【発明の詳細な説明】
N−置換アザ複素環式カルボン酸類とそのエステル類
発明の技術分野
この発明は、置換されたアルキル連鎖がN−置換基の一部を形成する新規なN
−置換アザ複素環式カルボン酸類、およびそのエステル酸、およびその塩類;そ
の製造方法;これらの化合物を含有する組成物;ならびにγ−アミノ酪酸の神経
伝達系の異常機能の臨床治療に用いるこれらの化合物の用途に関する。
発明の背景
近年、γ−アミノ酪酸(以後GABAと呼称する)(哺乳類の中枢神経系における
抑制性神経伝達物質)に関する多くの薬理学的研究が行われている。
GABAの取り込みの“阻害されると、シナプス間隙におけるこの抑制性神経伝達
物質の利用効率が高まり、その結果GABA作動性活性(GABA'ergic activity)が
増大する。増大したGABA作動性活性は例えば不安、痛みおよびてんかんならびに
筋肉と運動の障害の治療に有用である。(例えば、P.Krogs-gaard-Larsenら,Pr
ogress in Medical Chemistry,22巻,68〜112頁,1985年参照)。
シナプス間隙からシナプス前神経末端とグリア細胞へのGABAの取り込みの公知
の強力な阻害剤としては例えば3−ピペリジンカルボン酸(ニペコチン酸)があ
る。しかし3−ピペリジンカルボン酸自体は、比較的極性の化合物であり、血液
脳関門を横切ることができないので、医薬としての実用性は見出されていない。
米国特許第4,383,999号および同第4,514,414号ならびにヨーロ
ッパ特許第236342号および同第231996号には、N−(4,4−ジ置換−3−ブテ
ニル)アザ複素環式カルボン酸類のいくつかの誘導体が、GABA取り込みの阻害剤
として特許請求がなされている。ヨーロッパ特許第342635号および同第374801号
には、オキシムエーテル基とビニルエーテル基がそれぞれN−置換基の一部を形
成しているN−置換アザ複素環式カルボン酸類が、GABA取り込みの阻害剤として
特許請求がなされている。さらに国際特許願公開第WO9107389号および同第WO922
0658号には、N−置換アザ環式カルボン酸類がGABA取り込みの阻害剤として特許
が請求されている。ヨーロッパ特許第221572号では、1−アリール−オキシアル
キルピリジン−3−カルボン酸類がGABA取り込みの阻害剤として特許請求がなさ
れている。
Yunger,L.M.ら,J.Pharm. Exp. Ther.,228巻,109頁,1984年によれば、N
−(4,4−ジフェニル−3−ブテニ−1−イル)ニペコチン酸(SK & F 89976
Aと命名);N−4,4−ジフェニル−3−ブテニ−1−イル)グバシン〔N−
4,4−diphenyl−3−buten−1−yl)guvacine〕(SK & F 100330Aと命名)
;N−(4,4−ジフェニル−3−ブテニ−1−イル)−ホモ−β−プロリン(
SK & F 100561と命名)およびN−(4−フェニル−4−(2−チエニル)−3
−ブテニ−1−イル)ニペコチン酸(SK & F 100604Jと命名)はGABA取り込みの
経口で有効な阻害剤とされている。これらのデータは、Krogs-gaard-Larsen,P.
