JPH0874002A - すじむらを抑制したシャドウマスク用材料およびその製造方法 - Google Patents
すじむらを抑制したシャドウマスク用材料およびその製造方法Info
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- JPH0874002A JPH0874002A JP20951594A JP20951594A JPH0874002A JP H0874002 A JPH0874002 A JP H0874002A JP 20951594 A JP20951594 A JP 20951594A JP 20951594 A JP20951594 A JP 20951594A JP H0874002 A JPH0874002 A JP H0874002A
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Landscapes
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 Fe−Ni系シャドウマスク材料において、
均質化加熱処理を省略し、またはその条件を緩和し、か
つすじむらを改善する。 【構成】 本発明は、重量%で、Ni:33〜40%
と、またはさらにB:0.0005〜0.0040%、
Ca:0.0005〜0.01%のうち1種または2種
を含み、残部Feおよび不可避不純物からなるFe−N
i系合金で、Mn:0.05%以下、S:0.0020
%以下に制限し、Sを非金属介在物またはその表面に濃
縮して存在させたすじむらを抑制したシャドウマスク用
材料と、前記成分の材料を1180〜1320℃の温度
で8時間以上の均質化加熱処理を施すシャドウマスク用
材料の製造方法。
均質化加熱処理を省略し、またはその条件を緩和し、か
つすじむらを改善する。 【構成】 本発明は、重量%で、Ni:33〜40%
と、またはさらにB:0.0005〜0.0040%、
Ca:0.0005〜0.01%のうち1種または2種
を含み、残部Feおよび不可避不純物からなるFe−N
i系合金で、Mn:0.05%以下、S:0.0020
%以下に制限し、Sを非金属介在物またはその表面に濃
縮して存在させたすじむらを抑制したシャドウマスク用
材料と、前記成分の材料を1180〜1320℃の温度
で8時間以上の均質化加熱処理を施すシャドウマスク用
材料の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーブラウン管内で
使用されるシャドウマスク用Fe−Ni系合金で、特に
エッチング工程において発生するすじむらを抑制した材
料とその製造方法に関するものである。
使用されるシャドウマスク用Fe−Ni系合金で、特に
エッチング工程において発生するすじむらを抑制した材
料とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Fe−Ni系薄板を用いるシャドウマス
クの製造工程において、エッチング穿孔後に圧延方向に
沿うすじ模様、すなわち、すじむらと呼ばれる不良が発
生することがある。すじむらの発生原因は、成分偏析で
あると考えられており、この成分偏析を抑制するために
幾つかの提案がなされている。 (i)特開昭60−56053号公報は、インゴットの
製造時に電磁撹拌や軽圧下鋳造を行なうことにより、N
iの偏析が低減できること、(ii)特開昭60−128
253号公報は、インゴットを熱間鍛造する際に850
℃以上の温度で、断面減少率を40%以上とすることに
よりすじむらを抑制できること、(iii)特開昭61−
3835号公報は、スラブの熱間圧延を行なう際に加熱
温度を1150〜1300℃とすることにより、Ni,
Mnの偏析を軽減できることをそれぞれ開示している。
また、(iv)特開平1−252725号公報は、スラブ
を特定の温度と保持時間で均質化加熱処理することによ
り、Niの成分偏析を低減させること、(v)特開平4
−168248号公報は、インゴットまたはスラブをH
2Sガス雰囲気中で所定の温度と保持時間の均質化加熱
処理を施すことにより、Siの成分偏析を低減するこ
と、(vi)特開平5−222451号公報は、C:0.
005%以下、S:0.003%以下、O:25ppm
以下のFe−Ni系合金のインゴットを均質化加熱処理
することによって、すじむらのない材料を得ること、を
それぞれ開示している。これらの公知例におけるMn量
は、いずれも0.1〜2%である。次にすじむらの関係
については触れていないが、低Mn化について検討した
ものとして、(vii)特開平1−124940号公報が
あり、これには、Fe−Ni系合金でMn:0.1%以
下、Si:0.04%以下とすることにより、エッチン
グ性が改善される旨の記載がある。
クの製造工程において、エッチング穿孔後に圧延方向に
沿うすじ模様、すなわち、すじむらと呼ばれる不良が発
生することがある。すじむらの発生原因は、成分偏析で
あると考えられており、この成分偏析を抑制するために
幾つかの提案がなされている。 (i)特開昭60−56053号公報は、インゴットの
製造時に電磁撹拌や軽圧下鋳造を行なうことにより、N
iの偏析が低減できること、(ii)特開昭60−128
253号公報は、インゴットを熱間鍛造する際に850
℃以上の温度で、断面減少率を40%以上とすることに
よりすじむらを抑制できること、(iii)特開昭61−
3835号公報は、スラブの熱間圧延を行なう際に加熱
温度を1150〜1300℃とすることにより、Ni,
Mnの偏析を軽減できることをそれぞれ開示している。
また、(iv)特開平1−252725号公報は、スラブ
を特定の温度と保持時間で均質化加熱処理することによ
り、Niの成分偏析を低減させること、(v)特開平4
−168248号公報は、インゴットまたはスラブをH
2Sガス雰囲気中で所定の温度と保持時間の均質化加熱
処理を施すことにより、Siの成分偏析を低減するこ
と、(vi)特開平5−222451号公報は、C:0.
