【発明の詳細な説明】
電力増幅器及びそれを作動させる方法
本発明は、複数の電力増幅素子(例えば電子管又はパワートランジスタ)を有
する電力増幅器と、それを作動させる方法であって、電力増幅素子が、互いに対
をなして、相補的にプッシュプルB動作回路で割り当てられており、できるだけ
一定した零入力電流が増幅素子対を流れるように、増幅素子対の入力回路に、1
つ又は複数のバイアス源が設けられているものに関する。
電力増幅器技術において、このような増幅系は、B級増幅器(例えば、ノイフ
ァンク(Neofang)「レキシコン・デア・エレクトロニーク(Lexikon der Elektron
ik)」、ブラウンシュバイク(Braunschweig)、1983、フィーヴェーク・フェアラ
ーク(Vieweg-Verlag)参照)により公知である。
例えば2つの増幅素子(電子管、トランジスタ)は、正弦波入力信号電圧のと
き、能動部品が交流電圧の正成分を引き受け、第2部品が負成分を引き受けるよ
うに、接続されている。半サイクルの間に、各能動部品が負荷電流を通す。動作
点は、各増幅素子において、入力特性曲線の直線部分の最後に、湾曲の開始直前
に、確定されている。対称に構成された回路の特性の故に、両方の能動素子の出
力特性曲線群がグラフにまとめられ、拡大した交流電流動作直線が得られる。
このプッシュプル増幅器動作の理想的事例では信号入力量の正成分及び負成分
が、ひずみを生じることなく、負荷抵抗器の完全な正弦波信号として信号出力端
に現われる。回路の具体的実現例として、2つのパワートランジスタを、プッシ
ュプルB動作の互いに相補的エミッタホロワとして配置したものが公知である。
(ティーツェ・シェンク(Tietze-Schenk)「半導体回路技術(Halbleiter-Schaltu
ngs-technik)」、スプリンガー(Springer)出版、第9版、513頁以下参照)、そ
れによると、両方のパワートランジスタが、交互に入力信号振動の各半サイクル
を導通する。例えばシリコントランジスタの場合に、ベース端子とエミッタ端子
との間に現れる0.7Vの順方向電圧が、この場合不利に作用し、この電圧の後に
、はじめて顕著なコレクタ電流が流れ、そのため、周知の過渡ひずみが生じる。
救済策として、AB級増幅器において、2つの相補的パワートランジスタを、そ
れぞれAB動作のエミッタホロワとして配置したものが、公知である(「レキシコ
ン、デア・エレクトロニクス(前掲)」「半導体回路技術(前掲)」516頁以下
参照)
両方の能動増幅素子、特にパワートランジスタによって、信号入力電極にバイ
アスを印加して、小さな零入力電流を流すと、その抵抗は、零点近傍で縮小し、
過渡ひずみはかなり減少する。
小さな信号駆動のとき、公知の(前記文献箇所参照)A級増幅器が、入力端で
自動的に作動し、大きな信号駆動のときには、B級増幅器が作動する。作動点は
、作動点が、作動特性曲線の制御可能範囲の中心にくるAモードと、作動点が、
作動特性曲線の下端にくるBモードとの間で、特性曲線上を移動する。この作動
に達するために、例えばシリコントランジスタの場合、0.7Vのバイアスを印加
する。トランジスタは零入力状態のときにも開いており、小さな駆動信号が、ひ
ずみを生じることなく出力端で再現される。しかし、バイアスで生成される零入
力電流を一定に保つのが問題である。
これに関連して、電力増幅素子、特にトランジスタ・エミッタホロワの間に直
列に抵抗器を挿入することによって、電流負帰還を引き起こす措置が公知である
。しかし、接続された負荷と直列に抵抗器が設けられているので、得られる出力
電力は低減する。
更に、パワートランジスタのエミッタ・コレクタ間を流れる零入力電流を生成
するために、定電流源によってトランジスタ用ベース電流を供給することが知ら
れている。制御が増すとき、供給されるベース電流が大きくなるように、電界効
果トランジスタをソースホロワとして利用することは公知である。(ティーツェ
・シェンク「半導体回路技術」、519頁参照)、それによると、ソース電圧差は
電流負帰還によって約1.4Vに調整される。
本発明の課題は、AB動作用零入力電流を一定に保つための別の効率的可能性を
提供することであり、零入力電流の制御は、増幅器出力信号の振動から減結合さ
れていなければならない。同時に、できるだけ大きな帯域幅が得られなけばなら
ない。
零入力電流が、帰還の枠内でできるだけ一定して目標値に保たれる冒頭に指摘
した種類の電力増幅器作動方法において、この課題を解決するために、帰還零入
力電流と目標値との偏差に応じて、又は信号周波数に依存して、目標値偏差が最
小となるように、電力増幅素子の作動点をずらすことが考えられる。
つまり、零入力電流が常に一定に留まり、かつその調整が(増幅された)出力
信号の振動に従うことがないように、両方の相補的増幅素子の動作点は、周波数
に依存して動かされる。本発明のこの基本的考えの具体化として、バイアス源の
制御によって、例えばその制御入力電圧を調整して、その出力側直流電圧レベル
が増大し又は縮小するように、動作点の調整を行うことが提案される。つまり、
本発明方法によって、零入力電流の真に柔軟な制御が達成される。
冒頭に指摘した種類の電力増幅回路において、本発明によると、制御素子が相
補的電力増幅素子に接続されており、(瞬時)零入力電流の実際値がこの制御素
子に供給され、それを受けて制御素子が、零入力電流を一定に保つバイアス源(
単・複)を駆動することが提案されている。制御器が、例えば零入力電流の上昇
を検知すると、この制御器は、電力増幅素子の信号入力電極に印加される電圧を
減少させる。その結果、その「静的」動作点が変化する。
被制御量「増幅素子零入力電流」のための制御機構「バイアス源」の望ましい
ものとしては、望ましくは、制御器によって駆動される好ましくは多段式の小信
号増幅器が適している。この増幅器は、構造上制御器と一体にしておくこともで
きる。この考えを具体化したものでは、制御器によって、それぞれ駆動される2
つの小信号増幅器分岐が設けられており、これらの分岐は、対の相補的電力増幅
素子のそれぞれに割り当てられている。
制御器が対の相補的電力増幅素子の間に接続されており、かつ独自の電力信号
出力端を有していると有利であり、この出力端によって、増幅素子の(加算)出
力電流が取り出される。利点として、制御器のこの電力信号出力端に、単数又は
複数の別の電力増幅素子を並列に接続することができ、各電力増幅素子は、制御
器によってコントロールしておくことができる。
本発明による増幅器系の出力端で、必要に応じて、及び適用事例に応じて、か
かる拡張段又は拡張モジュールを並列に接続することにより、電力容量をモジュ
ールごとに、又は柔軟に変更する可能性が得られる。
拡張段を制御器によってコントロールするうえで望ましいのは、その間に配置
される接続素子であり、この接続素子は、インピーダンス変換器、又は制御器に
よってコントロールされる能動制御素子となっている。これらの制御素子又はイ
ンピーダンス変換器は、対の相補的電力増幅素子のそれぞれに割り当てて、制御
器から引き出されるコントロール線路に並列に接続することができる。こうして
、これらのコントロール線路は、好ましくは適合されたアナログバスを形成する
。
制御器の出力信号は、それぞれ正及び負の極性又は動作電圧を有する電力増幅
素子に半分ずつ割り当てられるように、相補対称に構成されている。これにより
、明快な回路構造が得られる。
制御器用目標値偏差の検出を回路技術的に実行するために、本発明の一構成で
は、基準電圧源又は基準電流源と、特に比較素子として実施される論理素子が、
構造上一体であり、目標値偏差を算定するために、論理素子が基準源と電力増幅
素子・零入力電流とに接続されている。
洗練された制御構想は、アナログ計算機又はアナログコンピュータを制御器と
して利用することにより促進される。そのため、本発明の別の構成では、アナロ
グ計算機が、電力増幅素子・零入力電流及び基準電流用に比較又は加算演算回路
を有し、加算回路の後段に設けられた乗算回路が定数での乗算を実現するとき、
零入力電流制御信号を生成することができる。零入力電流制御信号は、増幅器系
の内部の、例えばバイアス生成の枠内の、別の1点の増幅器有効信号と、小信号
増幅によって混合することができる。
更に、アナログ計算機を増幅回路の中核として利用することは、詳細な計算規