ら,Epilepsy Res.,1巻,77〜93頁,1987年に要約されている。
発明の説明
この発明は、下記式I:
(式中、
Aは、フェニル、ベンジリデン、フェニルにより置換されたC1-4アルキル又
はフェニルにより置換されたC2-4アルケニルにより任意的に置換された飽和又
は不飽和の5又は6員環炭素環であり、ここでフェニル又はベンジリデンは任意
的にハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ又はトリフルオロメチルにより
置換されており、そして飽和又は不飽和の5又は6員環炭素環は任意的にベンゾ
環と縮合していてよい;
R1及びR2は水素であるか、又は一緒になって結合を表していてよく;
Xはヒドロキシ又はC1-4アルコキシであり;
nは2,3,4又は5である)で表わせる新規なN−置換アザ複素環式カルボン
酸類およびそのエステル又はその医薬として許容される塩に関する。
式Iの化合物は幾何異性体および光学異性体として存在する場合があるが、こ
れらのすべての異性体およびその混合物はこの発明に含まれる。これらの異性体
は、クロマトグラフィー法または適切な塩の分別結晶法のような標準の方法で分
離することができる。
この発明の化合物は、医薬として許容される酸付加塩として任意に存在し、ま
たはそのカルボン酸基がエステル化されていないときに医薬として許容される金
属塩もしくは任意にアルキル化されたアンモニウム塩として存在する。
このような塩の例としては、無機および有機の酸付加塩、例えば
塩酸塩、臭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フタル酸塩、フマル酸塩、マレイ
ン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩または類似の医薬として許
容される無機もしくは有機の酸付加塩があり、そしてJournal of Pharmaceutica
l Science, 66巻,2頁,1977年に列挙されている医薬として許容される塩類が
ありこれは本明細書に援用するものである。
この発明の好ましい実施態様では、C1-4アルキルはメチルまたはエチルであ
り、C2-4アルケニルはエチリデンであり、C1-4アルコキシはメトキシまたはエ
トキシであり、そしてXはメトキシ、エトキシ、イソプロポキシまたはn−プロ
ポキシ等であり、そしてnは2または3等である。
式Iの化合物は親油性が高いので、脳に対する利用効率が高く、かつN−置換
基がない親化合物(例えばニコペチン酸およびグバシン)より、GABA取り込み部
位に対する親和性がはるかに高い。
シナプス間隙からのGABAの取り込みを阻害する式Iで表される新規な化合物は
、GABA作動性活性の選択的強化を行う点で、中枢神経系で有用な薬理特性をもっ
ているということが証明されたのである。式Iの化合物は例えば痛み、不安、錐
休外路性ジスキネジー、てんかんおよび特定の筋肉障害と運動障害を治療するの
に用いることができる。またこれらの化合物は鎮静薬、催眠薬および抗うつ薬と
しても有用である。
式Iの化合物は下記の方法で製造される。A法
Aが前記定義と同じである式IIの化合物は、R1,R2,nおよびXが前記定義
と同じであり、Zがハロゲン、p−トルエンスルホン酸基またはメタンスルホン
酸基(mesylate)のような適切な離核基である式IIIの化合物と反応することが
できる。このアルキル化反応は、例えばアセトン、ジブチルエーテル、2−ブタ
ノン、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトンまたはトルエンのような適
切な溶媒中、例えば炭酸カリウムのような塩基の存在下、使用される溶媒の還流
温度までの温度で例えば1〜120時間行われる。Xがアルコキシであるエステル
類が製造されたならば、XがOHである式Iの化合物は、好ましくは室温で、アル
カリ金属水酸化物の水溶液とメタノールもしくはエタノールのようなアルコール
との混合物中、例えば約30分間〜6時間、エステル基を加水分解することによっ
て製造することができる。
式IIの化合物は当該技術分野の当業者に知られている方法で容易に製造するこ
とができる。式IIIの化合物はヨーロッパ特許第374801号に記載の方法によって
製造することができる。
特定の環境下で、上記方法で使用される中間体を保護する必要があるときがあ
る。例えば式IIIの化合物を適切な保護基で保護することがある。カルボン酸基
は例えばエステル化される。このような基の導入と除去については、T.W. Green
eとP.G.M. Wats著“Protective Groups in Oraganic Synthesis”第2版(John
