JPH0864B2 - 食品保存料 - Google Patents
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- JPH0864B2 JPH0864B2 JP4257565A JP25756592A JPH0864B2 JP H0864 B2 JPH0864 B2 JP H0864B2 JP 4257565 A JP4257565 A JP 4257565A JP 25756592 A JP25756592 A JP 25756592A JP H0864 B2 JPH0864 B2 JP H0864B2
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- A61K36/896—Liliaceae (Lily family), e.g. daylily, plantain lily, Hyacinth or narcissus
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- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は食品保存料並びにその
製造方法に係り、特に植物アルカロイドを利用した、食
品における細菌繁殖を抑制する食品保存料に関する。
製造方法に係り、特に植物アルカロイドを利用した、食
品における細菌繁殖を抑制する食品保存料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、寿司用のワサビは、その中に含ま
れているシニグリンが酵素ミロシナーゼに分解されてカ
ラシ油(イソチオシアン酸アリル)になることから、こ
の植物アルカロイドの殺菌力を利用しているものとして
知られており、またニンニクもアリシン(Arici
n, C23H26N2O4)を含むことから、その殺
菌力が注目されている。一方で、アミノ化合物としてL
−リシンのα−カルボキシル基とε位のアミノ基がペプ
チド結合した構造をもつε−ポリリシンが乳酸菌,大腸
菌,黄色ブドウ球菌等の増殖抑制効果があることが知ら
れて食品に添加されている。
れているシニグリンが酵素ミロシナーゼに分解されてカ
ラシ油(イソチオシアン酸アリル)になることから、こ
の植物アルカロイドの殺菌力を利用しているものとして
知られており、またニンニクもアリシン(Arici
n, C23H26N2O4)を含むことから、その殺
菌力が注目されている。一方で、アミノ化合物としてL
−リシンのα−カルボキシル基とε位のアミノ基がペプ
チド結合した構造をもつε−ポリリシンが乳酸菌,大腸
菌,黄色ブドウ球菌等の増殖抑制効果があることが知ら
れて食品に添加されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ε−ポリリシンは
少量でも細菌増殖抑制効果があり使いやすい物品である
が、食品によっては、その効果が出ないことが知られる
ようになり、特に食肉では効果が上がりにくいといわれ
ている。一方、植物アルカロイドとして多種多様で、中
には毒性の強い物もあるから食品添加の点では厳選され
ることになる。その中で食用に供されているものを選択
すれば、とうがらし(カプサイシン),しょおが(ジン
ゲロン,ショウガオール),こしょう(カビシン),ワ
サビ(シニグリン),からし(シナルビン,シニグリ
ン),にんにく(アリシン)等が挙げられる。これらの
植物は何れも香辛料として知られており、これらを加工
して植物アルカロイドを抽出することはコストの点で問
題がある。ただ、にんにくは生産性にすぐれており、粒
も大きいことから、加工コスト面で有利であるが、特有
の悪臭があることと、アリシンはこの悪臭なしには生成
できないという点で大きな難点がある。すなわち、にん
にくの臭気と辛味の主成分はニンニク油にあり、該ニン
ニク油は硫化アリル、二硫化アリル、二硫化アリルプロ
ピル、三硫化アリルを含んでいるが、これがにんにく内
のアルカリ作用によりジスルフィドと二酸化イオウに分
解されて悪臭が発生し、同時にアリイン(C6H11N
O3S)が生成される。このアリインが酵素アリイナー
ゼの作用によって分解されてアリシン(C23H26N
2O4)が生成されるためである。すなわち、にんにく
の中ではアリインとして存在する方が多く、抽出するに
してもアリシンだけの抽出は困難でアリインも同時に抽
出されるので、これらの完全分離は困難であり、結局、
悪臭が伴うことになる。この発明はこれらの実情に鑑み
てにんにくから効率よく、かつ悪臭を伴わないで植物ア
ルカロイドを抽出する方法と、該方法によって得られる
純植物性の食品保存料を提供することを目的として開発
されたものである。
