JPH08512182A - 移植可能な磁気的聴覚補助変換器 - Google Patents
移植可能な磁気的聴覚補助変換器Info
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- JPH08512182A JPH08512182A JP7503600A JP50360095A JPH08512182A JP H08512182 A JPH08512182 A JP H08512182A JP 7503600 A JP7503600 A JP 7503600A JP 50360095 A JP50360095 A JP 50360095A JP H08512182 A JPH08512182 A JP H08512182A
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Abstract
(57)【要約】
聴覚障害者の聴覚を改善するための磁気的トランスデューサ(100)は、磁石組立体(12)及び容器(10)内に固着されたコイル(14)からなり、容器は中耳(JJ)の鼓室小骨に固定される。コイル(14)は、磁石(12)よりもより強固に容器(10)に固定されている。磁石組立体(12)及びコイル(14)は、交流をコイル(14)を通じて導き、コイル(14)と磁石組立体との磁界により、磁石組立体(12)とコイル(14)が互いに振動する。コイル(14)が磁石組立体(12)よりも容器により強固に固定されているため、コイル(14)の振動は、容器の振動を発生する。この振動は、鼓室小骨を介して卵円窓に伝達される。他の実施例では、トランスデューサ(100)は、中耳(JJ)内に固定された鼓室小骨の補綴に固定される。
Description
【発明の詳細な説明】
移植可能な磁気的聴覚補助変換器
発明の属する分野
本発明は、聴覚障害者の聞き取りを向上する装置及び方法、特に中耳の骨を振
動させるための移植可能な変換器の分野に関する。
発明の背景
聞き取りを困難にしたり不能にする多くの聴覚系の欠陥が知られている。その
ような欠陥を説明するために、人体の聴覚系の模式図がFig.9に示されてい
る。この聴覚システムは、一般に外耳AA、中耳JJ及び内耳FFからなる。外
耳AAは、耳管BB及び鼓膜CCを含み、内耳FFは、卵円窓EE及び蝸牛器官
(図示されていない)への通路となる前庭GGを含む。中耳JJは、外耳と中耳
(内耳の誤りと思われる)との間に位置し、ユースタキ管KK及び鼓室小骨と呼
ばれる3つの骨を有する。3つの鼓室小骨:槌骨LL、砧骨MM及び鐙骨HHが
鼓膜CCと卵円窓EEとの間に位置して結合する。
正常な聴力を有する人は、音が外耳に入り、そこで外耳の耳管BBの共振特性
によって少し増幅される。その音波は、外耳の一部であって耳管の基部の端に位
置する鼓膜CCに振動を生じさせる。これらの振動の力は、鼓室小骨DDによっ
て増幅される。
鼓室小骨DDの振動によって、内耳FFの一部である卵円窓EEはその振動を
内耳FFの蝸牛液(図示されていない)に伝え、それによって蝸牛器官内で受容
細胞(図示されていない)又は受
容毛を刺激する。この刺激に応答して、受容毛は電気化学的信号を発生し、これ
が脳細胞の1つを介して脳に伝えられ、音の知覚を脳に生ぜしめる。
聴覚障害を有するある種の患者は、蝸牛器官内で受容細胞を適切に刺激するレ
ベルまで振動の力を増加するのに必要な弾力に欠ける鼓室小骨を有している。ま
た、ある患者は、鼓室小骨が破壊され、それ故音の振動を卵円窓に伝えることが
できない。
鼓室小骨の再構築のための補綴が、時々鼓室小骨が部分的に又は全面的に破壊
されている患者に移植される。これらの補綴は普通に切断され、鼓膜CCと卵円
窓EE又は鐙骨HH間にぴったりと取り付けられる。接触により移植されたもの
をその場に保持するが、ゆるみを防ぐためゼリー状の泡が中耳に詰められること
がある。2つの基本的形態が利用可能である:鼓膜CCと卵円窓EEとの間に結
合された全鼓室小骨の補綴(TORPs);及び鼓膜と鐙骨HHとの間に位置す
る部分的鼓室小骨の補綴(PORPs)。
これらの補綴は、振動を中耳を通って内耳の卵円窓に伝えることができる機構
を提供するけれども、高品質の音の知覚を発生するための十分な力で振動を内耳
に伝達するためにしばしば付加的な装置が必要となる。補綴が用いられない場合
であっても、病気やそれに類したものが聴覚の欠陥をもたらすことがある。
各種の聴覚補助具が聴覚障害者の聴覚を回復又は改善するために開発されてき
た。従来の聴覚補助具において、音はマイクロフォンによって検出され、増幅回
路によって増幅され、スピーカ又はトランスデューサによって音響エネルギーの
形態で鼓膜による
中耳に伝達される。スピーカによって伝達された音響エネルギーはしばしばマイ
クロフォンによって検出され、ハイピッチの帰還発振を生じる。さらに、従来の
聴覚補助具によって生じる増幅された音は、通常、相当量の歪を含んでいる。
従来の聴覚補助具にまつわる帰還及び歪の問題を避ける試みがなされてきた。
これらの試みは、音波を音波と同じ周波数を有する電磁界に変換する装置を生み
出した。マイクロフォンが音波を検出し、それは増幅され電流に変換される。こ
の電流は、中耳に配置された磁石の磁場と相互作用する電磁界を発生するための
コイルに伝達される。この磁石は、磁界の相互作用に応答して振動し、中耳の骨
又は頭蓋骨の振動を生じる。
従来の電磁トランスデューサはいくつかの問題を有している。多くは、複雑な
外科的な手段で装着され、それは大きな外科手術に伴う通常の危険をはらんでお
り、中耳の1又はそれ以上の骨の分解を必要とする。この分解により、手術前に
彼又は彼女が有していた患者の残留聴覚を奪うことになり、かりに、移植された
装置が後で患者の聴覚の改善に有効でないことが判明した場合には患者は更に悪
い状況におかれる。
現行の装置では、コイルに導入される電流に基本的に直線的に中耳に振動を発
生させることはできない。このため、これらの装置によって生じる音は、内耳に
導かれる振動がマイクロフォンによって検出される音波に正確に対応しないため
、相当の歪を含むことになる。
容易に移植できる電磁的トランスデューサは、それゆえ、聴覚を刺激するのに
十分なだけの振動を最小の歪で卵円窓に導くこと
が要求される。
発明の概要
本発明は、聴覚障害者の聴覚能力を改善するための装置及び方法、特に、中耳
の骨を振動させるための移植可能なトランスデューサに関する。一般に、本発明
の移植可能な磁気的トランスデューサは、中耳又は鼓室小骨のような内耳又は卵
円窓に接して耳の中に埋め込むことができるように調和された容器の中に配置さ
れた磁石を含んでいる。コイルもその容器の中に配置される。コイル及び磁石は
、それぞれ容器に結合され、コイルの方が磁石よりもより強固にその容器に結合
される。
交流がそのコイルに導入されると、コイルによって発生した磁界が磁石の磁界
と相互作用して磁石とコイルの双方を振動させる。電流が変化すると、磁石とコ
イル及び容器は近づく方向及び離れる方向に交互に移動する。この振動は、容器
の実際の側方から側方への変位を発生し、このためこの容器が結合されている耳
の構成要素を振動させる。
一実施例においては、本発明は、中耳において機械的振動を発生することによ
って聴覚を改善する装置を実現し、その装置は、a)中耳に配置された封止され
た容器;b)その容器内に配置された導電性のコイル;c)その容器内に配置さ
れた磁石を含む磁石組立体;及びd)コイルに交流が流れたとき磁石とコイルと
が相互に相対的に運動して容器の振動を生じるように調整されてコイルと磁石と
を容器に取り付けるための装着手段からなる。一実施例においては、この装置は
更に、容器を中耳の鼓室小骨に取り
付けるためのアタッチメント手段のような、振動を耳の卵円窓に導くための伝導
手段を含む。一実施例においては、このアタッチメント手段は容器に結合され鼓
室小骨を把持するクリップを含む。他の実施例においては、このアタッチメント
手段は、容器及び鼓室小骨上の接着手段を含む。
一実施例において、伝導手段は、鼓膜と中耳の卵円窓との間に位置し、容器に
取り付けられた鼓室小骨の補綴からなる。また、他の実施例においては、この伝
導手段は、鼓膜と中耳の鼓室小骨との間に位置し、容器に取り付けられた鼓室小
骨の補鉄からなる。さらに他の実施例においては、この伝導手段は、中耳の2つ
の鼓室小骨の間に位置し、容器に取り付けられた鼓室小骨の補綴からなる。
様々の容器を使用することが可能である。一実施例においては、この容器は、
それを貫通する1つの穴を含み、容器が1つの鼓室小骨を完全に取り囲むように
鼓室小骨がその開口に配置されている。重要なことは、コイル中の電流と容器の
変位との間に直線関係が存在するということである。
上述したように、磁石とコイルは容器内に配置される。様々な態様が可能では
あるが、容器とコイルは、磁石の質量がその結合された質量よりも大きくなるよ
うな結合された質量を持つことが好ましい。
様々な装着手段の利用が可能である。一実施例において、装着手段は、まず容
器内にコイルを支持するための第1の支持手段、及び容器内に磁石を支持するた
めの第2の支持手段を含み、第1と第2の支持手段によって提供される相対的支
持が、容器内にお
いて磁石がコイルよりもより自由に移動できようにしている。一実施例において
、第2支持手段は、容器内に配置されたゼラチン状媒体からなり、磁石がこのゼ
ラチン状媒体中に浮遊する。さらに他の実施例において、第2の支持手段は、磁
石を容器に取り付ける膜からなる。
本発明は、一実施例において、中耳に機械的振動を発生することにより聴覚を
改善するための装置を実現し、その装置は:a)中耳に配置されるように調整さ
れた封止された容器;b)その容器内に配置された導電性のコイル;c)その容
器内に配置された磁石を含む磁石組立体;及びd)コイルに交流が流れたとき磁