Wiley社,19
91年)に記載されている。薬理学的方法
この発明の化合物の、〔3H〕−GABA取り込みの生体外阻害性の値は、特にFja
llandの方法(Acta Pharmacol. Toxicol.,42巻,73〜76頁,1978年)によって
検定した。
雄のウイスターラットの皮質組織を、10倍容積の0.32Mスクロース中、ガラス
/PTFEホモジナイザーを用いて手動でゆるやかにホモジナイズした。120mMのNaC
l,9.2mMのKCl,4mMのMgSO4,2.3mMのCaCl2および10mMのグルコースを含有する4
0mMトリスHCl緩衝液(30℃でpH7.5)中、30℃で60分間インキュベートした。
いくつかの代表的化合物のGABA取り込み阻害性の値を表1に記録してある。
前記の適応症の場合、投与量は使用される式Iの化合物、投与方法および所望
の治療法によって変わる。しかし、便宜上1日当り1〜5回で任意に徐放形で、
約0.5mg〜約1000mg、好ましくは約1mg〜約500mgの式Iの化合物を投与すること
によって一般に満足すべき結果が得られる。経口投与に適した剤形は通常、医薬
の担体または希釈剤と混合して式Iの化合物を約0.5mg〜約1000mg、好ましくは
約1mg〜約500mg含有している。
式Iの化合物は、医薬として許容される酸付加塩の形態で、また
は可能な場合には金属塩もしくは低級アルキルアンモニウム塩として投与するこ
とができる。
またこの発明は、式Iの化合物またはその医薬として許容される塩を含有する
医薬組成物に関し、そして通常このような組成物は医薬の担体または希釈剤も含
有している。この発明の化合物を含有する組成物は通常の方法で製造することが
でき、在来の形態例えばカプセル剤、錠剤、液剤または懸濁剤の形態で登場させ
ることができる。
使用される医薬担体は従来の固体または液体の担体でもよい。固体担体の例は
、ラクトース、白上、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビ
アゴム、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸である。液体の担体の例
は、シロップ、落花生油、オリーブ油および水である。
同様に、担体または希釈剤は、当該技術分野で公知の時間遅延剤、例えばグリ
セリンモノステアレートまたはグリセリンジステアレートを単独またはワックス
と混合して含有させてもよい。
経口投与用の固体担体が用いられる場合、その製剤は錠剤にしてもよく、粉末
もしくはペレットの形態で硬質ゼラチンのカブセル中に入れてもよく、またはト
ローチもしくは口中錠の形態でもよい。固体担体の量は広範囲にわたって変化す
るが通常約25mg〜約1gである。液体の担体が用いられる場合、その製剤は、シ
ロップ剤、乳剤、軟質ゼラチンカプセル剤、または水性もしくは非水性の液体の
懸濁剤もしくは液剤のような注射用滅菌液体の形態である。
一般に、この発明の化合物は、1回服用量として50〜200mgの有効成分を医薬
として許容される担体中またはこの担体とともに含有する1回服用剤形で投与さ
れる。
この発明の化合物の投与量は、患者、例えばヒトに医薬として投
与する場合、1〜500mg/日であり、例えば1回投与当り約100mgである。
従来の錠剤化法で製造される一般的な錠剤は以下の成分を含有している。コア:
有効化合物(遊離化合物またはその塩として) 100mg
コロイド二酸化ケイ素〔Aerosil(登録商標)〕 1.5mg
微結晶性セルロース〔Avicel(登録商標)〕 70mg
改質セルロースガム〔Ac-Di-Sol(登録商標)〕 7.5mg
ステアリン酸マグネシウムコーティング:
HPMC 約9mg*
Mywacett(商標)9−40T 約0.9mg*
フィルムコーティング用に可塑剤として用いられるアシル化モノグリセリド。
投与経路は、有効化合物を適正なまたは望ましい作用部位に有効に輸送する任
意の経路であり、例えば、経口もしくは非経口の例えば直腸、経皮、皮下、静脈
内、筋肉内もしくは鼻腔内の経路があるが、経口経路が好ましい。実施例
式Iの化合物の製造方法を以下の実施例でさらに説明するが、この発明を限定
するものではない。
以後、TLCは薄層クロマトグラフィーを意味し、THFはテトラヒドロフランを、
CDCl3はジュウテリオクロロホルムを、そしてDMSO-d6はヘキサジュウテリオジメ
チルスルホキシドを意味する。実施例化合物の構造は元素分析またはNMRで確認
する。NMRのピークは
適切な場合、標題の化合物の特性ブロトンに帰属させる。NMRのシフト(8)はp