則に従って帰還信号を生成するのに有益である。帰還信号は、例えば増幅器又は
制御器の出力電圧、能動増幅素子を流れる電流、前記零入力電流制御信号等の特
定の数学関数に従って生成することができる。帰還信号は次に、前記小信号増幅
段に送られる。この場合、この増幅段は、望ましくは差増幅器とされている。
適宜な仕方でアナログ計算機は、加算、乗算、等の演算回路の論理結合によっ
て出力信号を生成するのに利用することができる。これらの出力信号は、前記電
力組立体用の前記アナログバスへとまとめておくことができる。アナログ計算機
を本発明により利用すると、出力電圧と零入力電流用誤り電圧とからなる帰還信
号をバイアス生成するか、又は当該小信号増幅器用に利用することができる。更
に、望ましい1展開では、アナログ計算機が能動電力増幅素子の電力損失を算出
して、最大限界値を超える場合に、最終電力段を過負荷から保護する。
本発明による零入力電流の制御では、この零入力電流は周波数に依存して増加
し、そのため、電力増幅器の帯域幅は著しく増大する。かかる制御は、一方でき
わめて効果的ではあるが、入力信号及び出力信号の電圧電位がさまざまであり、
一部では広い範囲で変動するので、また電流信号を求めて処理しなければならな
いので、実際の構造がきわめて複雑となり、電力増幅器をきわめて高価なものと
することがある。
技術的にできるだけ簡素とし、電力増幅器を提供するために、本発明によれば
、電力増幅器が、互いに相補的にプッシュプルB動作回路内に設けられる2つの
電力増幅素子、特にエミッタホロワとして設けられるか、又はエミッタ回路中に
設けられるパワートランジスタと、電力増幅素子を流れる一定した零入力電流を
生成するために増幅素子対の入力回路に接続される単数又は複数のバイアス源と
、零入力電流を一定に保つバイアス源(単・複)を駆動し、電力増幅素子に接続
されてその出力量を検出する制御器と、電力増幅素子を流れる電流と電力増幅器
の出力電流とを検出する検出器とを備えている。
かかる検出器は、測定量をゆがめることがない。またこの測定値検出は、まっ
たく正確である。これは別の実施態様に比べて有利である。
別の実施態様では、特に、電力増幅素子を流れる電流を、電力増幅素子の別の
動作パラメータに、例えばコレクタ・エミッタ電圧又はベース電流等に、置き替
えられる。別の動作パラメータの検出は、それらのパラメータが動作点、温度及
び周波数に依存しているので、電力増幅素子を流れる電流の精確な測定値を提供
するのに適していない。
零入力電流制御の能力は、零入力電流の実際値が正確に検出され、又は少なく
とも別の検出量から正確に算定されることに、本質的に依存している。容易に入
手可能な別の動作パラメータに基づいて推定することは、この場合充分ではない
。
この原理の有利な一展開では、検出器の信号出力端は、星形に接続されている
。これにより、すべての検出器の出力信号を、共通の電位、つまり星点の電位に
、関係付けることが可能となる。これにより、零入力電流制御の枠内で、測定信
号
のその後の処理が容易となる。
検出器が、各電流回路に挿入されたオーム抵抗器であることが好ましいことが
判明した。かかる測定用抵抗器は、最も単純で同時に価値の高い検出器であり、
電流をそれに比例した電圧信号に変換する。この電圧信号は、やはり零入力電流
制御器によって処理することができる。
この実施態様において、検出器の自由端子を、一方で電力増幅素子の出力端に
、他方で電力増幅器の出力端に接続するのが好ましい。測定用抵抗器を検出器と
して使用する場合、信号入力端と信号出力端が同一である点に注意しなければな
らない。この理由から、信号出力端用に共通の基準電位を得るために、測定用抵
抗器の各端子を接続して共通の星点としなければならない。
しかし、星形結線は電力増幅器の出力節点でのみ可能である。それ故に、2つ
の測定用抵抗器の自由端子は、電力増幅素子の出力端に接続され、第3測定用抵
抗器の自由端子は、電力増幅器の出力端となる。こうして、両方の電力増幅素子
の間に2つの測定用抵抗器が直列に設けられ、それらの接続節点に、出力電流を
流す第3測定用抵抗器が接続されている。電力増幅器の出力電圧は、これらの測
定用抵抗器によって些細な変化を受けるだけである。しかし、この些細な変化が
充分に小さいものではない場合、出力信号は、測定用抵抗器の自由端に戻して、
電圧制御によって、ごく厳密に理想勾配に追従させることができる。
零入力電流制御器の基準電位が検出器の星点の電位に等しいことは、本発明の
枠内にある。この場合、零入力電流制御器のアナログ回路によって継続処理する
ために、その零電位を基準に当該電流信号に比例した測定信号を用意する。それ
以外のレベルシフト又は等化の必要はない。
零入力電流制御器の電位は、それが検出器の星点の電位に接続されている場合
、出力信号の全電圧変動を実行しなければならない。基準電位がこのように変動
するので、零入力電流制御器用に付加的電源電圧を設けることが必要となり、基
準電位として役立つ検出器の星点の電位に対して、これらの電源電圧は一定に保
たれる。
こうして検出される電流実際値を継続処理するために、本発明によれば、零入
力電流制御器の内部にアナログ回路が設けられ、この回路が、電力増幅素子を流
れる電流の測定信号と、電力増幅器の出力電流の測定信号とから、零入力電流に
比例した測定信号を形成する。
零入力電流制御器の中核を形成するこのアナログ回路部分は、さまざまなアル
ゴリズムに従って実現しておくことができる。両方の増幅素子を流れる電流の測
定信号は、星点を基準とする対称性に基づいて極性が逆であり、これらの測定信
号を相互に減算し、それから出力電流測定信号の値を減算し、解を2で割る可能
性がある。かかる加算・減算・乗算回路は、以前から知られており、演算増幅器
を利用して問題なく構成することができる。
本発明によれば、零入力電流制御器は更に、零入力電流に比例した演算信号と
一定した零入力電流目標値との間の差を形成する減算回路を含む。かかる減算回
路は、あらゆる比例制御器の基本的構成要素であり、零入力電流の目標値と実際
値との比較を可能とする。操作量はこの差に比例して調整される。
調節された操作量の調整範囲に制御器出力信号を適合し、かつ制御器の挙動を
最適化するために、本発明によれば、制御器出力信号を形成するために、零入力
電流の目標値と実際値との間の差に比例した演算信号が、ある係数で乗算され、
増幅される。乗算係数は、制御の質及び残留制御偏差とに影響し、更には制御回
路の安定性にも影響する。この理由から、具体的乗算係数又は増幅係数を実験で
算定するのが有意義である。
電力増幅素子用駆動信号を形成する零入力電流制御器の出力信号は、場合によ
っては、予め増幅される増幅器入力信号、又は電圧制御器出力信号に近似的に加
算的又は減算的に重ねると、好ましいことが判明した。
一般に、電力増幅素子は3つの端子(コレクタ、ベース、エミッタ)を有する
パワートランジスタによって代表されるので、操作量として、一般に入力信号の
みが制御入力端に、通常はベースに現れる。というのも、2つの電力端子の一方
が大抵は一方の電源電圧に接続されており、他方の電力端子が出力端を形成する
からである。零入力電流制御回路の挙動ができるだけ線形に、従って概観可能且
つ算出可能となるように、零入力電流制御器の出力信号は、増幅器の被増幅入力
信号に又は上位の電圧制御器の出力信号に、線形に重ねられる。こうして、2つ
のうちの一方の電力増幅素子の駆動信号のみが調節されるので、上位の電圧制御
器は、電力増幅器の出力電圧を厳密に制御することができる。
零入力電流の制御を向上するために、別の電力増幅素子用の駆動信号を形成す
る零入力電流制御器の出力信号を、逆の極性を有する上位の電圧制御回路の予め
増幅された入力信号、又は制御器出力信号に重ねることも、上位の電圧制御器の
制御挙動を損なうことなく可能である。従って、理想的場合に両方の電力増幅素
子用の駆動信号が精確に同じ量だけ逆方向に調整されても、電力増幅器の出力電
圧が、これによって影響を受けることはまったくなく、上位の電圧制御は零入力
電流の制御に殆ど依存しない。
こうして、上記2つの実施態様において、両方の電力増幅素子用に異なる駆動
信号が生成されねばならないので、両方の電力増幅素子用に、別々の駆動段を設
けることが必要となる。2つのうちの一方の駆動段において、入力信号が零入力