石とコイルとが相互に相対的に運動して容器の振動を生じるように調整されてコ
イルと磁石とを容器に取り付けるための装着手段からなる。
一実施例において、この装置は、さらに、周辺からの振動を遮断し、容器から
の振動を耳の卵円窓に伝達するための伝導手段からなる。一実施例において、そ
の伝導手段は容器を基本的に排他的に鼓膜及び耳の卵円窓に取り付けるための取
付手段を含む。他の実施例において、その伝導手段は容器を基本的に排他的に鼓
膜及び中耳の1つの鼓室小骨に取り付けるための取付手段を含む。さらに他の実
施例において、その伝導手段は容器を基本的に排他的に中耳の2つの鼓室小骨の
間に取り付けるための取付手段を含む。他の実施例において、その伝導手段は容
器を基本的に排他的に中耳の1つの鼓室小骨に取り付けるための取付手段を含む
。
本発明は、さらに、中耳の1つの鼓室小骨を機械的に振動させることによって
聴覚を改善するための装置を実現し、その装置は
、:a)中耳に配置され鼓室小骨に固着されるように調整された封止された容器
;b)容器内に配置され、質量を有する磁石を含む磁石組立体;c)音波トラン
スデューサによって発生された電流を受け取るように設計され、容器内に配置さ
れた導電性のコイル;及びd)コイルが磁石よりもより強固に容器に取り付けら
れるように、磁石とコイルとを容器に取り付けるための装着手段からなる。
本発明は、さらに、耳の卵円窓に振動を伝達することによって聴覚を改善する
ための装置を実現し、その装置は、:a)封止された容器;b)容器内に配置さ
れた磁石を含む磁石組立体;c)音波トランスデューサによって発生された電流
を受け取るように設計され、容器内に配置された導電性のコイル;d)磁石とコ
イルとを容器に取り付けるための装着手段;及びe)周辺領域からの振動を基本
的に遮断しつつ、振動を容器から耳の卵円窓に伝達する伝導手段からなる。この
装着手段は、磁石を容器内に支持するための第1の支持手段及びコイルを容器内
に支持するための第2の支持手段を含み、第1及び第2の支持手段によって提供
される相対的支持によって、容器内において、磁石がコイルよりもより自由に移
動できる。一実施例において、伝導手段は:a)鼓膜と卵円窓との間に固着する
ことのできる鼓室小骨補綴;及びb)容器を鼓室小骨補綴に固着するための手段
からなる。他の実施例においては、伝導手段は:a)鼓膜と耳の槌骨との間に固
着することのできる鼓室小骨補綴;及びb)容器を鼓室小骨補綴に固着するため
の手段からなる。さらに他の実施例においては、伝導手段は、容器に固着され鼓
室小骨を把持するクリップのような、容
器を基本的に排他的に中耳の1つの鼓室小骨に取り付けるための固着手段からな
る。
本発明は、さらに、中耳において振動を発生させることによって聴覚を改善す
るための装置を実現し、その装置は、:a)封止された容器;b)基本的に一様
な磁束を発生する、容器内に配置された磁石を含む磁石組立体;c)容器内に配
置された導電性コイル;d)コイルに交流が流れるとコイルと磁石とが相対的に
移動でき、そしてコイルの運動が前記一様な磁束内に原則として制限されそれに
よってコイル中の電流と基本的に直線的となるように、磁石とコイルとを容器内
に取り付けるための装着手段からなる。
本発明は、また、中耳の1つの鼓室小骨を振動させることによって聴覚を改善
する方法を実現し、その方法は:a)鼓室小骨に固着された容器内に取り付けら
れた磁石を用いて、中耳内に第1の磁界を発生する段階;及びb)容器内に配置
され固着されたコイルの巻き線に交流を流して、第1の磁界と相互作用して容器
の振動を起こすための第2の磁界を発生する段階からなる。
本発明は、さらに、振動を耳の卵円窓に伝達することによって、聴覚を改善す
る方法を実現し、その方法は:a)ある周波数の音波を検出する段階;b)その
音波を音波と同じ周波数の交流に変換する段階;c)磁石を用いて、中耳内に第
1の比較的一様な磁界を形成する段階;d)交流を用いて第2の磁界を形成する
段階;e)第1及び第2の磁界を機械的振動に変換する段階;及びf)中耳の周
辺領域からの振動を基本的に遮断しながら、振動を耳の卵円窓に伝達する段階か
らなり、段階e)は第1及び第2の
磁界が相互作用する段階を含む。一実施例において、この方法は、さらに、a)
容器に、容器内に配置され固着されたコイルと、容器内に配置され取り付けられ
た磁石を設ける段階;b)コイルに交流を導き、第2の磁界を形成する段階;c
)第1及び第2の磁界を相互作用させて機械的振動を発生させる段階;及びd)
容器を耳の卵円窓に取り付ける段階からなる。
本発明は、また、中耳において機械的振動を発生させることによって、聴覚を
改善する方法を実現し、その方法は:a)容器内に配置され取り付けられた磁石
及びコイルを提供する段階;b)その容器を耳の中の構成物に基本的に排他的に
固着する段階;及びc)交流をコイルに導いて磁石とコイルとの相対運動を発生
させ、それによって容器に振動を与える段階からなる。固着する段階は、a)1
つの鼓室小骨の補綴を設ける段階;b)容器をその補綴に固着する段階;及びc
)その補綴を鼓膜と耳の槌骨との間に固定する段階からなることが好ましい。あ
るいは、a)1つの鼓室小骨の補綴を設ける段階;b)容器をその補綴に固着す
る段階;及びc)その補綴を鼓膜と耳の卵円窓との間に固定する段階からなるこ
とが好ましい。また、この固着する段階は、単に、容器を1つの鼓室小骨に基本
的に排他的に固着することであっても良い。
本発明は、また、音波に応答して振動を耳の卵円窓に伝達することによって、
聴覚を改善する方法を実現し、その方法は:a)音波を交流に変換する段階;b
)その交流を中耳内において機械的振動に変換する段階;及びc)その機械的振
動を耳の卵円窓に伝達する段階からなる。前記伝達する段階は、さらに、a)機
械
的振動を中耳の1つの鼓室小骨に導く段階;及びb)中耳の周辺領域からの機械
的振動を隔離する段階からなることが好ましい。あるいは、前記伝達する段階は
、a)機械的振動を中耳に配置された1つの鼓室小骨の補綴に導く段階;及びb
)中耳の周辺領域からの機械的振動を隔離する段階からなることが好ましい。
本発明は、主体における聴力改善の方法を実現し、その方法は:a)i)容器内
に配置され取り付けられた磁石及び第1のコイルからなるトランスデューサ、ii
)受信コイル、及びiii)前記トランスデューサと前記受信コイルとの間に電流を
流し結合するリードからなる装置を設ける段階;b)聴覚に障害のある主体を準
備する段階;c)前記トランスデューサを前記主体の中耳内に、前記受信コイル
を前記中耳の外に外科的に移植する段階;及びd)前記受信コイルから前記移植
されたトランスデューサに、前記容器を振動させるように、電流を流す段階から
なる。外科的に移植する段階は、前記主体の側頭骨にチャンネルを形成し、その
チャンネルを通して前記トランスデューサを中耳まで挿入することが好ましい。
一実施例においては、移植は、前記容器を前記中耳内の1つの鼓室小骨に基本的
に排他的に固着することをさらに含む。一実施例においては、その固着は、容器
を砧骨のロング・プロセスに取り付けることからなる。あるいは、移植は、前記
容器を中耳の砧骨と槌骨との間に固着することからなる。移植は、さらに、乳状
突起の凹部を形成し、前記受信コイルを前記凹部に皮下移植することを含むこと
が好ましい。また、移植により前記リードを前記チャンネルに配置することが好
ましい。
本発明は、主体における聴力改善の方法を実現し、その方法は
:a)i)容器に強固に固着された第1のコイル及び該第1のコイル中に懸架され
た磁石からなるトランスデューサ、ii)受信コイル、及びiii)前記トランスデュ
ーサと前記受信コイルとの間に電流を流し結合するリードからなる装置を設ける
段階;b)聴覚に障害のある主体を準備する段階;c)前記トランスデューサを
前記主体の中耳内に、前記受信コイルを前記中耳の外に外科的に移植する段階;
及びd)前記受信コイルから前記移植されたトランスデューサに、前記容器を振
動させるように、電流を流す段階からなる。外科的に移植する段階は、前記主体
の側頭骨にチャンネルを形成し、そのチャンネルを通して前記トランスデューサ
を中耳まで挿入することが好ましい。また、移植は、前記容器を前記中耳内の1
つの鼓室小骨に基本的に排他的に固着することをさらに含むことが好ましい。
図面の簡単な説明
Fig.1は、本発明のトランスデューサの断面図である。
Fig.2は、本発明のトランスデューサの部分的な斜視図である。
Fig.3aは、中耳の槌骨に結合されたトランスデューサを示す、聴覚系の
一部の模式図である。
Fig.3bは、本発明のトランスデューサの斜視図を示す。
Fig.4は、本発明の他の実施例のトランスデューサの斜視図を示す。
Fig.5は、中耳の鐙骨まわりに配置されたFig.4の実施例を示す、聴
覚系の一部の斜視図である。
Fig.6は、本発明のトランスデューサ及び耳の中に固定された全鼓室小骨
を置換した補綴を示す、聴覚系の一部の斜視図である。
Fig.7は、本発明のトランスデューサ及び耳の中に固定された鼓室小骨の
一部を置換した補綴を示す、聴覚系の一部の斜視図である。
Fig.8は、患者の頭部の外部に配置された外部音波トランスデューサに誘
導結合されている皮下移植されたコイルからの交流を受け入れるように配置され
た本発明のトランスデューサを示す、聴覚系の一部の斜視図である。
Fig.9は、人の聴覚系の一部を示す模式図である。
Fig.10は、中耳の振動運動を測定するためのレーザ・ドップラー・速度
計(LDV)を組み込んだ計を説明する図である。
Fig.11は、生体の鼓膜の振動運動をそれに導入される音波の周波数の関
数として、周波数応答曲線によって示す。
Fig.12は、解剖実験中に砧骨と槌骨との間に載置されるトランスデュー
サ(トランスデューサ4b)の断面図である。
