を除去した。溶媒を除去して、白色泡状固体物(494mg)を得
た。この固体物をメタノール(10ml)に溶解し、水(8ml)中NaHCO3
(190mg)の溶液を0℃で加えた。次いでメタノールを真空下で除去し、得ら
れた水溶液を凍結乾燥して、生成物(530mg、92%)を得た。
例51 3α‐ヒドロキシ‐21‐(ピリジ‐4‐イルチオ)‐5β‐プレグナン‐20 ‐オン
乾燥THF30ml中21‐ブロモ‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐2
0‐オン(2.8g、7.05mmol)および4‐メルカプトピリジン(940mg
、8.46mmol)の溶液に25℃でトリエチルアミン(1ml)を滴下し、混合液
を60℃に加熱し、1.5時間攪拌した。次いで溶液を酢酸エチルと1:1飽和
NaHCO3および水に分配した。次いで有機層を飽和NaClで洗浄し、Mg
SO4で乾燥し、真空下で濃縮して、粗製固体物3.19gを得た。5.5cmカ
ラム中シリカゲル6inでフラッシュクロマトグラフィーにより、10〜15%ア
セトン:CH2Cl2で溶出させて50ml分画を集め、黄色固体物として標題化合
物2.246g(75%)を得た。mp192‐4℃
例52
a.3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン,20 ‐ケタール
ガス導入口、温度計およびコンデンサーを装備した250ml3首フラスコにリ
チウムアセチリド‐EDA錯体(2.75g、90%、27.5mmol)を入れた
。乾燥ベンゼン(60ml)を加え、アセチレンガスを適度な速度で混合液に吹き
込んだ。次いで混合液を油浴で50〜55℃に加熱し、5α‐プレグナン‐3,
20‐ジオン,20‐ケタール(9g、25mmol)で少しずつ処理した。攪拌を
この温度で5時間、その後室温で更に17時間続けた。得られた懸濁液を10℃
に冷却し、飽和NaCl溶液(5ml)で処理した。溶媒を除去し、水を残渣に加
えた。非水溶性生成物を濾取し、水洗し、真空下で乾燥させた。次いでこの粗生
成
物をEtOAcから結晶化して、3β‐エチニル‐3β‐ヒドロキシ‐5α‐プ
レグナン‐20‐オン,20‐ケタール(3.35g)を得た。母液を蒸発乾固
させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。トルエン:
アセトン混合液(92:8)による溶出で、未反応出発ケトン(1.3g)、そ
の後に第二分画として3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐
20‐オン,20‐ケタール(1.3g)を得た。更に同溶媒混合物による溶出
でより高極性の3α‐エチニル‐3β‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐
オン,20‐ケタール(270mg)を得た。
b.3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン,20‐
ケタール(550mg)をアセトン(20ml)および2N HCl(10ml)の混
合液に溶解し、混合液を室温で15時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をCH2
Cl2で抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩水で洗浄した。
無水MgSO4で乾燥した後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(414mg
)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカゲルカラム
に注いだ。トルエン:アセトン混合液(92:8)による溶出で標題化合物(2
80mg)を得た。mp175‐177℃
c.3α‐エチニル‐3β‐ニトロオキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
CHCl3(45ml)中3α‐エチニル‐3β‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナ
ン‐20‐オン,20‐ケタール(2.15g)の溶液を−20℃に冷却し、無
水酢酸(20ml)で処理した。次いで発煙硝酸(4ml)を加え、混合液をこの温
度で45分間攪拌した。−5℃まで加温した後、黄色溶液を2N NaOH(7
0ml)および水(150ml)の混合液に注いで、pH3〜4の溶液を得、その後
これをCHCl3で抽出し、水、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、(MgS
O4)乾燥し、蒸発させて、粘稠物質として標題化合物(3g)を得、これを
次の工程でそのまま用いた。
d.3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
上記工程からの粗製3α‐エチニル‐3β‐ニトロオキシ‐5α‐プレグナン
‐20‐オン(3g)をTHFおよび水(30ml、1:1)の混合液に溶解した
。AgNO3(516mg)を加えた。室温で15時間攪拌した後、溶媒を除去し
、残渣をCH2Cl2で抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩
水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥した後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生
成物(2g)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカ
ゲルカラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液(93:7)による溶出で、第
一分画として3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オ
ン(550mg)を得た。
例53
a.1,2‐ジブロモエチレンからリチウム試薬の製造
N2ガスバブラー、温度計および滴下漏斗を装備した250ml3首フラスコに
1,2‐ジブロモエチレン(シス/トランス混合物、98%、Aldrich、2.1m
l)26mmol、mw=186、d=2.246)を入れた。乾燥THF(40ml)
を加え、溶液をドライアイス‐アセトン浴で−78℃に冷却した。n‐BuLi
(THF中2.5M、20ml、50mmol)を35分間かけて滴下した。混合液を
この温度で40分間攪拌し、得られた試薬を次の工程に直ちに用いた。
b.3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン,20 ‐ケタール
−78℃に維持されたTHF中の上記試薬溶液をTHF(50ml)中5α‐プ
レグナン‐3,20‐ジオン,20‐ケタール(4.68g、13mmol)の溶液
で1時間にわたり滴下処理した。温度は添加中−70℃以下に維持した。攪拌を
この温度で15分間続けた(TLCによる検査では100%変換)。冷却浴を取
除き、得られた溶液に2N HClを加えて反応停止させた(pH6〜7)。溶
媒を除去し、残渣をクロロホルムで抽出し、有機層を分離し、水洗し、無水Mg
SO4で乾燥させた。溶媒の除去により、標題生成物(3.9g)を対応3β‐
ヒドロキシエピマーとのエピマー混合物(85:15)として得た。
例54 3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐19‐ノルプレグナン‐ 20‐オン
THF(80ml)中3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐1
9‐ノルプレグネ‐17(20)‐エン(2.6g、7.3mmol)の溶液に25
℃でジボランTHF錯体(THF中1M溶液、22ml)を滴下した。反応は1時
間で完了し、その後水酸化ナトリウムの溶液(20%、50ml)を0℃で非常に
ゆっくり加え、その後過酸化水素(30%、30ml)を加えた。次いで水を加え
、THF層を分液漏斗により分離した。水層を塩化メチレン(2×40ml)で抽
出した。有機溶液を炭酸カリウムで乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。速いカ
ラム(ヘキサン:アセトン=1:1)で生成物1.8gを得、これをPCC酸化
に付した(PCC、2.1g、9.6mmol;酢酸ナトリウム、0.8g、9.6
mmol)。純粋生成物(700mg、26%)をカラムクロマトグラフィーにより溶
出液として酢酸エチルおよびヘキサン(15:85)を用いて精製した。mp1
51.5‐153.0℃
例55
a.ベンジルフェニルスルホキシドの合成
CH2Cl225ml中ベンジルフェニルスルフィド(Aldrich、1.068g、
5.33mmol)の溶液に−78℃でCH2Cl210ml中m‐クロロ過安息香酸(
Aldrich、50〜60%;60%のとき760mg、2.64mmol)の溶液をゆっ
くり加えた。室温まで加温して一夜攪拌した後、溶液を飽和NaHCO3溶液
20mlに加えた。水層を分離し、CH2Cl2(2×10ml)で抽出した。次いで
プールされた有機層を(MgSO4)乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル、10%アセトン/ヘキサンおよび15%ア
セトン/ヘキサン)に付して、白色固体物としてスルホキシド(632mg、55
%)を得た。mp123‐126℃
b.20,20‐エチレンジオキシ‐3α‐ヒドロキシ‐3β‐〔〔2‐(フェ ニルスルフィニル)‐2‐フェニル〕エチル〕‐5α‐プレグナン
乾燥THF2ml中ジイソプロピルアミン(Aldrich、CaH2から蒸留したばか
り;0.5ml、361mg、3.57mmol)の溶液を−10℃に冷却し、シリンジ
で滴下されるヘキサン中n‐BuLiの1.6M溶液(Aldrich、1.0ml、1.