電流制御器の出力信号と線形に重ねられるのに対して、他方の駆動段では、重ね
合わせが行われないか、又は零入力電流制御器出力信号の逆極性との重ね合わせ
が行われる。
増幅器の入力信号又は電圧制御器の出力信号と、零入力電流制御器の出力信号
との線形重ね合わせを行わせるために、本発明によれば、エミッタ回路内で零入
力電流制御器の出力信号に接続された駆動段(単・複)の単数又は複数の出力ト
ランジスタが駆動され、電流負帰還による増幅器の入力信号又は電圧制御器の出
力信号と零入力電流制御器の出力信号との重ね合わせが、トランジスタのエミッ
タ回路に設けられたエミッタ抵抗器を手段にして行われる。この抵抗器は、駆動
トランジスタのエミッタ電流を補足して、零入力電流制御器の出力信号に比例し
た制御電流を通す。電力増幅素子用駆動電位に比べて、電力増幅器の入力信号又
は重ねられた電圧制御器の出力信号との電位差が大きく、また、電力増幅素子の
駆動信号に比べて、零入力電流制御器の電位との電位差が大きいので、増幅器入
力信号又は制御器出力信号を、これに比例し、かつ電位に依存しない電流信号に
変換するのが有意義である。かかる電流信号は、好適な電位に接続された抵抗器
によって、ある電圧範囲に逆変換することができ、次にこの電圧範囲が、駆動段
の出力信号を調節する。
この電圧信号を、エミッタ回路内で動作される駆動段の出力トランジスタのベ
ースを駆動するのに利用するとき、このトランジスタのエミッタ回路内に負帰還
抵抗器を接続することが可能である。駆動段を好適に設計した場合、この負帰還
抵抗器の電圧は、近似的に駆動段の入抵抗器の電圧と同一となり、このエミッタ
抵抗器を流れる電流は、駆動段の入力電流信号に比例する。この場合、カレント
ミラーとも称される。この駆動段の出力信号、つまり出力トランジスタのコレク
タの電位は、零入力電流制御器の出力信号に比例した付加的電流がエミッタ抵抗
器を流れ、これにより、電流負帰還が極性に応じて増強されるか又は弱められる
ことによって、引き続き調節することができる。これにより、エミッタ抵抗器内
で近似的に電流加算又は電流減算が行われ、この加算又は減算は、駆動段の出力
信号を適切に調節し、電力増幅素子の動作点の追従を可能とする。
零入力電流制御器の出力信号を、駆動段のエミッタ抵抗器内に結合するために
、本発明によれば、零入力電流の目標値と実際値との間の差に比例した演算信号
が差増幅器において増幅される。そのコレクタ抵抗器の1つが、電流負帰還に役
立つ駆動段のエミッタ抵抗器と同一である。これにより、差増幅器は幾つかの役
目を果たす。零入力電流目標値と零入力電流実際値との間の差に比例した演算信
号は、最適な制御器挙動を達成するために増幅される。更に、制御器出力信号は
差増幅器の印加直流電流に重ねられ、これにより、電位シフトを可能とする比例
的電流信号に変換される。最後にこの電流信号は、駆動段の負帰還抵抗器と同一
のコレクタ抵抗器で、駆動段の出力信号を調節する電圧信号に再び逆変換される
。
最後に、各1つのエミッタ抵抗器を備え、かつエミッタ回路内に配置されて、
プッシュプルで動作される2つの相補的トランジスタで各駆動段が形成されてお
り、これらのエミッタ抵抗器が、零入力電流制御器の基準電位を基準に対称に配
置される差増幅器の各1つの分岐のコレクタ抵抗器と同一であることは、本発明
の教示と一致する。
回路の効率を高めるために、即ち、制御挙動を向上するために、及び電流負荷
を低減するために、本発明によれば、各駆動段が、プッシュプルB動作回路で作
動する2つの相補的トランジスタを有し、それらの出力端子が(場合によっては
ドライバの中間回路によって)電力増幅素子の制御入力端を駆動する。従って、
各駆動段が2つの互いに相補的な出力トランジスタを有し、そのエミッタ回路の
なかに各1つの負帰還抵抗器が挿入されている。かかる駆動段の対称構造の故に
、零入力電流制御器の出力信号に比例した電流信号を両方の負帰還抵抗器に接続
することが可能である。
しかしそのためには、両方の負帰還抵抗器を流れる電流の極性が零入力電流制
御器の基準電位の基準と逆であるので、零入力電流制御器の基準電位の基準と対
称な構造を有する2つの差増幅器が、零入力電流制御器の出力端に不可欠である
。差増幅器の出力信号が逆方向に変化するので、その都度他方の出力端によって
第2駆動段の負帰還が可能であり、両方の差増幅器の4つの出力端に、両方の駆
動段の4つのエミッタ抵抗器の各1つが接続されている。
本発明の上記した以外の詳細、特徴、利点、及び作用は、請求の範囲の従属項
と、図面に基づく本発明の好ましい実施例についての以下の説明とから明らかと
なると思う。
図1と図2は、技術の現状によりそれ自体公知の2つの電力増幅回路を示す。
図3は、電流時間線図である。
図4は、本発明による増幅系の回路構造のブロック図である。
図5は、アナログバス拡張段の回路構造を示す図である。
図6は、本発明により使用されるアナログ計算機のインタフェースブロック図
である。
図7は、2つの電力増幅素子とこれに付属した駆動段と重ねられた出力電圧制
御装置とを備えた電力増幅器であり、零入力電流制御器の入力信号及び出力信号
用の接続手段が設けられている。
図8は、図7の電力増幅器の該当する信号端子に接続することのできる本発明
による零入力電流制御器を示す。
図9は、図8の零入力電流制御器の入力信号の例示的勾配を有する時間線図で
ある。
2つの電圧ホロワのさまざまな論理結合変種を増幅器の最終段に挿入すること
は知られている。2つのかかる標準最終段が、図1と図2に示されている。しか
しそれ自体公知のこれらの段は、高電力又は高出力電流の場合限界がある。
過渡ひずみを防止するために、いわゆる超ダイオード回路網D1は、互いに相補
的エミッタホロワとして設けられるトランジスタTR2,TR3を零入力電流I0が流れ
るように調整されている。通常、電力増幅器用零入力電流I0は、50〜160ミリア
ンペアである。しかしこの零入力電流は、トランジスタTR2,TR3内で望ましくな
い電力損失をもたらす。超ダイオード回路網D1は、任意の数>1で乗算されたダ
イオードの直接的電圧降下を模擬する。
Ua=(1+P1/R1)×UBE
目的は、トランジスタTR2,TR3(図1)を容易に開くことである。これは、電
圧UAが2×UBE・UAよりも多少大きくなければならないことを意味する。UAは
、本来、相補的電力増幅器TR2,TR3の両方のベース電極の間で測定された電圧で
ある。
過渡ひずみは、零入力電流I0の値と被増幅信号の周波数とに依存する。周波数
が高くなると、ひずみも大きくなる。従って、相補的トランジスタTR2,TR3は、
遮断後に直ちに再び投入状態に、又はその逆にすることができるのではない。そ
の結果、周波数が高いときはひずみが大きい。周波数が過度に高い値に達したな
ら、零入力電流が増大し、トランジスタTR2,TR3が破壊されることがある。とい
うのも特定の半導体では、投入時間"tON"及び遮断時間"tOFF"の時間調整が異な
るからである。過電流保護措置は、すべて、一定の周波数高さのとき、トランジ
スタTR2,TR3が破壊されることを防止することはできない。
公知のかかる増幅回路の周波数帯域幅は、通常、前記問題点の故にだけでなく
、入力制御段TR1が出力電圧の全振動に追従することからも、限定されている。
漂遊容量を充電するために、限定された定電流I1が存在するだけである。
それ自体公知の増幅回路では、良好な結果のために、最終パワートランジスタ
を対としなければならない。このことは、一層大きな電力のために、パワートラ
ンジスタの並列回路が必要とされるとき、一層妥当する。
ここに示した問題点を克服する本発明による理念は、ハードウエア構成が結局
B級出力段を残すのではあるが、本来B級の出力段をA級の真の出力段に変換す
る負帰還によって、零入力電流をコントロールすることにある。負帰還は、トラ
ンジスタTR2,TR3が決して遮断されないように働く。図3は、正弦波出力信号の
ときに設けられた最終段を流れる電流の基本的流れを示す。この解決策は、集積
され又は未集積のあらゆる種類の増幅器において適用することができる。この段
の利点は次の如くである。
図3の方法に従って動作される段が、A動作方式に従って、又はA級増幅器と
して機能するので、過渡ひずみは、消えるのではないとしても、劇的に減少して