少量でも細菌増殖抑制効果があり使いやすい物品である
が、食品によっては、その効果が出ないことが知られる
ようになり、特に食肉では効果が上がりにくいといわれ
ている。一方、植物アルカロイドとして多種多様で、中
には毒性の強い物もあるから食品添加の点では厳選され
ることになる。その中で食用に供されているものを選択
すれば、とうがらし(カプサイシン),しょおが(ジン
ゲロン,ショウガオール),こしょう(カビシン),ワ
サビ(シニグリン),からし(シナルビン,シニグリ
ン),にんにく(アリシン)等が挙げられる。これらの
植物は何れも香辛料として知られており、これらを加工
して植物アルカロイドを抽出することはコストの点で問
題がある。ただ、にんにくは生産性にすぐれており、粒
も大きいことから、加工コスト面で有利であるが、特有
の悪臭があることと、アリシンはこの悪臭なしには生成
できないという点で大きな難点がある。すなわち、にん
にくの臭気と辛味の主成分はニンニク油にあり、該ニン
ニク油は硫化アリル、二硫化アリル、二硫化アリルプロ
ピル、三硫化アリルを含んでいるが、これがにんにく内
のアルカリ作用によりジスルフィドと二酸化イオウに分
解されて悪臭が発生し、同時にアリイン(C6H11N
O3S)が生成される。このアリインが酵素アリイナー
ゼの作用によって分解されてアリシン(C23H26N
2O4)が生成されるためである。すなわち、にんにく
の中ではアリインとして存在する方が多く、抽出するに
してもアリシンだけの抽出は困難でアリインも同時に抽
出されるので、これらの完全分離は困難であり、結局、
悪臭が伴うことになる。この発明はこれらの実情に鑑み
てにんにくから効率よく、かつ悪臭を伴わないで植物ア
ルカロイドを抽出する方法と、該方法によって得られる
純植物性の食品保存料を提供することを目的として開発
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は前記課題を解
決し、目的を達成するために次のような技術的な手段を
講じた。
決し、目的を達成するために次のような技術的な手段を
講じた。
【0005】イ. 5〜10%のエタノール水溶液に、
エタノールの5〜10倍量のニンニク球根を浸漬して抽
出した植物アルカロイド含有抽出液にε−ポリリシンを
1〜100μg/mlの範囲で添加し混合した食品保存
料。
エタノールの5〜10倍量のニンニク球根を浸漬して抽
出した植物アルカロイド含有抽出液にε−ポリリシンを
1〜100μg/mlの範囲で添加し混合した食品保存
料。
【0006】ロ. 前記5〜10%のエタノール水溶液
に、エタノール水溶液100部に対して0.4〜0.6
重量%のフイチン酸を添加混合してある、前記イ.記載
の食品保存料。
に、エタノール水溶液100部に対して0.4〜0.6
重量%のフイチン酸を添加混合してある、前記イ.記載
の食品保存料。
【0007】ハ. 前記食品保存料はpHを5.5〜
7.5に調節されている前記イ.記載の食品保存料。
7.5に調節されている前記イ.記載の食品保存料。
【0008】
【作用】以上の構成からなるこの発明においては次のよ
うな作用を有している。
うな作用を有している。
【0009】食品保存料におけるε−ポリリシンは、対
水濃度1〜100μg/mlで細菌の増殖抑制作用があ
る。すなわち、大腸菌や杆菌には1μg/mlで効果が
あり、また乳酸菌には100μg/mlで充分に効果が
ある。ただし、食肉には色あせ防止剤としてリン酸塩が
使用されており、リン酸塩が塩基性であるためε−ポリ
リシンの陽性イオンが作用を受けて細菌の増殖抑制力が
失われてしまう難がある。ところが、この食品保存料に
は植物アルカロイドが含有されているため、水溶液はプ
ラスに荷電するので、単独でも細菌の細胞表層に存する
カルボキシル基(COOH)に静電的に作用して細菌の
細胞分裂を抑止するため、この食品保存料を食品に添
加、或いは散布して使用するとき、前記ε−ポリリシン
と相乗的に細菌の増殖抑制作用をする。また処理液中の
フィチン酸は液を酸性にし、ニンニク中の酵素アリイナ
ーゼに作用してアリイナーゼのアルキルスルフォン酸の
陰イオンを外部へ取り出して、アリイナーゼがアリイン
を分解する作用を抑止してしまう。また液中のエタノー
ルはニンニク内のアリインを液中へ抽出する作用があ
る。従って、処理液中にニンニクを所定時間浸漬してニ
ンニクを取り出した後、濾過精製すると水溶液中にフィ
チン酸,エタノール,ニンニクエキスが混合された状態
であり、これにε−ポリリシンを1〜100μg/ml
の割合で添加すると、ε−ポリリシンとエタノール,ニ
ンニクエキスの植物アルカロイド等が相乗的に細菌繁殖
抑制の作用をする。また、フィチン酸は植物中に普通に
含まれている物質で、かつ食品添加物であり、エタノー