Fig.13は、トランスデューサ4bの使用によって得られる2kHz以上
の高周波における利得を周波数応答曲線によって示す。
Fig.14は、トランスデューサ5の使用によって得られる、音によって駆
動される鐙骨の振動の基線と比べて最大出力120dB SPLを越える1から
3.5kHzの間の周波における著しい改善を周波数応答曲線によって示す。
Fig.15は、トランスデューサ6の使用によって得られる
、音によって駆動される鐙骨の振動の基線と比べて最大出力120dB SPL
を越える1.5kHz以上の周波における著しい改善を周波数応答曲線によって
示す。
発明の一般的説明
本発明は、聴力障害者の聴力を改善するための装置及び方法、特に、中耳の骨
を振動させるための移植可能なトランスデューサの分野に関する。本発明の装置
及び方法を有効に実施するために:i)磁気トランスデューサそれ自身の特性及び
その作用の仕組み;ii)トランスデューサの移植によって最も効果が得られる聴
覚障害者の選択の過程;iii)中耳にトランスデューサを移植するための外科的処
置;及びiv)外科的処置の術後処置及びその他の過程を理解する必要がある。こ
れらの点のそれぞれは:I)磁気トランスデューサ;II)術前処置;III)
外科的処置;及びIV)術後処置の順に以下に詳述する。
I.磁気トランスデューサ
本発明は、封止された容器内に取り付けられた磁石組立体及びコイルからなる
磁気トランスデューサを含む。この容器は、中耳の1つの鼓室小骨に取り付けら
れるように調整されている。本発明は、容器の形状に制限されるものではないが
、この容器は、円筒カプセル状であるのが好ましい。同じく、本発明は容器の組
成に制限されるものではない。一般に、この容器は生体適合性材料からなること
が好ましい。
この容器は、コイル及び磁石組立体の双方を収容する。磁石組
立体は、コイルまたは容器の内側のいずれとも衝突することなく自由に振動でき
るように配置される。適切にそれが配置されると、組立体内の永久磁石は圧倒的
に一様な磁束を発生する。本発明の好ましい実施例は永久磁石を使用するが、電
磁石を使用することもできる。
外部で発生した音から導かれた信号を中耳の容器内に取り付けられたコイルに
伝達するために、さまざまな部品が用いられる。第1に、従来の補聴器と同様の
外部の音のトランスデューサが頭骨の上に配置される。この外部のトランスデュ
ーサは、音を処理し、磁気誘導によって皮下移植されたトランスデューサに信号
を送信する。皮下移植されたトランスデューサ内に位置するコイルから、交流が
一対のリードによって、中耳に移植されたトランスデューサのコイルに導かれる
。このコイルは、容器の内壁に、そこに位置する磁石よりもより強固に固着され
る。
交流が中耳の容器に伝達されると、磁石とコイルとの間の相互作用によって、
吸引力と反発力とが発生する。コイルが磁石よりもより強固に容器に固着されて
いるため、発生した力によってコイルと容器とが一体となって運動する。振動す
るトランスデューサは、容器の変位とコイルの電流との間の関係が基本的に直線
的である場合に、最高品質の聴覚を発する。そのような直線性は、磁石組立体に
よって生じる基本的に一様な磁束界内にコイルを配置しそして維持することによ
って達成できる。
トランスデューサは、効果的な動作のために、内耳内の蝸牛液に振動を伝達で
きるだけの十分な力で鼓室小骨を振動させなければならない。トランスデューサ
によって生じる振動の力は、コイ
ルと容器の合成質量に対する磁石組立体の質量、及び永久磁石のエネルギー積の
双方を最大化することによって最適化できる。
このトランスデューサは、鼓室小骨または卵円窓に固着されることが好ましい
。これらの場所への固着は、トランスデューサが骨や組織に接触してそれから発
生した機械的エネルギーが吸収されるのを防ぐ。トランスデューサが鼓室小骨に
取り付けられる場合、一般に、生体適合性のクリップが用いられる。しかし、他
の形状のトランスデューサの場合、容器は環状の形状の開口を含み、このような
形状は容器が鐙骨または槌骨の回りに位置することを許容する。他の実施例にお
いて、このトランスデューサは鼓室小骨全置換補綴(TORPs)又は鼓室小骨
部分置換補綴(PORPs)に取り付けられる。
II.術前処置
現時点では、50dB以上の聴覚障害を有する患者が、この装置に最も適合し
た候補であると考えられる;しかし、完全聾者は潜在的な候補ではない。
わずかの聴覚障害からかなりの聴覚障害に至った患者も、将来、この装置の潜在
的候補者となるかも知れない。この装置によって利益を得ることができる患者を
特定するため及び術後の結果と比較するための基本データを提供するために、術
前の高度の音響学的試験が必須である。さらに、そのような試験により、装置を
外科的に移植する際に、付加的な処置により利益が得られる患者を特定すること
ができる。
装置の潜在的な被移植者の特定に続いて、適当な患者のカウン
セリングを行うべきである。そのようなカウセリングの目的は、従来の処置に代
えてこの装置を適用するかどうかについてのインフォームド・デシジョンを行う
ために必要なすべての情報を、外科医と音響技術者が提供することである。患者
が本発明の利益を被るか否かの究極的な決定は、患者の音響学的データ、医学的
な既往歴及び患者のこのような装置の移植に対する感情がからんでいる。この決
定を助けるため、患者は、最もありふれた残留聴覚の若干の変化のような、潜在
的な悪影響について知らされなければならない。最も深刻な悪影響としては、手
術中の顔面神経に対する損傷から生じる、全面的又は部分的な顔面麻痺の可能性
をはらんでいることである。さらに、内耳もまた、容器の配置の際に損傷するか
もしれない。あまりないことではあるが、生体適合性材料の使用による免疫学的
な装置の拒否反応が起こることがある。
手術に先立って、外科医は、いくつかの患者管理決定を行う必要がある。第1
に、麻酔剤のタイプを全身又は局部とするかが選択される必要がある;局部麻酔
は、装置の術中試験の機会を与える。第2に、患者に最も適した特定のトランス
デューサの態様(例えば、砧骨のクリップ又はPORPによる取付)を確認する
必要がある。しかし、手術中に他の形態が必要になった場合には他の形態が利用
可能である。
III.外科的処置
装置の移植可能な部分の移植のための外科的処置は、7段階に分けられる。第
1に、変形した根本的な乳突手術(mastoidectom
y)を行い、これにより側頭骨を通ってチャンネルが形成され、鼓室小骨の連な
りを破壊することなく鼓室小骨を観察することが可能となる。第2に、乳突(ma
stoid)の凹部が、受信コイルの配置のために整形される。中耳は、必要なら、
移植される装置の配置のためにさらに準備されつ;すなわち、他の必要な外科的
処置がこのとき行われる。第3に、この装置(受信コイルにリードによって結合
された一体のトランスデューサからなる)は、外科的に形成されたチャンネルを
通って中耳まで挿入される。第4に、このトランスデューサは、中耳に配置され
、使用されるトランスデューサに応じた場所に拘束又は固定される。この段階の
一部として、リードがチャンネル内に配置される。第5に、受信コイルが乳突に
形成された凹部に配置される。(上記第2段階参照)。第6に、音響的刺激に応
答を示すのに十分なだけ患者が快復した後、移植された受信コイル上に外部増幅
系を配置して、患者は術中試験を受ける。患者が術中試験を受けられないか又は
音質に不満がある場合には、外科医は、装置が正しく結合されて、適切に配置さ
れているか否かを決定しなければならない。この装置は最適動作のためにぴった
りした固着が必要であるため、好ましくない結果は、普通、取付の不良に起因し
ている。もし、装置が動作していないことが分かったならば、新たな被移植装置
が設置されなければならいであろう。最後に、感染の可能性を減少させるために
抗生物質を投与し、患部を閉じる。
IV.術後処置
術後処置として、同様の型の手術後に通常行われる処置が必要
となる。抗生剤及び鎮痛剤がどの乳突手術の後でも行われるのと同様に処方され
、正常な傷の治癒を遅らせない通常の活動は手術後24から48時間後に開始す
ることができる。患者は、傷の治癒を評価し、抜糸するまで、手術後7から10
日みなければならない。
正常な傷の治癒後、外部の増幅システムを取り付けて音響技術者によって装置
の試験が行われる。音響技術者は、装置を最適の聴覚となるような位置に患者の
主観的評価に基づいて調整する。さらに、音響学的試験が、外部増幅システム無
しで外科的移植が患者の残留聴覚に影響したかどうかを決めるために行われる。
すべての調整の後、術後音響学的データを術前基本データと比較するために、最
終試験が行われる。
30日後に、患者は装置の作用を測定し、必要な調整を行うために来院しなけ
ればならない。もし、装置の働きが先の術後試験期間よりもかなり悪いならば、
患者の快復を注意深く見守らなければならない;もし、音響学的結果が改善され
なければ外科的調整又は交換が必要かもしれない。装置が満足に動作する患者の
場合には、半年に1回の試験、そして最終的には年1回の試験を行うべきである
。
好適な実施例の詳細な説明
本発明のトランスデューサの典型的実施例の構造がFig.1及び2に示され
ている。本発明の移植可能なトランスデューサ100は概ね、その内部に磁石組
立体12及びコイル14を有する封止された容器10からなる。磁石組立体は、
容器内で緩く懸架
されており、コイルは、容器に強固に固着されている。後で説明されるように、
磁石組立体12は、好ましくは永久磁石と付属する磁極片を含んでいる。交流が
コイルに流れると、コイルと磁石組立体は互いに相対的に振動し、容器を振動さ
せる。容器10は、鼓室小骨DDとして総称される槌骨LL,砧骨MM及び鐙骨
HHと鼓室小骨の周辺領域からなる中耳JJ内に取り付けられるように調整され