いる。零入力電流は、従来知られている段におけるよりも、はるかに小さくする
ことができる。理論的には、零入力電流I0が零値となることも可能である。その
結果、予備電力損失は劇的に減少する。
トランジスタTR2,TR3の「静的」動作点が周波数に依存して移動し、I0が常に
一定に留まり、制御装置が出力電圧の振動に追従しないので、本発明による動作
によって、帯域幅ははるかに大きくなる。
図1又は図2の回路では、入力トランジスタTR1のコレクタ電圧が入力電圧UI
Nの関数である。ドライバ段TR1の増幅がAUであると、この場合コレクタ電圧は
UTR1=-AU×UINである。
コレクタ電圧は、トランジスタTR1の飽和電圧及び電流源の飽和電圧の故に、
事実上、電源電圧のすぐ下の値を有することができるだけである。
各回路内に漂遊容量が生じる。通常、これらの漂遊容量は充分に小さくて、低
周波数範囲内で大きな影響を及ぼすことはない。高周波数範囲では事情が異なる
。
(仮想)コンデンサ端子の電圧は、電荷Qに直接比例し、コンデンサの容量に
逆比例する。仮想コンデンサの端子電圧は、コンデンサ内で電荷が変化し得るの
と同じ速さで変動することができるにすぎない、と言いうる。
しかし、電荷は電流と時間との積に依存している。ここでの例では、入力トラ
ンジスタTR1を流れる電流I1が一定している。入力トランジスタ又はドライバ段T
R1のコレクタの電圧変動の速さは、とりわけ流れる電流I1を増大させることによ
って、又は漂遊容量を縮小することによって、高めることができる。ある回路に
ついて漂遊容量が与えられているとき、入力トランジスタTR1の電流I1は、入力
トランジスタTR1が電力トランジスタではないとき、殆ど増大させることができ
ない。これにより、それ固有の最大動作周波数が低くなる。
増幅回路の出力端で、電源電圧+/-VCCに至るまでの最大電圧変動を達成する
ために、相補的パワートランジスタが、電圧ホロワ又はエミッタホロワとして
A=1の電圧増幅を有するので、入力ドライバ段TR1は、このように多く変動し
なければならない。
別の可能性は、ドライバ段が完全出力電圧変動で作動しないことであろう。か
かる解決策も図1に示されている。
制御電圧UEIN P、UEIN Mがどのように発生するかは重要ではい。重要なの
は、その変動がきわめて小さいことである。帯域幅は、少なくともドライバ段の
構想によっては限定されない。更に、この構想は、アナログ計算機による制御を
容易とする(下記参照)。
パワートランジスタTR2,TR3の「静的」動作点が周波数に依存して移動するこ
とは、本発明による構想に基づいている。
零入力状態のとき、制御電圧UEIN P、UEIN Mは、パワートランジスタTR2
,TR3を容易に開く直流電圧レベルであり、零入力電流I0は流れることができる
。増幅器が制御されると、制御電圧UEIN P、UEIN Mは、有効信号と直流電圧
レベルとを混合したものとなる。従来知られている増幅器では、この直流電圧レ
ベルが一定であり、その結果、パワートランジスタTR2,TR3は、零入力状態のと
きにのみ、又は零接続時に短時間、両方が同時に開かれる。このことから、過渡
ひずみが生じる。
それに対して、本発明によれば、直流電圧レベルは、一定に保たれるのでなく
、後に説明するアナログ計算機によって制御される。周波数が上昇すると、ベー
ス・エミッタ接合層に蓄積される電荷が、トランジスタTR2,TR3を更に開くこと
になる。これが、零入力電流I0の上昇傾向を帰結する。しかし、アナログ計算機
が零入力電流の上昇を検知して、パワートランジスタ入力電極UEIN P、UEIN
Mの直流電圧成分を減少させる。こうして「静的」動作点が(本発明により動作
するとき)変化する。
周波数が増大するときにパワートランジスタTR2,TR3が破壊されることは、事
実上ありえない。というのも、電流I0はアナログ計算機によって制御されており
、目標値を超えることはないからである。換言すると、トランジスタTR2,TR3は
いずれの時点にも、また動作直線/楕円のいずれの点でも、同時に開いており、
開口度は、アナログ計算機によって制御される。つまり、1つのトランジスタが
負
荷電流だけでなく、付加的になお零入力電流I0も通す間に、別の相補的パワート
ランジスタは零入力電流I0のみを流しているか、又はその逆である。トランジス
タがいずれかの時点に遮断状態に陥ることはない。つまり、真のA級増幅器動作
が得られる。
パワートランジスタは、さまざまな特性を持つことができる。製造公差が増幅
器の品質及び性能に影響することはない。パワートランジスタの選択又は組合せ
は重要でない。本発明により達成される高いコモンモードリジェクションにより
、零入力電流をきわめて小さな値に低減することが可能となる。
図4に示すように、本発明による増幅系は、3つの本質的部分からなっている
。
基本増幅器BAAは、1個の前置増幅器PREAMPと2個の別々の出力増幅器BAAP、B
AAMとを有する。一方の出力増幅器は”+”側用−−BAAP−−、他方の出力増幅
器は”−”側用である−−BAAM。それぞれ、入力前置増幅器PREAMPによって駆動
される。これら2つの出力増幅器BAAP、BAAMは、”+”側及び”−”側用の各パ
ワートランジスタPDP,PDMを別々に制御する。出力増幅器BAAP、BAAMは、それぞ
れ独自の負帰還を有する。それらは、例えば差増幅器、特に演算増幅器で実現す
ることができる。
従来知られている増幅回路では、最終段内の複数のトランジスタの並列回路に
よって、電力の上昇が保証される。但し電力は、従って並列に接続されるトラン
ジスタの数は、最初から確定されていなければならない。並列に接続される複数
のバイポーラパワートランジスタを制御するには、付加的に、単数又は複数の制
御トランジスタを取付けねばならない。
並列回路を備えたMOSFETパワートランジスタの場合、総入力容量は、1トラン
ジスタの入力容量と並列に接続されたトランジスタの数との積である。このこと
から、安定性の問題は別として、高周波数のときの制御が困難となる。直接的増
幅連鎖のなかにそれらが取付けられている点に問題がある。これにより付加的移
相が生じ、その結果、増幅器を一層強く補償する必要が生じる。こうして、あら
ゆる柔軟性が失われ、いずれの拡張/変更も、安定性の問題をもたらすことがあ
る。
本発明の理念は、無条件に安定した基本増幅器BAAを利用することにある(限
定的安定性もある)。図4によれば、所要の電力にとって必要な数のパワートラ
ンジスタPDEP、PDEMを並列に接続することが可能である。これが可能であるのは
、付加的パワートランジスタPDEP、PDEMが、本発明により個々に電流制御されて
いるからである。つまり本発明による増幅系では、付加的電流制御最終段によっ
て、パワーのあらゆる拡張を達成することができる。これらの付加的パワー段の
制御は、基本増幅器BAAにとって僅かな負荷として現れ、その安定性が損なわれ
る虞れはない。希望するあらゆるパワーのために基本増幅器の特定の構成が、増
幅系全体を完全に改造することなく可能となる。勿論、各拡張段は無条件に安定
していなければならず、利得1で作動する場合には、なおのことそうである。
図4によれば、各バス拡張段BEXが2個の電流制御パワートランジスタからな
り、その一方は”−”側用、他方は”+”側用である。適合されたアナログバス
SBEXP,SBEXMによって電流制御が行われるので、アナログ計算機から引き出され
た出力線UOUTに、多くのバス拡張段BEXを接続することが可能である。
拡張段の基本セルが図5に詳しく示されている。それによれば、バス拡張段BE
Xは電圧電流変換器の機能を備えている。電圧/電流比は変更することができる
。これは、バス拡張段BEXが基本増幅器BAAとは別の電流で作動し得ることを意味
する。勿論、数多くの個々のバス拡張段BEXにおいても、これは異なる電流で動
作することができる。換言すると、個々の各バス拡張段によって処理される電流
値は、利用するパワートランジスタPDEP、PDEMに応じて相違することができる。
これらすべてのことによって、増幅系の柔軟性が高まり、また、多くの取付問題
、解体問題及び互換性問題を生じることなく、故障したパワートランジスタを別
のものと交換することが可能となる。
アナログバスは2つの信号線からなり、これらの信号線は、それぞれアナログ