ル,ニンニクともに食品であり、ε−ポリリシンもアミ
ノ酸の一種を分解抽出したもので人体への影響はないか
ら、食品に混入,添加,散布しても安全であり、食肉の
リン酸塩に対しても影響を受けないため、保存作用にす
ぐれている。
水濃度1〜100μg/mlで細菌の増殖抑制作用があ
る。すなわち、大腸菌や杆菌には1μg/mlで効果が
あり、また乳酸菌には100μg/mlで充分に効果が
ある。ただし、食肉には色あせ防止剤としてリン酸塩が
使用されており、リン酸塩が塩基性であるためε−ポリ
リシンの陽性イオンが作用を受けて細菌の増殖抑制力が
失われてしまう難がある。ところが、この食品保存料に
は植物アルカロイドが含有されているため、水溶液はプ
ラスに荷電するので、単独でも細菌の細胞表層に存する
カルボキシル基(COOH)に静電的に作用して細菌の
細胞分裂を抑止するため、この食品保存料を食品に添
加、或いは散布して使用するとき、前記ε−ポリリシン
と相乗的に細菌の増殖抑制作用をする。また処理液中の
フィチン酸は液を酸性にし、ニンニク中の酵素アリイナ
ーゼに作用してアリイナーゼのアルキルスルフォン酸の
陰イオンを外部へ取り出して、アリイナーゼがアリイン
を分解する作用を抑止してしまう。また液中のエタノー
ルはニンニク内のアリインを液中へ抽出する作用があ
る。従って、処理液中にニンニクを所定時間浸漬してニ
ンニクを取り出した後、濾過精製すると水溶液中にフィ
チン酸,エタノール,ニンニクエキスが混合された状態
であり、これにε−ポリリシンを1〜100μg/ml
の割合で添加すると、ε−ポリリシンとエタノール,ニ
ンニクエキスの植物アルカロイド等が相乗的に細菌繁殖
抑制の作用をする。また、フィチン酸は植物中に普通に
含まれている物質で、かつ食品添加物であり、エタノー
ル,ニンニクともに食品であり、ε−ポリリシンもアミ
ノ酸の一種を分解抽出したもので人体への影響はないか
ら、食品に混入,添加,散布しても安全であり、食肉の
リン酸塩に対しても影響を受けないため、保存作用にす
ぐれている。
【0010】
【実施例】この発明の実施例を説明する。水10,00
0gに対してエタノール500gとフィチン酸20gを
添加した処理液中にニンニク球根を5,000g浸漬
し、室温(23°C)で14日間放置し、後、ニンニク
を取り出した。この抽出液を濾紙で濾過し、pHを測定
したところ4.3であった。また臭気について測定した
結果メチルメルカプタン,エチルメルカプタン,プロピ
ルメチルカプタンとも検出(検出限界0.5ppm)し
なかった。すなわち、人に感じる臭気は1ppm前後と
云われているから、その半数以下であることが実証され
た。またニンニクをスライスした場合は10〜24時間
の浸漬で臭気を除去することができる。更にニンニクの
浸漬期間は長くても30日以内が好ましい。これはそれ
以上浸漬するとニンニク中の他の物質が抽出されて濁り
が生じるためである。
0gに対してエタノール500gとフィチン酸20gを
添加した処理液中にニンニク球根を5,000g浸漬
し、室温(23°C)で14日間放置し、後、ニンニク
を取り出した。この抽出液を濾紙で濾過し、pHを測定
したところ4.3であった。また臭気について測定した
結果メチルメルカプタン,エチルメルカプタン,プロピ
ルメチルカプタンとも検出(検出限界0.5ppm)し
なかった。すなわち、人に感じる臭気は1ppm前後と
云われているから、その半数以下であることが実証され
た。またニンニクをスライスした場合は10〜24時間
の浸漬で臭気を除去することができる。更にニンニクの
浸漬期間は長くても30日以内が好ましい。これはそれ
以上浸漬するとニンニク中の他の物質が抽出されて濁り
が生じるためである。
【0011】以上の工程で得られたニンニクの植物アル
カロイド含有抽出液の抗菌作用について、グラム陰性菌
として10属15菌種の17株,グラム陽性菌として6
属8菌種の8株合計23菌種25株を用いて常法により
抗菌力の測定をした結果は次表のとおりであった。
カロイド含有抽出液の抗菌作用について、グラム陰性菌
として10属15菌種の17株,グラム陽性菌として6
属8菌種の8株合計23菌種25株を用いて常法により
抗菌力の測定をした結果は次表のとおりであった。
【0012】
【0013】上表に示すように、ニンニクの植物アルカ
ロイド含有抽出液の供試菌に対するMIC(minim
um inhibi−tory concentrat
ion)は、P.aernginosaが5%,P.f
inorscens 及びE.faeca−lisが
2.7%と高く、その他の大部分の供試菌に対するMI
Cは1.26%,または0.63%と近似した値とな
り、菌種間において特に差が認められず、ニンニクの植
物アルカロイド含有抽出液は多種類の食中毒菌や腐敗細