005%以下、S:0.003%以下、O:25ppm
以下のFe−Ni系合金のインゴットを均質化加熱処理
することによって、すじむらのない材料を得ること、を
それぞれ開示している。これらの公知例におけるMn量
は、いずれも0.1〜2%である。次にすじむらの関係
については触れていないが、低Mn化について検討した
ものとして、(vii)特開平1−124940号公報が
あり、これには、Fe−Ni系合金でMn:0.1%以
下、Si:0.04%以下とすることにより、エッチン
グ性が改善される旨の記載がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の(i)〜(iii)は、
凝固時の条件を制御すること、または熱間加工条件を特
定することによりすじむらを抑制するものである。しか
し、十分なすじむら防止効果を上げるには、やはり均質
化加熱処理を併用する必要があると思われる。また(iv)
〜(vi)は、均質化加熱処理によるものである。一般に均
質化加熱処理は、高温、長時間の加熱のため、多量のエ
ネルギを消費し、また酸化滅失を伴うから、生産費押上
げの原因となる。本発明は、均質化加熱処理の省略また
は時間、温度条件を緩和して、生産費上昇を抑制し、か
つ、すじむらを防止したシャドウマスク用材料およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
凝固時の条件を制御すること、または熱間加工条件を特
定することによりすじむらを抑制するものである。しか
し、十分なすじむら防止効果を上げるには、やはり均質
化加熱処理を併用する必要があると思われる。また(iv)
〜(vi)は、均質化加熱処理によるものである。一般に均
質化加熱処理は、高温、長時間の加熱のため、多量のエ
ネルギを消費し、また酸化滅失を伴うから、生産費押上
げの原因となる。本発明は、均質化加熱処理の省略また
は時間、温度条件を緩和して、生産費上昇を抑制し、か
つ、すじむらを防止したシャドウマスク用材料およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の問題
点を解決するために、成分や均質化加熱処理条件がすじ
むらや熱間加工性に与える影響等を調査したところ、M
n含有量をが特定値以下になれば、すじむらが改善され
ること、および均質化加熱処理でのすじむら改善効果が
大きくなることを見出した。これに対し従来材でMn
は、通常脱酸および熱間加工性改善のために、0.2〜
0.5%程度添加されるが、これらMnをこの含有量程
度に添加した材料のままでは、すじむらの品位が悪く、
また均質化加熱処理を施してもその効果が小さい。この
両者の結果、十分なすじむら抑制効果を得るためには、
高温で長時間の加熱処理を施す必要があり、製造上効
率、歩留が悪くなり、生産費上昇要因となる。
点を解決するために、成分や均質化加熱処理条件がすじ
むらや熱間加工性に与える影響等を調査したところ、M
n含有量をが特定値以下になれば、すじむらが改善され
ること、および均質化加熱処理でのすじむら改善効果が
大きくなることを見出した。これに対し従来材でMn
は、通常脱酸および熱間加工性改善のために、0.2〜
0.5%程度添加されるが、これらMnをこの含有量程
度に添加した材料のままでは、すじむらの品位が悪く、
また均質化加熱処理を施してもその効果が小さい。この
両者の結果、十分なすじむら抑制効果を得るためには、
高温で長時間の加熱処理を施す必要があり、製造上効
率、歩留が悪くなり、生産費上昇要因となる。
【0005】Mn量を低減する場合、熱間加工性の点か
らS量も低減する必要があるが、S低減に加えて、本発
明者が新規に見出したことであるが、均質化加熱処理を
施すことにより、Sが非金属介在物の近傍に高濃度に集
中し、これが上記のSによる熱間加工性低下を抑制し、
またはさらに、それぞれ特定量のB,Ca等を熱間加工
性改善元素として添加すると、それぞれ脱硫程度を中庸
とし得る等の有利があることがわかった。本発明の材料
は、以上により低Mn化するもので、このため、それ自
身すじむらが改善されており、また均質化加熱処理を施
した場合はその改善効果が大きく、通常量のMnを前記
程度に添加した材料よりも、低温、または短時間の処理