ている。典型的な容器は、直径1mmで厚さ1mmの円筒上カプセルであること
が好ましく、チタニウムの様な生体適合性の材料からなっている。この容器は基
本的に互いに平行な第1及び第2の面32、34、及び面32、34に基本的に
垂直な外壁23を有している。基本的に外壁23に平行に設けられた、環状領域
を形成する内壁22が容器の内部に設けられている。
磁石組立体12及びコイル14は、容器内に封止されている。空間30が磁石
組立体を取り囲んで容器の内面からそれを離しているため、それがコイル又は容
器に衝突することなく自由に振動することを可能にしている。磁石組立体は、シ
リコーンのボタン20の様な柔軟な膜によって容器の内面に結合されている。あ
るいは、磁石組立体は、容器内の空間を満たすシリコーン・ゲルの様なゼラチン
状媒体中に浮遊させることもできる。基本的に一様な磁束が,Fig.1に示さ
れる磁石組立体の構成によって生じる。この組立体は、容器の円形の面32、3
4に平行なN極とS極を含む端部48、50を有する永久磁石42を備えている
。第1の円筒磁極片44が、磁石のS極を含む端部48に結合され、第2の磁極
片46が、N極を含む端部50に結合されている。第1の磁極片44は、その円
形面が容器10の円形面32、34に
平行になるように向きが定められている。第2の磁極片46は、長方形の断面を
有し、容器の円形面32、34に平行な円形面を有する。第2の磁極片46は、
第1の磁極片44と永久磁石42を取り囲み、容器の壁23に平行な壁54を追
加的に有している。
磁極片は、SmCoの様な磁性材料から製造されなければならない。それらは
、永久磁石42の磁束の回路を提供し、それは永久磁石42を取り囲む空気より
も抵抗が小さくなっている。磁極片は磁束の多くを伝達し、コイル14が配置さ
れる間隙において、第2の磁極片46から第1の磁極片44に磁束を通す。
この装置が正常に動作するためには、蝸牛液に振動を伝達するのに必要な力で
鼓室小骨を振動させなければならない。振動の力は、2つのパラメータ:コイル
と容器との合成質量に対する磁石組立体の相対質量、及び永久磁石42のエネル
ギー積(EP)を最大化することによってもっとも大きく設定される。
磁石組立体の、合成質量に対する磁石組立体の質量の比、コイル及び容器は、
容器をチタニウムのような軽量材料薄く加工して構成し、かつ、磁石組立体と容
器及びコイルとの間には磁石組立体が容器内で揺動できるように適当な空間がな
ければならないが、容器内の空間の大部分を磁石組立体で満たすように構成する
ことによって、最も簡単に最適化される。
この磁石は高いエネルギー積を有することが好ましい。現時点では、34のエ
ネルギー積を有するNdFeB磁石、28のエネルギー積を有するSmCo磁石
が利用可能である。高いポテンシャルエネルギーは、コイルと磁石組立体の磁束
間の吸引力と反発力を大きくし、トランスデューサの振動の力を大きくする。永
久
磁石を使用することが好ましいか、本発明を実施するために電磁石もまた使用で
きる。
コイル14は、磁石組立体12を部分的に取り囲み、磁石組立体よりもより強
固に容器に固定されるように容器10の内壁22に固定されている。空気間隙が
コイルと磁石組立体とを分離している。一対のリード24がコイルに結合され、
容器の開口26を通ってトランスデューサの外に導かれ、側頭骨に外科的に形成
したチャンネル(Fig.8においてCTとして示される)を介して皮下移植さ
れたコイル28に結合されている。皮下移植されるコイル28は、好ましくは耳
の後ろの皮下に移植され、リード24を介して交流をコイル14に伝達する。開
口26は、リード24の周りで閉じて、シール(図示されていない)を形成し、
汚染物質がトランスデューサに侵入するのを防ぐ。
振動するトランスデューサが究極的に刺激する聴覚は、容器1の変位とコイル
14の電流との関係が基本的に直線的であれば、高品質となる。直線的な関係を
得るために、コイルにおける交流によって到達するそれぞれの電流値に対して容
器が対応して変位しなければならない。直線性は、コイルを磁石組立体によって
生じる基本的に一様な磁束界16内に配置し維持することによってほぼ達成され
る。
磁石組立体、コイル、及び容器がFig.1のように構成される場合、コイル
中の交流がFig.1の矢印で示される方向の横から横への振動を容器に発生さ
せる。トランスデューサは、容器の横から横への変位が、Fig.3における矢
印で示される卵円窓の横から横への運動を生じるように配置されるとき最も効率
的
である。
トランスデューサは耳の中の様々な構成部分に取り付けることができる。Fi
g.3aは砧骨MMに生体適合性のクリップ18によって取り付けられたトラン
スデューサ100を示し、クリップは容器10の円形の面32の1つに取り付け
られ少なくとも部分的に砧骨MMを取り囲む。このクリップ18は、前述したよ
うに容器の振動が中耳の骨に沿って内耳の卵円窓EEに導かれ最終的に禍牛液に
達するように、トランスデューサをしっかりと砧骨に固定する。典型的なクリッ
プ18は、Fig.3bに示されるように、2対の、砧骨を固く把持できる基本
的に弧状のチタニウム突片52を含んでいる。
トランスデューサ100は、鼓室小骨DD又は卵円窓EEに、基本的に排他的
に結合されなければならない。このトランスデューサは、中耳をとりまく骨及び
組織がトランスデューサによって発生された機械的エネルギーを吸収する傾向が
あるため、それらから機械的に隔離されなければならない。したがって、トラン
スデューサ100は、それを周辺領域NNから隔離するように鼓室小骨DD又は
卵円窓EEのみに取り付けられることが好ましい。説明の目的で、周辺領域は、
鼓室小骨DD、鼓膜CC、卵円窓EE及びそれらに相互に結合された構造以外の
外耳、中耳及び内耳の中及びそれらを取り巻く全ての構造からなる。
トランスデューサを構成物に固着するための他の機構を有する別のトランスデ
ューサl00aがFig.4及び5に示されている。この別のトランスデューサ
100aにおいて、容器10aは、容器の第1の面32aから第2の面34aに
通る開口36を有
し、それによって、それらの面は環状となっている。移植されたとき、鐙骨HH
の一部が開口36内に位置する。これは、鐙骨HHを砧骨MMから分離し、O−
形のトランスデューサを鐙骨HHの周りに滑り込ませることによって実現される
。そして分離された鼓室小骨は普通の位置に戻され、それらの間の結合組織が治
癒してそれらを再結合する。この例のものは、同じようにして槌骨の周りに取り
付けることもできる。
Fig.6および7は、全鼓室小骨置換補綴(TORPs)又は部分鼓室小骨
置換補綴(PORPS)と組み合わされた本発明のトランスデューサの使用を示
す。これらの図は、単なる例示であり;トランスデューサをTORPs及びPO
RPsに組み込む他の設計を容易に実現できる。
TORPs及びPORPsは、チタニウムのような生体適合性材料から構成さ
れる。鼓室小骨復元手術中に、しばしば、TORPs及びPORPs再現を行う
必要のある手術室において形成される。Fig.6に示すように、1つのTOR
Pは、トランスデューサ100bの円形の面32b,34bに結合された一対の
部材38、40からなる。TORPは、鼓膜CCと卵円窓EEとの間に位置し、
摩擦によりその場に留まるように十分長いことが好ましい。Fig.7において
、PORPは、槌骨LLと卵円窓EEとの間に位置するトランスデューサの円形
の面32c,34cに結合された一対の部材38c,40cからなる。
Fig.8は、患者の頭骨PP内に配置されたトランスデューサ100及び関
連部品を示す模式図である。外部の音波トランスデューサ200は、基本的に従
来の補聴器のトランスデューサと
同じであり、マイクロフォン、音響処理ユニット、増幅器、電池、及び外部コイ
ルからなり、いずれも細部は図示されていない。外部の音波トランスデューサ2
00は、頭骨PPの外側に位置している。皮下移植された音波トランスデューサ
28は、トランスデューサ100のリード24に結合され、外部コイルが皮下移
植されたコイル28の真上にくるように耳の後ろの皮下に配置されている。
外部の音波トランスデューサ200のマイクロフォンと音響処理装置とによっ
て音波が検出され電気信号に変換される。増幅器は信号を増幅しそれを外部コイ
ルに伝達し、さらに磁気誘導によって、それが信号を皮下移植されたコイル28
に伝達する。音を表す交流が、移植可能なトランスデューサ100におけるコイ
ル14に伝わると、コイルによって生じる磁界が磁石組立体12の磁界と相互作
用する。
電流が変化すると、交互の吸引力と反発力とにより、磁石組立体とコイルとが
交互に互いに吸引及び反発し、磁石組立体とコイルとが相互に向かい合う方向と
離れる方向に運動する。コイルは磁石組立体よりもより強固に容器に取り付けら
れているので、コイルと容器とが一体となって運動する。容器の交互運動の方向
はFig.8において矢印で示されている。この振動は、鐙骨HHを介して卵円
窓に、そして最終的に蝸牛液に導かれる。
実験
以下の例は、ある好ましい実施例及び本発明の特色の説明に供するものであり
、その範囲を制限するように解釈すべきではない
。以下の実験の開示は、I)解剖学的例;及びII)会話及び音楽の生体主観評
価に分けられる。これら2つのセクションは、装置の生体データを得るための2
つの方法を要約している。
I)解剖学的例
音波が鼓膜を打つと、中耳の構造が音の強度と周波数に応じて振動する。これ
らの例では、人の解剖耳における純粋音に対する装置の特性曲線を得るために、
レーザ・ドップラー音速計(LDV)が使用された。これらの例で用いられたL
DVは、カリフォルニア州パロ・アルトのVeterans Administration Hospitalに
存在する。この機械は、Fig.10に示すように、中耳の振動運動を測定する