菌などに対してかなり強い抗菌力を有することが認めら
れた。
ロイド含有抽出液の供試菌に対するMIC(minim
um inhibi−tory concentrat
ion)は、P.aernginosaが5%,P.f
inorscens 及びE.faeca−lisが
2.7%と高く、その他の大部分の供試菌に対するMI
Cは1.26%,または0.63%と近似した値とな
り、菌種間において特に差が認められず、ニンニクの植
物アルカロイド含有抽出液は多種類の食中毒菌や腐敗細
菌などに対してかなり強い抗菌力を有することが認めら
れた。
【0014】前記ニンニクの植物アルカロイド含有抽出
液のpHの差による抗菌力,並びに熱処理をした場合の
抗菌力を測定した。まず、クエン酸を使用してpHを各
種調節して試験した結果、pH6.0と7.0の場合の
抽出液の抗菌力はほぼ同じであった。ところがpHが
6.0以下,及び8.0以上の場合には各濃度の抽出液
は共に抗菌活性の低下が見られた。またニンニクの植物
アルカロイド含有抽出液を熱処理したところ、55°C
以下の温度による熱処理ではほとんど抗菌力が影響がな
いことが確認された。このことから、対象食品のpHを
勘案してpHの選定をすることが好ましい。
液のpHの差による抗菌力,並びに熱処理をした場合の
抗菌力を測定した。まず、クエン酸を使用してpHを各
種調節して試験した結果、pH6.0と7.0の場合の
抽出液の抗菌力はほぼ同じであった。ところがpHが
6.0以下,及び8.0以上の場合には各濃度の抽出液
は共に抗菌活性の低下が見られた。またニンニクの植物
アルカロイド含有抽出液を熱処理したところ、55°C
以下の温度による熱処理ではほとんど抗菌力が影響がな
いことが確認された。このことから、対象食品のpHを
勘案してpHの選定をすることが好ましい。
【0015】前記ニンニクの植物アルカロイド含有抽出
液5重量%をマヨネーズに添加し、23°Cで放置した
ところ、13日を経ても腐敗が認められなかった。比較
例としてニンニクの植物アルカロイド含有抽出液を添加
しないものは5日目にビンの上部に白色のかびが視認さ
れた。
液5重量%をマヨネーズに添加し、23°Cで放置した
ところ、13日を経ても腐敗が認められなかった。比較
例としてニンニクの植物アルカロイド含有抽出液を添加
しないものは5日目にビンの上部に白色のかびが視認さ
れた。
【0016】前記ニンニク抽出液にε−ポリリシンを5
0μg/ml相当量添加し、食肉に噴霧状に散付し、室
温23°Cで放置したが2週間経過しても大腸菌,杆
菌,腐敗菌の増殖が認められなかった。
0μg/ml相当量添加し、食肉に噴霧状に散付し、室
温23°Cで放置したが2週間経過しても大腸菌,杆
菌,腐敗菌の増殖が認められなかった。
【0017】以上のことから、ニンニクの植物アルカロ
イド含有抽出液のみでも一般的な細菌に対する抗菌性,
増殖抑止力があることが認められた。ニンニク抽出エキ
スの水との割合は、水100に対してニンニク量30〜
100の範囲で抽出した抽出液を、食品に添加する場合
は0.5%〜5%程度で充分である。魚肉等に散布する
場合は30%前後増量すればよい。また、ニンニクの植
物アルカロイド含有抽出液にε−ポリリシンを添加する
場合は、対象菌によって量を増減する。すなわちAsp
ergillus niger(256μg/ml),
Candidatro−picalis(128μg/
ml),Saccharomycescerevisi
ae(100μg/ml),Streptococcu
slactis(100μg/ml)等はそれに見合う
量を添加する。特にε−ポリリシンは熱安定性が優れて
いる(120°C,20分間加熱後も安定)ので、加熱
処理する物品に対しては、熱によって抗菌性が減退する
ニンニクの植物アルカロイド含有抽出液の補助効果があ
り、相乗的に広い範囲の微生物に対して増殖抑止効果が
ある。この相乗的効果は次の実施例からも明らかであ
る。すなわち、10%エタノール水溶液100部に対し
て、70部のニンニクを20日間浸漬して植物アルカロ
イド含有抽出液を作った。この抽出液を濾紙で漉して精
製し、クエン酸を介してpHを6.8に調整した。この
植物アルカロイド含有抽出液の単独をA液とし、A液に
ε−ポリリシンを50μg/mlと肉の色あせ防止用の
リン酸塩を0.2%添加した液をB液とし、更に、ε−
ポリリシン80μg/mlの水溶液をC液として、試料
の牛肉3片にA,B,C液のそれぞれを別個に噴霧し
た。これを7日間24C゜の室内に放置したところ、A
液処理の肉はカビ等の発性は目視できなかったが、肉の
色が茶味がかって新鮮さが感じられなかった。C液処理
の肉は赤身の色は新鮮そうに見えるが、端の方に白くカ
ビの発生が目視された。B液処理の肉は、肉の赤身の色