6mmol)で処理した。10分間後に反応液を−75℃に冷却し、乾燥THF5ml
中ベンジルフェニルスルホキシド(347mg、1.60mmol)の溶液をシリンジ
で30分間かけて滴下した。得られた深黄色溶液に固体20,20‐エチレンジ
オキシ‐3(R)‐5α‐プレグナン‐3‐スピロ‐2′‐オキシラン297mg
(0.79mmol)を加えた。反応液を室温まで加温し、その後50℃に加温した
。5時間後に反応液を室温まで冷却し、氷冷水30mlに加えた。得られた混合液
をEtOAc(3×20ml)で抽出した。合わせたEtOAc層を飽和NaCl
溶液で逆抽出し、(Na2SO4)乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマト
グラフィー(シリカゲル、100%CH2Cl2〜20%アセトン/CH2Cl2の
勾配)により精製して、2種ジアステレオマーの混合物としてスルホキシド(4
05mg、86%)を得た。この混合物を脱離工程に用いた。
c.3α‐ヒドロキシ‐3β‐〔2‐(E)‐フェニルエテニル〕‐5α‐プレ グナン‐20‐オン
2,4,6‐コリジン(CaH2から蒸留)0.2ml含有p‐イソプロピルト
ルエン1.5ml中スルホキシド(200mg、0.339mmol)の懸濁液を油浴中
135℃で60分間加熱した。室温まで冷却した後、溶液を一夜攪拌した。白色
沈殿物が生成し、これを単離して、p‐イソプロピルトルエン(3×1ml)で洗
浄した。1H NMRおよびTLCによると、沈殿物(69mg、44%)は望ま
しい20,20‐エチレンジオキシ‐3α‐ヒドロキシ‐2(E)‐フェニルエ
テニル‐5α‐プレグナンであった。アセトン中ケタールの溶液を0℃で1MH
Clで処理し、冷却下で1時間攪拌した。反応液をEtOAc/水混合液中に注
ぎ、有機層を水および飽和NaCl溶液で洗浄した。(Na2SO4)乾燥した後
、溶媒を真空下で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、
1%アセトン/CH2Cl2で溶出)により精製した。
例56 3α‐ヒドロキシ‐3β‐(2′‐プロペニル)‐5β‐プレグナン‐20‐オ ン
乾燥THF(20ml)中5β‐プレグナン‐3,20‐ジオン,20‐ケター
ル(180mg、0.5mmol)の溶液を−70℃でアリルマグネシウムブロミド(
THF中2M、1mmol、0.5ml)で処理した。混合液をこの温度で5分間、そ
の後室温で1.5時間攪拌した後、2N HCl(1ml)で反応停止させた。溶
媒を除去し、残渣をアセトン(15ml)に溶解した。Dowex-40樹脂(2g)を加
えた後、溶液を室温で20分間攪拌した。樹脂を濾去し、溶媒を除去した。残渣
をCH2Cl2で抽出した。有機層を水、希NaHCO3溶液、水および塩水で洗
浄した。無水MgSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物
(250mg)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカ
ゲルのカラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液(95:5)による溶出で、
第一分画として3α‐(2′‐プロペニル)‐3β‐ヒドロキシ‐5β‐プレグ
ナン‐20‐オン(45mg)を得た。更に同溶媒混合液による溶出で3β‐(2
′‐プロペニル)‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
(85mg)を得た。mp119‐120℃
例57
a.3α‐ヒドロキシ‐17b‐エチニル‐5α‐アンドロスタン
3α-tert-ブチルジメチルシリルオキシ‐17b‐エチニル‐5α‐アンドロ
スタン(100mg、0.24mmol)をアセトニトリル/THF(30ml、2:1
v/v)に溶解し、0℃に冷却した。無水フッ化水素酸(48%、2ml、60mmol
)を滴下し、反応溶液を室温まで加温した。2時間後に反応溶液を水中に注ぎ、
CH2Cl2で抽出した。有機相を水性炭酸水素ナトリウムで洗浄し、MgSO4
で乾燥し、真空下で蒸発させて白色固体物(69mg)を得た。この固体物をフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン12:1)により精製し
て、白色固体物(59mg、82%)を得た。mp158‐160℃
b.3α-tert-ブチルジメチルシリルオキシ‐17b‐エチニル‐5α‐アンド ロスタン
乾燥アルゴン雰囲気下でジイソプロピルアミン(125ml、0.95mmol、C
aH2から蒸留)をTHF(2ml)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。n‐ブチ
ルリチウム(ヘキサン中2.5M、380ml、0.95mmol)を滴下した。この
温度で5分間攪拌した後、溶液を−78℃に冷却した。3α-tert-ブチルジメチ
ルシリルオキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン,20‐エノールジエチルホス
フェート(164mg、0.288mmol)をTHF(1ml)に溶解し、この溶液を
既に製造されたリチウムジイソプロピルアミドの溶液(まだ−78℃)に滴下し
た。反応混合液を室温まで2.5時間かけて加温した。水(1ml)を加え、その
後混合液をエーテル75mlで希釈した。有機相を1M HCl、水および水性炭
酸水素ナトリウムで洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で蒸発させて半固体残
渣(100mg、83%)を得、これを更に精製せずに用いた。
c.3α-tert-ブチルジメチルシリルオキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン, 20‐エノールジエチルホスフェート
乾燥アルゴン雰囲気下でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中
1.0M溶液、1.02ml、1.02mmol)をTHF(1ml)で希釈した。橙色
溶液を−78℃に冷却した。3α-tert-ブチルジメチルシリルオキシ‐5α‐プ
レグナン‐20‐オン(400mg、0.92mmol)をTHF(1ml)に溶解し、
既に製造されたリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(まだ−78℃
)に滴下した。この温度で45分間攪拌した後、ジエチルクロロホスフェート(
140ml、0.97mmol)を滴下し、得られた溶液を室温まで加温した。水(1
ml)、その後エーテルを加えた。有機相を1N HCl、水および水性炭酸水素
ナトリウムで洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で蒸発させて黄色油状物(3
94mg)を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセト
ン10:1)により精製して、透明油状物(164mg、31%)を得た。
d.3α-tert-ブチルジメチルシリルオキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン
乾燥アルゴン雰囲気下で3α‐ヒドロキシ‐5α‐プレグナン‐20‐オン(
