JPH0853794A - 耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法Info
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- JPH0853794A JPH0853794A JP20609894A JP20609894A JPH0853794A JP H0853794 A JPH0853794 A JP H0853794A JP 20609894 A JP20609894 A JP 20609894A JP 20609894 A JP20609894 A JP 20609894A JP H0853794 A JPH0853794 A JP H0853794A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっ
き鋼板を長期間安定して製造する。 【構成】 亜鉛イオン、3価クロムイオンならびに4m
+2個(m=1または2)のπ電子の芳香族および/ま
たは複素芳香族をもつ炭素数20以下の炭化水素基と付
加モル数15以下のエチレンオキシ基からなるポリオキ
シアルキレン誘導体0.01〜20g/lを含む酸性め
っき浴を用いて、電流密度50A/dm2以上で鋼板に
電気めっきする。ポリオキシアルキレン誘導体がアニオ
ン基および/またはカチオン基を有することは好まし
い。
き鋼板を長期間安定して製造する。 【構成】 亜鉛イオン、3価クロムイオンならびに4m
+2個(m=1または2)のπ電子の芳香族および/ま
たは複素芳香族をもつ炭素数20以下の炭化水素基と付
加モル数15以下のエチレンオキシ基からなるポリオキ
シアルキレン誘導体0.01〜20g/lを含む酸性め
っき浴を用いて、電流密度50A/dm2以上で鋼板に
電気めっきする。ポリオキシアルキレン誘導体がアニオ
ン基および/またはカチオン基を有することは好まし
い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、家電、建材等に
使用される耐食性および塗装後の耐食性に優れた防錆用
の亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法に関す
る。
使用される耐食性および塗装後の耐食性に優れた防錆用
の亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ZnないしZn系合金めっき中にCrを
含有させた電気めっき鋼板としては、例えば特公昭61
−36078号公報、特開昭61−270398号公
報、特公昭58−56039号公報など記載のものがあ
るが、Crの共析率が0.005〜5%までの極めて微
量であって、耐食性にとってCrの効果は付随的でしか
あり得ず、飛躍的な耐食性を発揮しない欠点がある。
含有させた電気めっき鋼板としては、例えば特公昭61
−36078号公報、特開昭61−270398号公
報、特公昭58−56039号公報など記載のものがあ
るが、Crの共析率が0.005〜5%までの極めて微
量であって、耐食性にとってCrの効果は付随的でしか
あり得ず、飛躍的な耐食性を発揮しない欠点がある。
【0003】また、Zn中にCrを5%以上含有させ、
耐食性を向上させた亜鉛−クロム合金めっき鋼板の製造
方法として、特開平1−55398号公報、特開平1−
191798号公報、特開平3−120393号公報記
載のものなどがあるが、これらを工業的に実施する場合
には、めっきにより消費されるZn2+イオンやCr3+イ
オン、さらに添加剤の補給を行っても半永久的に長期間
安定してめっきすることができない欠点がある。
耐食性を向上させた亜鉛−クロム合金めっき鋼板の製造
方法として、特開平1−55398号公報、特開平1−
191798号公報、特開平3−120393号公報記
載のものなどがあるが、これらを工業的に実施する場合
には、めっきにより消費されるZn2+イオンやCr3+イ
オン、さらに添加剤の補給を行っても半永久的に長期間
安定してめっきすることができない欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、Zn中にCrを5%以上含有させた亜鉛−クロ
ム系合金電気めっき鋼板を半永久的に長期間安定して製
造する方法を提供することを目的としている。
に鑑み、Zn中にCrを5%以上含有させた亜鉛−クロ
ム系合金電気めっき鋼板を半永久的に長期間安定して製