も新鮮に見えるし、カビの発生は全く認められなかっ
た。
イド含有抽出液のみでも一般的な細菌に対する抗菌性,
増殖抑止力があることが認められた。ニンニク抽出エキ
スの水との割合は、水100に対してニンニク量30〜
100の範囲で抽出した抽出液を、食品に添加する場合
は0.5%〜5%程度で充分である。魚肉等に散布する
場合は30%前後増量すればよい。また、ニンニクの植
物アルカロイド含有抽出液にε−ポリリシンを添加する
場合は、対象菌によって量を増減する。すなわちAsp
ergillus niger(256μg/ml),
Candidatro−picalis(128μg/
ml),Saccharomycescerevisi
ae(100μg/ml),Streptococcu
slactis(100μg/ml)等はそれに見合う
量を添加する。特にε−ポリリシンは熱安定性が優れて
いる(120°C,20分間加熱後も安定)ので、加熱
処理する物品に対しては、熱によって抗菌性が減退する
ニンニクの植物アルカロイド含有抽出液の補助効果があ
り、相乗的に広い範囲の微生物に対して増殖抑止効果が
ある。この相乗的効果は次の実施例からも明らかであ
る。すなわち、10%エタノール水溶液100部に対し
て、70部のニンニクを20日間浸漬して植物アルカロ
イド含有抽出液を作った。この抽出液を濾紙で漉して精
製し、クエン酸を介してpHを6.8に調整した。この
植物アルカロイド含有抽出液の単独をA液とし、A液に
ε−ポリリシンを50μg/mlと肉の色あせ防止用の
リン酸塩を0.2%添加した液をB液とし、更に、ε−
ポリリシン80μg/mlの水溶液をC液として、試料
の牛肉3片にA,B,C液のそれぞれを別個に噴霧し
た。これを7日間24C゜の室内に放置したところ、A
液処理の肉はカビ等の発性は目視できなかったが、肉の
色が茶味がかって新鮮さが感じられなかった。C液処理
の肉は赤身の色は新鮮そうに見えるが、端の方に白くカ
ビの発生が目視された。B液処理の肉は、肉の赤身の色
も新鮮に見えるし、カビの発生は全く認められなかっ
た。
【0018】また、前記A液にε−ポリリシンを70μ
g/ml添加した液をD液とし、コロッケにA液とD液
とを個別に噴霧したものを作り、室温50C゜で観察し
たところ、A液で処理したコロッケには4日めにカビの
発生が目視されたが、D液で処理したコロッケには7日
目でも変化がなかった。これはニンニクの植物アルカロ
イドを含むニンニク油が経時的に揮発してしまうこと
と、空気中の酸素とアルカリ分が反応しやすく、植物ア
ルカロイドの含有率が減少して抗菌性が低下するためと
認められた。従ってA液にε−ポリリシンを添加するこ
とによって、温度条件と長期間に対応するためには良好
な効果があることが認められる。
g/ml添加した液をD液とし、コロッケにA液とD液
とを個別に噴霧したものを作り、室温50C゜で観察し
たところ、A液で処理したコロッケには4日めにカビの
発生が目視されたが、D液で処理したコロッケには7日
目でも変化がなかった。これはニンニクの植物アルカロ
イドを含むニンニク油が経時的に揮発してしまうこと
と、空気中の酸素とアルカリ分が反応しやすく、植物ア
ルカロイドの含有率が減少して抗菌性が低下するためと
認められた。従ってA液にε−ポリリシンを添加するこ
とによって、温度条件と長期間に対応するためには良好
な効果があることが認められる。
【0019】前記エタノールの使用量は、水100部に
対してエタノール5〜200部でよいが、5%でも充分
である。またエタノールのみ1000gに対してニンニ
ク300g〜1000gを浸漬し、1〜30日間静置し
ても良好な抽出液が得られる。消臭については、先にエ
タノール中にフィチン酸をニンニク量の0.4〜0.6
%添加することで充分である。
対してエタノール5〜200部でよいが、5%でも充分
である。またエタノールのみ1000gに対してニンニ
ク300g〜1000gを浸漬し、1〜30日間静置し
ても良好な抽出液が得られる。消臭については、先にエ
タノール中にフィチン酸をニンニク量の0.4〜0.6
%添加することで充分である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明は次のよう
なすぐれた効果を有している。
なすぐれた効果を有している。
【0020】イ. 5〜10%のエタノール水溶液にニ
ンニクを浸漬して作る植物アルカロイド含有抽出液に
は、ニンニクのエキスが含有されている。このニンニク
エキスにはニンニク油の他、ニンニクの他の成分も含ま
れているが、ニンニク油中には植物アルカロイドが多く
含まれている。これにε−ポリリシンを混合することに
よって植物アルカロイドの持つ細菌増殖抑止作用と、ε
−ポリリシンの持つ細菌増殖抑止作用との相乗効果、す