で効果が現れ、さらにSによる熱間加工性低下が抑制さ
れている。
らS量も低減する必要があるが、S低減に加えて、本発
明者が新規に見出したことであるが、均質化加熱処理を
施すことにより、Sが非金属介在物の近傍に高濃度に集
中し、これが上記のSによる熱間加工性低下を抑制し、
またはさらに、それぞれ特定量のB,Ca等を熱間加工
性改善元素として添加すると、それぞれ脱硫程度を中庸
とし得る等の有利があることがわかった。本発明の材料
は、以上により低Mn化するもので、このため、それ自
身すじむらが改善されており、また均質化加熱処理を施
した場合はその改善効果が大きく、通常量のMnを前記
程度に添加した材料よりも、低温、または短時間の処理
で効果が現れ、さらにSによる熱間加工性低下が抑制さ
れている。
【0006】すなわち、本発明の第1発明は、重量%
で、Ni:33〜40%を含有し、残部Feおよび不可
避不純物からなるFe−Ni系合金であって、Mn:
0.05%以下、Sは0.0020%以下で非金属介在
物またはその表面に濃縮して存在することを特徴とする
すじむらを抑制したシャドウマスク用材料、および第2
発明は重量%で、Ni:33〜40%とB:0.000
5〜0.0040%、Ca:0.0005〜0.01%
のうち1種または2種を含み、残部Feおよび不可避不
純物からなるFe−Ni系合金であって、Mn:0.0
5%以下、Sは0.0020%以下で非金属介在物また
はその表面に濃縮して存在することを特徴とするすじむ
らを抑制したシャドウマスク用材料である。
で、Ni:33〜40%を含有し、残部Feおよび不可
避不純物からなるFe−Ni系合金であって、Mn:
0.05%以下、Sは0.0020%以下で非金属介在
物またはその表面に濃縮して存在することを特徴とする
すじむらを抑制したシャドウマスク用材料、および第2
発明は重量%で、Ni:33〜40%とB:0.000
5〜0.0040%、Ca:0.0005〜0.01%
のうち1種または2種を含み、残部Feおよび不可避不
純物からなるFe−Ni系合金であって、Mn:0.0
5%以下、Sは0.0020%以下で非金属介在物また
はその表面に濃縮して存在することを特徴とするすじむ
らを抑制したシャドウマスク用材料である。
【0007】
【作用】次に、本発明での作用および数値限定理由を詳
細に説明する。Niは本合金の基本成分で33〜40%
の範囲で、熱膨張係数を小さくするが、この範囲外では
インバー効果が小さくなるため、熱膨張係数が高くな
り、シャドウマスクのドーミングが問題となる。したが
って、Niの含有量は、33〜40%、望ましくは34
〜38%とする。Mnは、すじむらの原因となる元素の
一つで、0.05%以下に制限すると漸進的にすじむら
改善効果を現わすとともに、均質化加熱処理した場合の
すじむら改善効果を高める。よって、本発明ではMnは
0.05%以下、望ましくは0.02%以下で、さらに
望ましくは0.01%以下とする。Sは、合金中の粒界
に偏析して粒界を脆化させ、熱間加工性を低下させる元
素で、Mn 0.05%以下では、均質化加熱処理を施
した場合でも、熱間加工性が低い。このため、0.00
20%以下、望ましくは0.0010%以下に制限す
る。
細に説明する。Niは本合金の基本成分で33〜40%
の範囲で、熱膨張係数を小さくするが、この範囲外では
インバー効果が小さくなるため、熱膨張係数が高くな
り、シャドウマスクのドーミングが問題となる。したが
って、Niの含有量は、33〜40%、望ましくは34
〜38%とする。Mnは、すじむらの原因となる元素の
一つで、0.05%以下に制限すると漸進的にすじむら
改善効果を現わすとともに、均質化加熱処理した場合の
すじむら改善効果を高める。よって、本発明ではMnは
0.05%以下、望ましくは0.02%以下で、さらに
望ましくは0.01%以下とする。Sは、合金中の粒界
に偏析して粒界を脆化させ、熱間加工性を低下させる元
素で、Mn 0.05%以下では、均質化加熱処理を施
した場合でも、熱間加工性が低い。このため、0.00
20%以下、望ましくは0.0010%以下に制限す
る。
【0008】Bは、Sの粒界偏析を抑制する作用がある
ため、熱間加工性を向上させる。この作用は、0.00
05%未満では不十分である。しかし、0.0040%
を越えるとシャドウマスク製造工程における黒化処理時