art per million(ppm)で示してある。m.p.は融点であり℃で示す。カラムクロ
マトグラフィーは、Merkシリカゲル60(製品番号9385)を用い、W.C. Stillら、
J. Org. Chem.,43巻,2923〜2925頁,1978年に記載されている方法にしたがっ
て実施した。出発物質として用いられる化合物は、公知の化合物であるか、また
はそれ自体公知の方法で容易に製造できる化合物である。
実施例1 (R)−1−(2−(((2−フェニルシクロヘキシリデン)アミノ)オキシ) エチル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩
2−フェニルシクロヘキサノン(5.0g,29mmol)及びヒドロキシルアンモニ
ウムクロリド(6.0g,86mmol)の、エタノール(20ml)と水(10ml)の混合物
中の撹拌懸濁物に、炭酸カリウム(11.9g,86mmol)の水溶液(50ml)を加えた
。この反応混合物を室温で5h撹拌し、そしてその沈渣を濾過により単離し、次
いで水で洗った。風乾後、5.1gの2−フェニルシクロヘキサノンオキシムが固
体として得られた。m.p. 159−160℃。
上記のオキシム(2.0g,11mmol)、(R)−1−(2−ブロモエチル)−3
−ピペリジンカルボン酸エチルエステル臭酸塩(3.7g,11mmol、欧州特許出願
第374,801号)、炭酸カリウム(4.6g,33mmol)及びアセトン(50ml)の混合物
を室温で6日間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその溶媒を真空でエバポ
レートさせた。その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(シクロヘキサン
/酢酸エチル、勾配3/1〜1/1)で2回精製し、油として0.65gの(R)−
1−(2−(((2−フェニルシクロヘキシリデン)アミノ)オキシ)エチル)
−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルが得られた。
上記のエステル(0.6g,1.6mmol)をエタノール(5ml)に溶かし、そして4
Nの水酸化ナトリウム(1.6ml)を加えた。この混合物を室温で20h撹拌し、氷
浴に入れ、そして過剰量の濃塩酸を加えた。その混合物を真空でエバボレートし
、そしてジクロロメタン(300ml)を加えた。相分離させ、そして有機相を水(
5ml)で洗い、そして乾かした(MgSO4)。溶媒を真空でエバポレートし、アモ
ルファス状の固体として0.52gの表題の化合物が得られた。
m.p.43−45℃。C20H28N2O3.HCl.1/4H2Oについての計算値:
C,62.3%;H,7.7%;N,7.3%;実測値:
C,62.4%;H,7.8%;N,7.2%。
実施例2 (R)−1−(2−(((2−フェニルシクロヘキセ−2−エニリデン)アミノ )オキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩
2−フェニル−2−シクロヘキセン−1−オン(0.6g,3.5mmol,Tetrahedro
n 1972,28,2369)、ヒドロキシアンモニウムクロリド(0.5g,7mmol)及び
ドライピリジン(15ml)を3h還流加熱した。この反応混合物を冷却し、そして
その溶媒を真空でエバポレートした。10%のクエン酸溶液をpHが酸性となるまで
加え、次いで相分離させた。その有機相を10%のクエン酸溶液で抽出し、そして
乾かした(MgSO4)。その溶媒を真空でエバポレートし、0.55gの2−フェニル
−2−シクロヘキセン−1−オンオキシムが得られた。m.p. 144−146℃。
上記のオキシム(0.55g,2.9mmol)、(R)−1−(2−ブロモエチル)−
3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル臭酸塩(1.0g,2.9mmol、欧州特許出
願第374,801A号)、炭酸カリウム(1.0g,7.3mmo1)及びアセトン(25ml)の
混合物を室温で14日間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその溶媒を真空で
エバポレートさせ
た。その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(125g;ヘプタン/酢酸エ
チル、1/1)で精製し、油として0.4gの(R)−1−(2−(((2−フェ
ニルシクロヘキセ−2−エニリデン)アミノ)オキシ)エチル)−3−ピペリジ