1.1g、3.5mmol)を無水DMF(17ml)に溶解した。イミダゾール(0
.94g、13.8mmol)を加え、混合液をすべてが溶解するまで攪拌した。次
いでtert‐ブチルジメチルシリルクロリド(1.04g、6.91mmol)を加え
、反応混合液を一夜攪拌した。エーテル(約50ml)を加え、有機相を1NHC
l、水および水性炭酸水素ナトリウムで洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で
蒸発させて白色固体物(1.93g)を得た。この固体物をフラッシュカラムク
ロマトグラフィー(100%CH2Cl2)により精製して、白色固体物(1.1
6g、78%)を得た。
例58 3α,21‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン,21 ‐メシレート
ピリジン(1ml)中3α,21‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナ
ン‐20‐オン(77mg、0.22mmol)の溶液に0℃でメタンスルホニルクロ
リド29ml(42mg、0.37mmol)を加えた。冷却下で2時間40分攪拌した
後、反応液を水中に注ぎ、得られた沈殿物を集めた。フラッシュクロマトグラフ
ィー(20mm径カラム中シリカ6″、0〜5%EtOAc/ヘキサンの勾配で溶
出)により白色固体物としてメシレート54mg(57%)を得た。
例59 21‐ブロモ‐3β一エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐ オン
メタノール125ml中3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン
‐20‐オン(2.5g、7.3mmol)の攪拌溶液に0℃で数滴のHBrを加え
、その後メタノール25ml中臭素の溶液(1.28g、8.0mmol)をゆっくり
滴下した。反応液を25℃にゆっくり加温し、完全脱色したら、溶液を少量のN
aHCO3含有の氷水に加えた。沈殿物を濾過し、ジクロロメタンに溶解し、M
gSO4で乾燥し、真空下で濃縮して、粗製泡状物(2.837g)を得た。5
.5cmカラム中シリカゲル6inでフラッシュクロマトグラフィーにより、1%ア
セトン:CH2Cl2で溶出させて50ml分画を集め、泡状物として標題化合物1
.96g(64%)を得た。
例60 3β‐クロロエチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オン
乾燥THF(7ml)中シス‐1,2‐ジクロロエチレン(194mg、0.16
ml、2mmol)の溶液をN2下−10℃でn‐BuLi(THF中2.5M)4mmo
l、1.4ml)で処理した。混合液を−30℃で20分間、その後−5℃で10
分間攪拌した。それを−30℃に再冷却し、乾燥THF(10ml)中5β‐プレ
グナン‐3,20‐ジオン,20‐ケタール(360mg、1mmol)の溶液を10
分間かけて滴下した。冷却浴を取除き、混合液を室温で0.5時間攪拌した。N
H4Cl溶液(3ml)を加えて、反応を停止させた。溶媒を除去し、その後残渣
をアセトン(25ml)に溶解した。2N HCl(10ml)を加えた後、溶液を
室温で1時間攪拌した。飽和NaHCO3溶液を加えて、酸を中和させた。溶媒
を除去し、残渣をCH2Cl2で抽出した。有機層を水、その後塩水で洗浄した。
無水MgSO4で乾燥させた後、溶液を濾過し、蒸発させて、粗生成物(427m
g)を得た。次いでこの粗生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、シリカゲルのカ
ラムに注いだ。トルエン:アセトン混合液(95:5)による溶出で無色固体物
として標題化合物(130mg)を得た。
例61 3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン
無水1,2‐ジメトキシエタン(DME)(5ml)中3(R)‐5α‐プレグ
ナン‐3‐スピロ‐2′‐オキシラン‐20‐オン(101mg、0.305mmol
)およびNal(115mg、0.767mmol)の溶液(淡黄色)に室温でn‐B
u3SnH(0.22ml、0.238g、0.818mmol)を加えた。反応溶液
は無色になった。次いでアゾビスイソブチルニトリル(AIBN)(10mg、0
.061mmol)を加えた。得られた溶液を窒素雰囲気下で21時間還流したとこ
ろ、TLC(3:1ヘキサン:アセトン)では反応の完了を示した。反応をメタ
ノールで停止させ、混合液を室温でしばらく攪拌した。溶媒を真空下で除去して
油状物を得たが、これはどちらにも溶解しなかった。CH2Cl2の添加で溶液を
得、これを水、1N HClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。有機層を(M
gSO4)乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、白色固体物を得た。勾配フラッ
シュクロマトグラフィー(ヘキサン、7:1ヘキサン/アセトン、5:1ヘキサ
ン/アセトン)による精製で標題化合物(93mg、92%)を得た。
上記化合物が個別のジアステレオマーに分離できるジアステレオマーの混合物
として存在しているかもしれないことは、当業者にとり明らかであろう。ジアス
テレオマーの分割は、好ましくはガスまたは液体クロマトグラフィーあるいは天
然源からの単離により行える。他で指摘されないかぎり、前記のような本発明に
よる化合物に関する明細書およびクレームでの言及は、分離されていようとまた
はその混合物であろうと、すべての異性体を含めた意味である。
異性体を分離してみると、望ましい薬理活性はジアステレオマーの1つで優れ
ていることが多い。ここで開示されるように、これら化合物の生物活性は高度の
立体特異性を示す。
TBPS結合アッセイをGee,K.W.,Lawrence,L.J.and Yamamura,H.I.,″Modula
tion of the Chloride Ionophore by Benzodiazepine Receptor Ligands Influe
nce of Gamma-Aminobutyric Acid and Ligand Efficacy″,Molecular Pharmacol
ogy,30:218,1986で記載された操作に従い行った。雄性Sprague-Dawleyラット(
200〜250g)を二酸化炭素で麻酔し、断頭した。ラットの脳を取出し、大
脳皮質を切り刻んで、10倍容量の0.32Mスクロース中でホモゲナイズした
。組織を1000×gで10分間遠心し、得られた上澄を9000gで20分間
遠心した。得られたペレットを10倍容量の200mMNaCl/50mMリン酸N
a‐K pH7.4緩衝液(結合用緩衝液)に再懸濁し、その後9000×gで
10分間遠心した。この洗浄操作を2回繰返し、最終P2ペレットを結合用緩衝
液に再懸濁した。結合アッセイでは、〔35S〕TBPS(2nM)をP2膜、5μ
M GABAおよび、1)全結合量を測定するために無添加;2)非特異的結合
を測定するために2μM未標識TPBS;3)濃度1nM〜10μM範囲内の神
経ステロイドと共に、結合用緩衝液中で同時インキュベートした。22℃で90
分間のインキュベート後に、懸濁液を濾過し、結合放射能を液体シンチレーショ