計算機ANACOから引き出されており、下記方程式に従って作動する。
SBEXP=STRP+I0
SBEXM=STRM+I0
STRPは、基本増幅器BAA(+側)のパワートランジスタPDPの電流、STRMは基本
増幅器BAA(−側)のパワートランジスタPDMの電流である。
アナログバスの適合とは、アナログ計算機ANACO内の信号発生器の出力インピ
ーダンスと、線路の特性インピーダンスと線路の末端に取付けられた抵抗器との
間の方程式のことである。付言しておくと、この適合は必ずしも必要ではない。
更に付言しておくと、このバス拡張BEXは、パワートランジスタの単純な並列回
路ではない。むしろ各パワートランジスタは、本発明によれば個々に、独自に制
御することができる。対の相補的パワートランジスタPDEP、PDEMが、(場合によ
っては電圧・電流変換器を接続素子として前段に設けて)希望に応じて、追加装
備することのできる拡張組立体を形成する。
図4及び図6によれば、アナログ計算機ANACOは、基本増幅器BAAの個々の出力
増幅分岐BAAP、BAAM用の帰還信号RKSP、RKSMと、バス拡張段BEXP又はBEXMのパワ
ー拡張トランジスタPDEP、PDEM用の制御信号SBXP、SBXMを発生する。アナログ計
算機ANACOは、基本増幅部BAAに帰還信号を送る。この帰還信号は、例えば出力電
圧UOUTと零入力電流I0用誤り電圧とで構成することができる。
アナログ計算機ANACOは更に、パワートランジスタの電力損失を算出して、最
大限界値を超えた場合に、出力パワー段を過負荷から保護する。アナログ計算機
ANACOと小信号増幅部又は基本増幅部BAAとのインタフェース信号のリストは次の
とおりである。
STRP=基本増幅器BAAの+側パワートランジスタの電流
STRM=基本増幅器BAAの−側パワートランジスタの電流
SIOP=+側の零入力電流I0用制御信号
SIOM=−側の零入力電流I0用制御信号
RKSP=+側の帰還信号
RKSM=−側の帰還信号
バス拡張段BEXとのインタフェース信号は、次のとおりである
SBEXP=+側のバス拡張用制御信号
SBEXM=−側のバス拡張用制御信号
その他の重要な信号
REFIO =I0零入力電流用基準
IOUT =出力電流
UOUT =出力電圧
I0=パワートランジスタを流れる零入力電流。
これらの略語をもって、本発明による電力増幅系を作動させるために、次の方
程式を作成することができる。
I0=[STRP-(-STRM)]−絶対値(IOUT) SIOP=SIOM=K×(REFI0−I0)
ここにKは定数である。
本発明の枠内に幾つかの種類の帰還がある。
RKSP=UOUT+K×STRP
RKSM=UOUT+K×STRM
零入力電流制御信号SIOP、SIOMは、この場合、基本増幅器又は小信号増幅器BA
Aの増幅連鎖の別の1点で有効信号と混合される。
この信号混合がアナログ計算機のなかで行われる場合、次式が成り立つ。
RKSP=UOUT+SIOP
RKSM=UOUT+SIOM
他方、本発明の枠内でこの混合は、次のように理解することもできる。即ち、
増幅すべき入力信号が「基本増幅器+/−」(BAAM、BAAP)において、アナログ
計算機ANACOの出力信号と代数的に加算される。
アナログバス拡張信号は以下の如く操作される。
SBEXP=A1×(STRP+I0)
SBEXM=A2×(STRM+I0)
ここに、A1、A2は定数である。
アナログ計算機の内部で演算回路を利用して、これらすべての方程式を技術的
に実現することは、当業者にとって周知のことである。
使用されるその他の略語又は符号のリスト。
BAA=基本又は小信号増幅器モジュール
BAAP=正電圧用基本増幅分岐
BAAM=負電圧用基本増幅分岐
PDP=BAAPのパワートランジスタ
PDM=BAAMのパワートランジスタ
BEX=パワー拡張組立体
BEXP=正電圧用パワー拡張分岐
BEXM=負電圧用パワー拡張分岐
PDEP=BEXPのパワー拡張トランジスタ
PDEM=BEXMのパワー拡張トランジスタ
SIOP=I0+側用制御信号
SIOM=I0−側用制御信号
STRP=+側電流トランジスタ
STRM=−側電流トランジスタ
SBEXP=+側バス拡張用制御信号
SBEXM=−側バス拡張用制御信号
I0=パワートランジスタを流れる零入力電流
ANACO=アナログ計算機
REFI0=10用基準値
本発明により実現された増幅器を使った実用試験から、次の平均的結果が得ら
れた。
1.バス拡張なしの基本増幅器BAA。正味利得70(37)dB(前置増幅器A=20dBを
含む)。
出力電圧:+/−60V
零入力電流(パワートランジスタの):<10mA
連続電力1KHz、120W(実効値)/15Ω
帯域幅。全負荷時(−3dB):DC−1.2MHz
帯域幅(利得1):>7MHz
立上り時間:>700V/μs
2.2つのバス拡張段を備えた基本増幅器BAA。正味利得70(37)dB(前置増幅器
A=20dBを含む)。
出力電圧:+/−80V
零入力電流(パワートランジスタ):<10mA
連続電力1KHz、800W(実効値)/4Ω
帯域幅。全負荷時(−3dB):DC−1MHz
帯域幅(利得1):>7MHz
立上り時間:>700V/μs
「零入力電流用誤り電圧」はアナログ計算機ANACOの出力電圧であり、実際の
瞬時零入力電流I0と所定の基準零入力電流REFIOとの間の差の増幅を表す。大き
な内部増幅によって、アナログ計算機のこの入力誤り電圧はきわめて小さいが、
無視することはできない。アナログ計算機によって増幅されるこの誤り電圧は、
入力信号と加算され、これと一緒に最終段を制御する。その結果、出力端に増幅
信号が現れる(例えば10倍)。但し+側最終段と−側最終段は、同時に零入力電
流を通さねばならない。
零入力電流の制御の他に、アナログ計算機は、本発明の枠内でパワートランジ
スタを保護することもできる。今日存在するすべてのパワー半導体又は電子管は
、独自の最大損失電力を有する。これが熱に変換される。
この熱を排出することができない場合、パワートランジスタ/電子管は若干の
期間後に破壊される。部品カタログのデータには、超えてはならない最大電流及
び最大電圧も記載されている。もし超えると、パワートランジスタ/電子管が破
壊されるおそれがある。
アナログ計算機は、各トランジスタ/各電子管の瞬時損失電力を計算し、安全
要請に応じて、瞬時損失電力を最大値のすぐ下に保って排熱を保証するか、又は
短時間の間より高い電流を許容し、この電流が、損失電力を数分の1秒の間最大
値より上で作動させる。アナログ計算機は、トランジスタ/電子管の瞬時印加電
圧及び電流を許容最大値と比較し、安全値を超える場合には適切な措置を講じる
。
入力信号の周波数上昇によって、零入力電流は、自然の物理現象に基づいて増
加する。アナログ計算機は、瞬時零入力電流をその目標値と比較することによっ
て、この上昇を検知し、パワートランジスタ/電子管を適切に抑止する。これは
、本来、周波数に依存して静的動作点が変化することと等価である。
図7は、主要素子に低減された電力増幅器1の回路図である。2が入力端子、
3が出力端子である。出力段は、2つの互いに相補的パワートランジスタ4、5
で形成されている。一方のパワートランジスタ4はpnp形であり、そのエミッタ
端子6が正の電源電圧7に接続されている。これに対して、他方のパワートラン
ジスタ5はnpn形であり、そのエミッタ端子8が負の電源電圧9に接続されてい
る。両方のトランジスタ4、5のコレクタ端子10、11は、2個の低抵抗の測定用
抵抗器12、13によって互いに接続されている。両方の測定用抵抗器12、13の共通
の節点66と電力増幅器1の出力端子3との間に、別の低抵抗の測定用抵抗器14が
挿入されている。
電力増幅器1の出力端子3の電圧は、上位の電圧制御器15によって端子2の入
力信号と比較され、入力信号2と出力信号3との間に比例性が保証されているよ
うに制御される。この目的のために、出力信号3は、インバータとして接続され
た演算増幅器19によって、希望する増幅の逆比に相当する抵抗器16、17の割合に
おいて逓降されて、低抵抗で提供される。入力信号2も同様に処理される。この
入力信号は、電圧ホロワとして接続された演算増幅器20によって、不変電圧で、
かつ高められた出力電流からなる。用意される。両方の出力端21、22は、比較的