ために勢力的に使用されており、Goode et al.によって説明されている。Goode
et al.は解剖学的側頭骨モデルを実証しその有効性を示すため、同様のシステム
を音波に応答する生体の鼓膜の振動運動の測定に使用し、その結果はFig.1
1に示されている。以下の3例のそれぞれにおいて、人の側頭骨の解剖模型は、
中耳に達する利得をえるために、顔窪アプローチ(facial recess approach)を
含んでいた。顔面神経を除去した後、0.5mm×0.5mmの小さな正方形の
ターゲットが鐙骨のフットプレート上に載置された;このターゲットは、LDV
センサー・ヘッドへの光の反射を容易にするために必要である。
各例において、音波は、鼓膜において80dBの音圧レベル(SPL)となる
ように与えられ、鼓膜から3mm離れたER−7プローブ・マイクロフォンによ
って測定された。ER−2イヤフォーンは、音響範囲の80dBの純粋音を伝達
した。音圧レベル
は、全ての周波数において一定に保たれた。音波に応答した鐙骨の変位はLDV
によって測定されFFT(高速フーリエ変換)を用いるコンピュータによってデ
ジタル的に記録され;人の側頭骨の試験をもっぱら試験するために出願人の研究
室向けに記述された市販のソフトウエアプログラム(Tymptest)によっ
て、その行程は自動化されていた。
各例において、音波に応答する鐙骨の第1の振動曲線は、発明の装置によって
得られた結果と比較すための基準とされた。
例 1
トランスデューサ4b
トランスデューサの構成:Fig.12に示された、直径2.5mmのNdF
eB磁石を用いた、直径4.5mm、長さ2.5mmのトランスデューサ。磁石
がストロー内にあるように、マイラーの膜が直径3mm長さ2mmのプラスチッ
クの飲物用ストローに接着された。つま楊子でつつくことにより、システムで必
要な張力を求めて膜の張力が試験された。5mmの生検パンチが接着剤で裏打ち
した紙片に穴をあけるために使用された。得られた、紙で支持された接着剤の円
板の1つが接着剤を下にして組立体のそれぞれの端の上に、組立体が接着性の紙
構造の上で中心に位置するように置かれる。ボビン形の構造の全外面に、らくだ
の毛のブラシで注意深く白いアクリル塗料を塗る。塗装されたボビンは、重ね塗
りの間に乾燥させられた。この工程は構造を強力にする。この構造が完全に乾燥
した後に、このボビンは44ゲージのワイヤで注意深くラッピングされた。適当
な量のワイヤをボビン
に巻き付けた後、得られたコイルもまた、ワイヤがその構造からはずれるのを防
ぐためにアクリル塗料で塗装された。乾燥後、その構造体の全外表面に、5分−
エポキシを薄く塗り乾燥させた。そしてリードの被覆をはがして半田を被覆した
。
方法:トランスデューサは、砧骨と槌骨との間に配置され、ぴったり接触する
位置に移動した。トランスデューサは、コンピュータの純粋音出力によって駆動
されるクラウンの増幅器の出力に接続された。その電流は、トランスデューサ4
bと直列に接続された10オームの抵抗を介して記録された。トランスデューサ
を配置して、トランスデューサへの電流は10ミリアンペア(mA)にセットさ
れ、トランスデューサを横断する測定された電圧は90ミリボルト(mV)であ
った;この値は、10kHz以上の周波数で若干の変化があったが、音響周波数
範囲にわたって一定であった。純粋音は、コンピュータによってトランスデュー
サに伝達され、LDVによってトランスデューサの励起によって生じた鐙骨の速
度を測定した。得られた数値は、後で、図示のために変位に変換された。
結果:Fig.13は、2kHz以上の周波数でトランスデューサの利得が得
られたが、2kHz以下の周波数では改善が少ないことが観察された。このデー
タは、中耳に装着することができるほど小さくトランスデューサを製造した最初
の成功例であることを示し、ハイファイ−レベルの特性のための潜在力を例示し
た。さらに、トランスデューサは、もっとも原型的なこの例で用いられたプロト
タイプで必要であった、砧骨と槌骨との圧力でその場に保持されるのではなく、
単一の鼓室小骨に取り付けられるよ
うに設計できる。単一の鼓室小骨に取り付けられたより進んだプロトタイプは、
改善された性能が得られるものと期待される。
例 2
トランスデューサ5
トランスデューサの構成:直径2mm、長さ1mmのNdFeB磁石を用いた
、直径3mm、長さ2mmのトランスデューサ(Fig.12のトランスデュー
サ4bと類似)。磁石がストロー内にあるように、マイラーの膜が直径2.5m
m、長さ1.8mmのプラスチックの飲物用ストローに接着された。トランスデ
ューサ5の他の説明は以下の点をのぞいて、例1におけるトランスデューサ4b
のものと等価である:i)5mmの生検パンチの代わりに3mmの生検パンチが使
用された点;及びii)44ゲージのワイヤに代えて48ゲージの3リッツ線がボ
ビンを巻き付けるのに使用された点。
方法:トランスデューサは、砧骨の長い突起にシアノアクリレート接着剤によ
って接着された。トランスデューサは、コンピュータの純粋音出力によって駆動
されるクラウンの増幅器の出力に接続された。その電流は、トランスデューサ5
と直列に接続された10オームの抵抗を介して記録された。トランスデューサへ
の電流は3.3mA、4mA,11mA、及び20mAにセットされ、トランス
デューサを横断する測定された電圧は、それぞれ、1.2V,1.3V,1.2
V、及び2.5Vであった;この値は、10kHz以上の周波数で若干の変化が
あったが、音響周波数範囲にわたって一定であった。純粋音は、コンピュータに
よっ
てトランスデューサに伝達され、LDVによってトランスデューサの励起によっ
て生じた鐙骨の速度を測定し、続いて図示のために変位に変換された。
結果:Fig.14に示すように、トランスデューサ4bよりもかなり小さい
トランスデューサ5は、1と3.5kHzの間の周波数において顕著な改善を示
し、音によって駆動された鐙骨の振動と比較して120dB SPLを越える最
大出力が得られた。
例 3
トランスデューサ6
トランスデューサの構成:直径2mm、長さ1mmのNdFeB磁石を用いた
、直径4mm、長さ1.6mmのトランスデューサ。(例1及び2において用い
られたマイラーの膜の代わりに)柔軟なシリコーン・ゲル材料が磁石をその場所
に保持する。磁石は、直径2.5mm、長さ1.4mmのプラスチックの飲物用
ストローに置かれ、磁石はストロー内に位置し、注意深くシリコーン・ゲルが磁
石を保持するように加えられた。つま楊枝でつつくことにより、システムで必要
な張力を求めてシリコーン・ゲルの張力が試験された。トランスデューサ6の他
の説明は以下の点をのぞいて、例1におけるトランスデューサ4bのものと等価
である:i)5mmの生検パンチの代わりに4mmの生検パンチが使用された点;
及びii)44ゲージのワイヤに代えて48ゲージの3リッツ線がボビンを巻き付
けるのに使用された点。
方法:トランスデューサは、砧骨と槌骨との間に配置され、ぴったり接触する
位置に移動した。トランスデューサのリードは、
コンピュータの純粋音出力によって駆動されるクラウンの増幅器の出力に接続さ
れた。その電流は、トランスデューサ6と直列に接続された10オームの抵抗を
介して記録された。この例では、トランスデューサへの電流は0.033mA、
0.2mA,1mA、及び5mAにセットされ、トランスデューサを横断する測
定された電圧は、それぞれ、0.83mV,5mV,25mV、及び125mV
であった;この値は、10kHz以上の周波数で若干の変化があったが、音響周
波数範囲にわたって一定であった。純粋音は、コンピュータによってトランスデ
ューサに伝達され、LDVによってトランスデューサの励起によって生じた鐙骨
の速度を測定し、続いて図示のために変位に変換された。
結果:Fig.15に示すように、トランスデューサは、1.5kHz以上の
周波数において顕著な改善を示し、音によって駆動された鐙骨の振動と比較して
120dB SPLを越える最大出力が得られた。この大ざっぱなプロトタイプ
は、利得に関して、相当の音響的改善の潜在力が、著しい聴覚障害者のために期
待できることを示している。例1において述べたように、トランスデューサは、
この例で用いられたプロトタイプで必要であった、砧骨と槌骨との圧力でその場
に保持されるのではなく、単一の鼓室小骨に取り付けられるように設計できる。
単一の鼓室小骨に取り付けられたより進んだプロトタイプは、改善された性能が
得られるものと期待される。
II.会話及び音楽の生体主観評価
この例は、生きている人体に対して行われ、音楽及び会話の音
質の領域におけるトランスデューサの性能を主観的に測定した。上記例2におい
て使用されたトランスデューサ5がこの例で使用された。
例 4
方法:目のソフトコンタクトレンズに似た、シリコーン・ゲルの鼓膜の型が製
造され、この型の凹面にトランスデューサを接着した。トランスデューサと結合
されたシリコーンの型は、耳科の外科医によって、主体の外耳道をツアイスOP
MI−1立体手術顕微鏡で観察しながら主体の鼓膜上に載置された。非磁気吸引
チップにより装置が鼓膜の中心に位置決めされ、シリコーン・ゲル膜と鼓膜との
間の鉱油の表面張力により、その場所に保持された。設置の後、トランスデュー
サのリードは試験中に装置が移動するのを防ぐために、外耳の後ろの皮膚にテー
プ止めされた。トランスデューサのリードは、クラウンD−75増幅器の出力に
接続された。クラウン増幅器の入力には、普通の携帯コンパクトディスク(CD
)プレイヤーが接続された。2つのCDが使用され、一方は会話、他方は音楽を
収録したものであった。CDが作動し、トランスデューサの出力がレベルがクラ
ウン増幅器によって主体の手で調整された。そして、主体は、装置の音質を評価
することを要求された。
結果:この例は、二人の主体について行われ、一人は正常な聴力を有し、他方