造する方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、亜鉛イオン、
3価クロムイオンならびに4m+2個(m=1または
2)のπ電子の芳香族および/または複素芳香族をもつ
炭素数20以下の炭化水素基と付加モル数15以下のエ
チレンオキシ基からなるポリオキシアルキレン誘導体
0.01〜20g/lを含む酸性めっき浴を用いて、電
流密度50A/dm2 以上でめっきすることを特徴とす
る耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の
製造方法である。ポリオキシアルキレン誘導体がアニオ
ン基および/またはカチオン基を有することは好まし
い。また、亜鉛イオン濃度が10〜150g/l、3価
クロムイオン濃度が10〜150g/l、炭化水素基の
濃度が0.01〜20g/l、pHが0.5〜3である
こと、さらに、NH4 + イオンおよび/またはLi+ 、
Na+ 、K+ 、Mg2+、Ca2+、Al3+イオンをイオン
として1g/l以上50g/l以下の濃度で1種または
2種以上添加することは好ましい。
3価クロムイオンならびに4m+2個(m=1または
2)のπ電子の芳香族および/または複素芳香族をもつ
炭素数20以下の炭化水素基と付加モル数15以下のエ
チレンオキシ基からなるポリオキシアルキレン誘導体
0.01〜20g/lを含む酸性めっき浴を用いて、電
流密度50A/dm2 以上でめっきすることを特徴とす
る耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の
製造方法である。ポリオキシアルキレン誘導体がアニオ
ン基および/またはカチオン基を有することは好まし
い。また、亜鉛イオン濃度が10〜150g/l、3価
クロムイオン濃度が10〜150g/l、炭化水素基の
濃度が0.01〜20g/l、pHが0.5〜3である
こと、さらに、NH4 + イオンおよび/またはLi+ 、
Na+ 、K+ 、Mg2+、Ca2+、Al3+イオンをイオン
として1g/l以上50g/l以下の濃度で1種または
2種以上添加することは好ましい。
【0006】
【作用】上記問題点は、添加剤が長期のめっきによる電
解反応で分解し、その分解により生成された物質の蓄積
によってめっきの安定性が損なわれることに起因し、添
加剤の電解による分解速度は、添加剤の疎水基部の構造
と親水基部の構造に大きく影響される。そこで、添加剤
の疎水基部である炭化水素基の大きさおよび共鳴π結合
による結合の安定性を確保し、親水基部であるエチレン
オキシ基を小さくしてやることにより、電解による添加
剤分解物の生成を極めて小さくし、長期電解を行っても
添加剤の減少、分解によるめっきへの影響を無害化し、
かつ、Zn中にCrを5%以上含有させた亜鉛−クロム
系合金電気めっき鋼板を半永久的に長期間安定して製造
することを可能とする。
解反応で分解し、その分解により生成された物質の蓄積
によってめっきの安定性が損なわれることに起因し、添
加剤の電解による分解速度は、添加剤の疎水基部の構造
と親水基部の構造に大きく影響される。そこで、添加剤
の疎水基部である炭化水素基の大きさおよび共鳴π結合
による結合の安定性を確保し、親水基部であるエチレン
オキシ基を小さくしてやることにより、電解による添加
剤分解物の生成を極めて小さくし、長期電解を行っても
添加剤の減少、分解によるめっきへの影響を無害化し、
かつ、Zn中にCrを5%以上含有させた亜鉛−クロム
系合金電気めっき鋼板を半永久的に長期間安定して製造
することを可能とする。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明で使用する4m+2個(m=1また
は2)のπ電子の芳香族および/または複素芳香族をも
つ炭素数20以下の炭化水素基と付加モル数15以下の
エチレンオキシ基からなるポリオキシアルキレン誘導体
は、化1の示性式で示されるものである。
は2)のπ電子の芳香族および/または複素芳香族をも
つ炭素数20以下の炭化水素基と付加モル数15以下の
エチレンオキシ基からなるポリオキシアルキレン誘導体
は、化1の示性式で示されるものである。
【0009】
【化1】R1 −(OCH2 CH2 )n −OH
【0010】なお、前記示性式の内、付加モル数nは平
均分子量として1以上15以下である。平均分子量を用
いるのは、エチレンオキシドの合成に際し、付加重合に
分布を持つため、工業的には、nが大きくなるほど単一