ンカウントにより調べた。TBPS結合の50%阻害を示す神経ステロイドの濃
度であるIC50を、MicrosoftのExcel Solverで非線形曲線フィッティングルー
チ
ンを用いて計算した。低いIC50ほど、GABAAレセプター‐塩化物チャンネ
ル複合体のステロイド部位と高い親和性を示す。表1は本発明で用いられた代表
的ステロイド類のIC50値を示している。
本発明による化合物は既知の技術により製造される。例えば、プロゲステロン
の天然代謝産物は様々な動物排泄源、例えば尿から抽出しても、あるいは大豆ま
たはヤマノイモのような植物産品から抽出してもよい。このような抽出は下記工
程:(i)HClによる加水分解;(ii)トルエンによる抽出;(iii)トルエ
ン抽出物から酸性物質の除去;(iv)希NaOHおよび水でエタノール溶液から
の沈殿により中性トルエン可溶性分画からプレグナン類以外の物質の除去、およ
び(v)得られた精製プレグナン類の秤量という工程を用いて行われる。Marria
n et al.,″The Isolation of Pregnane-3 α-ol-20-one″,Biochem.,40:376-38
0(1947)参照。次いでこれらの抽出化合物は望ましい誘導体を形成するため化学
的に変換されるか、または直接用いられる。
本発明の医薬組成物は、被治療体、動物またはヒトで望ましい薬学的活性を示
すために十分な無毒性量で、本発明による活性化合物またはこのような化合物の
混合物を無毒性製薬キャリアと配合することにより、慣用的な単位剤形で製造さ
れる。好ましくは、組成物は活性成分約5〜約250mg/投薬単位から選択され
る活性だが無毒性の量で活性成分を含有している。本発明による組成物および方
法は不眠症を防止して、睡眠を生じさせる。
用いられる製薬キャリアには、例えば固体、液体または経時放出物質がある(
例えば、Remington′s Pharmaceutical Sciences,14th Edition,1970参照)。
代表的固体キャリアはラクトース、白土、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天
、ペクチン、アラビアガム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、微結晶
セルロース、ポリマーヒドロゲルなどである。典型的な液体キャリアはプロピレ
ングリコール、β‐シクロデキストリンの水溶液、シロップ、ピーナツ油、オリ
ーブ油および類似エマルジョンである。同様に、キャリアまたは希釈物にはグリ
セロールモノステアレートまたはグリセロールジステアレート単独、あるいはワ
ックス、マイクロカプセル、微小球、リポソームまたはヒドロゲルと一緒にした
ような、当業界に周知の遅延物質がある。
様々な薬剤形態が使用できる。このため、固体キャリアを用いるとき、製剤は
プレインミル化され、微粉砕化され、油中にあるか、打錠され、微粉砕粉末また
はペレット形で硬ゼラチンまたは腸溶性カプセル中に入れられ、あるいはトロー
チ、ロゼンジまたは坐剤の形をとる。本発明による化合物が直腸投与用坐剤の形
で投与されるとき、化合物はカカオ脂およびポリエチレングリコール、または室
温で固体だが直腸温度で液体の他の適切な無刺激物質のような物質と混合される
。液体キャリアを用いるとき、製剤はアンプルのような液体、あるいは水性また
は非水性液体懸濁液の形をとる。液体剤形は薬学上許容される保存剤なども通常
含有する。加えて、非経口投与、鼻スプレー、舌下および経口腔投与と、経時的
放出皮膚パッチも本発明による化合物の局所投与用に適した薬剤形態である。
好ましい処方は経口投与である。本発明者らは、水に不溶性であり、したがっ
て経口投与後にほとんど吸収されない傾向がある神経活性ステロイドの活性を特
定の処方が有意に変えうることを発見した。例えば、プレグナノロンは経口で不
活性であると考えられた。L.Gyermek,″Pregnanolone:a Highly Potent,Natura
lly Occurring HyPnotic-Anesthetic Agent″,Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,125:105
8-1062,1967
本発明者らは、体が経口投与後に睡眠を誘導するために十分な量で胃腸管から
吸収できるプレグナノロンの様々な処方を発見した。薬物のバイオアベイラビリ
ティーは投与前および後に血清血液レベルを測定することにより定量される。こ
の定量方法は、その全体を引用することにより本明細書の開示の一部とする、Ro
bert H.Purdy et al.,″Radioimmunoassay of 3α-hydroxy-5α-pregnan-20-one
in rat and human plasma″,Steroids,55:290-296(1990)で記載されている。通
常、血液サンプルが採取された後、血清が分離され、その後凍結される。血清は
内在ステロイドを含めた競合物質を除去するためクロマトグラフィーにかけられ
る。プレグナノロンは、それが8cm Radial-Pak-5-μmシリカカラム(Waters As
sociates)でHPLC技術を用いて3ml/minの流速でジクロロメタン中0.2%
エタノール(95%)の溶媒系を用いてクロマトグラフィーにかけられたとき、
19.0分間の保持時間を有する。次いでラジオイムノアッセイがクロマトグラ
フィーにかけた物質の血清血液レベルを定量するためにランされる。
プレグナノロンがある処方で経口投与されたときヒトで睡眠を誘導する上で経
口活性であることを証明するため、本発明者らは18〜35才の健常男性ボラン
ティア8例を用いて試験を行った。研究は、治験者が薬物投与前および直後に隔
離される、非盲検単一用量クロスオーバー研究であった。
ベースライン病歴、実験価値、薬物およびアルコールスクリーンを各治験者で
行った。研究中、治験者は1日目から薬物投与後48時間目まで医療施設に留め
た。病院では、カフェイン、アルコールまたは他の薬物の摂取を治験者に禁止し
た。
一夜絶食後、規定高脂肪朝食を各治験者に与え、15分以内で食べ終えさせた
。0900GMTに始め、治験者にプロトコールで規定されたランダム化に従い
プレグナノロンを投与した。プレグナノロン(500mg、顆粒粉末)を4処方の
うち1つを経口投与した。処方1はプレグナノロン(微粉砕、AKZO,Arnheim,The
Netherlandsから入手)(5%)、ポリビニルポビドン(ポリビニルピロリドン
またはPDP)(Luviskol K-30,BASF,Germany製)(94%)およびラウリル硫
酸ナトリウム(SLS)(Nomeco,Copenhagen,Denmark製)(1%)を有していた
。処方2はプレグナノロン(12.3%)およびβ‐シクロデキストリン(シク
ロデキストリン1モル当たりH2O7モル、Sigma,St.Louis製)(87.7%)
を含有していた。処方3はプレグナノロン(99%、ナノサイズ化)およびラウ
リル硫酸ナトリウム(1%)を含有していた。処方4はプレグナノロン(99%
)およびラウリル硫酸ナトリウム(1%)を含有していた。研究で用いたプレグ
ナノロンは、ナノサイズ化(サブミクロン粒度)した処方3を除き、すべての場
合で均一に微粉砕化した(AKZOから入手)。薬物投与直後の1時間以外は、随意
に水を与えた。食事は研究中適時にとるよう標準化させた。
処方1はすべての成分をエタノールに溶解することにより作った。混合液を攪
