JPH086151B2 - 錫を含む有価物質の回収方法 - Google Patents

錫を含む有価物質の回収方法

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JPH086151B2
JPH086151B2 JP21214387A JP21214387A JPH086151B2 JP H086151 B2 JPH086151 B2 JP H086151B2 JP 21214387 A JP21214387 A JP 21214387A JP 21214387 A JP21214387 A JP 21214387A JP H086151 B2 JPH086151 B2 JP H086151B2
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靖弘 岡島
武 日下部
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は非鉄金属の製錬にて生ずるスラグ等の砒素、
アンチモン、錫、硫黄並びにその他の不純物を含有する
物質より有価物を分離し、夫々の蘇生物の濃縮度を高め
て回収する方法に関するものである。
(従来の技術) 非鉄金属の製錬に際して発生する物質の処理方法に関
しては、種々なる報告がなされているが、砒素、アンチ
モン、錫、硫黄を主要組成として混在する物質について
は、該物質より各組成物を濃縮して分離回収する方法が
ある。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記構成の方法は充分でなく、適切な
処理方法が見出されていなかつた。例えば本発明で対象
とする砒素、アンチモン、錫、硫黄を主要組成としての
銅の製錬工程より産出するスラグ等の物質は、主として
浮選法により処理されている。
浮選法では銅分がかなりの収率で回収されるものの、
一度は転炉スラグ中に除去された砒素、アンチモン、錫
等の一部がマツト溶錬炉へ繰返し送り込まれることにな
り、マツト溶錬炉の処理能力を圧迫していると共に、浮
選工程から発生する尾鉱は用途も限られるため、その処
理も問題となりつゝある。
一方、銅製錬工程において、従来不純物と表現されて
きた砒素やアンチモンや錫が、最近では機能材料の構成
元素として注目をあびており、その原料源として、これ
を確保する必要が生じてきている。
更に、真空精製工程で生じた硫化物ダストを、そのま
ゝ長く放置する時には、存在する砒素が経年変化により
酸化され、亜砒酸を生成することに連らなり、これが公
害源となり、時によつては大量の人命まで損うという環
境並びに安全管理上の弊害を多く持ち合せていた。
以上のような数々の用件から砒素、アンチモン、錫
硫黄を過溶組成とする物質から各組成物を濃縮して分離
回収する必要が叫ばれていた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は前記従来技術の問題点を解決するため、砒
素、アンチモン、錫、硫黄及びその他の不純物を含有す
る物質をアルカリ溶液にて処理した後、溶液のPH度並び
に溶液温度を調整することにより溶液と沈澱物分離し、
処理物質中の砒素、アンチモン、錫等の組成物を夫々次
工程で容易に精製処理できる形で分離回収すると共に、
硫化物ダスト等を野積みにした場合にみられる該物質か
らの亜砒酸等有害物の精製と大気中自然放散による公害
事故を未然に防止するようにしたものである。
すなわち、本発明は砒素、アンチモン、錫、硫黄及び
その他の不純物を有する物質、例えば硫黄分を22%程度
含有する銅製錬工程における溶融マツトを真空精製する
際に発生し、砒素5〜30重量%、アンチモン5〜30重量
%、錫2〜15重量%、銅2〜10重量%、鉛2〜10重量
%、硫黄20〜50重量%の組成を有する硫化物ダストを対
象として砒素、アンチモン、錫等の有価物を分離回収す
るようにしたものである。
更に詳しく述べるならば、本発明にあつては上記の砒
素、アンチモン、錫、硫黄及びその他の不純物を含有す
る物質を、例えば苛性ソーダ等のアルカリ溶液に浸漬し
た後、溶液のPHを8.0〜10.0、温度が40〜60℃のアルカ
リ水溶液中に浸漬して、該物質中の砒素を第1浸出液中
に浸出させると共に、アンチモン並びに錫は第1浸出残
渣として分離し、第1浸出液には酸を滴下してPH7.0〜
8.0に調整し、この際生成した第1中和液中に砒素を濃
縮すると共に第1中和沈澱物にはアンチモンと錫を夫々
濃縮し、更に第1浸出残渣については、これにPH11.0以
上、温度80℃以上のアルカリ処理を施すことにより、第
2浸出液中にアンチモンと錫を浸出し、第2浸出残渣と