高抵抗の抵抗器23によって互いに接続されており、この抵抗器は、当該電圧差を
これに比例した電流信号に変換する。この電流は、極性に応じて、演算増幅器20
の正の動作電圧端子24、又は負の動作電圧端子25の消費電流と近似的に等しい。
これらの電流は、駆動段28、29の入力抵抗器26、27を流れて、各動作電圧7、9
を基準に抵抗器23の電圧差に比例した電圧降下をそこで発生する。
演算増幅器20の動作電圧入力端24、25を過電圧から保護するために、動作電圧
端子24、25と駆動段28、29の入力抵抗器26、27との間に、各1個のトランジスタ
30、31が挿入されている。これらのトランジスタ30、31のベース端子32、33は、
回路接地34に対して一定に保たれる正・負の電源電圧35、36に接続されている。
これらの電源電圧35、36は、演算増幅器20にとって危険のない値であり、エミッ
タホロワとして接続されるトランジスタ30、31を介して、演算増幅器20の動作電
圧入力端24、25に送られる。
出力端22から出力電流を送ることができるように動作電圧入力端24、25から演
算増幅器20に入る電流37、38は、まず駆動段28、29の入力抵抗器26、27を流れる
。トランジスタ39、40が、トランジスタ41、42と一緒に各1つのカレントミラー
を形成し、このカレントミラーにより、トランジスタ41、42のエミッタ電流が電
流
37に近似的に比例することになる。この目的のために、トランジスタ40のコレク
タが固定電源電圧43に接続され、この電圧は、正の電源電圧7よりも数V低い。
同様の機能を有するのがトランジスタ44、45であり、これらはやはり、トランジ
スタ46、47と一緒に各1つのカレントミラーを形成し、トランジスタ46、47のエ
ミッタ電流が電流38に近似的に比例するようにする。トランジスタ45のコレクタ
は、負の電源電圧9よりも数V高い一定した電源電圧48に接続されている。
各2つのトランジスタ41と46又は42と47が直列に接続されて、各1つの駆動段
28、29を形成している。電流が抵抗器23を同時に一方向にのみ流れることができ
るので、演算増幅器20は、その都度一方の動作電圧入力端24、25でのみ、顕著な
電流37、38を受容し、トランジスタ41、46及び42、47はプッシュプルで駆動され
る。しかし他方で、演算増幅器20の第2動作電圧入力端25、24の電流は、内部消
費電流に基づいて決して零とはならず、カレントミラー39、40、41、42又は44、
45、46、47の故に両方の駆動段28、29の出力トランジスタ41、42、46、47は、い
ずれも完全に遮断されていることが決してない。
そのため、駆動段28、29の出力トランジスタ41、46及び42、47を絶えず零入力
電流は流れることができ、電位28、29は、電源電圧49、50の間のほぼ全範囲にわ
たって生じることができる。駆動段28、29の出力信号は、各1つのドライバモジ
ュール51、52によって、各1つのパワートランジスタ4、5のベース53、54に低
抵抗で用意される。
両方の駆動段28、29の出力トランジスタ41、42、46、47のエミッタ回路に、各
1つのエミッタ抵抗器55、56、57、58が接続されている。別のトランジスタの並
列回路を通して、駆動段28、29の出力トランジスタ41、42、46、67のエミッタ端
子59、60、61、62に供給することのできる付加的電流は、該当するエミッタ抵抗
器55、56、57、58を流れ、これにより、該当するカレントミラーの負帰還に影響
し、従って駆動段28、29の出力信号の変化を引き起こす。
電力増幅器1のパワートランジスタ4、5を流れる零入力電流は、図8に示し
た零入力電流制御器63によって一定値に制御される。零入力電流制御器63の入力
信号は、測定用抵抗器12、13、14の星点66の電位であり、またその自由端3、10
、11の信号である。
星点66の電位は、同時に零入力電流制御器63用基準電位を形成する。この電位
は、両方の電源電圧7、9の間で電圧変動を実効する出力信号3に追従するので
、この電位変動に追従する独自の電流源が零入力電流制御器63用に必要である。
この電流源は、基準電位に比べて一定した正の動作電圧64と変動する基準電位66
に比べて、やはり一定した負の電源電圧65とからなる。
表現を簡素化するために、以下においては、零入力電流制御器63の信号が電位
66に関係してることについて、明確に言及していない。従って負の電圧は、現実
には電力増幅器の接地電位34を基準に正の場合があるのではあるが、基準電位14
に対して負である。
電圧3、10、11の例示的勾配が図9に示されている。これらの入力電圧から、
零入力電流制御器が端子59、60、61、62で出力電流を形成し、これらの端子は、
電力増幅器1の該当する点に接続されており、かつ上位の電圧制御器15に影響を
及ぼすことなく、零入力電流を、効果的に、かつ正確に制御する。
電位差計67で零入力電流目標値が設定されている。電位差計67のタップ68で調
整されるこの電圧電位から、減算器として接続された演算増幅器69によって入力
電圧11が減算される。この目的のために、抵抗器70、71、72、73は同じ大きさの
ものが選定されている。それ故、演算増幅器69の出力端74に生じる電圧は、電圧
68マイナス電圧11の差に等しい。
演算増幅器75が単純なインバータとして接続され、抵抗器76、77は同じ大きさ
であり、演算増幅器75の出力信号78は、反転入力電圧10に等しい。
演算増幅器79も、基本的にはインバータとして接続されており、抵抗器80、81
、82は同一である。しかし、両方の抵抗器81、82を介して、2つの付加的逆並列
ダイオード83、84を通しての帰還は、零入力電流制御器63の入力電圧3の極性に
応じて異なる。正の入力電圧3のとき、電流は抵抗器80、82及びダイオード83を
介して演算増幅器79の出力端85へと流れ、負の入力電圧3のときには、電流は演
算増幅器79の出力端85からダイオード84及び抵抗器81、80を介して入力端子3へ
と流れる。その結果、節点86の入力電圧3が正のとき、反転入力電圧3を取り出
すことができ、同時に節点87には、近似的に電圧零が印加される。その逆に、入
力電圧3が負のとき、節点87の電位はこの反転入力電圧3に等しく、節点86には
近
似的に零電位が現れる。
同じ大きさに設計されている抵抗器88、89によって、両方の電位78、87の間の
平均値90が形成されている。同様に、同一の抵抗器91、92は、電圧電位74、86の
間に平均値93を形成するのに役立つ。信号90、93は、ドライバモジュール94、95
によって、2つの差増幅器100,101の互いに相補的入力端96、97又は98、99に印
加される。
演算増幅器69、75、79は、電圧電位90、93の間の差がいずれの時点でも、零入
力電流の目標値と実際値との間の差に等しくなるように接続されている。例えば
、制御器入力電圧3の正の半波の間に、電力増幅器1の出力電流102が上側パワ
ートランジスタ4に通され、これを補足して、零入力電流がこのトランジスタを
流れる。この瞬間に、ダイオード83が導通となり、反転制御器入力信号3は、節
点86を介して、差増幅器100,101の入力端97、99に印加された信号93に加えられ
る。出力電流102と一致する入力信号10の成分は、演算増幅器75においてやはり
反転され、差増幅器100,101のそれぞれ他方の入力端96、98に印加される信号90
に加えられる。これら両方の電圧成分は、差増幅器100,101の入力信号96、97、
98、99が同様に調整され、これらの入力信号が端子59、60、61、62のその出力電
流に作用することはない。
定零入力電流に一致した入力電圧10、11の残りの成分は、やはり両方とも反転
され、差増幅器100,101の異なる入力端96、97又は98、99に印加される電圧90、
93に加えられる。しかし、入力電圧10、11が測定用抵抗器12、13、14のデルタ回
路に基づいて逆極性を有するので、信号90、93は、逆方向に調整され、差増幅器
の出力端59、60又は61、62には、やはり逆方向の駆動が現れる。
最後に演算増幅器69のなかで零入力電流目標値67を減算するようになっている
ので、差増幅器100,101の入力信号96、97又は98、99の差は、零入力電流実際値