付加モル数のものは得られなくなるためであり、一般的
に行われる分析方法ガスクロマトグラフィー、液クロマ
トグラフィー、臨界液クロマトグラフィーで知られる分
布平均を平均分子量とする。また、R1 は4m+2個
(m=1または2)のπ電子の芳香族および/または複
素芳香族をもつ炭化水素基を指すが、具体的には、フェ
ニル基(C6 H5−)、ベンジル基(C6 H5 CH
2 −)、ナフチル基(C10H7 −)、フェネチル基(C
6 H5 CH2 CH2 −)などの芳香族炭化水素基類、フ
リル基(C4 H3 O−)、フルフリル基(C4 H3 OC
H2 −)、ピローリル基(C4 H4 N−)、ピリジル基
(C5 H3 N−)、チエニル(C4 H4 S−)、セニル
基(C4H3 SCH2 −)などの複素芳香族炭化水素基
類や、トロポロン基のような非ベンゼノイド芳香族炭化
水素基類を内部にもつものを指す。これらはπ電子数が
4m+2で表され、芳香族性を示し、結合が化学的に安
定化される。これらの芳香族および/または複素芳香族
環にメチル基などのアルキル側鎖を導入しても、炭素数
が20以下なら以下に述べる効果は変わらない。そし
て、これらをノニオン系添加剤と呼ぶ。
均分子量として1以上15以下である。平均分子量を用
いるのは、エチレンオキシドの合成に際し、付加重合に
分布を持つため、工業的には、nが大きくなるほど単一
付加モル数のものは得られなくなるためであり、一般的
に行われる分析方法ガスクロマトグラフィー、液クロマ
トグラフィー、臨界液クロマトグラフィーで知られる分
布平均を平均分子量とする。また、R1 は4m+2個
(m=1または2)のπ電子の芳香族および/または複
素芳香族をもつ炭化水素基を指すが、具体的には、フェ
ニル基(C6 H5−)、ベンジル基(C6 H5 CH
2 −)、ナフチル基(C10H7 −)、フェネチル基(C
6 H5 CH2 CH2 −)などの芳香族炭化水素基類、フ
リル基(C4 H3 O−)、フルフリル基(C4 H3 OC
H2 −)、ピローリル基(C4 H4 N−)、ピリジル基
(C5 H3 N−)、チエニル(C4 H4 S−)、セニル
基(C4H3 SCH2 −)などの複素芳香族炭化水素基
類や、トロポロン基のような非ベンゼノイド芳香族炭化
水素基類を内部にもつものを指す。これらはπ電子数が
4m+2で表され、芳香族性を示し、結合が化学的に安
定化される。これらの芳香族および/または複素芳香族
環にメチル基などのアルキル側鎖を導入しても、炭素数
が20以下なら以下に述べる効果は変わらない。そし
て、これらをノニオン系添加剤と呼ぶ。
【0011】また、前記ポリオキシアルキレン誘導体に
スルホン酸基、カルボキシル基、硫酸エステル基、リン
酸エステル基などの酸基を導入したアニオン系添加剤で
も、またアミノ基を導入したカチオン系添加剤でも、以
下に述べる効果は変わらない。
スルホン酸基、カルボキシル基、硫酸エステル基、リン
酸エステル基などの酸基を導入したアニオン系添加剤で
も、またアミノ基を導入したカチオン系添加剤でも、以
下に述べる効果は変わらない。
【0012】まず、R1 が存在しなければ、エチレンオ
キシ基付加モル数nが15以下で5%以上の十分なCr
共析率を得ることができない。R1 は4m+2個のπ電
子の芳香族および/または複素芳香族をもつ炭化水素
基、つまり、芳香族性を示す基でなければならない。こ
れらは共鳴により結合が化学的に安定化され、めっき時
の電解に対して添加剤の安定性を向上させる。π電子の
個数が4×m+2でmが3以上のものは炭化水素基が大
きくなりすぎ、疎水性が高くなり添加剤のめっき液への
溶解確保が難しく、また、めっき液の循環による発泡が
激しく、工業的でない。R1 の炭素数が20超では、同
様に疎水性が高くなり、添加剤のめっき液への溶解確保
が難しく、また、めっき液の循環による発泡が激しく、
泡によるめっき不良やめっき循環設備への負荷の増大が
起こり工業的でない。
キシ基付加モル数nが15以下で5%以上の十分なCr
共析率を得ることができない。R1 は4m+2個のπ電
子の芳香族および/または複素芳香族をもつ炭化水素
基、つまり、芳香族性を示す基でなければならない。こ
れらは共鳴により結合が化学的に安定化され、めっき時
の電解に対して添加剤の安定性を向上させる。π電子の
個数が4×m+2でmが3以上のものは炭化水素基が大
きくなりすぎ、疎水性が高くなり添加剤のめっき液への
溶解確保が難しく、また、めっき液の循環による発泡が