に黒化膜の形成を阻害するため、Bは0.0005〜
0.0040%、望ましくは0.0010〜0.003
0%の範囲とする。CaはSと化合物を形成し、Sの粒
界偏析を抑制して熱間加工性を向上させる。この作用
は、0.0005%未満では不十分であり0.01%を
越えるとCa系介在物が多くなり、エッチング性が低下
するため、Caは0.0005〜0.01%、望ましく
は0.0010〜0.0050%の範囲とする。なお、
本発明において、Mn含有量を低下することにより、脱
酸が不十分となり易いから、Siを例えば0.04%、
または0.05%を越えて添加して補うことが有効であ
る。
ため、熱間加工性を向上させる。この作用は、0.00
05%未満では不十分である。しかし、0.0040%
を越えるとシャドウマスク製造工程における黒化処理時
に黒化膜の形成を阻害するため、Bは0.0005〜
0.0040%、望ましくは0.0010〜0.003
0%の範囲とする。CaはSと化合物を形成し、Sの粒
界偏析を抑制して熱間加工性を向上させる。この作用
は、0.0005%未満では不十分であり0.01%を
越えるとCa系介在物が多くなり、エッチング性が低下
するため、Caは0.0005〜0.01%、望ましく
は0.0010〜0.0050%の範囲とする。なお、
本発明において、Mn含有量を低下することにより、脱
酸が不十分となり易いから、Siを例えば0.04%、
または0.05%を越えて添加して補うことが有効であ
る。
【0009】本発明材料は、前述のようにそれ自身、す
じむらが少ないが、均質化加熱処理により、さらにむら
の程度を低下すること、および非金属介在物またはその
表面へのSの濃化により基地のSを低減して、熱間加工
性低下を抑制することができる。この時の均質化加熱処
理の条件は、温度が1180℃より低温では、拡散によ
るNi等の成分偏析を軽減する効果が小さくなるため、
すじむらの改善効果も小さい。一方、温度が1320℃
を越えると表面および内部酸化が著しくなり、歩留が低
下する。したがって、均質化加熱処理の温度範囲は、1
180〜1320℃とする。望ましくは、1200〜1
300℃である。また時間は、8時間より短時間では、
高温処理したとしてもNi等の偏析低減効果が小さいた
め、8時間以上とした。より、望ましくは10時間以上
である。従来のMnを0.2〜0.5%程度含有した材
料と比べると、同じ温度で処理しても短時間ですじむら
改善効果が高い。
じむらが少ないが、均質化加熱処理により、さらにむら
の程度を低下すること、および非金属介在物またはその
表面へのSの濃化により基地のSを低減して、熱間加工
性低下を抑制することができる。この時の均質化加熱処
理の条件は、温度が1180℃より低温では、拡散によ
るNi等の成分偏析を軽減する効果が小さくなるため、
すじむらの改善効果も小さい。一方、温度が1320℃
を越えると表面および内部酸化が著しくなり、歩留が低
下する。したがって、均質化加熱処理の温度範囲は、1
180〜1320℃とする。望ましくは、1200〜1
300℃である。また時間は、8時間より短時間では、
高温処理したとしてもNi等の偏析低減効果が小さいた
め、8時間以上とした。より、望ましくは10時間以上
である。従来のMnを0.2〜0.5%程度含有した材
料と比べると、同じ温度で処理しても短時間ですじむら
改善効果が高い。
【0010】なお、均質化加熱処理により、Sが非金属
介在物またはその表面へ濃化することによって、熱間加
工性が改善されるメカニズムは、十分解明されていない
が、以下のように想定している。すなわち、通常Sは粒
界に偏析し易い元素であり、粒界での存在量が多いと粒
界強度を低下させるため、熱間加工性が悪くなるが、本
発明の成分系で均質化加熱処理を行なうと、この粒界に
偏析したSが、粒成長に伴う粒界の移動時に非金属介在
物の表面に析出し、また化合物となり、粒界に存在する
Sの濃度が低下するために熱間加工性の低下が抑制され
るものと考えられる。
介在物またはその表面へ濃化することによって、熱間加
工性が改善されるメカニズムは、十分解明されていない
が、以下のように想定している。すなわち、通常Sは粒
界に偏析し易い元素であり、粒界での存在量が多いと粒
界強度を低下させるため、熱間加工性が悪くなるが、本