ンカルボン酸エチルエステルが得られた。
上記のエステル(0.4g,1.1mmol)をエタノール(10ml)に溶かし、そして4
Nの水酸化ナトリウム(1ml)を加えた。この混合物を室温で3h撹拌し、そし
て過剰量の濃塩酸を加え、続いてジクロロメタン(400ml)を加えた。その懸濁
物を乾かし(MgSO4)、次いで真空でエバポレートした。その残渣をアセトンと
共に再エバポレートし、アセトンに溶かし(10ml)、そして結晶させた。これに
より、固体として0.17gの表題の化合物が得られた。
m.p. 171−172℃。C20H26N2O3.HCl.1/4H2Oについての計算値:
C,62.7%;H,7.2%;N,7.3%;実測値:
C,63.0%;H,7.4%;N,6.9%。
実施例3 (R)−1−(2−(((2−(ベンジリデン)シクロヘキシリデン)アミノ) オキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩
2−ベンジリデンシクロヘキサノン(3.5g,18.8mmol,J. Chem. Soc,1949
,2957)、ヒドロキシアンモニウムクロリド(3.9g,56mmol)及びエタノール
(50ml)の混合物を室温で3日間撹拌した。その溶媒を真空でエバポレートし、
そしてその残渣を酢酸エチル(200ml)と水(50ml)との混合物に溶かした。相
分離させ、そしてその水性相を酢酸エチル(50ml)で抽出した。合わせた有機抽
出物を水で洗い、そして乾かした(MgSO4)。その溶媒を真空でエバポレートし
、固体としての3.7gの2−ベンジリデンシクロヘキサノンオキシムが得られた
。m.p. 114−115℃。
上記のオキシム(3.7g,18.4mmol)、(R)−1−(2−ブロモエチル)−
3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル臭酸塩(7.0g,20.2mmol、欧州特許
出願第374,801号)、炭酸カリウム(10.2g,73.5mmol)及びアセトン(150ml)
の混合物を室温で11日間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその溶媒を真空
でエバポレートさせた。その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(200g
;シクロヘキサン/酢酸エチル、3/2)で精製し、油として2.5gの(R)−
1−(2−(((2−(ベンジリデン)シクロヘキシリデン)アミノ)オキシ)
エチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルが得られた。
上記のエステル(2.5g,6.5mmol)をエタノール(20ml)に溶かし、そして4
Nの水酸化ナトリウム(4.9ml)を加えた。この混合物を室温で3h撹拌し、そ
して過剰量の濃塩酸を加え、次いでジクロロメタン(300ml)を加えた。相分離
させ、そして有機相を乾かし(MgSO4)、そして溶媒を真空でエバポレートした
。その残渣をアセトンと共に再エバポレートし、そしてアセトン(180ml)から
再結晶化させ、固体として1.5gの表題の化合物が得られた。
m.p. 116℃分解。C21H30N2O3.HCl. についての計算値:
C,63.9%;H,7.9%;N,7.1%;実測値:
C,63.9%;H,7.6%;N,6.9%。
実施例4 (R)−1−(2−(((2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1− ナフチリデン)アミノ)オキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩
2−フェニル−1−テトラロン(1.1g,5mmol,J.Am. Chem. Soc. 1949,71
,1092)、ヒドロキシアンモニウムクロリド(0.7g,10mmol)及びドライピリ
ジン(30ml)の混合物を4h還流加熱し、次
いで室温で一夜撹拌した。この溶媒を真空でエバポレートし、そしてその残渣を
酢酸エチル(50ml)及び10%のクエン酸(50ml)の混合物の中で撹拌した。相分
離させ、そして有機相を水で洗い、そして乾かした(MgSO4)。その溶媒を真空
でエバポレートし、固体としての1.2gの2−フェニル−1−テトラロンオキシ
ムを得た。m.p. 156−157℃。
上記のオキシム(1.Og,4.2mmol)、(R)−1−(2−ブロモエチル)−3
−ピペリジンカルボン酸エチルエステル臭酸塩(2.2g,6.3mmol、欧州特許出願
第374,801号)、炭酸カリウム(1.5g,11mmol)及びアセトン(25ml)の混合物