なわち熱処理に対する植物アルカロイドの細菌増殖抑止
作用の低下をε−ポリリシンで補い、燐酸塩によるε−
ポリリシンの細菌増殖抑止作用の低下を植物アルカロイ
ドで補い、かつ双方の細菌増殖抑止作用を併せて相乗的
に出すことができる効果がある。
ンニクを浸漬して作る植物アルカロイド含有抽出液に
は、ニンニクのエキスが含有されている。このニンニク
エキスにはニンニク油の他、ニンニクの他の成分も含ま
れているが、ニンニク油中には植物アルカロイドが多く
含まれている。これにε−ポリリシンを混合することに
よって植物アルカロイドの持つ細菌増殖抑止作用と、ε
−ポリリシンの持つ細菌増殖抑止作用との相乗効果、す
なわち熱処理に対する植物アルカロイドの細菌増殖抑止
作用の低下をε−ポリリシンで補い、燐酸塩によるε−
ポリリシンの細菌増殖抑止作用の低下を植物アルカロイ
ドで補い、かつ双方の細菌増殖抑止作用を併せて相乗的
に出すことができる効果がある。
【0021】ロ. 5〜10%のエタノール水溶液にニ
ンニクを浸漬して作る植物アルカロイド含有抽出液には
ニンニク油中の硫化物がそのまま含有されており、その
分解並びに揮発によってニンニク特有の悪臭が継続して
生じる。そこでエタノール水溶液100部あたり0.4
〜0.6のフイチン酸を添加しておくと硫化物の分解が
停止されて悪臭が継続して生じることが防止され、各種
の細菌の増殖を抑止する効果を低下させることなく、食
品に添加或いは散布することによって食品の腐敗,食中
毒を防止することができる。
ンニクを浸漬して作る植物アルカロイド含有抽出液には
ニンニク油中の硫化物がそのまま含有されており、その
分解並びに揮発によってニンニク特有の悪臭が継続して
生じる。そこでエタノール水溶液100部あたり0.4
〜0.6のフイチン酸を添加しておくと硫化物の分解が
停止されて悪臭が継続して生じることが防止され、各種
の細菌の増殖を抑止する効果を低下させることなく、食
品に添加或いは散布することによって食品の腐敗,食中
毒を防止することができる。
【0022】ハ. 保存料のpHを5.5〜7.5に調
節することによって、ε−ポリリシンの陽性イオンの変
化による細菌増殖抑止作用の低下を防止して耐久性を保
持させる効果がある。加えて保存料がプラスに荷電して
いる状態を保持させて細菌の細胞分裂を抑止する作用を
永続させる効果を得ることができる。
節することによって、ε−ポリリシンの陽性イオンの変
化による細菌増殖抑止作用の低下を防止して耐久性を保
持させる効果がある。加えて保存料がプラスに荷電して
いる状態を保持させて細菌の細胞分裂を抑止する作用を
永続させる効果を得ることができる。
【0023】ニ. 食品であるニンニクを使用するので
人体に害がなく、かつニンニクからアリシンだけを抽出
するのではなく、ニンニクエキス全部をそのまま使用す
るので処理手間が少なく安価に供給することができる効
果がある。
人体に害がなく、かつニンニクからアリシンだけを抽出
するのではなく、ニンニクエキス全部をそのまま使用す
るので処理手間が少なく安価に供給することができる効
果がある。
Claims (3)
- 【請求項1】5〜10%のエタノール水溶液に、エタノ
ールの5〜10倍量のニンニク球根を浸漬して抽出した
植物アルカロイド含有抽出液にε−ポリリシンを1〜1
00μg/mlの範囲で添加混合したことを特徴とする
食品保存料。 - 【請求項2】前記5〜10%のエタノール水溶液に、エ
タノール水溶液100部に対して0.4〜0.6重量%
のフイチン酸を添加混合してあることを特徴とする請求
項1記載の食品保存料。 - 【請求項3】前記食品保存料はpHを5.5〜7.5に
調節されていることを特徴とする請求項1記載の食品保
存料。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4257565A JPH0864B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 食品保存料 |
| US08/109,315 US5453420A (en) | 1992-09-02 | 1993-08-19 | Food preservative and production thereof |
| KR1019930016295A KR940006494A (ko) | 1992-09-02 | 1993-08-21 | 식품 보존제 및 그 제조방법 |
| CN93109734A CN1084716A (zh) | 1992-09-02 | 1993-09-02 | 食品防腐剂及其生产方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4257565A JPH0864B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 食品保存料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0678730A JPH0678730A (ja) | 1994-03-22 |