は70dBの”クッキーバイト(cookie-bite)”知覚神経性の聴覚障害を有し
ていた。両主体とも、会話と音楽の双方について優れた音質を報告した;いずれ
の主体とも歪は感
じなかった。さらに、聴覚障害の主体は、彼がこれまで聞いたハイ−ファイ装置
の最高のものより音が良かったことを指摘した。ここで、このトランスデューサ
は主体の鼓膜に取り付けるシリコーン・ゲル膜に移植するようには設計されてい
なかったことを思い起こすべきである。説明したこの方法は、試験用の大ざっぱ
なトランスデューサのプロトタイプを移植する形で決して生体に使用できないた
めに、行われ、この方法は、試験が行われた時点で実際のトランスデューサの移
植に最も近いものであり、出願人は解剖学的例において得られた結果を、音質の
主体的評価によって実証することが必要であった。
上記のことから、本発明は、移植可能な電磁トランスデューサを容易に提供す
ることが明らかである。この装置は、最小の歪で、聴覚を刺激するのに十分な力
で卵円窓に振動を伝える。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項
【提出日】1994年12月9日
【補正内容】
(19条補正)
請求の範囲
1.中耳に機械的振動を発生することにより聴覚を改善するための装置において
:
a)中耳に配置されるように適合した、封止された容器;
b)その容器内に配置された導電性のコイル;
c)その容器内に配置された磁石を含む、質量を有する磁石組立体;及び
d)コイルに交流が流れたとき磁石とコイルとが相互に相対的に運動して容
器の振動を生じるように配置してコイルと磁石とを容器に取り付けるための装着
手段からなる装置。
2.さらに、振動を耳の卵円窓に導くための伝導手段を含む請求項1の装置。
3.請求項2の装置において、伝導手段は容器を中耳の1つの鼓室小骨に取り付
ける固着手段からなる装置。
4.請求項3の装置において、固着手段は、容器に取り付けられて鼓室小骨を把
持するクリップを含む装置。
5.請求項3の装置において、固着手段は、容器及び鼓室小骨上の接着物質を含
む装置。
6.請求項2の装置において、伝導手段は容器に取り付けられ、中耳の鼓膜と卵
円窓との間に位置する1つの鼓室小骨補綴からなる装置。
7.請求項2の装置において、伝導手段は容器に取り付けられ、鼓膜と中耳の1
つの鼓室小骨との間に位置する1つの鼓室小骨補
綴からなる装置。
8.請求項2の装置において、伝導手段は容器に取り付けられ、中耳の2つの鼓
室小骨の間に位置する1つの鼓室小骨補綴からなる装置。
9.請求項2の装置において、容器は貫通する穴を有し、容器が完全に鼓室小骨
を完全に取り囲むように、1つの鼓室小骨がその開口内に位置する装置。
10.請求項1の装置において、装着手段は、コイル中の電流と容器の変位との
間が直線的な関係となるように、容器にコイルと磁石とを装着している装置。
11.請求項1の装置において、装着手段は、容器内にコイルを支持する第1の
支持手段と磁石を容器内に支持する第2の支持手段を含み、第1及び第2の支持
手段によって提供される相対的支持によって、磁石が容器内でコイルよりもより
自由に運動できるような装置。
12.請求項11の装置において、第2の支持手段は容器内に配置されたゼラチ
ン状媒体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊するような装置。
13.請求項11の装置において、第2の支持手段は磁石を容器に取り付ける膜
からなる装置。
14.請求項1の装置において、容器とコイルは、磁石の質量がその合成質量よ
りも大きくなるような合成質量を有する装置。
15.請求項2の装置において、伝導手段は周辺領域からの振動を遮断するよう
な装置
16.請求項15の装置において、伝導手段は容器を鼓膜と耳の
卵円窓との間に配置されるように適合した鼓室小骨の補綴に取り付ける固定手段
を含む装置。
17.請求項15の装置において、伝導手段は容器を鼓膜と中耳の鼓室小骨との
間に配置されるように適合した鼓室小骨の補綴に取り付ける固定手段を含む装置
。
18.請求項15の装置において、伝導手段は容器を中耳の2つの鼓室小骨の間
に基本的に排他的に取り付ける固定手段を含む装置。
19.請求項15の装置において、伝導手段は容器を中耳の1つの鼓室小骨に基
本的に排他的に取り付ける固定手段を含む装置。
20.中耳に機械的振動を発生することにより聴覚を改善するための装置におい
て:
a)中耳に配置されるように、大きさを調整した封止された容器;
b)その容器内に配置された導電性のコイル;
c)その容器内に配置された磁石を含む磁石組立体;及び
d)コイルに交流が流れたとき磁石とコイルとが相互に相対的に運動して容
器の振動を生じるように配置してコイルと磁石とを容器に取り付けるための装着
手段からなる装置。
21.請求項20の装置において、容器とコイルは、磁石の質量がその合成質量
よりも大きくなるような合成質量を有する装置。
22.請求項20の装置において、装着手段は磁石と容器とを結合する膜を含む
装置。
23.請求項20の装置において、装着手段は容器内に配置されたゼラチン状媒
体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊
するような装置。
16.請求項15の装置において、装着手段は、コイル中の電流と容器の変位と
の間が直線的な関係となるように、容器にコイルと磁石とを装着している装置。
17.請求項15装置において、装着手段は、容器内にコイルを支持する第1の
支持手段と磁石を容器内に支持する第2の支持手段を含み、第1及び第2の支持
手段によって提供される相対的支持によって、磁石が容器内でコイルよりもより
自由に運動できるような装置。
18.請求項17の装置において、第2の支持手段は容器内に配置されたゼラチ
ン状媒体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊するような装置。
19.請求項17の装置において、第2の支持手段は磁石を容器に取り付ける膜
からなる装置。
20.さらに、周辺領域からの振動を隔離し、容器からの振動を耳の卵円窓に導
くための伝導手段を含む請求項15の装置。
21.請求項20の装置において、伝導手段は容器を基本的に排他的に鼓膜と耳
の卵円窓とに取り付ける固着手段からなる装置。
22.請求項20の装置において、伝導手段は容器を基本的に排他的に鼓膜と中
耳の1つの鼓室小骨とに取り付ける固着手段からなる装置。
23.請求項20の装置において、伝導手段は容器を基本的に排他的に2つの中
耳の鼓室小骨の間に取り付ける固着手段からなる装置。
24.耳の卵円窓に振動を伝達することによって聴覚を改善する
ための装置において:
a)封止された容器;
b)容器内に配置された磁石を含む磁石組立体;
c)音波トランスデューサによって発生された電流を受け取るように設計
され、容器内に配置された導電性のコイル;
d)磁石とコイルとを容器に取り付けるための装着手段;及び
e)周辺領域からの振動を基本的に遮断しつつ、振動を容器から耳の卵円
窓に伝達する伝導手段からなる装置。
25.請求項24の装置において、装着手段は、容器内に磁石を支持する第1の
支持手段とコイルを容器内に支持する第2の支持手段を含み、第1及び第2の支
持手段によって提供される相対的支持によって、磁石が容器内でコイルよりもよ
り自由に運動できるような装置。
26.請求項25の装置において、第1の支持手段は磁石を容器に取り付ける膜
からなる装置。
27.請求項25の装置において、第1の支持手段は容器内に配置されたゼラチ
ン状媒体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊するような装置。
28.請求項24の装置において、伝導手段は:
a)鼓膜と卵円窓との間に固着することのできる鼓室小骨補綴;及び
b)容器を鼓室小骨補綴に固着するための手段
からなる装置。
29.請求項24の装置において、伝導手段は:
a)鼓膜と耳の槌骨との間に固着することのできる鼓室小骨補綴;及び
b)容器を鼓室小骨補綴に固着するための手段からなる装置。
30.請求項24の装置において、伝導手段は、容器を基本的に排他的に中耳の
1つの鼓室小骨に取り付けるための固着手段からなる装置。
31.請求項30の装置において、固着手段は容器に固着され鼓室小骨を把持す
るクリップからなる装置。
32.請求項30の装置において、固着手段は容器および鼓室小骨上の接着剤か
らなる装置。
33.請求項24の装置において、磁石は質量を有し、容器とコイルは合成質量
を有し、磁石の質量が容器とコイルとの合成質量よりも大きくなるような質量を
有する装置。
34.中耳において振動を発生させることによって聴覚を改善するための装置に
おいて:
a)封止された容器;
b)基本的に一様な磁束を発生する、容器内に配置された磁石を含む磁石
組立体;
c)容器内に配置された導電性コイル;
d)コイルに交流が流れるとコイルと磁石とが相対的に移動でき、そして
コイルの運動が前記一様な磁束内に原則として制限されそれによって運動がコイ
ル中の電流と基本的に直線的となるように、磁石とコイルとをコイル内に取り付
けるための装着手段からなる装置。
35.中耳の1つの鼓室小骨を振動させることによって聴覚を改善する方法にお
いて:
a)鼓室小骨に固着された容器内に取り付けられた磁石を用いて、中耳内
に第1の磁界を発生する段階;及び
b)容器内に配置され固着されたコイルの巻き線に交流を流して、第1の
磁界と相互作用して容器の振動を起こすための第2の磁界を発生する段階からな
る方法。
36.請求項35の方法において、交流を流す段階は:
a)ある周波数の音波を検出する段階;
b)その音波を音波と同じ周波数の交流に変換する段階;からなる方法。
37.中耳において機械的振動を発生させることによって、聴覚を改善する方法