拌し、ほとんどのエタノールが蒸発するまで加熱した。生成物を真空下で24時
間かけて完全に乾燥させ、乳鉢ですりつぶした。
処方2は水50ml中プレグナノロン1.23g、シクロデキストリン6.77
gを37℃で数時間振盪することにより作った。混合液を濾過し、真空下で24
時間乾燥させ、乳鉢ですりつぶした。
処方3は高温および高圧(700bar以内)で二酸化炭素に諸成分を溶解させ
ることにより作った。圧力を放出したところ、粒子が沈殿し、少量のサブミクロ
ン粒子を生じた。
処方4は、微粉砕プレグナノロンをラウリル硫酸ナトリウムと乾燥混合し、そ
の後篩にかけることにより作った。
プレグナノロンレベル分析用の血清サンプルを薬物投与前および直後に得て、
24時間続けた。血清を分離し、凍結し、ラジオイムノアッセイで分析するまで
貯蔵した。
研究中に得たサンプルはラジオイムノアッセイを用いてプレグナノロンに関し
分析し、結果は適切な非区画薬物動態パラメーターを用いて分析した。相対的バ
イオアベイラビリティー評価はプレグナノロンの観察された血清濃度に基づき処
方間で行った。
薬物投与に対する臨床応答の評価は、医療施設スタッフおよび訓練された観察
者により行われた観察を通して得た。睡眠の開始および見掛け深さに関する観察
は4時間の処置期間中記録し、その後血清プレグナノロン濃度と相関させた。睡
眠の継続時間は、治験者が生命徴候および血液サンプルを得るプロセスでしばし
ば妨害されたため、調べなかった。
各個人は、3週間の試験中、薬物がなくなり排出された日(drug-free wash-o
ut)により分けられた4種の処方を受けた。重度または予期せぬ有害作用はいず
れの処置群でもみられなかった。体温は薬物投与前と薬物投与後0.5、1.0
、1.5、2.5、3、4、8および12時間目に詳しくモニターおよび記録し
た。体温の低下はどの処方の研究でいずれの治験者でも観察されなかった。
約1時間後に、眠気および/または睡眠の徴候が観察された。β‐シクロデキ
ストリン中プレグナノロン(処方2)を受けたボランティアでは、8例中7例の
治験者が薬物投与後<1時間から3時間までの範囲内で眠り始めることが観察さ
れた。睡眠の継続時間は、治験者が血液採取および生命徴候のため30分間毎に
目覚めたため、調べることが不可能であった。主観的評価では軽い〜目覚め困難
の範囲内で睡眠の深さを示した。結果は図16A〜16Hでまとめられ、そこで
は睡眠の観察が記録された時点を矢印が示している。1例の治験者だけはβ‐シ
クロデキストリン中で処方されたプレグナノロンを受けた後の研究期間中目覚め
たままであることが観察された。図16A〜16Hはこの処方に関する血漿血液
レベルも示している。ボランティア8例のピーク血漿レベルは約40〜120ng
/mlの範囲であった。表2はこの処方の平均ピーク濃度が61.7ng/mlであった
ことを示す。
同様の結果は、ポリビニルポビドンおよびラウリル硫酸ナトリウムで処方され
たプレグナノロンを受けた治験者で観察された。全8例の治験者は<1〜3時間
の範囲内の時点で催眠の徴候を示すことが観察された。図15A〜15Hは、こ
の処方のピーク血漿レベルが約20〜110ng/mlの範囲であったことを示す。
表2はPVP処方の平均ピーク濃度が60.9ng/mlであったことを示す。
微粉砕プレグナノロンと1%ラウリル硫酸ナトリウムからなる処方4は、約4
0〜110ng/ml範囲のピーク血漿レベルを示した。表2は微粉砕処方の平均ピ
ーク濃度が59.4ng/mlであったことを示す。
処方3は10〜35ng/ml範囲のピーク血漿レベルを示した。表2はナノサイ
ズ化処方の平均ピーク濃度が22.0ng/mlであったことを示す。
相対的吸収またはバイオアベイラビリティーの評価は、ナノサイズ化処方を除
くすべてが吸収の速度および程度の双方に関して同等の吸収性を有することを証
明している。血清サンプルを各治験者について48時間の間隔にわたり分析した
。図19は4種の異なる処方について観察された平均血清レベルを示している。
3種の処方、PVP、βCDおよび微粉砕粉末+SLSはすべて同等の平均血清
濃度‐時間プロフィルを有していたが、ナノサイズ化プレグナノロン処方はかな
り低いレベルを有して、そのピークは他の約35%であった。平均血清レベルを
調
べることに加えて、吸収のピークおよび程度の相対評価は、ピーク濃度と血清濃
度‐時間(AUC)プロフィル下の面積を調べることにより行える。表1はそれ
らの結果について示す。
図15A〜H、16A〜H、17A〜Hおよび18A〜Hは各治験者に関する
血清濃度vs.時間のプロットである。鎮静効果が観察された各時点で、矢印がち
ょうどその箇所に示されている。観察されるように、血清濃度が高いほど、通常
30ng/ml以上で、鎮静効果を観察できる。
もう1つのヒト研究では、血漿濃度および睡眠傾向を1回分のプレグナノロン
の経口投与後2時間にわたり若い健康な男性ボランティア18例で測定した。2
種の異なる処方を試験した。処方Iでは賦形剤としてβ‐シクロデキストリンを
用いた。処方IIでは賦形剤としてラウリル硫酸ナトリウムを用いた。β‐シクロ
デキストリンおよびラウリル硫酸ナトリウム双方は公知の製薬賦形剤であり、化
合物の毒性プロフィルに影響せずにプレグナノロンの吸収を高めるために選択さ
れた。
処方Iは1000mlエルレンマイヤーフラスコ内でプレグナノロン15.0g
およびβ‐シクロデキストリン82.57gを蒸留水610mlに懸濁することに
より製造されたβ‐シクロデキストリン包接複合体であった。懸濁液を磁気棒ス
ターラーにより37℃で36時間攪拌した。次いで懸濁液を0.22μmフィル
ター(Millipore、タイプGV)で濾過して、そこに複合体を集めた。得られた
複合体を乾燥カップボード中50℃で12時間乾燥させ、その後塊を磁器乳鉢で
粉砕し、顆粒を300μm篩に通した。顆粒を真空下P2O5により50℃で24
時間乾燥させた。この処方物をプレグナノロン150mg含有の薬包にパッケージ
化した。
処方IIは、125μm篩に通したプレグナノロン49.50gとラウリル硫酸
ナトリウム0.50gを乳鉢および乳棒で30分間混合することにより製造され
た、プレグナノロンおよびラウリル硫酸ナトリウムの99:1物理的混合物であ
った。次いで混合物を300μm篩に通した。この処方物を250mgプレグナノ
ロンカプセルおよび500mgプレグナノロン薬包としてパッケージ化した。
候補治験者は、病歴およびベースライン臨床実験価値を決めるために初回投薬
の21日前に調べた。治験者には研究前または中にどんな処方薬または非処方薬
をとっているか話さなかった。各治験者は2週間以内に2回参加した。連続した
1回分処置は1週間隔で離した。
試験治験者は一夜絶食し、投薬の3時間前に研究センターに出向いた。軽食を
投薬の2時間前に与えた。標準FDA承認高脂肪朝食を投薬の20分前に治験者
に与え、投薬の5分前に終わらせた。朝食後、治験者に液体ヨーグルトで2つの
うち一方の処方を与えた。薬包の内容物を液体ヨーグルト100mlに加え、20
〜30秒間攪拌した。次いで治験者はそのヨーグルトを飲んだ。更に30mlのヨ
ーグルトをカップ内の残りと混合して、全部の投与を確実に行わせた。これを飲
んだ後、カップの側面および底をかきとり、治験者に与えた。液体は投薬後最初
の1時間飲ませなかった。治験者は摂取後最初の1時間座るかまたは立ったまま
でいなければならなかった。
平均血漿濃度は、β‐シクロデキストリン処方の場合、投薬後1時間で82.