と零入力電流目標値との偏差に比例することになる。この制御差は、差増幅器10
0,101によって増幅され、電流差として駆動段28、29の出力トランジスタ41、42
、46、47のエミッタ端子59、60又は61、62に入力される。エミッタ抵抗器55、56
又は57、58のなかでこの電流差とトランジスタ41、42、46、47のエミッタ電流と
の加算が行われ、これらのエミッタ電流は、電圧制御器15の出力電流37、38に
近似的に等しい。所定の零入力電流目標値から偏差がある場合、入力された電流
が端子59、60又は61、62で逆方向に調整されるので駆動段の出力信号28、29の間
でレベルシフトが起き、これにより、特に出力電流102の流れないパワートラン
ジスタ4又は5が引き続き開かれ又は遮断され、両方のパワートランジスタ4、
5を流れる零入力電流は、電位差計67で調整された目標値に等しく、従って一定
である。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年6月8日
【補正内容】
請求の範囲
1.出力側で互いに対をなして相補的にプッシュプルB動作回路内に設けられ
、入力側(53,54)では増幅器(1)の入力信号(2)によって調節される各1つの駆動
電圧(28,29)に接続されている複数の電力増幅素子(PDP,PDM;PDEP,PDEM)、特に
パワートランジスタ(4,5)と、電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)を流れるできるだけ
一定した横軸電流(Io)を生成するために、増幅器(1)の入力信号(2)と少なくとも
1つの電力増幅素子(PDP,PDM;PDEP,PDEM;4,5)の駆動電圧(28,29)との間に絶え
ず接続される単数又は複数のバイアス源(BAAP,PREAMP,BAAP,BAAM;節点59と60又
は61と62との間の電圧)とを備えた電力増幅器(1)において、
電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)を流れる電流(STRP,STRM,Io)を検出する検出器(12
,13,14)の信号出力端が、星形に接続されており、電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)を
流れる電流(STRP,STRM,Io)と出力電流(IOUT;102)が、個々に演算変量として制御
器(ANACO;63)に送られ、それらから、この制御器が所定の演算規則に従ってバイ
アス源(単・複)(BAAP,BAAM;59〜62)用制御信号(RKSP,RKSM;STRP,STRM)を発生し
、帰還された横軸電流(Io)と目標値との偏差に応じて、付加的に信号周波数に依
存して、偏差が最小となるように、電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)の動作点が調整
され、かつ横軸電流制御器(63)の基準電位(66)が、検出器(12,13,14)の星点の電
位に等しいことを特徴とする電力増幅器。
2.バイアス源(BAAP,BAAM)が、制御器(ANACO)によって駆動される好ましく
は多段小信号増幅器(BAA)の枠内に設けられているか、又はこれと構造上一体に
されていることを特徴とする請求の範囲1に記載の電力増幅器。
3.制御器(ANACO)によって駆動される2つの小信号増幅器(BAAP,BAAM)が、
対で相補的な電力増幅素子(PDP,PDM)のそれぞれに割り当てられており、かつ、
それぞれ電力増幅素子(PDP,PDM)の負帰還を有することを特徴とする請求の範囲
1又は2に記載の電力増幅器。
4.単数又は複数の小信号増幅器器(BAA,BAAP,BAAM)の前段に、共通の前置増
幅器(PREAMP)を設けたことを特徴とする請求の範囲2又は3に記載の電力増幅器
。
5.制御器(ANACO)が、対で相補的な電力増幅素子(PDP,PDM)の間に接続され
、特にパワートランジスタの直列エミッタ・コレクタ間に介設されており、かつ
電
力増幅出力信号を引き出すための電力信号出力端(UOUT)を有することを特徴と
する請求の範囲1〜4のいずれかに記載の電力増幅器。
6.制御器の電力信号出力端(UOUT)に、単数又は複数の別の電力増幅素子(BE
XP,BEXM)又は電力増幅素子対(PDEP,PDEM)が並列に接続されて、それぞれプッ
シュプルB動作回路内に別々の拡張段(BEX)を形成しており、各電力増幅素子(BE
XP,BEXM,PDEP,PDEM)が、制御器(ANACO)によって駆動されるようになっているこ
とを特徴とする請求の範囲5に記載の電力増幅器。
7.拡張段(BEX)が、電力増幅素子(PDEP,PDEM)と制御器(ANACO)との間に配置
された接続素子(KG)を有し、この接続素子が、インピーダンス変換器、又は制御
器(ANACO)によってコントロールされる能動制御素子であることを特徴とする請
求の範囲6に記載の電力増幅器。
8.接続素子(KG)が、電力増幅素子(PDEP,PDEM)を流れる電流(SBEXP,SBEXM)
の帰還を有する電圧電流変換器であることを特徴とする請求の範囲7に記載の電
力増幅器。
9.制御器(ANACO)によってコントロールされるアナログバス(SBEXP,SBEXM)か
ら、単数又は複数の拡張段(BEX)が並行に制御可能であり、かつアナログバス(SB
EXP,SBEXM)が、制御器から引き出される2つの信号出力線路を有し、これらの
線路に、正又は負の動作電圧を有する電力増幅素子(PDEP;PDEM)が、それらを制
御するためにそれぞれ接続されていることを特徴とする請求の範囲6〜8のいず
れかに記載の電力増幅器。
10.アナログバス(SBEXP,SBEXM)が、制御器の出力インピーダンスに応じて、
その線路の特性インピーダンスとバス線の末端に取付けられた終端抵抗とに適合
されていることを特徴とする請求の範囲9に記載の電力増幅器。
11.アナログ計算機(ANACO)から引き出された両方の信号出力線路が、下記の
方程式に従って作動し、
SBEXP=STRP+I0、
SBEXM=STRM+I0、
ここに、STRPが基本増幅器BAA(+側)のパワートランジスタPDPの電流、STRMが
基本増幅器BAA(−側)のパワートランジスタPDMの電流であることを特
徴とする請求の範囲9又は10に記載の電力増幅器。
12.制御器(ANACO)が、互いに相補的な複数の制御出力端(RKSP,RKSM;STRP,STR
M;SBEXP,SBEXM)を有し、これらの制御出力端が、正又は負の極性を有する各1つ
のの電力増幅素子(PDP,PDM;PDEP,PDEM)に割り当てられていることを特徴とする
請求の範囲1〜11のいずれかに記載の電力増幅器。
13.制御器(ANACO)が、アナログ計算機を含むことを特徴とする請求の範囲1
〜12のいずれかに記載の電力増幅器。
14.制御器(ANACO)内、場合によってはアナログ計算機内に一体化された基準
電圧源又は電流源(REFI0)と、基準源(REFI0)と電力増幅素子を流れる(横軸)電流
(Io)とに接続された論理素子、特に比較素子とを有することを特徴とする請求の
範囲1〜13のいずれかに記載の電力増幅器。
15.制御器が、横軸電流制御信号(SIOP,SIOM)を生成するために、電力増幅素
子・横軸電流(Io)及び基準電流(REFI0)用の比較素子又は加算素子と、その後段
に設けられて定レベル(K)に接続される乗算素子とを有するアナログ計算機(ANAC
O)からなることを特徴とする請求の範囲14に記載の電力増幅器。
16.横軸電流・制御信号(SIOP,SIOM)が、増幅器・有効信号に接続された混合
段に送られ、かつこの混合段が、小信号増幅器(BAA,BAAP,BAAM)に含まれている
ことを特徴とする請求の範囲15に記載の電力増幅器。
17.制御器が、帰還信号(RKSP,RKSM)を生成するために、電力増幅素子を流れ
る電流(STRP,STRM)用の、定レベル(K)に接続された乗算素子と、その後段に設
けられた電力増幅器・出力信号(UOUT)用加算素子とを有するアナログ計算機(ANA
CO)からなることを特徴とする請求の範囲1〜16のいずれかに記載の電力増幅器
。
18.制御器が、帰還信号(RKSP,RKSM)を生成するように設計された論理回路を