発明の成分系で均質化加熱処理を行なうと、この粒界に
偏析したSが、粒成長に伴う粒界の移動時に非金属介在
物の表面に析出し、また化合物となり、粒界に存在する
Sの濃度が低下するために熱間加工性の低下が抑制され
るものと考えられる。
【0011】
(実施例1)Fe−Ni合金を真空誘導溶解炉で溶解し
た後鋳造して、表1に記載の成分を有するインゴットを
作製した。このインゴットに、均質化加熱処理を施さな
いものと、1200℃×10h、1200℃×30hで
施したものにつき、熱間鍛造と熱間圧延を行ない、厚さ
4mmの板材とした。そして、脱スケールした後、冷
間圧延と焼鈍を繰り返して厚さ 0.25mmの薄板と
し、すじむら評価用の供試材とした。表1には、この時
の均質化加熱処理を施さないものと、1200℃×30
hrで施したものについての熱間加工性の評価、および
上記各供試材によるすじむらの評価結果を示す。なお熱
間加工性の評価は、インゴットを熱間鍛造した後の材料
を目視で判定し、○は割れの全くないもの、△は材料の
端に僅かにクラックが見られるもの、×は生産に支障を
与える程度以上のものである。
た後鋳造して、表1に記載の成分を有するインゴットを
作製した。このインゴットに、均質化加熱処理を施さな
いものと、1200℃×10h、1200℃×30hで
施したものにつき、熱間鍛造と熱間圧延を行ない、厚さ
4mmの板材とした。そして、脱スケールした後、冷
間圧延と焼鈍を繰り返して厚さ 0.25mmの薄板と
し、すじむら評価用の供試材とした。表1には、この時
の均質化加熱処理を施さないものと、1200℃×30
hrで施したものについての熱間加工性の評価、および
上記各供試材によるすじむらの評価結果を示す。なお熱
間加工性の評価は、インゴットを熱間鍛造した後の材料
を目視で判定し、○は割れの全くないもの、△は材料の
端に僅かにクラックが見られるもの、×は生産に支障を
与える程度以上のものである。
【0012】すじむら品位の評価は、上記供試材を熱ア
ルカリ脱脂し、FeCl3溶液(42ボーメ,60℃)
でスプレーエッチングした後の表面を目視にて判定し
た。評価のAはすじむらのほとんどないもの、B,Cは
それぞれすじむらが、うっすらと、やや多くあるが実用
上問題ない程度のもの、Dはすじむらが強いもので不良
品である。表1から、Mn量が0.05%以下になる
と、No.4〜13に見られるように、均質化加熱処理
なしでもすじむら品位がほぼB以上に改善されているこ
と、および10時間程度の短時間の均質化処理でもすじ
むら品位が改善されていることが明瞭にわかる。なお、
No.4はS含有量が比較的高いので、またNo.5は
さらにすじむらを改善するため低Mnとしたもので、多
少の低S化にも係らず均質化加熱処理材において、熱間
加工で少々クラックが生じた。
ルカリ脱脂し、FeCl3溶液(42ボーメ,60℃)
でスプレーエッチングした後の表面を目視にて判定し
た。評価のAはすじむらのほとんどないもの、B,Cは
それぞれすじむらが、うっすらと、やや多くあるが実用
上問題ない程度のもの、Dはすじむらが強いもので不良
品である。表1から、Mn量が0.05%以下になる
と、No.4〜13に見られるように、均質化加熱処理
なしでもすじむら品位がほぼB以上に改善されているこ
と、および10時間程度の短時間の均質化処理でもすじ
むら品位が改善されていることが明瞭にわかる。なお、
No.4はS含有量が比較的高いので、またNo.5は
さらにすじむらを改善するため低Mnとしたもので、多
少の低S化にも係らず均質化加熱処理材において、熱間
加工で少々クラックが生じた。
【0013】
【表1】
【0014】また、表1から低Mn化すると、熱間加工
性が相対的に低下するが、均質化加熱処理により、熱間
加工性の低下が抑制されることがわかる。また、極低S
化またはBもしくはCaの適正な添加で、これを抑制で
きることがわかる。すなわち、極低Sとすることを要し
ない。No.6〜13のうち、No.7は極低Sとした
ことで、BやCaを添加することなく、良好な熱間加工
性を示しており、また、No.10,12,13は、そ
れぞれ適量のB,Caのいずれか1種または2種を添加
することで、熱間加工性の低下が十分抑制されている。
また、その他のNo.6,8,9,11は、Mn 0.