08±57.18ng/mlのピーク値に達した。平均血漿濃度は1.5時間で79
.33±49.71ng/ml、2時間で74.21±37.21ng/mlであった。
ラウリル硫酸ナトリウム処方ではもっと後にそのピーク平均血漿濃度に達した
。平均値は投薬後1.5時間で64.06±54.91ng/ml、2時間で66.
63±49.60ng/mlであった。これらの統計は図20で示されている。
治験者はEEG、EOGおよびEMGでモニターしたが、これらは暗室で目を
閉じて10分間記録した。記録は反応時間条件下で5分間行った。治験者は、彼
等の左または右親指でボタンを押すことにより、ランダムな順序および間隔で与
えられる2つの異なる調子のうち1つにできるだけ速く応答するように教えられ
ていた。治験者を中断せずに5分間記録した。
図21で示されるように、覚醒時間は投薬後減少した。睡眠試行回数も調べた
。睡眠試行とは、5分記録期間内で覚醒から何らかの睡眠段階への移行として規
定した。各研究日こ、治験者は5回のポリグラフ記録期間があった。したがって
睡眠試行の最大回数は0〜5と様々である。5は睡眠が5分間投薬前記録期間中
であっても観察されたことを示す。睡眠試行の回数を図22Aで最大血漿濃度(
Cmax)に対してプロットした。低血漿濃度は通常少ない睡眠試行と符号し、高
血漿濃度は睡眠試行の多い回数と符号した。図22Bは異なる回数の睡眠試行毎
に3平均血漿濃度レベルを示す。
これらヒト研究からのデータは、(1)プレグナノロンが経口投与で適切な血
中レベルを示すように処方でき、および(2)ボランティアでみられるプレグナ
ノロンの血中レベルが眠気および/または睡眠の観察と相関していたことを示し
ている。
本発明で用いられた化合物の薬理性質を明らかにするために、本発明者らは脳
EEG、運動活動および体温に関するプレグナノロン、3α‐ヒドロキシ‐3β
‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐20‐オン 21‐ホスフェート二
ナトリウム塩、3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐
オン、3α‐ヒドロキシ‐3β‐メチル‐5α‐プレグナン‐20‐オン、3α
,21‐ジヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐プレグナン‐20‐
オン21‐ヘミサクシネートナトリウム塩、3α‐ヒドロキシ‐3β‐エチニル
‐5α‐プレグナン‐20‐オン、3α,21‐ジヒドロキシ‐3β‐エチニル
‐5β‐プレグナン‐20‐オン21‐ヘミサクシネート、3α‐ヒドロキシ‐
3β‐トリフルオロメチル‐19‐ノル‐5β‐プレグナン‐20‐オン、3α
‐ヒドロキシ‐21(ピリジ‐4‐イルチオ)‐5β‐プレグナン‐20‐オン
、
3α‐ヒドロキシ‐3β‐トリフルオロメチル‐5β‐19‐ノルプレグナン‐
20‐オン 21‐ホスフェート二ナトリウム塩の効果が測定されるインビボ実
験をラットで行った。ラットはヒト睡眠の適切なモデルであるが、その理由はヒ
トで催眠薬であるすべての化合物がラットで催眠効果を有し、逆もまた同じだか
らである。Edgar,D.M.,″Drug Discovery and Evaluation Using the Advanced
Technology Sleep-Wake Bioassay Laboratory at Atandard University″,p.4,D
ecember 1992。加えて、ヒト睡眠用のラットモデルはNIHでピア‐レビュー(
peer-review)委員会により承認されていた。同上、p5。更に、ラット睡眠お
よびヒト睡眠は基本的に同じである。同上、p4。例えば、NREM vs.REM
睡眠に費やされる時間の割合はラットおよびヒト双方で約4:1である。同上、
p5。
ラットの準備、モニタリングおよびデータの分析は下記のように行った。成熟
雄性Wistarラット(外科処置時275〜350g、Charles River Laboratories
)を麻酔し(Nembutal、60mg/kg)、断続的EEGおよびEMG記録を行える
頭蓋インプラントで外科的に処置した。体温および運動活動は腹部に外科的に設
置された小型発信機(Minimitter)でモニターした。頭蓋インプラントはEEG
記録用のステンレススチールネジ〔2個の前頭部(+3.9AP型プレグマ、±
2.0ML)および2個の後頭部(−6.4AP、±5.5ML)〕からなって
いた。2本のテフロンコートスチールワイヤをEMG記録用に項部台形筋肉下に
置いた。すべてのリード線を外科処置前に小型連結器にはんだ付けし、Glutarex
(3M Co.)で化学的に滅菌した。インプラントアセンブリーを歯科用アクリルで
頭蓋骨に固定した。最低3週間を回復に見込んだ。
各ラットを注文設計ステンレススチールキャビネットの分かれた換気区画内に
位置するそれ自体の個別記録ケージで永続的に飼育した。個別記録ケージである
各Nalgeneマイクロアイソレーターケージは、フィルター‐トップ・ライザー
(filler-top riser)および回転整流器で上げた。食物および水は随意に入手で
きた。24時間明暗サイクル(12時間オン、12時間オフ)をケージから5cm
の4ワット蛍光灯を用いて研究中維持した。動物を処置前後双方の3日間平静に
した。実際には、動物を週末中平静にした。処置を月曜朝または火曜朝に行い、
動物を再び金曜まで平静にし、それからケージをきれいにして、データをコンピ
ューターからコピーした。
コンピューターは同時にラット48匹から遠隔測定でEEG、EMG、体温お
よび非特異的運動活動(LMA)と飲水活動についてモニターした。コンピュー
ターは挙動依存性前後関係ルールを含めたパターンマッチアルゴリズムを用いて
10秒毎に覚醒状態を分類した。飲水およびLMAは10秒毎に記録し、体温は
1分毎に記録した。
夜行動物としてラットは明かりが消えているとき最も活発であり、ヒトのよう
に、活動優勢期間の最後に催眠効果を最も受けやすい。したがって、処置時間は
重要である。ラット活動優勢期間のピークであるCT‐18で薬物を投与すれば
、(3:00時計時間または日周期時間CT‐0)に照明下で眠るラットの自然
な性質は薬物の催眠活性を遮蔽できない。REM睡眠の傾向が最大であるCT‐
5で薬物を投与すれば、REM睡眠に対する薬物効果はより正確に測定できる。