を室温で10日間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその溶媒を真空でエバポ
レートさせた。その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(150g;ヘプタ
ン/酢酸エチル、7/3)で精製し、油として0.6gの(R)−1−(2−((
(2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチリデン)アミノ)
オキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルが得られた。
上記のエステル(0.6g,1.6mmol)をエタノール(10ml)に溶かし、そして4
Nの水酸化ナトリウム(1.1ml)を加えた。この混合物を室温で4h撹拌し、そ
して過剰量の濃塩酸を加え、そしてジクロロメタン(300ml)を加えた。その混
合物を乾かし(MgSO4)、溶媒を真空でエバポレートし、それを再びアセトンと
共に再エバポレートし、そしてアセトンから結晶化させた。これにより、固体と
して0.5gの表題の化合物が得られた。
m.p. 160−162℃。C24H28N2O3.HCl.H2Oについての計算値:
C,66.5%;H,6.9%;N,6.5%;実測値:
C,66.4%;H,6.8%;N,6.1%。
実施例5 (R)−1−(2−(((3−フェニル−1−インダニリデン)アミノ)オキシ )エチル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩
3−フェニル−1−インダノン(4.2g,20mmol,J. Chem. Soc. 1949,2957
)、ヒドロキシルアンモニウムクロリド(2.8g,40mmol)及びピリジン(30ml
)の混合物を一夜還流加熱した。その反応混合物を冷却し、そして溶媒を真空で
エバポレートした。その残渣を酢酸エチルに溶かし、そして過剰量の10%のクエ
ン酸溶液で洗った。その有機相を乾かし(MgSO4)、そしてその溶媒を真空でエ
バポレートして固体を得、それをシクロヘキサン及び酢酸エチルを伴って粉砕し
た。その固体を濾過により単離し、風乾して、固体としての2.8gの3−フェニ
ル−1−インダノンオキシムを得た。m.p. 123−125℃。
上記のオキシム(1.1g,5mmol)、(R)−1−(2−ブロモエチル)−3
−ピペリジンカルボン酸エチルエステル臭酸塩(1.7g,5mmol、欧州特許出願
第374,801号)、炭酸カリウム(1.7g,13mmol)及びアセトン(25ml)の混合物
を室温で11日間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその溶媒を真空でエバポ
レートさせた。その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(100g;ヘプタ
ン/酢酸エチル、1/1)で精製し、油として0.65gの(R)−1−(2−((
(2−フェニル−インダニリデン)アミノ)オキシ)エチル)−3−ピペリジン
カルボン酸エチルエステルが得られた。
上記のエステル(0.6g,1.5mmol)をエタノール(15ml)に溶かし、そして4
Nの水酸化ナトリウム(1.1ml)を加えた。この混合物を室温で5h撹拌し、そ
して過剰量の濃塩酸を加え、そしてジクロロメタン(300ml)を加えた。相分離
させ、そして有機相を乾かし(MgSO4)、そして溶媒を真空でエバポレートした
。その残渣をアセトン(15ml)に溶かし、そして結晶化のために放置した。単離
及び乾燥
後、固体として0.6gの表題の化合物が得られた。
m.p. 204−205℃。C23H26N2O3.HCl. についての計算値:
C,66.6%;H,6.6%;N,6.8%;実測値:
C,66.3%;H,6.6%;N,6.4%。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV
,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,
RO,RU,SD,SE,SK,UA,UZ,VN
(72)発明者 ソレンセン,ペル オラフ
デンマーク国,デーコー―2000 フレデリ
クスベルウ,ホビツバイ 15
(72)発明者 ペテルセン,ハンス
デンマーク国,デーコー―2720 バンレー
ゼ,グルダイェルバイ 11
(72)発明者 ルント,フリードリヒ ベーレント
デンマーク国,デーコー―2980 コッケダ
ル,ローゼンハーベン 118