激しく、工業的でない。R1 の炭素数が20超では、同
様に疎水性が高くなり、添加剤のめっき液への溶解確保
が難しく、また、めっき液の循環による発泡が激しく、
泡によるめっき不良やめっき循環設備への負荷の増大が
起こり工業的でない。
【0013】エチレンオキシ基の付加モル数nが0では
全くCrの共析は生じない。15超では分子長が長くな
り、CH2 O結合が電解反応で開裂しやすくなり、Cr
共析率の変動が激しく、かつ、添加剤の消費量が増大
し、コスト上も得策ではない。また、エチレンオキシ基
以外の例えばメチレンオキシドでは、上記同様CH2 O
結合が電解反応で開裂しやすくなり、Cr共析率の変動
が激しく、プロピレンオキシド以上(炭素数3以上のア
ルキレンオキシド)では、15以下の付加モル数でもC
rの共析が不十分となる。
全くCrの共析は生じない。15超では分子長が長くな
り、CH2 O結合が電解反応で開裂しやすくなり、Cr
共析率の変動が激しく、かつ、添加剤の消費量が増大
し、コスト上も得策ではない。また、エチレンオキシ基
以外の例えばメチレンオキシドでは、上記同様CH2 O
結合が電解反応で開裂しやすくなり、Cr共析率の変動
が激しく、プロピレンオキシド以上(炭素数3以上のア
ルキレンオキシド)では、15以下の付加モル数でもC
rの共析が不十分となる。
【0014】なお、ポリオキシアルキレン誘導体におい
て、R1 が上記炭化水素基と付加モル数15以下のエチ
レンオキシ基であれば、R1 および/またはエチレンオ
キシ基にアニオン基類を導入したアニオン系添加剤とし
てもめっきの長期安定性には影響がなく、アニオン化す
ることによって一層めっき密着性を向上させることがで
きる。
て、R1 が上記炭化水素基と付加モル数15以下のエチ
レンオキシ基であれば、R1 および/またはエチレンオ
キシ基にアニオン基類を導入したアニオン系添加剤とし
てもめっきの長期安定性には影響がなく、アニオン化す
ることによって一層めっき密着性を向上させることがで
きる。
【0015】また、ポリオキシアルキレン誘導体におい
て、R1 が上記炭化水素基と付加モル数15以下のエチ
レンオキシ基であれば、R1 および/またはエチレンオ
キシ基にカチオン基類を導入したカチオン系添加剤とし
てもめっきの長期安定性には影響がなく、カチオン化す
ることによってめっきの光沢性を向上させることができ
る。
て、R1 が上記炭化水素基と付加モル数15以下のエチ
レンオキシ基であれば、R1 および/またはエチレンオ
キシ基にカチオン基類を導入したカチオン系添加剤とし
てもめっきの長期安定性には影響がなく、カチオン化す
ることによってめっきの光沢性を向上させることができ
る。
【0016】さらに、上記添加剤を複数種混在させて
も、めっきの長期安定性を確保できる。
も、めっきの長期安定性を確保できる。
【0017】これら添加剤の濃度は、0.01〜20g
/lとする。0.01g/l未満ではほとんどCrの共
析効果が認められない。また、20g/lを越えると、
Crの共析効果が飽和しコスト的に得策ではない。
/lとする。0.01g/l未満ではほとんどCrの共
析効果が認められない。また、20g/lを越えると、
Crの共析効果が飽和しコスト的に得策ではない。
【0018】めっき液の亜鉛イオン、3価クロムイオン
濃度は各々10〜150g/lの範囲が好ましく、各々
20〜130g/lがより好適である。亜鉛イオン、3
価クロムイオンが10g/l以下ではめっき焼けがおこ
りやすく、150g/l以上ではイオン濃度が飽和に達
し、めっき液中に沈澱を生じる。さらに、各々20g/
l以下ではややめっきムラが生じ易く、130g/l以
上では効果がすでに飽和しており、工業的には、コスト
的に不利となる。また、めっき液の陰イオンに関して
は、硫酸浴、塩化浴ともに使用可能である。めっき液の
pHは0.5〜3の範囲が好ましい。pH3超ではイオ
ンの沈澱を生じ、pH0.5未満では電流効率の低下を
招き、工業的に得策ではない。
濃度は各々10〜150g/lの範囲が好ましく、各々
20〜130g/lがより好適である。亜鉛イオン、3
価クロムイオンが10g/l以下ではめっき焼けがおこ
りやすく、150g/l以上ではイオン濃度が飽和に達
し、めっき液中に沈澱を生じる。さらに、各々20g/
l以下ではややめっきムラが生じ易く、130g/l以
上では効果がすでに飽和しており、工業的には、コスト
的に不利となる。また、めっき液の陰イオンに関して
は、硫酸浴、塩化浴ともに使用可能である。めっき液の