活動優勢期間は、明かりが図でCT‐12または15:00時計時間に消された
ときに始まる。
化合物は、ステロイドの物理的性質に応じて、無菌0.25%メチルセルロー
ス、20〜50%ヒドロキシプロピルシクロデキストリンまたは水に懸濁した。
これらのビヒクルは現在まで試験されたすべての催眠薬に向いたバイオアベイラ
ビリティーを示す。薬物およびコントロールは、CT‐18研究では暗赤色照明
下でまたはCT‐5研究では標準光下で、各々1mg/kgまたは10mg/kgの容量で
腹腔内注射または経口投与した。
対抗コントロール群N=20は60匹の利用できるコントロール候補のプール
から選択した。これらの対抗コントロール群は下記のように作った。可変要素(
NREM、REM、LMA、体温および睡眠期間)の各々について、時間平均値
の曲線を注射前24時間にわたり候補毎に調べた。曲線が処置群の平均曲線と最
も良く(最小二乗法で)合う候補20匹を選択した。したがって、対抗ペア操作
は用いなかったが、かなり匹敵する処置前ベースラインデータを有した並行処置
群を用いた。
図1A、1Bおよび1Cは、CT‐5またはCT‐18で投与されたプレグナ
ノロンが、それが投与された時間とは無関係に、NREM睡眠を促進する上で有
効であることを照明している。双方の時間で、速やかな開始と高い効力がある。
CT‐5の方がラットは横になっていて、睡眠を誘導することが困難である。こ
れらの結果は、シフト作業およびジェットラグで生じるような、睡眠が通常より
早く誘導されねばならないときに、本発明による神経活性ステロイドが望ましい
催眠剤であることを示している。更に、催眠薬を処方する医者は患者の睡眠負荷
を確信できないため、患者の睡眠負荷とは無関係に予測できる催眠作用のある本
ステロイドのような催眠薬を有することが有利である。
図1A〜Cはプレグナノロンがリバウンド作用を欠くことも示している。リバ
ウンド作用は、処置の催眠作用がコントロールレベルに戻った後におけるNRE
M睡眠の減少として規定される。プレグナノロンはCT‐5またはCT‐18だ
とどの用量でもNREM睡眠のリバウンド減少を生じなかった。図24Aで示さ
れるように、3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オ
ンもCT‐18でNREM睡眠のリバウンド減少を生じなかった。Triazolamは
CT‐18で投与されたときNREM睡眠のリバウンド減少を示した。図6Bは
右手側で星印(“*”)を示しているが、これはNREM睡眠で統計上有意な減
少を示す。
プレグナノロンは、CT‐5およびCT‐18双方で有効であり、リバウンド
覚醒を生じないという点で、催眠剤の中では独特である。我々の研究ではZolpid
emがリバウンド不眠症を生じなかったことを示すが、図8Aで示されるようにC
T‐5でNREM睡眠を有効に誘導することもできなかった。この特徴は、リバ
ウンド不眠症を生じないプレグナノロンまたは他の神経活性ステロイドが最も重
要な制限である耐性、禁断症状およびリバウンド不眠症を現行BZレセプターリ
ガンドと比較して臨床的に少なく生じることを、おそらく示唆している。
図2A、2B、2Cおよび25は、プレグナノロンの投与および3β‐エチニ
ル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オンの投与が非断続的NRE
M睡眠の期間または“睡眠期間長さ”に強い増加を起こすことを証明している。
睡眠期間長さは夜間周期的に目覚めるヒト傾向とパラレルであることから興味あ
り、それはヒトで睡眠の回復価値を決める上で重要なファクターであることが示
された。睡眠のこの強い関連性は、年齢関連不眠症の治療にとり大きな可能性を
有している。
図3A、3Bおよび3Cは、プレグナノロンの筋肉内投与がヒトで発熱作用を
起こすことを見つけたAttallah Kappasらの開示とは対照的に、プレグナノロン
が体温に影響しない傾向を有することを示している。″Fever-Producing Steroi
ds of Endogenous Origin in Man″,105:68/701-68/708,A.M.A.Archives of Int
ernal Medicine,1960。注射前に何時間も、体温は近シヌソイドリズムで変動す
ることに注意せよ。取扱いおよび注射で体温に短時間の増加を起こす。図26A
も、3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20-オンが体温
に最小の作用しか有しないことを示している。TriazolamおよびZolpidemは図6
Eおよび8Dで各々示されるように体温に影響を与える。体温作用の欠如は、プ
レグナノロンおよび本発明による神経活性ステロイドのNREM誘導メカニズム
が恒常性コントロール機能に望ましくない副作用を示さないことを示唆している
。
プレグナノロンは、図4A〜C、6Fおよび8Eで示されるように、Triazola
mおよびZolpidemと比較して、30mg/kgのとき経時的に運動活動(LMA)の適
度に小さな減少を生じ、10mg/kgのときには減少を生じない。3β‐エチニル
‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オンも、図26Bで示されるよ
うに、経時的にLMAで適度に小さな減少を生じた。TriazolamおよびZolpidem
は双方とも、図12の棒グラフで示されるように、CT‐5で投与されたときビ
ヒクルコントロールレベル以下にLMAを減少させたが、それにもかかわらずTr
iazolamはCT‐5で催眠効果を有しなかった。図14Aおよび14Bは、ラッ
トが眠っているプレグナノロンおよびZolpidemの有効期間中に、それらが動いて
いないことを証明している。しかしながら、Zolpidemは催眠作用が消失した後で
あってもLMAを抑制し続ける。運動協調不能は比較的減少するようであり、そ
れは年長者で用いられる催眠薬にとり貴重な特色である。
図5A〜5Cおよび24Bは、プレグナノロンおよび3β‐エチニル‐3α‐
ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐20‐オンが各々、確かにREM睡眠を減少さ
せるベンゾジアゼピン類のような他の催眠薬と比較して、REM睡眠に対する阻