| JPH0864B2 true JPH0864B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=17308040
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4257565A Expired - Lifetime JPH0864B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 食品保存料 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5453420A (ja) |
| JP (1) | JPH0864B2 (ja) |
| KR (1) | KR940006494A (ja) |
| CN (1) | CN1084716A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009038988A (ja) * | 2007-08-06 | 2009-02-26 | Hiroshima Pref Gov | 辛味成分の少ないアリウム属植物の栽培方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| FR2776666B1 (fr) * | 1998-03-31 | 2002-09-06 | Commissariat Energie Atomique | Complexes d'inclusion dans des cyclodextrines d'isothiocyanates organiques, en particulier bacteriostatiques, bactericides et/ou fongicides ou de leurs precurseurs naturels, et leur preparation |
| JP3668483B2 (ja) * | 2001-09-13 | 2005-07-06 | 湧永製薬株式会社 | 生薬エキス配合液剤 |
| US20050031715A1 (en) * | 2003-03-27 | 2005-02-10 | Sejong University | Natural preservative comprising heated garlic extract and method for preparing thereof |
| US20040258815A1 (en) * | 2003-06-23 | 2004-12-23 | Zaboli Tony S. | Method for making improved garlic product by freezing |
| US20060083830A1 (en) * | 2004-10-19 | 2006-04-20 | Mionix Corporation | Polylysine-containing food additive and acidic adjuvant |
| US20060257539A1 (en) * | 2005-05-16 | 2006-11-16 | Krafts Foods Holdings, Inc. | Synergistic antimicrobial system |
| US20070212462A1 (en) * | 2006-03-09 | 2007-09-13 | Kraft Foods Holdings, Inc. | Method for improving microbial and flavor stabilities of beverages |
| CN101194646B (zh) * | 2007-12-27 | 2010-11-24 | 南京师范大学 | 一种鲜切蔬菜专用的天然防腐保鲜剂 |
| BRPI0907842A2 (pt) | 2008-03-13 | 2020-08-18 | Honda Motor Co., Ltd | método de aperto de parafuso, dispositivo de aperto de parafuso, método de suprimento de parafuso e dispositivo de sprimento de parafuso |
| FI20105209A0 (fi) | 2010-03-04 | 2010-03-04 | Ekakos Oy | Tuotteet ja menetelmä |