pHは0.5〜3の範囲が好ましい。pH3超ではイオ
ンの沈澱を生じ、pH0.5未満では電流効率の低下を
招き、工業的に得策ではない。
【0019】さらに、NH4 + イオンおよび/またはL
i+ 、Na+ 、K+ 、Mg2+、Ca2+、Al3+イオンの
無関係塩を1種または2種以上添加すると、めっき液の
電気伝導度を高めると共に、添加剤のCrの共析効果を
著しく有利とする。これらの無関係塩はイオンとして1
g/l以上50g/l以下が好適である。1g/l未満
では添加によるCr共析増幅効果が十分でない。50g
/l超ではめっき液の電気伝導度を高めると共に、Cr
の共析を有利とする効果が飽和し、さらに多量の無関係
イオンが電流効率の低下を招く。
i+ 、Na+ 、K+ 、Mg2+、Ca2+、Al3+イオンの
無関係塩を1種または2種以上添加すると、めっき液の
電気伝導度を高めると共に、添加剤のCrの共析効果を
著しく有利とする。これらの無関係塩はイオンとして1
g/l以上50g/l以下が好適である。1g/l未満
では添加によるCr共析増幅効果が十分でない。50g
/l超ではめっき液の電気伝導度を高めると共に、Cr
の共析を有利とする効果が飽和し、さらに多量の無関係
イオンが電流効率の低下を招く。
【0020】なお、このイオン濃度範囲で、目的とする
めっき組成および電流効率を勘案し最適条件を決定する
ことができる。
めっき組成および電流効率を勘案し最適条件を決定する
ことができる。
【0021】さらに、目的に応じてCr6+、Ni、C
o、Fe、Mn、Cu、Pb、Sn、Cdなどのイオン
をCr3+イオン濃度を越えない範囲で添加し、または不
可避的に存在する場合に、めっき層にCrの含有量を越
えない範囲で少量共析させても、本発明の効果は本質的
には変わらない。
o、Fe、Mn、Cu、Pb、Sn、Cdなどのイオン
をCr3+イオン濃度を越えない範囲で添加し、または不
可避的に存在する場合に、めっき層にCrの含有量を越
えない範囲で少量共析させても、本発明の効果は本質的
には変わらない。
【0022】次に、電流密度は50A/dm2 以上とす
る。50A/dm2 未満ではCrは殆ど共析しない。高
電流密度領域ではCrの共析は容易になるが、実用上2
50A/dm2 までで操業することが好ましい。250
A/dm2 を越えると電圧負荷が課題となり、また電流
負荷も大きくなって、実用されているセルでは実施が困
難になる。
る。50A/dm2 未満ではCrは殆ど共析しない。高
電流密度領域ではCrの共析は容易になるが、実用上2
50A/dm2 までで操業することが好ましい。250
A/dm2 を越えると電圧負荷が課題となり、また電流
負荷も大きくなって、実用されているセルでは実施が困
難になる。
【0023】めっき液の流速は鋼帯との相対速度として
30〜300m/min、めっき温度は40〜70℃が
実操業では適当である。
30〜300m/min、めっき温度は40〜70℃が
実操業では適当である。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例とともに挙げ
る。
る。
【0025】表1、表2に示すめっき液成分、表3、表
4に示すめっき条件で、通常の脱脂、酸洗をおこなった
0.8mm厚の冷延鋼板に目付け量20g/m2 のめっ
きを施し、めっき層組成(初期Cr組成I、電解負荷試
験後のCr組成II、イオン補給と電解負荷試験を繰り
返した後のCr組成III、第3元素)、めっき密着
性、めっき外観を評価して表3、表4に示した。
4に示すめっき条件で、通常の脱脂、酸洗をおこなった
0.8mm厚の冷延鋼板に目付け量20g/m2 のめっ
きを施し、めっき層組成(初期Cr組成I、電解負荷試
験後のCr組成II、イオン補給と電解負荷試験を繰り
返した後のCr組成III、第3元素)、めっき密着
性、めっき外観を評価して表3、表4に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】注1) 4−octylphenylhe
xaoxyethlene dihydrogenph
osphate
xaoxyethlene dihydrogenph
osphate
【0029】C8 H17−C6 H4 −(OCH2 CH2 )
6 −OPO3 H2
6 −OPO3 H2
【0030】注2) 2−metylphenyltr
ioxyethlene hydrogensulfa
te
ioxyethlene hydrogensulfa