して銅、鉛などを分離した後、第2浸出液に酸を滴下し
て、常温にてPHを10.0〜11.0に調整することにより第2
中和残渣として錫を濃縮分離して回収するようにしたも
のである。
(作用) 本発明の第1浸出工程において、浸出液のPHを8.0〜1
0.0としたのは、PHが8未満では反応速度が遅くなり、
大量処理に適しないためであり、PHが10.0を超えると浸
出液中にアンチモン並びに錫が浸出してきてしまい、砒
素とアンチモン並びに錫の分離が不充分になるためであ
る。また、第1浸出液の温度を40〜60℃としたのは40℃
未満では反応速度が遅く大量処理には適しないためであ
り、60℃を超えるとアンチモンや錫が第1浸出液中に浸
出してきてしまい砒素との分離を不充分にさせてしまう
ためである。
第1中和液の作成時に、PHを7.0〜8.0に調整するのは
PHが7.0未満では第1中和液中への砒素の浸出が充分で
なく、8.0を超えた場合には第1中和液中へのアンチモ
ンや錫の浸出が激しくなり、砒素とアンチモン並びに錫
の分離に困難を生じるためである。
第1浸出残渣についてPH11.0以上でアルカリ処理を施
すのはPHが11.0未満ではアンチモンや錫を第2浸出液中
に充分に浸出させることができぬためであり、また、そ
の温度80℃以上に保つとしたのは80℃未満では処理速度
が遅く、大量処理には適さないためである。さらに、第
2浸出液に対して酸を滴下し、PHを10.0以上11.0未満に
調整するのは、PHが10.0未満では反応が遅く、また、1
1.0以上になると錫の分離が充分に行なわれなくなるた
めである。なお、浸出液中の砒素濃度を20g/以下と規
定したのは、浸出液中の砒素濃度が20g/を超えると浸
出液中において砒素とアンチモンの共沈現象を生じて両
者の分離回収を困難にしてしまうためである。
(実 施 例) 以下実施例により説明する。
実施例1 砒素18.6重量%、アンチモン12.4重量%、錫14.4重量
%、銅7.4重量%、鉛2.7重量%、硫黄44.4重量%を含有
する銅マツト真空精製工程の産出ダスト150gを100メツ
シユ以下に粉砕した後、苛性ソーダ60g/溶液の注入に
よりPHを9.75に維持しながら2時間に亘つて溶液の温度
を60℃に保ちながらダストから有価物質を浸出させ、砒
素15g/、アンチモン2g/、錫1.2g/、硫黄30g/の
品位で1.8の第1浸出液を得ると共に砒素0.98重量
%、アンチモン15.02重量%、錫19.37重量%、銅11.11
重量%、錫4.04重量%、硫黄12.62重量%の品位で63.1g
の第1浸水残渣を得た。その後、渦による固液分離法
により分離された第1浸出液に対し、5%硫酸水を常温
で滴下することにより第1浸出液のPHを7.50まで低下さ
せて、第1中和液と第1中和沈澱物に分離した。第1中
和液の液量は2.4、第1中和沈澱物は44gであり、その
組成は第1中和液が砒素11g/、アンチモン0.01g/、
錫0.01g/、銅0.00g/、鉛0.00g/、硫黄7.02g/で
あり、第1中和沈澱物は砒素2.3重量%、アンチモン8.2
重量%、錫4.9重量%、硫黄84.4重量%であつた。
ここに硫化物ダスト中の砒素の実に93.2%が第1中和
液としてアンチモン、錫、銅等と分離されて回収され
た。
更に、第1浸出残渣として入手された63.1gの残渣に
対しては、温度80℃、濃度100g/の苛性ソーダ1.5中
で2時間の浸出作業を行ない、PH13.0で砒素0.7g/、
アンチモン10.22g/、錫12.83g/、硫黄5.94g/の第
2浸出液1.4と砒素0.000重量%、アンチモン3.26重量
%、錫6.5重量%、銅51.41重量%、鉛18.70重量%、硫
黄19.95重量%の第2浸出残渣21.6gを入手した。次い
で、第2浸出液に対して常温にて20%硫酸を滴下してPH
10.0に調整したところ砒素0.54g/、アンチモン7.95g/
、錫3.24g/、硫黄4.62g/、銅0.00g/、鉛0.00g/
の組成を持つ第2中和液1.8と錫48.8重量%の組成
を持つ第2中和沈澱物25gを入手した。
これより、硫化物ダスト中の錫分の62.6%が第2中和
沈澱物として純粋な水酸化錫形で回収された。
比較例1 砒素18.6重量%、アンチモン12.4重量%、錫14.4重量
%、銅7.4重量%、錫2.7.重量%、硫黄44.4重量%を含
有する銅マツト真空精製工程の産出ダスト150gを100メ
ツシユ以下に粉砕した後、苛性ソーダ溶液を注入してPH
を10.5に維持しながら2時間に亘つて溶液の温度を60℃
に保ちつゝ、該ダストから有価物質を浸出させたが、砒
素9.4g/、アンチモン5.58g/、錫5.21g/、硫黄20.