において:
a)容器内に配置され取り付けられた磁石及びコイルを提供する段階;
b)その容器を耳の中の構成物に基本的に排他的に固着する段階;及び
c)交流をコイルに導いて磁石とコイルとの相対運動を発生させ、それに
よって容器に振動を与える段階からなる方法。
38.請求項37の方法において、固着する段階は:
a) 1つの鼓室小骨の補綴を設ける段階;
b)容器をその補綴に固着する段階;及び
c)その補綴を鼓膜と耳の槌骨との間に固定する段階からなる方法。
39.請求項37の方法において、固着する段階は:
a) 1つの鼓室小骨の補綴を設ける段階;
b)容器をその補綴に固着する段階;及び
c)その補綴を鼓膜と耳の卵円窓との間に固定する段階からなる方法。
40.請求項37の方法において、固着する段階は、容器を1つの鼓室小骨に基
本的に排他的に固着す段階からなる方法。
41.音波に応答して振動を耳の卵円窓に伝達することによって、聴覚を改善す
る方法において:
a)音波を交流に変換する段階;
b)その交流を中耳内において機械的振動に変換する段階;及び
c)その機械的振動を耳の卵円窓に伝達する段階
からなる方法。
42.請求項41の方法において、前記伝達する段階は、さらに:
a)機械的振動を中耳の1つの鼓室小骨に導く段階;及び
b)中耳の周辺領域からの機械的振動を隔離する段階からなる方法。
43.請求項41の方法において、前記伝達する段階は、さらに:
a)機械的振動を中耳に配置された1つの鼓室小骨の補綴に導く段階;及
び
b)中耳の周辺領域からの機械的振動を隔離する段階からなる方法。
44.振動を耳の卵円窓に伝達することによって、聴覚を改善する方法において
:
a)容器、、容器内に配置され取り付けられた磁石、及び
容器内に配置され取り付けられたコイルを準備し、コイルを磁石よりも強固に容
器に固着する段階;
b)周波数を有する音波を検出する段階;
c)その音波を音波と同じ周波数の交流に変換する段階;
d)磁石を用いて、容器内に第1の比較的一様な磁界を形成する段階;
e)交流をコイルに流して第2の磁界を形成する段階;
f)第1及び第2の磁界を機械的振動に変換する段階;及び
g)中耳の周辺領域からの振動を基本的に遮断しながら、振動を耳の卵円
窓に伝達する段階からなる方法。
45.請求項44の方法において、段階g)は容器を耳の卵円窓に固定する段階
を含む方法。
46.主体における聴力改善の方法において:
a)i)容器内に配置され取り付けられた磁石及び第1のコイルからなるト
ランスデューサ、
ii)受信コイル、及び
iii)前記トランスデューサと前記受信コイルとの間に電流を流し結合
するリードからなる装置を設ける段階;
b)聴覚に障害のある主体を準備する段階;
c)前記トランスデューサを前記主体の中耳内に、前記受信コイルを前記
中耳の外に外科的に移植する段階;及び
d)前記受信コイルから前記移植されたトランスデューサに、前記容器を
振動させるように、電流を流す段階からなる方法。
47.請求項46の方法において、前記外科的に移植する段階は
、前記主体の側頭骨にチャンネルを形成し、そのチャンネルを通して前記トラン
スデューサを中耳まで挿入することからなる方法。
48.請求項47の方法において、前記移植は、前記容器を前記中耳内の1つの
鼓室小骨に基本的に排他的に固着することをさらに含む方法。
49.請求項48の方法において、前記固着は、容器を砧骨の長い突起に取り付
けることからなる方法。
50.請求項47の方法において、前記移植は、前記容器を中耳の砧骨と槌骨と
の間に固着することからなる方法。
51.請求項47の方法において、前記移植は、さらに、乳状突起の凹部を整形
し、前記受信コイルを前記凹部に皮下移植することを含む方法。
52.請求項51の方法において、前記移植は、さらに、前記リードを前記チャ
ンネルに配置することを含む方法。
53.主体における聴力改善の方法において:
a)i)容器に強固に固着された第1のコイル及び該第1のコイル中に懸架
された磁石からなるトランスデューサ、
ii)受信コイル、及び
iii)前記トランスデューサと前記受信コイルとの間に電流を流し結合
するリードからなる装置を設ける段階;
b)聴覚に障害のある主体を準備する段階;
c)前記トランスデューサを前記主体の中耳内に、前記受信コイルを前記
中耳の外に外科的に移植する段階;及び
d)前記受信コイルから前記移植されたトランスデューサに、前記容器を
振動させるように、電流を流す段階からなる方法。
54.請求項53の方法において、前記外科的に移植する段階は、前記主体の側
頭骨にチャンネルを形成し、そのチャンネルを通して前記トランスデューサを中
耳まで挿入することからなる方法。
55.請求項54の方法において、前記移植は、前記容器を前記中耳内の1つの
鼓室小骨に基本的に排他的に固着することをさらに含む方法。
56.請求項55の方法において、前記固着は、前記容器を砧骨の長い突起に取
り付けることからなる方法。
57.請求項54の方法において、前記移植は、さらに、前記容器を中耳の砧骨
と槌骨との間に固着することからなる方法。
58.請求項54の方法において、前記移植は、さらに乳状突起の凹部を整形し
、前記受信コイルを該凹部に皮下移植することからなる方法。
59.請求項58の方法において、前記移植は、さらに前記リードを前記チャン
ネル内に配置することからなる方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,CA,JP
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.中耳に機械的振動を発生することにより聴覚を改善するための装置において : a)中耳に配置される、封止された容器; b)その容器内に配置された導電性のコイル; c)その容器内に配置された磁石を含む磁石組立体;及び d)コイルに交流が流れたとき磁石とコイルとが相互に相対的に運動して容 器の振動を生じるように配置してコイルと磁石とを容器に取り付けるための装着 手段からなる装置。 2.さらに、振動を耳の卵円窓に導くための伝導手段を含む請求項1の装置。 3.請求項2の装置において、伝導手段は容器を中耳の1つの鼓室小骨に取り付 ける固着手段からなる装置。 4.請求項3の装置において、固着手段は、容器に取り付けられて鼓室小骨を把 持するクリップを含む装置。 5.請求項3の装置において、固着手段は、容器及び鼓室小骨上の接着物質を含 む装置。 6.請求項2の装置において、伝導手段は容器に取り付けられ、中耳の鼓膜と卵 円窓との間に位置する1つの鼓室小骨補綴からなる装置。 7.請求項2の装置において、伝導手段は容器に取り付けられ、鼓膜と中耳の1 つの鼓室小骨との間に位置する1つの鼓室小骨補綴からなる装置。 8.請求項2の装置において、伝導手段は容器に取り付けられ、中耳の2つの鼓 室小骨の間に位置する1つの鼓室小骨補綴からな る装置。 9.請求項2の装置において、容器は貫通する穴を有し、容器が完全に鼓室小骨 を取り囲むように、1つの鼓室小骨がその開口内に位置する装置。 10.請求項1の装置において、装着手段は、コイル中の電流と容器の変位との 間が直線的な関係となるように、容器にコイルと磁石とを装着している装置。 11.請求項1の装置において、装着手段は、容器内にコイルを支持する第1の 支持手段と磁石を容器内に支持する第2の支持手段を含み、第1及び第2の支持 手段によって提供される相対的支持によって、磁石が容器内でコイルよりもより 自由に運動できるような装置。 12.請求項11の装置において、第2の支持手段は容器内に配置されたゼラチ ン状媒体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊するような装置。 13.請求項11の装置において、第2の支持手段は磁石を容器に取り付ける膜 からなる装置。 14.請求項1の装置において、容器とコイルは、磁石の質量がその合成質量よ りも大きくなるような合成質量を有する装置。 15.中耳に機械的振動を発生することにより聴覚を改善するための装置におい て: a)中耳に配置されるように、大きさを調整した封止された容器; b)その容器内に配置された導電性のコイル; c)その容器内に配置された磁石を含む磁石組立体;及び d)コイルに交流が流れたとき磁石とコイルとが相互に相対的に運動して容 器の振動を生じるように配置してコイルと磁石とを容器に取り付けるための装着 手段からなる装置。 16.請求項15の装置において、装着手段は、コイル中の電流と容器の変位と の間が直線的な関係となるように、容器にコイルと磁石とを装着している装置。 17.請求項15装置において、装着手段は、容器内にコイルを支持する第1の 支持手段と磁石を容器内に支持する第2の支持手段を含み、第1及び第2の支持 手段によって提供される相対的支持によって、磁石が容器内でコイルよりもより 自由に運動できるような装置。 18.請求項17の装置において、第2の支持手段は容器内に配置されたゼラチ ン状媒体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊するような装置。 19.請求項17の装置において、第2の支持手段は磁石を容器に取り付ける膜 からなる装置。 20.さらに、周辺領域からの振動を隔離し、容器からの振動を耳の卵円窓に導 くための伝導手段を含む請求項15の装置。 21.請求項20の装置において、伝導手段は容器を基本的に排他的に鼓膜と耳 の卵円窓とに取り付ける固着手段からなる装置。 22.請求項20の装置において、伝導手段は容器を基本的に排他的に鼓膜と中 耳の1つの鼓室小骨とに取り付ける固着手段からなる装置。 23.請求項20の装置において、伝導手段は容器を基本的に排他的に2つの中 耳の鼓室小骨の間に取り付ける固着手段からなる 装置。 24.請求項20の装置において、伝導手段は容器を基本的に排他的に1つの中 耳の鼓室小骨に取り付ける固着手段からなる装置。 