te
【0031】 CH3 −C6 H4 −(OCH2 CH2 )3 −OSO3 H
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】注3) めっき組成は、めっき層を溶解
し、分析した。
し、分析した。
【0035】初期Cr組成Iは、めっき組成の初期のC
r組成が5%以上のものを○、Cr組成が5%未満のも
のを×とした。
r組成が5%以上のものを○、Cr組成が5%未満のも
のを×とした。
【0036】電解負荷試験後のCr組成IIは、初期C
r組成Iが○であった例について、初期のめっき条件と
同一の条件で、積算負荷電気量10000c/lまで、
イオン補給や添加剤補給を行わずに電解を行ったのち、
初期と同じ条件でめっきし、Cr組成の変化を評価し
た。Cr組成の変化がIに比較して5%未満のものを
○、5%超のものを×とした。
r組成Iが○であった例について、初期のめっき条件と
同一の条件で、積算負荷電気量10000c/lまで、
イオン補給や添加剤補給を行わずに電解を行ったのち、
初期と同じ条件でめっきし、Cr組成の変化を評価し
た。Cr組成の変化がIに比較して5%未満のものを
○、5%超のものを×とした。
【0037】イオン補給と電解負荷試験を繰り返した後
のCr組成IIIは、電解負荷試験後のCr組成IIが
○であった例について、めっきおよびめっきによる液の
持ち出しにより消費されたZn、Crを炭酸亜鉛、硫酸
クロムで補給し、さらに硫酸でpHを、添加剤はめっき
による液の持ち出し分相当のみの不足分を補充し、再び
10000c/lの電解負荷試験を行った。この操作を
1cycleとし、100cycleまで行い、初期と
同じ条件でめっきし、Cr組成の変化を評価した。Cr
組成の変化がIに比較して5%未満のものを○、5%超
のものを×とした。
のCr組成IIIは、電解負荷試験後のCr組成IIが
○であった例について、めっきおよびめっきによる液の
持ち出しにより消費されたZn、Crを炭酸亜鉛、硫酸
クロムで補給し、さらに硫酸でpHを、添加剤はめっき
による液の持ち出し分相当のみの不足分を補充し、再び
10000c/lの電解負荷試験を行った。この操作を
1cycleとし、100cycleまで行い、初期と
同じ条件でめっきし、Cr組成の変化を評価した。Cr
組成の変化がIに比較して5%未満のものを○、5%超
のものを×とした。
【0038】注4) めっき密着性は、Cr組成が5%
以上のものに白色ビニールテープを張り付け、テープ部
を内側中心にしてめっき鋼板を密着折り曲げした後、開
いてテープを剥し、テープ裏面への剥離めっき層の有無
で評価した。全く剥離痕跡のないものを◎、薄くスジが
つくが実用上問題無いものを○、めっき剥離があり実用
不可のものを×とした。
以上のものに白色ビニールテープを張り付け、テープ部
を内側中心にしてめっき鋼板を密着折り曲げした後、開
いてテープを剥し、テープ裏面への剥離めっき層の有無
で評価した。全く剥離痕跡のないものを◎、薄くスジが
つくが実用上問題無いものを○、めっき剥離があり実用
不可のものを×とした。
【0039】注5) めっき外観は、めっき鋼板表面を
目視で観察し、均一で光沢のあるものを◎、均一なもの
を○、ムラのあるものを×と評価した。
目視で観察し、均一で光沢のあるものを◎、均一なもの
を○、ムラのあるものを×と評価した。
【0040】実施例1〜15は、電解負荷やイオン補給
を行っても初期Cr組成を維持し、亜鉛−クロム系合金
電気めっきを常に安定して行うことができた。さらに、
実施例10〜14は添加剤がアニオン基を有しているの
で、めっき密着性でめっきの剥離が全く無く、実施例1
5は添加剤がカチオン基を有しているので、めっき外観
が均一で光沢を有していた。
を行っても初期Cr組成を維持し、亜鉛−クロム系合金
電気めっきを常に安定して行うことができた。さらに、
実施例10〜14は添加剤がアニオン基を有しているの
で、めっき密着性でめっきの剥離が全く無く、実施例1
5は添加剤がカチオン基を有しているので、めっき外観
が均一で光沢を有していた。
【0041】一方、比較例1は炭化水素基が無いため、
また比較例3はエチレンオキシ基を持たないため、初期
からめっきへのCrの共析が痕跡で、殆ど起こらなかっ
た。比較例2および4はエチレンオキシ基が長いため、
めっきの初期においてはCrが十分共析したが、100
00c/lの電解負荷後にはめっき層のCr組成が初期
に比較し極端に低下し、初期めっき組成を維持した安定