11g/の品位で2.9の第1浸出液と共に砒素1.82重量
%、アンチモン7.35重量%、錫19.7重量%、銅33.7重量
%、錫12.3重量%、硫黄25.15重量%の品位の第1浸出
残渣が得られたのみであり、アンチモン並びに錫の両者
が共に浸出液中に浸出され、砒素との分離することがで
きなかつた。
比較例2 砒素18.6重量%、アンチモン12.4重量%、錫14.4重量
%、銅7.4重量%、鉛2.7重量%、硫黄44.4重量%を含有
する銅マツト真空精製工程の産出ダスト250を100メツシ
ユ以下に粉砕した後、苛性ソーダ溶液を用いPHを9.75に
維持しながら2時間に亘つて溶液の温度を60℃に保ちつ
ゝ、該ダストから有価物質を浸出させ、砒素21.43g/
、アンチモン2.86g/、錫1.9g/、銅0.00g/、鉛
0.00g/、硫黄39.56g/の品位で、2.1の第1浸出液
と共に砒素0.54重量%、アンチモン22.56重量%、錫28.
88重量%、銅16.7重量%、鉛6.09重量%、硫黄25.21重
量%の品位の第1浸出残渣を得た。
該第1浸出液について5%硫酸水を常温で滴下するこ
とにより第1浸出液のPHを7.5まで低下させて、第1中
和液2.7と第1中和沈澱物92gに分離した。
その組成は第1中和液が砒素10.37g/、アンチモ
ン、錫、銅、鉛が何れも0.00g/、硫黄6.73g/であ
り、第1中和沈澱物は砒素18.48重量%、アンチモン6.2
5重量%、錫4.35重量%、硫黄70.55重量%であり、第1
中和沈澱物については有価物質の分離回収を不可能にし
ている。また、第1中和液として回収される砒素分は処
理されるダストに含有されたものに対して僅か60.2%に
しか過ぎず、本発明の実施例の回収率93.2%に比べて大
幅に収率を下げている。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば銅精錬の
工程中で発生する硫化物ダストから有価物質の回収率を
極端に向上させるもので、投資削減の中でも有価物質の
処理を大幅に増大させることを成功させ、関連業界に極
めて大きな技術を提供させ得たものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砒素、アンチモン、錫、硫黄及びその他の
    不純物を含有する物質を処理する方法において、該物質
    をPH8.0〜10.0、温度40〜60℃のアルカリ水溶液水に浸
    漬して該物質中の砒素を第1浸出液中に浸出させると共
    に、浸出液中の砒素濃度を20g/以下に調整し、アンチ
    モン並びに錫は第1浸出残渣として分離し、第1浸出液
    には酸を滴下してPH7.0〜8.0に調整し、この際生成した
    第1中和液中に砒素を濃縮すると共に第1中和沈澱物に
    はアンチモンと錫を夫々濃縮し、更に、第1浸出残渣に
    ついては、これにPH11.0以上、温度80℃以上のアルカリ
    処理を施すことにより第2浸出液中にアンチモンと錫を
    浸出し、第2浸出残渣として銅、鉛などを分離した後、
    第2浸出液に酸を滴下して常温にてPHを10.0以上11.0未
    満に調整することにより第2中残渣として錫を濃縮分離
    して回収することを特徴とする錫を含む有価物質の回収
    方法。
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JP3999805B1 (ja) * 2006-04-28 2007-10-31 Dowaメタルマイン株式会社 砒素含有溶液の処理方法

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