害作用を欠くことを示している。図6Fおよび8Fは、CT‐18で投与された
TriazolamおよびZolpidemが各々投与後最初の数時間にREM睡眠を減少させた
ことを示している。例えば、図13の棒グラフは、Zolpidemがプレグナノロンよ
りも有意に少なくNREM睡眠を誘導した用量でCT‐5に投与したときREN
睡眠を妨げることを証明している。
プレグナノロン、3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プレグナン‐2
0‐オンおよび本発明による他の神経活性ステロイドは、それらが有効なNRE
M促進効果とわずかなREM妨害性とを合せ持っているという点で独特である。
アルコールおよびバルビツレート類のようなヒトにおけるREM睡眠の強い阻害
は、薬物効果が消失してREMリバウンドが起こるような睡眠破壊と関連してい
た。REM睡眠の生物学的機能は未知であるが、本発明による神経活性ステロイ
ドがREMをわずかにしか妨げず、強く睡眠を誘導するという発見は、好ましい
属性である。
プレグナノロンはNREM睡眠中に高振動数、高振幅EEGパターンを示した
。このEEGパターンは図7A〜Bで再現されている。逆に、深い正常NREM
睡眠は通常高振動数、高振幅EEG波を有する。EEGスペクトルプロフィルに
関するプレグナノロン効果はCT‐5およびCT‐18処置双方の後で非常に類
似していた。このEEGパターンは図7C〜Dで示されるように他の催眠薬とは
異なる。
図10Aで示されるように、プレグナノロンはNREM EEGデルタ活性(
力)に特徴的な効果を有していた。NREM睡眠の“深さ”は0.1〜4.0H
zの低(デルタ)振動数で生じるEEG活性の割合として定量される。NREM
睡眠であると決められたEEG活性の各10秒間毎に、EEGデルタカを測定し
、20分間隔で平均化し、その後ビヒクルコントロールと比較した。図10Aは
、プレグナノロンが投与後少くとも5時間にわたり低デルタ範囲でデルタ力のパ
ーセンテージを減少させたことを示している。逆に、図10Cおよび10Bは、
TriazolamおよびZolpidemが各々処置後少くとも1時間にわたりデルタ範囲でE
EG力のパーセンテージを増加させたことを示している。
プレグナノロンはピーク薬物効果期間中にEEGで振動数の特徴的分布を生じ
ることもわかった。薬物の“EEGスペクトルプロフィル”を調べる目的は、振
動数が処置後かなり増加または減少したかを調べるためである。図11Aは、プ
レグナノロンが低い振動数(0.1〜8Hz)から高い振動数(≧10Hz)に
力をシフトさせたことを示している。逆に、ZolpidemおよびTriazolamは低いデ
ルタ振動数範囲でEEG力のパーセンテージを増加させた。各々、図11Bおよ
び11C参照。
プレグナノロンの場合に用いたのと同様の実験法を用いて、本発明の様々な構
造的修正をうけた9種の他の神経活性ステロイドをラットで試験した。9種すべ
ての合成神経活性ステロイドはプレグナノロンと類似したプロフィルを生じた。
REM、NREM、リバウンド不眠症、運動活動、体温および力スペクトルに対
する効果はプレグナノロンおよび3β‐エチニル‐3α‐ヒドロキシ‐5β‐プ
レグナン‐20‐オンについて上記された場合と類似していた。これらの実験に
おけるREM、リバウンド不眠症およびNREM睡眠の変化は、各々図23A〜
Cでまとめられている。プレグナノロンのように、9種すべてのステロイドはわ
ずかなREM妨害を示しただけにすぎず、強いNREM促進効果を生じた(図2
3A&C)。これらのステロイドはリバウンド作用をほとんどまたは全く生じな
かったことにも注意せよ。図23B参照。
要約すると、プレグナノロンと9種の他の合成神経活性ステロイドはNREM
睡眠を強く増加させたが、温度降下をおこさず、REM睡眠を少し妨げるだけで
あり、催眠作用が消失した後運動活動を有意には減少させず、リバウンド覚醒も
続かなかった。逆に、ZolpidemおよびTriazolamは催眠作用が消失した後に体温
および運動活動を減少させた。ZolpidemおよびDexmedetomidine(眠気を起こす
ことが知られた薬物のクラスに属する抗ヒスタミン剤)はREM睡眠を強く妨げ
た。Dexmedetomidineは強いリバウンド作用を生じた。一緒にすると、これらの
結果は、本発明による神経活性ステロイドがBZレセプターリガンドよりも特異
的な催眠作用様式を有し、それにより他の重要な機能(即ち、体温と、おそらく
運動協調性または動機)の障害を少くすることを示している。逆に、ベンゾジア
ゼピン類は催眠作用が消失した後にLMAを損ない、これは睡眠誘導薬物療法で
望ましくない特徴である。
本発明により睡眠を誘導する方法は、睡眠を生じさせるために十分な無毒性量
で、製薬キャリアと共に前記のように組成物として通常製造された本発明による
化合物を、誘導睡眠の必要性のある被治療体に投与することからなる。正確な用
量は活性化合物5〜250mgである。
好ましい態様が記載および説明されてきたが、様々な置換および修正を本発明
の範囲から逸脱せずにそれに加えることができる。したがって、本発明が制限で
はなく説明のために記載されていると理解するべきである。
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(31)優先権主張番号 08/196,972
(32)優先日 1994年2月14日
(33)優先権主張国 米国(US)
(31)優先権主張番号 08/246,275
(32)優先日 1994年5月19日
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,KR,N
O
(72)発明者 ウパサニ,ラビンドラ ビー.
アメリカ合衆国カリフォルニア州、フット
ヒル、ラーンチ、モンテチロ、63
(72)発明者 ホゲンガンプ,デーク ジェイ.
アメリカ合衆国カリフォルニア州、カール
ズバッド、パーク、ドライブ、4510
(72)発明者 パディ,ロバート
アメリカ合衆国カリフォルニア州、ナンバ
ー、3304 サンディエゴ、ショーアライ
ン、ドライブ、7150
(72)発明者 ボルガー,マイケル ビー.
アメリカ合衆国カリフォルニア州、ロスア
ラミトス、ロウィーナ、ドライブ、3411
(72)発明者 タヒール、ハサン
インド国ニューデリー、サリータ、ビハー
ル、エフ―396