な亜鉛−クロム系合金電気めっきが行えなかった。
また比較例3はエチレンオキシ基を持たないため、初期
からめっきへのCrの共析が痕跡で、殆ど起こらなかっ
た。比較例2および4はエチレンオキシ基が長いため、
めっきの初期においてはCrが十分共析したが、100
00c/lの電解負荷後にはめっき層のCr組成が初期
に比較し極端に低下し、初期めっき組成を維持した安定
な亜鉛−クロム系合金電気めっきが行えなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明は、亜鉛−クロム系合金電気めっ
き鋼板を半永久的に長期間安定して製造することを可能
とし、めっき液の寿命を飛躍的に向上させるため、極め
て低コストでの製造を可能とする。また、めっき廃液を
少なくして環境への影響を極力低減する。さらに、めっ
き密着性やめっき外観も改善できる。
き鋼板を半永久的に長期間安定して製造することを可能
とし、めっき液の寿命を飛躍的に向上させるため、極め
て低コストでの製造を可能とする。また、めっき廃液を
少なくして環境への影響を極力低減する。さらに、めっ
き密着性やめっき外観も改善できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 彰 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (5)
- 【請求項1】 亜鉛イオン、3価クロムイオンならびに
4m+2個(m=1または2)のπ電子の芳香族および
/または複素芳香族をもつ炭素数20以下の炭化水素基
と付加モル数15以下のエチレンオキシ基からなるポリ
オキシアルキレン誘導体0.01〜20g/lを含む酸
性めっき浴を用いて、電流密度50A/dm2 以上でめ
っきすることを特徴とする耐食性に優れた亜鉛−クロム
系合金電気めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 ポリオキシアルキレン誘導体がアニオン
基を有する請求項1に記載の耐食性に優れた亜鉛−クロ
ム系合金電気めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 ポリオキシアルキレン誘導体がカチオン
基を有する請求項1または2に記載の耐食性に優れた亜
鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 亜鉛イオン濃度が10〜150g/l、
3価クロムイオン濃度が10〜150g/l、炭化水素
基の濃度が0.01〜20g/l、pHが0.5〜3で
ある請求項1、2または3に記載の耐食性に優れた亜鉛
−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項5】 NH4 + イオンおよび/またはLi+ 、
Na+ 、K+ 、Mg2+、Ca2+、Al3+イオンをイオン
として1g/l以上50g/l以下の濃度で1種または
2種以上添加することを特徴とする請求項4に記載の耐
食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20609894A JPH0853794A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20609894A JPH0853794A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0853794A true JPH0853794A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=16517777
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20609894A Pending JPH0853794A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 耐食性に優れた亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0853794A (ja) |
-
1994
- 1994-08-09 JP JP20609894A patent/JPH0853794A/ja active Pending
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