| CN101849559B (zh) * | 2010-05-25 | 2012-12-19 | 浙江康特生物科技有限公司 | 一种具有双重功效的体外诊断试剂盒防腐剂 |
| CN104544467A (zh) * | 2013-10-22 | 2015-04-29 | 邹文 | 食品防腐剂 |
| CN103843882B (zh) * | 2014-03-14 | 2015-05-13 | 山东鲁商物流科技有限公司 | 一种可食的果蔬涂膜剂及其制备方法 |
| CN104026708A (zh) * | 2014-06-19 | 2014-09-10 | 南京麦思德餐饮管理有限公司 | 一种食品防腐剂 |
| CN104983034A (zh) * | 2015-06-16 | 2015-10-21 | 浙江海洋学院 | 一种细点圆趾蟹蟹酱的保鲜剂 |
| CN109875005A (zh) * | 2019-02-13 | 2019-06-14 | 合肥云峰信息科技有限公司 | 一种发酵黑蒜 |
| CN109717431A (zh) * | 2019-02-13 | 2019-05-07 | 合肥云峰信息科技有限公司 | 一种高温发酵黑蒜的加工方法 |
| CN112006041A (zh) * | 2020-08-28 | 2020-12-01 | 江西和天然科技有限公司 | 一种含聚赖氨酸的消毒杀菌剂制备工艺 |
| CN117106627B (zh) * | 2023-07-05 | 2024-01-30 | 中国水产科学研究院珠江水产研究所 | 一种枯草芽孢杆菌及其选育方法和应用 |
| CN118383470A (zh) * | 2024-04-29 | 2024-07-26 | 陕西科技大学 | 一种复配抑菌剂及其制备方法和应用 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5729265A (en) * | 1980-07-28 | 1982-02-17 | Isao Sakai | Deodorization of bulb or grated bulb of raw garlic to obtain food edible without feeling garlic odor |
| JPS60259157A (ja) * | 1984-06-07 | 1985-12-21 | Isao Sakai | 生にんにくの脱臭方法 |
| JPS6310976A (ja) * | 1986-07-02 | 1988-01-18 | Toshiba Corp | 固体撮像装置 |
| JPH0210717A (ja) * | 1988-06-29 | 1990-01-16 | Nikon Corp | アライメント装置 |
| JPH03215419A (ja) * | 1990-01-20 | 1991-09-20 | Kinoshita Masakazu | 足部白癬の治療剤組成物及び履物用中敷 |
| JPH045211A (ja) * | 1990-04-19 | 1992-01-09 | Isao Sakai | グリーン等の防虫防菌剤並びにその製造方法 |
-
1992
- 1992-09-02 JP JP4257565A patent/JPH0864B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1993
- 1993-08-19 US US08/109,315 patent/US5453420A/en not_active Expired - Fee Related
- 1993-08-21 KR KR1019930016295A patent/KR940006494A/ko not_active Ceased
- 1993-09-02 CN CN93109734A patent/CN1084716A/zh active Pending
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 根本幸夫著「台所漢方」緒方出版(平3−3−20)P.126 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CN1084716A (zh) | 1994-04-06 |
| JPH0678730A (ja) | 1994-03-22 |
| KR940006494A (ko) | 1994-04-25 |
| US5453420A (en) | 1995-09-26 |
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