25.請求項15の装置において、容器とコイルは、磁石の質量がその合成質量 よりも大きくなるような合成質量を有する装置。 26.中耳の1つの鼓室小骨を機械的に振動させることによって聴覚を改善する ための装置において: a)中耳に配置され、鼓室小骨に固着されるように大きさを調整された封 止された容器; b)容器内に配置され、質量を有する磁石を含む磁石組立体; c)音波トランスデューサによって発生された電流を受け取るように設計 され、容器内に配置された導電性のコイル;及び d)コイルが磁石よりもより強固に容器に取り付けられるように、磁石と コイルとを容器に取り付けるための装着手段からなる装置。 27.請求項26の装置において、容器とコイルは、磁石の質量がその合成質量 よりも大きくなるような合成質量を有する装置。 28.請求項26の装置において、装着手段は磁石を容器に取り付ける膜からな る装置。 29.請求項26の装置において、装着手段は容器内に配置されたゼラチン状媒 体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊するような装置。 30.耳の卵円窓に振動を伝達することによって聴覚を改善する ための装置において: a)封止された容器; b)容器内に配置された磁石を含む磁石組立体; c)音波トランスデューサによって発生された電流を受け取るように設計 され、容器内に配置された導電性のコイル; d)磁石とコイルとを容器に取り付けるための装着手段; 及び e)周辺領域からの振動を基本的に遮断しつつ、振動を容器から耳の卵円 窓に伝達する伝導手段からなる装置。 31.請求項30の装置において、装着手段は、容器内に磁石を支持する第1の 支持手段とコイルを容器内に支持する第2の支持手段を含み、第1及び第2の支 持手段によって提供される相対的支持によって、磁石が容器内でコイルよりもよ り自由に運動できるような装置。 32.請求項31の装置において、第1の支持手段は磁石を容器に取り付ける膜 からなる装置。 33.請求項31の装置において、第1の支持手段は容器内に配置されたゼラチ ン状媒体からなり、磁石がこのゼラチン状媒体中で浮遊するような装置。 34.請求項30の装置において、伝導手段は: a)鼓膜と卵円窓との間に固着することのできる鼓室小骨補綴;及び b)容器を鼓室小骨補綴に固着するための手段からなる装置。 35.請求項30の装置において、伝導手段は: a)鼓膜と耳の槌骨との間に固着することのできる鼓室小骨補綴;及び b)容器を鼓室小骨補綴に固着するための手段からなる装置。 36.請求項30の装置において、伝導手段は、容器を基本的に排他的に中耳の 1つの鼓室小骨に取り付けるための固着手段からなる装置。 37.請求項36の装置において、固着手段は容器に固着され鼓室小骨を把持す るクリッからなる装置。 38.請求項36の装置において、固着手段は容器および鼓室小骨上の接着剤か らなる装置。 39.請求項30の装置において、磁石は質量を有し、容器とコイルは合成質量 を有し、磁石の質量が容器とコイルとの合成質量よりも大きくなるような質量を 有する装置。 40.中耳において振動を発生させることによって聴覚を改善するための装置に おいて: a)封止された容器; b)基本的に一様な磁束を発生する、容器内に配置された磁石を含む磁石 組立体; c)容器内に配置された導電性コイル; d)コイルに交流が流れるとコイルと磁石とが相対的に移動でき、そして コイルの運動が前記一様な磁束内に原則として制限されそれによって運動がコイ ル中の電流と基本的に直線的となるように、磁石とコイルとをコイル内に取り付 けるための装着手段からなる装置。 41.中耳の1つの鼓室小骨を振動させることによって聴覚を改善する方法にお いて: a)鼓室小骨に固着された容器内に取り付けられた磁石を用いて、中耳内 に第1の磁界を発生する段階;及び b)容器内に配置され固着されたコイルの巻き線に交流を流して、第1の 磁界と相互作用して容器の振動を起こすための第2の磁界を発生する段階からな る方法。 42.振動を耳の卵円窓に伝達することによって、聴覚を改善する方法において : a)ある周波数の音波を検出する段階; b)その音波を音波と同じ周波数の交流に変換する段階; c)磁石を用いて、中耳内に第1の比較的一様な磁界を形成する段階; d)交流を用いて第2の磁界を形成する段階; e)第1及び第2の磁界を機械的振動に変換する段階;及び f)中耳の周辺領域からの振動を基本的に遮断しながら、振動を耳の卵円 窓に伝達する段階からなる方法。 43.請求項42の方法において、段階e)は第1及び第2の磁界が相互作用す る段階を含む方法。 44.請求項42の方法において: a)容器に、容器内に配置され固着されたコイルと、容器内に配置され取 り付けられた磁石を設ける段階; b)段階d)はコイルに交流を導き、第2の磁界を形成する段階を含み; c)段階e)は第1及び第2の磁界を相互作用させて機械的振動を発生さ せる段階を含み;及び d)段階f)は容器を耳の卵円窓に取り付ける段階からなる方法。 45.中耳において機械的振動を発生させることによって、聴覚を改善する方法 において: a)容器内に配置され取り付けられた磁石及びコイルを提供する段階; b)その容器を耳の中の構成物に基本的に排他的に固着する段階;及び c)交流をコイルに導いて磁石とコイルとの相対運動を発生させ、それに よって容器に振動を与える段階からなる方法。 46.請求項45の方法において、固着する段階は: a)1つの鼓室小骨の補綴を設ける段階; b)容器をその補綴に固着する段階;及び c)その補綴を鼓膜と耳の槌骨との間に固定する段階からなる方法。 47.請求項45の方法において、固着する段階は: a)1つの鼓室小骨の補綴を設ける段階; b)容器をその補綴に固着する段階;及び c)その補綴を鼓膜と耳の卵円窓との間に固定する段階からなる方法。 48.請求項45の方法において、固着する段階は、容器を1つの鼓室小骨に基 本的に排他的に固着す段階からなる方法。 49.音波に応答して振動を耳の卵円窓に伝達することによって 、聴覚を改善する方法において: a)音波を交流に変換する段階; b)その交流を中耳内において機械的振動に変換する段階;及び c)その機械的振動を耳の卵円窓に伝達する段階からなる方法。 50.請求項49の方法において、前記伝達する段階は、さらに: a)機械的振動を中耳の1つの鼓室小骨に導く段階;及び b)中耳の周辺領域からの機械的振動を隔離する段階からなる方法。 51.請求項49の方法において、前記伝達する段階は、さらに: a)機械的振動を中耳に配置された1つの鼓室小骨の補綴に導く段階;及 び b)中耳の周辺領域からの機械的振動を隔離する段階からなる方法。 52.主体における聴力改善の方法において: a)i)容器内に配置され取り付けられた磁石及び第1のコイルからなるト ランスデューサ、 ii)受信コイル、及び iii)前記トランスデューサと前記受信コイルとの間に電流を流し結合 するリードからなる装置を設ける段階; b)聴覚に障害のある主体を準備する段階; c)前記トランスデューサを前記主体の中耳内に、前記受 信コイルを前記中耳の外に外科的に移植する段階;及び d)前記受信コイルから前記移植されたトランスデューサに、前記容器を 振動させるように、電流を流す段階からなる方法。 53.請求項52の方法において、前記外科的に移植する段階は、前記主体の側 頭骨にチャンネルを形成し、そのチャンネルを通して前記トランスデューサを中 耳まで挿入することからなる方法。 54.請求項53の方法において、前記移植は、前記容器を前記中耳内の1つの 鼓室小骨に基本的に排他的に固着することをさらに含む方法。 55.請求項54の方法において、前記固着は、容器を砧骨の長い突起に取り付 けることからなる方法。 56.請求項53の方法において、前記移植は、前記容器を中耳の砧骨と槌骨と の間に固着することからなる方法。 57.請求項53の方法において、前記移植は、さらに、乳状突起の凹部を整形 し、前記受信コイルを前記凹部に皮下移植することを含む方法。 58.請求項57の方法において、前記移植は、さらに、前記リードを前記チャ ンネルに配置することを含む方法。 59.主体における聴力改善の方法において: a)i)容器に強固に固着された第1のコイル及び該第1のコイル中に懸架 された磁石からなるトランスデューサ、 ii)受信コイル、及び iii)前記トランスデューサと前記受信コイルとの間に 電流を流し結合するリード からなる装置を設ける段階; b)聴覚に障害のある主体を準備する段階; c)前記トランスデューサを前記主体の中耳内に、前記受信コイルを前記 中耳の外に外科的に移植する段階;及び d)前記受信コイルから前記移植されたトランスデューサに、前記容器を 振動させるように、電流を流す段階からなる方法。 60.請求項59の方法において、前記外科的に移植する段階は、前記主体の側 頭骨にチャンネルを形成し、そのチャンネルを通して前記トランスデューサを中 耳まで挿入することからなる方法。 61.請求項60の方法において、前記移植は、前記容器を前記中耳内の1つの 鼓室小骨に基本的に排他的に固着することをさらに含む方法。 62.請求項61の方法において、前記固着は、前記容器を砧骨の長い突起に取 り付けることからなる方法。 63.請求項60の方法において、前記移植は、さらに、前記容器を中耳の砧骨 と槌骨との間に固着することからなる方法。 64.請求項60の方法において、前記移植は、さらに乳状突起の凹部を整形し 、前記受信コイルを該凹部に皮下移植することからなる方法。 65.請求項64の方法において、前記移植は、さらに前記リードを前記チャン ネル内に配置することからなる方法。
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