有するアナログ計算機(ANACO)からなり、これらの帰還信号が、電力増幅素子・
出力信号(UOUT,IOUT)、又は零入力電流・目標値偏差、又は当該誤り電圧に依存
して生成されるようになっていることを特徴とする請求の範囲1〜16のいずれか
に記載の電力増幅器。
19.制御器が、帰還信号(RKSP,RKSM)を生成するために、加算素子を有するア
ナログ計算機(ANACO)からなり、かつこの加算素子が、電力増幅器・出力信号(I0 UT
,U0UT)及び零入力電流・制御信号(SIOP,SIOM)に接続されていることを特徴
とする請求の範囲1〜17のいずれかに記載の電力増幅器。
20.帰還信号(RKSP,RKSM)が小信号増幅器(BAA,BAAP,BAAM)に送られるように
なっていることを特徴とする請求の範囲2〜4のいずれか、又は請求の範囲17〜
19のいずれかに記載の電力増幅器。
21.制御器が、アナログバス・出力信号(SBEXP,SBEXM)を生成するために、電
力増幅素子・零入力電流(I0)用、及び電力増幅素子を流れる電流(STRP,STRM)用
の加算素子と、その後段に設けられて定レベル(A1,A2)に接続される乗算素子と
を備えるアナログ計算機(ANACO)からなることを特徴とする請求の範囲1〜20のい
ずれかに記載の電力増幅器。
22.制御器が、電力増幅素子(PDP,PDM;PDEP,PDEM)の電力損失用演算回路を有
するアナログ計算機(ANACO)からなり、この演算回路が、電力増幅素子の過負荷
から保護する回路を駆動するようになっていることを特徴とする請求の範囲1〜
21のいずれかに記載の電力増幅器。
23.検出器が、各電流回路に挿入されたオーム抵抗器(12,13,14)であることを
特徴とする、請求の範囲1〜22のいずれかに記載の電力増幅器(1)。
24.検出器(12,13,14)の自由端子が、一方で電力増幅素子(4,5)の出力端(10
,11)に、他方では電力増幅器(1)の出力端(3)に、それぞれ接続されていること
を特徴とする請求の範囲23に記載の電力増幅器。
25.基準電位(66)として役立つ検出器(12,13,14)の星点の電位に比べて、横軸
電流制御器(63)用電源電圧(64,65)が一定していることを特徴とする請求の範囲
24に記載の電力増幅器。
26.横軸電流制御器(63)の内部に設けられているアナログ回路(67〜93)が、電
力増幅素子(4,5)を流れる電流と電力増幅器(1)の出力電流(102)との測定信号(1
0,11,3)から、横軸電流に比例した演算信号を形成するようになっていることを
特徴とする請求の範囲1〜25のいずれかに記載の電力増幅器。
27.横軸電流に比例した演算信号と一定した横軸電流・目標値(68)との間の差
を形成する減算回路(69〜73)を有することを特徴とする請求の範囲26に記載の
電力増幅器。
28.制御器の出力信号を形成するために、横軸電流の目標値と実際値との間の
差に比例した演算信号(90,93)が係数で乗算され、増幅されるようにしたことを
特徴とする請求の範囲27に記載の電力増幅器。
29.一方の電力増幅素子(4,5)用の駆動信号を形成するために、横軸電流制御
器(63)の出力信号(59〜62)が、増幅される増幅器入力信号に、又は上位の電圧制
御器(15)の出力信号(37,38)に、加算的又は減算的に重ねられていることを特徴
とする請求の範囲28に記載の電力増幅器。
30.他方の電力増幅素子(5;4)用の駆動信号を形成するために、横軸電流制御
器(63)の出力信号(59〜62)が、増幅される入力信号に、又は上位の電圧制御器(1
5)の出力信号(37,38)に、逆極性で重ねられていることを特徴とする請求の範囲
29に記載の電力増幅器。
31.両方の電力増幅素子(4,5)のための別々の駆動段(28,29)を有することを
特徴とする請求の範囲29又は30に記載の電力増幅器。
32.横軸電流制御器(63)の出力信号(59〜62)に接続された駆動段(単・複)(28,
29)の単数又は複数の出力トランジスタ(41,42,46,47)が、エミッタ回路内で駆動
され、このトランジスタ(41,42,46,47)のエミッタ回路内に設けられるエミッタ
抵抗器(55,56,57,58)を利用した電流帰還によって、増幅器入力信号及び横軸電
流制御器出力信号(59〜62)の重ね合わせが行われ、このエミッタ抵抗器が、駆動
トランジスタ(41,42,46,47)のエミッタ電流を補足して、横軸電流制御器(63)の
出力信号(59〜62)に比例した制御電流を通すようになっていることを特徴とする
請求の範囲31に記載の電力増幅器。
33.横軸電流目標値(68)と実際値との間の差に比例した演算信号(90,93)が、
差増幅器(100,101)において増幅され、そのコレクタ抵抗器の1つが、電流帰還
に役立つ駆動段のエミッタ抵抗器(55,56,57,58)と同一であることを特徴とする
請求の範囲32に記載の電力増幅器。
34.各駆動段(28,29)が、エミッタ回路内に設けられて、プッシュプルで駆動
される2つの相補的トランジスタ(41,46;42,47)で形成されており、これらのト
ランジスタが、各1個のエミッタ抵抗器(55,57;56,58)を備えており、かつこれ
らのエミッタ抵抗器(55,57;56,58)が、横軸電流制御器(63)の基準電位(66)を基
準に対称に設けられた2個の差増幅器(100,101)の各1つの分岐(59,61;60,62)
のコレクタ抵抗器と同一であることを特徴とする請求の範囲33に記載の電力増幅
器。
35.出力側で、互いに対で相補的にプッシュプルB動作回路内に設けられ、入
力側(53,54)では増幅器(1)の入力信号(2)によって調節される各1つの駆動電圧
(28,29)に接続されている複数の電力増幅素子(PDP,PDM;PDEP,PDEM)、特にパワ
ートランジスタ(4,5)と、電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)を流れるできるだけ一定
した横軸電流(Io)を生成するために、増幅器(1)の入力信号(2)と少なくとも1つ
の電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)の駆動電圧(28,29)との間に絶えず接続される単
数又は複数のバイアス源(BAA,BAAP,BAAM;節点59と60又は61と62との間の電圧)と
を備える請求の範囲1〜34のいずれかに記載された電力増幅器(1)を作動させる
方法において、
電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)を流れる電流(STRP,STRM,Io)と電力増幅器(1)の出
力電流(IOUT;102)が、星形に接続された信号出力端を有する検出器(12,13,14)に
よって個々に検出されて、演算変量として制御器(ANACO;63)に送られ、この制御
器が、所定の演算規則に従ってバイアス源(単・複)(BAAP,BAAM;59〜62)用制御信
号(RKSP,RKSM;STRP,STRM)を発生し、帰還された横軸電流(Io)と目標値との偏差
に応じて、場合によっては付加的に信号周波数に依存して、偏差が最小となるよ
うに、電力増幅素子(PDP,PDM;4,5)の動作点が調整され、横軸電流制御器(63)の
基準電位(66)が、検出器(12,13,14)の星点の電位に等しいようにすることを特徴
とする方法。
36.出力側の直流電圧レベルが増大し又は縮小するように、バイアス源(単・
複)(BAA,BAAP,BAAM,KG;59〜62)の制御回路(RKSP,RKSM,STRP,STRM;SBEXP,SBEXM)
によって、動作点の調整を行わせることを特徴とする請求の範囲35に記載の方法
。
37.相補的電力増幅素子(PDP,PDM;PDEP,PDEM)が、さまざまな範囲の導通状態
にされるように、バイアス源(単・複)(BAA,BAAP,BAAM,KG;59〜62)が駆動され、
一方の電力増幅素子(PDP;PDEP)が、出力側負荷電流(IOUT)も横軸電流(Io)も通し
、
他方の電力増幅素子(PDM,PDEM)が、横軸電流(Io)のみを通すことを特徴とする請
求の範囲35又は36に記載の方法。
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