005〜0.007%、S 0.0007〜0.000
9%であり、かつB,Caが無添加か、添加してもその
量が少ないため、熱間加工で多少のクラックが発生した
が、十分有用である。
性が相対的に低下するが、均質化加熱処理により、熱間
加工性の低下が抑制されることがわかる。また、極低S
化またはBもしくはCaの適正な添加で、これを抑制で
きることがわかる。すなわち、極低Sとすることを要し
ない。No.6〜13のうち、No.7は極低Sとした
ことで、BやCaを添加することなく、良好な熱間加工
性を示しており、また、No.10,12,13は、そ
れぞれ適量のB,Caのいずれか1種または2種を添加
することで、熱間加工性の低下が十分抑制されている。
また、その他のNo.6,8,9,11は、Mn 0.
005〜0.007%、S 0.0007〜0.000
9%であり、かつB,Caが無添加か、添加してもその
量が少ないため、熱間加工で多少のクラックが発生した
が、十分有用である。
【0015】
【表2】
【0016】表2は、表1のNo.4のインゴットの一
部を切り出して、均質化加熱処理を施した後、前記と同
様の工程で薄板化した試料のすじむら品位をまとめたも
のである。これから、温度が1150℃以下の場合、ま
たは、温度が1150℃を越える温度でも保持時間が5
h以下の場合には、すじむら品位の改善効果が1200
℃×10hrに対し、劣ることがわかる。
部を切り出して、均質化加熱処理を施した後、前記と同
様の工程で薄板化した試料のすじむら品位をまとめたも
のである。これから、温度が1150℃以下の場合、ま
たは、温度が1150℃を越える温度でも保持時間が5
h以下の場合には、すじむら品位の改善効果が1200
℃×10hrに対し、劣ることがわかる。
【0017】
【発明の効果】本発明の材料は、MnおよびSを特定値
以下に制限すると共に、Sを非金属介在物の近傍に濃化
させることによって、Sによる熱間加工性低下を抑制
し、かつエッチング工程で発生するすじむらの品位を改
善したものであり、また、低Mn化により均質化加熱処
理の条件を、より低温より短時間としてすじむらを改善
するものであり、製造工程上の改善効果も大きいもので
ある。
以下に制限すると共に、Sを非金属介在物の近傍に濃化
させることによって、Sによる熱間加工性低下を抑制
し、かつエッチング工程で発生するすじむらの品位を改
善したものであり、また、低Mn化により均質化加熱処
理の条件を、より低温より短時間としてすじむらを改善
するものであり、製造工程上の改善効果も大きいもので
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、Ni:33〜40%を含有
し、残部Feおよび不可避不純物からなるFe−Ni系
合金であって、Mn:0.05%以下、Sは0.002
0%以下で非金属介在物またはその表面に濃縮して存在
することを特徴とするすじむらを抑制したシャドウマス
ク用材料。 - 【請求項2】 重量%で、Ni:33〜40%とB:
0.0005〜0.0040%、Ca:0.0005〜
0.01%のうち1種または2種を含み、残部Feおよ
び不可避不純物からなるFe−Ni系合金であって、M
n:0.05%以下、Sは0.0020%以下で非金属
介在物またはその表面に濃縮して存在することを特徴と
するすじむらを抑制したシャドウマスク用材料。 - 【請求項3】 S:0.0010%以下である請求項1
または2のすじむらを抑制したシャドウマスク用材料。 - 【請求項4】 請求項1,2または3に規定した成分の
インゴットまたはスラブを温度:1180〜1320
℃、時間:8時間以上で均質化加熱処理することを特徴
とするシャドウマスク用材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20951594A JP3363607B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | すじむらを抑制したシャドウマスク用材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20951594A JP3363607B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | すじむらを抑制したシャドウマスク用材料およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0874002A true JPH0874002A (ja) | 1996-03-19 |
| JP3363607B2 JP3363607B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=16574077
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20951594A Expired - Fee Related JP3363607B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | すじむらを抑制したシャドウマスク用材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3363607B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-02 JP JP20951594A patent/JP3363607B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3363607B2 (ja) | 2003-01-08 |
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